JP2010077492A - ラインパイプ用鋼管及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】DWTT性能と耐HIC性に優れた高強度ラインパイプ用鋼管を得る。
【解決手段】C:0.02〜0.06%、Si:0.5%以下、Mn:0.8〜1.6%、P:0.008%以下、S:0.0008%以下、Al:0.08%以下、Nb:0.005〜0.035%、Ti:0.005〜0.025%、Ca:0.0005〜0.0030%、O:0.0030%以下を含有し、Cu:0.5%以下、Ni:1%以下、Cr:0.5%以下、Mo:0.5%以下、V:0.1%以下の1種以上を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、CP値=4.46C(%)+2.37Mn(%)/6+{1.18Cr(%)+1.95Mo(%)+1.74V(%)}/5+{1.74Cu(%)+1.7Ni(%)}/15+22.36P(%)が0.95以下、IP値=[Ca(%)−{0.18+130Ca(%)}*O(%)]/1.25S(%)が1.5〜2.8であり、金属組織が、面積分率でフェライト相が50%以上のフェライト−ベイナイト2相組織であって、且つフェライト相の平均粒径が5μm以下、ベイナイト相の平均アスペクト比が6.0以下である。
【選択図】なし

Description

本発明は、原油や天然ガスなどの輸送用ラインパイプに使用される高強度ラインパイプ用鋼管であって、特に、厳しいDWTT性能と耐HIC性能が要求される管厚20mm以上のラインパイプに好適な鋼管とその製造方法に関するものである。
一般に、ラインパイプ用の鋼管は、厚板ミルや熱延ミルにより製造された鋼板を、UOE成形、プレスベンド成形、ロール成形などで鋼管に成形した後、溶接することにより製造される。硫化水素を含む原油や天然ガスの輸送に用いられるラインパイプ(以下、「耐サワーラインパイプ」という場合がある)は、強度、靭性、溶接性の他に、耐水素誘起割れ性(耐HIC性)や耐応力腐食割れ性(耐SCC性)などのいわゆる耐サワー性が必要とされる。鋼材のHIC(水素誘起割れ)は、腐食反応による水素イオンが鋼材表面に吸着し、原子状の水素として鋼内部に侵入し、鋼中のMnSなどの非金属介在物や硬い第2相組織のまわりに拡散・集積して、その内圧により割れを生ずるものとされている。
従来、このような水素誘起割れを防ぐために、幾つかの方法が提案されている。例えば、特許文献1には、鋼中のS含有量を下げるとともに、CaやREMなどを適量添加することにより、長く伸展したMnSの生成を抑制し、微細に分散した球状のCaS介在物に形態を変える技術が提案されている。これにより、硫化物系介在物による応力集中を小さくし、割れの発生・伝播を抑制することによって、耐HIC性を改善するというものである。
特許文献2、3には、偏析傾向の高い元素(C、Mn、P等)の低減やスラブ加熱段階での均熱処理による偏析の低減、および圧延後の冷却時の変態途中で加速冷却を行う技術が提案されている。これにより、中心偏析部での割れの起点となる島状マルテンサイトの生成、および割れの伝播経路となるマルテンサイトなどの硬化組織の生成を抑制するというものである。
特開昭54−110119号公報 特開昭61−60866号公報 特開昭61−165207号公報
しかしながら、近年の耐サワーラインパイプでは、管厚が20mm以上の厚肉材が増えている。ラインパイプには脆性き裂を停止するためDWTT性能が要求されるが、厚肉材ではDWTT性能が低下するだけでなく、減厚試験片を用いた場合に設計温度よりも低い温度でDWTT試験を行う必要があり、薄肉材よりも高い母材靭性が必要となる。母材靭性を高めるためには、熱間圧延での圧延終了温度を低下させることが有効であることは、厚鋼板の材質設計においては公知の技術である。しかし、圧延終了温度が低下すると鋼板の金属組織がフェライト−ベイナイト組織となり、フェライト−ベイナイト界面でき裂が伝播しやすくなるため、HIC試験での割れ率が大きくなる問題がある。また、厚肉材での強度を確保するために合金元素の添加量を増やす必要があるが、このような場合、中心偏析部の硬さが上昇するため、HIC試験で中心偏析部での割れが発生しやすくなる。さらに、高靭性化のために圧延終了温度を低下させると、鋼板の板厚中心部までフェライト−ベイナイト組織となるため、中心偏析部の硬化部の硬さがさらに上昇し、HIC試験での割れを助長することになる。
したがって本発明の目的は、上記のような従来技術の課題を解決し、高強度(好ましくはAPI規格X60以上の強度)で且つDWTT性能と耐HIC性に優れたラインパイプ用鋼管、特に管厚20mm以上の耐サワーラインパイプに要求される厳しいDWTT性能と耐HIC性に対しても十分対応できる優れた性能を有するラインパイプ用鋼管を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、そのようなラインパイプ用鋼管を安定的に且つ低コストで製造することができる製造方法を提供することにある。
本発明者は、母材靭性向上のために熱間圧延での圧延終了温度を低下させた鋼板の耐HIC性とDWTT性能について、主として金属組織の観点から詳細に調査した結果、以下の知見を得るに至った。
(a)鋼板製造時の圧延終了温度を低下させることで金属組織がフェライトとベイナイトの2相組織となり、鋼管の母材靭性が大きく改善される。図1にラインパイプ用鋼管におけるフェライト相の面積分率とDWTT試験(試験方法は後述する実施例と同様)での破面遷移温度(85%SATT)との関係を示す。これによれば、フェライト相の面積分率を一定値以上とすることで、破面遷移温度が−10℃以下の高い母材靭性が得られることが判る。
(b)一方において、金属組織がフェライト−ベイナイト2相組織になると、発生したき裂がフェライト/ベイナイト界面を伝播しやすくなるため、耐HIC性能が劣化する。しかし、ベイナイト相の形状を圧延方向に過度に伸長した形状とならないようにすること、すなわちベイナイト相の平均アスペクト比を一定値以下とすることで、圧延方向のフェライト/ベイナイト界面の距離が短くなり、き裂伝播が生じにくくなる。さらに、フェライト相の結晶粒径を一定値以下に微細化することで、例えばフェライト/ベイナイト界面でき裂が伝播してもフェライト相でき裂伝播が止まるため、HIC試験での割れ長さ率または割れ面積率の増大を抑制できる。図2に、フェライト−ベイナイト2相組織のラインパイプ用鋼管のベイナイト相の平均アスペクト比とHIC試験(試験方法は後述する実施例と同様)での割れ面積との関係を示す。これによれば、ベイナイト相の平均アスペクト比を一定値以下とすることで、フェライト−ベイナイト2相組織においても優れた耐HIC性能が得られることが判る。
(c)上述のような金属組織は、鋼板の製造工程でのスラブ加熱温度、圧延終了温度、加速冷却開始温度および加速冷却停止温度を最適化することで得ることができる。
(d)さらに、フェライト−ベイナイト2相組織の鋼管の耐HIC性能を高めるためには、割れの起点となるような非金属介在物の量を低減することが有効であり、そのためには、S含有量を厳しく制限し、Ca処理によりMnS介在物を無害化し、さらに、S量及びO量との関係からCa添加量を厳しく制限することで、Ca系介在物量を低減することが重要である。
(e)中心偏析部の割れを抑制するには、偏析傾向のある合金成分量を厳しく管理し、中心偏析部の硬さ上昇を抑制し、さらに中心偏析部での割れの起点となるNbCの生成を抑制することが有効である。
本発明は、以上のような知見に基づきなされたもので、以下を要旨とするものである。
[1]質量%にて、C:0.02〜0.06%、Si:0.5%以下、Mn:0.8〜1.6%、P:0.008%以下、S:0.0008%以下、Al:0.08%以下、Nb:0.005〜0.035%、Ti:0.005〜0.025%、Ca:0.0005〜0.0030%、O:0.0030%以下を含有し、さらに、Cu:0.5%以下、Ni:1%以下、Cr:0.5%以下、Mo:0.5%以下、V:0.1%以下の中から選ばれる1種または2種以上を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、下記(1)式で表わされるCP値が0.95以下、下記(2)式で表わされるIP値が1.5〜2.8であり、金属組織が、面積分率でフェライト相が50%以上、フェライト相とベイナイト相の合計が95%以上のフェライト−ベイナイト2相組織であって、且つフェライト相の平均粒径が5μm以下、ベイナイト相の平均アスペクト比が6.0以下であることを特徴とするラインパイプ用鋼管。
CP=4.46C(%)+2.37Mn(%)/6+{1.18Cr(%)+1.95Mo(%)+1.74V(%)}/5+{1.74Cu(%)+1.7Ni(%)}/15+22.36P(%) …(1)
IP=[Ca(%)−{0.18+130Ca(%)}*O(%)]/1.25S(%) …(2)
[2]鋼スラブを熱間圧延し、得られた鋼板を成形および溶接して鋼管を製造する方法において、上記[1]に記載の化学成分を有する鋼スラブを1000〜1150℃に加熱し、未再結晶温度域での圧下率を60%以上とし、且つ圧延終了温度を下記(3)式で示されるAr点以上とする熱間圧延を行った後、冷却開始温度を(Ar点−50℃)〜Ar点、冷却停止温度を300〜550℃とする加速冷却を行うことを特徴とするラインパイプ用鋼管の製造方法。
Ar(℃)=910−310C(%)−80Mn(%)−20Cu(%)−15Cr(%)−55Ni(%)−80Mo(%) …(3)
本発明のラインパイプ用鋼管は、高強度で且つDWTT性能と耐HIC性に優れ、特に管厚20mm以上の耐サワーラインパイプで要求される厳しいDWTT性能と耐HIC性に対しても十分対応できる優れた性能を有する。また、本発明の製造方法によれば、そのようなラインパイプ用鋼管を安定的に且つ低コストで製造することができる。
以下、本発明のラインパイプ用鋼管の詳細について説明する。
まず、本発明のラインパイプ用鋼管の化学成分とその限定理由について説明する。なお、成分量の%は全て「質量%」である。
Cは、加速冷却によって製造される鋼板の強度を高めるために最も有効な元素である。しかし、C量が0.02%未満では十分な強度を確保できず、一方、0.06%を超えると靭性および耐HIC性が劣化する。このためC量は0.02〜0.06%とする。
Siは脱酸のために添加するが、Si量が0.5%を超えると靭性や溶接性が劣化する。このためSi量は0.5%以下とする。
Mnは鋼の強度および靭性の向上のために添加するが、Mn量が0.8%未満ではその効果が十分ではなく、一方、1.6%を超えると溶接性と耐HIC性が劣化する。このためMn量は0.8〜1.6%とする。
Pは不可避不純物元素であり、中心偏析部の硬さを上昇させることで耐HIC性を劣化させ、この傾向はP量が0.008%を超えると顕著となる。このためP量は0.008%以下、好ましくは0.006%以下とする。
Sは、鋼中においては一般にMnS系の介在物となるが、Ca添加によりMnS系からCaS系介在物に形態制御される。しかし、S量が多いとCaS系介在物の量も多くなり、高強度材では割れの起点となり得る。この傾向は、S量が0.0008%を超えると顕著となる。このためS量は0.0008%以下とする。
Alは脱酸剤として添加されるが、Al量が0.08%を超えると清浄度の低下により延性が劣化する。このためAl量は0.08%以下とする。
Nbは、圧延時の粒成長を抑制し、微細粒化により靭性を向上させる。しかし、Nb量が0.005%未満ではその効果が十分でなく、一方、0.035%を超えると溶接熱影響部の靭性が劣化するだけでなく、粗大なNb炭窒化物の生成を招き、耐HIC性能が劣化する。このためNb量は0.005〜0.035%とする。
Tiは、TiNを形成してスラブ加熱時の粒成長を抑制するだけでなく、溶接熱影響部の粒成長を抑制し、母材および溶接熱影響部の微細粒化により靭性を向上させる。しかし、Ti量が0.005%未満ではその効果が十分でなく、一方、0.025%を超えると靭性が劣化する。このためTi量は0.005〜0.025%とする。
Caは硫化物系介在物の形態を制御し、延性の改善に有効な元素であるが、Ca量が0.0005%未満ではその効果が十分でなく、一方、0.0030%を超えて添加しても効果が飽和し、むしろ清浄度の低下により靭性が劣化する。このためCa量は0.0005〜0.0030%とする。
Oは不可避不純物であり、鋼中で酸化物系介在物を形成し、HIC試験での割れの起点となるため、その含有量は少ないほどよい。しかし、0.0030%以下であれば、O量に応じた量のCaを添加することで、酸化物系介在物による割れの発生を抑制できる。このためO量は0.0030%以下とする。
本発明の鋼管は、さらに、Cu、Ni、Cr、Mo、Vの中から選ばれる1種または2種以上を以下のような範囲で含有する。
Cuは、靭性の改善と強度の上昇に有効な元素であるが、0.5%を超えて添加すると溶接性が劣化する。このためCuを添加する場合は0.5%以下とする。
Niは、靭性の改善と強度の上昇に有効な元素であるが、1%を超えて添加すると溶接性が劣化する。このためNiを添加する場合は1.0%以下とする。
Crは、焼き入れ性を高めることで強度の上昇に有効な元素であるが、0.5%を超えて添加すると溶接性が劣化する。このためCrを添加する場合は0.5%以下とする。
Moは、靭性の改善と強度の上昇に有効な元素であるが、0.5%を超えて添加すると溶接性が劣化する。このためMoを添加する場合は0.5%以下とする。
Vは、靭性を劣化させずに強度を上昇させる元素であるが、0.1%を超えて添加すると溶接性を著しく損なう。このためVを添加する場合は0.1%以下とする。
本発明の鋼管の残部はFeおよび不可避不純物である。
本発明では、さらに、下記(1)式で表わされるCP値を0.95以下、下記(2)式で表わされるIP値を1.5〜2.8とそれぞれ規定する。ここで、下記(1)式および(2)式と後述する(3)式において、C(%)、Mn(%)、Cr(%)、Mo(%)、V(%)、Cu(%)、Ni(%)、P(%)、Ca(%)、O(%)、S(%)は、それぞれの元素の含有量である。
CP=4.46C(%)+2.37Mn(%)/6+{1.18Cr(%)+1.95Mo(%)+1.74V(%)}/5+{1.74Cu(%)+1.7Ni(%)}/15+22.36P(%) …(1)
IP=[Ca(%)−{0.18+130Ca(%)}*O(%)]/1.25S(%) …(2)
CP値に関する上記(1)式は、各合金元素の含有量から中心偏析部の材質を推定するために創案された式であり、CP値が高いほど中心偏析部の濃度が高くなり、中心偏析部の硬さが上昇する。このCP値を0.95以下とすることで中心偏析部の硬さを十分小さくする(好ましくはHV250以下とする)ことができ、HIC試験での割れを抑制することが可能となる。CP値が低いほど中心偏析部の硬さが低くなるため、さらに高い耐HIC性能が必要な場合は、その上限を0.92とすることが望ましい。
IP値に関する上記(2)式は、Ca添加によりCaSを生成させることでMnSの生成を抑制させるための指標であり、IP値を所定の範囲に制御することによりMnS生成を抑制することができる。特に、フェライト−ベイナイト2相組織の場合は、通常のベイナイト単相組織の鋼管に較べて割れの感受性が高いため、割れの起点となるMnSの生成を厳しく抑制する必要がある。IP値が1.5未満ではMnSの低減化が不十分であり、フェライト−ベイナイト2相組織ではHIC試験で割れが発生する。一方、IP値が2.8を超えると、MnS生成は抑制されるものの、多量のCa系酸化物が生成するため鋼管の清浄性を損なうとともに、耐サワー性能も劣化する。
次に、本発明のラインパイプ用鋼管の金属組織とその限定理由について説明する。
本発明のラインパイプ用鋼管は、フェライト−ベイナイト2相組織を有する鋼管であり、金属組織が、面積分率50%以上のフェライト相と残部のベイナイト相(但し、不可避的に他の金属相を少量含むことがある)からなり、且つフェライト相の平均粒径が5μm以下、ベイナイト相の平均アスペクト比が6.0以下である。
フェライト−ベイナイト2相組織とすることでDWTT性能が向上するが、図1に示すように、フェライト相の面積分率が50%未満ではその効果が十分に得られない。一方、フェライト相の面積分率が80%を超えるとベイナイト相が硬くなりすぎ、HIC性が低下する傾向があるため、好ましくはフェライト相の面積分率の上限を80%とする。基本的に残部はベイナイト相であるが、不可避的に他の金属相(マルテンサイト、パーライト、セメンタイトなど)が面積分率の合計で5%未満含まれても所望のDWTT性能は維持できることから、面積分率でフェライト相とベイナイト相の合計が95%以上のフェライト−ベイナイト2相組織であればよい。
フェライト相およびベイナイト相の面積分率は、鋼管のシーム溶接部から管周方向で90°の箇所から採取したサンプルについて、板厚1/4の位置における圧延方向断面の金属組織を200〜400倍の光学顕微鏡で観察・撮影し、その組織写真を画像解析して測定する。
また、フェライト相の結晶粒径が小さいほどDWTT性能が向上し、さらに、HIC試験でのき裂伝播を抑制できる。しかし、フェライト相の平均粒径が5μmを超えると十分な効果が得られない。
フェライト相の平均粒径は、上記フェライト相の面積分率を求めた組織写真から線分法により求める。
フェライト−ベイナイト2相組織を有する鋼管では、フェライト相とベイナイト相の界面がHIC試験での割れの伝播経路となり、ベイナイト相が圧延方向に伸長した組織になると、発生したき裂が容易に伝播するため耐HIC性能が著しく劣化する。しかし、ベイナイト相の平均アスペクト比が6.0以下であれば、き裂が長距離を伝播する前に隣接するフェライト相で停止するため、フェライト−ベイナイト2相組織においても十分な耐HIC性能が得られる。また、ベイナイト相のアスペクト比が小さいほどHIC試験のき裂伝播抑制に有効であるため、より好ましいベイナイト相の平均アスペクト比は5.0以下である。
ベイナイト相のアスペクト比については、上記フェライト相の面積分率を求めた組織写真を画像解析し、平均アスペクト比を求める。
本発明のラインパイプ用鋼管の管径や管厚は特に限定しないが、さきに述べたように、特に厳しいDWTT性能と耐HIC性が要求される管厚20mm以上の鋼管が特に好適である。
本発明のラインパイプ用鋼管は、通常、厚板ミルや熱延ミルにより製造された鋼板を、UOE成形、プレスベンド成形、ロール成形などで管体に成形した後、シーム溶接することにより製造される。
次に、上述した金属組織を得るための鋼板(鋼管の素材鋼板)の好ましい製造条件は、以下のとおりである。
熱間圧延する鋼スラブの加熱温度は1000〜1150℃とする。スラブ加熱温度が1000℃未満ではNb炭化物の固溶が不十分であり、中心偏析部に粗大な未固溶のNb炭化物が形成され、耐HIC性能が劣化するだけでなく、十分な強度が得られない。一方、スラブ加熱温度が1150℃を超えると、結晶粒が粗大化して靭性が劣化する。
上記の条件で加熱された鋼スラブの熱間圧延では、圧延終了温度をAr点以上とする。Ar点は冷却過程でフェライト変態が開始する温度であり、鋼材の化学成分から下記(3)式によって求めることができる。
Ar(℃)=910−310C(%)−80Mn(%)−20Cu(%)−15Cr(%)−55Ni(%)−80Mo(%) …(3)
圧延終了温度がAr点より低くなると、ベイナイト相が圧延方向に伸長した組織となり、割れが伝播しやすくなるため耐HIC性能が劣化する。但し、圧延終了温度が高すぎるとフェライト粒径が粗大になるため、圧延終了温度はAr点+50℃以下とすることが好ましい。
熱間圧延後、所定の強度を得るために加速冷却を施す。本発明が規定するフェライト−ベイナイト2相組織を得るためには、加速冷却開始温度をAr点以下とする必要がある。一方、加速冷却開始温度が(Ar点−50℃)より低くなると、ベイナイト相が伸長した組織となり耐HIC性能が劣化する。このため加速冷却開始温度は(Ar点−50℃)〜Ar点とする。より高い靭性が必要となる場合は、フェライト相の面積分率を高めることが有効であり、加速冷却開始温度を(Ar点−50℃)〜(Ar点−10℃)とすることが好ましい。
加速冷却の平均冷却速度は、十分な強度を得るために10℃/s以上とすることが好ましい。
加速冷却停止温度は300〜550℃とする。本発明は、特に20mm以上の管厚を有するラインパイプ用鋼管の性能改善を主たる狙いとするものであり、このような鋼管においては、高い強度を得るためには加速冷却工程での冷却停止温度が低いほどよいが、加速冷却停止温度が300℃未満ではマルテンサイトや下部ベイナイトなどの硬質な組織が形成され、耐HIC性能が劣化する。一方、加速冷却停止温度が550℃を超えると十分な強度が得られない。
熱間圧延時の圧下率は高強度のラインパイプ用鋼板の製造に一般的に適用されている条件でよいが、十分な靭性を得るために、未再結晶温度域(約950℃以下)での圧下率を60%以上とする。
加速冷却後はそのまま空冷により鋼板を冷却してよいが、鋼板内部の材質の均一化を目的として、ガス燃焼炉や誘導加熱炉等によって再加熱を行ってもよい。
以上のようにして得られた鋼板をUOE成形、プレスベンド成形、ロール成形などで管体に成形した後、溶接することによりラインパイプ用鋼管が製造される。
なお、上述した鋼板温度(圧延終了温度、加速冷却開始温度、加速冷却停止温度)は、鋼板の板厚方向で温度分布がある場合には、板厚方向での平均温度であるが、板厚方向での温度分布が比較的小さい場合には、鋼板表面の温度を鋼板温度としてよい。また、加速冷却直後は鋼板表面と内部とで温度差があるが、その温度差はしばらくすると熱伝導によって解消され、板厚方向で均一な温度分布となるため、このような均熱化後の鋼板表面温度に基づいて加速冷却停止時の鋼板温度を求めてもよい。
表1に示す化学成分の鋼(鋼種A〜N)を連続鋳造してスラブとした。このスラブを加熱して熱間圧延した後、加速冷却を施して板厚22〜38mmの厚鋼板を製造した。この際のスラブ加熱温度、未再結晶域圧下率、圧延終了温度、加速冷却開始温度、加速冷却停止温度を表2に示す。加速冷却の平均冷却速度は10℃/s以上とした。得られた厚鋼板をUOEプロセスにて冷間成形した後、シーム溶接することで外径914.4mmの鋼管を製造した。シーム溶接は内外面各1層のサブマージアーク溶接により行った。
得られた鋼管の金属組織を観察し、フェライト相の面積分率、フェライト相の平均粒径、ベイナイト相の平均アスペクト比をそれぞれ求めた。各鋼管のシーム溶接部から管周方向で90°の箇所から採取したサンプルについて、板厚1/4の位置における圧延方向断面(=切断面を研磨した後、ナイタールによりエッチングした断面)の金属組織を400倍の光学顕微鏡で観察・撮影し、その組織写真を画像解析してフェライト相の面積分率とベイナイト相の平均アスペクト比を測定した。また、フェライト相の平均粒径は、同一の組織写真を用いた線分法により測定した。
鋼管の性能試験は以下のようにして行った。これらの結果を、鋼管の金属組織の測定結果とともに表2に示す。
(1)引張強度
鋼管の管周方向の引張強度をAPI規格の全厚引張試験で求めた。
(2)DWTT性能
DWTT試験により、延性破面率85%となる破面遷移温度(85%SATT)を求めた。本実施例では破面遷移温度が−10℃以下を合格とした。
(3)耐HIC性能
複数の箇所から各6〜9個のHIC試験片を採取し、HIC試験により、pHが約3の硫化水素を飽和させた5%NaCl+0.5%CHCOOH水溶液(通常のNACE溶液)中に試験片を96時間浸漬した後、超音波探傷により試験片全面の割れの有無を調査し、割れ面積率(CAR)で評価した。ここで、各鋼管の6〜9個の試験片のうち割れ面積率が最大のものを、その鋼管を代表する割れ面積率とした。本実施例では割れ面積率が5%以下を合格とした。
表2によれば、本発明例であるNo.1〜10は、いずれもAPIX65相当の強度を有するととに、DWTT試験での破面遷移温度が−16℃以下であり、優れた靭性を有している。さらに、HIC試験による割れ面積率が小さく、耐HIC性が極めて良好である。なお、本発明例は、いずれも、フェライト相以外の組織は実質的にベイナイト相であり、島状マルテンサイトやセメンタイト等のフェライト相とベイナイト相以外の組織の面積分率の合計は3%以下であった。
一方、比較例であるNo.11〜17は、化学成分は本発明範囲を満足するが、鋼板の製造条件が本発明範囲を満足しないため適切な金属組織が得られず、このためDWTT性能または耐HIC性のいずれかが劣っている。また、比較例であるNo.18〜24は、鋼板の製造条件や金属組織は本発明範囲を満足するが、化学成分が本発明範囲を満足しないため、DWTT性能は良好であるが、耐HIC性能が劣っている。また、比較例であるNo.25,26は、化学成分と鋼板製造条件、金属組織ともに本発明範囲を満足しないため、DWTT性能と耐HIC性がともに劣っている。
Figure 2010077492
Figure 2010077492
ラインパイプ用鋼管のフェライト相の面積分率とDWTT試験での破面遷移温度との関係を示すグラフ フェライト−ベイナイト2相組織を有するラインパイプ用鋼管のベイナイト相の平均アスペクト比とHIC試験での割れ面積率との関係を示すグラフ

Claims (2)

  1. 質量%にて、C:0.02〜0.06%、Si:0.5%以下、Mn:0.8〜1.6%、P:0.008%以下、S:0.0008%以下、Al:0.08%以下、Nb:0.005〜0.035%、Ti:0.005〜0.025%、Ca:0.0005〜0.0030%、O:0.0030%以下を含有し、さらに、Cu:0.5%以下、Ni:1%以下、Cr:0.5%以下、Mo:0.5%以下、V:0.1%以下の中から選ばれる1種または2種以上を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、下記(1)式で表わされるCP値が0.95以下、下記(2)式で表わされるIP値が1.5〜2.8であり、金属組織が、面積分率でフェライト相が50%以上、フェライト相とベイナイト相の合計が95%以上のフェライト−ベイナイト2相組織であって、且つフェライト相の平均粒径が5μm以下、ベイナイト相の平均アスペクト比が6.0以下であることを特徴とするラインパイプ用鋼管。
    CP=4.46C(%)+2.37Mn(%)/6+{1.18Cr(%)+1.95Mo(%)+1.74V(%)}/5+{1.74Cu(%)+1.7Ni(%)}/15+22.36P(%) …(1)
    IP=[Ca(%)−{0.18+130Ca(%)}*O(%)]/1.25S(%) …(2)
  2. 鋼スラブを熱間圧延し、得られた鋼板を成形および溶接して鋼管を製造する方法において、
    請求項1に記載の化学成分を有する鋼スラブを1000〜1150℃に加熱し、未再結晶温度域での圧下率を60%以上とし、且つ圧延終了温度を下記(3)式で示されるAr点以上とする熱間圧延を行った後、冷却開始温度を(Ar点−50℃)〜Ar点、冷却停止温度を300〜550℃とする加速冷却を行うことを特徴とするラインパイプ用鋼管の製造方法。
    Ar(℃)=910−310C(%)−80Mn(%)−20Cu(%)−15Cr(%)−55Ni(%)−80Mo(%) …(3)
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