JP2010269689A - ランフラットタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ランフラット走行時の耐久性を高めるとともに、通常走行時の乗り心地を向上させる。
【解決手段】ランフラットタイヤ1において、ビード部10の位置から内側部分Cinまでのタイヤ径方向の長さを第1長さSWHinと表す。ビード部10の位置から外側部分Coutまでのタイヤ径方向の長さを第2長さSWHoutと表す。第1長さSWHinは、第2長さSWHoutよりも長い。ランフラットタイヤ1のビード部10の位置から補強ゴム層31の最大厚さD1maxまでのタイヤ径方向の長さを距離DHinとする。ランフラットタイヤ1のビード部10の位置から補強ゴム層32の最大厚さD2maxまでのタイヤ径方向の長さを距離DHoutとする。距離DHinは、第1長さSWHinよりも長く、ビード部10の位置から補強ゴム層32の距離DHoutよりも長い。
【選択図】図2

Description

本発明は、内圧低下時におけるタイヤの変形を抑制する補強ゴム層をタイヤサイド部の内側に備えるランフラットタイヤに関する。
近年、パンクなどによりタイヤの内圧が著しく低下した場合でも走行できるように、タイヤサイド部の内側に補強ゴム層を備えたランフラットタイヤが普及している。
車両に取り付けられるホイルには、キャンバー角が設定されていることから、タイヤ全体に加わる荷重による負荷に偏りが生じる。キャンバー角によって生じる負荷の偏りは、タイヤ内圧とは関係がない。そのため、ランフラットタイヤを装着した車両において、内圧が低下した状態での走行(以下、ランフラット走行という)時にも、通常走行時と同様の負荷の偏りが生じる。負荷の偏りは、一方の補強ゴム層の劣化を早め、耐久性を低下させるため、ランフラット走行可能な距離や耐久性が一方の補強ゴム層によって決められてしまう。
これに対して、キャンバー角が設定された車両において、一方のサイドウォール部に配設される補強ゴム層の厚さを他方のサイドウォール部に配設される補強ゴム層の厚さよりも厚くしたランフラットタイヤが知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1に開示されたランフラットタイヤは、補強ゴム層の厚さを異ならせて剛性を変えることにより、キャンバー角によって生じる負荷の偏りに起因する不具合を解消している。
特開2006−131117号公報(第4−5頁、第1図)
ところが、上述したランフラットタイヤには、以下の問題点が挙げられる。上述のランフラットタイヤの一方の補強ゴム層の厚さを他方よりも厚くしたため、タイヤ全体の質量が増加する。これにより、転がり抵抗が高くなっていた。また、補強ゴム層の厚さが左右で異なることにより、サイドウォール部に剛性の差が生じる。そのため、いわゆるタイヤの縦バネ定数が内側サイドウォール部と外側サイドウォール部とで異なることにより、通常の走行時の乗り心地が低下していた。
そこで、本発明は、キャンバー角が設定された車両に装着された場合であっても、ランフラット走行時の耐久性を高め、通常の走行時における乗り心地を向上させることのできるランフラットタイヤを提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、少なくともビードコアを含む一対のビード部(ビード部10)と、前記ビード部に係止されるカーカスコード(カーカスコード11)を含むカーカス層(カーカス層12)と、タイヤ側面を形成するサイドウォール部(サイドウォール部21、サイドウォール部22)と、前記サイドウォール部の内側に、トレッド幅方向及びタイヤ径方向に沿った断面形状が三日月状である補強層とを備えるランフラットタイヤであって、タイヤ赤道線からトレッド幅方向に前記カーカス層が最も離れた第1部分(内側部分Cin)と、タイヤ赤道線に対して前記第1部分とは反対側に位置し前記カーカス層がタイヤ赤道線から最も離れた第2部分(外側部分Cout)とを有し、前記補強層は、一方のサイドウォール部(サイドウォール部21)に配設される第1補強層(補強ゴム層31)と、他方のサイドウォール部(外側サイドウォール部22)に配設される第2補強層(補強ゴム層32)とを有し、前記ビード部の位置から前記第1部分までの前記タイヤ径方向の長さである第1長さ(SWHin)は、前記ビード部の位置から前記第2部分までの前記タイヤ径方向の長さである第2長さ(SWHout)よりも長く、前記ビード部の位置から前記第1補強層の最大厚さ部分までの前記タイヤ径方向の長さである第1補強層距離(DHin)は、前記第1長さよりも長く、且つ前記ビード部の位置から前記第2補強層の最大厚さ部分までの前記タイヤ径方向の長さである第2補強層距離(DHout)よりも長いことを要旨とする。
本発明によれば、一方のサイドウォール部における、タイヤ赤道線からトレッド幅方向にカーカス層が最も離れた部分のビード部を基準とするタイヤ径方向の長さが、他方のサイドウォール部における、タイヤ赤道線からトレッド幅方向にカーカス層が最も離れた部分のビード部を基準とするタイヤ径方向の長さよりも長い。
これにより、一方のサイドウォール部からトレッド部に連なる部分(ショルダー部という)におけるカーカス層の曲率が小さくなる。そのため、正常な内圧では、カーカス層の張力が小さくなる。
また、他方のサイドウォール部からトレッド部に連なる部分(ショルダー部という)におけるカーカス層の曲率が大きくなる。そのため、正常な内圧では、カーカス層の張力が大きくなる。
従って、正常な内圧での走行において、一方のサイドウォール部側の剛性を減じるとともに、他方のサイドウォール側の剛性を高めることができる。
また、カーカス層の曲率が小さいショルダー部は、内圧が低下した際に、タイヤが変形し易い。これに対して、本発明に係るランフラットタイヤでは、第1補強層距離(DHin)は、第2補強層距離(DHout)よりも長い。すなわち、カーカス層の曲率が小さく、変形し易い一方のサイドウォール部側において、カーカス層の曲率が小さい箇所に近い位置に補強ゴム層の剛性が最も高い部分が配置される。これにより、一方のサイドウォール部は、他方のサイドウォール部よりもショルダー部の変形を防止する効果が高められる。すなわち、ランフラット走行時における耐久性が高められる。
従って、本発明によれば、ランフラット走行時の耐久性を高めるとともに、通常走行時の乗り心地を向上させることのできるランフラットタイヤを提供できる。
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記第1補強層と前記第2補強層とは、同一材料からなり、同一形状を有することを要旨とする。
本発明によれば、同一材料からなり同一形状を有する第1補強層と第2補強層とを用いて、タイヤ内に配設する位置を変えることにより、タイヤ全体の剛性のバランスを調整する。従って、タイヤの内側と外側に配設する補強層の設計を変更する必要がないため、製造コストを減らすことができる。
本発明の第3の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、タイヤ赤道線からトレッド幅方向における前記一方のサイドウォール部側に位置するトレッド部の端部までの長さは、タイヤ赤道線からトレッド幅方向における前記他方のサイドウォール部側に位置するトレッド部の端部までの長さよりも長いことを要旨とする。
本発明によれば、タイヤ赤道線からトレッド幅方向における前記一方のサイドウォール部側に位置するトレッド部の端部までの長さは、タイヤ赤道線からトレッド幅方向における前記他方のサイドウォール部側に位置するトレッド部の端部までの長さよりも長いことにより、一方のサイドウォール部からトレッド部に連なる部分(ショルダー部という)におけるカーカス層の曲率が更に小さくなる。このため、正常内圧での走行時において一方のサイドウォール部側の剛性を更に減じることができる。また、一方のサイドウォール部側において、補強ゴム層の剛性が最も高い部分は、カーカス層の曲率が小さい箇所に更に近い位置に配置される。このため、内圧が低下した時の走行において、一方のサイドウォール部は、他方のサイドウォール部よりも、最も変形し易い内側のショルダー部分の剛性を更に高めることができる。
本発明の第4の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記一方のサイドウォール部は、ネガティブキャンバーが設定された車両の内側に向けて装着されることを要旨とする。本発明によれば、ネガティブキャンバーに設定された車両において、一方のサイドウォール部を多大な負荷が掛かりやすい車両の内側に向けて装着することにより、正常内圧での走行時において内側の剛性を下げるとともに、内圧が低下した時の走行において最も変形し易い内側のショルダー部分の剛性を高めることができる。
本発明の第5の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記一方のサイドウォール部は、ポジティブキャンバーが設定された車両の外側に向けて装着されることを要旨とする。本発明によれば、ポジティブキャンバーに設定された車両において、一方のサイドウォール部を多大な負荷が掛かりやすい車両の外側に向けて装着することにより、正常内圧での走行時において外側の剛性を下げるとともに、内圧が低下した時の走行において最も変形し易い外側のショルダー部分の剛性を高めることができる。
本発明の特徴によれば、ランフラット走行時の耐久性を高めるとともに、通常走行時の乗り心地を向上させることのできるランフラットタイヤを提供できる。
本発明の実施形態に係るランフラットタイヤの一部斜視図である。 本発明の実施形態に係るランフラットタイヤのタイヤ径方向及びタイヤ幅方向の断面図である。
次に、本発明に係るランフラットタイヤの実施形態について、図面を参照しながら説明する。具体的には、(1)ランフラットタイヤの構成、(2)作用・効果、(3)その他の実施形態、(4)評価について説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意されたい。
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
(1)ランフラットタイヤの構成
図1は、本発明の実施形態として示すランフラットタイヤ1のトレッド幅方向の断面を含む一部分解斜視図である。図2は、ランフラットタイヤ1のトレッド幅方向の断面図である。なお、図1,2では、カーカス等の位置を明確にするために、一部断面ハッチングを省略している。
ランフラットタイヤ1は、少なくとも、ビードコア10a及びビードフィラー10bを含む1対のビード部10を有している。具体的には、ビード部10を構成するビードコア10aには、スチールコードなどが用いられる。
ランフラットタイヤ1は、一方のビード部10と、ビード部に係止されるカーカス層12とを備える。カーカス層12は、ビードコア10aの周りでタイヤ径方向内側からタイヤ径方向外側に折り返される。カーカス層12は、カーカスコード11およびゴムからなり、ランフラットタイヤ1の骨格を形成する。
ランフラットタイヤ1は、2層の交錯ベルト層(第1ベルト層15a及び第2ベルト層15b)と、少なくとも1層の追加ベルト層15cとを有するベルト層15を有する。第1ベルト層15aと第2ベルト層15bとを構成するスチールコードは、タイヤ赤道線CLに対して所定の角度(例えば、±25度)で配置されている。第1ベルト層15a、第2ベルト層15b、追加ベルト層15cのタイヤ径方向外側には、路面に接地するトレッド部16が設けられている。
ランフラットタイヤ1は、タイヤの側面を形成し、トレッド部16に連なるサイドウォール部(サイドウォール部21,22)に補強ゴム層31,32を備える。補強ゴム層31,32は、サイドウォール部21,22のトレッド幅方向W及びタイヤ径方向Dに沿って配置されており、断面形状が三日月状である。補強ゴム層31,32は、内圧低下時においてサイドウォール部21,22を支えることにより、サイドウォール部21,22の変形を低減させる。補強ゴム層31,32は、トレッド幅方向断面図において、カーカス層12のトレッド幅方向内側に設けられる。
補強ゴム層31,32は、互いに同一材料からなり同一形状を有する。ランフラットタイヤ1の補強ゴム層31の厚さの最大値を最大厚さD1maxと表す。また、ランフラットタイヤ1の補強ゴム層32の厚さの最大値を最大厚さD2maxと表す。本実施形態では、D1max=D2maxである。
カーカス層12及び補強ゴム層31,32のタイヤ径方向内側には、インナーライナー18が設けられる。インナーライナー18は、チューブに相当し、気密性の高いゴム層で形成されている。
ランフラットタイヤ1は、タイヤ赤道線CLからトレッド幅方向Wにカーカス層12が最も離れた内側部分Cinと、タイヤ赤道線CLに対して内側部分Cinの反対側に位置しカーカス層12がタイヤ赤道線CLから最も離れた外側部分Coutとを有する。本実施形態において、内側部分Cinは、第1部分を構成し、外側部分Coutは、第2部分を構成する。
補強ゴム層31は、一方のサイドウォール部21に配設される。本実施形態では、サイドウォール部21は、ネガティブキャンバーが設定された車両に装着したとき内側に位置する。補強ゴム層32は、他方のサイドウォール部22に配設される。本実施形態では、サイドウォール部22は、ネガティブキャンバーが設定された車両の外側に位置する。また、サイドウォール部21は、ポジティブキャンバーが設定された車両に装着したときには、外側に位置する。サイドウォール部22は、ポジティブキャンバーが設定された車両の内側に位置する。
ランフラットタイヤ1において、ビード部10の位置から内側部分Cinまでのタイヤ径方向の長さを第1長さSWHinと表す。ビード部10の位置から外側部分Coutまでのタイヤ径方向の長さを第2長さSWHoutと表す。第1長さSWHinは、第2長さSWHoutよりも長い。
ランフラットタイヤ1のビード部10の位置から補強ゴム層31の最大厚さD1maxまでのタイヤ径方向の長さを距離DHinとする。ランフラットタイヤ1のビード部10の位置から補強ゴム層32の最大厚さD2maxまでのタイヤ径方向の長さを距離DHoutとする。距離DHinは、第1長さSWHinよりも長く、ビード部10の位置から補強ゴム層32の距離DHoutよりも長い。実施形態において、距離DHinは、第1補強層距離を構成し、距離DHoutは第2補強層距離を構成する。
ランフラットタイヤ1において、タイヤ赤道線CLからトレッド幅方向Wにおける内側のサイドウォール部21側に位置するトレッド部16の端部までの長さをトレッド長さTW1とする。また、タイヤ赤道線CLからトレッド幅方向Wにおける外側のサイドウォール部22側に位置するトレッド部16の端部までの長さをトレッド長さTW2とする。トレッド長さTW1は、トレッド長さTW2よりも長い。なお、トレッド長さとは、ランフラットタイヤ1を適用リムに装着し、規定の空気圧、規定の重量負荷時において、静止した状態のタイヤ接触面の長さを示す。具体的には、2000年度JATMA YEAR BOOKに記載のJATMA規格に基づいて、ランフラットタイヤ1を標準リムに装着し、最大空気圧、最大負荷能力時におけるタイヤ接触面の長さを示す。なお、ランフラットタイヤ1の使用地や、製造地において、TRA規格、ETRO規格が適用される場合は、各規格に従ったトレッド長さを用いてもよい。
ランフラットタイヤ1において、タイヤ赤道線CLからトレッド幅方向Wにおける内側部分Cinまでの長さと、タイヤ赤道線CLからトレッド幅方向Wにおける外側部分Coutまでの長さは等しく、トレッド幅方向Wにおいて、タイヤ赤道線CLよりも内側に位置するトレッド部の面積S1は、タイヤ赤道線CLよりも外側に位置するトレッド部の面積S2よりも大きい。
(2)作用・効果
ランフラットタイヤ1によれば、ネガティブキャンバーに設定された車両の内側に向けて取り付けられるサイドウォール部21における内側部分Cinのビード部10を基準とするタイヤ径方向の長さ第1長さSWHinが、サイドウォール部22における外側部分Coutのビード部10を基準とするタイヤ径方向の長さ第2長さSWHoutよりも長い。
これにより、サイドウォール部21からトレッド部16に連なる部分(ショルダー部23という)におけるカーカス層12の曲率が小さくなる。そのため、正常な内圧では、カーカス層12の張力が小さくなる。また、サイドウォール部22からトレッド部16に連なる部分(ショルダー部24という)におけるカーカス層12の曲率が大きくなる。そのため、正常な内圧では、カーカス層12の張力が大きくなる。
ランフラットタイヤの場合、サイドウォール部に補強層を備えるため、タイヤサイド部の剛性が高められている。例えば、ネガティブキャンバーが設定された車両の場合、タイヤの内側に係る負荷が大きくなる。
これに対して、ランフラットタイヤ1は、正常な内圧では、内側のサイドウォール部21の剛性が減じられており、外側のサイドウォール部22の剛性が高められているため、上述したようなキャンバー角によってタイヤに与えられる負荷の偏りを吸収することができる。従って、通常の走行時における乗り心地を向上させることができる。
また、カーカス層12の曲率が小さいショルダー部23は、内圧が低下した際に、最もタイヤが変形し易い。これに対して、ランフラットタイヤ1では、距離DHinは、DHoutよりも長い。すなわち、ショルダー部23に補強ゴム層31の剛性が最も高い部分(最大厚さD1max)が配置される。これにより、サイドウォール部21は、サイドウォール部22よりもショルダー部23の変形を防止する効果が高められる。
ネガティブキャンバーが設定された車両の場合、タイヤの内圧に関係なく、内側に係る負荷が大きい。ランフラットタイヤ1は、内側のサイドウォール部21において、ショルダー部23の変形を防止する効果が高められるため、ランフラット走行時における負荷の偏りを吸収することができる。すなわち、ランフラット走行時における耐久性が高められる。
従って、本発明によれば、ランフラット走行時の耐久性を高めるとともに、通常走行時の乗り心地を向上させることのできるランフラットタイヤを提供できる。
ランフラットタイヤ1によれば、同一材料からなり同一形状を有する補強ゴム層31,32を用いて、タイヤ内に配設する位置を変えることにより、タイヤ全体の剛性のバランスを調整する。従って、タイヤの内側と外側に配設する補強層の設計を変更する必要がないため、製造コストを減らすことができる。
ランフラットタイヤ1によれば、タイヤ赤道線CLからトレッド幅方向Wにおける内側のサイドウォール部21側に位置するトレッド部16の端部までの長さであるトレッド長さTW1は、タイヤ赤道線CLからトレッド幅方向Wにおける外側のサイドウォール部22側に位置するトレッド部16の端部までの長さであるトレッド長さTW2よりも長い。このため、サイドウォール部21からトレッド部16に連なるショルダー部23におけるカーカス層12の曲率が更に小さくなる。従って、正常な内圧での走行において、サイドウォール部21側の剛性を更に減じることができる。また、サイドウォール部21側において、補強ゴム層31の剛性が最も高い部分は、カーカス層12の曲率が小さい箇所に更に近い位置に配置される。このため、内圧が低下した時の走行において、一方のサイドウォール部21は、サイドウォール部22よりも、最も変形し易い内側のショルダー部分の剛性を更に高めることができる。従って、ランフラット走行時の耐久性を更に高めるとともに、通常走行時の乗り心地を更に向上させることができる。
ランフラットタイヤ1によれば、タイヤ赤道線CLよりも内側のサイドウォール部21側に位置するトレッド部16の面積S1を外側のサイドウォール部22側に位置するトレッド部16の面積S2よりも大きくすることにより、サイドウォール部21からトレッド部16に連なるショルダー部23におけるカーカス層12の曲率が更に小さくなる。従って、ランフラット走行時の耐久性を更に高めるとともに、通常走行時の乗り心地を更に向上させることができる。
(3)その他の実施形態
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例が明らかとなる。
本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
(4)評価
ネガティブキャンバーが設定された車両に従来のランフラットタイヤを装着した場合と、本発明の実施形態に係るランフラットタイヤを装着した場合とで乗り心地、操縦安定性、縦バネ性、耐久性等を比較した。結果を表1に示す。
Figure 2010269689
比較例のランフラットタイヤの各種数値を以下に示す。
最大厚さD1max=11mm、最大厚さD2max=11mm
距離DHin=距離DHout=66mm
第1長さSWHin=第2長さSWHout=71mmトレッド長さTW1=トレッド長さTW2=120mm
実施例1のランフラットタイヤの各種数値を以下に示す。
最大厚さD1max=11mm、最大厚さD2max=11mm
距離DHin=71mm、距離DHout=66mm
第1長さSWHin=76mm、第2長さSWHout=71mmトレッド長さTW1=トレッド長さTW2=120mm
実施例2のランフラットタイヤの各種数値を以下に示す。
最大厚さD1max=10.5、最大厚さD2max=11mm
距離DHin=71mm、距離DHout=66mm
第1長さSWHin=76mm、第2長さSWHout=71mmトレッド長さTW1=125mm、トレッド長さTW2=120mm
実施例1,2のランフラットタイヤでは、何れも操縦安定性、乗り心地ともに向上していることが判った。また、縦バネ性が低下し、ランフラット耐久性が向上した。
1…ランフラットタイヤ、 10…ビード部、 10a…ビードコア、 10b…ビードフィラー、 11…カーカスコード、 12…カーカス層、 15…ベルト層、 15a…第1ベルト層、 15b…第2ベルト層、 15c…追加ベルト層、 16…トレッド部、 18…インナーライナー、 21,22…サイドウォール部、 23…ショルダー部、 24…ショルダー部、 31,32…補強ゴム層、 CL…タイヤ赤道線、 Cin…内側部分、 Cout…外側部分、 D…タイヤ径方向、 DHin…距離、 DHout…距離、 W…トレッド幅方向、 TW1,TW2…トレッド長さ、 S1,S2…トレッドの面積、

Claims (5)

  1. 少なくともビードコアを含む一対のビード部と、
    前記ビード部に係止されるカーカスコードを含むカーカス層と、
    タイヤ側面を形成するサイドウォール部と、
    前記サイドウォール部の内側に、トレッド幅方向及びタイヤ径方向に沿った断面形状が三日月状である補強層とを備えるランフラットタイヤであって、
    タイヤ赤道線からトレッド幅方向に前記カーカス層が最も離れた第1部分と、
    タイヤ赤道線に対して前記第1部分とは反対側に位置し前記カーカス層がタイヤ赤道線から最も離れた第2部分とを有し、
    前記補強層は、
    一方のサイドウォール部に配設される第1補強層と、
    他方のサイドウォール部に配設される第2補強層とを有し、
    前記ビード部の位置から前記第1部分までの前記タイヤ径方向の長さである第1長さは、前記ビード部の位置から前記第2部分までの前記タイヤ径方向の長さである第2長さよりも長く、
    前記ビード部の位置から前記第1補強層の最大厚さ部分までの前記タイヤ径方向の長さである第1補強層距離は、前記第1長さよりも長く、且つ前記ビード部の位置から前記第2補強層の最大厚さ部分までの前記タイヤ径方向の長さである第2補強層距離よりも長いランフラットタイヤ。
  2. 前記第1補強層と前記第2補強層とは、同一材料からなり、同一形状を有する請求項1記載のランフラットタイヤ。
  3. タイヤ赤道線からトレッド幅方向における前記一方のサイドウォール部側に位置するトレッド部の端部までの長さは、タイヤ赤道線からトレッド幅方向における前記他方のサイドウォール部側に位置するトレッド部の端部までの長さよりも長い請求項1に記載のランフラットタイヤ。
  4. 前記一方のサイドウォール部は、ネガティブキャンバーが設定された車両の内側に向けて装着される請求項1に記載のランフラットタイヤ。
  5. 前記一方のサイドウォール部は、ポジティブキャンバーが設定された車両の外側に向けて装着される請求項1のランフラットタイヤ。
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