JP2011034068A - 表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来に比べ、高いコントラストを実現できる表示装置を提供する。
【解決手段】映像源(2)、及び該映像源から入射した光を制御して観察者側に出射する複数の層を備える光学シート(10)を具備する表示装置(1)であって、光学シートは光を透過可能に形成される光透過部(13)、及び光を吸収可能に形成される光吸収部(14)がシート面に沿って交互に並列される光学機能シート層(12)を有し、光学機能シート層の観察者側には1層(11)のみ配置されていることを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、プラズマテレビ等の表示装置に用いられ、入射した光を適切に制御して観察者側に出射する光学シートを備える表示装置に関する。
プラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」と記載することがある。)を備えたいわゆるプラズマテレビ等の表示装置では、PDP等の光源よりも観察者側に前面フィルターとも呼ばれることのある光学シートが配置されている。該光学シートは、光源(映像光源)からの光を制御し、見易く適切な映像光を観察者側に提供する光学的な各種機能を備えたシートである。
光学シートは、それぞれの機能を有する各層が積層されることにより形成されている。例えば特許文献1には、当該光学シートの積層構造が開示され、これにより映像光の透過率(輝度)及びコントラスト(明暗対比比)を向上させることができるとしている。
特開2006−189867号公報
しかし、近年における映像機器の高精細化、高性能化に伴い、特許文献1に記載されたような従来の光学シートよりもさらにコントラストを向上させる必要が高まっている。
そこで、本発明は、高いコントラストを実現することのできる光学シートを備える表示装置を提供することを課題とする。
発明者らは、鋭意検討の結果、光学シートに入射した外光の一部が、光吸収機能を有する層に到達する前に、屈折率差のある層間の界面で反射して反射光として観察者側に戻り、コントラストの低下を招くとの知見を得た。そしてこのような界面が光吸収機能を有する層の前に多く配置されることにより、コントラストの低下が顕著となるとのさらなる知見に基づいて本発明を完成した。以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、映像源(2)、及び該映像源から入射した光を制御して観察者側に出射する複数の層を備える光学シート(10)を具備する表示装置(1)であって、光学シートは光を透過可能に形成される光透過部(13)、及び光を吸収可能に形成される光吸収部(14)がシート面に沿って交互に並列される光学機能シート層(12)を有し、光学機能シート層の観察者側には1層(11)のみ配置されていることを特徴とする表示装置である。
請求項2に記載の発明は、映像源(2)、及び該映像源から入射した光を制御して観察者側に出射する複数の層を備える光学シート(30)を具備する表示装置であって、光学シートは、光を透過可能に形成される光透過部(34)、及び光を吸収可能に形成される光吸収部(35)がシート面に沿って交互に並列される光学機能シート層(33)を有し、光学機能シート層の観察者側には少なくとも2層(31、32)配置され、光学機能シート層の観察者側に配置される層はいずれも屈折率が略同一であることを特徴とする表示装置である。
ここで、「屈折率が略同一」とは、空気中から表示装置へ入射角(シート面法線と光の進行方向とのなす角度)45度で入射した光に対して、界面における反射率が、小数点以下第1桁目を四捨五入して、「0」であることを意味する。具体的には、入射光のP偏光成分の反射率と、S偏光成分の反射率との平均値の小数点以下第1桁目を四捨五入し、0であればよい。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の表示装置において、光学機能シート層(33)の観察者側の面に積層される層(32)の屈折率は、光学機能シート層の光透過部(34)と略同一の屈折率であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の表示装置において、光学機能シート層(12、33)の観察者側に備えられる層には、ハードコート層(11、31)が少なくとも一層含まれることを特徴とする。
本発明によれば、観察者に提供される映像光のコントラストをさらに向上させることが可能な光学シートを備える表示装置とすることができる。
第一実施形態にかかる表示装置に備えられる光学シートの断面を示し、その層構成を模式的に表した図である。 図1に示した光学シートの一部を拡大した図である。 光吸収部の他の例を示した図である。 光学シートが表示装置に備えられた場面における光学シート、及びPDPの部分の層構成を模式的に表した図である。 図4に表した表示装置における外光の光路例を示した図(図5(a))、及び従来の光学シートにおける外光の光路例示した図(図5(b))である。 他の例の表示装置における光学シート、及びPDPの部分の層構成を模式的に表した図である。 変形例にかかる光学シートの断面を示し、その層構成を模式的に示した図である。 第二実施形態にかかる表示装置に備えられる光学シートの断面を示し、その層構成を模式的に示した図である。 光学シート30における外光の光路例を示した図(図9(a))、及び従来の光学シートにおける外光の光路例示した図(図9(b))である。
本発明の上記した作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための形態から明らかにされる。以下本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。ただし本発明は実施形態に限定されるものではない。
図1は第一実施形態にかかる表示装置1(図4参照)に備えられる光学シート10の断面を示し、その層構成を模式的に表した図である。図1では、見易さのため繰り返しとなる符号は一部省略している(以降に示す各図において同じ。)。光学シート10は、入射光を観察側に透過するシート状の部材であり、透過の際に適切に光をフィルタリングしたり、光路を制御したりする機能を有する。このような光学シート10は、ハードコート層11、光学機能シート層12、第一基材層17、粘着剤層18、電磁波遮蔽層19、第二基材層20、及び波長フィルター層21を備えている。本実施形態では、上記各層は図1で示した断面を維持して紙面奥/手前方向に延在するように形成されている。以下に各層について説明する。
ハードコート層11は、画像表示面に傷がつくことを抑えるために耐擦傷性を含む機能を有するフィルムが配置された層である。ハードコート層の厚さは、特に限定されることはないが、3μm〜15μmとすることが好ましく、さらに好ましくは3〜10μmが望ましい。厚みが3μm未満だとハードコートフィルムとして鉛筆硬度が十分なものとならず、また15μmを超えると、鉛筆硬度は向上するが割れや剥がれが生じる虞があるからである。ハードコートフィルムに対して高い鉛筆硬度を付与するためには、ハードコート層の鉛筆硬度は3H〜5Hとすることが望ましい。
ハードコート層を形成する材料として、例えば電離放射線硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、熱可塑性樹脂、エンジニアリングプラスチック等を挙げることができる。電離放射線硬化型樹脂はプラスチック基材フィルムへの膜形成が容易で鉛筆硬度を所望の値に容易に高めることができるので好ましい。
電離放射線硬化型樹脂として例えば次のものを挙げることができる。好ましくはアクリレート系官能基を持つもの、さらに好ましくは、ポリエステルアクリレート、あるいはウレタンアクリレートである。ポリエステルアクリレートは、好ましくは、ポリエステル系ポリオールのオリゴマーのアクリレート又はメタアクリレート(以下、アクリレート及び/又はメタクリレートを単に(メタ)アクリレートと記載する。)又はその混合物から構成される。また、ウレタンアクリレートは、ポリオール化合物とジイソシアネート化合物からなるオリゴマーをアクリレート化したものから構成される。
アクリレートを構成する単量体としては、好ましくは、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート等がある。
また、さらに硬度を付与するときは多官能モノマーを併用することができる。例えば、好ましい多官能モノマーとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等がある。
ポリエステル系ポリオールのオリゴマーの好ましい例としては、アジピン酸とグリコール(エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ポリブチレングリコールなど)やトリオール(グリセリン、トリメチロールプロパンなど)、セバシン酸とグリコールやトリオールとの縮合生成物であるポリアジペートポリオールや、ポリセバシエートポリオールなどがある。
また、上記脂肪族のジカルボン酸の一部又は全てを他の有機酸で置換することができる。例えば、イソフタル酸、テレフタル酸、無水フタル酸などが硬度を与えるための構成成分として使用できる。
ポリウレタン系オリゴマーは、ポリイソシアネートとポリオールとの縮合生成物から得ることができる。例えば、(メチレンビスp−フェニレン)ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート−ヘキサントリオール付加体、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート−トリメチロールプロパン付加体、1,5−ナフチレンジイソシアネート、チオプロピルジイソシアネート、エチルベンゼン−2,4−ジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート二量体、水添キシリレンジイソシアネート、トリス(4−フェニルイソシアネート)ネオフォスフェートなどから選択したものと、次のポリオールとの反応によって得られるものである。
ポリオールの好ましい例としては、ポリオキシテトラメチレングリコールなどのポリエーテル系ポリオール、ポリアジペートポリオール、ポリカーボネートポリオールなどのポリエステル系ポリオール、アクリル酸エステル類とヒドロキシエチルメタクリレートとのコポリマーなどがある。
さらに、上記の電離放射線硬化型樹脂を紫外線硬化型樹脂として使用するときは、これらの中に光重合剤として、α−アミロキシムエステル、チオキサントン類や、光増感剤としてn−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィンなどを混合して使用することができる。
ウレタンアクリレートは、弾性、可撓性に富み加工性には優れるが、表面硬度が劣り2H以上の鉛筆硬度のものを得ることができない。一方、ポリエステルアクリレートは、ポリエステルの構成成分の選択により、硬度を付与することができる。
可撓性を有するハードコートフィルムを得るには、ウレタンアクリレート60〜90質量部に対して、ポリエステルアクリレート40〜10質量部を配合することが好ましく、この方法により、高硬度と可撓性を両立したハードコートフィルムが得られる。
そして、塗工液には、光沢を調整するとともに、(離型性ではなく)表面の滑りを付与する目的で二次粒径が20μm以下、さらに好ましくは0.1〜15μmの範囲の無機微粒子を、樹脂成分100質量部に対して、0.3〜3質量部加えることが好ましい。0.3質量部以下では目的とする滑性を与えることができず、3質量部以上では鉛筆硬度を低下することがある。
上記の微粒子には、シリカ、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウムなどの無機微粒子の他に、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリイミド、ポリアミド、ポリエチレンナフタレート、メラミン樹脂などの有機ポリマーの微粒子を使用することもできる。
ハードコート層の塗工の方法は、ロールコート、グラビアコート、バーコート、押出しコートなどの方法を用いることができ、塗工組成物の特性、塗工量に応じて従来より公知の方法で行いハードコート層を形成することができる。
次に光学機能シート層12について説明する。光学機能シート層12は、図1に示したように光学シート10のシート出光面に直交する断面において断面が略台形である光透過部13、13、…と、該光透過部13、13、…の間に配置される光吸収部14、14、…とを備えている。図2に、図1に示した光学シート10のうち1つの光吸収部14とこれに隣接する光透過部13、13を拡大して示した。図1、図2及び適宜示す図を参照しつつ光学機能シート層12について説明する。
光透過部13、13、…は略台形断面における短い上底及び長い下底が光学シート10のシート面に沿う方向に配置されている。そして、略台形断面の短い上底がハードコート層11に面する方向とされる。また、光透過部13、13、…は、屈折率Npを有する光透過性樹脂で構成されている。屈折率の値は特に限定されるものではないが、適用する材料の入手性の観点から1.40〜1.60であることが好ましい。
ここで、光透過部を構成する組成物としては、例えば、光硬化型プレポリマー(P1)に、反応性希釈モノマー(M1)及び光重合開始剤(S1)を配合した光硬化型樹脂組成物が好ましく用いられる。
上記光硬化型プレポリマー(P1)としては、例えば、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、ポリチオール系等のプレポリマーを挙げることができる。
また、上記反応性希釈モノマー(M1)としては、例えば、ビニルピロリドン、2−エチルヘキシルアクリレート、β−ヒドロキシアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート等を挙げることができる。
また、上記光重合開始剤(S1)としては、例えば、ヒドロキシベンゾイル化合物(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾインアルキルエーテル等)、ベンゾイルホルメート化合物(メチルベンゾイルホルメート等)、チオキサントン化合物(イソプロピルチオキサントン等)、ベンゾフェノン(ベンゾフェノン等)、リン酸エステル化合物(1,3,5−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド等)、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。これらの中から、光硬化型樹脂組成物を硬化させるための照射装置および光硬化型樹脂組成物の硬化性から任意に選択することができる。なお、光透過部13、13、…の着色防止の観点から好ましいのは、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンおよびビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイドである。
光硬化型樹脂組成物に含まれる光重合開始剤(S1)の量は、光硬化型樹脂組成物の硬化性およびコストの観点から、光透過部構成組成物全量を基準(100質量%)として、0.5質量%以上5.0質量%以下であることが好ましい。一般に、光重合開始剤は少なくとも部分的に可溶性(例えば、樹脂の処理温度で)であり、重合された後、実質的に無色である。光重合開始剤が着色(例えば、黄色に着色)されていてもよいが、光透過部構成組成物を硬化させて光透過部を形成したときに実質的に無色になることを条件とする。
これらの光硬化型プレポリマー(P1)、反応性希釈モノマー(M1)および光重合開始剤(S1)は、それぞれ、1種類で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また必要に応じて、光透過部の構成組成物中に、改質や塗布適性、製造を金型ロールで行うときには金型ロールからの離型性を改善させるため、種々の添加剤としてシリコーン系添加剤、レオロジーコントロール剤、脱泡剤、離型剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、等を添加することも可能である。
光吸収部14、14、…は、光透過部13、13、…の間に配置され、図1に表れる断面において略三角形断面を有する要素である。当該略三角形断面の底辺に相当する面が光透過部13、13、…の上底側となるように並列されている。すなわち光吸収部14、14、…の底辺、及び光透過部13、13、…の上底により光学機能シート層12の一方の面が形成されている。このとき、光吸収部14、14、…の略三角形断面における斜辺は、光学シート10のシート面の法線方向に対して0度以上、10度以下の角度をなしていることが好ましい。
本実施形態では光透過部13、13、…の断面形状を略台形とし、光吸収部14、14、…の断面形状を略三角形としたが、これに限定されるものでない。例えば次のような断面形状を挙げることができる。図3に示した。
図3(a)は、光透過部13a、13a、…及び光吸収部14a、14a、…がいずれも矩形断面を有している例である。すなわち、上記実施形態で説明した光透過部、及び光吸収部の斜辺の傾斜角が、光学シート10のシート面の法線方向に対して0度である例である。
図3(b)は、光吸収部14b、14b、…が台形である例である。従ってこの例では、光透過部13b、13b、…の長い下底側に光吸収部14b、14b、…の短い上底が配置される。
また、当該斜辺の傾きは必ずしも一定である必要はなく折れ線状とされていてもよいし、曲線状とされていてもよい。図3(c)は光吸収部14c、14cの断面における斜辺が折れ線状とされた例である。この例では、光吸収部14cの斜辺(光透過部13c、13cの斜辺)は、1つの辺からではなく、2つの辺から構成されている。すなわち断面において折れ線状の斜辺を有している。詳しくは、底辺側の斜辺は光学シート10のシート出光面の法線に対して角度θ1をなしている。一方、他方側(紙面左側)に配置される斜辺は光学シートのシート出光面の法線に対して角度θ2をなしている。この角度は、θ1>θ2の関係であるとともに、いずれも0度より大きく10度以下の範囲であることが好ましい。さらに好ましい角度は0度より大きく6度以下である。
また、図3(c)の例は2つの斜辺により構成されている例であるが、図3(c)に示した断面において、斜辺がさらに多くの辺で折れ線状が構成されてもよい。
図3(d)は、光吸収部14dの断面の斜辺(光透過部13d、13d、…の断面の斜辺)が曲線状で構成されている例である。このように光吸収部における断面形状略三角形である斜辺が曲線状であってよい。この場合でも、当該曲線と光学シートのシート出光面の法線とのなす角は、光吸収部の底辺側より他方側の方が小さいことが好ましい。さらにその角度もいずれの部分でも0度以上10度以下の範囲であることが好ましい。さらに好ましい角度は0度以上6度以下である。ここで、曲線とシート出光面の法線との成す角は、曲線を10等分し、各端部同士を結ぶ線と、シート出光面の法線との成す角により定義される。
光吸収部14、14、…は、光透過部13、13、…の屈折率Npと同じ、又は小さい屈折率Nbを有する所定の材料により構成されている。このように光透過部13、13…の屈折率Npと光吸収部14、14、…の屈折率NbとをNp≧Nbとすることにより、所定の条件で光透過部13、13、…に入射した光源からの映像光を光吸収部14、14、…と光透過部13、13、…との界面で適切に反射させ、観察者に明るい映像を提供することができる。NpとNbとの屈折率の差は特に限定されるものではないが、0以上0.06以下であることが好ましい。
また、本実施形態では上記のようにNp≧Nbの関係が好ましいが、必ずしもこれに限定されるものではなく、光透過部の屈折率を光吸収部の屈折率よりも小さく形成することも可能である。
本実施形態の光吸収部14、14、…は、光吸収粒子16、16、…を含有し、その間にバインダー材を充填してバインダー部15とすることにより構成されている。すなわち、バインダー部15の中に光吸収粒子16、16、…が分散されている。これにより、光透過部13、13、…と、光吸収部14、14、…との界面で反射せずに光吸収部14、14、…の内側に入射した映像光を光吸収粒子16、16、…で吸収することができる。さらには所定の角度で入射した観察者側からの外光を適切に吸収することができ、コントラストを向上させることも可能となる。
このときバインダー部15のバインダー材が上記の屈折率Nbである材料により構成される。
光吸収部は例えば、バインダー材としての光硬化性樹脂中に光吸収粒子を分散させて形成される。
バインダーとして用いられるものは特に限定されないが、これには例えば、光硬化型プレポリマー(P2)に、反応性希釈モノマー(M2)および光重合開始剤(S2)を配合した光硬化型樹脂組成物が好ましく用いられる。
光硬化型プレポリマー(P2)としては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、およびブタジエン(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
また、反応性希釈モノマー(M2)としては、例えば、単官能モノマーとして、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクトン、ビニルイミダゾール、ビニルピリジン、スチレン等のビニルモノマー、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、パラクミルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレ−ト、ベンジルメタクリレ−ト、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン等の(メタ)アクリル酸エステルモノマー、(メタ)アクリルアミド誘導体が挙げられる。また、多官能モノマーとして、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリプロポキシジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレ−ト、グリセリルトリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化グリセリルトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレ−ト、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレ−ト、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレ−ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレ−ト等が挙げられる。
また、光重合開始剤(S2)としては、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド等が挙げられる。これらの中から、光硬化型樹脂組成物を硬化させるための照射装置および光硬化型樹脂組成物の硬化性から任意に選択することができる。
なお、光硬化型樹脂組成物に含まれる光重合開始剤(S2)の量は、光硬化型樹脂組成物の硬化性およびコストの観点から、光硬化型樹脂組成物全量を基準(100質量%)として、0.5質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。
これらの光硬化型プレポリマー(P2)、反応性希釈モノマー(M2)および光重合開始剤(S2)は、それぞれ、1種類で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
具体的には、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレートおよびメトキシトリエチレングリコールアクリレートからなる光重合性成分(詳しくは、光硬化型プレポリマー(P2)および反応性希釈モノマー(M2))の屈折率、粘度、あるいは光学機能層12の性能への影響等を考慮して任意に配合して用いる。
また必要に応じて、添加剤として、シリコーン、消泡剤、レベリング剤および溶剤等を光吸収部構成組成物に添加してもよい。
光吸収粒子としては、カーボンブラック等の光吸収性の着色粒子が好ましく用いられるが、これらに限定されるものではなく、映像光の特性に合わせて特定の波長を選択的に吸収する着色粒子を使用してもよい。具体的には、カーボンブラック、グラファイト、黒色酸化鉄等の金属塩、染料、顔料等で着色した有機微粒子や着色したガラスビーズ等を挙げることができる。特に、着色した有機微粒子が、コスト面、品質面、入手の容易さ等の観点から好ましく用いられる。より具体的には、カーボンブラックを含有したアクリル架橋微粒子や、カーボンブラックを含有したウレタン架橋微粒子等が好ましく用いられる。こうした着色粒子は、通常、上記の光吸収部構成組成物中に3質量%以上30質量%以下の範囲で含まれる。着色粒子の平均粒子径は1.0μm以上20μm以下であることが好ましい。後に説明するように、光吸収部14、14、…を形成する際には、着色粒子を含有する光吸収部構成組成物を光透過部13、13、…間の凹部に充填した後にドクターブレードを用いて余剰分の光吸収部構成組成物を掻き落とす工程が含まれる。このとき、平均粒子径が1.0μm以上の着色粒子を用いることによって、着色粒子がドクターブレードと光透過部13、13、…の上部との間の隙間を抜け難くなり、光透過部13、13、…の上部に着色粒子が残留することを防止できる。
光を吸収させるための手段は本実施形態のように光吸収粒子による方法に限定されるものではない。他には例えば、顔料や染料により光吸収部全体を着色することを挙げることができる。
次に第一基材層17について説明する。第一基材層17は、光学機能シート層12の面うち、ハードコート層11とは反対側となる面に積層される。第一基材層17は上記光学機能シート層12を形成するための基材層としてベースとなるフィルム層である。
第一基材層17は、ポリエチレンテレフタレート(PET)を主成分とした材料で構成されることが好ましい。第一基材層17がPETを主成分とする場合、第一基材層17には他の樹脂が含まれてもよい。また、各種添加剤を適宜添加してもよい。一般的な添加剤としては、フェノール系等の酸化防止剤、ラクトン系等の安定剤等を挙げることができる。ここで「主成分」とは、基材層を形成する材料全体に対して上記PETが50質量%以上含有されていることを意味する(以下、同様とする。)。
ただし、第一基材層17を構成する材料の主成分は、必ずしもPETであることは必要なく、その他の材料でもよい。これには例えば、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、テレフタル酸−イソフタル酸−エチレングリコール共重合体、テレフタル酸−シクロヘキサンジメタノール−エチレングリコール共重合体などのポリエステル系樹脂、ナイロン6などのポリアミド系樹脂、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体などのスチレン系樹脂、トリアセチルセルロース等のセルロース系樹脂、イミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂等を挙げることができる。また、これら樹脂中には、必要に応じて適宜、紫外線吸収剤、充填剤、可塑剤、帯電防止剤などの添加剤を加えても良い。
なお、本実施形態では、性能に加え、量産性、価格、入手可能性等の観点から、好ましい態様としてPETを主成分とする樹脂によって基材層17を構成した。
粘着剤層18は、第一基材層17の面のうち光学機能シート層12とは反対側の面にアクリル系粘着剤が配置される層である。本実施形態では粘着剤としてアクリル系粘着剤を用いたが、必要な光透過性、粘着性、耐候性等の性能を得ることができれば粘着剤の種類はこれに限定されるものではない。その粘着力は例えば数N/25mm〜20N/25mm程度が好ましい。粘着剤がガラス面に貼合される場合は、製造における貼り直し(リワーク)や、リサイクル性の観点から、数N/25mm〜10N/25mmであることがさらに好ましい。
また、本実施形態のように、粘着剤層が電磁波遮蔽層に接触して貼り合わせられる場合には、酸化防止剤(例えばベンゾトリアゾール等)が含まれていること、又は酸基(例えば、−COOH等)が含まれていないことが好ましい。
電磁波遮蔽層19は、粘着剤層18に積層され、その名称が示す通り、電磁波を遮断する機能を有する層である。当該機能を有する層であれば、電磁波を遮断する手段は特に限定されるものではない。これには、例えば銅メッシュを挙げることができる。本実施形態では、印刷によりメッシュパターンを形成した例を挙げた。すなわち、後述する第二基材層20上にプライマー層を設け、該プライマー層上に導電性組成物を転写して電磁波遮蔽層19とした。銅メッシュのピッチ等は遮断すべき電磁波により適宜設計されるが、例えばピッチ約300μm、線幅12μmであるものを挙げることができる。当該銅メッシュを得る他の方法としてはエッチング、蒸着等により微細な銅のメッシュパターンを形成することをあげることができる。
第二基材層20は電磁波遮蔽層19の基材となる層である。第二基材層20は上記した第一基材層17と共通する材料を用いることができる。
波長フィルター層21も、光学機能シート層12の両面側のうち、上記した反射防止層11が配置された面側とは反対側の面側に積層される。波長フィルター層21は、所定の波長の光をフィルタリングする機能を有する層である。フィルタリングされるべき波長は必要に応じて適宜選択することができるが、PDPから出射されるネオン線を吸収したり、赤外線、近赤外線をカット、及び色調を調整する機能を挙げることができる。当該波長フィルター層は、色素を含有する場合が多いので、かかる場合には紫外線吸収剤が含まれていることが好ましい。これにより色素の劣化を防止することができる。波長フィルター層21は、上記機能の少なくとも1つを有し、複数の機能を有する場合には1層で複数の機能を有してもよいし、また各機能を有する層が積層された態様であってもよい。また、波長フィルター層21に粘着剤が含まれ、他層への積層の便が図られてもよい。以下、各機能について例示する。
近赤外線吸収フィルターとしては、近赤外線吸収剤を有する市販フィルム(例えば、東洋紡績社製、商品名「No.2832」)を用いることができる。また、近赤外線吸収色素を樹脂などに分散させた組成物を製膜したり、或いは該組成物を透明基材又は他の機能性フィルター上に塗布し、必要に応じ乾燥、硬化処理等を経て形成したりしたものを用いることができる。
近赤外線吸収色素としては、PDPが発光するキセノンガス放電に起因して生じる近赤外線領域、即ち、800nm〜1100nmの波長域を吸収するものを用いる。該帯域の近赤外線の透過率が20%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましい。同時に近赤外線吸収フィルターは、可視光領域、即ち、380nm〜780nmの波長域で、十分な光線透過率を有することが望ましい。
近赤外線吸収色素としては、具体的には、ポリメチン系化合物、シアニン系化合物、フタロシアニン系化合物、ナフタロシアニン系化合物、ナフトキノン系化合物、アントラキノン系化合物、ジチオール系化合物、インモニウム系化合物、ジインモニウム系化合物、アミニウム系化合物、ピリリウム系化合物、セリリウム系化合物、スクワリリウム系化合物、銅錯体類、ニッケル錯体類、ジチオール系金属錯体類等の有機系近赤外線吸収色素、酸化タングステン、酸化スズ、酸化インジウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化クロム、酸化ジルコニウム、酸化ニッケル、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化アンモン、酸化鉛、酸化ビスマス、酸化ランタン等の無機系近赤外線吸収色素を1種で、又は2種以上を併せて用いることができる。
また、近赤外線吸収色素を分散する樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂が用いられる。当該樹脂の乾燥、硬化方式としては、溶液(又はエマルジョン)からの溶媒(又は分散媒)の乾燥による乾燥固化方式、熱、紫外線、電子線などのエネルギーによる重合、架橋反応を利用した硬化方式、或いは樹脂中の水酸基、エポキシ基等の官能基と硬化剤中のイソシアネート基などとの架橋、重合等の反応を利用した硬化方式などが適用できる。
ネオン線を吸収するフィルターは、PDPから放射されるネオン光、即ちネオン原子の発光スペクトルを吸収するためのフィルターである。ネオン光の発光スペクトル帯域は波長550nm〜640nmであるため、ネオン光吸収フィルターの分光透過率は波長550nm〜640nmにおいて50%以下になるように設計することが好ましい。ネオン線を吸収するフィルターは、少なくとも550nm〜640nmの波長領域内に吸収極大を有する色素として従来から利用されてきた色素(ネオン光吸収色素)を樹脂などに分散させた組成物により膜状としたり、又は該組成物を透明基材又は他の機能性フィルター上に塗布し、必要に応じ乾燥、硬化処理等を経て形成したりすることができる。当該ネオン光吸収色素の具体例としては、シアニン系、オキソノール系、メチン系、サブフタロシアニン系もしくはポルフィリン系等を挙げることができる。また、当該ネオン光吸収色素を分散させる樹脂としては、上記近赤外線吸収色素を分散させる樹脂と同様のものを用いることができる。
色調を調整するフィルターは、PDPからの発光の色純度や色再現範囲、電源OFF時のディスプレイ色などの改善の為に光学シートの色を調整するためのものである。色調調整フィルターとしては、例えば、色調調整色素を樹脂などに分散させた組成物を製膜したり、或いは該組成物を透明基材又は他の機能性フィルター上に塗布し、必要に応じ乾燥、硬化処理等を経て形成したりしたものを用いることができる。色調調整色素としては、可視領域である380nm〜780nmに最大吸収波長を有する公知の色素から、目的に応じて任意に色素を組み合わせて使用することができる。色調調整色素として用いることのできる公知の色素としては、特開2000−275432号公報、特開2001−188121号公報、特開2001−350013号公報、特開2002−131530号公報等に記載の色素が好適に使用できる。更にこのほかにも、黄色光、赤色光、青色光等の可視光を吸収するアントラキノン系、ナフタレン系、アゾ系、フタロシアニン系、ピロメテン系、テトラアザポルフィリン系、スクアリリウム系、シアニン系等の色素を色調調整色素として使用することができる。また、当該色調調整色素を分散させる樹脂としては、上記近赤外線吸収色素を分散させる樹脂と同様のものを用いることができる。
ここでは、波長フィルター層を1つの層として説明したが、各機能を有する2以上の層としてもよい。また、これらは粘着剤中に含まれるように構成してもよく、粘着機能を有する波長フィルター層としてもよい。従って、上記した粘着剤層18に波長フィルター機能を具備させることもできる。
ここで、ハードコート層や光学機能シート層等に紫外線硬化樹脂を用いた場合、当該層に含まれる開始剤が波長フィルター層に影響を与え、色彩の劣化を生じる場合ある。従って、紫外線硬化樹脂を用いた層と波長フィルター層とは直接接触させないように各層を構成することが好ましい。
このように、光学シート10では、光学機能シート層12の一方の面側にはハードコート層11のみが配置されており他の層を有しない。これにより、コントラストの高い映像を観察者に提供することができる。その詳細については後で説明する。
次に第一実施形態の表示装置1について説明し、これにより高いコントラストを実現することができることについて述べる。図4は光学シート10がPDP2の映像光出射側に配置され、該PDP2及び光学シート10が表示装置であるプラズマテレビ1に備えられた場面において、該PDP2及び光学シート10が配置される部分に注目して示した断面図である。図4では紙面右が観察者側である。図5は、図4の一部を拡大し、光路を説明するための模式図である。
図4に示したように、表示装置1では光学シート10が映像光源であるPDP2の映像出射側に所定の間隙を有して設けられたガラス層3の観察者側面に貼付される。このとき、波長フィルター層21が該ガラス板3側に向けられる。従って、光学シート10のハードコート層11が最も観察者側に配置される。ここで用いられるPDP2は公知のものでよい。
表示装置1は、いわゆるガラスフィルター方式のプラズマテレビであり、上記のようにガラス層3上に光学シート10を貼付して形成される方式である。ガラス層3は、板状ガラスにより形成された層である。ここではガラス層3を光学シート10とは別に説明したが、ガラス層3と光学シート10とを合わせて光学シートと呼ぶこともある。
ここでは、外光の光路に注目して説明する。図5(a)は光学シート10の例である。一方、図5(b)には、典型的な従来の光学シート110の例を示した。外光L1、L11は、観察者側から光学シート10、110に入射する光である。当該外光としては、例えば太陽光や室内の電灯光を挙げることができる。
図5(b)に示した従来の光学シート110では、外光L11が光学シート110に入射したときに、光吸収層に到達して外光L11がここに吸収される前に多くの界面を通過し、そのたびに反射光R11〜R16が生じて観察者側に出射される。従って、光吸収部の機能を十分に利用していることにならず、結果としてコントラストが低下してしまう。
一方、図5(a)に示した光学シート10では、外光L1が光学シート10に入射したときに、光学機能シート層12の観察者側にはハードコート層11のみが配置されているので、界面における反射の機会を少なく抑えることができ(R1、R2のみ)る。従って、光吸収部14の機能を十分に発揮させ、従来の光学シートに比べてコントラストを向上させることができる。
ここで、ハードコート層11と光学機能シート層12との間が複数の層により構成されていてもここで屈折率が同一であれば、この層間では反射が抑制されるので同様の効果を得ることができる。すなわち、ハードコート層11と光学機能シート層12との間にさらなる他のハードコート層や他の機能層が配置されても、これがハードコート層11と略同一の屈折率であればよい。
図6には、図4を示して説明した表示装置1と異なる例の表示装置1’について説明する図を示した。図6は図4に相当する図である。表示装置1’では、ガラス層を用いることなく、光学シート10を直接にPDP2に貼付している型式である。これによれば、ガラス層や間隙をなくすことができるので、より薄型なプラズマテレビを提供することができる。
このような表示装置1’によっても上記したのと同様の理由でコントラストを向上させることが可能である。
図7は表示装置1の変形例に備えられる光学シート10’について説明する図である。図7に層構成を模式的に示した。光学シート10’は、上記光学シート10のハードコート層11に変えて、観察者側にマット面11’aを設けたハードコート層11’を積層した例である。これによれば光学シート10’の表面でぎらつきを抑制することができる。このようなハードコート層11’も金型による賦型により形成することが可能である。
図8は第二実施形態にかかる表示装置に備えられる光学シート30の断面を示し、その層構成を模式的に表した図である。図8は、見易さのため繰り返しとなる符号は一部省略している。光学シート30は、ハードコート31、第一基材層32、光学機能シート層33、粘着剤層38、電磁波遮蔽層39、第二基材層40、及び波長フィルター層41をこの順に積層されて形成されている。本実施形態では、上記各層は図1で示した断面を維持して紙面奥/手前方向に延在するように形成されている。以下に各層について説明する。
光学シート30は、上記光学シート10のうち基材層17に相当する第一基材層32が光学機能シート層33とハードコート層31との間に配置される点、光学機能シート層33が光学機能シート層12と光吸収部の向きが反対である点、及び光学機能シート層33と粘着剤層39との間に第二基材層40が配置される点で、光学シート10と異なる。以下詳しく説明する。
ハードコート層31は、ハードコート層11と同様、画像表示面に傷がつくことを抑えるために耐擦傷性を含む機能を有するフィルムが配置された層である。用いられる材料やその厚さは上記したハードコート層11と共通するので、ここでは説明を省略する。
また、光学シート30のハードコート層31は、その屈折率が第一基材層32と略同一のものとされている。
第一基材層32は、ハードコート層31の面のうち光学機能シート層33側に配置される。第一基材層32は、該第一基材層32上に光学機能シート層33を形成するための基材層としてベースとなるフィルム層である。その材質については、上記した基材層17と共通するのでここでは説明を省略する。
ただし、第一基材層32は、ハードコート層31と略同一の屈折率を有するものとする。これにより従来に比べてコントラストを向上させることができる。詳しくは後で説明する。
光学機能シート層33は、光透過部34、及び光吸収部35を有して構成されている。これらは上記した光学機能シート層12と共通するので、ここでは説明を省略する。ただし、光学機能シート層33では、光透過部34において、略台形断面の長い下底が第一基材層32側に面する方向とされる。従って、短い上底が第二基材層40側に向けられている。
粘着剤層38及び電磁波遮蔽層39は、上記した粘着剤層18、電磁波遮蔽層19と共通するのでここでは説明を省略する。
第二基材層40は電磁波遮蔽層39の基材となる層である。第二基材層40については、上記第二基材層20と共通するので説明を省略する。
波長フィルター層41も、上記した波長フィルター層20と共通するのでここでは説明を省略する。
このように、光学シート30では、光学機能シート層33と最外層であるハードコート層31との間には第一基材層32のみが配置されており、ハードコート層31と第一基材層32とは屈折率が略同一である。そして光学シート30は上記した光学シート10と同様にガラス層、又はPDPに直接積層される。これにより、コントラストの高い映像を観察者に提供することができる。以下に説明する。
図9は、図5に相当する図で、光学シート30に入射する外光の光路例を説明するための模式図である。図9(a)は光学シート30の例である。一方、図9(b)には、典型的な従来の光学シート110の例を示した。外光L2、L11は、観察者側から光学シート30、110に入射する光である。当該外光としては、例えば太陽光や室内の電灯光を挙げることができる。
図9(b)に示した従来の光学シート110では、外光L11が光学シート110に入射したときに、光吸収層に到達して外光L11がここに吸収される前に多くの界面を通過し、そのたびに反射光R11〜R16が生じて観察者側に出射されるので、光吸収部の機能を十分に利用していることにならず、結果としてコントラストが低下してしまう。
一方、図9(a)に示した光学シート30では、外光L2が光学シート30に入射したときに、第一基材層32は、ハードコート層32と屈折率が略同一なので、外光の界面における反射R1〜R3のうち、R2の反射を非常に少ない又は全く反射がない状態とすることができる。従って、光吸収部35の機能を十分に発揮させ、従来の光学シートに比べてコントラストを向上させることができる。
また、第一基材層32の屈折率と光透過部34の屈折率とを略同一にすれば、図9(a)のR3の反射をさらに減じる又はなくすことが可能となる。屈折率を近接させた場合にもR3の反射を抑制させることができ、さらにコントラストを向上させることができる。
上記各実施形態で具体的な層構成を挙げて説明したが、光学機能シート層と映像源との間に配置される層の種類や積層の順は特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。ただし本発明は実施例に限定されるものではない。
実施例では表1に示した層構成の光学シートを製作し、これを表示装置として構成し、コントラストの評価をおこなった。
Figure 2011034068
具体的にNo.1の実施例に記載の光学シートは次のようなものである。
(1)光透過部構成組成物の調整
光硬化性オリゴマーとして、ビスフェノールA−プロピレンオキシド2モル付加物14.5質量部、キシリレンジイソシアネート9.2質量部、2−フェノキシエチルアクリレート10.0質量部、ウレタン化触媒として、ビスマストリ(2−エチルヘキサノエート)(2−エチルヘキサン酸50%溶液)0.01質量部を混ぜて、80℃で5時間反応させ、その後、2−ヒドロキシエチルアクリレート1.6質量部を加え、80℃で5時間反応させてウレタンアクリレート系オリゴマーを得た。
光硬化性モノマーとして、9,9’−ビス(4−ヒドロキシエチル)フルオレンエチレンオキシド変性ジアクリレート14.7質量部、フェノキシエチルアクリレート46.7質量部、及びビスフェノールA−エチレンオキシド4モル付加物を3.3質量部混ぜた。
金型離型剤として、テトラデカノール−エチレンオキシド10モル付加物のリン酸エステル(モノエステル/ジエステル=モル比1/1)を0.2質量部用いた。
光重合開始剤として、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:イルガキュア184、チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製)を2.3質量部用いた。
これらを混合し、均一化して光透過部構成組成物を得た。
(2)第一基材層
第一基材層には、PETフィルム(東洋紡績社製、A4300、厚み100μm)を用いた。
(3)粘着剤層
アクリル系樹脂の粘着剤(SKダイン2094:綜研化学製、固形分25.0質量%、溶剤は酢酸エチルとメチルエチルケトン)を100質量部、架橋剤(E−5XM、L−45:綜研化学製、固形分5、0%)を0.28質量部、1,2,3−ベンゾトリアゾール0.25質量部、希釈溶剤(トルエン/メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=27.69g/27.69g/4.61g)を32質量部、混合して得た。
(4)光透過部の形成
光透過部は賦型ロールに形成された光透過部の反転形状に(1)の光透過部構成組成物を供給して成形した。賦型ロールには、円周方向に光透過部の形状に対応する溝が切削されている。本実施形態の溝は、溝長手方向に直交する方向の断面において、ロールの溝の外周側開口幅47μm、ロールの溝底面の幅41μm、深さ69μmの台形形状がピッチが51μmで周期的に形成されている。
この賦型ロールとニップロールとの間に上記PETフィルムを搬送した。このPETフィルムの搬送に合わせ、(1)で得られた光透過部構成組成物をPETフィルム上に供給装置から供給し、賦形型ロールおよびニップロール間の押圧力により、PETフィルム上に形状を形成する。
その後、PETフィルム側から高圧水銀灯により800mJ/cmの紫外線を照射して光透過部構成組成物を硬化させ、剥離用のニップにより、賦型ロールから光透過部を離型し、光透過部を含む厚さが252±20μmであるシート(中間部材)を形成した。
多波長アッベ屈折計DR−M4(株式会社アタゴ製)を用いて、589nmの屈折率を測定したところ、1.570であった。
(5)光吸収部構成組成物の調整
光硬化性オリゴマーとして、Oxirane, 2,2'-[(1-methylethylidene) bis (4,1-phenyleneoxymethylene)] bis-, homopolymer, 2-propenoate(エポキシアクリレートオリゴマー)を20.0質量部用いた。
光硬化性モノマーとして、2−フェノキシエチルアクリレート20、0質量部、α−アクリロイル−ω−フェノキシポリ(オキシエチレン)20.0質量部、及び2−{2−[2−(アクリロイルオキシ)(メチル)エトキシ](メチル)エトキシ}(メチル)エチルアクリレート13.0質量部を混合したものを用いた。
光吸収粒子として、平均粒径4.0μmのカーボンブラックを25%含有したアクリル架橋微粒子(ガンツ化成株式会社)20、0質量部を用いた。
光重合開始剤として、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルーケトン[商品名:イルガキュア184、チバ・スペシャリティケミカルズ 株式会社製]7質量部を用いた。
これらを混合し、均一化して光吸収部構成組成物を得た。
(6)光吸収部の形成
上記(5)で得られた光吸収部構成組成物を供給装置から(4)で形成した中間部材に100μm厚さで供給した。また、ドクターブレードを用いて、中間部材上に供給した光吸収部構成組成物を中間部材に形成された略V字形状の溝(光透過部間の溝)内に充填するとともに、余剰分の光吸収部構成組成物を掻き落とした。その後、高圧水銀灯により800mJ/cmの紫外線を照射して光吸収部構成組成物を硬化させ、硬化した光吸収部構成組成物によって光吸収部を形成した。多波長アッベ屈折計DR−M4(株式会社アタゴ製)を用いて、589nmの屈折率を測定したところ、1.547であった。
(7)ハードコート層構成組成物の調整
透明樹脂として、PETA(ペンタエリスリトールトリアクリレート)、DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)、及びPMMA(ポリメタクリル酸メチル)を質量比で86/5/9の割合で混合したものに、溶剤としてトルエン(沸点110℃)とシクロヘキサノン(沸点156℃)の混合溶剤(質量比7:3)を、透明樹脂100質量部に対して、190質量部配合して得られた樹脂組成物を得た。
(8)ハードコート層の形成
上記(6)で形成した光吸収部構成組成物上に、上記(7)で得られたハードコート層構成組成物を塗布し、12m/分の流速で70℃の乾燥空気を流通させ、1分間乾燥させた。その後、紫外線を照射して(窒素雰囲気下にて200mJ/cm)透明樹脂を硬化させた。厚さは10μmとした。この構成組成物を多波長アッベ屈折計DR−M4(株式会社アタゴ製)を用いて、589nmの屈折率を測定したところ、1.510であった。
(9)電磁波遮蔽層の形成
第二基材層としての両面易接着PET(コスモシャインA4300、東洋紡績社製、厚さ100μm)にプライマー層用の光硬化性樹脂組成物を厚さ5μmとなるようにグラビアリバースコート法で塗布した。光硬化性樹脂組成物としては、エポキシアクリレートプレポリマー35質量部、ウレタンアクリレートプレポリマー12質量部、2−フェノキシエチルアクリレートからなる単官能アクリレートモノマー44質量部、エチレンオキシド変性イソシアヌル酸トリアクリレートからなる3官能アクリレートモノマー9質量部、さらに光開始剤としてイルガキュア184(物質名;1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、製造元;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ)3質量部を添加したものを使用した。
次に、プライマー層が形成された両面易接着PETを転写工程を行う凹版ロールに供するが、それに先だって、開口部の線幅が20μmで線ピッチが300μm、版深20μmの格子状のメッシュパターンとなる凹部が形成された凹版ロールの版面に、導電性組成物をピックアップロールで塗布し、ドクターブレードで凹部内以外の導電性組成物を掻き取って凹部内のみに導電性組成物を充填させた。導電性組成物を凹部内に充填させた状態の凹版ロールと、ニップロールとの間に、プライマー層が形成されたPETフィルムを供給し、凹版ロールに対するニップロールの押圧力(付勢力)によって、プライマー層を凹部内に存在する導電性組成物の凹みに流入させ、導電性組成物とプライマー層とを隙間なく密着させると共に、該プライマーの一部を凹部内の該導電性組成物内に浸透せしめた。
ここで導電性組成物は次のように作製した。すなわち、導電性粉末として平均粒径約2μmの鱗片状銀粉末90質量部、カーボンブラックとしてアセチレンブラック(平均粒径35nm)3質量部、バインダー樹脂として熱可塑性のポリエステルウレタン樹脂7質量部、溶剤としてブチルカルビトールアセテート35質量部を配合し、十分に攪拌混合した後、3本ロールで混練りした。
次いで、次のような転写をおこなう。すなわち、プライマー層が形成された両面易接着PETを、そのプライマー層が凹版ロールの版面側に対向した状態で、凹版ロールとニップロールとの間に挟む。その凹版ロールとニップロールとの間で両面易接着PETのプライマー層は版面に押し付けられる。プライマー層は流動性を有しているので、版面に押し付けられたプライマー層は、導電性組成物が充填した凹部内にも流入し、凹部内で生じた導電性組成物の凹みを充填する。こうしてプライマー層は導電性組成物に対して隙間なく密着した状態となる。その後、さらに凹版ロールが回転して高圧水銀燈からなるUVランプによって紫外線が照射され、光硬化性樹脂組成物からなるプライマー層が硬化する。プライマー層の硬化により、凹版ロールの凹部内の導電性組成物はプライマー層と密着し、その後、出口側のニップロールによってフィルムが凹版ロールから剥離され、プライマー層上には導電性組成物層が転写形成される。このようにして得られた転写フィルムを、110℃の乾燥ゾーンを通過させて銀ペーストの溶剤を蒸発させて固化せしめ、プライマー層上にメッシュパターンからなる導電層を形成した。このときの導電層が存在するパターン部分の厚さ(導電層が形成されているメッシュパターン部分とそれ以外の部分との厚さの差)は約19μmで、版の深さとほぼ同等の厚さで移した。
(10)波長フィルター層の形成
アクリル樹脂PTR−2500T(日本化薬株式会社製、粘着剤)を120.0質量部、IRG068(日本化薬株式会社製、近赤外線吸収色素)を1.0質量部、TAP−2(山田化学工業株式会社製、ネオン線吸収色素)を0.1質量部混合した組成物を、離型フィルム(E7007 東洋紡績社製、厚さ38μm)にダイコーターにより25μm塗布し、80℃、1分間の加熱処理を施して乾燥させた。
No.2の実施例に記載の光学シートはNo.1の光学シートにおいて、同一のハードコート層を2層積層させたものである。従って、2つのハードコート層の屈折率は同じであり、多波長アッベ屈折計DR−M4(株式会社アタゴ製)を用いて、589nmの屈折率を測定したところ、1.510であった。
No.3の実施例に記載の光学シートも基本的にはNo.1、No.2と同様であるが、第一基材層の屈折率が1.570であることからハードコート層の屈折率をこれと同一とするために調整した。詳しくは次の通りである。
ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬株式会社製)187.5g、ビス(4−メタクリロイルチオフェニル)スルフィド(MPSMA、住友精化株式会社製)62.5gをメチルエチルケトン/シクロヘキサノン=50/50質量%の混合溶媒439gに溶解した。次いで、得られた溶液に、光重合開始剤(イルガキュア907、チバガイギー社製)6.25gおよび光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬株式会社製)4.0gを49gのメチルエチルケトンに溶解した溶液を加えた。
この溶液を塗布、紫外線硬化して得られたハードコート層の屈折率は多波長アッベ屈折計DR−M4(株式会社アタゴ製)を用いて、589nmの屈折率を測定したところ、1.570であった。
比較例として示したNo.4〜No.6では、光学機能シート層より観察者側に多層積層されており、またこれら積層された層がいずれも屈折率が異なるものであった。
コントラストの評価は、光学シートを取り付けた表示装置で、白黒のパターンを表示し、当該表示装置への外光がないときを暗室時のコントラストとし、外光を照射したときのコントラストを明室時のコントラストとした。暗室時のコントラストと明室時のコントラストとを目視観察し、暗室時のコントラストに対して明室時のコントラストがどの程度低下したかを目視評価した。良好の場合を○、従来と同程度の場合を×とした。従来よりも若干よいものを△であらわした。表1に結果も示した。
表1からわかるように、光学機能シート層の観察者側に多数の層が積層されている場合にはコントラストは従来程度であった。これに対して実施例では従来よりも良好なコントラストを得ることができた。
以上、現時点において、最も、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う表示装置も本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
1 プラズマテレビ(表示装置)
2 プラズマディスプレイパネル(PDP)
3 ガラス層
10、30 光学シート
11、31 ハードコート層
12、33 光学機能シート層
13 光透過部
14 光吸収部
15 バインダー部
16 光吸収粒子
17 第一基材層

Claims (4)

  1. 映像源、及び該映像源から入射した光を制御して観察者側に出射する複数の層を備える光学シートを具備する表示装置であって、
    前記光学シートは光を透過可能に形成される光透過部、及び光を吸収可能に形成される光吸収部がシート面に沿って交互に並列される光学機能シート層を有し、前記光学機能シート層の前記観察者側には1層のみ配置されていることを特徴とする表示装置。
  2. 映像源、及び該映像源から入射した光を制御して観察者側に出射する複数の層を備える光学シートを具備する表示装置であって、
    前記光学シートは、光を透過可能に形成される光透過部、及び光を吸収可能に形成される光吸収部がシート面に沿って交互に並列される光学機能シート層を有し、前記光学機能シート層の前記観察者側には少なくとも2層配置され、
    前記光学機能シート層の前記観察者側に配置される層はいずれも屈折率が略同一であることを特徴とする表示装置。
  3. 前記光学機能シート層の前記観察者側の面に積層される層の屈折率は、前記光学機能シート層の前記光透過部と略同一の屈折率であることを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
  4. 前記光学機能シート層の前記観察者側に備えられる層には、ハードコート層が少なくとも一層含まれることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の表示装置。
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