JP2009535386A - チアゾール誘導体および抗腫瘍剤としてのその使用 - Google Patents

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Abstract

本発明は、式(I)のチアゾール誘導体またはその薬学的に許容されうる塩、式中、R、環A、m、R、RおよびRの各々は本明細書において上記に定義する意味のいずれかを有する;これらの調製プロセス、これらを含有する薬学的組成物、および療法における、例えばPI3K酵素および/またはmTORキナーゼに仲介される疾患の治療におけるこれらの使用に関する。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、抗腫瘍活性を所持し、そしてしたがってヒトまたは動物の体の治療法において有用である、特定の新規チアゾール誘導体またはその薬学的に許容されうる塩に関する。本発明はまた、前記チアゾール誘導体の製造プロセス、該誘導体を含有する薬学的組成物、ならびに療法における、例えばPI3K酵素および/またはmTORキナーゼによって仲介される疾患の治療における、例えばヒトなどの温血動物における癌の予防または治療で使用するための薬剤の製造における、該誘導体の使用にも関し、これには、抗増殖効果の産生における使用、ならびに固形腫瘍疾患の予防または治療における使用が含まれる。
癌および乾癬などの細胞増殖疾患に関する現在の治療措置の多くは、DNA合成を阻害する化合物を利用する。こうした化合物は、一般に、細胞に毒性であるが、腫瘍細胞などの迅速に***している細胞に対するその毒性効果は有益でありうる。DNA合成の阻害以外の機構によって作用する抗腫瘍剤への別のアプローチは、作用の選択性増進を示す潜在的可能性を有する。
近年、細胞のDNAの一部が形質転換されて、活性化された際に悪性腫瘍細胞の形成を導く遺伝子である癌遺伝子になることによって、細胞が癌性になりうることが発見されてきている(Bradshaw, Mutagenesis, 1986, , 91)。こうした癌遺伝子のいくつかは、増殖因子の受容体であるペプチドの産生を生じさせる。増殖因子受容体複合体の活性化は、続いて、細胞増殖の増加を導く。例えば、いくつかの癌遺伝子がチロシンキナーゼ酵素をコードし、そして特定の増殖因子受容体もまたチロシンキナーゼ酵素であることが知られる(Yardenら, Ann. Rev. Biochem., 1988, 57, 443; Larsenら, Ann. Reports in Med. Chem., 1989, 第13章)。同定されるべきチロシンキナーゼの第一の群は、こうしたウイルス癌遺伝子、例えばpp60v−Srcチロシンキナーゼ(別にv−Srcとしても知られる)、および正常細胞における対応するチロシンキナーゼ、例えばpp60c−Srcチロシンキナーゼ(別にc−Srcとしても知られる)から生じた。
受容体チロシンキナーゼは、細胞複製を開始する生化学的シグナルの伝達において重要である。これらは、細胞膜に渡る、巨大酵素であり、そして上皮増殖因子(EGF)などの増殖因子のための細胞外結合ドメイン、およびタンパク質中のチロシンアミノ酸をリン酸化し、そしてしたがって細胞増殖に影響を及ぼすキナーゼとして機能する、細胞内部分を所持する。異なる受容体チロシンキナーゼに結合する増殖因子のファミリーに基づいて、受容体チロシンキナーゼの多様なクラスが知られる(Wilks, Advances in Cancer Research, 1993, 60, 43−73)。分類には、EGF、TGFα、NeuおよびerbB受容体などの受容体チロシンキナーゼのEGFファミリーを含む、クラスI受容体チロシンキナーゼが含まれる。
特定のチロシンキナーゼが、細胞内に位置し、そして腫瘍細胞運動性、散在および浸潤性ならびにそれに続く転移性腫瘍増殖に影響を及ぼすものなどの生化学的シグナルの伝達に関与する、非受容体チロシンキナーゼのクラスに属することもまた知られる。多様なクラスの非受容体チロシンキナーゼが知られ、これには、Src、Lyn、FynおよびYesチロシンキナーゼなどのSrcファミリーが含まれる。
特定のキナーゼが、細胞内およびチロシンキナーゼ活性化の下流に位置し、そして腫瘍細胞増殖に影響を及ぼすものなどの生化学的シグナルの伝達に関与する、セリン/スレオニンキナーゼのクラスに属することもまた知られる。こうしたセリン/スレオニンシグナル伝達経路には、Raf−MEK−ERKカスケード、ならびにPDK−1、AKTおよびmTORなどのPI3Kとして知られる脂質キナーゼの下流が含まれる(Blume−JensenおよびHunter, Nature, 2001, 411, 355)。
脂質キナーゼのクラスに属するキナーゼが細胞内に位置し、そしてまた、腫瘍細胞増殖および浸潤性に影響を及ぼすものなどの生化学的シグナルの伝達にも関与することもまた知られる。脂質キナーゼの多様なクラスが知られ、ホスホイノシチド3−キナーゼ(本明細書において、以後、PI3Kと略する)ファミリーが含まれ、該ファミリーはまたホスファチジルイノシトール−3−キナーゼファミリーとしても知られる。
例えば、細胞増殖増加または細胞生存増加によって、癌遺伝子および腫瘍サプレッサー遺伝子の制御解除が、悪性腫瘍の形成に寄与することが現在、周知である。PI3Kファミリーによって仲介されるシグナル伝達経路が、増殖および生存を含む、いくつかの細胞プロセスに中心的な役割を果たし、そしてこれらの経路の制御解除が、広い範囲のヒト癌および他の疾患で原因となる要因であることもまた、現在、知られている(Katsoら, Annual Rev. Cell Dev. Biol., 2001, 17: 615−617、およびFosterら, J. Cell Science, 2003, 116: 3037−3040)。
脂質キナーゼのPI3Kファミリーは、ホスファチジルイノシトール(本明細書において、以後、PIと略する)のイノシトール環の3位をリン酸化する酵素群である。PI3K酵素の3つの主な群が知られ、これらは生理学的基質特異性にしたがって分類される(Vanhaesebroeckら, Trends in Biol. Sci., 1997, 22, 267)。クラスIII PI3K酵素はPIのみをリン酸化する。対照的に、クラスII PI3K酵素は、PIおよびPI 4−リン酸[本明細書において、以後、PI(4)Pと略する]の両方をリン酸化する。クラスI PI3K酵素は、PI、PI(4)PおよびPI 4,5−ビスリン酸[本明細書において、以後、PI(4,5)P2と略する]をリン酸化するが、PI(4,5)P2のみが生理学的な細胞基質であると考えられる。PI(4,5)P2のリン酸化は、脂質第二メッセンジャー、PI3,4,5−三リン酸[本明細書において、以後、PI(3,4,5)P3と略する]を産生する。このスーパーファミリーのより遠い関連のメンバーは、タンパク質基質内のセリン/スレオニン残基をリン酸化するmTORおよびDNA依存性キナーゼなどのクラスIVキナーゼである。これらの脂質キナーゼの最もよく研究されそして理解されているものは、クラスI PI3K酵素である。
クラスI PI3Kは、p110触媒性サブユニットおよび制御サブユニットからなるへテロ二量体であり、そしてこのファミリーは、制御パートナーおよび制御機構に基づいて、クラスIaおよびクラスIb酵素にさらに分割される。クラスIa酵素は、5つの別個の制御性サブユニット(p85α、p55α、p50α、p85βおよびp55γ)と二量体化する、別個の3つの触媒性サブユニット(p110α、p110βおよびp110δ)からなり、すべての触媒性サブユニットは、すべての制御性サブユニットと相互作用して、多様なヘテロ二量体を形成可能である。クラスIa PI3Kは、一般的に、活性化された受容体またはIRS−1などのアダプタータンパク質の特定のホスホチロシン残基と、制御サブユニットSH2ドメインの相互作用を介した、受容体チロシンキナーゼの増殖因子刺激に応答して、活性化される。p110αおよびp110βはどちらも、すべての細胞種で恒常的に発現され、一方、p110δ発現は、白血球集団およびいくつかの上皮細胞に、より制限されている。対照的に、単一のクラスIb酵素は、p101制御性サブユニットと相互作用するp110γ触媒性サブユニットからなる。さらに、クラスIb酵素は、Gタンパク質カップリング受容体(GPCR)システムに応答して活性化され、そしてその発現は白血球に限定されるようである。
現在、クラスIa PI3K酵素が、直接または間接的にのいずれかで、非常に多様なヒト癌において、腫瘍形成に寄与することを示すかなりの証拠がある(VivancoおよびSawyers, Nature Reviews Cancer, 2002, , 489−501)。例えば、p110αサブユニットは、卵巣(Shayestehら, Nature Genetics, 1999, 21: 99−102)および子宮頸部(Maら, Oncogene, 2000, 19: 2739−2744)の腫瘍などのいくつかの腫瘍で増幅される。より最近、p110αの触媒部位内の突然変異の活性化が、結腸直腸領域、ならびに***および肺の腫瘍などの、多様な他の腫瘍と関連づけられてきた(Samuelsら, Science, 2004, 304, 554)。p85αにおける腫瘍関連突然変異もまた、卵巣および結腸の癌などの癌で同定されてきた(Philpら, Cancer Research, 2001, 61, 7426−7429)。直接の効果に加えて、クラスIa PI3Kの活性化は、例えば、受容体チロシンキナーゼ、GPCR系またはインテグリンのリガンド依存性またはリガンド非依存性活性化による、シグナル伝達経路の上流で起こる、腫瘍形成性事象に寄与すると考えられる(Varaら, Cancer Treatment Reviews, 2004, 30, 193−204)。こうした上流シグナル伝達経路の例には、PI3Kが仲介する経路の活性化を導く、多様な腫瘍における受容体チロシンキナーゼErb2の過剰発現(Harariら, Oncogene, 2000, 19, 6102−6114)および癌遺伝子Rasの過剰発現(Kauffmann−Zehら, Nature, 1997, 385, 544−548)が含まれる。さらに、クラスIa PI3Kは、多様な下流シグナル伝達事象によって引き起こされる腫瘍形成に、間接的に寄与しうる。例えば、PI(3,4,5)P3のPI(4,5)P2への逆変換を触媒するPTEN腫瘍サプレッサー・ホスファターゼの効果の喪失は、PI3Kが仲介するPI(3,4,5)P3の制御解除を介して、非常に広い範囲の腫瘍と関連する(SimpsonおよびParsons, Exp. Cell Res., 2001, 264, 29−41)。さらに、PI3Kが仲介する他のシグナル伝達事象の効果の増大は、例えばAktの活性化によって、多様な癌に寄与すると考えられる(NicholsonおよびAnderson, Cellular Signalling, 2002, 14, 381−395)。
腫瘍細胞における増殖および生存のシグナル伝達を仲介する際の役割に加えて、クラスIa PI3K酵素が、腫瘍関連間質細胞における機能もまた介して、腫瘍形成に寄与するよい証拠もまたある。例えば、PI3Kシグナル伝達は、VEGFなどの血管新生促進性因子に反応して、内皮細胞における血管新生事象を仲介する際に重要な役割を果たすことが知られる(Abidら, Arterioscler. Thromb. Vasc. Biol., 2004, 24, 294−300)。クラスI PI3K酵素はまた、運動性および遊走にも関与する(Sawyer, Expert Opinion Investig. Drugs, 2004, 13, 1−19)ため、PI3K阻害剤は、腫瘍細胞浸潤および転移の阻害を介して、療法的利益を提供するはずである。
さらに、クラスI PI3K酵素は、炎症細胞の腫瘍形成促進効果に寄与するPI3K活性を持つ免疫細胞の制御において重要な役割を果たす(CoussensおよびWerb, Nature, 2002, 420, 860−867)。
これらの発見は、クラスI PI3K酵素の薬理学的阻害剤が、癌腫および肉腫などの固形腫瘍ならびに白血病およびリンパ系悪性腫瘍を含む癌疾患の多様な型の治療に関して、療法的な価値があることを示唆する。特に、クラスI PI3K酵素の阻害剤は、例えば、***、結腸直腸、肺(小細胞肺癌、非小細胞肺癌および気管支肺胞上皮癌を含む)および前立腺の癌、ならびに胆管、骨、膀胱、頭部および頸部、腎臓、肝臓、胃腸組織、食道、卵巣、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頸管および膣の癌、ならびに白血病(ALLおよびCMLを含む)、多発性骨髄腫およびリンパ腫の治療に関する療法的価値があるはずである。
クラスIb PI3KであるPI3Kγは、該酵素を欠くマウスにおいて最終的に立証されたように、GPCRによって活性化される。したがって、PI3Kγ欠損動物由来の好中球およびマクロファージは、多様な走化性物質(IL−8、C5a、fMLPおよびMIP−1aなど)での刺激に応答して、PI(3,4,5)Pを産生することができない一方、プロテインチロシンキナーゼ共役型受容体を介したクラスIa PI3Kへのシグナル伝達は損なわれないまま(intact)である(Hirschら, Science, 2000, 287(5455), 1049−1053; Liら, Science, 2002, 287(5455), 1046−1049; Sasakiら, Science 2002, 287(5455), 1040−1046)。さらに、PI3Kγヌル細胞において、PI(3,4,5)Pが仲介するPKBのリン酸化は、これらのGPCRリガンドによって開始されなかった。総合すると、結果によって、少なくとも休止中の造血細胞において、PI3Kγが、in vivoでGPCRによって活性化される単独のPI3Kアイソフォームであることが立証された。野生型およびPI3Kγ−/−マウス由来のネズミ骨髄由来好中球および腹腔マクロファージをin vitroで試験すると、走化性および接着アッセイにおいて、完全には抑止されていないが、減少した能力が観察された。しかし、これは、IL−8が駆動する、好中球の組織への浸潤の劇的な機能障害に変換された(Hirschら, Science, 2000, 287(5455), 1049−1053.)。最近のデータによって、PI3Kγを欠く細胞において、ランダムな遊走は損なわれないため、PI3Kγは、運動性のための機械力の生成よりは、経路探索プロセスに関与することが示唆される(Hanniganら, Proc. Nat. Acad. of Sciences of U.S.A., 2002, 99(6), 3603−8)。PI3Kγを呼吸疾患病理に結びつけるデータは、急性肺傷害を導く、内毒素が誘導する肺浸潤および好中球の活性化を制御する際に、PI3Kγが中心的な役割を果たすという立証を伴う(Yumら, J. Immunology, 2001, 167(11), 6601−8)。PI3Kγが白血球で高発現されているが、その喪失が造血に干渉しないようであるという事実、およびPI3Kγヌル・マウスに生存能力がありそして繁殖力があるという事実によって、このPI3Kアイソフォームが潜在的な薬剤ターゲットであることがさらに示される。ノックアウトマウスを用いた研究はまた、PI3Kγが肥満細胞活性化に必須の増幅因子であることも確立した(Laffargueら, Immunity, 2002, 16(3), 441−451)。
したがって、腫瘍形成に加えて、クラスI PI3K酵素が他の疾患において役割を果たす証拠がある(Wymannら, Trends in Pharmacological Science, 2003, 24, 366−376)。クラスIa PI3K酵素および単一のクラスIb酵素は、どちらも、免疫系の細胞において重要な役割を有し(Koyasu, Nature Immunology, 2003, , 313−319)、そしてしたがって、これらは炎症性およびアレルギー性適応症の療法的ターゲットである。PI3Kの阻害はまた、抗炎症効果を介して、または心筋細胞に影響を及ぼすことによって直接、心臓血管疾患を治療するのにも有用である(Prasadら, Trends in Cardiovascular Medicine, 2003, 13, 206−212)。したがって、クラスI PI3K酵素の阻害剤は、癌に加えて、非常に多様な疾患の予防および治療において、価値があると期待される。
一般的に、研究者らは、PI3K阻害剤LY294002およびワートマニンを用いて、PI3K酵素ファミリーの生理学的および病理学的役割を研究してきた。これらの化合物の使用は、細胞事象におけるPI3Kの役割を示唆しうるが、これらは、ファミリーメンバーの個々の役割の詳細な分析を可能にするには、PI3Kファミリー内で十分に選択的ではない。このため、PI3K機能のより完全な理解を可能にし、そして有用な療法剤を提供するには、より強力でそして選択的な薬学的PI3K阻害剤が有用であろう。
したがって、癌、炎症性または閉塞性気道疾患、免疫または心臓血管疾患の治療に使用するさらに有効なPI3K阻害剤を提供することが望ましいであろう。
国際特許出願WO 03/072557、WO 2004/078754およびWO 2005/021519は、PI3K阻害剤として、5−フェニルチアゾール誘導体を記載する。国際特許出願WO 2004/096797は、PI3K阻害剤として、特定の5−ヘテロアリール置換チアゾール誘導体を記載する。チアゾール環上の5位のヘテロアリール基は、ピリジン−4−イル基またはピリミジン−4−イル基である。
国際特許出願WO 2005/068444は、PI3K阻害剤として、特定の2−アシルアミノ−5−チアゾール−4−イルチアゾール誘導体を記載する。
欧州特許出願第0117082は、特定の2−アミノチアゾール誘導体を含む、特定のチアゾール誘導体を記載し、該誘導体は強心活性を所持すると言及される。開示される化合物には、ヘテロアリール基が、ピリジン−2−イル基、ピリジン−3−イル基またはピリジン−4−イル基である特定の5−ヘテロアリール置換チアゾール誘導体、例えば:
2−アミノ−4−メチル−5−ピリジン−2−イルチアゾール、
2−メチルアミノ−4−メチル−5−ピリジン−2−イルチアゾール、
2−アミノ−4−メチル−5−(4−メチルピリジン−2−イル)チアゾール、
2−アミノ−4−メチル−5−(6−メチルピリジン−2−イル)チアゾール、
2−アミノ−4−メチル−5−ピリジン−3−イルチアゾール、
2−メチルアミノ−4−メチル−5−ピリジン−3−イルチアゾール、
2−アニリノ−4−メチル−5−ピリジン−3−イルチアゾール、
2−アミノ−4−メチル−5−ピリジン−4−イルチアゾール、
2−メチルアミノ−4−メチル−5−ピリジン−4−イルチアゾールおよび
2−アニリノ−4−メチル−5−ピリジン−4−イルチアゾール
が含まれる。
国際特許出願WO 00/49015は、酸化窒素産生の阻害剤として、特定の2−ピリジル化合物を記載する。開示される化合物には、一連の2−グアニジノ−4−メチル−5−ピリジン−2−イルチアゾール誘導体が含まれる。また、化合物:
2−アミノ−4−メチル−5−(4−メチルピリジン−2−イル)チアゾールおよび
2−ピリジン−2−イルアミノ−4−メチル−5−(4−メチルピリジン−2−イル)チアゾール
の開示もある。
国際特許出願WO 99/65884は、チロシンキナーゼ阻害剤として、特定の2−アミノチアゾール誘導体を記載する。
国際特許出願WO 01/17995は、チロシンキナーゼの、特にVEGF受容体チロシンキナーゼの阻害剤として、特定の2−アミノピリジン化合物を記載する。開示される化合物には、一連の5−アリール−2−(2−ピリジルアミノ)チアゾール誘導体が含まれる。
国際特許出願WO 01/72745、WO 03/029248およびWO 2004/043953は、4位で、例えば5−チアゾリル基で置換された2−アミノピリミジニル誘導体を記載する。化合物は、癌などの増殖性障害の治療に有用なサイクリン依存性キナーゼの阻害剤であると言及される。
欧州特許出願第1 256 578号および米国特許出願第6,720,427号は、セリン/スレオニンキナーゼcdk5の阻害剤として、特定の2−アミノチアゾール誘導体を記載する。
国際特許出願WO 2004/001059は、チロシンキナーゼ阻害剤として、特定の2−アニリノ置換および2−ヘテロアリールアミノ置換チアゾール誘導体を記載する。
国際特許出願WO 2005/047273は、FLT−3チロシンキナーゼ阻害剤として、特定の5−アリール置換および5−ヘテロアリール置換2−アニリノチアゾール誘導体を記載する。
国際特許出願WO 2005/068458は、Srcチロシンキナーゼ阻害剤として、特定の4−アリール置換および4−ヘテロアリール置換2−アルキルアミノチアゾール誘導体および2−アシルアミノチアゾール誘導体を記載する。
現在、別の一連のチアゾール誘導体が、PI3K酵素に対して、そしてクラスIVキナーゼmTORに対して、阻害活性を有することが発見されている。
癌遺伝子および腫瘍サプレッサー遺伝子の制御解除が、例えば細胞増殖増加または細胞生存増加によって、悪性腫瘍の形成に寄与することが現在よく理解されている。PI3K/mTORファミリーによって仲介されるシグナル伝達経路が、増殖および生存を含む、いくつかの細胞プロセスにおいて、中心的な役割を有し、そしてこれらの経路の制御解除が、広い範囲のヒト癌および他の疾患の原因となる要因であることもまた現在知られている。
マクロライド抗生物質ラパマイシン(シロリムス)の哺乳動物ターゲットは、酵素、mTORであり、該酵素は、ATM、ATR、DNA−PKおよびhSMG−1を含むプロテインキナーゼのホスファチジルイノシトール(PI)キナーゼ関連キナーゼ(PIKK)ファミリーに属する。mTORは、他のPIKKファミリーメンバー同様、検出可能な脂質キナーゼ活性を所持しないが、その代わり、セリン/スレオニンキナーゼとして機能する。mTORシグナル伝達の知識の多くは、ラパマイシンの使用に基づく。ラパマイシンはまず、12kDaのイムノフィリンFK506結合タンパク質(FKBP12)に結合し、そしてこの複合体がmTORシグナル伝達を阻害する(TeeおよびBlenis, Seminars in Cell and Developmental Biology, 2005, 16, 29−37)。mTORタンパク質は、触媒性キナーゼドメイン、FKBP12−ラパマイシン結合(FRB)ドメイン、C末端近傍の推定上のリプレッサードメイン、およびN末端の20までのタンデム反復HEATモチーフ、ならびにFRAP−ATM−TRRAP(FAT)およびFAT C末端ドメインからなる(HuangおよびHoughton, Current Opinion in Pharmacology, 2003, , 371−377)。
mTORキナーゼは、細胞増殖の重要な制御因子であり、そして翻訳、転写、mRNA代謝回転、タンパク質安定性、アクチン細胞骨格再編成および自食作用を含む、広い範囲の細胞機能を制御することが示されてきている(JacintoおよびHall, Nature Reviews Molecular and Cell Biology, 2005, , 117−126)。mTORキナーゼは、増殖因子(インスリンまたはインスリン様増殖因子など)および栄養素(アミノ酸およびグルコースなど)からのシグナルを統合して、細胞増殖を制御する。mTORキナーゼは、PI3K−Akt経路を通じた増殖因子によって活性化される。哺乳動物細胞において、最もよく性質決定されたmTORキナーゼの機能は、2つの経路、すなわち、5’−末端オリゴピリミジン・トラクト(TOP)を所持するmRNAの翻訳を増進するリボソームS6K1の活性化、およびCAP依存性mRNA翻訳を可能にする4E−BP1の抑制を通じた翻訳制御である。
一般的に、研究者らは、細胞内ターゲットとしてのmTORに関する特異性に基づいて、ラパマイシンおよび関連ラパマイシン類似体での阻害を用いて、mTORの生理学的および病理学的役割を研究してきた。しかし、最近のデータは、ラパマイシンがmTORシグナル伝達機能に対して、多様な阻害作用を示すことを示唆し、そしてmTORキナーゼドメインの直接阻害が、ラパマイシンによって達成されるよりも実質的により広い抗癌活性を示しうることを示唆する(Edingerら, Cancer Research, 2003, 63, 8451−8460)。このため、mTORキナーゼ活性の強力でそして選択的な阻害剤は、mTORキナーゼ機能のより完全な理解を可能にし、そして有用な療法剤を提供するのに有用であろう。
現在、mTOR上流の経路がしばしば癌で活性化されていることを示すかなりの証拠がある(VivancoおよびSawyers, Nature Reviews Cancer, 2002, , 489−501; BjornstiおよびHoughton, Nature Reviews Cancer, 2004, , 335−348; Inokiら, Nature Genetics, 2005, 37, 19−24)。例えば、異なるヒト腫瘍において突然変異しているPI3K経路の構成要素には、増殖因子受容体の活性化突然変異、ならびにPI3KおよびAktの増幅および/または過剰発現が含まれる。
さらに、内皮細胞増殖もまた、mTORシグナル伝達に依存しうる証拠がある。内皮細胞増殖は、PI3K−Akt−mTORシグナル伝達経路の血管内皮細胞増殖因子(VEGF)活性化によって刺激される(Dancey, Expert Opinion on Investigational Drugs, 2005, 14, 313−328)。さらに、mTORキナーゼシグナル伝達は、低酸素症誘導性因子−1α(HIF−1α)の発現に対する効果を通じて、VEGF合成を部分的に調節すると考えられる(Hudsonら, Molecular and Cellular Biology, 2002, 22, 7004−7014)。したがって、腫瘍血管新生は、腫瘍および間質細胞による、低酸素症誘導性のVEGF合成を通じる、ならびにPI3K−Akt−mTORシグナル伝達を通じた内皮増殖および生存のVEGF刺激を通じる、2つの方法において、mTORキナーゼシグナル伝達に依存しうる。
これらの発見は、mTORキナーゼの薬理学的阻害剤が、癌腫および肉腫などの固形腫瘍ならびに白血病およびリンパ系悪性腫瘍を含む癌疾患の多様な型の治療に関して、療法的な価値があることを示唆する。
腫瘍形成に加えて、一連の過誤腫症候群において、mTORキナーゼが役割を果たす証拠がある。最近の研究によって、TSC1、TSC2、PTENおよびLKB1などの腫瘍サプレッサータンパク質が、mTORキナーゼシグナル伝達を緊密に調節することが示された。これらの腫瘍サプレッサータンパク質の喪失は、mTORキナーゼシグナル伝達の上昇の結果として、ある範囲の過誤腫状態を導く(TeeおよびBlenis, Seminars in Cell and Developmental Biology, 2005, 16, 29−37)。mTORキナーゼの異常調節に対して、確立された分子関連を伴う症候群には、ポイツ・ジェガース症候群(PJS)、コーデン病、バナヤン−ライリー−ルバルカバ(Bannayan−Riley−Ruvalcaba)症候群(BRRS)、プロテウス症候群、レールミット−デュクロ(Lhermitte−Duclos)病およびTSCが含まれる(Inokiら, Nature Genetics, 2005, 37, 19−24)。これらの症候群の患者は、多数の臓器において、良性の過誤腫性腫瘍を特徴的に発展させる。
最近の研究によって、他の疾患におけるmTORキナーゼの役割が明らかになってきた(EastonおよびHoughton, Expert Opinion on Therapeutic Targets, 2004, , 551−564)。ラパマイシンは、T細胞、B細胞の抗原が誘導する増殖、および抗体産生を阻害することによる、強力な免疫抑制剤であることが立証されており(Sehgal, Transplantation Proceedings, 2003, 35, 7S−14S)、そしてしたがって、mTORキナーゼ阻害剤もまた、有用な免疫抑制剤でありうる。mTORのキナーゼ活性の阻害はまた、再狭窄の予防、すなわち血管疾患の治療におけるステントの導入に反応した、血管系中の正常細胞の望ましくない増殖の調節においても有用である可能性もある(Moriceら, New England Journal of Medicine, 2002, 346, 1773−1780)。さらに、ラパマイシン類似体、エベロリムスは、心臓同種移植血管障害の重症度および発生を減少させうる(Eisenら, New England Journal of Medicine, 2003, 349, 847−858)。上昇したmTORキナーゼ活性は、心臓肥大と関連づけられてきており、心臓肥大は、心不全の主要なリスク要因として臨床的重要性を持ち、そして心筋細胞の細胞サイズ増加の結果である(TeeおよびBlenis, Seminars in Cell and Developmental Biology, 2005, 16, 29−37)。したがって、mTORキナーゼ阻害剤は、癌に加えて、非常に多様な疾患の予防および治療において価値があると予期される。
本発明の特定のチアゾール誘導体が、酵素のmTOR PIキナーゼ関連キナーゼファミリーに対して、ならびにPI3K酵素に対して、阻害活性を有することが発見されてきている。
本発明にしたがって、式I
Figure 2009535386
式中:
R基は水素であるか、
またはR基は、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、フェノキシ、ベンジルオキシ、フェニルチオ、フェニルスルフィニルおよびフェニルスルホニルより選択される置換基を所持する(1−3C)アルキル基であり、
そしてR基内の任意のフェニル基は、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、(1−6C)アルキル、(2−6C)アルケニル、(2−6C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノおよびジ−[(1−6C)アルキル]アミノより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つ、2つまたは3つの置換基を場合によって所持し;
環Aは、2−ピリジル、3−ピリジル、5−ピリミジニル、2−ピラジニルまたは4−ピリダジニル基であり;
mは、0、1または2であり;
存在する各R基は、同じであってもまた異なってもよく、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、(1−6C)アルキル、(2−6C)アルケニル、(2−6C)アルキニルおよび(1−6C)アルコキシより選択され;
基は、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、(1−6C)アルキル、(2−6C)アルケニル、(2−6C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノおよびN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノより、または式:
_2_
式中、Xは、直接結合であるか、またはO、S、SO、SO、N(R)、CO、CH(OR)、CON(R)、N(R)CO、N(R)CON(R)、SON(R)、N(R)SO、C(RO、C(RSおよびC(RN(R)、式中、各R基は、水素、(1−6C)アルキルまたは(2−6C)アルカノイルである、より選択され、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、アリールオキシ−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである
の基より選択され、
そしてR基内の任意のCH、CHまたはCH基は、前記の各CH、CHまたはCH基上に、1以上のハロゲノまたは(1−6C)アルキル置換基、および/またはヒドロキシ、アミノ、シアノ、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノおよびN−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノより、または式:
_3_
式中、Xは、直接結合であるか、またはO、S、SO、SO、N(R)およびCO、式中、Rは、水素または(1−6C)アルキルである、より選択され、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである
の基より選択される置換基を場合によって所持し、
そしてR基内の任意のアリール、(3−8C)シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、トリフルオロメトキシ、カルボキシ、カルバモイル、(1−6C)アルキル、(2−6C)アルケニル、(2−6C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノおよびN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノより、あるいは式:
_4_
式中、Xは、直接結合であるか、またはOおよびN(R)、式中、Rは、水素または(1−6C)アルキルである、より選択され、そしてRは、ハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルチオ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルスルフィニル−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルスルホニル−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキルまたはN−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキル、あるいは式:
_5_
式中、Xは、直接結合であるか、またはO、COおよびN(R)、式中、Rは、水素または(1−6C)アルキルである、より選択され、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、そしてQ基は、ハロゲノ、シアノ、ヒドロキシ、(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニルおよび(2−6C)アルカノイルより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つまたは2つの置換基を場合によって所持する
の基である
の基より選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つ、2つまたは3つの置換基を場合によって所持し、
そしてR基内の任意のヘテロシクリル基は、1つまたは2つのオキソまたはチオキソ置換基を場合によって所持し;そして
基は、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(3−8C)シクロアルキルカルボニル、N−(1−6C)アルキルスルファモイルおよびN,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイルより、または式:
5_6_
式中、Xは、CO、N(R10)COおよびN(R10)SO、式中、R10は、水素または(1−6C)アルキルである、より選択され、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである
の基より選択され、
そしてR基内の任意のCH、CHまたはCH基は、前記の各CH、CHまたはCH基上に、1以上のハロゲノまたは(1−6C)アルキル置換基、および/またはヒドロキシ、アミノ、シアノ、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノおよびN−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノより選択される置換基を場合によって所持し、
そしてR基内の任意のアリール、(3−8C)シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシ、アミノ、(1−6C)アルキル、(2−6C)アルケニル、(2−6C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノおよびN−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つ、2つまたは3つの置換基を場合によって所持し、
そしてR基内の任意のヘテロシクリル基は、1つまたは2つのオキソまたはチオキソ置換基を場合によって所持する
のチアゾール誘導体;またはその薬学的に許容されうる塩を提供する。
本明細書において、一般的用語「(1−6C)アルキル」には、プロピル、イソプロピルおよびtert−ブチルなどの、直鎖および分枝鎖アルキル基の両方が含まれ、そしてまた、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルなどの(3−6C)シクロアルキル基が含まれ、そしてまた、シクロプロピルメチル、2−シクロプロピルエチル、シクロブチルメチル、2−シクロブチルエチル、シクロペンチルメチルおよび2−シクロペンチルエチルなどの(3−5C)シクロアルキル−(1−2C)アルキル基が含まれる。しかし、「プロピル」などの個々のアルキル基への言及は、直鎖型のみに特異的であり、「イソプロピル」などの個々の分枝鎖アルキル基への言及は、分枝鎖型のみに特異的であり、そして「シクロペンチル」などの個々のシクロアルキル基への言及は、その5員環のみに特異的である。類似の慣例が他の一般的用語にも当てはまり、例えば、(1−6C)アルコキシには、(3−6C)シクロアルキルオキシ基および(3−5C)シクロアルキル−(1−2C)アルコキシ基、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロプロピルメトキシ、2−シクロプロピルエトキシ、シクロブチルメトキシ、2−シクロブチルエトキシおよびシクロペンチルメトキシが含まれ;(1−6C)アルキルアミノには、(3−6C)シクロアルキルアミノ基および(3−5C)シクロアルキル−(1−2C)アルキルアミノ基、例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、シクロプロピルアミノ、シクロブチルアミノ、シクロヘキシルアミノ、シクロプロピルメチルアミノ、2−シクロプロピルエチルアミノ、シクロブチルメチルアミノ、2−シクロブチルエチルアミノおよびシクロペンチルメチルアミノが含まれ;そしてジ−[(1−6Cアルキル]アミノには、ジ−[(3−6C)シクロアルキル]アミノ基およびジ−[(3−5C)シクロアルキル−(1−2C)アルキル]アミノ基、例えば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、N−シクロプロピル−N−メチルアミノ、N−シクロブチル−N−メチルアミノ、N−シクロヘキシル−N−エチルアミノ、N−シクロプロピルメチル−N−メチルアミノ、N−(2−シクロプロピルエチル)−N−メチルアミノおよびN−シクロペンチルメチル−N−メチルアミノが含まれる。
上に定義する式Iの特定の化合物が、1以上の非対称炭素原子によって光学的に活性であるかまたはラセミ型で存在してもよい場合、本発明は、その定義中に、上述の活性を所持する、こうした光学的活性型またはラセミ型のいずれも含むことが理解されるものとする。有機化学の標準的技術によって、例えば、光学的に活性である出発物質からの合成によって、またはラセミ型の分割によって、光学的活性型の合成を行ってもよい。同様に、本明細書に以後、言及する、標準的実験室技術を用いて、上述の活性を評価してもよい。
上に定義する式Iの特定の化合物が、互変異性の現象を示しうることもまた、理解されるものとする。特に、互変異性は、1つまたは2つのオキソまたはチオキソ置換基を所持するRおよびR基内の複素環基に影響を及ぼしうる。本発明は、その定義中に、上述の活性を所持する、こうした互変異型またはその混合物をいずれも含み、そして単に、式の図内に利用されるかまたは実施例中で指名されるいかなる1つの互変異型にも限定されるものではないことが理解されるものとする。
環Aが例えば3−ピリジル基である場合、ロカントは、チアゾール環上の5位に連結された位を示すことがさらに理解されるものとする。
環A上に存在する任意のR基が、任意の前記6員環上の任意の利用可能な位に位置してもよいことがさらに理解されるものとする。多数のR基が存在する場合、R基は同じであってもまた異なってもよい。都合よくは、mは0であり、そして環A上に存在するR基はない。都合よくは単一のR基がある。都合よくは、単一のR基は、環A上の2位、3位または4位に位置する(ロカントは、チアゾール環上の5位に連結された環Aの位からカウントする)。
環A上に存在するR基が、任意の前記6員環上の任意の利用可能な位に位置してもよいことがさらに理解されるものとする。都合よくは、R基は、環A上の3位または4位に位置する(ロカントは、チアゾール環上の5位に連結された環Aの位からカウントする)。より都合よくは、R基は、環A上の3位に位置する。
上に言及する一般的なラジカルに適した値には、以下に示すものが含まれる。
アリールである場合の「Q」基(Q〜Q)の任意の1つ、または「Q」基内のアリール基に適した値は、例えば、フェニルまたはナフチル、好ましくはフェニルである。
(3−8C)シクロアルキルである場合の「Q」基(Q〜Q)の任意の1つ、または「Q」基内の(3−8C)シクロアルキル基に適した値は、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルまたはシクロオクチル、あるいはインダニルまたはテトラヒドロナフチルなどのベンゾ融合(3−8C)シクロアルキル基である。
ヘテロアリールである場合の「Q」基(Q〜Q)の任意の1つ、または「Q」基内のヘテロアリール基に適した値は、例えば、酸素、窒素およびイオウより選択される最大5つの環ヘテロ原子を含む、芳香族5または6員単環、あるいは9または10員二環であり、例えば、フリル、ピロリル、チエニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、1,3,5−トリアゼニル、ベンゾフラニル、インドリル、ベンゾチエニル、ベンゾキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、インダゾリル、ベンゾフラザニル、キノリル、イソキノリル、キナゾリニル、キノキサリニル、シノリニルまたはナフチリジニルがある。
ヘテロシクリルである場合の「Q」基(Q〜Q)の任意の1つ、または「Q」基内のヘテロシクリル基に適した値は、例えば、酸素、窒素およびイオウより選択される最大5つのヘテロ原子を含む、非芳香族飽和または部分的飽和3〜10員単環または二環であり、例えば、オキシラニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、オキセパニル、テトラヒドロチエニル、1,1−ジオキソテトラヒドロチエニル、テトラヒドロチオピラニル、1,1−ジオキソテトラヒドロチオピラニル、アゼチジニル、ピロリニル、ピロリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、モルホリニル、テトラヒドロ−1,4−チアジニル、1,1−ジオキソテトラヒドロ−1,4−チアジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、オキサゾリジン、チアゾリジン、2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、キヌクリジニル、クロマニル、イソクロマニル、インドリニル、イソインドリニル、ジヒドロピリジニル、テトラヒドロピリジニル、ジヒドロピリミジニル、テトラヒドロピリミジニルまたはテトラヒドロピリダジン、好ましくはテトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピロリジニル、モルホリニル、ピペリジニルまたはピペラジニルがある。1つまたは2つのオキソまたはチオキソ置換基を所持する基に適した値は、例えば、2−オキソピロリジニル、2−チオキソピロリジニル、2−オキソイミダゾリジニル、2−チオキソイミダゾリジニル、2−オキソオキサゾリジニル、2−オキソチアゾリジニル、2−オキソピペリジニル、4−オキソ−1,4−ジヒドロピリジニル、2,5−ジオキソピロリジニル、2,5−ジオキソイミダゾリジニルまたは2,6−ジオキソピペリジニルがある。
ヘテロアリール−(1−6C)アルキルである場合の「Q」基に適した値は、例えば、ヘテロアリールメチル、2−ヘテロアリールエチルおよび3−ヘテロアリールプロピルである。本発明は、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル基でなく、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキル基が存在する場合の「Q」基の対応する適した値を含む。
任意の「R」基(R、R〜RおよびR〜R10)、あるいはR、R、RまたはR基内の多様な基、あるいは任意の「Q」基(Q〜Q)内の多様な基に適した値には:
(1−3C)アルキルに関しては:メチル、エチル、プロピルおよびイソプロピル;
ハロゲノに関しては、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨード;
(2−6C)アルケニルに関しては:ビニル、イソプロペニル、アリルおよびブト−2−エニル;
(2−6C)アルキニルに関しては:エチニル、2−プロピニルおよびブト−2−イニル;
(1−6C)アルコキシに関しては:メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシおよびブトキシ;
(2−6C)アルケニルオキシに関しては:ビニルオキシおよびアリルオキシ;
(2−6C)アルキニルオキシに関しては:エチニルオキシおよび2−プロピニルオキシ;
(1−6C)アルキルチオに関しては: メチルチオ、エチルチオおよびプロピルチオ;
(1−6C)アルキルスルフィニルに関しては:メチルスルフィニルおよびエチルスルフィニル;
(1−6C)アルキルスルホニルに関しては:メチルスルホニルおよびエチルスルホニル;
(1−6C)アルキルアミノに関しては:メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノおよびブチルアミノ;
ジ−[(1−6C)アルキル]アミノに関しては:ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−エチル−N−メチルアミノおよびジイソプロピルアミノ;
(1−6C)アルコキシカルボニルに関しては:メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニルおよびtert−ブトキシカルボニル;
N−(1−6C)アルキルカルバモイルに関しては:N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイルおよびN−プロピルカルバモイル;
N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイルに関しては:N,N−ジメチルカルバモイル、N−エチル−N−メチルカルバモイルおよびN,N−ジエチルカルバモイル;
(2−6C)アルカノイルオキシに関しては:アセトキシおよびプロピオニルオキシ;
(2−6C)アルカノイルアミノに関しては:アセトアミドおよびプロピオンアミド;
N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノに関しては:N−メチルアセトアミドおよびN−メチルプロピオンアミド;
N−(1−6C)アルキルスルファモイルに関しては:N−メチルスルファモイルおよびN−エチルスルファモイル;
N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイルに関しては:N,N−ジメチルスルファモイル;
(1−6C)アルカンスルホニルアミノに関しては:メタンスルホニルアミノおよびエタンスルホニルアミノ;
N−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノに関しては:N−メチルメタンスルホニルアミノおよびN−メチルエタンスルホニルアミノ;
(1−6C)アルキルに関しては:メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、シクロブチル、シクロヘキシル、シクロペンチルメチルおよび2−シクロプロピルエチル;
(2−6C)アルカノイルに関しては: アセチル、プロピオニルおよびイソブチリル;
ハロゲノ−(1−6C)アルキルに関しては:クロロメチル、2−フルオロエチル、2−クロロエチル、1−クロロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、3−フルオロプロピル、3−クロロプロピル、3,3−ジフルオロプロピルおよび3,3,3−トリフルオロプロピル;
ヒドロキシ−(1−6C)アルキルに関しては:ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシエチルおよび3−ヒドロキシプロピル;
(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキルに関しては:メトキシメチル、エトキシメチル、1−メトキシエチル、2−メトキシエチル、2−エトキシエチルおよび3−メトキシプロピル;
(1−6C)アルキルチオ−(1−6C)アルキルに関しては:メチルチオメチル、エチルチオメチル、2−メチルチオエチル、1−メチルチオエチルおよび3−メチルチオプロピル;
(1−6C)アルキルスルフィニル−(1−6C)アルキルに関しては:メチルスルフィニルメチル、エチルスルフィニルメチル、2−メチルスルフィニルエチル、1−メチルスルフィニルエチルおよび3−メチルスルフィニルプロピル;
(1−6C)アルキルスルホニル−(1−6C)アルキルに関しては:メチルスルホニルメチル、エチルスルホニルメチル、2−メチルスルホニルエチル、1−メチルスルホニルエチルおよび3−メチルスルホニルプロピル;
シアノ−(1−6C)アルキルに関しては:シアノメチル、2−シアノエチル、1−シアノエチルおよび3−シアノプロピル;
アミノ−(1−6C)アルキルに関しては:アミノメチル、2−アミノエチル、1−アミノエチル、3−アミノプロピル、1−アミノプロピルおよび5−アミノプロピル;
(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキルに関しては:メチルアミノメチル、エチルアミノメチル、1−メチルアミノエチル、2−メチルアミノエチル、2−エチルアミノエチルおよび3−メチルアミノプロピル;
ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルに関しては:ジメチルアミノメチル、ジエチルアミノメチル、1−ジメチルアミノエチル、2−ジメチルアミノエチルおよび3−ジメチルアミノプロピル;
(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキルに関しては:アセトアミドメチル、プロピオンアミドメチル、2−アセトアミドエチルおよび1−アセトアミドエチル;
N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキルに関しては:N−メチルアセトアミドメチル、N−メチルプロピオンアミドメチル、2−(N−メチルアセトアミド)エチルおよび1−(N−メチルアセトアミド)エチル;そして
(3−8C)シクロアルキルカルボニルに関しては:シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル、シクロペンチルカルボニルおよびシクロヘキシルカルボニル
が含まれる。
上記に定義するように、Rが式−X−Qの基であり、そして例えば、XがC(RO連結基である場合、環Aに付着するのは、C(RO連結基の酸素原子ではなく炭素原子であり、そして酸素原子はQ基に連結される。
同様に、例えば、Rが式Q−X−の基であり、そして例えば、XがN(R10)CO連結基である場合、チアゾール環上の2位のNH基に付着するのは、N(R10)CO連結基の窒素原子ではなく炭素原子であり、そしてN(R10)CO連結基の窒素原子はQ基に付着する。
上記に定義するように、R基内またはR基内の任意のCH、CHまたはCH基が、前記の各CH、CHまたはCH基上に、上記に定義するような置換基を場合によって所持する場合、前記CHおよびCH基は、非環RまたはR基の構成部分を形成する、すなわち前記CHおよびCH基は、アリール、(3−8C)シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル環内の環原子を形成しないことが理解されるものとする。
上記に定義するように、R基内またはR基内の任意のCH、CHまたはCH基が、前記の各CH、CHまたはCH基上に、1以上のハロゲノまたは(1−6C)アルキル置換基を場合によって所持する場合、適切には、前記の各CH基上に存在する1つのハロゲノまたは(1−6C)アルキル置換基があり、適切には、前記の各CH基上に存在する1つまたは2つのこうした置換基があり、そして適切には、前記の各CH基上に存在する1つ、2つまたは3つのこうした置換基がある。
上記に定義するように、R基内またはR基内の任意のCH、CHまたはCH基が、前記の各CH、CHまたはCH基上に、上記に定義するような置換基を場合によって所持する場合、こうして形成される適切なR基またはR基には、例えば、ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチルおよび2−ヒドロキシエチルなどのヒドロキシ置換(1−6C)アルキル基、2−ヒドロキシプロポキシおよび3−ヒドロキシプロポキシなどのヒドロキシ置換(1−6C)アルコキシ基、2−メトキシエトキシおよび3−エトキシプロポキシなどの(1−6C)アルコキシ置換(1−6C)アルコキシ基、3−アミノ−2−ヒドロキシプロポキシなどのヒドロキシ置換アミノ−(2−6C)アルコキシ基、2−ヒドロキシ−3−メチルアミノプロポキシなどのヒドロキシ置換(1−6C)アルキルアミノ−(2−6C)アルコキシ基、3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロポキシなどのヒドロキシ置換ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(2−6C)アルコキシ基、3−アミノ−2−ヒドロキシプロピルアミノなどのヒドロキシ置換アミノ−(2−6C)アルキルアミノ基、2−ヒドロキシ−3−メチルアミノプロピルアミノなどのヒドロキシ置換(1−6C)アルキルアミノ−(2−6C)アルキルアミノ基、ならびに3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロピルアミノなどのヒドロキシ置換ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(2−6C)アルキルアミノ基が含まれる。
上記に定義するように、R基内またはR基内の任意のCH、CHまたはCH基が、前記の各CH、CHまたはCH基上に、上記に定義するような置換基を場合によって所持する場合、こうした場合による置換基は、R基内またはR基内のアリール、(3−8C)シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基上に存在していてもよい、上記に定義する置換基内のCH、CHまたはCH基上に存在していてもよい。例えば、Rが(1−6C)アルキル基によって置換されたアリールまたはヘテロアリール基を含む場合、(1−6C)アルキル基は、その中のCH、CHまたはCH基上で、上記に定義する置換基の1つによって場合によって置換されていてもよい。例えば、Rが、例えば、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル基によって置換されたヘテロアリール基を含む場合、(1−6C)アルキルアミノ基の末端CH基は、例えば、(1−6C)アルキルスルホニル基または(2−6C)アルカノイル基によってさらに置換されていてもよい。例えば、R基は、例えば5−[N−(2−メチルスルホニルエチル)アミノメチル]チエン−2−イル基であるように、N−(2−メチルスルホニルエチル)アミノメチル基によって置換されたチエニル基などのヘテロアリール基であってもよい。さらに、例えば、Rが、例えば(2−6C)アルカノイル基によってその窒素原子上で置換されているピペリジニルまたはピペラジニル基などのヘテロシクリル基を含む場合、(2−6C)アルカノイル基の末端CH基は、例えば、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ基でさらに置換されていてもよい。R基は、N−(2−ジメチルアミノアセチル)ピペリジン−4−イル基または4−(2−ジメチルアミノアセチル)ピペラジン−1−イル基であってもよい。
式Iの化合物の適切な薬学的に許容されうる塩は、例えば、式Iの化合物の酸付加塩、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸またはマレイン酸などの無機または有機酸との酸付加塩であるか;あるいは例えば、十分に酸性である式Iの化合物の塩、例えばカルシウムもしくはマグネシウム塩などのアルカリもしくはアルカリ土類金属塩、またはアンモニウム塩、またはメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ピペリジン、モルホリンもしくはtris−(2−ヒドロキシエチル)アミンなどの有機塩基との塩である。式Iの化合物のさらなる適切な薬学的に許容されうる塩は、例えば、式Iの化合物の投与後に、ヒトまたは動物の体内で形成される塩である。
式Iの化合物の適切な薬学的に許容されうる溶媒和物もまた、本発明の側面を形成することがさらに理解されるものとする。適切な薬学的に許容されうる溶媒和物は、例えば、半水和物、一水和物、二水和物または三水和物、あるいは別の含量の水和物などの水和物である。
式Iの化合物の適切な薬学的に許容されうるプロドラッグもまた、本発明の側面を形成することがさらに理解されるものとする。したがって、ヒトまたは動物の体内で分解されて本発明の化合物を放出する化合物であるプロドラッグの形で、本発明の化合物を投与してもよい。プロドラッグを用いて、本発明の化合物の物理学的特性および/または薬物動態学的特性を改変してもよい。本発明の化合物が、特性を修飾させる基を付着させうる適切な基または置換基を含有する場合、プロドラッグを形成可能である。プロドラッグの例には、式Iの化合物中のカルボキシ基またはヒドロキシ基で形成されうるin vivoで切断可能なエステル誘導体、および式Iの化合物中のカルボキシ基またはアミノ基で形成されうるin vivoで切断可能なアミド誘導体が含まれる。
したがって、本発明には、有機合成によって入手可能になった場合、およびプロドラッグの切断によって、ヒトまたは動物体内で入手可能になった場合の、上記に定義するような式Iの化合物が含まれる。したがって、本発明には、有機合成手段によって産生された式Iの化合物、そしてまた前駆体化合物の代謝によってヒトまたは動物の体内で産生されるこうした化合物も含まれ、すなわち、式Iの化合物は合成的に産生された化合物であってもまた代謝的に産生された化合物であってもよい。
式Iの化合物の適切な薬学的に許容されうるプロドラッグは、望ましくない薬理学的活性を持たず、そして過度の毒性を持たない、ヒトまたは動物の体に投与するのに適しているという合理的な医学的判断に基づくものである。
例えば、以下の文書に、プロドラッグの多様な型が記載されている:
a) Methods in Enzymology, Vol. 42, p. 309−396, K. Widderら監修(Academic Press, 1985);
b) Design of Pro−drugs, H. Bundgaard監修(Elsevier, 1985);
c) A Textbook of Drug Design and Development, Krogsgaard−LarsenおよびH. Bundgaard監修, 第5章 “Design and Application of Pro−drugs”, H. Bundgaardによる p. 113−191 (1991);
d) H. Bundgaard, Advanced Drug Delivery Reviews, 1−38 (1992);
e) H. Bundgaardら, Journal of Pharmaceutical Sciences77, 285 (1988);
f) N. Kakeyaら, Chem. Pharm. Bull.32, 692 (1984);
g) T. HiguchiおよびV. Stella, “Pro−Drugs as Novel Delivery Systems”, A.C.S. Symposium Series, 第14巻;および
h) E. Roche(監修者), “Bioreversible Carriers in Drug Design”, Pergamon Press, 1987。
カルボキシ基を所持する式Iの化合物の適切な薬学的に許容されうるプロドラッグは、例えば、そのin vivo切断可能エステルである。カルボキシ基を含有する式Iの化合物のin vivo切断可能エステルは、例えば、ヒトまたは動物体内で切断されて親酸を産生する、薬学的に許容されうるエステルである。カルボキシに適した薬学的に許容されうるエステルには、メチル、エチルおよびtert−ブチルなどの(1−6C)アルキルエステル、メトキシメチルエステルなどの(1−6C)アルコキシメチルエステル、ピバロイルオキシメチルエステル、3−フタリジルエステルなどの(1−6C)アルカノイルオキシメチルエステル、シクロペンチルカルボニルオキシメチルおよび1−シクロヘキシルカルボニルオキシエチルエステルなどの(3−8C)シクロアルキルカルボニルオキシ−(1−6C)アルキルエステル、5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イルメチルエステルなどの2−オキソ−1,3−ジオキソレニルメチルエステル、ならびにメトキシカルボニルオキシメチルおよび1−メトキシカルボニルオキシエチルエステルなどの(1−6C)アルコキシカルボニルオキシ−(1−6C)アルキルエステルが含まれる。
ヒドロキシ基を所持する式Iの化合物の適切な薬学的に許容されうるプロドラッグは、例えば、そのin vivo切断可能エステルまたはエーテルである。ヒドロキシ基を含有する式Iの化合物のin vivo切断可能エステルまたはエーテルは、例えば、ヒトまたは動物体内で切断されて親ヒドロキシ化合物を産生する、薬学的に許容されうるエステルまたはエーテルである。ヒドロキシ基に適した薬学的に許容されうるエステル形成基には、リン酸エステル(ホスホルアミド性環状エステルを含む)などの無機エステルが含まれる。ヒドロキシ基に適したさらなる薬学的に許容されうるエステル形成基には、アセチル、ベンゾイル、フェニルアセチル、ならびに置換ベンゾイルおよびフェニルアセチル基などの(1−10C)アルカノイル基、エトキシカルボニル、N,N−[ジ−(1−4C)アルキル]カルバモイル、2−ジアルキルアミノアセチルおよび2−カルボキシアセチル基などの(1−10C)アルコキシカルボニル基が含まれる。フェニルアセチルおよびベンゾイル基上の環置換基の例には、アミノメチル、N−アルキルアミノメチル、N,N−ジアルキルアミノメチル、モルホリノメチル、ピペラジン−1−イルメチルおよび4−(1−4C)アルキルピペラジン−1−イルメチルが含まれる。ヒドロキシ基に適した薬学的に許容されうるエステル形成基には、アセトキシメチルおよびピバロイルオキシメチル基などのα−アシルオキシアルキル基が含まれる。
カルボキシ基を所持する式Iの化合物の適切な薬学的に許容されうるプロドラッグは、例えば、アンモニアなどのアミン、メチルアミンなどの(1−4C)アルキルアミン、ジメチルアミン、N−エチル−N−メチルアミンまたはジエチルアミンなどのジ−(1−4C)アルキルアミン、2−メトキシエチルアミンなどの(1−4C)アルコキシ−(2−4C)アルキルアミン、ベンジルアミンなどのフェニル−(1−4C)アルキルアミン、およびグリシンなどのアミノ酸またはそのエステルで形成されるアミドである。
アミノ基を所持する式Iの化合物の適切な薬学的に許容されうるプロドラッグは、例えば、そのin vivo切断可能アミド誘導体である。アミノ基由来の適切な薬学的に許容されうるアミドには、例えば、アセチル、ベンゾイル、フェニルアセチル、ならびに置換ベンゾイルおよびフェニルアセチル基などの(1−10C)アルカノイル基で形成されるアミドが含まれる。フェニルアセチルおよびベンゾイル基上の環置換基の例には、アミノメチル、N−アルキルアミノメチル、N,N−ジアルキルアミノメチル、モルホリノメチル、ピペラジン−1−イルメチルおよび4−(1−4C)アルキルピペラジン−1−イルメチルが含まれる。
式Iの化合物のin vivo効果は、部分的に、式Iの化合物の投与後、ヒトまたは動物体内で形成される1以上の代謝産物によって、発揮されてもよい。上述のように、式Iの化合物のin vivo効果はまた、前駆体化合物(プロドラッグ)の代謝によって発揮されてもよい。
本発明のさらなる側面において、式II
Figure 2009535386
式中、R、m、R、RおよびRの各々は、上記に定義する意味のいずれかを有する
のチアゾール誘導体を提供する。
本発明のさらなる側面において、
は、(1−6C)アルキルアミノ基または式:
_NH_
式中、Qは、上記に定義する意味のいずれかを有する
の基であり、そして、R、m、RおよびRの各々は、上記に定義する意味のいずれかを有する
の式IIのチアゾール誘導体を提供する。
本発明のさらなる側面において、
は、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ基または式:
_NHSO _
式中、Qは、上記に定義する意味のいずれかを有する
の基であり、そして、R、m、RおよびRの各々は、上記に定義する意味のいずれかを有する
の式IIのチアゾール誘導体を提供する。
本発明のさらなる側面において、式III
Figure 2009535386
式中、R、m、R、RおよびRの各々は、上記に定義する意味のいずれかを有する
のチアゾール誘導体を提供する。
本発明のさらなる側面において、式IV
Figure 2009535386
式中、R、m、R、RおよびRの各々は、上記に定義する意味のいずれかを有する
のチアゾール誘導体を提供する。
本発明のさらなる側面において、式V
Figure 2009535386
式中、R、m、R、RおよびRの各々は、上記に定義する意味のいずれかを有する
のチアゾール誘導体を提供する。
本発明のさらなる側面において、式VI
Figure 2009535386
式中、R、m、R、RおよびRの各々は、上記に定義する意味のいずれかを有する
のチアゾール誘導体を提供する。
本発明の特定の新規化合物には、例えば、式Iのチアゾール誘導体またはその薬学的に許容されうる塩が含まれ、式中、別に記載しない限り、R、環A、m、R、RおよびRの各々は、上記または以後の段落(a)〜(ff)に定義する意味のいずれかを有する。本発明の特定の新規化合物にはまた、例えば、式II〜VIのいずれかのチアゾール誘導体、またはその薬学的に許容されうる塩が含まれ、式中、別に記載しない限り、R、m、R、RおよびRの各々は、上記に定義されるかまたは以後の段落(a)〜(ff)より選択される適切な段落内の意味のいずれかを有する:
(a)Rは水素である;
(b)R基は、ヒドロキシ、アミノ、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、フェノキシ、ベンジルオキシ、フェニルチオ、フェニルスルフィニルおよびフェニルスルホニルより選択される置換基を所持する、メチル基である;
(c)R基は、ヒドロキシ、アミノ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、メチルスルホニル、エチルスルホニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、フェノキシ、ベンジルオキシ、フェニルチオ、フェニルスルフィニルおよびフェニルスルホニルより選択される置換基を所持する、メチル基である;
(d)R基はヒドロキシメチル基である;
(e)環Aは、2−ピリジル、3−ピリジルまたは2−ピラジニル基である;
(f)環Aは3−ピリジル基である;
(g)環Aは5−ピリミジニル基である;
(h)環Aは4−ピリダジニル基である;
(i)mは0である;
(j)mは1または2であり、そして同じであってもまた異なってもよい、存在する各R基は、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、(1−6C)アルキル、(2−6C)アルケニル、(2−6C)アルキニルおよび(1−6C)アルコキシである;
(k)mは1であり、そしてR基は、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、(1−6C)アルキル、(2−6C)アルケニル、(2−6C)アルキニルおよび(1−6C)アルコキシより選択される;
(l)mは1であり、そしてR基は、ハロゲノ、(1−6C)アルキルおよび(1−6C)アルコキシより選択される;
(m)mは1であり、そしてR基は、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル、エチルおよびメトキシより選択される;
(n)mは0であるかまたはmは1であり、そしてR基は、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、シアノ、メチル、エチル、メトキシおよびエトキシより選択される;
(o)mは0であるかまたはmは1であり、そしてR基は、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル、エチルおよびメトキシより選択される;
(p)R基は、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノおよびN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノより、または式:
_2_
式中、Xは、O、S、SO、SO、N(R)、CO、CON(R)、N(R)CO、N(R)CON(R)、SON(R)およびN(R)SO、式中、各R基は、水素、(1−6C)アルキルまたは(2−6C)アルカノイルである、より選択され、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、アリールオキシ−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである
より選択され、
そしてR基内の任意のCH、CHまたはCH基は、前記の各CH、CHまたはCH基上に、1以上のハロゲノまたは(1−6C)アルキル置換基、および/またはヒドロキシ、アミノ、シアノ、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(2−6C)アルカノイルアミノおよびN−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノより、または式:
_3_
式中、Xは、直接結合であるか、またはO、S、SO、SO、N(R)およびCO、式中、Rは、水素または(1−6C)アルキルである、より選択され、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである
の基より選択される置換基を場合によって所持し、
そしてR基内の任意のアリール、(3−8C)シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、トリフルオロメトキシ、カルボキシ、カルバモイル、(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、(2−6C)アルカノイル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイルアミノおよびN−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノより、または式:
_4_
式中、Xは、直接結合であるか、またはOおよびN(R)、式中、Rは、水素または(1−6C)アルキルである、より選択され、そしてRは、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキルおよびジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、または式:
_5_
式中、Xは、直接結合であるか、またはO、COおよびN(R)、式中、Rは、水素または(1−6C)アルキルである、より選択され、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、そしてQ基は、ハロゲノ、シアノ、ヒドロキシ、(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニルおよび(2−6C)アルカノイルより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つまたは2つの置換基を場合によって所持する
の基である
の基より選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つ、2つまたは3つの置換基を場合によって所持し、
そしてR基内の任意のヘテロシクリル基は、1つまたは2つのオキソまたはチオキソ置換基を場合によって所持する;
(q)R基は、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、(2−6C)アルカノイルアミノ、(1−6C)アルカンスルホニルアミノおよびN−(1−6C)アルキルスルファモイルより、または式:
_2_
式中、Xは、O、SO、NH、CONH、NHCO、SONHおよびNHSOより選択され、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである
の基より選択され、
そしてR基内の任意のCHまたはCH基は、前記の各CHまたはCH基上に、1以上のハロゲノまたは(1−6C)アルキル置換基、および/またはヒドロキシ、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルアミノおよびジ−[(1−6C)アルキル]アミノより、または式:
_3_
式中、Xは、直接結合であるか、またはOおよびNHより選択され、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである
の基より選択される置換基を場合によって所持し、
そしてR基内の任意のアリール、(3−8C)シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、トリフルオロメトキシ、カルボキシ、カルバモイル、(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルアミノおよびN−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノより、あるいは式:
_4_
式中、XはOであり、そしてRは、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキルおよびジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、または式:
_5_
式中、Xは、直接結合またはOであり、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、そしてQ基は、ハロゲノ、シアノ、ヒドロキシ、(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニルおよび(2−6C)アルカノイルより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つまたは2つの置換基を場合によって所持する
の基である
の基より選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つ、2つまたは3つの置換基を場合によって所持する;
(r)R基は、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(2−6C)アルカノイルアミノおよび(1−6C)アルカンスルホニルアミノより、または式:
_2_
式中、Xは、NH、NHCOおよびNHSOより選択され、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである
の基より選択され、
そしてR基内の任意のCHまたはCH基は、前記の各CHまたはCH基上に、1以上のハロゲノまたは(1−6C)アルキル置換基、および/またはヒドロキシ、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルアミノおよびジ−[(1−6C)アルキル]アミノより、または式:
_3_
式中、Xは、直接結合であるか、またはOおよびNHより選択され、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである
の基より選択される置換基を場合によって所持し、
そしてR基内の任意のアリール、(3−8C)シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、トリフルオロメトキシ、カルボキシ、カルバモイル、(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルアミノおよびN−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノより、あるいは式:
_4_
式中、XはOであり、そしてRは、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキルおよびジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、または式:
_5_
式中、Xは、直接結合またはOであり、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、そしてQ基は、ハロゲノ、シアノ、ヒドロキシ、(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニルおよび(2−6C)アルカノイルより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つまたは2つの置換基を場合によって所持する
の基である
の基より選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つ、2つまたは3つの置換基を場合によって所持する;
(s)Rは、(1−6C)アルキルアミノ基または式:
_NH_
式中、Qは、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール−(1−6C)アルキルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである
の基であり、
そしてR基内の任意のアリール、(3−8C)シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(2−6C)アルカノイルおよび(2−6C)アルカノイルアミノより、または式:
__
式中、Rは、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキルおよびジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、または式:
_5_
式中、Xは、直接結合またはOであり、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、そしてQ基は、ハロゲノ、シアノ、(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルスルホニルおよび(2−6C)アルカノイルより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つまたは2つの置換基を場合によって所持する
の基である
の基より選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つまたは2つの置換基を場合によって所持する;
(t)Rは、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ基または式:
_NHSO _
式中、Qは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである
の基であり、
そしてR基内の任意のアリール、(3−8C)シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルアミノおよびN−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノより、または式:
__
式中、Rは、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキルおよびジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、または式:
_5_
式中、Xは、直接結合またはOであり、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、そしてQ基は、ハロゲノ、シアノ、(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルスルホニルおよび(2−6C)アルカノイルより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つまたは2つの置換基を場合によって所持する
の基である
の基より選択される1つまたは2つの置換基を場合によって所持する;
(u)Rは、メタンスルホニルアミノ、エタンスルホニルアミノ、プロパンスルホニルアミノ、2,2−ジフルオロエタンスルホニルアミノ、2,2,2−トリフルオロエタンスルホニルアミノ、2−クロロエタンスルホニルアミノ、3−クロロプロパンスルホニルアミノ、2−ヒドロキシエタンスルホニルアミノ、3−ヒドロキシプロパンスルホニルアミノ、3−メチルアミノプロパンスルホニルアミノ、3−ジメチルアミノプロパンスルホニルアミノ、3−エチルアミノプロパンスルホニルアミノ、3−ジエチルアミノプロパンスルホニルアミノ、3−シクロペンチルアミノプロパンスルホニルアミノ、3−シクロヘキシルアミノプロパンスルホニルアミノ、3−(シクロペンチルメチルアミノ)プロパンスルホニルアミノ、3−(シクロヘキシルメチルアミノ)プロパンスルホニルアミノ、3−モルホリノプロパンスルホニルアミノ、3−ピロリジン−1−イルプロパンスルホニルアミノ、3−ピペリジノプロパンスルホニルアミノ、3−ピペラジン−1−イルプロパンスルホニルアミノ、3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンスルホニルアミノまたは3−ベンジルアミノプロパンスルホニルアミノであるか、あるいはRは式:
_N(R)SO _
式中、Rは、水素、メチル、エチルまたはアセチルであり、そしてQは、フェニル、ベンジル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、ピロリル、フリル、チエニル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニルまたはピリダジニルであり、これらは、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、トリフルオロメトキシ、カルボキシ、カルバモイル、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メチルスルホニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、メトキシカルボニル、アセチル、2,2,2−トリフルオロアセチル、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、プロピオンアミド、N−メチルプロピオンアミド、2−ヒドロキシエトキシ、3−ヒドロキシプロポキシ、2−シアノエトキシ、3−シアノプロポキシ、2−メチルアミノエトキシ、3−メチルアミノプロポキシ、2−ジメチルアミノエトキシ、3−ジメチルアミノプロポキシ、ピロリジン−1−イル、ピペリジノ、モルホリノ、ピペラジン−1−イル、4−メチルピペラジン−1−イル、フェニル、ベンジル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、フェノキシおよびピリジルオキシより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つ、2つまたは3つの置換基を、各々、場合によって所持し、そして最後に列挙した7つの各置換基は、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ヒドロキシ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メチルチオおよびメチルスルホニルより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つまたは2つの置換基を場合によって所持する
の基である;
(v)Rは、メタンスルホニルアミノ、エタンスルホニルアミノまたはプロパンスルホニルアミノ、あるいは式:
_NHSO _
式中、Qは、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メチルスルホニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、メトキシカルボニル、アセチル、アセトアミドおよびモルホリノより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つまたは2つの置換基を、各々、場合によって所持する、フェニル、ベンジル、シクロプロピル、シクロプロピルメチル、2−フリル、3−フリル、2−チエニル、3−チエニル、4−イミダゾリル、4−ピラゾリル、5−オキサゾリル、4−イソキサゾリル、5−チアゾリル、4−イソチアゾリルまたは3−ピリジルである
の基である;
(w)Rは、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、2−ヒドロキシエチルアミノ、3−ヒドロキシプロピルアミノ、3−メチルアミノプロピルアミノ、3−ジメチルアミノプロピルアミノ、3−エチルアミノプロピルアミノまたは3−ジエチルアミノプロピルアミノであるか、あるいはRは式:
_N(R_
式中、Rは、水素、メチルまたはエチルであり、そしてQは、ベンジル、ピロリルメチル、フリルメチル、チエニルメチル、イミダゾリルメチル、ピラゾリルメチル、オキサゾリルメチル、イソキサゾリルメチル、チアゾリルメチル、イソチアゾリルメチル、オキサジアゾリルメチル、チアジアゾリルメチル、トリアゾリルメチル、ピリジルメチル、ピラジニルメチル、ピリミジニルメチルまたはピリダジニルメチルであり、これらは、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、トリフルオロメトキシ、カルボキシ、カルバモイル、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メチルスルホニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、メトキシカルボニル、アセチル、2,2,2−トリフルオロアセチル、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、プロピオンアミド、N−メチルプロピオンアミド、2−ヒドロキシエトキシ、3−ヒドロキシプロポキシ、2−シアノエトキシ、3−シアノプロポキシ、2−メチルアミノエトキシ、3−メチルアミノプロポキシ、2−ジメチルアミノエトキシ、3−ジメチルアミノプロポキシ、ピロリジン−1−イル、ピペリジノ、モルホリノ、ピペラジン−1−イル、4−メチルピペラジン−1−イル、フェニル、ベンジル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、フェノキシおよびピリジルオキシより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つ、2つまたは3つの置換基を、各々、場合によって所持し、そして最後に列挙した7つの各置換基は、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ヒドロキシ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メチルチオおよびメチルスルホニルより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つまたは2つの置換基を場合によって所持する
の基である;
(x)Rは、式:
_NH_
式中、Qは、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メチルスルホニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、メトキシカルボニル、アセチルおよびアセトアミドより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つまたは2つの置換基を、各々、場合によって所持する、ベンジル、2−ピロリルメチル、3−ピロリルメチル、2−フリルメチル、3−フリルメチル、2−チエニルメチル、3−チエニルメチル、4−イミダゾリルメチル、4−ピラゾリルメチル、5−オキサゾリルメチル、4−イソキサゾリルメチル、5−チアゾリルメチル、4−イソチアゾリルメチル、1,2,3−トリアゾール−4−イルメチルおよび3−ピリジルメチルである
の基である;
(y)R基は、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(3−8C)シクロアルキルカルボニル、N−(1−6C)アルキルスルファモイルおよびN,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイルより、または式:
5_6_
式中、Xは、CO、N(R10)COおよびN(R10)SO、式中、R10は、水素または(1−6C)アルキルである、より選択され、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである
の基より選択され、
そしてR基内の任意のCH、CHまたはCH基は、前記の各CH、CHまたはCH基上に、1以上のハロゲノまたは(1−6C)アルキル置換基、および/またはヒドロキシ、アミノ、シアノ、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノおよびN−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノより選択される置換基を場合によって所持し、
そしてR基内の任意のアリール、(3−8C)シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシ、アミノ、(1−6C)アルキル、(2−6C)アルケニル、(2−6C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノおよびN−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つ、2つまたは3つの置換基を場合によって所持し、
そしてR基内の任意のヘテロシクリル基は、1つまたは2つのオキソまたはチオキソ置換基を場合によって所持する;
(z)R基は、カルバモイル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイルおよび(2−6C)アルカノイルより、または式:
5_6_
式中、Xは、COおよびN(R10)CO、式中、R10は、水素または(1−6C)アルキルである、より選択され、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである
の基より選択され、
そしてR基内の任意のアリール、(3−8C)シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノおよび(2−6C)アルカノイルより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つ、2つまたは3つの置換基を場合によって所持し、
そしてR基内の任意のヘテロシクリル基は、1つまたは2つのオキソまたはチオキソ置換基を場合によって所持する;
(aa)R基は、カルバモイル、N−(1−6C)アルキルカルバモイルおよび(2−6C)アルカノイルより選択される;
(bb)R基は、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−イソプロピルカルバモイル、アセチルおよびプロピオニルより選択される;
(cc)R基は、アセチルおよびプロピオニルより選択される;
(dd)Rは式:
5_NHCO_
式中、Qは、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキルまたはヘテロアリール−(1−6C)アルキルである
の基であり、
そしてR基内の任意のアリール、(3−8C)シクロアルキルまたはヘテロアリール基は、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、(1−6C)アルキルおよび(1−6C)アルコキシより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つまたは2つの置換基を場合によって所持する;
(ee)Rは、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−プロピルカルバモイル、N−イソプロピルカルバモイル、N−(2−ヒドロキシエチル)カルバモイル、N−(3−ヒドロキシプロピル)カルバモイル、N−(2−メトキシエチル)カルバモイル、N−(3−メトキシプロピル)カルバモイル、アセチル、プロピオニル、ベンゾイル、フリルカルボニル、チエニルカルボニル、ピリジルカルボニル、ベンジルカルボニル、N−フェニルカルバモイル、N−ベンジルカルバモイル、N−シクロプロピルカルバモイル、N−(フリルメチル)カルバモイル、N−(チエニルメチル)カルバモイルおよびN−(イソキサゾリルメチル)カルバモイルであり、そして最後に列挙した11の各置換基は、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ヒドロキシ、メチル、エチル、メトキシおよびエトキシより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つまたは2つの置換基を場合によって所持する;そして
(ff)Rはアセチルである。
本発明の特定の化合物は、式II
Figure 2009535386
式中:
Rは水素であり;
mは0であるか、またはmは1であり、そしてR基は、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、シアノ、メチル、エチル、メトキシおよびエトキシより選択され;
は、メタンスルホニルアミノ、エタンスルホニルアミノ、プロパンスルホニルアミノ、2,2−ジフルオロエタンスルホニルアミノ、2,2,2−トリフルオロエタンスルホニルアミノ、2−クロロエタンスルホニルアミノ、3−クロロプロパンスルホニルアミノ、2−ヒドロキシエタンスルホニルアミノ、3−ヒドロキシプロパンスルホニルアミノ、3−メチルアミノプロパンスルホニルアミノ、3−ジメチルアミノプロパンスルホニルアミノ、3−エチルアミノプロパンスルホニルアミノ、3−ジエチルアミノプロパンスルホニルアミノ、3−シクロペンチルアミノプロパンスルホニルアミノ、3−シクロヘキシルアミノプロパンスルホニルアミノ、3−(シクロペンチルメチルアミノ)プロパンスルホニルアミノ、3−(シクロヘキシルメチルアミノ)プロパンスルホニルアミノ、3−モルホリノプロパンスルホニルアミノ、3−ピロリジン−1−イルプロパンスルホニルアミノ、3−ピペリジノプロパンスルホニルアミノ、3−ピペラジン−1−イルプロパンスルホニルアミノ、3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンスルホニルアミノまたは3−ベンジルアミノプロパンスルホニルアミノであるか、あるいはRは式:
_N(R)SO _
式中、Rは、水素、メチル、エチルまたはアセチルであり、そしてQは、フェニル、ベンジル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、ピロリル、フリル、チエニル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニルまたはピリダジニルであり、これらは、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、トリフルオロメトキシ、カルボキシ、カルバモイル、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メチルスルホニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、メトキシカルボニル、アセチル、2,2,2−トリフルオロアセチル、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、プロピオンアミド、N−メチルプロピオンアミド、2−ヒドロキシエトキシ、3−ヒドロキシプロポキシ、2−シアノエトキシ、3−シアノプロポキシ、2−メチルアミノエトキシ、3−メチルアミノプロポキシ、2−ジメチルアミノエトキシ、3−ジメチルアミノプロポキシ、ピロリジン−1−イル、ピペリジノ、モルホリノ、ピペラジン−1−イル、4−メチルピペラジン−1−イル、フェニル、ベンジル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、フェノキシおよびピリジルオキシより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つ、2つまたは3つの置換基を、各々、場合によって所持し、そして最後に列挙した7つの各置換基は、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ヒドロキシ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メチルチオおよびメチルスルホニルより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つまたは2つの置換基を場合によって所持する
の基であり;そして
は、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−プロピルカルバモイル、N−イソプロピルカルバモイル、N−(2−ヒドロキシエチル)カルバモイル、N−(3−ヒドロキシプロピル)カルバモイル、N−(2−メトキシエチル)カルバモイル、N−(3−メトキシプロピル)カルバモイル、アセチル、プロピオニル、ベンゾイル、フリルカルボニル、チエニルカルボニル、ピリジルカルボニル、ベンジルカルボニル、N−フェニルカルバモイル、N−ベンジルカルバモイル、N−シクロプロピルカルバモイル、N−(フリルメチル)カルバモイル、N−(チエニルメチル)カルバモイルおよびN−(イソキサゾリルメチル)カルバモイルであり、そして最後に列挙した11の各置換基は、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ヒドロキシ、メチル、エチル、メトキシおよびエトキシより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つまたは2つの置換基を場合によって所持する
のチアゾール誘導体;またはその薬学的に許容されうる塩である。
本発明のさらなる特定の化合物は、式II
式中:
Rは水素であり;
mは0であるか、またはmは1であり、そしてR基は、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル、エチルおよびメトキシより選択され;
は、メタンスルホニルアミノ、エタンスルホニルアミノまたはプロパンスルホニルアミノ、あるいは式:
―NHSO−Q
式中、Qは、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メチルスルホニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、メトキシカルボニル、アセチル、アセトアミドおよびモルホリノより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つまたは2つの置換基を、各々、場合によって所持する、フェニル、ベンジル、シクロプロピル、シクロプロピルメチル、2−フリル、3−フリル、2−チエニル、3−チエニル、4−イミダゾリル、4−ピラゾリル、5−オキサゾリル、4−イソキサゾリル、5−チアゾリル、4−イソチアゾリルまたは3−ピリジルである
の基であり;そして
はアセチルである
のチアゾール誘導体;またはその薬学的に許容されうる塩である。
本発明のさらなる特定の化合物は、式II
式中:
Rは水素であり;
mは0であるか、またはmは1であり、そしてR基は、クロロおよびメチルより選択され;
は、メタンスルホニルアミノまたはエタンスルホニルアミノであるか、あるいは式:
―NHSO−Q
式中、Qは、フルオロ、シアノ、カルボキシ、メチル、メトキシおよびモルホリノより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つまたは2つの置換基を、各々、場合によって所持する、フェニル、3−チエニル、5−チアゾリルまたは3−ピリジルである
の基であり;そして
はアセチルである
のチアゾール誘導体;またはその薬学的に許容されうる塩である。
本発明のさらなる特定の化合物は、式II
Figure 2009535386
式中:
Rは水素であり;
mは0であるか、またはmは1であり、そしてR基は、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、シアノ、メチル、エチル、メトキシおよびエトキシより選択され;
は、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、2−ヒドロキシエチルアミノ、3−ヒドロキシプロピルアミノ、3−メチルアミノプロピルアミノ、3−ジメチルアミノプロピルアミノ、3−エチルアミノプロピルアミノまたは3−ジエチルアミノプロピルアミノであるか、またはRは式:
_N(R_
式中、Rは、水素、メチルまたはエチルであり、そしてQは、ベンジル、ピロリルメチル、フリルメチル、チエニルメチル、イミダゾリルメチル、ピラゾリルメチル、オキサゾリルメチル、イソキサゾリルメチル、チアゾリルメチル、イソチアゾリルメチル、オキサジアゾリルメチル、チアジアゾリルメチル、トリアゾリルメチル、ピリジルメチル、ピラジニルメチル、ピリミジニルメチルまたはピリダジニルメチルであり、これらは、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、トリフルオロメトキシ、カルボキシ、カルバモイル、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メチルスルホニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、メトキシカルボニル、アセチル、2,2,2−トリフルオロアセチル、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、プロピオンアミド、N−メチルプロピオンアミド、2−ヒドロキシエトキシ、3−ヒドロキシプロポキシ、2−シアノエトキシ、3−シアノプロポキシ、2−メチルアミノエトキシ、3−メチルアミノプロポキシ、2−ジメチルアミノエトキシ、3−ジメチルアミノプロポキシ、ピロリジン−1−イル、ピペリジノ、モルホリノ、ピペラジン−1−イル、4−メチルピペラジン−1−イル、フェニル、ベンジル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、フェノキシおよびピリジルオキシより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つ、2つまたは3つの置換基を、各々、場合によって所持し、そして最後に列挙した7つの各置換基は、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ヒドロキシ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メチルチオおよびメチルスルホニルより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つまたは2つの置換基を場合によって所持する
の基であり;そして
は、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−プロピルカルバモイル、N−イソプロピルカルバモイル、N−(2−ヒドロキシエチル)カルバモイル、N−(3−ヒドロキシプロピル)カルバモイル、N−(2−メトキシエチル)カルバモイル、N−(3−メトキシプロピル)カルバモイル、アセチル、プロピオニル、ベンゾイル、フリルカルボニル、チエニルカルボニル、ピリジルカルボニル、ベンジルカルボニル、N−フェニルカルバモイル、N−ベンジルカルバモイル、N−シクロプロピルカルバモイル、N−(フリルメチル)カルバモイル、N−(チエニルメチル)カルバモイルおよびN−(イソキサゾリルメチル)カルバモイルであり、そして最後に列挙した11の各置換基は、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ヒドロキシ、メチル、エチル、メトキシおよびエトキシより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つまたは2つの置換基を場合によって所持する
のチアゾール誘導体;またはその薬学的に許容されうる塩である。
本発明のさらなる特定の化合物は、式II
式中:
Rは水素であり;
mは0であるか、またはmは1であり、そしてR基は、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル、エチルおよびメトキシより選択され;
は、式:
―NH−Q
式中、Qは、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メチルスルホニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、メトキシカルボニル、アセチルおよびアセトアミドより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つまたは2つの置換基を、各々、場合によって所持する、ベンジル、2−ピロリルメチル、3−ピロリルメチル、2−フリルメチル、3−フリルメチル、2−チエニルメチル、3−チエニルメチル、4−イミダゾリルメチル、4−ピラゾリルメチル、5−オキサゾリルメチル、4−イソキサゾリルメチル、5−チアゾリルメチル、4−イソチアゾリルメチル、1,2,3−トリアゾール−4−イルメチルおよび3−ピリジルメチルである
の基であり;そして
はアセチルである
のチアゾール誘導体;またはその薬学的に許容されうる塩である。
本発明のさらなる特定の化合物は、式II
式中:
Rは水素であり;
mは0であるか、またはmは1であり、そしてR基は、クロロおよびメチルより選択され;
は、式:
―NH−Q
式中、Qは、フルオロ、クロロ、シアノ、カルボキシ、メチル、メトキシ、メチルスルホニルおよびアセトアミドより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つまたは2つの置換基を場合によって所持する、ベンジルである
の基であり;そして
はアセチルである
のチアゾール誘導体;またはその薬学的に許容されうる塩である。
本発明の特定の化合物は、例えば、実施例中に以後開示される、式Iのチアゾール誘導体である。
例えば、本発明の特定の化合物は、実施例1として、あるいは実施例2内の化合物2として、あるいは実施例3内の化合物2、4、8、9、10、11、12、14、17、18、20、22、24または25として、あるいは実施例11内の化合物4として開示する式Iのチアゾール誘導体;またはその薬学的に許容されうる塩である。
式Iのチアゾール誘導体またはその薬学的に許容されうる塩は、化学的に関連する化合物の調製に適用可能であることが知られる、任意のプロセスによって調製可能である。こうしたプロセスは、式Iのチアゾール誘導体を調製するために用いられる場合、本発明のさらなる特徴として提供され、そして以下の代表的なプロセス変形によって例示され、該プロセス中、別に記載しない限り、R、環A、m、R、RおよびRの各々は、上記に定義する意味のいずれかを有する。有機化学の標準法によって、必要な出発物質を得てもよい。以下の代表的なプロセス変形と組み合わせて、そして付随する実施例内に、こうした出発物質の調製を記載する。あるいは、有機化学者の一般の技術内である、例示されるものと類似の方法によって、必要な出発物質が得られうる。
(a)都合よくは、適切な触媒の存在下での、式VII
Figure 2009535386
式中、Lは置換可能基であり、そしてRおよびRは、必要であれば任意の官能基が保護されている以外、上記に定義する意味のいずれかを有する
のチアゾールの、式VIII
Figure 2009535386
式中、同じであってもまた異なっていてもよいLおよびLの各々は適切なリガンドであり、そして環A、m、RおよびRは、必要であれば任意の官能基が保護されている以外、上記に定義する意味のいずれかを有する
の有機ホウ素試薬との反応、その後、存在する任意の保護基は除去される。
適切な置換可能基Lは、例えば、ハロゲノ、アルコキシ、アリールオキシまたはスルホニルオキシ基、例えばクロロ、ブロモ、ヨード、メトキシ、フェノキシ、ペンタフルオロフェノキシ、メタンスルホニルオキシまたはトルエン−4−スルホニルオキシ基である。都合よくは、置換可能基はヨード基である。
有機ホウ素試薬のホウ素原子上に存在するリガンドLおよびLに適した値には、例えば、ヒドロキシ、(1−4C)アルコキシまたは(1−6C)アルキルリガンド、例えばヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルまたはブチルリガンドが含まれる。あるいは、リガンドLおよびLは、これらが付着するホウ素原子と一緒に環を形成するように連結されてもよい。例えば、LおよびLは、これらが付着するホウ素原子と一緒に環状ホウ素酸エステル基を形成するように、一緒に、オキシ−(2−4C)アルキレン−オキシ基、例えばオキシエチレンオキシ、オキシトリメチレンオキシ基、または−O−C(CHC(CH−O−基を定義してもよい。特に適切な有機ホウ素試薬には、例えば、LおよびLの各々がヒドロキシ、イソプロポキシまたはエチル基であるか、あるいは、LおよびLが一緒に、式−O−C(CHC(CH−O−の基を定義する化合物が含まれる。
反応に適した触媒には、例えば、パラジウム(0)、パラジウム(II)、ニッケル(0)またはニッケル(II)触媒、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、塩化パラジウム(II)、臭化パラジウム(II)、塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(0)、塩化ニッケル(II)、臭化ニッケル(II)、塩化ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)または[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)が含まれる。さらに、都合よくは、フリーラジカル開始剤、例えばアゾ(ビスイソブチロニトリル)などのアゾ化合物を添加してもよい。都合よくは、炭酸または水酸化アルカリまたはアルカリ土類金属などの適切な塩基、例えば重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム、あるいは例えば、アルカリ金属アルコキシド、例えばナトリウムtert−ブトキシド、あるいは例えば、アルカリ金属アミド、例えばヘキサメチルジシラザンナトリウム、あるいは例えば、水素化アルカリ金属、例えば水素化ナトリウムの存在下で、反応を実行してもよい。
都合よくは、適切な不活性溶媒または希釈剤、例えばテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンまたは1,2−ジメトキシエタンなどのエーテルか、ベンゼン、トルエンまたはキシレンなどの芳香族溶媒か、あるいはメタノールまたはエタノールなどのアルコールの存在下で、反応を実行し、そして都合よくは、例えば10〜250℃の範囲内、好ましくは40〜120℃の範囲内の温度で反応を実行する。
有機化学者の一般の技術内である、有機化学の標準法によって、式VIIIのヘテロアリール−ホウ素試薬を得てもよい。例えば、金属が例えばグリニャール試薬のハロゲン化リチウムまたはマグネシウム部分である場合、ヘテロアリール−金属試薬を、式L−B(L)(L)、式中、Lは上記に定義するような置換可能基である、の有機ホウ素化合物と反応させてもよい。好ましくは、式L−B(L)(L)の化合物は、例えば、ホウ酸またはホウ酸トリ−イソプロピルなどのホウ酸トリ−(1−4C)アルキルである。
あるいは、例えば、式VIIIのヘテロアリール−ホウ素試薬を、式、ヘテロアリール−M、式中、Mは金属原子または金属性基(すなわち適切なリガンドを所持する金属原子)である、の有機金属化合物で置換してもよい。金属原子に適した値には、例えば、リチウムおよび銅が含まれる。金属性基に適した値には、例えば、スズ、ケイ素、ジルコニウム、アルミニウム、マグネシウム、水銀または亜鉛原子を含有する基が含まれる。こうした金属性基内の適切なリガンドには、例えば、ヒドロキシ基、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルおよびブチル基などの(1−6C)アルキル基、クロロ、ブロモおよびヨード基などのハロゲノ基、ならびにメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシおよびブトキシ基などの(1−6C)アルコキシ基が含まれる。式、ヘテロアリール−Mの特定の有機金属化合物は、例えば、式、ヘテロアリール−SnBuの化合物などの有機スズ化合物、式、ヘテロアリール−Si(Me)Fの化合物などの有機ケイ素化合物、式、ヘテロアリール−ZrClの化合物などの有機ジルコニウム化合物、式、ヘテロアリール−AlEtの化合物などの有機アルミニウム化合物、式、ヘテロアリール−MgBrの化合物などの有機マグネシウム化合物、式、ヘテロアリール−HgBrの化合物などの有機水銀化合物、または式、ヘテロアリール−ZnBrの化合物などの有機亜鉛化合物である。
保護基は、一般的に、問題の基の保護に適していることが、文献に記載されるかまたは技術を持つ化学者に知られる任意の基から選択可能であり、そして慣用的方法によって導入可能である。問題の保護基の除去に適していることが、文献に記載されるかまたは技術を持つ化学者に知られる任意の好適な方法によって、保護基を除去することも可能であり、分子の別の箇所の基を最小限にしか妨害せずに保護基の除去が達成されるように、こうした方法を選択する。
便宜上、保護基の特定の例を以下に提供し、この中で、例えば低次アルキルにおけるような「低次」は、適用される基が、好ましくは1〜4の炭素原子を有することを示す。これらの例が排他的ではないことが理解されるであろう。保護基の除去のための方法の特定の例を以下に提供する場合、これらも同様に排他的ではない。具体的に言及しない保護基の使用および脱保護の方法は、もちろん、本発明の範囲内である。
カルボキシ保護基は、エステル形成性脂肪族またはアリール脂肪族アルコール、あるいはエステル形成性シラノール(前記アルコールまたはシラノールは、好ましくは、1〜20炭素原子を含有する)の残基であってもよい。カルボキシ保護基の例には、直鎖または分枝鎖(1−12C)アルキル基(例えばイソプロピル、およびtert−ブチル);低次アルコキシ−低次アルキル基(例えばメトキシメチル、エトキシメチルおよびイソブトキシメチル);低次アシルオキシ−低次アルキル基(例えばアセトキシメチル、プロピオニルオキシメチル、ブチリルオキシメチルおよびピバロイルオキシメチル);低次アルコキシカルボニルオキシ−低次アルキル基(例えば1−メトキシカルボニルオキシエチルおよび1−エトキシカルボニルオキシエチル);アリール−低次アルキル基(例えばベンジル、4−メトキシベンジル、2−ニトロベンジル、4−ニトロベンジル、ベンズヒドリルおよびフタリジル);トリ(低次アルキル)シリル基(例えばトリメチルシリルおよびtert−ブチルジメチルシリル);トリ(低次アルキル)シリル−低次アルキル基(例えばトリメチルシリルエチル);および(2−6C)アルケニル基(例えばアリル)が含まれる。カルボキシル保護基の除去に特に適した方法には、例えば、酸、塩基、金属または酵素的触媒切断が含まれる。
ヒドロキシ保護基の例には、低次アルキル基(例えばtert−ブチル)、低次アルケニル基(例えばアリル);低次アルカノイル基(例えばアセチル);低次アルコキシカルボニル基(例えばtert−ブトキシカルボニル);低次アルケニルオキシカルボニル基(例えばアリルオキシカルボニル);アリール−低次アルコキシカルボニル基(例えばベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカルボニルおよび4−ニトロベンジルオキシカルボニル);トリ(低次アルキル)シリル(例えばトリメチルシリルおよびtert−ブチルジメチルシリル)およびアリール−低次アルキル(例えばベンジル)基が含まれる。
アミノ保護基の例には、ホルミル、アリール−低次アルキル基(例えばベンジルおよび置換ベンジル、4−メトキシベンジル、2−ニトロベンジルおよび2,4−ジメトキシベンジル、およびトリフェニルメチル);ジ−4−アニシルメチルおよびフリルメチル基;低次アルコキシカルボニル(例えばtert−ブトキシカルボニル);低次アルケニルオキシカルボニル(例えばアリルオキシカルボニル);アリール−低次アルコキシカルボニル基(例えばベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカルボニルおよび4−ニトロベンジルオキシカルボニル);トリアルキルシリル(例えばトリメチルシリルおよびtert−ブチルジメチルシリル);アルキリデン(例えばメチリデン)ならびにベンジリデンおよび置換ベンジリデン基が含まれる。
ヒドロキシおよびアミノ保護基の除去に適した方法には、例えば、2−ニトロベンジルオキシカルボニルなどの基に関しては、酸、塩基、金属または酵素的触媒加水分解が、ベンジルなどの基に関しては、水素化が、そして2−ニトロベンジルオキシカルボニルなどの基に関しては、光分解が含まれる。
反応条件および試薬に関する一般的な指針に関しては、J. Marchによる、John Wiley & Sons刊行のAdvanced Organic Chemistry, 第4版, 1992を、そして保護基に関する一般的な指針に関しては、T. Greenらによる、やはりJohn Wiley & Son刊行のProtective Groups in Organic Synthesis, 第2版を参照されたい。
以後に示す実施例に開示するものなどの慣用的方法によって、またはJ. Org. Chem., 1965, 30(4), 1101に記載される方法から類推して、式VIIのチアゾール出発物質を得てもよい。
(b)都合よくは、遷移金属触媒の存在下、そして都合よくは、適切な塩基の存在下での、式IX
Figure 2009535386
式中、RおよびRは、必要であれば任意の官能基が保護されている以外、上記に定義する意味のいずれかを有する
の化合物の、式X
Figure 2009535386
式中、Lは上記に定義するような置換可能基であり、そして環A、m、RおよびRは、必要であれば任意の官能基が保護されている以外、上記に定義する意味のいずれかを有する
の化合物との反応、その後、存在する任意の保護基は除去される。
反応に適した遷移金属触媒は、例えば、パラジウム(0)、パラジウム(II)、ニッケル(0)またはニッケル(II)触媒、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、塩化パラジウム(II)、臭化パラジウム(II)、塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(0)、塩化ニッケル(II)、臭化ニッケル(II)または塩化ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)である。都合よくは、遷移金属触媒は、パラジウム触媒、例えば酢酸パラジウム(II)である。
都合よくは、遷移金属のためのホスフィン・リガンド、例えば、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィンまたは4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテンが存在する。より都合よくは、ホスフィン・リガンドは、トリ−tert−ブチルホスフィンである。
反応に適した塩基は、炭酸または水酸化アルカリまたはアルカリ土類金属、例えば重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムである。都合よくは、フッ化セシウムの存在下で反応を実行する。
都合よくは、DMSOなどの有機溶媒中でプロセスを実行し、そして反応温度は、約60℃〜200℃、都合よくは約130℃〜150℃であってもよい。
科学的文献または以後に示す実施例内に開示されるものなどの慣用的方法によって、式IXのチアゾール出発物質を得てもよい。同様に、科学的文献または以後に示す実施例内に開示されるものなどの慣用的方法によって、式Xの化合物を得てもよい。
(c)Rが(1−6C)アルカンスルホニルアミノ基である、式Iの化合物の産生のための、都合よくは、適切な塩基の存在下での、式XI
Figure 2009535386
式中、R、環A、m、RおよびRは、必要であれば任意の官能基が保護されている以外、上記に定義する意味のいずれかを有する
の化合物の、(1−6C)アルカンスルホン酸またはその反応性誘導体との反応、その後、慣用的手段によって、存在する任意の保護基は除去される。
このアルカンスルホニル化反応に適した塩基は、例えば、ピリジン、2,6−ルチジン、コリジン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、モルホリン、N−メチルモルホリンまたはジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エンなどの有機アミン塩基、あるいは例えば、炭酸または水酸化アルカリまたはアルカリ土類金属、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム、あるいは例えば、アルカリ金属アミド、例えばヘキサメチルジシラザンナトリウム、あるいは水素化アルカリ金属、例えば水素化ナトリウムである。
(1−6C)アルカンスルホン酸の適切な反応性誘導体は、例えば、ハロゲン化アルカンスルホニル、例えばスルホン酸と無機酸塩化物、例えば塩化チオニルとの反応によって形成される塩化アルカンスルホニル、またはスルホン酸と、ジシクロヘキシルカルボジイミドなどのカルボジイミドとの反応の産物である。
都合よくは、適切な不活性溶媒または希釈剤、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノールまたは酢酸エチルなどのアルコールまたはエステル、塩化メチレン、クロロホルムまたは四塩化炭素などのハロゲン化溶媒、テトラヒドロフランまたは1,4−ジオキサンなどのエーテル、トルエンなどの芳香族溶媒の存在下で、反応を実行する。都合よくは、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジン−2−オンまたはジメチルスルホキシドなどの二極性非プロトン性溶媒の存在下で、反応を都合よく実行する。都合よくは、例えば0〜120℃の範囲内の温度で、好ましくは周囲温度でまたはその近くで、反応を都合よく実行する。
都合よくは、例えば、上記のようなプロセス変形(a)または(b)によって、そして/または以後に示す実施例内に開示されるものなどの方法を用いて、式XIのチアゾール出発物質を得てもよい。
(d)Rが式:
−X−Q
式中、XはN(R)SO基であり、そしてQが上記に定義する意味のいずれかを有する
の基である、式Iの化合物の産生のための、都合よくは、上記に定義するような適切な塩基の存在下での、式XII
Figure 2009535386
式中、R、環A、m、R、R、およびRは、必要であれば任意の官能基が保護されている以外、上記に定義する意味のいずれかを有する
の化合物の、式:
HO−SO−Q
式中、Qは、必要であれば任意の官能基が保護されている以外、上記に定義する意味のいずれかを有する
のスルホン酸またはその反応性誘導体との反応、その後、存在する任意の保護基は除去される。
式:
HO−SO−Q
のスルホン酸の適切な反応性誘導体は、例えば、ハロゲン化スルホニル、例えばスルホン酸と無機酸塩化物、例えば塩化チオニルの反応によって形成される塩化スルホニル、またはスルホン酸と、ジシクロヘキシルカルボジイミドなどのカルボジイミドの反応の産物である。
都合よくは、上記に定義するような適切な不活性溶媒または希釈剤の存在下で、反応を実行する。都合よくは、例えば0〜120℃の範囲内の温度で、好ましくは周囲温度でまたはその近くで、反応を都合よく実行する。
都合よくは、例えば、上記のようなプロセス変形(a)または(b)によって、そして/または以後に示す実施例内に開示されるものなどの方法を用いて、式XIIのチアゾール出発物質を得てもよい。
(e)Rが式:
−X−Q
式中、XはSON(R)基であり、そしてQが上記に定義する意味のいずれかを有する
の基である、式Iの化合物の産生のための、都合よくは、上記に定義するような適切な塩基の存在下での、式XIII
Figure 2009535386
式中、R、環A、m、RおよびRは、必要であれば任意の官能基が保護されている以外、上記に定義する意味のいずれかを有する
のスルホン酸または上記に定義するようなその反応性誘導体の、式:
NH−Q
式中、RおよびQは、必要であれば任意の官能基が保護されている以外、上記に定義する意味のいずれかを有する
のアミンとの反応、その後、存在する任意の保護基は除去される。
都合よくは、上記に定義するような適切な不活性溶媒または希釈剤の存在下で、反応を実行する。都合よくは、例えば0〜120℃の範囲内の温度で、好ましくは周囲温度でまたはその近くで、反応を実行する。
都合よくは、例えば、上記のようなプロセス変形(a)または(b)によって、そして/または以後に示す実施例内に開示されるものに類似の方法を用いて、式XIIIのチアゾール出発物質を得てもよい。
(f)Rが(2−6C)アルカノイルアミノ基である、式Iの化合物の産生のための、都合よくは、上記に定義するような適切な塩基の存在下での、式XI
Figure 2009535386
式中、R、環A、m、RおよびRは、必要であれば任意の官能基が保護されている以外、上記に定義する意味のいずれかを有する
の化合物の、(2−6C)アルカン酸またはその反応性誘導体との反応、その後、存在する任意の保護基は除去される。
(2−6C)アルカン酸の適切な反応性誘導体は、例えば、ハロゲン化アシル、例えば無機酸塩化物、例えば塩化チオニルと酸の反応によって形成される塩化アシル;混合無水物、例えばクロロギ酸イソブチルなどのクロロギ酸塩と酸の反応によって形成される無水物;活性エステル、例えばペンタフルオロフェノールなどのフェノールと酸、トリフルオロ酢酸ペンタフルオロフェニルなどのエステルと酸、あるいはメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールまたはN−ヒドロキシベンゾトリアゾールなどのアルコールと酸の反応によって形成されるエステル;アジ化アシル、例えばアジ化ジフェニルホスホリルなどのアジ化物と酸の反応によって形成されるアジ化物;シアン化アシル、例えばシアン化ジエチルホスホリルなどのシアン化物と酸の反応によって形成されるシアン化物;あるいはジシクロヘキシルカルボジイミドなどのカルボジイミドと酸、または2−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロホスフェート(V)などのウロニウム化合物と酸の反応の産物である。
都合よくは、上記に定義するような適切な不活性溶媒または希釈剤の存在下で、反応を実行する。都合よくは、例えば0〜120℃の範囲内の温度で、好ましくは周囲温度でまたはその近くで、反応を実行する。
(g)Rが式:
−X−Q
式中、XはN(R)CO基であり、そしてQは上記に定義する意味のいずれかを有する
の基である、式Iの化合物の産生のための、都合よくは、上記に定義するような適切な塩基の存在下での、式XII
Figure 2009535386
式中、R、環A、m、R、R、およびRは、必要であれば任意の官能基が保護されている以外、上記に定義する意味のいずれかを有する
の化合物の、式:
HOC−Q
式中、Qは、必要であれば任意の官能基が保護されている以外、上記に定義する意味のいずれかを有する
のカルボン酸またはその反応性誘導体との反応、その後、存在する任意の保護基は除去される。
式:
HOC−Q
のカルボン酸の適切な反応性誘導体は、例えば、無機酸塩化物、例えば塩化チオニルと酸の反応によって形成される塩化アシル;あるいはジシクロヘキシルカルボジイミドなどのカルボジイミドと酸、または2−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロホスフェート(V)などのウロニウム化合物と酸の反応の産物である。
都合よくは、上記に定義するような適切な不活性溶媒または希釈剤の存在下で、反応を実行する。都合よくは、例えば0〜120℃の範囲内の温度で、好ましくは周囲温度でまたはその近くで、反応を実行する。
(h)Rが式:
−X−Q
式中、XはCON(R)基であり、そしてQは上記に定義する意味のいずれかを有する
の基である、式Iの化合物の産生のための、都合よくは、上記に定義するような適切な塩基の存在下での、式XIV
Figure 2009535386
式中、R、環A、m、RおよびRは、必要であれば任意の官能基が保護されている以外、上記に定義する意味のいずれかを有する
のカルボン酸または上記に定義するようなその反応性誘導体の、式:
NH−Q
式中、RおよびQは、必要であれば任意の官能基が保護されている以外、上記に定義する意味のいずれかを有する
のアミンとの反応、その後、存在する任意の保護基は除去される。
都合よくは、上記に定義するような適切な不活性溶媒または希釈剤の存在下で、反応を実行する。都合よくは、例えば0〜120℃の範囲内の温度で、好ましくは周囲温度でまたはその近くで、反応を都合よく実行する。
都合よくは、例えば、上記のようなプロセス変形(a)または(b)によって、そして/または以後に示す実施例内に開示されるものに類似の方法を用いて、式XIVのチアゾール出発物質を得てもよい。
(i)Rが(2−6C)アルカノイル基である、式Iの化合物の産生のための、都合よくは、以後定義するような適切な塩基の存在下での、式XV
Figure 2009535386
式中、R、環A、m、RおよびRは、必要であれば任意の官能基が保護されている以外、上記に定義する意味のいずれかを有する
の2−アミノチアゾールの、(2−6C)アルカン酸または上記に定義するようなその反応性誘導体でのアシル化、その後、存在する任意の保護基は除去される。
都合よくは、上記に定義するような適切な不活性溶媒または希釈剤の存在下で、反応を実行する。都合よくは、例えば0〜120℃の範囲内の温度で、都合よくは50℃でまたはその近くで、より都合よくは周囲温度でまたはその近くで、反応を実行する。
都合よくは、例えば、上記のようなプロセス変形(a)または(b)によって、そして/または以後に示す実施例内に開示されるものに類似の方法を用いて、式XVのチアゾール出発物質を得てもよい。
(j)RがN−(1−6C)アルキルカルバモイル基である、式Iの化合物の産生のための、都合よくは、以後定義するような適切な塩基の存在下での、式XV
Figure 2009535386
式中、R、環A、m、RおよびRは、必要であれば任意の官能基が保護されている以外、上記に定義する意味のいずれかを有する
の2−アミノチアゾールと、および(1−6C)アルキルアミンと、ホスゲンまたはその化学的同等物のカップリング、その後、存在する任意の保護基は除去される。
ホスゲンの適切な化学的同等物は、例えば、式
L’−CO−L”
式中、L’およびL”は、上記に定義するような適切な脱離基である
の化合物である。例えば、適切な脱離基L’またはL”は、例えば、ハロゲノ、アルコキシ、アリールオキシまたはスルホニルオキシ基、例えばクロロ、メトキシ、フェノキシ、メタンスルホニルオキシまたはトルエン−4−スルホニルオキシ基である。例えば、ホスゲンの適切な化学的同等物は、クロロギ酸フェニルなどのギ酸誘導体である。あるいは、ホスゲンの適切な化学的同等物は、炭酸ジスクシンイミドなどの炭酸誘導体である。
例えば、カルバメートの調製のために知られる方法を用いて、式XVの2−アミノチアゾールを、例えばクロロギ酸フェニルと反応させることによって、プロセスを実行してもよい。都合よくは、上記に定義するような適切な不活性溶媒または希釈剤の存在下で、そして例えば0〜120℃の範囲内の温度で、好ましくは周囲温度でまたはその近くで、反応工程を実行する。ウレイド誘導体の調製のために知られる方法を用いて、生じたカルバメートを(1−6C)アルキルアミンと反応させてもよい。都合よくは、上記に定義するような適切な不活性溶媒または希釈剤の存在下で、そして例えば0〜120℃の範囲内の温度で、好ましくは周囲温度でまたはその近くで、反応工程を実行する。
(k)Rが式:
−X
式中、XはN(R10)CO基であり、そしてQは上記に定義する意味のいずれかを有する
の基である、式Iの化合物の産生のための、都合よくは、以後定義するような適切な塩基の存在下での、式XV
Figure 2009535386
式中、R、環A、m、R、およびRは、必要であれば任意の官能基が保護されている以外、上記に定義する意味のいずれかを有する
の2−アミノチアゾールと、および式QNHR10、式中、QおよびR10は、必要であれば任意の官能基が保護されている以外、上記に定義する意味のいずれかを有する、のアミンと、ホスゲンまたは上記に定義するようなその化学的同等物のカップリング、その後、存在する任意の保護基は除去される。
例えば、カルバメートの調製のために知られる方法を用いて、式XVの2−アミノチアゾールを、例えばクロロギ酸フェニルと反応させることによって、プロセスを実行してもよい。都合よくは、上記に定義するような適切な不活性溶媒または希釈剤の存在下で、そして例えば0〜120℃の範囲内の温度で、好ましくは周囲温度でまたはその近くで、反応工程を実行する。ウレイド誘導体の調製のために知られる方法を用いて、生じたカルバメートを式QNHR10のアミンと反応させてもよい。都合よくは、上記に定義するような適切な不活性溶媒または希釈剤の存在下で、そして例えば0〜120℃の範囲内の温度で、好ましくは周囲温度でまたはその近くで、反応工程を実行する。
(l)Rが式:
−X−Q
式中、XはN(R)基であり、そしてQはアリール−(1−6C)アルキル、アリールオキシ−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール−(1−6C)アルキルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキル基である
の基である、式Iの化合物の産生のための、都合よくは、上記に定義するような適切な塩基の存在下での、式XII
Figure 2009535386
式中、R、環A、m、R、R、およびRは、必要であれば任意の官能基が保護されている以外、上記に定義する意味のいずれかを有する
の化合物の、式:
L−Q
式中、Lは上記に定義する意味のいずれかを有し、そしてQは、必要であれば任意の官能基が保護されている以外、アリール−(1−6C)アルキル、アリールオキシ−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール−(1−6C)アルキルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキル基である
の化合物でのアルキル化、その後、存在する任意の保護基は除去される。
都合よくは、上記に定義するような適切な不活性溶媒または希釈剤の存在下で、反応を実行する。都合よくは、例えば0〜150℃の範囲内の温度で、好ましくは50℃でまたはその近くで、反応を実行する。
(m)Rが式:
−X−Q
式中、XはN(R)基であり、そしてQはアリール−メチル、(3−8C)シクロアルキル−メチル、ヘテロアリール−メチルまたはヘテロシクリル−メチル基である
の基である、式Iの化合物の産生のための、都合よくは、適切な還元剤の存在下での、式XII
Figure 2009535386
式中、R、環A、m、R、R、およびRは、必要であれば任意の官能基が保護されている以外、上記に定義する意味のいずれかを有する
の化合物の、式:
OHC−Q
式中、Qは、必要であれば任意の官能基が保護されている以外、アリール、(3−8C)シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基である
のアルデヒドとの反応、その後、存在する任意の保護基は除去される。
都合よくは、例えば、酢酸などのカルボン酸の存在下で、シアノ水素化ホウ素ナトリウムまたはポリマー結合性シアノ水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤を用いて、アルデヒドの還元的アミン化のために知られる方法を用いて、反応を実行する。都合よくは、上記に定義するような適切な不活性溶媒または希釈剤の存在下で、そして例えば0〜100℃の範囲内の温度で、都合よくはほぼ周囲温度で、反応を実行する。
還元性アミン化反応に適した他の還元剤には、例えば、水素化還元剤、例えば水素化リチウムアルミニウムなどの水素化アルカリ金属アルミニウム、または好ましくは、水素化ホウ素ナトリウム、トリエチル水素化ホウ素ナトリウム、トリメトキシ水素化ホウ素ナトリウムおよびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムなどの水素化ホウ素アルカリ金属が含まれる。都合よくは、適切な不活性溶媒または希釈剤中で、例えば、水素化リチウムアルミニウムなどのより強力な還元剤では、テトラヒドロフランおよびジエチルエーテル中で、そして例えば、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムおよびシアノ水素化ホウ素ナトリウムなどのより強力でない還元剤では、塩化メチレン、またはメタノールおよびエタノールなどのプロトン性溶媒中で、反応を実行する。
(n)Rが、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノまたはジ−[(1−6C)アルキル]アミノ基を所持するメチル基である、式Iの化合物の産生のための、都合よくは、上記に定義するような適切な塩基の存在下での、式XVI
Figure 2009535386
式中、Lは上記に定義するような置換可能基であり、そして環A、m、R、R、およびRは、必要であれば任意の官能基が保護されている以外、上記に定義する意味のいずれかを有する
のチアゾールの、適切なNC−、HO−、HS−またはHN−含有化合物との反応、その後、存在するいかなる保護基も除去される。
都合よくは、上記に定義するような適切な不活性溶媒または希釈剤の存在下で、反応を実行する。都合よくは、例えば0〜150℃の範囲内の温度で、好ましくは周囲温度でまたはその近くで、反応を実行する。
以後に示す実施例内に開示するものと類似の方法を用いて、式XVIのチアゾール出発物質を慣用的に得てもよい。例えば式XVII
Figure 2009535386
式中、環A、m、R、RおよびRは、上記に定義する意味のいずれかを有する
のチアゾールを、適切なハロゲン化試薬、例えばN−クロロ−またはN−ブロモ−スクシンイミドなどのN−ハロゲノ化合物と反応させてもよい。都合よくは、上記に定義するような、適切な不活性溶媒または希釈剤の存在下で、反応を実行する。都合よくは、溶媒は、クロロホルムまたは四塩化炭素などのハロゲン化溶媒である。都合よくは、例えば0〜150℃の範囲内の温度で、好ましくは周囲温度でまたはその近くで、反応を実行する。
都合よくは、例えば、上記のようなプロセス変形(a)または(b)によって、そして/または以後に示す実施例内に開示されるものに類似の方法を用いて、式XVIIのチアゾール出発物質を得てもよい。
上述のプロセス変形から、遊離塩基の形で、式Iのチアゾール誘導体を得てもよいし、あるいは式H−L、式中、Lは上記に定義する意味を有する、の酸との塩の形で得てもよい。塩から遊離塩基を得ることが望ましい場合、適切な塩基、例えば、ピリジン、2,6−ルチジン、コリジン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、モルホリン、N−メチルモルホリンまたはジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エンなどの有機アミン塩基、あるいは例えば、炭酸または水酸化アルカリまたはアルカリ土類金属、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムで、塩を処理してもよい。
式Iのチアゾール誘導体の薬学的に許容されうる塩、例えば酸付加塩が必要である場合、例えば慣用的方法を用いて、適切な酸と前記チアゾール誘導体を反応させることによって、得てもよい。
式Iのチアゾール誘導体の薬学的に許容されうるプロドラッグが必要である場合、慣用的な方法を用いて得てもよい。例えば、薬学的に許容されうるアルコールと、カルボキシ基を含有する式Iの化合物の反応によって、または薬学的に許容されうるカルボン酸と、ヒドロキシ基を含有する式Iの化合物の反応によって、例えば、式Iのチアゾール誘導体のin vivo切断可能エステルを得てもよい。例えば、薬学的に許容されうるアミンと、カルボキシ基を含有する式Iの化合物の反応によって、または薬学的に許容されうるカルボン酸と、アミノ基を含有する式Iの化合物の反応によって、例えば、式Iのチアゾール誘導体のin vivo切断可能アミドを得てもよい。
本明細書に定義する多くの中間体は新規であり、そしてこれらを、本発明のさらなる特徴として提供する。例えば、式XI、XII、XVIII、XIV、XVおよびXVIの多くの化合物は、新規化合物である。
生物学的アッセイ
以下のアッセイを用いて、PI3キナーゼ阻害剤としての、mTOR PIキナーゼ関連キナーゼ阻害剤としての、PI3キナーゼシグナル伝達経路活性化のin vitro阻害剤としての、MDA−MB−468ヒト乳腺癌細胞増殖のin vitro阻害剤としての、そしてMDA−MB−468癌腫組織異種移植片のヌードマウスにおける増殖のin vivo阻害剤としての、本発明の化合物の効果を測定してもよい。
(a)in vitro PI3K酵素アッセイ
該アッセイは、AlphaScreen技術(Grayら, Analytical Biochemistry, 2003, 313: 234−245)を用いて、試験化合物が、組換えI型PI3K酵素による脂質PI(4,5)P2のリン酸化を阻害する能力を決定した。
標準的分子生物学およびPCRクローニング技術を用いて、ヒトPI3K触媒サブユニットおよび制御サブユニットをコードするDNA断片を、cDNAライブラリーから単離した。選択したDNA断片を用いて、バキュロウイルス発現ベクターを生成した。特に、p110α、p110βおよびp110δ Ia型ヒトPI3K p110アイソフォームの各々の全長DNA(p110α、p110βおよびp110δに関して、それぞれ、EMBL寄託番号HSU79143、S67334、Y10055)を、pDEST10ベクター(Invitrogen Limited、英国ペーズリー・ファウンテンドライブ)内にサブクローニングした。ベクターは、6−Hisエピトープタグを含有する、Fastbac1のGateway適合型である。アミノ酸残基114〜1102(EMBL寄託番号X8336A)に対応するIb型ヒトPI3K p110γアイソフォームの一部切除型、および全長ヒトp85α制御サブユニット(EMBL寄託番号HSP13KIN)もまた、6−Hisエピトープタグを含有するpFastBac1ベクター内にサブクローニングした。Ia型p110構築物をp85α制御サブユニットと同時発現させた。標準的バキュロウイルス発現技術を用いてバキュロウイルス系中で発現させた後、標準的精製技術を用いて、発現されたタンパク質を精製した。
標準的分子生物学およびPCRクローニング技術を用いて、ホスホイノシチド(Grp1)PHドメインのヒト一般受容体のアミノ酸263〜380に対応するDNAを、cDNAライブラリーから単離した。生じたDNA断片を、Grayら, Analytical Biochemistry, 2003, 313: 234−245に記載されるようなGSTエピトープタグ(Amersham Pharmacia Biotech、英国エセックス・レインハム)を含有するpGEX 4T1大腸菌(E. coli)発現ベクター内にサブクローニングした。標準的技術を用いて、GSTタグ化Grp1 PHドメインを発現させ、そして精製した。
DMSO中の10mMストック溶液として試験化合物を調製し、そして必要に応じて水に希釈して、最終アッセイ濃度範囲を生じた。各化合物希釈物のアリコット(2μl)を、Greiner 384ウェル低体積(LV)白色ポリスチレンプレート(Greiner Bio−one、英国グロスターシャー州ストーンハウス・ブリュネルウェイ、カタログ番号784075)のウェル内に入れた。選択した各組換え精製PI3K酵素(15ng)、DiC8−PI(4,5)P2基質(40μM; Cell Signals Inc.、米国コロンバス・キニアロード、カタログ番号901)、アデノシン三リン酸(ATP; 4μM)および緩衝液[Tris−HCl pH7.6緩衝剤(40mM、10μl)、3−[(3−コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホネート(CHAPS;0.04%)、ジチオスレイトール(DTT;2mM)および塩化マグネシウム(10mM)を含む]の混合物を室温で20分間攪拌した。
試験化合物の代わりに5%DMSOを用いることによって、最大酵素活性に対応する最小シグナルを生じる対照ウェルを生成した。試験化合物の代わりにワートマニン(6μM; Calbiochem/Merck Bioscience、英国ノッティンガム州ビーストン・パッジロード、カタログ番号681675)を添加することによって、完全に阻害された酵素に対応する最大シグナルを生じる対照ウェルを生成した。これらのアッセイ溶液もまた、室温で20分間攪拌した。
EDTA(100mM)、ウシ血清アルブミン(BSA、0.045%)およびTris−HCl pH7.6緩衝剤(40mM)の混合物10μlを添加することによって、各反応を停止した。
ビオチン化DiC8−PI(3,4,5)P3(50nM; Cell Signals, Inc.、カタログ番号107)、組換え精製GST―Grp1 PHタンパク質(2.5nM)およびAlphaScreen抗GSTドナーおよびアクセプタービーズ(100ng; Packard Bioscience Limited、英国バークシャー州・パングボーン・ステーションロード、カタログ番号6760603M)を添加し、そしてアッセイプレートを暗所中、室温で約5〜20時間放置した。Packard AlphaQuest装置を用いて、680nmでのレーザー光励起から生じるシグナルを読み取った。
PI3Kが仲介するPI(4,5)P2のリン酸化の結果として、PI(3,4,5)P3がin situで形成される。AlphaScreen抗GSTドナービーズと会合したGST−Grp1 PHドメイン・タンパク質は、Alphascreenストレプトアビジン・アクセプタービーズと会合したビオチン化PI(3,4,5)P3と複合体を形成する。酵素的に産生されたPI(3,4,5)P3は、PHドメイン・タンパク質への結合に関して、ビオチン化PI(3,4,5)P3と競合する。680nmでのレーザー光励起に際して、ドナービーズ:アクセプタービーズ複合体は、測定可能なシグナルを生じる。したがって、PI(3,4,5)P3を形成するPI3K酵素活性およびそれに続くビオチン化PI(3,4,5)P3との競合は、シグナル減少を生じる。PI3K酵素阻害剤の存在下で、シグナル強度は回復される。
所定の試験化合物に関するPI3K酵素阻害をIC50値として表した。
それによって、クラスIa PI3K酵素(例えばPI3Kアルファ、PI3KベータおよびPI3Kデルタ)およびクラスIb PI3K酵素(PI3Kガンマ)などのPI3K酵素に対する式(I)の化合物の阻害特性を立証可能である。
(b)in vitro mTOR PIキナーゼ関連キナーゼアッセイ
該アッセイは、AlphaScreen技術(Grayら, Analytical Biochemistry, 2003, 313: 234−245)を用いて、試験化合物が、組換えmTORによるリン酸化を阻害する能力を決定した。
Vilella−Bachら, Journal of Biochemistry, 1999, 274, 4266−4272に記載されるように、mTOR(EMBL寄託番号L34075)のアミノ酸残基1362〜2549を含むmTORのC末端一部切除型を、HEK293細胞において、FLAGタグ化融合体として安定発現させた。10%熱不活化ウシ胎児血清(FCS; Sigma、英国ドーセット・プール、カタログ番号F0392)、1%L−グルタミン(Gibco、カタログ番号25030−024)および2mg/mlジェネティシン(G418サルフェート; Invitrogen Limited、英国、カタログ番号10131−027)を含有するダルベッコの修飾イーグル増殖培地(DMEM; Invitrogen Limited、英国ペーズリー、カタログ番号41966−029)中、HEK293 FLAGタグ化mTOR(1362〜2549)安定細胞株を、37℃で5%COを伴い、70〜90%集密までルーチンに維持した。哺乳動物HEK293細胞株中で発現させた後、標準的精製技術を用い、FLAGエピトープタグを用いて、発現されたタンパク質を精製した。
DMSO中の10mMストック溶液として試験化合物を調製し、そして必要に応じて水に希釈して、最終アッセイ濃度範囲を生じた。各化合物希釈物のアリコット(2μl)を、Greiner 384ウェル低体積(LV)白色ポリスチレンプレート(Greiner Bio−one)のウェル内に入れた。組換え精製mTOR酵素、1μMのビオチン化ペプチド基質(ビオチン−Ahx−Lys−Lys−Ala−Asn−Gln−Val−Phe−Leu−Gly−Phe−Thr−Tyr−Val−Ala−Pro−Ser−Val−Leu−Glu−Ser−Val−Lys−Glu−NH; Bachem UK Ltd)、ATP(20μM)および緩衝液[Tris−HCl pH7.4緩衝剤(50mM)、EGTA(0.1mM)、ウシ血清アルブミン(0.5mg/ml)、DTT(1.25mM)および塩化マンガン(10mM)を含む]の30μl混合物を、室温で90分間攪拌した。
試験化合物の代わりに5%DMSOを用いることによって、最大酵素活性に対応する最大シグナルを生じる対照ウェルを生成した。試験化合物の代わりにEDTA(83mM)を添加することによって、完全に阻害された酵素に対応する最小シグナルを生じる対照ウェルを生成した。これらのアッセイ溶液を、室温で2時間インキュベーションした。
p70 S6キナーゼ(T389)1A5モノクローナル抗体(Cell Signalling Technology、カタログ番号9206B)を含有する、EDTA(50mM)、ウシ血清アルブミン(BSA; 0.5mg/ml)およびTris−HCl pH7.4緩衝剤(50mM)の混合物10μlを添加することによって、各反応を停止し、そしてAlphaScreenストレプトアビジン・ドナービーズおよびプロテインAアクセプタービーズ(200ng; Perkin Elmer、それぞれ、カタログ番号6760002Bおよび6760137R)を添加し、そしてアッセイプレートを暗所中、室温で約20時間放置した。Packard Envision装置を用いて、680nmでのレーザー光励起から生じるシグナルを読み取った。
mTORが仲介するリン酸化の結果として、リン酸化ビオチン化ペプチドがin situで形成される。AlphaScreenストレプトアビジン・ドナービーズと会合したリン酸化ビオチン化ペプチドは、AlphascreenプロテインAアクセプタービーズと会合したp70 S6キナーゼ(T389)1A5モノクローナル抗体と複合体を形成する。680nmでのレーザー光励起に際して、ドナービーズ:アクセプタービーズ複合体は、測定可能なシグナルを生じる。したがって、mTORキナーゼ活性の存在は、アッセイシグナルを生じる。mTORキナーゼ阻害剤の存在下で、シグナル強度は減少する。
所定の試験化合物に関するmTOR酵素阻害をIC50値として表した。
(c)in vitroホスホ−Ser473 Aktアッセイ
このアッセイは、レーザースキャニングによって生じる画像の特徴を迅速に定量化するために使用可能なプレート読み取り装置である、Acumen Explorer技術(TTP LabTech Limited, Royston, Herts, SG8 6EE, 英国)を用いて評価されるものとして、試験化合物が、Akt中のセリン473のリン酸化を阻害する能力を決定する。
10%FCSおよび1%L−グルタミンを含有するDMEM中、MDA−MB−468ヒト乳腺癌細胞株(LGC Promochem、英国ミドルセックス・テディントン、カタログ番号HTB−132)を、37℃で5%COを伴い、70〜90%集密までルーチンに維持した。
アッセイのため、標準的組織培養法を用いて、「Accutase」(Innovative Cell Technologies Inc.、米国カリフォルニア州サンディエゴ;カタログ番号AT104)を用いて、培養フラスコから細胞を剥がし、そして培地に再懸濁して、5.5x10細胞/mlを生じた。アリコット(90μl)を、黒い「Costar」96ウェルプレート(Corning Inc.、米国ニューヨーク州;カタログ番号3904)の内側60ウェルの各々に植え付けて、〜5000細胞/ウェルの密度を生じた。培地のアリコット(90μl)を外側のウェルに入れて、エッジ効果を防止した。[「SelecT」ロボット・デバイス(The Automation Partnership, Royston, Herts SG8 5WY, 英国)中の細胞の維持を伴う、別の細胞取り扱い法。細胞を培地に再懸濁して、5x10細胞/ウェルを生じた。アリコット(100μl)を、黒い「Costar」96ウェルプレートのウェルに植え付けた。]37℃で5%COを伴い、細胞を一晩インキュベーションして、接着させた。
第2日、細胞を試験化合物で処理した。DMSO中の10mMストック溶液として試験化合物を調製し、そして必要に応じて、DMSOおよび増殖培地で連続希釈して、10倍の、必要な最終試験濃度である、ある範囲の濃度を生じた。各化合物希釈のアリコット(10μl)を二つ組ウェル中に入れて、必要な最終濃度を生じた。最小反応対照として、各プレートは、最終濃度30μMのLY294002(Calbiochem、英国ビーストン、カタログ番号440202)を有するウェルを含有した。最大反応対照として、ウェルは、試験化合物の代わりに0.5%DMSOを含有した。[「Echo 550」液体ディスペンサー(Labcyte Inc., Sunnyvale, CA 94089, 米国)を用いた、ウェルへの試験化合物のトランスファーを伴う、別の細胞処理法。DMSO中の10mMストック溶液として試験化合物を調製し、そして各化合物のアリコット(40μl)を、384ウェルプレート(Labcyte Inc.、カタログ番号P−05525−CV1)内の四つ組ウェルの1つのウェル内に分注した。「Hydra II」ピペッター(Matrix Technologies Corporation, Handforth SK9 3LP, 英国)を用いて、384ウェルプレート中のウェルの四つ組各々において、各化合物の4つの濃度を調製した。「Quadra Tower」液体ピペッティング系(Tomtec Inc., Hamden, CT 06514, 米国)および「Echo 550」液体ディスペンサーを用いて、2つ組で、特定のウェル中に各化合物の必要な濃度を入れた。]5%COを伴って、37℃で2時間、処理細胞をインキュベーションした。
インキュベーション後、1.6%水性ホルムアルデヒド溶液(Sigma、英国ドーセット・プール、カタログ番号F1635)で、室温で30分間処理することによって、プレートの内容物を固定した。
Tecan 96ウェルプレート洗浄装置を用いて、続くすべての吸引および洗浄工程を行った(吸引速度、10mm/秒)。固定溶液を除去し、そしてリン酸緩衝生理食塩水(PBS; 50μl; Gibco、カタログ番号10010015より入手可能なものなど)でプレートの内容物を洗浄した。PBS、0.5%Tween−20および5%乾燥スキムミルク[「Marvel」(登録商標); Premier Beverages、英国スタフォード]の混合物からなる細胞透過化/ブロッキング緩衝液のアリコット(50μl)で、プレートの内容物を室温で1時間処理した。透過化/ブロッキング緩衝液は、細胞壁の部分的分解を引き起こして、免疫染色が進行するのを可能にする一方、非特異的結合部位をブロッキングした。緩衝液を除去し、そしてPBS、0.5%Tween−20および5%乾燥スキムミルクの混合物からなる「ブロッキング」緩衝液中で1:500に希釈しておいた、ウサギ抗ホスホ−Akt(Ser473)抗体溶液(50μl/ウェル; Cell Signaling Technology Inc., 英国ハーツ・ヒッチン、カタログ番号3787)と、細胞を、4℃で16時間インキュベーションした。PBSおよび0.05%Tween−20の混合物中で、細胞を3回洗浄した。続いて、「ブロッキング」緩衝液中で1:500に希釈しておいたAlexafluor488標識ヤギ抗ウサギIgG(50μl/ウェル; Molecular Probes、Invitrogen Limited、英国ペーズリー、カタログ番号A11008)と、細胞を、4℃で1時間インキュベーションした。PBSおよび0.05%Tween−20の混合物で、細胞を3回洗浄した。1.6%水性ホルムアルデヒド(50μl)を含有するPBSのアリコットを各ウェルに添加した。15分後、ホルムアルデヒドを除去し、そして各ウェルをPBS(100μl)で洗浄した。PBS(50μl)のアリコットを各ウェルに添加し、そして黒プレート密封装置でプレートを密封し、そして蛍光シグナルを検出し、そして分析した。
各化合物で得た蛍光用量反応データを分析し、そしてAkt中のセリン473の阻害の度合いをIC50値として表した。
(d)in vitro MDA−MB−468ヒト乳腺癌増殖アッセイ
このアッセイは、テトラゾリウム色素の生存細胞による代謝の度合いによって評価されるような、試験化合物が細胞増殖を阻害する能力を決定する。増殖培地がフェノールレッドを含有しなかったことを除いて、MDA−MB−468ヒト乳癌細胞株(ATCC、カタログ番号HTB−132)を、上記の生物学的アッセイ(c)に記載するように、ルーチンに維持した。
増殖アッセイのため、「Accutase」を用いて、培養フラスコから細胞を剥がし、そして100μlの完全増殖培地中、4000細胞/ウェルの密度で、「Costar」96ウェル組織培養処理プレート(Corning Inc.、カタログ番号3598)中のウェル中に細胞を入れた。増殖培地のウェルあたりのアリコット(100μl)をいくつかのウェルに添加して、比色測定のためのブランク値を提供した。37℃で5%COを伴い、細胞を一晩インキュベーションして、接着させた。
十分なフェナジンエトサルフェート(PES、Sigma、カタログ番号P4544)を、3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−5−(3カルボキシメトキシフェニル)−2−(4−スルホフェニル)−2H−テトラゾリウム塩(MTS; Promega UK, Southampton SO16 7NS, 英国;カタログ番号G1111)の1.9mg/ml溶液に添加して、0.3mM PES溶液を得た。生じたMTS/PES溶液のアリコット(20μl)を1枚のプレートの各ウェルに添加した。5%COを伴い、37℃で2時間細胞をインキュベーションして、そして492nmの波長を用いて、プレート読み取り装置上で、光学密度を測定した。それによって、アッセイ開始時の相対的細胞数を測定した。
DMSO中の10mMストック溶液として、試験化合物を調製し、そして増殖培地で連続希釈して、ある範囲の試験濃度を得た。各化合物希釈のアリコット(50μl)を96ウェルプレート中のウェル中に入れた。各プレートは、試験化合物を含まない対照ウェルを含有した。プレートブランクを含有するウェルを例外として、各96ウェルプレート上の外部ウェルは使用しなかった。5%COを伴って、細胞を37℃で72時間インキュベーションした。MTS/PES溶液のアリコット(30μl)を各ウェルに添加して、そして5%COを伴って、細胞を37℃で2時間インキュベーションした。492nmの波長を用いて、プレート読み取り装置上で、光学密度を測定した。
各試験化合物に関して、用量反応データを得て、そしてMDA−MB−468細胞増殖の阻害の度合いをIC50値として表した。
(e)in vivo MDA−MB−468異種移植片増殖アッセイ
この試験は、化合物が、無胸腺ヌードマウス(Alderley Park nu/nu系統)における腫瘍として増殖するMDA−MB−468ヒト乳腺癌細胞の増殖を阻害する能力を測定する。matrigel(Beckton Dickinson、カタログ番号40234)中の総数約5x10のMDA−MB−468細胞を、各試験マウスの左脇腹内に皮下注射して、そして生じた腫瘍を約14日間増殖させる。キャリパーを用いて、腫瘍サイズを週2回測定し、そして理論的体積を計算する。動物を選択して、ほぼ等しい平均腫瘍体積の対照および処置群を提供する。1%ポリソルベート・ビヒクル中のボールミル懸濁物として、試験化合物を調製し、そして約28日間の期間、毎日1回経口投薬する。腫瘍増殖に対する効果を評価する。
式Iの化合物の薬理学的特性は、予期されるように、構造変化に伴って多様であるが、一般的に、式Iの化合物の多くが所持する活性は、上記試験(a)、(b)、(c)、(d)および(e)の1以上において、以下の濃度または用量で立証可能である:
試験(a):例えば0.01〜20μMの範囲内の、p110α Ia型ヒトPI3Kに対するIC50
試験(b):例えば0.01〜20μMの範囲内の、mTOR PIキナーゼ関連キナーゼに対するIC50
試験(c):例えば0.1〜50μMの範囲内のIC50
試験(d):例えば0.1〜50μMの範囲内のIC50
試験(e):例えば1〜200mg/kg/日の範囲内での活性。
例えば、実施例1内に開示するチアゾール化合物は、試験(a)において、およそ5μMのp110α Ia型ヒトPI3Kに対するIC50、試験(b)において、およそ0.5μMのmTOR PIキナーゼ関連キナーゼに対するIC50、そして試験(c)において、およそ10μMのIC50を伴う活性を所持する。
例えば、実施例2内に化合物2として開示するチアゾール化合物は、試験(a)において、およそ0.01μMのp110α Ia型ヒトPI3Kに対するIC50、試験(b)において、およそ0.01μMのmTOR PIキナーゼ関連キナーゼに対するIC50、そして試験(c)において、およそ1μMのIC50を伴う活性を所持する。
上記に定義するような式Iの化合物またはその薬学的に許容されうる塩が、以後定義するような投薬範囲内で投与される場合、有害な毒性効果はまったく予期されない。
本発明のさらなる側面にしたがって、薬学的に許容されうる希釈剤またはキャリアーと会合した、上記に定義するような式Iのチアゾール誘導体またはその薬学的に許容されうる塩を含む、薬学的組成物を提供する。
本発明の組成物は、経口使用に適した(例えば錠剤、ロゼンジ、硬または軟カプセル、水性または油性懸濁物、エマルジョン、分散可能粉末または顆粒、シロップあるいはエリキシルとして)、局所使用に適した(例えば、クリーム、軟膏、ゲル、あるいは水性または油性溶液または懸濁物として)、吸入による投与用の(例えば細分割された粉末または液体エアロゾルとして)、吹送による投与用の(例えば細分割された粉末として)、または非経口投与用の(例えば静脈内、皮下、腹腔内または筋内投薬用の無菌水性または油性溶液として)、または直腸投与用の(例えば座薬として)型であってもよい。
当該技術分野に周知の慣用的な薬学的賦形剤を用いて、慣用的方法によって、本発明の組成物を得てもよい。したがって、経口使用に意図される組成物は、例えば、1以上の着色剤、甘味料、フレーバー剤および/または保存剤を含有してもよい。
単一の投薬型を生じるように1以上の賦形剤と組み合わされる活性成分の量は、治療される宿主および特定の投与経路に応じて、必然的に多様であろう。例えば、ヒトへの経口投与が意図される配合物は、一般的に、総組成物の重量約5〜約98パーセントで多様でありうる賦形剤の適切でそして好適な量と組み合わされた、例えば、1mg〜1gの活性剤(より適切には、1〜250mg、例えば1〜100mg)を含有するであろう。
式Iの化合物の療法目的または予防目的のための用量サイズは、医学の周知の原理にしたがい、疾患状態の性質および重症度、動物または患者の年齢および性別、ならびに投与経路にしたがって、必然的に多様であろう。
療法目的または予防目的のために式Iの化合物を用いる際、一般的には、例えば1mg/kg〜100mg/kg体重の範囲内の一日用量が投与されるように、必要であれば分割した用量で、投与されるであろう。一般的に、非経口経路を使用する場合、より低用量が投与されるであろう。したがって、例えば、静脈内投与には、例えば1mg/kg〜25mg/kg体重の範囲内の用量が一般的に用いられるであろう。同様に、吸入による投与には、例えば1mg/kg〜25mg/kg体重の範囲内の用量が用いられるであろう。しかし、特に錠剤型での、経口投与が好ましい。典型的には、単位投薬型は、本発明の化合物の約10mg〜0.5gを含有するであろう。
上述のように、PI3K酵素は、癌および他の細胞の増殖を仲介する効果、血管新生事象を仲介する効果、ならびに癌細胞の運動性、遊走および浸潤を仲介する効果の1以上によって、腫瘍形成に寄与する。本発明者らは、本発明のチアゾール誘導体が、腫瘍細胞の増殖および生存、ならびに転移中の腫瘍細胞の浸潤性および遊走能につながる、シグナル伝達工程に関与する、クラスI PI3K酵素(クラスIa PI3K酵素および/またはクラスIb PI3K酵素など)および/またはmTORキナーゼ(mTOR PIキナーゼ関連キナーゼなど)の1以上の阻害によって得られると考えられる、強力な抗腫瘍活性を所持することを発見した。
したがって、本発明の誘導体は、抗腫瘍剤として、特に、腫瘍増殖および生存の阻害、ならびに転移性腫瘍増殖の阻害につながる、哺乳動物癌細胞の増殖、生存、運動性、散在および浸潤性の選択的阻害剤としての価値がある。特に、本発明のチアゾール誘導体は、固形腫瘍疾患の封じ込めおよび/または治療における抗増殖剤および抗腫瘍剤としての価値がある。特に、本発明の化合物は、腫瘍細胞の増殖および生存、ならびに転移性腫瘍細胞の遊走能および浸潤性につながる、シグナル伝達工程に関与するクラスIa PI3K酵素およびクラスIb PI3K酵素などの多数のPI3K酵素の1以上の阻害に感受性である腫瘍の予防または治療に有用であると予期される。さらに、本発明の化合物は、クラスIa PI3K酵素およびクラスIb PI3K酵素などのPI3K酵素の阻害によってのみまたはこうした阻害によって部分的に仲介される腫瘍の予防または治療に有用であると予期され、すなわち該化合物を用いて、こうした治療が必要な温血動物において、PI3K酵素阻害効果を生じることも可能である。
上述のように、PI3K酵素の阻害剤は、例えば***、結腸直腸、肺(小細胞肺癌、非小細胞肺癌、および細気管支肺胞癌を含む)および前立腺の癌、ならびに胆管、骨、膀胱、頭部および頸部、腎臓、肝臓、胃腸組織、食道、卵巣、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頸部および膣の癌、ならびに白血病[急性リンパ性白血病(ALL)および慢性骨髄性白血病(CML)を含む]、多発性骨髄腫およびリンパ腫の治療に療法的価値があるはずである。
本発明のさらなる側面にしたがって、ヒトなどの温血動物において、薬剤として使用するための、上記に定義するような、式Iのチアゾール誘導体またはその薬学的に許容されうる塩を提供する。
本発明のさらなる側面にしたがって、ヒトなどの温血動物において、抗増殖効果の産生に使用するための、上記に定義するような、式Iのチアゾール誘導体またはその薬学的に許容されうる塩を提供する。
本発明のこの側面のさらなる特徴にしたがって、ヒトなどの温血動物において、固形腫瘍疾患の封じ込めおよび/または治療における抗浸潤剤として使用するための、上記に定義するような、式Iのチアゾール誘導体またはその薬学的に許容されうる塩を提供する。
本発明のさらなる側面にしたがって、ヒトなどの温血動物において、抗増殖効果の産生のための、上記に定義するような、式Iのチアゾール誘導体またはその薬学的に許容されうる塩の使用を提供する。
本発明のこの側面のさらなる特徴にしたがって、ヒトなどの温血動物において、抗増殖効果の産生において使用するための薬剤の製造における、上記に定義するような、式Iのチアゾール誘導体またはその薬学的に許容されうる塩の使用を提供する。
本発明のこの側面のさらなる特徴にしたがって、ヒトなどの温血動物において、固形腫瘍疾患の封じ込めおよび/または治療における抗浸潤剤として使用するための薬剤の製造における、上記に定義するような、式Iのチアゾール誘導体またはその薬学的に許容されうる塩の使用を提供する。
本発明のこの側面のさらなる特徴にしたがって、抗増殖効果を産生する治療が必要なヒトなどの温血動物において、こうした効果を産生するための方法であって、上記に定義するような、式Iのチアゾール誘導体またはその薬学的に許容されうる塩の有効量を前記動物に投与することを含む、前記方法を提供する。
本発明のこの側面のさらなる特徴にしたがって、固形腫瘍疾患の封じ込めおよび/または治療による抗浸潤効果を産生する治療が必要な、ヒトなどの温血動物において、こうした効果を産生するための方法であって、上記に定義するような、式Iのチアゾール誘導体またはその薬学的に許容されうる塩の有効量を前記動物に投与することを含む、前記方法を提供する。
本発明のさらなる側面にしたがって、ヒトなどの温血動物において、固形腫瘍疾患の予防または治療において使用するための薬剤の製造における、上記に定義するような、式Iのチアゾール誘導体またはその薬学的に許容されうる塩の使用を提供する。
本発明のこの側面のさらなる特徴にしたがって、固形腫瘍疾患の予防または治療が必要な、ヒトなどの温血動物における、こうした予防または治療のための方法であって、上記に定義するような、式Iのチアゾール誘導体またはその薬学的に許容されうる塩の有効量を前記動物に投与することを含む、前記方法を提供する。
本発明のさらなる側面にしたがって、腫瘍細胞の増殖、生存、浸潤性および遊走能につながる、シグナル伝達工程に関与する、PI3K酵素(クラスIa酵素および/またはクラスIb PI3K酵素など)および/またはmTORキナーゼ(mTOR PIキナーゼ関連キナーゼなど)の阻害に感受性である腫瘍の予防または治療に使用するための、上記に定義するような、式Iのチアゾール誘導体またはその薬学的に許容されうる塩を提供する。
本発明のこの側面のさらなる特徴にしたがって、腫瘍細胞の増殖、生存、浸潤性および遊走能につながる、シグナル伝達工程に関与する、PI3K酵素(クラスIa酵素および/またはクラスIb PI3K酵素など)および/またはmTORキナーゼ(mTOR PIキナーゼ関連キナーゼなど)の阻害に感受性である腫瘍の予防または治療に使用するための薬剤の製造における、上記に定義するような、式Iのチアゾール誘導体またはその薬学的に許容されうる塩の使用を提供する。
本発明のこの側面のさらなる特徴にしたがって、腫瘍細胞の増殖、生存、浸潤性および遊走能につながる、シグナル伝達工程に関与する、PI3K酵素(クラスIa酵素および/またはクラスIb PI3K酵素など)および/またはmTORキナーゼ(mTOR PIキナーゼ関連キナーゼなど)の阻害に感受性である腫瘍の予防または治療のための方法であって、上記に定義するような、式Iのチアゾール誘導体またはその薬学的に許容されうる塩の有効量を、前記動物に投与することを含む、前記方法を提供する。
本発明のさらなる側面にしたがって、PI3K酵素阻害効果(クラスIa PI3K酵素またはクラスIb PI3K酵素阻害効果など)および/またはmTORキナーゼ阻害効果(mTOR PIキナーゼ関連キナーゼ阻害効果など)を提供する際に使用するための、上記に定義するような、式Iのチアゾール誘導体またはその薬学的に許容されうる塩を提供する。
本発明のこの側面のさらなる特徴にしたがって、PI3K酵素阻害効果(クラスIa PI3K酵素またはクラスIb PI3K酵素阻害効果など)および/またはmTORキナーゼ阻害効果(mTOR PIキナーゼ関連キナーゼ阻害効果など)を提供する際に使用するための薬剤の製造における、上記に定義するような、式Iのチアゾール誘導体またはその薬学的に許容されうる塩の使用を提供する。
本発明のさらなる側面にしたがって、PI3K酵素阻害効果(クラスIa PI3K酵素またはクラスIb PI3K酵素阻害効果など)および/またはmTORキナーゼ阻害効果(mTOR PIキナーゼ関連キナーゼ阻害効果など)を提供するための方法であって、上記に定義するような、式Iのチアゾール誘導体またはその薬学的に許容されうる塩の有効量を投与することを含む、前記方法もまた提供する。
上述のように、本発明の特定の化合物は、EGF受容体チロシンキナーゼ、VEGF受容体チロシンキナーゼまたはSrc非受容体チロシンキナーゼ酵素に対するよりも、クラスIa PI3K酵素に対して、そしてmTORキナーゼ(mTOR PIキナーゼ関連キナーゼなど)に対して、実質的により優れた有効性を所持する。こうした化合物は、クラスIa PI3K酵素およびmTORキナーゼに対する十分な有効性を所持するため、EGF受容体チロシンキナーゼ、VEGF受容体チロシンキナーゼまたはSrc非受容体チロシンキナーゼ酵素に対してほとんど活性を示さない一方、クラスIa PI3K酵素およびnTORキナーゼを阻害するのに十分な量で使用可能である。こうした化合物は、クラスIa PI3K酵素およびmTORキナーゼの選択的阻害に有用である可能性があり、そして例えばクラスIa PI3K酵素が駆動する腫瘍の有効な治療に有用である可能性がある。
本発明のこの側面にしたがって、選択的クラスIa PI3K酵素および/またはmTORキナーゼ阻害効果を提供する際に使用するための、上記に定義するような、式Iのチアゾール誘導体またはその薬学的に許容されうる塩を提供する。
本発明のこの側面のさらなる特徴にしたがって、選択的クラスIa PI3K酵素および/またはmTORキナーゼ阻害効果を提供する際に使用するための薬剤の製造における、上記に定義するような、式Iのチアゾール誘導体またはその薬学的に許容されうる塩の使用を提供する。
本発明のさらなる側面にしたがって、選択的クラスIa PI3K酵素および/またはmTORキナーゼ阻害効果を提供するための方法であって、上記に定義するような、式Iのチアゾール誘導体またはその薬学的に許容されうる塩の有効量を投与することを含む、前記方法を提供する。
「選択的クラスIa PI3K酵素阻害効果」によって、式Iのチアゾール誘導体が、多くの他のキナーゼ酵素に対するよりも、クラスIa PI3K酵素および/またはmTORキナーゼに対して、より強力であることを意味する。特に、本発明にしたがった化合物のいくつかは、他の受容体または非受容体チロシンキナーゼ、あるいはセリン/スレオニンキナーゼなどの他のキナーゼに対するよりも、クラスIa PI3K酵素および/またはmTORキナーゼに対して、より強力である。例えば、本発明にしたがった選択的クラスIa PI3K酵素阻害剤は、EGF受容体チロシンキナーゼ、VEGF受容体チロシンキナーゼまたはSrc非受容体チロシンキナーゼなどの他のキナーゼに対するよりも、クラスIa PI3K酵素に対して、少なくとも5倍より強力であり、好ましくは少なくとも10倍より強力であり、より好ましくは少なくとも100倍より強力である。
本発明のさらなる特徴にしたがって、***、結腸直腸、肺(小細胞肺癌、非小細胞肺癌、および細気管支肺胞癌を含む)および前立腺の癌の治療に使用するための、上記に定義するような、式Iのチアゾール誘導体またはその薬学的に許容されうる塩を提供する。
本発明のこの側面のさらなる特徴にしたがって、胆管、骨、膀胱、頭部および頸部、腎臓、肝臓、胃腸組織、食道、卵巣、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頸部および膣の癌、ならびに白血病(ALLおよびCMLを含む)、多発性骨髄腫およびリンパ腫の治療に使用するための、上記に定義するような、式Iのチアゾール誘導体またはその薬学的に許容されうる塩を提供する。
本発明のこの側面のさらなる特徴にしたがって、***、結腸直腸、肺(小細胞肺癌、非小細胞肺癌、および細気管支肺胞癌を含む)および前立腺の癌の治療に使用するための薬剤の製造における、上記に定義するような、式Iのチアゾール誘導体またはその薬学的に許容されうる塩の使用を提供する。
本発明のこの側面のさらなる特徴にしたがって、胆管、骨、膀胱、頭部および頸部、腎臓、肝臓、胃腸組織、食道、卵巣、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頸部および膣の癌、ならびに白血病(ALLおよびCMLを含む)、多発性骨髄腫およびリンパ腫の治療に使用するための薬剤の製造における、上記に定義するような、式Iのチアゾール誘導体またはその薬学的に許容されうる塩の使用を提供する。
本発明のこの側面のさらなる特徴にしたがって、***、結腸直腸、肺(小細胞肺癌、非小細胞肺癌、および細気管支肺胞癌を含む)および前立腺の癌の治療が必要な、ヒトなどの温血動物における、こうした治療のための方法であって、上記に定義するような、式Iのチアゾール誘導体またはその薬学的に許容されうる塩の有効量を投与することを含む、前記方法を提供する。
本発明のこの側面のさらなる特徴にしたがって、胆管、骨、膀胱、頭部および頸部、腎臓、肝臓、胃腸組織、食道、卵巣、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頸部および膣の癌、ならびに白血病(ALLおよびCMLを含む)、多発性骨髄腫およびリンパ腫の治療が必要な、ヒトなどの温血動物における、こうした治療のための方法であって、上記に定義するような、式Iのチアゾール誘導体またはその薬学的に許容されうる塩の有効量を投与することを含む、前記方法を提供する。
上述のように、式Iの化合物のin vivo効果は、部分的に、式Iの化合物の投与後、ヒトまたは動物体内で形成される1以上の代謝産物によって、発揮されてもよい。
上記に定義する抗癌治療を、単一療法として適用してもよいし、または該抗癌治療は、本発明のチアゾール誘導体に加えて、慣用的な手術または放射線療法または化学療法を伴ってもよい。こうした化学療法には、1以上の以下のカテゴリーの抗腫瘍剤が含まれてもよい:
(i)内科的腫瘍学で用いられるような、他の抗増殖/抗新生物薬剤およびその併用、例えばアルキル化剤(例えばシスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、テモゾラミド(temozolamide)およびニトロソ尿素);代謝拮抗剤(例えば、5−フルオロウラシルおよびテガフールのようなフルオロピリミジンなどの抗葉酸剤、ラルチトレキセド、メトトレキサート、シトシンアラビノシド、ヒドロキシ尿素、ならびにゲムシタビン);抗腫瘍抗生物質(例えばアドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシン−C、ダクチノマイシンおよびミトラマイシンのようなアントラサイクリン);抗有糸***剤(例えばビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシンおよびビノレルビンのようなビンカアルカロイド、タキソールおよびタキソテールのようなタキソイド、ならびにポロキナーゼ阻害剤);およびトポイソメラーゼ阻害剤(例えばエトポシドおよびテニポシドのようなエピポドフィロトキシン、アムサクリン、トポテカンならびにカンプトテシン);
(ii)細胞増殖抑制剤、例えば抗エストロゲン剤(例えばタモキシフェン、フルベストラント、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェンおよびヨードキシフェン)、抗アンドロゲン剤(例えばビカルタミド、フルタミド、ニルタミドおよび酢酸シプロテロン)、LHRHアンタゴニストまたはLHRHアゴニスト(例えばゴセレリン、リュープロレリンおよびブセレリン)、プロゲストゲン(例えば酢酸メゲストロール)、アロマターゼ阻害剤(例えばアナストロゾール、レトロゾール、ボラゾール(vorazole)およびエキセメスタン)およびフィナステリドなどの5αレダクターゼの阻害剤;
(iii)抗浸潤剤[例えば、4−(6−クロロ−2,3−メチレンジオキシアニリノ)−7−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ]−5−テトラヒドロピラン−4−イルオキシキナゾリン(AZD0530;国際特許出願WO 01/94341)およびボスチニブ(SKI−606)のようなc−Srcキナーゼファミリー阻害剤、ならびにマリマスタットのようなメタロプロテイナーゼ阻害剤、およびウロキナーゼ・プラスミノーゲン活性化因子受容体機能の阻害剤];
(iv)増殖因子機能の阻害剤:例えばこうした阻害剤には、増殖因子抗体および増殖因子受容体抗体[例えば抗erbB2抗体トラスツズマブおよび抗erbB1抗体セツキシマブ(C225)およびパニツムマブ]が含まれ;こうした阻害剤にはまた、例えば、チロシンキナーゼ阻害剤[例えば上皮増殖因子ファミリーの阻害剤(例えばゲフィチニブ(ZD1839)、エルロチニブ(OSI−774)およびCI 1033などのEGFRファミリー・チロシンキナーゼ阻害剤、ならびにラパチニブなどのerbB2チロシンキナーゼ阻害剤)、肝細胞増殖因子ファミリーの阻害剤、インスリン増殖因子受容体の阻害剤、イマチニブ、ダサチニブ(BMS−354825)およびニロチニブ(AMN107)などの血小板由来増殖因子ファミリーおよび/またはbcr/ablキナーゼの阻害剤、MEK、AKT、PI3、c−kit、Flt3、CSF−1Rおよび/またはオーロラキナーゼを通じた細胞シグナル伝達の阻害剤]も含まれ;こうした阻害剤にはまた、CDK2およびCDK4阻害剤を含むサイクリン依存性キナーゼ阻害剤も含まれ;そしてこうした阻害剤にはまた、例えば、セリン/スレオニンキナーゼの阻害剤(例えば、ファルネシル・トランスフェラーゼ阻害剤などのRas/Rafシグナル伝達阻害剤、例えばソラフェニブ(BAY43−9006)、ティピファルニブ(R115777)およびロナファルニブ(SCH66336))も含まれる;
(v)抗血管新生剤、例えば血管内皮増殖因子の効果を阻害するもの[例えばベバシズマブ(アバスチンTM)などの抗血管内皮細胞増殖因子抗体、または例えば、バンデタニブ(ZD6474)、バタラニブ(PTK787)、スニチニブ(SU11248)、アキシチニブ(AG−013736)、パゾパニブ(GW 786034)、および4−(4−フルオロ−2−メチルインドール−5−イルオキシ)−6−メトキシ−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)キナゾリン(AZD2171; WO 00/47212内の実施例240)などのVEGF受容体チロシンキナーゼ阻害剤、または例えば、別の機構によって作用する化合物(例えば、インテグリンαvβ3機能およびアンジオスタチンの阻害剤であるリノミド(linomide)];
(vi)血管損傷剤、例えばコンブレタスタチンA4、ならびに国際特許出願WO 99/02166、WO 00/40529、WO 00/41669、WO 01/92224、WO 02/04434およびWO 02/08213に開示される化合物;
(vii)アンチセンス療法、例えば抗rasアンチセンスであるISIS 2503などの上に列挙するターゲットに対して向けられるもの;
(viii)例えば、異常なp53、あるいは異常なBRCA1またはBRCA2などの異常な遺伝子を置換するアプローチ、シトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼまたは細菌ニトロレダクターゼ酵素を用いるものなどのGDEPT(遺伝子指向性酵素プロドラッグ療法)アプローチ、および多剤耐性遺伝子治療などの化学療法または放射線療法に対する患者耐性を増加させるアプローチを含む、遺伝子治療アプローチ;ならびに
(ix)例えば、患者腫瘍細胞の免疫原性を増加させるex−vivoおよびin−vivoアプローチ、例えばインターロイキン2、インターロイキン4または顆粒球−マクロファージ・コロニー刺激因子などのサイトカインでのトランスフェクション、T細胞アネルギーを減少させるアプローチ、サイトカインでトランスフェクションした樹状細胞などのトランスフェクションした免疫細胞を用いたアプローチ、サイトカインでトランスフェクションした腫瘍細胞株を用いたアプローチおよび抗イディオタイプ抗体を用いたアプローチを含む、免疫療法アプローチ。
治療の個々の構成要素を同時に、連続してまたは別個に投与することによって、こうした共同の治療を達成してもよい。こうした併用産物は、本明細書において上述する投薬量範囲内の本発明の化合物、および認可された投薬量範囲内の他の薬学的活性剤を使用する。
本発明のこの側面にしたがって、癌の共同の治療のために、上記に定義するような式Iのチアゾール誘導体および上記に定義するようなさらなる抗腫瘍剤を含む、薬学的産物を提供する。
式Iの化合物は、温血動物(ヒトを含む)で使用するための療法剤として主に価値があるが、これらはまた、PI3K酵素および/またはmTORキナーゼの効果を阻害することが必要な場合はいつでも有用である。したがって、これらは、新規生物学的試験の開発において、そして新規薬理学的剤に関する検索において使用するための薬理学的標準として有用である。
本発明は、ここで、以下の実施例に例示され、この中で一般的に:
(i)別に記載しない限り、周囲温度で、すなわち17〜25℃の範囲内で、そして窒素またはアルゴンなどの不活性ガスの大気下で、操作を実行した;
(ii)マイクロ波放射下で行われる反応は、必要な温度を維持するため、マイクロ波出力を自動的に調整する温度プローブを利用する、「Smith Synthesiser」(300キロワット)などの装置を、正常設定または高設定のいずれかで用いて実行可能である;あるいは「Emrys Optimizer」マイクロ波装置を用いてもよい;
(iii)一般的に、反応経過を薄層クロマトグラフィー(TLC)および/または分析用高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)によって追跡した;所与の反応時間は、必ずしも達成可能な最小限のものではない;
(iv)必要な場合、無水硫酸マグネシウム上で有機溶液を乾燥させ、ろ過によって残渣固体を除去した後、精密検査法を実行し、真空中の回転蒸発によって、蒸発を実行した;
(v)存在する場合、収量は、必ずしも達成可能な最大限のものではないし、そして必要な場合、反応産物がより多量で必要ならば、反応を反復した;
(vi)一般的に、プロトン核磁気共鳴(H NMR)および/または質量分析技術によって、式Iの最終産物の構造を確認した;陽イオンおよび陰イオンデータの両方を獲得するWaters ZMDまたはWaters ZQ LC/質量分析計を用いて、エレクトロスプレー質量スペクトルデータを得たが、一般的に、親構造に関するイオンのみを報告する;300MHzの磁場強度で作動するBruker Spectrospin DPX300分光計または400MHzの磁場強度で作動するBruker Avance分光計のいずれかを用いて、デルタ・スケール上で、プロトンNMR化学シフト値を測定した;以下の略語が用いられている:s、一重項;d、二重項;t、三重項;q、四重項;m、多重項;br、広い;
(vii)別に記載しない限り、非対称炭素および/またはイオウ原子を含有する化合物は分離されなかった;
(viii)中間体は、必ずしも完全に精製されなかったが、TLC、分析用HPLC、赤外(IR)および/またはNMR分析によって、これらの構造および純度を評価した;
(ix)別に記載しない限り、Merck Kieselgelシリカ(Art.9385)上で、カラムクロマトグラフィー(フラッシュ法による)および中圧液体クロマトグラフィー(MPLC)を実行した;
(x)C18逆相シリカ上、例えばPhenomenex「Gemini」C18カラム(5ミクロン・シリカ、直径20mm、長さ100mm)上、またはWaters「Xterra」C18カラム(5ミクロン・シリカ、直径19mm、長さ100mm)上で、溶離液として、極性減少性溶媒混合物、例えば水(0.05%〜2%の水性ギ酸を含有する)およびアセトニトリルの極性減少性混合物、または例えば水(0.05%〜2%の水性水酸化アンモニウムを含有する)およびアセトニトリルの極性減少性混合物を用いて、調製用HPLCを実行した;
(xi)以下に提示するものより選択される分析用HPLC法を用いた;一般的に、約1ml/分の流速で逆相シリカを用い、そして検出は、エレクトロスプレー質量分析により、そして220〜300nmの波長に渡ってダイオードアレイ検出装置を用いるUV吸光によった;各方法に関して、溶媒Aは水(場合によって少量のギ酸または酢酸あるいは少量の水性水酸化アンモニウムを含有する)であり、そして溶媒Bはアセトニトリルであった:
方法A1:Phenomenex「Gemini」C18カラム(5ミクロン・シリカ、直径2mm、長さ50mm)、0.1%水性ギ酸を含む溶媒Aおよびアセトニトリルの溶媒Bを用い、溶媒勾配は、4分間に渡って、溶媒AおよびBの19:1混合物から、溶媒AおよびBの1:19混合物までであり、そして流速は1.2ml/分である;
方法B1:Phenomenex「Gemini」C18カラム(5ミクロン・シリカ、直径2mm、長さ50mm)、0.1%水性水酸化アンモニウムを含む溶媒Aおよびアセトニトリルの溶媒Bを用い、溶媒勾配は、4分間に渡って、溶媒AおよびBの19:1混合物から、溶媒AおよびBの1:19混合物までであり、そして流速は1.2ml/分である;
(xii)特定の化合物が、酸付加塩、例えば一塩酸塩または二塩酸塩として得られる場合、塩の化学量論は化合物中の塩基性基の数および性質に基づき、塩の正確な化学量論は、一般的に、例えば元素分析データによっては決定されない;
(xiii)以下の略語を用いている:
DMSO ジメチルスルホキシド
THF テトラヒドロフラン;
(xiv)以後の実施例6〜10に開示する化合物、ならびに実施例11内の化合物1および2は、請求するような本発明の範囲外に属するが、これらは、以下の理由の1以上から、本明細書において、「参照例」とされている:
(a)これらは、本発明の請求される範囲内に属する化合物の調製において、出発物質として必要である;
(b)これらの調製中に用いられる出発物質はまた、本発明の請求される範囲内に属する化合物のための出発物質としても必要である;そして
(c)これらの調製は、本発明の請求される範囲内に属する化合物の調製に用いた合成法を例示する。
実施例1
N−[5−(5−ベンゼンスルホンアミド−2−メチルピリジン−3−イル)チアゾール−2−イル]アセトアミド
塩化ベンゼンスルホニル(0.106g)を、N−[5−(5−アミノ−2−メチルピリジン−3−イル)チアゾール−2−イル]アセトアミド(0.05g)およびピリジン(4ml)の攪拌混合物に添加し、そして生じた混合物を周囲温度で16時間攪拌した。PS−trisamine樹脂[Argonaut Technologies Inc.の1%架橋ポリ(スチレン−コジビニルベンゼン)樹脂上に担持されたtris−(2−アミノエチル)アミン);およそ0.2g]を添加し、そして反応混合物を2時間振盪した。混合物をろ過し、そして固体をメタノールで洗浄した。合わせたろ液および有機洗浄液を蒸発させた。Phenomenex「Gemini」C18カラム(5ミクロン・シリカ、直径20mm、長さ100mm)を伴うGilson HPLC装置を用い、溶媒Aとして0.05%水性ギ酸を、そして溶媒Bとしてアセトニトリルを、そして流速25ml/分で用い、1分間の溶媒AおよびBの9:1混合物、ならびに10分間の溶媒AおよびBの1:1混合物を含む溶媒勾配の、調製用逆相クロマトグラフィーによって、生じた残渣を精製した。こうして表題化合物を得た(0.033g);
Figure 2009535386
出発物質として用いたN−[5−(5−アミノ−2−メチルピリジン−3−イル)チアゾール−2−イル]アセトアミドを以下のように調製した:
2−アセトアミドチアゾール(3.34g)、5−アミノ−3−ブロモ−2−メチルピリジン(国際特許出願WO 96/40682の実施例52; 5g)、フッ化セシウム(9.68g)、酢酸パラジウム(II)(0.384g)および乾燥DMSO(100ml)の混合物を攪拌し、そして窒素で10分間パージした。トリ−tert−ブチルホスフィン(ヘキサン中の0.34M溶液; 10ml)を添加し、そして混合物を160℃に4時間加熱した。反応混合物を冷却し、n−ブタノール(200ml)で希釈し、そしてn−ブタノールおよび水(200ml)の間で分配した。有機相を水で、そして水性重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、そして蒸発させた。残渣固体に水を加えてすりつぶした(triturate)。こうして得た固体を真空下で乾燥させた。こうして、固体としてN−[5−(5−アミノ−2−メチルピリジン−3−イル)チアゾール−2−イル]アセトアミドを得た(4.71g);
Figure 2009535386
実施例2
実施例1に記載するものと類似の方法を用いて、適切なN−[5−(5−アミノピリジン−3−イル)チアゾール−2−イル]アセトアミドを、適切な塩化アルカンスルホニルと反応させて、表Iに記載する化合物を得た。別に記載しない限り、各塩化アルカンスルホニルは、商業的に入手可能な物質であった。
別に記載しない限り、Phenomenex「Gemini」C18カラム(5ミクロン・シリカ、直径20mm、長さ100mm)、ならびに溶離液として、0.05%水性ギ酸およびアセトニトリルの極性減少性混合物を用いる調製用逆相クロマトグラフィーによって、各反応産物を精製した。
表I
Figure 2009535386
Figure 2009535386
注釈 産物は、以下に示す特徴的なデータを生じた。
[1]反応混合物を周囲温度で2時間攪拌した。水を添加し、そして生じた沈殿物を単離し、そして溶離液として、水およびアセトニトリルの極性減少性混合物を用いる調製用逆相クロマトグラフィーによって、精製した。産物は、以下の特徴的なデータを生じた:
Figure 2009535386
出発物質として用いたN−[5−(5−アミノピリジン−3−イル)チアゾール−2−イル]アセトアミドを以下のように調製した:
2−アセトアミドチアゾール(0.285g)、3−アミノ−5−ブロモピリジン(0.381g)、フッ化セシウム(0.906g)、酢酸パラジウム(II)(0.036g)および乾燥DMSO(15ml)の混合物を攪拌し、そして窒素で10分間パージした。トリ−tert−ブチルホスフィン(ヘキサン中の0.34M溶液; 1ml)を添加し、そして混合物を160℃に4時間加熱した。反応混合物を冷却し、n−ブタノール(200ml)で希釈し、そしてn−ブタノールおよび水(200ml)の間で分配した。有機相を水で、そして水性重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、そして蒸発させた。残渣固体に水を加えてすりつぶした。こうして得た固体を真空下で乾燥させた。こうして、固体としてN−[5−(5−アミノピリジン−3−イル)チアゾール−2−イル]アセトアミドを得た(0.3g);
Figure 2009535386
[2]Phenomenex「Gemini」C18カラム(5ミクロン・シリカ、直径20mm、長さ100mm)、ならびに溶離液として、0.05%水性水酸化アンモニウムおよびアセトニトリルの極性減少性混合物を用いる調製用逆相クロマトグラフィーによって、反応産物を精製した。産物は、以下の特徴的なデータを生じた:
Figure 2009535386
出発物質として用いたN−[5−(5−アミノ−6−クロロピリジン−3−イル)チアゾール−2−イル]アセトアミドを以下のように調製した:
塩化リチウムの1当量を用いたことを除いて、K. JouveおよびJ. Bergman, J. Heterocyclic Chem., 2003, 40, 261に記載されるものと類似の方法を用いて、2−アミノ−5−ブロモ−3−ニトロピリジンを、84%の収率で、5−ブロモ−2−クロロ−3−ニトロピリジンに変換した;
Figure 2009535386
;これを次に、3−アミノ−5−ブロモ−2−クロロピリジンに変換した;
Figure 2009535386
2−アセトアミドチアゾール(0.686g)、3−アミノ−5−ブロモ−2−クロロピリジン(1g)、フッ化セシウム(2.18g)、酢酸パラジウム(II)(0.054g)および乾燥DMSO(15ml)の混合物を攪拌し、そして窒素で10分間パージした。トリ−tert−ブチルホスフィン(ヘキサン中の0.34M溶液; 1.4ml)を添加し、そして混合物を150℃に4時間加熱した。反応混合物を冷却し、そして溶媒を真空中で蒸発させた。残渣に水を加えてすりつぶし、そして生じた固体をろ過によって収集し、ジエチルエーテル(50ml)で洗浄し、そして40℃の真空オーブン中で一定重量まで乾燥させた。こうして、固体としてN−[5−(5−アミノ−6−クロロピリジン−3−イル)チアゾール−2−イル]アセトアミド(1.46g)を得て、これをさらなる精製なしに用いた;
Figure 2009535386
[3]
Figure 2009535386
[4]
Figure 2009535386
実施例3
実施例1に記載するものと類似の方法を用いて、適切なN−[5−(5−アミノピリジン−3−イル)チアゾール−2−イル]アセトアミドを、適切な塩化アリールスルホニルまたは適切な塩化ヘテロアリールスルホニルと反応させて、表IIに記載する化合物を得た。別に記載しない限り、各塩化アリールスルホニルまたは塩化ヘテロアリールスルホニルは、商業的に入手可能な物質であった。
別に記載しない限り、Phenomenex「Gemini」C18カラム(5ミクロン・シリカ、直径20mm、長さ100mm)、ならびに溶離液として、0.05%水性ギ酸およびアセトニトリルの極性減少性混合物を用いる調製用逆相クロマトグラフィーによって、各反応産物を精製した。
表II
Figure 2009535386
Figure 2009535386
Figure 2009535386
注釈 産物は、以下に示す特徴的なデータを生じた。
[1]反応混合物を周囲温度で2時間攪拌した。水を添加し、そして生じた沈殿物を単離し、そして溶離液として、水およびアセトニトリルの極性減少性混合物を用いる調製用逆相クロマトグラフィーによって、精製した。産物は、以下の特徴的なデータを生じた:
Figure 2009535386
[2]反応物質は、N−[5−(5−アミノ−6−クロロピリジン−3−イル)チアゾール−2−イル]アセトアミド(0.93mmol)、塩化ベンゼンスルホニル(3.02mmol)およびピリジン(3ml)であった。反応混合物を50℃に16時間加熱した。生じた混合物を周囲温度に冷却し、そして蒸発させた。ピロリジン(5ml)を添加し、そして混合物を周囲温度で30分間攪拌した。混合物を蒸発させ、そして溶離液として塩化メチレンおよびメタノールの極性増加性混合物を用いたシリカ上のカラムクロマトグラフィーによって、残渣を精製した。産物は、以下の特徴的なデータを生じた:
Figure 2009535386
[3]
Figure 2009535386
[4]Phenomenex「Gemini」C18カラム(5ミクロン・シリカ、直径20mm、長さ100mm)、ならびに溶離液として、0.05%水性水酸化アンモニウムおよびアセトニトリルの極性減少性混合物を用いる調製用逆相クロマトグラフィーによって、反応産物を精製した。産物は、以下の特徴的なデータを生じた:
Figure 2009535386
;分析用HPLC法B1:保持時間2.22分。
[5]
Figure 2009535386
[6]上記の注釈[4]に記載するように、HPLCによって反応産物を精製し、そして以下の特徴的なデータを得た:
Figure 2009535386
[7]
Figure 2009535386
[8]上記の注釈[4]に記載するように、HPLCによって反応産物を精製し、そして以下の特徴的なデータを得た:
Figure 2009535386
[9]
Figure 2009535386
[10]上記の注釈[4]に記載するように、HPLCによって反応産物を精製し、そして以下の特徴的なデータを得た:
Figure 2009535386
[11]
Figure 2009535386
[12]上記の注釈[4]に記載するように、HPLCによって反応産物を精製し、そして以下の特徴的なデータを得た:
Figure 2009535386
[13]
Figure 2009535386
[14]上記の注釈[4]に記載するように、HPLCによって反応産物を精製し、そして以下の特徴的なデータを得た:
Figure 2009535386
[15]
Figure 2009535386
[16]
Figure 2009535386
[17]
Figure 2009535386
[18]上記の注釈[4]に記載するように、HPLCによって反応産物を精製し、そして以下の特徴的なデータを得た:
Figure 2009535386
[19]
Figure 2009535386
[20]上記の注釈[4]に記載するように、HPLCによって反応産物を精製し、そして以下の特徴的なデータを得た:
Figure 2009535386
[21]
Figure 2009535386
[22]上記の注釈[4]に記載するように、HPLCによって反応産物を精製し、そして以下の特徴的なデータを得た:
Figure 2009535386
[23]
Figure 2009535386
[24]
Figure 2009535386
2,4−ジメチルチアゾール−5−イルスルホニルクロリド出発物質は商業的に入手可能であり、そしてまた、J. Het. Chem., 1981, 18, 997に記載される。該物質はまた、以下のように調製可能である:
クロロスルホン酸(20ml)を、氷/メタノール槽中で15℃に冷却した。2,4−ジメチルチアゾール(11.32g)を、45分間に渡って一滴ずつ添加して、添加中、塩化水素ガス発生が伴った。こうして得た混合物を、140〜150℃に16時間加熱した。生じた混合物を110〜120℃に冷却し、そして細粉末にした五塩化リン(41.6g)を小ポーションで添加して、添加中、さらに塩化水素ガス発生が伴った。こうして得た混合物を120℃に1時間加熱した。混合物を周囲温度に冷却し、そして激しく攪拌される氷(200g)および水(200ml)の混合物中にゆっくりと注いだ。こうして得た混合物を30分間攪拌した。塩化メチレンで混合物を抽出した。有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、そして溶離液として、イソヘキサンおよびジエチルエーテルの極性増加性混合物を用いたシリカ上のクロマトグラフィーによって、精製した。こうして、黄色油として2,4−ジメチルチアゾール−5−イルスルホニルクロリドを得た(18.4 g);
Figure 2009535386
[25]反応物質は、N−[5−(5−アミノ−6−クロロピリジン−3−イル)チアゾール−2−イル]アセトアミド(0.93mmol)、2,4−ジメチルチアゾール−5−イルスルホニルクロリド(2.79mmol)およびピリジン(3ml)であった。反応混合物を50℃に16時間加熱した。生じた混合物を周囲温度に冷却し、そして蒸発させた。ピロリジン(5ml)を添加し、そして混合物を周囲温度で30分間攪拌した。混合物を蒸発させ、そして溶離液として、塩化メチレンおよびメタノールの極性増加性混合物を用いたシリカ上のカラムクロマトグラフィーによって、精製した。産物は以下の特徴的なデータを生じた:
Figure 2009535386
実施例4
N−[5−(6−ベンゼンスルホンアミドピリジン−2−イル)チアゾール−2−イル]アセトアミド
塩化ベンゼンスルホニル(0.093g)を、N−[5−(6−アミノピリジン−2−イル)チアゾール−2−イル]アセトアミド(0.059g)およびピリジン(2ml)の攪拌混合物に添加し、そして生じた混合物を周囲温度で2時間攪拌した。水を添加し、そして生じた沈殿物を単離し、そしてPhenomenex「Gemini」C18カラム(5ミクロン・シリカ、直径20mm、長さ100mm)を伴うGilson HPLC装置を用い、そして溶離液として、水およびアセトニトリルの極性減少性混合物を用いる調製用逆相クロマトグラフィーによって精製した。こうして、固体として表題化合物を得た(0.063g);
Figure 2009535386
出発物質として用いたN−[5−(6−アミノピリジン−2−イル)チアゾール−2−イル]アセトアミドを以下のように調製した:
2−アセトアミドチアゾール(0.854g)、2−アミノ−6−ブロモピリジン(0.347g)、フッ化セシウム(0.906g)、酢酸パラジウム(II)(0.036g)および乾燥DMSO(10ml)の混合物を攪拌し、そして窒素で10分間パージした。トリ−tert−ブチルホスフィン(ヘキサン中の0.34M溶液; 1.1ml)を添加し、そして混合物を150℃に4時間加熱した。反応混合物を冷却し、n−ブタノール(200ml)で希釈し、そしてn−ブタノールおよび水(200ml)の間で分配した。有機相を水で、そして水性重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、そして蒸発させた。残渣固体に水を加えてすりつぶした。こうして得た固体を真空下で乾燥させ、そして0.1%の7Mメタノール性アンモニア溶液を含有する塩化メチレンおよびメタノールの極性増加性混合物を溶離液として用いたシリカ上のカラムクロマトグラフィーによって精製した。こうして、必要な出発物質を固体として得た(0.38g);
Figure 2009535386
実施例5
N−[5−(6−メタンスルホンアミドピリジン−2−イル)チアゾール−2−イル]アセトアミド
実施例4に記載するものと類似の方法を用いて、N−[5−(6−アミノピリジン−2−イル)チアゾール−2−イル]アセトアミドを塩化メタンスルホニルと反応させて、49%の収率で表題化合物を得た;
Figure 2009535386
実施例6
N−[5−(5−ベンゼンスルホンアミド−6−クロロピリジン−3−イル)−4−ブロモメチルチアゾール−2−イル]アセトアミド
N−[5−(5−ベンゼンスルホンアミド−6−クロロピリジン−3−イル)−4−メチルチアゾール−2−イル]アセトアミド(1g)、N−ブロモスクシンイミド(0.93g)、四塩化炭素(40ml)およびクロロホルム(30ml)の混合物を周囲温度で18時間攪拌した。生じた混合物を水で洗浄した。有機溶液を蒸発させ、そして溶離液としてイソヘキサンおよび酢酸エチルの極性増加性混合物を用いたシリカ上のカラムクロマトグラフィーによって、残渣を精製した。こうして表題化合物を得た(1g);
Figure 2009535386
出発物質として用いたN−[5−(5−ベンゼンスルホンアミド−6−クロロピリジン−3−イル)−4−メチルチアゾール−2−イル]アセトアミドを以下のように調製した:
2−アセトアミド−4−メチルチアゾール(20g)、3−アミノ−5−ブロモ−2−クロロピリジン(J Het. Chem., 2003, 40, 261; 16.5g)、フッ化セシウム(43.68g)、酢酸パラジウム(II)(1.73g)および乾燥DMSO(480ml)の混合物を攪拌し、そして窒素で40分間パージした。トリ−tert−ブチルホスフィン(ヘキサン中の0.34M溶液; 44ml)を添加し、そして反応混合物を室温で30分間攪拌した。生じた混合物を攪拌し、そして窒素下で135℃に4時間加熱した。混合物を続いて室温で18時間攪拌した。生じた混合物を攪拌冷却水に注ぎ、そして沈殿物を単離し、水で洗浄し、そして乾燥させた。ジクロロメタンおよびメタノールの加熱した1:1混合物中に固体を溶解し、そして脱色チャコールを添加した。熱い混合物をろ過し、そしてろ液を蒸発させた。トルエンを残渣に添加して、そして混合物を蒸発させた。生じた残渣にジエチルエーテルを加えてすりつぶした。こうして得た固体を単離し、ジエチルエーテルで洗浄して、そして乾燥させた。こうしてN−[5−(5−アミノ−6−クロロピリジン−3−イル)−4−メチルチアゾール−2−イル]アセトアミドを得た(21g);
Figure 2009535386
反応混合物を45℃に24時間加熱した以外、実施例1に記載するものと類似の方法を用いて、N−[5−(5−アミノ−6−クロロピリジン−3−イル)−4−メチルチアゾール−2−イル]アセトアミドを、塩化ベンゼンスルホニルと反応させた。こうしてN−[5−(5−ベンゼンスルホンアミド−6−クロロピリジン−3−イル)−4−メチルチアゾール−2−イル]アセトアミドを、20%の収率で得た;
Figure 2009535386
実施例7
N−[5−(5−ベンゼンスルホンアミド−6−クロロピリジン−3−イル)−4−モルホリノメチルチアゾール−2−イル]アセトアミド
モルホリン(0.041ml)を、N−[5−(5−ベンゼンスルホンアミド−6−クロロピリジン−3−イル)−4−ブロモメチルチアゾール−2−イル]アセトアミド(0.046g)およびTHF(4ml)の混合物に添加し、そして生じた混合物を周囲温度で1時間攪拌した。Phenomenex「Gemini」C18カラム(5ミクロン・シリカ、直径20mm、長さ100mm)を伴うGilson HPLC装置を用い、溶媒Aとして0.2%水性ギ酸を、そして溶媒Bとしてアセトニトリルを、そして流速16ml/分で用い、溶媒AおよびBの19:1混合物から溶媒AおよびBの1:19混合物までの4分間に渡る溶媒勾配の、調製用逆相クロマトグラフィーによって残渣を精製した。こうして固体として表題化合物を得た(0.025g);
Figure 2009535386
実施例8
N−[5−(5−ベンゼンスルホンアミド−2−ブロモ−6−クロロピリジン−3−イル)−4−ブロモメチルチアゾール−2−イル]アセトアミド
N−[5−(5−ベンゼンスルホンアミド−6−クロロピリジン−3−イル)−4−メチルチアゾール−2−イル]アセトアミド(2.45g)、N−ブロモスクシンイミド(2.28g)およびクロロホルム(160ml)の混合物を周囲温度で18時間攪拌した。生じた混合物を水で洗浄した。有機溶液を蒸発させ、そして溶離液としてイソヘキサンおよび酢酸エチルの極性増加性混合物を用いたシリカ上のカラムクロマトグラフィーによって、残渣を精製した。こうして表題化合物を得た(2.31g);
Figure 2009535386
実施例9
N−[5−(5−ベンゼンスルホンアミド−2−ブロモ−6−クロロピリジン−3−イル)−4−(4−メチルピペラジン−1−イルメチル)チアゾール−2−イル]アセトアミド
1−メチルピペラジン(0.096ml)を、N−[5−(5−ベンゼンスルホンアミド−2−ブロモ−6−クロロピリジン−3−イル)−4−ブロモメチルチアゾール−2−イル]アセトアミド(0.1g)およびTHF(4ml)の混合物に添加して、そして生じた混合物を周囲温度で3.5時間攪拌した。混合物を蒸発させ、そしてPhenomenex「Gemini」C18カラム(5ミクロン・シリカ、直径20mm、長さ100mm)を伴うGilson HPLC装置を用い、溶媒Aとして0.2%水性ギ酸を、そして溶媒Bとしてアセトニトリルを、そして流速16ml/分で用い、溶媒AおよびBの19:1混合物から溶媒AおよびBの1:19混合物までの4分間に渡る溶媒勾配の、調製用逆相クロマトグラフィーによって残渣を精製した。こうして、固体として表題化合物を得た(0.03g);
Figure 2009535386
実施例10
N−[5−(5−ベンゼンスルホンアミド−6−クロロピリジン−3−イル)−4−(4−メチルピペラジン−1−イルメチル)チアゾール−2−イル]アセトアミド
THF(4ml)中のN−[5−(5−ベンゼンスルホンアミド−2−ブロモ−6−クロロピリジン−3−イル)−4−(4−メチルピペラジン−1−イルメチル)チアゾール−2−イル]アセトアミド(0.078g)の溶液を攪拌して、そして−78℃に冷却した。tert−ブチルリチウム(ペンタン中の1.5M; 0.433ml)を一滴ずつ添加して、そして生じた混合物を−78℃で10分間攪拌した。tert−ブチルリチウム(ペンタン中の1.5M; 0.144ml)の第二の部分を添加して、そして生じた混合物を−78℃で5分間攪拌した。飽和水性塩化アンモニウム溶液(3ml)を添加し、そして混合物を塩化メチレンで抽出した。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、そして蒸発させた。Phenomenex「Gemini」C18カラム(5ミクロン・シリカ、直径20mm、長さ100mm)を伴うGilson HPLC装置を用い、溶媒Aとして0.2%水性ギ酸を、そして溶媒Bとしてアセトニトリルを、そして流速16ml/分で用い、溶媒AおよびBの19:1混合物から溶媒AおよびBの1:19混合物までの4分間に渡る溶媒勾配の、調製用逆相クロマトグラフィーによって残渣を精製した。こうして表題化合物を得た(0.033g);
Figure 2009535386
実施例11
実施例9および10に記載するものと類似の方法を用いて、N−[5−(5−ベンゼンスルホンアミド−2−ブロモ−6−クロロピリジン−3−イル)−4−ブロモメチルチアゾール−2−イル]アセトアミドを、適切なHN−またはHO−含有求核試薬と反応させて、そして生じた産物をtert−ブチルリチウムで処理した。こうして、表IIIに記載する化合物を得た。
別に記載しない限り、Phenomenex「Gemini」C18カラム(5ミクロン・シリカ、直径20mm、長さ100mm)、ならびに溶離液として0.2%水性ギ酸およびアセトニトリルの極性減少性混合物を用いる調製用逆相クロマトグラフィーによって、各最終産物を精製した。
表III
Figure 2009535386
Figure 2009535386
注釈
[1]求核試薬としてピロリジンを用いた。最終産物は、以下の特徴的なデータを生じた:
Figure 2009535386
[2]求核試薬としてシクロブチルアミンを用いた。最終産物は、以下の特徴的なデータを生じた:
Figure 2009535386
[3]求核試薬としてアジ化ナトリウムを用いた。最終産物は、以下の特徴的なデータを生じた:
Figure 2009535386
[4]求核試薬として水酸化カリウムを用い、そして反応溶媒としてTHFの代わりに1,4−ジオキサンを用いた。最終産物は、以下の特徴的なデータを生じた:
Figure 2009535386
[5]求核試薬としてナトリウムエトキシドを用いた。最終産物は、以下の特徴的なデータを生じた:
Figure 2009535386
[6]求核試薬としてイソプロパノールを用いた。最終産物は、以下の特徴的なデータを生じた:
Figure 2009535386
[7]求核試薬としてフェノールを用いた。最終産物は、以下の特徴的なデータを生じた:
Figure 2009535386
[8]求核試薬としてベンジルアルコールを用いた。最終産物は、以下の特徴的なデータを生じた:
Figure 2009535386
[9]求核試薬としてベンゼンスルフィン酸ナトリウムを用いた。最終産物は、以下の特徴的なデータを生じた:
Figure 2009535386
実施例12
N−[5−(5−ベンゼンスルホンアミド−6−クロロピリジン−3−イル)−4−メタンスルホニルメチルチアゾール−2−イル]アセトアミド
メタンスルフィン酸ナトリウム(0.055g)を、N−[5−(5−ベンゼンスルホンアミド−6−クロロピリジン−3−イル)−4−ブロモメチルチアゾール−2−イル]アセトアミド(0.224g)およびTHF(3ml)の混合物に添加した。生じた混合物をガラス試験管に入れ、これを密封して、そして100℃に10分間加熱した。生じた混合物を周囲温度に冷却し、そして溶媒を蒸発させた。Phenomenex「Gemini」C18カラム(5ミクロン・シリカ、直径20mm、長さ100mm)を伴うGilson HPLC装置を用い、溶媒Aとして0.2%水性ギ酸を、そして溶媒Bとしてアセトニトリルを、そして流速16ml/分で用い、溶媒AおよびBの19:1混合物から溶媒AおよびBの1:19混合物までの4分間に渡る溶媒勾配の、調製用逆相クロマトグラフィーによって、残渣を精製した。こうして表題化合物を得た(0.08g);
Figure 2009535386
実施例13
N−[5−(5−ベンゼンスルホンアミド−6−クロロピリジン−3−イル)−4−シアノメチルチアゾール−2−イル]アセトアミド
塩化ベンゼンスルホニル(0.086g)を、N−[5−(5−アミノ−6−クロロピリジン−3−イル)−4−シアノメチルチアゾール−2−イル]アセトアミド(0.05 g)およびピリジン(0.5ml)の攪拌混合物に添加し、そして混合物を周囲温度で18時間攪拌した。メタノール性アンモニアの7M溶液(15ml)を添加し、そして密封容器中で、混合物を攪拌し、そして90℃に10分間加熱した。溶媒を蒸発させ、そして溶離液として、塩化メチレン中の0%〜50%の酢酸エチル勾配を用いたシリカ上のカラムクロマトグラフィーによって、残渣を精製した。こうして、固体として表題化合物を得た(0.029g);
Figure 2009535386
出発物質として用いたN−[5−(5−アミノ−6−クロロピリジン−3−イル)−4−シアノメチルチアゾール−2−イル]アセトアミドを以下のように調製した:
シアン化カリウム(1g)を、水(15ml)中のN−(4−クロロメチルチアゾール−2−イル)アセトアミド(J. Med. Chem., 1993, 36, 3849−3852; 1g)の懸濁物に添加し、そして混合物を75℃に2時間加熱した。混合物を周囲温度に冷却し、そして酢酸エチルおよび水の間で分配した。酢酸エチル溶液を蒸発させ、そして溶離液として、塩化メチレン中の0%〜80%の酢酸エチル勾配を用いたシリカ上のカラムクロマトグラフィーによって、残渣を精製した。こうして、固体としてN−(4−シアノメチルチアゾール−2−イル)アセトアミドを得た(0.183g);
Figure 2009535386
N−(4−シアノメチルチアゾール−2−イル)アセトアミド(0.156g)、3−アミノ−5−ブロモ−2−クロロピリジン(0.207g)、フッ化セシウム(0.45g)、酢酸パラジウム(II)(0.0022g)および乾燥DMSO(5ml)の混合物を攪拌し、そして窒素で5分間パージした。トリ−tert−ブチルホスフィン(ヘキサン中の0.34M溶液; 0.58ml)を添加し、そして混合物を窒素大気下で150℃に2時間加熱した。反応混合物を冷却し、そして真空下、85℃で蒸発させた。溶離液として、塩化メチレン中の10%〜95%の酢酸エチル勾配を用いたシリカ上のカラムクロマトグラフィーによって、残渣油を精製した。こうして、N−[5−(5−アミノ−6−クロロピリジン−3−イル)−4−シアノメチルチアゾール−2−イル]アセトアミド(0.073g)を得た;
Figure 2009535386

Claims (14)

  1. 式I
    Figure 2009535386
    式中:
    R基は水素であるか、
    またはR基は、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、フェノキシ、ベンジルオキシ、フェニルチオ、フェニルスルフィニルおよびフェニルスルホニルより選択される置換基を所持する(1−3C)アルキル基であり、
    そしてR基内の任意のフェニル基は、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、(1−6C)アルキル、(2−6C)アルケニル、(2−6C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノおよびジ−[(1−6C)アルキル]アミノより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つ、2つまたは3つの置換基を場合によって所持し;
    環Aは、2−ピリジル、3−ピリジル、5−ピリミジニル、2−ピラジニルまたは4−ピリダジニル基であり;
    mは、0、1または2であり;
    存在する各R基は、同じであってもまた異なってもよく、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、(1−6C)アルキル、(2−6C)アルケニル、(2−6C)アルキニルおよび(1−6C)アルコキシより選択され;
    基は、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、(1−6C)アルキル、(2−6C)アルケニル、(2−6C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノおよびN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノより、または式:
    _2_
    式中、Xは、直接結合であるか、またはO、S、SO、SO、N(R)、CO、CH(OR)、CON(R)、N(R)CO、N(R)CON(R)、SON(R)、N(R)SO、C(RO、C(RSおよびC(RN(R)、式中、各R基は、水素、(1−6C)アルキルまたは(2−6C)アルカノイルである、より選択され、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、アリールオキシ−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである
    の基より選択され、
    そしてR基内の任意のCH、CHまたはCH基は、前記の各CH、CHまたはCH基上に、1以上のハロゲノまたは(1−6C)アルキル置換基、および/またはヒドロキシ、アミノ、シアノ、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノおよびN−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノより、または式:
    _3_
    式中、Xは、直接結合であるか、またはO、S、SO、SO、N(R)およびCO、式中、Rは、水素または(1−6C)アルキルである、より選択され、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである
    の基より選択される置換基を場合によって所持し、
    そしてR基内の任意のアリール、(3−8C)シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、トリフルオロメトキシ、カルボキシ、カルバモイル、(1−6C)アルキル、(2−6C)アルケニル、(2−6C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノおよびN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノより、あるいは式:
    _4_
    式中、Xは、直接結合であるか、またはOおよびN(R)、式中、Rは、水素または(1−6C)アルキルである、より選択され、そしてRは、ハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルチオ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルスルフィニル−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルスルホニル−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキルまたはN−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキル、あるいは式:
    _5_
    式中、Xは、直接結合であるか、またはO、COおよびN(R)、式中、Rは、水素または(1−6C)アルキルである、より選択され、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、そしてQ基は、ハロゲノ、シアノ、ヒドロキシ、(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニルおよび(2−6C)アルカノイルより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つまたは2つの置換基を場合によって所持する
    の基である
    の基より選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つ、2つまたは3つの置換基を場合によって所持し、
    そしてR基内の任意のヘテロシクリル基は、1つまたは2つのオキソまたはチオキソ置換基を場合によって所持し;そして
    基は、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(3−8C)シクロアルキルカルボニル、N−(1−6C)アルキルスルファモイルおよびN,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイルより、または式:
    5_6_
    式中、Xは、CO、N(R10)COおよびN(R10)SO、式中、R10は、水素または(1−6C)アルキルである、より選択され、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである
    の基より選択され、
    そしてR基内の任意のCH、CHまたはCH基は、前記の各CH、CHまたはCH基上に、1以上のハロゲノまたは(1−6C)アルキル置換基、および/またはヒドロキシ、アミノ、シアノ、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノおよびN−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノより選択される置換基を場合によって所持し、
    そしてR基内の任意のアリール、(3−8C)シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシ、アミノ、(1−6C)アルキル、(2−6C)アルケニル、(2−6C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノおよびN−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つ、2つまたは3つの置換基を場合によって所持し、
    そしてR基内の任意のヘテロシクリル基は、1つまたは2つのオキソまたはチオキソ置換基を場合によって所持する
    のチアゾール誘導体;またはその薬学的に許容されうる塩。
  2. 式II
    Figure 2009535386
    式中、R、m、R、RおよびRの各々は、請求項1に定義する意味のいずれかを有する
    のチアゾール誘導体;またはその薬学的に許容されうる塩。
  3. 式II
    Figure 2009535386
    式中、Rは、(1−6C)アルキルアミノ基または式:
    _NH_
    式中、Qは、請求項1に定義する意味のいずれかを有する
    の基であり;
    そして、R、m、RおよびRの各々は、請求項1に定義する意味のいずれかを有する
    のチアゾール誘導体;またはその薬学的に許容されうる塩。
  4. 式II
    Figure 2009535386
    式中、Rは、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ基または式:
    _NHSO _
    式中、Qは、請求項1に定義する意味のいずれかを有する
    の基であり;
    そして、R、m、RおよびRの各々は、請求項1に定義する意味のいずれかを有する
    のチアゾール誘導体;またはその薬学的に許容されうる塩。
  5. 式IV
    Figure 2009535386
    式中、R、m、R、RおよびRの各々は、請求項1に定義する意味のいずれかを有する
    のチアゾール誘導体;またはその薬学的に許容されうる塩。
  6. Rは水素であり;
    そしてm、R、RおよびRの各々は、請求項1に定義する意味のいずれかを有する
    請求項1記載の式Iのチアゾール誘導体;またはその薬学的に許容されうる塩。
  7. 基は、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(2−6C)アルカノイルアミノおよび(1−6C)アルカンスルホニルアミノより、または式:
    _2_
    式中、Xは、NH、NHCOおよびNHSOより選択され、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである
    より選択され、
    そしてR基内の任意のCHまたはCH基は、前記の各CHまたはCH基上に、1以上のハロゲノまたは(1−6C)アルキル置換基、および/またはヒドロキシ、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルアミノおよびジ−[(1−6C)アルキル]アミノより、または式:
    _3_
    式中、Xは、直接結合であるか、またはOおよびNHより選択され、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである
    の基より選択される置換基を場合によって所持し、
    そしてR基内の任意のアリール、(3−8C)シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、トリフルオロメトキシ、カルボキシ、カルバモイル、(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルアミノおよびN−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノより、あるいは式:
    _4_
    式中、XはOであり、そしてRは、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキルおよびジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、または式:
    _5_
    式中、Xは、直接結合またはOであり、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、そしてQ基は、ハロゲノ、シアノ、ヒドロキシ、(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニルおよび(2−6C)アルカノイルより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つまたは2つの置換基を場合によって所持する
    の基である
    の基より選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つ、2つまたは3つの置換基を場合によって所持し;
    そしてR、m、RおよびRの各々は、請求項1に定義する意味のいずれかを有する
    請求項1記載の式Iのチアゾール誘導体;またはその薬学的に許容されうる塩。
  8. 基は、(1−6C)アルキルアミノ基、または式:
    _NH_
    式中、Qは、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール−(1−6C)アルキルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである
    の基であり、
    そしてR基内の任意のアリール、(3−8C)シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(2−6C)アルカノイルおよび(2−6C)アルカノイルアミノより、または式:
    __
    式中、Rは、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキルおよびジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、または式:
    _5_
    式中、Xは、直接結合またはOであり、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、そしてQ基は、ハロゲノ、シアノ、(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルスルホニルおよび(2−6C)アルカノイルより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つまたは2つの置換基を場合によって所持する
    の基である
    の基より選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つまたは2つの置換基を場合によって所持し;
    そしてR、m、RおよびRの各々は、請求項1に定義する意味のいずれかを有する
    請求項1記載の式Iのチアゾール誘導体;またはその薬学的に許容されうる塩。
  9. は、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ基または式:
    _NHSO _
    式中、Qは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである
    の基であり、
    そしてR基内の任意のアリール、(3−8C)シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルアミノおよびN−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノより、または式:
    __
    式中、Rは、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキルおよびジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、または式:
    _5_
    式中、Xは、直接結合またはOであり、そしてQは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、そしてQ基は、ハロゲノ、シアノ、(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルスルホニルおよび(2−6C)アルカノイルより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つまたは2つの置換基を場合によって所持する
    の基である
    の基より選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つまたは2つの置換基を場合によって所持し;
    そしてR、m、RおよびRの各々は、請求項1に定義する意味のいずれかを有する
    請求項1記載の式Iのチアゾール誘導体;またはその薬学的に許容されうる塩。
  10. 式II
    Figure 2009535386
    式中、Rは水素であり;
    mは0であるか、またはmは1であり、そしてR基は、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル、エチルおよびメトキシより選択され;
    は、メタンスルホニルアミノ、エタンスルホニルアミノまたはプロパンスルホニルアミノ、あるいは式:
    ―NHSO−Q
    式中、Qは、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メチルスルホニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、メトキシカルボニル、アセチル、アセトアミドおよびモルホリノより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つまたは2つの置換基を、各々、場合によって所持する、フェニル、ベンジル、シクロプロピル、シクロプロピルメチル、2−フリル、3−フリル、2−チエニル、3−チエニル、4−イミダゾリル、4−ピラゾリル、5−オキサゾリル、4−イソキサゾリル、5−チアゾリル、4−イソチアゾリルまたは3−ピリジルである
    の基であり;そして
    はアセチルである
    のチアゾール誘導体;またはその薬学的に許容されうる塩。
  11. Rは水素であり;
    mは0であるか、またはmは1であり、そしてR基は、クロロおよびメチルより選択され;
    は、メタンスルホニルアミノまたはエタンスルホニルアミノであるか、あるいは式:
    ―NHSO−Q
    式中、Qは、フルオロ、シアノ、カルボキシ、メチル、メトキシおよびモルホリノより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つまたは2つの置換基を、各々、場合によって所持する、フェニル、3−チエニル、5−チアゾリルまたは3−ピリジルである
    の基であり;そして
    はアセチルである
    請求項10記載の式IIのチアゾール誘導体;またはその薬学的に許容されうる塩。
  12. Rは水素であり;
    mは0であるか、またはmは1であり、そしてR基は、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル、エチルおよびメトキシより選択され;
    は、式:
    ―NH−Q
    式中、Qは、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メチルスルホニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、メトキシカルボニル、アセチルおよびアセトアミドより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つまたは2つの置換基を、各々、場合によって所持する、ベンジル、2−ピロリルメチル、3−ピロリルメチル、2−フリルメチル、3−フリルメチル、2−チエニルメチル、3−チエニルメチル、4−イミダゾリルメチル、4−ピラゾリルメチル、5−オキサゾリルメチル、4−イソキサゾリルメチル、5−チアゾリルメチル、4−イソチアゾリルメチル、1,2,3−トリアゾール−4−イルメチルおよび3−ピリジルメチルである
    の基であり;そして
    はアセチルである
    請求項10記載の式IIのチアゾール誘導体;またはその薬学的に許容されうる塩。
  13. Rは水素であり;
    mは0であるか、またはmは1であり、そしてR基は、クロロおよびメチルより選択され;
    は、式:
    ―NH−Q
    式中、Qは、フルオロ、クロロ、シアノ、カルボキシ、メチル、メトキシ、メチルスルホニルおよびアセトアミドより選択される、同じであってもまた異なってもよい、1つまたは2つの置換基を場合によって所持する、ベンジルである
    の基であり;そして
    はアセチルである
    請求項10記載の式IIのチアゾール誘導体;またはその薬学的に許容されうる塩。
  14. 薬学的に許容されうる希釈剤またはキャリアーと会合した、請求項1記載の式Iのチアゾール誘導体またはその薬学的に許容されうる塩を含む、薬学的組成物。
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