JP2009100987A - 玉縁縫いミシン - Google Patents

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Abstract

【課題】各種の玉縁縫いに対応する。
【解決手段】二本の直線縫い目と直線切れ目の布送り方向の前後端部の少なくとも一方において、二本の直線縫い目の端部位置がそれぞれ布送り方向について異なる位置となるように端部位置偏差を設けて形成する玉縁縫いミシンにおいて、コーナーメス機構に対して、左右側の斜め切れ目について、左右の切断長を等しくしつつ各斜め切れ目の一端部を左右の直線縫い目の端部に個別に一致させて斜め切れ目を形成する第一の切断制御と、左右側の斜め切れ目について、互いの切断長を異ならせると共に左右の斜め切れ目の両端部をそれぞれ左右の直線縫い目の端部と直線切れ目の端部とに一致させる配置で斜め切れ目を形成する第二の切断制御とを選択的に実行する。
【選択図】図17

Description

本発明は、斜め形状の開口を有する斜めポケットを形成することのできる玉縁縫いミシンに関する。
玉縁縫いは、例えば、スーツのポケットの開口部等に多く施される縫いであって、身生地の上に玉布を重ねた状態で平行な二本の縫い目とそれらに平行であって二本の縫い目の間に形成される直線切れ目とを形成し、さらに、縫い方向両端部にV字状の斜め切れ目を形成することで完成する。一般的な玉縁縫いでは、二本の縫い目の縫い開始位置と終了位置とを縫い方向について揃えることで長方形の開口を形成する。このような長方形の開口形成時には、先端が鋭利な二枚のコーナーメスをV字状に並べてそれらを同時に身生地に突き通すことで斜め切れ目の形成が行われる。
これに対して、二本の縫い目の縫い端部位置をずらすことで斜め形状の開口を有する斜めポケットを形成する玉縁縫いが行われる場合がある。
このような斜め形状の開口の玉縁縫いでは、切断長の等しい二枚のコーナーメスをV字状に並べた状態から二本の縫い目の縫い端部位置のズレ長さ(偏差とする)と同じ長さだけずらして配置し、それぞれのコーナーメスを身生地に突き通すことで斜め切れ目の形成が行われていた(例えば、特許文献1参照)。
また、他の玉縁縫いミシンでは、上記斜め形状の開口の玉縁縫いにおける斜め切れ目形成のために、切断長が異なる二枚のコーナーメスにより、それらの切断長の差とメスの向きを調節することでV字状に並べたまま、これらのコーナーメスを身生地に突き通すことで斜め切れ目の形成が行われていた(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−107473号公報 特公平1−38519号公報
特許文献1に記載の玉縁縫いミシンによれば、左右で同じ切断長のコーナーメスを使用するので、斜め形状の玉縁縫いを行う場合でも、二本のコーナーメスの布送り方向における切断位置の調整のみを行えば容易に実現することができる。
しかしながら、上記玉縁縫いミシンには図18に示すような問題点が存在する。図18(A),(B)は特許文献1の問題点を示す状態説明図であり、図中の符号TL,TRは縫い目、Sは直線切れ目、201,202,はコーナーメスを示し、二本の縫い目の縫い目側寄りの端部位置のズレ長さ(偏差とする)をCとする。
偏差Cで斜め切れ目を形成する場合、直線切れ目Sの先端から内側のコーナーメス202の根本部分までの距離C’は偏差Cと一致する。ところで、玉縁縫いミシンによるコーナー切れ目の形成は、センターメス機構による直線状の切れ目(センター切れ目)の形成後にコーナーメスが上昇するように構成されているから、玉縁縫いミシンにあっては、コーナーメス202を身生地に突き通そうとすると、図18(B)に示すように、コーナーメス202の挿通箇所の両側にセンター切れ目が形成されているため、身生地がコーナーメス202の進行方向にめくれ上がってしまい、予定された切断長さ分の切断が行えないという不都合があった。
また、特許文献2記載の玉縁縫いミシンは、必要最小限の長さのセンター切れ目しか形成されていない状態で斜め切れ目の形成を行うので、予定通りの切断長を確保することができ、良好な仕上がり実現することができる。
しかしながら、その一方で各コーナーメスについて切断長の調節や向き角度の調節が必要となり、作業準備が煩雑となるという問題があった。
そのため、斜めポケットを形成することのできる玉縁縫いミシンにおいては、作業の迅速化が求められる場合には左右で同じ切断長のコーナーメスをずらして斜め切れ目を形成し、高い縫い品質が要求される場合には切断長と向きとが異なる二枚のコーナーメスを用いて斜め切れ目を形成するというように、上述の2種類の斜め切れ目の形成方式を容易に切り替えて形成することのできる玉縁縫いミシンが求められていた。
本発明は、斜めポケットを形成することのできる玉縁縫いミシンにおいて、作業の迅速化が求められる場合と、高い縫い品質が要求される場合とで、それぞれ適した斜め切れ目の形成方式を容易に切り替えて形成することができる玉縁縫いミシンを提供することをその目的とする。
請求項1記載の発明は、
身生地及び玉布を保持して搬送する布送り機構と、
身生地及び玉布に布送り方向に沿って平行な二本の直線縫い目を形成する二本の縫い針を上下動する針上下動機構と、
前記二本の直線縫い目の間に布送り方向に沿って直線切れ目を形成する動メス機構と、
前記二本の直線縫い目の端部と前記直線切れ目の端部との間に斜め切れ目を形成可能なコーナーメス機構と、
前記各直線縫い目と直線切れ目の布送り方向の前後端部の少なくとも一方において、二本の直線縫い目の端部位置がそれぞれ布送り方向について異なる位置となるように端部位置偏差を設けて形成すると共に、前記斜め切れ目が、前記二本の直線縫い目の端部から前記直線切れ目に向かう方向に沿って形成された二本の斜め切れ目から形成されるように前記各機構を制御する斜め切れ目形成制御手段と、
を備えた玉縁縫いミシンにおいて、
前記コーナーメス機構は、前記直線切れ目の前後両端部のそれぞれに対応して設けられ、
前記斜め切れ目形成制御手段は、端部位置偏差が設けられた端部に対応するコーナーメス機構に対して、
直線切れ目を挟んだ左右両側の斜め切れ目について、互いの切断長を等しくしつつ前記各斜め切れ目の一端部をそれぞれ対応する直線縫い目の端部に一致させる配置で前記斜め切れ目を形成させる第一の切断制御と、
直線切れ目を挟んだ左右両側の斜め切れ目について、互いの切断長を異ならせると共に各斜め切れ目の両端部をそれぞれ対応する直線縫い目の端部と直線切れ目の端部とに一致させる配置で前記各斜め切れ目を形成させる第二の切断制御とを、
選択的に実行することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明と同様の構成を備えると共に、
前記コーナーメス機構は、切断長が長い斜め切れ目を形成する長メスと短い斜め切れ目とを形成する短メスとを備え、前記第一の切断制御における左右両側の斜め切れ目はいずれも短メスで形成すると共に、前記第二の切断制御における左右両側の斜め切れ目は短メスと長メスとの組み合わせで形成し、
前記短メスによる切断長の布送り方向長さを記憶する短メス布送り方向長さ記憶手段と、
前記斜め切れ目形成制御手段が前記第一の切断制御を選択したときには、前記二本の内でより延出されている一方の直線縫い目の端部から前記短メスによる切断長の布送り方向長さ分だけ非延出側寄りの位置を前記直線切れ目の端部位置とし、前記斜め切れ目形成制御手段が前記第二の切断制御を選択したときには、前記二本の内で延出されていない他方の直線縫い目の端部から前記短メスによる切断長の布送り方向長さ分だけ非延出側寄りの位置を前記直線切れ目の端部位置として当該直線切れ目を形成するように、前記布送り機構及び動メス機構を制御するセンター切れ目形成制御手段とを備えることを特徴とする。
なお、上記請求項2の記載において、「延出されている一方の直線縫い目」とは、二本の直線縫い目の縫製時の布送り方向前端部に端部位置偏差を設ける場合にあっては布送り方向におけるより前側に延出された直線縫い目を示し、二本の直線縫い目の縫製時の布送り方向後端部に端部位置偏差を設ける場合にあっては布送り方向におけるより後側に延出された直線縫い目を示すものとする。
また、「非延出側寄り」とは、二本の直線縫い目の縫製時の布送り方向前端部に端部位置偏差を設ける場合にあっては布送り方向における後側寄りを示し、二本の直線縫い目の縫製時の布送り方向後端部に端部位置偏差を設ける場合にあっては布送り方向における前側寄りを示すものとする。
請求項1記載の発明は、二本の直線縫い目のいずれかの端部に端部位置偏差が設けられた場合において、互いに切断長が等しい左右の斜め切れ目のそれぞれを、各直線縫い目の端部に一致させる配置で斜め切れ目を形成させる第一の切断制御と、
端部位置偏差に対応して互いの切断長を異ならせた左右の斜め切れ目のそれぞれを、直線縫い目の端部と直線切れ目の端部とに一致させる配置で前記各斜め切れ目を形成させる第二の切断制御とを、選択して実行することができるので、ことを特徴とする。
従って、端部位置偏差の変更を生じ得る場合であって作業の迅速化が求められる場合には第一の切断制御を選択し、高い縫い品質が要求される場合には第二の切断制御を選択することで、種々の要求や作業状況に応じて適切な玉縁縫いを行うことが可能となる。
なお、上記説明において、「偏差」とは玉縁縫いの縫い方向の両端部のそれぞれにおいて、より延出している一方の直線縫い目の端部から延出していない他方の直線縫い目の端部までの布送り方向における距離差(CF或いはCR)を示す(図2参照)。
また、以下の説明において、「左右」とは、水平方向であって布送り方向に直交する方向を示すものとする。
請求項2記載の発明は、第一の切断制御の選択時には延出されている直線縫い目の端部を基準に直線切れ目の端部位置を特定し、第二の切断制御の選択時には延出されていない直線縫い目の端部を基準に直線切れ目の端部位置を特定する制御が行われる。
図11,12に示すように、コーナーメス機構が長短二種類のコーナーメスを使い分けて第一の切断制御と第二切断制御を行う場合、長メスによる切断長の布送り方向長さXLと短メスによる切断長の布送り方向長さXSとの差は、端部位置偏差CFと一致することを前提とする(CF=XL−XS)。つまり、第二の切断制御において、延出されている直線縫い目の端部PFR(図2参照)から長メスによる切断長の布送り方向長さXL分だけ非延出側寄りの位置と延出されていない直線縫い目の端部PFL(図2参照)から短メスによる切断長の布送り方向長さXS分だけ非延出側寄りの位置とはいずれも図12に示されるように一致しており、単に直線切れ目の端部位置を設定するのであれば、第二の切断制御に対応して直線切れ目を形成する場合にはその端部位置を、延出されている直線縫い目の端部と延出されていない直線縫い目の端部のいずれを基準としても特定することが可能である。
しかし、第一の切断制御と第二の切断制御のいずれの場合でも、延出されている直線縫い目の端部PFRを基準に直線切れ目の端部位置を特定する場合には、第一の切断制御から第二の切断制御に選択を切り替えた場合(或いはその逆の場合)に、直線縫い目の端部から直線切れ目の端部位置までの距離を長さXSから長さXLへ(又はその逆)設定し直す必要が生じてしまう。
一方、請求項2記載の発明では、第一の切断制御時には延出されている直線縫い目の端部PFRを基準とし、第二の切断制御時には延出されていない直線縫い目の端部PFLを基準とすることにより、いずれの場合でも、短メスによる切断長の布送り方向長さXSに基づいて直線切れ目の端部位置を特定することが可能となる。従って、第一と第二の切断制御の切り替え時に、新たに直線縫い目の端部と直線切れ目の端部との距離差を長さXSから長さXLへ(又はその逆)の設定し直しを行う作業負担を軽減し、容易に切断制御の切り替えを行うことが可能となる。
(玉縁縫いミシンが行う玉縁縫いに関する説明)
以下、本発明の実施の形態である玉縁縫いミシン10について図1乃至図17に基づいて説明する。図1は玉縁縫いミシン10の全体の概略構成を示す斜視図である。なお、本実施の形態においては、各図中に示したXYZ軸を基準にしてそれぞれの方向を定めるものとし、Z軸方向は後述するセンターメスの上下動方向と一致し、縫製作業を行う平面はZ軸方向と垂直となり、当該作業平面に平行であって布送りが行われる方向をX軸方向とし、作業平面に平行であってX軸方向に直交する方向をY軸方向とする。
図2及び図3は斜め形状のポケット開口部を形成する玉縁縫いにおけるセンターメスによる直線状の切れ目Sとコーナーメスによる斜め切れ目VFL,VFR,VRL,VRRと二本針による直線縫い目TL,TRの配置の関係を示す説明図であり、斜め形状のポケット開口部を形成する玉縁縫いは図2と図3に示す二種類の方式で行うことができる。図示のように、縫製時における布送り方向Fの進行方向を布送り方向前側、その逆方向を布送り方向後側とし、Y軸方向に沿った一方の方向であって布送り方向を向いて左手となる方向を左側、Y軸方向に沿った他方の方向であって布送り方向を向いて右手となる方向を右側として以下の説明を行うこととする。
玉縁縫いミシン10は、二本針41,41により形成される二本の平行な直線縫い目TL,TRにより身生地Mに対して玉布Bを縫着すると共にこれらの布地の送り方向Fに沿ったポケット穴となる直線状の切れ目Sと当該切れ目Sの両端部に一対の斜め切れ目からなる略V字状のコーナー切れ目とを形成するミシンである。
斜め形状のポケット開口部を形成する玉縁縫いでは、いずれか一方の直線縫い目(図2では右側の縫い目TR)の前後の端部のそれぞれが他方の直線縫い目の前後の端部よりも前側に位置するように形成される。ここで、直線縫い目TRの後側端部から直線縫い目TLの後側端部までの布送り方向のズレ量を後側の偏差CRといい、直線縫い目TRの前側端部から直線縫い目TLの前側端部までの布送り方向のズレ量を前側の偏差CFというものとする。
そして、図2に示す玉縁縫いでは、直線切れ目Sの前側端部から右側の直線縫い目TRの前側端部にかけて斜め切れ目VFRが形成され、直線切れ目Sの前側端部よりも偏差CFと等しい距離だけ後方の位置から左側の直線縫い目TLの前側端部にかけて斜め切れ目VFLが形成される。さらに、直線切れ目Sの後側端部よりも偏差CRと等しい距離だけ前方の位置から右側の直線縫い目TRの後側端部にかけて斜め切れ目VRRが形成され、直線切れ目Sの後側端部から左側の直線縫い目TLの後側端部にかけて斜め切れ目VRLが形成される。
また、図3に示す玉縁縫いでは、直線切れ目Sの前側端部から右側の直線縫い目TRの前側端部にかけて斜め切れ目VFRが形成され、直線切れ目Sの前側端部から左側の直線縫い目TLの前側端部にかけて斜め切れ目VFLが形成される。さらに、直線切れ目Sの後側端部から右側の直線縫い目TRの後側端部にかけて斜め切れ目VRRが形成され、直線切れ目Sの後側端部から左側の直線縫い目TLの後側端部にかけて斜め切れ目VRLが形成される。なお、コーナー切れ目を構成する斜め切れ目VFR、VFLは、VFRの方が布送り方向における長さが偏差CFだけ長く設定されており、コーナー切れ目を構成する斜め切れ目VRR、VRLは、VRLの方が布送り方向における長さが偏差CRだけ長く設定されている。
玉縁縫いミシン10は、斜め形状のポケット開口部を形成する玉縁縫いを行う際に、上記図2に示す方式と図3に示す方式の二種類を選択的に実行することを可能としている。
なお、この玉縁縫いミシン10は、前端部と後端部のいずれにも偏差を設けない縫い、つまり二本の直線縫い目が前後にズレのない長方形状の開口を形成する玉縁縫いを実行することも可能であることはいうまでもない。
(玉縁縫いミシンの全体構成)
そして、当該玉縁縫いミシン10は、縫製の作業台となるミシンテーブル11と、ミシンテーブル11に配置されたミシンフレーム12と、身生地M及び玉布Bからなる布地の送りを行う布送り機構としての大押さえ送り機構20と、身生地Mの上側で玉布Bを上方から押さえるバインダー30と、バインダー30の布送り方向Fにおける前端部近傍で切れ目Sの両側に針落ちを行う縫い目形成機構としての針上下動機構40と、各縫い針41の布送り方向Fの前側で動メスとしてのセンターメス51を昇降させて重ねて載置される身生地M及び玉布Bからなる被縫製物に切れ目Sを形成する動メス機構としてのセンターメス機構50と、直線状の切れ目S(以後、直線切れ目Sとも称する)の両端にそれぞれ個別に対応して設けられ、それぞれ略V字状の切れ目Vを形成するコーナーメス機構100A,100Bと、上記各部の制御を行う動作制御手段80とを備えている。
以下各部を詳説する。
(ミシンテーブル及びミシンフレーム)
ミシンテーブル11はその上面がX−Y平面に平行であって、水平な状態で使用される。このミシンテーブル11の上面は布の送り方向F即ちX軸方向に沿って長い長方形状に形成されている。かかるミシンテーブル11上に大押さえ送り機構20とバインダー30とが配置され、ミシンテーブル11の下側にコーナーメス機構100A,100Bが配置されている。
また、ミシンテーブル11における二つの縫い針41,41の下方の位置には針板13が設けられている。この針板13には二本針41,41の各々に対応する針穴が設けられており、各針穴の下側には図示しない水平釜がそれぞれ設けられている。つまり、各縫い針41,41のそれぞれに挿通された縫い糸は、それぞれ針板13の下側で対応する各水平釜に捕捉され、水平釜から繰り出される下糸に絡められて縫製が行われるようになっている。
さらに、針板13の二つの針穴のほぼ中間であって布送り方向Fの前側にはセンターメス51が挿入されるスリットが形成され、当該スリットの内側にはセンターメス51との協働により布地を切断する図示しない固定メスが配置されている。
ミシンフレーム12は、ミシンテーブル11の長手方向中間位置のすぐ脇に配置されたベッド部12aとベッド部から立設された縦胴部12bと縦胴部12bの上端部からY軸方向に沿って延設されたアーム部12cとからなり、アーム部12c内に針上下動機構40とセンターメス機構50の主要構成が格納されている。また、アーム部12cの先端側下端部から二本針41,41とセンターメス51とが垂下支持されている。
(針上下動機構)
図4は針上下動機構40の斜視図である。針上下動機構40は、二本針を構成する二つの縫い針41,41と、各縫い針41を個別に下端部に保持する二本の針棒42と、各針棒42を上下動可能に支持する支持枠49と、二本の針棒42を同時に保持する針棒抱き44と、縫い針上下動の駆動源となるミシンモータとしてのミシン主軸モータ45と、ミシン主軸モータ45(図10)により回転駆動を行うミシン主軸46と、ミシン主軸46の一端部に固定連結され回転運動を行う回転錘47と、回転錘47の回転中心から偏心した位置に一端部が連結されると共に他端部が針棒抱き44に連結されたクランクロッド48とを有している。
また、ミシン主軸46も、アーム部12cの内部でY軸方向に沿って回転可能に支持されており、ミシン主軸モータ45により全回転の回転駆動力が付与される。ミシン主軸46が回転されると、回転錘47も同様に回転を行い、クランクロッド48の一端部はミシン主軸46を中心として円運動を行い、他端部では、一端部側の円運動のZ軸方向の移動成分のみが針棒抱き44に伝達されて各針棒42が往復上下動を行うようになっている。
さらに、針棒抱き44には、各針棒42,42の保持と解放を切り替え可能なラッチ機構(図示略)が内蔵されており、支持枠49の上端部には各針棒42の保持と解放を切り替え可能な図示しない保持機構が内蔵されている。また、ラッチ機構と保持機構とは外部から所定の操作を加えることで針棒42の保持と解除とを切り替えることが可能であり、各機構に切り替え操作を加える針切り替えソレノイド43(図10参照)が支持枠49に併設されている。
かかる針切り替えソレノイド43により、両針棒42,42がラッチ機構に保持された状態と、一方の針棒42がラッチ機構に保持されて他方の針棒42が保持機構に保持された状態と、一方の針棒42が保持機構に保持されて他方の針棒42がラッチ機構に保持された状態とを切り替え可能となっており、何れの状態においても針棒抱き44に保持された針棒は上下動し、ラッチ機構に保持された針棒は上死点近傍で停止するようになっている。
斜め形状の玉縁縫いを行う際には、上記三つの保持状態を所定のタイミングで切り替えることにより、左右の直線縫い目TL,TRについて、前後の端部において布送り方向に偏差を生じるように形成することを可能としている。
また、各針棒42,42は、それぞれ縫い針41,41をY軸方向に沿って位置調節可能に保持している。これにより、前述した直線縫い目TL,TRのY軸方向における間隔を調節可能としている。なお、かかる調節は、通常、直線縫い目TL,TRのそれぞれが直線切れ目Sに対して等距離となるように行われる。
(センターメス機構)
図5は針上下動機構40及びセンターメス機構50の切断可能状態の斜視図である。
センターメス機構50は、上下動により直線状の切れ目Sを形成するセンターメス51と、針板13の下に固定されると共にセンターメス51に摺接して布地B、Mの切断を促す図示しない固定メスと、センターメス51を下端部に備えると共にアーム部12c内でZ軸方向に沿って滑動可能に支持されたメス棒52と、センターメス51の上下動を行うステッピングモータであるメスモータ57と、メスモータ57の出力軸57bに対して偏心して装着された偏心カム58を介してメス棒52に上下動駆動力を伝達する複数のリンク体59と、センターメス51の切断可能状態(下位置)と切断規制状態(上位置)との切り替え動作の駆動源となるアクチュエータとしてのエアシリンダ65と、エアシリンダ65の突出時のプランジャを所定位置で停止させるストッパ68とを備えている。
上記センターメス機構50は、エアシリンダ65が後退位置(図5の状態)のときに、メスモータ57の回転駆動力をセンターメス51への上下の往復動作に変換して伝達する切断可能状態とし、エアシリンダ65が前進位置(図示略)のときに、メスモータ57の回転駆動力をセンターメス51へ伝達しない切断規制状態に切り替えることができる。
エアシリンダ65が後退した状態で上記メスモータ57が回転駆動を行うと、Y軸方向に向けられた出力軸57bに装備された偏心カム58により複数のリンク体59を介してメス棒52及びセンターメス51を上下動させて切断動作が行われる。
一方、エアシリンダ65が前進した状態にある時には、複数のリンク体59はメスモータ57の動力がメス棒52まで伝えられない配置とされ、且つセンターメス51が針板13よりも上方に待避した状態が維持される。
従って、エアシリンダ65の駆動により、センターメス51の切断可能状態と切断規制状態とが切り替えられるようになっている。
(バインダー)
バインダー30は、長尺状平板である底板部31と、底板部31の長手方向に沿ってその上面に垂直に立設された立板部32と、立板部32の布送り方向前側端部に、センターメス51を回避して玉布Bを案内する案内部材33と、玉布Bの幅方向の両端部が立板部32の両面に沿ってそれぞれ送られるように案内する縦ガイド(図示略)とを備えている。
上記バインダー30は、エアシリンダを備える図示しない支持機構に支持されており、非使用時には図1に示すように二本針41,41の針下の位置から離れて待避されている。そして、使用時には、エアシリンダの駆動により針板位置にセットされるようになっている。
底板部31は、長方形状に形成され、使用時において、その長手方向がX軸方向に平行になるように且つ、その底面がミシンテーブル11の上面に正対して載置されるように支持されている。また、底板部31の布送り方向先端部には、二つの縫い針41,41がそれぞれ針落ちを行うための略U字状の切り欠き(図示略)が形成されている。
立板部32は、案内部材33の近傍の部分を除いてその全体が平板状であり、底板部31の上面において、当該底板部31の幅方向(Y軸方向)の中間位置に、底板部31と長手方向を揃えた状態で、垂直に立設されている。即ち、バインダー30は、底板部31と立板部32とがその長手方向から見て逆さのT字状となるように一体形成されている。
そして、玉布Bは、針板13上において身生地Mの上側に重ねてセットされると、上方からバインダー30が載置され、玉布Bの幅方向(図2における左右方向)の両端部を折り返して底板部31の幅方向両端部から上方に立ち上げ、さらに、玉布Bの幅方向両端部をそれぞれ立板部32の両側の側面にそれぞれ沿わせるようにして、後述する大押さえ21,21により保持される。即ち、立板部32の一方の側面から底板部31を介して他方の側面32まで玉布Bを沿わせた状態とされる。このように、バインダー30に玉布Bを巻き付けるようにセットした状態で、玉布B及び身生地Mを送りつつ、立板部32の両側で二本針41,41により縫製を行うと共にセンターメス51の上下動により直線状の切れ目Sを形成する。
また、バインダー30の布送り方向Fのすぐ前側には、センターメス51により切り裂かれてしまわないように、案内部材33が設けられている。かかる案内部材33は、同方向Fに向かって二又に分岐して平面視形状が略V字状となるように形成されている。そして、かかる形状により、布送りの際に玉布Bの幅方向両端部はそれぞれ立板部32から離間する方向に誘導されて、センターメス51を回避する方向に案内される。
(大押さえ送り機構)
大押さえ送り機構20は、バインダー30にセットされた玉布Bの幅方向両側で身生地Mを上方から押さえる大押さえ21,21と、これらの大押さえ21,21を支持する支持体22と、支持体22を介して大押さえ21,21を上下に移動させる図示しないエアシリンダと、各大押さえ21,21に内蔵されて互いに内側に進出することで玉布Bの幅方向両端部をそれぞれバインダー30の底板部31の上側に折り込む図示しない折り込み板と、大押さえ21,21により押さえた玉布B及び身生地Mを支持体22を介して布送り方向Fに移動させる送り駆動手段としての押さえモータ23(図10)とを備えている。
各大押さえ21,21は、それぞれ長方形状の平板であり、それぞれが長手方向をX軸方向に沿わせた状態で支持体22に支持されている。また、各大押さえ21,21はその平板面がX−Y平面に平行となるように支持されている。そして、エアシリンダの駆動により上下の二位置に切替可能であり、上位置の時にはミシンテーブル11の上面から離間し、下位置でミシンテーブル11の上面高さとなる。また、二つの大押さえ21,21は、その間に、少なくともバインダー30の立板部32を通すことができるようにY軸方向について離間した状態で支持されている。
支持体22は、ミシンテーブル11上においてX軸方向に沿って移動可能に支持されており、支持する二つの大押さえ21,21が二本針41,41の上下動経路の外側を通過するように配置されている。また、支持体22は、図示しないボールネジ機構を介して押さえモータ23により駆動されるようになっている。
(コーナーメス機構)
図6は各コーナーメス機構100A,100Bの斜視図、図7は各コーナーメス101〜104の装備状態を示す拡大斜視図、図8は上下動を行うコーナーメス101〜104の選択動作を示す説明図である。なお、図6では、各コーナーメス機構100A,100Bが四つのコーナーメス101〜104の内の二つを取り外した状態を図示している。
コーナーメス機構100A,100Bは、いずれも、ミシンテーブル11の下方であって大押さえ送り機構20による大押さえ21,21の通過経路上であってセンターメス51よりも布送り方向前側に配置されており、大押さえ送り機構20により搬送されてきた玉布B及び身生地Mを下方から一対のコーナーメスにより突き通すことで直線状の切れ目Sの両端となる位置に略V字状の切れ目を形成する。
各コーナーメス機構100A,100Bは布送り方向Fに沿って並んで配設され、コーナーメス機構100Aがコーナーメス機構100Bよりも後方に配置されている。つまり、一方のコーナーメス機構100Aは直線切れ目Sの後方端部側に一対の斜め切れ目を形成し、他方のコーナーメス機構100Bは直線切れ目Sの前方端部側に一対の斜め切れ目を形成するためのものである。そして、コーナーメス機構100Bのみがユニット移動モータ90(図10参照)により布送り方向Fに沿って移動位置決め可能にテーブル11に対して装備されている。以下、二つのコーナーメス機構を区別して説明する場合には、コーナーメス機構100Aを「固定側」といい、コーナーメス機構100Bを「移動側」と称する場合があるものとする。
なお、コーナーメス機構100Aとコーナーメス機構100Bとは、互いにY−Z平面を基準に鏡面対称となるほぼ同一の構造を採っているため、その詳細はコーナーメス機構100Bについてのみ行い、鏡面対称構造であるコーナーメス機構100Aの各構成については同符号を付して説明を省略することとする。
コーナーメス機構100Bは、四つのコーナーメス101,102,103,104と、テーブル11の下面側に配設された丸棒状の一対のガイド軸14に支持されたユニット本体105と、ユニット本体105の後方側面に形成された凹部105a内においてY軸方向に沿って移動可能に支持されると共に各コーナーメス101〜104を保持するブロック状の構造体であるインデックス106と、インデックス106をY軸方向に沿って移動位置決めするコーナーメスの選択機構としてのインデックス移動機構120と、インデックス移動機構120との協働によりコーナーメスを選択して上下動させる上下動機構130とを備えている。
ユニット本体105は枠状であって、Y軸方向の一端部で一対のガイド軸14を挿通した状態で支持されている。また、ユニット本体105の後側となる一側面に凹部105aが形成され、当該凹部105aの内側にインデックス106が配置されている。なお、コーナーメス機構100Aのユニット本体105は固定支持されているが、コーナーメス機構100Bのユニット本体105は、図示しないベルト送り機構又はボールネジ機構を介してユニット移動モータ90の駆動によりX軸方向に任意の位置に位置決め可能となっている。また、ユニット移動モータ90としては、リニアモータを採用しても良い。
インデックス106にはそのY軸方向の一側面上からY軸方向に沿って延出された上下二つの支持桿 が固定装備され、これらがユニット本体105側に設けられた挿入穴に挿入されることで、インデックス106がユニット本体105に対してY軸方向に沿って移動可能に支持された状態を実現している。
インデックス106の上面には、四つのコーナーメスの取付台107,108,109,110が設けられ、各取付台107〜110は、個別にコーナーメス101〜104を保持している。これら各取付台107〜110は、図示しない締結ネジを弛めることで各コーナーメス101〜104のZ軸回りの角度調節と(図9(A)参照)、歯先の向けられた傾斜角度とを手作業により調節すること(図9(B)参照)が可能となっている。各コーナーメス101〜104はZ軸回りの角度調節により直線切れ目Sに対する斜め切れ目の形成傾斜角度が決定され、歯先の向けられた傾斜角度の調節により斜め切れ目の切断長が決定される。
ここで、上方から見た各コーナーメス101〜104の調整例について図8(B)に基づいて説明する。右側の二つのコーナーメス101,102は、直線切れ目Sに対して右側に形成される斜め切れ目を形成するためのものであり、いすれも前方に向かって右寄りとなる方向に傾斜しているが、コーナーメス102の方が斜め切れ目の切断長が長くなるように傾けられている。また、各コーナーメス101,102により形成される斜め切れ目のY軸方向における幅h1とh2とは等しくなるように調整される。
左側の二つのコーナーメス103,104は、直線切れ目Sに対して左側に形成される斜め切れ目を形成するためのものであり、いすれも前方に向かって左寄りとなる方向に傾斜しているが、コーナーメス104の方が斜め切れ目の切断長が長くなるように傾けられている。また、各コーナーメス101,102の場合と同じように、各コーナーメス103,104により形成される斜め切れ目のY軸方向における幅h1とh2とは等しくなるように調整される。つまり、コーナーメス101,103は「短メス」、コーナーメス102,104は「長メス」に相当する。
さらに、各取付台107〜110は、その下側にZ軸方向に沿った摺動軸(図示略)を有しており、当該軸の摺動によりインデックス106に対して上下動可能に支持されている。そして、当該各摺動軸の下端部には前方に突出した係合突起である昇降ブラケット107a〜110aが形成されている。これら各昇降ブラケット107a〜110aは、インデックス106の前面よりも前方まで突出しており、後述する上下動機構130がこれらの昇降ブラケット107a〜110aを介して各コーナーメス101〜104を上下動させるようになっている。
インデックス移動機構120は、ユニット本体105の上部に固定装備された位置決めモータとしてのインデックスモータ121と、インデックスモータ121により回転駆動されるネジ軸122と、このネジ軸122にボールネジを介して接続された移動体123とを備えている。
ネジ軸122はY軸方向に沿った状態でユニット本体105の上面に回転可能に支持されており、その一端部がカップリングを介してインデックスモータ121の出力軸に連結されている。
移動体123は、インデックス106のY軸方向一端部から延出されたアーム部106bに保持されている。これにより、ネジ軸122がインデックスモータ121により回転駆動されると、移動体123がボールネジ機構の作用によってネジ軸122の長手方向(Y軸方向)に移動力を受けてインデックス106のY軸方向移動が行われる。
かかるインデックス移動機構120によるインデックス106のY軸方向移動は、後述する上下動機構130が上下動させる一対のコーナーメスを各コーナーメス101〜104の中から選択する際に使用されると共に、選択されたコーナーメスによる斜め切れ目の形成位置をY軸方向について位置調節する際にも使用される。
上下動機構130は、直線切れ目Sの右側に斜め切れ目を形成するためにコーナーメスを上昇させる第1のエアシリンダ131と、直線切れ目Sの左側に斜め切れ目を形成するためにコーナーメスを上昇させる第2のエアシリンダ132と、各エアシリンダ131,132の出力軸に設けられて前述した昇降ブラケット107a〜110aに選択的に係合可能な係合部材としてのシリンダブラケット133,134とを備えている。
各エアシリンダ131,132はその動作方向がZ軸方向に並行になるようにユニット本体105に装備されている。
各シリンダブラケット133,134は、円柱の軸方向中間部のみを小径化して形成される鼓状の部材であって、その中心線をZ軸方向に向けた状態で各エアシリンダ131,132の出力軸に装備されている。そして、インデックス106がY軸方向に沿って移動する際に、各昇降ブラケット107a〜110aの先端部が各シリンダブラケット133,134の小径化された部位の間を通過するように、各エアシリンダ131,132及び各シリンダブラケット133,134がユニット本体105に配置されている。
つまり、インデックス106がY軸方向に沿って移動を行うと、各昇降ブラケット107a〜110aはその並び順で各シリンダブラケット133,134の小径部の間を通過することとなるので、動作対象となるコーナーメスの昇降ブラケットがシリンダブラケット133又は134の小径部の間で停止するようにインデックス移動機構120のインデックスモータ121を制御することで、所定の昇降ブラケットとシリンダブラケットとが係合し、第1又は第2のエアシリンダ131,132の駆動により所定のコーナーメスを昇降動作させることが可能となる。
また、ユニット本体105の下面には、インデックス106が(1)コーナーメス101の昇降ブラケット107aがシリンダブラケット133に係合する位置にあるとともにコーナーメス103の昇降ブラケット109aがシリンダブラケット134に係合する位置にある場合、場合、(2)102の昇降ブラケット108aがシリンダブラケット133に係合する位置にある場合、(3)コーナーメス104の昇降ブラケット110aがシリンダブラケット134に係合する位置にある場合の三つの位置にあることを検出する光学式のインデックスセンサ111(図10参照)を備えており、かかるセンサ検出によりインデックス106の位置決め制御を行っている。なお、これら(1)〜(3)の状態を各コーナーメス101〜104が作動位置にある状態というものとする。
なお、各シリンダブラケット133,134と各昇降ブラケット107a〜110aとの重合する範囲は、図8(C)に示すように、Y軸方向について幾分幅を有しているので、各シリンダブラケット133,134に対して各昇降ブラケット107a〜110aをY軸方向に幾分移動させても係合状態を維持することができる。そして、当該係合状態を維持することが可能な範囲で各コーナーメス101〜104をY軸方向に移動し、切断位置の位置調節を行うことを可能としている。
(玉縁縫いミシンの制御系)
図10は、玉縁縫いミシン10の動作制御手段80を含む制御系を示すブロック図である。
動作制御手段80には、所定の文字又は画像情報を表示すると共に各種の設定を行うための入力を行うための表示入力手段85と、縫製の開始を入力するスタートスイッチ87とが図示しない入出力回路を介して接続されている。また、動作制御手段80には、ミシン主軸モータ45の回転数を検出するエンコーダ88が入力回路88aを介して接続されており、所定の原点からの回転角度及び回転速度を検出することが可能となっている。
また、動作制御手段80には、その制御の対象となるミシン主軸モータ45,押さえモータ23,メスモータ57,ユニット移動モータ90,センターメスの作動状態と駆動状態とを切り替えるエアシリンダ65の電磁弁70がそれぞれドライバ45a,23a,57a,90a,70aを介して接続されている。
また、バインダー30の上下動を行うエアシリンダ及び大押さえ21,21の昇降を行うエアシリンダをそれぞれ駆動する電磁弁(図示略)がドライバを介して動作制御手段80に接続されている。また同様に、インデックスモータ121とコーナーメスの昇降を行う第1と第2のエアシリンダ131,132の電磁弁135,136と前述したインデックスセンサ111ととがドライバ121a,135a,136a,入力回路111aを介して接続されている。
また、動作制御手段80には、縫い糸の切断を行うメスを駆動するための図示しないメス駆動シリンダ駆動用の電位弁89と前述した針切り替えソレノイド43とがドライバー70a,43aを介して接続されている。
なお、コーナーメス機構は二基設けられているが、図10では、コーナーメス機構に関する構成はコーナーメス機構100Bの一基分のみの内部構成を図示し、もう一基分のコーナーメス機構100Aについては内部構成を省略して図示するものとする。
動作制御手段80は、各種の処理及び制御を行うCPU81と、玉縁縫いミシン10の各種設定の入力処理を行う設定入力プログラム82aと玉縁縫いにおけるミシンの動作制御を実行する第一の切断制御プログラム82bと第二の切断制御プログラム82cとセンター切れ目形成制御プログラム82dとが書き込まれているROM82と、CPU81の処理において各種データを格納するワークエリアとしてのRAM83と、縫製データ及び各種の設定データを記録するEEPROM71とを備えている。
(設定入力プログラム)
玉縁縫いの実行の際には、予め、布送り方向Fにおける左右の直線縫い目TL,TRの前端部位置PFL,PFRと後端部位置PRL,PRR(図2参照)と、二本の直線縫い目TL,TRの端部に対するセンターメス51による直線切れ目SのX軸方向における端部位置XSと、コーナー切れ目の形成を後述する第一の切断制御で行うか第二の切断制御で行うかの選択設定と、一針ごとの大押さえ21,21による布地B,Mの送り量設定とが表示入力手段85により設定入力され、EEPROM71に記憶される。
玉縁縫いミシン10は、縫製対象となる身生地Mや玉布Bのセット作業時にテーブルの定位置を照射するマーキングライト(図示せず)を備えており、かかるマーキングライトの照射位置に身生地Mや玉布Bの縫い開始位置や縫い終了位置を合わせしてセットすることでこれらに対して予定された位置への縫いを可能とする。
このように玉縁縫いミシン10では、縫製対象となる身生地Mや玉布Bが正しい所定位置にセットされたことを前提として布送りの動作制御を行うものである。つまり、身生地Mや玉布Bが所定位置にセットされていれば、大押さえ21,21の移動をどの程度行えば、予め設定された「布送り方向Fにおける左右の直線縫い目TL,TRの前端部位置PFL,PFRと後端部位置PRL,PRR」が各縫い針41,41の直下位置となるかが分かるため、これに従って、大押さえ21,21より送られている身生地Mや玉布Bに対して各直線縫い目TL,TRの縫い開始と縫い終了のタイミングを計る制御が行われる。
このため、CPU81は設定入力プログラム82aに従って、布送り方向Fにおける左右の直線縫い目TL,TRの前端部位置PFL,PFRと後端部位置PRL,PRRとが表示入力手段85から入力されると、その値をEEPROM71に記憶する処理を実行する。
さらに、CPU81は、設定入力プログラム82aに従って、布送り方向Fにおける左右の直線縫い目TL,TRの前端部位置PFL,PFRと後端部位置PRL,PRRとから、PFLからPFRを減算して前側端部位置偏差CFを、PRLからPRRを減算して後端部位置偏差CRを算出し、EEPROM71に記憶する。
また、CPU81は、設定入力プログラム82aに従って、直線切れ目Sの前側端部位置FE及び後側端部位置RE(図1,図2参照)を特定する情報が表示入力手段85から入力されると、その値をEEPROM71に記憶する。 図11は図2に示す玉縁縫いを行う場合の直線切れ目Sの前側端部位置FEを決定する例を示す説明図である。
前述のように、各コーナーメス101〜104のZ軸回りの角度調節と(図9(A)参照)、歯先の向けられた傾斜角度(図9(B)参照)とは手作業により調節されるから、動作制御手段80が直線縫い目TL,TRの端部位置に対する直線切れ目Sの布送り方向(X方向)端部位置を決定するためには、各コーナーメス101〜104のZ軸回りの角度調節と歯先の向けられた傾斜角度とを調整するとともに、設定入力プログラム82aによって直線切れ目Sの前側端部位置FE(前端部位置FEとも記載する)あるいは後端部位置RE(後端部位置REとも記載する)を特定する情報を入力する必要がある。
例えば、図2に示すような直線切れ目Sを挟んだ左右両側の斜め切れ目(VFLとVFR)について、ともに短メスである二つのコーナーメス101と103とにより、互いの切断長(CLS)を等しくしつつ各斜め切れ目の一端部をそれぞれ対応する直線縫い目の端部に一致させる配置で斜め切れ目を形成させる第一の切断制御で玉縁縫いを行う場合に備えて、作業者は、実際に直線縫い目TL,TRを形成しつつ、各コーナーメス101、103について、Z軸回りの角度調節と歯先の向けられた傾斜角度(θ1)とを等しく調整し、所望のコーナー切れ目が形成された際に、斜め切れ目VFRの布送り方向長さXSを、直線切れ目Sの前側端部位置FEを特定する情報として入力する。次いで、動作制御手段80は設定入力プログラム82aに従って、EEPROM71内にこの布送り方向長さXSを記憶する。図示は、省略するが、直線切れ目の後端部REについても、同様に斜め切れ目VRLの布送り方向長さが、後端端部位置REを特定する情報として入力される。この場合、EEPROM71は、短メスであるコーナーメス101またはコーナーメス103により形成される斜め切れ目の切断長の布送り方向長さXSを記憶する記憶手段として機能する。
そして、この布送り方向長さXSは、例えば、図11に示すような第一の切断制御で玉縁縫いを行う場合に、CPU81がセンター切れ目形成制御プログラム82dを実行することにより、二本の直線縫い目TL,TRの内でより延出されている一方の直線縫い目TRの端部PFRから長さXS(短メスによる切断長の布送り方向長さ)分だけ直線縫い目TRの非延出側寄りの位置FEを直線切れ目Sの前側端部位置として特定する場合に用いられる。
また、この布送り方向長さXSは、例えば、図12に示すような第二の切断制御で玉縁縫いを行う場合に、CPU81がセンター切れ目形成制御プログラム82dを実行することにより、二本の直線縫い目TL,TRの内でより延出されていない直線縫い目TLの端部から長さXS(短メスによる切断長の布送り方向長さ)分だけ直線縫い目TLの非延出側寄りの位置FEを直線切れ目Sの前側端部位置として特定する場合に用いられる。
この場合、図11と図12に示すように、直線切れ目Sの前側端部位置FEを、二本の直線縫い目TL,TRの内でより延出された縫い目の端部位置PFRを基準として一義的に定めた場合、第一の切断制御と第二の切断制御とでそれぞれXS及びXLの異なる値となってしまうとともに、XLは、長メスの傾斜角度θ2によって変化してしまうので、オペレータは、直線切れ目Sの端部位置FEを特定する際に非常に煩わしい入力操作を必要とする。
しかし、CPU81が上記センター切れ目形成制御プログラム82dを実行することにより、短メスの切断長の布送り方向長さXSのみに基づいて直線切れ目Sの前側端部位置FEを決定できるように、選択された切断制御プログラムに応じて自動的に基準位置を変更して直線切れ目Sの前側端部位置FEを特定するので、オペレータは、単に短メスによる切断長の布送り方向長さXSを入力するだけで直線切れ目Sの前側端部位置FEを設定することができ、第一と第二の切断制御の切り替え時や長メスの傾斜角度θ2の再調整時に、直線切れ目Sの前側端部位置FEを特定する情報(XL)をさらに入力しなければならないという作業負担を軽減することが可能となる。
なお、図11及び12は、直線切れ目Sの前側端部位置FEを特定する場合の説明図であるが、直線切れ目Sの後端部位置REについても同様に対応する短メスによる切断長の布送り方向長さを入力するだけで特定可能である。
また、「第一の切断制御で行うか第二の切断制御で行うかの選択設定」は、コーナー切れ目形成時に第一の切断制御プログラム82bと第二の切断制御プログラム82cのいずれを実行するかを選択するための設定であり、オペレータによる表示入力手段85の操作より行われる。
「一針ごとの大押さえ21,21による布地B,Mの送り量設定」はいわゆる布送り速度である。即ち、大押さえ送り機構20は、縫い針の上下動速度に同期して一針ごとに大押さえ21が所定送り量で移動するように制御することで一定ピッチの縫いを行うことができる。また、その他の直線切れ目Sやコーナー切れ目の形成制御において、一針ごとに大押さえ21が所定送り量で移動することを前提として動作タイミングを決定することから、一針ごとの移動量を予め設定する必要がある。そして、玉縁縫いの動作制御時には、EEPROM71内に記憶された一針ごとの移動量を参照して動作開始からの経過時間により布地M,Bがいずれの位置(布送り方向における位置)にいるかを判定し、各種の動作制御を実行する。
「コーナー切れ目形成時のコーナーメス機構100Aに対するコーナーメス機構100Bの移動量」は、直線縫い目TL、TRの前後端部にコーナー切れ目を形成する際のコーナーメス機構100Aとコーナーメス機構100Bとの離間距離である。つまり、各コーナーメス機構100A、100Bの配置に布地M、Bが搬送されたときに、直線縫い目TL、TRの長さに応じてコーナーメス機構100Aとコーナーメス機構100Bとを離した状態となるようにユニット移動モータ90を駆動し、これにより、直線縫い目TL、TRの前後端部で同時にコーナー切れ目の形成を可能とする。例えば、直線切れ目Sの長さに一致する値が設定される。
(玉縁縫いのコーナー切れ目形成制御:第一の切断制御)
玉縁縫いのコーナー切れ目形成制御は、上記ROM82に記憶された第一の切断制御プログラム82bと第二の切断制御プログラム82cとにより行われる。つまり、これらのプログラム82b,82cを実行することでCPU81は斜め切れ目形成制御手段として機能する
第一の切断制御プログラム82bは、大押さえ送り機構20の押さえモータ23とコーナーメス機構100A,100Bに対して、図2に示すコーナー切れ目の形成を行うために、直線切れ目Sを挟んだ左右両側の斜め切れ目VFL,VFR(又はVRL,VRR)について、互いの切断長を等しくしつつ各斜め切れ目VFL,VFR(VRL,VRR)の一端部を対応する直線縫い目TL,TRの端部に一致させる配置でコーナー切れ目を形成させる第一の切断制御をCPU81に行わせるプログラムである。
一方、第二の切断制御プログラム82cは、大押さえ送り機構20の押さえモータ23とコーナーメス機構100A,100Bに対して、図3に示すコーナー切れ目の形成を行うために、直線切れ目Sを挟んだ左右両側の斜め切れ目VFL,VFR(又はVRL,VRR)について、互いの切断長を異ならせると共に各斜め切れ目VFL,VFR(VRL,VRR)の両端部をそれぞれ対応する直線縫い目の端部TL,TRと直線切れ目Sの端部とに一致させる配置でコーナー切れ目を形成させる第二の切断制御をCPU81に行わせるプログラムである。
これら第一及び第二の切断制御プログラム82b,82cは、選択手段としての表示入力手段85によりオペレータがいずれを実行するか選択設定することで、CPU81が選択に従って実行する。以下、第一及び第二の切断制御についてそれぞれ詳細に説明することとする。
コーナー切れ目の形成において、前端部側のコーナー切れ目の形成にはコーナーメス機構100Bが用いられ、後端部側のコーナー切れ目の形成にはコーナーメス機構100Aが用いられる。ここでは、前端部側のコーナー切れ目の形成を例に説明する。
第一の切断制御では、コーナーメス機構100Bのコーナーメス101及び103が使用される。即ち、CPU81は、大押さえ送り機構20により布地M、Bの直線縫い目TRの前端部位置PFRがコーナーメス機構100Bに到達すると、まず、コーナーメス101を上昇させることで斜め切れ目VFRを形成し、次いで、大押さえ機構20により端部位置偏差CF分だけ送られると、コーナーメス103を上昇させることで斜め切れ目VFLを形成する。
なお、コーナーメス機構100Bはユニット移動モータ90により、予め、コーナーメス機構100Aに対して所定距離離れた配置とされ、各コーナーメス機構100A,100Bは同時に切断を実行する。
第二の切断制御では、コーナーメス機構100Bのコーナーメス102及び103が使用される(仮に斜め切れ目VFRがVFLよりも後方となるように端部位置偏差が設定されれば、コーナーメス101及び104が使用される)。即ち、CPU81は、大押さえ送り機構20により布地M、Bの直線縫い目TRの前端部位置PFRがコーナーメス機構100Bに到達すると、コーナーメス101及び104を上昇させることで斜め切れ目VFR,VFLを形成する。つまり、斜め切れ目VFRとVFLとは直線切れ目S側のX軸方向における端部位置が一致するので間に送り動作を伴うことなく形成される。
なお、コーナーメス機構100Bが、ユニット移動モータ90により、予め、コーナーメス機構100Aに対して所定距離離れた配置とされて、各コーナーメス機構100A,100Bが同時に切断を実行する点は第一の切断制御と同様である。
(玉縁縫いのセンター切れ目形成制御)
玉縁縫いのセンター切れ目形成制御は、ROM82に記憶されたセンター切れ目形成制御プログラム82dにより行われる。つまり、センター切れ目形成制御プログラム82dを実行することでCPU81はセンター切れ目形成制御手段として機能する。
即ち、CPU81はセンター切れ目形成制御プログラム82dを実行することにより、コーナー切れ目形成制御において第一の切断制御と第二の切断制御のいずれが選択されているかを判定し、第一の切断制御の選択時には延出されている直線縫い目の端部を基準に直線切れ目の端部位置を特定し、第二の切断制御の選択時には延出されていない直線縫い目の端部を基準に直線切れ目の端部位置を特定する制御を実行する。
ここで、「延出されている」とは、前端部側についてはより前方まで延びている方の直線縫い目を示し(図2,3では直線縫い目TR)、後端部側についてはより後方まで延びている方の直線縫い目を示す(図2,3では直線縫い目TL)。ここで、前端部側を例に説明する。
図11、図12に示すように、コーナーメス機構100Bが長短二種類のコーナーメスを使い分けて第一の切断制御と第二切断制御を行う場合、コーナーメス102(長メス)による切断長の布送り方向長さXLとコーナーメス103(短メス)による切断長の布送り方向長さXSとの差は、端部位置偏差CFと一致することを前提とする(CF=XL−XS)。つまり、第二の切断制御において、延出されている直線縫い目の端部PFR(図2参照)からコーナーメス102による切断長の布送り方向長さXL分だけ非延出側寄りの位置と延出されていない直線縫い目の端部PFL(図2参照)からコーナーメス103による切断長の布送り方向長さXS分だけ非延出側寄りの位置とはいずれも図12に示されるように前端部位置FEで一致しており、第二の切断制御に対応して直線切れ目を形成する場合にはその前端部位置FEを、延出されている直線縫い目の端部と延出されていない直線縫い目の端部のいずれを基準としても特定することが可能である。
仮に、第一の切断制御と第二の切断制御のいずれの場合でも、延出されている直線縫い目の端部PFRを基準に直線切れ目の端部位置を特定する場合には、第一の切断制御から第二の切断制御に選択を切り替えた場合(或いはその逆の場合)に、直線縫い目の端部から直線切れ目の端部位置までの距離を長さXSから長さXLへ(又はその逆)設定し直す必要が生じてしまう。
しかしながら、センター切れ目形成制御プログラム82dを実行することにより、CPU81は、第一の切断制御時には延出されている直線縫い目TRの端部PFRを基準とし、第二の切断制御時には延出されていない直線縫い目TLの端部PFLを基準とすることにより、いずれの場合でも、コーナーメス103による切断長の布送り方向長さXSに基づいて直線切れ目の端部位置を特定することが可能となる。従って、第一と第二の切断制御の切り替え時に、新たに直線縫い目TRの端部PFRと直線切れ目TLの端部PFLとの距離差を長さXSから長さXLへ(又はその逆)の設定し直しを行う作業負担を軽減することが可能となる。さらに、端部位置偏差CF(またはRF)の設定値に対応して、オペレータは、コーナーメス102(またはコーナーメス104)のZ軸回りの角度調節と歯先の向けられた傾斜角度(θ2)とを調整する必要があるが、その場合も変更された傾斜角度(θ2)に対応する長さXLの入力をしなくて済むことになり、さらに作業負担が軽減される。
(玉縁縫いの動作制御)
玉縁縫いの動作制御について図13〜図17のフローチャートにより説明する。これらのフローチャートによる処理は、各種のプログラム82a〜82dの実行することによりCPU81が行う処理である。
図13は玉縁縫いの動作制御の全体的な流れを示すフローチャート、図14は玉縁縫いの動作制御におけるセット動作)の制御を示すフローチャート、図15は玉縁縫いの動作制御における縫製動作(縫い目及び直線切れ目形成動作)の制御を示すフローチャート、図16は玉縁縫いの縫製に要するデータ作成時の処理を示すフローチャート、図17は玉縁縫いの縫い終わり動作(コーナー切れ目形成)の制御を示すフローチャートである。
まず、縫製動作の全体的な流れを図13により説明する。
縫いが開始されると、まず、身生地Mと玉布Bのセット動作処理が行われ(ステップS20)、次いで、直線縫い目TL、TR及び直線切れ目Sの形成動作制御が行われ(ステップS50)、最後に縫い終わり動作処理としてコーナー切れ目の形成動作制御が行われ(ステップS70)、一連の玉縁縫いが完了する。このステップS20〜70の処理は繰り返し実行され、それにより複数の身生地及び玉布Bの玉縁縫いが行われる。
次に、縫製動作におけるセット動作の処理を図14により説明する。
まず、押さえモータ23が駆動して原点位置から大押さえ21を所定の縫い開始位置まで移動させる(ステップS21)。
ついで、テーブル11の上面におけるマーキングライトWが照射され、その照射位置が示す基準位置に合わせて身生地Mがセットされ、大押さえ21上に玉布Bがセットされると、大押さえ21が下降し、身生地Mが大押さえ21により保持される(ステップS22)。さらに、大押さえ21と21との間にバインダー30が降ろされる(ステップS23)。そして、この時点で、コーナーメス機構100Bは所定の原点位置に移動し待機する(ステップS24)。
さらに、各大押さえ21内には玉布Bの両側部をバインダー30の上面側に折り返すための折り返し板が装備されており、これがエアシリンダの駆動により内側に移動し、玉布Bがバインダー30に巻き付けられるように保持される(ステップS25)。
また、玉布Tの上面にフラップ布の縫いつけを行う場合には、フラップ布をセットし、その後、フラップ布を押さえるように布押さえ機構を動作させる(ステップS26)。
これにより、セット動作が完了する。なお、フラップ布の縫着は必須ではなく、実行しなくとも良い。
次に、縫製動作における縫製動作の制御を図15により説明する。
まず、縫製動作の制御では、縫製データの作成処理が実行される(ステップS51)。
即ち、図16に示すように、縫製に要するデータ作成時には、一針ごとの大押さえ21の移動量、直線縫い目TL,TRの前端部位置PFL,PFRと後端部位置PRL,PRRの位置、短メスであるコーナーメス101,103の切断長の布送り長さXSが設定あるいは入力されるとこれらがEEPROM71に記憶され(ステップS11)、次いで、コーナーメス機構100Aに対するコーナーメス機構100Bの移動量が設定されると、同様にEEPROM71に記憶される(ステップS12)。
さらに、コーナー切れ目の設定が第一の切断制御と第二の切断制御のいずれを実行するかの選択設定が入力されると、選択結果EEPROM71に記録すると共にそれがいずれの選択であるかの判定を行う(ステップS13)。
そして、第一の切断制御が選択されたときには、延出されている方の直線縫い目TRの前端部PFR又は直線縫い目TLの後端部PRLを基準に直線切れ目Sの前端部又は後端部位置が設定される(ステップS14)。
また、第二の切断制御が選択されたときには、延出されていない方の直線縫い目TLの前端部PFL又は直線縫い目TRの後端部PRRを基準に直線切れ目Sの前端部又は後端部位置が設定される(ステップS15)。
そして、直線切れ目Sの前端部位置と後端部位置とはEEPROM71に記録される。
次いで、大押さえ21が移動を開始し、布地M、Bにおける直線縫い目TRの前端部となる位置が縫い針41の下方に搬送される(ステップS52)。かかる時点で、ミシン主軸モータ88が駆動を開始して、縫い目の形成が開始される(ステップS53)。最初は、右針で直線縫い目TRの形成が先行し、布地M,Bが端部位置偏差CFだけ搬送されると、両針に切り替えられて、直線縫い目TLの形成も開始される。
また、ミシン主軸モータ45の駆動開始から針数のカウントが実行され、縫い完了までの針数に達しているか判定される(ステップS54)。針数が完了数に達していれば縫いは終了される。
また、達していないときには、一針ごとの大押さえ21,21の設定送り量に従って押さえモータ45を駆動する(ステップS55)。
次に、押さえモータ45の積算回転量から、縫い目端部の端部位置基準で定められたセンターメスの下降位置(直線切れ目Sの前端部)に達したか判定し(ステップS56)、達した場合にはセンターメス51の下降並びに上下動が開始されて直線切れ目Sの形成が開始される(ステップS57)。一方、ステップS56の判定において、センターメスの下降位置を過ぎて、直線切れ目Sの形成がすでに開始されている場合には、ステップS58に処理が進められる。
次いで、押さえモータ45の積算回転量から、縫い目端部の端部位置基準で定められたセンターメスの上昇位置(直線切れ目Sの後端部)に達したか判定し(ステップS58)、達した場合にはセンターメス51の上昇並びに上下動が停止されて直線切れ目Sの形成が終了する(ステップS59)。一方、ステップS56の判定において、センターメスの下降位置を過ぎて、直線切れ目Sの形成がすでに開始されている場合には、ステップS58に処理が進められる。その後、ステップS54に処理が戻され、各直線縫い目TL、TRの後端部位置に達したか判定が行われる。そして、達した場合には、直線縫い目TL、TR及び直線切れ目Sの形成動作は終了される。
次に、縫製動作における縫い終わり動作の制御を図17により説明する。
直線縫い目TL、TR及び直線切れ目Sの形成動作の終了に伴い、予め設定された移動量に従って、コーナーメス機構100Bの所定位置への移動が実行される(ステップS71)。
次に、コーナー切れ目の形成を第一の切断制御で行うか第二の切断制御で行うかの選択設定がいずれかであるか判定される(ステップS72)。
そして、設定が第一の切断制御の場合には、ステップS73〜75の処理が実行される。即ち、各コーナーメス機構100A、100Bにおいて直線縫い目TR側に対して短メスであるコーナーメスの突き上げが実行され(ステップS73)、次に、押さえモータ23により端部位置偏差CF、CR分の移動が行われると(ステップS74)、直線縫い目TL側の短メスであるコーナーメスの突き上げが行われ、コーナー切れ目の形成が完了する(ステップS75)。
また、設定が第二の切断制御の場合には、ステップS76〜78の処理が実行される。
即ち、各コーナーメス機構100A、100Bにおいて直線切れ目Sの前後のそれぞれの端部において短メスであるコーナーメスの突き上げが実行され(ステップS76)、コーナーメスの切り替えのためにインデックスの移動が行われ(ステップS77)、直線切れ目Sの前後のそれぞれの端部において長メスであるコーナーメスの突き上げが行われ、コーナー切れ目の形成が完了する(ステップS78)。
(実施形態の効果)
実施形態たる玉縁縫いミシン10は、二本の直線縫い目TL、TRのいずれかの端部に端部位置偏差CF、CRが設けられた場合において、互いに切断長が等しい左右の斜め切れ目のそれぞれを、各直線縫い目の端部に一致させる配置で斜め切れ目を形成させる第一の切断制御と、端部位置偏差に対応して互いの切断長を異ならせた左右の斜め切れ目のそれぞれを、直線縫い目の端部と直線切れ目の端部とに一致させる配置で各斜め切れ目を形成させる第二の切断制御とを選択して実行することができる。
このため、玉縁縫いにおいて、端部位置偏差の変更を生じ得る場合であって作業の迅速化が求められる場合には第一の切断制御を選択し、高い縫い品質が要求される場合には第二の切断制御を選択することで、種々の要求や作業状況に応じて適切な玉縁縫いを行うことが可能となる。
(その他)
なお、第二の切断制御において、切断長を異ならせる制御は、短メスと長メスの切り替え、同一のメスの移動動作により切断長を可変とするなどの手法を用いても良い。
また、各コーナーメス101〜104の切断長や傾斜角度は当該各コーナーメスをZ軸回りに回転調整するモータや水平軸回りに回動調節するモータを設けて、設定入力プログラム71aに従って求められる斜め切れ目の切断長や傾斜角度に従って、自動的に調節可能な構成としても良い。
また、上記実施の形態では、各コーナーメス101〜104の傾斜角度は、その都度調整して、短メス101(または103)の切断長の布送り長さを直接入力しているが、これら短メスを固定して取り付けておき、その傾斜角度(θ1)をEEPROM71に記憶させ、二本の縫い針の間隔NW(図11及び図12参照)を入力することにより、CPU81が短メスによる切断長の布送り方向長さXSをXS=NW/2tanθ1として算出してもとめた長さXSをEEPROM71に記憶させても良い。
玉縁縫いミシンの全体の概略構成を示す斜視図である。 第一の切断制御により斜め形状のポケット開口部を形成する玉縁縫いにおけるセンターメスによる直線状の切れ目とコーナーメスによる切れ目と二本針による縫い目の配置の関係を示す説明図である。 第二の切断制御により斜め形状のポケット開口部を形成する玉縁縫いにおけるセンターメスによる直線状の切れ目とコーナーメスによる切れ目と二本針による縫い目の配置の関係を示す説明図である。 針上下動機構の斜視図である。 針上下動機構及びセンターメス機構の切断可能状態を示す斜視図である。 各コーナーメス機構の斜視図である。 各コーナーメスの装備状態を示す拡大斜視図である。 図8(A)は上下動を行うコーナーメスの選択動作を示す説明図、図8(B)は各コーナーメスの調整例を示す説明図、図8(C)はシリンダブラケットに対する昇降ブラケットの係合状態を示す説明図である。 図9(A)は各コーナーメスのZ軸回りの角度調節状態を示し、図9(B)は切断長の調節状態を示す説明図である。 玉縁縫いミシンの動作制御手段を含む制御系を示すブロック図である。 図2に示す玉縁縫いを行う場合の斜め切れ目の切断長及び角度を決定する例を示す説明図である。 図3に示す玉縁縫いを行う場合の斜め切れ目の切断長及び角度を決定する例を示す説明図である。 玉縁縫いの動作制御の全体的な流れを示すフローチャートである。 玉縁縫いの動作制御におけるセット動作)の制御を示すフローチャートである。 玉縁縫いの動作制御における縫製動作(縫い目及び直線切れ目形成動作)の制御を示すフローチャートである。 玉縁縫いの縫製に要するデータ作成時の処理を示すフローチャートである。 玉縁縫いの縫い終わり動作(コーナー切れ目形成)の制御を示すフローチャートである。 図18(A),(B)は従来技術の問題点を示す状態説明図である。
符号の説明
20 大押さえ送り機構(布送り機構)
41 縫い針
45 ミシン主軸モータ(ミシンモータ)
50 センターメス機構(動メス機構)
81 ROM
82b 第一の切断制御プログラム
82c 第二の切断制御プログラム
82d センター切れ目形成制御プログラム
100A,100B コーナーメス機構
B 玉布
CF,CR 端部位置偏差
M 身生地
TL,TR 直線縫い目
S 直線切れ目
VFL,VFR,VRL,VRR 斜め切れ目

Claims (2)

  1. 身生地及び玉布を保持して搬送する布送り機構と、
    身生地及び玉布に布送り方向に沿って平行な二本の直線縫い目を形成する二本の縫い針を上下動する針上下動機構と、
    前記二本の直線縫い目の間に布送り方向に沿って直線切れ目を形成する動メス機構と、
    前記二本の直線縫い目の端部と前記直線切れ目の端部との間に斜め切れ目を形成可能なコーナーメス機構と、
    前記各直線縫い目と直線切れ目の布送り方向の前後端部の少なくとも一方において、二本の直線縫い目の端部位置がそれぞれ布送り方向について異なる位置となるように端部位置偏差を設けて形成すると共に、前記斜め切れ目が、前記二本の直線縫い目の端部から前記直線切れ目に向かう方向に沿って形成された二本の斜め切れ目から形成されるように前記各機構を制御する斜め切れ目形成制御手段と、
    を備えた玉縁縫いミシンにおいて、
    前記コーナーメス機構は、前記直線切れ目の前後両端部のそれぞれに対応して設けられ、
    前記斜め切れ目形成制御手段は、端部位置偏差が設けられた端部に対応するコーナーメス機構に対して、
    直線切れ目を挟んだ左右両側の斜め切れ目について、互いの切断長を等しくしつつ前記各斜め切れ目の一端部をそれぞれ対応する直線縫い目の端部に一致させる配置で前記斜め切れ目を形成させる第一の切断制御と、
    直線切れ目を挟んだ左右両側の斜め切れ目について、互いの切断長を異ならせると共に各斜め切れ目の両端部をそれぞれ対応する直線縫い目の端部と直線切れ目の端部とに一致させる配置で前記各斜め切れ目を形成させる第二の切断制御とを、
    選択的に実行することを特徴とする玉縁縫いミシン。
  2. 前記コーナーメス機構は、切断長が長い斜め切れ目を形成する長メスと短い斜め切れ目を形成する短メスとを備え、前記第一の切断制御における左右両側の斜め切れ目はいずれも短メスで形成すると共に、前記第二の切断制御における左右両側の斜め切れ目は短メスと長メスとの組み合わせで形成し、
    前記短メスによる切断長の布送り方向長さを記憶する記憶手段と、
    前記斜め切れ目形成制御手段が前記第一の切断制御を選択したときには、前記二本の内でより延出されている一方の直線縫い目の端部から前記短メスによる切断長の布送り方向長さ分だけ非延出側寄りの位置を前記直線切れ目の端部位置とし、前記斜め切れ目形成制御手段が前記第二の切断制御を選択したときには、前記二本の内で延出されていない他方の直線縫い目の端部から前記短メスによる切断長の布送り方向長さ分だけ非延出側寄りの位置を前記直線切れ目の端部位置として当該直線切れ目を形成するように、前記布送り機構及び動メス機構を制御するセンター切れ目形成制御手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の玉縁縫いミシン。
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