JP2003135976A - 自動車用触媒 - Google Patents

自動車用触媒

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JP2003135976A
JP2003135976A JP2001339028A JP2001339028A JP2003135976A JP 2003135976 A JP2003135976 A JP 2003135976A JP 2001339028 A JP2001339028 A JP 2001339028A JP 2001339028 A JP2001339028 A JP 2001339028A JP 2003135976 A JP2003135976 A JP 2003135976A
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automobile
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oxidation
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Takumi Suzawa
匠 須沢
Masaichi Tanaka
政一 田中
Kazuhiko Koike
和彦 小池
Jun Hasegawa
順 長谷川
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Soken Inc
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Denso Corp
Nippon Soken Inc
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    • B01D53/34Chemical or biological purification of waste gases
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 NOをNO2 に酸化し、HCを酸化させない
軽微な酸化力と高耐熱性を兼ね備えた酸化触媒を実現
し、これを前段触媒として、後段触媒に、NO2 とHC
を安定して供給する。 【解決手段】 車両エンジンEの排気管P上流部に低活
性のNO酸化触媒1を、その下流にNOx選択還元型触
媒2を設ける。NO酸化触媒1は、コーディエライト等
の基材セラミックに置換元素を導入することにより、置
換元素に触媒成分を化学的結合可能な直接担持触媒で、
結合力に優れるため、触媒成分を高分散させることがで
き、劣化しにくい。よって、所望の低活性となるよう触
媒担持量を少なくしても、酸化性能を維持でき、NOx
選択還元型触媒2に、NO2 と還元剤であるHCを安定
供給できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の内燃機関か
ら排出されるガスを浄化するために用いられる自動車用
触媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】地球環境保護の観点から、内燃機関の排
気ガスをクリーン化するための触媒システムの開発が進
められている。触媒システムに用いられる自動車用触媒
体としては、従来よりガソリンエンジンにおいて三元触
媒が広く使用されており、理論空燃比付近においてH
C、CO、NOxを効率よく浄化することができる。一
方、ディーゼルエンジンやリーンバーンエンジンは、排
気に酸素が多量に含まれるため三元触媒が適用できず、
NOx低減のためのNOx触媒が種々、提案されてい
る。また、ディーゼルエンジンは、低燃費でCO2 排出
が少ない利点があるが、排気に煤等の粒子状物質(パテ
ィキュレート)が含まれることから、パティキュレート
を捕集して燃焼除去するパティキュレートフィルタが必
要となる。
【0003】NOx触媒として、HC等の還元剤を用い
てNOxを還元浄化するNOx選択還元型触媒が知ら
れ、その前段に酸化触媒を設置して、排気中のNOをN
2 に転化させてから、後段に供給する方式のNOx触
媒が提案されている。この方式では、反応性の高いNO
2 を後段のNOx選択還元型触媒に供給することで、N
Ox浄化効率の向上が期待できる。
【0004】また、パティキュレートフィルタ(DP
F)は、一般に、セラミックハニカム構造体の両端を交
互に目封じして、多孔質の隔壁を通過する際に煤を捕集
するようになっている。DPFの再生は、通常、定期的
に昇温して煤を燃焼させることによって行うが、その前
段に酸化触媒を設置して、排気中のNOをNO2 に変換
し、NO2 を用いて煤を酸化させる方式のDPFがあ
る。この方式では、酸素の代わりにNO2 を酸化剤とし
て用いるので、より低温での再生が可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、NOx選択還
元型触媒の前段に設置される酸化触媒は、NOをNO2
に酸化可能であり、HCを酸化させない程度の低活性で
あると、排気中のHCを還元剤として利用できるため、
望ましい。また、DPFの前段に設置される酸化触媒
も、低活性であることが望ましく、NO2 を安定して後
段のDPFに供給できる、システム全体でのサルフェー
トの生成を抑制できるといった効果が期待できる。
【0006】前段に設置される酸化触媒を所望の低活性
とするためには、通常、酸化触媒の担持量を少なくする
必要がある。しかしながら、触媒担持量を少量とした場
合、熱凝集により触媒が劣化すると直ぐに酸化力が低下
するため、NOの酸化が不十分となる。その結果、後段
に十分な量のNO2 を供給することができなくなるおそ
れがあり、耐久性が乏しかった。一方、耐久性を重視し
て触媒担持量を増加させると、所望の低活性とすること
ができず、NOx選択還元型触媒の還元剤であるHCを
酸化させずに後段へ供給することが困難になる。このた
め、所望の触媒性能と耐久性を両立させた低活性の酸化
触媒の開発が望まれている。
【0007】そこで、本発明は、NOをNO2 に酸化
し、HCを酸化させない軽微な酸化力を有し、かつ触媒
の劣化を抑制してその酸化力を維持できる酸化触媒を得
ること、そして、これを前段触媒として組み込むことに
より、高い浄化性能と熱耐久性を兼ね備えた自動車用触
媒を実現することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の自動
車用触媒は、車両内燃機関の排気通路途中に設けられる
複数の触媒体を備え、上記複数の触媒体のうちの上流側
に低活性の酸化触媒体を配置して、排気ガスの一部を酸
化させて下流側の触媒体に供給する自動車用触媒におい
て、上記上流側の触媒体が、基材セラミック表面に触媒
を直接担持可能なセラミック担体を用い、該セラミック
担体に低活性の酸化作用を有する触媒成分を直接担持し
てなる直接担持触媒であることを特徴とする。
【0009】上記構成によれば、上流側に配置される低
活性の酸化触媒体を、直接担持触媒としたので、触媒成
分を高分散させることができ、少ない触媒担持量で、高
い触媒性能が得られる。担体表面にγ−アルミナ等のコ
ーティング層を形成して触媒成分を担持させる従来の触
媒体では、必要な性能を得るための触媒量が多くなり、
しかも、触媒成分が熱で移動して、粒子径が大きくなる
ことにより容易に劣化するが、直接担持触媒では、触媒
成分を、例えば化学的結合により直接担持させるので、
結合強度が高く、粒成長による劣化を抑制することがで
きる。従って、所望の低活性となるように触媒担持量を
少なくしても、酸化性能を維持できるため、触媒システ
ム全体として高浄化率を長期間保つことができる。ま
た、コーティング層がないので低熱容量、低圧損で早期
に活性化することができる。
【0010】請求項2の自動車用触媒は、車両内燃機関
の排気通路途中に、複数の触媒層を一体化した多段一体
型触媒を備え、上記複数の触媒層のうちの前段側に低活
性の酸化触媒層を配置して、排気ガスの一部を酸化させ
て後段側の触媒層に供給する自動車用触媒において、上
記前段側の触媒層が、基材セラミック表面に触媒を直接
担持可能なセラミック担体を用い、該セラミック担体に
低活性の酸化作用を有する触媒成分を直接担持してなる
直接担持触媒であることを特徴とする。
【0011】多段一体型触媒を有する触媒システムにお
いても、複数の触媒体を配置した上記請求項1の構成と
同様、前段側の触媒層を直接担持触媒とすることで、低
酸化活性で劣化しにくい酸化触媒が得られる。よって、
高い浄化性能と熱耐久性を兼ね備えた自動車用触媒を実
現できる。
【0012】請求項3の自動車用触媒は、上記上流側の
触媒体または上記前段側の触媒層が、排気ガス中のNO
をNO2 に酸化し、HCの少なくとも一部を酸化させず
に上記下流側の触媒体または上記後段側の触媒層に供給
可能な低酸化活性を有している。NOを酸化し、HCの
酸化を抑制できる程度の軽微な酸化力とすることで、後
流側の触媒にNO2 を安定供給することができ、また硫
黄分の酸化によるサルフェートの生成等を抑制する効果
が得られる。
【0013】請求項4のように、上記下流側の触媒体ま
たは上記後段側の触媒層を、上記上流側の触媒体または
上記前段側の触媒層から供給されるNO2 を、排気ガス
中のHCによる還元で浄化するNOx選択還元型触媒と
することができる。NOxの浄化には、NOを反応性の
高いNO2 に変換することが有効であり、この時、HC
を酸化させないことで、HCを還元剤として利用するこ
とができるので効率的である。よって、長期間に渡って
NOxを高効率で浄化することができる。
【0014】請求項5のように、上記下流側の触媒体ま
たは上記後段側の触媒層は、上記上流側の触媒体または
上記前段側の触媒層から供給されるNO2 を酸化剤とし
て、捕集した排気ガス中の煤を燃焼させるパティキュレ
ートフィルタとすることもできる。パティキュレートフ
ィルタに本発明を適用し、上流の酸化触媒で生成したN
2 を供給すれば、長期間に渡って捕集した煤を低温で
効率よく燃焼させることができる。
【0015】請求項6のように、上記上流側の触媒体ま
たは上記前段側の触媒層に担持される酸化触媒成分とし
ては、貴金属元素または卑金属元素を使用することがで
きる。
【0016】請求項7では、上記上流側の触媒体または
上記前段側の触媒層に担持される酸化触媒成分が貴金属
元素を含有するものとする。この時、その担持量が0.
05〜1.0g/Lであると、所望の低酸化活性とする
ことができる。
【0017】請求項8では、上記上流側の触媒体または
上記前段側の触媒層に担持される酸化触媒成分が卑金属
元素を含有するものとする。この時、その担持量が0.
05〜10g/Lであると、所望の低酸化活性とするこ
とができる。
【0018】請求項9のように、上記セラミック担体と
して、基材セラミックを構成する元素のうち少なくとも
1種類またはそれ以上の元素が構成元素以外の元素と置
換されており、この置換元素に対して触媒成分を直接担
持可能であるものが用いられる。このようなセラミック
担体に触媒成分を担持させることにより、上記直接担持
触媒が得られる。
【0019】この場合、請求項10のように、上記置換
元素上に上記触媒成分が化学的結合により担持されるこ
とが好ましい。触媒成分が化学的に結合されることによ
り、保持性が向上し、また、触媒成分が担体に均一分散
して、凝集しにくくなるので、長期使用による劣化も小
さい。
【0020】請求項11のように、上記置換元素には、
その電子軌道にdまたはf軌道を有する少なくとも1種
類またはそれ以上の元素と用いることができる。電子軌
道にdまたはf軌道を有する元素は、触媒成分と結合し
やすいため、好ましい。
【0021】請求項12のように、上記セラミック担体
として、基材セラミック表面に触媒を直接担持可能な多
数の細孔を有しており、この細孔に対して触媒成分を直
接担持可能である担体を用いることもできる。
【0022】請求項13のように、上記細孔は、具体的
には、セラミック結晶格子中の欠陥、セラミック表面の
微細なクラック、およびセラミックを構成する元素の欠
損のうち、少なくとも1種類からなる。
【0023】請求項14のように、上記微細なクラック
の幅が100nm以下であると、担体強度を確保する上
で好ましい。
【0024】請求項15のように、触媒成分を担持可能
とするには、上記細孔が、担持する触媒イオンの直径の
1000倍以下の直径あるいは幅を有するとよく、この
時、上記細孔の数が、1×1011個/L以上であると、
従来と同等な量の触媒成分を担持可能となる。
【0025】請求項16のように、上記セラミック担体
は、コーディエライトを主成分とする基材セラミックを
ハニカム状に成形した構成とすることができる。コーデ
ィエライトを用いることで耐熱衝撃性が向上する。
【0026】
【発明の実施の形態】図面に基づいて本発明の第1の実
施の形態について説明する。図1(a)は、本発明を適
用した自動車用触媒の全体構成を示す概略図で、車両デ
ィーゼルエンジンまたはリーンバーンエンジンEの燃焼
室E1に、排気通路である排気管Pが接続されており、
その途中に、上流側より低活性のNO酸化触媒1(上流
側の触媒体)およびNOx選択還元型触媒2(下流側の
触媒体)が配設されている。低活性のNO酸化触媒1
は、例えば、排気マニホールド直下の比較的高温の部位
に配設され、NOx選択還元型触媒2に比べて小型に形
成される。NO酸化触媒1は、エンジンEから排出され
る排気中のNOを酸化してNO2 を変換可能な程度の低
酸化活性を有し、生成したNO2 を下流のNOx選択還
元型触媒2に供給する。NOx選択還元型触媒2は、供
給されるNO2 を、エンジンEの排気中に含まれるHC
を還元剤として還元し、無害化する。
【0027】NO酸化触媒1は、基材セラミック表面に
触媒を直接担持可能なセラミック担体と、該セラミック
担体に直接担持された触媒成分からなる直接担持触媒で
ある。触媒成分としては、Pt、Rh、Pd等の貴金属
元素、またはCu、Fe、Ni等の卑金属元素から選ば
れる1種類以上を使用することができ、NOをNO2
酸化可能で、かつHCの少なくとも一部を酸化せずに下
流の触媒へ供給可能な低酸化力となるように担持量が調
整される。このような担持量は触媒成分の種類によって
異なり、一般に、担持量が多いほどNOのNO2 への転
化率が向上するが、あまり多くなるとHCの酸化が進む
ので、NO転化率とHC浄化率のバランスが取れるよう
に、担持量を設定するのがよい。好適な担持量の範囲に
ついては後述する。
【0028】セラミック担体の基材としては、例えば、
理論組成が2MgO・2Al2 3・5SiO2 で表さ
れるコーディエライトを主成分とするものが用いられ
る。この基材セラミックを、ガス流れ方向に多数の流路
を有するハニカム構造に成形し、焼成してセラミック担
体とする。コーディエライトは、耐熱性に優れるため、
高温の排気管P内に配置される触媒担体として、好適で
ある。また、基材セラミックはコーディエライトに限る
ものではなく、それ以外のセラミック、例えば、アルミ
ナ、スピネル、チタン酸アルミニウム、炭化珪素、ムラ
イト、シリカ−アルミナ、ゼオライト、ジルコニア、窒
化珪素、リン酸ジルコニウム等を用いることができる。
また、担体形状は、ハニカム状に限らず、ペレット状、
粉体状、フォーム体状、中空繊維状、繊維状等、他の形
状とすることもできる。
【0029】セラミック担体は、基材セラミックの表面
に、触媒成分を直接担持可能な元素を多数有しており、
この元素に対して触媒金属を直接担持可能となってい
る。具体的には、元素置換によって、セラミック表面に
触媒担持能を有する元素を多数配置したセラミック担体
とすることができ、これら置換元素を有することによっ
て、γ−アルミナ等の高比表面積のコート層を形成する
ことなく、触媒成分を担持可能とする。セラミックの構
成元素と置換される元素、例えば、コーディエライトで
あれば、酸素を除く構成元素であるSi、Al、Mgと
置換される元素は、これら構成元素よりも担持される触
媒成分との結合力が大きく、触媒成分を化学的結合によ
り担持可能な元素がよい。具体的には、これら構成元素
と異なる元素で、その電子軌道にdまたはf軌道を有す
る元素が挙げられ、好ましくはdまたはf軌道に空軌道
を有するか、または酸化状態を2つ以上持つ元素が用い
られる。dまたはf軌道に空軌道を有する元素は、担持
される触媒成分とエネルギー準位が近く、電子の授与が
行われやすいため、触媒成分と結合しやすい。また、酸
化状態を2つ持つ元素も、電子の授与が行われやすく、
同様の作用が期待できる。
【0030】dまたはf軌道に空軌道を有する元素の具
体例には、W、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、N
i、Zr、Mo、Ru、Rh、Ce、Ir、Pt等が挙
げられ、これら元素のうちの少なくとも1種類またはそ
れ以上を用いることができる。これら元素のうち、W、
Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Mo、Ru、R
h、Ce、Ir、Ptは、酸化状態を2つ以上持つ元素
であり。酸化状態を2つ以上持つ元素の具体例として
は、その他、Cu、Ga、Ge、Se、Pd、Ag、A
u等が挙げられる。
【0031】これら置換元素で、セラミックの構成元素
を置換する場合には、予め、置換される構成元素の原料
の一部を置換量に応じて減らしておいたセラミック原料
中に、置換元素の原料を添加、混練する方法を採用する
ことができる。これを、通常の方法で、例えばハニカム
状に成形し、乾燥させた後、大気雰囲気中で脱脂、焼成
する。セラミック担体のセル壁の厚さは、通常、300
μm以下とし、壁厚が薄いほど熱容量が小さくなるた
め、好ましい。あるいは、予め、置換される構成元素の
原料の一部を置換量に応じて減らしておき、通常の方法
で、混練、成形、乾燥させた後、置換元素を含む溶液に
含浸させる方法によってもよい。これを溶液から取り出
した後、同様にして、乾燥、大気雰囲気中で脱脂、焼成
する。このように成形体に溶液を含浸させる方法を用い
ると、成形体表面に置換元素を多く存在させることがで
き、その結果、焼成時に表面で元素置換がおきて固溶体
を生じやすくなるので、好ましい。
【0032】置換元素の量は、総置換量が、置換される
構成元素の原子数の0.01%以上50%以下、好まし
くは5〜20%の範囲となるようにするのがよい。な
お、置換元素が、セラミックの構成元素と価数の異なる
元素である場合には、価数の差に応じて格子欠陥または
酸素欠陥が同時に生じるが、置換元素を複数使用し、置
換元素の酸化数の和と、置換される構成元素の酸化数の
和と等しくなるようにすれば、欠陥は生成しない。この
ように、全体として価数の変化がないようにすると、触
媒成分を置換元素との結合によってのみ担持させること
ができる。
【0033】このセラミック担体に、触媒成分となる貴
金属元素または卑金属元素を担持させることで、NO酸
化触媒1が容易に得られる。触媒成分を担持する場合に
は、触媒成分を溶媒に溶解した溶液に、セラミック担体
に含浸させる方法が用いられる。これにより、置換元素
上に触媒成分が化学的に結合して、γ−アルミナのコー
トなしに、必要量の触媒成分を担持することができる。
触媒成分を担持させるための溶媒は水、またはメタノー
ル等のアルコール系溶媒を用いることができる。触媒成
分を含浸させた担体は、次いで、乾燥させた後、300
〜800℃で焼付ける。
【0034】NOx選択還元型触媒2としては、通常公
知のものを使用することができる。一般的には、コーデ
ィエライトを主成分とするハニカム構造のセラミック担
体に、アルミナ等よりなるコーティング層を形成し、触
媒成分を担持したものが用いられる。触媒成分として
は、通常、Pt、Rh、Pd等の貴金属元素が用いら
れ、NO酸化触媒1で生成したNO2 を、排気ガス中に
元々含まれるHCを還元剤としてN2 に還元する。な
お、NOx選択還元型触媒2を、NO酸化触媒1と同
様、触媒担持能を有するセラミック担体を用い、これに
触媒成分を直接担持させて構成することも可能である。
【0035】上記構成の自動車用触媒は、NO酸化触媒
1を、セラミック担体に触媒成分を化学的結合により直
接担持させた直接担持触媒としたので、触媒成分とセラ
ミック担体の結合力を大きく向上させることができる。
従って、セラミック担体表面に触媒成分を均一に分散さ
せることができ、NOx選択還元型触媒2用の前段触媒
に要求される所望の低活性となるように、触媒成分の担
持量を少なくしても、熱で触媒粒子径が増大して酸化性
能が低下するのを抑制できる。よって、熱耐久性に優
れ、初期の浄化性能を長期間維持することができる。ま
た、NO酸化触媒1は、従来のコーティング層が不要で
セルの開口面積を広くできるので、低熱容量で早期活性
化が可能であるとともに、圧損低減に大きな効果を有す
る。
【0036】なお、図1(b)に第2の実施の形態とし
て示すように、前段の触媒層に低活性のNO酸化触媒層
21を、後段の触媒層にNOx選択還元型触媒層22を
配した二段一体型の触媒とすることもできる。ここで、
前段のNO酸化触媒層21、後段のNOx選択還元型触
媒層22は、それぞれ、第1の実施の形態のNO酸化触
媒1、NOx選択還元型触媒2と、同様の構成を有す
る。この場合も、低活性のNO酸化触媒層21を前段に
配置することで、後段において良好なNOx浄化性能を
長期間保つことができる。また、二段一体型の触媒とす
ると、触媒コンバータの構成がコンパクトになり、低コ
スト化に効果がある。
【0037】図2(a)、(b)は、本発明のNO酸化
触媒1に酸化活性種としてPtを直接担持させた場合
の、NOのNO2 への転化率と、HC浄化率をそれぞれ
示す図である。NO酸化触媒1は、コーディエライトの
構成元素であるSiの5%をWで置換し、ハニカム状に
成形したセラミック担体(セル壁厚100μm、セル密
度400cpsi)に、テトラアンミンPt硝酸水溶液
を含浸させ、焼成することにより作製し、新品時(新)
と、大気雰囲気で1000℃、24時間耐久後(耐久
後)における触媒性能を評価した。サンプルガス組成等
の評価試験条件は、以下の通りとした。 CO2 :8.8%、 CO :1100ppm O2 :9.8%、 THC:800ppm NOx:224ppm SV :20000〜40000
【0038】図には、比較のため、γ−アルミナのコー
ティング層を形成した従来構成のNO酸化触媒のNO転
化率とHC浄化率を併せて示した。従来構成のNO酸化
触媒は、γ−アルミナ粉にテトラアンミンPt硝酸水溶
液を混合して焼成したものを粉砕し、水に溶解して、γ
−アルミナゾルをバインダーとして通常公知のコーディ
エライト担体に担持させて作製した。評価試験条件は、
本発明品と同様とした。
【0039】図2(a)、(b)に明らかなように、一
般に、Pt担持量の増加に伴ってNO転化率が向上する
傾向が見られ、さらに、同じ担持量の従来の触媒(新)
に比べて、本発明のNO酸化触媒1(新)のNO転化率
が全体に高くなっている。これは、直接担持触媒である
本発明の触媒は、触媒成分の分散性が高く、触媒性能が
向上するためと考えられる。しかも、従来の触媒では、
耐久後にNO転化率が大幅に低下しているのに対し、本
発明のNO酸化触媒1は、耐久後も従来の触媒の耐久後
より高い転化率を維持することができ、高性能かつ高耐
久性であることがわかる。
【0040】図2(a)、(b)から、Pt担持量が
0.05g/L以上であれば、10%以上のNO転化率
となる。Pt担持量が0.08g/L以上であれば、耐
久後も10%以上のNO転化率を確保することができる
が、HC浄化率も上昇し、下流のNOx選択還元型触媒
2に供給できるHCが減少する。また、Pt担持量が1
g/L以下であれば、HC浄化率を80%以下に抑制す
ることができ、0.6g/L以下でHC浄化率は40%
以下、0.2g/L以下でHC浄化率は20%以下とな
る。よって、Pt等の貴金属元素を用いる場合、担持量
は、0.05〜1g/L、好適には0.08〜0.6g
/L、より好適には0.08〜0.2g/Lの範囲とす
るとよいことが分かる。
【0041】図3は、NO酸化触媒1におけるPt担持
量と、後段のNOx選択還元型触媒2におけるNOx浄
化率の関係を示すものである。図に明らかなように、P
t担持量の上昇とともにNOx浄化率も上昇するが、担
持量が0.1g/L付近でピークとなり、これを超える
と還元剤であるHCの供給量が減少するため、NOx浄
化率は再び低下する。図4から、NOx浄化率を10%
以上とするには、Pt担持量が0.08〜0.6g/L
であればよく、0.08〜0.2g/Lとすれば、NO
x浄化率を20%以上とすることができる。
【0042】図4(a)、(b)は、Ptに代えて、C
uを担持させた場合の評価結果を示すものである。この
場合も同様の傾向が見られ、担持量が0.05g/L以
上であれば、10%以上のNO転化率が得られ、Cu担
持量が0.2g/L以上であれば、耐久後も10%以上
のNO転化率を確保することができる。また、Cu担持
量を10g/L以下とすれば、HC浄化率を60%以下
に抑制でき、8g/L以下でHC浄化率は40%以下、
5g/L以下でHC浄化率は20%以下となる。よっ
て、Cu等の卑金属元素を用いる場合、担持量は、0.
05〜10g/L、好ましくは、0.2〜8g/L、よ
り好ましくは0.2〜5g/Lの範囲とするとよいこと
が分かる。
【0043】なお、上記実施の形態では、基材セラミッ
クに置換元素を導入することにより触媒成分を直接担持
可能としたセラミック担体を用いたが、セラミック担体
は、基材セラミックの表面に、触媒成分を直接担持可能
な多数の細孔を有するセラミック担体であってもよい。
この細孔は、具体的には、セラミック結晶格子中の欠陥
(酸素欠陥または格子欠陥)、セラミック表面の微細な
クラック、およびセラミックを構成する元素の欠損のう
ち、少なくとも1種類からなる。これら細孔は、少なく
とも1種類がセラミック担体に形成されていればよく、
複数種類を組み合わせて形成することもできる。γ−ア
ルミナ等の高比表面積のコート層を形成することなく触
媒成分を担持可能とするには、これら細孔の直径あるい
は幅が、担持される触媒成分イオンの直径(通常、0.
1nm程度)の1000倍(100nm)以下、好まし
くは、1〜1000倍(0.1〜100nm)であるこ
とが望ましい。また、細孔の深さは、触媒成分イオンの
直径の1/2以上、通常、0.05nm以上であること
が望ましい。また、この大きさで、従来と同等な量の触
媒成分(1.5g/L)を担持可能とするには、細孔の
数が、1×1011個/L以上、好ましくは1×1016
/L以上、より好ましくは1×1017個/L以上である
とよい。
【0044】セラミック表面に形成される細孔のうち、
結晶格子の欠陥には、酸素欠陥と格子欠陥(金属空格子
点と格子歪)がある。酸素欠陥は、セラミック結晶格子
を構成するための酸素が不足することにより生ずる欠陥
で、酸素が抜けたことにより形成される細孔に触媒成分
を担持できる。格子欠陥は、セラミック結晶格子を構成
するために必要な量以上の酸素を取り込むことにより生
じる格子欠陥で、結晶格子の歪みや金属空格子点によっ
て形成される細孔に触媒成分を担持することが可能とな
る。
【0045】具体的には、コーディエライトハニカム構
造体が、酸素欠陥あるいは格子欠陥の少なくとも1種類
を単位結晶格子に1個以上有するコーディエライト結晶
を4×10-6%以上、好ましくは、4×10-5%以上含
有する、あるいは、酸素欠陥あるいは格子欠陥の少なく
とも1種類をコーディエライトの単位結晶格子当たり4
×10-8個以上、好ましくは、4×10-7個以上含有す
ると、セラミック担体の細孔の数が上記所定数以上とな
る。次にこの細孔の詳細と形成方法について説明する。
【0046】結晶格子に酸素欠陥を形成するには、特願
2000−104994に記載したように、Si源、A
l源、Mg源を含むコーディエライト化原料を成形、脱
脂した後、焼成する工程において、焼成雰囲気を減圧
または還元雰囲気とする、原料の少なくとも一部に酸
素を含まない化合物を用い、低酸素濃度雰囲気で焼成す
ることにより、焼成雰囲気または出発原料中の酸素を不
足させるか、酸素以外のセラミックの構成元素の少な
くとも1種類について、その一部を該元素より価数の小
さな元素で置換する方法が採用できる。コーディエライ
トの場合、構成元素は、Si(4+)、Al(3+)、
Mg(2+)と正の電荷を有するので、これらを価数の
小さな元素で置換すると、置換した元素との価数の差と
置換量に相当する正の電荷が不足し、結晶格子としての
電気的中性を維持するため、負の電荷を有するO(2
−)を放出し、酸素欠陥が形成される。
【0047】また、格子欠陥については、酸素以外の
セラミック構成元素の一部を該元素より価数の大きな元
素で置換することにより形成できる。コーディエライト
の構成元素であるSi、Al、Mgの少なくとも一部
を、その元素より価数の大きい元素で置換すると、置換
した元素との価数の差と置換量に相当する正の電荷が過
剰となり、結晶格子としての電気的中性を維持するた
め、負の電荷を有するO(2−)を必要量取り込む。取
り込まれた酸素が障害となって、コーディエライト結晶
格子が整然と並ぶことができなくなり、格子歪が形成さ
れる。この場合の焼成雰囲気は、大気雰囲気として、酸
素が十分に供給されるようにする。あるいは、電気的中
性を維持するために、Si、Al、Mgの一部を放出
し、空孔が形成される。なお、これら欠陥の大きさは数
オングストーム以下と考えられるため、窒素分子を用い
たBET法のような通常の比表面積の測定方法では、比
表面積として測定できない。
【0048】酸素欠陥および格子欠陥の数は、コーディ
エライト中に含まれる酸素量と相関があり、上記した必
要量の触媒成分の担持を可能とするには、酸素量が47
重量%未満(酸素欠陥)または48重量%より多く(格
子欠陥)なるようにするのがよい。酸素欠陥の形成によ
り、酸素量が47重量%未満になると、コーディエライ
ト単位結晶格子中に含まれる酸素数は17.2より少な
くなり、コーディエライトの結晶軸のbo 軸の格子定数
は16.99より小さくなる。また、格子欠陥の形成に
より、酸素量が48重量%より多くなると、コーディエ
ライト単位結晶格子中に含まれる酸素数は17.6より
多くなり、コーディエライトの結晶軸のbo 軸の格子定
数は16.99より大きくまたは小さくなる。
【0049】図5(a)に本発明の第3の実施の形態の
自動車用触媒構成を示す。図5(a)において、車両デ
ィーゼルエンジンEの燃焼室E1に、排気通路である排
気管Pが接続されており、その途中に、上流側の触媒体
である低活性のNO酸化触媒1と、下流側の触媒体であ
る触媒付ディーゼルパティキュレートフィルタ(以下、
触媒付DPF)3が配設されている。低活性のNO酸化
触媒1は、上記第1、2の実施の形態と同様の構成で、
排気中のNOを酸化してNO2 を変換可能な程度の低酸
化活性を有する。生成したNO2 は、下流の触媒付DP
F3に供給され、パティキュレートの酸化剤として使用
される。
【0050】触媒付DPF3は、通常公知のウォールフ
ロータイプのものが使用され、一般に、多孔質セラミッ
クをハニカム構造に成形し、ハニカム構造体の両端にお
いて、排気流路となる各セルの入口側または出口側を交
互に体の両端を交互に目封じしてなる。排気ガス中のパ
ティキュレート、主として煤は、多孔質の隔壁を通過す
る間に捕集される。セラミック表面には、γ−アルミナ
等のコーティング層を介して、煤の燃焼を促進するため
の酸化触媒が担持してある。従って、前段のNO酸化触
媒1から供給されるNO2 を酸化剤とするとともに、酸
化触媒の作用で、比較的低温で煤の酸化反応を開始し、
連続的に、捕集した煤を燃焼させることができる。
【0051】この構成においても、低活性のNO酸化触
媒1を用いてNOをNO2 に転化させることで、下流の
触媒付DPF3に安定してNO2 を供給することができ
る。ここで、NO酸化触媒1は、セラミック担体に触媒
成分を化学的結合により直接担持させた直接担持触媒で
あるので、所望の低活性となるように、触媒成分を低担
持量としても、劣化しにくく、安定した煤の燃焼を長期
間持続できる。また、低活性であるため、サルフェート
の生成が抑制でき、効果的にシステム全体としての排出
ガスの削減が可能となる。また、NO酸化触媒1は、直
接担持触媒であるので、従来のコーティング層が不要
で、低熱容量かつ低圧損である。
【0052】なお、図5(b)に本発明の第4の実施の
形態として示すように、前段にNO酸化触媒層31、後
段に触媒付DPF層32を配置した、2段一体型の触媒
構成とすることもでき、同様の効果が得られる。また、
図5(a)の下流側の触媒付DPF32、図5(b)の
後段側の触媒付DPF層32に代えて、NOx浄化DP
Fとすることもできる。NOx浄化DPFは、DPFに
NO触媒を担持させたもので、煤等のパティキュレート
を捕集しながら、排気中のNOxをNO触媒で浄化す
る。この場合も、前段のNO酸化触媒1でNOをNO2
に転化させることで、効率よく、NOxを浄化すること
ができる。なお、NOx浄化DPFを用いる場合には、
煤の燃焼は必ずしもNO2 を酸化剤として使用する必要
はない。
【0053】以上のように、本発明によれば、NOx選
択還元型触媒、触媒付DPF、NOx浄化DPF等の前
段触媒として、低活性のNO酸化触媒を設置し、このN
O酸化触媒を直接担持触媒とすることにより、浄化性
能、耐久性ともに優れる自動車用触媒を実現することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施の形態における自
動車用触媒の全体概略構成図、(b)は本発明の第2の
実施の形態における自動車用触媒の要部概略図である。
【図2】(a)はPt担持量とNO転化率の関係を示す
図、(b)はPt担持量とHC浄化率の関係を示す図で
ある。
【図3】Pt担持量とNOx浄化率の関係を示す図であ
る。
【図4】(a)はCu担持量とNO転化率の関係を示す
図、(b)はCu担持量とHC浄化率の関係を示す図で
ある。
【図5】(a)は本発明の第3の実施の形態における自
動車用触媒の全体概略構成図、(b)は本発明の第4の
実施の形態における自動車用触媒の要部概略図である。
【符号の説明】
E エンジン E1 燃焼室 P 排気管(排気通路) 1 NO酸化触媒(上流側の触媒体) 2 NOx選択還元型触媒(下流側の触媒体) 21 NO酸化触媒層(上流側の触媒層) 22 NOx選択還元型触媒層(下流側の触媒層) 3 触媒付DPF 31 NO酸化触媒層(上流側の触媒層) 32 触媒付DPF層(下流側の触媒層)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 35/10 301 F01N 3/10 A F01N 3/02 301 3/24 C 321 3/28 301E 3/10 B01D 53/36 103B 3/24 ZAB 3/28 301 103C 101Z 101B B01J 23/64 103A (72)発明者 田中 政一 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 小池 和彦 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 長谷川 順 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3G090 AA03 AA06 BA01 EA02 3G091 AA18 AB02 AB04 AB13 BA07 GA01 GA04 GA05 GA06 GB05W GB06W GB07W GB09W GB10X GB17X HA10 HA15 HA28 4D048 AA06 AA14 AA18 AB01 AB02 AB05 AB06 AB07 BA27X BA30X BA31X BA32Y BA33X BA34Y BA35X BA36X BA38X BB02 BB17 CC32 CC46 4G069 AA03 AA08 BC31B BC32A BC33A BC60B BC66B BC68B BC69A BC71B BC72B BC75B CA03 CA07 CA13 DA06 EA19 EC06X EC09X EC30 FA01 FA03 FB14 FB17 FC08

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両内燃機関の排気通路途中に設けられ
    る複数の触媒体を備え、上記複数の触媒体のうちの上流
    側に、低活性の酸化触媒体を配置して、排気ガスの一部
    を酸化させて下流側の触媒体に供給する自動車用触媒で
    あって、上記上流側の触媒体が、基材セラミック表面に
    触媒を直接担持可能なセラミック担体を用い、該セラミ
    ック担体に低活性の酸化作用を有する触媒成分を直接担
    持してなる直接担持触媒であることを特徴とする自動車
    用触媒。
  2. 【請求項2】 車両内燃機関の排気通路途中に、複数の
    触媒層を一体化した多段一体型触媒を備え、上記複数の
    触媒層のうちの前段側に低活性の酸化触媒層を配置し
    て、排気ガスの一部を酸化させて後段側の触媒層に供給
    する自動車用触媒であって、上記前段側の触媒層が、基
    材セラミック表面に触媒を直接担持可能なセラミック担
    体を用い、該セラミック担体に低活性の酸化作用を有す
    る触媒成分を直接担持してなる直接担持触媒であること
    を特徴とする自動車用触媒。
  3. 【請求項3】 上記上流側の触媒体または上記前段側の
    触媒層が、排気ガス中のNOをNO2 に酸化し、HCの
    少なくとも一部を酸化させずに上記下流側の触媒体また
    は上記後段側の触媒層に供給可能な低酸化活性を有して
    いる請求項1または2記載の自動車用触媒。
  4. 【請求項4】 上記下流側の触媒体または上記後段側の
    触媒層が、上記上流側の触媒体または上記前段側の触媒
    層から供給されるNO2 を、排気ガス中のHCによる還
    元で浄化するNOx選択還元型触媒である請求項3記載
    の自動車用触媒。
  5. 【請求項5】 上記下流側の触媒体または上記後段側の
    触媒層が、上記上流側の触媒体または上記前段側の触媒
    層から供給されるNO2 を酸化剤として、捕集した排気
    ガス中の煤を燃焼させるパティキュレートフィルタであ
    る請求項3記載の自動車用触媒。
  6. 【請求項6】 上記上流側の触媒体または上記前段側の
    触媒層に担持される酸化触媒成分が貴金属元素または卑
    金属元素を含有する請求項1ないし5のいずれか記載の
    自動車用触媒。
  7. 【請求項7】 上記上流側の触媒体または上記前段側の
    触媒層に担持される酸化触媒成分が貴金属元素を含有
    し、その担持量が0.05〜1.0g/Lである請求項
    6記載の自動車用触媒。
  8. 【請求項8】 上記上流側の触媒体または上記前段側の
    触媒層に担持される酸化触媒成分が卑金属元素を含有
    し、その担持量が0.05〜10g/Lである請求項6
    記載の自動車用触媒。
  9. 【請求項9】 上記セラミック担体は、基材セラミック
    を構成する元素のうち少なくとも1種類またはそれ以上
    の元素が構成元素以外の元素と置換されており、この置
    換元素に対して触媒成分を直接担持可能である請求項1
    ないし8のいずれか記載の自動車用触媒。
  10. 【請求項10】 上記置換元素上に上記触媒成分が化学
    的結合により担持されている請求項9記載の自動車用触
    媒。
  11. 【請求項11】 上記置換元素はその電子軌道にdまた
    はf軌道を有する少なくとも1種類またはそれ以上の元
    素である請求項9または10記載の自動車用触媒。
  12. 【請求項12】 上記セラミック担体は、基材セラミッ
    ク表面に触媒を直接担持可能な多数の細孔を有してお
    り、この細孔に対して触媒成分を直接担持可能であるこ
    とを特徴とする請求項1ないし8のいずれか記載の自動
    車用触媒。
  13. 【請求項13】 上記細孔が、セラミック結晶格子中の
    欠陥、セラミック表面の微細なクラック、およびセラミ
    ックを構成する元素の欠損のうち、少なくとも1種類か
    らなる請求項12記載の自動車用触媒。
  14. 【請求項14】 上記微細なクラックの幅が100nm
    以下である請求項13記載の自動車用触媒。
  15. 【請求項15】 上記細孔が、担持する触媒イオンの直
    径の1000倍以下の直径あるいは幅を有し、上記細孔
    の数が、1×1011個/L以上である請求項13記載の
    自動車用触媒。
  16. 【請求項16】 上記セラミック担体の上記基材セラミ
    ックがコーディエライトを成分として含む請求項1ない
    し15のいずれか記載の自動車用触媒。
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