JP2009104805A - 正極活物質、正極および非水電解質二次電池 - Google Patents

正極活物質、正極および非水電解質二次電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2009104805A
JP2009104805A JP2007272929A JP2007272929A JP2009104805A JP 2009104805 A JP2009104805 A JP 2009104805A JP 2007272929 A JP2007272929 A JP 2007272929A JP 2007272929 A JP2007272929 A JP 2007272929A JP 2009104805 A JP2009104805 A JP 2009104805A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
positive electrode
active material
electrode active
composite oxide
lithium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007272929A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4715830B2 (ja
Inventor
Yosuke Hosoya
洋介 細谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2007272929A priority Critical patent/JP4715830B2/ja
Priority to KR1020080098569A priority patent/KR101560827B1/ko
Priority to US12/248,588 priority patent/US8877377B2/en
Priority to CN2008101705042A priority patent/CN101414680B/zh
Publication of JP2009104805A publication Critical patent/JP2009104805A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4715830B2 publication Critical patent/JP4715830B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/36Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
    • H01M4/48Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic oxides or hydroxides
    • H01M4/485Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic oxides or hydroxides of mixed oxides or hydroxides for inserting or intercalating light metals, e.g. LiTi2O4 or LiTi2OxFy
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/36Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
    • H01M4/362Composites
    • H01M4/366Composites as layered products
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/36Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
    • H01M4/58Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic compounds other than oxides or hydroxides, e.g. sulfides, selenides, tellurides, halogenides or LiCoFy; of polyanionic structures, e.g. phosphates, silicates or borates
    • H01M4/582Halogenides
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Composite Materials (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

【課題】非水電解質二次電池において、高容量で充放電サイクル特性に優れ、さらに内部抵抗の上昇を抑制する。
【解決手段】リチウムと、1または複数の遷移金属とを少なくとも含む複合酸化物粒子の表面の少なくとも一部に、複合酸化物粒子を構成する主要遷移金属元素Aとは異なり、2族〜16族から選ばれる少なくとも1種の元素Mと、ハロゲン元素Xとを含み、元素Mとハロゲン元素Xとが異なる分布を呈する被覆層を設けて正極活物質とする。元素Mは、ハロゲン元素Xに比してより均一に分布することが好ましく、ハロゲン元素Xの少なくとも一部は、正極活物質の被覆層において、元素Mとは異なる元素M’のハロゲン化物の形態で存在することが好ましい。さらに、この元素M’のハロゲン化物は、少なくともフッ化リチウム(LiF)を含むことが好ましい。
【選択図】図1

Description

この発明は、正極活物質、正極および非水電解質二次電池に関し、例えば、リチウムと遷移金属とを含む複合酸化物を含有する正極活物質、正極および非水電解質二次電池に関する。
近年、携帯電子機器の技術がめざましく発達し、携帯電話やノートブックコンピュータなどの電子機器は高度情報化社会を支える基盤技術と認知され始めた。また、これらの電子機器の高機能化に関する研究開発が精力的に進められており、これらの電子機器の消費電力も比例して増加の一途を辿っている。その反面、これらの電子機器は、長時間の駆動が求められており、駆動電源である二次電池の高エネルギー密度化が必然的に望まれてきた。また、環境面の配慮からサイクル寿命の延命についても望まれてきた。
電子機器に内蔵される電池の占有体積や質量などの観点より、電池のエネルギー密度は高いほど望ましい。現在では、リチウムイオン二次電池が、他の電池系に比較して高電圧で優れたエネルギー密度を有することから、殆どの機器に内蔵されるに至っている。
通常、リチウムイオン二次電池では、正極にはコバルト酸リチウム、負極には炭素材料が使用されており、作動電圧が4.2Vから2.5Vの範囲で用いられている。単電池において、端子電圧を4.2Vまで上げられるのは、非水電解質材料やセパレータなどの優れた電気化学的安定性によるところが大きい。
このようなリチウムイオン二次電池のさらなる高性能化、用途拡大を目的として多くの検討が進められている。その一つとして、例えば、充電電圧を高めるなどの方法で、コバルト酸リチウムをはじめとする正極活物質のエネルギー密度を高め、リチウムイオン二次電池の高容量化を図ることが検討されている。
しかしながら、高容量で充放電を繰り返した場合、容量劣化を起こし、電池寿命が短くなってしまうという問題がある。また、高温環境下で使用した場合、電池内部の内部抵抗の上昇が進行し、十分な電池容量が取り出せないなどの問題が生じる。そこで、従来、正極活物質にLiMn1/3Co1/3Ni1/32などを少量混合して用いることや、他材料を表面被覆することにより、正極活物質の改質を行う方法が行われている。
例えば下記特許文献1には、正極電極の表面に金属酸化物を被覆することにより、サイクル特性を改善する方法が記載されている。また、下記特許文献2には、正極活物質の表面に金属酸化物を被覆することにより、熱的安定性を高める方法が記載されている
特許第3172388号公報
特許第3691279号公報
また、正極活物質の表面被覆において、その被覆形態によるサイクル特性改善や熱的安定性向上の効果についても検討されている。例えば下記特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、および特許文献8には、リチウム遷移金属複合酸化物を均一に被覆する方法が記載されている。また、下記特許文献9には、金属酸化物層の上に金属酸化物の塊が付着された正極活物質が記載されている。
特開平7−235292号公報
特開2000−149950号公報
特開2000−156227号公報
特開2000−164214号公報
特開2000−195517号公報
特開2002−231227号公報
特開2001−256979号公報
また、表面被覆に用いられる元素についても検討され、例えば下記特許文献10には、コアとなるリチウム化合物表面に2つ以上のコーティング元素を含む1つ以上の表面処理層を形成した正極活物質が記載されている。
特開2002−164053号公報
下記特許文献11には、金属フッ化物からなる被膜が粒子表面に設けられた正極活物質が開示されており、下記特許文献12には、結晶性の金属フッ化物によって粒子表面が被覆された正極活物質が開示されている。
特許第3157413号公報
特許第3141858号公報
さらに、下記特許文献13には、粒子表面のフッ素のXPS(X-ray Photoelectron Spectroscopy;X線光電子分光)エネルギー値を規定することが記載されている。
特開2003−221235号公報
しかしながら、上述の特許文献1および特許文献2において開示されている被覆元素、被覆方法、被覆形態では、リチウムイオンの拡散を阻害するため、実用領域の充放電電流値では十分な容量が得られないという欠点がある。
上述の特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、および特許文献8で開示された方法によると、高い容量を維持できるものの、高度にサイクル特性を向上させ、さらにガス発生を抑制させるには不十分である。また、特許文献9で開示された方法により金属酸化物層の上に金属酸化物の塊が付着された構造の正極活物質を作製したところ、十分な充放電効率が得られず、容量が大きく低下する結果となった。
上述の特許文献10では、コアとなるリチウム化合物の粒子表面における分布については規定されておらず、その効果は熱的安定性の向上に限られたものである。
上述の特許文献11および特許文献12で開示された正極活物質では、電子伝導性やリチウムイオン伝導性の低い金属フッ化物によって単純に被覆するのみでは充放電性能の低下が著しく、高温環境での充放電特性に対する効果も不十分であった。
さらに、上述の特許文献13は、本発明者が特許文献13に開示されたように金属フッ化物を混合・熱処理する方法によって正極活物質を作製したところ、実際に高温保存特性に対する効果は見られたが、実使用性能に対しては不十分なものであった。特に、充電電圧の高い領域においてはその効果も見られなかった。
このように、正極活物質を改質することにより、サイクル特性あるいは熱的安定性をある程度改善することはできるが、その一方で電池容量が低下しやすくなる。また、上述の方法により得られる電池特性の改善の程度は十分なものではなく、また、高温環境下で生じる電池内部での抵抗上昇について、さらなる改善が要望されている。
したがって、この発明の目的は、高容量で充放電サイクル特性に優れ、さらに内部抵抗の上昇を抑制することができる正極活物質、正極および非水電解質二次電池を提供することにある。
上記課題を解決するために、第1の発明は、リチウムと1または複数の遷移金属とを少なくとも含む複合酸化物粒子と、複合酸化物粒子の少なくとも一部に設けられる被覆層とを備え、被覆層は、複合酸化物粒子を構成する主要遷移金属元素Aとは異なり、2族〜16族から選ばれる少なくとも1種の元素Mと、ハロゲン元素Xとを含み、被覆層において、元素Mとハロゲン元素Xとが異なる分布を呈することを特徴とする正極活物質である。
この正極活物質の被覆層においては、元素Mは、ハロゲン元素Xに比してより均一に分布することが好ましい。また、ハロゲン元素Xの少なくとも一部は、正極活物質の被覆層において、元素Mとは異なる元素M’のハロゲン化物の形態で存在することが好ましい。さらに、この元素M’のハロゲン化物は、少なくともフッ化リチウム(LiF)を含むことが好ましい。
また、上述の複合酸化物粒子は層状岩塩構造を有し、複合酸化物粒子を実質的に構成する主要遷移金属元素の元素Aは、少なくともコバルト(Co)を含むことが好ましい。
複合酸化物粒子の表面における元素組成が、原子比で0.03<A/(M+M’+X+A)<0.8であることが好ましい。また、複合酸化物粒子全体の元素組成が、原子比で0<M/(A+M)<0.1であることが好ましい。
なお、元素Mは、マンガン(Mn)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、ビスマス(Bi)、モリブデン(Mo)およびイットリウム(Y)から選択される少なくとも1種の元素を含むことが好ましい。
また、第2の発明は、導電性基材と、導電性基材上に設けられ、少なくとも正極活物質を含む正極活物質層とを備え、正極活物質の少なくとも一部に、リチウムと1または複数の遷移金属とを少なくとも含む複合酸化物粒子と、複合酸化物粒子の少なくとも一部に設けられる被覆層とを備え、被覆層は、複合酸化物粒子を構成する主要遷移金属元素とは異なり、2族〜16族から選ばれる少なくとも1種の元素Mと、ハロゲン元素Xとを含み、被覆層において、元素Mとハロゲン元素Xとが異なる分布を呈する材料を用いることを特徴とする正極である。
また、第3の発明は、正極活物質を有する正極と、負極と、セパレータと、電解質とを備え、正極活物質の少なくとも一部に、リチウムと1または複数の遷移金属とを少なくとも含む複合酸化物粒子と、複合酸化物粒子の少なくとも一部に設けられる被覆層とを備え、被覆層は、複合酸化物粒子を構成する主要遷移金属元素とは異なり、2族〜16族から選ばれる少なくとも1種の元素Mと、ハロゲン元素Xとを含み、被覆層において、元素Mとハロゲン元素Xとが異なる分布を呈する材料を用いることを特徴とする非水電解質二次電池である。
この発明によれば、充放電サイクル特性に優れ、さらに内部抵抗の上昇を抑制することができる正極活物質、正極および非水電解質二次電池を得ることができる。
以下、この発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下、非水電解質二次電池は二次電池と称する。
(1)第1の実施形態
(1−1)正極活物質
この発明の第1の実施形態の二次電池に用いる正極活物質は、母粒子となる複合酸化物粒子の少なくとも一部に、2族〜16族から選ばれ、複合酸化物粒子に含まれる主要遷移金属元素とは異なる少なくとも1種の元素Mと、ハロゲン元素Xとを含む被覆層が設けられ、この被覆層において元素Mとハロゲン元素Xとは異なる分布を呈するものである。
[複合酸化物粒子]
母粒子となる複合酸化物粒子は、リチウム(Li)と、1または複数の遷移金属とを少なくとも含むリチウム含有遷移金属酸化物であり、リチウムを吸蔵および放出できるものであれば特に限定されないが、高容量化の点からは、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)など、層状岩塩型の構造を有するリチウム含有遷移金属酸化物が好ましい。また、遷移金属元素の一部を他の元素に置換した固溶体であるLiNiyCo1-y2(式中、0<y<1である)等も使用可能である。LiNi0.5Co0.52、LiNi0.8Co0.22等がその例として挙げられる。遷移金属としては、コバルト(Co)を少なくとも用いることが好ましい。コバルト酸リチウムを主体としたリチウム含有遷移金属酸化物は、高充填性や高い放電電圧を有するためである。コバルト酸リチウムを主体としたリチウム含有遷移金属酸化物は、2族〜15族から選ばれる少なくとも1つ以上の元素で置換することや、粉体物性の調整など、公知の技術が施されたものであってもよい。
具体的には、(化1)で表された組成を有するリチウム含有遷移金属酸化物を用いることが好ましい。
(化1)
LipCo(1-q)q(2-r)z
(式中、Mはコバルト(Co)を除く2族〜15族から選ばれる元素のうち少なくとも一種を、Xは酸素(O)以外の16族元素および17族元素のうち少なくとも1種を示す。p、q、r、zは、0≦p≦1.2、0≦q<0.3、−0.10≦r≦0.20、0≦z≦0.1の範囲内の値である。)
なお、複合酸化物粒子を構成する主要遷移金属元素とは、複合酸化物粒子を構成する遷移金属のうち最も比率の大きい遷移金属を意味する。例えば、平均組成がLiCo0.98Al0.01Mg0.012の複合酸化物粒子の場合、主要遷移金属元素はコバルト(Co)を示す。
[被覆層]
被覆層は、複合酸化物粒子の少なくとも一部に設けられ、複合酸化物粒子に含まれる遷移金属を実質的に構成する主要遷移金属元素とは異なり、2族〜16族から選ばれる少なくとも1種の元素Mと、ハロゲン元素Xとを含むものである。
ここで、被覆層とは、複合酸化物粒子と異なる組成元素または組成比を有し、複合酸化物粒子表面の少なくとも一部を被覆する層である。この被覆層は、元素Mおよびハロゲン元素Xが複合酸化物粒子表面に分布することにより形成される層で、被覆層における元素Mおよびハロゲン元素Xの組成比が、複合酸化物粒子における元素Mおよびハロゲン元素Xの組成比よりも高い領域である。
被覆層は、従来のように被覆層に含まれる複数の元素の分布態様が同じである単純な構成の被覆層とは異なり、被覆層に含まれる元素Mとハロゲン元素Xとが被覆層において異なる分布を呈するものである。具体的には、元素Mとハロゲン元素Xとは分布の均一性に差異を有し、元素Mはハロゲン元素Xに比して複合酸化物粒子表面により均一に分布することが好ましい。また、ハロゲン元素Xより元素Mが複合酸化物粒子表面により多く分布していることが好ましい。なお、このような元素Mおよびハロゲン元素Xの分布形態は、例えばエネルギー分散型X線分析装置(EDX:Energy Dispersive X-ray)を備えた走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron microscope)(以下、SEM/EDXと称する)により、被覆層を有する複合酸化物粒子を観察することにより確認することができる。また、TOF−SIMS(Time of Flight Secondary Ion Mass Spectrometry:飛行時間型2次イオン質量分析法)により複合酸化物粒子の表面や断面の分析を行い、元素MやXを含むイオンを測定することでも確認することができる。
元素Mは、複合酸化物粒子表面にほぼ均一に分布して被覆層を形成することが好ましい。元素Mを含む被覆層が複合酸化物粒子の表面を被覆することにより、複合酸化物粒子に含まれる主要遷移金属元素の溶出を抑制したり、電解液との反応を抑制したりでき、電池特性の劣化を抑制することができるからである。
このような元素Mとしては、正極活物質に用いられてきたコバルト酸リチウムに対して従来から置換、添加、被覆などが行われてきた2族〜16族の元素を用いることができる。
また、元素Mとしては、マンガン(Mn)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、ビスマス(Bi)、モリブデン(Mo)およびイットリウム(Y)から選ばれる少なくとも1種の元素を含むことが好ましく、複合酸化物粒子および被覆層を備える正極活物質において、複合酸化物粒子に含まれる元素Mの元素組成は、0<M/(A+M)<0.1の関係を満たすことが好ましい。元素Mは活物質の安定化に寄与するが、その比率が0.1以上となると、電池容量に寄与しない元素Mが多くなり、正極活物質そのものの容量低下が大きくなってしまうからである。
一方、ハロゲン元素Xは、複合酸化物粒子表面に点在するように分布して被覆層を形成することが好ましい。ハロゲン元素Xを含む被覆層によるリチウムの吸蔵放出の阻害を抑制することができるからである。なお、ハロゲン元素Xは、例えば複合酸化物粒子表面に偏在してもいいし、表面全体に複数点で点在してもよい。また、ハロゲン元素Xは、元素Mを含む被覆層の上に点在して分布してもよい。
ハロゲン元素Xは、例えばLiFで代表されるようなM'abで表されるハロゲン化物の状態で表面に点在することが好ましい。これは、被覆材として用いたXが、複合酸化物粒子表面でM'abとして存在することで、複合酸化物粒子に存在する余剰な元素M'を安定化し、電池特性の向上を図ることができるからである。例えば、水酸化リチウム(LiOH)や炭酸リチウム(Li2CO3)といった余剰なリチウム(Li)化合物は、ガス発生を引き起こして電池特性を悪化させる原因となるため、ハロゲン化物として安定化させることで電池特性の向上を図ることができると考えられる。LiFで表されるようなハロゲン化物はリチウムイオン伝導性が低く、複合酸化物粒子表面を完全に被覆してしまうとリチウムの吸蔵および放出の妨げとなるが、上述のように複合酸化物粒子表面に点在するような状態で存在することにより、高容量化とガス発生の抑制とを両立することができる。なお、M'abで表される化合物は結晶性であることが好ましい。M'abを結晶化することで粒子表面への点在が促進されるからである。
また、元素M'は、元素Mとは異なる元素であることが好ましい。元素Mは酸化物粒子表面になるべく均一に分布した方が好ましい元素であるため、ハロゲン元素Xとともに点在してしまうと電池特性を向上させる効果が小さくなってしまうからである。
上述のように構成された正極活物質表面において、元素M、元素M’、ハロゲン元素Xおよび主要遷移金属元素Aの元素組成は、0.03<A/(M+M’+X+A)<0.8となるように存在することがより好ましい。Aの存在割合が0.8以上になると、元素Mを含む被覆層によるサイクル特性向上効果および内部抵抗上昇抑制効果が小さくなってしまうからである。また、Aの存在割合が0.03以下になると、相対的にリチウムイオン透過性の低いA以外の存在割合が大きくなり、サイクル特性向上効果および内部抵抗上昇抑制効果は得られるものの、電池容量が低下してしまう。
ここで、正極活物質表面のCo、ハロゲン元素X、元素Mおよび元素M’の元素比率は、走査型X線光電子分光装置(ESCA:アルバック・ファイ社製、QuanteraSXM)を用いて測定することができる。具体的には、測定する粒子試料を金属インジウム片に埋め込み、その試料片を板バネで試料台に固定して測定を行う。X線源は単色化Al−Kα線(1486.6eV)を用い、アルゴンイオン銃および電子中和銃を用いて測定試料表面を自動モードで帯電補正しながら測定することができる。
なお、作製後の正極活物質において、被覆層に存在するハロゲン化物には少なくともフッ化リチウム(LiF)が含まれる。被覆層を構成するハロゲン化物の元素M’としてリチウム(Li)を用いなかった場合であっても、コバルト酸リチウム(LiCoO2)などの複合酸化物粒子のリチウム(Li)が被覆層に固溶するためである。
正極活物質の平均粒子径は、2.0μm以上50μm以下の範囲内であることが好ましい。2.0μm未満では、正極を作製する際にプレス工程において正極活物質が正極集電体から剥離しやすくなり、また、正極活物質の表面積が大きくなるので、導電剤あるいは結着剤などの添加量を増加させなければならず、単位質量当たりのエネルギー密度が小さくなってしまうからである。逆に、50μmを超えると、正極活物質がセパレータを貫通し、短絡を引き起こしてしまう可能性が高くなるからである。
このような正極活物質を用いることにより、二次電池の高容量化と充放電サイクル特性の向上を実現すると共に、電池内部におけるガス発生を抑制することができる。このような効果について、その改善挙動は明らかではないが、次のような機構によるものと推測される。
正極活物質として、例えばコバルト酸リチウム(LiCoO2)やニッケル酸リチウム(LiNiO2)をはじめとする複合酸化物粒子を用い、適切に正極および負極比を設計した状態で、上限充電電圧が4.20V、好ましくは4.35V以上、より好ましくは4.40V以上になるように充電を行うことで、二次電池のエネルギー密度を向上させることが可能である。しかしながら、4.20V以上に充電した電池では、正極活物質は高い起電力を発生するため、正極活物質と接触する電解質が強い酸化環境にある。これにより、リチウム(Li)をより多く引き抜かれることによって不安定になった正極活物質から金属成分が溶出して正極活物質が劣化したり、正極活物質から溶出した金属成分が負極側に還元析出することにより負極表面が覆われ、リチウムの吸蔵放出が妨げられたりすると考えられる。また、正極活物質と電解液との界面での反応性が上がるため、界面での電解液の酸化分解が生じて電解質の劣化が加速したりすると考えられる。また、正極上で電解質が酸化分解してガスが発生したり、正極上に皮膜が生成することにより、電池が膨れたり、インピーダンスが上昇することが考えられる。このように、充電時に正極活物質や電解液の劣化が生じることにより、充放電サイクル特性の劣化や電池内部におけるガス発生が生じるものと推測される。
これに対し、この発明の第1の実施形態の二次電池に用いる正極活物質では、複合酸化物粒子表面に元素Mを含む被覆層が設けられるため、複合酸化物粒子に含まれる主要遷移金属元素の溶出を抑制し、サイクル特性の劣化を抑制していると考えられる。また、被覆層にはハロゲン元素Xが含まれることから、ハロゲン元素Xが複合酸化物粒子表面の不純分(例えばLiOHやLi2CO3といった余剰なリチウム(Li)化合物)と反応して正極活物質を安定化させることなどによってガス発生を抑制すると共に、被覆層におけるハロゲン元素Xの分布が元素Mに比べて小さく、リチウムの吸蔵放出の妨げにならないため、高容量化とサイクル特性の向上の両立に寄与していると考えられる。
(1−2)二次電池の構成
図1は、この発明の第1の実施形態による二次電池の断面構造を表すものである。この二次電池は、例えば、非水電解質二次電池であり、電極反応物質としてリチウム(Li)を用い、負極の容量が、リチウム(Li)の吸蔵および放出による容量成分により表されるいわゆるリチウムイオン二次電池である。
この電池は、いわゆる円筒型といわれるものであり、ほぼ中空円柱状の電池缶11の内部に、一対の帯状の正極21と帯状の負極22とがセパレータ23を介して巻回された巻回電極体20を有している。電池缶11は、例えばニッケル(Ni)のめっきがされた鉄(Fe)により構成されており、一端部が閉鎖され他端部が開放されている。電池缶11の内部には、巻回電極体20を挟むように巻回周面に対して垂直に一対の絶縁板12および13がそれぞれ配置されている。
電池缶11の開放端部には、電池蓋14と、この電池蓋14の内側に設けられた安全弁機構15および熱感抵抗素子(Positive Temperature Coefficient;PTC素子)16とが、ガスケット17を介してかしめられることにより取り付けられており、電池缶11の内部は密閉されている。
電池蓋14は、例えば、電池缶11と同様の材料により構成されている。安全弁機構15は、熱感抵抗素子16を介して電池蓋14と電気的に接続されており、内部短絡あるいは外部からの加熱などにより電池の内圧が一定以上となった場合にディスク板15Aが反転して電池蓋14と巻回電極体20との電気的接続を切断するようになっている。熱感抵抗素子16は、温度が上昇すると抵抗値の増大により電流を制限し、大電流による異常な発熱を防止するものである。ガスケット17は、例えば、絶縁材料により構成されており、表面にはアスファルトが塗布されている。
巻回電極体20の中心には、例えばセンターピン24が挿入されている。巻回電極体20の正極21には、アルミニウム(Al)などよりなる正極リード25が接続されており、負極22にはニッケル(Ni)などよりなる負極リード26が接続されている。正極リード25は安全弁機構15に溶接されることにより電池蓋14と電気的に接続されており、負極リード26は電池缶11に溶接され電気的に接続されている。
[正極]
図2は、図1に示した巻回電極体20の一部を拡大して表す断面図である。正極21は、例えば、対向する一対の面を有する正極集電体21Aの両面に負極活物質層21Bが設けられた構造を有している。なお、図示はしないが、正極集電体21Aの片面のみに負極活物質層21Bが存在する領域を設けるようにしてもよい。正極集電体21Aは、例えば、アルミニウム(Al)箔などの金属箔により構成されている。負極活物質層21Bは、例えば、上述のような正極活物質を含んでおり、必要に応じてカーボンブラックやグラファイトなどの導電剤およびポリフッ化ビニリデン(PVdF)などの結着剤を含んで構成されている。
[負極]
図2に示すように、負極22は、例えば、対向する一対の面を有する負極集電体22Aと、負極集電体22Aの両面あるいは片面に設けられた負極活物質層22Bとを有している。なお、負極集電体22Aの片面のみに負極活物質層22Bが設けられた領域を有するようにしてもよい。負極集電体22Aは、例えば銅(Cu)箔などの金属箔により構成されている。
負極活物質層22Bは、例えば、負極活物質を含んでおり、必要に応じて導電剤、結着剤あるいは粘度調整剤などの充電に寄与しない他の材料を含んでいてもよい。導電剤としては、黒鉛繊維、金属繊維あるいは金属粉末などが挙げられる。結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)などのフッ素系高分子化合物、またはスチレンブタジエンゴム(SBR)あるいはエチレンプロピレンジエンゴム(EPDR)などの合成ゴムなどが挙げられる。粘度調整剤としては、カルボキシメチルセルロース(CMC)などが挙げられる。
負極活物質としては、対リチウム金属2.0V以下の電位で電気化学的にリチウム(Li)を吸蔵および放出することが可能な負極材料のいずれか1種または2種以上を含んで構成されている。
リチウム(Li)を吸蔵および放出することが可能な負極材料としては、例えば、炭素材料、金属化合物、酸化物、硫化物、LiN3などのリチウム窒化物、リチウム金属、リチウムと合金を形成する金属、あるいは高分子材料などが挙げられる。
炭素材料としては、例えば、難黒鉛化性炭素、易黒鉛化性炭素、黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体、炭素繊維あるいは活性炭が挙げられる。このうち、コークス類には、ピッチコークス、ニードルコークスあるいは石油コークスなどがある。有機高分子化合物焼成体というのは、フェノール樹脂やフラン樹脂などの高分子材料を適当な温度で焼成して炭素化したものをいい、一部には難黒鉛化性炭素または易黒鉛化性炭素に分類されるものもある。また、高分子材料としてはポリアセチレンあるいはポリピロールなどが挙げられる。
このようなリチウム(Li)を吸蔵および離脱可能な負極材料のなかでも、充放電電位が比較的リチウム金属に近いものが好ましい。負極22の充放電電位が低いほど電池の高エネルギー密度化が容易となるからである。なかでも炭素材料は、充放電時に生じる結晶構造の変化が非常に少なく、高い充放電容量を得ることができると共に、良好なサイクル特性を得ることができるので好ましい。特に黒鉛は、電気化学当量が大きく、高いエネルギー密度を得ることができるので好ましい。また、難黒鉛化性炭素は、優れたサイクル特性を得ることができるので好ましい。
リチウム(Li)を吸蔵および離脱可能な負極材料としては、また、リチウム金属単体、リチウム(Li)と合金を形成可能な金属元素あるいは半金属元素の単体、合金または化合物が挙げられる。これらは高いエネルギー密度を得ることができるので好ましく、特に、炭素材料と共に用いるようにすれば、高エネルギー密度を得ることができると共に、優れたサイクル特性を得ることができるのでより好ましい。なお、本明細書において、合金には2種以上の金属元素からなるものに加えて、1種以上の金属元素と1種以上の半金属元素とからなるものも含める。その組織には固溶体、共晶(共融混合物)、金属間化合物あるいはそれらのうち2種以上が共存するものがある。
このような金属元素あるいは半金属元素としては、例えば、スズ(Sn)、鉛(Pb)、アルミニウム(Al)、インジウム(In)、ケイ素(Si)、亜鉛(Zn)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、カドミウム(Cd)、マグネシウム(Mg)、ホウ素(B)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、ヒ素(As)、銀(Ag)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)またはハフニウム(Hf)が挙げられる。これらの合金あるいは化合物としては、例えば、化学式MafMbgLih、あるいは化学式MasMctMduで表されるものが挙げられる。これら化学式において、Maはリチウムと合金を形成可能な金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を表し、MbはリチウムおよびMa以外の金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を表し、Mcは非金属元素の少なくとも1種を表し、MdはMa以外の金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を表す。また、f、g、h、s、tおよびuの値はそれぞれf>0、g≧0、h≧0、s>0、t>0、u≧0である。
なかでも、短周期型周期表における4B族の金属元素あるいは半金属元素の単体、合金または化合物が好ましく、特に好ましいのはケイ素(Si)あるいはスズ(Sn)、またはこれらの合金あるいは化合物である。これらは結晶質のものでもアモルファスのものでもよい。
リチウムを吸蔵・放出可能な負極材料としては、さらに、酸化物、硫化物、あるいはLiN3などのリチウム窒化物などの他の金属化合物が挙げられる。酸化物としては、MnO2、V25、V613、NiS、MoSなどが挙げられる。その他、比較的電位が卑でリチウムを吸蔵および放出することが可能な酸化物として、例えば酸化鉄、酸化ルテニウム、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化チタン、酸化スズなどが挙げられる。硫化物としてはNiS、MoSなどが挙げられる。
[電解液]
電解液としては、非水溶媒に電解質塩を溶解させた非水電解液を用いることができる。非水溶媒としては、各種の高誘電率溶媒や低粘度溶媒を挙げることができ、従来の非水電解質二次電池に使用されてきたものを利用することが可能である。
高誘電率溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)とプロピレンカーボネート(PC)などを好適に用いることができるが、これに限定されるものではなく、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン(フルオロエチレンカーボネート)、4−クロロ−1,3−ジオキソラン−2−オン(クロロエチレンカーボネート)、およびトリフルオロメチルエチレンカーボネートなどの環状カーボネートを用いることができる。
また、高誘電率溶媒として、環状カーボネートの代わりにまたはこれと併用して、γ−ブチロラクトンおよびγ−バレロラクトンなどのラクトン、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などのラクタム、N−メチルオキサゾリジノンなどの環状カルバミン酸エステル、テトラメチレンスルホンなどのスルホン化合物なども使用可能である。
一方、低粘度溶媒としては、ジエチルカーボネート(DEC)を好適に使用することができるが、これ以外にも、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)およびメチルプロピルカーボネート(MPC)などの鎖状カーボネート、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、イソ酪酸メチル、トリメチル酢酸メチルおよびトリメチル酢酸エチルなどの鎖状カルボン酸エステル、N,N−ジメチルアセトアミドなどの鎖状アミド、N,N−ジエチルカルバミン酸メチルおよびN,N−ジエチルカルバミン酸エチルなどの鎖状カルバミン酸エステル、並びに1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピランおよび1,3−ジオキソランなどのエーテルを用いることができる。
なお、溶媒として、上述の高誘電率溶媒および低粘度溶媒は、その1種を単独でまたは2種以上を任意に混合して用いることができるが、20〜50%の環状カーボネートと50〜80%の低粘度溶媒(低粘度非水溶媒)を含むものが好ましく、特に低粘度溶媒として沸点が130℃以下の鎖状カーボネートであるものが望ましい。環状カーボネートと低粘度溶媒との比率が上述の範囲を逸脱すると、例えば低粘度溶媒が多すぎる場合には誘電率が低くなり,逆に低粘度溶媒が少なすぎる場合には粘度が低くなってしまうため、いずれのの場合にも十分な伝導度が得られず,良好な電池特性が得られなくなるおそれがある。
電解質塩としては、上述の非水溶媒に溶解ないしは分散してイオンを生ずるものとして、例えばリチウム塩が挙げられる。
リチウム塩としては、例えば六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)、六フッ化ヒ酸リチウム(LiAsF6)、六フッ化アンチモン酸リチウム(LiSbF6)、過塩素酸リチウム(LiClO4)、四塩化アルミニウム酸リチウム(LiAlCl4)などの無機リチウム塩や、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(LiN(CF3SO22)、リチウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド(LiN(C25SO22)、およびリチウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド(LiC(CF3SO23)などのパーフルオロアルカンスルホン酸誘導体などが挙げられ、これらを1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することも可能である。中でも、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)は、高いイオン伝導性を得ることができると共に、サイクル特性を向上させることができるので好ましい。
なお、このような電解質塩の含有量は、溶媒1lに対して0.1mol〜3.0molの範囲内が好ましく、0.5mol〜2.0molの範囲内であればより好ましい。この範囲内においてより高いイオン伝導性を得ることができるからである。
[セパレータ]
セパレータ23は、正極21と負極22とを隔離し、両極の接触による電流の短絡を防
止しつつ、リチウムイオンを通過させるものである。
セパレータ23としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリプロピレン(PP)、あるいはポリエチレン(PE)などの合成樹脂製の微多孔膜、またはセラミック製の微多孔膜により構成されるような従来の電池に使用されてきたものや、上述のような微多孔膜上にポリフッ化ビニリデン(PVdF)やポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などを塗布し、表面に多孔性の樹脂層を形成した構造のものを用いることができる。なかでも、表面に多孔性の樹脂層を形成した構造のセパレータ23は、高充電圧下においても優れたサイクル特性を得ることができるので好ましい。
以下、図3および図4を参照して、微多孔膜上に多孔性の樹脂層が形成されたセパレータ23の構造の一例および他の例について説明する。図3は、このようなセパレータ23の構造の一例を示す拡大断面図である。図3に示すように、セパレータ23は、基材層23Bの一主面上に樹脂層23Aが設けられた構造を有していてもよい。基材層23Bの材料としては、従来の電池に使用されてきたもの、例えば上述したような微多孔膜を利用することが可能であり、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、それらの共重合体、あるいはこれらを組み合わせたポレオレフィン(PO)から選ばれる少なくとも1種を含む微多孔膜を利用することができる。そのなかでも、ショート防止効果に優れ、かつシャットダウン効果による電池の安全性向上が可能なポリオレフィン製の微多孔膜を使用することが特に好ましい。具体的には、例えば、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)からなる微多孔膜が好ましい。
なお、図3中に示す基材層23Bは、単層の構造を有するが、基材層23Bを多層構造としてもよい。多層構造の基材層として、より具体的には、例えば、ポリプロピレン(PP)層と、ポリエチレン(PE)層と、ポリプロピレン(PP)層とを順次に積層した3層構造を有する微多孔膜などを用いることができる。基材層23Bとして、ポリエチレンとポリプロピレンとの混合体からなる微多孔膜や、ポリプロピレン(PP)層と、ポリエチレン(PE)層と、ポリプロピレン(PP)層とを順次に積層した3層構造を有する微多孔膜を用いることで、後述するセパレータ23として適切な透気度と強度とを両立させることが容易となるため好ましい。
樹脂層23Aは、多孔性に富むマトリックス樹脂層である。マトリックス樹脂層を有することで、電極とセパレータ23の基材層23Bが直接接触することを防ぐため、酸化還元反応による基材層23Bの炭化や目詰まりといった劣化を抑制することができ、これにより電池特性の劣化を抑制することができる。
マトリックス樹脂としては、具体的には、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などを用いることができ、また、これらの共重合体を用いることも可能である。
樹脂層23Aはマトリックス樹脂層に無機物が担持された物を用いてもよい。マトリックス樹脂に無機物が担持された樹脂層を有することで、さらに耐酸化性を向上させることができ、セパレータ23の劣化を抑制できる。
無機物としては、金属、半導体、またはこれらの酸化物、窒化物を挙げることができる。具体的に金属としては、例えば、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)など、半導体としては、例えば、ケイ素(Si)、ホウ素(B)などを挙げることができる。また、酸化物もしくは窒化物としては、酸化アルミニウム(Al23)、二酸化チタン(TiO2)および二酸化ケイ素(SiO2)もしくは窒化ホウ素(BN)、窒化アルミニウム(AlN)などを挙げることができる。
無機物の粒径としては、1nm以上10μm以下の範囲内が好ましい。1nmより小さいと、入手が困難であり、また入手できたとしてもコスト的に見合わない。10μmより大きいと電極間距離が大きくなり、限られたスペースで活物質充填量が十分得られず電池容量が低くなるからである。
樹脂層23Aの形成方法としては、例えば、マトリックス樹脂、溶媒および無機物からなるスラリーを基材層23B上に塗布し、マトリックス樹脂の貧溶媒かつ上記溶媒の親溶媒浴中を通過させて相分離させ、その後、乾燥させることで形成できる。
このようなセパレータ23の突き刺し強度としては、100gf以上1000gf以下の範囲内であることが好ましい。突き刺し強度が低いとショートが発生することがあり、高いとイオン伝導性が低下してしまうからである。なお、突き刺し強度は、ハンディー圧縮試験機(KES−G5) カトーテック株式会社製)を用いて、先端の直径Φ1.0mmのニードルを2mm/secで突き刺したときの最大荷重を測定することにより求められる。
また、セパレータ23の透気度としては、30sec/100cc以上1000sec/100cc以下の範囲内であることが好ましく、より好ましくは50sec/100cc以上600sec/100cc以下の範囲であり、さらに好ましくは100sec/100cc以上400sec/100cc以下である。透気度が低いとショートが発生することがあり、高いとイオン伝導性が低下してしまうからである。基材層23Bや樹脂層23Aの厚みを薄くすることで透気度を低下させることが可能となり、電池の容量増加にも寄与することができるが、一般にセパレータ23の突き刺し強度低下がおきやすくなる。なお、透気度は、JIS P8117に準拠して測定され、1.22kPa圧で100ccの空気が膜を透過する秒数を示す。
基材層23Bの厚みは、例えば5μm以上15μm以下の範囲内であることが好ましい。厚みが薄いとショートが発生しやすくなり、厚みが厚いとイオン伝導性が低下してしまうと共に体積容量が低下してしまうからである。
樹脂層23Aの厚みは、0.2μm以上10μm以下の範囲内が好ましい。厚みが薄いとショートが発生しやすくなり、厚みが厚いとイオン伝導性が低下してしまうと共に体積容量が低下してしまうからである。
また、樹脂層23Aの単位面積当たりの重量(以下、単位面積当たりの重量を面密度と適宜称する)が、片面あたり0.05mg/cm2以上0.5mg/cm2以下、より好ましくは0.1mg/cm2以上0.3mg/cm2以下で形成されていることが好ましい。樹脂層23Aの面密度が小さすぎると電極とセパレータとの間のゲル電解質層が不十分となり、セパレータの耐酸化性向上が不十分となる。また面密度が大きくなると、イオン伝導性が低下してしまうからである。
図4は、セパレータ23の構造の他の例を示す拡大断面図である。図4に示すように、セパレータ23は、基材層23Dの両面に樹脂層23C、樹脂層23Eが設けられた構造を有する。樹脂層23C、樹脂層23Eは、それぞれ異なる材料で構成されてもよい。なお、セパレータ23の構造以外は、図3を用いて説明した一例と同様であるので、詳しい説明を省略する。
セパレータ23には、液状の電解質である電解液が含浸されている。
この二次電池の上限充電電圧は、例えば4.20Vでもよいが、4.20Vよりも高く4.25V以上4.80V以下の範囲内になるように設計されていることが好ましく、4.35V以上4.65V以下の範囲内になるように設計されていることがより好ましい。また、下限放電電圧は2.00V以上3.30V以下とすることが好ましい。電池電圧を高くすることによりエネルギー密度を大きくすることができると共に、この発明の第1の実施形態によれば、正極活物質に元素Mとハロゲン元素Xとの分布態様が異なる被覆層が形成されているため、電池電圧を高くしても優れたサイクル特性を得られ、また、電池内部でのガス発生を抑制することができる。
(1−3)二次電池の製造方法
次に、この発明の第1の実施形態による二次電池の製造方法の一例について説明する。
正極活物質は、以下のようにして作製する。例えば、母粒子となる複合酸化物粒子として通常において正極活物質として入手できるリチウム含有遷移金属酸化物を出発原料として用い、この複合酸化物粒子と、これに被覆する元素M、ハロゲン元素Xを含む化合物とを、粉砕、混合し、複合酸化物粒子表面に元素MやXを被着させることにより作製することができる。被着手段としては、例えばボールミル、ジェットミル、擂潰機、微粉砕機などを用いて行なうことができる。この場合、水で例示できる、多少の液体分を添加して行なうことも有効である。また、メカノフュージョンなどのメカノケミカル処理や、スパッタリング法あるいは化学気相成長法(CVD:Chemical Vapor Deposition)などの気相法によって、複合酸化物粒子表面に元素Mやハロゲン元素Xを被着させることもできる。さらに、原料を水中やエタノールなどの溶媒中で混合する方法、中和滴定法、金属アルコキシドを原料とするゾル−ゲル法などの湿式法により、元素Mおよびハロゲン元素Xを被着させることもできる。また、二次電池の電解液中や電極中に所定の被覆層の原料となる原料を混合し、二次電池とした後に充放電・加温などを行って被覆層を形成してもよい。
また、複合酸化物粒子表面に元素M、元素M’およびハロゲン元素Xや、その原料を被着したものを、空気あるいは純酸素などの酸化雰囲気中において、例えば200℃以上1000℃以下の温度で焼成を行っても良い。また、焼成後、必要に応じて軽い粉砕や分級操作などによって粒度調整してもよい。さらに被覆処理を2回以上行って異なる被覆層を形成してもよい。
正極21は、以下のようにして作製する。まず、例えば、正極活物質と、導電剤と、結着剤とを混合して正極合剤を調製し、この正極合剤をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの溶剤に分散させて正極合剤スラリーとする。次いで、この正極合剤スラリーを正極集電体21Aに塗布し、溶剤を乾燥させた後、ロールプレス機などにより圧縮成型して負極活物質層21Bを形成し、正極21を得る。
負極22は、以下のようにして作製する。まず、例えば、負極活物質と、結着剤とを混合して負極合剤を調製し、この負極合剤をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの溶剤に分散させて負極合剤スラリーとする。次いで、この負極合剤スラリーを負極集電体22Aに塗布し溶剤を乾燥させたのち、ロールプレス機などにより圧縮成型して負極活物質層22Bを形成し、負極22を得る。
次に、正極集電体21Aに正極リード25を溶接などにより取り付けると共に、負極集電体22Aに負極リード26を溶接などにより取り付ける。その後、正極21と負極22とをセパレータ23を介して巻回し、正極リード25の先端部を安全弁機構15に溶接すると共に、負極リード26の先端部を電池缶11に溶接して、巻回した正極21および負極22を一対の絶縁板12および13で挟み、電池缶11の内部に収納する。正極21および負極22を電池缶11の内部に収納したのち、電解質を電池缶11の内部に注入し、セパレータ23に含浸させる。その後、電池缶11の開口端部に電池蓋14、安全弁機構15および熱感抵抗素子16を、ガスケット17を介してかしめることにより固定する。以上により、図1に示した二次電池が作製される。
この二次電池では、充電を行うと、例えば負極活物質層21Bからリチウムイオンが放出され、電解液を介して負極活物質層22Bに吸蔵される。また、放電を行うと、例えば負極活物質層22Bからリチウムイオンが放出され、電解液を介して負極活物質層21Bに吸蔵される。
以上説明したように、この発明の第1の実施形態の二次電池では、正極活物質の複合酸化物粒子表面に元素Mとハロゲン元素Xとを含む被覆層が設けられ、この被覆層におけるMとXとが異なる分布を呈するように構成されている。このため、電池内部における内部抵抗の上昇を抑制することができ、二次電池の高容量化と電池特性の向上との両立を実現することができる。
このような電池特性の改善挙動は明らかではないが、次のような機構によるものと推測される。充電状態にあるリチウムイオン二次電池では正極は強い酸化性の環境にある。このため、正極活物質に接する電解液が酸化分解し不活性な被膜が固液界面に生成したり、正極活物質自体が分解し、構成元素が溶解する。こうして生じる被膜や溶出した遷移金属が負極に還元析出する事で生じる抵抗成分が、電子移動やリチウムイオンの移動を阻害し、結果として電池性能を劣化させるものと考えられる。
これに対し、本発明のリチウム含有遷移金属酸化物では、粒子内部の主要遷移金属元素とは異なる元素Mが活物質表面を被覆していることにより、主要遷移金属元素の溶出を抑制し、内部抵抗の上昇およびそれに伴うサイクル劣化等を抑制していると考えられる。さらにリチウム含有遷移金属表面に分布したハロゲン元素Xはリチウム含有遷移金属表面の不純分と反応して安定化するとともに、表面の分布がMに比べて小さく、リチウムイオンの移動を阻害しないため、高容量化と電池特性の向上の両立に寄与していると考えられる。
この発明の第1の実施形態の二次電池は、軽量かつ高容量で高エネルギー密度の特性を有し、ビデオカメラ、ノート型パーソナルコンピュータ、デジタルカメラ、電動工具、携帯電話などの携帯用小型電気機器に広く利用可能である。
(2)第2の実施形態
(2−1)正極活物質
正極活物質としては、第1の実施形態で説明した正極活物質と同様の材料を用いることができる。
(2−2)二次電池の構成
図5は、第2の実施形態による二次電池の構成を表すものである。この二次電池は、いわゆるラミネートフィルム型といわれるものであり、正極リード31および負極リード32が取り付けられた巻回電極体30をフィルム状の外装部材40の内部に収容したものである。
正極リード31および負極リード32は、それぞれ、外装部材40の内部から外部に向かい例えば同一方向に導出されている。正極リード31は、例えば、アルミニウム(Al)あるいはステンレス(SUS)などの金属材料により構成される。また、負極リード32は、銅(Cu)あるいはニッケル(Ni)などの金属材料により構成される。正極リード31および負極リード32は、それぞれ薄板状または網目状とされている。
[外装部材]
外装部材40は、例えば、ナイロン(Ny)あるいはポリエチレンテレフタレート(PET)などからなる外側樹脂層と、アルミニウム(Al)などからなる金属層と、ポリプロピレン(PP)あるいはポリエチレン(PE)などからなる内側樹脂層とをこの順に貼り合わせた矩形状のラミネートフィルムにより構成されている。外装部材40は、例えば、内装樹脂層側と巻回電極体30とが対向するように配設されており、各外縁部が融着あるいは接着剤により互いに密着されている。外装部材40と正極リード31および負極リード32との間には、外気の侵入を防止するための密着フィルム41が挿入されている。密着フィルム41は、正極リード31および負極リード32に対して密着性を有する材料、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、変性ポリエチレンあるいは変性ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂により構成されている。なお、変性ポリエチレンあるいは変性ポリプロピレンを用いた場合、密着フィルム41と正極リード31および負極リード32との接着性がより向上するため好ましい。
なお、外装部材40は、上述したラミネートフィルムに代えて、他の構造を有するラミネートフィルム、ポリプロピレンなどの高分子フィルムあるいは金属フィルムにより構成するようにしてもよい。
[巻回電極体]
図6は、図5に示した巻回電極体30のI−I線に沿った断面構造を表すものである。電極巻回体30は、正極33と負極34とをセパレータ35および図示しない電解質層を介して積層し、巻回したものであり、最外周部は保護テープ37により保護されている。なお、電解質層は、予め正極33および負極34の表面に設けられるものである。
正極33は、正極集電体33Aの片面あるいは両面に正極活物質層33Bが設けられた構造を有している。負極34は、負極集電体34Aの片面あるいは両面に負極活物質層34Bが設けられた構造を有しており、負極活物質層34Bと正極活物質層33Bとが対向するように配置されている。正極集電体33A、正極活物質層33B、負極集電体34A、負極活物質層34Bおよびセパレータ35の構成は、上述した第1の実施形態の二次電池における正極集電体21A、負極活物質層21B、負極集電体22A、負極活物質層22Bおよびセパレータ23と同様である。
電解質層は、電解液と、この電解液を保持する保持体となる高分子化合物とを含み、いわゆるゲル状となっている。ゲル状の電解質は高いイオン伝導率を得ることができると共に、電池の漏液を防止することができるので好ましい。電解液(すなわち非水溶媒および電解質塩など)の構成は、第1の実施形態による二次電池と同様である。
高分子材料としては、上述した電解液を吸収してゲル化することが可能な種々の高分子が利用できる。具体的には、例えば、ポリ(ビニリデンフルオロライド)やポリ(ビニリデンフルオロライド−co−ヘキサフルオロプロピレン)などのフッ素系高分子、ポリ(エチレンオキサイド)や同架橋体などのエーテル系高分子、あるいは、ポリ(アクリロニトリル)などを使用できる。特に酸化還元安定性から、フッ化ビニリデンの重合体などのフッ素系高分子を用いることが望ましい。
(2−3)二次電池の製造方法
次に、この発明の第2の実施形態による二次電池の製造方法の一例について説明する。
まず、正極33および負極34のそれぞれに、電解液と、高分子化合物と、混合溶剤とを含む前駆溶液を塗布し、混合溶剤を揮発させて電解質層を形成する。そののち、正極集電体33Aの端部に正極リード31を溶接により取り付けると共に、負極集電体34Aの端部に負極リード32を溶接により取り付ける。次いで、電解質層が形成された正極33と負極34とをセパレータ35を介して積層し積層体としたのち、この積層体をその長手方向に巻回して、最外周部に保護テープ37を接着して巻回電極体30を形成する。最後に、例えば、外装部材40の間に巻回電極体30を挟み込み、外装部材40の外縁部同士を熱融着などにより密着させて封入する。その際、正極リード31および負極リード32と外装部材40との間には密着フィルム41を挿入する。これにより、図3および図4に示した二次電池が完成する。
また、この二次電池は、次のようにして作製してもよい。まず、上述したようにして正極33および負極34を作製し、正極33および負極34に正極リード31および負極リード32を取り付けたのち、正極33と負極34とをセパレータ35を介して積層して巻回し、最外周部に保護テープ37を接着して、巻回電極体30の前駆体である巻回体を形成する。次いで、この巻回体を外装部材40に挟み、一辺を除く外周縁部を熱融着して袋状とし、外装部材40の内部に収納する。続いて、電解液と、高分子化合物の原料であるモノマーと、重合開始剤と、必要に応じて重合禁止剤などの他の材料とを含む電解質用組成物を用意し、外装部材40の内部に注入する。
電解質用組成物を注入したのち、外装部材40の開口部を真空雰囲気下で熱融着して密封する。次いで、熱を加えてモノマーを重合させて高分子化合物とすることによりゲル状の電解質層を形成する。以上により、図5および図6に示した二次電池が得られる。
第2の実施形態の二次電池においても、ハロゲン元素Xを含む被覆層により電池内部における内部抵抗の上昇が抑制されることから、二次電池の高容量化および電池特性の向上の両立を図ることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
<実施例1>
[正極の作製]
正極活物質の作製方法を以下に示す。まず、母粒子となる複合酸化物粒子として、レーザー散乱法により測定した平均粒子径が13μmのコバルト酸リチウム(LiCoO2)を用意した。次に、被覆材として、コバルト酸リチウム(LiCoO2)に対して原子比でコバルト(Co):マンガン(Mn)=100:2となるように炭酸マンガン(MnCO3)を秤量し、混合した。続いて、コバルト酸リチウム(LiCoO2)と炭酸マンガン(MnCO3)との混合粉末を、メカノケミカル装置を用いて1時間処理し、コバルト酸リチウム(LiCoO2)表面にMnCO3を被着させ、焼成前駆体を作製した。この焼成前駆体を毎分3℃の速度で昇温し、900℃で3時間熱処理した後に徐冷し、マンガン(Mn)がコバルト酸リチウム(LiCoO2)表面に均一に分布した粒子を得た。
さらに、この粒子100重量部に対して原子比でコバルト(Co):フッ素(F)=100:2となるようにフッ化リチウム(LiF)を秤量、混合し、同様に800℃で熱処理することにより、正極活物質を得た。
得られた正極活物質の粉末を、SEM/EDXにより観察した。図7Aは、実施例1の正極活物質粒子断面のコバルト(Co)の分布を示すSEM/EDX像である。図7Aにおいて、コバルト(Co)は白色の部分である。図7Bは、図7Aに示す正極活物質粒子断面のマンガン(Mn)の分布を示すSEM/EDX像である。図7Bにおいて、マンガン(Mn)は白色の部分である。また、図7Cは、図7Aに示す正極活物質粒子断面のフッ素(F)の分布を示すSEM/EDX像である。図7Cにおいて、フッ素(F)は白色の部分である。図7Aないし図7Cに示すように、マンガン(Mn)はコバルト(Co)を含む複合酸化物粒子の表面に均一に分布しており、フッ素(F)は複合酸化物粒子の表面に点在していることが確認された。
また、この粉末について、長波長のCuKαを用いた粉末X線回折(XRD:X-ray diffraction)パターンを測定したところ、層状岩塩構造を有するLiCoO2に相当する回折ピークに加えてLiFの回折ピークが確認された。
さらに、XPSにより正極活物質粒子表面の元素比率を測定したところ、元素Aはコバルト(Co)、元素MはCoを除く2〜16族の元素、元素M’はLi、ハロゲン元素XはFを示すものとして、A/(M+M’+X+A)=Co/(Mn+Li+F+Co)は0.26であった。
以上のようにして得られた正極活物質を用い、以下に説明するようにして、正極を作製した。まず、上述の正極活物質98wt%と、導電剤としてアモルファス性炭素粉(ケッチェンブラック)0.8wt%と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)1.2wt%とを混合して正極合剤を調製した。この正極合剤をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に分散させて正極合剤スラリーを作製した後、この正極合剤スラリーを厚み20μmの帯状アルミニウム箔よりなる正極集電体の両面に均一に塗布した。得られた塗布物を温風乾燥した後、ロールプレス機で圧縮成型し、正極活物質層を形成した。その後、正極集電体の一端にアルミニウム製の正極リードを取り付けた。
[負極の作製]
負極は、次のようにして作製した。まず、負極活物質として黒鉛粉末95wt%と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)5wt%とを混合して負極合剤を調製した。この負極合剤をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に分散させて負極合剤スラリーを作製した後、負極合剤スラリーを厚み15μmの帯状銅箔よりなる負極集電体の両面に均一に塗布し、さらに、これを加熱プレス成型することにより、負極活物質層を形成した。その後、負極集電体の一端にニッケル製の負極リードを取り付けた。
[巻回電極体の作製]
次に、上述のようにして作製された正極と負極とを、多孔性ポリオレフィンフィルムからなるセパレータを用いて負極、セパレータ、正極、セパレータの順に積層し、多数回巻回し、巻回電極体を作製した。この巻回電極体を、ニッケルめっきを施した鉄製電池缶に収納した。このとき、巻回電極体の上下両面に絶縁板が配置されるようにした。次に、正極リードを正極集電体から導出して、電池蓋と電気的な導通が確保された安全弁の突起部に溶接した。また、負極リードを負極集電体から導出して電池缶の底部に溶接した。
[非水電解液の作製]
非水電解液は、エチレンカーボネート(EC)とメチルエチルカーボネート(MEC)との体積混合比が1:1である非水溶媒に1mol/dm3の濃度になるように六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を溶解して非水電解液を調製した。
最後に、上述の電極体が組み込まれた電池缶内に電解液を注入した後、絶縁封口ガスケットを介して電池缶をかしめることにより、安全弁、熱感抵抗素子ならびに電池蓋を固定し、外径が18mmで高さが65mmの円筒型二次電池を作製した。
得られた二次電池について、以下のようにして電池特性を評価した。
(a)初期容量
環境温度45℃、充電電圧4.40V、充電電流1500mA、充電時間2.5時間の条件で定電流定電圧充電を行った後、放電電流2000mA、終止電圧3.0Vで放電を行い、初期容量を測定した。
(b)容量維持率
さらに初期容量を求めた場合と同様の条件で充放電を繰り返し、200サイクル目の放電容量を測定して、初期容量に対する容量維持率を求めた。
(c)内部抵抗
上述の条件で充放電を200サイクル繰り返した後、二次電池の内部抵抗を測定した。
<実施例2>
正極活物質の複合酸化物粒子として、LiCo0.98Al0.01Mg0.012を用いた以外は実施例1と同様にして円筒型二次電池を作製した。
得られた正極活物質の粉末を、SEM/EDXにより観察したところ、マンガン(Mn)はコバルト(Co)を含む複合酸化物粒子の表面に均一に分布しており、フッ素(F)は複合酸化物粒子の表面に点在していることが確認された。
また、この粉末について、長波長のCuKαを用いた粉末X線回折パターンを測定したところ、層状岩塩構造を有するLiCoO2に相当する回折ピークに加えてLiFの回折ピークが確認された。
さらに、XPSにより正極活物質粒子表面の元素比率を測定したところ、A/(M+M’+X+A)=Co/(Mn+Li+F+Co)は0.32であった。
以上のようにして得られた二次電池について、実施例1と同様にして(a)ないし(c)の電池特性を評価した。
<実施例3>
正極活物質の複合酸化物粒子として、LiCo0.98Zr0.022を用いた以外は実施例1と同様にして円筒型二次電池を作製した。
得られた正極活物質の粉末を、SEM/EDXにより観察したところ、マンガン(Mn)はコバルト(Co)を含む複合酸化物粒子の表面に均一に分布しており、フッ素(F)は複合酸化物粒子の表面に点在していることが確認された。
また、この粉末について、長波長のCuKαを用いた粉末X線回折パターンを測定したところ、層状岩塩構造を有するLiCoO2に相当する回折ピークに加えてLiFの回折ピークが確認された。
さらに、XPSにより正極活物質粒子表面の元素比率を測定したところ、A/(M+M’+X+A)=Co/(Mn+Li+F+Co)は0.31であった。
以上のようにして得られた二次電池について、実施例1と同様にして(a)ないし(c)の電池特性を評価した。
<実施例4>
正極活物質の複合酸化物粒子として、LiNi0.80Co0.202を用いた以外は実施例1と同様にして円筒型二次電池を作製した。
得られた正極活物質の粉末を、SEM/EDXにより観察したところ、マンガン(Mn)はコバルト(Co)を含む複合酸化物粒子の表面に均一に分布しており、フッ素(F)は複合酸化物粒子の表面に点在していることが確認された。
また、この粉末について、長波長のCuKαを用いた粉末X線回折パターンを測定したところ、層状岩塩構造を有するLiCoO2に相当する回折ピークに加えてLiFの回折ピークが確認された。
さらに、XPSにより正極活物質粒子表面の元素比率を測定したところ、A/(M+M’+X+A)=Co/(Mn+Li+F+Co)は0.29であった。
以上のようにして得られた二次電池について、実施例1と同様にして(a)ないし(c)の電池特性を評価した。
<実施例5>
充電電圧を4.20Vとした以外は実施例1と同様にして(a)ないし(c)の電池特性を評価した。
<実施例6>
充電電圧を4.35Vとした以外は実施例1と同様にして(a)ないし(c)の電池特性を評価した。
<実施例7>
充電電圧を4.50Vとした以外は実施例1と同様にして(a)ないし(c)の電池特性を評価した。
<実施例8>
炭酸マンガン(MnCO3)を混合する際、原子比でコバルト(Co):マンガン(Mn)=100:0.5となるように炭酸マンガン(MnCO3)を秤量、混合し、フッ化リチウム(LiF)を混合する際、原子比でコバルト(Co):フッ素(F)=100:1となるようにフッ化リチウム(LiF)を秤量、混合した以外は実施例1と同様にして正極活物質を得た。
得られた正極活物質の粉末を、SEM/EDXにより観察したところ、マンガン(Mn)はコバルト(Co)を含む複合酸化物粒子の表面に均一に分布しており、フッ素(F)は複合酸化物粒子の表面に点在していることが確認された。
また、この粉末について、長波長のCuKαを用いた粉末X線回折パターンを測定したところ、層状岩塩構造を有するLiCoO2に相当する回折ピークに加えてLiFの回折ピークが確認された。
さらに、XPSにより正極活物質粒子表面の元素比率を測定したところ、A/(M+M’+X+A)=Co/(Mn+Li+F+Co)は0.76であった。
以上のようにして得られた二次電池について、実施例1と同様にして(a)ないし(c)の電池特性を評価した。
<実施例9>
炭酸マンガン(MnCO3)を混合する際、原子比でコバルト(Co):マンガン(Mn)=100:5となるように炭酸マンガン(MnCO3)を秤量、混合した以外は実施例1と同様にして正極活物質を得た。
得られた正極活物質の粉末を、SEM/EDXにより観察したところ、マンガン(Mn)はコバルト(Co)を含む複合酸化物粒子の表面に均一に分布しており、フッ素(F)は複合酸化物粒子の表面に点在していることが確認された。
また、この粉末について、長波長のCuKαを用いた粉末X線回折パターンを測定したところ、層状岩塩構造を有するLiCoO2に相当する回折ピークに加えてLiFの回折ピークが確認された。
さらに、XPSにより正極活物質粒子表面の元素比率を測定したところ、A/(M+M’+X+A)=Co/(Mn+Li+F+Co)は0.11であった。
以上のようにして得られた二次電池について、実施例1と同様にして(a)ないし(c)の電池特性を評価した。
<実施例10>
炭酸マンガン(MnCO3)を混合する際、原子比でコバルト(Co):マンガン(Mn)=100:10となるように炭酸マンガン(MnCO3)を秤量、混合した以外は実施例1と同様にして正極活物質を得た。
得られた正極活物質の粉末を、SEM/EDXにより観察したところ、マンガン(Mn)はコバルト(Co)を含む複合酸化物粒子の表面に均一に分布しており、フッ素(F)は複合酸化物粒子の表面に点在していることが確認された。
また、この粉末について、長波長のCuKαを用いた粉末X線回折パターンを測定したところ、層状岩塩構造を有するLiCoO2に相当する回折ピークに加えてLiFの回折ピークが確認された。
さらに、XPSにより正極活物質粒子表面の元素比率を測定したところ、A/(M+M’+X+A)=Co/(Mn+Li+F+Co)は0.04であった。
以上のようにして得られた二次電池について、実施例1と同様にして(a)ないし(c)の電池特性を評価した。
<実施例11>
フッ化リチウム(LiF)に替えてフッ化マグネシウム(MgF2)を混合した以外は実施例1と同様にして正極活物質を得た。
得られた正極活物質の粉末を、SEM/EDXにより観察したところ、マンガン(Mn)はコバルト(Co)を含む複合酸化物粒子の表面に均一に分布しており、フッ素(F)は複合酸化物粒子の表面に点在していることが確認された。
また、この粉末について、長波長のCuKαを用いた粉末X線回折パターンを測定したところ、層状岩塩構造を有するLiCoO2に相当する回折ピークに加えてMgF2の回折ピークが確認された。
さらに、XPSにより正極活物質粒子表面の元素比率を測定したところ、A/(M+M’+X+A)=Co/(Mn+Mg+F+Co)は0.28であった。
以上のようにして得られた二次電池について、実施例1と同様にして(a)ないし(c)の電池特性を評価した。
<実施例12>
フッ化リチウム(LiF)に替えてフッ化アルミニウム(AlF3)を混合した以外は実施例1と同様にして正極活物質を得た。
得られた正極活物質の粉末を、SEM/EDXにより観察したところ、マンガン(Mn)はコバルト(Co)を含む複合酸化物粒子の表面に均一に分布しており、フッ素(F)は複合酸化物粒子の表面に点在していることが確認された。
また、この粉末について、長波長のCuKαを用いた粉末X線回折パターンを測定したところ、層状岩塩構造を有するLiCoO2に相当する回折ピークに加えてAlF3の回折ピークが確認された。
さらに、XPSにより正極活物質粒子表面の元素比率を測定したところ、A/(M+M’+X+A)=Co/(Mn+Ak+F+Co)は0.31であった。
以上のようにして得られた二次電池について、実施例1と同様にして(a)ないし(c)の電池特性を評価した。
<実施例13>
炭酸マンガン(MnCO3)に替えて炭酸マグネシウム(MgCo3)を混合した以外は実施例1と同様にして正極活物質を得た。
得られた正極活物質の粉末を、SEM/EDXにより観察したところ、マグネシウム(Mg)はコバルト(Co)を含む複合酸化物粒子の表面に均一に分布しており、フッ素(F)は複合酸化物粒子の表面に点在していることが確認された。
また、この粉末について、長波長のCuKαを用いた粉末X線回折パターンを測定したところ、層状岩塩構造を有するLiCoO2に相当する回折ピークに加えてLiFの回折ピークが確認された。
さらに、XPSにより正極活物質粒子表面の元素比率を測定したところ、A/(M+M’+X+A)=Co/(Mg+Li+F+Co)は0.36であった。
以上のようにして得られた二次電池について、実施例1と同様にして(a)ないし(c)の電池特性を評価した。
<実施例14>
炭酸マンガン(MnCO3)に替えて水酸化アルミニウム(Al(OH)3)を混合した以外は実施例1と同様にして正極活物質を得た。
得られた正極活物質の粉末を、SEM/EDXにより観察したところ、アルミニウム(Al)はコバルト(Co)を含む複合酸化物粒子の表面に均一に分布しており、フッ素(F)は複合酸化物粒子の表面に点在していることが確認された。
また、この粉末について、長波長のCuKαを用いた粉末X線回折パターンを測定したところ、層状岩塩構造を有するLiCoO2に相当する回折ピークに加えてLiFの回折ピークが確認された。
さらに、XPSにより正極活物質粒子表面の元素比率を測定したところ、A/(M+M’+X+A)=Co/(Al+Li+F+Co)は0.23であった。
以上のようにして得られた二次電池について、実施例1と同様にして(a)ないし(c)の電池特性を評価した。
<実施例15>
炭酸マンガン(MnCO3)に替えて酸化ビスマス(Bi23)を混合した以外は実施例1と同様にして正極活物質を得た。
得られた正極活物質の粉末を、SEM/EDXにより観察したところ、ビスマス(Bi)はコバルト(Co)を含む複合酸化物粒子の表面に均一に分布しており、フッ素(F)は複合酸化物粒子の表面に点在していることが確認された。
また、この粉末について、長波長のCuKαを用いた粉末X線回折パターンを測定したところ、層状岩塩構造を有するLiCoO2に相当する回折ピークに加えてLiFの回折ピークが確認された。
さらに、XPSにより正極活物質粒子表面の元素比率を測定したところ、A/(M+M’+X+A)=Co/(Bi+Li+F+Co)は0.42であった。
以上のようにして得られた二次電池について、実施例1と同様にして(a)ないし(c)の電池特性を評価した。
<実施例16>
炭酸マンガン(MnCO3)に替えて酸化モリブデン(MoO3)を混合した以外は実施例1と同様にして正極活物質を得た。
得られた正極活物質の粉末を、SEM/EDXにより観察したところ、モリブデン(Mo)はコバルト(Co)を含む複合酸化物粒子の表面に均一に分布しており、フッ素(F)は複合酸化物粒子の表面に点在していることが確認された。
また、この粉末について、長波長のCuKαを用いた粉末X線回折パターンを測定したところ、層状岩塩構造を有するLiCoO2に相当する回折ピークに加えてLiFの回折ピークが確認された。
さらに、XPSにより正極活物質粒子表面の元素比率を測定したところ、A/(M+M’+X+A)=Co/(Mo+Li+F+Co)は0.39であった。
以上のようにして得られた二次電池について、実施例1と同様にして(a)ないし(c)の電池特性を評価した。
<実施例17>
炭酸マンガン(MnCO3)に替えて酸化イットリウム(Y23)を混合した以外は実施例1と同様にして正極活物質を得た。
得られた正極活物質の粉末を、SEM/EDXにより観察したところ、イットリウム(Y)はコバルト(Co)を含む複合酸化物粒子の表面に均一に分布しており、フッ素(F)は複合酸化物粒子の表面に点在していることが確認された。
また、この粉末について、長波長のCuKαを用いた粉末X線回折パターンを測定したところ、層状岩塩構造を有するLiCoO2に相当する回折ピークに加えてLiFの回折ピークが確認された。
さらに、XPSにより正極活物質粒子表面の元素比率を測定したところ、A/(M+M’+X+A)=Co/(Y+Li+F+Co)は0.51であった。
以上のようにして得られた二次電池について、実施例1と同様にして(a)ないし(c)の電池特性を評価した。
<実施例18>
炭酸マンガン(MnCO3)を混合する際、原子比でコバルト(Co):マンガン(Mn)=100:0.1となるように炭酸マンガン(MnCO3)を秤量、混合し、フッ化リチウム(LiF)を混合する際、原子比でコバルト(Co):フッ素(F)=100:1となるようにフッ化リチウム(LiF)を秤量、混合した以外は実施例1と同様にして正極活物質を得た。
得られた正極活物質の粉末を、SEM/EDXにより観察したところ、マンガン(Mn)はコバルト(Co)を含む複合酸化物粒子の表面に均一に分布しており、フッ素(F)は複合酸化物粒子の表面に点在していることが確認された。
また、この粉末について、長波長のCuKαを用いた粉末X線回折パターンを測定したところ、層状岩塩構造を有するLiCoO2に相当する回折ピークに加えてLiFの回折ピークが確認された。
さらに、XPSにより正極活物質粒子表面の元素比率を測定したところ、A/(M+M’+X+A)=Co/(Mn+Li+F+Co)は0.87であった。
以上のようにして得られた二次電池について、実施例1と同様にして(a)ないし(c)の電池特性を評価した。
)の電池特性を評価した。
<実施例19>
炭酸マンガン(MnCO3)を混合する際、原子比でコバルト(Co):マンガン(Mn)=100:15となるように炭酸マンガン(MnCO3)を秤量、混合した以外は実施例1と同様にして正極活物質を得た。
得られた正極活物質の粉末を、SEM/EDXにより観察したところ、マンガン(Mn)はコバルト(Co)を含む複合酸化物粒子の表面に均一に分布しており、フッ素(F)は複合酸化物粒子の表面に点在していることが確認された。
また、この粉末について、長波長のCuKαを用いた粉末X線回折パターンを測定したところ、層状岩塩構造を有するLiCoO2に相当する回折ピークに加えてLiFの回折ピークが確認された。
さらに、XPSにより正極活物質粒子表面の元素比率を測定したところ、A/(M+M’+X+A)=Co/(Mn+Li+F+Co)は0.02であった。
以上のようにして得られた二次電池について、実施例1と同様にして(a)ないし(c)の電池特性を評価した。
<比較例1>
被覆処理を行わないコバルト酸リチウム(LiCoO2)を正極活物質とし、充電電圧を4.20Vとした以外は実施例1と同様にして(a)ないし(c)の電池特性を評価した。
<比較例2>
被覆処理を行わないコバルト酸リチウム(LiCoO2)を正極活物質とし、充電電圧を4.35Vとした以外は実施例1と同様にして(a)ないし(c)の電池特性を評価した。
<比較例3>
被覆処理を行わないコバルト酸リチウム(LiCoO2)を正極活物質とした以外は実施例1と同様にして(a)ないし(c)の電池特性を評価した。
<比較例4>
被覆処理を行わないコバルト酸リチウム(LiCoO2)を正極活物質とし、充電電圧を4.50Vとした以外は実施例1と同様にして(a)ないし(c)の電池特性を評価した。
<比較例5>
マンガン(Mn)の被覆処理を行った後、フッ化リチウム(LiF)の被覆処理をなかった以外は実施例1と同様にして正極活物質を得た。
得られた正極活物質の粉末を、SEM/EDXにより観察したところ、マンガン(Mn)はコバルト(Co)を含む複合酸化物粒子の表面に均一に分布していることが確認された。
また、この粉末について、長波長のCuKαを用いた粉末X線回折パターンを測定したところ、層状岩塩構造を有するLiCoO2に相当する回折ピークのみが確認された。
さらに、XPSにより正極活物質粒子表面の元素比率を測定したところ、フッ素(F)は確認されず、A/(M+M’+X+A)=Co/(Mn+Li+Co)は0.24であった。
以上のようにして得られた二次電池について、実施例1と同様にして(a)ないし(c)の電池特性を評価した。
<比較例6>
マンガン(Mn)の被覆処理を行わず、フッ化リチウム(LiF)の被覆処理のみを行った以外は実施例1と同様にして正極活物質を得た。
得られた正極活物質の粉末を、SEM/EDXにより観察したところ、フッ素(F)はコバルト(Co)を含む複合酸化物粒子の表面に点在していることが確認された。
また、この粉末について、長波長のCuKαを用いた粉末X線回折パターンを測定したところ、層状岩塩構造を有するLiCoO2に相当する回折ピークに加えてLiFの回折ピークが確認された。
さらに、XPSにより正極活物質粒子表面の元素比率を測定したところ、マンガン(Mn)は確認されず、A/(M+M’+X+A)=Co/(Li+F+Co)は0.71であった。
以上のようにして得られた二次電池について、実施例1と同様にして(a)ないし(c)の電池特性を評価した。
<比較例7>
マンガン(Mn)の被覆処理の後、フッ化リチウム(LiF)を混合し、メカノケミカル装置を用いて1時間処理した以外は実施例1と同様にして正極活物質を得た。
得られた正極活物質の粉末を、SEM/EDXにより観察したところ、マンガン(Mn)およびフッ素(F)はそれぞれコバルト(Co)を含む複合酸化物粒子の表面に均一に分布していることが確認された。
また、この粉末について、長波長のCuKαを用いた粉末X線回折パターンを測定したところ、層状岩塩構造を有するLiCoO2に相当する回折ピークのみが確認された。
さらに、XPSにより正極活物質粒子表面の元素比率を測定したところ、A/(M+M’+X+A)=Co/(Mn+Li+F+Co)は0.52であった。
以上のようにして得られた二次電池について、実施例1と同様にして(a)ないし(c)の電池特性を評価した。
<比較例8>
マンガン(Mn)の被覆処理を行わず、フッ化リチウム(LiF)に替えて酸化アルミニウム(Al23)の被覆処理のみを行った以外は実施例1と同様にして正極活物質を得た。
得られた正極活物質の粉末を、SEM/EDXにより観察したところ、アルミニウム(Al)はコバルト(Co)を含む複合酸化物粒子の表面に点在していることが確認された。
また、この粉末について、長波長のCuKαを用いた粉末X線回折パターンを測定したところ、層状岩塩構造を有するLiCoO2に相当する回折ピークに加えてAl23の回折ピークが確認された。
さらに、XPSにより正極活物質粒子表面の元素比率を測定したところ、マンガン(Mn)は確認されず、A/(M+M’+X+A)=Co/(Al+F+Co)は0.66であった。
以上のようにして得られた二次電池について、実施例1と同様にして(a)ないし(c)の電池特性を評価した。
<比較例9>
被覆処理を行わない複合酸化物粒子(LiCo0.98Al0.01Mg0.012)を正極活物質とした以外は実施例1と同様にして(a)ないし(c)の電池特性を評価した。
<比較例10>
被覆処理を行わない複合酸化物粒子(LiNi0.80Co0.202)を正極活物質とした以外は実施例1と同様にして(a)ないし(c)の電池特性を評価した。
以下の表1に、電池特性の評価を示す。
実施例1と比較例3とを比較して分かるように、複合酸化物粒子に元素Mと、ハロゲン元素Xとを含む被覆層を設けることにより、高容量で充放電サイクル特性に優れ、さらに内部抵抗の上昇を抑制することができる。
実施例1および実施例19ならびに比較例7から、複合酸化物粒子に元素Mと、ハロゲン元素Xとを含む被覆層を設けるのみでなく、元素Mとハロゲン元素Xとが異なる分を呈する、すなわち元素Mのみが均一に分布し、ハロゲン元素Xが点在することにより、より容量維持率および内部抵抗の改善を図ることができることが分かる。また、比較例5、比較例6および比較例8から、元素Mおよびハロゲン元素Xのいずれかのみが被覆されただけでは、電池性能の向上を図ることができないことが分かる。
また、実施例5と比較例1、実施例6と比較例2ならびに実施例7と比較例4の比較結果から、二次電池の充電電圧を変えた場合も、同様の効果が得られることが分かる。
実施例2ないし実施例4ならびに比較例9および比較例10から分かるように、母粒子となる複合酸化物粒子をコバルト酸リチウム(LiCoO2)以外の複合酸化物粒子とした場合にも、初期容量を低下させることなく容量維持率および内部抵抗の改善を図ることができる。
実施例13ないし実施例17から分かるように、元素Mとしては、マンガン(Mn)の他、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ビスマス(Bi)、モリブデン(Mo)およびイットリウム(Y)を用いても同様の効果を得ることができる。また、ハロゲン元素Xの少なくとも一部は、M’abの形で表される化合物の状態で表面に点在することが好ましいが、この化合物としては、フッ化リチウム(LiF)の他、フッ化マグネシウム(MgF2)およびフッ化アルミニウム(AlF3)でも同様の効果を得ることができる。
さらに、実施例8および実施例18から分かるように、正極活物質表面における元素A、元素M、元素M’およびハロゲン元素Xの元素比率A/(M+M’+X+A)が0.8未満の場合、さらに容量維持率および内部抵抗の改善を図ることができる。また、実施例9および実施例19から元素比率A/(M+M’+X+A)が0.1を超える場合、初期容量を低下させることなくさらに容量維持率および内部抵抗の改善を図ることができる。
以上、実施形態および実施例を挙げてこの発明を説明したが、この発明は上述した実施形態および実施例に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上述した実施形態および実施例においては、巻回構造を有する二次電池について説明したが、この発明は、正極および負極を折り畳んだり、あるいは積み重ねた構造を有する二次電池についても同様に適用することができる。加えて、いわゆるコイン型、ボタン型、角型あるいはラミネートフィルム型などの二次電池についても適用することができる。
また、上述した実施形態では電解質として非水電解液またはゲル状電解質を用いた二次電池について説明したが、この発明は、固体電解質を用いた二次電池についても同様に適用することができる。固体電解質としては、リチウムイオン導電性を有する材料であれば無機固体電解質、高分子固体電解質いずれも用いることができる。無機固体電解質としては、例えば、窒化リチウム、よう化リチウムなどが挙げられる。高分子固体電解質は電解質塩とそれを溶解する高分子化合物からなり、その高分子化合物としては、例えば、ポリ(エチレンオキサイド)や同架橋体などのエーテル系高分子、ポリ(メタクリレート)エステル系、アクリレート系などを単独あるいは分子中に共重合、または混合して用いることができる。
この発明の第1の実施形態による電池の構成を表す断面図である。 この発明の第1の実施形態による電池に収納される巻回電極体の一部を拡大して表す断面図である。 この発明の第1の実施形態による電池に用いるセパレータの一構成例を示す拡大断面図である。 この発明の第1の実施形態による電池に用いるセパレータの他の構成例を示す拡大断面図である。 この発明の第2の実施形態による電池の一構成例を示す断面図である。 この発明の第2の実施形態による電池に収納される巻回電極体のI−I線に沿った断面図である。 実施例1の正極活物質の断面像である。
符号の説明
11・・・電池缶
12、13・・・絶縁板
14・・・電池蓋
15・・・安全弁機構
15A・・・ディスク板
16・・・熱感抵抗素子
17・・・ガスケット
20、30・・・巻回電極体
21、33・・・正極
21A、33A・・・正極集電体
21B、33B・・・正極活物質層
22、34・・・負極
22A、34A・・・負極集電体
22B、34B・・・負極活物質層
23、35・・・セパレータ
24・・・センターピン
25、31・・・正極リード
26、32・・・負極リード
36・・・電解質層
37・・・保護テープ
40・・・外装部材
41・・・密着フィルム

Claims (12)

  1. リチウムと、1または複数の遷移金属とを少なくとも含む複合酸化物粒子と、
    上記複合酸化物粒子の少なくとも一部に設けられる被覆層と
    を備え、
    上記被覆層は、
    上記複合酸化物粒子を構成する主要遷移金属元素Aとは異なり、2族〜16族から選ばれる少なくとも1種の元素Mと、
    ハロゲン元素Xと
    を含み、
    上記被覆層において、上記元素Mと上記ハロゲン元素Xとが異なる分布を呈する
    ことを特徴とする正極活物質。
  2. 上記元素Mは、上記ハロゲン元素Xに比して、上記複合酸化物粒子表面により均一に分布する
    ことを特徴とする請求項1記載の正極活物質。
  3. 上記ハロゲン元素Xの少なくとも一部は、上記元素Mとは異なる元素M’のハロゲン化物の形態で存在する
    ことを特徴とする請求項2記載の正極活物質。
  4. 上記元素M’のハロゲン化物は、少なくともフッ化リチウム(LiF)を含む
    ことを特徴とする請求項3記載の正極活物質。
  5. 上記複合酸化物粒子が、層状岩塩構造を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の正極活物質。
  6. 上記主要遷移金属の元素Aは、少なくともコバルト(Co)を含む
    ことを特徴とする請求項1記載の正極活物質。
  7. 上記複合酸化物粒子および上記被覆層を備える上記複合酸化物粒子の表面における元素組成が、原子比で0.03<A/(M+M’+X+A)<0.8である
    ことを特徴とする請求項1記載の正極活物質。
  8. 上記複合酸化物粒子全体の元素組成が、原子比で0<M/(A+M)<0.1である
    ことを特徴とする請求項1記載の正極活物質。
  9. 上記元素Mは、マンガン(Mn)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、ビスマス(Bi)、モリブデン(Mo)およびイットリウム(Y)から選択される少なくとも1種の元素を含む
    ことを特徴とする請求項1記載の正極活物質。
  10. リチウムと、1または複数の遷移金属とを少なくとも含む複合酸化物粒子と、
    上記複合酸化物粒子の少なくとも一部に設けられる被覆層と
    を備え、
    上記被覆層は、
    上記複合酸化物粒子を構成する主要遷移金属元素とは異なり、2族〜16族から選ばれる少なくとも1種の元素Mと、
    ハロゲン元素Xと
    を含み、
    上記被覆層において、上記元素Mと上記ハロゲン元素Xとが異なる分布を呈する
    正極活物質を含む
    ことを特徴とする正極。
  11. 正極活物質を有する正極と、負極と、セパレータと、電解質と
    を備え、
    上記正極は、
    リチウムと、1または複数の遷移金属とを少なくとも含む複合酸化物粒子と、
    上記複合酸化物粒子の少なくとも一部に設けられる被覆層と
    を備え、
    上記被覆層は、
    上記複合酸化物粒子を構成する主要遷移金属元素とは異なり、2族〜16族から選ばれる少なくとも1種の元素Mと、
    ハロゲン元素Xと
    を含み、
    上記被覆層において、上記元素Mと上記ハロゲン元素Xとが異なる分布を呈する
    活物質層を含む
    ことを特徴とする非水電解質二次電池。
  12. 上限充電電圧が4.25V以上4.80V以下で、下限放電電圧が2.00V以上3.30V以下であること
    を特徴とする請求項11記載の非水電解質二次電池。
JP2007272929A 2007-10-19 2007-10-19 正極活物質、正極および非水電解質二次電池 Active JP4715830B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007272929A JP4715830B2 (ja) 2007-10-19 2007-10-19 正極活物質、正極および非水電解質二次電池
KR1020080098569A KR101560827B1 (ko) 2007-10-19 2008-10-08 정극 활물질, 정극 및 비수 전해질 2차전지
US12/248,588 US8877377B2 (en) 2007-10-19 2008-10-09 Cathode active material, cathode, and non-aqueous electrolyte secondary battery
CN2008101705042A CN101414680B (zh) 2007-10-19 2008-10-17 正极活性物质、正极和非水电解质二次电池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007272929A JP4715830B2 (ja) 2007-10-19 2007-10-19 正極活物質、正極および非水電解質二次電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009104805A true JP2009104805A (ja) 2009-05-14
JP4715830B2 JP4715830B2 (ja) 2011-07-06

Family

ID=40563813

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007272929A Active JP4715830B2 (ja) 2007-10-19 2007-10-19 正極活物質、正極および非水電解質二次電池

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8877377B2 (ja)
JP (1) JP4715830B2 (ja)
KR (1) KR101560827B1 (ja)
CN (1) CN101414680B (ja)

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20110010568A (ko) * 2009-07-24 2011-02-01 소니 주식회사 정극 활물질, 정극 및 비수 전해질 전지
JP2011138718A (ja) * 2009-12-29 2011-07-14 Sony Corp 正極活物質、正極および非水電解質二次電池
JP2013503449A (ja) * 2009-08-27 2013-01-31 エンビア・システムズ・インコーポレイテッド 金属酸化物でコーティングされたリチウム系電池用正極材料
JP2013510393A (ja) * 2009-11-05 2013-03-21 ユミコア コア−シェルリチウム遷移金属酸化物
US8609283B2 (en) 2009-09-09 2013-12-17 Sony Corporation Positive electrode active material, positive electrode, nonaqueous electrolyte cell, and method of preparing positive electrode active material
WO2014156024A1 (ja) * 2013-03-27 2014-10-02 三洋電機株式会社 非水電解質二次電池
WO2015045315A1 (ja) * 2013-09-30 2015-04-02 三洋電機株式会社 非水電解質二次電池用正極活物質及びそれを用いた非水電解質二次電池
WO2015136892A1 (ja) * 2014-03-11 2015-09-17 三洋電機株式会社 非水電解質二次電池用正極活物質及び非水電解質二次電池用正極
JP2015527714A (ja) * 2012-11-06 2015-09-17 エルジー・ケム・リミテッド 二次電池用正極活物質及びそれを含む二次電池
JP2015530721A (ja) * 2013-08-29 2015-10-15 エルジー・ケム・リミテッド リチウム遷移金属複合粒子、この製造方法、及びこれを含む正極活物質
JP2016507878A (ja) * 2013-02-01 2016-03-10 トロノックス エルエルシー 改善されたリチウムマンガン酸化物組成物
US9601765B2 (en) 2014-02-25 2017-03-21 Samsung Sdi Co., Ltd. Positive active material, preparing method thereof, positive electrode for lithium secondary battery including the same, and lithium secondary battery employing the same
JP2018049848A (ja) * 2017-12-19 2018-03-29 トロノックス エルエルシー 改善されたリチウムマンガン酸化物組成物
WO2019003025A1 (en) * 2017-06-26 2019-01-03 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. METHOD FOR MANUFACTURING POSITIVE ELECTRODE ACTIVE MATERIAL, AND SECONDARY BATTERY
US10559825B2 (en) 2014-12-25 2020-02-11 Sanyo Electric Co., Ltd. Positive electrode active material and nonaqueous electrolyte secondary battery
WO2020080210A1 (ja) * 2018-10-15 2020-04-23 日本化学工業株式会社 リチウム二次電池用正極活物質、その製造方法及びリチウム二次電池
JP2020064712A (ja) * 2018-10-15 2020-04-23 日本化学工業株式会社 リチウム二次電池用正極活物質、その製造方法及びリチウム二次電池
WO2020149244A1 (ja) * 2019-01-18 2020-07-23 日本化学工業株式会社 リチウム二次電池用正極活物質、その製造方法及びリチウム二次電池
WO2022034414A1 (ja) * 2020-08-12 2022-02-17 株式会社半導体エネルギー研究所 二次電池、電子機器、車両、及び正極活物質の作製方法
WO2022243782A1 (ja) * 2021-05-21 2022-11-24 株式会社半導体エネルギー研究所 正極活物質の作製方法、正極、リチウムイオン二次電池、移動体、蓄電システム、及び電子機器
WO2023037776A1 (ja) * 2021-09-13 2023-03-16 パナソニックIpマネジメント株式会社 被覆活物質、被覆活物質の製造方法、正極材料、および電池

Families Citing this family (44)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5645092B2 (ja) * 2009-11-05 2014-12-24 ユミコア 二重シェルコアリチウムニッケルマンガンコバルト酸化物
US9843041B2 (en) * 2009-11-11 2017-12-12 Zenlabs Energy, Inc. Coated positive electrode materials for lithium ion batteries
RU2501125C1 (ru) * 2009-11-25 2013-12-10 ЭлДжи КЕМ, ЛТД. Катод на основе двух видов соединений и включающая его литиевая вторичная батарея
US8663849B2 (en) * 2010-09-22 2014-03-04 Envia Systems, Inc. Metal halide coatings on lithium ion battery positive electrode materials and corresponding batteries
JP2012142154A (ja) * 2010-12-28 2012-07-26 Sony Corp リチウムイオン二次電池、電動工具、電動車両および電力貯蔵システム
JP5626035B2 (ja) * 2011-03-07 2014-11-19 日産自動車株式会社 リチウムイオン二次電池の前処理方法及び使用方法
JP2013048053A (ja) * 2011-08-29 2013-03-07 Sony Corp 活物質、電極、二次電池、電池パック、電動車両、電力貯蔵システム、電動工具および電子機器
US20140329151A1 (en) * 2011-11-10 2014-11-06 Hiroshi Onizuka Lithium ion secondary battery and manufacturing method thereof
KR101693296B1 (ko) * 2011-12-23 2017-01-06 삼성에스디아이 주식회사 양극 활물질 및 그 제조 방법과 상기 양극 활물질을 포함하는 리튬 이차 전지
KR101456963B1 (ko) * 2012-02-06 2014-11-04 주식회사 엘지화학 양극 활물질의 제조방법
US10115962B2 (en) 2012-12-20 2018-10-30 Envia Systems, Inc. High capacity cathode material with stabilizing nanocoatings
KR101490406B1 (ko) * 2013-01-25 2015-02-05 경북대학교 산학협력단 불소 화합물이 코팅된 리튬 이차 전지용 양극 활물질 및 이의 제조 방법
CN104037418A (zh) * 2013-03-05 2014-09-10 中国科学院宁波材料技术与工程研究所 一种锂离子电池正极膜及其制备和应用
JP6208957B2 (ja) * 2013-03-06 2017-10-04 ソニー株式会社 二次電池用活物質、二次電池用電極、二次電池、電池パック、電動車両、電力貯蔵システム、電動工具および電子機器
KR20150004678A (ko) * 2013-07-03 2015-01-13 삼성에스디아이 주식회사 리튬 파우치형 전지
US20150118572A1 (en) * 2013-10-29 2015-04-30 Battery Energy Storage Systems-Technologies Solid-state battery and methods of fabrication
CN103915624B (zh) * 2014-03-31 2017-09-29 绍兴安卡汽车配件有限公司 一种碳包覆、掺杂金属元素的锂离子电池正极材料
CN105006547B (zh) * 2014-07-30 2018-03-02 香港应用科技研究院有限公司 锂离子电池及其电极活性材料的包覆方法
EP3192112A4 (en) * 2014-09-09 2018-04-11 Sion Power Corporation Protective layers in lithium-ion electrochemical cells and associated electrodes and methods
KR102307907B1 (ko) * 2014-11-04 2021-10-01 삼성에스디아이 주식회사 양극 활물질, 이를 채용한 양극과 리튬 전지 및 이의 제조 방법
US10193135B2 (en) 2015-01-15 2019-01-29 Zenlabs Energy, Inc. Positive electrode active materials with composite coatings for high energy density secondary batteries and corresponding processes
CN104577095A (zh) * 2015-01-30 2015-04-29 湖南杉杉新能源有限公司 纳米镶嵌复合包覆改性的锂离子电池正极材料及其制备方法
US11011746B2 (en) * 2015-07-13 2021-05-18 Samsung Electronics Co., Ltd. Composite cathode active material for lithium battery, cathode for lithium battery including the same, and lithium battery including the cathode
KR102019312B1 (ko) * 2016-02-25 2019-09-06 주식회사 엘지화학 겔 폴리머 전해질용 조성물 및 이를 포함하는 리튬 이차전지
CN110957479A (zh) 2016-07-05 2020-04-03 株式会社半导体能源研究所 正极活性物质
CN106299348B (zh) * 2016-08-25 2019-06-21 合肥国轩高科动力能源有限公司 一种复合材料包覆镍锰酸锂的方法
KR20190065324A (ko) 2016-10-12 2019-06-11 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 양극 활물질 입자 및 양극 활물질 입자의 제작 방법
US20180145317A1 (en) * 2016-11-18 2018-05-24 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Positive electrode active material, method for manufacturing positive electrode active material, and secondary battery
KR20180056310A (ko) * 2016-11-18 2018-05-28 삼성전자주식회사 복합양극활물질, 이를 채용한 양극과 리튬전지 및 그 제조방법
CN108110225B (zh) * 2016-11-24 2023-01-31 株式会社半导体能源研究所 正极活性物质粒子及正极活性物质粒子的制造方法
KR102606545B1 (ko) 2017-05-12 2023-11-24 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 양극 활물질 입자
CN117096337A (zh) 2017-05-19 2023-11-21 株式会社半导体能源研究所 锂离子二次电池
CN107959015B (zh) * 2017-11-23 2018-11-16 江苏贝肯盛创新能源科技有限公司 一种改性锂电池正极材料、制备方法及包含其的锂电池
CN109859959A (zh) * 2017-11-30 2019-06-07 中国科学院大连化学物理研究所 一种锂离子超级电容器负极预嵌锂方法
WO2020091515A1 (ko) * 2018-11-02 2020-05-07 주식회사 엘지화학 리튬 이차전지
CN109524649B (zh) * 2018-11-12 2022-04-26 北京中科海钠科技有限责任公司 一种包覆结构的钠离子电池正极材料及其制备方法和应用
KR20210148250A (ko) * 2019-04-05 2021-12-07 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 양극 활물질의 제작 방법, 이차 전지의 제작 방법, 및 이차 전지
CN110931730B (zh) * 2019-11-04 2022-08-02 浙江锋锂新能源科技有限公司 一种铌酸钛负极材料及其制备方法和应用
KR20210066723A (ko) 2019-11-28 2021-06-07 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 양극 활물질, 이차 전지, 전자 기기
CN113471403B (zh) * 2020-03-30 2024-03-19 Tdk株式会社 电极和锂离子二次电池
CN113725405B (zh) * 2020-05-26 2023-05-09 比亚迪股份有限公司 一种正极复合材料及其制备方法和全固态锂电池
CN113725406B (zh) * 2020-05-26 2023-06-13 比亚迪股份有限公司 一种正极复合材料及其制备方法和全固态锂电池
KR20210156574A (ko) * 2020-06-18 2021-12-27 주식회사 엘지에너지솔루션 이차전지용 양극, 이의 제조방법 및 이를 포함하는 리튬 이차전지
CN113224276B (zh) * 2021-04-20 2023-04-28 宁波容百新能源科技股份有限公司 一种锂离子电池正极材料、其制备方法及应用

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08264183A (ja) * 1995-03-27 1996-10-11 Sanyo Electric Co Ltd リチウム二次電池
JP2003229129A (ja) * 2001-11-30 2003-08-15 Sanyo Electric Co Ltd 非水電解質二次電池及びその製造方法
WO2003069702A1 (fr) * 2002-02-15 2003-08-21 Seimi Chemical Co., Ltd. Materiau actif d'electrode positive particulaire pour une pile au lithium secondaire
JP2005225734A (ja) * 2004-02-16 2005-08-25 Nippon Chem Ind Co Ltd フッ素含有リチウムコバルト系複合酸化物及びその製造方法
JP2006331941A (ja) * 2005-05-27 2006-12-07 Sony Corp 正極活物質、正極および電池
JP2007103119A (ja) * 2005-10-03 2007-04-19 Sony Corp 正極材料、正極および電池

Family Cites Families (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03141858A (ja) 1989-10-27 1991-06-17 Hino Motors Ltd ディーゼルエンジンの燃料供給装置
JPH03157413A (ja) 1989-11-16 1991-07-05 Furukawa Electric Co Ltd:The 熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物
US5039399A (en) 1989-11-20 1991-08-13 Texaco Inc. Solvent extraction of lubricating oils
JP3111791B2 (ja) 1994-02-21 2000-11-27 松下電器産業株式会社 非水電解液二次電池
JPH08213014A (ja) 1995-02-06 1996-08-20 Sony Corp 非水電解液二次電池
SG82599A1 (en) * 1998-02-10 2001-08-21 Samsung Display Devices Co Ltd Active material for positive electrode used in lithium secondary battery and method of manufacturing same
JP2000149950A (ja) 1998-11-17 2000-05-30 Japan Storage Battery Co Ltd 非水電解質二次電池
JP2000156227A (ja) 1998-11-19 2000-06-06 Japan Storage Battery Co Ltd 非水電解質電池
JP2000164214A (ja) 1998-11-25 2000-06-16 Japan Storage Battery Co Ltd 非水電解質二次電池
JP2000195517A (ja) 1998-12-28 2000-07-14 Japan Storage Battery Co Ltd リチウム二次電池
JP4383681B2 (ja) 2000-02-28 2009-12-16 三星エスディアイ株式会社 リチウム二次電池用正極活物質及びその製造方法
US6984469B2 (en) * 2000-09-25 2006-01-10 Samsung Sdi Co., Ltd. Positive active material for rechargeable lithium batteries and method of preparing same
KR20020046658A (ko) * 2000-12-15 2002-06-21 윤덕용 리튬이차전지의 양극전극용 층상구조 산화물의 표면처리방법
JP3959333B2 (ja) 2001-11-20 2007-08-15 日本化学工業株式会社 リチウムコバルト系複合酸化物、その製造方法、リチウム二次電池正極活物質及びリチウム二次電池
KR20030083476A (ko) * 2002-04-23 2003-10-30 주식회사 엘지화학 수명 특성과 안전성이 우수한 리튬 금속 복합 산화물 및이의 제조 방법
US7205072B2 (en) * 2002-11-01 2007-04-17 The University Of Chicago Layered cathode materials for lithium ion rechargeable batteries
WO2005064715A1 (en) * 2003-12-31 2005-07-14 Lg Chem, Ltd. Electrode active material powder with size dependent composition and method to prepare the same
US7364793B2 (en) * 2004-09-24 2008-04-29 Lg Chem, Ltd. Powdered lithium transition metal oxide having doped interface layer and outer layer and method for preparation of the same
US10454106B2 (en) * 2004-12-31 2019-10-22 Iucf-Hyu (Industry-University Cooperation Foundation Hanyang University) Double-layer cathode active materials for lithium secondary batteries, method for preparing the active materials, and lithium secondary batteries using the active materials
US8445129B2 (en) * 2005-05-27 2013-05-21 Sony Corporation Cathode active material, method of manufacturing it, cathode, and battery
JP4311438B2 (ja) * 2006-11-28 2009-08-12 ソニー株式会社 正極活物質およびこれを用いた非水電解質二次電池、並びに正極活物質の製造方法
JP2008198432A (ja) * 2007-02-09 2008-08-28 Sony Corp 電池

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08264183A (ja) * 1995-03-27 1996-10-11 Sanyo Electric Co Ltd リチウム二次電池
JP2003229129A (ja) * 2001-11-30 2003-08-15 Sanyo Electric Co Ltd 非水電解質二次電池及びその製造方法
WO2003069702A1 (fr) * 2002-02-15 2003-08-21 Seimi Chemical Co., Ltd. Materiau actif d'electrode positive particulaire pour une pile au lithium secondaire
JP2005225734A (ja) * 2004-02-16 2005-08-25 Nippon Chem Ind Co Ltd フッ素含有リチウムコバルト系複合酸化物及びその製造方法
JP2006331941A (ja) * 2005-05-27 2006-12-07 Sony Corp 正極活物質、正極および電池
JP2007103119A (ja) * 2005-10-03 2007-04-19 Sony Corp 正極材料、正極および電池

Cited By (37)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011028976A (ja) * 2009-07-24 2011-02-10 Sony Corp 正極活物質、正極および非水電解質電池
KR101799505B1 (ko) * 2009-07-24 2017-11-20 소니 주식회사 정극 활물질, 정극 및 비수 전해질 전지
KR101644138B1 (ko) * 2009-07-24 2016-07-29 소니 주식회사 정극 활물질, 정극 및 비수 전해질 전지
KR20110010568A (ko) * 2009-07-24 2011-02-01 소니 주식회사 정극 활물질, 정극 및 비수 전해질 전지
JP2013503449A (ja) * 2009-08-27 2013-01-31 エンビア・システムズ・インコーポレイテッド 金属酸化物でコーティングされたリチウム系電池用正極材料
US8609283B2 (en) 2009-09-09 2013-12-17 Sony Corporation Positive electrode active material, positive electrode, nonaqueous electrolyte cell, and method of preparing positive electrode active material
US8808920B2 (en) 2009-09-09 2014-08-19 Sony Corporation Positive electrode active material, positive electrode, nonaqueous electrolyte cell, and method of preparing positive electrode active material
JP2013510393A (ja) * 2009-11-05 2013-03-21 ユミコア コア−シェルリチウム遷移金属酸化物
JP2011138718A (ja) * 2009-12-29 2011-07-14 Sony Corp 正極活物質、正極および非水電解質二次電池
JP2015527714A (ja) * 2012-11-06 2015-09-17 エルジー・ケム・リミテッド 二次電池用正極活物質及びそれを含む二次電池
JP2016507878A (ja) * 2013-02-01 2016-03-10 トロノックス エルエルシー 改善されたリチウムマンガン酸化物組成物
US10522822B2 (en) 2013-02-01 2019-12-31 Emd Acquisition Llc Lithium manganese oxide compositions
JPWO2014156024A1 (ja) * 2013-03-27 2017-02-16 三洋電機株式会社 非水電解質二次電池
WO2014156024A1 (ja) * 2013-03-27 2014-10-02 三洋電機株式会社 非水電解質二次電池
JP2015530721A (ja) * 2013-08-29 2015-10-15 エルジー・ケム・リミテッド リチウム遷移金属複合粒子、この製造方法、及びこれを含む正極活物質
US9887420B2 (en) 2013-08-29 2018-02-06 Lg Chem, Ltd. Lithium transition metal composite particles, preparation method thereof, and cathode active material including the same
WO2015045315A1 (ja) * 2013-09-30 2015-04-02 三洋電機株式会社 非水電解質二次電池用正極活物質及びそれを用いた非水電解質二次電池
JPWO2015045315A1 (ja) * 2013-09-30 2017-03-09 三洋電機株式会社 非水電解質二次電池用正極活物質及びそれを用いた非水電解質二次電池
US9601765B2 (en) 2014-02-25 2017-03-21 Samsung Sdi Co., Ltd. Positive active material, preparing method thereof, positive electrode for lithium secondary battery including the same, and lithium secondary battery employing the same
WO2015136892A1 (ja) * 2014-03-11 2015-09-17 三洋電機株式会社 非水電解質二次電池用正極活物質及び非水電解質二次電池用正極
JPWO2015136892A1 (ja) * 2014-03-11 2017-04-06 三洋電機株式会社 非水電解質二次電池用正極活物質及び非水電解質二次電池用正極
US10559825B2 (en) 2014-12-25 2020-02-11 Sanyo Electric Co., Ltd. Positive electrode active material and nonaqueous electrolyte secondary battery
WO2019003025A1 (en) * 2017-06-26 2019-01-03 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. METHOD FOR MANUFACTURING POSITIVE ELECTRODE ACTIVE MATERIAL, AND SECONDARY BATTERY
US11670770B2 (en) 2017-06-26 2023-06-06 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Method for manufacturing positive electrode active material, and secondary battery
JP2018049848A (ja) * 2017-12-19 2018-03-29 トロノックス エルエルシー 改善されたリチウムマンガン酸化物組成物
US11646408B2 (en) 2018-10-15 2023-05-09 Nippon Chemical Industrial Co., Ltd. Positive electrode active substance for lithium secondary battery, method for producing the same and lithium secondary battery
WO2020080210A1 (ja) * 2018-10-15 2020-04-23 日本化学工業株式会社 リチウム二次電池用正極活物質、その製造方法及びリチウム二次電池
JP2020064711A (ja) * 2018-10-15 2020-04-23 日本化学工業株式会社 リチウム二次電池用正極活物質、その製造方法及びリチウム二次電池
JP2020064712A (ja) * 2018-10-15 2020-04-23 日本化学工業株式会社 リチウム二次電池用正極活物質、その製造方法及びリチウム二次電池
WO2020080211A1 (ja) * 2018-10-15 2020-04-23 日本化学工業株式会社 リチウム二次電池用正極活物質、その製造方法及びリチウム二次電池
US11145862B1 (en) 2018-10-15 2021-10-12 Nippon Chemical Industrial Co., Ltd. Positive electrode active substance for lithium secondary battery, method for producing the same and lithium secondary battery
WO2020149244A1 (ja) * 2019-01-18 2020-07-23 日本化学工業株式会社 リチウム二次電池用正極活物質、その製造方法及びリチウム二次電池
JP7254531B2 (ja) 2019-01-18 2023-04-10 日本化学工業株式会社 リチウム二次電池用正極活物質、その製造方法及びリチウム二次電池
JP2020115438A (ja) * 2019-01-18 2020-07-30 日本化学工業株式会社 リチウム二次電池用正極活物質、その製造方法及びリチウム二次電池
WO2022034414A1 (ja) * 2020-08-12 2022-02-17 株式会社半導体エネルギー研究所 二次電池、電子機器、車両、及び正極活物質の作製方法
WO2022243782A1 (ja) * 2021-05-21 2022-11-24 株式会社半導体エネルギー研究所 正極活物質の作製方法、正極、リチウムイオン二次電池、移動体、蓄電システム、及び電子機器
WO2023037776A1 (ja) * 2021-09-13 2023-03-16 パナソニックIpマネジメント株式会社 被覆活物質、被覆活物質の製造方法、正極材料、および電池

Also Published As

Publication number Publication date
US20090104532A1 (en) 2009-04-23
KR101560827B1 (ko) 2015-10-21
US8877377B2 (en) 2014-11-04
JP4715830B2 (ja) 2011-07-06
CN101414680B (zh) 2012-01-11
KR20090040216A (ko) 2009-04-23
CN101414680A (zh) 2009-04-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4715830B2 (ja) 正極活物質、正極および非水電解質二次電池
JP5077131B2 (ja) 正極活物質、並びにそれを用いた正極、および非水電解質二次電池
JP4710916B2 (ja) 非水電解質二次電池用正極活物質、これを用いた非水電解質二次電池用正極および非水電解質二次電池
JP5029540B2 (ja) 正極活物質、これを用いた正極および非水電解質二次電池
JP4735579B2 (ja) 非水電解質電池
JP5195499B2 (ja) 非水電解質二次電池
JP4986009B2 (ja) 二次電池
JP4873000B2 (ja) 非水電解質二次電池用正極活物質および非水電解質二次電池
JP5417852B2 (ja) 正極活物質、並びにこれを用いた正極および非水電解質二次電池
JP6394743B2 (ja) セパレータおよび電池
JP2010080407A (ja) 正極活物質、正極および非水電解質二次電池に関する。
JP2011138718A (ja) 正極活物質、正極および非水電解質二次電池
JP2014209496A (ja) 正極活物質、およびリチウムイオン二次電池
KR101623963B1 (ko) 정극 활물질 및 그것을 이용한 정극과 비수 전해질 2차 전지
JP2008016244A (ja) 正極活物質およびその製造方法、並びに非水電解質二次電池
JP2012074403A (ja) 二次電池
JP5417686B2 (ja) セパレータおよび電池
JP2006302757A (ja) 電池
JP2014160684A (ja) 二次電池用セパレータおよび二次電池
JP2008097876A (ja) 電池
JP2015133333A (ja) 二次電池

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091211

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100112

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100304

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110301

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110314

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4715830

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140408

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250