JP2009095252A - ドウ組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、セロオリゴ糖と食品由来粉末を含有し、食感の改良された食品が得られるドウ組成物と、それを加熱して得られる食品を提供することを課題とする。
【解決手段】セロオリゴ糖および植物由来粉末を含有し、水分が8質量%以上であることを特徴とする、ドウ組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、セロオリゴ糖および食品由来粉末を含有し、食感の改良された食品が得られるドウ組成物と、それを加熱して得られる食品に関する。
一般的に、パン類、スポンジケーキ、ドーナッツ、中華まんの皮、そば、うどん、中華麺等の食品は、小麦粉などの植物由来粉末と水とを混合して得られるドウを用い、これに発酵、焼成、蒸し、フライ、茹でなどの加熱処理を施して製造される。
これらの食品では、しっとりした食感が消費者に好まれることから、増粘多糖類、乳化剤、酵素などを添加して食感を改良する方法が知られている。
しかしながら、増粘多糖類や乳化剤によって食感改良した食品は、しっとりした食感が得られる反面、一般に歯切れが悪く噛み切りにくい傾向にあり、改善が望まれている。さらに昨今では、消費者の健康志向により、食品添加物の使用量を低減することが望まれており、特に化学合成品が主体の乳化剤の使用量低減が望まれている。
また酵素を使用する方法は、保存、発酵の制御など、製造工程における取り扱いが難しいという問題がある。
特許文献1および2には、カラヤガム、トラカントガム及びペクチンからなる群から選ばれた天然ガム剤と、グリセリン脂肪酸エステルとを含有するパン用改質剤についての開示がある。特許文献3および4には、グアーガム、ペクチン、キサンタンガム、ローカストビーンガムなどの増粘安定剤を含有する、製菓・製パン用品質改良剤についての記載がある。しかしながら、これら特許文献1〜4には、セロオリゴ糖に関する記載は無い。
特許文献5には、キシロオリゴ糖入りのパンの製造方法が開示されているが、糖の構成単位が違う別の物質である。
特許文献6には、ある特定の水不溶性天然セルロース系物質を、セルラーゼの存在下で酵素分解して得られた、セロオリゴ糖を含むことを特徴とする食品組成物や医薬品組成物の記載がある。しかしながら、具体的にセロオリゴ糖を含有する食品組成物や医薬品組成物の例は示されておらず、その効果の実態は不明である。
特許文献7および8には、セロオリゴ糖を含有する食品組成物の例として、「焼菓子」の記載があるが、水分が5%未満のドウを使用しており、本願発明のドウ組成物にはあたらない。
特開昭63−71133号公報 特開昭63−71134号公報 特開平2002−291396号公報 特開平2002−291397号公報 特開平11−32657号公報 WO/2006/011479 WO/2007/037249 特開2002−223721号公報
本発明は、セロオリゴ糖と食品由来粉末を含有し、食感の改良された食品が得られるドウ組成物と、それを加熱して得られる食品を提供することを課題とする。
本発明者は、ドウ組成物にセロオリゴ糖を添加することにより、食感が改良された食品が得られるドウ組成物と、それを加熱して得られる食品を提供することが可能であることを見出し、本発明をなすに至った。また増粘ゲル化剤や乳化剤の一部を、セロオリゴ糖に代替することにより、食品添加物の使用量低減をはかりつつ、食感を改善することが可能となる。
すなわち本発明は、以下の通りである。
(1) セロオリゴ糖および植物由来粉末を含有し、水分が8質量%以上であることを特徴とする、ドウ組成物。
(2) 植物由来粉末が、小麦粉またはライ麦粉のいずれかであることを特徴とする、(1)に記載のドウ組成物。
(3) セロオリゴ糖および植物由来粉末に加え、増粘多糖類を含有することを特徴とする、(1)または(2)に記載のドウ組成物。
(4) セロオリゴ糖と植物由来粉末に加え、乳化剤を含有することを特徴とする、(1)から(3)の何れかに記載のドウ組成物。
(5) パン生地であることを特徴とする、(1)から(4)の何れかに記載のドウ組成物。
(6) (1)から(5)の何れかに記載のドウ組成物を加熱することにより得られる食品。
(7) (1)から(5)の何れかに記載のドウ組成物を加熱することにより得られるパン類。
本発明によれば、ドウ組成物にセロオリゴ糖を添加することにより、食感の改良された食品が得られるドウ組成物と、それを加熱して得られる食品を提供することが可能となる。
本発明者は、ドウ組成物にセロオリゴ糖を添加することにより、食感の改良された食品が得られるドウ組成物と、それを加熱して得られる食品を提供することが可能であることを見出し、本発明をなすに至った。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明のセロオリゴ糖とは、グルコピラノース単位が2〜6個程度、β−1,4結合した構造を持つオリゴ糖であり、セロビオース、セロトリオース、セロテトラオース、セロペンタオースおよびセロヘキサオースからなる群より選択される主成分を、50質量%以上含有する。この主成分とその含有量としては、セロビオースを70質量%以上含有することが好ましく、90質量%以上であれば、さらに好ましい。これは上述のセロオリゴ糖主成分の中で、水に対する溶解度はセロビオースが最も高いことから、本発明のドウ組成物に最も適しているからである。
また上述のセロオリゴ糖は、副成分としてグルコースを含有しても構わないが、吸湿性やカロリーの問題から、含有量は10質量%以下であることが好ましい。
本発明のセロオリゴ糖の製造方法としては、特に規定するものではないが、安全性の点からは、セルロース系物質をセルラーゼで酵素分解して得られるものを使用するのが好ましい。
本発明のセロオリゴ糖の添加量は特に規定するものではないが、ドウ組成物に用いた後述の植物由来粉末に対し、対粉で、0.01〜40質量%であることが好ましく、さらに好ましくは1〜20質量%である。0.01質量%未満であると、セロオリゴ糖の添加効果が得られない場合があり、40質量%より多いと、その保水性から発酵工程で問題を生じる場合がある。
本発明におけるセロオリゴ糖の、主たる成分であるセロビオースのエネルギー換算係数は、2kcal/gであり、難消化性糖質である。昨今の消費者の健康志向からみて、品質改良を目的に、高カロリーの消化性糖質を使用することは問題がある。
ここで言う消化性糖質とは、健康増進法に基づく、健康表示基準対応のエネルギー換算係数が、4kcal/gの糖質であり、トレハロースなどがこれに含まれる。
なお、配合における植物由来粉末の合計量を、質量基準で100%とした場合の、植物由来粉末以外の配合量の質量割合を、「対粉」と言う。
ここで言うセルラーゼとは、セルラーゼを分解する酵素の総称であり、セルロースの分解活性を有する酵素が全て含まれる。セルラーゼ酵素源は、特に限定されるものではないが、例えばセルラーゼ産生菌体、菌体の産生する酵素を精製したもの、精製酵素を添加剤等とともに製剤化したものなどがあげられる。またその剤形も、特に限定されるものではないが、例えば液体、粉末、顆粒などがある。
セルラーゼの起源についても、特に限定されるものではなく、公知のセルラーゼ産生微生物としては、Tricoderma属、Acremonium属、Aspergillus属、Bacillus属、Pseudomonas属、Penicillium属、Aeromonus属、Irpex属、Sporotrichum属、Humicola属、Cellovibrio属などがあるが、セルロースを分解する酵素であれば、上記公知の菌由来の酵素に限らず、新規の菌由来の酵素も、本発明でいうセルラーゼに含まれる。
本発明の植物由来粉末とは、植物由来の粉末であれば特に限定されるものではないが、通常は穀物粉を使用する。例えば、小麦、小麦胚芽、小麦ふすま、ライ麦、カラス麦、オーツ麦、大麦、ハト麦、デュラム、とうもろこし、ひえ、あわ、きび、豆類、そば、玄米、米、イモ類などの粉末を使用することが可能であり、この中でも特に、小麦、ライ麦、カラス麦、そば由来の粉末が好ましく、これらは単独でも、複数を組み合わせて使用しても良い。米粉を使用することも可能であるが、グルテン含有量の問題があり、植物由来粉末の中に占める割合は、50質量%未満でなければならない。
本発明の増粘多糖類とは、糖を構成単位とする高分子の総称であり、例えば、アルギン酸およびその塩(例えば、アルギン酸ナトリウムなど)、アルギン酸プロピレングリコールエステル、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、デンプンリン酸エステルナトリウム、メチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム、アーモンドガム、アラビアガム、キサンタンガム、アラビノガラクタン、エレミ樹脂、カラヤガム、ガッディガム、ダンマル樹脂、トラガントガム、モモ樹脂、アマシードガム、カシアガム、ローカストビーンガム、グアーガム、グアーガム分解物、サイリウムシードガム、サバクヨモギシードガム、セスバニアガム、タマリンドシードガム、タラガム、ジェランガム、トリアカンソスガム、アルギン酸、カラギーナン、フクロノリ抽出物、ファーセルラン、アロエベラ抽出物、オクラ抽出物、キダチアロエ抽出物、トロロアオイ、ペクチン、アエロモナスガム、アウレオバシジウム培養液、アゾトバクター・ビネランジーガム、ウェランガム、エルウィニア・ミツエンシスガム、エンテロバクター・シマナスガム、エンテロバクターガム、カードラン、キサンタンガム、ジェランガム、スクレロガム、デキストラン、納豆菌ガム、プルラン、大豆多糖類、カラギーナン、マクロホモプシスガム、ラムザンガム、レバン、酵母細胞壁、微小繊維状セルロースおよびその製剤、バクテリアセルロースおよびその製剤、結晶セルロースおよびその製剤、粉末セルロースおよびその製剤、キチン、キトサン、グルコサミン、オリゴグルコサミン、グルコマンナン、こんにゃく粉、寒天、デキストリン、分岐デキストリン、難消化性デキストリン、PGAなどがあげられ、ゼラチンはタンパク質であって、化学的には多糖類ではないが、用途としては増粘多糖類と同じであることから、本発明の増粘多糖類に例外的に含めるものとする。これらは単独で使用しても、複数を組み合わせて使用しても構わない。
増粘多糖類の種類は、特に限定されるものではないが、好ましくはグアーガムおよびその分解物、ペクチン、グルコマンナン、微小繊維状セルロースおよびその製剤であり、特に好ましくは、ペクチンまたはグルコマンナンである。
本発明の増粘多糖類の添加量は、特に限定されないが、対粉、10質量%以下であることが好ましい。増粘多糖類の性質上、過剰に添加すると、ドウに粘りが出て製造における歩留まりが低下する可能性がある。
本発明の乳化剤とは、食品の乳化を目的に配合される添加物の総称であり、例えば、厚生労働省の「指定添加物リスト」、「既存添加物名簿収載品目リスト」、「一般に食品として飲食に供させている物であって添加物として使用される品目リスト」などに収載される食品添加物や、JECFAなどの国際機関で安全性が確認されたもの、米国・欧州などの諸外国で使用が認可されている食品添加物で、乳化剤に区分するものがあげられる。
具体的には、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、PGエステル、ショ糖脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、レシチン類(レシチン、酵素分解レシチン、酵素処理レシチン等)、植物ステロールなどがあげられる。これらの中で、レシチン類は大豆、卵、乳など天然由来であるが、独特の風味が商品に残り、その他の物質は化学合成品であるため、出来るだけ配合量を低減することが望まれる。それ故に、本発明の乳化剤の添加量は、対粉、5質量%以下であることが望ましい。
また必要に応じて、他の品質改良剤との併用も可能である。他の品質改良剤としては、特に限定されるものではないが、代表的なものとしては、卵白、卵黄、鶏卵(全卵)、ホエイ蛋白、カゼイン、カゼインナトリウム、乳蛋白、コラーゲン、ゼラチン、血漿蛋白、グルテン、グルテニン、グリアジン、大豆蛋白、エンドウ豆蛋白、グルタチオン、システイン、酵素、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、臭素酸カリウム、過硫酸アンモニウム、L−アスコルビン酸、コーン、澱粉類(ワキシーコーン、小麦、米、馬鈴薯、甘しょ、タピオカ等)またはそれらのα化品・加工品・分解物、デキストリンなどがあげられる。
本発明のドウ組成物とは、セロオリゴ糖および植物由来粉末と、8質量%以上の水分を必須成分として、混練された、こね粉のことである。ここで言う水分とは、水、牛乳、加工乳、豆乳、果汁、飲料など水を主体とする液体の配合量の総和の、ドウ組成物全量に対する割合である。
ドウ組成物には、本発明の効果を妨げない限りにおいて、上記の成分以外に、澱粉類、油脂類、ショートニング、蛋白質類、食塩、各種リン酸塩などの塩類、乳化剤、酸味料、甘味料、香料、色素などの、食品に使用できるその他の成分を適宜配合しても良い。その他の成分のドウ組成物における配合量は、計10質量%以下が好ましく、製造性、機能、価格などを適宜考慮して決定すればよい。
次に、ドウ組成物と、ドウ組成物を加熱することで得られる食品に関して説明する。ドウ組成物を加熱することで得られる食品としては、ドウ組成物を発酵、焼成、蒸し、フライ、茹でなどの加熱処理することで得られるパン類、菓子類、麺類などがあげられる。この中でも、特にパン類とした場合に、食感改善の効果が顕著である。
例えば、パン類や菓子類などを製造するのに供するドウ組成物は、上述の植物由来粉末、膨張剤(ドライイースト、ペースト状イースト、ベーキングパウダー、重曹など)、そして水分を必須成分とする。この時に使用する植物由来粉末は、適宜選択すれば良いが、小麦粉またはライ麦のいずれかを主体としたものであることが好ましい。さらに必要に応じて食塩、砂糖、バター、ショートニング、マーガリン、卵製品、乳製品、グルテン、イーストフード、ドウコンディショナーなどを加えても良い。
例えば、麺類(うどん、ひやむぎ、そば、中華麺等)、だんごなどを製造するのに供するドウ組成物は、上述の植物由来粉末、および水分を必須成分とする。この時に使用する植物由来粉末は、適宜選択すれば良いが、一般的に、小麦粉、そば粉、米粉、大麦粉、ライ麦粉などが用いられる。さら必要に応じて、食塩、かん水(かん粉)、卵製品、山芋などを加えても良い。
ここで言うパン類とは、例えば、食パン、コッペパン、フルーツブレッド、コーンブレッド、バターロール、ハンバーガーバンズ、フランスパン、イギリスパン、ドイツパン、玄米パン、ロールパン、菓子パン、調理パン、中華まんの皮、スイートドウ、乾パン、マフィン、ベーグル、クロワッサン、デニッシュペストリー、ナンなどがあげられる。
ドウ組成物をパン生地とする場合の、パン生地の製造方法としては、中種法、ストレート法、冷凍生地法、冷蔵生地法など、いずれの製法も使用できる。
ドウ組成物を用いてパン類とした場合は、食する際にトーストすることで一段と好ましい食感が得られる。つまり、パンの中はしっとり感を有しつつ、外の表面は歯切れの良い好ましい食感を与えることができる。ここで言うトーストとは、オーブンやトースターなどを使用した天火焼き、フライパンなどを使用した鉄板焼き、直接火で炙るなどの直火焼きなど、一般的に焼く調理方法を意味する。
ここで言う菓子類とは、例えば、まんじゅう、蒸しようかん、カステラ、どら焼き、今川焼き、たい焼き、きんつば、ワッフル、栗まんじゅう、月餅、ボーロ、八つ橋、せんべい、かりんとう、ドーナツ、スポンジケーキ、ロールケーキ、エンゼルケーキ、パウンドケーキ、バウムクーヘン、フルーツケーキ、マドレーヌ、シュークリーム、エクレア、ミルフィーユ、アップルパイ、タルト、ビスケット、クッキー、クラッカー、蒸しパン、プレッツェル、ウエハース、スナック菓子、ピザパイ、クレープ、スフレー、ベニェなどがあげられる。
本発明のドウ組成物には、セロオリゴ糖と植物由来粉末に加え、後述の食品素材、食品添加物、医薬品、医薬品添加物などが含まれていても構わない。さらに、pH調整剤、抗菌剤、崩壊剤、消泡剤、発泡剤、緩衝液、酸、アルカリ、イオン性物質などが添加されていても良い。これらは単独で使用しても、2種以上併用しても構わない。
ここで言う食品素材とは、一般に食品として供される素材のことであり、薬事法で規定される医薬品および医薬部外品と、食品衛生法で規定される食品添加物を除き、飲食に供されるものが全て含まれる。
ここで言う食品添加物とは、食品の加工もしくは保存の目的で添加される物質のことである。
食品添加物の例としては、厚生労働省の「指定添加物リスト」、「既存添加物名簿収載品目リスト」、「天然香料基原物質リスト」、「一般に食品として飲食に供させている物であって添加物として使用される品目リスト」などに収載される食品添加物や、JECFAなどの国際機関で安全性が確認されたもの、米国・欧州などの諸外国で使用が認可されている食品添加物などがあげられ、保存料・日持向上剤、酸化防止剤、甘味料、着色料・色素、品質改良剤、調味料、酸味料、強化剤、香料、酵素などに分類される。
食品素材や食品添加物の例としては、以下のようなものがあげられる。
食品素材としては、例えば、果実・野菜およびそのエキス類、果実・野菜加工品(フルーツプレパレーション、フルーツソース、ジャム等)、乾燥果実(干しぶどう、干しパイナップル等)、ナッツ・種子類(くるみ、ピーナッツ、アーモンド、マカデミアナッツ、ピーカンナッツ、大豆、ゴマ、芥子等)、牛乳、加工乳、豆乳、果汁、野菜汁、乳製品(チーズ、バター、マーガリン、スプレッド、練乳、脱脂粉乳、全脂粉乳、ホエイ、発酵乳等)、クリーム類(カスタードクリーム、生クリーム、ホイップクリーム、チョコレートクリーム、サワークリーム、バタークリーム等)、餡、卵類(液卵、卵黄粉末等)、ココア末、嗜好飲料(コーヒー、茶類、ジュース等)、糖や糖アルコール類、菓子類(チョコレート、飴、グミキャンディー、ガム、和菓子等)、畜肉および魚肉製品、肉や魚のエキス類、麺類、タンパク質、ペプチド、アミノ酸類、食物繊維、天然由来高分子(コラーゲン、ヒアルロン酸、天然繊維等)、ビタミン類、生理活性物質(コエンザイムQ10、α−リポ酸、β−グルカン、セラミド等)、澱粉類、デキストリン、油脂類(サラダ油、ゴマ油、ラード、菜種油等)、アルコール類、塩類(食塩、Caなどのミネラル類等)、調味料(醤油、味噌、酢、みりん、砂糖、マヨネーズ、ドレッシング、タレ、豆板醤、ソース類等)、香辛料(シナモン、コショウ、唐辛子等)などがあげられる。
保存料・日持向上剤としては、例えば、例えば、過酸化水素、ソルビン酸およびソルビン酸K、デヒドロ酢酸Na、パラオキシ安息香酸エステル類、安息香酸および安息香酸Na、プロピオン酸およびその塩類、次亜塩素酸Na、酢酸、酢酸ナトリウム、グリシン、エチルアルコール、ポリリジンおよびその製剤、プロタミンおよびその製剤、リゾチームおよびその製剤、ペクチン分解物、アラニン、チアミンラウリル硫酸塩、ユッカフォーム抽出物、キトサンおよびその製剤、プロピレングリコールなどがあげられる。
酸化防止剤としては、例えば、ブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、L−アスコルビン酸およびアスコルビン酸Na、エリソルビン酸およびエリソルビン酸Na、ミックストコフェノールなどがあげられる。
甘味料としては、例えば「サッカリン、サッカリンNa、アスパルテーム、アセスルファムK、スクラロース、甘草抽出物、ステビア、ソーマチン、グリチルリチン、ネオテーム等の高甘味度甘味料」や、「異性化糖、水あめ、ブドウ糖、果糖、還元水あめ、ソルビトール、マルチトール、還元パラチノース、ラクチトール、マンニトール、エリスリトール、キシリトール、トレハロース、キシロース、カップリングシュガー、マルトース、乳糖などの低甘味度甘味料」などがあげられる。
着色料としては、β−カロチン色素、抽出カロチン色素、ビタミンB2、銅クロロフィルおよび銅クロロフィルNa、アナトー、アカキャベツ、アカダイコン、イカスミ、植物炭末、ウコン、エルダーベリー、カカオ、カロブ、クロロフィル、クチナシ黄、クチナシ青、クチナシ赤、グレープスキン、コチニール、コーリャン、シソ、シアナット、スピルリナ、タマリンド、タマネギ、トマト、パプリカ、ビートレッド、ブドウ果汁、ベニコウジ、ベニバナ黄、ベニバナ赤、マリーゴールド、ムラサキイモ、ムラサキコーン、ラック、カラメルなどがあげられる。
色素としては、例えば、赤色2号、赤色3号、赤色40号、赤色102号、赤色105号、赤色106号、黄色4号、黄色5号、青色1号、青色2号、赤色3号レーキ、赤色40号レーキ、黄色4号レーキ、黄色5号レーキ、青色1号レーキ、青色2号レーキなどがあげられる。
品質改良剤としては、ステアロイル乳酸Ca、フィチン酸、プロピレングリコール、リン酸Ca、リン酸Na、ピロリン酸Na、ポリリン酸Na、メタ・ヘキサリン酸Na、リン酸K、リン酸アンモニウム、リン酸、焼みょうばん、生みょうばん、ホエーたん白、カゼイン、カゼイネート、卵白、プラズマパウダー、粉末状大豆たん白、粉末状小麦たん白、ペースト状小麦たん白、EDTA塩類などがあげられる。
調味料としては、例えば、グルタミン酸Na、核酸系調味料、アミノ酸系調味料、エキス系調味料、酵母エキス、グリシン、アラニンなどがあげられる。
酸味料としては、例えば、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、アジピン酸、グルコン酸液、グルコノデルタラクトンなどがあげられる。
強化剤としては、例えば、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ニコチン酸およびニコチン酸アミド、葉酸、パトテン酸Ca、グルコン酸Ca、乳酸Ca、天然Ca、ミルクCaなどがあげられる。
香料としては、例えば、ピーチフレーバー、オレンジフレーバー、レモンフレーバー等のフルーツフレーバー類、アロマフレーバー類、マルトール、フラネオール等のシュガーフレーバー類、ソトロン等のフレーバーエンハンサー類、フラボノイド類、カカオマス等のポリフェノール類、プリカーサーフレーバー類、ミートフレーバー類、コーヒーフレーバー類、ミルクフレーバー、メントール類、デカラクトン類などがあげられる。
酵素としては、例えば、αアミラーゼ、βアミラーゼ、グルコアミラーゼ、プルラナーゼ、グルコースイソメラーゼ、プロテアーゼ、レンネット、パンクレアチン、パパインなどがあげられる。
ここで言う医薬品とは、薬事法に規定される医薬品をさす。つまり以下の(1)〜(3)に該当するものであり、医薬品薬効成分の多くがこれに含まれる。
(1)日本薬局方に収められている物
(2)人又は動物の疾病の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされている物であって、機械器具、歯科材料、医療用品及び衛生用品(以下「機械器具等」という。)でないもの(医薬部外品を除く。)
(3)人又は動物の身体の構造又は機能に影響を及ぼすことが目的とされている物であって、機械器具等でないもの(医薬部外品及び化粧品を除く。)
ここで言う医薬品添加物とは、薬事法上の医薬品や医薬部外品に該当しない、医薬品製剤に含まれる有効成分以外の物質であり、「製剤化を容易にする」、「品質の安定化を図る」、「有用性を高める」などを目的として、医薬品や医薬部外品などに添加される物質の総称である。用途により、賦形剤、崩壊剤、結合剤、流動化剤、矯味剤、香料、着色剤、甘味剤、溶剤、油脂、増粘剤、界面活性剤、ゲル化剤、安定剤、保存剤、緩衝剤、懸濁化剤、粘稠剤などに分類される。代表的な医薬品添加物は、「医薬品添加剤事典」(株式会社薬事日報社)、「医薬品添加物ハンドブック」(株式会社薬事日報社)などに収載されている。
次に実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。なお本願発明にかかる物質の諸物性の評価は以下の手法に拠った。
<糖組成>
以下の条件で、糖組成分析を行った。
装置:高速液体クロマトグラフ「LC−20A型」(株式会社島津製作所製)
検出器:示差屈折率検出器(RI検出器)
カラム:「Asahipak NH2P−50」(昭和電工株式会社製)
カラム温度:40℃
移動相:アセトニトリル/水=75/25(容積比)
流量:1mL/min
<ホイロ工程に要した時間>
型の80%体積まで生地が膨張する時間を測定し、比較例1で要した時間を基準として、以下の評価基準で評価した。
○:基準より短い、−:基準と同等、×:基準より長い
<食パンのキメの細かさ>
食パンの気泡の大きさと均一さとを目視で判断し、比較例1のものを基準として以下の判断基準で判断した。
◎:基準より顕著に良好、○:基準より良好、−:基準と同じ、×:基準より粗い
<食パンの官能評価(内部のしっとり感、歯切れ)>
製造後、20℃の雰囲気下で2日間保存し、トーストした後に、健常男女各10名(計20名)による食感評価を実施した。「5点/人」を持ち点として、以下の基準で点数化して合算し、100点満点で評価を行った。
5点:基準より顕著に良好
4点:基準より良好
3点:基準と同等
2点:基準より劣る
1点:基準より顕著に劣る
得られた合算値を、以下の基準にあてはめて評価を行った。
◎:基準より顕著に良好(75点≦合算値)
○:基準より良好(65点≦合算値<75点)
−:基準と同等(55点≦合算値<65点)
×:基準より劣る(合算値<55点)
<ビスケットの官能評価(サクサク感)>
製造後、20℃の雰囲気下で2日間保存し、健常男女各10名(計20名)による食感評価を実施し、「5点/人」を持ち点として、以下の基準で点数化して合算し、100点満点で評価を行った。
5点:基準より顕著に良好
4点:基準より良好
3点:基準と同等
2点:基準より劣る
1点:基準より顕著に劣る
得られた合算値を、以下の基準にあてはめて評価を行った。
◎:基準より顕著に良好(75点≦合算値)
○:基準より良好(65点≦合算値<75点)
−:基準と同等(55点≦合算値<65点)
×:基準より劣る(合算値<55点)
以下、本発明を実施例と比較例を示して、具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
実施例で使用する原材料について、次の(1)〜(5)に示す。
(1)セロオリゴ糖の製造:普通寒天培地にTricoderma reesei、GL−1株(独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター、受領番号FERM BP−10323)を接種し、37℃で7日間培養後、その培地表面から胞子を1白金耳取り、ポリペプトン1g、酵母エキス0.5g、リン酸1カリウム2g、硫酸アンモニウム1.5g、硫酸マグネシウム0.3g、塩化カルシウム0.3g、トレースエレメント1mL(硼酸6mg、モリブデン酸アンモニウム4水和物26mg、塩化鉄(3)6水和物100mg、硫酸銅5水和物40mg、硫酸マンガン4水和物8mg、硫酸亜鉛7水和物200mgを全量100mLの精製水に溶解させたもの)、アデカノール1mL、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ株式会社製「セオラスPH−101」)10gを全量1Lの精製水に懸濁および溶解させた培地に植菌し、28℃で5日間通気攪拌培養した。
培養中は、水酸化ナトリウム水溶液を用いて、培地のpHを2.8〜4.7となるように調節した。培養後の液を遠心分離し、上清を目開き0.46μmの精密ろ過膜で除菌し、ろ液を分画分子量13000の限外ろ過膜(旭化成ケミカルズ株式会社製 「マイクローザペンシル型モジュール ACP−0013」)を使用して、容積比で10倍濃縮し粗酵素を得た。
次に、市販針葉樹由来の溶解パルプを使用し、加水分解条件を塩酸濃度0.4%塩酸水溶液、120℃、1時間として、加水分解し、酸不溶性残渣を洗浄、ろ過し、ウェットケークを得た。このウェットケークをセルロース10%濃度の水分散体とし、超高性能分散機・湿式微粉砕機(アシザワ株式会社製、「パールミルRL」、φ1mmジルコニアビーズ使用 充填率80%)を使用し、圧密・磨砕処理を施し、セルロース微粒子分散体を得た。
この磨砕セルロースが2質量%、粗酵素をタンパク質濃度0.25%になるように50mM酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液(pH4.5)に懸濁溶解させ、全量1000mLとし、ガラス製フラスコに仕込んだ。
このガラス製フラスコを、55℃の水槽に仕込み、内部を攪拌しながら4時間反応させた。反応終了後、反応液を懸濁状態で300μL分注し、限外ろ過モジュール(分画分子量10000)を使用し、酵素、未分解セルロースを取り除いた後、高速液体クロマトグラフィーで糖濃度を分析した。該反応液の糖濃度は、グルコース0.3質量%、セロビオース1.5質量%であった。
該反応液を、分画分子量13000の限外ろ過膜(旭化成ケミカルズ株式会社製、「マイクローザペンシル型モジュール ACP−0013」)でろ過し、得られたろ液を陽・陰イオン交換樹脂で脱イオン処理し、70℃、減圧下で蒸留し、20倍の糖濃度の水溶液を得た。
上記で得られたセロオリゴ糖水溶液100mLを、200mLのガラス製フラスコに導入し、攪拌しながら、毎時10℃の速度で、70℃から5℃まで冷却した後、エタノールを水に加え晶析した。水溶液中に晶出したセロオリゴ糖を、減圧ろ過、乾燥、粉砕、篩下し、セロオリゴ糖粉末を得た。得たれたセロオリゴ糖粉末の糖組成は、グルコース0.9質量%、セロビオース98.2質量%、セロトリオース0.4質量%、セロテトラオース0.2質量%であった。
(2)ペクチン(ユニテックフーズ株式会社製)
(3)グルコマンナン(清水化学株式会社製)
(4)ショ糖脂肪酸エステル(三菱化学フーズ株式会社製、「リョートーシュガーエステルP−1670」)
(5)スクラロース(三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製)
(6)アセスルファムK(キリンフードテック株式会社製、「サネット」)
[実施例1]
表1に示した処方に従い、通常のストレート法にて食パンを製造した。植物由来粉末は、95質量%小麦粉(強力粉)と、5質量%ライ麦粉の混合粉を用いた。
具体的には、上述のセロオリゴ糖を水に溶解させた後、他の原材料と一緒に混練し、パン生地を調製し、一次発酵工程、二次発酵工程、ベンチ工程を経た後、ホイロ工程で型の88%容積まで生地を膨張させてから、焼成工程を経て、1斤を4枚切りにして、食パンを製造した。
なお、表1に記載の配合量の数値は、対粉に対する質量%、つまり、小麦粉100質量%に対する質量%で表示した(以下、同じ)。
パン生地の水分は、37.1質量%であった。得られた食パンのキメの評価、および官能評価の結果を表2に示した。
表2からセロオリゴ糖の添加により、比較例1に示す無添加系と比較して、ホイロ工程で型の88%体積まで生地を膨張させるのに要する時間が短縮され、食パンのキメが細かくなり、食感が改善されることがわかった。
[実施例2]
上述のセロオリゴ糖とペクチンを、あらかじめ溶解させておいた水溶液を用いて、表1の処方に従って、実施例1と同様の方法で食パンを製造し、評価した。
パン生地の水分は、37.1質量%であった。また表2から、ペクチンとセロオリゴ糖を併用することで、食感が改善されることがわかった。
[実施例3]
上述のセロオリゴ糖とグルコマンナンを、あらかじめ溶解または膨潤させておいた水溶液を用いて、表1の処方に従って、実施例1と同様の方法で食パンを製造し、評価した。
パン生地の水分は、37.1質量%であった。また表2から、グルコマンナンとセロオリゴ糖を併用することで、食感が改善されることがわかった。
[実施例4]
上述のセロオリゴ糖とショ糖脂肪酸エステルを、あらかじめ溶解させておいた水溶液を用いて、表1の処方に従って、実施例1と同様の方法で食パンを製造し、評価した。
パン生地の水分は、37.1質量%であった。また表2から、ショ糖脂肪酸エステルとセロオリゴ糖を併用することで、食感が改善されることがわかった。
[実施例5]
表3に示した処方に従って、ビスケットを製造した。植物由来粉末は、小麦粉(薄力粉)を用いた。
具体的には、上述のセロオリゴ糖を水に溶解させた水溶液と、膨張剤(炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム)を水に溶かした水溶液を加え、他の原材料と一緒に、40℃に保ちながら、万能混合撹拌機で混練し、ビスケット生地を調製する。
さらに、ビスケット生地を三つ折り2回で、最終1.2mmの厚さまで圧延し、直径30mmの円形の型で型抜きして、針状にとがった棒で1枚につき20個ずつ穴を開けて焼成し、ビスケットを製造した。
なお、表3に記載の配合量の数値は、対粉に対する質量%、つまり、小麦粉100質量%に対する質量%で表示した(以下、同じ)。
ビスケット生地の水分は、14.8質量%であった。得られたビスケットの官能評価の結果を表4に示した。
表4からセロオリゴ糖の添加により、比較例5に示す無添加系と比較して、食感が改善されることがわかった。
[実施例6]
上述のセロオリゴ糖とペクチンを、あらかじめ溶解させておいた水溶液を用いて、表3の処方に従って、実施例5と同様の方法でビスケットを製造し、評価した。
ビスケット生地の水分は、14.8質量%であった。また表4から、ペクチンとセロオリゴ糖を併用することで、食感が改善されることがわかった。
[比較例1]
実施例1のセロオリゴ糖を添加せずに、表1の処方に従って、実施例1と同様の方法で食パンを製造し、評価した。この比較例1の食パンを基準として、各実施例、比較例と比較試験を行った結果を表2に示す。
なおパン生地の水分は、38.1質量%以上であった。
[比較例2]
表1の処方に従って、実施例2と同様の方法で食パンを製造し、実施例1と同様の方法で評価した結果を表2に示す。比較例1の基準と比較して、キメの細かさや、しっとり感は付与できるものの、歯切れが悪化し、満足な結果は得られなかった。
なおパン生地の水分は、37.9質量%であった。
[比較例3]
表1の処方に従って、実施例3と同様の方法で食パンを製造し、実施例1と同様の方法で評価した結果を表2に示す。比較例1の基準と比較して、キメの細かさや、しっとり感は付与できるものの、歯切れが悪化し、満足な結果は得られなかった。
なおパン生地の水分は、38.0質量%であった。
[比較例4]
表1の処方に従って、実施例4と同様の方法で食パンを製造し、実施例1と同様の方法で評価した結果を表2に示す。比較例1の基準と比較して、キメの細かさや、しっとり感は付与できるものの、歯切れが悪化し、満足な結果は得られなかった。
なおパン生地の水分は、38.0質量%であった。
[比較例5]
実施例5のセロオリゴ糖を添加せずに、表3の処方に従って、実施例5と同様の方法でビスケットを製造し、評価した。この比較例5のビスケットを基準として、各実施例、比較例と比較試験を行った結果を表4に示す。
なおビスケット生地の水分は、15.2質量%であった。
[比較例6]
表3の処方に従って、実施例6と同様の方法でビスケットを製造し、実施例5と同様の方法で評価した結果を表4に示す。比較例5の基準と比較して、生地に粘りが出て、万能混合攪拌機への付着量が増加し、製造工程における歩留まりが悪化した。また食感も悪化し、満足な結果は得られなかった。
なおパン生地の水分は、15.1質量%であった。
Figure 2009095252
Figure 2009095252
Figure 2009095252
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本発明によれば、ドウ組成物にセロオリゴ糖を添加することにより、食感の改良された食品が得られるドウ組成物と、それを加熱して得られる食品を提供することが可能であり、食品のみならず医薬品、医薬部外品など広範な商品へ応用が可能である。

Claims (7)

  1. セロオリゴ糖および植物由来粉末を含有し、水分が8質量%以上であることを特徴とする、ドウ組成物。
  2. 植物由来粉末が、小麦粉またはライ麦粉のいずれかであることを特徴とする、請求項1に記載のドウ組成物。
  3. セロオリゴ糖および植物由来粉末に加え、増粘多糖類を含有することを特徴とする、請求項1または2に記載のドウ組成物。
  4. セロオリゴ糖と植物由来粉末に加え、乳化剤を含有することを特徴とする、請求項1から3の何れかに記載のドウ組成物。
  5. パン生地であることを特徴とする、請求項1から4の何れかに記載のドウ組成物。
  6. 請求項1から5の何れかに記載のドウ組成物を加熱することにより得られる食品。
  7. 請求項1から5の何れかに記載のドウ組成物を加熱することにより得られるパン類。
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