JP2010136561A - 列車運転制御方法及び列車運転制御装置 - Google Patents

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雅之 浅見
Naoto Fukumura
直登 福村
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Abstract

【課題】移動閉塞方式の列車運転制御における運転時隔の短縮。
【解決手段】列車20は、駅進入時には、先ず、停車駅の手前に設けられた待機位置に一旦停車する。また、待機停車中の後列車の位置から停止位置までの距離Lをもとに、待機位置を発車した後列車が、最短時間で停止位置に停車するための走行パターンが算出される。そして、駅に停車中の前列車が発車すると、続いて、待機位置に待機停車中の後列車が発車し、算出した走行パターンに従って運転制御される。すなわち、後列車は、加速時間tの間、加速度αでの加速運転を行い(加速期間)、次いで、惰行時間tの間、惰行運転を行う(惰行期間)。その後、減速度βでの惰行運転を行い(減速期間)、定められた駅の停止位置に停車する。
【選択図】図2

Description

本発明は、列車運転制御方法等に関する。
鉄道における信号保安装置の一つとして、ATC(Automatic Train Control:自動列車制御)システムが用いられている。従来のATCシステムは、走行速度が現示速度を超過した場合にブレーキをかけ、現示速度以下となるとブレーキを緩めるといったブレーキ制御を自動的に行わせるシステムが一般的であった。すなわち、地上に設置されている地上装置からの速度制御信号により列車を制御する「地上主体システム」であった。
また、近年では、新たな形式のATCとして「デジタルATCシステム」が開発されている。このデジタルATCシステムは、「自列車の位置」と「停止すべき位置」とから、車上装置において最適な速度照査パターンを発生してブレーキ制御を行う「車上主体システム」であり、車両の性能に応じた適切な列車制御(ブレーキ制御)を可能としている。更に、デジタルATCにおいては、最小運転時隔と後続列車の駅進入速度との関係から、運転時隔を最小化するための最適な駅進入速度を決めている(非特許文献1参照)。
松本雅行、河田 智太郎、大澤 護、鈴木 康明、田代 維史、「在来線用デジタルATCの運転時隔から見た考察」、交通・電気鉄道研究会資料、電気学会、2001年7月、TER−01−23、p.1−6、
ところで、ATCシステムでは、列車の軌道を区画した閉塞区間を設け、1閉塞1列車の原則に従って列車を運転制御する固定閉塞方式が用いられている。すなわち、閉塞区間を単位としているために列車制御の自由度が制限され、列車の運転時隔の短縮には限界があった。近年では、固定閉塞方式に代わり、列車間隔を制御する移動閉塞方式の開発が進んでいる。移動閉塞方式は、閉塞区間を固定とせずに列車の移動とともに移動させて列車間隔を制御する方式であるため、列車の運転時隔の短縮が期待される。本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、移動閉塞方式の列車運転制御における運転時隔の短縮を実現することを目的としている。
上記課題を解決するための第1の発明は、
駅停車中の前列車の出発に応じて、駅進入手前で待機停車中の自列車を発車させて駅停車位置に停車させる列車運転制御方法であって、
待機停車中の自列車の位置から前記駅停止位置までの距離を取得する距離取得ステップと、
前記取得された距離と予め定められた列車の出発時加速度とを用いて、自列車を、前記前列車の出発直後に発車させて前記駅停止位置に停車させる走行パターンを算出する算出ステップと、
前記前列車の出発を検出する検出ステップと、
前記検出に応じて、前記走行パターンに従った自列車の運転制御を開始する運転制御開始ステップと、
を含む列車運転制御方法である。
また、他の発明として、
駅停車中の前列車の出発に応じて、駅進入手前で待機停車中の自列車を発車させて駅停車位置に停車させる列車運転制御を行う列車運転制御装置であって、
待機停車中の自列車の位置から前記駅停止位置までの距離を取得する距離取得手段と、
前記取得された距離と予め定められた列車の出発時加速度とを用いて、自列車を、前記前列車の出発直後に発車させて前記駅停止位置に停車させる走行パターンを算出する算出手段と、
前記前列車の出発を検出する検出手段と、
前記検出に応じて、前記走行パターンに従った自列車の運転制御を開始する運転制御開始手段と、
を備えた列車運転制御装置を構成しても良い。
この第1の発明等によれば、駅進入手前で待機停車中の自列車を発車させて駅停車位置に停車させる列車運転制御として、待機停車中の自列車の位置から駅停止位置までの距離と予め定められた列車の出発時加速度とを用いて、自列車を、前列車の出発直後に発車させて駅停止位置に停車させる走行パターンが算出され、前列車の出発の検出に応じて、算出した走行パターンに従った自列車の運転制御が開始される制御が行われる。つまり、走行パターンとして、駅進入手前で待機停車させ、待機停車中の自列車の発車から駅停車位置への停車までに要する時間が最短となる走行パターンを算出することが可能となり、その結果、停車駅における列車の運転時隔の短縮が実現し得る。
第2の発明として、第1の発明の列車運転制御方法であって、
前記算出ステップは、加速期間と、予め定められた時間分の惰行期間と、予め定められた減速度で減速する減速期間との3つの期間でなる走行パターンを算出するステップである列車運転制御方法を構成しても良い。
この第2の発明によれば、加速期間と、予め定められた時間分の惰行期間と、予め定められた減速度で減速する減速期間との3つの期間でなる走行パターンが生成される。
第3の発明として、第2の発明の列車運転制御方法であって、
前記算出ステップは、前記出発時加速度と予め定められた常用最大ブレーキ動作時の減速度とを用いて、前記常用最大ブレーキ動作時の停止位置と前記前列車位置間が所定距離となる自列車の加速度を算出する加速度算出ステップを含み、算出した加速度を前記加速期間における加速度とする走行パターンを算出するステップである列車運転制御方法を構成しても良い。
この第3の発明によれば、出発時加速度と予め定められた常用最大ブレーキ動作時の減速度とを用いて、常用最大ブレーキ動作時の停止位置と前列車位置間が所定距離となる自列車の加速度が算出され、この算出された加速度を加速区間における加速度とする走行パターンが算出される。つまり、算出される走行パターンは、最短時間で駅停車位置に停車することが可能な走行パターンとなる。その結果、駅における列車の運転時隔の短縮が実現される。
第4の発明として、第1〜第3の何れかの発明の列車運転制御方法であって、
前記距離取得ステップは、自列車に搭載された自列車位置検知装置で検知している自列車位置と、予め定められている駅停止位置とから、前記距離を取得するステップである列車運転制御方法を構成しても良い。
この第4の発明によれば、待機停車中の自列車の位置から駅停止位置までの距離は、自列車に搭載された自列車位置検知装置で検知している自列車位置と、予め定められている駅停止位置とから取得される。ここで、自列車位置検知装置による自列車の位置検知としては、例えば、速度発電機の回転数から走行距離を算出する方法や、高精度GPSによって現在位置を取得する方法等がある。
本発明によれば、駅進入手前で待機停車中の自列車を発車させて駅停車位置に停車させる列車運転制御として、待機停車中の自列車の位置から駅停止位置までの距離と予め定められた列車の出発時加速度とを用いて、自列車を、前列車の出発直後に発車させて駅停止位置に停車させる走行パターンが算出され、前列車の出発の検出に応じて、算出した走行パターンに従った自列車の運転制御が開始される制御が行われる。つまり、走行パターンとして、待機停車中の自列車の発車から駅停車位置への停車までに要する時間が最短となる走行パターンを算出することが可能となり、その結果、停車駅における列車の運転時隔の短縮が実現し得る。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態を説明する。
[概要]
図1は、本実施形態の運行制御システム1の構成図である。同図に示すように、運行制御システム1は、軌道(線路)10を走行する列車20に搭載されて列車20の運転制御を行う車上装置30と、軌道10に沿って固定設置された地上装置40とを備えて構成される自動列車運転システムであり、移動閉塞方式の運行制御システムでもある。
地上装置40は、線路内或いは線路近傍に、例えば1km程度の間隔で設置されている。この地上装置40は、その位置を通過した列車の車上装置30と近距離無線通信を行い、該地上装置40の識別番号である装置IDを送信する。
車上装置30は、該装置が搭載された列車20の運転を制御する列車運転制御装置であり、所定の通信圏内に位置する他の列車の車上装置30と直接的に、或いは地上装置を介して間接的に無線通信を行って、前列車との列車間隔にもとづく公知の移動閉塞方式の運転制御を行う。
また、車上装置30は、所定周期(例えば、1秒毎)に現在の走行位置を算出する。具体的には、例えば、速度発電機を用いて検出した速度から現在の走行位置(走行距離)を算出したり、或いは高精度GPSを有しこれによって現在位置を取得する。また、地上装置40の近傍を通過した際には、該地上装置40と近距離無線通信を行って、該地上装置40から受信した装置IDをもとに地上装置40を判別し、該地上装置40の設置位置をもとに走行位置を補正する。そして、算出した走行位置や走行速度等を、所定の通信圏内の他の列車20の車上装置30に送信する。
[原理]
本実施形態の運転制御では、駅への進入時にその駅の手前で一旦停止することにより運転時隔の短縮を実現している。ここで、「運転時隔」とは、駅における列車間隔を時間で表現したものであり、駅における列車の発車から次の列車の到着までの時間間隔である。
図2は、本実施形態における列車の駅進入時の運転制御を説明する図である。同図において、横方向が時刻t、縦方向が距離lである。同図に示すように、駅の停止位置に列車(前列車)が停車している場合、その駅に進入しようとする次の列車(後列車)は、その駅の停止位置の後方(進行方向手前側)に一旦停車する。すなわち、駅の停止位置には前列車が停車し、その後方の待機位置に後列車が停車(待機)している。そして、駅に停車中の前列車の発車時刻となると、該前列車が発車し、続いて、後列車が発車する。
後列車は、先ず、加速度αでの加速運転を行う。この後列車の発車時刻tを「0」とする。そして、時刻tに達すると、加速度αを「0」として惰行運転に移行する。惰行時間tの間、惰行運転を継続した後、時刻tにおいて、減速度βでの減速運転に移行し、時刻Tにおいて、定められた停車駅の停止位置に停止する。すなわち、後列車の駅進入時の走行パターンは、加速度αで加速する加速期間と、惰行時間tの惰行期間と、減速度βで減速する減速期間とから構成される。ここで、惰行期間とは、列車運転制御装置や車両の機能を加速動作からブレーキ動作に切り替える際に結果的に生じる時間ロスのことを指す。
このような駅進入時の走行パターンは、次のように算出される。ここで、走行パターンの条件として、惰行時間t及び減速度βを車両性能等によって定められる規定値とし、加速度α及び加速時間tを算出する。
図3は、時刻tと、前列車の移動軌跡l、後列車の走行可能限界位置の移動軌跡l及び後列車の移動軌跡lそれぞれとの関係を示すグラフである。ここで「走行可能限界位置」とは、後列車が速度照査パターン上で速度がゼロになる地点、すなわち、後列車が速度照査パターンに当たり、自動的に常用最大ブレーキが動作して停止した際の後列車先端の位置を示す。移動閉塞方式の列車運転制御においては、後列車は、この走行可能限界位置よりも前方に存在することはできない。そして、前列車の先端と後列車の走行可能限界位置との間の距離は、常に一定値Lである。
同図に示すように、時刻t=−Δtにおいて、前列車が駅の停止位置に停車しているとともに、後列車が駅後方の待機位置に停車している。また、待機位置と駅の停止位置との距離(待機距離)を、上述の前列車の先端と後列車の走行可能限界位置との間の距離「L」に等しいとする。
先ず、時刻t=−Δtにおいて、駅に停車中の前列車が、加速度αで出発して次の停車駅に向かう。前列車の発車後、時刻t=0において、後列車が発車する。ここで、前列車と後列車と1の発車時間の差Δtは、前列車の発車が確認された後、後列車が直ちに発車することとすれば、数秒程度である。詳細には、時刻差Δtは、基本的には、車上装置30での自列車の現在位置の演算周期(例えば、1秒)に等しいが、列車間の通信時間のロスを含めて数秒程度となる。このため、前列車が時刻t=−Δtに、後列車が時刻t=0に、それぞれ発車したとすると、後列車の走行可能限界位置の移動軌跡lは、次式(1)となる。
Figure 2010136561
待機位置を発車した後列車は、加速度αで加速運転を行い、時刻tに達すると、加速運転から惰行運転に移行する。そして、所定の惰行時間tが経過した後、時刻tに達すると、惰行運転から所定の減速度βでの減速運転に移行し、時刻Tにおいて駅の停止位置に停車する。
また、図4において、左側のグラフは、任意の時刻t(t=0〜T)における後列車の位置lと後列車の上限速度Vとの関係を示すグラフであり、右側のグラフは、図3に示したグラフのうち、時刻tと、後列車の走行可能限界位置の移動軌跡l及び後列車の移動軌跡lそれぞれとの関係を、図4左側のグラフとの比較照合のため抜粋して転記したものである。図4に示すように、加速期間(t=0〜t)において、時刻tにおける後列車の走行可能限界位置(詳細には、後列車の任意の位置l(l=0〜L)における上限速度V)は、次式(2)となる。
Figure 2010136561
ここで、上限速度Vは、後列車が走行可能限界位置までに停止できる速度の上限値であり、前列車と後列車との間の距離l−lと後列車の最大減速度βとから、式(2)に従って算出される。また、移動閉塞方式の列車運転制御においては、常に、後列車の走行速度Vは上限速度V以下(V≦V)である。
そして、加速期間における最大走行速度Vを上限速度Vとし、走行速度Vを、V=dl/dtとおくことにより、式(1),(2)から、加速期間(時刻t=0〜t)における後列車の移動軌跡lが算出される。算出される移動軌跡lは、次式(3)となる。
Figure 2010136561
更に、最短時間Tで停止位置に停車することが可能な加速度αが算出される。算出される加速度αは、次式(4)となる。
Figure 2010136561
また、待機位置の発車から停止位置へ停車までに要する走行時間Tは、次のように算出される。すなわち、加速期間(時刻t=0〜t)における走行距離Lα、惰行期間(時刻t=t〜t)における走行距離L、減速期間(時刻t=t〜T)における走行距離Lβは、それぞれ、次式(5a)〜(5c)となる。更に、距離Lα,L,Lβの間には、次式(5d)に示す関係がある。
Figure 2010136561
また、時刻t1,t2の関係として、次式(6)が成立する。
Figure 2010136561
そして、加速運転から惰行運転に移行する時刻t、及び、惰行運転から減速運転に移行する時刻tは、次のように算出される。すなわち、加速運転から惰行運転への移行時刻tの速度v、及び、惰行運転から減速運転への移行時刻tの速度vは、それぞれ、次式(7a),(7b)となる。
Figure 2010136561
また、時刻Tにおいて、速度v=0となることから、次式(8)が成立する。
Figure 2010136561
従って、式(5)〜(8)から移行時刻t,tが算出される。算出される移行時刻t,tは、次式(9a),(9b)となる。
Figure 2010136561
更に、待機位置の発車から停止位置への停車までに要する走行時間Tが算出される。算出される走行時間Tは、次式(10)となる。
Figure 2010136561
[構成]
図5は、車上装置30の内部構成を示すブロック図である。同図によれば、車上装置30は、CPU110と、地上用無線通信部130と、車上用無線通信部120と、記憶部140とを備えて構成される。
CPU110は、記憶部140に記憶されたプログラムやデータ、地上用無線通信部130や車上用無線通信部120からの受信データ等に基づいて、車上装置30を構成する各部への指示やデータ転送を行い、車上装置30の全体制御を行う。
また、CPU110は、運転制御プログラム141に従った運転制御処理を実行して、自列車の自動運転制御を行う。ここで、CPU110による自動運転制御は、既存の自動運転制御装置であるATO(Automatic Train Operation)装置や、定点停止制御装置であるTASC(Train Automatic Stop Control)装置の付加機能として組み込むこととしても良い。
この運転制御では、CPU110は、所定周期(例えば、1秒毎)で自列車の現在の走行位置lの算出を行う。具体的には、例えば、速度発電機の回転数を計数しその計数値から現在の走行位置lを算出したり、或いは、高精度GPSによって現在位置lを取得する。また、地上装置40の近傍の通過時に、該地上装置40から受信した装置IDをもとに、地上装置データ154を参照して、この地上装置40の設置位置を現在の走行位置lとして修正する。算出した走行位置lは、現在の走行速度Vとともに走行データ151に格納される。
地上装置データ154は、走行線区内に設置されている地上装置40それぞれについて、その設置位置を対応付けて格納している。なお、地上装置40の設置位置はキロ程で表現されている。
また、停車駅への進入時には、該停車駅に前列車が停車している場合には、その停車駅の手前で一旦停止させた後、前列車の発車に応じて自列車を発車させて駅の停車位置に停車させる駅進入時処理を行う。具体的には、駅進入時制御では、先ず、自列車を、停車駅の手前に定められた待機位置に停止させる。なお、この待機位置は目標位置であり、完全に一致させて停止させなくとも良いが、駅の停止位置への停止と同様の停止精度(例えば、±30cm程度)が求められる。ここで、待機位置は、待機位置データ156に定められている。この待機位置データ156は、走行線区内の駅それぞれについて、その手前に定めた待機位置を対応付けて格納している。なお、待機位置はキロ程で表現されている。
次いで、自列車の現在の走行位置(待機位置)lと、停車駅の停止位置との間の待機距離Lを算出する。ここで、駅停止位置は、駅停止位置データ155に定められている。この駅停止位置データ155は、走行線区内の駅それぞれについて、停止位置を対応付けて格納している。なお、駅停止位置はキロ程で表現されている。
続いて、走行条件データ152を参照して、一旦停車中の自列車を最短時間で駅停止位置に停止させるための走行パターンを生成する。すなわち、待機距離Lをもとに、式(2),(10)に従って、加速期間の加速度α、及び、停止位置までの走行時間Tを算出する。次いで、算出した走行時間Tをもとに、式(9a),(9b)に従って、加速運転から惰行運転への移行時刻t、及び、惰行運転から減速運転への移行時刻tを算出する。但し、発車時刻t=0、とする。
走行条件データ152は、駅進入時の走行パターンの条件を定めたデータである。図6に、走行条件データ152のデータ構成の一例を示す。同図によれば、走行条件データ152は、駅出発時の加速度152aと、最大減速度152bと、停車時減速度152cと、惰行時間152dとを格納している。
算出した走行パターンは、走行パターンデータ153に格納される。図7に、走行パターンデータ153のデータ構成の一例を示す。同図によれば、走行パターンデータ153は、加速運転時の加速度153aと、加速運転から惰行運転への移行時刻153bと、惰行時間153cと、惰行運転から減速運転への移行時刻153dと、減速運転時の減速度153eと、発車から停車までの走行時間153fとを格納している。
そして、駅停車位置に停車している前列車から発車通知を受信すると、算出した走行パターンに従って、待機位置から駅停止位置までの運転制御を開始する。すなわち、自列車を発車させ、加速度αでの加速運転を開始する。そして、発車から加速時間tが経過すると、加速度αをゼロとして惰行運転に移行する。次いで、惰行運転の開始から惰行時間tが経過すると、減速度βでの減速運転に移行し、停車駅の停止位置に停止させる。停車駅に停車した後は、列車ダイヤで定められた発車時刻となると、加速度αで発車する。それとともに、他の列車(主に、後列車)に対する発車通知を送信する。
図5に戻り、記憶部140は、ROMやRAM、ハードディスク等で実現される記憶装置であり、CPU110が車上装置30を統合的に制御するためのシステムプログラムや、各種機能を実現するためのプログラムやデータ等を記憶しているとともに、CPU110の作業領域として用いられ、CPU110が各種プログラムに従って実行した演算結果や、地上用無線通信部130や車上用無線通信部120からの受信データ等が一時的に格納される。本実施形態では、記憶部140には、プログラムとして運転制御プログラム141が記憶されるとともに、データとして、走行データ151と、走行条件データ152と、走行パターンデータ153と、地上装置データ154と、駅停止位置データ155と、待機位置データ156とが記憶される。
[処理の流れ]
図8は、駅進入時処理のフローチャートである。同図によれば、CPU110は、先ず、自列車を、停車駅の手前に定められた待機位置に停止させる(ステップS1)。次いで、自列車の現在の位置lと停車駅の停止位置との間の待機距離Lを算出する(ステップS3)。
そして、算出した待機距離Lをもとに、駅進入時の走行パターンを算出する。すなわち、待機距離Lをもとに加速度αを算出し、続いて、加速運転から惰行運転に移行する時刻t、及び、惰行運転から減速運転に移行する時刻tを算出する(ステップS5)。
その後、前列車から発車通知を受信すると(ステップS7:YES)、加速度αでの加速を開始する(ステップS9)。そして、加速開始時の時刻tを「0」とし、時刻tに達すると(ステップS11:YES)、加速を止め、惰行運転に移行する(ステップS13)。更に、時刻t=tに達すると(ステップS15:YES)、減速度βでの減速を開始する(ステップS17)。そして、停車駅の停止位置に停車すると(ステップS19:YES)、駅進入時処理を終了する。
[作用・効果]
このように、本実施形態によれば、列車20は、前列車が停車駅に停車している場合、該駅への進入時には、先ず、停車駅の手前の待機位置に一旦停車する。また、待機停車中の後列車の位置から停止位置までの距離Lをもとに、待機位置を発車した後列車が、最短時間で停止位置に停車するための走行パターンが算出される。そして、駅に停車中の前列車が発車すると、続いて、待機位置に待機停車中の後列車が発車し、算出した走行パターンに従って運転制御される。すなわち、後列車は、加速時間tの間、加速度αでの加速運転を行い(加速期間)、次いで、惰行時間tの間、惰行運転を行う(惰行期間)。その後、減速度βでの惰行運転を行い(減速期間)、定められた駅の停止位置に停車する。これにより、停車駅における前列車の発車から後列車の到着に要する時間T、すなわち運転時隔の短縮が実現される。
[変形例]
なお、本発明の適用可能な実施形態は、上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
(A)待機距離L
例えば、駅手前の待機位置に停車中の自列車の位置と停車駅の停止位置との間の距離(待機距離)を、停止位置に停車中の前列車と自列車の位置との間の距離としても良い。その場合には、前列車から該前列車の走行位置のデータ(実際には停車しているが)を受信し、自列車の位置データとの差から距離Lを求めることができる。
(B)鉄道システム
また、本発明を適用可能な鉄道システムは、上述の実施形態のシステムに限らず、例えば、LRT(Light Rail Transit)等にも適用可能である。
運行制御システムの概要図。 駅進入時の運転制御の説明図。 時刻tと列車位置lとの関係図。 加速期間における列車位置lと速度vとの関係図。 車上装置の構成図。 走行条件データのデータ構成例。 走行パターンデータのデータ構成例。 駅進入時処理のフローチャート。
符号の説明
1 運行制御システム
10 軌道
20 列車
30 車上装置
110 CPU
120 車上用無線通信部、130 地上用無線通信部
140 記憶部
141 運転制御プログラム
151 走行データ、152 走行条件データ
153 走行パターンデータ、154 地上装置データ
155 駅停止位置データ、156 待機位置データ
40 地上装置

Claims (5)

  1. 駅停車中の前列車の出発に応じて、駅進入手前で待機停車中の自列車を発車させて駅停車位置に停車させる列車運転制御方法であって、
    待機停車中の自列車の位置から前記駅停止位置までの距離を取得する距離取得ステップと、
    前記取得された距離と予め定められた列車の出発時加速度とを用いて、自列車を、前記前列車の出発直後に発車させて前記駅停止位置に停車させる走行パターンを算出する算出ステップと、
    前記前列車の出発を検出する検出ステップと、
    前記検出に応じて、前記走行パターンに従った自列車の運転制御を開始する運転制御開始ステップと、
    を含む列車運転制御方法。
  2. 前記算出ステップは、加速期間と、予め定められた時間分の惰行期間と、予め定められた減速度で減速する減速期間との3つの期間でなる走行パターンを算出するステップである請求項1に記載の列車運転制御方法。
  3. 前記算出ステップは、前記出発時加速度と予め定められた常用最大ブレーキ動作時の減速度とを用いて、前記常用最大ブレーキ動作時の停止位置と前記前列車位置間が所定距離となる自列車の加速度を算出する加速度算出ステップを含み、算出した加速度を前記加速期間における加速度とする走行パターンを算出するステップである請求項2に記載の列車運転制御方法。
  4. 前記距離取得ステップは、自列車に搭載された自列車位置検知装置で検知している自列車位置と、予め定められている駅停止位置とから、前記距離を取得するステップである請求項1〜3の何れか一項に記載の列車運転制御方法。
  5. 駅停車中の前列車の出発に応じて、駅進入手前で待機停車中の自列車を発車させて駅停車位置に停車させる列車運転制御を行う列車運転制御装置であって、
    待機停車中の自列車の位置から前記駅停止位置までの距離を取得する距離取得手段と、
    前記取得された距離と予め定められた列車の出発時加速度とを用いて、自列車を、前記前列車の出発直後に発車させて前記駅停止位置に停車させる走行パターンを算出する算出手段と、
    前記前列車の出発を検出する検出手段と、
    前記検出に応じて、前記走行パターンに従った自列車の運転制御を開始する運転制御開始手段と、
    を備えた列車運転制御装置。
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