JP7360357B2 - ランナコーンおよび水力機械 - Google Patents

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Description

本発明の実施の形態は、ランナコーンおよび水力機械に関する。
近年、水力機械の運転において機器安定性が重視されており、水力機械の低振動化が求められている。水力機械における振動は、主に水力機械の流路内での圧力脈動(水圧脈動)によるものである。一般に、水圧脈動は、ランナの下流側で発生した螺旋渦が振れ回ることによって発生することが知られている。水力機械の低振動化のためには、この水圧脈動の低減が望まれる。
特開2011-247160号公報 特開2009-115061号公報 特開2013-234621号公報
本発明は、水圧脈動を低減することができるランナコーンおよび水力機械を提供することを目的とする。
実施の形態によるランナコーンは、流入する水によって回転軸線を中心に回転駆動されるランナの中心部に設けられる。ランナコーンは、回転軸線に沿う方向に延びる円筒状に形成された円筒部と、円筒部に設けられた複数のスリットであって、円筒部の下流端から延びる複数のスリットと、を備える。
また、実施の形態による水力機械は、クラウンと、バンドと、クラウンとバンドとの間に設けられた複数のランナ羽根と、を有するランナと、クラウンの中心部に設けられた、上述したランナコーンと、を備える。
本発明によれば、水圧脈動を低減することができる。
図1は、実施の形態によるフランシス水車の子午面断面図である。 図2は、図1のランナコーンの概略正面図である。 図3は、図2のランナコーンの正面断面図である。 図4は、図2のA-A線に沿った断面図である。 図5は、一般的なフランシス水車における螺旋渦の発生を説明するための図である。 図6は、図4の変形例(第1変形例)を示す断面図である。 図7は、図2の変形例(第2変形例)を示す正面断面図である。 図8は、図7のB-B線に沿った断面図である。 図9は、図2の変形例(第3変形例)を示す正面断面図である。
以下、図面を参照して、本実施の形態によるランナコーンおよび水力機械について説明する。ここでは、まず、図1を用いて水力機械の一例であるフランシス水車について説明する。
図1に示すように、フランシス水車1は、水車運転時に上池から水圧鉄管(いずれも図示せず)を通って水が流入する渦巻き状のケーシング2と、複数のステーベーン3と、複数のガイドベーン4と、ランナ5と、ランナコーン20と、を備えている。
ステーベーン3は、ケーシング2に流入した水をガイドベーン4およびランナ5に導くように構成されており、周方向に所定の間隔をあけて配置されている。ステーベーン3の間には、水が流れる流路が形成されている。
ガイドベーン4は、流入した水をランナ5に導くように構成されており、周方向に所定の間隔をあけて配置されている。ガイドベーン4の間には、水が流れる流路が形成されている。各ガイドベーン4は回動可能に構成されており、各ガイドベーン4が回動して開度を変えることにより、ランナ5に流入する水の流量が調整可能になっている。このようにして、後述する発電機7の発電量が調整可能になっている。
ランナ5は、ケーシング2に対して回転軸線Xを中心に回転可能に構成されている。ランナ5は、水車運転時にケーシング2から流入する水によって回転軸線Xを中心に回転方向Rに回転駆動される。すなわち、ランナ5は、ランナ5に流入する水の圧力エネルギーを回転エネルギーへと変換する。ランナ5は、主軸6に連結されたクラウン9と、クラウン9の外周側に設けられたバンド10と、クラウン9とバンド10との間に設けられた複数のランナ羽根11と、を有している。ランナ羽根11は、周方向に所定の間隔をあけて配置されており、クラウン9とバンド10とにそれぞれ接合されている。ランナ羽根11の間には、水が流れる流路(翼間流路)が形成されている。また、クラウン9の中心部には、後述するランナコーン20が設けられている。
ランナ5には、主軸6を介して発電機7が連結されている。発電機7は、水車運転時に、ランナ5の回転エネルギーが伝達されて発電を行うように構成されている。
ランナ5の水車運転時の下流側には、吸出し管8が設けられている。吸出し管8は、図示しない下池または放水路に連結されており、ランナ5を回転駆動させた水が、圧力を回復して、下池または放水路に放出されるようになっている。
なお、発電機7は、電動機としての機能をも有し、電力が供給されることによりランナ5を回転駆動するように構成されていてもよい。この場合、吸出し管8を介して下池の水を吸い上げて上池に放出させることができ、フランシス水車1を、ポンプ水車としてポンプ運転(揚水運転)することが可能になる。この際、ガイドベーン4の開度は、ポンプ揚程に応じて適切な揚水量になるように変えられる。
次に、図2~図4を用いて、本実施の形態によるランナコーン20について説明する。
図2に示すように、ランナコーン20は、円錐台状に形成された円錐台部22と、円筒状に形成された円筒部24と、円筒部24に設けられた複数のスリット26と、を備えている。
図2に示すように、円錐台部22は、下流側(図2における下側)に向かって外径が小さくなるような円錐台状に形成されている。円錐台部22の上流端22aは、連結部21を介して、クラウン9の中心部と連結されている。円錐台部22は、ボルト等によりクラウン9に固定されている。これにより、ランナ5の回転に伴ってランナコーン20も回転する。円錐台部22の下流端22bは、後述する円筒部24の上流端24aと接続されている。
図3に示すように、円錐台部22は、中空に形成されている。図示するように、円錐台部22の上流端22aにおける内径は、円錐台部22の下流端22bにおける内径よりも小さくてもよい。この場合、円錐台部22の内周面は、上流端22aからランナ5の回転軸線Xに沿う方向に延びる内壁面22cと、下流端22bからランナ5の回転軸線Xに沿う方向に延びる内壁面22dと、を含んでいてもよい。また、内壁面22cと内壁面22dとが、段差22eにより接続されていてもよい。円錐台部22は、円錐台部22の中心線がランナ5の回転軸線Xと一致するように、配置されている。
図2に示すように、円筒部24は、ランナ5の回転軸線Xに沿う方向に延びている。上述したように、円筒部24の上流端24aは、円錐台部22の下流端22bと接続されている。すなわち、円筒部24は、円錐台部22の下流端22bからランナ5の回転軸線Xに沿って下流側に延びている。円筒部24の上流端24aにおける外径は、円錐台部22の下流端22bにおける外径と等しくてもよい。
図3に示すように、円筒部24は、中空に形成されている。図示するように、円筒部24の上流端24aにおける内径は、円筒部24の下流端24bにおける内径と等しくてもよい。この場合、円筒部24の内周面24dは、上流端24aから下流端24bまでランナ5の回転軸線Xに沿って延びていてもよい。また、円筒部24の上流端24aにおける内径は、円錐台部22の下流端22bにおける内径と等しくてもよい。円筒部24は、円筒部24の中心線がランナ5の回転軸線Xと一致するように、配置されている。
なお、円錐台部22と円筒部24は、溶接等により接合されていてもよいが、一体的に継ぎ目なく形成されていてもよい。
図2に示すように、ランナ5の回転軸線Xに沿う方向における円筒部24の寸法Lは、ランナ5の出口径E(図1参照)の0.04倍以上0.38倍以下であってもよい。また、円筒部24の外径(直径)Dは、ランナの出口径Eの0.16倍以上0.38倍以下であってもよい。
図2~図4に示すように、複数のスリット26が、円筒部24に設けられている。スリット26は、円筒部24の下流端24bから延びている。図2および図3に示すように、スリット26は、ランナ5の回転軸線Xに沿う方向に延びていてもよい。また、各スリット26は、互いに平行になるように延びていていもよい。図4に示すように、スリット26は、円筒部24の外周面24cから内周面24dまで貫通している。図4に示すように、ランナ5の回転軸線Xに沿う方向で見たときに、スリット26は、径方向を向いていてもよい。すなわち、スリット26の中心線が、径方向に延びていてもよい。また、スリット26は、周方向において等間隔に離間して配置されていてもよい。
図2に示すように、ランナ5の回転軸線Xに沿う方向におけるスリット26の寸法Sは、ランナ5の回転軸線Xに沿う方向における円筒部24の寸法Lの0.3倍以上1.0倍以下であってもよい。また、図2および図4に示すように、円筒部24の外周面24cの周方向におけるスリット26の寸法Tは、円筒部24の外周面24cの周長の0.05倍以上0.3倍以下であってもよい。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用効果について説明する。
本実施の形態によるフランシス水車1において水車運転を行う場合、図示しない上池から水圧鉄管、ケーシング2及びステーベーン3を介して水がガイドベーン4に流入し、ガイドベーン4からランナ5に水が流入する。このランナ5に流入した水によって、ランナ5が回転駆動される。回転駆動されるランナ5は、連結された主軸6を介して発電機7に回転エネルギーを伝達し、発電機7による発電が行われる。その後、水はランナ5から流入し、吸出し管8を通って、図示しない下池に放出される。
ランナ5に流入した水は、ランナ羽根11に沿って水車運転時の入口側から出口側に向かって流れる。この間、水の流れによってランナ羽根11の圧力面の圧力が高められ、ランナ5を、回転方向Rに回転させる。このランナ5の回転に伴って、ランナコーン20も回転方向Rに回転する。
ここで、ランナ羽根11は、クラウン9とバンド10とに固定されているため、流量を調整するためにガイドベーン4の開度を変化させた場合、ランナ羽根11への水の流入角度が変化する。この場合、水流の流体エネルギーの一部は回転エネルギーに変換されず、その結果、ランナ5の下流側において旋回流れが生じることがある。
一般的なフランシス水車においては、この旋回流れに起因して、ランナ5の下流側に螺旋渦が発生する場合がある。より具体的には、設計点における流量よりも少ない流量での運転、すなわち部分負荷運転を行う場合、流量が少ないため、ランナ5の下流側では、図5に示すように、遠心力により流路外側の外側領域Aに流れが偏り、流水は外側領域Aを高速で旋回しながら流れる。このとき、流路中央部の中央領域Bはほぼ死水域となる。このため、外側領域Aと中央領域Bとの間の速度差により生じるせん断力により螺旋渦が発生し得る。この螺旋渦は、ランナ5の回転方向Rと同じ方向に振れ回る。
一方、設計点における流量よりも多い流量での運転、すなわち過負荷運転を行う場合も、流量が多いため、流速が速く、ランナ5の下流側で螺旋渦が発生し易い。とりわけ高落差水車の場合、過負荷運転であっても相対的に流量が少ないため、ランナ5の下流側では、図5に示すように、外側領域Aに流れが偏る。このため、中央領域Bに螺旋渦の渦芯が発生し、渦芯内での圧力勾配の発達により、より大きな螺旋渦が発生し得る。この螺旋渦は、ランナ5の回転方向Rとは反対の方向に振れ回る。
このような螺旋渦が、強い水圧脈動を発生させて、吸出し管8の壁面を激しく叩き、発電所の他の機器や構造物と共振を引き起こすことがある。これにより、発電所内の振動および騒音が発生し、その結果、安定した運転に影響を及ぼすことがある。
これに対して本実施の形態によれば、ランナ5の中心部に設けられるランナコーン20が、ランナ5の回転軸線Xに沿う方向に延びる円筒状に形成された円筒部24を備えている。このことにより、ランナコーン20の円筒部24が死水域である中央領域Bに入り込むことができる。このため、部分負荷運転時においては、ランナコーン20の回転により、中央領域Bに旋回速度成分を付与することができ、外側領域Aと中央領域Bとの間の速度差を小さくすることができる。この結果、螺旋渦の発生を抑制することができる。また、過負荷運転時においては、中央領域Bに旋回速度成分を付与することにより、螺旋渦の渦芯内の圧力勾配の発達を抑制することができる。この結果、螺旋渦の発生を抑制することができる。このように、部分負荷運転から過負荷運転までの運転範囲において、螺旋渦の発生を抑制し、水圧脈動を低減することができる。
とりわけ本実施の形態によれば、円筒部24に、下流端24bから延びる複数のスリット26が設けられている。このことにより、水がスリット26内に入り込むことにより、回転時のランナコーン20の抵抗を増大させることができる。このため、部分負荷運転時においては、中央領域Bにより大きな旋回速度成分を付与することができ、外側領域Aと中央領域Bとの間の速度差をより一層小さくすることができる。この結果、螺旋渦の発生をより効果的に抑制することができる。また、過負荷運転時においては、中央領域Bにより大きな旋回速度成分を付与することにより、螺旋渦の渦芯内の圧力勾配の発達をより効果的に抑制することができる。この結果、螺旋渦の発生をより効果的に抑制することができる。また、円筒部24に複数のスリット26が設けられていることによって、各スリット26を起点に小規模な渦が先行して誘起されるが、これらの渦は各々の回転方向が同じであるため互いに打ち消し合い、大規模な渦への発達を抑制することができる。このように、部分負荷運転から過負荷運転までの運転範囲において、螺旋渦の発生をより効果的に抑制し、水圧脈動をより一層低減することができる。
また、本実施の形態によれば、ランナ5の回転軸線Xに沿う方向における円筒部24の寸法Lが、ランナ5の出口径Eの0.04倍以上0.38倍以下であり、円筒部24の直径Dが、ランナ5の出口径Eの0.16倍以上0.38倍以下である。円筒部24の寸法Lおよび直径Dをこのような範囲内に設定することにより、中央領域Bにより効果的に旋回速度成分を付与することができる。このため、螺旋渦の発生をより効果的に抑制し、水圧脈動をより一層低減することができる。
また、本実施の形態によれば、ランナ5の回転軸線Xに沿う方向におけるスリット26の寸法Sが、ランナ5の回転軸線Xに沿う方向における円筒部24の寸法Lの0.3倍以上1.0倍以下である。スリット26の寸法Sをこのような範囲内に設定することにより、ランナ5の回転軸線Xに沿う方向における広い範囲で、中央領域Bにより大きな旋回速度成分を付与することができる。また、円筒部24の外周面24cの周方向におけるスリット26の寸法Tが、円筒部24の外周面24cの周長の0.05倍以上0.3倍以下である。スリット26の寸法Tをこのような範囲内に設定することにより、中央領域Bにより効果的に旋回速度成分を付与することができる。
(第1変形例)
上述した実施の形態においては、ランナ5の回転軸線Xに沿う方向で見たときに、スリット26が、径方向を向いている例を示した(図4参照)。しかしながら、このことに限定されることはなく、図6に示すように、ランナ5の回転軸線Xに沿う方向で見たときに、スリット26が、径方向に対して傾斜していてもよい。
すなわち、図6に示すように、スリット26の中心線Cが、径方向に対して傾斜角度αを有していてもよい。この傾斜角度αは、15度以上45度以下であってもよい。図示するように、各スリット26は、径方向に対して同じ傾斜角度αで傾いていてもよい。しかしながら、このことに限定されることはなく、各スリット26は、上記数値範囲内であれば、それぞれ異なる傾斜角度で傾いていてもよい。また、図6に示す例においては、スリット26は、ランナ5の回転方向Rとは反対の方向(図6における時計回り)に傾斜しているが、スリット26は、ランナ5の回転方向R(図6における反時計回り)に傾斜していてもよい。
本変形例によれば、スリット26が径方向に対して傾斜していることで、死水域である中央領域Bに付与する旋回速度成分の強さを調節することができる。すなわち、スリット26をランナ5の回転方向Rとは反対の方向に傾斜させることで、回転時のランナコーン20の抵抗を増大させることができる。このことにより、中央領域Bにより大きな旋回速度成分を付与することができる。このため、螺旋渦の発生をより効果的に抑制し、水圧脈動をより一層低減することができる。また、スリット26をランナ5の回転方向Rに傾斜させることで、回転時のランナコーン20の抵抗を減少させることができる。このことにより、ランナ5の回転効率の低下を抑制することができる。
(第2変形例)
また、上述した実施の形態の構成に加えて、図7および図8に示すように、ランナコーン20は、円筒部24の外周面24cから突出した突出部27を更に備えていてもよい。本変形例による突出部27は、ランナ5の回転軸線Xに沿う方向に延びている。
すなわち、図7および図8に示すように、突出部27は、円筒部24の外周面24cから突出するように、円筒部24の外周面24c上に設けられている。図7に示すように、突出部27は、スリット26と平行になるように延びていてもよい。突出部27は、下流端24bからスリット26よりも上流端24aの側の部分まで延びていてもよい。図8に示すように、突出部27は、周方向に2つの主面を有する薄板状に形成されていてもよい。
また、図7および図8に示すように、突出部27は、円筒部24の外周面24cに複数設けられていてもよい。図7に示すように、各突出部27は、互いに平行になるように延びていていもよい。また、図8に示すように、突出部27は、周方向において等間隔に離間して配置され、各スリット26の間に一つずつ配置されていてもよい。
本変形例によれば、円筒部24の外周面24cに突出部27を設けることで、回転時のランナコーン20の抵抗を増大させることができる。このことにより、中央領域Bにより大きな旋回速度成分を付与することができる。このため、螺旋渦の発生をより効果的に抑制し、水圧脈動をより一層低減することができる。更に、過負荷運転時においては、ランナコーン20の回転時に突出部27での流れの剥離により剥離渦が発生し、この剥離渦によって螺旋渦の渦芯の圧力勾配の発達を抑制することができる。このため、とりわけ過負荷運転時において、螺旋渦の発生をより効果的に抑制し、水圧脈動をより一層低減することができる。
(第3変形例)
また、上述した実施の形態の構成に加えて、図9に示すように、ランナコーン20は、円筒部24の外周面24cから突出した突出部28を更に備えていてもよい。本変形例による突出部28は、円筒部24の下流端24bに向かってランナ5の回転方向Rとは反対の方向に延びる螺旋状に形成されている。
すなわち、図9に示すように、突出部28は、上流端24aから下流端24bにかけて、ランナ5の回転方向Rとは反対の方向に巻き付けられるように、円筒部24の外周面24c上に設けられている。図9に示すように、ランナコーン20の正面で見たときに、突出部28は、径方向(図9の左右方向)に対して15度以上45度以下の傾斜角度を有していてもよい。突出部28は、周方向に2つの主面を有する薄板状に形成されていてもよい。
本変形例によれば、円筒部24の外周面24cに螺旋状の突出部28を設けることで、中央領域Bに、旋回速度成分に加えて、軸方向の下流側(図9における下側)に向かう速度成分を付与することができる。このことにより、中央領域Bに流れを生じさせることができ、死水域を減少させることができる。このため、螺旋渦の発生をより効果的に抑制し、水圧脈動をより一層低減することができる。更に、過負荷運転時においては、ランナコーン20の回転時に突出部28の端部で翼端渦が発生し、この翼端渦によって螺旋渦の渦芯の圧力勾配の発達を抑制することができる。このため、とりわけ過負荷運転時において、螺旋渦の発生をより効果的に抑制し、水圧脈動をより一層低減することができる。
(その他の変形例)
また、上述した実施の形態においては、ランナコーン20が、円錐台状に形成された円錐台部22を備えている例を示した(図2参照)。しかしながら、このことに限定されることはなく、ランナコーン20は、上述した円錐台部22を備えていなくてもよい。この場合、円筒部24の上流端24aが、クラウン9の中心部と連結されていてもよい。
また、上述した実施の形態においては、スリット26が、ランナ5の回転軸線Xに沿う方向に延びている例を示した(図2参照)。しかしながら、このことに限定されることはなく、スリット26は、ランナ5の回転軸線Xに対して傾斜していてもよい。すなわち、スリット26は、ランナ5の回転軸線Xと交差する方向に延びていてもよい。
また、上述した第2変形例においては、突出部27が、ランナ5の回転軸線Xに沿う方向に延びている例を示した(図7参照)。しかしながら、このことに限定されることはなく、突出部27は、ランナ5の回転軸線Xに対して傾斜していてもよい。すなわち、突出部27は、ランナ5の回転軸線Xと交差する方向に延びていてもよい。
このような場合においても、部分負荷運転から過負荷運転までの運転範囲において、螺旋渦の発生を抑制し、水圧脈動を低減することができる。
以上述べた実施の形態によれば、水圧脈動を低減することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施の形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1:フランシス水車、5:ランナ、9:クラウン、10:バンド、11:ランナ羽根、20:ランナコーン、24:円筒部、24b:下流端、26:スリット、27、28:突出部、R:回転方向、X:回転軸線

Claims (9)

  1. 流入する水によって回転軸線を中心に回転駆動されるランナの中心部に設けられるランナコーンであって、
    前記回転軸線に沿う方向に延びる円筒状に形成された円筒部と、
    前記円筒部に設けられた複数のスリットであって、前記円筒部の下流端から延びる複数のスリットと、を備えるランナコーン。
  2. 前記スリットは、前記回転軸線に沿う方向に延びている、請求項1に記載のランナコーン。
  3. 前記回転軸線に沿う方向における前記円筒部の寸法が、前記ランナの出口径の0.04倍以上0.38倍以下であり、前記円筒部の直径が、前記ランナの出口径の0.16倍以上0.38倍以下である、請求項1または2に記載のランナコーン。
  4. 前記回転軸線に沿う方向における前記スリットの寸法が、前記回転軸線に沿う方向における前記円筒部の寸法の0.3倍以上1.0倍以下であり、前記円筒部の外周面の周方向における前記スリットの寸法が、前記円筒部の外周面の周長の0.05倍以上0.3倍以下である、請求項1から3のいずれか一項に記載のランナコーン。
  5. 前記回転軸線に沿う方向で見たときに、前記スリットは、径方向に対して傾斜している、請求項1から4のいずれか一項に記載のランナコーン。
  6. 前記円筒部の外周面から突出した突出部を更に備える、請求項1から5のいずれか一項に記載のランナコーン。
  7. 前記突出部は、前記回転軸線に沿う方向に延びている、請求項6に記載のランナコーン。
  8. 前記突出部は、前記円筒部の下流端に向かって前記ランナの回転方向とは反対の方向に延びる螺旋状に形成されている、請求項6に記載のランナコーン。
  9. クラウンと、バンドと、前記クラウンと前記バンドとの間に設けられた複数のランナ羽根と、を有するランナと、
    前記クラウンの中心部に設けられた、請求項1から8のいずれか一項に記載のランナコーンと、を備える水力機械。
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