JP2010177223A - 液晶表示装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】補助容量の容量を減少させることなく遮光性のある補助容量線の面積を縮小し、開口率を向上させることができる液晶表示装置を提供する。
【解決手段】In、Ga及びZnを含むアモルファス酸化物からなる半導体層に紫外線を照射することにより高導電率化されたソース領域を構成し、補助容量線を画素電極とソース領域との間にそれぞれ絶縁層を介して形成する。補助容量線と画素電極との間に形成される補助容量に加え、ソース領域と補助容量線との間で形成される容量分だけ総補助容量を増加させることが可能となるため、その分だけ補助容量線の面積を縮小することができ、開口率が向上する。
【選択図】図3

Description

本発明は、液晶表示装置及びその製造方法に関し、特に、金属酸化物系のアモルファス半導体薄膜を用いた液晶表示装置及びその製造方法に関する。
近年、金属酸化物系半導体薄膜を用いた半導体素子が注目されている。この薄膜は、低温で成膜することができ、また、可視光に対して透明な膜を形成できること等の特徴を有しており、プラスチック基板やフィルムなどの透明性基板上にフレキシブルで透明な薄膜トランジスタ(以下、薄膜トランジスタを「TFT」という)を形成することが可能である(特許文献1)。
また、TFTの活性層に用いる酸化物半導体膜として、In、Ga及びZnを含む酸化物から構成される半絶縁性の透明なアモルファス薄膜が知られており、これをチャネル層に用いるとともに、電気伝導度の大きなInGaZnO(ZnO)の層にAu膜を積層したものをソース電極及びドレイン電極として用いたトップゲート型TFTの構造が開示されており、さらに、アモルファスInGaZnO TFTはアモルファスシリコンTFTに比べて格段に大きな移動度を有することが開示されている(特許文献2)。そして、このような優れた特性を備えるTFTを液晶表示装置に利用すべく、現在活発な研究開発が行われている。
特開2000−150900号公報 特開2006−165529号公報
アクティブマトリックス型の液晶表示装置においては、各画素部にスイッチング素子としてTFTが設けられており、TFTがオン状態の期間(選択期間)ではそのTFTを介してその画素部の液晶に画像信号に応じた電圧が印加され、TFTがオフ状態の期間(非選択期間)ではその画像信号は電荷の形で次の選択期間まで保持される必要がある。このような電荷の保持を確実なものとするために、液晶表示装置の個々の画素部には、一般に、補助容量(「蓄積容量」ともいう)Csが液晶と並列に接続されている。
また、液晶表示装置においては、TFTのゲート・ソース間寄生容量Cgsが大きい場合には、Cgsによる突き抜け電圧(フィードスルー電圧)等の影響により、表示品質の低下が生じることがあるが、これらの問題は補助容量Csを大きくすることにより改善することができる。このように、適切な容量の補助容量を備えることにより、液晶表示装置の表示品質を向上させることができる。そして、従来、このような補助容量は、画素電極と補助容量線とからなる一対の電極の間に絶縁層を挟むような構造で形成されてきており、補助容量線は例えば走査線と同層の金属層で形成されている。
しかし、このような構造の補助容量では、補助容量の一方の電極が遮光性のある金属で形成されるため、画素電極のうち補助容量線と平面視で重なる領域は遮光されることになり、画素部の開口率を向上させることが困難となる。開口率を向上させるためには補助容量線の線幅(面積)を縮小すればよいが、補助容量の容量を確保しつつ補助容量の電極面積を縮小するには補助容量の電極間距離を短くする必要性が生ずる。しかし、この方法は、補助容量の電極間の絶縁層の厚さを薄くすることになるため、絶縁層にピンホール欠陥等が発生し易くなり信頼性上の問題がある。また、補助容量の絶縁層と同一の絶縁層が、例えば、走査線と信号線との交差部を絶縁しているような構造をとる液晶表示装置においては、このような交差部において走査線と信号線との間の容量が増加し、クロストーク等が生じ易く表示品質の低下を招きやすい。
また、補助容量の容量を維持しつつ開口率を向上させる方法として、補助容量線を例えばITO(インジウムスズ酸化物:Indium Tin Oxide)のような透明導電層で形成するという方法もある。しかし、この方法では、補助容量線を形成するためのITO層形成工程を別途追加しなければならならず、工程の増加とコストアップを招くため、好ましくない。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、補助容量の総容量を減少させることなく、補助容量によって遮光される面積を縮小することによって開口率を向上することができる液晶表示装置及びその製造方法を提供することにある。また、本発明の目的は、補助容量の電極間距離を短くすることなく、開口率を向上することができる液晶表示装置及びその製造方法を提供することにある。さらに、本発明の目的は、表示品質の高い液晶表示装置及びその製造方法を提供することにある。なお、本明細書においては、In、Ga及びZnを含む酸化物を「IGZO」と呼ぶこととする。
本発明の液晶表示装置の製造方法は、対向する基板間に液晶を挟持する液晶表示装置の製造方法であって、一方の該基板の上にIn、Ga及びZnを含むアモルファス酸化物からなる薄膜トランジスタの半導体層を形成する第1工程と、該半導体層の上にゲート絶縁膜を形成する第2工程と、該ゲート絶縁膜の上に遮光性を備えるゲート電極を形成する第3工程と、紫外線を該ゲート電極側から該半導体層に向けて照射することにより、照射前の該半導体層よりも導電率の高いアモルファスのソース領域及びドレイン領域を構成する第4工程と、該ソース領域の一部と平面視で重なり合うように補助容量線を該ゲート絶縁膜の上に形成することによって第2補助容量を構成する第5工程と、該補助容量線の上に絶縁層を形成する第6工程と、該補助容量線と一部が平面視で重なり合い該ソース領域と接続された画素電極を該絶縁層の上に形成することによって第1補助容量を構成する第7工程とを含むことを特徴とする。
かかる構成をとることにより、補助容量線の上には第1補助容量が形成され、補助容量線の下には薄膜トランジスタの透明なソース領域を電極とする第2補助容量が形成され、二つの補助容量を画素部に備える液晶表示装置を製造することができる。
即ち、本発明は、薄膜トランジスタの半導体層の材料としてIn、Ga及びZnを含む透明なアモルファス酸化物を用いているため、これに紫外線を照射することにより、半導体層を導電材料並みに高導電率化することができる。そして、このような紫外線を半導体層の一部の領域に選択的に照射することにより、その照射された領域のみ導電率を高めることができる。従って、半導体層のうちソース領域及びドレイン領域となるべき領域に紫外線を選択的に照射することにより、電極として使用できる程度の高い導電率を備えた透明なソース領域及びドレイン領域を構成することができる。一方、半導体層のうち紫外線の照射がされてなかった領域の導電率は、照射前の導電率がそのまま維持されることになるため、薄膜トランジスタのチャネル領域となるべき領域には遮光性のあるゲート電極をシャドーマスクとして紫外線が照射されないようにすることにより、その領域は薄膜トランジスタのチャネルとして使用できる導電率を備える領域となる。
そして、上記構成をとることにより、補助容量線と高導電率化された透明なソース領域との間にはゲート絶縁膜を挟んで第2補助容量が形成され、ソース領域のうち補助容量線とソース領域とが平面視で重なり合う部分は第2補助容量電極として機能する。同様に、補助容量線と画素電極との間には絶縁層を挟んで第1補助容量が形成され、画素電極のうち補助容量線と画素電極とが平面視で重なり合う部分は第1補助容量電極として機能する。そして、補助容量線は第2補助容量と第1補助容量とに共通の一方の電極として機能することにより、補助容量線の上及び下にこれら二つの補助容量が形成されることになる。そして、画素電極とソース領域とは電気的に接続され導通しているため、これら二つの補助容量は並列接続されることになる。そのため、補助容量の総容量は第2補助容量の分だけ増加し、第2補助容量に相当する分だけ補助容量線の線幅を縮小することができる。その結果、補助容量の総容量を維持しつつ補助容量線によって遮光される面積を減少させることができ、画素部の開口率を向上させることができる。さらに、補助容量線の線幅を適当に設定することにより、補助容量線の線幅を縮小するとともに補助容量の総容量を増加させることも可能となる。従って、補助容量の総容量を減少させることなく補助容量線によって遮光される面積を縮小して開口率を向上させることができ、表示品質の高い液晶表示装置を製造することができる。また、かかる構成をとることにより、従来のように、走査線と信号線との交差部における絶縁層としてゲート絶縁膜を兼用する場合であっても、ゲート絶縁膜の膜厚を薄くすることなく、従来と同じ膜厚であっても開口率を向上することができる。
本発明の液晶表示装置の製造方法は、前記ソース領域の前記紫外線の照射後の抵抗は、前記薄膜トランジスタのオン抵抗よりも低いことを特徴とする。かかる構成をとることにより、第2補助容量電極を含むソース領域全体の抵抗による画像信号等の信号レベルの低下を小さくすることができる。
本発明の液晶表示装置の製造方法は、前記半導体層のチャネル領域の不純物濃度と前記ソース領域又は前記ドレイン領域の不純物濃度とが同じであることを特徴とする。かかる構成をとることにより、従来のように、チャネル領域よりも導電率の高いソース領域又はドレイン領域を形成するにあたってイオンドーピング等の処理をする必要がないため、製造設備の合理化に寄与する。また、イオンドーピングによるダメージを回避することができるため、薄膜トランジスタの信頼性の向上につながる。そして、ソース領域の一部である第2補助容量電極についてもイオンドーピングをすることなくその導電率を高めることができる。
本発明の液晶表示装置の製造方法は、前記紫外線を照射する光源は、面光源であることを特徴とする。本発明は、かかる構成をとるため、基板全体をカバーするような広い照射面積に対して一度に紫外線を一様に照射することができる。また、面光源を使用するため、光線スポットの狭小なレーザー光源の場合のように基板をスキャンする必要がなく、スキャンによる半導体層の二重照射も生じない。そのため、均一な照射エネルギーでもって紫外線を照射することができ、その結果、大面積の表示画面全体にわたって多数の薄膜トランジスタを形成する場合に、工程の簡素化、量産性の向上のみならず、薄膜トランジスタの特性のばらつきを抑えて均一なものとすることができ、輝度ばらつきや輝度むらがなく表示品質の高い表示装置を得ることができる。
本発明の液晶表示装置の製造方法は、前記紫外線を照射する光源は、水銀ランプであることを特徴とする。本発明は、かかる構成をとるため、レーザー光源ではなく、特定の範囲の波長の紫外線を照射するランプを用いることができる。従って、レーザー光による基板の発熱等による不具合を回避することができ、また、プラスチックフィルム基板を使用することが可能となる。また、レーザー光照射装置に比べて安価な紫外線照射装置を使用できる。
本発明の液晶表示装置の製造方法は、前記紫外線の波長は、270nmから450nmまでの範囲にわたることを特徴とする。このような波長の範囲の紫外線を照射することで、紫外線が照射された第2補助容量電極を含むソース領域及びドレイン領域の導電率を適正な程度まで向上することができる。
本発明の液晶表示装置の製造方法は、前記第4工程における紫外線の積算照射エネルギー密度は、導電率を10倍(但し、0<n≦6)に増加させる場合に、(309・n)ないし(392・n)J/cmとすることを特徴とする。本発明は、かかる構成をとるため、目的導電率を設定すれば紫外線の積算照射エネルギー密度、照射時間等をあらかじめ計算することができる。
本発明の液晶表示装置の製造方法は、前記第4工程における紫外線の積算照射エネルギー密度は、1620J/cm以上であることを特徴とする。本発明は、かかる構成をとるため、第2補助容量電極を含むソース領域又はドレイン領域の導電率を電極として機能するのに十分な導電率(例えば、約10−1S/m以上)にまで高めることができる。
本発明の液晶表示装置の製造方法は、前記第4工程における紫外線の照射エネルギー密度は、100mJ/sec・cmであることを特徴とする。本発明は、かかる構成をとるため、この照射エネルギー密度であれば、他の用途に用いられているような一般的な紫外線照射装置を使用して照射を行うことができるため、製造設備の合理化を図ることができる。
本発明の液晶表示装置の製造方法は、前記第1工程と前記第3工程との間に、さらに、前記半導体層に紫外線を照射して紫外線照射前よりも導電率の高いアモルファスの半導体層を構成するプレ紫外線照射工程を含むことを特徴とする。この工程を追加することにより、半導体層の成膜後の導電率が低いためにそのままでは薄膜トランジスタのチャネル領域又は第2補助容量電極の導電率としては好ましくないような場合でも、このようなプレ紫外線照射工程によってその導電率をチャネル領域又は第2補助容量電極として適切な導電率にまで向上させることができ、歩留まりの向上を図ることができる。
本発明の液晶表示装置の製造方法は、前記プレ紫外線照射工程における紫外線の積算照射エネルギー密度を148ないし1012J/cmとすることを特徴とする。このような積算照射エネルギー密度をえらぶことにより、チャネル領域又は第2補助容量電極の導電率を適切なもの(例えば、約10−4ないし10−3S/m)にすることができる。
本発明の液晶表示装置は、対向する基板間に液晶を挟持する液晶表示装置であって、一方の該基板の上に形成され、チャネル領域と紫外線の照射により照射前よりも導電率の高いソース領域及びドレイン領域とを含み、In、Ga及びZnを含むアモルファス酸化物からなる薄膜トランジスタの半導体層と、該半導体層の上に形成されたゲート絶縁膜と、該ゲート絶縁膜を介して該チャネル領域の上に形成された遮光性を備えるゲート電極と、該ソース領域に接続された画素電極と、該画素電極との間に絶縁層が挟まれてなる第1補助容量を構成するとともに該ソース領域との間に該ゲート絶縁膜が挟まれてなる第2補助容量を構成する該ゲート絶縁膜の上に形成された遮光性を備える補助容量線とを含むことを特徴とする。
かかる構成を備えるため、本発明は、補助容量の総容量を減少させることなく、補助容量によって遮光される面積を縮小することによって開口率を向上することができる液晶表示装置及びその製造方法を提供することができる。また、本発明は、補助容量の電極間距離を短くすることなく、開口率を向上することができる液晶表示装置及びその製造方法を提供することができる。さらに、本発明は、表示品質の高い液晶表示装置及びその製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態である液晶表示装置の概略の構成図である。 本発明の一実施形態である画素部の概略の平面図である。 本発明の一実施形態である画素部の製造工程の説明図である。 本発明のアモルファスIGZO半導体層の導電率と紫外線照射時間との関係を示すグラフである。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。なお、便宜上、本明細書においてはTFTのソース及びドレインのうち、負荷(液晶)を接続する側をソースと呼び、他方をドレインと呼ぶこととするが、本発明は、ソースをドレインと呼び、またドレインをソースと呼んでもその作用、効果は同じである。
[全体構成]
本実施の形態にかかる液晶表示装置は、セル・アレイ基板と対向基板との間に液晶を挟持した液晶パネルを含んで構成される。図1は、本実施の形態にかかるアクティブマトリックス型の液晶表示装置の液晶パネル部の模式的な概略の構成図である。図1(a)は、セル・アレイ基板101の模式的な平面図であり、図1(b)は、画素部10及びその周辺の各部材の機能を説明するための等価回路図である。なお、本明細書において説明に用いる各図面では、便宜上、縮尺又は縦横比等を適宜変更している。
セル・アレイ基板101には、X(行)方向に延び走査線外部端子74と画素部10内のスイッチング素子であるTFTのゲート電極とに接続された複数本の走査線72が形成されている。走査線72を介して、TFTを選択的にスイッチングするための信号である走査信号がTFTに供給される。なお、複数本の走査線72に対応する複数の走査線外部端子74がセル・アレイ基板101の端部近くにY方向に沿って設けられている。走査線外部端子74は、図示しないACF(異方性導電体)等を介して走査線ドライバーIC等の走査線駆動装置70の図示しない所定の端子に接続される。
また、セル・アレイ基板101には、Y(列)方向に延び信号線外部端子84と画素部10内のTFTのドレイン電極とに接続された複数本の信号線82が形成されている。信号線82を介して、走査信号によって選択されたTFTに画像信号が供給される。なお、複数本の信号線82に対応する複数の信号線外部端子84がセル・アレイ基板101の端部近くにX方向に沿って設けられている。信号線外部端子84は、図示しないACF等を介して信号線ドライバーIC等の信号線駆動装置80の図示しない所定の端子に接続される。なお、上記走査線駆動装置70や信号線駆動装置80は、セル・アレイ基板101上に配設されていてもよい。
そして、セル・アレイ基板上の走査線72と信号線82の各交差に対応して、走査線72と信号線82とによって区画された領域に画素部10がマトリクス状に配列されている。
画素部10はTFT20を含んで構成される(図1(b))。TFT20のゲート電極は走査線72に、ドレイン領域16はドレイン電極26を介して信号線82に電気的に接続され導通している。ソース領域15は、画素電極32と電気的に接続され導通しているとともに、画素電極32の一部である第1補助容量電極27aeとも導通している。また、ソース領域15はソース領域15の一部である第2補助容量電極27beとも導通している。TFT20の詳細は後述する。
補助容量(Cs)は、画素電極32と補助容量線28との間に絶縁層19を挟んで形成された第1補助容量27aと、ソース領域15と補助容量線28との間にゲート絶縁膜13を挟んで形成された第2補助容量27bとを含んで構成されている。第1補助容量27a及び第2補助容量27bはいずれも、TFT20がオン状態の期間(選択期間)にTFT20を介して信号線82から出力された画像信号に応じた電圧が画素電極32に印加された後、TFT20がオフ状態の期間(非選択期間)にこの印加電圧を必要な時間だけほぼ一定に維持するために設けられた容量である。また、補助容量線28は、一つの画素部においては第1補助容量27a及び第2補助容量27bの両方に共通の電極として機能するとともに、かつ、他の各画素部の補助容量(第1補助容量及び第2補助容量)にも共通に接続された配線であり、外部端子28eから所定の電圧の補助容量コモン信号が供給される。補助容量の詳細についても後述する。
コモン電極(対向電極)34は、画素電極32と対向するように形成され、各画素に共通な透明電極である。コモン電極34は、一般に、TN(Twisted Nematic)型、VA(Vertical Alignment)型の液晶表示装置では図示しない対向基板に形成される。コモン電極34には共通電極線(コモン電極線)35を介して所定の電圧のコモン信号が印加される。画素電極32と対向電極34との間には電気光学部材である液晶99が配設され、セル・アレイ基板101と図示しない対向基板とが液晶99を挟持する構造をなしている。なお、参照番号38、39は、それぞれ、ゲート・ソース間寄生容量Cgs、ゲート・ドレイン間寄生容量Cgdである。
このような画素部10を備える液晶表示装置100の動作は、例えば次のとおりである。走査線駆動装置70は、液晶表示装置100に入力される図示しない画像信号の同期信号その他の情報に基づいて、信号線82からの画像信号を書き込むべき画素部10を行単位で選択する走査信号を出力する。信号線駆動装置80は、同じく画像信号の輝度情報等に基づいて、走査信号に同期して動作し、走査期間に選択された画素部10に画像信号を供給する。そして、選択された画素部10内にあるTFT20を介して、信号線駆動装置80からの画像信号に応じた電圧が画素電極32に印加される。即ち、TFT20のソース領域15から液晶の光変調を制御する信号である画像信号が画素電極32に供給される。これによって、画素電極32とコモン電極34とからなる一対の電極の間に電界が生じ、この電界によって液晶99の分子の向き(液晶分子の配向)が制御される。そして、この配向変化を利用して液晶を透過する光を変調することで画像等の表示作用が行われる。このようにして液晶表示装置が構成される。
[画素部及びその周辺]
次に、図2及び図3(c)を参照しながら、スイッチング素子としてトップゲート型TFTを用いた画素部及びその周辺の構成を説明する。図2は、画素電極32の形成が終了した時の本実施の形態に係る画素部10及びその周辺を含む概略の平面図である。図3(c)は、図2のA−A’線における矢視方向の概略の断面構成図である。なお、図2においては、わかりやすく描くためにゲート絶縁膜13及びパッシベーション層19を取り除いて記載しており、また、見る層を適宜変更している。
画素部10は、TFT20及び画素電極32を含んで構成される。TFT20は、走査線72と信号線82との交差部の近傍に設けられる。また、TFT20は、基板11上に形成された半導体層14と、半導体層14の上に形成された第1絶縁層であるゲート絶縁膜13と、半導体層14の一部であるチャネル領域17の上にゲート絶縁膜13を介して形成されたゲート電極12と、半導体層14の一部でありチャネル領域17を挟んで形成されているソース領域15及びドレイン領域16を含んで構成される。
また、補助容量線28がゲート絶縁膜13の上に形成されており、ゲート電極12及び補助容量線28の上には第2絶縁層であるパッシベーション層19が形成され、パッシベーション層19の上には、パッシベーション層19及びゲート絶縁膜13を貫通するコンタクトホール23を介してソース領域15と導通する画素電極32が形成されている。従って、画素電極32、第1補助容量電極27ae、第2補助容量電極27be及びソース領域15は互いに導通している。
半導体層14は、その材質としては、In、Ga及びZnを含む酸化物(IGZO)からなる透明なアモルファス半導体であることが望ましい。半導体層14は、ソース領域15、ドレイン領域16及びチャネル領域17の三つの領域を含み、これらが一体に、即ち、これら3つの領域が互いに離間されることなく島状の一個の成形物として形成されている。半導体層14の成膜時にはこれらの3つの領域のいずれにおいてもその導電率は同じであるが、後述するように半導体層の成膜後の所定の工程において紫外線を選択的に照射することにより、チャネル領域17の導電率よりもドレイン領域16及びソース領域15の導電率が高くなるように構成される。紫外線照射と導電率との関係についても詳細は後述する。
ゲート電極12は、遮光性の金属層により形成されており、各画素部10において走査線72からチャネル領域17に向けて枝状に分岐したような形状でチャネル領域17の上に形成されており、走査線72はゲート電極12と導通している。ドレイン電極26は、信号線82から各画素部10において枝状に分岐したような形状で形成されており、ドレイン領域16はドレイン電極26即ち信号線82と導通している。なお、ドレイン領域16は枝状に形成されたドレイン電極26の先端部の上を覆うように形成されているため、後述の紫外線の照射の際に、遮光性のあるドレイン電極26によってドレイン領域16の一部が遮光されるということは生じない。そのため、紫外線照射によってドレイン領域16の全体が高導電率化される。
ソース領域15は、少なくとも画素部10内の補助容量線28の下まで、ソース領域15の一部が補助容量線18と平面視で重なり合う位置まで延びて形成されている。このように補助容量線28とソース領域15とが平面視で重なり合う部分にゲート絶縁膜13を挟む第2補助容量27bが形成される。そして、ソース領域15のうち、補助容量線28とソース領域15とが平面視で重なり合う領域が、第2補助容量電極27beとして機能することになる。なお、ソース領域15は補助容量線18を越えた位置にまで延びて形成されていてもよい。
第2補助容量電極27beは、このように、ソース領域15と一体のものとして形成されている。即ち、第2補助容量電極27beはソース領域15の一部であり、ソース領域15は第2補助容量電極27beを含んで構成されているとともに、ソース領域15と第2補助容量電極27beとは同一の半導体材料から同一の工程により互いに離間することなく形成されている。従って、両者は本来的に電気的に接続されており、別途配線等によって両者の間の電気的な接続をとる必要がない。
そして、本実施の形態にかかるソース領域15は、第2補助容量電極27beを含め、後述のようにその導電率が紫外線の照射によってチャネル領域17の導電率よりも高くなるように形成されている。そのため、ソース領域15の抵抗は紫外線照射前に比べて小さく、電極として機能することができる。このように、高導電率化されたソース領域15は、TFT20のキャリアの源としてのソース又はソース電極25としての機能を果たすとともに、第2補助容量27bの電極27beとしての機能を果たす。また、第2補助容量電極27beはIGZOからなる半導体層14の一部でもあるため、可視光に対して透明である。チャネル領域17は、後述のようにゲート電極12に対して自己整合的に、ソース領域15とドレイン領域16との間に挟まれるように形成されている。
補助容量線28は、画素部10又は画素電極32の略中央部を、走査線72に沿った方向に延びて形成されている。補助容量線28はゲート電極12及び走査線72と離間した位置に形成されている。また、補助容量線28は遮光性のある例えば金属層で形成されている。そして、補助容量線28は、第1補助容量27a及び第2補助容量27bの両方に共通の電極として機能する。なお、補助容量線28は、本実施の形態においては、補助容量線28は画素部10又は画素電極32の略中央部に設けられているが、本発明の趣旨を損なわない限り、例えば、走査線72近くに設けてもよい。
画素電極32は、透明で導電性のある電極であり、走査線72及び信号線82と平面視で重なり合わないような形状と大きさを備え、画素部10の内側におさまるように成形されている。画素電極32は、その一部が補助容量線18と平面視で重なり合い、この重なり合う領域が絶縁層19を挟む第1補助容量27aを構成し、画素電極32のうち、補助容量線28と画素電極32とが平面視で重なり合う領域が、第1補助容量27aの第1補助容量電極27aeとして機能することになる。
なお、本実施の形態においては、ソース領域15も画素電極32も透明であり、しかもソース領域15が高導電率化されているため、従来のようにソース領域15と画素電極32との電気的な接続を行うために遮光性の金属パターンを形成する必要がなく、ITO等の透明導電層からなる画素電極32を、コンタクトホール23を通じて直接にソース領域15に接続させ導通をとることができる。従って、コンタクトホール23の周辺においてもこのような金属パターンによって遮光されるということはなく、開口率の向上に寄与する。
なお、ソース領域15と画素電極32との平面視での重なり合いについては、本実施の形態においては、ソース領域15の外周は、チャネル領域17の近傍を除き画素電極32の外周の内側に形成されているが、その一部又は全部が画素電極32の外周の外側に形成されていてもよいし、また、両者の外周が部分的に一致していても本発明の作用及び効果は同一である。
なお、ソース領域15の外周を画素電極32の外周よりも外側に形成する場合であっても、また、ソース領域15が画素部内に広く形成されている場合であっても、ソース領域15はIGZOからなり透明であるため、画素部の透過率の減少は極めて少なく、画素が着色を帯びるというようなことはない。また、このように形成することによりソース領域15の外周端において画素電極32に段差が生じないため、対向電極34と画素電極32との間のギャップが均一化され、表示品質が向上する。
また、逆の場合、即ち図2のようにソース領域15の外周を画素電極32の外周よりも内側に形成する場合には、ソース領域15は補助容量線28と平面視で重なり合うように形成されれば足りるため、図示していないが、チャネル領域17の近傍から第2補助容量電極27beに至るまでのソース領域の形状は幅の狭いものでもよい。このようにすることにより、透過率の減少を最少にとどめることができる。
なお、本実施の形態においては、ソース領域15と画素電極32とは、TFT20に近接した位置に一つのコンタクトホール23によって接続されているが、このようなコンタクトホールは他の位置に設けてもよいし、また、複数設けてもよい。例えば、ソース領域15と画素電極32とが平面的に重なり合い、かつ、TFT20のチャネル領域17から最も遠隔した位置に追加して設けることもできる。このような構成をとっても、上述のとおり、ソース領域15と画素電極32とを金属パターンを用いることなく接続することができるため、開口率への影響は少ない。また、複数のコンタクトホールを設けることにより、ソース領域15と画素電極32の全体としての抵抗を小さくすることができ、また、両者の電気的接続の信頼性を向上させることができる。
なお、ソース領域15、画素電極32及び補助容量線28の3者の重なり合いについては、本発明の趣旨を損なわない限り、特に限定されないが、ソース領域15と画素電極32と補助容量線28の3者がすべて平面視で重なり合うような部分をより広く含むように形成することが望ましい。このようにすることにより、補助容量線28による遮光面積を小さくしつつ、補助容量の総容量を増加させることができる。なお、例えば、補助容量線の一部において画素電極とだけ重なり合い、かつ、補助容量線の他の一部においてはソース領域とだけ重なり合うように形成した場合であっても、それぞれ第1補助容量27a及び第2補助容量27bが形成されることはいうまでもない。これら3者の重なり合いの形態は、必要な開口率、必要な補助容量の大きさ、それぞれの補助容量を構成する絶縁層の誘電率や絶縁層の厚さによって適宜定めることができる。
次に、TFT20等の各部材について、より詳細に説明する。基板11としては、絶縁性及び透明性を備える基板であるガラス基板、石英基板等のほか、プラスチック系の基板を使用することができる。表示装置の表示の色を忠実に再現するためには、基板は可視光に対して透明であることがより望ましい。
ドレイン電極26及び信号線82は、第2金属層をパターニングすることにより形成される。第2金属層の材料又は構造は特に限定されず、AlやMoの単層膜でもよいが、上層にITO等の透明導電層が形成される可能性のあるときは、ITO等とAlとの間の電蝕を避けるために、積層構造とすることが望ましい。例えば、ITOと接する上層はMoとし下層はAlとするというような、AlとMoを組み合わせて形成された積層膜(積層配線)が望ましい。また、半導体層の材料として酸化物半導体を用いる場合には、特に半導体層としてIGZOを用いる場合には、IGZOはITOと化学的特性が似ていることから、IGZOとAlとの界面でも同様な電蝕の問題を避けるために、AlとITO又はIGZOとを接続するときには、Mo−Al−Moのような3層構造の金属層を用い、ITOやIGZOがMoを介してAlと接続されるような構造にすることが望ましい。
このように最上層及び最下層がMoを含む金属で構成される第2金属層を用いることにより、Moがいわゆるカバーメタルとして機能して電蝕反応が防止され、第2金属層の下層が酸化物半導体に接続し上層がITO等の透明導電層に接続するような場合でも、Alと酸化物半導体層との間、及びAlとITO等の透明導電層との間で生じやすい電蝕を防止し、低抵抗で良好なオーミックコンタクトを得ることができ、良好で信頼性の高い電気的接続をすることができる。本実施の形態においてはドレイン電極26の先端部を覆うようにIGZOの半導体層14を形成する構成をとっているため、ドレイン電極26と半導体層14との接続だけを考えれば、上層のみをMoとする2層の積層金属層でもよいが、第2金属層を他の配線にも使用する可能性も考慮してこのようなMo−Al−Moの3層構造の積層金属層を第2金属層として用いることが望ましい。第2金属層の厚さは200nmから400nmであり、より望ましくは300nmである。半導体層14の厚さは、特に限定されないが、50nmから150nmが望ましく、より望ましくは100nm程度である。
第1絶縁層であるゲート絶縁膜13は、その材質として、酸化シリコン系や窒化シリコン系のSiNx、SiOx 又はSiOxNyの単層膜、あるいはこれらを組み合わせた積層膜を使用することができる。また、膜厚を薄く形成できる場合には液体性の酸化シリコンを用いることもできる。これにより、絶縁性と透明性のある層を形成することができる。ゲート絶縁膜13は、一般に、基板11全体を覆うように形成される。これにより、半導体層14、信号線82及びドレイン電極26はゲート絶縁膜13によって覆われる。ゲート絶縁膜13の膜厚は、100nmから500nmが望ましく、より望ましくは250nmから300nmである。
ゲート電極12、走査線72及び補助容量線28は、第1金属層をパターニングすることにより形成される。第1金属層は、例えば、AlNd、Al、又はMoの単層膜、あるいはAlNd、Al、Mo、及びCuから選択された任意の要素を組み合わせて形成された積層膜でもよい。例えば、形成しようとする配線がAlを含み、しかも酸化物半導体やITO等の透明導電層と接続するような構造をとる可能性があるときには、第1金属層を積層構造とすることが望ましい。例えば、後工程においてITO等と接続される可能性のある上層はMoを含む金属とし、下層はAlNdのようなAlを含む金属層とすることが望ましい。このような材質や構造をとることにより、ITOとAlとの界面における電蝕を回避し、良好な電気的接続をとることができる。第1金属層の厚さは200nmから400nmが望ましく、より望ましくは300nmである。なお、TFT特性の外光による影響を防止する必要がある場合には、少なくともゲート電極には遮光性の高い材料を用いることが望ましい。
第2絶縁層であるパッシベーション層19の材質は、特に限定されないが、絶縁性と透明性とを備える窒化シリコン等を用いることができる。パッシベーション層19の膜厚は200nmから500nmである。パッシベーション層19は、基板全面を覆うように形成される。これにより第1金属層から形成されたゲート電極12、走査線72及び補助容量線28等がパッシベーション層19によって覆われる。透明導電層である画素電極32の材質は特に限定されないが、例えば、ITOが用いられる。
[製造方法]
次に、図3を参照して、本実施の形態にかかる画素部及びその周辺の製造方法を工程順に説明する。同図は本発明の一実施形態である画素部等の製造工程の説明図である。まず、図3(a)に示すように、基板11の上に、第2金属層を形成する(第1ステップ)。この第2金属層をパターニングすることにより、第2金属層からなるドレイン電極26及び信号線82等を形成する。その形成方法は、特に限定されないが、スパッタリング方式を使用してもよい。第2金属層の材質や構造は前述のとおりである。
次に、半導体層を形成する(第2ステップ)。半導体層の形成方法は、特に限定されないが、スパッタリング方式が望ましい。IGZOの半導体層の形成にスパッタリング方式を用いることにより、成膜時のガス流量や成膜雰囲気中の酸素分圧を制御することで導電率やキャリア濃度、移動度等をある程度制御することが可能となり、より安定した組成の成膜をすることができる。また、プラスチック基板にアモルファスIGZO半導体層を形成する場合には、基板の耐熱性を考慮し、また基板に対するダメージを少なくするために、スパッタリング法が好ましい。
スパッタのターゲットとしては、In、Ga、Zn及びO(酸素)を含む固体のInGaZnOを用いる。InGaZnOの分子式で表されている組成比(化学量論比)はIn:Ga:Zn:O=1:1:1:4であるが、これに比べてZnや酸素がプア(poor)であるような、例えばIn:Ga:Zn:Oが1:1:0.5:3.5であるような酸化物を成膜前のターゲットとして使用することもできる。成膜後の半導体層は透明なアモルファス半導体層であり、In、Ga、Zn及びOの各成分の組成比は、1:1:1:4に限られず、略1:1:0.5:2のようにZnや酸素がプアなものでもよい。なお、本発明において、「アモルファス」とは、完全にアモルファス状態をもつものだけをいうのではなく、本発明の趣旨を損なわない限り、微結晶を含むものも含まれる。
形成されたアモルファスIGZO半導体層をフォトリソグラフィー法やエッチング法によってパターニングする。これにより、アモルファスIGZOからなるTFT20の半導体層14が形成される。この半導体層14は、単一の島状をなし、後工程の紫外線照射によって、TFT20のソース領域15、ドレイン領域16及びチャネル領域17の三つの領域から構成される層となる。
半導体層14のエッチャントは、特に限定されないが、IGZOの化学的性質がITOの化学的性質に似ていることから、紫外線の照射の前後にかかわらず、蓚酸等のITOのエッチャントを使用することができる。蓚酸はAlをエッチングしないがITOやIGZOをエッチングすることができる。IGZOのエッチャントとしてITOのエッチャントを兼用することができるため、TFT製造工程の簡素化を図ることができる。エッチングの温度は常温付近でよい。
次に、ゲート絶縁膜13をCVD法等により基板全面に形成する(第3ステップ)。これにより、半導体層14及び第2金属層はゲート絶縁膜13により覆われる。形成方法としては、CVD法が望ましく、熱CVD法やプラズマCVD法等を使用することができる。基板温度の上昇を抑えたい場合、例えば、プラスチック系の基板を用いている場合には、ゲート絶縁膜形成時の基板温度は250℃程度以下にすることが望ましく、プラズマCVD法によって形成することができる。次に、第1金属層を形成し、これをパターニングし、ゲート電極12及び走査線72を形成する(第4ステップ)。第1金属層の形成方法は、特に限定されないが、スパッタリング方式を使用してもよい。なお、第1金属層の材質や構造は前述のとおりである。
次に、図3(b)に示すように、紫外線22を照射する(第5ステップ)。照射の方法としては、例えば、遮光性のあるゲート電極12をシャドーマスクとして、ゲート電極12の側から半導体層14に向けて、即ち基板11の表面(正面)からゲート電極12及び半導体層14に向けて紫外線22を照射する(表面照射)。
このようにゲート電極12をシャドーマスクとして半導体層14に向けて紫外線22を照射することにより、半導体層14に対して選択的に紫外線を照射することができる。本実施の形態においては、TFTの半導体層の材料としてIGZOからなる透明なアモルファス酸化物を用いているため、これに紫外線22を照射することにより、半導体層の導電率を導電材料並みに高めることができる。そして、このような紫外線を半導体層の一部の領域に選択的に照射することにより、その照射された領域のみ導電率を高めることができる。従って、TFT20の半導体層14のうちソース領域15及びドレイン領域16となるべき領域に紫外線を選択的に照射することにより、電極として使用できる程度の導電率を備えるソース領域15及びドレイン領域16を構成することができる。
そのため、例えばアモルファスシリコンTFTのように、金属からなるソース電極等と接続するためにn+アモルファスシリコン層のような低抵抗半導体層を別途形成する必要がない。一方、半導体層のうち紫外線の照射がされてなかった領域の導電率は、照射前の導電率がそのまま維持されることになるため、TFTのチャネル領域17となるべき領域には遮光層等を用いて紫外線を照射しないようにすることにより、その領域はTFTのチャネルとして使用できる導電率を備える領域となる。紫外線照射と導電率との関係の詳細は後述する。
このように本実施の形態においては、ゲート電極12をシャドーマスクとして、紫外線22を表面照射することにより、高導電率化されたソース領域15、ドレイン領域16及び紫外線照射前の導電率を持つチャネル領域17の三領域が、ゲート電極12に対して自己整合的に形成されることになる(セルフアライン)。そして、第2補助容量電極27beも同様に高導電率化される。なお、後述のように、本発明はこのような自己整合方式によらなくてもその作用及び効果は同じである。
次に、紫外線照射の条件をより詳しく説明する。まず、紫外線照射工程については、少なくとも半導体層14が形成されており、ソース領域15及びドレイン領域16となるべき半導体層が遮光されておらず、かつ、シャドーマスクとなるゲート電極12のような遮光層がチャネル領域17となるべき位置に形成されていれば、本発明の趣旨を損なわない限り、これ以降の工程でなされてもよい。
次に、紫外線照射工程における紫外線の光源、波長、照射エネルギー密度や照射時間等の照射条件は、以下のとおりである。照射する紫外線光源は、面光源であることが望ましい。面光源を用いるため、基板全体をカバーするような広い照射面積に対して一度に紫外線を一様に照射することができる。また、面光源を使用するため、光線スポットの狭小なレーザー光源の場合のように基板をスキャンする必要がないため、スキャンによる半導体層への二重照射やそれに伴うTFTの特性の面内ばらつきも生じない。そのため、均一な照射エネルギーでもって紫外線を照射することができ、その結果、大面積の表示画面全体にわたって多数のTFTを形成する場合に、工程の簡素化、量産性の向上のみならず、TFTの特性のばらつきを抑えて均一なものとすることができ、表示品質の高い、輝度ばらつきや輝度むらのない表示装置を得ることができる。
また、紫外線光源は、レーザー光源ではなく、特定の範囲の波長の紫外線を照射するランプを用いることができる。レーザー光源を用いないため、レーザー光による基板の発熱等による不具合を回避することができ、また、プラスチックフィルム基板を使用することが可能となる。また、レーザー光照射装置に比べて安価な紫外線照射装置を使用できる。紫外線光源として使用するランプの種類は、特に限定されないが、例えば、水銀ランプを使用することができる。照射する紫外線の波長は、約270nmから約450nmまでにわたる波長であることが望ましい。この波長の範囲の紫外線を照射することで、照射された領域の導電率を向上させることができる。紫外線照射時の基板の温度や照射雰囲気は、特に限定されないが、室温で大気中でも可能である。
次に、紫外線の照射エネルギー密度と照射時間について説明する。図4は、アモルファスのIGZO半導体層に対して、照射エネルギー密度が100mJ/sec・cmの紫外線を照射したときの、アモルファスIGZO半導体層の導電率と紫外線照射時間との関係を示したグラフである。同図から、照射エネルギー密度100mJ/sec・cmで約6時間以上照射すると導電率の上昇が飽和する傾向が認められるが、それまでの間は、照射時間が6時間で、導電率が、サンプル#1では照射前の6×10−5S/mに比べて約3.33×10倍(=105.52倍)の2×10S/mに、サンプル#2では同じく照射前の4×10−7S/mに比べて約10倍の4S/mに、指数関数的に向上することが認められる。6時間の照射時間で導電率が約3.33×10倍(=105.52倍)ないし約10倍に指数関数的に向上するということは、言い換えれば、約0.86ないし約1.09時間ごとに導電率が約1桁増加することを意味する。
紫外線の照射時間の目安としては、照射エネルギー密度を100mJ/sec・cmとした場合に、紫外線照射後の導電率(目的導電率)を紫外線照射前の導電率に対して10倍に向上させるときは、概ね、0.86・n時間ないし1.09・n時間(但し、0<n≦6)を目安に照射を行えばよい。これは積算照射エネルギー密度(=照射エネルギー密度×照射時間)でいえば、約(309・n)J/cmないし(392・n)J/cmに当たる。導電率は紫外線の積算照射エネルギー密度によるから、例えば、同じ導電率を得るのであれば、照射エネルギー密度を4倍にすれば照射時間は1/4でよい。従って、照射前の導電率を測定したうえで目的導電率を決めれば容易に照射エネルギー密度と照射時間とを設定することができ、紫外線の適切な照射によって所望の導電率をもつアモルファスIGZOからなる半導体層を得ることができる。
例えば、同図によれば、4.5時間程度(積算照射エネルギー密度で1620J/cm程度)の紫外線照射をすることにより、その導電率は約10−1S/m程度以上に向上することが認められる。また、サンプル#1のように、紫外線照射前の導電率によっては、約3.52時間程度(積算照射エネルギー密度で1267J/cm程度)でもこの程度の導電率に達する。そして、この程度の高い導電率であれば、電極として機能させることができる。
なお、ソース領域15及びドレイン領域16に照射すべき紫外線の積算照射エネルギー密度は、一般的に、第2補助容量電極27beを含むソース領域15全体及びドレイン領域16全体の抵抗がそれぞれTFT20のオン抵抗よりも低くなるような値とすることが望ましい。従って、このような観点から照射すべき積算照射エネルギー密度を設定してもよい。このようにすることにより、ソース領域全体又はドレイン領域全体の抵抗による画像信号等の信号レベルの低下を小さくすることができる。
このように、半導体層14のソース領域15又はドレイン領域16とすべき領域に選択的に紫外線を照射することにより、その導電率を所望の値に制御することができる。従って、チャネル領域17よりも導電率の高いソース領域15又はドレイン領域16を形成するために、従来のようにイオンドーピング等によって不純物注入を行う必要がなく、チャネル領域17、ドレイン領域16及び第2補助容量電極27beを含むソース領域15の不純物濃度は同じでよい。従って、高価なイオンドーピング装置等が不要となり製造工程の合理化を図ることができるだけでなく、イオンドーピングによる半導体層のダメージを回避することができる。なお、紫外線の積算照射エネルギー密度は、アモルファスIGZO半導体層の膜厚にも依存し、一般に、膜厚が厚ければより大きなエネルギー密度を必要とする。
このように紫外線照射工程を経た後、図3(c)に示すように、ゲート絶縁膜13の上に第1金属層を形成し、これをパターニングし、ソース領域15と平面視で重なり合うような位置に補助容量線28を形成する(第6ステップ)。第1金属層の形成方法は、特に限定されないが、スパッタリング方式を使用してもよい。なお、第1金属層の材質や構造は前述のとおりである。このように補助容量線28を形成することにより、ソース領域15と補助容量線18とが平面視で重なり合う領域、即ち、ゲート絶縁膜13を挟みソース領域15と補助容量線28とが対向する第2補助容量27bが構成されることになる。そして、ソース領域15のうちの補助容量線28と平面視で重なり合う部分は、第2補助容量27bの一方の電極である第2補助容量電極27beとしても機能する。
次に、窒化シリコン等を用いてCVD法により第2絶縁層であるパッシベーション層19を基板全面に形成し、さらに、コンタクトホール23を形成する(第7ステップ)。これにより、ゲート電極12、走査線72及び補助容量線28はパッシベーション層19に覆われるとともに、ソース領域15に接続するためのコンタクトホール23を形成できる。コンタクトホール23は、パッシベーション層19及びゲート絶縁膜13を貫通しソース領域15に到達している。
次に、透明導電層をスパッタリング法等により基板全面に形成し、これをパターニングすることにより、画素電極32を形成する(第8ステップ)。画素電極32は補助容量線28と平面視で重なり合うような位置に形成する。このように画素電極を形成することにより、画素電極32と補助容量線18とが平面視で重なり合う領域、即ち、パッシベーション層19を挟み画素電極32と補助容量線28とが対向する第1補助容量27aが構成されることになる。そして、画素電極32のうちの補助容量線28と平面視で重なり合う部分は、第1補助容量27aの一方の電極である第1補助容量電極27aeとしても機能する。また、このような構成をとることにより、補助容量線28は、第1補助容量27a及び第2補助容量27bに共通の電極となる。そして、コンタクトホール23を介して、画素電極32及び第1補助容量電極27aeは、ソース領域15及び第2補助容量電極27beに接続され、これらは同一電位となる。
以上の工程により、IGZOを半導体層とするトップゲート型のTFT20、第1補助容量27a、第2補助容量27b、画素電極32及び各種配線等が形成され、セル・アレイ基板101が形成される。次に、セル・アレイ基板101とカラーフィルター等を設けた対向基板とに配向処理等を行い、その後、両基板をシール材で貼り合わせる。シール材は、例えば光硬化型のアクリル樹脂のような、紫外線硬化型のシール材を用いる。このようにしてシールされた液晶基板の間に液晶を注入し、駆動回路や偏光板及びバックライト等の光学部材などを取り付けることにより液晶表示装置100が完成する。なお、FFS(Fringe Field Switching)型、IPS(In-Plane Switching)型の液晶表示装置の場合においても、コモン電極(対向電極)がセル・アレイ基板に備えられる等の構造上の違いはあるが、本発明を適用することができる。
以上のような構成をとることにより、補助容量線28と高導電率化されたソース領域15との間にはゲート絶縁膜13を挟んで第2補助容量27bが形成され、ソース領域のうち補助容量線とソース領域とが平面視で重なり合う部分は第2補助容量電極27beとして機能する。同様に、補助容量線28と画素電極32との間にはパッシベーション層19からなる絶縁層を挟んで第1補助容量27aが形成され、画素電極のうち補助容量線と画素電極とが平面視で重なり合う部分は第1補助容量電極27aeとして機能する。そして、補助容量線28は第2補助容量27bと第1補助容量27aとに共通の一方の電極として機能することにより、補助容量線の上及び下にこれら二つの補助容量が形成されることになる。そして、画素電極32とソース領域15とは電気的に接続され導通しているため、これら二つの補助容量は並列接続されることになる。そのため、補助容量の総容量は第2補助容量27beの分だけ増加し、第2補助容量に相当する分だけ補助容量線28の線幅を縮小することができ、開口部(画素部のほぼ中心にあり光を透過する部分)における補助容量線の長さが変わらないとすれば補助容量線による遮光面積を減少させることができる。
その結果、補助容量の総容量を維持しつつ補助容量線によって遮光される面積を減少させることができ、画素部10の開口率を向上させることができる。さらに、補助容量線28の線幅を適当に設定することにより、補助容量線の線幅を縮小するとともに補助容量の総容量を増加させることも可能となる。従って、補助容量の総容量を減少させることなく補助容量線によって遮光される面積を縮小して開口率を向上させることができ、表示品質の高い液晶表示装置を製造することができる。また、かかる構成をとることにより、従来のように、走査線と信号線との交差部における絶縁層としてゲート絶縁膜を兼用する場合であっても、ゲート絶縁膜の膜厚を薄くすることなく、従来と同じ膜厚であっても開口率を向上することができる。
[具体例]
以下、本発明の製造方法の具体例を説明する。基板11上に、まず、第2金属層を形成した。第2金属層はMo−Al−Moの3層構造の金属層を用いた。第2金属層の形成後、パターニングによりドレイン電極26及び信号線82を形成した。次に、半導体層14の形成にあたっては、スパッタリング法を用いた。ターゲットは、In、Ga、Zn、及びOの各成分の組成比を1:1:1:4とするインゴットを用いた。スパッタ装置の投入パワーは、0.5KWとした。成膜時の基板温度は室温とし、雰囲気は、全圧0.265Pa、酸素分圧は0.011Paとした。成膜時のガス流量は、キャリアガスとしてのArは67sccm、ホルダーガスとしてのArは22sccm、酸素は4sccmとした。なお、sccmとは、standard cc/minの略である。成膜レートは43.2nm/minである。これにより、膜厚100nmの透明なn型アモルファスIGZO半導体層を絶縁性及び透明性のあるガラス基板11上に形成することができた。
図4に示すとおり、この半導体層の導電率は、常温で、約6×10−5S/mないし4×10−7S/mであったため、TFTの半導体層14として使用できる。なお、導電率の測定には2探針測定法を用いた。このように形成されたアモルファスIGZO半導体層を、フォトリソグラフィー法とエッチング法を用いることにより、適当な大きさと形状にパターニングして成形し、TFTのチャネル領域17、ドレイン領域16及びソース領域15となるべき半導体層14を成形した。エッチング液には濃度3.2%の蓚酸を用いた。エッチングの温度は30℃とした。
次に、プラズマCVD法によりゲート絶縁膜13を形成した。ゲート絶縁膜13の形成時の基板温度は200℃とした。膜厚は300nmであった。次に、第1金属層を形成した。下層をAlNd層とし、上層をMoとする2層の積層された第1金属層をスパッタ法により形成し、これをパターニングしてゲート電極12及び走査線72を形成した。下層のAlNd層の組成はAlにNdを約2%含有させたものを使用した。この金属層は、光遮光性を有する。第1金属層の厚さは300nmとした。
次に、基板11の表面から、ゲート電極12をシャドーマスクにして半導体層14に向けて紫外線を照射した。光源装置として、HOYA CANDEO OPTRONICS社製のUV照射装置(型番UL750)を用いた。この装置は超高圧水銀ランプを光源とする装置であり、このランプは波長が約270nmから約450nmまでにわたる紫外線を放射する。紫外線照射時の基板11の温度は室温であり、照射雰囲気は大気中で行った。なお、成膜後、紫外線照射工程の前に、特殊な雰囲気で特殊な温度でのアニール処理は行わなかった。また、レーザー照射もイオンドーピングも行わなかった。
紫外線照射エネルギー密度は100mJ/sec・cmとした。この照射エネルギー密度であれば、他の用途に用いられているような一般的な紫外線照射装置を使用して照射を行うことができるため、製造設備の合理化を図ることができる。そして、照射時間を約4.5時間(積算照射エネルギー密度で約1620J/cm)としたところ、ソース領域15及びドレイン領域16の導電率を約10−1S/mまで向上させることができた。
なお、紫外線照射後のIGZO半導体層をSSI社製XPS(X線光電子分光)分析器XPS M−Probeを用いて化学量論比の解析を行ったところ、In、Ga、Zn、及びO(酸素)の各成分の組成比は略1:1:0.6:3であった。また、紫外線照射前後のIGZO半導体層は、いずれも透明であり、リガク社のX線回折装置RINT−2000を用いて入射角1度でX線回折を行ったところ、InGaZnO結晶に見られるような回折ピークは認められず、いずれもアモルファスIGZO半導体層であることが確認された。次に、スパッタリング法により第1金属層からなる補助容量線28を形成した。次に、窒化シリコンを用いてCVD法でパッシベーション層19を形成し、コンタクトホール23を開口し、次に、ITOを用いて画素電極32を形成して所定のパターニングを行った。これ以降の工程は、製造方法の欄で説明したとおりである。
[応用例1]
本実施の形態においては、上述のとおり、ゲート電極12をシャドーマスクとして紫外線22を照射することによりソース領域15、ドレイン領域16及びチャネル領域17を自己整合的に形成する工程を含む製造方法を説明してきたが、シャドーマスクとしては遮光性を備えるゲート電極に限られるものではなく、遮光性を備えるレジスト等のような遮光層でもよい。このような製造方法をとる場合には、TFTのソース領域15、ドレイン領域16及びチャネル領域17はゲート電極12に対して自己整合的には形成されないが、ソース領域15及びドレイン領域16を紫外線により高導電率化した後、レジスト等の遮光層を除去し、次に第1金属層を成膜してゲート電極12及び補助容量線28の両方を同一のPEP(Photo Engraving Process)でパターニングすることにより、高導電率化された第2補助容量電極27beをもつ第2補助容量27bを形成することができる。これ以降の工程は前述の製造方法の欄に記載した第7ステップ以降と同様であり、このような製造方法をとっても本発明の作用、効果が損なわれるものではない。
[応用例2]
また、本実施の形態においては、補助容量線28はゲート電極12形成及び紫外線照射の後に形成すると説明しているが、補助容量線28をゲート電極12と同一のPEPで形成し、その後に紫外線22を照射することも可能である。このような製造方法をとる場合には補助容量線28の材質によっては補助容量線28によっても紫外線が遮光される可能性があるため、第2補助容量電極27beの導電率は、ソース領域15のうちの紫外線が照射された領域の導電率ほどには高くならないが、少なくとも紫外線照射前の半導体層14の導電率と同じとなるため、照射前の半導体層14の導電率の値によっては、第2補助容量電極27beは電極としての機能を果たすことができる。そして、このような、製造方法をとることにより、応用例1のようなレジスト等の遮光層の形成及び除去工程が不要となり、しかもゲート電極形成と補助容量線形成の両方を一回のPEPで行うことができるため、生産性が向上する。なお、このように紫外線照射した後の製造方法は、前述の製造方法の欄に記載した第7ステップ以降と同様である。
[応用例3]
上記実施の形態における走査線72及びゲート電極12となる第1金属層を成膜する前の工程において、さらに、紫外線を半導体層14に照射する工程(「プレ紫外線照射工程」という)を加えてもよい。即ち、半導体層14の形成後、第1金属層を成膜する前の工程において、半導体層14に紫外線を照射することによりその導電率を向上させることができる。この工程を追加することにより、半導体層成膜時の導電率が低いためにそのままではTFTのチャネル領域17又は第2補助容量電極27beとすることが好ましくないような場合でも、プレ紫外線照射工程によってその導電率をチャネル領域17又は第2補助容量電極27beとして適切な導電率にまで向上させることができる。
プレ紫外線照射工程は、半導体層14をパターニングする前でもよいし、パターニングをした後でもよい。また、プレ紫外線照射は、ゲート絶縁膜13が透明であればゲート絶縁膜13の形成後でもよい。紫外線を照射する領域は、半導体層のパターニング前後を問わず半導体層全体でもよいし、選択的に照射してもよく、少なくとも、将来TFT20のチャネル領域17又は第2補助容量電極27beとなるべき領域に照射する。なお、将来ソース領域15やドレイン領域16となるべき領域にも同時に又は異時に、同量又は異なる量の紫外線を照射してもよい。プレ紫外線照射工程は、半導体層14のチャネル領域17と第2補助容量電極27beのいずれか一方又は両方の導電率を制御する工程であるため、成膜後の半導体層の導電率がチャネル領域17又は第2補助容量電極27beの導電率としてはじめから適切なものである場合には照射を行う必要はない。
本実施の形態においては、このプレ紫外線照射工程において半導体層14の全面に紫外線を照射することにより、チャネル領域17、ドレイン領域16及び第2補助容量電極27beとなる部分を含むソース領域15は、いずれもその導電率が同じ目的導電率をもつ半導体層14として形成される。プレ紫外線照射の照射時間は、図4に示すとおり、照射エネルギー密度が100mJ/sec・cmの場合には、約0.41時間ないし2時間以上(積算照射エネルギー密度でいえば約148ないし724J/cm以上)にすればその導電率を約10−4S/m(ジーメンス/m)程度にまで高くすることができる。また、約1.47時間ないし2.81時間以下(積算照射エネルギー密度でいえば約529ないし1012J/cm以下)にすればその導電率を約10−3S/m程度以下に留めることができる。このようにすることにより、約10−4ないし10−3S/mの導電率をもつチャネル領域17又は第2補助容量電極27beを形成することができる。
なお、ゲート電極12をパターニングした後に紫外線を照射することによって高導電率化されたソース領域15及びドレイン領域16を形成する場合には、その積算照射エネルギー密度は、ソース領域及びドレイン領域の目的導電率と、すでにプレ紫外線照射によって高められたソース領域及びドレイン領域の導電率とを考慮して決定することができる。なお、プレ紫外線照射の照射時間や積算照射エネルギー密度以外の照射条件(紫外線光源や光源装置等)は、上記実施の形態で説明したものと同様であり、また、プレ紫外線照射後の工程は、上記実施の形態及びその具体例で説明したとおりである。以上のようにして製造された液晶表示装置は、テレビジョン受像機、パーソナルコンピューター用のモニター、携帯電話、車載用モニター、及びゲーム機その他のフラットパネルディスプレーとして使用することができる。
なお、図1ないし図3は本実施の形態を説明するために、本実施の形態に関連する主要な部材や部材間の関係を簡略化して記載したに過ぎないものである。ここまでの説明で言及した以外にも、TFTや表示装置を構成するには多くの部材が使われる。しかしそれらは当業者には周知であるので、ここでは詳しく言及しない。また、本実施の形態で説明した表示装置はあくまで一例に過ぎず、それら以外の表示装置であっても、当業者が任意に選択することができる範囲においては本発明の範囲に含まれる。
そして、これまで本発明について図面に示した特定の実施の形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の効果を奏する限り、これまで知られたいかなる構成であっても採用することができることはいうまでもないことである。
10…画素部
11…基板
12…ゲート電極
13…ゲート絶縁膜(第1絶縁層)
14…半導体層
15…ソース領域
16…ドレイン領域
17…チャネル領域
19…パッシベーション層(第2絶縁層)
20…TFT(薄膜トランジスタ)
22…紫外線
23…コンタクトホール
25…ソース電極
26…ドレイン電極
27…補助容量Cs
27a…第1補助容量
27ae…第1補助容量電極
27b…第2補助容量
27be…第2補助容量電極
28…補助容量線
32…画素電極
38…ゲート・ソース間寄生容量Cgs
72…走査線
82…信号線
100…液晶表示装置
101…セル・アレイ基板

Claims (12)

  1. 対向する基板間に液晶を挟持する液晶表示装置の製造方法であって、
    一方の該基板の上にIn、Ga及びZnを含むアモルファス酸化物からなる薄膜トランジスタの半導体層を形成する第1工程と、
    該半導体層の上にゲート絶縁膜を形成する第2工程と、
    該ゲート絶縁膜の上に遮光性を備えるゲート電極を形成する第3工程と、
    紫外線を該ゲート電極側から該半導体層に向けて照射することにより、照射前の該半導体層よりも導電率の高いアモルファスのソース領域及びドレイン領域を構成する第4工程と、
    該ソース領域の一部と平面視で重なり合うように補助容量線を該ゲート絶縁膜の上に形成することによって第2補助容量を構成する第5工程と、
    該補助容量線の上に絶縁層を形成する第6工程と、
    該絶縁層の上に該補助容量線と一部が平面視で重なり合い該ソース領域と接続された画素電極を形成することによって第1補助容量を構成する第7工程と
    を含むことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  2. 前記ソース領域の前記紫外線の照射後の抵抗は、前記薄膜トランジスタのオン抵抗よりも低いことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置の製造方法。
  3. 前記半導体層のチャネル領域の不純物濃度と前記ソース領域又は前記ドレイン領域の不純物濃度とが同じであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の液晶表示装置の製造方法。
  4. 前記紫外線を照射する光源は、面光源であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の液晶表示装置の製造方法。
  5. 前記紫外線を照射する光源は、水銀ランプであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の液晶表示装置の製造方法。
  6. 前記紫外線の波長は、270nmから450nmまでの範囲にわたることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の液晶表示装置の製造方法。
  7. 前記第4工程における紫外線の積算照射エネルギー密度は、導電率を10倍(但し、0<n≦6)に増加させる場合に、(309・n)ないし(392・n)J/cmとすることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の液晶表示装置の製造方法。
  8. 前記第4工程における紫外線の積算照射エネルギー密度は、1620J/cm以上であることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の液晶表示装置の製造方法。
  9. 前記第4工程における紫外線の照射エネルギー密度は、100mJ/sec・cmであることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の液晶表示装置の製造方法。
  10. 前記第1工程と前記第3工程との間に、さらに、前記半導体層に紫外線を照射して紫外線照射前よりも導電率の高いアモルファスの半導体層を構成するプレ紫外線照射工程を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の液晶表示装置の製造方法。
  11. 前記プレ紫外線照射工程における紫外線の積算照射エネルギー密度を148ないし1012J/cmとすることを特徴とする請求項10記載の液晶表示装置の製造方法。
  12. 対向する基板間に液晶を挟持する液晶表示装置であって、
    一方の該基板の上に形成され、チャネル領域と紫外線の照射により照射前よりも導電率の高いソース領域及びドレイン領域とを含み、In、Ga及びZnを含むアモルファス酸化物からなる薄膜トランジスタの半導体層と、
    該半導体層の上に形成されたゲート絶縁膜と、
    該ゲート絶縁膜を介して該チャネル領域の上に形成された遮光性を備えるゲート電極と、
    該ソース領域に接続された画素電極と、
    該画素電極との間に絶縁層が挟まれてなる第1補助容量を構成するとともに該ソース領域との間に該ゲート絶縁膜が挟まれてなる第2補助容量を構成する該ゲート絶縁膜の上に形成された遮光性を備える補助容量線と
    を含むことを特徴とする液晶表示装置。
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