JP2010024962A - 水力機械のランナ - Google Patents

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Abstract

【課題】キャビテーション性能や水車性能の向上を図った水力機械のランナを提供する。
【解決手段】本発明による水力機械のランナ1において、ランナ羽根4を、出口側において主軸9に対して直交する平面に投影した場合に、回転中心点Poと、第2羽根7の後縁8がバンド3と交わる交点P2bとを結ぶ第2バンド側線分L2bと、回転中心点Poと、第1羽根5の後縁6がバンド3と交わる交点P1bとを結ぶ第1バンド側線分L1bとのなす角をθ1とする。また、回転中心点Poと、第2羽根7の後縁8がクラウン2と交わる交点P2aとを結ぶ第2クラウン側線分L2aと、回転中心点Poと、第1羽根5の後縁6がクラウン2と交わる交点P1aとを結ぶ第1クラウン側線分L1aとのなす角をθ2とする。このとき、θ1≧θ2となるように、θ1およびθ2が設定されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、クラウンとバンドとの間に、長い羽根長さを有する第1羽根と、第1羽根の羽根長さよりも短い羽根長さを有する第2羽根とを有するランナ羽根を備えた水力機械のランナに係り、とりわけ、部分負荷運転効率、キャビテーション性能を向上させるようにした水力機械のランナに関する。
一般に、フランシス水車を設計点(発電効率が最高となる点)運転領域において運転する場合、ランナ内の水の流れはランナの流線に沿った流れとなる。この場合、ランナに主軸を介して連結された発電機により、所望の発電量が効率良く得られる。
このようなフランシス水車において発電量を変化させる場合、ガイドベーンの開度を変化させて、ランナに流入される水の流量が調整される。このことにより、ランナの回転駆動力が変化して、発電機の発電量が変化する。このため、フランシス水車を運転している間、発電機の発電量に応じてランナに流入される水の流量が変化し、ランナ内の水の流れは大きく変化する。
すなわち、ランナに流入される水の流量が設計点流量よりも少ない場合(部分負荷運転領域)、ランナに流入されてランナの出口側へ向かう水の動圧力は、ランナが回転することにより生じる遠心力よりも小さくなる。このため、図8に示すように、クラウン42とバンド43とランナ羽根44とを有するランナ41において、ランナ41に流入された水は、ランナ41のバンド43側に偏って流れる。
一方、ランナ41に流入される水の流量が多い場合(過負荷運転領域)、ランナ41に流入されてランナ41の出口側へ向かう水の動圧力が、ランナ41が回転することにより生じる遠心力よりも大きくなる。このため、ランナ41に流入された水は、図8に示した上述の水の流れとは逆に、ランナ41のクラウン42側に偏って流れる。
このように、ランナ41の流線に沿うことなく、クラウン42側またはバンド43側に偏った流れは、二次流れと呼ばれている。この二次流れが発生した場合、ランナ41に流入された水は、ランナ41内を偏って流れるため、ランナ41において損失が発生する。
このランナの損失を低減するために、図9および図10に示すように、クラウンとバンドとの間に、長い羽根長さを有する多数の長翼33と、長翼33よりも短い羽根長さを有する多数の短翼34とを有するランナ羽根32が設けられたランナ(スプリッタランナ)31が知られている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。このスプリッタランナ31を用いた場合、図11に示すように、特に非設計点において、このスプリッタランナ31へ流入された水が、スプリッタランナ31内を偏って流れることが抑制される。
特開2000−54944号公報 特開2000−205101号公報
通常のスプリッタランナは、短翼の羽根長さをクラウン側からバンド側まで長翼の70%〜40%程度に短くしたものを用いている。しかし、通常のランナと長翼の羽根枚数が同じ場合、水車出口部分では短翼が無い部分では通常ランナよりも翼負荷が大きくなり、出口キャビテーション性能が悪化する虞がある。
本発明は、以上の点に鑑みなされたもので、キャビテーション性能や水車性能の向上を図った水力機械のランナを提供することを目的とするものである。
本発明は、主軸に連結されたクラウンと、クラウンから離間して配置されたバンドと、クラウンとバンドとの間に介在され、長い羽根長さを有する多数の第1羽根と、第1羽根よりも短い羽根長さを有する多数の第2羽根とを有するランナ羽根と、を備えた水力機械のランナにおいて、クラウンと、バンドと、第1羽根と第2羽根とを有するランナ羽根とを、出口側において主軸に対して直交する平面に投影した場合に、回転中心点と、第2羽根の後縁がバンドと交わる交点とを結ぶ第2バンド側線分と、回転中心点と、当該第2羽根に、回転方向に隣接する第1羽根の後縁がバンドと交わる交点とを結ぶ第1バンド側線分とのなす角をθ1とし、回転中心点と、当該第2羽根の後縁がクラウンと交わる交点とを結ぶ第2クラウン側線分と、回転中心点と、当該第1羽根の後縁がクラウンと交わる交点とを結ぶ第1クラウン側線分とのなす角をθ2とし、第2バンド側線分を基準とするランナの回転方向をθ1の正方向とし、第2クラウン側線分を基準とするランナの回転方向をθ2の正方向としたとき、
θ1≧θ2
となるように、θ1およびθ2が設定されていることを特徴とする水力機械のランナである。
本発明は、クラウンとバンドとの間に介在されたランナ羽根の枚数をZrとしたとき、
180°/Zr≦θ1≦540°/Zr
となるように、θ1が設定されていることを特徴とする水力機械のランナである。
本発明は、θ1およびθ2は、
θ1≧0、およびθ2≦0
であって、かつ、
θ1=0のときθ2<0、およびθ2=0のときθ1>0
となるように設定されていることを特徴とする水力機械のランナである。
本発明は、主軸に連結されたクラウンと、クラウンから離間して配置されたバンドと、クラウンとバンドとの間に介在され、長い羽根長さを有する多数の第1羽根と、第1羽根よりも短い羽根長さを有する多数の第2羽根とを有するランナ羽根と、を備えた水力機械のランナにおいて、クラウンと、バンドと、第1羽根と第2羽根とを有するランナ羽根とを、出口側において主軸に対して直交する平面に投影した場合に、回転中心点と、第2羽根の後縁がバンドと交わる交点とを結ぶ第2バンド側線分と、回転中心点と、当該第2羽根に、回転方向に隣接する第1羽根の後縁がバンドと交わる交点とを結ぶ第1バンド側線分とのなす角をθ1とし、回転中心点と、当該第2羽根の後縁のうち任意の点とを結ぶ第2後縁線分と、回転中心点と、当該第1羽根の後縁のうち、第2羽根の後縁と第2後縁線分との交点と同一半径上にある点とを結ぶ第1後縁線分とのなす角の最小値をθ3とし、第2バンド側線分を基準とするランナの回転方向をθ1の正方向とし、第2後縁線分を基準とするランナの回転方向をθ3の正方向としたとき、
θ1>θ3
となるように、θ1およびθ3が設定されていることを特徴とする水力機械のランナである。
本発明によれば、上述したθ1およびθ2が、θ1≧θ2となるように設定されることにより、第2羽根の羽根長さのうち、クラウン側の羽根長さが、バンド側の羽根長さよりも短くなる。このことにより、第1羽根と、この第1羽根に隣接する第2羽根との間に形成される羽根出口のうち、クラウン側の羽根出口の流路面積が大きくなる。このため、過負荷運転領域において、クラウン側に偏って流れる水を効率良く流すことができる。この結果、過負荷運転領域において、ランナの損失が増大することを抑制し、水力機械のランナの効率をより一層向上させることができる。
また本発明によれば、上述したθ1およびθ3が、θ1>θ3となるように設定されていることにより、第2羽根の後縁が凹状になるように第2羽根が形成される。このため、第1羽根と、この第1羽根に隣接する第2羽根との間に形成される羽根出口のうち、クラウンとバンドとの中間部付近における羽根出口の流路面積が大きくなる。このため、過負荷運転領域において、クラウン側に偏って流れる水を効率良く流すことができる。また、第2羽根の羽根長さのうち、バンド側の羽根長さが短くなることなく第2羽根が形成される。このため、部分負荷運転領域において、バンド側に偏って流れる水が整流され、羽根出口における圧力最低値が大きくなる。この結果、過負荷運転領域および部分負荷領域においてランナの損失が増大することを抑制し、水力機械のランナの効率をより一層向上させることができる。
第1の実施の形態
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。ここで、図1乃至図4は、本発明の第1の実施の形態における水力機械のランナを示す図である。このうち図1は、本発明の第1の実施の形態における水力機械のランナを含むフランシス水車の全体構成を示す図であり、図2は、本発明の第1の実施の形態における水力機械のランナの断面構成を示す図であり、図3は、本発明の第1の実施の形態における水力機械のランナを出口側から見た図であり、図4は、本発明の第1の実施の形態における水力機械のランナにおいて、過負荷運転時におけるθ2とランナ損失との関係を示す図である。
まず、図1によりフランシス水車20の全体構成について説明する。図1に示すように、フランシス水車20は、水が流入するケーシング25と、回動自在に設けられ、ケーシング25内から流入する水のエネルギを回転駆動力に変換させるためのランナ1とを備えている。またケーシング25内周側には、ランナ1へ向けた水の流路を形成するステーベーン26が設けられ、このステーベーン26の出口側に、ランナ1へ流入する水量を変化させるガイドベーン27が設けられている。また、ランナ1は、多数のランナ羽根4を有し(図2および図3参照)、このランナ1に、主軸28を介して発電機29が連結されている。
図1において、フランシス水車20を運転する場合、まず、水は、図示しない上池から図示しない水圧鉄管を通りフランシス水車20のケーシング25内に流れ込む。ケーシング25内に流れ込んできた水は、ステーベーン26およびガイドベーン27を通ってランナ1に流入される。ランナ羽根4がランナ1に流入された水の流れを受けて、ランナ1が回転駆動され、主軸28を介して発電機29が駆動される。一方、ランナ1を回転駆動させた水は、吸出し管30を経て図示しない放水路へと流出する。
次に、本発明による水力機械のランナ1について、図2および図3を用いて説明する。図2に示すように、水力機械のランナ1は、主軸9に連結されたクラウン2と、クラウン2から離間して配置されたバンド3と、クラウン2とバンド3との間に介在されたランナ羽根4とを備えている。このうちランナ羽根4は、長い羽根長さを有する多数の第1羽根5と、第1羽根5よりも短い羽根長さを有する多数の第2羽根7とを有している。このランナ羽根4の第1羽根5と第2羽根7は、クラウン2とバンド3との間に交互に配置されるとともに、互いに円周方向に等間隔に配置されている。
次に、図3を用いて、第1羽根5および第2羽根7の出口側形状について詳述する。図3に示すように、第2羽根7の後縁8の一端は、クラウン2に、クラウン2との交点P2aにおいて交わり、第2羽根7の後縁8の他端は、バンド3に、バンド3との交点P2bにおいて交わっている。また、第2羽根7に、水力機械のランナ1の回転方向に隣接する第1羽根5の後縁6の一端は、クラウン2に、クラウン2との交点P1aにおいて交わり、第1羽根5の後縁6の他端は、バンド3に、バンド3との交点P1bにおいて交わっている。
また、図3において、クラウン2と、バンド3と、第1羽根5と第2羽根7とを有するランナ羽根4とが、出口側において主軸9に対して直交する平面に投影して示されている。図3により、第1羽根5および第2羽根7の形状について更に説明する。まず、図3において、回転中心点Poと、第2羽根7の後縁8がバンド3と交わる交点P2bとを結ぶ第2バンド側線分L2bと、回転中心点Poと、第1羽根5の後縁6がバンド3と交わる交点P1bとを結ぶ第1バンド側線分L1bとのなす角θ1が示されている。
また、図3において、回転中心点Poと、当該第2羽根7の後縁8がクラウン2と交わる交点P2aとを結ぶ第2クラウン側線分L2aと、回転中心点Poと、当該第1羽根5の後縁6がクラウン2と交わる交点P1aとを結ぶ第1クラウン側線分L1aとのなす角θ2が示されている。
この場合、第2バンド側線分L2bを基準とする水力機械のランナ1の回転方向をθ1の正方向とし、第2クラウン側線分L2aを基準とする水力機械のランナ1の回転方向をθ2の正方向としたとき、
θ1≧θ2
となるように、θ1およびθ2が設定され、第1羽根5および第2羽根7が形成されている。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
図2および図3に示す水力機械のランナ1において、上述したように、第1羽根5と第2羽根7とを有するランナ羽根4とを、出口側において主軸9に対して直交する平面に投影した場合において、上述したθ1およびθ2が、θ1≧θ2となるように設定されている。この場合、第2羽根7の後縁8がクラウン2と交わる交点P2aは、第2羽根7の後縁8がバンド3と交わる交点P2bに対して、流線方向位置が入口側となる位置に配置される。すなわち、第2羽根7の羽根長さのうち、クラウン2側の流線方向の羽根長さが、バンド3側の流線方向の羽根長さよりも短くなる。このため、第1羽根5と、この第1羽根5に隣接する第2羽根7との間に形成される羽根出口(スロート)のうち、クラウン2側の羽根出口の流路面積が大きくなる。
ここで、過負荷運転領域において水力機械を運転する場合、水力機械のランナ1内を流れる水の流量は、設計点領域において水力機械を運転する場合よりも多い。このことにより、水力機械のランナ1内の水の流れは、一般にクラウン2側に偏った流れとなる。この場合、第1羽根5と、この第1羽根5に隣接する第2羽根7との間に形成される羽根出口の流路面積が小さいと、羽根出口を流れる水の流速が増大して摩擦損失が増加し、ランナの損失は増大する。
これに対して本発明によれば、上述したように、第1羽根5と、この第1羽根5に隣接する第2羽根7との間に形成される羽根出口のうち、クラウン2側の羽根出口の流路面積が大きくなっている。このことにより、クラウン2側の羽根出口に、クラウン2側に偏って流れていた水が流れる。このため、羽根出口を流れる水の流速が増大することを抑制して、羽根出口における摩擦損失が増加することを抑制し、ランナの損失が増大することを抑制することができる。
また、本実施の形態においては、ランナ羽根4の第1羽根5と第2羽根7は、クラウン2とバンド3との間に交互に配置されているため、上述した第2羽根7の形状による作用を確実に発揮することができる。すなわち、ランナの損失が増大することを確実に抑制することができる。
次に、図4を用いて、過負荷運転領域におけるθ2と、ランナの損失との関係について説明する。図4において、θ2が小さくなるに従い、ランナの損失が低減されることが示されている。とりわけθ2がθ2≦θ1となっている場合、ランナの損失が大幅に低減されることがわかる。
このように本実施の形態によれば、θ1およびθ2が、θ1≧θ2となるように設定されることにより、第2羽根7の羽根長さのうち、クラウン2側の羽根長さが、バンド3側の羽根長さよりも短くなる。このことにより、第1羽根5と、この第1羽根5に隣接する第2羽根7との間に形成される羽根出口のうち、クラウン2側の羽根出口の流路面積が大きくなる。このため、過負荷運転領域において、クラウン2側に偏って流れる比較的多量の水を効率良く流すことができる。この結果、過負荷運転領域において、ランナの損失が増大することを抑制し、水力機械のランナ1の効率をより一層向上させることができる。
第2の実施の形態
次に、図5により、本発明の第2の実施の形態における水力機械のランナについて説明する。ここで図5は、本発明の第2の実施の形態における水力機械のランナにおいて、θ1と羽根出口における圧力最低値との関係を示す図である。
図5に示す第2の形態における水力機械のランナにおいて、θ1とランナ羽根の枚数との関係が更に設定されている点が異なるのみであり、他の構成は、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と略同一である。なお、図5において、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施の形態における水力機械のランナ1において、クラウン2とバンド3との間に介在され、第1羽根5と第2羽根7とを有するランナ羽根4の枚数をZrとしたとき、θ1は、
180°/Zr≦θ1≦540°/Zr
となるように設定されている。
一般に、長い羽根長さを有する第1羽根5と、この第1羽根5の羽根長さよりも短い羽根長さを有する第2羽根6とを有するランナ羽根4において、第2羽根7の羽根長さは、第1羽根5の羽根長さの7割以下となっていることが多い。この場合、第2羽根7の羽根長さが第1羽根5の羽根長さに比べて短いために、第1羽根および第2羽根における単位長さあたりの翼負荷が増大する。このことにより、羽根出口における水の流れが整流されることなく、羽根出口における圧力最低値が低下し、キャビテーションが発生して、ランナの損失が増大する。
これに対して本発明によれば、上述したように、第1羽根5と第2羽根7とを有するランナ羽根4の枚数をZrとしたとき、180°/Zr≦θ1≦540°/Zrとなるように、θ1が更に設定されている。すなわち、θ1≧180°/Zrとなるようにθ1を大きくすると、第2羽根7の羽根長さが、従来よりも長くなる。このことにより、第2羽根7の羽根長さが長くなり、第1羽根5および第2羽根7における単位長さあたりの翼負荷が減少する。このため、羽根出口における圧力最低値が大きくなる。
しかしながらθ1を過度に大きくすると、第2羽根7と第2羽根7に水力機械のランナ1の回転方向と逆方向に隣接する第1羽根5との間に形成される羽根出口の流路面積が減少する。このことにより、摩擦損失が増大し、水車効率が低下する。
次に、図5を用いて、θ1と羽根出口における圧力最低値との関係について説明する。すなわち、図5に示すように、θ1が、180°/Zr≦θ1≦540°/Zrとなるように設定されている領域では、羽根出口における圧力最低値が大きくなっていることがわかる。このことにより、羽根出口においてキャビテーションが発生することを抑制することができる。
ここで、設計点よりも負荷が小さい部分負荷運転領域において水力機械を運転する場合、水力機械のランナ1内を流れる水の流量は、設計点領域において水力機械を運転する場合よりも少ない。このため、水力機械のランナ1内の水の流れは、水力機械のランナ1が回転することにより生じる遠心力を受けて、一般にバンド3側に偏った流れとなり、ランナの損失が増大する。
これに対して本発明によれば、第2羽根7の羽根長さのうち、バンド3側の羽根長さが長くなるように第2羽根7が形成されている。このことにより、水力機械のランナ1内に流れる水が整流され、水の流れがバンド3側に偏ることが抑制される。このため、部分負荷運転領域において、ランナの損失が増大することを抑制することができる。
このように本実施の形態によれば、θ1を180°/Zr≦θ1≦540°/Zrとなるように設定することにより、第2羽根7の羽根長さが長くなる。このため、羽根出口における水の流れが整流され、羽根出口における圧力最低値が低減することを抑制し、キャビテーションが発生することを抑制することができる。この結果、水力機械のランナ1の効率をより一層向上させることができる。
第3の実施の形態
次に、図6により、本発明の第3の実施の形態における水力機械のランナについて説明する。ここで図6は、本発明の第3の実施の形態における水力機械のランナを出口側から見た図である。
図6に示す第3の実施の形態における水力機械のランナにおいて、θ1とθ2との関係が更に設定されている点が異なるのみであり、他の構成は、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と略同一である。なお、図6において、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図6において、クラウン2と、バンド3と、第1羽根5と第2羽根7とを有するランナ羽根4とが、出口側において主軸9に対して直交する平面に投影して示されている。図6に示す水力機械のランナ1において、θ1およびθ2は、
θ1≧0、およびθ2≦0
であって、かつ、
θ1=0のときθ2<0、およびθ2=0のときθ1>0
となるように設定されている。
一般に、長い羽根長さを有する第1羽根5と、この第1羽根5の羽根長さよりも短い羽根長さを有する第2羽根7とを有するランナ羽根4において、第2羽根7の羽根長さが短い場合、各第1羽根5の後縁6の間に羽根出口が形成される。この場合、各第1羽根5の後縁6の間に、第2羽根7の後縁8が介在することなく、この羽根出口の流路面積は比較的大きくなる。
一方、第1羽根5の後縁6の間に、第2羽根7の後縁8が介在する場合、第1羽根5の後縁6と第2羽根7の後縁8との間に羽根出口が形成され、この羽根出口の流路面積は比較的小さくなる。この場合、羽根出口における水の流速が増大し、摩擦損失が増加して、ランナの損失が増大する。
これに対して本発明によれば、θ2が、θ2≦0となるように設定されることにより、第2羽根7の羽根長さのうち、クラウン2側における羽根長さが短くなる。このため、クラウン2側において、各第1羽根5の後縁6の間に第2羽根7の後縁8が介在することがないように第2羽根7が形成され、特に過負荷運転領域において、クラウン2側に偏って流れる水は、クラウン2側の羽根出口を流れる。このことにより、過負荷運転領域において、羽根出口における水の流速が増大することを抑制して、摩擦損失が増加することを抑制する。このため、ランナの損失が増大することを抑制し、水力機械のランナ1の効率をより一層向上させることができる。
第4の実施の形態
次に、図7により、本発明の第4の実施の形態における水力機械のランナについて説明する。ここで図7は、本発明の第4の実施の形態における水力機械のランナを出口側から見た図である。
図7に示す第4の実施の形態における水力機械のランナにおいて、θ1およびθ2がθ1≧θ2となるように設定されている点に代えて、θ1およびθ3がθ1≧θ3となるように設定されている点が異なるのみであり、他の構成は、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と略同一である。なお、図7において、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図7において、クラウン2と、バンド3と、第1羽根5と第2羽根7とを有するランナ羽根4とが、出口側において主軸9に対して直交する平面に投影して示されている。図7により、第1羽根5および第2羽根7の形状について説明する。図7において、回転中心点Poと、当該第2羽根7の後縁8のうち任意の点P2cとを結ぶ第2後縁線分L2cと、回転中心点Poと、当該第1羽根5の後縁6のうち、第2羽根7の後縁8と第2後縁線分との交点P2cと同一半径上にある点P1cとを結ぶ第1後縁線分L1cとのなす角の最小値θ3が示されている。
この場合、第2バンド側線分L2bを基準とする水力機械のランナ1の回転方向をθ1の正方向とし、第2後縁線分L2aを基準とする水力機械のランナ1の回転方向をθ3の正方向としたとき、
θ1>θ3
となるように、θ1およびθ3が設定されている。
一般に、ランナ羽根4の枚数が多い場合、羽根出口の流路面積が小さくなる。この場合、この羽根出口における水の流速が増大し、摩擦損失が増加して、ランナ損失が増大する。
これに対して本発明によれば、上述したようにθ1およびθ3が、θ1>θ3となるように設定されている。このことにより、第2羽根7の後縁8が凹状になるように第2羽根7が形成される。このため、クラウン2とバンド3との中間部付近において、第1羽根5と第2羽根7と間の距離が大きくなり、第1羽根5の後縁6と第2羽根7の後縁8との間に形成される羽根出口の流路面積が増大する。この結果、過負荷運転領域において、クラウン2側に偏って流れる水を効率良く流すことができ、ランナの損失が増大することを抑制することができる。
一方、バンド3側において、第2羽根7の長さが短くなることがなく、第2羽根7が形成されている。このことにより、部分負荷運転領域においてバンド3側に偏って流れる水が整流され、羽根出口における圧力最低値が大きくなる。このため、羽根出口におけるキャビテーションが発生することを抑制することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態における水力機械のランナを含むフランシス水車の全体構成を示す図。 図2は、本発明の第1の実施の形態における水力機械のランナの断面構成を示す図。 図3は、本発明の第1の実施の形態における水力機械のランナを出口側から見た図。 図4は、本発明の第1の実施の形態における水力機械のランナにおいて、過負荷運転時におけるθ2とランナ損失との関係を示す図。 図5は、本発明の第2の実施の形態における水力機械のランナにおいて、θ1と羽根出口における圧力最低値との関係を示す図。 図6は、本発明の第3の実施の形態における水力機械のランナを出口側から見た図。 図7は、本発明の第4の実施の形態における水力機械のランナを出口側から見た図 図8は、従来のフランシス水車ランナ内において、部分負荷運転領域における水の流れを示す模式図。 図9は、従来のスプリッタランナを出口側から見た図。 図10は、従来のスプリッタランナのランナ羽根形状を示す図。 図11は、従来のスプリッタランナ内において、部分負荷運転領域における水の流れを示す模式図。
符号の説明
1 水力機械のランナ
2 クラウン
3 バンド
4 ランナ羽根
5 第1羽根
6 後縁
7 第2羽根
8 後縁
9 主軸
20 フランシス水車
25 ケーシング
26 ステーベーン
27 ガイドベーン
28 主軸
29 発電機
30 吸出し管
31 スプリッタランナ
32 ランナ羽根
33 長翼
34 短翼
41 ランナ
42 クラウン
43 バンド
44 ランナ羽根

Claims (5)

  1. 主軸に連結されたクラウンと、
    クラウンから離間して配置されたバンドと、
    クラウンとバンドとの間に介在され、長い羽根長さを有する多数の第1羽根と、第1羽根よりも短い羽根長さを有する多数の第2羽根とを有するランナ羽根と、を備えた水力機械のランナにおいて、
    クラウンと、バンドと、第1羽根と第2羽根とを有するランナ羽根とを、出口側において主軸に対して直交する平面に投影した場合に、回転中心点と、第2羽根の後縁がバンドと交わる交点とを結ぶ第2バンド側線分と、回転中心点と、当該第2羽根に、回転方向に隣接する第1羽根の後縁がバンドと交わる交点とを結ぶ第1バンド側線分とのなす角をθ1とし、
    回転中心点と、当該第2羽根の後縁がクラウンと交わる交点とを結ぶ第2クラウン側線分と、回転中心点と、当該第1羽根の後縁がクラウンと交わる交点とを結ぶ第1クラウン側線分とのなす角をθ2とし、
    第2バンド側線分を基準とするランナの回転方向をθ1の正方向とし、第2クラウン側線分を基準とするランナの回転方向をθ2の正方向としたとき、
    θ1≧θ2
    となるように、θ1およびθ2が設定されていることを特徴とする水力機械のランナ。
  2. クラウンとバンドとの間に介在されたランナ羽根の枚数をZrとしたとき、
    180°/Zr≦θ1≦540°/Zr
    となるように、θ1が設定されていることを特徴とする請求項1に記載の水力機械のランナ。
  3. θ1およびθ2は、
    θ1≧0、およびθ2≦0
    であって、かつ、
    θ1=0のときθ2<0、およびθ2=0のときθ1>0
    となるように設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の水力機械のランナ。
  4. 主軸に連結されたクラウンと、
    クラウンから離間して配置されたバンドと、
    クラウンとバンドとの間に介在され、長い羽根長さを有する多数の第1羽根と、第1羽根よりも短い羽根長さを有する多数の第2羽根とを有するランナ羽根と、を備えた水力機械のランナにおいて、
    クラウンと、バンドと、第1羽根と第2羽根とを有するランナ羽根とを、出口側において主軸に対して直交する平面に投影した場合に、回転中心点と、第2羽根の後縁がバンドと交わる交点とを結ぶ第2バンド側線分と、回転中心点と、当該第2羽根に、回転方向に隣接する第1羽根の後縁がバンドと交わる交点とを結ぶ第1バンド側線分とのなす角をθ1とし、
    回転中心点と、当該第2羽根の後縁のうち任意の点とを結ぶ第2後縁線分と、回転中心点と、当該第1羽根の後縁のうち、第2羽根の後縁と第2後縁線分との交点と同一半径上にある点とを結ぶ第1後縁線分とのなす角の最小値をθ3とし、
    第2バンド側線分を基準とするランナの回転方向をθ1の正方向とし、第2後縁線分を基準とするランナの回転方向をθ3の正方向としたとき、
    θ1>θ3
    となるように、θ1およびθ3が設定されていることを特徴とする水力機械のランナ。
  5. ランナ羽根の第1羽根と第2羽根は、クラウンとバンドとの間に交互に配置されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の水力機械のランナ。
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