JP5476070B2 - 列車制御システム - Google Patents

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Description

本発明は列車の間隔を制御し消費エネルギーを低減する列車制御システムに関する。
鉄道システムでは列車は同一走行路を走行するため、列車同士を衝突させないように信号設備が設けられており、先行列車との衝突を防止するように信号設備が後続列車の停止目標点やブレーキパターンを定めることで、安全性を保っている。通常ダイヤ通りの走行をしている場合には問題はないが、ある列車が遅延しダイヤ上の余裕を無くした場合、その後続を走行する列車に、先行列車との衝突を回避する為にブレーキがかかる事になる。特に、都市部のように高密度に列車が走行している場合、その更に後ろを走行している列車に対してもこの現象が波及し、更に遅延が悪化するとともに、乗り心地の悪化や消費エネルギーの増加を招く事がある。
これを解決する為の技術として、特許文献1に示す様に、列車群制御システムは、一般的に列車が遅延した際に、列車の間隔を制御する事によって遅延回復を行うシステムである。従来の列車群制御方法ではたとえば列車への過接近を防止する方法として特許文献1の方法、があげられる。これは先行列車が現在の軌道回路境界を抜ける時間と後続列車がブレーキパターンに接触する時間を比較して後続列車がブレーキパターンに接触する時間が早ければランカーブを変更してブレーキパターンに抵触しないように制御する方法があるものである。
また、簡易な構成での省エネに関しては特許文献2の方法では地上側にポイントを設けてこの予測通過時刻をダイヤと比較する事で列車の制御を行う方法が開示されている。
特開2002−204507号公報 特開2000−198444号公報
しかし、特許文献1では後続列車は先行列車の位置、速度等を別途受信する必要があり、全ての先行となりうる列車の目標ランカーブを持つことが必要となるため、構成が複雑になることが予想される。また、特許文献2では先行列車との間隔を考慮していないため先行列車が何らかの理由によって遅延した場合には、ブレーキパターンに接触し、機外停止する事が予想される。
また、軌道回路毎で制御を行うため、先行列車が長い軌道回路に在線しており、後続列車のブレーキパターンに抵触する点までの距離が短い場合に、先行列車が軌道回路を抜けるまでの時間が長くなるため、大きく減速したランカーブに変更され、これに従って走る事で後続列車は大きく減速する。その後、先行列車が軌道回路を抜けると、後続列車は加速を行うため、無駄な加減速を行う問題がある。
本発明の目的はこのため簡易な構成で過接近を防止し無駄な加減速を省いた消費エネルギーを低減する列車制御方法を提供することである。
本発明は上記目的を達成するために、先行列車位置から決定する停止目標点を受信する受信装置と、列車の目標とする位置と速度の関係を示す目標ランカーブ、列車の運行時間を示すダイヤ情報、駅位置や勾配、曲線からなる路線情報、列車の仕様や性能を表す列車情報、路線の区間を表す軌道回路情報、および前記停止目標点を保持する記憶装置と、列車の速度を検出する速度検出装置と、列車を制御する列車制御装置を有する列車制御システムにおいて、前記列車制御装置は前記停止目標点の遷移と、前記軌道回路情報と、停止目標点と列車在線軌道回路の関係とを用いて先行列車位置を推定する手段と、前記目標ランカーブ情報と前記速度検出装置から得られる列車速度と、前記列車速度の積算によって得られる列車位置、および前記列車情報とから前記先行列車位置までの所要時間を計算する手段と、前記先行列車位置までの所要時間を前記ダイヤ情報に含まれているダイヤ上での先行列車との時隔と比較し、前記ダイヤ上での先行列車との時隔よりも前記先行列車位置までの所要時間が短い場合に惰行指令を行う手段を備える。
また、好ましくは前記列車制御装置は一定時間間隔毎に、最後に推定した先行列車位置までの所要時間を計算し、前記先行列車位置までの所要時間と最後に先行列車位置を推定した時刻からの経過時間を加算したものが前記ダイヤ上での先行列車との時隔よりも短い場合に惰行を行う手段を備える。
また、好ましくは前記列車制御装置は前記停止目標点が移動した時刻を記録し、前記停止目標点が移動した時刻の差と前記軌道回路情報に含まれる軌道回路長とから先行列車の平均速度を算出し、前記列車速度と前記先行列車の平均速度の比を、前記先行列車位置を推定した時刻からの経過時間に乗算した値と前記先行列車位置までの所要時間を加算したものが前記ダイヤ上での先行列車との時隔よりも短い場合に惰行を行う手段を備える。
先行列車が軌道回路境界を抜けると後続列車に対する信号展開が変わる。先行列車後尾の在線する軌道回路と後続列車に対する信号展開には信号方式により一定の法則があることから信号展開の状態から先行列車後尾がどの軌道回路に存在するか推定する事ができる。
つまり後続列車から見ると信号展開が変更した瞬間から信号の伝送時間分だけ前の時刻に先行列車が推定した軌道回路の一つ手前の軌道回路を抜けた事になる。この瞬間には先行列車後尾は軌道回路端とほぼ同一の位置であるとみなせるため、軌道回路境界を先行列車の後尾位置と置くことが出来る。後続列車は自列車の位置と速度と目標ランカーブを所有する事から先行列車位置に到達するまでの時間が計算できる。この先行列車まで到達するために必要な時間をダイヤ上の時隔と比較し、ダイヤ上の時隔よりも短い場合には惰行を優先することで列車間隔を維持しつつ無駄な加減速を省くことが出来る。
本発明によれば、過接近を防止し、簡易な構成で先行列車への過接近を未然に防止し無駄な加減速を防止し、余分なブレーキを作動させず、消費エネルギーを低減する事が出来る。
図1は本発明の一実施形態例における車上制御装置の構成である。 図2は本発明の一実施形態における軌道回路情報の例である。 図3は本発明の一実施形態におけるダイヤ情報の例である。本発明の一実施例における列車制御方法の処理フロー図である。 図4は本発明の一実施形態における先行列車位置推定方法の模式図である。 図5は本発明の一実施形態における列車制御装置の処理フロー図である。 図6は本発明の一実施形態における先行列車位置までの所要時間計算方法の説明図である。本発明の一実施例における従来方式との走行結果の模式図である。 図7は本発明の一実施形態における走行結果の模式図である。 図8は本発明の一実施形態における軌道回路情報の例である。 図9は本発明の一実施形態における後続列車の先行列車位置までの所要時間の説明図である。 図10は本発明の一実施形態における先行列車の速度を勘案したノッチ制御方法の説明図である。 図11は本発明の実施例2である車車間通信において停止目標点を送受信する場合の模式図である。 図12は本発明の一実施形態である車車間通信において停止目標点を送受信する列車の概略構成図である。 図13は本発明の実施例3である車車間通信において列車位置を送受信する場合の模式図である。 図14は本発明の一実施形態である車車間通信において列車位置を送受信する列車の概略構成図である。 図15は本発明の一実施形態である車車間通信において列車位置を送受信する列車の列車制御装置の制御フロー図である。 図16は本発明の一実施形態である車車間通信において列車位置を送受信する列車の走行結果の模式図である。 図17は本発明の実施例4である移動閉塞の場合に停止目標点を送受信する場合の模式図である。 図18は本発明の一実施形態である移動閉塞の場合に停止目標点を送受信する列車の概略構成図である。 図19は本発明の一実施形態である移動閉塞の場合の停止目標点を送受信する列車の列車制御装置の制御フロー図である。 図20は本発明の実施例5である現行速度走行時に先行列車との時隔を一定に保つ列車の構成である。 図21は現行速度走行時に先行列車との時隔を一定に保つ列車の列車制御装置の制御フローである。 図22は先行列車との時隔と目標時隔の差に対応するノッチのマップである。 図23は先行列車との時隔と目標時隔の差に対応する加速度のマップである。 図24は先行列車との時隔と目標時隔の差に対応するノッチのマップである。 図25は走行結果の例である。 図26は走行結果の例である。 図27は本発明の実施例6である先行列車の速度推定を行い、パターンへの衝突を回避する列車の概略構成図である。 図28は先行列車の速度推定の方法を示した図である。 図29はブレーキパターンへの衝突を回避する方法を示した図である。 図30は先行列車の速度予測を行い、パターンへの衝突を回避する列車の制御フローである。 図31は走行結果の例である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の1実施形態による鉄道車両列車の概略構成図である。停止目標点などの該列車の情報停止目標点を受け取る受信装置11と、路線の区間を表す軌道回路情報220と駅位置、勾配および曲線の情報から構成されるなどの地形情報路線情報221と、加速性能、ブレーキ性能、車両列車重量、車両列車長、走行抵抗式などで構成される車両列車情報222と、列車の運行時間を示すダイヤ情報223と、列車の目標とする位置と速度の関係を示す目標ランカーブ224と、前回受信時の停止目標点225とを保持する記憶装置12と、車両列車の速度を取得する速度検出装置13と、前記受信装置11が受信した前記該列車の停止目標点と前記速度検出装置13が取得した車両列車速度と、前記記憶装置12にある目標ランカーブとダイヤ情報と車両性能と前記軌道回路情報221と前記列車情報222と前記ダイヤ情報223と前記目標ランカーブ224とから先行列車の位置を推定し、過接近を防止する制御を行う列車車両制御装置14と、前記列車制御装置からのノッチ指令により列車を駆動する駆動装置19によって構成される。
各装置間の情報の授受を以下に示す。受信装置11から列車制御装置14へは停止目標点21が送信される。記憶装置12から列車制御装置14へは軌道回路情報220、路線情報221、列車情報222、ダイヤ情報223、目標ランカーブ224および前回受信時の停止目標点225から構成される記録情報22が送信される。速度検出装置13から列車制御装置14へは列車速度23が送信される。列車制御装置14から記憶装置12には停止目標点24が送信される。列車制御装置14から駆動装置19へはノッチ指令25が送信される。
図2に軌道回路情報の例を示す。軌道回路情報は軌道回路番号、軌道回路境界位置、軌道回路長および先行列車後尾在線時に後続列車の停止目標点が存在する軌道回路番号から構成され、軌道回路境界の位置が昇順となるように記録される。
図3に列車の保有するダイヤ情報の例を示す。ダイヤは各駅に割り振られる駅番号、当該駅での到着時刻、停車時間、出発時刻および先行列車との時隔から構成される。
図4に先行列車位置の推定方法を示す。今、2列車が存在し、軌道回路2fに先行列車1bが在線しているとする。この時、後続列車1aの停止目標点3aは軌道回路2eの後続列車側軌道回路境界から事前に定められた余裕距離分だけ後続列車側に設定される。その後、先行列車1bが走行し、その列車後尾が軌道回路2fを抜け2gに移ると、地上装置4は先行列車1bの在線位置を検知し、停止目標点3bを算出し、後続列車1aに停止目標点3bを送信する。後続列車1aは停止目標点が3aから3bに移動したことにより、先行列車後尾が軌道回路境界を抜け、隣の軌道回路に移った事がわかる。また停止目標点の位置と自らが保有する軌道回路情報から先行列車後尾がどの軌道回路に進入したかを推定する。この先行列車後尾が進入した軌道回路の後続列車側軌道回路境界を先行列車後尾位置と推定する。
図5には本発明の実施形態での列車車両制御装置の制御方法を示すフローチャートである。
処理101で受信装置11が受信した停止目標点を含む情報を受け取り、列の受信装置11で受信した停止目標点と記憶装置より入手した前回受信時の停止目標点とを比較し、停止目標点が前回受信時の停止目標点とが異なる場合は処理102に移行し、この条件を満たさない場合は処理108に移行する。
止目標点が異なる場合は処理103に移行し、処理101で受け取った処理102ではカウンタkを0にし、処理103に移行する。
処理103では、処理101で入手した停止目標点の情報と、記憶装置より入手した軌道回路情報を用いて、停止目標点の存在する軌道回路番号を探索する。また、停止目標点の存在する軌道回路番号と軌道回路情報に存在する先行列車後尾在線時における後続列車の停止目標点となる軌道回路番号に基づいて、先行列車後尾の存在する軌道回路番号を探索する。該当する軌道回路が複数存在する場合は最も手前の軌道回路を先行列車後尾の存在する軌道回路とする。さらに、この軌道回路と前記記憶装置12に持つ軌道回路情報から停止目標点の2つ先の軌道回路の後続列車側軌道回路境界端を先行列車後尾位置と推定し、処理104に移行する
処理108では後述する処理105が最後に実行された時刻から事前に定められたn秒が経過した場合に処理109に移行し、上記条件を満たさなければ処理107に移行する。
処理109ではカウンタkに1を加算し、処理104に移行する。
処理104について図6を用いて説明する。後続列車がある時刻に位置−速度グラフ上の点xに存在する。この時、列車は現在位置において目標ランカーブの速度より低速であるため、列車情報、路線情報および目標ランカーブを用いて現在の列車位置−速度から最大加速を行った場合に到達する目標ランカーブ上の点yを算出し、点xから点yに移動する為に要する時間bを計算する。
ここで、後続列車後尾を先行列車後尾位置と合わせるため、処理103で求めた先行列車後尾位置に後続列車長を加えた位置を求める事で、後続列車の先頭が到達する位置を求める。この位置の目標ランカーブ上の点を点zとし、点yから点zに目標ランカーブに沿って移動する為に要する時間cを計算する。次に処理130に移行する。
処理130ではダイヤ情報から次に停車する駅の駅番号を読み取り、当該駅の駅位置と先行列車位置を比較し、先行列車位置が次の停車駅の駅位置よりも遠い場合には処理131に移行し、上記条件を満たさない場合には処理105に移行する。処理104では前記処理103で求めた先行列車後尾位置と速度検出装置13から得られる列車速度と列車速度を積算して得られる列車位置と列車長と記憶装置12に保持する車両情報と地形情報と目標ランカーブとを用いて、後続列車後尾の位置が目標ランカーブ通りに走ったときに先行列車の後尾の位置に到達する為に必要な時間を計算する。
列車の速度が目標ランカーブから外れている場合には、ランカーブ上に来るように加減速を行った後ランカーブ通りに走行する。
処理105では前記処理104で求めた目標ランカーブ上yに到達するための所要時間bと先行列車位置まで到達する為の所要時間cと処理108に定める時間nにカウンタkを乗算した値とを加算し、この値が前記記憶装置12に保持するダイヤ上の先行列車との時隔dよりも短い場合には処理106に移行し惰行を指令して処理110に移行する。上記条件を満たさない場合には処理107に移行し通常ノッチ操作を行う。通常ノッチ操作では目標ランカーブに追従するようにノッチを指令する。この後、処理110に移行する。
処理131では前記処理104で求めた目標ランカーブ上yに到達するための所要時間bと、先行列車位置まで到達する為の所要時間cと、後述する処理108に定める時間nにカウンタkを乗算した値と、次の駅で停車する時間sとを加算し、この値が前記記憶装置12に保持するダイヤ上の先行列車との時隔dよりも短い場合には処理106に移行し惰行を指令して処理110に移行する。上記条件を満たさない場合には処理107に移行し通常ノッチ操作を行う。通常ノッチ操作では目標ランカーブに追従するようにノッチを指令する。この後、処理110に移行する。
処理110では停止目標点を記憶装置に記録し、終了となる。
図7は図5のフローに従い走行した例を示している。この例では図8に示す軌道回路情報を用いている。(イ)(ロ)(ハ)(ニ)(ホ)(ヘ)(ト)では横軸に位置、縦軸に速度を取り、(イ)は図5の処理フローに則って列車を制御した場合の先行列車および後続列車の走行結果であり、実線が後続列車先頭、破線が先行列車後尾、一点鎖線が後続列車の目標ランカーブを表す。
なお、(ロ)(ハ)(ニ)(ホ)(ヘ)(ト)は時刻t1,t2,t3,t4,t5,t6における列車の在線状況および各時刻での後続列車の指令を示している。また、(チ)は横軸に位置、縦軸に累積の消費エネルギーを示す。
(ロ)に示す時刻t1では先行列車後尾が軌道回路6eに存在しており、停止目標点が3cに存在する。
次に先行列車後尾が軌道回路境界を越え軌道回路6fに進入した時刻t2について(ハ)を用いて説明する。この時、停止目標点が3cから3dに移動する。後続列車は処理101に従い受信した停止目標点3dを前回値3cと比較し、異なる事から処理102に移行する。次に処理102でカウンタkを0にし、処理103に移行する。処理103では停止目標点3dと軌道回路情報から先行列車後尾の在線する軌道回路を軌道回路6fとし、先行列車後尾の位置を軌道回路6eと6fの境界位置と推定する。
次に処理104では目標ランカーブ上の位置に到達する為の時間bを計算するが、ここでは既に目標ランカーブ上に列車位置−速度があるため、bは0となる。また、目標ランカーブ通りに走行した場合の先行列車位置までの所要時間cを計算する。次に、処理130に従い次の停車駅の駅位置を路線情報より取得し、この駅位置と先行列車位置を比較する。ここでは先行列車は次の停車駅の駅位置よりも手前にいるため、処理105に移行する。次に処理105に従いb+c+knをダイヤ上の時隔dと比較する。処理102を通過したためkは0であり、ここではb+c+knがダイヤ上の時隔dよりも短いため、処理106に従い惰行を指令する。
次に時刻t2よりn秒経過した時刻t3での動作について(ニ)を用いて説明する。時刻t3では処理101で停止目標点3dが前回値と一致しているため処理108に移行する。処理108では最後に処理105を実行した時刻t2から事前に定められたn秒が経過したため、処理109に移行する。処理109ではカウンタkに1を加算し処理104に移行する。処理104では目標ランカーブ上に到達する為の所要時間bを計算する。次にこの目標ランカーブ上の点から先行列車位置まで目標ランカーブ上を走行した場合の時間cを計算する。
ここで、図9を用いて(ニ)に示す時刻t3のb+c+knが(ハ)に示す時刻t2のb+c+knより大きくなる事を説明する。時刻t2では列車の位置−速度が目標ランカーブ上の点eにあるためbは0となる。また、停止目標点が移動した時刻であるため、カウンタkが0であり、knも0となる。cは点eから目標ランカーブ上を通って点iまでに到達するために要する時間となる。時刻t3では列車の位置−速度が点eから時間knだけ惰行した点fにあるため、b+c+knは点eから点fと点hを通って点iまで到達するのに要する時間である。ここで、時刻t2のcをc1、c2、c3の3つに分解し、点eから時間kn分目標ランカーブ上を走行した点である点gまでに要する時間c1(=kn)と、点gから点hへの移動に要する時間c2と点hから点iへの移動に要する時間c3とする。このときc1=kn、c3=cであり、点fは惰行により減速し点gより手前にあるためc2<bとなる。よってc1+c2+c3<b+c+knとなる。これにより(ニ)に示す時刻t3のb+c+knが(ハ)に示す時刻t2のb+c+knより大きくなる事が分かる。
処理130では時刻t2と同様に先行列車位置が次の停車駅の駅位置よりも手前にあるため、処理105に移行する。
処理105では上述した通り時刻t2のb+c+knよりも時刻t3のb+c+knが大きくなり、時隔dよりも大きくなったため、処理107に移行し通常ノッチ操作に切り替える。ここでは目標ランカーブよりも列車速度が低いため、力行ノッチを投入する。
先行列車後尾が軌道回路6fから6gに移行した時刻t4について(ホ)を用いて説明する。この時、先行列車が軌道回路を越え、停止目標点が変更されたため、時刻t2と同様に処理を行う。bの値は列車速度が時刻t3よりも目標ランカーブに近づいたため減少する。また、処理102を通過するため、カウンタkも0にリセットされる。cの値は先行列車が移動し停止目標点が遷移したため長くなるが、ここではb+c+knがダイヤ上の時隔dよりも短くなったため、後続列車は惰行を行う。
次に先行列車後尾が軌道回路6gから6hに移動した時刻t5について(ヘ)を用いて説明する。時刻t5では先行列車が軌道回路を越えた為、処理101から処理104までは時刻t2と同様に処理を行う。次に処理130では先行列車位置が次の停車駅の駅位置よりも大きくなったため、処理131に移行する。処理131ではb+c+knに次の停車駅での停車時間sを加算した値を時隔dと比較し、時隔dよりも大きくなったため、通常ノッチ操作に切り替える。この時、目標ランカーブよりも列車速度が低いため、力行ノッチが指令される。
先行列車後尾が軌道回路6hから6iに移行した時刻t6について(ト)を用いて説明する。停止目標点が駅停車位置を越えるため、後続列車は停止目標点から引かれるブレーキパターンに抵触せず、無駄な制動を行わない。
(チ)に示す消費エネルギーは時刻t2から時刻t3の間と時刻t4から時刻t5の間において惰行している事からこの間の消費エネルギーは0であり、余分な加減速が入らないことから消費エネルギーが低下する。
以上から、本発明により簡易な構成で無駄な加減速を防止し、消費エネルギーを低減する事が出来る。
なお、図5に示した列車制御装置14の処理フローにおいて先行列車の速度を勘案したノッチ制御方法を用いる事が出来る。図10に先行列車の速度を勘案したノッチ制御方法の説明図を示す。先行列車の推定速度v2は軌道回路境界通過時刻j、前軌道回路境界通過時刻m、軌道回路長oを用いてv2=o/(j−m)で求める。また、前記先行列車の推定速度v2、自列車速度v1とknを用いてl=v2×kn/v1で求められる値lを図5の処理105および処理131の右項knに置き換える事で先行列車の速度を勘案したノッチ制御方法を取りうる。これにより本発明は何ら阻害されない。
次に本発明の第2の実施例として地上設備を取り除いた車車間通信において、後続列車に停止目標点を送信する場合の例を図11に示す。先行列車7bは車上にいて後続列車の停止目標点3を計算し、後続列車7aに前記停止目標点3を送信する。
図11に示した車車間通信の場合に前記列車7aおよび7bに相当する列車7の概略構成図を図12に示す。図1中にある装置と同じ番号の装置は同一の機能を有する装置である。列車制御装置15は列車制御装置14の機能に加え、列車位置と軌道回路情報および事前に定められた列車位置と停止目標点との関係とから後続列車の停止目標点を算出する機能を有する。送受信装置16は先行列車から停止目標点を受信する手段を有し、さらに、後続列車の停止目標点を後続列車に送信する手段を有する。また、列車制御装置15から送受信装置16へ後続列車の停止目標点26が送信される構成となっている。
列車制御装置15の処理は図5の処理フローに並列して、自列車位置と軌道回路情報とから後続列車の停止目標点を計算し、送受信装置にこれを送付する処理を有することで実施され、図7と同様の結果を得ることが可能となる。従って、地上装置を取り除いた車車間通信による方法を用いても本発明は何ら阻害されない。
次に本発明の第3の実施例として車車間通信において、後続列車に列車位置を送信する場合の例を図13に示す。先行列車8bは後続列車8aに列車位置を送信し、後続列車は車上において前記列車位置と軌道回路情報から停止目標点3を計算する。
図13に示した車車間通信の場合に前記列車8aおよび8bに相当する列車8の概略構成図を図14に示す。図1中にある装置と同じ番号の装置は同一の機能を有する装置である。送受信装置18は先行列車から先行列車位置を受信する手段を有し、また、後続列車に自列車位置を送信する手段を有する。記憶装置51は路線情報221、列車情報222、ダイヤ情報223、目標ランカーブ224および前回受信時の先行列車位置226を記録する。列車制御装置17は送受信装置18が受信した先行列車位置と速度検出装置13が取得した列車速度と、前記記憶装置51にある前記路線情報221と前記列車情報222と前記ダイヤ情報223と前記目標ランカーブ224と前回受信時の先行列車位置226とから過接近を防止する制御を行う。送受信装置18は列車制御装置17に先行列車位置27を送信する。列車制御装置17は送受信装置18に自列車位置28を送信する。記憶装置51から列車制御装置17には路線情報221、列車情報222、ダイヤ情報223、目標ランカーブ224および前回受信時の先行列車位置226から構成される記録情報29が送付される。列車制御装置17から記憶装置51には先行列車位置30が送付される。列車制御装置17の処理フローを図15に示す。
処理111で、列車の送受信装置で受信した先行列車位置と記憶装置より入手した前回受信時の先行列車位置とを比較し、前記先行列車位置が前記前回受信時の先行列車位置と異なる場合は処理112に移行し、上記条件を満たさない場合は処理114に移行する。処理112ではカウンタkを0にし、処理113に移行する。
処理114では後述する処理116が最後に実行された時刻から事前に定められたn秒が経過した場合に処理115に移行し、上記条件を満たさなければ処理118に移行する。処理115ではカウンタkに1を加算し、処理113に移行する。
処理113では図5の処理104と同様に後続列車が先行列車位置に到達する為の所要時間を計算する。図6の点zに相当する先行列車位置は送受信装置で受信した先行列車位置を用いる。この後、処理132に移行する。
処理132では自列車が次に停車する駅位置と先行列車位置とを比較し、先行列車位置が次の駅に停車する駅位置よりも遠い場合には処理133に移行し、上記条件を満たさない場合には処理116に移行する。
処理116では前記処理113で求めた目標ランカーブ上に到達するための所要時間bと先行列車位置まで到達する為の所要時間cと処理114に定める時間nにカウンタkを乗算した値とを加算し、この値が前記記憶装置51に保持するダイヤ上の先行列車との時隔dよりも短い場合には処理117に移行し惰行を指令して処理119に移行する。上記条件を満たさない場合には処理118に移行し通常ノッチ操作を行う。
処理133では前記処理113で求めた目標ランカーブ上yに到達するための所要時間bと、先行列車位置まで到達する為の所要時間cと、後述する処理114に定める時間nにカウンタkを乗算した値と、次の停車駅での停車時間sとを加算し、この値が前記記憶装置51に保持するダイヤ上の先行列車との時隔dよりも短い場合には処理117に移行し惰行を指令して処理119に移行する。上記条件を満たさない場合には処理118に移行し通常ノッチ操作を行う。
処理119では先行列車位置を記憶装置に記録し、終了となる。また、列車制御装置17は上記処理と並列に先行列車位置と軌道回路情報および事前に定められた先行列車位置と停止目標点との間の関係から停止目標点を算出する。
図15の処理フローに従い走行を行った結果を図16に示す。(リ)(ヌ)(ル)(ワ)(カ)(ヨ)(タ)では横軸に位置、縦軸に速度を取り、(リ)は図15の処理フローに則って列車を制御した場合の先行列車および後続列車の走行結果であり、実線が後続列車先頭、破線が先行列車後尾、一点鎖線が後続列車の目標ランカーブを表す。
なお、(ヌ)(ル)(ワ)(カ)(ヨ)(タ)は時刻t11,t12,t13,t14,t15,t16における列車の在線状況および各時刻での後続列車の指令を表している。また、(レ)は横軸に位置、縦軸に累積の消費エネルギーを示す。(ヌ)に示す時刻t11では先行列車後尾が軌道回路6eに存在しており、後続列車先頭が6aに存在している。先行列車の位置が更新された時刻t12について(ル)を用いて説明する。この時、後続列車は先行列車から列車位置を受け取り、処理111に従い受信した先行列車位置を記憶装置に保存した先行列車位置と比較し、異なる事から処理112に移行する。
次に処理112でカウンタkを0にし、処理113に移行する。処理113では目標ランカーブ上の位置に到達する為の時間bを計算するが、ここでは既に目標ランカーブ上に列車位置−速度があるため、bは0となる。また、目標ランカーブ通りに走行した場合の先行列車位置までの所要時間cを計算する。次に処理132に移行する。
処理132では次の停車駅の駅位置と先行列車位置を比較し、先行列車が手前に存在するため、処理116に移行する。
処理116ではb+c+knをダイヤ上の時隔dと比較する。処理112を通過したためkは0であり、ここではb+c+knがダイヤ上の時隔dよりも短いため、処理117に従い惰行を指令する。さらに処理119に従い、先行列車位置を記録する。
次に先行列車の位置が更新された時刻t13について(ワ)を用いて説明する。時刻t13では処理111で先行列車位置が異なっているため、処理112に移行する。処理112ではカウンタkを0にリセットし、処理113に移行する。
処理113ではb+c+knを求めるが、時刻t12から時刻t13まで惰行した事により列車速度が低下したため、b+c+knが増大する。
処理132で路線情報に含まれる次の停車駅の駅位置と先行列車位置を比較し、先行列車が手前に存在するため、処理116に移行する。
処理116ではb+c+knが増大したことにより時隔dよりも大きくなった為、処理118に移行し通常ノッチ操作を行う。ここでは目標ランカーブの速度よりも低いため、力行ノッチが指令される。
次に先行列車の位置が更新された時刻t14について(カ)を用いて説明する。この時、先行列車位置が変更されるため、時刻t12と同様に処理を行う。bの値は列車速度が時刻t13よりも目標ランカーブに近づいたため減少する。また、処理102を通過するため、カウンタkも0にリセットされる。cの値は先行列車が移動したため長くなるが、ここではb+c+knがダイヤ上の時隔dよりも短くなったため、後続列車は惰行を行う。先行列車が駅から出発した直後の時間である時刻t15について(ヨ)を用いて説明する。処理111から処理113まではこれまでと同様に処理する。処理132では先行列車位置が次の停車駅の位置を越えた為、処理133に移行する。処理133では次の駅での停車時間sにb+c+knを加算し、時隔dと比較する。駅での停車時間が加算された為、時隔dよりも大きくなり、処理118に移行する。処理118では目標ランカーブの速度よりも低いため、力行ノッチが指令される。
先行列車後尾が軌道回路6hから6iに移動した(タ)に示す時刻t16では、停止目標点3gが駅停車位置を越えるため、後続列車は停止目標点から引かれるブレーキパターンに抵触せず、無駄な制動を行わない。
(チ)に示す消費エネルギーは時刻t12から時刻t13の間と時刻t14から時刻t15の間において惰行している事からこの間の消費エネルギーは0であり、余分な加減速が入らないことから消費エネルギーが低下する。
以上から、本実施例においても簡易な構成で無駄な加減速を防止し、消費エネルギーを低減する事が出来る。
また、上記実施例は軌道回路を取り除き、移動閉塞とした場合においても実施可能であり、これにより本発明は何ら阻害されない。
次に本発明の第4の実施例として軌道回路のない移動閉塞の場合において、先行列車が後続列車に停止目標点を送信する場合の例を図17に示す。
軌道回路が無く先行列車が列車位置をGPS等により検知する場合、先行列車が後続列車に停止目標点を送信することで後続列車が先行列車位置を知る方法を取り得る。先行列車9bは自列車位置から後続列車の停止目標点3を計算し、後続列車9aに前記停止目標点3を送信する。
図17に示した移動閉塞の場合に前記列車9aおよび9bに相当する列車9の概略構成図を図18に示す。
図1および図12中にある装置と同じ番号の装置は同一の機能を有する装置である。記憶装置52は路線情報221、列車情報222、ダイヤ情報223、目標ランカーブ224および前回受信時の停止目標点225を記録する。列車制御装置40は送受信装置16が受信した停止目標点と速度検出装置13が取得した列車速度と、前記記憶装置52にある前記路線情報221と前記列車情報222と前記ダイヤ情報223と前記目標ランカーブ224と前回受信時の停止目標点225とから過接近を防止する制御を行う。また、この処理と並列して自列車位置および事前に定められた列車位置と停止目標点との関係とから後続列車の停止目標点を算出する機能を有する。記憶装置52から列車制御装置40には路線情報221、列車情報222、ダイヤ情報223、目標ランカーブ224および前回受信時の停止目標点225から構成される記録情報31が送付される。
列車制御装置40の処理フローを図19に示す。
処理120は停止目標点を前回値と比較し、停止目標点が異なっている場合は処理121に移行する。上記条件を満たさない場合は処理108に移行する。処理121はカウンタkを0にし、処理122に移行する。処理122は停止目標点と先行列車位置の間の事前に定められた関係から先行列車位置を推定し、次に処理104に移行する。また、列車制御装置40は上記処理と並列に自列車位置から事前に定められた距離を引くことで後続列車の停止目標点を計算し、送受信装置に送付している。なお、これ以外の処理は図5の同一番号の処理と同一であり省略する。上記処理フローに従った走行結果は図16と等しくなることから、本実施例においても簡易な構成で無駄な加減速を防止し、消費エネルギーを低減する事が出来る。
図3に先行列車が低速で運転している場合の従来の後続列車と本実施例の後続列車の時間−速度曲線および時間−累積消費電力を示す。出発から時刻21までは加速しており、消費電力は増加する。時刻21から時刻22まで定速運転を行っており消費電力は増加する。時刻22で先行列車が軌道回路境界を越えた為、先行列車位置に到達する為の時間を計算し、ダイヤ上の時隔と比較する。この結果ダイヤ上の時隔よりも短かった為、惰行を開始する。
惰行が開始された為、本実施例の方式では消費電力は増加しない。時刻23で従来の走行ではブレーキパターンに抵触しブレーキがかかる。ブレーキ時は回生電力が返るため消費電力は減少する。時刻24では本実施例の方式もブレーキパターンに抵触しブレーキがかかり消費電力が減少する。時刻25では従来方式の列車の速度が0となり機外停止する。時刻26で先行列車が軌道回路境界を通過したため、停止目標点が変更され従来方式では加速を始める。
本実施例の方式では先行列車までの到達時間が時隔よりも短い為、惰行を開始する。時刻27では前回の先行列車位置推定時刻から規定の時間が経過したため、再度先行列車までの到達時間を計算する。これにより先行列車までの到達時間が時隔よりも長くなった為、加速する。以上より遅延発生時に従来方式よりも消費エネルギーを低減しつつ機外停止を防止できる。
次に本発明の第5の実施例として、現行速度走行時に先行列車との時隔を一定に保つ列車の構成を図20に示す。目標ランカーブが不要のため、記憶装置内の目標ランカーブを除き、代わりに目標時隔を記憶装置に記憶している。
図21は現行速度走行時に先行列車との時隔を一定に保つ列車の列車制御装置の制御フローである。処理140〜146までの制御を変更している。
図22は先行列車との時隔と目標時隔の差に対応するノッチのマップを示している。図21の処理144の詳細説明です。先行列車までの時隔と目標時隔の差に対応するノッチのマップで、対応するノッチを投入する。
図23は先行列車との時隔と目標時隔の差に対応する加速度のマップを示している。図22と同様に図21の処理144の詳細説明で、対応する加速度にもっとも近いノッチを投入する。
図24は先行列車との時隔と目標時隔の差に対応するノッチのマップを示している。図22と同様に図21の処理144の詳細説明で、ヒステリシスを追加している。
図25は走行結果の例を示す。図26は走行結果の例を示す。図25,26は目標ランカーブ上を走行した場合の時隔を一定に保つ制御に対する、現行速度一定で走行した場合の時隔を一定に保つ制御の優位性を示している。
次に、本発明の第6の実施例として、先行列車の速度推定を行い、推定した先行列車の速度情報に基づいて制御を行う列車の構成を図27に示す。目標ランカーブが不要のため、記憶装置内の目標ランカーブを除き、代わりに停止目標点の更新時刻を記憶装置20に記憶する。記憶装置20から列車制御装置251へ伝達される情報252として停止目標点の更新時刻250が送信され、列車制御装置251から記憶装置20へ伝達される情報253として停止目標点が更新された事を列車制御装置251が認識した時刻が送信される。
図28は先行列車の速度を推定する方法を示している。まず、軌道回路2fの軌道回路長をoとする。先行列車後尾が軌道回路2eから2fに移動した時刻をm、軌道回路2fから2gに移動した時刻をjとすると先行列車の軌道回路2fの平均速度v2はv2=o/(j−m)として求められる。この前軌道回路での平均速度を先行列車の推定速度とみなす。
図29は先行列車の推定速度を用いて後続列車を制御する方法を示している。後続列車は先行列車が推定速度v2で走行する場合に、先行列車後尾が軌道回路2gから進出するために必要な時間T1を軌道回路長pとから求める。さらに後続列車が速度検出装置から取得した列車速度V1で走行した場合にブレーキパターンに衝突するまでの時間T2を求める。時間T2から時間T1を引いた値が負の場合はパターンへの衝突が予測されるため、減速する事でパターンへの衝突を回避する。
図30は先行列車の速度推定を行う列車制御装置の制御フローを示している。処理152〜157について変更している。処理152では先行列車の前軌道回路での平均速度を計算し、処理153に移行する。処理153では現在の時刻を停止目標点の更新時刻として記憶装置に記録し、処理154に移行する。処理154では停止目標点を記録し、処理155に移行する。処理155では後続列車が速度検出装置から得られた後続列車速度で走行する場合にブレーキパターンに衝突する時刻を計算し、処理156に移行する。処理156では先行列車が処理152で求めた先行列車の推定速度で走行する場合に、先行列車後尾が在線する軌道回路から進出する時刻を求め、処理157に移行する。処理157は処理155で求めた時刻と処理156で求めた時刻の差と図22に示すマップから列車のノッチを決定し、終了となる。処理158では処理157が最後に実行された時刻から事前に定められたn秒が経過した場合に処理155に移行し、上記条件を満たさなければ処理159に移行する。処理159では投入するノッチを現在投入されているノッチと同じノッチと決定し、終了となる。
図31は走行結果の例を示している。制御無しの場合と比較して、先行列車の速度推定による制御を行った場合に、機外停止の防止やブレーキパターンへの抵触が無くなっており、先行列車の速度推定に基づいた列車制御の優位性を示している。
1a 後続列車
1b 先行列車
2a〜2i 軌道回路
3 停止目標点
3a〜3g 停止目標点
4 地上装置
6a〜6i 軌道回路
7a 後続列車
7b 先行列車
8a 後続列車
8b 先行列車
9a 後続列車
9b 先行列車
10b 先行列車
10c 後続列車
20 記憶装置
21 停止目標点
22 記録情報
23 列車速度
24 停止目標点
25 ノッチ指令
26 後続列車の停止目標点
27 先行列車位置
28 自列車位置
29 記録情報
30 先行列車位置
31 記憶情報
250 停止目標点の更新時刻
251 列車制御装置
252 情報
253 情報

Claims (6)

  1. 地上装置が先行列車の在線位置に基づいて算出した、当該先行列車との接触を防止するための停止目標点を地上装置から受信する受信装置と、
    列車の目標とする位置と速度の関係を示す目標ランカーブ、当該列車の運行時間を示すダイヤ情報、駅位置や勾配、曲線からなる路線情報、当該列車の仕様や性能を表す列車情報、路線の区間を表す軌道回路情報と、前記停止目標点を保持する記憶装置と、
    速度を検出する速度検出装置と、
    が先行列車に過接近するのを防止する列車制御装置を有する列車制御システムにおいて、
    記列車制御装置は、
    前記受信装置から受信した前記停止目標点と、前記軌道回路情報とに基づいて、先行列車がどの軌道回路に進入したかを推定し、推定した軌道回路における当該列車側軌道回路境界を先行列車後尾位置とする手段と、
    前記目標ランカーブ情報と前記速度検出装置から得られる列車速度と、前記列車速度の積算によって得られる列車位置と、前記列車情報とから前記先行列車後尾位置に到達するまでの所要時間を計算する手段と、
    前記先行列車後尾位置までの所要時間を、前記ダイヤ情報に含まれているダイヤ上での先行列車との時隔と比較し、前記ダイヤ上での前記先行列車との時隔よりも前記先行列車後尾位置までの所要時間が短い場合に惰行指令を行う手段と、
    を備えていることを特徴とする列車制御システム。
  2. 請求項1に記載の列車制御システムにおいて、
    前記列車制御装置は前記停止目標点が移動した時刻を記録し、前記停止目標点が移動した時刻の差と前記軌道回路情報に含まれる軌道回路長とから先行列車の平均速度を算出し、前記列車速度と前記先行列車の平均速度の比を、前記先行列車位置を推定した時刻からの経過時間に乗算した値と前記先行列車位置までの所要時間を加算したものが前記ダイヤ上での先行列車との時隔よりも短い場合に惰行指令を行う手段を備えていることを特徴とする列車制御システム。
  3. 先行列車から送信された列車位置を受信する受信装置と、
    列車の目標とする位置と速度の関係を示す目標ランカーブ、当該列車の運行時間を示すダイヤ情報、駅位置や勾配、曲線からなる路線情報、列車の仕様や性能を表す列車情報、路線の区間を表す軌道回路情報と、前記停止目標点を保持する記憶装置と、
    列車速度を検出する速度検出装置と、
    列車が前記先行列車に過接近するのを防止する列車制御装置を有する列車制御システムにおいて、
    前記列車制御装置は、
    自列車の位置を送信するとともに、前記先行列車の位置を受信する送受信装置と、
    を有し、前記列車制御装置は、前記送受信装置により受信した前記先行列車の位置、前記速度検出装置により検出した列車速度、前記路線情報、前記列車情報、前記ダイヤ情報及び前記目標ランカーブに基づいて、前記先行列車に到達するまでの所要時間を計算する手段と、
    前記先行列車に到達するまでの所要時間を、前記ダイヤ情報に含まれているダイヤ上での先行列車との時隔と比較し、前記ダイヤ上での先行列車との時隔よりも前記先行列車位置までの所要時間が短い場合に惰行指令を行う手段と
    を備えていることを特徴とする列車制御システム。
  4. 請求項3に記載の列車制御システムにおいて、前記先行列車の速度を推定する手段によって得られた先行列車推定速度と前記軌道回路情報とから先行列車の軌道回路進出時刻を予測し、この時刻までに前記列車速度からブレーキパターンに抵触することが予測される場合には減速する手段を備えていることを特徴とする列車制御システム。
  5. 請求項1および請求項3に記載の列車制御システムにおいて、
    前記列車制御装置は前記速度検出装置から得られる列車速度と、前記列車速度の積算によって得られる列車位置、および前記列車情報とから前記先行列車位置までの所要時間を計算する手段と、前記先行列車位置までの所要時間を前記記憶装置に記録されている目標時隔と比較し、前記目標時隔と前記先行列車位置までの所要時間に基づいて列車を制御する手段を備えていることを特徴とする列車制御システム。
  6. 請求項5に記載の列車制御システムにおいて、
    前記列車制御装置は前記列車速度一定で走行した場合に、前記先行列車位置に到達するまでの所要時間を計算し、前記先行列車までの所要時間と前記目標時隔に対応するノッチまたは加速度のマップに従って列車を制御することを特徴とする列車制御システム。
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