JP2010105343A - 液体吐出装置、及び液体吐出方法 - Google Patents

液体吐出装置、及び液体吐出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】画質の劣化を防止する。
【解決手段】液体を吐出する複数のノズルが所定方向に並んだ第1ノズル列と、液体を吐出する複数のノズルが前記所定方向に並んだ第2ノズル列と、前記第1ノズル列にて媒体に印刷した後、前記第2ノズル列にて前記媒体に印刷する際に、前記媒体上の位置に応じて前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列の少なくとも一方からの液体の吐出の補正を行うコントローラと、を有する。
【選択図】図12

Description

本発明は、液体吐出装置、及び液体吐出方法に関する。
例えば、紙幅方向にノズルが並んだノズル列(以下第1ノズル列)と、第1ノズル列よりも搬送方向の下流側で、紙幅方向にノズルが並んだノズル列(以下第2ノズル列)とを有して、これら2つのノズル列によって画像の印刷を行う液体吐出装置がある(例えば特許文献1参照)。このような液体吐出装置では、例えば、第1ノズル列によって形成したドット間に第2ノズル列によってドットを形成することで印刷の解像度を上げることができる。
特開2008−149624号公報
しかしながら、第1ノズル列で印刷を行った後、第2ノズルで印刷を行なうまでに、例えば乾燥などにより媒体の大きさが変化してしまうおそれがある。媒体の大きさが変化すると、第1ノズル列と第2ノズル列とによるドットの形成位置(インクの着弾位置)がずれることになり、画質が劣化する。
そこで、本発明は、画質の劣化を防止することを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、液体を吐出する複数のノズルが所定方向に並んだ第1ノズル列と、液体を吐出する複数のノズルが前記所定方向に並んだ第2ノズル列と、前記第1ノズル列にて媒体に印刷した後、前記第2ノズル列にて前記媒体に印刷する際に、前記媒体上の位置に応じて前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列の少なくとも一方からの液体の吐出の補正を行うコントローラと、を有する液体吐出装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
===開示の概要===
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
液体を吐出する複数のノズルが所定方向に並んだ第1ノズル列と、液体を吐出する複数のノズルが前記所定方向に並んだ第2ノズル列と、前記第1ノズル列にて媒体に印刷した後、前記第2ノズル列にて前記媒体に印刷する際に、前記媒体上の位置に応じて前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列の少なくとも一方からの液体の吐出の補正を行うコントローラと、を有する液体吐出装置が明らかとなる。
このような液体吐出装置によれば、第1ノズル列と第2ノズル列とによって形成される画像の画質の劣化を防止することができる。
かかる液体吐出装置であって、前記第1ノズル列と前記第2ノズル列との間に、前記第1ノズル列によって印刷された前記媒体の乾燥を促進させる乾燥機構を有することが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、印刷時間を短縮することができる。
かかる液体吐出装置であって、前記第1ノズル列と前記第2ノズル列とによって罫線を印刷する場合に、前記媒体上の位置に応じて前記補正を行うことが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、罫線を***しないように補正することができるので罫線を印刷する場合に効果的である。
かかる液体吐出装置であって、前記コントローラは、前記罫線の方向と前記罫線の幅方向のドット数とに応じて、前記補正を行うか否かを決定することが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、罫線に対する補正をより正確に行うことができる。
かかる液体吐出装置であって、前記第1ノズル列の各ノズルと前記第2ノズル列の各ノズルは、前記所定方向に交互に配置されており、前記罫線が、前記所定方向の罫線であって、前記第1ノズル列の各ノズルと前記第2ノズル列の各ノズルとを用いて前記罫線の幅方向のドット数が1つに形成される罫線である場合に、前記コントローラは、前記媒体上の位置に応じて、前記第2ノズル列からの液体の吐出タイミングを調整することによって前記補正を行うことが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、各ノズル列の方向と同じ方向(所定方向)の1ドット罫線を***しないように補正することができる。
かかる液体吐出装置であって、前記第1ノズル列の各ノズルと前記第2ノズル列の各ノズルは、前記所定方向に交互に配置されており、前記罫線が、前記所定方向と交差する方向の罫線であって、前記第1ノズル列の或るノズルと前記第2ノズル列の或るノズルとを用いて前記罫線の幅方向のドット数が2つに形成される罫線である場合に、前記コントローラは、前記媒体上の位置に応じて、前記罫線の形成に使用する前記第2ノズル列のノズルを変更することによって前記補正を行うことが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、各ノズル列の方向と交差する方向の2ドット罫線を***しないように補正することができる。
かかる液体吐出装置であって、幅方向のドット数の異なる複数の前記罫線が前記所定方向、及び前記所定方向と交差する方向にそれぞれ形成される罫線パターンを前記媒体上の複数の領域に印刷し、各罫線パターンの印刷結果に基づいて、前記補正を行う前記媒体上の位置が定められることが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、媒体体上の位置に応じて、第2ノズルから吐出される液体の着弾位置をより正確に補正することができる。
また、液体を吐出する複数のノズルが所定方向に並んだ第1ノズル列と、液体を吐出する複数のノズルが前記所定方向に並んだ第2ノズル列と、を有する液体吐出装置による液体吐出方法であって、前記第1ノズル列にて媒体に印刷した後、前記第2ノズル列にて前記媒体に印刷する際に、前記媒体上の位置に応じて前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列の少なくとも一方からの液体の吐出の補正を行う、液体吐出方法が明らかとなる。
以下、本発明の実施形態を液体吐出装置の一つであるプリンタ1(ラインヘッドプリンタ)を用いて説明する。
===プリンタの構成===
図1は、プリンタ1の全体構成のブロック図である。図2Aは、プリンタ1の断面図である。図2Bは、プリンタ1が紙S(媒体)を搬送する様子を示す図である。
プリンタ1は、コントローラ60、搬送ユニット20、ヘッドユニット30、ヒータユニット40、検出器群50を有する。そして、外部装置であるコンピュータ110から印刷データを受信したプリンタ1は、コントローラ60により、各ユニット(搬送ユニット20、ヘッドユニット30、ヒータユニット40)を制御し、紙Sに画像を印刷する。また、プリンタ1内の状況を検出器群50が監視し、その検出結果に基づいて、コントローラ60は各ユニットを制御する。
コントローラ60は、プリンタ1の制御を行うための制御ユニットである。インターフェース部61は、外部装置であるコンピュータ110とプリンタ1との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU62は、プリンタ1全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリ63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものである。CPU62は、メモリ63に格納されているプログラムに従ったユニット制御回路64により各ユニットを制御する。
搬送ユニット20は、紙Sを印刷可能な位置に送り込み、印刷時には搬送方向に所定の搬送速度で紙Sを搬送させる。給紙ローラ23は、紙挿入口に挿入された紙Sをプリンタ1内の搬送ベルト22上に自動的に給紙するためのローラである。そして、輪状の搬送ベルト22が搬送ローラ21A及び21Bにより回転し、搬送ベルト22上の紙Sが搬送方向に搬送される。なお、紙Sは搬送ベルト22に静電吸着又はバキューム吸着している(不図示)。
ヘッドユニット30は、紙Sにインクを吐出するためのものであり、複数のヘッドを有している。本実施形態ではヘッドユニット30は、2つのヘッド(第1ヘッド31、第2ヘッド32)を有しており、これらの各ヘッドは、搬送方向の上流側から下流側に向かって、第1ヘッド31、第2ヘッド32の順に並んでいる。また、各ヘッドの下面には、インクを吐出するノズルが複数設けられている。なお、各ヘッドとノズルの関係については後述する。
ヒータユニット40は、乾燥機構41を有する。乾燥機構41は、第1ヘッド31と第2ヘッド32の間に設けられている。そして、乾燥機構41は、第2ヘッド32で紙Sの印刷を行なう前に、紙Sを例えば40〜50度に加熱することで、第1ヘッド31によって印刷された紙Sの乾燥を促進させる。
検出器群50は、プリンタ1内の状況を監視するものであり、例えば、搬送ローラ21Aに取り付けられて用紙の搬送などの制御に利用されるロータリー式エンコーダや、搬送される紙Sの有無を検出する用紙検出センサなどがある。
<ヘッドについて>
図3は、第1ヘッド31と第2ヘッド32のノズル配列を示す図である。図では、プリンタの上面から見たときのノズル配列が示されている。本来であれば、ヘッドの下面に存在する各ノズルは、他の要素に阻まれてプリンタの上部から視認することができない。しかしながら、ここでは説明を容易にするために、プリンタの上部から見たときにノズルが存在する位置が透過的に示されている。
第1ヘッド31及び第2ヘッド32は各ノズル列のノズルの一端から他端までが連続して用紙の幅方向(以下、紙幅方向ともいう)に用紙幅以上の長さに並ぶフルライン型のヘッドである。なお、ここで示される参考例の第1ヘッド31と第2ヘッド32は、紙面の都合上、紙幅方向について実際よりも短く示されている。そして、第1ヘッド31と第2ヘッド32は、用紙の全幅にインク滴を吐出可能としている。
図において、用紙の搬送方向の上流側には第1ヘッド31が配置され、搬送方向の下流側には第2ヘッド32が配置されている。この第1ヘッド31と第2ヘッド32は共に同じノズル配列を有している。
第1ヘッド31は、ノズル列a〜ノズル列hまでの8つのノズル列を含む。なお、第1ヘッドの各ノズル列は第1ノズル列に相当する。ノズル列aとノズル列bはブラックKのインク滴を吐出するブラックインクノズル群である。また、ノズル列cとノズル列dは、シアンCのインク滴を吐出するためのシアンインクノズル群である。また、ノズル列eとノズル列fは、マゼンタMのインク滴を吐出するためのマゼンタインクノズル群である。また、ノズル列gとノズル列hは、イエローYのインク滴を吐出するためのイエローインクノズル群である。このように、各色のノズル群には2つのノズル列が含まれる。
ノズル列a〜hの各ノズル列は、それぞれ180dpiのピッチでノズルが形成される。そして、各ノズル群の2つのノズル列は、それぞれ紙幅方向に360dpiずつずらされて形成される。その結果、例えば、ノズル列bのノズルは、紙幅方向についてノズル列aのノズル間に配置される。
同様にして、ノズル列dのノズルは、紙幅方向について360dpiずらされて、ノズル列cのノズル間に配置される。また、ノズル列fのノズルは、紙幅方向について360dpiずらされて、ノズル列eのノズル間に配置される。また、ノズル列hのノズルは、紙幅方向について360dpiずらされて、ノズル列gのノズル間に配置される。
第2ヘッド32も、ノズル列a〜ノズル列hまでの8つのノズル列を含む。なお、第2ヘッドの各ノズル列は第2ノズル列に相当する。前述のように、第2ヘッド32のノズルの配置は第1ヘッド31と同様のノズルの配置となっている。ただし、第2ヘッド32は、第1ヘッド31に対して紙幅列方向(用紙の搬送方向と交差する方向)について720dpiずれるようにプリンタ1に固定されている。
このようにすることによって、紙幅方向について、第1ヘッド31のブラックインクノズル群のノズル間に第2ヘッド32のブラックインクノズル群のノズルが位置するようになる。これにより、紙幅方向について、用紙上に720dpiの解像度でインク滴を着弾させることができるようになる。
同様にして、第1ヘッド31のシアンインクノズル群のノズル間に第2ヘッド32のシアンインクノズル群のノズルが位置するようになる。また、第1ヘッド31のマゼンタインクノズル群のノズル間に第2ヘッド32のマゼンタインクノズル群のノズルが位置するようになる。また、第1ヘッド31のイエローインクノズル群のノズル間に第2ヘッド32のイエローインクノズル群のノズルが位置するようになる。そして、各インク色について、紙幅方向について、用紙上に720dpiの解像度でインク滴を着弾させることができるようになっている。
なお、図3では第1ヘッド31と第2ヘッド32のみを示しているが、第1ヘッド31と第2ヘッド32は、図2A及び図2Bに示すように乾燥機構41を挟んで、間隔D0でプリンタ1に固定されている。
搬送方向に紙Sが搬送され、各ノズルからインク滴が吐出されると、搬送方向に沿ってインク滴が着弾する。その際、第1ヘッドのノズル列a、ノズル列c、ノズル列e、及び、ノズル列gの各ノズルは、搬送方向から見ると重なる位置に並ぶので、同一のラスタライン上にインク滴を吐出することになる。このような関係は、ノズル列b、ノズル列d、ノズル列f、及びノズル列hについても同様のことがいえる。また、第2ヘッド32の各ノズルについても同様のことがいえる。
同一のラスタライン上に各インク色のインク滴が吐出されることにより、各インク色は重なるようにして用紙上に着弾する。
図4Aは、用紙上に第1ヘッド31からのインク滴が着弾した様子を示す図である。また、図4Bは、用紙上に第1ヘッド31及び第2ヘッド32からのインク滴が着弾した様子を示す図である。本図において、紙Sの横方向は前述の各ヘッドの紙幅方向である。図には、紙S上に着弾した順番にインク滴が積み重なっている様子が示されている。ここでは、図に示すように、ブラックK、シアンC、マゼンタM、イエローYの順番でインク滴が着弾することが示されている。
図において、インク色を示す符号の後に示されている番号は、吐出されたヘッドの番号である。例えば「K1」は、第1ヘッド31から吐出されたブラックインクKであることを示し、「C2」は、第2ヘッド32から吐出されたシアンインクCであることを示す。
第1ヘッド31の各インク色について紙幅方向のノズル間隔は360dpiであった。また、第1ヘッド31において、各インク色のノズルの位置は紙幅方向について一致(搬送方向から見て各色のノズルが重なるように配置)していた。よって、第1ヘッド31の全てのノズルからインク滴が吐出されると、紙幅方向について360dpiの解像度で各インク滴が着弾する。例えば、図4Aの右端の「K1」は、第1ヘッド31のa列のノズルによって形成されたドットであり、その左隣の「K1」は、第1ヘッド31のb列のノズルによって形成されたドットである。図3より、a列のノズルで形成されるドットとb列で形成されるドットとの間隔は360dpiである。
なお、紙Sは搬送方向に搬送されつつブラックK、シアンC、マゼンタM、イエローYの順番に紙Sの各画素にインク滴が吐出される。よって、図4Aに示すように、ブラックK、シアンC、マゼンタM、イエローYの順番にインク滴が紙S上に着弾する。
また、第2ヘッド32は、紙幅方向について第1ヘッド31のノズルから720dpiずらされて配置されていた。このため、第2ヘッド32からのインク滴は、図4Bに示すように、第1ヘッド31からのインク滴の着弾位置から紙幅方向に720dpiずれて着弾する。すなわち、第1ヘッド31で形成されたドットとドットの間に第2ヘッド32によってドットが形成される。例えば、図において、例えば右端から2つめの「K2」は、第2ヘッド32のa列のノズルによって形成されたドットであり、その2つ左隣の「K2」は第2ヘッド32のb列のノズルによって形成されたドットである。第1ヘッド31と同様に、第2ヘッド32においても、a列のノズルで形成されるドットとb列のノズルによって形成されるドットとのドット間隔は360dpiとなっている。このように、第1ヘッド31で形成されたドット間に第2ヘッド32によってドットが形成されるので、紙幅方向のドット間隔は720dpiとなる。
また、図からわかるように、紙幅方向について、第1ヘッド31と第2ヘッド32によって交互にラスタラインが印刷される。本実施形態では、第1ヘッド31が奇数のラスタラインを形成し、第2ヘッド32が偶数のラスタラインを形成することとする。
また、以下の実施形態では、各ヘッドの4色のノズル群のうちの1つを(例えばブラックインクノズル群)を用いて説明する。
<印刷手順について>
コントローラ60は、コンピュータ110から印刷命令及び印刷データを受信すると、印刷データに含まれる各種コマンドの内容を解析し、各ユニットを用いて、以下の処理を行う。
まず、コントローラ60は、給紙ローラ23を回転させ、印刷すべき紙Sを搬送ベルト22上まで送る。そして、コントローラ60は、搬送ローラ21A、21Bにより搬送ベルト22を回転させる。搬送ベルト22が回転することにより、給紙された紙Sは、搬送ベルト22上を一定速度で停まることなく搬送され、第1ヘッド31、乾燥機構41、第2ヘッド32の下を順に通る。この間(各ヘッドの下を紙Sが通る間)に、コントローラ60の指示によって各ヘッドのノズルからインクが断続的に吐出される。その結果、紙S上には、搬送方向及び紙幅方向に沿って、複数のドットからなるドット列が形成される。そして、最後に、コントローラ60は、画像の印刷が終了した紙Sを排紙する。
===第1実施形態===
前述したように、プリンタ1では、第1ヘッド31のノズル列によって形成したドット間に第2ヘッド32のノズル列によってドットを形成することで印刷の解像度を上げている。
このように2つのヘッド(第1ヘッド31、第2ヘッド32)を用いて印刷を行なう場合、後段(搬送方向下流側)の第2ヘッド32で印刷する際には、第1ヘッド31によって印刷された紙Sが乾燥していることが、ドット間の滲み防止の観点などから望ましい。そこで、本実施形態では、第1ヘッド31と第2ヘッド32との間に乾燥機構41を設けて、乾燥機構41によって紙Sの乾燥を促進させている。こうすることにより、第1ヘッド31と第2ヘッド32との間隔D0を短く設定することができ、印刷時間を短縮することができる。
しかしながら、紙Sを乾燥させることによって、水分の蒸発等により紙Sが縮んでしまうおそれがある。紙Sが縮むと、第1ノズル列と第2ノズル列とによるドットの形成位置(インクの着弾位置)がずれることになり、画質が劣化する。この問題は、特に細い罫線を印刷する際に顕著になる。例えば、1本の罫線を印刷する際に、2本の罫線となってしまう可能性がある。
<罫線太さとずれとの関係について>
まず、2つのヘッド(ノズル列)を用いて罫線を印刷する場合の罫線の太さとずれの関係について図面を用いて説明する。なお、本実施形態で用いるドットのドット径は70μmであり、解像度は、紙幅方向に720dpi、搬送方向に1440dpiである。また、以下の図では、第1ヘッド31を基準として、第2ヘッド32によるインクの着弾位置のずれが、ゼロ(ずれなし)、50μm(プラス側及びマイナス側)、75μm(プラス側及びマイナス側)となった場合を示している。なお、搬送方向のずれについては、搬送方向の下流側をプラス側とし、上流側をマイナス側としている。また、紙幅方向のずれについては、図3において第1ヘッド31に対する第2ヘッド32のずれがさらに大きくなる方向(図3の左側方向)をプラス側とし、その逆の方向をマイナス側としている。また、以下の説明において、罫線幅方向のドット数が1つの罫線を1ドット罫線といい、罫線幅方向のドット数が2つの罫線を2ドット罫線といい、罫線幅方向のドット数が3つの罫線を3ドット罫線という。
<1ドット罫線の場合>
図5は、1ドット罫線におけるずれの影響の説明図である。
各図において、先行ドット(第1ヘッド31のノズルによって形成されるドット)を黒色の丸で示し、後行ドット(第2ヘッド32のノズルによって形成されるドット)を白色の丸で示している。
図の上段は、紙幅方向の罫線を印刷する場合を示しており、図の左側から順に、搬送方向のずれ量が、ゼロ、50μm、75μmとなっている。なお、各場合において、後行ドットの形成位置(インクの着弾位置)を、搬送方向のプラス側及びマイナス側にずらせている。
また、図の下段は、搬送方向の罫線を印刷する場合を示しており、図の左側から順に、紙幅方向のずれ量が、ゼロ、50μm、75μmとなっている。なお、各場合において、後行ドットの形成位置(インクの着弾位置)を、紙幅方向のプラス側及びマイナス側にずらせている。
また、各図の左側には、各ドットに対応する各ヘッドのノズルの位置を示している。例えば、紙幅方向の罫線の場合、図の最上段のドットは、第1ヘッド31のa列のノズルで形成されている。また、その下のドットは、第2ヘッド32のa列のノズルで形成されている。さらにその下のドットは、第1ヘッド31のb列のノズルで形成されている。
図に示すように、紙幅方向に1ドット罫線を印刷する場合には、ずれ量が50μmまでは1本の罫線となっているが、ずれ量が75μmでは罫線が2本に***している。
一方、搬送方向に1ドット罫線を印刷する場合には、片方のヘッドの1つのノズル(図では第1ヘッド31のa列のノズル)しか用いられない。よって、2つのヘッドのインクの着弾位置のずれとは関係なく1本の罫線となっている。
このように1ドット罫線の場合、罫線の方向によって画質の劣化の程度が変わる。具体的には、紙幅方向に1ドット罫線を印刷する場合に、画質が劣化するおそれがある。一方、搬送方向に1ドット罫線を印刷する場合には画質が劣化しない。
<2ドット罫線の場合>
図6は、2ドット罫線におけるずれの影響の説明図である。
図の上段は、紙幅方向の罫線を印刷する場合を示しており、図の左側から順に、搬送方向のずれ量が、ゼロ、50μm、75μmとなっている。ここでも、1ドット罫線の場合と同様に、後行ドットの形成位置(インクの着弾位置)を、搬送方向のプラス側及びマイナス側にずらせている。
また、図の中段及び下段は、搬送方向の罫線を印刷する場合を示している。
図の中段には、先行ドットが上側に形成され、後行ドットが下側に形成される場合を示している。つまり、第1ヘッド31で形成されるドットが上側で、第2ヘッド32で形成されるドットが下側の2ドット罫線の場合を示している。例えば、図においてずれなしの場合、第1ヘッド31のa列のノズルによって上側のドット(黒色)が先に形成され、第2ヘッド32のa列のノズルによって下側のドット(白色)が後から形成されている。
また、図の下段には、先行ドットと後行ドットの上下の位置が逆の場合を示している。つまり、第1ヘッド31で形成されるドットが下側で、第2ヘッド32で形成されるドットが上側の2ドット罫線の場合を示している。例えば、図においてずれなしの場合、第1ヘッド31のb列のノズルによって下側のドット(黒色)が先に形成され、第2ヘッド32のa列のノズルによって上側のドット(白色)が後から形成されている。
なお、各図において図の左側から順に、紙幅方向のずれ量が、ゼロ、50μm、75μmとなっている。ここでも、1ドット罫線の場合と同様に、後行ドットの形成位置(インクの着弾位置)を、紙幅方向のプラス側及びマイナス側にずらせている
図に示すように、紙幅方向に2ドット罫線を印刷する場合には、搬送方向のずれ量が75μmにおいても1本の罫線が形成されている。つまり、2ドット罫線を紙幅方向に印刷する場合、搬送方向のずれの影響を受けにくいといえる。
また、先行ドットが後行ドットよりも上側の搬送方向の罫線(図の中段)では、紙幅方向のずれがマイナス方向の場合には、(各ヘッドで形成するドットの位置が逆になっているが)1本の罫線となっている。しかし、ずれ量がプラス方向の場合(50μm及び75μm)では、罫線が2本に***している。
また、先行ドットが後行ドットよりも下側の搬送方向の罫線(図の下段)では、紙幅方向のずれがプラス方向の場合には、(各ヘッドで形成するドットの位置が逆になっているが)1本の罫線となっている。しかし、ずれがマイナス方向の場合(50μm及び75μm)では、罫線が2本に***している。
このように2ドット罫線の場合、罫線の方向と、ずれの向きによって画質の劣化の程度が変わる。具体的には、搬送方向の罫線において、先行ドットが上側の罫線を印刷する場合、後行ドットが紙幅方向のプラス方向にずれることによって画質が劣化するおそれがある。また、搬送方向の罫線において、先行ドットが下側の罫線を印刷する場合、後行ドットが紙幅方向のマイナス方向にずれることによって画質が劣化するおそれがある。
一方、紙幅方向の罫線を印刷する場合には、後行ドットが搬送方向のプラスマ側及びマイナス側にそれぞれ75μmずれても罫線が2本に***していないので、搬送方向のずれが生じても画質は劣化しにくいといえる。
<3ドット罫線の場合>
図7は、3ドット罫線におけるずれの影響の説明図である。
なお、図の表記については前述した1ドット罫線、2ドット罫線の場合と同様であるので説明を省略する。
3ドット罫線では、搬送方向及び紙幅方向ともに、75μmずれていても***せずに1本の罫線となっている。これは罫線の太さに対するずれ量の影響が小さくなっているためと考えられる。よって、3ドット罫線よりも罫線幅方向のドット数が多い場合(太い罫線の場合)、ずれが生じたとしても罫線幅が太くなるのみで、罫線が***しにくくなる。
<罫線の***による画質への影響について>
前述したように、2つのヘッドのノズル列によるインクの着弾位置がずれることによって罫線が***するのは、細い罫線である。本実施形態では、1ドット罫線と2ドット罫線の場合に罫線が***して2本の罫線となった。なお、1ドット罫線の場合、紙幅方向の罫線を印刷する際に搬送方向のずれが生じる場合に罫線が***し、2ドット罫線の場合、搬送方向の罫線を印刷する際に、紙幅方向の一方側にずれが生じる場合に罫線が***した。このように罫線が***すると、目視によって画質の劣化を確認することができる。
図8A及び図8Bは、2つのヘッドで印刷する際に、紙幅方向のずれが生じた場合のサンプル画像を示す図である。図8Aは、紙幅方向のずれがマイナス方向に50μmの場合の図であり、図8Bは、紙幅方法のずれがプラス方向に50μmの場合の図である。
図8A及び図8Bにおいて、小文字eの横線及び数字4の横線は2ドット罫線で印刷されている。
図8Aと図8Bとを比べると、図8A(ずれ量がマイナス50μm)ではeの横線が1本の線であるのに対し、図8B(ずれ量がプラス50μm)では2本に***している。また、図8Aでは数字4の横線が1本の線であるのに対し、図8Bでは2本に***している。このように罫線が***することによって画質が劣化する。
<紙Sの縮みについて>
前述したように、2つのヘッドのノズルから吐出されるインクの着弾位置のずれによって罫線が***するのは、細い罫線(本実施形態では1ドット罫線と2ドット罫線)の場合である。また、1ドット罫線の場合は、紙幅方向の罫線を形成する際の搬送方向のずれによって罫線が***しやすく、2ドット罫線の場合は、搬送方向の罫線を形成する際の紙幅方向のずれによって罫線が***しやすい。そこで、本実施形態では、細い罫線を印刷する際に、後行ドット(第2ヘッド32により形成されるドット)の位置を補正する。
ここで、紙Sが乾燥などによって縮む場合、紙Sの位置に応じて縮む向きが異なる。
図9は、紙Sが縮む場合の向きを示す模式図である。図9に示すように紙Sが縮む場合には、一般的に紙Sの中心に向かって縮む。このため、紙Sの中央部分では、縮む量が小さく、紙Sの端になるほど縮む量が大きくなる。また、紙幅方向については、紙Sの上半分では、プラス側(図の下方向)に縮み、下半分ではマイナス側(図の上方向)に縮む。また、搬送方向については、中央よりも上流側ではプラス側(図の右方向)に縮み、中央よりも下流側ではマイナス側(図の左方向)に縮む。このように、紙Sの位置によって縮む向き(ずれの向き)が異なる。このため、本実施形態では、紙Sの縮みを考慮して、紙Sの位置に応じて、第2ヘッド32のノズル列から吐出されるインクの着弾位置の補正を行っている。
なお、搬送方向の2ドット罫線の場合、図6で示したように、先行ドットが上側で後行ドットが下側の罫線と、先行ドットが下側で後行ドットが上側の罫線の2種類がある。このため、搬送方向の2ドット罫線を印刷する際、紙Sの縮む向き(紙S上での位置)と、印刷する罫線が2種類の罫線のいずれであるかによって補正の必要性が異なる。
図10は紙Sの位置と搬送方向の2ドット罫線のずれの説明図である。
図の上部には紙Sの上側(図のAの領域)に搬送方向の2ドット罫線を印刷する場合のラスタラインの例(L1〜L5)を示しており、図の下部には、紙Sの下側(図のBの領域)に搬送方向の2ドット罫線を印刷する場合のラスタラインの例(L6〜L10)を示している。なお、図10において、第1ヘッド31によって形成されるドットを黒色の丸で示し、第2ヘッド32によって形成されるドットを白色の丸で示している。なお、図の紙SにおいてA及びBで示す領域は、第1ヘッド31で印刷してから、第2ヘッド32で印刷するまでの変化量が所定値(例えば50μm)以上の領域である。
紙Sの変化がないと仮定すると、第1ヘッド31と第2ヘッド32の同じa列を使う場合には、図のL1やL6のように第2ヘッド32で形成されるドットが第1ヘッド31で形成されるドットよりも下側に形成される。言い換えると、後に形成されるラスタラインが先に形成されるラスタラインよりも下側の2ドット罫線となる。
一方、第1ヘッド31と第2ヘッド32の異なる列(a列とb列)を使う場合、図のL2やL7のように第2ヘッド32で形成されるドットが第1ヘッド31で形成されるドットよりも上側に形成される。言い換えると、後に形成されるラスタラインが先に形成されるラスタラインよりも上側の2ドット罫線となる。
ここで、第1ヘッド31で印刷してから第2ヘッド32で印刷するまでの間に、紙Sが図の矢印方向に縮むとする。前述したように、紙Sの上側(例えば図のAの領域)の場合、紙Sは下方向(プラス方向)に向かって縮む。このため、領域Aでは、第2ヘッド32によって吐出されるインクの着弾位置が上方向にずれることになる。例えば、領域AにL2の罫線を印刷する際に紙Sが縮んだ場合、第2ヘッド32によって形成されるラスタラインが目的の位置よりも上側に形成されることになるので、罫線は図のL4のように2つに***してしまう。一方、領域AにL1の罫線を印刷する場合には、第2ヘッド32によって形成されるラスタラインが目的の位置よりも上側に形成されることによって、罫線は例えば図のL3のようになる。具体的には、ドット(ラスタライン)の上下関係は逆転しているが、***せずに1本の罫線となっている。
このように紙Sの上側においては、2つのヘッドの異なる列を用いる場合に罫線が***する可能性が高くなる。つまり、後に形成されるラスタラインが先に形成されるラスタラインよりも上側(縮む方向と逆側)の場合に罫線が***するおそれがある。
この場合、第2ヘッド32のa列のデータを、その一つ下の第2ヘッド32のb列に移すようにすればよい。言い換えると、搬送方向の2ラスタライン分の罫線のデータを図の紙幅方向下側(プラス側)に1ラスタラインずらすようにすればよい。こうすることにより、図のL5に示すように、第2ヘッド32から吐出されるインクの着弾位置が紙Sの縮む方向と同じ方向に補正されることになるので、罫線が***しにくくなる。よって、画質の劣化を防止することができる。
また、紙Sの下側(例えば図のBの領域)の場合、紙Sは上方向(マイナス方向)に向かって縮む。このため、領域Bでは、第2ヘッド32によって吐出されるインクの着弾位置が下方向にずれることになる。例えば、領域BにL6の罫線を印刷する際に紙Sが縮んだ場合、第2ヘッド32によって形成されるラスタラインが目的の位置よりも下側に形成されることになるので、罫線は図のL8のように2つに***してしまう。一方、領域BにL1の罫線を印刷する場合には、第2ヘッド32によって形成されるラスタラインが目的の位置よりも下側に形成されることによって、例えばL9のようになる。具体的には、ドット(ラスタライン)の上下関係は逆転しているが、***せずに1本の罫線となっている。
このように紙Sの下側においては、2つのヘッドの同じ列を用いる場合に罫線が***する可能性が高くなる。つまり、後に形成されるラスタラインが先に形成されるラスタラインよりも下側(縮む方向と逆側)の場合に罫線が***するおそれがある。
この場合、第2ヘッド32のa列のデータを、その一つ上の第2ヘッド32のb列に移すようにすればよい。言い換えると、搬送方向の2ラスタライン分の罫線のデータを図の紙幅方向の上側(マイナス側)に1ラスタラインずらすようにすればよい。こうすることにより、図のL10に示すように、第2ヘッドによるインクの着弾位置が紙Sの縮む方向と同じ方向に補正されることになるので、罫線が***しにくくなる。よって、画質の劣化を防止することができる。
<印刷処理について>
図11は、本実施形態の印刷処理のフロー図である。
まず、コントローラ60はコンピュータ110から印刷指示があるかの判断を繰り返し行う(S101)。印刷指示があると判断すると(S101でYES)、コントローラ60は、印刷対象データを取得するとともに(S102)、その印刷対象データの解析を行なう(S103)。具体的には、印刷対象の領域が、テキスト、グラフィック、写真のいずれであるかを解析し、印刷対象の領域にテキスト領域があるか否かを判断する(S104)。
印刷対象データの中にテキスト領域があると判断すると(S104でYES)、コントローラ60は、テキスト補正処置を行ない(S105)、印刷用データを生成する(S106)。なお、テキスト補正処理の詳細については後述する。
一方、ステップS104において、印刷対象データの中にテキスト領域が無いと判断した場合(S104でNO)には、その印刷対象データに基づいて印刷用データを生成する。そして、生成した印刷用データを各ユニットに出力し(S107)、印刷を実行させる(S108)。
<テキスト補正処理について>
前述した印刷処理のフローにおいて、テキスト領域があると判断された場合には、コントローラ60は、テキスト補正処理を実行する。このテキスト補正処理では、印刷対象データの画素毎にドットを形成するか否かを走査していく。そして、一定幅(例えば1ドット)で所定長さ以上(例えば10ドット以上)連続してドットを形成し、その周りの画素にはドットを形成しない場合に罫線として判断する。
図12は、第1実施形態のテキスト補正処理のフロー図である。図12を用いてテキスト補正処理について説明する。なお、以下の説明において図9、図10も参照する。
まず、コントローラ60は、印刷対象データを走査することにより、2ドット以下の罫線があるかを判断する(S201)。つまり、罫線幅が2ドットあるいは1ドットの罫線があるかを判断する。2ドット以下の罫線がないと判断した場合(S201でNO)には、テキスト補正処理を終了する。2ドット以下の罫線があると判断した場合(S201でYES)、その罫線が2ドット罫線かを判断する(S202)。
そして、コントローラ60は、2ドット罫線であると判断した場合には(S202でYES)、ステップS203〜S210で示す2ドット罫線用のテキスト補正処理を実行し、2ドット罫線ではないと判断した場合には(S202でNO)、ステップS211〜S215で示す1ドット罫線用のテキスト補正処理を実行する。まず、2ドット罫線のテキスト補正処置から説明する。
コントローラ60は、2ドット罫線であると判断した場合には(S202でYES)、その2ドット罫線が搬送方向の罫線であるか否かを判断する(S203)。そして、2ドット罫線が搬送方向の罫線であると判断した場合(S203でYES)には、罫線の印刷位置に応じて、ステップS204〜S206で示す紙Sの上側における補正処理、あるいはステップS208〜S210で示す紙Sの下側における補正処理を行う。
コントローラ60は、2ドット罫線の紙Sへの印刷位置が上端から所定範囲内(図10のAの領域)であると判断すると(S204でYES)、続いて罫線を印刷するのに使用する第1ヘッド31と第2ヘッド32の列が異なるかを判断する(S205)。すなわち、後行ドットが上側の罫線であるかを判断する。前述したように紙Sの上側では後行ドットが上側の罫線の場合、ずれによって***しやすいので、第1ヘッド31と第2ヘッド32の列が同じ場合(S205でYES)、後行ドット(第2ヘッド32によって形成されるドット)の着弾位置の補正を行なう。例えば、図10のL2の罫線を印刷する場合、使用する第2ヘッド32のノズルをa列よりも一つ下の位置にあるb列のノズルとするように罫線のデータを変更する。言い換えると、2ラスタライン分の罫線のデータを紙幅方向プラス側に1ラスタラインずらす。こうすることにより、第2ヘッド32によって形成されるドットの位置が、紙の縮む方向(プラス方向)側に補正されることになる。これにより、罫線が***しにくくなるので画質の劣化を防止することができる。
その後、コントローラ60は、他に2ドット以下の罫線があるかを判断する(S207)。
また、コントローラ60は、ステップS204において2ドット罫線の紙Sへの印刷位置が上端から所定範囲内(図10のAの領域)ではない判断すると(S204でNO)、印刷位置が紙Sの下端から所定範囲内(図10のBの領域)かを判断する(S208)。そして、2ドット罫線の印刷位置が紙Sの下端から所定範囲内(例えば図10のBの領域)であると判断すると(S208でYES)、罫線を印刷するのに使用する第1ヘッド31と第2ヘッド32の列が同じかを判断する(S209)。すなわち、後行ドットが下側の罫線であるかを判断する。前述したように紙Sの下側では後行ドットが下側の罫線の場合、ずれによって***しやすい。そこで、第1ヘッド31と第2ヘッド32の列が同じ場合(S209でYES)、後行ドット(第2ヘッド32によって形成されるドット)の着弾位置の補正を行なう。例えば、図10のL6の罫線を印刷する場合、使用する第2ヘッド32のノズルをa列よりも一つ上の位置にあるb列のノズルとするように罫線のデータを変更する。言い換えると、2ラスタライン分の罫線のデータを紙幅方向マイナス側に1ラスタラインずらす(S210)。こうすることにより、図10のL10に示すように、第2ヘッド32によって形成されるドットの位置が、紙の縮む方向(マイナス方向)側に補正されることになる。これにより、罫線が***しにくくなるので画質の劣化を防止することができる。
その後、コントローラ60は、他に2ドット以下の罫線があるかを判断するステップS207を実行する。
なお、ステップS203で搬送方向の罫線ではないと判断した場合(S203でNO)、紙幅方向の罫線であることになる。前述したように紙幅方向の2ドット罫線は補正の必要がないので、他に2ドット以下の罫線があるかを判断するステップS207を実行する。また、図10に示すように、紙Sの上側(例えばAの領域)に印刷する場合では、使用するヘッドの列が同じ場合に罫線が***しにくくなる。よって、ステップS205で第1ヘッドと第2ヘッドの列が同じであると判断した場合(S205でNO)、補正を行なわずに、他に2ドット以下の罫線があるかを判断するステップS207を実行する。また、図10に示すように、紙Sの下側(例えばBの領域)に印刷する場合では、使用するヘッドの列が異なる場合に罫線が***しにくくなる。よって、ステップS209において、第1ヘッドと第2ヘッドの列が異なると判断した場合(S209でNO)、補正を行なわずに、他に2ドット以下の罫線があるかを判断するステップS207を実行する。また、ステップS208で印刷位置が下端から所定範囲内でないと判断した場合(S208でNO)、罫線の印刷位置がAの領域にもBの領域にも含まれないことになる。従って、紙Sの大きさの変化が少ない領域(ずれの少ない領域)に罫線を印刷することになるので、補正を行わずに、他に2ドット以下の罫線があるかを判断するステップS207を実行する。
次に、ステップS211〜S215で示す1ドット罫線用のテキスト補正処理について説明する。ステップS202において2ドット罫線でないと判断した場合には(S202でNO)、その罫線は1ドット罫線であることになる。そこで、コントローラ60は、まず、その罫線の方向が紙幅方向であるかを判断する(S211)。なお、前述したように、1ドット罫線を搬送方向に形成する場合には、1つのヘッド(1つのノズル)しか用いられないため、紙Sの変化によるインクの着弾位置のずれの影響を受けない。よって、ステップS211において、罫線の方向が紙幅方向ではないと判断した場合(S211でNO)、つまり搬送方向の1ドット罫線の場合には補正を行なわず、他に2ドット以下の罫線があるかを判断するステップS207を実行する。
ステップS211において、罫線の方向が紙幅方向であると判断した場合(S211でNO)紙Sへの印刷位置に応じて補正の内容を変える。
まず、コントローラ60は、紙Sへの印刷位置が搬送方向の上流側端から所定範囲内であるかを判断する(S212)。紙Sへの印刷位置が搬送方向の上端側では、紙Sは図9に示すように搬送方向の下流側(プラス側)に向かって変化する。つまり、第1ヘッド31によって形成された先行ドットの形成位置がプラス側に移動する。言い換えると、第2ヘッド32によるドットの形成位置がマイナス側にずれることになる。従って、1ドット罫線の紙Sへの印刷位置が搬送方向の上流側端から所定範囲内であると判断した場合(S212でYES)、コントローラ60は、第2ヘッド32の各ノズル列からの吐出タイミングを早めるようにヘッドユニット30を制御する。例えば、駆動信号の駆動波形を変更する。こうすることにより、第2ヘッド32によるインクの着弾位置が搬送方向下流側(プラス方向)に移動するので、罫線が***しにくくなり、1ドット罫線の画質の劣化を防止できる。そして、他に2ドット以下の罫線があるかを判別するステップS207を実行する。
一方、1ドット罫線の紙Sへの印刷位置が搬送方向の上流側端から所定範囲内ではないと判断した場合(S212でNO)、コントローラ60は、1ドット罫線の紙Sへの印刷位置が搬送方向の下流側端から所定範囲内であるかを判断する(S212)。紙Sへの印刷位置が搬送方向の下流側では、紙Sは図9に示すように搬送方向の上流側(マイナス側)に向かって変化する。つまり、第1ヘッド31によって形成された先行ドットの形成位置がマイナス側に移動する。言い換えると、第2ヘッド32によるドットの形成位置がプラス側にずれることになる。従って、紙Sへの印刷位置が搬送方向の下流側端から所定範囲内であると判断した場合(S214でYES)、コントローラ60は、第2ヘッド32の各ノズル列からの吐出タイミングを遅らせるようにヘッドユニット30を制御する。例えば駆動信号の駆動波形を変更する。こうすることにより、第2ヘッド32によるインクの着弾位置が搬送方向上流側(マイナス方向)に移動するので、罫線が***しにくくなり、1ドット罫線の画質の劣化を防止できる。
なお、ステップS214でNOの場合、紙Sへの1ドット罫線の印刷位置が搬送方向の両端の所定範囲を除いた領域であることになる。ここでは、紙Sの変化量が小さいためずれ量も小さい。よってこの場合には、テキスト補正処理をせずに、他に2ドット以下の罫線があるかを判断するステップS207を実行する。
ステップS207で、他に2ドット以下の罫線があると判断すると(S207でYES)、ステップS202に戻り、その罫線について、前述した処理を再度行なう。
一方、他に2ドット以下の罫線がないと判断した場合(S207でNO)、テキスト補正処理を終了する。
このように、本実施形態では、紙Sの位置、及び罫線の種類に応じて第2ヘッド32のノズルから吐出されるインクの着弾位置を補正している。これにより、第1ヘッド31で印刷した後に紙Sが縮んでも、罫線を***しにくくすることができ、画質の劣化を防止することができる。
なお、本実施形態では、第2ヘッド32によるインクの着弾位置を補正していたが、第1ヘッド31によるインクの着弾位置を補正するようにしてもよい。
例えば、図10の紙SのAの領域にL2の罫線(先行ドットが下側の2ドット罫線)を印刷する場合に、使用する第1ヘッド31のb列のノズルを、その一つ上の位置のa列のノズルに変更するようにしてもよい。つまり、2ラスタライン分の罫線のデータを紙幅方向マイナス側に1ラスタラインずらすようにしてもよい。この場合、第1ヘッド31によって形成されるドットの位置が紙Sの縮む向きと逆方向(第2ヘッド32によって形成されるドットがずれる方向と同じ方向)に補正されることになるので、紙幅方向プラス側に1ラスタラインずらす場合(図10のL5)と同様に罫線が***しにくくなる。
同様に、図10の紙SのBの領域にL6の罫線(先行ドットが上側の2ドット罫線)を印刷する場合に、使用する第1ヘッド31のa列のノズルを、一つ下の位置のb列のノズルに変更するようにしてもよい。つまり、2ラスタライン分の罫線のデータを紙幅方向プラス側に1ラスタラインずらすようにしてもよい。この場合も、第1ヘッド31によって形成されるドットが紙Sの縮む向きと逆方向(第2ヘッドによって形成されるドットがずれる方向と同じ方向)に形成されることになるので、紙幅方向マイナス側にずらす場合(図10のL10)と同様に罫線が***しにくくなる。
また、図12のステップS213において、第2ヘッド32のノズル列の吐出タイミングを早めていたが、第1ヘッド31のノズル列の吐出タイミングを遅らせるようにしてもよい。同様に、ステップS215において、第2ヘッド32のノズル列の吐出タイミングを遅らせていたが、第1ヘッド31のノズル列の吐出タイミングを早めるようにしてもよい。こうすることで、第1ヘッド31から吐出されるインクの着弾位置を紙Sの縮む方向と逆方向(第2ヘッド32によって形成されるドットがずれる方向と同じ方向)に補正することができる。よって罫線が***しにくくなる。
===第2実施形態===
第2実施形態では補正の方法が第1実施形態と異なる。
図13は第2実施形態のテキスト補正処理のフロー図である。また、図14は2ドット罫線の補正の説明図であり、図15は1ドット罫線の補正の説明図である。なお、図14及び図15において、黒色の丸は第1ヘッド31によって形成されるドット(先行ドット)を示し、白色の丸は第2ヘッド32によって形成されるドット(後行ドット)を示している。
まず、コントローラ60は、印刷対象データを走査することにより、2ドット以下の罫線があるかを判断する(S301)。つまり、罫線幅が2ドットあるいは1ドットの罫線があるかを判断する。2ドット以下の線幅の罫線がないと判断した場合(S301でNO)には、テキスト補正処理を終了する。2ドット以下の線幅の罫線があると判断した場合(S301でYES)、コントローラ60は、その罫線が2ドット罫線かを判断する(S302)。そして、2ドット罫線であると判断した場合には、2ドット罫線用のテキスト補正処理を実行し、2ドット罫線ではないと判断した場合には、1ドット罫線用のテキスト補正処理を実行する。まず、2ドット罫線のテキスト補正処置から説明する。
2ドット罫線であると判断した場合には(S302でYES)、コントローラ60は、その罫線の方向(以下、罫線方向とする)が搬送方向であるかを判断する(S303)。
搬送方向の2ドット罫線であると判断した場合、その罫線の印刷位置が、紙Sの上端又は下端から所定範囲内であるかを判断する(S304)。
図6で説明したように、搬送方向の2ドット罫線の場合、先行ドットの列(ラスタライン)は第1ヘッド31の或るノズルによって形成され、後行ドットの列(ラスタライン)は第2ヘッド32の或るノズルによって形成される(図14の左側)。このため、各ノズルから吐出されるインクの紙幅方向の着弾位置のずれの大きい領域では、例えば図14の真中に示すように、罫線が2本に***してしまう。
そこで、搬送方向の2ドット罫線の印刷位置意が紙Sの上端又は下端から所定範囲内であると判断した場合(S304でYES)、コントローラ60は、先行ドット(第1ヘッド31によって形成されるドット)のドットサイズを大きくし、且つ、後行ドット(第2ヘッド32によって形成されるドット)を形成しないように印刷データを変更する(S305)。言い換えると、先行ドットのみを用いて罫線を印刷するようにする。こうすることにより、図14の右側に示すように、搬送方向の罫線を1ドット罫線よりも太い線幅(2ドット罫線に近い線幅)で、***しないように印刷することができ、画質の劣化を防止することができる。
その後、コントローラ60は、他に2ドット以下の罫線があるか否かの判断を行なう(S306)。なお、ステップS303において、2ドット罫線が搬送方向の罫線ではないと判断した場合(S203でNO)、その罫線は紙幅方向の罫線であることになる。図6に示すように紙幅方向の2ドット罫線では、各ヘッドによるインクの着弾位置のずれによって***する可能性が低いので、この場合、コントローラ60は補正を行なわずにステップS305を実行する。また、ステップS304において印刷位置が紙Sの上端又は下端から所定範囲内ではないと判断した場合(S304でNO)、各ノズルから吐出されるインクの着弾位置のずれが小さいことになるので、補正を行なうことなく、他に2ドット罫線があるかを判断するステップS306を実行する。
一方、ステップS302において、罫線が2ドット罫線ではないと判断した場合(S302でNO)、すなわち罫線が1ドット罫線であると判断した場合、コントローラ60は、その罫線方向が紙幅方向であるかを判断する(S307)。紙幅方向の1ドット罫線であると判断した場合(S307でYES)、その罫線の印刷位置が、紙Sの搬送方向上流側端又は下流側端から所定範囲内であるかを判断する(S308)。
図5で説明したように、紙幅方向の1ドット罫線の場合、先行ドットと後行ドットが交互に並んで1本の罫線が形成される(図15の左側)。このため、各ノズルから吐出されるインクの搬送方向の着弾位置のずれの大きい領域では、例えば図15の真中に示すように、罫線が2本に***してしまう。
そこで、罫線の印刷位置が紙Sの搬送方向上流側端又は下流側端から所定範囲内であると判断した場合(S308でYES)、コントローラ60は、先行ドット(第1ヘッド31によって形成されるドット)のドットサイズを大きくし、且つ、後行ドット(第2ヘッド32によって形成されるドット)を形成しないように印刷データを変更する(S305)。言い換えると、後行ドットを間引くように印刷データを変更する。こうすることにより、図15の右側に示すように第1ヘッド31のノズルのみによって紙幅方向の1ドット罫線が印刷されることになる。よって、紙幅方向の罫線(1ドット罫線)を***しないように印刷することができ、画質の劣化を防止することができる。
なお、ステップS307において、2ドット罫線が紙幅方向の罫線ではないと判断した場合(S307でNO)、その罫線は搬送方向の罫線であることになる。図5に示すように搬送方向の1ドット罫線は、一方のヘッドのみで形成されるため各ヘッドによるインクの着弾位置のずれの影響を受けない。よって、この場合、コントローラ60は補正を行なわずにステップS306を実行する。また、ステップS308において、罫線の印刷位置が紙Sの搬送方向上流側端又は下流側端から所定範囲内ではないと判断した場合(S308でNO)、各ノズルから吐出されるインクの搬送方向の着弾位置のずれが小さいことになる。よってこの場合、補正を行なわずに、他に2ドット罫線があるかを判断するステップS306を実行する。
ステップS306において、他に2ドット以下の罫線があると判断した場合(S306でYES)は、ステップS302に戻り、その罫線が2ドット罫線かを判断する。一方、ステップS306において、他に2ドット以下の罫線がないと判断した場合(S306でNO)、テキスト補正処理を終了する。
このように第2実施形態では、罫線を印刷する際に、罫線の印刷位置に応じて、先行ドットを大きくし後行ドットを形成しないように各ヘッドのインクの吐出を調整するようにしている。こうすることにより、罫線を確実に***しないように印刷することができ、罫線の画質の劣化を防止することができる。なお、後行ドットを大きく形成し、先行ドットを形成しないように補正するようにしてもよい、この場合にも同様に罫線を***しないように印刷することができる。
===第3実施形態===
前述した実施形態では、紙Sにおいてテキスト補正を行なう領域を予め設定していたが、第3実施形態では、紙幅方向及び搬送方向にそれぞれ線幅の異なる複数の罫線を有する罫線パターンを紙Sの複数の領域に印刷し、その印刷結果に基づいて、テキスト補正を行なう領域を定めている。
図16A及び図16Bは、罫線パターンの一例である。図16Aは、紙幅方向の罫線パターンであり、図16Bは、搬送方向の罫線パターンである。
各パターンには、異なる線幅の罫線が複数形成されている。例えば図16Aに示す紙幅方向の罫線において、右端の罫線は1ドット罫線であり、その左隣は2ドット罫線、さらにその左隣は3ドット罫線という順に、図の左側になるほど線幅方向のドット数が増えて罫線が太くなっている。
また、図16Bにおいて、最上段の罫線は1ドット罫線であり、その下の罫線は2ドット罫線である。なお、搬送方向の1ドット罫線は、図5で示したように、第1ヘッド31(又は第2ヘッド32)のみが用いられて形成されている。また。搬送方向の2ドット罫線の場合、図6で示した2種類の罫線が印刷されている。具体的には、例えば図16Bの上側の2ドット罫線は、上側(紙幅方向マイナス側)のラスタラインが第1ヘッド31で形成され、下側(紙幅方向プラス側)のラスタラインが第2ヘッド32で形成された罫線である。また、図の下側の2ドット罫線は、上側のラスタラインが第2ヘッド32で形成され、下側のラスタラインが第1ヘッド31で形成された罫線である。
そして、図の下側になるほど罫線幅方向のドット数が増えて罫線が太くなっている。
なお、図16Bでは搬送方向の2ドット罫線は2つであるが、図16Aでは紙幅方向の2ドット罫線は1つであった。これは、紙幅方向の2ドット罫線を形成する場合、紙幅方向の各ラスタラインには、第1ヘッド31によって形成したドットと第2ヘッド32によって形成したドットが交互に並んで形成されることになり、この場合、搬送方向のプラス方向及びマイナス方向のずれに対して、ずれ量が同じであれば画質の劣化の程度が同じになるためである(図6参照)。すなわち、紙幅方向の2ドット罫線の場合、搬送方向のずれ(プラス方向及びマイナス方向のずれ)の評価を1つの罫線によって行なうことができる。紙幅方向の他の罫線(例えば1ドット罫線)の場合についても同じことがいえる。
図17は、図16Aと図16Bの罫線パターンを紙Sに印刷した評価パターンの一例を示す図である。このように、図16Aと図16Bの罫線パターンを、第1ヘッド31と第2ヘッド32によって紙Sの複数の箇所に印刷している。本実施形態では紙Sを縦方向、横方向にそれぞれ4等分することにより16の領域(D1〜D16)に分割し、その各領域に図16A及び図16Bの罫線パターンをそれぞれ印刷している。これにより、各罫線パターンの罫線の***の有無を、領域毎及び罫線毎に確認することができる。
例えば、紙Sが縮むことによって紙幅方向のずれが生じる場合、前述したように搬送方向の2ドット罫線が***しやすい。なお、紙Sは中心に向かって縮むので、紙Sの紙幅方向の中央よりも上側では、第2ヘッド32によって形成されるドット(後行ドット)の位置が紙幅方向マイナス側にずれる。従って、図6を参照することにより、紙Sの上側では、図16Bの2つの2ドット罫線のうち、先行ドットが下側に形成される罫線(図16Bの下側の2ドット罫線)が***しやすい。よって紙Sの上側では2つの2ドット罫線のうちの下側の2ドット罫線の印刷結果をみればよい。そしてこのテストパターンの印刷結果に基づいて、2ドット罫線が***している領域を特定し、その領域において補正を適用するように決定すればよい。
例えば、評価パターンの領域D1〜D4において、図16Bの下側の2ドット罫線が***していた場合、図12のステップS204で、紙Sへの印刷位置が、領域D1〜D4の範囲であるか否かを判断するようにすればよい。
一方、紙Sの紙幅方向の中央より下側では第2ヘッド32によって形成されるドット(後行ドット)の位置が紙幅方向プラス側にずれる。従って、図6を参照することにより、紙Sの下側では、図16Bの2つの2ドット罫線のうち、先行ドットが上側に形成される罫線(図16Bの上側の2ドット罫線)が***しやすい。よって紙Sの下側では2つの2ドット罫線のうちの上側の2ドット罫線の印刷結果をみればよい。そしてこの印刷結果に基づいて、2ドット罫線が***している領域を特定し、その領域において補正を適用するように決定すればよい。
例えば、評価パターンの領域D13〜D16において、図16Bの上側の2ドット罫線が***していた場合、図12のステップS208で、紙Sへの印刷位置が、領域D13〜D16の範囲であるか否かを判断するようにすればよい。
また、紙Sが縮むことによる搬送方向のずれによって、前述したように紙幅方向の1ドット罫線が***しやすい。なお、紙Sは中心に向かって縮むので、第2ヘッド32によって形成されるドット(後行ドット)の位置は、紙Sの搬送方向の中央よりも左側(上流側)では搬送方向上流側(マイナス側)にずれる。よって、紙Sの搬送方向の中央よりも左側において紙幅方向の1ドット罫線が***している場合、***した罫線のうち左側は第2ヘッド32によって形成されたものであり、右側は第1ヘッド31によって形成されたものであることになる(図5のマイナス方向のずれ参照)。
一方、第2ヘッド32によって形成されるドット(後行ドット)の位置は、紙Sの搬送方向の中央より右側(下流側)では搬送方向下流側(プラス側)にずれる。よって、紙Sの搬送方向の中央よりも右側において紙幅方向の1ドット罫線が***している場合、***した罫線のうち左側は第1ヘッド31によって形成されたものであり、右側は第2ヘッド32によって形成されたものであることになる(図5のプラス方向のずれ参照)。
例えば、評価パターンの領域D4、D8、D12、D16において、図16Aの1ドット罫線が***していた場合、図12のステップS212で、紙Sへの印刷位置が、領域D4、D8、D12、D16の範囲であるか否かを判断するようにすればよい。また、領域D1、D5、D9、D13において、図16Aの1ドット罫線が***していた場合、図12のステップS212で、紙Sへの印刷位置が、領域D1、D5、D9、D13の範囲であるか否かを判断するようにすればよい。
このように、第3実施形態では罫線パターンの印刷結果に基づいて、紙S上の位置及び罫線の種類毎に補正の要否を決定している。こうすることにより、紙S上の位置に応じた各罫線についての補正を、より正確に行なうことができる。
===その他の実施の形態===
上記の各実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<プリンタ1について>
上記実施形態では、液体の一例であるインクを吐出するインクジェットプリンタについて説明したが、これには限られず、インク以外の他の液体を吐出する液体吐出装置に適用することも可能である。例えば、布地に模様をつけるための捺染装置、カラーフィルタ製造装置や有機ELディスプレイ等のディスプレイ製造装置、チップへDNAを溶かした溶液を塗布してDNAチップを製造するDNAチップ製造装置、回路基板製造装置等であってもよい。また、プリンタ1が有するノズルからインクを吐出させるためのインク吐出方式としては、ピエゾ素子の駆動によりインク室を膨張・収縮させるピエゾ方式であってもよいし、発熱素子を用いてノズル内に気泡を発生させ該気泡によってインクを吐出させるサーマル方式であってもよい。
また、図3の実施形態において、第1ヘッド31のノズルと第2ヘッド32のノズルとは、お互いのノズルピッチを、第1ヘッド31のノズル同士のノズルピッチ、あるいは第2ヘッド32のノズル同士のノズルピッチの半分に、紙幅方向にずらしていたが、第1ヘッド31のノズルと第2ヘッド32のノズルを紙幅方向にそろえても良い。この場合、第1ヘッド31の例えばKノズル(ノズル列a及びノズル列bのノズル)のうち、紙幅方向に1個おきのノズルを使用し、第2ヘッド32のノズルのKノズルも同様に紙幅方向に1個おきに使用し、第1ヘッド31のKノズルの使用するノズルと第2ヘッド32のKノズルの使用するノズルとは紙幅方向にお互いに異なる位置のノズルとすることや、あるいは、第1ヘッド31のKノズルの使用するノズルと第2ヘッド32のKノズルの使用するノズルとを、お互いに紙幅方向に異なる位置のノズルとすることとすればよい。
<乾燥機構について>
乾燥機構41は媒体を乾燥させることができるものであればよく、例えば温風や、赤外線、UV、マイクロ波などの活性エネルギー線を媒体に付与するような装置であってもよい。
なお、乾燥機構41を設けずに、第1ヘッド31で印刷してから、第2ヘッド32で印刷するまでの間に紙Sを自然乾燥させるようにしてもよい。この場合、乾燥機構41を用いないので印刷のコストを低減させることができる。
<補正対象について>
本実施形態では補正対象として罫線の場合について説明していたが、第1ヘッド31と第2ヘッド32を用いて印刷する画像について同様の補正を行なってもよい。この場合、画像の細いパターンについて、紙Sの位置に応じて第2ヘッドから吐出されるインクの着弾位置を補正するようにすれば、罫線の場合と同様に画質の劣化を防止することが出来る。
本実施形態のプリンタの全体構成ブロック図である。 図2Aはプリンタの断面図であり、図2Bはプリンタが用紙を搬送する様子を示す図である。 第1ヘッド31と第2ヘッド32のノズル配列を示す図である。 図4Aは、用紙上に第1ヘッド31からのインク滴が着弾した様子を示す図である。また、図4Bは、用紙上に第1ヘッド31及び第2ヘッド32からのインク滴が着弾した様子を示す図である。 1ドット罫線におけるずれの影響の説明図である。 2ドット罫線におけるずれの影響の説明図である。 3ドット罫線におけるずれの影響の説明図である。 図8A及び図8Bは、2つのヘッドで印刷する際に、紙幅方向のずれが生じた場合のサンプル画像を示す図である。図8Aは、紙幅方向のずれがマイナス方向に50μmの場合の図であり、図8Bは、紙幅方法のずれがプラス方向に50μmの場合の図である。 紙Sが縮む場合の向きを示す模式図である。 紙Sの位置と搬送方向の2ドット罫線のずれの説明図である。 印刷処理のフロー図である。 第1実施形態のテキスト補正処理のフロー図である。 第2実施形態のテキスト補正処理のフロー図である。 2ドット罫線の補正の説明図である。 1ドット罫線の補正の説明図である。 図16A及び図16Bは、罫線パターンの一例である。図16Aは、紙幅方向の罫線パターンであり、図16Bは、搬送方向の罫線パターンである。 評価パターンの一例を示す図である。
符号の説明
1 プリンタ、
20 搬送ユニット、21A,21B 搬送ローラ、22 搬送ベルト、
23 給紙ローラ、30 ヘッドユニット、31 第1ヘッド、32 第2ヘッド、
40 ヒータユニット、41 乾燥機構、50 検出器群、
60 コントローラ、61 インターフェース部、62 CPU、
63 メモリ、64 ユニット制御回路、
110 コンピュータ

Claims (8)

  1. 液体を吐出する複数のノズルが所定方向に並んだ第1ノズル列と、
    液体を吐出する複数のノズルが前記所定方向に並んだ第2ノズル列と、
    前記第1ノズル列にて媒体に印刷した後、前記第2ノズル列にて前記媒体に印刷する際に、前記媒体上の位置に応じて前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列の少なくとも一方からの液体の吐出の補正を行うコントローラと、
    を有する液体吐出装置。
  2. 請求項1に記載の液体吐出装置であって、
    前記第1ノズル列と前記第2ノズル列との間に、前記第1ノズル列によって印刷された前記媒体の乾燥を促進させる乾燥機構を有する液体吐出装置。
  3. 請求項1又は2に記載の液体吐出装置であって、
    前記第1ノズル列と前記第2ノズル列とによって罫線を印刷する場合に、前記媒体上の位置に応じて前記補正を行う液体吐出装置。
  4. 請求項3に記載の液体吐出装置であって、
    前記コントローラは、前記罫線の方向と前記罫線の幅方向のドット数とに応じて、前記補正を行うか否かを決定する、液体吐出装置。
  5. 請求項4に記載の液体吐出装置であって、
    前記第1ノズル列の各ノズルと前記第2ノズル列の各ノズルは、前記所定方向に交互に配置されており、
    前記罫線が、前記所定方向の罫線であって、前記第1ノズル列の各ノズルと前記第2ノズル列の各ノズルとを用いて前記罫線の幅方向のドット数が1つに形成される罫線である場合に、前記コントローラは、前記媒体上の位置に応じて、前記第2ノズル列からの液体の吐出タイミングを調整することによって前記補正を行う、液体吐出装置。
  6. 請求項4に記載の液体吐出装置であって、
    前記第1ノズル列の各ノズルと前記第2ノズル列の各ノズルは、前記所定方向に交互に配置されており、
    前記罫線が、前記所定方向と交差する方向の罫線であって、前記第1ノズル列の或るノズルと前記第2ノズル列の或るノズルとを用いて前記罫線の幅方向のドット数が2つに形成される罫線である場合に、前記コントローラは、前記媒体上の位置に応じて、前記罫線の形成に使用する前記第2ノズル列のノズルを変更することによって前記補正を行う、液体吐出装置。
  7. 請求項3〜6の何れかに記載の液体吐出装置であって、
    幅方向のドット数の異なる複数の前記罫線が前記所定方向、及び前記所定方向と交差する方向にそれぞれ形成される罫線パターンを前記媒体上の複数の領域に印刷し、
    各罫線パターンの印刷結果に基づいて、前記補正を行う前記媒体上の位置が定められる、液体吐出装置。
  8. 液体を吐出する複数のノズルが所定方向に並んだ第1ノズル列と、
    液体を吐出する複数のノズルが前記所定方向に並んだ第2ノズル列と、
    を有する液体吐出装置による液体吐出方法であって、
    前記第1ノズル列にて媒体に印刷した後、前記第2ノズル列にて前記媒体に印刷する際に、前記媒体上の位置に応じて前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列の少なくとも一方からの液体の吐出の補正を行う、液体吐出方法。
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