JP2010164514A - 故障点標定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】多端子平衡2回線送電線における1線地絡事故時に地絡インピーダンス演算方式により事故点を正確に標定することができる故障点標定装置を提供する。
【解決手段】第1の電源端事故標定装置101の事故点標定回路20は、自回線Z比較回路21の出力信号の極性を反転する第1のインバータ回路241の出力信号と両回線Z比較回路22の出力信号との論理積をとる第1の論理積回路231と、第1の論理積回路231の出力信号の時間軸を引き延ばす引延し回路25と、第1の論理積回路231の出力信号と引延し回25路の出力信号との論理積をとる第2の論理積回路232と、地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算を行う標定回路29に対して第2の論理積回路232の出力信号の極性に応じて分岐負荷補償の禁止または実行を指示する分岐負荷補償禁止/実行指示手段27,28とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、故障点標定装置に関し、特に、高抵抗接地系の多端子平衡2回線送電線における1線地絡事故時に事故点を標定するのに好適な故障点標定装置に関する。
一般に、1回線送電線地絡事故時の故障点標定には、地絡インピーダンス演算方式が用いられており、回線電圧および回線電流を用いて測定した事故点までのインピーダンスに基づいて故障点までの距離を求めている。
しかし、高抵抗接地系の多端子平衡2回線送電線における1線地絡事故時に地絡インピーダンス演算方式により事故点を標定するときには、故障電流に分岐負荷電流が上乗せされるため、回線電圧および回線電流を用いて測定した事故点までのインピーダンスが実際のインピーダンスよりも小さくなってしまい、事故点を正確に標定することができなくなる場合がある。
なお、下記の特許文献1に開示されている故障点標定装置では、故障点標定装置内蔵の地絡方向継電器の作動によって駆動される第1および第2の補助タイマを設置して、第1の補助タイマを既設の回線選択継電器による直列トリップ時限に整定し、第2の補助タイマを地絡方向継電器によるトリップ時限に整定し、故障点標定装置の設置端における回線遮断器のトリップが第1および第2補助タイマのどちらの整定時間内で行われたかを判別する判別手段を設け、判別手段によって回線分岐負荷補償を実施するか否かを決定し実行した後に、地絡インピーダンス演算方式による故障点標定手段により故障点までの距離を標定している。
特許第3376632号公報
上述したように、多端子平衡2回線送電線における1線地絡事故時に地絡インピーダンス演算方式により事故点を正確に標定するためには、分岐負荷電流の影響を取り除く必要がある。
上記特許文献1に開示されている故障点標定装置では、故障点標定装置の設置端における回線遮断器のトリップが第1および第2補助タイマのどちらの整定時間内で行われたかを判別する判別手段を用いて分岐負荷電流の影響を取り除いているため、平衡2回線の端子数が同じであれば問題ないが、端子数が変更された場合には整定のやり直しを行う必要が生じることがある。
本発明の目的は、多端子平衡2回線送電線における1線地絡事故時に地絡インピーダンス演算方式により事故点を正確に標定することができる故障点標定装置を提供することにある。
本発明の故障点標定装置は、電源端側の母線と対向端側の対向端母線との間に敷設された自回線(1L)および他回線(2L)と該自回線および該他回線から分岐された自分岐回線(3L)および他分岐回線(4L)とを備えた平衡2回線送電線の該自回線の電源端側に設置される故障点標定装置(101)であって、前記自回線において地絡事故が発生すると、該自回線の電源端から事故点に向かって流れる自回線線路電流(I1)に対して分岐負荷補償を行って地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算を行う事故点標定回路(20;60)を具備し、該事故点標定回路が、自回線インピーダンスおよび両回線インピーダンスの変化に基づいて前記自回線の対向端側および前記自分岐回線の負荷端側に設置された他端子遮断器(43,45)が遮断されたことを検出すると、前記分岐負荷補償を行わずに前記自回線線路電流のみに基づいて地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算を行うことを特徴とする。
ここで、前記事故点標定回路(20;60)が、母線電圧(Va)を前記自回線線路電流で割って算出した自回線インピーダンス(Z1)が第1の閾値(Th1a)以下になると出力信号を出力する自回線インピーダンス比較回路(21;61)と、前記母線電圧を前記自回線線路電流と前記他回線の電源端側を流れる他回線線路電流(I2)との和で割って算出した両回線インピーダンス(Za)が第2の閾値(Th2a)以下になると出力信号を出力する両回線インピーダンス比較回路(22;62)と、前記自回線インピーダンス比較回路の出力信号の極性を反転するインバータ回路(241;64)と、前記両回線インピーダンス比較回路の出力信号と前記インバータ回路の出力信号との論理積をとる第1の論理積回路(231;631)と、該第1の論理積回路の出力信号の時間軸を引延し時間(DL)だけ引き延ばす引延し回路(25;65)と、前記第1の論理積回路の出力信号と前記引延し回路の出力信号との論理積をとる第2の論理積回路(232;632)と、地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算を行う標定回路(29;69)と、前記第2の論理積回路の出力信号の極性に応じて前記標定回路に対して前記分岐負荷補償の禁止または実行を指示する分岐負荷補償禁止/実行指示手段(27,28;67,68)とを備えてもよい。
前記引延し時間が、前記故障点標定装置に内蔵された地絡方向継電装置のリレー判定時間(TRY)および前記自回線の電源端に設置された自回線遮断器の遮断器遮断時間(TCB)の合計時間よりも長くてもよい。
前記故障点標定回路が、前記他回線の電源端側に設置された隣回線遮断器(42)が遮断されていないことを条件に、自回線インピーダンスおよび両回線インピーダンスの変化に基づいて前記他端子遮断器が遮断されたことを検出すると、前記分岐負荷補償を行わずに前記自回線線路電流のみに基づいて地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算を行ってもよい。
前記事故点標定回路(60)が、前記母線電圧を前記自回線線路電流で割って算出した自回線インピーダンスに基づいて前記故障点標定装置の標定範囲を判定する標定範囲判定回路(70)をさらに備え、前記分岐負荷補償禁止/実行指示手段(67,68)が、「前記故障点標定装置の標定範囲が1段標定範囲である」と前記標定範囲判定回路が判定すると、前記標定回路に対して前記分岐負荷補償の禁止を指示してもよい。
前記故障点標定装置の標定範囲の1段標定範囲が、前記自回線の電源端から、前記自分岐回線よりも該自回線の電源端側に敷設された不平衡分岐回線(5L)の該自回線側までの範囲であってもよい。
前記他回線の電源端側に設置される他の故障点標定装置(102;502)が、前記故障点標定装置と同じ構成を有しかつ一体に構成されていてもよい。
また、本発明の故障点標定装置は、電源端側の母線と対向端側の対向端母線との間に敷設された自回線(1L)および他回線(2L)と該自回線および該他回線から分岐された自分岐回線(3L)および他分岐回線(4L)とを備えた平衡2回線送電線の該自回線の対向端側に設置される故障点標定装置(301;801)であって、前記自回線において地絡事故が発生すると、前記自回線の対向端から事故点に向かって流れる自回線線路電流(I3)に対して分岐負荷補償を行って地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算を行う事故点標定回路(40;40a;90)を具備し、該事故点標定回路が、自回線インピーダンスの変化に基づいて前記自回線の電源端側および前記自分岐回線の負荷端側に設置された他端子遮断器(41,45)が遮断されたことを検出すると、前記分岐負荷補償を行わずに前記自回線線路電流のみに基づいて地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算を行うことを特徴とする。
ここで、前記事故点標定回路(40)が、対向端母線電圧(Vb)を前記自回線線路電流で割って算出した自回線インピーダンス(Z3)が第1の閾値(Th1b)以下になると出力信号を出力する自回線インピーダンス比較回路(41)と、前記対向端母線電圧を前記自回線線路電流と前記他回線の対向端側を流れる他回線線路電流(I4)との和で割って算出した両回線インピーダンス(Zb)が第2の閾値(Th2b)以下になると出力信号を出力する両回線インピーダンス比較回路(42)と、該両回線インピーダンス比較回路の出力信号の極性を反転するインバータ回路(441)と、前記自回線インピーダンス比較回路の出力信号と前記インバータ回路の出力信号との論理積をとる論理積回路(431)と、地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算を行う標定回路(49)と、前記論理積回路の出力信号の極性に応じて前記標定回路に対して前記分岐負荷補償の禁止または実行を指示する分岐負荷補償禁止/実行指示手段(47,48)とを備えてもよい。
前記事故点標定回路(40a)が、対向端母線電圧(Vb)を前記自回線線路電流で割って算出した自回線インピーダンス(Z3)が第1の閾値(Th1b)以下になると出力信号を出力する自回線インピーダンス比較回路(41)と、該自回線インピーダンス比較回路の出力信号の極性を反転するインバータ回路(51)と、前記対向端母線に設置された地絡過電圧継電装置の出力信号(SOVG)または前記自回線の対向端側に設置された地絡過電流継電装置の出力信号と前記インバータ回路の出力信号との論理積をとる第1の論理積回路(52)と、該第1の論理積回路の出力信号の時間軸を引延し時間(DL)だけ引き延ばす引延し回路(53)と、前記自回線インピーダンス比較回路の出力信号と前記引延し回路の出力信号との論理積をとる第2の論理積回路(431)と、地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算を行う標定回路(49)と、前記第2の論理積回路の出力信号の極性に応じて前記標定回路に対して前記分岐負荷補償の禁止または実行を指示する分岐負荷補償禁止/実行指示手段(47,48)とを備えてもよい。
前記事故点標定回路(90)が、対向端母線電圧(Vb)を前記自回線線路電流で割って算出した自回線インピーダンス(Z3)が第1の閾値(Th1b)以下になると出力信号を出力する自回線インピーダンス比較回路(91)と、前記対向端母線電圧を前記自回線線路電流と前記他回線の対向端側を流れる他回線線路電流(I4)との和で割って算出した両回線インピーダンス(Zb)が第2の閾値(Th2b)以下になると出力信号を出力する両回線インピーダンス比較回路(92)と、前記自回線インピーダンス比較回路の出力信号の極性を反転するインバータ回路(94)と、前記両回線インピーダンス比較回路の出力信号と前記インバータ回路の出力信号との論理積をとる第1の論理積回路(931)と、該第1の論理積回路の出力信号の時間軸を引延し時間(DL)だけ引き延ばす引延し回路(95)と、前記自回線インピーダンス比較回路の出力信号と前記引延し回路の出力信号との論理積をとる第2の論理積回路(932)と、地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算を行う標定回路(99)と、前記対向端母線電圧を前記自回線線路電流で割って算出した自回線インピーダンスに基づいて前記故障点標定装置の標定範囲を判定する標定範囲判定回路(100)と、前記第2の論理積回路の出力信号の極性に応じて前記標定回路に対して前記分岐負荷補償の禁止を指示するとともに、「前記故障点標定装置の標定範囲が1段標定範囲である」と前記標定範囲判定回路が判定すると前記標定回路に対して前記分岐負荷補償の禁止を指示する分岐負荷補償禁止回路(97)とを備えてもよい。
前記故障点標定装置の標定範囲の1段標定範囲が、前記自回線の対向端から、前記自分岐回線よりも該自回線の対向端側に敷設された分岐回線不平衡(5L)の該自回線側までの範囲であってもよい。
前記他回線の対向端側に設置される他の故障点標定装置(302;802)が、前記故障点標定装置と同じ構成を有しかつ一体に構成されていてもよい。
本発明の故障点標定装置は、以下に示す効果を奏する。
(1)自回線インピーダンスおよび両回線インピーダンスの変化または自回線インピーダンスの変化に基づいて他端子に設置された遮断器が遮断されたことを検出すると分岐負荷補償を行わずに事故点の標定をすることにより、地絡インピーダンス演算方式により事故点を正確に標定することができるとともに、平衡2回線の端子数が変更された場合でも整定のやり直しを行う必要がない。
(2)事故点を正確に標定することができるので、送電線巡視範囲を狭めることができるなど送電線巡視作業の労力を減少させることができる。
上記の目的を、自回線インピーダンスおよび両回線インピーダンスの変化または自回線インピーダンスの変化に基づいて他端子に設置された遮断器が遮断されたことを検出すると分岐負荷補償を行わずに地絡インピーダンス演算方式により事故点の標定をすることにより実現した。
以下、本発明の故障点標定装置の実施例について、図面を参照して説明する。
本発明の第1の実施例による故障点標定装置である第1および第2の電源端故障点標定装置101,102は、図1に示すように、自回線1Lおよび他回線2Lの電源端側にそれぞれ設置される。また、本発明の第1の実施例による故障点標定装置である第1および第2の対向端故障点標定装置301,302は、自回線1Lおよび他回線2Lの対向端(非電源端)側にそれぞれ設置される。
なお、自分岐回線3Lおよび他分岐回線4Lが、自回線1Lおよび他回線2Lから分岐されている。
第1の電源端故障点標定装置101は、母線に設けられた第1の変成器21から入力される母線電圧Va(回線電圧)と自回線1Lの電源端側に設けられた第1の変流器31から入力される第1の線路電流I1(回線電流)に基づいて自回線1Lの第1のインピーダンスZ1(Z1=Va/I1:自回線インピーダンス)を算出し、算出した第1のインピーダンスZ1に基づいて事故点の標定を行う。
また、第1の電源端故障点標定装置101は、自回線インピーダンス(第1のインピーダンスZ1)および後述する両回線インピーダンスZaの変化により自回線1Lの対向端側に設置された第3の遮断器43および自分岐回線3Lの負荷端側に設置された第5の遮断器45の遮断を検出したときは、分岐負荷補償を行わずに事故点を標定する。
そのため、第1の電源端故障点標定装置101は、図2に示す事故点標定回路20を具備する。
事故点標定回路20は、図2に示すように、自回線インピーダンス比較回路21(以下、「自回線Z比較回路21」と称する。)と、両回線インピーダンス比較回路22(以下、「両回線Z比較回路22」と称する。)と、第1乃至第5の論理積回路231〜235と、第1および第2のインバータ回路241,242と、引延し回路25と、分岐負荷補償禁止回路27と、分岐負荷補償回路28と、標定回路29とを備える。
自回線Z比較回路21は、母線電圧Vaを第1の線路電流I1で割って第1のインピーダンスZ1(Z1=Va/I1)を算出したのち、算出した第1のインピーダンスZ1が第1の閾値Th1a(自回線1Lの電源端から中央部までのインピーダンス)以下になるとハイレベルの出力信号を出力する。
両回線Z比較回路22は、母線電圧Vaを第1の線路電流I1と他回線2Lの電源端側に設置された第2の変流器31から入力される第2の線路電流I2との和で割って両回線インピーダンスZa(Za=Va/(I1+I2))を算出したのち、算出した両回線インピーダンスZaが第2の閾値Th2a以下になるとハイレベルの出力信号を出力する。
第1のインバータ回路241は、自回線Z比較回路21の出力信号の極性を反転する。
第1の論理積回路231は、第1のインバータ回路241の出力信号と両回線Z比較回路22の出力信号との論理積をとる。
引延し回路25は、第1の論理積回路231の出力信号の時間軸を引延し時間DLだけ伸張する。ここで、引延し時間DLは、第1の電源端故障点標定装置101に内蔵された第1の地絡方向継電器(不図示)のリレー判定時間TRYおよび第1の遮断器41の遮断器遮断時間TCBの合計時間よりも長い値に設定される(DL>TRY+TCB)。
第2の論理積回路232は、引延し回路25によって時間軸が伸張された第1の論理積回路231の出力信号と自回線Z比較回路21の出力信号との論理積をとる。
第3の論理積回路233は、他回線2Lの電源端側に設置された第2の遮断器42から入力される第2の接点信号SC2と第2の論理積回路232の出力信号との論理積をとる。
第2のインバータ回路242は、第3の論理積回路233の出力信号の極性を反転する。
第4の論理積回路234は、第1の地絡方向継電器から自回線1Lの電源端側に設置された第1の遮断器41に出力される第1のトリップ信号S1と第3の論理積回路233の出力信号との論理積をとる。
第5の論理積回路235は、第1のトリップ信号S1と第2のインバータ回路242の出力信号との論理積をとる。
分岐負荷補償禁止回路27は、第4の論理積回路234からハイレベルの出力信号が入力されると、標定回路29に対して分岐負荷補償を禁止させる分岐負荷補償禁止指示信号を出力する。
分岐負荷補償回路28は、第5の論理積回路235からハイレベルの出力信号が入力されると、標定回路29に対して分岐負荷補償を行わせる分岐負荷補償指示信号を出力する。
標定回路29は、分岐負荷補償禁止回路27から分岐負荷補償禁止指示信号が入力されると、第1の線路電流I1に基づく地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算(事故点の標定)を行い、分岐負荷補償回路28から分岐負荷補償指示信号が入力されると、第1の線路電流I1から分岐負荷電流を引いた電流に基づく地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算(事故点の標定)を行う。
第2の電源端故障点標定装置102は、上述した第1の電源端故障点標定装置101と同様に構成されている。
第1の対向端故障点標定装置301は、対向端母線に設けられた第2の変成器22から入力される対向端母線電圧Vb(回線電圧)と自回線1Lの対向端側に設けられた第3の変流器33から入力される第3の線路電流I3(回線電流)に基づいて自回線1Lの第3のインピーダンスZ3(Z3=Vb/I3:自回線インピーダンス)を算出し、算出した第3のインピーダンスZ3に基づいて事故点の標定を行う。
また、第1の対向端故障点標定装置301は、自回線インピーダンス(第3のインピーダンスZ3)および後述する両回線インピーダンスZbの変化により第1および第5の遮断器41,45の遮断を検出したときは、分岐負荷補償を行わずに事故点を標定する。
そのため、第1の対向端故障点標定装置301は、図3に示す事故点標定回路40を具備する。
事故点標定回路40は、図3に示すように、自回線インピーダンス比較回路41(以下、「自回線Z比較回路41」と称する。)と、両回線インピーダンス比較回路42(以下、「両回線Z比較回路42」と称する。)と、第1乃至第4の論理積回路431〜434と、第1および第2のインバータ回路441,442と、分岐負荷補償禁止回路47と、分岐負荷補償回路48と、標定回路49とを備える。
自回線Z比較回路41は、対向端母線電圧Vbを第3の線路電流I3で割って第3のインピーダンスZ3(Z3=Vb/I3)を算出したのち、算出した第3のインピーダンスZ3が第1の閾値Th1b(自回線1Lの対向端から中央部までのインピーダンス)以下になるとハイレベルの出力信号を出力する。
両回線Z比較回路42は、対向端母線電圧Vbを第3線路電流I3と他回線2Lの対向端側に設置された第4の変流器34から入力される第4の線路電流I4との和で割って両回線インピーダンスZb(Zb=Vb/(I3+I4))を算出したのち、算出した両回線インピーダンスZbが第2の閾値Th2b以下になるとハイレベルの出力信号を出力する。
第1のインバータ回路441は、両回線Z比較回路42の出力信号の極性を反転する。
第1の論理積回路431は、自回線Z比較回路41の出力信号と第1のインバータ回路441の出力信号との論理積をとる。
第2の論理積回路432は、第4の遮断器44から入力される第4の接点信号SC4と第1の論理積回路431の出力信号との論理積をとる。
第2のインバータ回路442は、第2の論理積回路432の出力信号の極性を反転する。
第3の論理積回路433は、第1の対向端故障点標定装置301に内蔵された第3の地絡方向継電器から第3の遮断器43に出力される第3のトリップ信号S3と第2の論理積回路432の出力信号との論理積をとる。
第4の論理積回路434は、第3のトリップ信号S3と第2のインバータ回路442の出力信号との論理積をとる。
分岐負荷補償禁止回路47は、第3の論理積回路433からハイレベルの出力信号が入力されると、分岐負荷補償を禁止させる分岐負荷補償禁止指示信号を出力する。
分岐負荷補償回路48は、第4の論理積回路434からハイレベルの出力信号が入力されると、分岐負荷補償を行わせる分岐負荷補償指示信号を出力する。
標定回路49は、分岐負荷補償禁止回路47から分岐負荷補償禁止指示信号が入力されると、第3の線路電流I3に基づく地絡インピーダンス演算方式によって事故点までの距離演算(事故点の標定)を行い、分岐負荷補償回路48から分岐負荷補償指示信号が入力されると、第3の線路電流I3から分岐負荷電流を引いた電流に基づく地絡インピーダンス演算方式によって事故点までの距離演算(事故点の標定)を行う。
第2の対向端故障点標定装置302は、上述した第1の対向端故障点標定装置301と同様に構成されている。
次に、自回線1Lにおいて地絡事故が発生した場合の第1の電源端故障点標定装置101の動作について説明する。
まず、自回線1Lの自分岐回線3Lへの分岐点よりも電源端側において地絡事故が発生した場合の第1の電源端故障点標定装置101の動作について説明する。
このような事故点において地絡事故が発生すると、第1の電源端故障点標定装置101に内蔵された第1の回線選択継電器によって第1の遮断器41は瞬時に遮断される。が
また、地絡事故発生から第1の遮断器41が遮断されるまで自回線1Lの電源端から事故点に向かって流れる第1の線路電流I1は故障電流のみとなるため分岐負荷補償を行う必要はないので、第1の電源端故障点標定装置101が具備する事故点標定回路20(図2参照)の標定回路29は、第1の線路電流I1に基づく地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算(事故点の標定)を行う。
次に、自回線1Lの自分岐回線3Lへの分岐点よりも対向端側において地絡事故が発生した場合の第1の電源端故障点標定装置101の動作について説明する。
このような事故点において地絡事故が発生した場合には、自回線1Lの電源端から見たインピーダンス(すなわち、第1のインピーダンスZ1)は第1の閾値Th1aよりも大きいため、事故点標定回路20の自回線Z比較回路21の出力信号はロウレベルのままとなるので、第2の論理積回路232の出力信号はロウレベルのままとなる。その結果、第3の論理積回路233の出力信号はロウレベルのままとなるため、第4の論理積回路234には第3の論理積回路233のロウレベルの出力信号が入力され、第5の論理積回路235には第2のインバータ回路242のハイレベルの出力信号が入力される。
また、自回線1Lの電源端から見た両回線インピーダンス(すなわち、両回線インピーダンスZa)は第2の閾値Th2a以下となるため、両回線Z比較回路22の出力信号はロウレベルからハイレベルとなる。その結果、第1の論理積回路231には第1のインバータ回路241によって極性がハイレベルに反転された自回線Z比較回路21の出力信号と両回線Z比較回路22のハイレベルの出力信号が入力されるため、第1の論理積回路231の出力信号はロウレベルからハイレベルとなる。第1の論理積回路231のハイレベルの出力信号は、引延し回路25によって時間軸が引延し時間DLだけ引き延ばされる。
その後、自回線1Lの対向端側に設置された第3の遮断器43が第1の対向端事故点標定装置301に内蔵された第3の回線選択継電器によって遮断されると同時に、自分岐回線3Lの負荷端側に配置された第5の遮断器45が自分岐回線3L用の地絡保護継電装置(不図示)によって遮断された場合には、事故電流は自回線1Lの電源端から事故点に向かってのみ流れるため(すなわち、第1の線路電流I1が大きくなるため)、自回線1Lの電源端から見たインピーダンス(すなわち、第1のインピーダンスZ1)は第1の閾値Th1a以下になるので、自回線Z比較回路21の出力信号がロウレベルからハイレベルになる。その結果、引延し回路25の出力信号はハイレベルのままとなっているため、第2の論理積回路232の出力信号がロウレベルからハイレベルになる。
このとき、第2の接点信号SC2がハイレベルである(第2の遮断器42が遮断されていないことを示す。)と、第3の論理積回路233の出力信号がロウレベルからハイレベルになる。その結果、第4の論理積回路234には第3の論理積回路233のハイレベルの出力信号が入力され、第5の論理積回路235には第2のインバータ回路242のロウレベルの出力信号が入力される。
その後、第1の電源端故障点標定装置101に内蔵された第1の地絡方向継電装置からハイレベルの第1のトリップ信号S1が出力されると、第4の論理積回路234の出力信号はロウレベルからハイレベルとなるため、分岐負荷補償禁止回路27から分岐負荷補償禁止指示信号が標定回路29に出力される。その結果、標定回路29は、第1の線路電流I1に基づく地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算を行う。このとき、第3および第5の遮断器43,45は第1の遮断器41よりも前に同時に遮断されているため、第1の地絡方向継電装置からハイレベルの第1のトリップ信号S1が出力されるまで(すなわち、第1の遮断器41が遮断されるまで)自回線1Lの電源端に流れる第1の線路電流I1は故障電流のみとなる。そのため、分岐負荷補償を行う必要はないので、上述したように第1の線路電流I1に基づく地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算を行っても、正確に事故点の標定を行うことができる。
一方、地絡事故発生後に第3の遮断器43が第5の遮断器45に先行して遮断された場合には、事故電流は自回線1Lの電源端から事故点に向かって流れる電流と他回線2Lの電源端から他分岐回線4Lおよび自分岐回線3Lを迂回して事故点に向かって流れる電流とを含むため、自回線1Lの電源端から見たインピーダンス(すなわち、第1のインピーダンスZ1)は第1の閾値Th1aよりも大きいままとなるので、自回線Z比較回路21の出力信号はロウレベルのままとなる。その結果、第2の論理積回路232の出力信号もロウレベルのままとなる。
したがって、この場合には、第3の論理積回路233の出力信号はロウレベルのままとなるので、第4の論理積回路234には第3の論理積回路233のロウレベルの出力信号が入力され、第5の論理積回路235には第2のインバータ回路242のハイレベルの出力信号が入力される。
その後、第1の地絡方向継電装置からハイレベルの第1のトリップ信号S1が出力されると、第5の論理積回路235の出力信号はロウレベルからハイレベルとなるため、分岐負荷補償回路28から分岐負荷補償指示信号が標定回路29に出力される。その結果、標定回路29は、第1の線路電流I1から分岐負荷電流を引いた電流に基づく地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算を行う。これにより、正確に事故点の標定を行うことができる。
次に、自回線1Lにおいて地絡事故が発生した場合の第1の対向端故障点標定装置301の動作について説明する。
まず、自回線1Lの自分岐回線3Lへの分岐点よりも対向端側において地絡事故が発生した場合の第1の対向端故障点標定装置301の動作について説明する。
このような事故点において地絡事故が発生すると、第1の対向端故障点標定装置301に内蔵された第3の回線選択継電器により第3の遮断器43は瞬時に遮断される。
また、地絡事故発生から第3の遮断器43が遮断されるまで自回線1Lの対向端に流れる第3の線路電流I3は故障電流のみとなるため分岐負荷補償を行う必要はないので、第1の対向端故障点標定装置301が具備する事故点標定回路40(図3参照)の標定回路49は、第3の線路電流I3に基づく地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算(事故点の標定)を行う。
次に、自回線1Lの自分岐回線3Lへの分岐点よりも電源端側において地絡事故が発生した場合の第1の対向端故障点標定装置301の動作について説明する。
このような事故点において地絡事故が発生した場合には、地絡事故発生後に自回線1Lの対向端から見たインピーダンス(すなわち、第3のインピーダンスZ3)は第1の閾値Th1bよりも大きいため自回線Z比較回路41の出力信号はロウレベルのままであるので、第1の論理積回路431の出力信号はロウレベルのままとなる。その結果、第2の論理積回路432の出力信号はロウレベルのままとなるため、第3の論理積回路433には第2の論理積回路432のロウレベルの出力信号が入力され、第4の論理積回路434には第2のインバータ回路442のハイレベルの出力信号が入力される。
その後、自回線1Lの電源端側に設置された第1の遮断器41が第1の電源端事故点標定装置101に内蔵された第1の回線選択継電器によって遮断されると同時に、自分岐回線3Lの負荷端側に配置された第5の遮断器45が自分岐回線3L用の地絡保護継電装置によって遮断された場合には、事故電流は自回線1Lの対向端から事故点に向かってのみ流れるため(すなわち、第3の線路電流I3が大きくなるため)、自回線1Lの対向端から見たインピーダンス(すなわち、第3のインピーダンスZ3)は第1の閾値Th1b以下になるので、自回線Z比較回路41の出力信号がロウレベルからハイレベルになる。また、自回線1Lの対向端から見た両回線インピーダンス(すなわち、両回線インピーダンスZb)は第2の閾値Th2bよりも大きくなるため、両回線Z比較回路42の出力信号はロウレベルのままである。その結果、第1の論理積回路431には自回線Z比較回路41のハイレベルの出力信号と第1のインバータ回路441によってロウレベルからハイレベルにされた両回線Z比較回路42の出力信号とが入力されるため、第1の論理積回路431の出力信号はロウレベルからハイレベルとなる。
このとき、第4の接点信号SC4がハイレベルである(第4の遮断器44が遮断されていないことを示す。)と、第2の論理積回路432の出力信号がロウレベルからハイレベルになる。その結果、第3の論理積回路433には第2の論理積回路432のハイレベルの出力信号が入力され、第4の論理積回路434には第2のインバータ回路442のロウレベルの出力信号が入力される。
その後、第1の対向端故障点標定装置301に内蔵された第3の地絡方向継電装置からハイレベルの第3のトリップ信号S3が出力されると、第3の論理積回路433の出力信号はロウレベルからハイレベルとなるため、分岐負荷補償禁止回路47から分岐負荷補償禁止指示信号が標定回路49に出力される。その結果、標定回路49は、第3の線路電流I3に基づく地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算を行う。このとき、第1および第5の遮断器41,45は第3の遮断器43よりも前に同時に遮断されているため、第3の地絡方向継電装置からハイレベルの第3のトリップ信号S3が出力されるまで(すなわち、第3の遮断器43が遮断されるまで)自回線1Lの対向端に流れる第3の線路電流I3は故障電流のみとなる。そのため、分岐負荷補償を行う必要はないので、上述したように第3の線路電流I3に基づく地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算を行っても、正確に事故点の標定を行うことができる。
一方、地絡事故発生後に第1の遮断器41が第5の遮断器45に先行して遮断された場合には、事故電流は自回線1Lの対向端から事故点に向かって流れる電流と他回線2Lの対向端から他分岐回線4Lおよび自分岐回線3Lを迂回して事故点に向かって流れる電流とを含むため、自回線1Lの対向端から見たインピーダンス(すなわち、第3のインピーダンスZ3)は第1の閾値Th1bよりも大きいままとなるので、自回線Z比較回路41の出力信号はロウレベルのままとなる。その結果、第1の論理積回路431の出力信号もロウレベルのままとなる。
したがって、この場合には、第2の論理積回路432の出力信号はロウレベルのままとなるので、第3の論理積回路433には第2の論理積回路432のロウレベルの出力信号が入力され、第4の論理積回路434には第2のインバータ回路442のハイレベルの出力信号が入力される。
その後、第3の地絡方向継電装置からハイレベルの第3のトリップ信号S3が出力されると、第4の論理積回路434の出力信号はロウレベルからハイレベルとなるため、分岐負荷補償回路48から分岐負荷補償指示信号が標定回路49に出力される。その結果、標定回路49は、第3の線路電流I3から分岐負荷電流を引いた電流に基づく地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算を行う。これにより、正確に事故点の標定を行うことができる。
なお、第1の対向端故障点標定装置301は、図3に示した事故点標定回路40の代わりに、図4に示す事故点標定回路40aを具備してもよい。
事故点標定回路40aは、図4に示すように、両回線Z比較回路42の代わりに、自回線Z比較回路41の出力信号の極性を反転するインバータ回路51と、インバータ回路51の出力信号と対向端母線に設置された地絡過電圧継電装置(不図示)から入力されるOVG出力信号SOVGとの論理積をとる論理積回路52と、論理積回路52の出力信号の時間軸を引延し時間DLだけ引き延ばす引延し回路53とを備える点で、図3に示した事故点標定40と異なる。
自回線1Lの対向端至近において地絡事故が発生した場合には、事故点標定回路40aは、上述した事故点標定回路40と同様に動作する。
自回線1Lの電源端至近において地絡事故が発生して対向端零相電圧V0bの大きさが整定値以上になると、地絡過電圧継電装置からハイレベルのOVG出力信号SOVGが事故点標定回路40aに入力される。また、上述したように地絡事故発生時には自回線1Lの対向端から見たインピーダンス(すなわち、第3のインピーダンスZ3)は第1の閾値Th1bよりも大きいため、自回線Z比較回路41の出力信号はロウレベルのままである。自回線Z比較回路41の出力信号は、インバータ回路51によって極性が反転されてロウレベルからハイレベルになる。その結果、論理積回路52の出力信号はロウレベルからハイレベルとなる。
論理積回路52のハイレベルの出力信号は、引延し回路53によって時間軸が引延し時間DLだけ引き延ばされる。
その後、上述したようにして第1および第5の遮断器41,45が同時に遮断されると、自回線1Lの対向端から見たインピーダンス(すなわち、第3のインピーダンスZ3)は第1の閾値Th1b以下となるため、自回線Z比較回路41の出力信号はロウレベルからハイレベルとなる。その結果、論理積回路52には自回線Z比較回路41のハイレベルの出力信号と引延し回路53のハイレベルの出力信号とが入力されるため、論理積回路52の出力信号はロウレベルからハイレベルになる。
このとき、第4の接点信号SC4がハイレベルである(第4の遮断器44が遮断されていないことを示す。)と、第2の論理積回路432の出力信号がロウレベルからハイレベルになる。その結果、第3の論理積回路433には第2の論理積回路432のハイレベルの出力信号が入力され、第4の論理積回路434には第2のインバータ回路442のロウレベルの出力信号が入力される。
その後、第3の地絡方向継電装置からハイレベルの第3のトリップ信号S3が出力されると、第3の論理積回路433の出力信号はロウレベルからハイレベルとなるため、分岐負荷補償禁止回路47から分岐負荷補償禁止指示信号が標定回路49に出力される。その結果、標定回路49は、第3の線路電流I3に基づく地絡インピーダンス演算方式によって事故点までの距離演算を行う。
一方、地絡事故発生後に第1の遮断器41が第5の遮断器45に先行して遮断された場合には、自回線1Lの対向端から見たインピーダンス(すなわち、第3のインピーダンスZ3)は第1の閾値Th1bよりも大きいままとなるので、自回線Z比較回路41の出力信号はロウレベルのままとなる。その結果、第1の論理積回路431の出力信号もロウレベルのままとなる。
したがって、この場合には、第2の論理積回路432の出力信号はロウレベルのままとなるので、第3の論理積回路433には第2の論理積回路432のロウレベルの出力信号が入力され、第4の論理積回路434には第2のインバータ回路442のハイレベルの出力信号が入力される。
その後、第3の地絡方向継電装置からハイレベルの第3のトリップ信号S3が出力されると、第4の論理積回路434の出力信号はロウレベルからハイレベルとなるため、分岐負荷補償回路48から分岐負荷補償指示信号が標定回路49に出力される。その結果、標定回路49は、第3の線路電流I3から分岐負荷電流を引いた電流に基づく地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算を行う。
なお、対向端母線に設置された地絡過電圧継電装置のOVG出力信号SOVGを論理積回路52に入力したが、自回線1Lに対向端側に設置された地絡過電流継電装置の出力信号を論理積回路52に入力してもよい。
次に、本発明の第2の実施例による故障点標定装置である第1および第2の電源端故障点標定装置501,502について、図5および図6を参照して説明する。
本実施例による第1および第2の電源端故障点標定装置501,502は、図5に示すように、自分岐回線3Lよりも電源端側に不平衡分岐回線5Lが敷設された自回線1Lの電源端側にそれぞれ設置される。
第1の電源端故障点標定装置501は、以下のようにして事故点の標定を行う。
(1)第1の電源端故障点標定装置501に内蔵された第1の地絡方向継電装置(不図示)が動作すると、自分岐回線3Lおよび不平衡分岐回線5Lの分岐負荷補償を行う。
(2)地絡事故により第1の遮断器41が先行遮断された場合には、第1の電源端故障点標定装置501の第1の標定範囲(自回線1Lの電源端から自分岐回線3Lの自回線1L側までの範囲)内での地絡事故であるときは分岐負荷補償を行わず、第1の標定範囲外での地絡事故であるときは分岐負荷補償を行う。
(3)自回線インピーダンスおよび両回線インピーダンスの変化により第3の遮断器43の遮断を検出したときは、分岐負荷補償を行わない。
(4)標定誤差が収束するまで標定演算を行い、途中経過を含めて標定演算の結果をすべて外部に表示する。
そのため、第1の電源端故障点標定装置501は、図6に示す事故点標定回路60を具備する。
事故点標定回路60は、図6に示すように、自回線インピーダンス比較回路61(以下、「自回線Z比較回路61」と称する。)と、両回線インピーダンス比較回路62(以下、「両回線Z比較回路62」と称する。)と、第1乃至第6の論理積回路631〜636と、インバータ回路64と、引延し回路65と、分岐負荷補償禁止回路67と、分岐負荷補償回路68と、標定回路69、標定範囲判定回路70と、論理和回路71とを備える。
自回線Z比較回路61は、図2に示した自回線Z比較回路21と同様に、母線電圧Vaを第1の線路電流I1で割って第1のインピーダンスZ1(Z1=Va/I1)を算出したのち、算出した第1のインピーダンスZ1が第1の閾値Th1a(自回線1Lの電源端から中央部までのインピーダンス)以下になるとハイレベルの出力信号を出力する。
両回線Z比較回路62は、図2に示した両回線Z比較回路22と同様に、母線電圧Vaを第1および第2の線路電流I1,I2の和で割って両回線インピーダンスZa(Za=Va/(I1+I2))を算出したのち、算出した両回線インピーダンスZaが第2の閾値Th2a以下になるとハイレベルの出力信号を出力する。
インバータ回路64は、図2に示した第1のインバータ回路241と同様に、自回線Z比較回路61の出力信号の極性を反転する。
第1の論理積回路631は、図2に示した第1の論理積回路231と同様に、インバータ回路64の出力信号と両回線Z比較回路62の出力信号との論理積をとる。
引延し回路65は、図2に示した引延し回路25と同様に、第1の論理積回路231の出力信号の時間軸を引延し時間DLだけ伸張する。ここで、引延し時間DLは、第1の電源端故障点標定装置501に内蔵された第1の地絡方向継電器のリレー判定時間TRYおよび第1の遮断器41の遮断器遮断時間TCBの合計時間よりも長い値に設定される(DL>TRY+TCB)。
第2の論理積回路632は、図2に示した第2の論理積回路232と同様に、引延し回路65によって時間軸が伸張された第1の論理積回路631の出力信号と自回線Z比較回路61の出力信号との論理積をとる。
第3の論理積回路633は、図2に示した第3の論理積回路233と同様に、第2の遮断器42から入力される第2の接点信号SC2と第2の論理積回路632の出力信号との論理積をとる。
標定範囲判定回路70は、母線電圧Vaを第1の線路電流I1で割って第1のインピーダンスZ1(Z1=Va/I1)を算出したのち、算出した第1のインピーダンスZ1に基づいて第1の電源端事故点標定装置501の標定範囲を判定する。
すなわち、標定範囲判定回路70は、算出した第1のインピーダンスZ1が第1の電源端地絡距離継電装置101の1段標定範囲A1の最大インピーダンス(以下、「第1の最大インピーダンスZ1max」と称する。)以下であると、「第1の電源端事故点標定装置501の標定範囲が1段標定範囲A1である」と判定して、ハイレベルの第1および第2の判定結果出力信号VD1,VD2を出力する。また、標定範囲判定回路70は、算出した第1のインピーダンスZ1が第1の最大インピーダンスZ1maxよりも大きく第1の電源端事故点標定装置501の2段標定範囲A2の最大インピーダンス(以下、「第2の最大インピーダンスZ2max」と称する。)以下であると、「第1の電源端事故点標定装置501の標定範囲が2段標定範囲A2である」と判定して、ハイレベルの第2の判定結果出力信号VD2を出力する。
第4の論理積回路631は、標定範囲判定回路70から入力される第1および第2の判定結果出力信号VD1,VD2の論理積をとる。
第5の論理積回路632は、フェールセーフ用の継電装置からのFDリレー出力信号SFDと第1の論理積回路631の出力信号との論理積をとる。
第6の論理積回路636は、標定範囲判定回路70から入力される第2の判定結果出力信号VD2とFDリレー出力信号SFDとの論理積をとる。
論理和回路71は、第1の地絡方向継電装置から入力される第1のトリップ信号S1と第5の論理積回路632の出力信号との論理和をとる。
分岐負荷補償禁止回路67は、第3の論理積回路633または第5の論理積回路635からハイレベルの出力信号が入力されると、分岐負荷補償を禁止させる分岐負荷補償禁止指示信号を出力する。
分岐負荷補償回路68は、論理和回路71からハイレベルの出力信号が入力されると、分岐負荷補償を行わせる分岐負荷補償指示信号を出力する。
標定回路69は、図2に示した標定回路29と同様に、分岐負荷補償禁止回路67から分岐負荷補償禁止指示信号が入力されると、第1の線路電流I1に基づく地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算(事故点の標定)を行い、分岐負荷補償回路68から分岐負荷補償指示信号が入力されると、第1の線路電流I1から分岐負荷電流を引いた電流に基づく地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算(事故点の標定)を行う。
第2の電源端故障点標定装置502は、上述した第1の電源端故障点標定装置501と同様に構成されている。
次に、自回線1Lにおいて地絡事故が発生した場合の第1の電源端故障点標定装置501の動作について説明する。
まず、自回線1Lの不平行分岐回線5Lへの分岐点よりも電源端側(第1の電源端故障点標定装置501の第1の標定範囲)において地絡事故が発生した場合の第1の電源端故障点標定装置501の動作について説明する。
このような事故点において地絡事故が発生すると、事故点標定回路60の標定範囲判定回路70は、母線電圧Vaを第1の線路電流I1で割って第1のインピーダンスZ1(Z1=Va/I1)を算出したのち、算出した第1のインピーダンスZ1に基づいて「第1の電源端故障点標定装置501の標定範囲が1段標定範囲A1である」と判定して、ハイレベルの第1および第2の判定結果出力信号VD1,VD2を出力する。
これにより、第4の論理積回路634の出力信号がロウレベルからハイレベルになるため、FDリレー出力信号SFDがハイレベルであると、第5の論理積回路635の出力信号がロウレベルからハイレベルとなるので、分岐負荷補償禁止回路67から分岐負荷補償指示信号が標定回路69に出力される。
その結果、標定回路69は、第1の線路電流I1に基づく地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算(事故点の標定)を行う。これにより、このような地絡事故では自回線1Lの電源端に流れる第1の線路電流I1は故障電流のみとなるため、正確に事故点の標定を行うことができる。
次に、自回線1Lの不平行分岐回線5Lへの分岐点と自分岐回線3Lへの分岐点との間において地絡事故が発生した場合の第1の電源端故障点標定装置501の動作について説明する。
このような事故点において地絡事故が発生すると、事故点標定回路60の標定範囲判定回路70は、母線電圧Vaを第1の線路電流I1で割って第1のインピーダンスZ1(Z1=Va/I1)を算出したのち、算出した第1のインピーダンスZ1に基づいて「第1の電源端故障点標定装置501の標定範囲が2段標定範囲A2である」と判定して、ハイレベルの第2の判定結果出力信号VD2を出力するので、FDリレー出力信号SFDがハイレベルであると、第6の論理積回路636の出力信号がロウレベルからハイレベルになる。
このとき、この地絡事故により第1の地絡方向継電装置によって第1の遮断器41が第3の遮断器43よりも先行または同時に遮断された場合には、第1の地絡方向継電装置からハイレベルの第1のトリップ信号S1が論理和回路71に入力される。これにより、論理和回路71の出力信号がロウレベルからハイレベルとなるので、分岐負荷補償回路68から分岐負荷補償指示信号が標定回路69に出力される。
その結果、標定回路69は、第1の線路電流I1から分岐負荷電流を引いた電流に基づく地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算(事故点の標定)を開始して標定誤差が収束するまで行う。これにより、このような地絡事故では第1の遮断器41が遮断されるまでは自回線1Lから不平衡分岐回線5Lへ分岐負荷電流が流れるため、正確に事故点の標定を行うことができる。
次に、自回線1Lの自分岐回線3Lへの分岐点よりも対向端側において地絡事故が発生した場合の第1の電源端故障点標定装置501の動作について説明する。
このような事故点において地絡事故が発生すると、自回線1Lの電源端から見たインピーダンス(すなわち、第1のインピーダンスZ1)は第1の閾値Th1aよりも大きいため、事故点標定回路60の自回線Z比較回路61の出力信号はロウレベルのままとなるので、第2の論理積回路632の出力信号はロウレベルのままとなる。その結果、第3の論理積回路633の出力信号はロウレベルのままとなる。
また、自回線1Lの電源端から見た両回線インピーダンス(すなわち、両回線インピーダンスZa)は第2の閾値Th2a以下となるため、両回線Z比較回路62の出力信号はロウレベルからハイレベルとなる。その結果、第1の論理積回路631にはインバータ回路64によって極性がハイレベルに反転された自回線Z比較回路61の出力信号と両回線Z比較回路62のハイレベルの出力信号が入力されるため、第1の論理積回路631の出力信号はロウレベルからハイレベルとなる。第1の論理積回路631のハイレベルの出力信号は、引延し回路65によって時間軸が引延し時間DLだけ引き延ばされる。
その後、自回線1Lの対向端側に設置された第3の遮断器43が第1の対向端事故点標定装置301に内蔵された第3の回線選択継電器によって遮断されると同時に、自分岐回線3Lの負荷端側に配置された第5の遮断器45が自分岐回線3L用の地絡保護継電装置(不図示)によって遮断された場合には、事故電流は自回線1Lの電源端から事故点に向かってのみ流れるため(すなわち、第1の線路電流I1が大きくなるため)、自回線1Lの電源端から見たインピーダンス(すなわち、第1のインピーダンスZ1)は第1の閾値Th1a以下になるので、自回線Z比較回路61の出力信号がロウレベルからハイレベルになる。その結果、引延し回路65の出力信号はハイレベルのままとなっているため、第2の論理積回路632の出力信号がロウレベルからハイレベルになる。
このとき、第2の接点信号SC2がハイレベルである(第2の遮断器42が遮断されていないことを示す。)と、第3の論理積回路633の出力信号がロウレベルからハイレベルになるので、分岐負荷補償禁止回路67から分岐負荷補償禁止指示信号が標定回路69に出力される。
その結果、標定回路69は、第1の線路電流I1に基づく地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算を行う。このとき、第3および第5の遮断器43,45は第1の遮断器41よりも前に同時に遮断されているため、第1の地絡方向継電装置からハイレベルの第1のトリップ信号S1が出力されるまで(すなわち、第1の遮断器41が遮断されるまで)自回線1Lの電源端に流れる第1の線路電流I1は故障電流のみとなる。そのため、分岐負荷補償を行う必要はないので、上述したように第1の線路電流I1に基づく地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算を行っても、正確に事故点の標定を行うことができる。
なお、図7に示すように自分岐回線3Lよりも対向端側に不平衡分岐回線5Lが敷設されている場合には、図6に示した事故点標定回路60と同様の構成を有する事故点標定回路(図8に、第1の対向端事故点標定装置801が具備する事故点標定回路90の構成を示す。)を具備する第1および第2の対向端事故点標定装置801,802(本発明の第2の実施例による故障点標定装置)を自回線1Lの対向端側にそれぞれ設置することにより、同様にして事故点の標定を正確に行うことができる。
また、分岐負荷の設定は、各端子(対向端および負荷端)に想定負荷を貼り付けてもよいが、休日や深夜では軽負荷となるため、電源端の送出電力から一体の比率で算出した分岐負荷を貼り付けてもよい。
さらに、第1および第2の電源端故障点標定装置101,102;501,502を個々に構成したが、一体に構成してもよい。第1および第2の対向端故障点標定装置301,302;801,802についても同様である。
本発明の第1の実施例による故障点標定装置である第1および第2の電源端故障点標定装置101,102と本発明の第1の実施例による故障点標定装置である第1および第2の対向端故障点標定装置301,302とについて説明するための図である。 図1に示した第1の電源端故障点標定装置101が具備する故障点標定回路20の構成を示すブロック図である。 図1に示した第1の対向端故障点標定装置301が具備する故障点標定回路40の構成を示すブロック図である。 図1に示した第1の対向端故障点標定装置301が具備する他の故障点標定回路40aの構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施例による故障点標定装置である第1の電源端故障点標定装置501について説明するための図である。 図5に示した第1の電源端故障点標定装置501が具備する故障点標定回路60の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施例による故障点標定装置である第1および第2の対向端故障点標定装置801,802について説明するための図である。 図7に示した第1の対向端故障点標定装置801が具備する故障点標定回路90の構成を示すブロック図である。
1 電源
1,22 第1および第2の変成器
1〜34 第1乃至第4の変流器
1〜47 第1乃至第7の遮断器
101,102,501,502 第1および第2の電源端故障点標定装置
20,40,60,90 事故点標定回路
21,41,61,91 自回線Z比較回路
22,42,62,92 両回線Z比較回路
231〜235 第1乃至第5の論理積回路
241,242,441,442 第1および第2のインバータ回路
25,65,95 引延し回路
27,47,67,97 分岐負荷補償禁止回路
28,48,68,98 分岐負荷補償回路
29,49,69,99 標定回路
301,302,801,802 第1および第2の対向端故障点標定装置
431〜434 第1乃至第4の論理積回路
631〜636,931〜936 第1乃至第6の論理積回路
64,94 インバータ回路
70,100 標定範囲判定回路
71,101 論理和回路
1L 自回線
2L 他回線
3L 自分岐回線
4L 他分岐回線
5L 不平衡分岐回線
Va 母線電圧
Vb 対向端母線電圧
0b 対向端零相電圧
1〜I4 第1乃至第4の線路電流
1〜Z4 第1および第4のインピーダンス
a,Zb 両回線インピーダンス
1max,Z2max 第1および第2の最大インピーダンス
Th1a,Th2a,Th1b,Th2b 第1および第2の閾値
DL 引延し時間
VD1,VD2 第1および第2の判定結果出力信号
A1,A2 1段および2段標定範囲
FD FDリレー出力信号
1〜S4 第1乃至第4のトリップ信号
RY リレー判定時間
CB 遮断器遮断時間

Claims (13)

  1. 電源端側の母線と対向端側の対向端母線との間に敷設された自回線(1L)および他回線(2L)と該自回線および該他回線から分岐された自分岐回線(3L)および他分岐回線(4L)とを備えた平衡2回線送電線の該自回線の電源端側に設置される故障点標定装置(101)であって、
    前記自回線において地絡事故が発生すると、該自回線の電源端から事故点に向かって流れる自回線線路電流(I1)に対して分岐負荷補償を行って地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算を行う事故点標定回路(20;60)を具備し、
    該事故点標定回路が、自回線インピーダンスおよび両回線インピーダンスの変化に基づいて前記自回線の対向端側および前記自分岐回線の負荷端側に設置された他端子遮断器(43,45)が遮断されたことを検出すると、前記分岐負荷補償を行わずに前記自回線線路電流のみに基づいて地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算を行う、
    ことを特徴とする、故障点標定装置。
  2. 前記事故点標定回路(20;60)が、
    母線電圧(Va)を前記自回線線路電流で割って算出した自回線インピーダンス(Z1)が第1の閾値(Th1a)以下になると出力信号を出力する自回線インピーダンス比較回路(21;61)と、
    前記母線電圧を前記自回線線路電流と前記他回線の電源端側を流れる他回線線路電流(I2)との和で割って算出した両回線インピーダンス(Za)が第2の閾値(Th2a)以下になると出力信号を出力する両回線インピーダンス比較回路(22;62)と、
    前記自回線インピーダンス比較回路の出力信号の極性を反転するインバータ回路(241;64)と、
    前記両回線インピーダンス比較回路の出力信号と前記インバータ回路の出力信号との論理積をとる第1の論理積回路(231;631)と、
    該第1の論理積回路の出力信号の時間軸を引延し時間(DL)だけ引き延ばす引延し回路(25;65)と、
    前記第1の論理積回路の出力信号と前記引延し回路の出力信号との論理積をとる第2の論理積回路(232;632)と、
    地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算を行う標定回路(29;69)と、
    前記第2の論理積回路の出力信号の極性に応じて前記標定回路に対して前記分岐負荷補償の禁止または実行を指示する分岐負荷補償禁止/実行指示手段(27,28;67,68)と、
    を備えることを特徴とする、請求項1記載の故障点標定装置。
  3. 前記引延し時間が、前記故障点標定装置に内蔵された地絡方向継電装置のリレー判定時間(TRY)および前記自回線の電源端に設置された自回線遮断器の遮断器遮断時間(TCB)の合計時間よりも長いことを特徴とする、請求項2記載の故障点標定装置。
  4. 前記故障点標定回路が、前記他回線の電源端側に設置された隣回線遮断器(42)が遮断されていないことを条件に、自回線インピーダンスおよび両回線インピーダンスの変化に基づいて前記他端子遮断器が遮断されたことを検出すると、前記分岐負荷補償を行わずに前記自回線線路電流のみに基づいて地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算を行うことを特徴とする、請求項1乃至3いずれかに記載の故障点標定装置。
  5. 前記事故点標定回路(60)が、
    前記母線電圧を前記自回線線路電流で割って算出した自回線インピーダンスに基づいて前記故障点標定装置の標定範囲を判定する標定範囲判定回路(70)をさらに備え、
    前記分岐負荷補償禁止/実行指示手段(67,68)が、「前記故障点標定装置の標定範囲が1段標定範囲である」と前記標定範囲判定回路が判定すると、前記標定回路に対して前記分岐負荷補償の禁止を指示する、
    ことを特徴とする、請求項2乃至4いずれかに記載の故障点標定装置。
  6. 前記故障点標定装置の標定範囲の1段標定範囲が、前記自回線の電源端から、前記自分岐回線よりも該自回線の電源端側に敷設された不平衡分岐回線(5L)の該自回線側までの範囲であることを特徴とする、請求項5記載の故障点標定装置。
  7. 前記他回線の電源端側に設置される他の故障点標定装置(102;502)が、前記故障点標定装置と同じ構成を有しかつ一体に構成されていることを特徴とする、請求項1乃至6いずれかに記載の故障点標定装置。
  8. 電源端側の母線と対向端側の対向端母線との間に敷設された自回線(1L)および他回線(2L)と該自回線および該他回線から分岐された自分岐回線(3L)および他分岐回線(4L)とを備えた平衡2回線送電線の該自回線の対向端側に設置される故障点標定装置(301;801)であって、
    前記自回線において地絡事故が発生すると、前記自回線の対向端から事故点に向かって流れる自回線線路電流(I3)に対して分岐負荷補償を行って地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算を行う事故点標定回路(40;40a;90)を具備し、
    該事故点標定回路が、自回線インピーダンスの変化に基づいて前記自回線の電源端側および前記自分岐回線の負荷端側に設置された他端子遮断器(41,45)が遮断されたことを検出すると、前記分岐負荷補償を行わずに前記自回線線路電流のみに基づいて地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算を行う、
    ことを特徴とする、故障点標定装置。
  9. 前記事故点標定回路(40)が、
    対向端母線電圧(Vb)を前記自回線線路電流で割って算出した自回線インピーダンス(Z3)が第1の閾値(Th1b)以下になると出力信号を出力する自回線インピーダンス比較回路(41)と、
    前記対向端母線電圧を前記自回線線路電流と前記他回線の対向端側を流れる他回線線路電流(I4)との和で割って算出した両回線インピーダンス(Zb)が第2の閾値(Th2b)以下になると出力信号を出力する両回線インピーダンス比較回路(42)と、
    該両回線インピーダンス比較回路の出力信号の極性を反転するインバータ回路(441)と、
    前記自回線インピーダンス比較回路の出力信号と前記インバータ回路の出力信号との論理積をとる論理積回路(431)と、
    地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算を行う標定回路(49)と、
    前記論理積回路の出力信号の極性に応じて前記標定回路に対して前記分岐負荷補償の禁止または実行を指示する分岐負荷補償禁止/実行指示手段(47,48)と、
    を備えることを特徴とする、請求項8記載の事故点標定装置。
  10. 前記事故点標定回路(40a)が、
    対向端母線電圧(Vb)を前記自回線線路電流で割って算出した自回線インピーダンス(Z3)が第1の閾値(Th1b)以下になると出力信号を出力する自回線インピーダンス比較回路(41)と、
    該自回線インピーダンス比較回路の出力信号の極性を反転するインバータ回路(51)と、
    前記対向端母線に設置された地絡過電圧継電装置の出力信号(SOVG)または前記自回線の対向端側に設置された地絡過電流継電装置の出力信号と前記インバータ回路の出力信号との論理積をとる第1の論理積回路(52)と、
    該第1の論理積回路の出力信号の時間軸を引延し時間(DL)だけ引き延ばす引延し回路(53)と、
    前記自回線インピーダンス比較回路の出力信号と前記引延し回路の出力信号との論理積をとる第2の論理積回路(431)と、
    地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算を行う標定回路(49)と、
    前記第2の論理積回路の出力信号の極性に応じて前記標定回路に対して前記分岐負荷補償の禁止または実行を指示する分岐負荷補償禁止/実行指示手段(47,48)と、
    を備えることを特徴とする、請求項8記載の事故点標定装置。
  11. 前記事故点標定回路(90)が、
    対向端母線電圧(Vb)を前記自回線線路電流で割って算出した自回線インピーダンス(Z3)が第1の閾値(Th1b)以下になると出力信号を出力する自回線インピーダンス比較回路(91)と、
    前記対向端母線電圧を前記自回線線路電流と前記他回線の対向端側を流れる他回線線路電流(I4)との和で割って算出した両回線インピーダンス(Zb)が第2の閾値(Th2b)以下になると出力信号を出力する両回線インピーダンス比較回路(92)と、
    前記自回線インピーダンス比較回路の出力信号の極性を反転するインバータ回路(94)と、
    前記両回線インピーダンス比較回路の出力信号と前記インバータ回路の出力信号との論理積をとる第1の論理積回路(931)と、
    該第1の論理積回路の出力信号の時間軸を引延し時間(DL)だけ引き延ばす引延し回路(95)と、
    前記自回線インピーダンス比較回路の出力信号と前記引延し回路の出力信号との論理積をとる第2の論理積回路(932)と、
    地絡インピーダンス演算方式により事故点までの距離演算を行う標定回路(99)と、
    前記対向端母線電圧を前記自回線線路電流で割って算出した自回線インピーダンスに基づいて前記故障点標定装置の標定範囲を判定する標定範囲判定回路(100)と、
    前記第2の論理積回路の出力信号の極性に応じて前記標定回路に対して前記分岐負荷補償の禁止を指示するとともに、「前記故障点標定装置の標定範囲が1段標定範囲である」と前記標定範囲判定回路が判定すると前記標定回路に対して前記分岐負荷補償の禁止を指示する分岐負荷補償禁止回路(97)と、
    を備えることを特徴とする、請求項8記載の故障点標定装置。
  12. 前記故障点標定装置の標定範囲の1段標定範囲が、前記自回線の対向端から、前記自分岐回線よりも該自回線の対向端側に敷設された分岐回線不平衡(5L)の該自回線側までの範囲であることを特徴とする、請求項11記載の故障点標定装置。
  13. 前記他回線の対向端側に設置される他の故障点標定装置(302;802)が、前記故障点標定装置と同じ構成を有しかつ一体に構成されていることを特徴とする、請求項8乃至12いずれかに記載の故障点標定装置。
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