JP2009275559A - 電気加熱式触媒装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低温の排ガスが多量に流入した場合でも、高い浄化性能を発現できるようにする。
【解決手段】上流コート部16と下流コート部17とから触媒コート層15を形成し、ハニカム基材14の単位嵩容積当たりにおける貴金属の担持量である担持密度は、上流コート部16より下流コート部17の方が高い。
通電加熱されたハニカム基材14の上流コート部16で加熱された排ガスが下流コート部17に流入するため、貴金属の活性が十分に発揮される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電気モータと内燃エンジンの少なくとも一方で駆動されるハイブリッド自動車の排気系に有用な電気加熱式触媒装置に関する。
自動車の排ガス浄化用触媒として、三元触媒、酸化触媒、NOx 選択還元触媒、NOx 吸蔵還元触媒など、種々の排ガス浄化用触媒が用いられている。これらの触媒は、コージェライトあるいはメタル製のハニカム形状の担体基材に、アルミナなどの多孔質酸化物担体にPtなどの貴金属と、必要に応じてアルカリ系のNOx 吸蔵材などを担持した触媒コート層を形成してなるものである。
上記した排ガス浄化用触媒は、Pt、Rh、Pdなどの貴金属を必須成分としている。しかしこれらの貴金属は、低温時には触媒作用が発現されず、例えば 300℃以上など、所定温度以上でないと活性化されないという特性がある。そのため始動時など排ガス温度が低温時には、酸化還元反応が生じずHCやNOx などの有害物質が排出されてしまうという不具合があった。
そこでメタル製ハニカム体を担体基材として用い、その前にプレヒータを配置したり、メタル製ハニカム体それ自体に通電することで発熱させて貴金属の活性化温度まで昇温することが提案されている。しかしメタル製のハニカム体では、発熱のための電気抵抗値が十分とはいえず、バッテリーの出力が小さいこともあって、発熱量が十分ではなかった。
そこで例えば特開平06−099079号公報には、一対の電極の間に通電発熱性の金属線を配設してなる通電発熱式担体が提案されている。この提案によれば、ハニカム体の機能を多くの金属線に代替させているので、一対の電極を介した通電によって十分な発熱量を確保することができる。したがって、この通電発熱式担体に触媒コート層を形成した排ガス浄化用触媒によれば、低温域においても高い浄化性能が発現される。
また特開平05−220406号公報には、金属製の平箔と波状箔とを重ねた帯状体を中心電極の周りに巻き上げて外筒内に収納すると共に、波状箔の波高或いは波長を部分的に変化させることによって、外周部及び中心部の少なくとも一方がそれらの中間部分より単位体積当たりの発熱量が大きくなるようにした、通電発熱式担体が提案されている。
ところで、電気モータと内燃エンジンの少なくとも一方で駆動されるハイブリッド自動車においては、電気モータのみによる走行が可能である。したがって夜間に駐車場から発進する場合などに電気モータのみを駆動すれば、きわめて静かに発進することができ騒音を防止することができる。
しかしながら、電気モータのみでの走行に連続して内燃エンジンで走行した場合には、内燃エンジンが温まっていないため、排ガス温度が低く排ガス浄化用触媒による浄化が困難である。そこで例えば特開平07−071236号公報には、ハイブリッド自動車の排気系に電気加熱式触媒装置を配置することが記載されている。
同公報に記載の発明によれば、電気モータのみによる走行時に電気加熱式触媒装置に通電して加熱することができる。したがって内燃エンジンでの走行に切り替えたときには、既に電気加熱式触媒装置が十分に加熱され、触媒の貴金属が活性化温度に到達しているので、排ガス中の有害成分を浄化することができる。
特開平06−099079号公報 特開平05−220406号公報 特開平07−071236号公報
ところがハイブリッド自動車において、始動時には電気モータのみを駆動し、電気モータのみである程度走行した後に内燃エンジンを駆動した場合には、車輪の回転数が上昇した状態であるために内燃エンジンはいきなり高負荷運転状態となる。そのため多量の排ガスが発生し、それが排ガス浄化用触媒に流入することとなる。
そのため電気加熱式触媒装置を用い、それを予め加熱しておいたとしても、低温の排ガスが多量に流入するため触媒温度が低下して十分な浄化性能が得られないという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、低温の排ガスが多量に流入した場合でも高い浄化性能を発現できるようにすることを解決すべき課題とする。
上記課題を解決する本発明の電気加熱式触媒装置の特徴は、電気的に加熱可能な担体基材と、担体基材の排ガス通路に形成され酸化物担体と酸化物担体に担持された少なくとも貴金属とからなる触媒コート層と、担体基材に通電することにより担体基材を加熱する加熱手段と、を備え、触媒コート層は担体基材の排ガス上流側に形成された上流コート部と、上流コート部の排ガス下流側に形成された下流コート部とからなり、担体基材の単位嵩容積当たりにおける貴金属の担持量である担持密度は上流コート部より下流コート部の方が高いことにある。
電気加熱式触媒装置が予め通電加熱されているときに、内燃エンジンから低温の排ガスが電気加熱式触媒装置に流入すると、排ガスは電気加熱式触媒装置の上流コート部で熱伝導によって加熱されて下流コート部に流入する。
そこで本発明の電気加熱式触媒装置では、上流コート部より下流コート部の方が貴金属の担持密度が高くなるように触媒コート層が形成されている。したがって上流コート部を通過することによって温度が上昇した排ガスが、貴金属の高密度担持部である下流コート部に流入するため、貴金属の活性が十分に発揮され、排ガス中の有害成分を効率よく浄化することができる。
すなわち本発明の電気加熱式触媒装置によれば、冷状態にある内燃エンジンがいきなり高負荷運転状態となって低温の排ガスが多量に発生した場合にも、下流コート部に高密度で担持された貴金属によって有害物質の排出を大きく抑制することができる。また上流コート部における貴金属の担持密度を十分に低くすることができるので、従来に比べて貴金属の使用量を大幅に低減することができる。さらに、従来より加熱温度を低くすることが可能となるため、電気加熱式触媒装置を加熱するための電力も低減でき燃費が向上する。
本発明の電気加熱式触媒装置は、触媒コート層が形成された担体基材と、担体基材を電気的に加熱する加熱手段と、を備えている。担体基材は、排ガス通路を有するものであり、ハニカム形状、フォーム形状などの形状を有するものであって、電気的に加熱可能な材料から形成されたものを用いることができる。電気的に加熱可能な材料から形成された担体基材としては、例えばFe−Cr−Al系などの金属箔から形成されたメタルハニカム体、SiC から形成されたモノリスハニカム体などが例示される。
担体基材の排ガス通路には、触媒コート層が形成されている。この触媒コート層は、酸化物担体と酸化物担体に担持された少なくとも貴金属とからなる。酸化物担体としては、アルミナ、セリア、ジルコニア、チタニア、シリカなどが例示され、これらから選ばれる単品、これらから選ばれる複数種の混合物、あるいはこれらから選ばれる複数種からなる複合酸化物などを用いることができる。
また貴金属は、Pt、Pd、Rh、Ir、Agなどから選ばれるものであり、触媒の用途に応じて種々選択して用いることができる。触媒の用途に応じて、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属など、他の触媒金属を併用してもよい。
本発明の最大の特色は、担体基材の排ガス上流側に形成された上流コート部と、上流コート部の排ガス下流側に形成された下流コート部とから触媒コート層を構成し、貴金属の担持密度は上流コート部より下流コート部の方が高いところにある。ここで「担持密度」とは、担体基材の単位嵩容積当たりの担持量を意味し、一般には担体基材の嵩容積1リットルあたりの担持量を意味する。
上流コート部と下流コート部とで、酸化物担体の種類、組成あるいはコート量は、同一であってもよいし異なっていてもよい。下流コート部では貴金属の担持密度が高いのであるから、熱容量を大きくするために下流コート部のコート量を多くしてもよい。このようにすれば下流コート部における温度低下が抑制され、下流コート部における貴金属の活性が向上する。
貴金属の担持密度は、上流コート部及び下流コート部ではそれぞれ均一に担持するとともに、上流コート部と下流コート部とで担持密度に差を付けることができる。また、排ガス流入側端面から排ガス流出側端面へ向かって担持密度が小から大へ傾斜するように構成してもよい。この場合の傾斜は滑らかに傾斜するようにしてもよいし、段階的に傾斜してもよい。また上流コート部に貴金属を担持せず、下流コート部のみに貴金属を担持することもできる。
下流コート部における貴金属の担持密度は、貴金属がPt又はPdの場合、担体基材の嵩容積1リットルあたり 2.5g以上であることが望ましい。
触媒全体としての貴金属の担持密度の最適範囲は、触媒の用途などに応じて予め決められている。例えば三元触媒であれば、担体基材の嵩容積1リットルあたりに、PtあるいはPdの担持密度を 0.3〜10g、Rhの担持密度を 0.05〜 0.6gの範囲とするのが好ましい。したがって上流コート部と下流コート部で貴金属の担持密度を異ならせるにしても、全体として(平均値として)この範囲となるようにすることが望ましい。
なお、上流コート部と下流コート部とで担持密度に差を付ける場合には、下流コート部は触媒コート層の全長の30〜70%の範囲に形成することが好ましく、50%近傍とすることが望ましい。下流コート部の形成範囲がこの範囲を外れると、低温の排ガスが流入したときの浄化性能が低下する場合がある。
担体基材に上流コート部と下流コート部からなる触媒コート層を形成するには、酸化物担体粉末を主成分とするスラリーを担体基材の排ガス通路壁表面にウォッシュコートして乾燥、焼成してコート層を形成する、その後に貴金属溶液を用いて、コート層に貴金属を吸着担持あるいは吸水担持する方法がある。この場合、濃度が異なる貴金属溶液を用いてコート層を塗り分けることで、上流コート部と下流コート部とを形成することができる。
あるいは酸化物担体粉末に予め貴金属を担持した触媒粉末を調製し、その触媒粉末を含むスラリーを用いて触媒コート層を形成することもできる。この場合、貴金属の担持量が異なる触媒粉末を用いて、上流コート部と下流コート部とをそれぞれ形成することができる。
担体基材に通電することにより担体基材を加熱する加熱手段としては、一対の電極を担体基材の中心と外周とに接続し、バッテリーの電力を給電する手段を用いることができる。ハイブリッド自動車には高出力のバッテリーが搭載されているので、その電力を給電することで担体基材を迅速に加熱することができる。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
図1に本実施例に係る電気加熱式触媒装置の断面図を示す。この電気加熱式触媒装置は、メタル製のハニカム基材(嵩容積 0.7リットル、全長 100mm)をもつ三元触媒1が金属製外筒2内に収納されてなり、三元触媒1の軸中心には中心電極3が貫通して配置されている。外筒2は接地電極を兼ね、中心電極3は絶縁体30によって外筒2と電気的に絶縁された状態で外筒2の外部へ引き出されている。
三元触媒1は、図2に拡大して示すように、鋼(Fe−Cr−Al系)製の平箔10と絶縁箔11と鋼(Fe−Cr−Al系)製の波状箔12とが積層され、接触部が互いに接合された帯状体が巻回されてなり、多数のハニカム通路13を有するハニカム基材14と、ハニカム通路13を区画する平板12、絶縁箔11、波状箔12の表面に形成された触媒コート層15と、からなる。
触媒コート層15は、図1に拡大して示すように、ハニカム基材14の排ガス上流側に形成された上流コート部16と、上流コート部16の排ガス下流側に形成された下流コート部17とからなり、共に活性アルミナ粉末などの酸化物担体と貴金属とからなる。そして上流コート部16と下流コート部17とで、貴金属の担持密度が異なっている。以下、この電気加熱式触媒装置の製造方法を説明し、構成の詳細な説明に代える。
先ず、鋼製で幅 100mmの長尺状の平箔10と、平箔10をコルゲート加工することによって形成された波状箔12とを用意し、それぞれを重ねて両者の接触部をレーザ溶接あるいはロウ付けによって接合する。さらに平箔10の表面に絶縁箔11を積層する。こうして形成された帯状体を、中心電極3を中心にして断面渦巻き状に巻き上げ、巻き締めて所定の外径とする。これを外筒2内に挿入し、外筒2と接合してハニカム基材14を得た。続いて中心電極3の一端を絶縁体30を介して外筒2の外部へ引き出し、それを陽極とするとともに、外筒2に接地極20を接続した。
一方、活性アルミナ粉末に予めPdを2質量%担持したPd/Al2O3 触媒粉末 100質量部と、CeO2−ZrO2複合酸化物粉末に予めRhを 0.5質量%担持したRh/CeO2−ZrO2触媒粉末40質量部と、バインダとしてのアルミナゾル及び水を混合して上流部用スラリーを調製した。
この上流部用スラリーをハニカム基材14の排ガス流入側端面から全長の50%の範囲にウォッシュコートし、 250℃で1時間乾燥した。
次に活性アルミナ粉末に予めPdを4質量%担持したPd/Al2O3 触媒粉末 100質量部と、CeO2−ZrO2複合酸化物粉末に予めRhを 1.0質量%担持したRh/CeO2−ZrO2触媒粉末40質量部と、バインダとしてのアルミナゾル及び水を混合して下流部用スラリーを調製した。
この下流部用スラリーをハニカム基材14の排ガス流出側端面から全長の50%の範囲にウォッシュコートし、 250℃で1時間乾燥した。そして全体を 500℃で焼成し、上流コート部16と下流コート部17とを形成して本実施例の電気加熱式触媒装置を製造した。
ハニカム基材14の嵩容積1リットル当たり、上流コート部16は 110g、下流コート部17は 135gそれぞれ形成された。ハニカム基材14の嵩容積1リットル当たりの上流コート部16におけるPd及びRhの担持密度はそれぞれ1g及び 0.1gであり、ハニカム基材14の嵩容積1リットル当たりの下流コート部17におけるPd及びRhの担持密度はそれぞれ3g及び 0.3gである。
なお触媒コート層15全体におけるPd及びRhの平均担持密度は、それぞれ2g及び 0.2gであり、後述の比較例2と同一である。
(実施例2)
各触媒粉末の配合量を調整したこと以外は実施例1と同様にして、上流部用スラリー及び下流部用スラリーを調製した。そして実施例1と同様に形成されたハニカム基材14を用い、これらのスラリーを用いて、流入側端面から30mmの範囲に上流コート部を形成し、流出側端面から70mmの範囲に下流コート部を形成して、触媒コート層を形成した。
ハニカム基材14の嵩容積1リットル当たり、上流コート部は 110g、下流コート部は 130gそれぞれ形成された。ハニカム基材14の嵩容積1リットル当たりの上流コート部におけるPd及びRhの担持密度はそれぞれ 0.8g及び0.08gであり、ハニカム基材14の嵩容積1リットル当たりの下流コート部におけるPd及びRhの担持密度はそれぞれ 2.5g及び0.25gである。
なお触媒コート層14全体におけるPd及びRhの平均担持密度は、それぞれ2g及び 0.2gであり、後述の比較例2と同一である。
(実施例3)
各触媒粉末の配合量を調整したこと以外は実施例1と同様にして、上流部用スラリー及び下流部用スラリーを調製した。そして実施例1と同様に形成されたハニカム基材14を用い、これらのスラリーを用いて、流入側端面から70mmの範囲に上流コート部を形成し、流出側端面から30mmの範囲に下流コート部を形成して、触媒コート層を形成した。
ハニカム基材14の嵩容積1リットル当たり、上流コート部16は 110g、下流コート部17は 150gそれぞれ形成された。ハニカム基材14の嵩容積1リットル当たりの上流コート部におけるPd及びRhの担持密度はそれぞれ 0.5g及び0.05gであり、ハニカム基材14の嵩容積1リットル当たりの下流コート部におけるPd及びRhの担持密度はそれぞれ 5.5g及び0.55gである。
なお触媒コート層14全体におけるPd及びRhの平均担持密度は、それぞれ2g及び 0.2gであり、後述の比較例2と同一である。
(実施例4)
Pd/Al2O3 触媒粉末に代えて、活性アルミナ粉末に予めPtを2質量%担持したPt/Al2O3 触媒粉末を上流部用スラリーに用い、活性アルミナ粉末に予めPtを4質量%担持したPt/Al2O3 触媒粉末を下流部用スラリーに用いたこと以外は実施例1と同様にして、各スラリーを調製した。そして実施例1と同様に形成されたハニカム基材14を用い、これらのスラリーを用いて、流入側端面から50mmの範囲に上流コート部を形成し、流出側端面から50mmの範囲に下流コート部を形成して、触媒コート層を形成した。
ハニカム基材14の嵩容積1リットル当たり、上流コート部は 110g、下流コート部は 135gそれぞれ形成された。ハニカム基材14の嵩容積1リットル当たりの上流コート部におけるPt及びRhの担持密度はそれぞれ1g及び 0.1gであり、ハニカム基材14の嵩容積1リットル当たりの下流コート部におけるPt及びRhの担持密度はそれぞれ3g及び 0.3gである。
なお触媒コート層14全体におけるPt及びRhの平均担持密度は、それぞれ2g及び 0.2gであり、後述の比較例3と同一である。
(比較例1)
上流コート部16と下流コート部17との組成を逆にしたこと以外は実施例1と同様である。すなわちハニカム基材14の嵩容積1リットル当たりの上流コート部16におけるPd及びRhの担持密度はそれぞれ3g及び 0.3gであり、ハニカム基材14の嵩容積1リットル当たりの下流コート部17におけるPd及びRhの担持密度はそれぞれ1g及び 0.1gである。
なお触媒コート層15全体におけるPd及びRhの平均担持密度は、それぞれ2g及び 0.2gであり、後述の比較例2と同一である。
(比較例2)
実施例1と同様に形成されたハニカム基材14の全長に、実施例1と同様の上流部用スラリーを用いて触媒コート層を均一に形成した。触媒コート層はハニカム基材14の嵩容積1リットル当たり 120g形成され、ハニカム基材14の嵩容積1リットル当たりのPd及びRhの担持密度はそれぞれ2g及び 0.2gである。
(比較例3)
実施例1と同様に形成されたハニカム基材14の全長に、実施例4と同様の上流部用スラリーを用いて触媒コート層を均一に形成した。触媒コート層はハニカム基材14の嵩容積1リットル当たり 120g形成され、ハニカム基材14の嵩容積1リットル当たりのPt及びRhの担持密度はそれぞれ2g及び 0.2gである。
<試験・評価>
各実施例及び各比較例の電気加熱式触媒装置を、排気量2リットルのガソリンエンジンの排気系にそれぞれ取り付け、A/F =14.6で燃焼されたストイキ雰囲気の排ガスを排ガス温度 900℃で 100時間流通させる耐久試験を行った。
耐久試験後の各触媒装置を耐久試験と同一の排気系にそれぞれ取り付け、中心電極3と接地極20との間に25Vの電圧を印加して、それぞれ 400℃に加熱した。その状態で、ガソリンエンジンを25℃の室温において冷間始動し、始動直後の排ガスを1分間各触媒装置に流したときのHC、CO及びNOx の浄化率をそれぞれ測定した。結果を表1に示す。表1には、各実施例及び各比較例の電気加熱式触媒装置の構成もまとめて示している。
Figure 2009275559
表1から、実施例1〜3の触媒装置は比較例2の触媒装置に比べて浄化率が高く、実施例4の触媒装置は比較例3の触媒装置に比べて浄化率が高いことがわかる。すなわち上流コート部の貴金属の担持密度より下流コート部の貴金属の担持密度を高くすることで、低温の排ガスが流入したときの浄化性能が向上することが明らかである。また比較例1の触媒装置は比較例2の触媒装置より浄化性能が劣っていることから、貴金属の担持密度を下流側が上流側より高くすることは逆効果であることもわかる。
さらに実施例1〜3の結果を比較すると、実施例1の触媒装置が最も高い浄化率を示していることから、上流コート層と下流コート層の形成比率が1:1近傍に最適値があることが示唆される。
本発明の電気加熱式触媒装置は、実施例で例示した三元触媒のみならず、酸化触媒、NOx 選択還元触媒、NOx 吸蔵還元触媒など、触媒金属として貴金属を用いている触媒に用いることが可能である。
本発明の一実施例の電気加熱式触媒装置の断面図である。 本発明の一実施例の電気加熱式触媒装置の要部拡大断面図である。
符号の説明
1:三元触媒 2:外筒 3:中心電極
10:平箔 11:絶縁箔 12:波状箔
13:ハニカム通路 14:ハニカム基材 15:触媒コート層
16:上流コート部 17:下流コート部

Claims (4)

  1. 電気的に加熱可能な担体基材と、
    該担体基材の排ガス通路に形成され酸化物担体と該酸化物担体に担持された少なくとも貴金属とからなる触媒コート層と、
    該担体基材に通電することにより該担体基材を加熱する加熱手段と、を備え、
    該触媒コート層は該担体基材の排ガス上流側に形成された上流コート部と、該上流コート部の排ガス下流側に形成された下流コート部とからなり、該担体基材の単位嵩容積当たりにおける貴金属の担持量である担持密度は該上流コート部より該下流コート部の方が高いことを特徴とする電気加熱式触媒装置。
  2. 前記下流コート部は、前記触媒コート層の全長の30〜70%の範囲に形成されている請求項1に記載の電気加熱式触媒装置。
  3. 前記下流コート部における前記貴金属の担持密度は、前記貴金属がPt又はPdの場合、前記担体基材の嵩容積1リットルあたり 2.5g以上である請求項1又は請求項2に記載の電気加熱式触媒装置。
  4. 電気モータ及び内燃エンジンの少なくとも一方で駆動されるハイブリッド自動車の排気系に用いられる請求項1〜3のいずれかに記載の電気加熱式触媒装置。
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