JP2016105132A - 光学フィルム、及び映像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車載の場合等、高温、高温高湿である環境にあっても反りや光学密着による問題が生じ難い光学フィルムを提供する。【解決手段】基材層28と、基材層の一方の面に積層され、光を透過可能に基材層の層面に沿って配列される複数の光透過部23、及び、隣り合う光透過部間に光を吸収可能に配列される光吸収部24を有する光学機能層22と、光学機能層の面のうち基材層が積層された側とは反対側の面に積層された15μm以上25μm以下の厚さの粗面形成層21と、を備え、粗面形成層は光学機能層とは反対側の面に粗面が形成されており、該粗面の表面粗さはRaで0.1μm以上0.2μm以下であり、粗面形成層を構成する材料は架橋密度が320以上740以下の樹脂である。【選択図】図3

Description

本発明は、光源から出射される光を制御して観察者側に出射する光学フィルム、及び該光学フィルムを備える映像表示装置に関する。
液晶ディスプレイ、リアプロジェクション、有機EL、FED等のように、映像を観察者に出射する映像表示装置には、映像源、及び該映像源からの映像光の質を高めて観察者に出射するための各種機能を有する複数の層からなる光学フィルムが備えられている。
このような光学フィルムとして例えば特許文献1が開示されている。特許文献1に記載の光学フィルムは、光を透過可能にシート面に沿って並列されるプリズム部と、プリズム部間に光を吸収可能に並列される光吸収部と、を有する光学機能シート層を備えている。これにより映像光及び外光を反射及び吸収させて映像光の質を高めている。
さらに、特許文献1に記載の光学フィルムには粗面形成層が設けられており、これによって高温、高温高湿である雰囲気であっても映像光にムラを生じ難くすることができるとしている。
特開2010−107660号公報
しかしながら特許文献1に記載の光学フィルムを用いても車載等のような耐久性を必要とする環境に映像表示装置が配置されたとき、光学フィルムに反りが生じることがあった。そのため、コシがあり変形を防止することができる付加的な基材層をさらに用いて複数の基材層により反りを防止する対策を取ることが多かったが、光学フィルムの厚さやコストの問題が生じてしまった。
また、特に車載等のような熱的な耐久性を必要とする環境では、いわゆる光学密着が問題となり干渉縞の発生による外観の問題も併せて生じることがあった。
そこで本発明は上記問題点に鑑み、車載の場合等、高温、高温高湿である環境にあっても反りや光学密着による問題が生じ難い光学フィルムを提供することを課題とする。また、この光学フィルムを備える映像源ユニット及び映像表示装置を提供する。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、複数の層を有する光学フィルム(20)であって、基材層(28)と、基材層の一方の面に積層され、光を透過可能に基材層の層面に沿って配列される複数の光透過部(23)、及び、隣り合う光透過部間に光を吸収可能に配列される光吸収部(24)を有する光学機能層(22)と、光学機能層の面のうち基材層が積層された側とは反対側の面に積層された15μm以上25μm以下の厚さの粗面形成層(21)と、を備え、粗面形成層は光学機能層とは反対側の面に粗面が形成されており、該粗面の表面粗さはRaで0.1μm以上0.2μm以下であり、粗面形成層を構成する材料は架橋密度が320以上740以下の樹脂である、光学フィルムにより前記課題を解決する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光学フィルム(20)において、基材層(28)がポリカーボネートからなる。
請求項3に記載の発明は、面光源装置(11)と、液晶パネル(12)と、請求項1又は2に記載の光学フィルム(20)と、を備え、光学フィルムは面光源装置と液晶パネルとの間に配置される映像源ユニットである。
請求項4に記載の発明は、筐体(2)と、筐体の内側に配置される請求項3に記載の映像源ユニット(5)と、を備える映像表示装置(1)である。
本発明によれば、車載等のような耐久性が要求される環境で用いたときでも光学フィルムの反り及び光学密着について不具合を生じ難くすることができる。
映像表示装置1の外観斜視図である。 映像源ユニット5の分解斜視図である。 映像源ユニット5の断面図である。 粗面形成層21及び光学機能層22に注目して拡大した図である。
以下本発明を図面に示す形態に基づき説明する。ただし本発明は当該形態に限定されるものではない。ここで、本発明に具備される要素は実際には非常に微細、薄層のものが多いことから、分かりやすさのため各図ではその一部を変形、拡大等して表している。また要素には符号を付してあるが、見易さのため繰り返しとなる符号は一部を省略することがある。
図1は1つの形態を説明する図で、映像源ユニット5を備える映像表示装置1を表した斜視図である。図1では紙面右が観察者側である。ここで本形態で映像表示装置1は車載用の映像表示装置であり例えばカーナビゲーション装置等がこれに含まれる。映像表示装置1は筐体2を備え、筐体2の内側に映像源ユニット5が内蔵される。
筐体2は映像表示装置1の外殻を形成し、映像表示装置を構成する部材の大部分をその内側に収める部材である。筐体2は開口を有しており、該開口から映像源ユニット5のいわゆる画面部分を露出して視認可能とされている。その他、映像表示装置1には映像表示装置として機能するための各種公知の構成部材が備えられている。
図2は映像源ユニット5の分解斜視図である。図2ではわかりやすさのため、映像源ユニットを構成する層の一部を分離して表しているが、実際には直接重ねられる等して(図3参照)積層されている。図3は図2にIII−IIIで示した線(鉛直方向となる線)を含む厚さ方向断面図である。また、映像源ユニット5が映像表示装置1に配置された際には、図2、図3の紙面右が観察者側となり、図2、図3の紙面左が光源側(面光源装置側)となる。
映像源ユニット5は、映像源10及び該映像源10の映像出射側(すなわち観察者側)に配置された機能層30を有して構成されている。
本形態では映像源10として液晶パネル12を含むものとされている。具体的には、映像源10は、面光源装置11、光学フィルム20、及び液晶パネル12を備えている。すなわち、本形態では面光源装置11と液晶パネル12との間に光学フィルム20が配置されている。
ここで、面光源装置11及び液晶パネル12は公知の構造のものを用いることができる。
例えば面光源装置11については、光源側(図3の紙面左)から観察者側(図3の紙面右)に向けて、反射シート、導光板(側面に光源が配置されている。)、拡散シート、レンズシート、反射型偏光シートの順に積層された面光源装置が挙げられる。
一方、液晶パネル12については、光源側(図3の紙面左)から観察者側(図3の紙面右)に向けて、偏光フィルタ、ガラス基板、液晶層、ガラス基板、及び偏光フィルタの順に積層された液晶パネルを挙げることができる。
光学フィルム20は、面光源装置11と液晶パネル12との間で、面光源装置11の光出射側に配置されるフィルムであり複数の層からなる。本形態では光学フィルム20は面光源装置11側から、粗面形成層21、光学機能層22、及び基材層28を備えている。以下に各層について説明する。なおここでは便宜上基材層28、光学機能層22、粗面形成層21の順で説明する。
基材層28は、その一方の面に光学機能層22を形成する基材となる層である。基材層28は、透光性を有するとともに光学機能層22のの変形を防止できるように支持する。かかる観点から、基材層28を構成する材料の具体例として例えば、アクリル、スチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アクリロニトリル、トリアセチルセルロース(TAC)を主成分とする透明樹脂や、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)を挙げることができる。
この中でも液晶パネルとの組み合わせを考慮して複屈折の少ないTAC、メタクリル樹脂、ポリカーボネートを用いることが好ましい。さらには車載など高い耐熱性が求められる用途では、ガラス転移点が高いポリカーボネートを用いることが望ましい。具体的にはポリカーボネートのガラス転移点は143℃であり、一般に105℃での耐久性が求められる車載用途に適している。
基材層28の厚さは特に限定されないが、25μm以上300μm以下であることが好ましい。基材層28の厚さがこの範囲を外れると、加工性に問題を生じる虞がある。例えば、基材層28が25μmより薄くなるとしわが生じやすくなる。また、基材層28が300μmより厚くなると、光学フィルム20の巻き取りが困難になる。
本形態で光学機能層22は、映像源10から出射した映像光が車のフロントガラスに映り込まないように光の向きを正面方向に変更し、一部の光や外光を吸収する機能を有する。図4には図3のうち、光学機能層22及び粗面形成層21に注目して一部を拡大して表した。
光学機能層22は、図3、図4に示した断面を有して紙面に対して紙面の奥/手前方向に延在する形状を備える。本形態では映像表示装置1が車内に設置された姿勢において、当該延在する方向は水平方向となる。これにより後述するように映像光のフロントガラスへの移り込みを防止する。
光学機能層22は、図3、図4に表れる断面において、略台形である光透過部23と、隣り合う2つの光透過部23の間に形成された断面が略台形の光吸収部24と、を備えている。従って、本形態では映像表示装置1が車内に設置された姿勢において、光透過部23と光吸収部24とは鉛直方向に交互に配列されている。
光透過部23は光を透過させることを主要の機能とする部位であり、本形態では図3、図4に表れる断面において、基材層28側(観察者側)に長い下底、粗面形成層21側(面光源装置11側)に短い上底を有する略台形である。光透過部23は、基材層28の層面に沿って当該断面を維持して延びるとともに、この延びる方向とは異なる方向に所定の間隔で配列される。そして、隣り合う光透過部23の間には、略台形断面を有する間隔が形成されている。従って、当該間隔は光透過部23の上底側に長い下底を有し、光透過部23の下底側に短い上底を有する台形断面を有し、ここに後述する必要な材料が充填されることにより光吸収部24が形成される。なお、本形態では隣り合う光透過部23は長い下底側で連結されている。
光透過部23は屈折率がNtとされている。このような光透過部23は、透過部構成組成物を硬化させることにより形成することができる。詳しくは後で説明する。屈折率Ntの値は特に限定されることはないが、後述するように台形断面の斜面における光吸収部24との界面で適切に光を全反射する観点から屈折率は1.55以上であることが好ましい。ただし、屈折率が高すぎる材料は割れやすい場合が多いので屈折率は1.61以下であることが好ましい。より好ましくは1.56以下である。
光吸収部24は隣り合う光透過部23の間に形成された上記した間隔に配置され、当該間隔の断面形状と同様の断面形状となる。従って短い上底が基材層28側(観察者側)を向き、長い下底が粗面形成層21側(面光源装置11側)を向く。そして光吸収部24は、屈折率がNrとされるとともに、光を吸収することができるように構成されている。具体的には屈折率がNrであるバインダーに光吸収粒子が分散される。屈折率Nrは、光透過部23の屈折率Ntよりも低い屈折率とされることが好ましい。光吸収部24の屈折率を光透過部23の屈折率より小さくすることにより、所定の条件で光透過部23に入射した光を光吸収部24との界面で全反射させることができる。屈折率Nrの値は特に限定されることはないが、当該全反射を適切に行う観点から1.50以下であることが好ましく、その中でも入手性の観点から1.47以上が好ましい。より好ましく1.49以上である。
光透過部23の屈折率Ntと光吸収部24の屈折率Nrとの屈折率の差は特に限定されるものではないが、0.05以上0.14以下であることが好ましい。屈折率差を大きくすることにより、より多くの光を全反射させることができる。
光学機能層22では、特に限定されることはないが、例えば次のように光透過部23及び光吸収部24が形成される。すなわち、図3にPkで表した光透過部23及び光吸収部24のピッチは20μm以上100μm以下であることが好ましい。また、図4にθkで示した光吸収部24と光透過部23との斜辺における界面と、光学機能層22の層面の法線と、の成す角は1°以上10°以下であることが好ましい。そして図3にDkで示した光吸収部24の厚さは50μm以上150μm以下であることが好ましい。これらの範囲内とすることにより、光の透過と光の吸収とのバランスが適切になることが多い。
本形態では光透過部23と光吸収部24との界面が断面において一直線状となる例を示したが、これに限らず折れ線状、凸である曲面状、凹である曲面状等であってもよい。また、複数の光透過部23及び光吸収部24で断面形状が同じであってもよいし、所定の規則性を有して異なる断面形状であってもよい。
粗面形成層21は、光学機能層22の面のうち基材層28が配置された側とは反対側に積層され、光学機能層22に接していない側の面には粗面21aが形成されている層である。粗面形成層21は次の特徴を有して構成されている。
粗面形成層21の厚さ(図4のMt)は、15μm以上25μm以下である。ここで粗面形成層21の厚さは、図4に示したMtからわかるように粗面21aの先端と、粗面21aが形成されていない側の層面との厚さ方向の距離である。当該厚さが15μmより小さくすると粗面を形成する際に寸法的な余裕を取り難くなり製造上の不具合が生じる虞がある。一方厚さが25μmより大きくなると光学フィルム20に反りが発生し易くなる。
粗面形成層21の粗面21aはその表面粗さが、Ra(μm)(JIS B 0601(2001) 算術平均粗さ)で0.1μm以上0.2μm以下である。当該表面粗さが0.1μmより小さいと光学フィルム20を他の層に接触させた際にいわゆる光学密着による干渉縞の発生が問題となる。一方当該表面粗さが0.2μmより大きいとこの粗さに基づく凹凸が人の目に視認されやすくなるため、シンチレーション(いわゆる画面のギラツキ)など、外観上の不具合が生じることがある。
さらに粗面形成層21は、該粗面形成層21を構成する材料が樹脂であり、当該樹脂の架橋間分子量(架橋密度)が320以上740以下である。架橋間分子量が320よりも小さくなると光学フィルム20に反りが発生し易くなる。一方架橋間分子量が740よりも大きくなると光学フィルム20を他の層に接触させた際にいわゆる光学密着による干渉縞の発生が問題となる。
ここで架橋間分子量は、全体の分子量を架橋点の数で除した値(全体の分子量/架橋点の数)により算出できる。
全体の分子量とは、粗面形成層21を構成する材料の成分ごとに配合モル数と分子量との積を求め、成分ごとに求めた当該積の総和である(Σ(各成分の配合モル数×各成分の分子量))。
架橋点の数とは、粗面形成層21を構成する材料の成分ごとに官能基数−1を求めてこれを2倍し、分子量との積を求め、成分ごとに得られた当該積の総和である(Σ((各成分の官能基数−1)×2)×各成分の分子量)。
このような粗面形成層21をなす具体的材料としては例えば官能基を5個有するジペンタエリスリトールペンタアクリレートをモノマーとして含有している、ウレタンアクリレート樹脂等を挙げることができる。
このような粗面形成層21とすることにより、光学機能層及び基材層を有する光学フィルムにおいて、車載等の高温、高温高湿の環境であっても反り及び光学密着による干渉縞発生の問題を解決することができる。例えば、付加的な基材層を用いて光学機能層を2つの基材層で挟む等する必要がなく層構成を簡素化することが可能である。すなわち基材層は1層のみとすることもできる。
このような光学フィルム20は、例えば次のように作製される。
はじめに基材層28の一方の面に光透過部23を形成する。これは、光透過部23の形状が転写できる形状を表面に有する金型ロールと、これに対向するように配置されたニップロールとの間に、基材層28となる基材シートを挿入する。そして、基材シートと金型ロールとの間に光透過部を構成する組成物を供給しながら金型ロール及びニップロールを回転させる。これにより金型ロールの表面に形成された光透過部に対応する溝(光透過部形状を反転した形状)に光透過部を構成する組成物が充填され、該組成物が金型ロールの表面形状に沿ったものとなる。
ここで、光透過部を構成する組成物としては、例えば、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、ポリチオール系等の電離放射線硬化型の樹脂を挙げることができる。
金型ロールと基材シートとの間に挟まれ、ここに充填された光透過部を構成する組成物に対し、基材シート側から光照射装置により硬化させるための光を照射する。これにより、組成物を硬化させ、その形状を固定させることができる。そして、離型ロールにより金型ロールから基材層28および成形された光透過部23を離型する。
次に、光吸収部24を形成する。光吸収部24を形成するには、まず、上記形成した光透過部23間の間隔に光吸収部を構成する組成物を充填する。その後、余剰分の当該組成物をドクターブレード等で掻き落とす。そして、残った組成物に光透過部23側から当該組成物を硬化させる光を照射することによって硬化させ光吸収部24を形成する。
光吸収部として用いられる材料は特に限定されないが、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、およびブタジエン(メタ)アクリレート等の光硬化型樹脂の中に着色された光吸収粒子が分散されている組成物を挙げることができる。
また光吸収粒子を分散させる代わりに顔料や染料により光吸収部全体を着色することもできる。
光吸収粒子を用いる場合には、カーボンブラック等の光吸収性の着色粒子が好ましく用いられるが、これらに限定されるものではなく、面光源装置からの光や出射すべき映像光の特性に合わせて特定の波長を選択的に吸収する着色粒子を使用してもよい。具体的には、カーボンブラック、グラファイト、黒色酸化鉄等の金属塩、染料、顔料等で着色した有機微粒子や着色したガラスビーズ等を挙げることができる。特に、着色した有機微粒子が、コスト面、品質面、入手の容易さ等の観点から好ましく用いられる。着色粒子の平均粒子径は1.0μm以上20μm以下であることが好ましい。
さらに、光学機能層22のうち基材層28が配置された側とは反対側の面に粗面形成層21を構成する組成物を塗布する。そして、粗面21aを形成するロール金型と光学機能層22との間に、塗布した材料を挟んだ状態で当該組成物を適切な方法により硬化させる。これにより挟まれた材料が硬化し、粗面形成層21が形成される。
機能層30は液晶パネルより観察者側に配置される各種機能を有する公知の層を挙げることができる。これには例えば反射防止層、防眩層、ハードコート層等を挙げることができる。
以上のような構成を備える映像源ユニット5は例えば次のように作製できる。すなわち、作製した光学フィルム20を、粗面21aが面光源装置11側に向くように該面光源装置11の光出射側に配置し、光学フィルム20の観察者側に液晶パネル12、機能層30を積層する。このとき光学フィルム20は粗面形成層21が上記のように構成されていることにより、反りが発生し難くなっており、面光源装置11との組み合わせも容易に行われる。また光学フィルム20が面光源装置11に重ねられた際に、粗面21aにより光学密着が防止され、干渉縞の発生も抑えられている。このように光学フィルム20により車載用のように高い耐熱性、耐湿度性が求められる場合であっても、薄い層構成で反り及び光学密着のいずれも良好なものとなる。反りを防止するためにコシのある基材層を複数枚積層する必要もなく、層構成を簡素化することができ、映像表示装置の薄型化が可能となる。
以上のように構成された映像源ユニット5を筐体2に納め、機能層30側が観察者側となるように配置することで、映像表示装置1とすることができる。その際には必要に応じて映像源ユニット5を作動させるための電気回路、電源回路等も備えられる。
このような映像表示装置は車内に配置されて例えば次のように作動する。光路例を示しつつ説明する。ただし当該光路例は説明のための概念的なものであり、反射や屈折等を厳密に表したものではない。
映像表示装置1を作動させると、図3に示したように面光源装置11からは映照明光が出射される。面光源装置11から出射した光L10は光透過部23と光吸収部24との界面に達することなく光学フィルム20を透過し、液晶パネル12で映像情報を得て透過し、機能層30も透過して観察者側に達して観察者は映像光を観察することができる。
面光源装置11から出射した光L11は光透過部23と光吸収部24との界面に達し、両者の屈折率差及び界面への入射角との関係で全反射し、液晶パネル12で映像情報を得て透過し、そして機能層30も透過して観察者側に出射する。このとき、光透過部23と光吸収部24との界面が光学フィルム20の出光面の法線に対して上記のように傾斜しているので、光L11はその向きが下方へ変えられている。これによりフロントガラスへの写り込みが防止される。また、光L11は正面方向に向かっているので映像光の正面輝度向上にも寄与する。
本実施例では、上記説明した光学フィルムを光源に積層し、反り及び光学密着について調べた。また、比較例として上記説明した光学フィルムには含まれない態様の光学フィルムも作製して同様に評価をおこなった。
(実施例1)
実施例1の光学フィルム(鉛直方向100mm×水平方向200mm)は次の仕様とした。なお、光透過部及び光吸収部が延びる方向は水平方向とした。
・基材層:ポリカーボネート樹脂(恵和株式会社)、厚さ130μm
・光透過部:紫外線硬化型ウレタンアクリレート樹脂(三洋化成工業株式会社、CR03)
・光吸収部:平均粒子4μmの黒ビーズを20質量%含有する紫外線硬化型ウレタンアクリレート樹脂(株式会社DNPファインケミカル、EL132)
・光吸収部の形状:台形断面における長い下底が9.4μm、短い上底が4.0μm、高さ(図3のDk)が102.0μm、・隣り合う光吸収部のピッチ(図3のPk)が39.0μm
・光吸収部の上底から基材層の面までの距離(図3のLk):25μm
・粗面形成層:紫外線硬化型ウレタンアクリレート樹脂(三洋化成工業株式会社、BCP34)、厚さ15μm、粗面粗さRa=0.2μm、平均架橋間分子量(架橋密度)=561
ここで、粗面形成層の粗面粗さは、レーザー顕微鏡(株式会社キーエンス、VK−8700)を用いて表面倍率500倍で測定した値である。また粗面形成層の平均架橋間分子量は次の式により求めた。
平均架橋間分子量=全体の分子量/架橋点の数
(全体の分子量:各成分の配合モル数×各成分の分子量、架橋点の数=Σ〈〔(各成分の官能基数−1)×2〕×各成分の分子量〉)
実施例2〜5、及び比較例1〜4については粗面形成層の厚さ、粗面形成層の粗面粗さ、及び粗面形成層を構成する材料の架橋間分子量を変更した。具体的な値は表1に示した。架橋間分子量の変更は、粗面形成層を構成する材料の成分割合を変更することによりおこなった。
以上示した各実施例及び比較例の光学フィルムについて反り及び貼り付き(光学密着)を評価した。具体的な方法及び評価基準は次の通りである。
反りは、光学フィルムを105℃、湿度0%で1000時間、空気雰囲気中に晒した後、平面上で常温常湿に24時間放置し、光学フィルムの4つの端部をJIS 1級金尺で測定することにより行った。その結果反りが5mm以下であったものを「○」、反りが5mmを超えたものを「×」とした。
貼り付きは、各例の光学フィルムを反射型偏光シート(スリーエムジャパン株式会社)に積層し、プラスチックやステンレス鋼等の枠で固定して、105℃、湿度0%で1000時間、空気雰囲気中に晒して常温常湿にまで冷却した後、バックライトで後方から照明して目視で観察することにより行った。本例のバックライトは反射シート、導光板(側面に光源が配置されている。)、拡散シート、レンズシート、反射型偏光シートから構成されている。その結果、貼り付き模様が視認されないものを「○」、貼り付き模様が視認されたものを「×」とした。
評価の結果も表1に合わせて示した。
Figure 2016105132
表1からわかるように、上記した条件を満たすことにより反り及び貼り付きのいずれも良好とすることができる。
1 映像表示装置
5 映像源ユニット
10 映像源
11 面光源装置
12 液晶パネル
20 光学フィルム
21 粗面形成層
21a 粗面
22 光学機能層
28 基材層

Claims (4)

  1. 複数の層を有する光学フィルムであって、
    基材層と、
    前記基材層の一方の面に積層され、光を透過可能に前記基材層の層面に沿って配列される複数の光透過部、及び、隣り合う前記光透過部間に光を吸収可能に配列される光吸収部を有する光学機能層と、
    前記光学機能層の面のうち前記基材層が積層された側とは反対側の面に積層された15μm以上25μm以下の厚さの粗面形成層と、を備え、
    前記粗面形成層は前記光学機能層とは反対側の面に粗面が形成されており、該粗面の表面粗さはRaで0.1μm以上0.2μm以下であり、
    前記粗面形成層を構成する材料は架橋密度が320以上740以下の樹脂である、光学フィルム。
  2. 前記基材層がポリカーボネートからなる請求項1に記載の光学フィルム。
  3. 面光源装置と、液晶パネルと、請求項1又は2に記載の光学フィルムと、を備え、前記光学フィルムは前記面光源装置と前記液晶パネルとの間に配置される映像源ユニット。
  4. 筐体と、
    前記筐体の内側に配置される請求項3に記載の映像源ユニットと、を備える映像表示装置。
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