JP2010080983A - 基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スピンレス方式で被処理基板上に処理液を供給ないし塗布する処理動作のタクトタイムを短縮するとともに、浮上搬送方式において基板上に処理液の塗布膜を塗布ムラのない均一な膜厚で形成する。
【解決手段】このレジスト塗布ユニット(CT)40において、基板Gを空気圧の力で空中に浮かせるステージ76は、基板搬送方向において分割された搬入領域M1、塗布領域M3および搬出領域M5を一列に配置している。搬入領域M1は基板Gのサイズを上回り、塗布処理を受けるべき新規の基板Gを搬入する。塗布領域M3は、基板Gのサイズよりも小さく、基板Gはこの領域M3を通過する際に上方のレジストノズル78からレジスト液Rの供給を受ける。搬出領域M5は基板Gのサイズを上回り、塗布処理を受けた基板Gはこの搬出領域M5から搬出される。
【選択図】 図5

Description

本発明は、被処理基板上に処理液を供給して処理を行う技術に係り、特にスピンレス方式で基板上に処理液を塗布する基板処理装置に関する。
最近、フラットパネルディスプレイ(FPD)の製造プロセスにおけるフォトリソグラフィー工程では、被処理基板(たとえばガラス基板)の大型化に有利なレジスト塗布法として、基板に対して長尺型のレジストノズルよりレジスト液を帯状に吐出させながらレジストノズルを相対移動または走査させることにより、回転運動を要することなく基板上に所望の膜厚でレジスト液を塗布するようにしたスピンレス方式が普及している。
スピンレス方式による従来のレジスト塗布装置は、たとえば特許文献1に記載されるように、ステージ上に水平に固定載置される基板とステージ上方に設けられるレジストノズルの吐出口との間に数百μm以下の微小ギャップを設定し、レジストノズルを走査方向(一般にノズル長手方向と直交する水平方向)に移動させながら基板上にレジスト液を吐出させるようにしている。この種のレジストノズルは、ノズル本体を横長または長尺状に形成して、口径の非常に小さい微細径(たとえば100μm程度)の吐出口からレジスト液を帯状に吐出するように構成されている。このような長尺型レジストノズルの走査による塗布処理が終了すると、当該基板は搬送ロボットまたは搬送アームによりステージから取り出され、装置の外へ搬出される。直後に、後続の新たな基板が搬送ロボットにより装置に搬入され、ステージ上に載置される。そして、この新たな基板に対してレジストノズルの走査により上記と同様の塗布処理が繰り返される。
特開平10−156255
上記のようなスピンレス方式のレジスト塗布装置では、処理済の基板をステージからアンローディングないし搬出してステージ上面を完全に空状態にしない限り、後続の新たな基板をステージ上に搬入ないし載置することができない。このため、レジストノズルを走査させる動作の所要時間(Tc)に、未処理の基板をステージ上に搬入ないしローディングする動作の所要時間(Tin)と、処理済の基板をステージからアンローディングないし搬出する動作の所要時間(Tout)とを足し合わせた塗布処理1サイクルの所要時間(Tc+Tin+Tout)がそのままタクトタイムになり、タクトタイムの短縮化が難しいという問題がある。
本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、スピンレス方式で被処理基板上に処理液を供給ないし塗布する処理動作のタクトタイムを短縮する基板処理装置を提供する。
さらに、本発明は、浮上搬送方式において被処理基板上に処理液の塗布膜を塗布ムラのない均一な膜厚で形成できるようにした基板処理装置を提供する。
上記の目的を達成するために、本発明の基板処理装置は、所定の搬送方向に沿って、被処理基板よりもサイズの大きい搬入領域と、前記基板よりもサイズの小さい塗布領域と、前記基板よりもサイズの大きい搬出領域とをこの順に一列に設け、前記搬入領域、前記塗布領域および前記搬出領域の各領域で前記基板を空気圧の力で空中に浮かせるステージと、前記ステージ上で浮いている前記基板を着脱可能に保持して前記搬入領域から前記塗布領域を通って前記搬出領域まで搬送する基板搬送部と、前記ステージの塗布領域を通過する前記基板の被処理面に向けて塗布用の処理液を帯状に吐出する長尺型のノズルを有する処理液供給部とを具備し、前記ステージの搬入領域および搬出領域には、前記基板に垂直上向きの圧力を与えるための気体を噴出する噴出口を一定の密度で多数配設し、前記ステージの塗布領域には、前記基板に垂直上向きの圧力を与えるための気体を噴出する噴出口と前記基板に垂直下向きの圧力を与えるための気体を吸引する吸引口とを一定の密度で混在させて多数配設してなる。
本発明においては、浮上式のステージを搬入領域、塗布領域および搬出領域に分割し、それらの各領域に基板を順次転送し、基板搬入動作、レジスト液供給動作、基板搬出動作を各領域で独立または並列的に行うようにしており、これによって、1枚の基板についてステージ上に搬入する動作に要する時間と、ステージ上で搬入領域から搬出領域まで搬送するのに要する時間と、搬出領域から搬出するのに要する時間とを足し合わせた塗布処理1サイクルの所要時間よりも、タクトタイムを短縮することができる。
そして、搬送方向において塗布領域のサイズを基板よりも小くし、塗布領域内に基板に垂直上向きの圧力を与えるための気体を噴出する噴出口と基板に垂直下向きの圧力を与えるための気体を吸引する吸引口とを一定の密度で混在させて多数配設しているので、塗布処理中に基板の浮上高度を効率よく安定に設定値に保持し、基板上に塗布ムラのない一定膜厚のレジスト塗布膜を形成することができる。
本発明の基板処理装置によれば、上記のような構成と作用により、スピンレス方式で被処理基板上に処理液を供給ないし塗布する処理動作のタクトタイムを短縮できるだけでなく、浮上搬送方式において基板上に処理液の塗布膜を塗布ムラのない均一な膜厚で形成することができる。
本発明の適用可能な塗布現像処理システムの構成を示す平面図である。 実施形態の塗布現像処理システムにおける処理の手順を示すフローチャートである。 実施形態の塗布現像処理システムにおけるレジスト塗布ユニットおよび減圧乾燥ユニットの全体構成を示す略平面図である。 実施形態におけるレジスト塗布ユニットの全体構成を示す斜視図である。 実施形態におけるレジスト塗布ユニットの全体構成を示す略正面図である。 実施形態のステージ塗布領域における噴出口と吸入口の配列パターンの一例を示す平面図である。 実施形態のレジスト塗布ユニットにおける基板搬送部の構成を示す一部断面略側面図である。 実施形態のレジスト塗布ユニットにおける基板搬送部の保持部の構成を示す拡大断面図である。 実施形態のレジスト塗布ユニットにおける基板搬送部のパッド部の構成を示す斜視図である。 実施形態のレジスト塗布ユニットにおける基板搬送部の保持部の一変形例を示す斜視図である。 実施形態のレジスト塗布ユニットにおける噴出制御部の構成を示す断面図である。 実施形態のレジスト塗布ユニットにおけるステージ内部の流路の構成を示す部分断面図である。 実施形態のレジスト塗布ユニットにおける制御系の構成を示すブロック図である。 実施形態のレジスト塗布ユニットの要部における塗布処理動作の一段階を示す略側面図である。 実施形態のレジスト塗布ユニットの要部における塗布処理動作の一段階を示す略側面図である。 実施形態のレジスト塗布ユニットの要部における塗布処理動作の一段階を示す略側面図である。 実施形態のレジスト塗布ユニットの要部における塗布処理動作の一段階を示す略側面図である。 実施形態のレジスト塗布ユニットの要部における塗布処理動作の一段階を示す略側面図である。 実施形態のレジスト塗布ユニットの要部における塗布処理動作の一段階を示す略側面図である。
以下、添付図を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
図1に、本発明の基板処理装置の適用可能な構成例として塗布現像処理システムを示す。この塗布現像処理システムは、クリーンルーム内に設置され、たとえばLCD基板を被処理基板とし、LCD製造プロセスにおいてフォトリソグラフィー工程の中の洗浄、レジスト塗布、プリベーク、現像およびポストベークの各処理を行うものである。露光処理は、このシステムに隣接して設置される外部の露光装置(図示せず)で行われる。
この塗布現像処理システムは、大きく分けて、カセットステーション(C/S)10と、プロセスステーション(P/S)12と、インタフェース部(I/F)14とで構成される。
システムの一端部に設置されるカセットステーション(C/S)10は、複数の基板Gを収容するカセットCを所定数たとえば4個まで載置可能なカセットステージ16と、このカセットステージ16上の側方でかつカセットCの配列方向と平行に設けられた搬送路17と、この搬送路17上で移動自在でステージ16上のカセットCについて基板Gの出し入れを行う搬送機構20とを備えている。この搬送機構20は、基板Gを保持できる手段たとえば搬送アームを有し、X,Y,Z,θの4軸で動作可能であり、後述するプロセスステーション(P/S)12側の搬送装置38と基板Gの受け渡しを行えるようになっている。
プロセスステーション(P/S)12は、上記カセットステーション(C/S)10側から順に洗浄プロセス部22と、塗布プロセス部24と、現像プロセス部26とを基板中継部23、薬液供給ユニット25およびスペース27を介して(挟んで)横一列に設けている。
洗浄プロセス部22は、2つのスクラバ洗浄ユニット(SCR)28と、上下2段の紫外線照射/冷却ユニット(UV/COL)30と、加熱ユニット(HP)32と、冷却ユニット(COL)34とを含んでいる。
塗布プロセス部24は、スピンレス方式のレジスト塗布ユニット(CT)40と、減圧乾燥ユニット(VD)42と、上下2段型アドヒージョン/冷却ユニット(AD/COL)46と、上下2段型加熱/冷却ユニット(HP/COL)48と、加熱ユニット(HP)50とを含んでいる。
現像プロセス部26は、3つの現像ユニット(DEV)52と、2つの上下2段型加熱/冷却ユニット(HP/COL)53と、加熱ユニット(HP)55とを含んでいる。
各プロセス部22,24,26の中央部には長手方向に搬送路36,51,58が設けられ、搬送装置38,54,60がそれぞれ搬送路36,51,58に沿って移動して各プロセス部内の各ユニットにアクセスし、基板Gの搬入/搬出または搬送を行うようになっている。なお、このシステムでは、各プロセス部22,24,26において、搬送路36,51,58の一方の側に液処理系のユニット(SCR,CT,DEV等)が配置され、他方の側に熱処理系のユニット(HP,COL等)が配置されている。
システムの他端部に設置されるインタフェース部(I/F)14は、プロセスステーション12と隣接する側にイクステンション(基板受け渡し部)56およびバッファステージ57を設け、露光装置と隣接する側に搬送機構59を設けている。この搬送機構59は、Y方向に延在する搬送路19上で移動自在であり、バッファステージ57に対して基板Gの出し入れを行なうほか、イクステンション(基板受け渡し部)56や隣の露光装置と基板Gの受け渡しを行うようになっている。
図2に、この塗布現像処理システムにおける処理の手順を示す。先ず、カセットステーション(C/S)10において、搬送機構20が、ステージ16上の所定のカセットCの中から1つの基板Gを取り出し、プロセスステーション(P/S)12の洗浄プロセス部22の搬送装置38に渡す(ステップS1)。
洗浄プロセス部22において、基板Gは、先ず紫外線照射/冷却ユニット(UV/COL)30に順次搬入され、最初の紫外線照射ユニット(UV)では紫外線照射による乾式洗浄を施され、次の冷却ユニット(COL)では所定温度まで冷却される(ステップS2)。この紫外線洗浄では主として基板表面の有機物が除去される。
次に、基板Gはスクラバ洗浄ユニット(SCR)28の1つでスクラビング洗浄処理を受け、基板表面から粒子状の汚れが除去される(ステップS3)。スクラビング洗浄の後、基板Gは、加熱ユニット(HP)32で加熱による脱水処理を受け(ステップS4)、次いで冷却ユニット(COL)34で一定の基板温度まで冷却される(ステップS5)。これで洗浄プロセス部22における前処理が終了し、基板Gは、搬送装置38により基板受け渡し部23を介して塗布プロセス部24へ搬送される。
塗布プロセス部24において、基板Gは、先ずアドヒージョン/冷却ユニット(AD/COL)46に順次搬入され、最初のアドヒージョンユニット(AD)では疎水化処理(HMDS)を受け(ステップS6)、次の冷却ユニット(COL)で一定の基板温度まで冷却される(ステップS7)。
その後、基板Gは、レジスト塗布ユニット(CT)40でスピンレス法によりレジスト液を塗布され、次いで減圧乾燥ユニット(VD)42で減圧による乾燥処理を受ける(ステップS8)。
次に、基板Gは、加熱/冷却ユニット(HP/COL)48に順次搬入され、最初の加熱ユニット(HP)では塗布後のベーキング(プリベーク)が行われ(ステップS9)、次に冷却ユニット(COL)で一定の基板温度まで冷却される(ステップS10)。なお、この塗布後のベーキングに加熱ユニット(HP)50を用いることもできる。
上記塗布処理の後、基板Gは、塗布プロセス部24の搬送装置54と現像プロセス部26の搬送装置60とによってインタフェース部(I/F)14へ搬送され、そこから露光装置に渡される(ステップS11)。露光装置では基板G上のレジストに所定の回路パターンを露光される。そして、パターン露光を終えた基板Gは、露光装置からインタフェース部(I/F)14に戻される。インタフェース部(I/F)14の搬送機構59は、露光装置から受け取った基板Gをイクステンション56を介してプロセスステーション(P/S)12の現像プロセス部26に渡す(ステップS11)。
現像プロセス部26において、基板Gは、現像ユニット(DEV)52のいずれか1つで現像処理を受け(ステップS12)、次いで加熱/冷却ユニット(HP/COL)53の1つに順次搬入され、最初の加熱ユニット(HP)ではポストベーキングが行われ(ステップS13)、次に冷却ユニット(COL)で一定の基板温度まで冷却される(ステップS14)。このポストベーキングに加熱ユニット(HP)55を用いることもできる。
現像プロセス部26での一連の処理が済んだ基板Gは、プロセスステーション(P/S)12内の搬送装置60,54,38によりカセットステーション(C/S)10まで戻され、そこで搬送機構20によりいずれか1つのカセットCに収容される(ステップS1)。
この塗布現像処理システムにおいては、たとえば塗布プロセス部24のレジスト塗布ユニット(CT)40に本発明を適用することができる。以下、図3〜図19につき本発明をレジスト塗布ユニット(CT)40に適用した一実施形態を説明する。
図3に、この実施形態におけるレジスト塗布ユニット(CT)40および減圧乾燥ユニット(VD)42の全体構成を示す。
図3に示すように、支持台または支持フレーム70の上にレジスト塗布ユニット(CT)40と減圧乾燥ユニット(VD)42とがX方向に横一列に配置されている。塗布処理を受けるべき新たな基板Gは、搬送路51側の搬送装置54(図1)により矢印FAで示すようにレジスト塗布ユニット(CT)40に搬入される。レジスト塗布ユニット(CT)40で塗布処理の済んだ基板Gは、支持台70上のガイドレール72に案内されるX方向に移動可能な搬送アーム74により、矢印FBで示すように減圧乾燥ユニット(VD)42に転送される。減圧乾燥ユニット(VD)42で乾燥処理を終えた基板Gは、搬送路51側の搬送装置54(図1)により矢印FCで示すように引き取られる。
レジスト塗布ユニット(CT)40は、X方向に長く延びるステージ76を有し、このステージ76上で基板Gを同方向に平流しで搬送しながら、ステージ76の上方に配置された長尺型のレジストノズル78より基板G上にレジスト液を供給して、スピンレス法で基板上面(被処理面)に一定膜厚のレジスト塗布膜を形成するように構成されている。ユニット(CT)40内の各部の構成および作用は後に詳述する。
減圧乾燥ユニット(VD)42は、上面が開口しているトレーまたは底浅容器型の下部チャンバ80と、この下部チャンバ80の上面に気密に密着または嵌合可能に構成された蓋状の上部チャンバ(図示せず)とを有している。下部チャンバ80はほぼ四角形で、中心部には基板Gを水平に載置して支持するためのステージ82が配設され、底面の四隅には排気口83が設けられている。各排気口83は排気管(図示せず)を介して真空ポンプ(図示せず)に通じている。下部チャンバ80に上部チャンバを被せた状態で、両チャンバ内の密閉された処理空間を該真空ポンプにより所定の真空度まで減圧できるようになっている。
図4および図5に、本発明の一実施形態におけるレジスト塗布ユニット(CT)40内のより詳細な全体構成を示す。
この実施形態のレジスト塗布ユニット(CT)40においては、ステージ76が、従来のように基板Gを固定保持する載置台として機能するのではなく、基板Gを空気圧の力で空中に浮かせるための基板浮上台として機能する。そして、ステージ76の両サイドに配置されている直進運動型の基板搬送部84が、ステージ76上で浮いている基板Gの両側縁部をそれぞれ着脱可能に保持してステージ長手方向(X方向)に基板Gを搬送するようになっている。
詳細には、ステージ76は、その長手方向(X方向)において5つの領域M1,M2,M3,M4,M5に分割されている(図5)。左端の領域M1は搬入領域であり、塗布処理を受けるべき新規の基板Gはこの領域M1内の所定位置に搬入される。この搬入領域M1には、搬送装置54(図1)の搬送アームから基板Gを受け取ってステージ76上にローディングするためにステージ下方の原位置とステージ上方の往動位置との間で昇降移動可能なリフトピン86が所定の間隔を置いて複数本(たとえば4本)設けられている。これらのリフトピン86は、たとえばエアシリンダ(図示せず)を駆動源に用いる搬入用のリフトピン昇降部85(図13)によって昇降駆動される。
この搬入領域M1は浮上式の基板搬送が開始される領域でもあり、この領域内のステージ上面には基板Gを所望の浮上高さ位置または浮上高度Haで浮かせるために高圧または正圧の圧縮空気を噴き出す噴出口88が一定の密度で多数設けられている。ここで、搬入領域M1においてステージ76の上面からみた基板Gの浮上高度Haは、特に高い精度を必要とせず、たとえば100〜150μmの範囲内に保たれればよい。また、搬送方向(X方向)において、搬入領域M1のサイズは基板Gのサイズを上回っているのが好ましい。さらに、搬入領域M1には、基板Gをステージ76上で位置合わせするためのアライメント部(図示せず)も設けられている。
ステージ76の中心部に設定された領域M3はレジスト液供給領域または塗布領域であり、基板Gはこの領域M3を通過する際に所定の位置で上方のレジストノズル78からレジスト液Rの供給を受ける。この塗布領域M3のステージ上面には、たとえば図6に示すような配列または分布パターンで、基板Gを所望の浮上高度Hbで浮かせるために高圧または正圧の圧縮空気を噴き出す噴出口88と負圧で空気を吸い込む吸引口90とが一定の密度で混在して多数設けられている。
ここで、正圧の噴出口88と負圧の吸引口90とを混在させているのは、浮上高度Hbを高い精度で設定値(たとえば50μm)に保持するためである。つまり、塗布領域M3における浮上高度Hbは、ノズル下端(吐出口)と基板上面(被処理面)との間のギャップS(たとえば100μm)を規定する。このギャップSはレジスト塗布膜やレジスト消費量を左右する重要なパラメータであり、高い精度で一定に維持される必要がある。この実施形態では、基板Gの塗布領域M3を通過している部位に対しては、噴出口88から圧縮空気による垂直上向きの力を加えると同時に、吸引口90より負圧吸引力による垂直下向きの力を加えて、双方向の合成された圧力のバランスを制御することで、塗布用の浮上高度Hbを設定値(50μm)に維持するようにしている。この浮上高度制御のために、基板Gの高さ位置を検出する高度検出センサ(図示せず)等を含むフィードバック制御機構が設けられてよい。なお、搬送方向(X方向)における塗布領域M3のサイズは、レジストノズル78の直下に上記のような狭いギャップSを安定に形成できるほどの余裕があればよく、通常は基板Gのサイズよりも小さくてよく、たとえば1/3〜1/4程度でよい。
搬入領域M1と塗布領域M3との間に設定された中間の領域M2は、搬送中に基板Gの浮上高さ位置を搬入領域M1における浮上高度Ha(100〜150μm)から塗布領域M3における浮上高度Hb(50μm)へ変化または遷移させるための遷移領域である。この遷移領域M2内でもステージ76の上面には噴出口88と吸引口90とを混在させて配置している。ただし、吸引口90の密度を搬送方向に沿って次第に大きくしており、これによって搬送中に基板Gの浮上高度が漸次的にHaからHbに移るようになっている。
塗布領域M3の下流側隣の領域M4は、搬送中に基板Gの浮上高さ位置を塗布用の浮上高度Hb(50μm)から搬出用の浮上高度Hc(たとえば100〜150μm)に変えるための遷移領域である。この遷移領域M4のステージ上面には、搬送方向において上記した上流側の遷移領域M2と対称的な分布パターンで噴出口88と吸引口90とが混在して配置されている。
ステージ76の下流端(右端)の領域M5は搬出領域である。レジスト塗布ユニット(CT)40で塗布処理を受けた基板Gは、この搬出領域M5内の所定位置または搬出位置から搬送アーム74(図3)によって下流側隣の減圧乾燥ユニット(VD)42(図3)へ搬出される。この搬出領域M5は上記した搬入領域M1と空間的に対称的な構成になっており、基板Gをステージ76上からアンローディングして搬送アーム74(図3)へ受け渡すためにステージ下方の原位置とステージ上方の往動位置との間で昇降移動可能なリフトピン92が所定の間隔を置いて複数本(たとえば4本)設けられるとともに、基板Gを上記浮上高度Hcに浮かせるための噴出口88がステージ上面に一定の密度で多数設けられている。リフトピン92は、たとえばエアシリンダ(図示せず)を駆動源に用いる搬出用のリフトピン昇降部91(図13)によって昇降駆動される。
レジストノズル78は、レジスト液供給部に含まれ、ステージ76上の基板Gを一端から他端までカバーできる長さでY方向に延びる長尺状のノズル本体を有し、レジスト液供給源93(図13)からのレジスト液供給管94に接続されている。ノズル移動機構75(図3,図13)は、図3に示すように、レジストノズル78を水平に支持する逆さコ字状または門形の支持体77と、この支持体77をX方向で双方向に直進移動させる直進駆動部79とを有する。この直進駆動部79は、たとえばガイド付きのリニアモータ機構またはボールネジ機構で構成されてよい。また、レジストノズル78の高さ位置を変更または調整するためのガイド付きのノズル昇降機構81(図13)が、たとえば支持体77とレジストノズル78とを接続するジョイント部83に設けられている。
図4、図7および図8に示すように、基板搬送部84は、ステージ76の左右両サイドに平行に配置された一対のガイドレール96と、各ガイドレール96上に軸方向(X方向)に移動可能に取り付けられたスライダ98と、各ガイドレール96上でスライダ98を直進移動させる搬送駆動部100と、各スライダ98からステージ76の中心部に向かって延びて基板Gの左右両側縁部を着脱可能に保持する保持部102とをそれぞれ有している。
ここで、搬送駆動部100は、直進型の駆動機構たとえばリニアモータによって構成されている。また、保持部102は、基板Gの左右両側縁部の下面に真空吸着力で結合する吸着パッド104と、先端部で吸着パッド104を支持し、スライダ98側の基端部を支点として先端部の高さ位置を変えられるように弾性変形可能な板バネ型のパッド支持部106とをそれぞれ有している。吸着パッド104は一定のピッチで一列に配置され、パッド支持部106は各々の吸着パッド104を独立に支持している。これにより、個々の吸着パッド104およびパッド支持部106が独立した高さ位置で(異なる高さ位置でも)基板Gを安定に保持できるようになっている。
図7および図8に示すように、この実施形態におけるパッド支持部106は、スライダ98の内側面に昇降可能に取り付けられた板状のパッド昇降部材108に取り付けられている。スライダ98に搭載されているたとえばエアシリンダ(図示せず)からなるパッドアクチエータ109(図13)が、パッド昇降部材108を基板Gの浮上高さ位置よりも低い原位置(退避位置)と基板Gの浮上高さ位置に対応する往動位置(結合位置)との間で昇降移動させるようになっている。
図9に示すように、各々の吸着パッド104は、たとえば合成ゴム製で直方体形状のパッド本体110の上面に複数個の吸引口112を設けている。これらの吸引口112はスリット状の長穴であるが、丸や矩形の小孔でもよい。吸着パッド104には、たとえば合成ゴムからなる帯状のバキューム管114が接続されている。これらのバキューム管114の管路116はパッド吸着制御部115(図13)の真空源にそれぞれ通じている。
パッド吸着制御部115(図13)は、バキューム管114の管路116(図9)を切替弁(図示せず)を介して圧縮空気源(図示せず)にも接続しており、吸着パッド104を基板Gの側縁部から分離させるときは、該切替弁を該圧縮空気源側に切り替えて、吸着パッド104に正圧または高圧の圧縮空気を供給するようになっている。
保持部102においては、図4に示すように、片側一列の真空吸着パッド104およびパッド支持部106が1組毎に分離している分離型または完全独立型の構成が好ましい。しかし、図10に示すように、切欠き部118を設けた一枚の板バネで片側一列分のパッド支持部120を形成してその上に片側一列の真空吸着パッド104を配置する一体型の構成も可能である。
上記のように、ステージ76の上面には多数の噴出口88が設けられている。この実施形態では、ステージ76の搬入領域M1および搬出領域M5に属する各噴出口88について、空気の噴出流量を基板Gとの相対的な位置関係で個別的かつ自動的に切り換える噴出制御部122を流量切換弁の形態でステージ76の内部に設けている。
図11に、一実施例による噴出制御部122の構成を示す。この噴出制御部122は、ステージ76の内部に形成された球面体形状の壁面を有する弁室124と、この弁室124の中で移動可能に設けられた球状の弁体126とを有している。弁室124の頂部および底部には、鉛直方向で互いに対向する出口124aおよび入口124bがそれぞれ形成されている。出口124aは、当該噴出制御部122と対応する噴出口88に連通している。入口124bは、ステージ76の下部を走っている圧縮空気供給路128に連通している。
図12に、ステージ76内における圧縮空気供給路128の配管パターンの一例を示す。たとえばコンプレッサ等の圧縮空気源(図示せず)からの圧縮空気は、外部配管130の中を流れてきてステージ76内の圧縮空気導入部132に導入される。圧縮空気導入部132に導入された圧縮空気は、そこからステージ76内に張り巡らされている多数の圧縮空気供給路128に分配される。
図11において、弁室124の出口124aの周りは弁座を構成する。この弁座には、出口124aから放射状に延びる溝部124cが周回方向に所定の間隔(たとえば90・間隔)を置いて複数個(4個)形成されている。これにより、弁体126が弁座に密着または着座して出口124aを塞いでも弁室124から圧縮空気が溝部124cを通って噴出口88側に漏出するようになっている。弁体126は、弁室124の内径よりも一回りないし二回り小さな直径を有するたとえば樹脂製の球体であり、球面の下半部に入口124b側の空気圧に応じた垂直上向きの力PUを受けるとともに、球面の上半部に出口124a側の空気圧に応じた垂直下向きの力(反作用)PDを受ける。また、弁体126にはその質量に応じた重力PG(一定値)が常時垂直下向きに作用する。弁体126は、上記のような垂直上向きの力PUと垂直下向きの力(PD+PG)との差に応じて弁室124内で鉛直方向の位置(高さ位置)を変える。
この実施形態では、図11に示すように、各噴出口88の上方に基板Gが在るか否かに応じて、当該噴出口88直下の噴出制御部122では、弁室124内の弁体126の高さ位置が出口124a側の弁座に密着する第1の位置、もしくは該弁座から離間して弁室124内で浮いた状態になる第2の位置のいずれかに切り換わるようになっている。
すなわち、各噴出口88の上方に(厳密には設定浮上高度Ha以下の接近距離で)基板Gが在るときは、基板Gからの反作用で当該噴出口88付近やその直下の弁室124の出口124a付近の空気圧が高くなって、弁体126に作用する垂直下向きの力(特にPD)が垂直上向きの力PUと互角かそれを少し上回る程に増大し、弁体126が出口124a側の弁座から離間する。これにより、出口124aが開状態となり、入口124bより弁室124に導入された圧縮空気は大きな流量で出口124aを通り抜けて噴出口88より噴き出る。
上記のようにステージ76の上面に形成された多数の噴出口88およびそれらに浮上力発生用の圧縮空気を供給するための圧縮供給源、外部配管130、圧縮空気供給路128、噴出制御部122、さらにはステージ76の領域M2,M3,M4内に噴出口88と混在して形成された吸引口90およびそれらに負圧吸引力を与えるためのバキューム機構等により、搬入領域M1および搬出領域M5では基板Gを効率よく所望の高さで浮かせ、塗布領域M3では基板Gを高い精度で設定高さ位置に浮かせるためのステージ基板浮上部134(図13)が構成されている。
図13に、この実施形態のレジスト塗布ユニット(CT)40における制御系の構成を示す。コントローラ136は、マイクロコンピュータからなり、ユニット内の各部、特にレジスト液供給源93、ノズル移動機構75、ノズル昇降機構81、ステージ基板浮上部134、搬送駆動部100、パッド吸着制御部115、パッドアクチエータ109、搬入用リフトピン昇降部85、搬出用リフトピン昇降部91等の個々の動作と全体の動作(シーケンス)を制御する。
次に、この実施形態のレジスト塗布ユニット(CT)40における塗布処理動作を説明する。図14〜図19に、塗布領域M3回りでの塗布処理動作の各段階を示す。
コントローラ136は、たとえば光ディスク等の記憶媒体に格納されているレジスト塗布処理プログラムを主メモリに取り込んで実行し、プログラムされた一連の塗布処理動作を制御する。
搬送装置54(図1)より未処理の新たな基板Gがステージ76の搬入領域M1に搬入されると、リフトピン86が往動位置で該基板Gを受け取る。搬送装置54が退出した後、リフトピン86が下降して基板Gを搬送用の高さ位置つまり浮上高度Ha(図5)まで降ろす。次いで、アライメント部(図示せず)が作動し、浮上状態の基板Gに四方から押圧部材(図示せず)を押し付けて、基板Gをステージ76上で位置合わせする。アライメント動作が完了すると、その直後に基板搬送部84においてパッドアクチエータ109が作動し、吸着パッド104を原位置(退避位置)から往動位置(結合位置)へ上昇(UP)させる。吸着パッド104は、その前からバキュームがオンしており、浮上状態の基板Gの側縁部に接触するや否や真空吸着力で結合する。吸着パッド104が基板Gの側縁部に結合した直後に、アライメント部は押圧部材を所定位置へ退避させる。
次に、基板搬送部84は、保持部102で基板Gの側縁部を保持したままスライダ98を搬送始点位置から搬送方向(X方向)へ比較的高速の一定速度Vaで直進移動させる。この第1段階(塗布処理前)の基板搬送において、基板Gの前部が搬入領域M1から遷移領域M2を通って塗布領域M3に入ると、図14に示すように基板Gの浮上高度が漸次的に下がる。これは、塗布領域M3内の吸引口90からの吸引力が基板Gに作用し、基板Gが塗布領域M3に進入するにつれて基板全体に作用する吸引力が増大するためである。かかる基板Gの浮上高度の変化は塗布処理前のことなので、塗布処理に影響することはない。
こうして、搬送方向において、基板Gの前端が塗布領域M3の下流側の端部付近の設定位置に着いたところで、塗布領域M3内における基板Gの浮上高度が最小値つまり塗布用の設定浮上高度Hb(たとえば50μm)に達し、ここで基板搬送部84が第1段階の基板搬送を停止する(図15)。この時、レジストノズル78は、塗布領域M3の下流側端部の真上で待機している。
基板Gが止まると、直ちにノズル昇降機構81が作動して、レジストノズル78を垂直下方に降ろし、ノズルの吐出口と基板Gとの距離間隔またはギャップSが設定値(たとえば100μm)に達したところでノズル下降動作を止める。次いで、レジスト液供給部においてレジストノズル78より基板Gの上面に向けてレジスト液の吐出を開始させる。この際、最初に微量のレジスト液を出してノズル吐出口と基板GとのギャップSを完全に塞いでから、正規の流量で吐出を開始するのが好ましい。一方で、ノズル移動機構75においてレジストノズル78の走査も開始される。このノズル走査は、搬送方向とは反対の方向に一定速度Vnで行われる。さらに、基板搬送部84が第2段階の基板搬送を開始する。この第2段階つまり塗布時の基板搬送は、比較的低速の一定速度Vbで行われる。
こうして、塗布領域M3内では、図17に示すように、基板Gが水平姿勢で搬送方向(X方向)に一定速度Vbで移動すると同時に、それと逆方向に長尺型レジストノズル78がレジスト液Rを一定の流量で帯状に吐出しながら一定速度Vnで移動することにより、基板Gの前端側から後端側に向かってレジスト液の塗布膜RMが形成されていく。この塗布処理中、基板Gは、塗布領域M3の全域を覆ったままX方向に移動するので、噴出口88からの垂直上向きの揚力と吸引口90からの垂直下向きの吸引力とが均衡した一定の浮上力を領域内の各位置で均一に受け、塗布領域M3およびその付近では上下にぶれたりせずに設定浮上高度Hbでの水平姿勢を安定に維持する。このことにより、レジストノズル78の吐出口と基板GとのギャップSが高い精度で設定値(100μm)に始終保持された状態の下で、基板G上へのレジスト液の塗布が実行される。
この実施形態では、塗布処理中の基板搬送速度Vbとノズル移動速度Vnとは一定の関係、つまり図18に示すように基板Gの後端が塗布領域M3の上流端付近の所定位置に着くと同時にレジストノズル78も同所定位置に着くように設定される。すなわち、塗布開始(図16)の状態から、基板Gの後端が上記所定位置に到達するまでに要する時間TGとレジストノズル78が同所定位置まで到達するのに要する時間T78とが等しくなるように両速度Vb,Vnが設定される。ここで、搬送方向における基板Gおよび塗布領域M3のサイズをそれぞれLG,LM3とすると、次の式(1)を満たすようにVbとVnの比を選定すればよい。
G=(LG−LM3)/Va, T78=LM3/Vn
G=T78 ∴(LG−LM3)/Va=LM3/Vn
∴ Vn=Vb*LM3/(LG−LM3) ・・・・(1)
こうして基板Gの後端とレジストノズル78とが同時に塗布領域M3の上流端付近の所定位置に着くと、レジスト液供給部側では、ノズル移動機構75がレジストノズル78の走査を停止し、レジスト液供給源93がレジストノズル78からのレジスト液Rの吐出を終了させる。次いで、図19に示すように、ノズル昇降機構81がレジストノズル78を垂直上方に持ち上げて基板Gから退避させる。
一方、基板搬送部84は、基板Gの後端が上記所定位置に到達した後は、第2段階の基板搬送から第3段階(塗布後)の基板搬送に移行し、基板搬送速度をそれまでの低速度Vbから高速度Vcに切り替える。この第3段階の基板搬送で、基板Gは搬出部M5まで一気に搬送される。この際、図19に示すように、基板Gの後端部が塗布領域M3内を上記所定位置(塗布終点位置)から搬送方向(X方向)に移動または通過する際に浮上高度がHbからHaに向かって漸次的に上昇する。これは、塗布領域M3内で吸引口90から基板Gに作用する垂直下向きの吸引力が基板Gの移動につれて次第に減少するためである。かかる基板Gの浮上高度の変化は塗布処理後のことなので、塗布処理に影響を及ぼすことはない。
こうして基板Gが塗布領域M3から遷移領域M5を通って搬出領域M4内に搬送され搬送終点位置に着くと、基板搬送部84は第3段階の基板搬送を停止する。この直後に、パッド吸着制御部115が吸着パッド104に対するバキュームの供給を止め、これと同時にパッドアクチエータ109が吸着パッド104を往動位置(結合位置)から原位置(退避位置)へ下ろし、基板Gの両側端部から吸着パッド104を分離させる。この時、パッド吸着制御部115は吸着パッド104に正圧(圧縮空気)を供給し、基板Gからの分離を速める。代わって、リフトピン92が基板Gをアンローディングするためにステージ下方の原位置からステージ上方の往動位置へ上昇する。
しかる後、搬出領域M5に搬出機つまり搬送アーム74がアクセスし、リフトピン92から基板Gを受け取ってステージ76の外へ搬出する。基板搬送部84は、基板Gをリフトピン92に渡したなら直ちに搬入領域M1へ高速度で引き返す。搬出領域M5で上記のように処理済の基板Gが搬出される頃に、搬入領域M1では次に塗布処理を受けるべき新たな基板Gについて搬入、アライメントないし搬送開始が行われる。
上記のように、この実施形態においては、ステージ76上に搬入領域M1、塗布領域M3、搬出領域M5を別々に設け、それらの各領域に基板を順次転送して基板搬入動作、レジスト液供給動作、基板搬出動作を各領域で独立または並列的に行うようにしており、これによって、1枚の基板Gについてステージ76上に搬入する動作に要する時間(TIN)と、ステージ76上で搬入領域M1から搬出領域M5まで搬送するのに要する時間(TC)と、搬出領域M5から搬出するのに要する時間(TOUT)とを足し合わせた塗布処理1サイクルの所要時間(TC+TIN+TOUT)よりも、タクトタイムを短縮することができる。
しかも、ステージ76の上面に設けた噴出口88より噴出する気体の圧力を利用して基板Gを空中に浮かせ、浮いている基板Gをステージ76上で搬送しながら長尺型レジストノズル78より基板G上にレジスト液を供給して塗布するようにしたので、塗布処理時に長尺型レジストノズル78を走査させる距離を基板Gの全長よりも大幅に短くすることができる。しかも、レジストノズル78の走査は基板Gの搬送と逆方向に行われるので、低い走査速度に設定することができる。これは、基板が大型化するほど、つまり長尺型レジストノズルが重厚長大になるほど有利になる。
そして、基板Gがステージ76の塗布領域M3を通過する途中でその領域のほぼ全域を覆っている間に、基板Gの上面(被処理面)にレジスト液を供給する処理(塗布処理)を塗布領域M3内で実行するようにしたので、塗布処理の開始から終了までの全処理時間を通じて搬送中の基板Gの浮上高度Hbを塗布領域M3内で設定値に保持し(それによって、レジストノズル78の吐出口と基板GとのギャップSを設定値に保持し)、基板G上に塗布ムラのない一定膜厚のレジスト塗布膜を形成することができる。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で種々の変形が可能である。
たとえば、上記した実施形態における基板搬送部84の保持部102は真空吸着式のパッド104を有するものであったが、基板Gの側縁部をメカニカルに(たとえば狭着して)保持するパッド等も可能である。また、パッド104を基板Gの側縁部に着脱自在に結合するための機構(パッド支持部106、パッド昇降部108、パッドアクチエータ109)にも種々の方式、構成を採用することができる。また、上記実施形態における基板搬送部84は基板Gの左右両側縁部を保持して搬送したが、基板Gの片側の側縁部のみを保持して基板搬送を行うことも可能である。上記実施形態は1本の長尺型レジストノズル78を走査して基板Gの上面全体にレジスト液を均一に供給(塗布)した。しかし、基板G上の被処理面を複数のエリアに分割して各エリアに個別のノズルを充てたり、各エリア毎に処理液や膜厚を独立に設定するなどの変形も可能である。
上記した実施形態はLCD製造の塗布現像処理システムにおけるレジスト塗布装置に係るものであったが、本発明は被処理基板上に処理液を供給する任意の処理装置やアプリケーションに適用可能である。したがって、本発明における処理液としては、レジスト液以外にも、たとえば層間絶縁材料、誘電体材料、配線材料等の塗布液も可能であり、現像液やリンス液等も可能である。本発明における被処理基板はLCD基板に限らず、他のフラットパネルディスプレイ用基板、半導体ウエハ、CD基板、ガラス基板、フォトマスク、プリント基板等も可能である。

Claims (11)

  1. 所定の搬送方向に沿って、被処理基板よりもサイズの大きい搬入領域と、前記基板よりもサイズの小さい塗布領域と、前記基板よりもサイズの大きい搬出領域とをこの順に一列に設け、前記搬入領域、前記塗布領域および前記搬出領域の各領域で前記基板を空気圧の力で空中に浮かせるステージと、
    前記ステージ上で浮いている前記基板を着脱可能に保持して前記搬入領域から前記塗布領域を通って前記搬出領域まで搬送する基板搬送部と、
    前記ステージの塗布領域を通過する前記基板の被処理面に向けて塗布用の処理液を帯状に吐出する長尺型のノズルを有する処理液供給部と
    を具備し、
    前記ステージの搬入領域および搬出領域には、前記基板に垂直上向きの圧力を与えるための気体を噴出する噴出口を一定の密度で多数配設し、
    前記ステージの塗布領域には、前記基板に垂直上向きの圧力を与えるための気体を噴出する噴出口と前記基板に垂直下向きの圧力を与えるための気体を吸引する吸引口とを一定の密度で混在させて多数配設してなる、
    基板処理装置。
  2. 前記塗布領域を通過する前記基板に対して前記噴出口より加えられる垂直上向きの圧力と前記吸引口より加えられる垂直下向きの圧力とのバランスを制御する浮揚制御部を有する、請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記搬入領域内で、前記ステージに搬入される前記基板をピン先端で支持するための複数本の第1のリフトピンと、
    前記第1のリフトピンを前記ステージ下方の原位置と前記ステージ上方の往動位置との間で昇降移動させる第1のリフトピン昇降部と
    を有する、請求項1または請求項2に記載の基板処理装置。
  4. 前記基板の前記搬入領域における浮上高度が前記塗布領域における浮上高度よりも高い、請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  5. 前記ステージが、前記搬入領域と前記塗布領域との間に前記基板の浮上高度を変えるための第1の遷移領域を有する、請求項4に記載の基板処理装置。
  6. 前記第1の遷移領域内に、気体を吸い込む吸引口を前記搬送方向に向かって次第に増大する密度で多数配置している、請求項5に記載の基板処理装置。
  7. 前記搬出領域内で、前記ステージより搬出する前記基板をピン先端で支持するための複数本の第2のリフトピンと、
    前記第2のリフトピンを前記ステージ下方の原位置と前記ステージ上方の往動位置との間で昇降移動させる第2のリフトピン昇降部と
    を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  8. 前記基板の前記搬出領域における浮上高度が前記塗布領域における浮上高度よりも高い、請求項1〜7のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  9. 前記ステージが、前記塗布領域と前記搬出領域との間に前記基板の浮上高度を変えるための第2の遷移領域を有る、請求項8に記載の基板処理装置。
  10. 前記第2の遷移領域内に、気体を吸い込む吸引口を前記搬送方向に向かって次第に減少する密度で多数配置している、請求項9に記載の基板処理装置。
  11. 前記基板搬送部が、
    前記基板の移動する方向と平行に延びるように前記ステージの片側または両側に配置されるガイドレールと、
    前記ガイドレールに沿って移動可能なスライダと、
    前記スライダを前記ガイドレールに沿って移動するように駆動する搬送駆動部と、
    前記スライダから前記ステージの中心部に向かって延在し、前記基板の側縁部を着脱可能に保持する保持部と
    を有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の基板処理装置。
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