JP2010050232A - 溶解変形用薬液及び有機膜パターンの溶解変形処理方法 - Google Patents

溶解変形用薬液及び有機膜パターンの溶解変形処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 変質層及び堆積層のうちの少なくとも一方からなる阻害層を有する有機膜パターンに対して均一な溶解変形処理を行うことが可能な溶解変形用薬液を提供する。
【解決手段】 溶解変形用薬液は、アミド類とニトリル類とのうちの少なくとも何れか一方を含有する。前記アミド類がN,N−ジメチルアセトアミドである。前記ニトリル類がアセトニトリルである。
【選択図】 図2

Description

本発明は、溶解変形用薬液及び有機膜パターンの溶解変形処理方法に関する。
従来、半導体ウェハ、LCD(Liquid Crystal Display)基板或いはその他の基板に有機膜パターンを形成した後、該有機膜パターンをマスクとしたエッチングによって下地膜すなわち基板をパターン加工(下地膜加工)することにより、配線回路などを形成する技術がある。なお、下地膜加工の後で、有機膜パターンは剥離処理により除去する。
また、例えば特許文献1、2、3に示されるように、上記下地膜加工の後に有機膜パターンを変形させ、該変形後の有機膜パターンをマスクとして、再度、下地膜加工を施し、その後で有機膜パターンを除去する技術もある。
より具体的には、特許文献1、2、3に記載の有機膜パターンの加工処理を行う基板処理方法では、有機膜パターンを溶解させることにより変形させる溶解変形処理を主な処理として行い、その後、該変形後の有機膜パターンをマスクとして、再度、下地膜加工を施し、その後で有機膜パターンを除去する。
なお、有機膜パターンを溶解変形させる処理は、すなわち、有機膜パターンをリフローさせる処理である。このため、溶解変形処理は、溶解変形リフロー処理、溶解リフロー処理、或いは、単にリフロー処理とも呼ばれる。
また、溶解変形処理は、具体的には基板をガス雰囲気に暴露することにより行うので、ガス雰囲気処理とも呼ばれる。
更には、溶解変形処理を安定化させる為に、事前に基板温度を適正な処理温度に調整する温度調整処理(主に冷却)や、溶解変形処理後の有機膜パターンのベーキングの為に、加熱処理(この加熱処理は、温度調整処理用の処理装置での温度調節範囲を拡大することによって実現する場合もある)を追加するのが一般的である。
従来の溶解変形処理(具体的には、例えばガス雰囲気処理)は、アルコール類(R−OH)、アルコキシアルコール類、エーテル類(R−O−R、Ar−O−R、Ar−O−Ar)、エステル類、ケトン類、グリコール類、アルキレングリコール類、グリコールエーテル類などの有機溶剤の溶液(Rはアルキル基又は置換アルキル基、Arはフェニル基又はフェニル基以外の芳香環を示す)を気化させたガス(具体的には、加熱により蒸発させた蒸気、或いは不活性ガスを用いたバブリングによる蒸気)の雰囲気に基板を晒すことにより行う。その溶解変形処理において、有機膜パターンは、有機薬液又は有機溶剤が該有機膜パターンの内部に浸透することにより溶解し、液化並びに流動化(すなわち溶解変形リフロー)を起す。
特開2002−334830号公報 特開2005−159292号公報 特開2005−159342号公報
ところで、有機膜パターンの溶解変形処理では、通常5〜20μmにも及ぶ変形を起こさせることが可能であり、100μm以上の変形も可能である。しかし、変形量が大きいが故に、溶解変形(リフロー)が不均一であると、有機膜パターンを目的の形状に精度良く変形させることが困難である。このため、リフロー後の有機膜パターンの形状にある程度の精度が要求される場合には、リフローをより均一に行う必要がある。
更に、有機膜パターンをフォトリソグラフィ工程の削減に利用する場合には、チャネル部のソース・ドレイン形成マスク用の有機膜パターン(この場合、レジストパターン)のうち、特にチャネル部近傍のソース・ドレインの2つに分離したレジストパターンを目的の形状に変形させ、相互に連結させる処理に溶解変形処理を用いている。しかしながら、レジストパターンの連結を確実にする為には、溶解変形処理による変形量を大きくさせた方が良いが、チャネル部以外の配線部などのソース・ドレイン用レジストパターンも大きく溶解変形してしまうという問題があった。この問題を回避するには、レジスト膜厚を2段階に形成したり、更に、溶解変形処理の前に2段階のレジストパターンのうち薄い方を除去するなどの対策をとる必要があった。但し、この場合も、溶解変形処理では、面積が拡大する一方向のみの制御しかできないために、必要以上に面積が拡大しないように処理時間を正確に制御することによって、変形を精度良く制御する必要があった。
また、ウェットエッチング処理(例えば、有機膜パターンの下地層がAl膜である場合には、りん酸・硝酸・酢酸の混合薬液をエッチング液とするウェットエッチング処理)により、有機膜パターンの表層に変質層ができる。この変質層が存在している有機膜パターンに対し、従来の通常の溶剤で溶解変形処理を行っても、不均一にリフローしてしまう。
また、有機膜パターンの変質層は、ウェットエッチング以外にも、有機膜パターンの表層が時間放置劣化、熱酸化及び熱硬化のうちの少なくとも何れか1つの要因により変質することにより形成される場合もある。更に、例えば、ドライエッチングによるデポジションによって有機膜パターンの表面上に堆積層が形成されることがある。これらの場合も、従来の通常の溶剤で溶解変形処理を行うと、不均一にリフローしてしまう。
要するに、有機膜パターンに変質層或いは堆積層(以下、これらを総称して阻害層という)が形成されている場合に、通常の溶剤で溶解変形処理を行うと、溶解変形処理が阻害されるために、リフローが不均一となってしまう。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、溶解変形処理により有機膜パターンを目的の形状へ精度良く変形させることが可能であり、好ましくは、変質層及び堆積層のうちの少なくとも一方からなる阻害層を有する有機膜パターンに対して均一な溶解変形処理を行うことが可能な溶解変形用薬液及び溶解変形処理方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の溶解変形用薬液は、基板上に形成された有機膜パターンを溶解変形させる溶解変形処理に用いられる薬液であって、アミド類とニトリル類とのうちの少なくとも何れか一方を含有することを特徴としている。
また、本発明の溶解変形用薬液は、基板上に有機膜パターンが形成され、前記有機膜パターンの表面には、該有機膜パターンの表層が変質してなる変質層と、該有機膜パターンの表面上に堆積物が堆積してなる堆積層と、のうち少なくとも一方からなる阻害層が形成されている場合に、前記有機膜パターンを溶解変形させる溶解変形処理に用いられる薬液であって、アミド類とニトリル類とのうちの少なくとも何れか一方を含有することを特徴としている。
また、本発明の有機膜パターンの溶解変形処理方法は、基板上に形成された有機膜パターンに、本発明の溶解変形用薬液を液体のまま接触させることにより前記有機膜パターンを溶解変形させることを特徴としている。
また、本発明の有機膜パターンの溶解変形処理方法は、基板上に形成された有機膜パターンを、本発明の溶解変形用薬液の蒸気に暴露させることにより、前記有機膜パターンを溶解変形させることを特徴としている。
本発明によれば、溶解変形処理により有機膜パターンを目的の形状へ精度良く変形させることができる。
また、変質層及び堆積層のうちの少なくとも一方からなる阻害層を有する有機膜パターンに対して均一な溶解変形処理を行うことができる。
以下、図面を参照して、本発明に係る実施形態について説明する。
ここで、本実施形態で説明する溶解変形処理は、基板上に形成された有機膜パターンを溶解させることによって変形させる(溶解変形させる)処理である。
この溶解変形処理は、基板上に形成された有機膜パターンを溶解変形させた後の有機膜パターンを、該溶解変形前の有機膜パターンとは別の用途に用いることを目的として行われる。
有機膜パターンを溶解変形させる処理は、すなわち、有機膜パターンをリフローさせる処理である。このため、溶解変形処理は、溶解変形リフロー処理、溶解リフロー処理、或いは、単にリフロー処理とも呼ばれる。
また、溶解変形処理に用いられる溶解変形用薬液は、リフロー用薬液とも呼ばれる。
〔第1の実施形態〕
図1は本実施形態に係る溶解変形用薬液を用いて行う溶解変形処理方法を利用して、液晶表示装置のTFT基板の製造工程を削減する方法を示す一連の工程図である。
本実施形態では、複数段階(例えば、2段階)の膜厚を有するように当初の有機膜パターン4(図1(B)参照)をフォトリソグラフィー法により形成する例を説明する。
先ず、図1(A)に示すように、半導体膜6と導電膜2とをこの順に成膜した基板1上に、有機膜3を塗布する。
次に、2段階以上に露光量を制御した露光処理と、現像処理と、プリベークとしての加熱処理と、をこの順に行うことにより、2段階の膜厚を有し、且つ、相互に分離された当初の有機膜パターン4を基板1上に形成する。
ここでの露光処理としては、例えば、2回連続露光を行う露光処理、2段階以上の透過率を有する膜で形成されたパターンをマスクとして用いるハーフトーンマスク露光処理、或いは、通常パターンと露光限度以下の微細パターンによるグレートーンマスクとを用いた露光処理を行う。
これにより、具体的には、例えば、図1(B)に示すように、互いに隣り合う一対の有機膜パターン4の各々において、他方の有機膜パターン4に近い部分は膜厚が厚く、他方の有機膜パターン4から遠い部分は膜厚が薄くなるように、互いに分離された有機膜パターン4を形成する。
続いて、この当初の有機膜パターン4をマスクとして、基板1上の導電膜2を対象とするエッチング処理(ウェットエッチング又はドライエッチング)を行うことにより、導電膜2を一次的にパターン加工する。すなわち、導電膜2において、有機膜パターン4に覆われていない部分を除去する(図1(C))。
ここで、有機膜パターン4の表面には、該有機膜パターン4の表層部が変質してなる変質層と、該有機膜パターンの表面上に堆積物が堆積してなる堆積層と、のうちの少なくとも一方からなる阻害層が形成されている。
阻害層に変質層が含まれる場合、その変質層は、例えば、有機膜パターン4の表層部が時間放置劣化、熱酸化及び熱硬化のうちの少なくとも何れか1つの要因により変質したものであるか、或いは、有機膜パターン4の表層部がウェットエッチング液処理により変質したものであるか、或いは、有機膜パターン4の表層部がドライエッチング又はアッシング処理により変質したものであることが挙げられる。また、阻害層に堆積層が含まれる場合、その堆積層は、例えば、ドライエッチングによるデポジションによって有機膜パターン4の表面上に堆積した層であることが挙げられる。
続いて、再現像処理を行い、更に、その再現像処理の後、再度のプリベークである加熱処理を行うことにより、当初の有機膜パターン4を新たなパターン形状の有機膜パターン5に加工する。すなわち、有機膜パターン4を、導電膜2上における平面的な存在範囲が縮小するように再加工することにより、有機膜パターン4における膜厚の薄い部分を除去し、膜厚が1段階のみの有機膜パターン5とする(図1(D))。
次に、有機膜パターン5に対し、本実施形態に係る溶解変形用薬液(詳細後述)を用いて、本実施形態に係る溶解変形処理を行う。これにより、図1(E)に示すように、隣り合う有機膜パターン5を相互に一体化させて1つの新たな有機膜パターン7に加工する。これにより、図1(E)に示すように、半導体膜6において、互いに隣り合う一対の導電膜2の間に位置する部分が、有機膜パターン7により覆われた状態となる。
続いて、新たな有機膜パターン7及びその下の導電膜2をマスクとして、半導体膜6をエッチング(ドライエッチング)する(図1(E))。
その後、有機膜パターン7を剥離除去する(図1(F))。
次に、本実施形態に係る溶解変形用薬液について説明する。
従来、上記のような阻害層が有機膜パターンに形成されていると、該有機膜パターンに対し、通常の溶剤で溶解変形処理を行っても、溶解変形(リフロー)が不均一となってしまう。そこで、阻害層が存在しても均一な溶解変形が可能な溶解変形用薬液と溶解変形処理方法が望まれていた。
検討した結果、アミド類とニトリル類とのうちの少なくとも何れか一方を含有する溶解変形用薬液を用いて溶解変形処理を行うと、阻害層を有する有機膜パターンであっても均一に溶解変形することがわかった。また、溶解変形用薬液は、更に、水を含有しても良い。
先ず、アミド類、ニトリル類について説明する。
アミド類としては、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、n−ブチルアセトアミドなどが挙げられる。
ニトリル類としては、アセトニトリル、プロピオニトリル、3−アミノプロピオニトリル、イソブチロニトリル、n−ブチロニトリル、ペンタンニトリル、ベンゾニトリルなどが挙げられる。中でも特に好適なのは、入手の容易さおよび扱いやすさの点から、N,N−ジメチルアセトアミドおよびアセトニトリルである。これらは1種のみでもよく、また2種以上を混合してもよい。
また、リフロー速度(溶解変形する速度)を調整したい場合や、有機成分量を減らしたい場合には、溶解変形用薬液に水を混合すると良い。
水の含有量は、プロセスに対応できないほどリフロー速度が低下しない限り、特に制限はないが、例えば90%以下とすることが好ましい。
次に、溶解変形処理について説明する。
溶解変形処理は、例えば、溶解変形用薬液を不活性ガスでバブリングすることにより発生した蒸気を、有機膜パターンに接触させることにより、好適に行うことができる。この場合の溶解変形処理は、ガス雰囲気処理と称する。
ただし、溶解変形処理は、溶解変形用薬液を液体のまま有機膜パターンに接触させることによっても行うことができる。
次に、溶解変形用薬液の組成に応じて、溶解変形処理がどのような結果となるかを評価した実施例を説明する。
図2は、実施例1〜4、並びに比較例1〜4のそれぞれについて、溶解変形処理に用いた溶解変形用薬液の組成と、溶解変形処理の結果(図2の「結果」の欄)と、を示す図である。
具体的には、実施例1では、100重量%のN,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)からなる溶解変形用薬液を用いた。
実施例2では、100重量%のアセトニトリル(ACTN)からなる溶解変形用薬液を用いた。
実施例3では、30重量%のアセトニトリル(ACTN)と、70重量%の純水と、からなる溶解変形用薬液を用いた。
実施例4では、50重量%のN,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)と、50重量%のアセトニトリル(ACTN)と、からなる溶解変形用薬液を用いた。
また、比較例1では、100重量%のプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)からなる溶解変形用薬液を用いた。
比較例2では、100重量%のジエチレングリコールモノブチルエーテル(BDG)からなる溶解変形用薬液を用いた。
比較例3では、100重量%のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)からなる溶解変形用薬液を用いた。
比較例4では、100重量%のメチルイソブチルケトン(MIBK)からなる溶解変形用薬液を用いた。
図3は各実施例1〜4、並びに各比較例1〜4のそれぞれに用いた評価基板10の断面構造を示す図である。
図3に示す評価基板は、以下に説明する手順で作成した。
先ず、ガラス基板11上にAl膜12を形成する。
次に、Al膜12上にポジ型フォトレジストを塗布し、このフォトレジストを露光・現像して有機膜パターン13を形成する。
次に、有機膜パターン13をマスクとして、Al膜12をりん酸・硝酸・酢酸系の混合薬液を用いたエッチング液でエッチング処理することにより、図3の評価基板10を作成した。
なお、評価基板10はこのように作成したため、Al膜12をエッチングした際に、有機膜パターン13の表層部に阻害層(具体的には、変質層)が形成されている。
評価は全て室温で行った。
以下、具体的な評価の手順について説明する。
先ず、シャーレに溶解変形用薬液を入れた。このとき、溶解変形用薬液の液面からシャーレの口までの距離が1cmとなるように薬液の量を調整した。
続いて、有機膜パターンが下になるように(有機膜パターンに溶解変形用薬液の蒸気が接触するように)評価基板10でシャーレを完全に蓋をした。その30秒後、評価基板10をシャーレから取り外し、NガンでNガスを吹き付けて評価基板を乾燥させた。
以上により、溶解変形処理は完了である。
そして、処理後の評価基板10を光学顕微鏡で観察し、有機膜パターンのリフロー具合を確認した。
図2の結果の欄において、「○」は有機膜パターンが均一にリフローしたことを示し、「×」は有機膜パターンが不均一にリフローしたことを示し、「変化無し」は有機膜パターンに変化が生じなかったことを示す。
すなわち、図2に示すように、全ての実施例(実施例1〜4)では、有機膜パターンが均一にリフローした。
対して、一方、比較例1、3、4では有機膜パターンが不均一にリフローし、比較例2では有機膜パターンがリフローしなかった。
従来の溶解変形用薬液や、本実施形態の溶解変形用薬液以外では不均一なリフローが起こるのは、エッチング液により有機膜パターンの表面が変質化し、溶解変形用薬液の有機膜パターン内部への浸透を阻害したり、逆に浸透を促進する場合が起こり得て、しかもその変質化の度合い(WE:ウェットエッチング処理条件や、有機膜形成条件)により、部分的にその変質部分の厚さが厚かったり、薄かったりすることにより、溶解変形用薬液の部分的浸透の不均一、及び基板全体における均一性も悪い場合が発生するためである。
ここで、溶解変形処理において有機膜パターンが正常にリフローする場合と、異常(不均一など)にリフローする場合とについて、図4を参照して説明する。
図4は、溶解変形処理の実施により有機膜パターンの平面形状及び断面形状が変化する様子を示す図である。
図4(A)は、溶解変形処理前の有機膜パターン20の平面形状(左図)及び断面形状(右図)を示す。
図4(B)は、溶解変形処理によって有機膜パターン20が均一にリフローした場合、すなわち溶解変形処理が正常な場合の平面形状(左図)及び断面形状(右図)を示す。この場合、有機膜パターン20が均一に広がってチャネル部が結合し、他の部分も一様に広がる。本実施形態に係る溶解変形用薬液を用いて溶解変形処理を行った場合、溶解変形用薬液が有機膜パターン20の内部へ均等に浸透し、有機膜パターン20の全体に亘ってほぼ均一な溶解速度での溶解が起こる。このため、図4(B)に示すように、有機膜パターン20の全体が一体的にリフローするので、有機膜パターン20を目的の形状へ精度良く変形させることができる。
図4(C)は、有機膜パターン20の表層部と内部とでリフロー速度が違う場合などに起こる異常を示す。この場合、薄く大きく広がる有機膜パターン21と、厚く広がりが小さい有機膜パターン22との2つに分かれてリフローする。
図4(D)は、有機膜パターン20の表層部に部分的に変質層が残存していた場合などに起こる異常を示す。この場合、有機膜パターン20がリフローして広がる方向が不均一でバラバラとなる。このため、目的とするチャネル部の有機膜パターン結合が起こらず、チャネル部以外の部分がリフローして広がる。
図5は、現像後の有機膜パターンに変質層が形成されている場合に、溶解変形処理の実施により有機膜パターンの断面形状が変化する様子を示す図である。
図5(A)は、現像後の有機膜パターン30の断面形状を示す。
図5(B)は、現像後、ウェットエッチングにより下地膜31をエッチングする結果、有機膜パターン30の表層部に変質層32が形成された状態を示す。
図5(C)及び図5(D)は、従来の薬液を用いた溶解変形処理を示す。この場合、有機膜パターン30の表面と内部とでリフロー速度が異なり、不均一なリフローとなってしまう。すなわち、例えば、有機膜パターン30は、その表面の一部(裾野の部分)のみリフロー速度が速く、有機膜パターン30の全体の一体的なリフローとはならない。換言すれば、有機膜パターン30の表面の一部は低粘度でリフローする一方で、有機膜パターン30の内部は高粘度であまりリフローしない。このため、有機膜パターン30の内部がリフローしづらく残留しがちとなる一方で、有機膜パターン30の周縁部が薄く広がる(図5(D))。また、有機膜パターン30の広がりの偏りも起こりやすい。
対して、図5(E)及び図5(F)は、本実施形態に係る溶解変形用薬液を用いて溶解変形処理を示す。この場合、有機膜パターン30の内部までほぼ均一なリフロー速度で溶解し、有機膜パターン30全体の一体的なリフローが起こる。換言すれば、有機膜パターン30の全体が均一な粘度で液状にリフローする。このため、一対の有機膜パターン30の結合部は、表面張力により盛り上がり、図5(D)の場合と比べて厚みが増すので、その他の部分と同程度の膜厚とすることができる。よって、一対の有機膜パターン30が結合したパターンを、あたかも、当初より一体に形成された有機膜パターンのようにすることができる。また、有機膜パターン30の広がりも極力抑制することができる。しかも、有機膜パターン30の広がりの偏りも起こり難い。よって、有機膜パターン30を目的の形状へ精度良く変形させることができる。また、阻害層(例えば、変質層)を有する有機膜パターン30に対して均一な溶解変形処理を行うことができる。
以上のような第1の実施形態によれば、本実施形態に係る溶解変形用薬液を用いて溶解変形処理を行うことにより、有機膜パターンを目的の形状へ精度良く変形させることができる。また、変質層及び堆積層のうちの少なくとも一方からなる阻害層を有する有機膜パターンに対して均一な溶解変形処理を行うことができる。
なお、本実施形態に係る溶解変形用薬液を用いて溶解変形処理(例えば、図1(D)の後に行う処理)を行う場合にも、上記の阻害層が該溶解変形処理を困難にさせることがある。また、阻害層は、上記の再現像処理(例えば、図1(C)の後に行う処理)を困難にさせることがある。
このため、図1(C)に続いては、上記阻害層をもろくさせて(脆弱化させて)再現像処理や溶解変形処理を容易にさせるための脆弱化処理、或いは、上記阻害層を有機膜パターン4から除去することにより再現像処理や溶解変形処理を容易にさせるための除去処理を、必要に応じて行っても良い。
この除去処理については、例えば、特許文献2、3、特開2008−72059号公報、特開2007−317983号公報、特開2007−256666号公報などに詳しく記載されているため、詳細な説明は省略する。
また、脆弱化処理も、除去処理と同様の処理であるため、詳細な説明を省略する。なお、阻害層が強固であると、(本来は阻害層の除去を目的とする)除去処理を行っても、阻害層を完全に除去できずに、阻害層が脆弱化するに留まることもある。すなわち、この場合は、除去処理と同様の処理が、実質的には脆弱化処理であるため、そのように称する。
〔第2の実施形態〕
第2の実施形態では、上記の第1の実施形態と同様の溶解変形用薬液を用いて行う溶解変形処理方法を利用して、液晶表示装置のTFT基板の製造工程を削減する方法の一例(上記の第1の実施形態(図1)とは別の例)を説明する。
図6(A)−(G)は、第2の実施形態の場合において、液晶表示装置のTFT基板を製造する一連の工程を示す図であり、それぞれTFT素子の平面図と断面図を示す。
本実施形態では、ハーフトーンマスク露光を用いることにより、工程を削減する例を示す。
ここで、ハーフトーンマスク露光について説明する。先ず、感光性有機膜(以下レジスト膜を例に示す)パターンを、複数段の膜厚差がつくように形成する。例えば、レジスト膜に2回連続露光したり、又は1回の露光時に透過量を段階的に変化させた露光マスクを用いて露光することにより、レジスト膜を複数段の膜厚に形成する。
この複数段(例えば、2段)のレジスト膜の薄膜部をアッシング処理などにより除去すると、該除去の前後でレジスト膜のパターンが変化することになる。
このため、薄膜部の除去の前後の各々において、レジスト膜をレジストマスクとして用いれば、2回のリソグラフィ工程を実施してレジスト膜を2回形成した場合と同じ効果を、1回のリソグラフィ工程で得ることができる。
すなわち、薄膜部の除去前のレジスト膜をレジストマスクとしてその下層膜のエッチングを行い、その後、薄膜部の除去後のレジスト膜をレジストマスクとしてその下層膜のエッチングを行うことにより、下層膜に2種類のパターンを形成することができる。
このような手法は、コスト低減のための新規プロセスとして、一般的に、TFT素子形成のフォトグラフイー工程削減として、5PR工程→4PR工程化のプロセスで用いられるのが有名である。
更に、フォトリソグラフィ工程で使用するレチクルのマスクパターンにおいて遮光部と半透光部とが形成され、前記遮光部と前記半透光部とがレジスト膜に転写されて前記第1のレジストマスクが形成される。
そして、この前記半透光部を形成する方法としては、以下の(1)、(2)の方法がある。
(1)遮光部の材料(主にクロム膜)と同一材料を解像限界以下の寸法に加工したパターンで形成する方法。
(2)遮光部の材料(主にクロム膜)と遮光部の材料より透過率が大きい異種材料によって構成(例えば、酸化クロム膜、タングステンシリサイドなどの膜)で形成する方法。
以下、図6の製造方法を説明する。
まず、図6(A)に示すように、ガラス基板(図示せず)上にゲート配線2001を形成する。
次いで、ゲート配線2001を被覆するようにして、層間絶縁膜(例えば、シリコン酸化膜(SiO)またはシリコン窒化膜(SINx)の単層または2層膜)2002を形成する。
次いで、層間絶縁膜2002上に、アモルファスシリコン(a−Si)層及びオーミックコンタクト(n+a−Si)層からなる半導体膜2003、ドレイン配線用メタル膜2004を積層する。ここで、オーミックコンタクト層はリン不純物がドープされたn型アモルファスシリコン(n+a−Si)層で構成されている。
次いで、ドレイン配線用メタル膜2004上に有機膜(例えば、レジスト膜)を塗布する。
次いで、露光マスク(ハーフトーンマスク)を用いた露光処理と現像処理により、有機膜(以下「レジスト」と表記)パターンを形成する。ここでは、2段階の膜厚を有するレジストパターン2005が形成されている。
次いで、図6(B)に示すように、レジストパターン2005をマスクとして下地膜、すなわち、ドレイン配線用メタル膜2004をエッチングする。このエッチングにより、ドレイン配線用メタル膜2004はソース・ドレイン用電極とソース・ドレイン用配線となる。
次いで、図6(C)に示すように、レジストパターン2005に対して、溶解変形処理を行う。
この溶解変形処理は、例えば、有機膜パターンを上記の第1の実施形態で説明した溶解変形用薬液の蒸気に曝すことにより行うガス雰囲気処理である。
この溶解変形処理により、図6(C)に示すように、ソース電極用レジストマスク及びドレイン電極用レジストマスクは横方向にリフローし、ソース用レジストマスク及びドレイン電極用レジストマスクは相互に連結して連結レジストマスク2006となる。
但し、必要に応じて、この溶解変形処理前に、第一の除去処理(或いは第一の脆弱化処理)を行う場合もある。
この第一の除去処理(或いは第一の脆弱化処理)は、上記の第1の実施形態で説明した除去処理(脆弱化処理)と同様であり、少なくともレジストパターン上、又は周囲の阻害層を除去(或いは脆弱化)する目的で行う。
次いで、図6(D)に示すように、第二の除去処理のみにより、または、第一の除去処理(或いは第一の脆弱化処理)と第二の除去処理との組み合わせにより、連結レジストマスク2006の少なくとも一部を除去する。なお、第二の除去処理は、例えば、現像機能液を用いた現像処理により行うことができる。
ここでは、前記2段階の膜厚を有するレジストパターンの厚い部分を除去する。この場合の処理では、主に溶解変形処理により面積が拡大したレジストマスクの一部分、すなわち不必要な薬液溶解部分を除去することができ、最終的な有機膜パターンを目的とするパターン形状に精度良く形成することが可能となる。
次いで、図6(E)に示すように、連結レジストマスク2006とソース・ドレイン用電極とソース・ドレイン用配線とをマスクとして、アモルファスシリコン(a−Si)層及びオーミックコンタクト(n+a−Si)層からなる半導体膜2003をエッチング除去して、半導体アイランド2007を形成する。
次いで、図6(F)に示すように、連結レジストマスク2006を半導体アイランド2007から剥離して除去する。
次いで、図6(G)に示すように、剥き出しになったソース・ドレイン用電極とソース・ドレイン用配線をマスクとして、CH(チャネル)エッチングを行う。このCH(チャネル)エッチングにより、ソース・ドレイン間のアモルファスシリコン(a−Si)層及びオーミックコンタクト(n+a−Si)層からなる半導体膜2003のうち少なくとも上層のオーミックコンタクト(n+a−Si)層を除去し、少なくとも一部のアモルファスシリコン(a−Si)層を残存させる。
これ以後の工程は省略するが、この後、パッシベーション膜(絶縁膜:通常はプラズマ窒化シリコン膜)を形成し、ソース電極及びドレイン電極上に各々コンタクトホールを形成し、これらコンタクトホールの底部でソース電極に接続する画素電極、ドレイン電極に接続する端子部電極を形成する。
このようにして、TFT基板を形成し、続いて、TFT基板の半導体アイランド2007側にTFT基板と対向する対向基板を配置する。さらに、TFT基板と対向基板との間に液晶組成物を充填し、液晶表示装置を完成させる。
なお、CH(チャネル)エッチングは、レジストパターン2005をマスクとするドレイン配線用メタル膜2004のエッチング(図6(B))の後に行うことも可能である。この場合には、連結レジストマスク2006を半導体アイランド2007から除去した後(図6(F))に、それまでに汚染され、あるいは、変質したチャネル部の少なくとも一部のアモルファスシリコン(a−Si)層をわずかにエッチング除去するか、あるいは、表面処理を行うことが好ましい。但し、この場合にも、アモルファスシリコン(a−Si)層の大半は残存させる必要がある。
以上のような第2の実施形態によれば、上記の第1の実施形態と同様の効果が得られる。
〔第3の実施形態〕
第3の実施形態では、上記の第1及び第2の実施形態と同様の溶解変形用薬液を用いて行う溶解変形処理方法を利用して、液晶表示装置のTFT基板の製造工程を削減する方法の一例(上記の第1及び第2の実施形態(図1、図6)とは別の例)を説明する。
図7(A)−(G)は、第3の実施形態の場合において、液晶表示装置のTFT基板を製造する一連の工程を示す図であり、それぞれTFT素子の平面図と断面図を示す。
本実施形態では、第2の実施形態とは異なり、ハーフトーンマスク露光を用いず、通常の標準マスクを用いる。
まず、図7(A)に示すように、ガラス基板(図示せず)上にゲート配線3001を形成する。
次いで、ゲート配線3001を被覆するようにして、層間絶縁膜(例えば、シリコン酸化膜(SiO)またはシリコン窒化膜(SINx)の単層または2層膜)3002を形成する。
次いで、層間絶縁膜3002上に、アモルファスシリコン(a−Si)層及びオーミックコンタクト(n+a−Si)層からなる半導体膜3003、ドレイン配線用メタル膜3004を積層する。ここで、オーミックコンタクト層はリン不純物がドープされたn型アモルファスシリコン(n+a−Si)層で構成されている。
次いで、ドレイン配線用メタル膜3004上に有機膜(例えば、レジスト膜)を塗布する。
次いで、露光マスク(標準マスク)を用いた露光処理と現像処理により、有機膜(以下「レジスト」と表記)パターン3005を形成する。
次いで、図7(B)に示すように、レジストパターン3005をマスクとして下地膜、すなわち、ドレイン配線用メタル膜3004をエッチングする。このエッチングにより、ドレイン配線用メタル膜3004はソース・ドレイン用電極とソース・ドレイン用配線となる。
次いで、図7(C)に示すように、レジストパターン3005に対して、上記の第1及び第2の実施形態と同様の溶解変形処理を行う。
この溶解変形処理により、図7(C)に示すように、ソース電極用レジストマスク及びドレイン電極用レジストマスクは横方向にリフローし、ソース用レジストマスク及びドレイン電極用レジストマスクは相互に連結して連結レジストマスク3006となる。
但し、必要に応じて、この溶解変形処理前に、第一の除去処理(或いは第一の脆弱化処理)を行う場合もある。この第一の除去処理(或いは第一の脆弱化処理)は、上記の第2の実施形態と同様である。
次いで、図7(D)に示すように、第二の除去処理のみにより、または、第一の除去処理(或いは第一の脆弱化処理)と第二の除去処理との組み合わせにより、連結レジストマスク3006の少なくとも一部を除去する。この第二の除去処理は、上記の第2の実施形態と同様である。
ここでは、溶解変形処理により面積が拡大した連結レジストマスク3006の一部分、すなわち、不必要な溶解変形部分を除去することができ、最終的な有機膜パターンを目的の形状に精度良く形成することが可能となる。
次いで、図7(E)に示すように、連結レジストマスク3006とソース・ドレイン用電極とソース・ドレイン用配線とをマスクとして、アモルファスシリコン(a−Si)層及びオーミックコンタクト(n+a−Si)層からなる半導体膜3003をエッチング除去して、半導体アイランド3007を形成する。図7(E)には、これをa−Siエッチングと記している。
次いで、図7(F)に示すように、連結レジストマスク3006を半導体アイランド3007から剥離して除去する。
次いで、図7(G)に示すように、剥き出しになったソース・ドレイン用電極とソース・ドレイン用配線をマスクとして、CH(チャネル)エッチングを行う。このCH(チャネル)エッチングにより、ソース・ドレイン間のアモルファスシリコン(a−Si)層及びオーミックコンタクト(n+a−Si)層からなる半導体膜3003のうち少なくとも上層のオーミックコンタクト(n+a−Si)層が除去され、少なくとも一部のアモルファスシリコン(a−Si)層が残存する。
これ以後の工程は省略するが、この後、パッシベーション膜(絶縁膜:通常はプラズマ窒化シリコン膜)を形成し、ソース電極及びドレイン電極上に各々コンタクトホールを形成し、これらコンタクトホールの底部でソース電極に接続する画素電極、ドレイン電極に接続する端子部電極を形成する。
このようにして、TFT基板を形成し、続いて、TFT基板の半導体アイランド3007側にTFT基板と対向する対向基板を配置する。さらに、TFT基板と対向基板との間に液晶組成物を充填し、液晶表示装置を完成させる。
なお、CH(チャネル)エッチングは、レジストパターン3005をマスクとするドレイン配線用メタル膜3004のエッチング(図7(B))の後に行うことも可能である。この場合には、連結レジストマスク3006を半導体アイランド3007から除去した後(図7(F))に、それまでに汚染され、あるいは、変質したチャネル部の少なくとも一部のアモルファスシリコン(a−Si)層をわずかにエッチング除去するか、あるいは、表面処理を行うことが好ましい。但し、この場合にも、アモルファスシリコン(a−Si)層の大半は残存させる必要がある。
以上のような第3の実施形態によれば、上記の第1及び第2の実施形態と同様の効果が得られる。
なお、第2及び第3の実施形態においては、薄膜トランジスタのゲート電極、ソース電極,ドレイン電極及びドレイン配線用メタル膜はアルミニウムまたはアルミニウム合金の1層構造、クロムまたはクロム合金の1層構造、アルミニウムまたはアルミニウム合金とクロムまたはクロム合金との2層構造、アルミニウムまたはアルミニウム合金とチタンまたはチタン合金との2層構造、アルミニウムまたはアルミニウム合金と窒化チタンまたは窒化チタンの合金との2層構造、アルミニウムまたはアルミニウム合金とモリブデンまたはモリブデン合金との2層構造、クロムまたはクロム合金とモリブデンまたはモリブデン合金との2層構造、クロムまたはクロム合金とアルミニウムまたはアルミニウム合金とクロムまたはクロム合金との3層構造、モリブデンまたはモリブデン合金とアルミニウムまたはアルミニウム合金とモリブデンまたはモリブデン合金との3層構造、アルミニウムまたはアルミニウム合金とモリブデンまたはモリブデン合金とクロムまたはクロム合金との3層構造、アルミニウムまたはアルミニウム合金とモリブデンまたはモリブデン合金とチタンまたはチタン合金との3層構造、アルミニウムまたはアルミニウム合金と窒化チタンまたは窒化チタン合金とチタンまたはチタン合金との三層構造のいずれかから構成されていればよい。
また、上述の第2及び第3の実施形態においては、ガラス基板を用いたが、これに限るものではなく、他の材料からなる絶縁性基板を用いることも可能である。
また、上記の実施形態においては、スタガ型のTFTパターンまでの形成方法を説明したが、本発明によるパターン形成方法はこれに限定されるものではなく、前述したTFTパターンの形成方法のうち、画素電極の下部にカラーフィルタ層、または、平坦化膜とカラーフィルタ層を形成したカラーフィルタ付きTFTパターンの形成にも適用することができる。
さらに、上記の実施形態においては、縦電界駆動型液晶表示装置を例にして本発明を説明したが、これに限るものではなく、本発明は横電界駆動型液晶表示装置(IPS(In−Plane Switching)LCD)にも適用することができる。
また、上述の第2及び第3の実施形態において説明したパターン形成方法をTFT基板の製造方法として用いることが可能である。TFT基板の例としては、液晶表示装置用TFT基板がある。
また、TFT基板作製後に、絶縁膜、カラー(RGB:レッド、グリーン、ブルー)フィルタ層とブラックマトリクス層、透明電極を形成したカラーフィルタまたは単色フィルタを形成し、次いで、ITO等の画素電極、配向膜その他の構成要素を形成し、TFT基板と対向基板との間に液晶を挟み込み封止し、さらに、両基板に偏光フィルタを貼ることにより、液晶表示装置を製造することができる。
なお、レジストマスクの膜厚を部分的に制御する方法としては、例えば、次のような方法がある。
(1)露光工程において使用するレチクルのマスクパターンには、遮光部と、少なくとも2段階以上の透過光量に制御した半遮光部とが形成されており、遮光部と半遮光部とをレジスト膜に転写し、レジストマスクを形成する方法
(2)露光工程において2種以上のレチクルマスクを使用し、露光量を少なくとも2段階以上に変化させることにより、レジストマスクを形成する方法
ここでは、主に、ハーフトーンマスクを用いて、レジストマスク膜厚を部分的に制御し、2段階の膜厚を有するレジストパターンを形成したが、このレジストパターンは遮光部と半透光部とを有するレチクルとなっている。
以下、このレジストパターンの形成方法の具体例を説明する。
(例1)
レチクル基板上に、例えば、クロム金属で遮光部と半透光部とを形成する。
この半透光部は、露光解像限界以下のクロム金属のパターンで構成されている。例えば、パタ−ン幅寸法が露光波長以下の矩形のパターンが所定のピッチで配列されている。あるいは、このような矩形のパターンが格子状に形成されている。
露光解像限界以下のクロム金属パターンが形成されている領域においては、露光照射光の透過量は20乃至80%になるように設定される。このようにして、半透光部が形成される。
(例2)
レチクル基板上に、例えば、クロム金属で遮光部を所定のパターンに形成する。半透光部となる領域のクロム金属がエッチングされ、薄膜部が形成されている。
クロム金属の薄膜部が形成されている領域においては、露光照射光の半分程度が透過するように設定される。このようにして、半透光部が形成されることになる。
(例3)
レチクル基板上に、例えば、クロム金属で遮光部を所定のパターンに形成する。半透光部はハーフトーン部として形成される。
ここで、ハーフトーン部は、例えば、タングステンシリサイド、モリブデンシリサイドなどで形成される。このようにして、半透光部が形成される。
実施形態に係る溶解変形処理方法を利用して、液晶表示装置のTFT基板を製造する一連の工程を示す図である。 実施例及びその比較例の効果を溶解変形用薬液の組成毎に示す図である。 実施例及びその比較例に用いた評価基板の断面構造を示す図である。 溶解変形処理の実施により有機膜パターンの平面形状及び断面形状が変化する様子を示す図である。 変質層が形成された有機膜パターンに対する溶解変形処理の実施により有機膜パターンの形状が変化する様子を示す図である。 第2の実施形態において、液晶表示装置のTFT基板を製造する一連の工程を示す図である。 第3の実施形態において、液晶表示装置のTFT基板を製造する一連の工程を示す図である。
符号の説明
5、13、20、30、2005、3005有機膜パターン

Claims (9)

  1. 基板上に形成された有機膜パターンを溶解変形させる溶解変形処理に用いられる薬液であって、アミド類とニトリル類とのうちの少なくとも何れか一方を含有することを特徴とする溶解変形用薬液。
  2. 基板上に有機膜パターンが形成され、前記有機膜パターンの表面には、該有機膜パターンの表層が変質してなる変質層と、該有機膜パターンの表面上に堆積物が堆積してなる堆積層と、のうち少なくとも一方からなる阻害層が形成されている場合に、前記有機膜パターンを溶解変形させる溶解変形処理に用いられる薬液であって、アミド類とニトリル類とのうちの少なくとも何れか一方を含有することを特徴とする溶解変形用薬液。
  3. 前記アミド類がN,N−ジメチルアセトアミドであり、前記ニトリル類がアセトニトリルであることを特徴とする請求項1又は2に記載の溶解変形用薬液
  4. さらに水を含有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の溶解変形用薬液。
  5. 当該溶解変形用薬液は、前記有機膜パターンに当該溶解変形用薬液を液体のまま接触させることにより前記有機膜パターンを溶解変形させる溶解変形処理に用いられることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の溶解変形用薬液。
  6. 当該溶解変形用薬液は、前記有機膜パターンを当該溶解変形用薬液の蒸気に暴露させることにより前記有機膜パターンを溶解変形させる溶解変形処理に用いられることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の溶解変形用薬液。
  7. 基板上に形成された有機膜パターンに、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の溶解変形用薬液を液体のまま接触させることにより、前記有機膜パターンを溶解変形させることを特徴とする有機膜パターンの溶解変形処理方法。
  8. 基板上に形成された有機膜パターンを、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の溶解変形用薬液の蒸気に暴露させることにより、前記有機膜パターンを溶解変形させることを特徴とする有機膜パターンの溶解変形処理方法。
  9. 前記溶解変形用薬液を不活性ガスを用いてバブリングすることにより発生した蒸気を前記有機膜パターンに暴露させることを特徴とする請求項8に記載の有機膜パターンの溶解変形処理方法。
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