JP2010153631A - エピタキシャルシリコンウェーハとその製造方法 - Google Patents

エピタキシャルシリコンウェーハとその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010153631A
JP2010153631A JP2008330749A JP2008330749A JP2010153631A JP 2010153631 A JP2010153631 A JP 2010153631A JP 2008330749 A JP2008330749 A JP 2008330749A JP 2008330749 A JP2008330749 A JP 2008330749A JP 2010153631 A JP2010153631 A JP 2010153631A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicon wafer
crystal substrate
epitaxial
silicon
silicon crystal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008330749A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadashi Kawashima
正 川島
Masahiro Yoshikawa
雅博 吉川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumco Techxiv Corp
Original Assignee
Sumco Techxiv Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumco Techxiv Corp filed Critical Sumco Techxiv Corp
Priority to JP2008330749A priority Critical patent/JP2010153631A/ja
Publication of JP2010153631A publication Critical patent/JP2010153631A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Recrystallisation Techniques (AREA)

Abstract

【課題】シリコン結晶育成時にリンのような電気抵抗率降下用ドーパントとゲルマニウムが一緒に高濃度にドープされた低電気抵抗率のシリコン結晶基板をベースにしたエピタキシャルシリコンウェーハにおいて、ミスフィット転位とスタッキングフォルト(SF)の双方を抑制する。
【解決手段】シリコン結晶育成時に例えばリンとゲルマニウムが一緒に高濃度ドープされたシリコン結晶基板上に、シリコンエピタキシャル層をCVD法で成長させるプロセスにおいて、そのプロセス温度を1000〜1090℃の範囲内(より望ましくは、1050〜1080℃)の範囲内にする。これにより、SFに起因してエピタキシャルシリコンウェーハの表面に生じるLPD(SFに起因して生じる)の個数が大幅に減る。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体回路に供されるエピタキシャルシリコンウェーハとその製造方法に関し、特に、シリコン結晶育成時にリンのような或る種の電気抵抗率降下用ドーパントとゲルマニウムとを一緒にドープしたシリコン結晶基板の表面に、シリコンエピタキシャル層を形成したエピタキシャルシリコンウェーハとその製造方法に関する。
例えばパワーMOSトランジスタ用のエピタキシャルシリコンウェーハには、そのシリコン結晶基板の電気抵抗率が非常に低いことが要求される。シリコン結晶基板の電気抵抗率を十分に低くするために、ウェーハの素材であるシリコン結晶インゴットの引き上げ工程で(すなわち、シリコン結晶の育成時に)、溶融シリコンに抵抗率降下用ドーパントとして砒素(As)をドープする技術が知られている。しかし、砒素は蒸発しやすいので、シリコン結晶中の砒素濃度を十分に高くすることが難しく、要求される程度に低い抵抗率をもつ砒素ドープのシリコン結晶基板を製造することが難しい。
そこで、砒素の代わりに、より揮発性の低い性質をもつN型又はP型の抵抗率降下用ドーパント、例えば揮発しにくいN型ドーパントの一つであるリン(P)、をドープすることにより、リンの濃度が非常に高くよって電気抵抗率が非常に低いシリコン結晶基板を製造する技術が知られている。
ところが、高濃度にリンがドープされたシリコン結晶基板上にシリコンのエピタキシャル層を形成すると、シリコン結晶基板とシリコンエピタキシャル層との界面部分でのリンの濃度差に起因する転位欠陥(ミスフィット転位)が発生するという問題がある。ミスフィット転位は、シリコン結晶基板の界面部分からシリコンエピタキシャル層の表面にまで伝播し、目視で細長く薄いラインが密集したものとして観測され、半導体素子の電気的性能を低下させる原因となる。ミスフィット転位の原因は、シリコンの原子半径が1.17Å(オングストローム)であるのに対して、リンの原子半径はシリコンよりかなり小さい1.10Åであり、このような両者の共有結合半径の大きな相違が結晶内に無用な歪を生じさせることにある(因みに、砒素の原子半径は、シリコンにかなり近い1.18Åであるため、ミスフィット転位は非常に少ない)。この原因に鑑みれば、同様の問題は、電気抵抗降下用ドーパントとしてリンを用いる場合だけに限らず、他のドーパント物質を用いた場合でも生じる。
この問題を解決するために、インゴット引き上げ工程において、原子半径がシリコンより大きい1.22Åであるゲルマニウム(Ge)をリンと同時にドーピングすることにより、リンによって生じたシリコン結晶格子の歪をゲルマニウムで緩和して、ミスフィット転位の発生を抑制する技術が知られている(特許文献1参照)。
特開平9−7961号公報
しかしながら、シリコン結晶育成時に高濃度のリンとゲルマニウムを一緒にドープしたシリコン結晶基板上にCVD法によりシリコンエピタキシャル層を成長させた場合、上記のミスフィット転位は防止されるものの、別の副作用が新たに生じる。その副作用とは、積層欠陥(スタッキングフォルト、以下SF)がシリコンエピタキシャル層に発生し、そのSFが段差としてウェーハ表面に現れて、ウェーハ表面のLPD(Light Point Defect:ライト・ポイント・デフェクト)レベルが悪化する、ことである。例えば、直径200mmのエピタキシャルウェーハにおいて、SFによるLPDの総数は百個〜数千個程度と非常に多く、そのようなウェーハは実用に供することができない。このSFの原因は今のところ明確になっていないが、リンなどの電気抵抗率降下用ドーパントとゲルマニウムの高濃度ドープの場合の固有問題である。
従って、本発明の目的は、シリコン結晶育成時にリン(P)のような所定の電気抵抗率降下用ドーパントとゲルマニウム(Ge)がドープされたシリコン結晶基板をベースにしたエピタキシャルシリコンウェーハにおいて、ミスフィット転位とスタッキングフォルト(SF)の双方を抑制することにある。
本発明の第1の側面に従えば、エピタキシャルシリコンウェーハの製造方法において、シリコン結晶育成時にN型又はP型の電気抵抗率降下用ドーパントとゲルマニウムが一緒にドープされたシリコン結晶基板を用意する第1ステップと、前記シリコン結晶基板の表層から酸素をアニールアウトするため、および、表面改質を目的として前記シリコン結晶基板のプリベーク処理を行う第2ステップと、前記第2ステップの後に、CVD法により1000℃〜1090℃の範囲内の温度で前記シリコン結晶基板上にシリコンエピタキシャル層を形成する第3ステップとを含むことを特徴とする方法が提供される。電気抵抗率降下用ドーパントの物質としては、シリコン結晶基板の電気抵抗率を十分に低下させ得る程に高濃度のドープが可能な物質、例えばN型ドーパントの一つであるリン(P)又はP型ドーパントの一つであるボロン(B)などが採用できる。
この製造方法によれば、第1のステップでシリコン結晶育成時に上記のような電気抵抗率降下用ドーパントとゲルマニウムが一緒に高濃度にドープされた電気抵抗率の低いシリコン結晶基板が用意される。そのような電気抵抗率降下用ドーパントとゲルマニウムの一緒のドーピングが、このシリコン結晶基板上にシリコンエピタキシャル層を形成するときのミスフィット転位の発生を抑制する。
さらに、第3ステップで1000〜1090℃でシリコン結晶基板上にシリコンエピタキシャル層を形成することにより、スタッキングフォルト(SF)の発生が効果的に抑制され、エピタキシャル層表面(つまりウェーハ表面)上のライト・ポイント・デフォルト(LPD)の個数が非常に少なくなる。典型的には、ウェーハの表面積100cm当りのLPDの個数は10個以下(つまり、直径200mmのウェーハのLPD総数が30個以下)というように、非常に少なくなり、実用に供することができるウェーハが製造できる。
このような本発明の利点は、シリコン結晶基板のゲルマニウムの濃度が、SFの問題を生じさせる程度に高い場合、例えば7.0×1019〜1.0×1020 atoms/cmの範囲程度に高い場合に、とりわけ実用価値が高いであろう。
一つの好適な実施形態では、第1ステップで用意されるシリコン結晶基板の電気抵抗率降下用ドーパントの濃度は4.7×1019〜9.47×1019 atoms/cmの範囲内である。また、そのシリコン結晶基板の電気抵抗率は0.8×10−3〜1.5×10−3 Ω/cmの範囲内である。また、上記第3ステップにてシリコン結晶基板上にシリコンエピタキシャル層を形成するときの温度は1050〜1080℃の範囲内である。これにより、ウェーハの表面積100cm当りのLPDの個数は、0〜3個程度(つまり、直径200mmのウェーハのLPD総数が10個以下)と、非常に少なくすることができる。
また、一つの好適な実施形態において、第2ステップでは、水素ガス又は不活性ガスの雰囲気中で1150〜1200℃の範囲内の温度で35秒以上の時間に亘ってプリベーク処理が行われる。
本発明の別の側面に従えば、シリコン結晶育成時にN型又はP型の電気抵抗率降下用ドーパントとゲルマニウムが一緒にドープされたシリコン結晶基板と、前記シリコン結晶基板の表面に形成されたシリコンエピタキシャル層とを備え、スタッキングフォルトによる前記シリコンエピタキシャル層の表面上のライト・ポイント・デフェクトの個数が、表面積100cm当り10個以下であることを特徴とするエピタキシャルシリコンウェーハが提供される。
好適な実施形態によれば、シリコン結晶基板のゲルマニウムの濃度は7.0×1019〜1.0×1020 atoms/cmの範囲内である。また、そのシリコン結晶基板のリンなどの電気抵抗率降下用ドーパントの濃度は4.7×1019〜9.47×1019 atoms/cmの範囲内である。そして、そのシリコン結晶基板の電気抵抗率は0.8×10−3〜1.5×10−3 Ω/cmの範囲内である。
このような本発明に従うエピタキシャルシリコンウェーハは、従来技術に従う製造方法で製造することはできず、本発明に従う製造方法によって初めて製造することができる。すなわち、従来、上記のように電気抵抗率の非常に低いシリコン結晶基板の製品は商業的に開発されていなかった。最近になり、そのような製品の需要が生じたため、電気抵抗率が十分に低くなるよう、シリコン結晶育成時に電気抵抗率降下用ドーパントとゲルマニウムが一緒に高濃度にドープされたシリコン結晶基板上にシリコンエピタキシャル層を有するエピタキシャルシリコンウェーハを開発する必要が生じ、それに伴い、ゲルマニウムの高濃度ドープに固有の問題であるスタッキングフォルトを解消する必要性が初めて生じた。従来は、このようなエピタキシャルシリコンウェーハでのスタッキングフォルトの問題を解決する技術は全く開発されていなかった。従って、上記の本発明に従うエピタキシャルシリコンウェーハは従来にはない新規なものであって、これ製造するためには、上述した本発明の製造方法を使用せざるを得ない。
本発明によれば、シリコン結晶育成時にリンのような電気抵抗率降下用ドーパントとゲルマニウム(Ge)が一緒にドープされたシリコン結晶基板をベースにしたエピタキシャルシリコンウェーハにおいて、ミスフィット転位とスタッキングフォルト(SF)の双方が抑制されたエピタキシャルシリコンウェーハが提供される。
以下、本発明に係るエピタキシャルシリコンウェーハの製造方法について詳細に説明する。
従来技術では、前述したとおり、シリコン結晶育成時にリン(P)とゲルマニウム(Ge)が一緒にドープされた(特に、パワーMOSトランジスタ用に要求されるような非常に低い電気抵抗率を実現できる程度の高濃度にリンとゲルマニウムがドープされた)シリコン結晶基板上にシリコンエピタキシャル層を成長させると、そのシリコンエピタキシャル層に多数のSF(スタッキングフォルト)が発生する。この現象の原因は、シリコン結晶基板内に高濃度にドープされたリンなどの電気抵抗率降下用ドーパントとゲルマニウムが関連すると推測されるが、まだ明確ではない。
そこで、本発明者等は、上記のようなシリコン結晶育成時(例えば、シリコンインゴットの生成時に)にリンのような電気抵抗率降下用ドーパントとゲルマニウムが一緒に高濃度にドープされたシリコン結晶基板を用いてシリコンエピタキシャル層の成長を行う際に、エピタキシャル成長プロセスの条件を種々に変更しながら実験を積み重ねた結果、ミスフィット転位を抑制しながら、さらにSFの発生をも抑制することができる最適なエピタキシャル成長プロセスの条件が存在することを見出した。
以下、電気抵抗率降下用ドーパントの材料として、リンを採用した場合を例にとり説明する。しかし、本発明は、リンだけでなく、高濃度ドープが可能な他のドーパント物質、例えばボロンなどを、電気抵抗率降下用ドーパント採用した場合にも、同様に適用できるものである。
さて、上記実験から見出されたその最適なエピタキシャル成長プロセスの条件とは、シリコン結晶育成時に所定の電気抵抗率降下用ドーパント、例えばリン、とゲルマニウムが一緒にドープされた(特に、上記のように高濃度にドープされた)シリコン結晶基板上にCVD法によりシリコンエピタキシャル層を成長させる際に、エピタキシャル成長時のプロセス温度を1000℃〜1090℃、好ましくは、エピタキシャル成長時の最適なプロセス温度を1050℃〜1080℃とする、ということである。因みに、従来技術では、上記プロセス温度は1100℃程度である。この従来のプロセス温度からやや低温の上記の範囲のプロセス温度を採用することにより、SFの発生量が大幅に低減するのである。尚、プロセス温度の1000℃以下の範囲は実用的でない。そのようなプロセス温度では、シリコンエピタキシャル層の成長速度が遅くなるとともに品質が劣化するからである。
エピタキシャル層のベースとなるシリコン結晶基板のリンの濃度は4.7×1019〜9.47×1019 atoms/cmの範囲内であり、ゲルマニウムの濃度が7.0×1019〜1.0×1020 atoms/cmの範囲内あることが好ましい。シリコン結晶基板の素材であるシリコンインゴットの引き上げプロセスにおいて、インゴットが引き上げられる元の溶融シリコンにリンとゲルマニウムを同時にドープするときのそれぞれの濃度を調整することにより、上記のような範囲内で高濃度のリンとゲルマニウムを含んだシリコン結晶基板を得ることができる。上記のような範囲内の高濃度のリンとゲルマニウムとがドープされたシリコン結晶基板の電気抵抗率は0.8×10−3〜1.5×10−3 Ω/cmの範囲内であり、この電気抵抗率は、パワーMOSトランジスタ用のウェーハに要求される抵抗率条件を満たすものである。 図1は、上記エピタキシャル成長時のプロセス温度とSFに起因してウェーハ表面に出現するLPDの個数との関係を実験により調べた結果を示す。横軸は、エピタキシャル成長時のプロセス温度(EP成長実温度)を示し、縦軸は、ウェーハ1枚当りのLPD個数を示している。
ここで、縦軸に示されウェーハ1枚当りのLPD個数は、その一辺の寸法が0.13μm以上であるLPDを検出して計数した結果の個数を示している。因みに、SFに起因して生じるLPDの一辺の寸法は10〜15μm程度の範囲内であることが多いので、図1に示されたLPD個数には、実質的にSFに起因して生じるLPDのすべての個数が含まれているといえる。
また、本実験では、シリコン結晶育成時に上述した濃度範囲でリンとゲルマニウムが一緒にドープされた直径200mm(片面表面積が314cm)のシリコン結晶基板が用いられた。プロセス温度毎に25枚のシリコン結晶基板上にシリコンエピタキシャル層が形成された。図1に示される各プロセス温度でのLPD個数は、それらの25枚のウェーハのLPD個数の平均値である。
図1から分かるように、プロセス温度の範囲は、1100℃以上の範囲と、1100〜1090℃の範囲と、1090℃以下(但し、1000℃以上)の範囲に大別できる。1100℃以上の範囲では、LPD個数は一万個以上と非常に多い。プロセス温度を下げていくと、1100〜1090℃の範囲でLPD個数急激に低下する。1090℃以下(但し、1000℃以上)の範囲では、LPD個数が多めに見ても30個以下(ウェーハの表面積100cm当たり10個以下)と非常に少ない。従って、エピタキシャル成長時のプロセス温度は1000℃〜1090℃の範囲内が好ましい。特に、1050℃〜1080℃の範囲は、LPD個数が数個以下(ウェーハの表面積100cm当たり2〜0個程度)と極めて少なく、かつ、プロセス温度が1000℃以下の場合における上記の問題も少ないので、最適なプロセス温度範囲といえる。
なお、上記の温度範囲でLPD個数が非常に少ないことの理由は、今のところ明確になっていない。
図2は、本発明の一実施形態に係るエピタキシャルシリコンウェーハの製造の流れを示す。
図2に示すように、先ず、シリコン結晶育成時にリンとゲルマニウムが一緒に高濃度にドープされたシリコン結晶基板を用意する(ステップS1)。その典型的な方法の一つは、リンとゲルマニウムが一緒に高濃度にドープされた溶融シリコンから、チョクラルスキー法を用いて、リンとゲルマニウムが一緒に高濃度にドープされたシリコンインゴットを引き上げ、そして、そのシリコンインゴットからシリコン結晶基板を切り出す、という方法である。
ここで、望ましくは、上述したように、シリコン結晶基板のリンの濃度は4.7×1019〜9.47×1019 atoms/cmの範囲内であり、ゲルマニウムの濃度が7.0×1019〜1.0×1020 atoms/cmの範囲内であり、電気抵抗率は0.8×10−3〜1.5×10−3 Ω/cmの範囲内である。
リンとともにドープされたゲルマニウムの作用で、シリコンエピタキシャル層を成長させたときのミスフィット転位の発生が抑止される。
次に、そのシリコン結晶基板の表層から酸素をアニールアウトするために、シリコン結晶基板のプリベーク処理が行われる(ステップS2)。ここで、望ましくは、プリベーク処理は、1150〜1200℃の水素ガス、又はアルゴンのような不活性ガス、の雰囲気中で行われ、プリベーク時間は35秒以上(例えば最短の35秒)である。
プリベーク処理の後に、CVD法によりシリコン結晶基板上にシリコンエピタキシャル層が形成される(ステップS4)。ここで、エピタキシャル成長のプロセス温度は、1000〜1090℃の範囲内であり、望ましくは、1050〜1080℃の範囲内である。この温度条件の採用により、SFの発生が抑制される。
以上の製造プロセスにより、シリコン結晶基板の電気抵抗率が0.8×10−3〜1.5×10−3 Ω/cmの範囲内で非常に低く、かつ、シリコンエピタキシャル層のミスフィット転位が極めて少なく、かつ、SF(スタッキングフォルト)に起因するLPDの個数もウェーハ表面積100cm当たり10個以下、好ましくはウェーハ表面積100cm当たり2〜0個程度、という、パワーMOSトランジスタ用として十分に実用的であるシリコンエピタキシャルウェーハが製造される。
このようにシリコン結晶基板の電気抵抗率が非常に低く、かつ、SF(スタッキングフォルト)に起因するLPDも非常に少ない高品質のシリコンエピタキシャルウェーハは、従来の製造方法では製造不可能であり、上述した本発明に従う製造方法によってのみ製造可能な、新規なものである。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、これは本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をこの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で、上記実施形態とは異なる種々の態様で実施することができる。例えば、電気抵抗率降下用ドーパントの材料として、上記実施例ではリンを採用した。しかし、リンだけでなく、高濃度ドープが可能な他のドーパント物質、例えばボロンなどを、電気抵抗率降下用ドーパント採用した場合にも、本発明の製造方法は同様に有効である。
シリコン結晶育成時にリンとゲルマニウムが高濃度にドープされたシリコン結晶基板上でのエピタキシャル成長のプロセス温度とLPD個数との関係を実験的に調べた結果を示す特性図。 本発明の一実施形態に係るエピタキシャルシリコンウェーハの製造の流れを示すフローチャート。

Claims (11)

  1. エピタキシャルシリコンウェーハの製造方法において、
    シリコン結晶育成時にN型又はP型の電気抵抗率降下用ドーパントとゲルマニウムが一緒にドープされたシリコン結晶基板を用意する第1ステップと、
    前記シリコン結晶基板の表層から酸素をアニールアウトするため、および、表面改質を目的として前記シリコン結晶基板のプリベーク処理を行う第2ステップと、
    前記第2ステップの後に、CVD法により1000〜1090℃の範囲内の温度で前記シリコン結晶基板上にシリコンエピタキシャル層を形成する第3ステップと
    を含むことを特徴とするエピタキシャルシリコンウェーハの製造方法。
  2. 請求項1記載のエピタキシャルシリコンウェーハの製造方法において、
    前記第1ステップで用意される前記シリコン結晶基板のゲルマニウムの濃度が7.0×1019〜1.0×1020 atoms/cmの範囲内である、ことを特徴とするエピタキシャルシリコンウェーハの製造方法。
  3. 請求項1又は2のいずれか1項記載のエピタキシャルシリコンウェーハの製造方法において、
    前記第3ステップにおける前記温度が1050〜1080℃の範囲であることを特徴とするエピタキシャルシリコンウェーハの製造方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項記載のエピタキシャルシリコンウェーハの製造方法において、
    前記第1ステップで用意される前記シリコン結晶基板の前記電気抵抗率降下用ドーパントの濃度が4.7×1019〜9.47×1019 atoms/cmの範囲内である、ことを特徴とするエピタキシャルシリコンウェーハの製造方法。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項に記載のエピタキシャルシリコンウェーハの製造方法において、
    前記第1ステップで用意される前記シリコン結晶基板の電気抵抗率が0.8×10−3〜1.5×10−3 Ω/cmの範囲内であることを特徴とするエピタキシャルシリコンウェーハの製造方法。
  6. 請求項1乃至5の何れか1項に記載のエピタキシャルシリコンウェーハの製造方法において、
    前記第2ステップでは、水素ガス又は不活性ガスの雰囲気中で1150〜1200℃の温度範囲で35秒以上の時間に亘ってプリベーク処理を行うことを特徴とするエピタキシャルシリコンウェーハの製造方法。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項に記載のエピタキシャルシリコンウェーハの製造方法において、
    前記電気抵抗率降下用ドーパントとしてリンを用いることを特徴とするエピタキシャルシリコンウェーハの製造方法。
  8. 請求項1乃至6の何れか1項に記載のエピタキシャルシリコンウェーハの製造方法において、
    前記電気抵抗率降下用ドーパントとしてボロンを用いることを特徴とするエピタキシャルシリコンウェーハの製造方法。
  9. シリコン結晶育成時にN型又はP型の電気抵抗率降下用ドーパントとゲルマニウムが一緒にドープされたシリコン結晶基板と、
    前記シリコン結晶基板の表面に形成されたシリコンエピタキシャル層とを備え、
    スタッキングフォルトによる前記シリコンエピタキシャル層の表面上のライト・ポイント・デフェクトの個数が、表面積100cm当り10個以下であることを特徴とするエピタキシャルシリコンウェーハ。
  10. 請求項9記載のエピタキシャルシリコンウェーハにおいて、
    前記シリコン結晶基板のゲルマニウムの濃度が7.0×1019〜1.0×1020 atoms/cmの範囲内である、ことを特徴とするエピタキシャルシリコンウェーハ。
  11. 請求項8記載のエピタキシャルシリコンウェーハにおいて、
    前記シリコン結晶基板の前記電気抵抗率降下用ドーパントの濃度は4.7×1019〜9.47×1019 atoms/cmの範囲内であり、ゲルマニウムの濃度は7.0×1019〜1.0×1020 atoms/cmの範囲内であることを特徴とするエピタキシャルシリコンウェーハ。
JP2008330749A 2008-12-25 2008-12-25 エピタキシャルシリコンウェーハとその製造方法 Pending JP2010153631A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008330749A JP2010153631A (ja) 2008-12-25 2008-12-25 エピタキシャルシリコンウェーハとその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008330749A JP2010153631A (ja) 2008-12-25 2008-12-25 エピタキシャルシリコンウェーハとその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010153631A true JP2010153631A (ja) 2010-07-08

Family

ID=42572403

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008330749A Pending JP2010153631A (ja) 2008-12-25 2008-12-25 エピタキシャルシリコンウェーハとその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010153631A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20140001605A1 (en) * 2012-06-29 2014-01-02 Sumco Techxiv Corporation Manufacturing method of epitaxial silicon wafer, and epitaxial silicon wafer
WO2014175120A1 (ja) * 2013-04-24 2014-10-30 Sumco Techxiv株式会社 単結晶の製造方法およびシリコンウェーハの製造方法
JP2017005049A (ja) * 2015-06-08 2017-01-05 信越半導体株式会社 エピタキシャルウェーハの製造方法
CN109075039A (zh) * 2016-04-20 2018-12-21 信越半导体株式会社 外延晶片的制造方法
WO2024076536A1 (en) * 2022-10-06 2024-04-11 Basf Se Use of a composition and a process for selectively etching silicon

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH097961A (ja) * 1995-06-22 1997-01-10 Motorola Inc 高ドープn+基板およびその製造方法
JP2001068420A (ja) * 1999-08-30 2001-03-16 Komatsu Electronic Metals Co Ltd エピタキシャルシリコンウエハの製造方法
JP2001151596A (ja) * 1999-11-25 2001-06-05 Shin Etsu Handotai Co Ltd エピタキシャル成長用シリコンウエーハ及びエピタキシャルウエーハ並びにその製造方法
JP2004175658A (ja) * 2002-11-11 2004-06-24 Sumitomo Mitsubishi Silicon Corp シリコンウェーハおよびエピタキシャルシリコンウェーハ
JP2008297166A (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Sumco Techxiv株式会社 シリコン単結晶の製造方法及びn型高ドープ半導体基板

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH097961A (ja) * 1995-06-22 1997-01-10 Motorola Inc 高ドープn+基板およびその製造方法
JP2001068420A (ja) * 1999-08-30 2001-03-16 Komatsu Electronic Metals Co Ltd エピタキシャルシリコンウエハの製造方法
JP2001151596A (ja) * 1999-11-25 2001-06-05 Shin Etsu Handotai Co Ltd エピタキシャル成長用シリコンウエーハ及びエピタキシャルウエーハ並びにその製造方法
JP2004175658A (ja) * 2002-11-11 2004-06-24 Sumitomo Mitsubishi Silicon Corp シリコンウェーハおよびエピタキシャルシリコンウェーハ
JP2008297166A (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Sumco Techxiv株式会社 シリコン単結晶の製造方法及びn型高ドープ半導体基板

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9755022B2 (en) * 2012-06-29 2017-09-05 Sumco Techxiv Corporation Epitaxial silicon wafer having reduced stacking faults
JP2014011293A (ja) * 2012-06-29 2014-01-20 Sumco Corp エピタキシャルシリコンウェーハの製造方法、および、エピタキシャルシリコンウェーハ
US20150380493A1 (en) * 2012-06-29 2015-12-31 Sumco Corporation Manufacturing method of epitaxial silicon wafer, and epitaxial silicon wafer
US9425264B2 (en) 2012-06-29 2016-08-23 Sumco Corporation Method for growing an epitaxial film on a phosphorous-doped silicon wafer
US20140001605A1 (en) * 2012-06-29 2014-01-02 Sumco Techxiv Corporation Manufacturing method of epitaxial silicon wafer, and epitaxial silicon wafer
WO2014175120A1 (ja) * 2013-04-24 2014-10-30 Sumco Techxiv株式会社 単結晶の製造方法およびシリコンウェーハの製造方法
CN105121713A (zh) * 2013-04-24 2015-12-02 胜高科技股份有限公司 单晶的制造方法和硅晶片的制造方法
JP5890587B2 (ja) * 2013-04-24 2016-03-22 Sumco Techxiv株式会社 単結晶の製造方法およびシリコンウェーハの製造方法
DE112014002133B4 (de) * 2013-04-24 2017-06-22 Sumco Techxiv Corporation Herstellungsverfahren für einen Einkristall, Silicium-Einkristall, Verfahren zur Herstellung eines Siliciumwafers, Herstellungsverfahren für einen Silicium-Epitaxialwafer, sowie Silicium-Epitaxialwafer
US10233562B2 (en) 2013-04-24 2019-03-19 Sumco Techxiv Corporation Method for producing single crystal, and method for producing silicon wafer
JP2017005049A (ja) * 2015-06-08 2017-01-05 信越半導体株式会社 エピタキシャルウェーハの製造方法
CN109075039A (zh) * 2016-04-20 2018-12-21 信越半导体株式会社 外延晶片的制造方法
WO2024076536A1 (en) * 2022-10-06 2024-04-11 Basf Se Use of a composition and a process for selectively etching silicon

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102036596B1 (ko) 에피택셜 실리콘 웨이퍼의 제조 방법
JP6945805B2 (ja) エピタキシャルウェーハの製造方法
KR101953782B1 (ko) 단결정 제조 방법 및 실리콘 웨이퍼 제조 방법
WO2011125305A1 (ja) シリコンエピタキシャルウエーハ、シリコンエピタキシャルウエーハの製造方法、及び半導体素子又は集積回路の製造方法
JP2010153631A (ja) エピタキシャルシリコンウェーハとその製造方法
JP5246065B2 (ja) エピタキシャルシリコンウェーハとその製造方法
JP5609025B2 (ja) エピタキシャルシリコンウェーハの製造方法
JP5533869B2 (ja) エピタキシャルシリコンウェーハとその製造方法
JP2011009614A5 (ja)
JP5710104B2 (ja) シリコンエピタキシャルウェーハ及びシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法
JP6432879B2 (ja) エピタキシャルウェーハの製造方法
JP2011114210A (ja) エピタキシャルウェーハの製造方法
JP7429122B2 (ja) シリコン単結晶の製造方法
JP2010205866A (ja) シリコンエピタキシャルウェーハの製造方法およびシリコンエピタキシャルウェーハ
JP5338559B2 (ja) シリコンエピタキシャルウェーハの製造方法
JP5315944B2 (ja) シリコンエピタキシャルウェーハの製造方法
JP6598140B2 (ja) エピタキシャルウェーハの製造方法
JP2010215455A (ja) Si結晶およびその製造方法
JP5830215B2 (ja) エピタキシャルウエーハ並びにその製造方法
JP2017005049A (ja) エピタキシャルウェーハの製造方法
JP5803722B2 (ja) シリコンエピタキシャルウェーハの製造方法
WO2022172368A1 (ja) シリコン単結晶の製造方法
JP2011155130A (ja) エピタキシャルウェーハ及びその製造方法
JP2011228330A (ja) シリコンエピタキシャルウエーハの製造方法
WO2023119694A1 (ja) シリコンエピタキシャル基板の製造方法およびシリコンエピタキシャル基板

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111130

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120703

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130920

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131001

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140212