JP2009250709A - 波形解析装置、波形解析プログラム、干渉計装置、パターン投影形状測定装置、及び波形解析方法 - Google Patents

波形解析装置、波形解析プログラム、干渉計装置、パターン投影形状測定装置、及び波形解析方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009250709A
JP2009250709A JP2008097092A JP2008097092A JP2009250709A JP 2009250709 A JP2009250709 A JP 2009250709A JP 2008097092 A JP2008097092 A JP 2008097092A JP 2008097092 A JP2008097092 A JP 2008097092A JP 2009250709 A JP2009250709 A JP 2009250709A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waveform
spectrum
narrowing
waveform analysis
signal component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008097092A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5194963B2 (ja
Inventor
Shigeru Nakayama
繁 中山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2008097092A priority Critical patent/JP5194963B2/ja
Publication of JP2009250709A publication Critical patent/JP2009250709A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5194963B2 publication Critical patent/JP5194963B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Testing Of Optical Devices Or Fibers (AREA)
  • Instruments For Measurement Of Length By Optical Means (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、解析誤差を確実に抑えることのできるフーリエ変換法による波形解析方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明の波形解析方法の一態様は、キャリアが重畳された入力波形へフーリエ変換法による波形解析処理を施すことにより、前記入力波形の位相情報を抽出し、その位相情報に基づきその位相情報に含まれる信号成分を算出する波形解析方法であって、前記入力波形のフーリエスペクトルから+1次スペクトルと−1次スペクトルとを分離する(S16,S20)に当たり、それらスペクトルの少なくとも一方を狭帯化する狭帯化手順(S14,S18)を有することを特徴とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、干渉計装置、パターン投影形状測定装置などに適用される波形解析装置、波形解析プログラム、干渉計装置、パターン投影形状測定装置、及び波形解析方法に関する。
武田らによって発明されたフーリエ変換法による縞解析処理がよく知られている(非特許文献1を参照。)。1枚の縞画像から縞の位相分布を算出するため、この縞解析処理にはキャリアの重畳された干渉縞が使用される。縞解析処理では、縞画像の強度分布がフーリエ変換され、得られたフーリエスペクトルから+1次又は−1次のスペクトルのみが抽出され、そのスペクトルがフーリエ逆変換され、得られた複素振幅分布が所定の演算式へ当てはめられる。これによって算出された位相分布から、既知であるキャリア成分を差し引けば、位相分布に含まれる信号成分を既知とすることができる。
Mitsuo Takeda et al. "Fourier-transform method of fringe-pattern analysis for computer-based topography and interferometry", Journal of the Optical Society of America.Vol. 72, No. 1, January 1982
しかし、必要な情報と不要な情報とを空間周波数のみによって分離するこのフーリエ変換法では、信号成分の空間周波数が広帯域に亘る場合などに、必要な情報の一部が誤って除去されたり、不要な情報の一部が除去しきれなかったりすることがあり、そのことが大きな解析誤差を引き起こしていた。
そこで本発明は、解析誤差を確実に抑えることのできるフーリエ変換法による波形解析装置、波形解析プログラム、及び波形解析方法を提供することを目的とする。また、本発明は、測定精度の高い干渉計装置及びパターン投影形状測定装置を提供することを目的とする。
本発明の波形解析装置の一態様は、キャリアが重畳された入力波形へフーリエ変換法による波形解析処理を施すことにより、前記入力波形の位相情報を抽出し、その位相情報に基づきその位相情報に含まれる信号成分を算出する波形解析装置であって、前記入力波形のフーリエスペクトルから+1次スペクトルと−1次スペクトルとを分離するに当たり、それらスペクトルの少なくとも一方を狭帯化する狭帯化手段を備えたことを特徴とする。
また、本発明の波形解析プログラムの一態様は、キャリアが重畳された入力波形へフーリエ変換法による波形解析処理を施すことにより、前記入力波形の位相情報を抽出し、その位相情報に基づきその位相情報に含まれる信号成分を算出する波形解析プログラムであって、前記入力波形のフーリエスペクトルから1次スペクトルと−1次スペクトルとを分離するに当たり、それらスペクトルの少なくとも一方を狭帯化する狭帯化手順を含むことを特徴とする。
また、本発明の干渉計装置の一態様は、本発明の波形解析装置の一態様を備えたことを特徴とする。
また、本発明のパターン投影形状測定装置の一態様は、本発明の波形解析装置の一態様を備えたことを特徴とする。
また、本発明の波形解析方法の一態様は、キャリアが重畳された入力波形へフーリエ変換法による波形解析処理を施すことにより、前記入力波形の位相情報を抽出し、その位相情報に基づきその位相情報に含まれる信号成分を算出する波形解析方法であって、前記入力波形のフーリエスペクトルから+1次スペクトルと−1次スペクトルとを分離するに当たり、それらスペクトルの少なくとも一方を狭帯化することを特徴とする。
本発明によれば、解析誤差を確実に抑えることのできるフーリエ変換法による波形解析装置、波形解析プログラム、及び波形解析方法が実現する。また、本発明によれば、測定精度の高い干渉計装置及びパターン投影形状測定装置が実現する。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を説明する。本実施形態は、干渉計装置の実施形態である。
先ず、干渉計装置の構成を説明する。図1は、本実施形態の干渉計装置の概略構成図である。
図1に示すとおり、干渉計装置には、レーザ光源1、ビームエキスパンダ2、偏光ビームスプリッタ3、1/4波長板4、フィゾー板5、波面変換レンズ6、ビーム径変換光学系8、二次元画像検出器9が備えられる。また、図示省略したが、この干渉計装置にはコンピュータも備えられる。この干渉計装置にセットされる測定対象物7は、例えば、非球面ミラー、非球面レンズなどの光学素子であり、不図示のステージによって支持されている。
このうち、レーザ光源1は、直線偏光した光束Lを出射する。その光束Lは、ビームエキスパンダ2を通過することによりその径を拡大させる。径の拡大された光束Lは、偏光ビームスプリッタ3へ入射し、その偏光ビームスプリッタ3の偏光分離面3aで反射する。なお、光束Lの偏光面は、偏光分離面3aで反射するように予め選ばれている。偏光分離面3aで反射した光束Lは、1/4波長板4を経てフィゾー板5のフィゾー面5aへ入射すると、フィゾー面5aを透過する光束LMと、フィゾー面5aを反射する光束LRとに分離される。以下、光束LMを「測定用光束LM」と称し、光束LRを「参照用光束LR」と称す。
測定用光束LMは、波面変換レンズ6を通過することにより、球面波となる。その測定用光束LMは、測定対象物7の測定対象面7aへ略垂直に入射する。なお、測定対象物7の光軸方向の位置は、入射球面波の波面と測定対象面7aとの乖離が小さくなるような位置に設定されている。
その測定用光束LMは、測定対象面7aを反射することにより光路を折り返し、波面変換レンズ6、フィゾー板5、1/4波長板4を経て偏光ビームスプリッタ3へ入射する。その測定用光束LMは、1/4波長板4を往復することにより偏光面を90°回転させているので、偏光ビームスプリッタ3の偏光分離面3aを透過し、ビーム径変換光学系8へ入射する。その測定用光束LMは、ビーム径変換光学系8を通過することによりその径を縮小させ、その状態で二次元画像検出器9へ入射する。
一方、参照用光束LRは、1/4波長板4を経て偏光ビームスプリッタ3へ入射する。その参照用光束LRは、1/4波長板4を往復することにより偏光面を90°回転させているので、偏光ビームスプリッタ3の偏光分離面3aを透過し、ビーム径変換光学系8へ入射する。その参照用光束LMは、ビーム径変換光学系8を通過することによりその径を縮小させ、その状態で二次元画像検出器9へ入射する。
したがって、二次元画像検出器9上には、測定用光束LMと参照用光束LRとによる干渉縞が生起する。この干渉縞のパターンには、測定対象面7aの形状(例えば図2参照)が反映されている(なお、図2の横軸は、光軸からの距離を二次元画像検出器9の画素数で表したものであり、図2の縦軸は、位相を光源波長λで表したものである。)。
二次元画像検出器9は、干渉縞を撮像して縞画像を取得する。その縞画像は、不図示のコンピュータへ入力される。不図示のコンピュータは、入力された縞画像に対し解析処理を施す。なお、コンピュータには、その解析処理のプログラムが予めインストールされている。
ここで、フィゾー板5の配置角度は、フィゾー面5aに対する光束Lの入射角度が0以外の所定角度となるように設定されている。この場合、測定用光束LMが二次元画像検出器9に入射するときの角度と、参照用光束LRが二次元画像検出器9に入射するときの角度とに差異が生じる。このため、干渉縞にはストライプ状のキャリア縞(空間キャリア)が重畳する。
例えば、測定対象面7aの形状が図2に示すとおりであったとすると、キャリア縞の重畳により、干渉縞は、例えば図3に示すとおりになる(なお、図3の横軸は、光軸からの距離を二次元画像検出器9の画素数で表したものであり、図3の縦軸は、干渉強度である。)。このような干渉縞では、必要な情報の空間周波数が、不要な情報の空間周波数よりも高くなるので、フーリエ変換法による解析処理の適用が可能となる。
なお、フィゾー板5の傾斜方向は、二次元画像検出器9のx軸とy軸との双方に対して45°の角度を成すように選択される。この場合、キャリア縞は、x方向とy方向との双方に亘って共通の空間周波数を有することになる。
次に、コンピュータによる解析処理を説明する。
図4は、本実施形態の解析処理のフローチャートである。各ステップを順に説明する。
ステップS10:
コンピュータは、縞画像を入力する。縞画像の強度分布g(x,y)は、式(1)で表される。
Figure 2009250709
式(1)において、a(x,y)は、干渉縞の背景ムラ(未知)であり、b(x,y)は、干渉縞の振幅ムラ(未知)であり、φ(x,y)は、干渉縞の位相分布(未知)である。このうち、位相分布φ(x,y)は、式(2)に示すとおりキャリア成分φ(x,y)(既知)と信号成分φ(x,y)(未知)との和で表される。
Figure 2009250709
なお、ここでは解析対象が干渉縞なので、信号成分φ(x,y)は、測定対象面7aの形状の設計データφ(x,y)(既知)と、測定対象面7aの形状の設計データからの乖離量δ(x,y)(未知)との和からなる。通常、乖離量δ(x,y)は小さいので、設計データφ(x,y)(既知)は、信号成分φ(x,y)(未知)と類似する。
ステップS11:
コンピュータは、強度分布g(x,y)をフーリエ変換することにより、図5、図6に示すようなフーリエスペクトルh(ω)を取得する。図5は、フーリエスペクトルh(ω)の実部を示しており、図6は、フーリエスペクトルh(ω)の虚部を示している。
ステップS12:
コンピュータは、図5、図6に示すフーリエスペクトルh(ω)から0次スペクトルを除去する。その除去処理は、所定帯域の強度を0とし、他の帯域の強度を維持するようなバンドパスフィルタ処理である。これによって、フーリエスペクトルh(ω)から背景ムラa(x,y)が除去される。
ステップS13:
コンピュータは、除去後のフーリエスペクトルh’(ω)をフーリエ逆変換することにより、複素振幅分布g(x,y)を取得する。複素振幅分布g(x,y)は、式(3)で表される。
Figure 2009250709
式(3)の右辺において、第1項が+1次スペクトルに対応し、第2項が−1次スペクトルに対応する。0次スペクトルに対応する項は、除去されている。
ステップS14:
コンピュータは、複素振幅分布g(x,y)に対し−1次スペクトルの狭帯化処理を施す。この狭帯化処理では、複素振幅分布g(x,y)に対して式(4)で表される狭帯化係数α(x,y)が乗算される。
Figure 2009250709
但し、式(4)中のφ(x,y)は、信号成分φ(x,y)と類似する既知のモデルである。ここでは、モデルφ(x,y)に、設計データφ(x,y)(既知)が使用されるものとする。
そして、狭帯化処理後の複素振幅分布g(x,y)は、式(5)で表される。
Figure 2009250709
式(5)の右辺において、第1項が+1次スペクトルに対応し、第2項が−1次スペクトルに対応する。
ここで、モデルφ(x,y)が信号成分φ(x,y)と類似することを考慮すれば、+1次スペクトルに対応する第1項の位相成分(φ+φ+φ)は(φ+2φ)に類似し、−1次スペクトルに対応する第2項の位相成分(φ−φ+φ)はφに類似していることがわかる。このことは、+1次スペクトルが広帯化され、−1次スペクトルが狭帯化されたことを示している。
ステップS15:
コンピュータは、複素振幅分布g(x,y)をフーリエ変換することにより、図7、図8に示すようなフーリエスペクトルh(ω)を取得する。図7は、フーリエスペクトルh(ω)の実部を示しており、図8は、フーリエスペクトルh(ω)の虚部を示している。図7、図8に明らかなとおり、フーリエスペクトルh(ω)では、+1次スペクトルが広帯化されており、−1次スペクトルが狭帯化されている。
ステップS16:
コンピュータは、図7、図8に示すフーリエスペクトルh(ω)から−1次スペクトルを除去する。除去処理には、所定帯域の強度を0とし、他の帯域の強度を維持するようなバンドパスフィルタ処理である。−1次スペクトルは狭帯化されているので、このバンドパスフィルタ処理では、不要な情報を確実に除去しながら、必要な情報の欠落を防ぐことができる。
ステップS17:
コンピュータは、除去後のフーリエスペクトルh’(ω)をフーリエ逆変換することにより、複素振幅分布g(x,y)を取得する。この複素振幅分布g(x,y)は、式(6)で表される。
Figure 2009250709
式(6)の右辺は、広帯化された+1次スペクトルを表している。
ステップS18:
コンピュータは、複素振幅分布g(x,y)に対し+1次スペクトルの狭帯化処理を施す。この狭帯化処理では、複素振幅分布g(x,y)に対して式(7)で表される狭帯化係数β(x,y)が乗算される。
Figure 2009250709
そして、狭帯化処理後の複素振幅分布g(x,y)は、式(8)で表される。
Figure 2009250709
式(8)の右辺は、狭帯化された+1次スペクトルを表している。
ここで、モデルφ(x,y)が信号成分φ(x,y)と類似することを考慮すれば、この項の位相成分(φ−φ+φ)はφに類似していることがわかる。このことは、+1次スペクトルが狭帯化されたことを示している。
ステップS19:
コンピュータは、複素振幅分布g(x,y)をフーリエ変換することにより、図9、図10に示すようなフーリエスペクトルh(ω)を取得する。図9は、フーリエスペクトルh(ω)の実部を示しており、図10は、フーリエスペクトルh(ω)の虚部を示している。図9、図10に明らかなとおり、フーリエスペクトルh(ω)では、+1次スペクトルが狭帯化されている。
ステップS20:
コンピュータは、フーリエスペクトルh(x,y)から、+1次スペクトルのみを抽出する。その抽出処理は、所定帯域の強度を0とし、他の帯域の強度を保持するバンドパスフィルタ処理である。+1次スペクトルは狭帯化されているので、このバンドパスフィルタ処理では、不要な情報を確実に除去しながら、抽出必要な情報の欠落を防ぐことができる。
ステップS21:
コンピュータは、抽出された+1次スペクトルをフーリエ逆変換することにより、複素振幅分布g(x,y)を取得する。
ステップS22:
コンピュータは、複素振幅分布g(x,y)に対し正規化処理を施す。この正規化処理では、式(9)で表される正規化係数γ(x,y)が複素振幅分布g(x,y)に乗算される。
Figure 2009250709
つまり、正規化係数γによる正規化処理は、狭帯化係数α、βによる狭帯化処理を相殺するような処理である。
そして、正規化処理後の複素振幅分布g(x,y)は、式(10)で表される。
Figure 2009250709
式(10)に明らかなとおり、正規化処理によれば、狭帯化処理よって発生した成分(モデルφ)が消去される。
ステップS23:
コンピュータは、複素振幅分布g(x,y)を次式(11)に当てはめることにより、位相分布φ(x,y)を算出する。
Figure 2009250709
但し、関数I[g]はgの虚部を示し、関数R[g]はgの実部を示す。
ステップS24:
コンピュータは、算出された位相分布φ(x,y)のアンラッピングを行い、アンラッピング後の位相分布φ(x,y)と、キャリア成分φ(x,y)(既知)と、式(2)とに基づき、信号成分φ(x,y)の値を算出する。以下、この値を、「実測信号成分φ’(x,y)」と称す。この実測信号成分φ’(x,y)が、測定対象面7aの形状を表す。
以上、本実施形態の解析処理では、フーリエスペクトルから不要なスペクトルを除去する(ステップS16)に当たり、そのスペクトルを狭帯化するので(ステップS14)、不要な情報を確実に除去しながら、必要な情報の欠落を防ぐことができる。
また、本実施形態の解析処理では、フーリエスペクトルから必要なスペクトルを抽出する(ステップS20)に当たり、そのスペクトルを狭帯化するので(ステップS18)、不要な情報を確実に除去しながら、必要な情報の欠落を防ぐことができる。
図11は、従来のフーリエ変換法による解析処理の解析誤差を示す図であり、図12は、本実施形態の解析処理の解析誤差を示す図である。図11、図12の横軸は、光軸からの距離を二次元画像検出器9の画素数で表したものであり、図11、図12の縦軸は、解析誤差(単位は位相)を、光源波長λで表したものである。
図11、図12に明らかなとおり、本実施形態の解析処理の解析誤差は、従来のそれよりも格段に小さい。
したがって、本実施形態の干渉計装置によれば、測定対象面7aの形状を高精度に測定することができる。
なお、本実施形態の解析処理では、モデルφ(x,y)に設計データφ(x,y)を使用したが、信号成分φ(x,y)と類似した他のデータを使用してもよい。
例えば、同じ縞画像から他の解析処理(例えば、従来のフーリエ変換法によるもの)で取得された実測信号成分を、モデルφ(x,y)に使用してもよい。
また、同じ測定対象面7aを他の形状測定装置(例えば、座標計測器)で測定することにより取得された実測信号成分を、モデルφ(x,y)に使用してもよい。
また、実測信号成分を冪級数やツェルニケ多項式などの多項式でフィッティングし、フィッティング後の実測信号成分をモデルφ(x,y)に使用してもよい。
なお、使用されるモデルが信号成分φ(x,y)に類似しているほど、解析誤差は小さくなるので好ましい。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態を説明する。本実施形態も、干渉計装置の実施形態である。ここでは、第1実施形態との相違点のみ説明する。相違点は、解析処理の内容にある。
図13は、本実施形態の解析処理のフローチャートである。このフローチャートは、図4のフローチャートにおいて、ステップ101,102,103を追加したものに相当する。以下、図13の各ステップを順に説明する。
ステップS10:
コンピュータは、第1実施形態のステップS10と同様に、縞画像を入力する。縞画像の強度分布g(x,y)は、式(1),式(2)で表される。
ステップS101:
コンピュータは、モデルφ(x,y)を初期値に設定する。ここでは、初期値として、設計データφ(x,y)(既知)を使用することとする。
ステップS11:
コンピュータは、第1実施形態のステップS11と同様に、強度分布g(x,y)をフーリエ変換してフーリエスペクトルh(ω)を取得する(図5,図6)。
ステップS12:
コンピュータは、第1実施形態のステップS11と同様に、フーリエスペクトルh(ω)から0次スペクトルを除去する。
ステップS13:
コンピュータは、第1実施形態のステップS13と同様に、除去後のフーリエスペクトルh’(ω)をフーリエ逆変換して複素振幅分布g(x,y)を取得する(式(3))。
ステップS14:
コンピュータは、第1実施形態のステップS14と同様に、複素振幅分布g(x,y)に対し−1次スペクトルの狭帯化処理を施す(式(4)、式(5))。この狭帯化処理で使用されるモデルは、設定中のモデルφ(x,y)である。
ステップS15:
コンピュータは、第1実施形態のステップS15と同様に、複素振幅分布g(x,y)をフーリエ変換することによりフーリエスペクトルh(ω)を取得する(図7,図8)。
ステップS16:
コンピュータは、第1実施形態のステップS16と同様に、フーリエスペクトルh(ω)から−1次スペクトルを除去する。
ステップS17:
コンピュータは、第1実施形態のステップS17と同様に、除去後のフーリエスペクトルh’(ω)をフーリエ逆変換することにより、複素振幅分布g(x,y)を取得する(式(6))。
ステップS18:
コンピュータは、第1実施形態のステップS18と同様に、複素振幅分布g(x,y)に対し+1次スペクトルの狭帯化処理を施す(式(7)、式(8))。この狭帯化処理で使用されるモデルは、設定中のモデルφ(x,y)である。
ステップS19:
コンピュータは、第1実施形態のステップS19と同様に、複素振幅分布g(x,y)をフーリエ変換することによりフーリエスペクトルh(ω)を取得する(図9,図10)。
ステップS20:
コンピュータは、第1実施形態のステップS20と同様に、フーリエスペクトルh(x,y)から+1次スペクトルのみを抽出する。
ステップS21:
コンピュータは、第1実施形態のステップS21と同様に、抽出された+1次スペクトルをフーリエ逆変換することにより、複素振幅分布g(x,y)を取得する。
ステップS22:
コンピュータは、第1実施形態のステップS22と同様に、複素振幅分布g(x,y)に対し正規化処理を施す(式(9)、式(10))。この正規化処理で使用されるモデルは、設定中のモデルφ(x,y)である。
ステップS23:
コンピュータは、第1実施形態のステップS23と同様に、複素振幅分布g(x,y)から位相分布φ(x,y)を算出する(式(11))。
ステップS24:
コンピュータは、第1実施形態のステップS24と同様に、位相分布φ(x,y)のアンラッピングを行い、実測信号成分φ’(x,y)を取得する。
ステップS102:
コンピュータは、現在の実測信号成分φ’(x,y)と、その前回値との差異が閾値以下であるか否かを判別し、閾値以下である場合は現在の実測信号成分φ’(x,y)を最終結果とみなしてフローを終了する。一方、両者の差異が閾値より大きい場合は、ステップS103へ移行する。
ステップS103:
コンピュータは、モデルφ(x,y)の値を、現在の実測信号成分φ’(x,y)と同じ値に設定する。これによって、モデルφ(x,y)が更新される。その後、コンピュータは、ステップS11へ戻る。
以上、本実施形態のコンピュータは、モデルφ(x,y)を更新しながら、ステップS11〜S24の処理を繰り返す。そして、各回の処理で使用されるモデルφ(x,y)の値は、前回の処理で取得された実測信号成分φ’(x,y)と同じ値に設定される。そして、実測信号成分φ’(x,y)が収束した時点で、繰り返しを終了する。
ここで、1回目の処理で取得される実測信号成分φ’(x,y)は、モデルφ(x,y)の初期値(ここでは設計データφ(x,y))よりも、信号成分φ(x,y)に近いと考えられる。したがって、2回目の処理で使用されるモデルφ(x,y)は、1回目の処理で使用されるモデルφ(x,y)よりも、信号成分φ(x,y)に近づく。
前述したとおり、モデルφ(x,y)が信号成分φ(x,y)に近いほど解析誤差は小さくなるので、2回目の処理の解析誤差は、1回目の処理の解析誤差よりも小さくなるはずである。
したがって、ステップS11〜S24の処理を繰り返すことにより、実測信号成分φ’(x,y)を信号成分φ(x,y)に徐々に近づけることができる。したがって、本実施形態の解析処理は、第1実施形態の解析処理よりもさらに高精度に測定対象面7aの形状を測定することができる。
なお、本実施形態の解析処理では、ステップS11〜S24の処理を終了するタイミングを、実測信号成分φ’(x,y)が収束した時点としたが、ステップS11〜S24の繰り返し回数が所定回数となった時点としてもよい。
また、本実施形態の解析処理では、モデルφ(x,y)の初期値に設計データφ(x,y)を使用したが、信号成分φ(x,y)と類似した他のデータを使用してもよい。
例えば、同じ縞画像から他の解析処理(例えば、従来のフーリエ変換法)で取得された実測信号成分を、モデルφ(x,y)の初期値に使用してもよい。
また、同じ測定対象面7aを他の形状測定装置(例えば、座標計測器)で測定することにより取得された実測信号成分を、モデルφ(x,y)の初期値に使用してもよい。
また、実測信号成分を冪級数やツェルニケ多項式などの多項式でフィッティングし、フィッティング後の実測信号成分をモデルφ(x,y)の初期値に使用してもよい。さらに、繰り返し処理におけるモデルφ(x,y)の更新時においても、実測信号成分を多項式でフィッティングし、フィッティング後の実測信号成分を更新後のモデルとしてもよい。
[第1実施形態又は第2実施形態に共通の補足]
なお、上述した何れかの実施形態の狭帯化処理では、モデルφ(x,y)として、信号成分φ(x,y)に対応したものを使用したが、信号成分φ(x,y)とキャリア成分φ(x,y)とを合わせたものに対応したものを使用してもよい。その際、キャリア成分も含めた位相分布を解析することになるので、キャリア成分を厳密に既知とする必要がなくなるなどの利点がある。
但し、その場合、狭帯化されたスペクトルの位置(周波数)が、ゼロへとシフトするので、バンドパスフィルタ処理のパスバンドもずらしておく必要がある。
また、上述した何れかの実施形態の干渉計装置は、測定対象面7aの形状(つまり高さの空間分布)を測定するものであったが、測定対象面7aの任意の点の高さの時間変化を測定してもよい。
その場合、キャリア縞(つまり空間キャリア)を発生させる代わりに、時間キャリアを発生させながら、その点に対応する画素値の時間変化波形を測定し、その時間変化波形を解析対象とすればよい。
また、この測定を各画素について行えば、測定対象面7aの形状変化(測定対象面7aの移動による形状変化も含む)を測定することができる。このような測定は、マイクロミラーアレイなど、表面形状が可変の素子を測定するのに好適である。
なお、干渉計装置で時間キャリアを発生させるには、フィゾー板5又は測定対象物7をピエゾ素子などで光軸方向に変位させればよい。因みに、空間キャリアを発生させない場合は、フィゾー面5aを傾斜させる必要は無い。
また、上述した何れかの実施形態のステップS11〜S20の処理では、最終的に抽出されるスペクトルを+1次スペクトルとしたが、−1次スペクトルとしてもよい。その場合、ステップS14における狭帯化の対象は、+1次スペクトルとなり、ステップS16における除去対象は+1次スペクトルとなり、ステップS18における狭帯化の対象は、−1次スペクトルとなり、ステップS20における抽出対象は−1次スペクトルとなる。また、狭帯化係数(式(4),(7))における虚数「i」の符号は、反転する。
また、上述した何れかの実施形態の解析処理は、「不要なスペクトルを狭帯化してから除去し、その後に必要なスペクトルを狭帯化してから抽出する」という2つの手順によって構成されたが、「必要なスペクトルを狭帯化してから抽出する」という1つの手順によって構成されてもよい。但し、前者の方が解析誤差を小さくすることができる。
また、上述した何れかの実施形態の干渉計装置には、フィゾー型の干渉計が適用されたが、トワイマングリーン型など他のタイプの干渉計が適用されてもよい。因みに、トワイマングリーン型の干渉計において空間キャリアを発生させるには、参照面を傾斜させればよく、時間キャリアを発生させるには、参照面を光軸方向へ移動させればよい。
[第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態を説明する。本実施形態は、パターン投影形状測定装置の実施形態である。
図14は、本実施形態のパターン投影形状測定装置の概略構成図である。図14に示すとおり、パターン投影形状測定装置には、測定対象物11を支持するステージ12と、投影部13と、撮像部14とが備えられる。また、パターン投影形状測定装置には、不図示のコンピュータも備えられる。測定対象物11の表面11aが、測定対象面である。
投影部13は、光源21と、照明光学系22と、パターン形成部23と、投影光学系24を備えており、ステージ12上の測定対象面11aを斜め方向から照明する。
このうち、パターン形成部23は、測定対象面11aに向かう光束の強度を、空間方向にかけて所定の空間周波数で正弦波状に強度変調する。これによって、測定対象面11aには、ストライプ状のキャリア縞が投影される。そのキャリア縞は、測定対象面11aの形状に応じて歪む。
撮像部14は、結像光学系25と、撮像素子26とを備えており、測定対象面11aに現れた縞を正面から撮像する。撮像部14が撮像で取得した縞の画像(縞画像)は、不図示のコンピュータへ入力される。
コンピュータは、入力された縞画像へ解析処理を施す。この解析処理は、前述した何れかの実施形態の解析処理と同じである。この解析処理により縞の位相分布の信号成分を算出すれば、測定対象面11aの形状が既知となる。なお、コンピュータには、その解析処理のプログラムが予めインストールされている。
したがって、本実施形態のパターン投影形状測定装置は、測定対象面11aの形状を高精度に測定することができる。
なお、本実施形態のパターン投影形状測定装置は、空間方向に変調された波形を解析して測定対象面11aの形状(高さの空間分布)を測定するものであったが、その波形を時間方向にも変調した上で測定対象面11aの形状を測定してもよい。
因みに、パターン投影形状測定装置で空間キャリアと時間キャリアとの双方を発生させるには、投影部13によるキャリア縞の投影位置を、縞のピッチ方向へ走査すればよい。
[その他]
なお、本発明の波形解析装置の一態様は、前記入力波形のフーリエスペクトルから0次スペクトルを除去する除去手段と、前記入力波形のフーリエスペクトルの−1次スペクトルを狭帯化する狭帯化手段と、前記入力波形のフーリエスペクトルから狭帯化された−1次スペクトルを除去する除去手段と、前記入力波形のフーリエスペクトルの+1次スペクトルを狭帯化する狭帯化手段と、前記入力波形のフーリエスペクトルから狭帯化された+1次スペクトルを抽出する抽出手段とを有してもよい。
また、前記態様は、前記入力波形のフーリエスペクトルから0次スペクトルを除去する除去手段と、前記入力波形のフーリエスペクトルの+1次スペクトルを狭帯化する狭帯化手段と、前記入力波形のフーリエスペクトルから狭帯化された+1次スペクトルを除去する除去手段と、前記入力波形のフーリエスペクトルの−1次スペクトルを狭帯化する狭帯化手段と、前記入力波形のフーリエスペクトルから狭帯化された−1次スペクトルを抽出する抽出手段とを有してもよい。
また、前記狭帯化手段は、前記信号成分のモデルから導出された狭帯化係数を前記入力波形の複素振幅分布に乗算してもよい。
また、前記モデルをφとおくと、前記+1次スペクトルを狭帯化するための狭帯化係数は、exp[−iφ]又はそれに応じた値に設定され、前記−1次スペクトルを狭帯化するための狭帯化係数は、exp[+iφ]又はそれに応じた値に設定されてもよい。
また、前記モデルは、前記信号成分の設計値であってもよい。
また、前記モデルは、前記信号成分の実測値であってもよい。
また、前記実測値は、別の波形解析により前記入力波形から算出された信号成分であってもよい。
また、前記モデルは、前記信号成分の実測値を所定の関数にフィッティングしたものであってもよい。
また、本発明の波形解析装置の何れかの態様は、前記モデルを変更しながら、前記信号成分の算出結果が収束するまで、前記信号成分の算出を繰り返す繰り返し手段を更に備え、2回目以降の算出では、前回の算出結果が前記モデルとして使用されてもよい。
また、前記入力波形は、空間方向に変調された波形であってもよい。
また、前記入力波形は、時間方向に強度変調された光波の波形であってもよい。
また、本発明の波形解析プログラムの一態様は、前記入力波形のフーリエスペクトルから0次スペクトルを除去する除去手順と、前記入力波形のフーリエスペクトルの−1次スペクトルを狭帯化する狭帯化手順と、前記入力波形のフーリエスペクトルから狭帯化された−1次スペクトルを除去する除去手順と、前記入力波形のフーリエスペクトルの+1次スペクトルを狭帯化する狭帯化手順と、前記入力波形のフーリエスペクトルから狭帯化された+1次スペクトルを抽出する抽出手順とを有してもよい。
また、前記態様は、前記入力波形のフーリエスペクトルから0次スペクトルを除去する手除去順と、前記入力波形のフーリエスペクトルの+1次スペクトルを狭帯化する狭帯化手順と、前記入力波形のフーリエスペクトルから狭帯化された+1次スペクトルを除去する除去手順と、前記入力波形のフーリエスペクトルの−1次スペクトルを狭帯化する狭帯化手順と、前記入力波形のフーリエスペクトルから狭帯化された−1次スペクトルを抽出する抽出手順とを有してもよい。
また、前記狭帯化手順では、前記信号成分のモデルから導出された狭帯化係数を前記入力波形の複素振幅分布に乗算してもよい。
また、前記モデルをφとおくと、前記+1次スペクトルを狭帯化するための狭帯化係数は、exp[−iφ]又はそれに応じた値に設定され、前記−1次スペクトルを狭帯化するための狭帯化係数は、exp[+iφ]又はそれに応じた値に設定されてもよい。
また、前記モデルは、前記信号成分の設計値であってもよい。
また、前記モデルは、前記信号成分の実測値であってもよい。
また、前記実測値は、別の波形解析により前記入力波形から算出された信号成分であってもよい。
また、前記モデルは、前記信号成分の実測値を所定の関数にフィッティングしたものであってもよい。
また、本発明の波形解析プログラムの何れかの態様は、前記モデルを変更しながら、前記信号成分の算出結果が収束するまで、前記信号成分の算出を繰り返す繰り返し手順を更に有し、2回目以降の算出では、前回の算出結果が前記モデルとして使用されてもよい。
また、前記入力波形は、空間方向に変調された波形であってもよい。
また、前記入力波形は、時間方向に変調された波形であってもよい。
第1実施形態の干渉計装置の概略構成図である。 測定対象面7aの形状の例を示す図である。 干渉縞の強度分布の例を示す図である。 第1実施形態の解析処理のフローチャートである。 フーリエスペクトルh(ω)の実部を示す図である。 フーリエスペクトルh(ω)の虚部を示す図である。 フーリエスペクトルh(ω)の実部を示す図である。 フーリエスペクトルh(ω)の虚部を示す図である。 フーリエスペクトルh(ω)の実部を示す図である。 フーリエスペクトルh(ω)の虚部を示す図である。 従来のフーリエ変換法による解析処理の解析誤差を示す図である。 第1実施形態の解析処理の解析誤差を示す図である。 第2実施形態の解析処理のフローチャートである。 第3実施形態のパターン投影形状測定装置の概略構成図である。
符号の説明
1・・・レーザ光源,2・・・ビームエキスパンダ,3・・・偏光ビームスプリッタ,4・・・1/4波長板,5・・・フィゾー板,6・・・波面変換レンズ,8・・・ビーム径変換光学系,9・・・二次元画像検出器9

Claims (27)

  1. キャリアが重畳された入力波形へフーリエ変換法による波形解析処理を施すことにより前記入力波形の位相情報を抽出し、その位相情報に基づきその位相情報に含まれる信号成分を算出する波形解析装置であって、
    前記入力波形のフーリエスペクトルから+1次スペクトルと−1次スペクトルとを分離するに当たり、それらスペクトルの少なくとも一方を狭帯化する狭帯化手段を備えた
    ことを特徴とする波形解析装置。
  2. 請求項1に記載の波形解析装置において、
    前記入力波形のフーリエスペクトルから0次スペクトルを除去する除去手段と、
    前記入力波形のフーリエスペクトルの−1次スペクトルを狭帯化する狭帯化手段と、
    前記入力波形のフーリエスペクトルから狭帯化された−1次スペクトルを除去する除去手段と、
    前記入力波形のフーリエスペクトルの+1次スペクトルを狭帯化する狭帯化手段と、
    前記入力波形のフーリエスペクトルから狭帯化された+1次スペクトルを抽出する抽出手段と
    を有することを特徴とする波形解析装置。
  3. 請求項1に記載の波形解析装置において、
    前記入力波形のフーリエスペクトルから0次スペクトルを除去する除去手段と、
    前記入力波形のフーリエスペクトルの+1次スペクトルを狭帯化する狭帯化手段と、
    前記入力波形のフーリエスペクトルから狭帯化された+1次スペクトルを除去する除去手段と、
    前記入力波形のフーリエスペクトルの−1次スペクトルを狭帯化する狭帯化手段と、
    前記入力波形のフーリエスペクトルから狭帯化された−1次スペクトルを抽出する抽出手段と
    を有することを特徴とする波形解析装置。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の波形解析装置において、
    前記狭帯化手段は、
    前記信号成分のモデルから導出された狭帯化係数を前記入力波形の複素振幅分布に乗算する
    ことを特徴とする波形解析装置。
  5. 請求項4に記載の波形解析装置において、
    前記モデルをφとおくと、
    前記+1次スペクトルを狭帯化するための狭帯化係数は、exp[−iφ]又はそれに応じた値に設定され、
    前記−1次スペクトルを狭帯化するための狭帯化係数は、exp[+iφ]又はそれに応じた値に設定される
    ことを特徴とする波形解析装置。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の波形解析装置において、
    前記モデルは、
    前記信号成分の設計値である
    ことを特徴とする波形解析装置。
  7. 請求項4又は請求項5に記載の波形解析装置において、
    前記モデルは、
    前記信号成分の実測値である
    ことを特徴とする波形解析装置。
  8. 請求項7に記載の波形解析装置において、
    前記実測値は、
    別の波形解析により前記入力波形から算出された信号成分である
    ことを特徴とする波形解析装置。
  9. 請求項7又は請求項8に記載の波形解析装置において、
    前記モデルは、
    前記信号成分の実測値を所定の関数にフィッティングしたものである
    ことを特徴とする波形解析装置。
  10. 請求項4〜請求項9の何れか一項に記載の波形解析装置において、
    前記モデルを変更しながら、前記信号成分の算出結果が収束するまで、前記信号成分の算出を繰り返す繰り返し手段を更に備え、
    2回目以降の算出では、
    前回の算出結果が前記モデルとして使用される
    ことを特徴とする波形解析装置。
  11. 請求項1〜請求項10の何れか一項に記載の波形解析装置において、
    前記入力波形は、
    空間方向に変調された波形である
    ことを特徴とする波形解析装置。
  12. 請求項1〜請求項12の何れか一項に記載の波形解析装置において、
    前記入力波形は、
    時間方向に変調された波形である
    ことを特徴とする波形解析装置。
  13. キャリアが重畳された入力波形へフーリエ変換法による波形解析処理を施すことにより前記入力波形の位相情報を抽出し、その位相情報に基づきその位相情報に含まれる信号成分を算出する波形解析プログラムであって、
    前記入力波形のフーリエスペクトルから1次スペクトルと−1次スペクトルとを分離するに当たり、それらスペクトルの少なくとも一方を狭帯化する狭帯化手順を含む
    ことを特徴とする波形解析プログラム。
  14. 請求項13に記載の波形解析プログラムにおいて、
    前記入力波形のフーリエスペクトルから0次スペクトルを除去する除去手順と、
    前記入力波形のフーリエスペクトルの−1次スペクトルを狭帯化する狭帯化手順と、
    前記入力波形のフーリエスペクトルから狭帯化された−1次スペクトルを除去する除去手順と、
    前記入力波形のフーリエスペクトルの+1次スペクトルを狭帯化する狭帯化手順と、
    前記入力波形のフーリエスペクトルから狭帯化された+1次スペクトルを抽出する抽出手順と
    を有することを特徴とする波形解析プログラム。
  15. 請求項13に記載の波形解析プログラムにおいて、
    前記入力波形のフーリエスペクトルから0次スペクトルを除去する手除去順と、
    前記入力波形のフーリエスペクトルの+1次スペクトルを狭帯化する狭帯化手順と、
    前記入力波形のフーリエスペクトルから狭帯化された+1次スペクトルを除去する除去手順と、
    前記入力波形のフーリエスペクトルの−1次スペクトルを狭帯化する狭帯化手順と、
    前記入力波形のフーリエスペクトルから狭帯化された−1次スペクトルを抽出する抽出手順と
    を有することを特徴とする波形解析プログラム。
  16. 請求項13〜請求項15の何れか一項に記載の波形解析プログラムにおいて、
    前記狭帯化手順では、
    前記信号成分のモデルから導出された狭帯化係数を前記入力波形の複素振幅分布に乗算する
    ことを特徴とする波形解析プログラム。
  17. 請求項16に記載の波形解析プログラムにおいて、
    前記モデルをφとおくと、
    前記+1次スペクトルを狭帯化するための狭帯化係数は、exp[−iφ]又はそれに応じた値に設定され、
    前記−1次スペクトルを狭帯化するための狭帯化係数は、exp[+iφ]又はそれに応じた値に設定される
    ことを特徴とする波形解析プログラム。
  18. 請求項16又は請求項17に記載の波形解析プログラムにおいて、
    前記モデルは、
    前記信号成分の設計値である
    ことを特徴とする波形解析プログラム。
  19. 請求項16又は請求項17に記載の波形解析プログラムにおいて、
    前記モデルは、
    前記信号成分の実測値である
    ことを特徴とする波形解析プログラム。
  20. 請求項19に記載の波形解析プログラムにおいて、
    前記実測値は、
    別の波形解析により前記入力波形から算出された信号成分である
    ことを特徴とする波形解析プログラム。
  21. 請求項19又は請求項20に記載の波形解析プログラムにおいて、
    前記モデルは、
    前記信号成分の実測値を所定の関数にフィッティングしたものである
    ことを特徴とする波形解析プログラム。
  22. 請求項16〜請求項21の何れか一項に記載の波形解析プログラムにおいて、
    前記モデルを変更しながら、前記信号成分の算出結果が収束するまで、前記信号成分の算出を繰り返す繰り返し手順を更に有し、
    2回目以降の算出では、
    前回の算出結果が前記モデルとして使用される
    ことを特徴とする波形解析プログラム。
  23. 請求項13〜請求項22の何れか一項に記載の波形解析プログラムにおいて、
    前記入力波形は、
    空間方向に変調された波形である
    ことを特徴とする波形解析プログラム。
  24. 請求項13〜請求項23の何れか一項に記載の波形解析プログラムにおいて、
    前記入力波形は、
    時間方向に変調された波形である
    ことを特徴とする波形解析プログラム。
  25. 請求項1〜請求項12の何れか一項に記載の波形解析装置を備えた
    ことを特徴とする干渉計装置。
  26. 請求項1〜請求項12の何れか一項に記載の波形解析装置を備えた
    ことを特徴とするパターン投影形状測定装置。
  27. キャリアが重畳された入力波形へフーリエ変換法による波形解析処理を施すことにより前記入力波形の位相情報を抽出し、その位相情報に基づきその位相情報に含まれる信号成分を算出する波形解析方法であって、
    前記入力波形のフーリエスペクトルから+1次スペクトルと−1次スペクトルとを分離するに当たり、それらスペクトルの少なくとも一方を狭帯化する
    ことを特徴とする波形解析方法。
JP2008097092A 2008-04-03 2008-04-03 波形解析装置、波形解析プログラム、干渉計装置、パターン投影形状測定装置、及び波形解析方法 Expired - Fee Related JP5194963B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008097092A JP5194963B2 (ja) 2008-04-03 2008-04-03 波形解析装置、波形解析プログラム、干渉計装置、パターン投影形状測定装置、及び波形解析方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008097092A JP5194963B2 (ja) 2008-04-03 2008-04-03 波形解析装置、波形解析プログラム、干渉計装置、パターン投影形状測定装置、及び波形解析方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009250709A true JP2009250709A (ja) 2009-10-29
JP5194963B2 JP5194963B2 (ja) 2013-05-08

Family

ID=41311590

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008097092A Expired - Fee Related JP5194963B2 (ja) 2008-04-03 2008-04-03 波形解析装置、波形解析プログラム、干渉計装置、パターン投影形状測定装置、及び波形解析方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5194963B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011059007A (ja) * 2009-09-11 2011-03-24 Nikon Corp 波形解析装置、波形測定装置、波形解析プログラム、干渉計装置、パターン投影形状測定装置、及び波形解析方法
JP2011163937A (ja) * 2010-02-10 2011-08-25 Canon Inc 位相情報の解析方法、該位相情報の解析プログラム、記憶媒体、x線位相イメージング装置
WO2013107076A1 (zh) * 2012-01-19 2013-07-25 东南大学 一种光学三维测量中的自适应窗口傅里叶相位提取法
CN104011497A (zh) * 2011-12-27 2014-08-27 佳能株式会社 用于产生信息信号的方法
JP2017026494A (ja) * 2015-07-23 2017-02-02 株式会社ミツトヨ 白色干渉計による形状測定装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63184006A (ja) * 1987-01-26 1988-07-29 Canon Inc 波面形状測定装置
JP2002286407A (ja) * 2001-03-28 2002-10-03 Fuji Photo Optical Co Ltd フーリエ変換縞解析方法および装置
JP2003106944A (ja) * 2001-08-22 2003-04-09 Agilent Technol Inc 干渉計を用いた光学部品の特性測定システム及びその測定方法
JP2003130756A (ja) * 2001-10-29 2003-05-08 Pentax Corp 光学部材検査方法
JP2008039524A (ja) * 2006-08-03 2008-02-21 Fujitsu Ltd 動的形状計測方法および動的形状計測装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63184006A (ja) * 1987-01-26 1988-07-29 Canon Inc 波面形状測定装置
JP2002286407A (ja) * 2001-03-28 2002-10-03 Fuji Photo Optical Co Ltd フーリエ変換縞解析方法および装置
JP2003106944A (ja) * 2001-08-22 2003-04-09 Agilent Technol Inc 干渉計を用いた光学部品の特性測定システム及びその測定方法
JP2003130756A (ja) * 2001-10-29 2003-05-08 Pentax Corp 光学部材検査方法
JP2008039524A (ja) * 2006-08-03 2008-02-21 Fujitsu Ltd 動的形状計測方法および動的形状計測装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011059007A (ja) * 2009-09-11 2011-03-24 Nikon Corp 波形解析装置、波形測定装置、波形解析プログラム、干渉計装置、パターン投影形状測定装置、及び波形解析方法
JP2011163937A (ja) * 2010-02-10 2011-08-25 Canon Inc 位相情報の解析方法、該位相情報の解析プログラム、記憶媒体、x線位相イメージング装置
CN104011497A (zh) * 2011-12-27 2014-08-27 佳能株式会社 用于产生信息信号的方法
US9600444B2 (en) 2011-12-27 2017-03-21 Canon Kabushiki Kaisha Method for generating information signal
WO2013107076A1 (zh) * 2012-01-19 2013-07-25 东南大学 一种光学三维测量中的自适应窗口傅里叶相位提取法
KR101475382B1 (ko) * 2012-01-19 2014-12-22 사우스이스트 유니버시티 광학적 3차원 측량의 자기 적응 윈도우 푸리에 위상추출방법
JP2017026494A (ja) * 2015-07-23 2017-02-02 株式会社ミツトヨ 白色干渉計による形状測定装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5194963B2 (ja) 2013-05-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5467321B2 (ja) 3次元形状計測方法および3次元形状計測装置
CN104215193B (zh) 物面形变测量方法和测量***
US20200292989A1 (en) Method for generating three-dimensional shape information of object to be measured, defect detection method, and defect detection device
EP2314982B1 (en) Method and apparatus for determining the height of a number of spatial positions on a sample defining a profile of a surface through white light interferometry
JP6906292B2 (ja) パターン援用補正を用いる局所的位相アンラッピングの方法とシステム
JP5194963B2 (ja) 波形解析装置、波形解析プログラム、干渉計装置、パターン投影形状測定装置、及び波形解析方法
JP5169438B2 (ja) 波形解析装置、コンピュータ実行可能な波形解析プログラム、干渉計装置、パターン投影形状測定装置、及び波形解析方法
CN105091781B (zh) 一种单桢干涉条纹图测量光学表面的方法与装置
JP2006250853A (ja) 物体表面形状測定方法及びその装置
JP5413072B2 (ja) 波形解析装置、波形測定装置、波形解析プログラム、干渉計装置、パターン投影形状測定装置、及び波形解析方法
JP4357360B2 (ja) 表面形状測定方法及び表面形状測定装置
Tay et al. Demodulation of a single interferogram based on continuous wavelet transform and phase derivative
US10607360B2 (en) Image processing apparatus and non-transitory computer-readable storage medium
JP2538435B2 (ja) 縞位相分布解析方法および縞位相分布解析装置
JP2019191087A (ja) 干渉信号の位相補正方法
JP5359566B2 (ja) 波形解析装置、コンピュータ実行可能な波形解析プログラム、干渉計装置、パターン投影形状測定装置、及び波形解析方法
JP5359565B2 (ja) 波形解析装置、コンピュータ実行可能な波形解析プログラム、干渉計装置、パターン投影形状測定装置、及び波形解析方法
JP2000205822A (ja) 画像計測システム及びその画像校正方法
JP2009025259A (ja) 縞画像解析方法、干渉計装置、およびパターン投影形状測定装置
JP2005537475A6 (ja) 位相測定法及び多周波干渉装置
JP2005537475A (ja) 位相測定法及び多周波干渉装置
JP5966547B2 (ja) 干渉縞解析方法、干渉縞解析装置、投影露光装置、及びデバイスの製造方法
Liu et al. Phase error correction based on Inverse Function Shift Estimation in Phase Shifting Profilometry using a digital video projector
Dou et al. Focal length measurement based on vortex beam interference
JP2021060312A (ja) 解析装置、解析方法、干渉測定システム、およびプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110401

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111025

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130121

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160215

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5194963

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees