JP2009173942A5

JP2009173942A5 - アクリル酸系吸水性樹脂および吸収物品

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Publication number: JP2009173942A5
Application number: JP2009075137A
Authority: JP
Filing date: 2009-03-25
Publication date: 2009-10-15

Description

本発明は、アクリル酸系吸水性樹脂および吸収物品に関する。

すなわち、本発明は、次の構成を提供する。
（１）アクリル酸および／またはその塩以外の単量体が、アクリル酸およびその塩との合計量に対して３０モル％以下である単量体成分を重合して得られる、アクリル酸系吸水性樹脂であって、開放系、７０℃、６５％ＲＨの条件下で１週間放置後の着色度（ＹＩ）が２０以下である、アクリル酸系吸水性樹脂。
なお、以下の記載において、「親水性樹脂」は、「アクリル酸系吸水性樹脂」を意味する。
（２）前記重合が水溶液重合である、（１）に記載の親水性樹脂。
（３）重合後３時間以内に１００〜３００℃で加熱乾燥させて得られる、（１）または（２）に記載の親水性樹脂。
（４）含水率が２重量％以下である、（１）から（３）までのいずれかに記載の親水性樹脂。

（５）ナトリウム塩ないしリチウム塩から選ばれるアルカリ金属塩で部分中和されてなる樹脂である、（１）から（４）までのいずれかに記載の親水性樹脂。
（６）生理食塩水中のｐＨが５．５以下である、（１）から（５）までのいずれかに記載の親水性樹脂。
（７）生理食塩水に対する２０ｇ／ｃｍ ^２での加圧下吸収倍率が３０ｇ／ｇ以上である、（１）から（６）までのいずれかに記載の親水性樹脂。
（８）生理食塩水に対する５０ｇ／ｃｍ ^２での加圧下吸収倍率が２０ｇ／ｇ以上である、（１）から（７）までのいずれかに記載の親水性樹脂。

（９）人工尿に対する５０ｇ／ｃｍ ^２での加圧下吸収倍率が２５ｇ／ｇ以上である、（１）から（８）までのいずれかに記載の親水性樹脂。
ただし、人工尿は、硫酸ナトリウムを０．２重量％、塩化カリウムを０．２重量％、塩化マグネシウム６水和物を０．０５重量％、塩化カルシウム２水和物を０．０２５重量％、燐酸二水素アンモニウムを０．０８５重量％、燐酸水素二アンモニウムを０．０１５重量％、各々、イオン交換水に溶解させた人工尿。
（１０）無加圧下の吸収倍率が２５ｇ／ｇ以上、水可溶分が２５重量％以下である、（１）から（９）までのいずれかに記載の親水性樹脂。
（１１）初期の着色度（Ｙ１）が１０以下である、（１）から（１０）までのいずれかに記載の親水性樹脂。
（１２）１週間放置後の着色度の変化（ΔＹ１）が１０以下である、（１）から（１１）までのいずれかに記載の親水性樹脂。
（１３）不定形破砕状の粒子からなり、粒径３００〜８５０μｍの粒子が全体の５０重量％以上であり、１５０μｍの微粉末の含有量が１０重量％以下である、（１）から（１２）までのいずれかに記載の親水性樹脂。

（１４）粒子表面近傍の架橋がなされている、（１３）に記載の親水性樹脂。
（１５）前記粒子表面近傍の架橋のための架橋剤が多価アルコールである、（１４）に記載の親水性樹脂。
（１６）酸性物質またはアルカリ性物質をさらに含有する、（１）から（１５）までのいずれかに記載のアクリル酸系吸水性樹脂。
（１７）（１）から（１６）までのいずれかに記載の親水性樹脂および繊維基材を含む吸収層と、透液性を有する表面シートと、不透液性を有する背面シートとを備え、かつ親水性樹脂と繊維基材の合計量に対する親水性樹脂の重量比αが０．３以上である、吸収物品。

本発明では、開放系、７０℃、６５％ＲＨ、１週間放置後の着色度（ＹＩ）が２０以下である親水性樹脂を提供する。この親水性樹脂は、長期保存しても着色や変色が少ない。

アクリル酸系重合体の代表例としては、親水性樹脂が挙げられる。親水性樹脂とは一般に、ポリマー鎖に親水性の官能基、例えば、カルボキシル基や水酸基、アミド基やアミノ基、スルホン酸基などを有している重合体をいう。本発明では、アクリル酸、アクリル酸塩を重合して得られるポリアクリル酸、ポリアクリル酸の一部（２５〜９５モル％程度）または全部のカルボキシル基が塩になっている中和ポリアクリル酸の他、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、クロトン酸、イタコン酸、ビニルスルホン酸、２−（メタ）アクリルアミド−２−メチルプロパンスルホン酸、（メタ）アクリロキシアルカンスルホン酸およびそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、Ｎ−ビニル−２−ピロリドン、Ｎ−ビニルアセトアミド、（メタ）アクリルアミド、Ｎ−イソプロピル（メタ）アクリルアミド、Ｎ，Ｎ−ジメチル（メタ）アクリルアミド、２−ヒドロキシエチル（メタ）アクリレート、メトキシポリエチレン（メタ）アクリレート、ポリエチレングリコール（メタ）アクリレート、イソブチレン、ラウリルアクリレート等の水溶性または疎水性不飽和単量体等を共重合成分とするものも含まれる。本発明において、アクリル酸以外の単量体を用いる場合には、このアクリル酸以外の単量体は、主成分として用いるアクリル酸およびその塩との合計量に対して、３０モル％以下であり、好ましくは１０モル％以下で用いる。なお、これら親水性樹脂の代表例として、後述する吸水性樹脂や水溶性樹脂が挙げられる。

Claims

アクリル酸および／またはその塩以外の単量体が、アクリル酸およびその塩との合計量に対して３０モル％以下である単量体成分を重合して得られる、アクリル酸系吸水性樹脂であって、開放系、７０℃、６５％ＲＨの条件下で１週間放置後の着色度（ＹＩ）が２０以下である、アクリル酸系吸水性樹脂。
前記重合が水溶液重合である、請求項１に記載のアクリル酸系吸水性樹脂。
重合後３時間以内に１００〜３００℃で加熱乾燥させて得られる、請求項１または２に記載のアクリル酸系吸水性樹脂。
含水率が２重量％以下である、請求項１から３までのいずれかに記載のアクリル酸系吸水性樹脂。
ナトリウム塩ないしリチウム塩から選ばれるアルカリ金属塩で部分中和されてなる樹脂である、請求項１から４までのいずれかに記載のアクリル酸系吸水性樹脂。
生理食塩水中のｐＨが５．５以下である、請求項１から５までのいずれかに記載のアクリル酸系吸水性樹脂。
生理食塩水に対する２０ｇ／ｃｍ ^２での加圧下吸収倍率が３０ｇ／ｇ以上である、請求項１から６までのいずれかに記載のアクリル酸系吸水性樹脂。
生理食塩水に対する５０ｇ／ｃｍ^２での加圧下吸収倍率が２０ｇ／ｇ以上である、請求項１から７までのいずれかに記載のアクリル酸系吸水性樹脂。
人工尿に対する５０ｇ／ｃｍ ^２での加圧下吸収倍率が２５ｇ／ｇ以上である、請求項１から８までのいずれかに記載のアクリル酸系吸水性樹脂。
ただし、人工尿は、硫酸ナトリウムを０．２重量％、塩化カリウムを０．２重量％、塩化マグネシウム６水和物を０．０５重量％、塩化カルシウム２水和物を０．０２５重量％、燐酸二水素アンモニウムを０．０８５重量％、燐酸水素二アンモニウムを０．０１５重量％、各々、イオン交換水に溶解させた人工尿。
無加圧下の吸収倍率が２５ｇ／ｇ以上、水可溶分が２５重量％以下である、請求項１から９までのいずれかに記載のアクリル酸系吸水性樹脂。
初期の着色度（Ｙ１）が１０以下である、請求項１から１０までのいずれかに記載のアクリル酸系吸水性樹脂。
１週間放置後の着色度の変化（ΔＹ１）が１０以下である、請求項１から１１までのいずれかに記載のアクリル酸系吸水性樹脂。
不定形破砕状の粒子からなり、粒径３００〜８５０μｍの粒子が全体の５０重量％以上であり、１５０μｍの微粉末の含有量が１０重量％以下である、請求項１から１２までのいずれかに記載のアクリル酸系吸水性樹脂。
粒子表面近傍の架橋がなされている、請求項１３に記載のアクリル酸系吸水性樹脂。
前記粒子表面近傍の架橋のための架橋剤が多価アルコールである、請求項１４に記載のアクリル酸系吸水性樹脂。
酸性物質またはアルカリ性物質をさらに含有する、請求項１から１５までのいずれかに記載のアクリル酸系吸水性樹脂。
請求項１から１６までのいずれかに記載のアクリル酸系吸水性樹脂および繊維基材を含む吸収層と、透液性を有する表面シートと、不透液性を有する背面シートとを備え、かつ、アクリル酸系吸水性樹脂と繊維基材の合計量に対するアクリル酸系吸水性樹脂の重量比αが０．３以上である、吸収物品。