JP2010031734A - ロータリ圧縮機 - Google Patents

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大輔 船越
Noboru Iida
飯田  登
Masao Nakano
雅夫 中野
Takeshi Karino
健 苅野
Tsutomu Tsujimoto
力 辻本
Yu Haraki
雄 原木
Kiyoshi Sawai
澤井  清
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Abstract

【課題】現状の微小隙間Wを縮小することなく、最適なオイル量を給油することにより微小隙間Wのシール性を向上させることを課題としている。
【解決手段】ベーン33上にオイル溜りと圧縮室に臨むくぼみ48を設け、くぼみ48がオイル溜りと圧縮室に同時に臨まないことを特徴とするものであり、これによって、くぼみに高圧のオイルが供給され圧縮室に間欠的に臨むことで、圧縮室内にオイルが運搬される。ここで、くぼみの大きさに応じて給油量が最適化できるため、圧縮室内のシール性が向上し、漏れ損失の低減によって圧縮機の高効率化を図ることが出来る。
【選択図】図3

Description

本発明は、空調機、冷凍機、ブロワ、給湯機等に使用されるロータリ圧縮機に関するものである。
従来より、冷凍装置や空気調和装置などにおいては、蒸発器で蒸発したガス冷媒を吸入し、凝縮するために必要な圧力まで圧縮して冷媒回路中に高温高圧のガス冷媒を送り出す圧縮機が使用されている。このような圧縮機の一つとして、ロータリ圧縮機が知られている。
ロータリ圧縮機は、たとえば図9に示すように、電動機と圧縮機構部をクランク軸で連結して密閉容器内に収納したものであって、圧縮機構部は、シリンダとこのシリンダの両端面を閉塞する上軸受と下軸受とで形成された圧縮室と、この圧縮室内に上軸受および下軸受に支持されたクランク軸の偏心部に嵌合されたローラと、このローラの外周に当接しローラの偏心回転に追従して往復運動し圧縮室内を低圧部と高圧部とに仕切るベーンを備えている。シリンダには、圧縮室内の低圧部に向けてガスを吸入する吸入ポートが開通され、上軸受には、圧縮室内の低圧部から転じて形成される高圧部からガスを吐出する吐出ポートが開通されており、ローラはシリンダが上軸受,下軸受に上下から閉塞されることによって形成される圧縮室に収容されている。
吐出ポートは上軸受を貫通する平面視円形の孔として形成されており、吐出ポートの上面には所定の大きさ以上の圧力を受けた場合に解放される吐出弁が設けられている。
上述した構成のロータリ圧縮機においては、低圧部側ではローラの摺接部が吸入ポートを通過して吸入室を徐々に拡大しながら離れていき、吸入ポートから吸入室内にガスを吸入する。一方、高圧部側ではローラの摺動部が吐出ポートへ圧縮室を徐々に縮小しながら近づいていき、所定圧力以上に圧縮された時点で吐出弁が開いて吐出ポートからガスを流出させる。
このような、ローリングピストン型流体機械においては、ローラの外周とシリンダ内壁とが強く接触することにより、特にベーン先端において焼き付きや摩耗の問題が発生するという懸念がある。このため、図7に示すように、ローラ外周面32aとシリンダ内壁面30aとの間には微小隙間Wが設けられており、この微小隙間Wと圧縮室39の高さHとにより求められる漏れ面積Sの大小が圧縮機の効率に影響を及ぼすこととなる。
ここで、微小隙間Wを大きく設定すると、この微小隙間Wを通って高圧部から低圧部へ流出する圧縮流体の量が増加してしまうため、圧縮した冷媒ガスが微小隙間Wから漏れることによって損失(以下、「漏れ損失」と呼ぶ)が増すので、流体機械の効率を低下させてしまう。
一方、この微小隙間Wを小さく設定すると、漏れ損失は低減されるが、ローラの外周とシリンダ内壁とが強く接触することによって損失(以下、「摺動損失」と呼ぶ)が増すので、流体機械の効率を低下させてしまう。さらには、ローラとシリンダ内壁とが強く摺動することによって焼き付きや摩耗の問題が発生してしまう。
従って現在では、ローラとシリンダ内壁とが互いに強く接触しないよう両者間の微小隙間Wを大きく設定し、焼き付きや摩耗の問題を解消と摺動損失の低減が図られていた。
図8は、特許文献1に記載された従来のロータリ圧縮機を示すものである。図8に示すように、圧縮室が、複数の曲率よりなる非円形の断面形状としたので、軸芯軌跡等の影響によってローラの包絡軌跡が非円形となっても、一回転する間の微小隙間Wを一定に保ち、漏れ損失の低減と摺動損失の低減を図っていた。
特開2003−214369号公報
近年においては圧縮機により冷媒を循環させる空気調和装置等のさらなる高効率化が望まれているため、これらを達成するためにも圧縮機のさらなる高効率化が重要となっている。上述した従来構造のロータリ圧縮機において、微小隙間Wを一定に保ち、漏れ損失の低減を図っているが、信頼性面の考慮から運転中にある一定の微小隙間Wを必ず設けなければならないため、更なる高効率化は困難である。また、シリンダ内壁形状が複数の曲率からなる非円形の断面形状であるため、数μmオーダーの精度が必要となり、加工が非常に困難である。
そこで本発明では、上記の事情を鑑みてなされたもので、現状の微小隙間Wを縮小することなく、最適なオイル量を給油することにより微小隙間Wのシール性を向上させることを目的とする。これにより漏れ損失が低減され、圧縮機のさらなる高効率化を図ることが可能となる。さらに、積極的にシールオイルを供給するため、油膜によって摺動部における金属接触が防止され、磨耗や焼き付きといった問題を解消できる。
前記従来の課題を解決するために、本発明のロータリ圧縮機は、電動機と圧縮機構部をクランク軸で連結して密閉容器内に収納したものであって、圧縮機構部は、シリンダと、シリンダ内に設けられたクランク軸の偏心部に嵌合されたローラと、ローラの偏心回転に追従してシリンダに設けられたスロット内を往復運動するベーンと、シリンダの両端面を閉塞する上軸受と下軸受とで形成された圧縮室とからなるロータリ圧縮機において、ベーン上にオイル溜りと圧縮室に臨むくぼみを設け、くぼみがオイル溜りと圧縮室に同時に臨まないことを特徴とするものである。
これによって、くぼみに高圧のオイルが供給され圧縮室に間欠的に臨むことで、圧縮室内にオイルが運搬される。ここで、くぼみの大きさに応じて給油量が最適化できるため、圧縮室内のシール性が向上し、漏れ損失の低減によって圧縮機の高効率化を図ることが出来る。
本発明のロータリ圧縮機は、ベーンにくぼみを設けることにより、シール性を向上し漏れ損失が低減される。また、シールオイルを供給するため、油膜によって摺動部における金属接触が防止される。
第1の発明は、電動機と圧縮機構部をクランク軸で連結して密閉容器内に収納したものであって、圧縮機構部は、シリンダと、シリンダ内に設けられたクランク軸の偏心部に嵌合されたローラと、ローラの偏心回転に追従してシリンダに設けられたスロット内を往復運動するベーンと、シリンダの両端面を閉塞する上軸受と下軸受とで形成された圧縮室とからなるロータリ圧縮機において、ベーン上にオイル溜りと圧縮室に臨むくぼみを設け、くぼみがオイル溜りと圧縮室に同時に臨まないことを特徴とするものである。
これによって、くぼみがオイル溜りと連通している間にオイルが補充され、それが圧縮室まで運搬される。また、オイル溜りと圧縮室が同時に連通しないことにより、周囲の圧力の影響を受けずに、ある一定量のオイルをくぼみに補充し、圧縮室に運搬するため、運転条件の影響をあまり受けずにオイル供給量を最適化できる。この効果により、特にローラ外周面とシリンダ内壁面との間の微小隙間Wが大きく設定されていても、オイルによるシール性が向上し、圧縮機の高効率化を図ることが出来る。また、積極的にシールオイルを供給することで油膜効果が向上し摺動部における金属接触が防止されること、微小隙間Wを大きく設定できるために厳しい摺動が緩和されること、この二つの効果によって磨耗や焼き付きといった問題を解消できる。
第2の発明は、特に、第1の発明のロータリ圧縮機において、くぼみを高圧部側の圧縮室に臨むように設けることを特徴とするものである。運転中には、ベーンの先端は高圧側から低圧側へ圧力差によって倒れる。このため、くぼみの部分ではオイルが保持されやすくなり、さらに安定してオイルが圧縮室に供給することが可能となる。
第3の発明は、特に、第1〜2の発明のロータリ圧縮機において、くぼみが、圧縮開始前に高圧部側の圧縮室に臨まないことを特徴とするものである。これによって、圧縮が開始された状態でオイルが供給されるため、ガスの吸い込み量に影響を与えずに、オイルによるシール性のみを向上させ、圧縮機の効率を向上することができる。
第4の発明は、特に、第1〜3の発明のロータリ圧縮機において、くぼみが、圧縮室内の圧力が吐出圧力に達する前に高圧部側の圧縮室に臨むことを特徴とするものである。これによって、圧縮室の圧力が吐出空間の圧力より低いために、吐出空間の圧力とほぼ等しいオイル溜りのオイルを容易に圧縮室に供給することが可能となり、シール性の向上により、圧縮機の効率を向上することが出来る。
第5の発明は、特に、第1〜4の発明のロータリ圧縮機において、作動流体としてCOを用いることで、特に、差圧が大きく、漏れ損失が大きいCOにおいても、より効果的に高効率化することが可能である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の第1の実施の形態におけるロータリ圧縮機の縦断面図である。図2は本発明の第1の実施の形態における圧縮機構部の拡大断面図である。図1と図2においてロータリ圧縮機は、電動機2と圧縮機構部3をクランク軸31で連結して密閉容器1内に収納したものであって、圧縮機構部3は、シリンダ30とこのシリンダ30の両端面を閉塞する上軸受34と下軸受35とで形成された圧縮室39と、この圧縮室39内に上軸受34および下軸受35に支持されたクランク軸31の偏心部31aに嵌合されたローラ32と、このローラ32の外周に当接しローラ32の偏心回転に追従して往復運動し圧縮室39内を低圧部と高圧部とに仕切るベーン33を備えている。クランク軸31には軸線部に油穴41が設けられるとともに、上軸受、下軸受に対する壁部には、それぞれ油穴41に連通した給油穴42、43が設けられている。また、クランク軸31の偏心部31aに対する壁部には油穴41に連通した給油穴44が設けられ、外周部には油溝45が形成されている。一方、シリンダ30には、圧縮室39内の低圧部に向けてガスを吸入する吸入ポート40が開通され、上軸受34には、圧縮室39内の低圧部から転じて形成される高圧部からガスを吐出する吐出ポート38が開通されており、ローラ32はシリンダ30が上軸受34,下軸受35に上下から閉塞されることによって形成される圧縮室39に収容されている。
吐出ポート38は上軸受34を貫通する平面視円形の孔として形成されており、吐出ポート38の上面には所定の大きさ以上の圧力を受けた場合に解放される吐出弁36が設けられており、この吐出弁36を覆うカップマフラー37とで構成されている。
低圧部側ではローラ32の摺接部が吸入ポート40を通過して吸入室を徐々に拡大しながら離れていき、吸入ポート40から吸入室内にガスを吸入する。一方、高圧部側ではローラ32の摺動部が吐出ポート38へ圧縮室39を徐々に縮小しながら近づいていき、所定圧力以上に圧縮された時点で吐出弁36が開いて吐出ポート38からガスを流出し、カップマフラー37より密閉容器1内に吐出される。
圧縮機構部の外周は高圧の吐出空間52となっている。一方、偏心部31aの上端面と上軸受34とローラ32の内周面との間には空間46があり、偏心部31aの下端面と下軸受35とローラ32の内周面との間には空間47がある。その空間46、47には油穴41から給油穴42、43を経てオイルが漏れ込んでくる。またこの空間46、47はほとんど常に圧縮室39内部の圧力より高い状態にある。
一方、シリンダ30の高さはローラ32が内部で摺動できるようにこのローラ32の高さよりやや大きめに設定しなければならず、その結果として、このローラ32の端面と上軸受34、下軸受35の端面との間に隙間がある。そのため、この隙間を介して空間46,47から圧縮室39へオイルが漏れる。
また、ローラ外周面32aとシリンダ内壁面30aとが強く接触することにより、特にベーン33先端において焼き付きや摩耗の問題が発生するという懸念がある。このため、図7に示すように、ローラ外周面32aとシリンダ内壁面30aとの間には微小隙間Wが設けられており、この微小隙間Wと圧縮室39の高さHとにより求められる漏れ面積Sの大小が圧縮機の効率に影響を及ぼすこととなる。例えば、微小隙間Wを大きく設定すると、この微小隙間Wを通って高圧部から低圧部へ流出する圧縮流体の量が増加してしまうため、圧縮した冷媒ガスが微小隙間Wから漏れることによって損失(以下、「漏れ損失」と呼ぶ)が増すので、流体機械の効率を低下させてしまう。一方、この微小隙間Wを小さく設定すると、漏れ損失は低減されるが、ローラ外周面32aとシリンダ内壁面30aとが強く接触することによって損失(以下、「摺動損失」と呼ぶ)が増すので、流体機械の効率を低下させてしまう。さらには、ローラ外周面32aとシリンダ内壁30aとが強く摺動することによって焼き付きや摩耗の問題が発生してしまう。従って、ローラ32とシリンダ内壁30aとが互いに強く接触しないよう両者間の微小隙間Wを大きく設定している。
以上のように構成されたロータリ圧縮機において、図3に示すように、ベーン33の側面にオイル溜り6と圧縮室39に臨むくぼみ48を設け、このくぼみ48がオイル溜り6と圧縮室39に同時に臨まない構成としている。図3の(a)はベーン33が最もシリンダ30内に納まった状態、(c)はベーン33が最もシリンダ内壁30aに出てきた状態、(b)は(a)と(c)の中間である。(a)から(b)の区間では、くぼみ48がオイル溜り6とのみ連通している。(b)の区間では、くぼみ48が圧縮室39ともオイル溜り6とも連通していない。(b)から(c)の区間では、くぼみ48が圧縮室39とのみ連通している。この構成にすることによって、くぼみ48がオイル溜り6と連通している間にオイルが補充され、それが圧縮室39まで運搬される。また、オイル溜り6と圧縮室が同時に連通しないことにより、周囲の圧力の影響を受けずに、ある一定量のオイルをくぼみ48に補充し、圧縮室39に運搬するため、運転条件の影響をあまり受けずにオイル供給量を最適化できる。この効果により、特にローラ外周面32aとシリンダ内壁面30aとの間の微小隙間Wが大きく設定されていても、オイルによるシール性が向上し、圧
縮機の高効率化を図ることが出来る。また、積極的にシールオイルを供給することで油膜効果が向上し摺動部における金属接触が防止されること、微小隙間Wを大きく設定できるために厳しい摺動が緩和されること、この二つの効果によって磨耗や焼き付きといった問題を解消できる。
また、上述したように、ローラ32の端面と上軸受34、下軸受35の端面との間の隙間を介して空間46,47から圧縮室39へ成り行き任せでオイルが漏れて供給される。この構成では、隙間の大きさによって圧縮室39へのオイルの給油量が一定にならず、圧縮機効率のバラつきの原因となる。ここで、ローラ32の端面と上軸受34、下軸受35の端面との隙間をある程度小さくして、ベーン33の側面のくぼみ48のオイル運搬によって給油量を最適に調整することで、効率のバラつきを抑えた圧縮機を量産できる。
また、図4に示すように、ベーン33の側面のくぼみ48を高圧部側の圧縮室39に臨むように設ける。運転中には、ベーン33の先端は図4のように、高圧側から低圧側へ圧力差によって倒れる。このため、くぼみ48の部分ではオイルが保持されやすくなり、さらに安定してオイルが圧縮室39に供給することが可能となる。
また、図5に示すように、くぼみ48が吸入綴込み前に圧縮室39に臨まないように設定する。図5はローラ32が完全に吸入ポート40を過ぎて圧縮を開始した瞬間のクランク角度の図である。(a)ではこのクランク角度の前からくぼみ48が圧縮室39に臨んでいる。一方、(b)ではこのクランク角度でくぼみ48が圧縮室39に臨まずに、さらにクランク軸31が回転した時に圧縮室39に臨むように設定している。(a)のようにすると、ガスを吸入している時に高圧・高温のオイルが圧縮室39に漏れこむため、オイルの中に含まれているガスが発泡し体積が膨張することによって、ガスの吸い込み量が減少する。そのため、体積効率の低下から圧縮機の効率を低下させてしまう。一方、(b)のようにすると、圧縮が開始された状態でオイルが供給されるため、ガスの吸い込み量に影響を与えずに、オイルによるシール性のみを向上させ、圧縮機の効率を向上することができる。
また、図6に示すように、くぼみ48が圧縮室39内の圧力が吐出圧力に達する前に圧縮室39に臨むように設定する。図6は、高圧部の圧縮室39の圧力が、吐出空間52の圧力と等しくなった瞬間のクランク角度の図である。(a)ではこのクランク角度でくぼみ48が圧縮室39に臨まずに、さらにクランク軸31が回転した時に圧縮室39に臨むように設定している。一方、(b)ではこのクランク角度の前からくぼみ48が圧縮室39に臨むように設定している。(a)のようにすると、吐出空間52の圧力とほぼ等しいオイル溜り6のオイルが、くぼみ48に補充され、ほぼ吐出空間52の圧力と等しくなった圧縮室39に供給されにくくなる。一方、(b)のようにすると、圧縮室39の圧力が吐出空間52の圧力より低いために、オイル溜り6のオイルを容易に圧縮室39に供給することが可能となり、シール性の向上により、圧縮機の効率を向上することが出来る。
また、作動流体としてCOを用いることで、特に、差圧が大きく、漏れ損失の影響が大きいCOにおいても、オイルによりシール性が向上することから、より効果的に高効率化することが可能である。
以上のように、本発明のロータリ圧縮機は、磨耗や焼き付きなどの信頼性面の低下を抑制するとともに、漏れ損失と摺動損失を低減し、圧縮機の高効率化を図ることが可能となる。これにより、HFC系冷媒やHCFC系冷媒を用いたエアーコンディショナー用圧縮機のほかに、自然冷媒COを用いたエアーコンディショナーやヒートポンプ式給湯機などの用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1におけるロータリ圧縮機の縦断面図 本発明の実施の形態1におけるロータリ圧縮機の圧縮機構部の拡大断面図 本発明の実施の形態1におけるベーンに設けられたくぼみの位置関係を示す模式図 本発明の実施の形態1におけるベーンが差圧による傾きを示した要部平面図 本発明の実施の形態1における圧縮開始前のクランク角度の圧縮状態を示す要部平面図 本発明の実施の形態1における吐出空間と圧縮室の圧力が等しくなった時のクランク角度の圧縮状態を示す要部平面図 従来のロータリ圧縮機の漏れ面積Sを示す要部断面図 従来のロータリ圧縮機における比円形(複合円)断面のシリンダ形状を示す模式図 従来のロータリ圧縮機の断面図
符号の説明
1 密閉容器
2 電動機
3 圧縮機構部
5 上シェル
6 オイル溜り
22 固定子
24 回転子
26 エアギャップ
28 切欠部
30 シリンダ
30a シリンダ内壁
31 クランク軸
31a 偏芯部
32 ローラ
32a ローラ外周
32b ローラ内周
33 ベーン
34 上軸受
35 下軸受
36 吐出弁
37 カップマフラー
38 吐出ポート
39 圧縮室
40 吸入ポート
41 油穴
42 給油穴
43 給油穴
44 給油穴
45 油溝
46 空間
47 空間
48 くぼみ
51 冷媒吐出管
52 吐出空間

Claims (5)

  1. 電動機と圧縮機構部をクランク軸で連結して密閉容器内に収納したものであって、前記圧縮機構部は、シリンダと、前記シリンダ内に設けられた前記クランク軸の偏心部に嵌合されたローラと、前記ローラの偏心回転に追従して前記シリンダに設けられたスロット内を往復運動するベーンと、前記シリンダの両端面を閉塞する上軸受と下軸受とで形成された圧縮室とからなるロータリ圧縮機において、前記ベーン上にオイル溜りと前記圧縮室に臨むくぼみを設け、前記くぼみが前記オイル溜りと前記圧縮室に同時に臨まないことを特徴とするロータリ圧縮機。
  2. くぼみを高圧部側の圧縮室に臨むように設けることを特徴とする請求項1に記載のロータリ圧縮機。
  3. くぼみが、圧縮開始前に高圧部側の圧縮室に臨まないこと特徴とする請求項1または2に記載のロータリ圧縮機。
  4. くぼみが、圧縮室内の圧力が吐出圧力に達する前に高圧部側の前記圧縮室に臨むこと特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のロータリ圧縮機。
  5. 作動流体として高圧冷媒であるCOを用いたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のロータリ圧縮機。
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