JP2009051124A - 型内被覆成形体及び型内被覆成形体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】射出成形法等であって、
金型の型締め工程、
キャビティ内で樹脂の成形工程、
キャビティ内へ型内被覆組成物の注入工程、
注入した型内被覆組成物の硬化工程、
型内被覆組成物の硬化後に被覆成形体を取り出す工程
を有する方法で得られる型内被覆成形体において、
型内被覆組成物が、
(A)(メタ)アクリロイル基を有するウレタンオリゴマー、エポキシオリゴマー、ポリエステルオリゴマー、ポリエーテルオリゴマー、不飽和ポリエステルの少なくとも1種、
(B)該(A)と共重合可能なモノマー、
(C)アリルエステルオリゴマー、
(D)重合開始剤
を有し、かつ
(A)/(B)=20/80〜80/20、
(C)/{(A)+(B)}=0.5/100〜50/100、
(D)/{(A)+(B)+(C)}=0.1/100〜5/100
である型内被覆成形体。
【選択図】なし
Description
(a)少なくとも1分子内に2個以上8個以下の(メタ)アクリロイル基を持つウレタンオリゴマー、
(b)1分子内に2個のエチレン性二重結合を持つモノマーの少なくとも1種、
(c)1分子内に3個以上のエチレン性二重結合を持つモノマーの少なくとも1種、
(d)有機過酸化物重合開始剤
とを含有してなるものが開示されている。しかし、上記組成物は塗膜の硬度を上げることによって、表面の傷つきを防止するものであるため、塗料の硬化に伴う収縮が大きいことから、塗膜を厚くするとクラックや、成形体のソリ、変形といった不具合が生じていた。
固定金型部と可動金型部からなる金型を型締めする工程と、
金型キャビティ内で樹脂を成形する工程と、
該金型キャビティ内へ型内被覆組成物を注入する工程と、
注入した型内被覆組成物を硬化させる工程と、
型内被覆組成物が硬化した後に被覆された成形体を金型から取り出す工程と
を有する製造方法により製造される型内被覆成形体において、
該型内被覆組成物が、
(A)(メタ)アクリロイル基を有するウレタンオリゴマー、エポキシオリゴマー、ポリエステルオリゴマー、ポリエーテルオリゴマーあるいは不飽和ポリエステル樹脂から選ばれる少なくとも1種と、
(B)前記(A)と共重合可能なモノマーと、
(C)アリルエステルオリゴマーと、
(D)重合開始剤と
を含有してなり、
かつ、該(A)と該(B)との質量割合が、(A)/(B)=20/80〜80/20であり、
該(C)の質量割合が、(C)/{(A)+(B)}=0.5/100〜50/100であり、
該(D)の質量割合が、(D)/{(A)+(B)+(C)}=0.1/100〜5/100である
ことを特徴とする型内被覆成形体が提供される。
固定金型部と可動金型部からなる金型を型締めする工程と、
金型キャビティ内で樹脂を成形する工程と、
該金型キャビティ内へ型内被覆組成物を注入する工程と、
注入した型内被覆組成物を硬化させる工程と、
型内被覆組成物が硬化した後に被覆された成形体を金型から取り出す工程と
を有する型内被覆成形体の製造方法において、
該型内被覆組成物が、
(A)(メタ)アクリロイル基を有するウレタンオリゴマー、エポキシオリゴマー、ポリエステルオリゴマー、ポリエーテルオリゴマーあるいは不飽和ポリエステル樹脂から選ばれる少なくとも1種と、
(B)前記(A)と共重合可能なモノマーと、
(C)アリルエステルオリゴマーと、
(D)重合開始剤と
を含有してなり、
かつ、該(A)と該(B)との質量割合が、(A)/(B)=20/80〜80/20であり、
該(C)の質量割合が、(C)/{(A)+(B)}=0.5/100〜50/100であり、
該(D)の質量割合が、(D)/{(A)+(B)+(C)}=0.1/100〜5/100である
ことを特徴とする型内被覆成形体の製造方法が提供される。
(A)(メタ)アクリロイル基を有するウレタンオリゴマー、エポキシオリゴマー、ポリエステルオリゴマー、ポリエーテルオリゴマーあるいは不飽和ポリエステル樹脂の少なくとも1種、
(B)前記(A)と共重合可能なモノマー、
(C)アリルエステルオリゴマー、
(D)重合開始剤、
を必須成分として含有し、更に必要に応じて
(E)平均粒子径が0.05μm以下である無機微粒子、
(F)シリコン(メタ)アクリレート等のオリゴマー、
顔料、離型剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、消泡剤、帯電防止剤、重合防止剤、硬化促進剤等の任意成分を含むものである。
本発明で用いられる型内被覆用組成物に使用される成分(A)は、(メタ)アクリロイル基を有するウレタンオリゴマー、エポキシオリゴマー、ポリエステルオリゴマー、ポリエーテルオリゴマーあるいは不飽和ポリエステル樹脂から選ばれる少なくとも1種である。
(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーとしては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレートを挙げることができる。
本発明で使用されるオリゴマーとしてのウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、例えば、
<1>有機ジイソシアネート化合物と、
<2>有機ポリオール化合物と、
<3>ヒドロシキアルキル(メタ)アクリレートと
を、NCO/OH比が、例えば、0.8〜1.0、好ましくは、0.9〜1.0となるような存在比で混合し、通常の方法により製造することができる。水酸基が過剰に存在する場合や、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを多量に使用することにより、水酸基を多く有するオリゴマーが得られる。
本発明で使用されるオリゴマーとしてのポリエステル(メタ)アクリレートは、例えば、水酸基を末端に有するポリエステルポリオールと、不飽和カルボン酸との反応によって製造することができる。このようなポリエステルポリオールは、代表的には飽和又は不飽和のジカルボン酸又はその酸無水物と、過剰量のアルキレンジオールとをエステル化反応することによって製造することができる。使用されるジカルボン酸としては、例えば、シュウ酸や、コハク酸、アジピン酸、フタル酸、マレイン酸等が代表的なものとして挙げられる。また、使用されるアルキレンジオールとしては、例えば、エチレングリコールや、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール等が代表的なものとして挙げることができる。ここで、不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸や、メタクリル酸等を代表的なものとして挙げることができる。
本発明で使用されるオリゴマーとしてのエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーは、例えば、エポキシ化合物と、上記のような不飽和カルボン酸とを、エポキシ基1当量当たりのカルボキシル基当量を、例えば、0.5〜1.5となるような割合で用い、通常のエポキシ基への酸の開環付加反応によって製造させたものである。ここで使用されるエポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ、フェノール性ノボラック型エポキシ等を好適に挙げることができる。
本発明で使用されるオリゴマーとしてのポリエーテル(メタ)アクリレートは、例えば、ポリエチレングリコールや、ポリプロピレングリコール等のポリエーテルポリオールと、前述の不飽和カルボン酸との反応によって製造することができる。
一方、本発明において、(A)成分として使用される不飽和ポリエステル樹脂は、例えば、有機ポリオール化合物と、不飽和カルボン酸とを、公知の方法により反応させ、更に必要に応じて、飽和ポリカルボン酸を反応させて製造することができる。使用される有機ポリオールとしては、例えば、エチレングリコールや、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ビスフェノールA等が代表的なものとして挙げることができる。また、使用される不飽和ポリカルボン酸としては、例えば、(無水)マレイン酸や、(無水)フマル酸、(無水)イタコン酸等を代表的なものとして挙げることができる。
本発明で使用される成分(B)は、上記(A)成分と共重合することができる不飽和モノマーである。
本発明で使用される成分(C)は、アリルエステルオリゴマーである。アリルエステルオリゴマーとしては、末端にアリルエステル基を有し、内部が多価飽和カルボン酸と多価飽和アルコールから誘導された、特に下記の構造を持つアリルエステルオリゴマーが有用である。
(ここで、R1は多価飽和カルボン酸から誘導された有機残基を示し、R2は多価アルコールから誘導された有機残基を示す。)
多価飽和カルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ビフェニル−2,2’−ジカルボン酸、これらカルボン酸無水物、1,2−シクロヘキシルジカルボン酸、1,3−シクロヘキシルジカルボン酸、1,4−シクロヘキシルジカルボン酸、等のカルボン酸無水物等を挙げることができる。
本発明で使用される(D)成分は、フリーラジカルを発生し、前記(A)成分及び(B)成分を重合させるために使用する重合開始剤である。重合開始剤としては、ジ−(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルオキシラウレート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物が代表的なものとして挙げられる。
本発明で用いられる被覆組成物には、更に平均粒子径0.05μm以下の無機微粒子を含むことが好ましく、特には平均粒子径0.015μm以下が好ましい。その無機微粒子としては、シリカやアルミナ等であるが、特にシリカであることが被膜の透明性の点から好ましい。シリカの屈折率は1.5前後であり、原料により変動し得るが{(A)+(B)+(C)}の屈折率1.43〜1.57に近いため、硬化した被膜の透明性は優れている。その配合量は、被覆組成物の{(A)+(B)+(C)}の合計100質量部に対し、1〜50質量部を含むことが被膜の透明性及び耐スチールウール傷付き性の点から好ましく、特には10〜30重量部が好ましい。これら無機微粒子は一次粒子の状態で安定的に分散させておくことが困難なため、エチレン性不飽和モノマーに予め分散させた分散液を使用することが好ましい。
本発明で用いられる被覆組成物には、更に、シリコン(メタ)アクリレート又はフッ素含有(メタ)アクリレートを含むことができ、そのうち(F)シリコン(メタ)アクリレートは、特に撥水性、耐スチールウール傷付き性、光安定性や耐光性に優れており、長期間屋外で使用される場合に有効であることから好ましい。その(F)の配合量は、被覆組成物の{(A)+(B)+(C)}の合計100質量部に対し、1〜50質量部を含むことが撥水性、耐スチールウール傷付き性、光安定性や耐光性の点から好ましく、特には5〜30重量部が好ましい。
被覆組成物に使用されるオリゴマーとしてのシリコン(メタ)アクリレートオリゴマーは、例えば、アルコール性シロキサン化合物のヒドロキシル基と(メタ)アクリル酸とのエステル化反応によって製造させたものである。
被覆組成物に使用されるオリゴマーとしてのフッ素含有(メタ)アクリレートオリゴマーは、例えば、2−メチル−2−アダマンチル−α−トリフルオロメチルアクリレート、2−エチル−2−アダマンチル−α−トリフルオロメチルアクリレート、2−プロピル−2−アダマンチル−α−トリフルオロメチルアクリレート、1−アダマンチル−(3−ヒドロキシ)−α−トリフルオロメチルアクリレート、1−アダマンチル−α−トリフルオロメチルアクリレート等の含フッ素アクリレート類と、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、スチレン、メチルスチレン等のビニルモノマーとをラジカル重合開始剤の存在下に共重合させて得られるものである。
本発明で使用される型内被覆組成物は、更に必要に応じ着色顔料又は染料の少なくとも1種を含むことができる。着色顔料としては、従来から通常プラスチックス用、塗料用として使用されている各種着色顔料や、体質顔料、導電性顔料等を併用することができる。
本発明で使用される型内被覆組成物は、更に必要に応じ平均粒子径が1〜300μmでかつアスペクト比が1〜200である鱗片状顔料を含むことができる。本発明で使用できる鱗片状顔料は、具体的にはアルミニウムや、ニッケル、グラファイト、酸化チタン等で表面処理した雲母、真鍮や銀等で表面被覆したガラスフレーク等が代表的なものとして挙げられる。なお、鱗片状顔料は、成形体の色を完全に隠ぺいすることはなく、即ち、成形体の色を生かしつつ、被覆剤中の鱗片状顔料による高輝度感によってメタリック調外観を生じさせ、更には、鱗片状顔料の配向によるウエルドラインを防止するため、特定の平均粒子径とアスペクト比とを持つことが必要である。本発明で使用される鱗片状顔料については、平均粒子径が1〜300μmで、かつアスペクト比が1〜200であることが好ましい。この範囲の鱗片状顔料であれば、数種類を併用してもかまわない。
本発明では、硬化塗膜を金型からスムーズに離型させるために、任意に、離型剤を併用することができる。離型剤は、例えば、ステアリン酸や、ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等のステアリン酸塩、大豆油レシチン、シリコーン油、脂肪酸エステル、脂肪酸アルコール二塩基酸エステル類等を挙げることができる。これら離型剤の配合量は、前記{(A)+(B)+(C)}成分の合計100質量部に対して、例えば、0.1〜10質量部、更には、0.2〜3質量部であることが好ましい。この範囲内においては、金型からの離型効果が好適に発揮される。
以下、本発明の型内被覆成形体の製造方法について、それを実施するための成形機の構成、成形型及び被覆組成物注入装置を、図面を参照しながら具体的に説明するが、本発明の範囲はこのような具体的な成形機、成形型及び被覆組成物注入装置によって何ら限定されるものではない。
ウレタンオリゴマーは各種公知の方法で重合して作製することができる。合成例として、表1に示す(A)成分に、<1>〜<3>成分の合計量100質量部当たり0.02質量部となる量のジブチル錫ジラウレートを仕込み、40℃に保ちつつ、表1に示す量の<2>成分を滴下し、十分な時間反応させた後、表1に示す<3>成分に<1>〜<3>成分の合計量100質量部当たり0.1質量部となる量のハイドロキノンを溶解させたものを滴下して、更に十分な時間75℃で加熱攪拌を続け、ウレタンオリゴマーUAC−1〜UAC−5を得た。
エポキシ化合物(エピコート828(油化シェルエポキシ社製))1,000質量部、メタクリル酸490質量部、トリエチルアミン3質量部、ハイドロキノン0.01質量部を反応器中に入れ、125℃、3時間反応させ、エポキシオリゴマーEAC−1を得た。
長さ300mm、幅200mm、高さ30mm、板厚2.5mmの箱形状の樹脂成形体を得るためのキャビティを有する金型を用い、図2に示す態様に従って成形体に対する型内被覆を実施した。金型温度を固定金型95℃に、可動金型75℃に設定し、バレル温度を200℃に加熱し、まずABS樹脂を射出シリンダ内で加熱溶融させ、3,500KNの型締め圧力で型締めされた金型内に約1秒かけて射出し、30秒間冷却し、得られた成形体の表面が型内被覆用組成物の注入、流動圧力に耐えうる程度に固化させた。
図3に示したように、型内被覆をしていない成形体の中心部の凹深さを(a)、型内被覆した成形体の凹深さを(b)としたとき、下記(I)式により計算した値を、型内被覆成形体のソリの大きさとした。ただし、単位はmmとする。
型内被覆成形体のソリの大きさ=(b)−(a) (I)式
被覆膜のツヤ、にごり、均一性等を目視にて以下に従い評価した。
○…ツヤのムラ、にごりがなく、外観が均一であるもの
△…わずかにツヤのムラ、にごりがみられるもの
×…ツヤのムラ、にごりが著しく、外観が不均一であるもの
#000番スチールウールを用い、14KPaの圧力を加え、11往復を行い、試験前の鏡面光沢度と試験後の鏡面光沢度をJIS K 5600−4−7の方法に従って測定し、光沢保持率として評価した。
光沢保持率=(試験後の鏡面光沢度÷試験前の鏡面光沢度)×100
JIS K 5600−4−7に従って、入射角度60°での初期の鏡面光沢度を測定した。
JIS K 5600−5−6:付着性(クロスカット法)に従って初期の塗膜付着性試験を実施した。塗膜の付着性はJIS K 5600−5−6に記載の試験結果の分類に基づき下記の0〜5の6段階で評価した。
<6段階評価>
0…カットの縁が完全に滑らかで、どの格子の目にもはがれがない。
1…カットの交差点における塗膜の小さなはがれ。クロスカット部分で影響を受けるのは、明確に5%を上回ることはない。
2…塗膜がカットの縁に沿って、及び/又は交差点においてはがれている。クロスカット部分で影響を受けるのは明確に5%を超えるが15%を上回ることはない。
3…塗膜がカットの縁に沿って、部分的又は全面的に大はがれを生じており、及び又は目のいろいろな部分が、部分的又は全面的にはがれている。クロスカット部分で影響を受けるのは、明確に15%を超えるが35%を上回ることはない。
4…塗膜がカットの縁に沿って、部分的又は全面的に大はがれを生じており、及び又は数カ所の目が部分的又は全面的にはがれている。クロスカット部分で影響を受けるのは、明確に35%を超えるが65%を上回ることはない。
5…はがれの程度が分類4を超える場合。
メチルエチルケトンを適当量ガーゼにつけ、塗膜表面を約500gfの力で10往復払拭後の塗膜状態を目視で確認した。
○…全く変化の認められないもの
△…わずかに光沢の減退が認められるもの
×…塗膜が軟化又は溶解するもの
長さ300mm、幅200mm、高さ30mm、板厚2.5mmの箱形状の樹脂成形体を得るためのキャビティを有する金型を用い、図2に示す態様に従って成形体に対する型内被覆を実施した。金型温度を固定金型90℃に、可動金型75℃に設定し、バレル温度を210℃に加熱し、まずポリメチルメタアクリレート樹脂(ヘーズ値0.10)を射出シリンダ内で加熱溶融させ、3,500KNの型締め圧力で型締めされた金型内に約1秒かけて射出し、50秒間冷却し、得られた成形体の表面が型内被覆用組成物の注入、流動圧力に耐えうる程度に固化させた。
長さ300mm、幅200mm、高さ30mm、板厚2.5mmの箱形状の樹脂成形体を得るためのキャビティを有する金型を用い、図2に示す態様に従って成形体に対する型内被覆を実施した。金型温度を固定金型100℃に、可動金型80℃に設定し、バレル温度を280℃に加熱し、まずポリカーボネート樹脂(ヘーズ値0.17)を射出シリンダ内で加熱溶融させ、3,500KNの型締め圧力で型締めされた金型内に約1秒かけて射出し、保圧完了後ただちに1,000KNまで型締め圧力を低減し3秒間保持した。その後再度2,000KNまで型締めを行い25秒間冷却し、得られた成形体の表面が型内被覆用組成物の注入、流動圧力に耐えうる程度に固化させた。次いで、可動金型を約0.5mm離間させた後、表8に記載した各被覆用組成物13cm3を金型表面と成形体の表面との間に約0.5秒かけて注入した。注入完了後、型締め圧力を1秒間かけて200KNまで加圧し60秒間保持し、型内被覆用組成物を硬化させた。
長さ500mm、幅300mm、高さ30mm、板厚3mmの箱型形状の樹脂成形体を得るためのキャビティを有する金型を用い、図1に示す態様に従って、成形体に対する型内被覆を実施した。この場合、金型温度を上型150℃、下型140℃に設定し、まずSMC成形材料を下型の上に置き、1,500KNの型締め圧力で型締めし、80秒間保持し、得られたSMC成形体の表面が型内被覆用組成物の注入、流動圧力に耐え得る程度に硬化させた。次いで型締め圧力を150KNまで減圧した後、表10に記載した組成の各々の型内被覆用組成物32cm3を金型表面と成形体の表面との間に、約1.5秒かけて注入した。注入完了後、型締め圧力を1秒かけて900KNまで加圧し10秒間保持し、次いで型締め圧力を450KNに減圧し、80秒間保持して型内被覆用組成物を硬化させた。
2 下型
3 型締め装置の可動盤
4 型締め装置の固定盤
5 型締めシリンダ
6 キャビティ
7 インジェクタ
7A シャットオフピン
8 計量シリンダ
8A プランジャーレギュレータ
9 供給ポンプ
10 貯蔵部
11 型締め装置の固定盤
12 型締め装置の可動盤
13、14 固定金型部
15 型締めシリンダ
16 キャビティ
17 射出シリンダ
18 ノズル
19 スプルー
20 リブ部(ボス部)
21 エジェクタピン
22 インジェクタ
22A シャットオフピン
23 計量シリンダ
23A プランジャーレギュレータ
24 貯蔵部
25 供給ポンプ
Claims (8)
- 射出成形法、射出圧縮成形法、射出プレス成形法、圧縮成形法あるいは反応射出成形法であって、
固定金型部と可動金型部からなる金型を型締めする工程と、
金型キャビティ内で樹脂を成形する工程と、
該金型キャビティ内へ型内被覆組成物を注入する工程と、
注入した型内被覆組成物を硬化させる工程と、
型内被覆組成物が硬化した後に被覆された成形体を金型から取り出す工程と
を有する製造方法により製造される型内被覆成形体において、
該型内被覆組成物が、
(A)(メタ)アクリロイル基を有するウレタンオリゴマー、エポキシオリゴマー、ポリエステルオリゴマー、ポリエーテルオリゴマーあるいは不飽和ポリエステル樹脂から選ばれる少なくとも1種と、
(B)前記(A)と共重合可能なモノマーと、
(C)アリルエステルオリゴマーと、
(D)重合開始剤と
を含有してなり、
かつ、該(A)と該(B)との質量割合が、(A)/(B)=20/80〜80/20であり、
該(C)の質量割合が、(C)/{(A)+(B)}=0.5/100〜50/100であり、
該(D)の質量割合が、(D)/{(A)+(B)+(C)}=0.1/100〜5/100である
ことを特徴とする型内被覆成形体。 - 更に、前記型内被覆組成物が、(E)平均粒子径が0.05μm以下である無機微粒子を含む請求項1に記載の型内被覆成形体。
- 前記(E)無機微粒子がシリカであり、前記型内被覆組成物の(A)+(B)+(C)の合計100質量部に対し、1〜50質量部を含む請求項2に記載の型内被覆成形体。
- 更に、前記型内被覆組成物に、(F)シリコン(メタ)アクリレートを、前記型内被覆組成物の(A)+(B)+(C)の合計100質量部に対し、1〜50質量部を含む請求項1〜3の何れかに記載の型内被覆成形体。
- 更に、前記型内被覆組成物が、(G)着色顔料又は染料の少なくとも1種を含む請求項1〜4の何れかに記載の型内被覆成形体。
- 更に、前記型内被覆組成物が、(H)平均粒子径が1〜300μmでかつアスペクト比が1〜200である鱗片状顔料を含む請求項1〜5の何れかに記載の型内被覆成形体。
- 前記成形体が、ヘーズ値が3%以下であるポリメチルメタアクリレート樹脂又はポリカーボネート樹脂である請求項1〜4の何れかに記載の型内被覆成形体。
- 射出成形法、射出圧縮成形法、射出プレス成形法、圧縮成形法あるいは反応射出成形法であって、
固定金型部と可動金型部からなる金型を型締めする工程と、
金型キャビティ内で樹脂を成形する工程と、
該金型キャビティ内へ型内被覆組成物を注入する工程と、
注入した型内被覆組成物を硬化させる工程と、
型内被覆組成物が硬化した後に被覆された成形体を金型から取り出す工程と
を有する型内被覆成形体の製造方法において、
該型内被覆組成物が、
(A)(メタ)アクリロイル基を有するウレタンオリゴマー、エポキシオリゴマー、ポリエステルオリゴマー、ポリエーテルオリゴマーあるいは不飽和ポリエステル樹脂から選ばれる少なくとも1種と、
(B)前記(A)と共重合可能なモノマーと、
(C)アリルエステルオリゴマーと、
(D)重合開始剤と
を含有してなり、
かつ、該(A)と該(B)との質量割合が、(A)/(B)=20/80〜80/20であり、
該(C)の質量割合が、(C)/{(A)+(B)}=0.5/100〜50/100であり、
該(D)の質量割合が、(D)/{(A)+(B)+(C)}=0.1/100〜5/100である
ことを特徴とする型内被覆成形体の製造方法。
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JP2007221116A JP5080905B2 (ja) | 2007-08-28 | 2007-08-28 | 型内被覆成形体及び型内被覆成形体の製造方法 |
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