JP2003138165A - 型内被覆組成物及び型内被覆成形品の製造方法 - Google Patents

型内被覆組成物及び型内被覆成形品の製造方法

Info

Publication number
JP2003138165A
JP2003138165A JP2001339447A JP2001339447A JP2003138165A JP 2003138165 A JP2003138165 A JP 2003138165A JP 2001339447 A JP2001339447 A JP 2001339447A JP 2001339447 A JP2001339447 A JP 2001339447A JP 2003138165 A JP2003138165 A JP 2003138165A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
group
coating composition
component
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001339447A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Yonemochi
建司 米持
Kenji Ota
賢治 大田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Toryo KK
Original Assignee
Dai Nippon Toryo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Toryo KK filed Critical Dai Nippon Toryo KK
Priority to JP2001339447A priority Critical patent/JP2003138165A/ja
Publication of JP2003138165A publication Critical patent/JP2003138165A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬化性と密着性に優れた型内被覆組成物を提
供する。 【解決手段】 (A)少なくとも2個の(メタ)アクリ
レート基を有するオリゴマー、又は不飽和ポリエステル
樹脂100質量部、(B)前記(A)成分と共重合可能
なエチレン性不飽和モノマー25〜400質量部、
(C)(メタ)アクリレート基を有さない、水酸基価1
0〜600mg/KOHの水酸基含有化合物0〜350
質量部、(D)塩素含有率が5〜50質量%である塩素
化ポリオレフィン10〜300質量部、(E)架橋効率
が8以上の有機過酸化物開始剤0.5〜50質量部、及
び(F)ポリイソシアネート化合物を含有する。(F)
成分は、該前記(F)成分に含まれるNCO基と、前記
(A)(OH基が含まれる場合)、(B)(OH基が含ま
れる場合)、(C)及び(D)(OH基が含まれる場合)
の合計のOH基との比が、NCO/OH比=1.1以上
の量となる量で存在している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、型内被覆組成物及
びそれを使用する型内被覆成形品の製造方法に関する。
特に、本発明は、例えば、ジシクロペンタジエンを主成
分とする反応射出成形(RIM成形)、並びに、ポリプロ
ピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、ABS
樹脂、及びポリスチレン樹脂等の熱可塑性樹脂の射出成
形に使用される型内被覆組成物及びその使用方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】型内、特に金型内で成形と同時に塗装す
るいわゆる型内被覆方法(インモールドコーティング
法)は、SMCや、BMCといったガラス繊維強化熱硬
化性成形材料の表面品質の改良に使われている。近年、
型内被覆方法を、熱可塑性樹脂等の射出成形法に応用し
ようとする試みがなされている。このような型内被覆方
法は、例えば、米国特許第4076788号、米国特許
第4081578号、米国特許第4331735号、米
国特許第4366109号、米国特許第4668460
号、特開平5−301251号公報、特開平5−318
527号公報、特開平8−142119号公報等に開示
されている。また、型内被覆組成物は、例えば、特開平
05−117425号公報、特開平05−331249
号公報、特開平05−331250号公報に開示されて
いる。
【0003】しかしながら、これら被覆組成物は、硬化
温度が高い。よって、これらの被覆組成物を用いた従来
の型内被覆方法を、ジシクロペンタジエンを用いたRI
M成形、又は、ポリオレフィン樹脂、ABS樹脂及びポ
リスチレン樹脂等の熱可塑性樹脂を用いた射出成形にお
いて行おうとすると、被覆組成物が硬化しないか、硬化
したとしても長時間を必要とし、実質的に実用性に乏し
いというのが現状であった。また、これらの被覆組成物
は、成形材との付着性(密着性)が不足するなど問題とな
っていた。特に、ポリプロピレン系の樹脂成形品にはほ
とんど付着せず、付着性の改善が求められていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、上
記のような従来の問題点を解消し、硬化性と密着性に優
れた型内被覆組成物を提供することを目的とする。ま
た、本発明は、そのような型内被覆組成物の使用方法を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を達成するため、鋭意検討した結果、上記課題が、以下
の構成によって達成できることを見出し、本発明に到達
したものである。即ち、本発明は、以下の発明に関する
ものである。 1.(A)少なくとも2個の(メタ)アクリレート基を有するオリゴマー、又は 不飽和ポリエステル樹脂 100質量部、 (B)前記(A)成分と共重合可能なエチレン性不飽和モノマー 25〜400質量部、 (C)(メタ)アクリレート基を有さない、水酸基価10〜600mg/KOH の水酸基含有化合物 0〜350質量部、 (D)塩素含有率が5〜50質量%である塩素化ポリオレフィン 10〜300質量部、 (E)架橋効率が8以上の有機過酸化物開始剤 0.5〜50質量部、及び (F)ポリイソシアネート化合物、 を含有する型内被覆組成物であって、前記(F)成分
が、該前記(F)成分に含まれるNCO基と、前記
(A)(OH基が含まれる場合)、(B)(OH基が含ま
れる場合)、(C)及び(D)(OH基が含まれる場合)
の合計のOH基との比が、NCO/OH比=1.1以上
の量となる量で存在していることを特徴とする型内被覆
組成物、及び
【0006】2.(1)少なくとも2つに分離可能でか
つ相対的に接近可能な金型で形成されたキャビティ内
で、射出成形により、樹脂成形品を成形する工程、
(2)前記成形品が、上記型内被覆組成物の注入圧力及
び流動圧力に耐える程度に硬化又は固化した後、同一型
内にて、該成形品と、前記型内壁との間に、前記型内被
覆組成物を注入し、硬化させる工程、(3)被覆された
成形品を、金型から取り出す工程、を含むことを特徴と
する型内被覆成形品の製造方法。
【0007】以下、本発明について、詳細に説明する。 <(A)成分>本発明の型内被覆組成物に使用される成分
(A)は、少なくとも2個の(メタ)アクリレート基を
有するオリゴマーであるか、又は、不飽和ポリエステル
樹脂である。少なくとも2個の(メタ)アクリレート基
を有するオリゴマーとしては、例えば、ウレタン(メ
タ)アクリレートや、ポリエステル(メタ)アクリレー
ト、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メ
タ)アクリレート、シリコン(メタ)アクリレートのオリ
ゴマー等を挙げることができる。これらのオリゴマーの
質量平均分子量は、それぞれの種類により変動し得る
が、一般に、約300〜10,000、好ましくは、5
00〜5,000とするのが適当である。上記(メタ)
アクリレート基を有するオリゴマーは、(メタ)アクリ
レート基を、1分子中に、少なくとも2個、好ましく
は、2〜6個有することが適当である。
【0008】ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー
は、例えば、有機ジイソシアネート化合物と、有機
ポリオール化合物と、ヒドロキシアルキル(メタ)ア
クリレートとを、NCO/OH比が、例えば、0.8〜
1.0、好ましくは、0.9〜1.0となるような存在
比で混合し、通常の方法により製造することができる。
水酸基が過剰に存在する場合や、ヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレートを多量に使用することにより、水
酸基を多く有するオリゴマーが得られる。
【0009】具体的には、有機ジイソシアネート化合
物と、有機ポリオール化合物等とを、例えば、ジブチ
ル錫ジラウレートなどのウレタン化触媒の存在下で反応
させて、イソシアネート末端ポリウレタンプレポリマー
を得る。次いで、ほとんどの遊離イソシアネート基が反
応するまで、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレー
トを反応させることにより、上記ウレタン(メタ)アクリ
レートのオリゴマーを製造することができる。なお、
有機ポリオール化合物と、ヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレートとの割合は、後者1モルに対し、例え
ば、前者0.1〜0.5モル程度が適当である。
【0010】上記反応に使用される有機ジイソシアネ
ート化合物としては、例えば、1,2−ジイソシアナト
エタン、1,2−ジイソシアナトプロパン、1,3−ジ
イソシアナトプロパン、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、リジンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレ
ンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネー
ト、ビス(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタン、
メチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシアネート、メ
チルシクロヘキサン−2,6−ジイソシアネート、1,
3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,
3−ビス(イソシアナトエチル)シクロヘキサン、1,
3−ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン、1,3−ビ
ス(イソシアナト−1−メチルエチル)ベンゼン等を使
用することができる。これら有機ジイソシアネート化合
物は、単独で用いても、また、それらの2種以上の混合
物として使用することもできる。
【0011】上記反応で使用される有機ポリオール化
合物、好ましくは、有機ジオール化合物としては、例え
ば、アルキルジオールや、ポリエーテルジオール、ポリ
エステルジオール等を挙げることができる。アルキルジ
オールとしては、例えば、エチレングリコールや、1,
3−プロパンジオール、プロピレングリコール、2,3
−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−エチ
ルブタン−1,4−ジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオ
ール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオ
ール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ジメ
チルールシクロヘキサン、4,8−ジヒドロキシトリシ
クロ〔5.2.1.02,6〕デカン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン等を代表的
なものとして挙げることができる。
【0012】有機ジオール化合物としてのポリエーテル
ジオールは、例えば、既知の方法により、アルデヒド
や、アルキレンオキサイド、グリコール等の重合により
合成することができる。例えば、ホルムアルデヒドや、
エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラメ
チレンオキサイド、エピクロルヒドリンなどを適当な条
件下でアルキルジオールに付加重合させることによっ
て、ポリエーテルジオールが得られる。有機ジオール化
合物としてのポリエステルジオールとしては、例えば、
飽和又は不飽和のジカルボン酸及び/又はそれらの酸無
水物と、過剰のアルキルジオールとを反応させて得られ
るエステル化反応生成物、及びアルキルジオールにヒド
ロキシカルボン酸及び/又はその分子内エステルである
ラクトン及び/又は分子間エステルであるラクチドを重
合させて得られるエステル化反応生成物を用いることが
できる。以上に挙げた有機ジオール化合物は単独で用い
ても、それらの2種以上を併用しても良い。
【0013】上記ヒドロキシアルキル(メタ)アクリ
レートとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レートや、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等を挙
げることができる。その他、本発明で使用されるオリゴ
マーとしてのウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー
は、1分子中に(メタ)アクリレート基及び水酸基を有
する化合物と、有機ジイソシアネートとを、NCO/O
Hの比が、例えば、0.9〜1.0の割合で、例えば、
ジブチル錫ジラウレートなどのウレタン化触媒の存在下
で反応させても製造することができる。
【0014】本発明で使用されるオリゴマーとしてのポ
リエステル(メタ)アクリレートは、例えば、水酸基を
末端に有するポリエステルポリオールと、不飽和カルボ
ン酸との反応によって製造することができる。このよう
なポリエステルポリオールは、代表的には飽和又は不飽
和のジカルボン酸又はその酸無水物と、過剰量のアルキ
レンジオールとをエステル化反応することによって製造
することができる。使用されるジカルボン酸としては、
例えば、シュウ酸や、コハク酸、アジピン酸、フタル
酸、マレイン酸等が代表的なものとして挙げられる。ま
た、使用されるアルキレンジオールとしては、例えば、
エチレングリコールや、プロピレングリコール、ブタン
ジオール、ペンタンジオール等が代表的なものとして挙
げることができる。ここで、不飽和カルボン酸として
は、例えば、アクリル酸や、メタクリル酸等を代表的な
ものとして挙げることができる。
【0015】本発明で使用されるオリゴマーとしてのエ
ポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーは、例えば、エ
ポキシ化合物と、上記のような不飽和カルボン酸とを、
エポキシ基1当量当たり、カルボキシル基当量、例え
ば、0.5〜1.5となるような割合で用い、通常のエ
ポキシ基への酸の開環付加反応によって製造させたもの
である。ここで使用されるエポキシ化合物としては、例
えば、ビスフェノールA型エポキシ、フェノール性ノボ
ラック型エポキシ等を好適に挙げことができる。本発明
で使用されるオリゴマーとしてのポリエーテル(メタ)
アクリレートは、例えば、ポリエチレングリコールや、
ポリプロピレングリコールなどのポリエーテルポリオー
ルと、前述の不飽和カルボン酸との反応によって製造す
ることができる。本発明で使用されるオリゴマーとして
のシリコン(メタ)アクリレートオリゴマーは、例えば、
アルコール性シロキサン化合物のヒドロキシル基と(メ
タ)アクリル酸とのエステル反応によって製造させたも
のである。シリコン(メタ)アクリレートオリゴマーは、
特に光安定性又は耐光性に優れており、長期間屋外で使
用される場合に有効である。
【0016】一方、本発明において、(A)成分として
使用される不飽和ポリエステル樹脂は、例えば、有機ポ
リオールと、不飽和ポリカルボン酸とを、公知の方法に
より反応させ、更に必要に応じて、飽和ポリカルボン酸
を反応させて製造することができる。使用される有機ポ
リオールとしては、例えば、エチレングリコールや、プ
ロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリメ
チロールプロパン、グリセリン、ビスフェノールA等が
代表的なものとして挙げることができる。また、使用さ
れる不飽和ポリカルボン酸としては、例えば、(無水)マ
レイン酸や、(無水)フマル酸、(無水)イタコン酸等を代
表的なものとして挙げることができる。(A)成分とし
ては、上記(メタ)アクリレート基含有オリゴマーと、
不飽和ポリエステル樹脂とを併用してもよい。
【0017】<(B)成分>本発明で使用されるで使用さ
れる成分(B)は、上記(A)成分と共重合することが
できるエチレン性不飽和モノマーである。このようなエ
チレン性不飽和モノマーとしては、例えば、スチレン
や、α−メチルスチレン、クロルスチレン、ビニルトル
エン、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、エチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、グリシジル
(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、(メタ)アクリル酸アミド、N−ビニル−2−ピロ
リドン、N−ビニルカプロラクタム、エチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、トリアリルイソシアヌレート等
を代表的なものとして挙げられる。
【0018】(B)成分としては、エチレン性不飽和モ
ノマーを単独で使用してもよく、又はこれらの混合物と
して使用することができる。また、エチレン性不飽和モ
ノマーとしては、上記のように、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート等の水酸基を含有するエチレン性不飽
和モノマーが含まれる。(B)成分は、(A)成分10
0質量部に対して、25〜400質量部、好ましくは、
30〜200質量部で使用することが適当である。
(B)成分の量が、25質量部以上であれば、被覆組成
物の粘度が高くなり過ぎたり、型内での流動性が劣った
りすることもなく、均一な被覆が得られるので好まし
い。一方、(B)成分の量が、400質量部以下であれ
ば、被覆組成物の粘度が低くなり過ぎたり、型内流動時
の被覆組成物中に気泡が取り込まれたりすることもな
く、堅牢な硬化塗膜が得られるので好ましい。
【0019】<(C)成分>本発明で使用される成分
(C)は、(メタ)アクリレート基を有さない、水酸基
価10〜600mg/KOHを有する水酸基含有化合物
である。このような水酸基含有化合物として、例えば、
ポリエステルポリオールや、ポリエーテルポリオール、
アクリルポリオール等が好適に挙げられる。このような
水酸基含有化合物を単独で、又は2種類以上の混合物と
して使用することができる。このようなポリエステルポ
リオールは、例えば、フタル酸又はその酸無水物や、イ
ソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸又はその酸
無水物、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン
酸、セバシン酸等の多塩基酸成分と、エチレングリコー
ルや、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、
ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、
トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリ
トール、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプ
ロピレングリコール等のポリオール成分とを常法に従
い、縮合重合させることにより製造することができる。
また、上記酸成分の一部として、例えば、ヤシ油脂肪酸
や、トール油脂肪酸、ヒマシ油脂肪酸などの脂肪酸を使
用し、変性してもよい。
【0020】上記のようなポリエーテルポリオールとし
ては、例えば、エチレンオキサイドや、プロピレンオキ
サイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド等の
エーテルに、エチレングリコールや、ジエチレングリコ
ール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ビスフェ
ノールA等の低分子ポリオールを反応させることによっ
て得られる2官能、3官能、4官能性のもの、更には、
これらにビニルモノマーをグラフト重合させたポリエー
テルポリオールを好適に挙げることができる。上記のよ
うなアクリルポリオールは、エチレン性不飽和結合を有
するモノマーを常法に従い重合させることにより製造す
ることができる。
【0021】モノマーとして、水酸基を導入するため
に、モノマーの一部又は全部として、水酸基を含有する
エチレン性不飽和結合を有するモノマーを使用すること
ができる。このような水酸基を含有するエチレン性不飽
和モノマーとして、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどの
アクリル酸又はメタクリル酸のヒドロキシアルキルエス
テル等が好適に挙げられる。なお、水酸基含有化合物を
構成するモノマーとしては、上記水酸基を含有するエチ
レン性不飽和モノマー以外に、例えば、アクリル酸や、
メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、
フマル酸等のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸、ア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピ
ル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリ
ル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチ
ル等のアクリル酸又はメタクリル酸のエステル、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のビニル芳
香族化合物、グリシジルアクリレート、グリシジルメタ
アクリレート等のグリシジル基含有ビニルモノマー、ア
クリルアミド、N−メチロールアクリルアミド等のアク
リル酸又はメタクリル酸のアミド、アクリロニトリル、
メタクリロニトリル、酢酸ビニル、γ−メタクリロキシ
トリメトキシシラン等が挙げられる。(C)成分は、
(A)成分100質量部に対して、0〜350質量部、
好ましくは、0〜200質量部で使用することが適当で
ある。(C)成分の量が、350質量部以下であれば、
硬化塗膜が著しく軟らかくなることもなく、好ましい。
【0022】<(D)成分>本発明で使用される成分
(D)は、ポリオレフィンを塩素化することによって得
られるものである。ポリオレフィンとしては、オレフィ
ンの重合体又は共重合体である。成分(D)における塩
素含有率は、5〜50質量%、好ましくは、15〜35
質量%であることが適当である。このような塩素化ポリ
オレフィンとしては、例えば、アイソタクテックポリプ
ロピレンや、エチレン−プロピレン共重合物、アタクテ
ックポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合物な
どの樹脂を塩素化したものが好適である。塩素化ポリオ
レフィンの塩素含有量が、5質量%以上であれば、ビヒ
クル成分である(A)成分との相溶性が低下することも
なく、被覆組成物の良好な貯蔵安定性を有し及び平滑な
被膜が得られる。一方、塩素含有量が50質量%以下で
あれば、成形材との良好な付着性が得られる。また、本
発明で使用される塩素化ポリオレフィンは、例えば、数
平均分子量5,000〜150,000、特に10,0
00〜50,000を有することが適当である。数平均
分子量が、5,000以上であれば、被覆組成物から得
られる塗膜の強度が低くなることもなく、良好な耐候性
が得られる。一方、数平均分子量が、150,000以
下であれば、成分(A)との良好な相溶性が得られ、ま
た、成形材との良好な付着性が得られる。
【0023】塩素化ポリオレフィンは、更に、ポリオレ
フィンに、α,β−不飽和カルボン酸及び/又はその無
水物をグラフト共重合した後塩素化することにより得ら
れる、カルボキシル基含有塩素化ポリオレフィンであっ
てもよい。ここで使用されるカルボン酸及び/又は酸無
水物としては、例えば、マレイン酸や、フマル酸、無水
マレイン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、イタコ
ン酸、無水イタコン酸等が挙げられる。これらの変性量
は、耐水性等を考慮して、0.5〜10%、好ましく
は、1〜5%が好ましい。更に、塩素化ポリオレフィン
は、アクリルモノマーを過酸化物存在下でグラフト重合
させて得られる、アクリル変性塩素化ポリオレフィンで
あってもよい。アクリルモノマーとしては、(メタ)ア
クリル酸や、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アク
リル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メ
タ)アクリル酸2−エチルヘキシル等が挙げられる。
【0024】若しくは、塩素化ポリオレフィンは、水酸
基含有ビニルモノマーを過酸化物存在下でグラフト重合
させて得られる、水酸基含有ビニル変性塩素化ポリオレ
フィンであってもよい。ここで使用される水酸基含有ビ
ニルモノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレートや、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート等が挙げられる。更に、塩素化ポリオレフィン
として、カルボキシル基含有塩素化ポリオレフィンに、
水酸基含有ビニルモノマーをグラフト重合して得られ
る、1分子内にカルボキシル基及び水酸基を含有する塩
素化ポリオレフィンを使用することができる。特に、塩
素化ポリオレフィンとしては、水酸基又はカルボキシル
基を含有した塩素化ポリオレフィンは、成分(A)及び
成分(C)との相溶性に優れているので好ましい。この
ような塩素化ポリオレフィンは、単独で使用してもよ
く、又はこれらの2種以上の混合物として使用してもよ
い。
【0025】塩素化ポリオレフィンは、成分(A)10
0質量部に対して、10〜300質量部、好ましくは、
20〜250質量部で使用することが適当である。塩素
化ポリオレフィンの配合量が、10質量部以上であれ
ば、成形品に対する良好な付着性が得られ、一方、その
量が、300質量部以下であれば、被覆組成物の粘度が
著しく上昇することもなく、型内流動性が低下すること
もなく、均一な被膜が得られるので好ましい。
【0026】<(E)成分>本発明で使用される(E)成
分は、有機過酸化物重合開始剤である。有機過酸化物重
合開始剤は、フリーラジカルを発生するものであって、
架橋効率が8以上のもの、好ましくは15以上のものが
好ましい。即ち、型内で被覆組成物が成形品表面を覆
い、金型表面あるいは成形樹脂の熱によって有機過酸化
物重合開始剤が熱分解し、ラジカルを発生し、被覆組成
物をラジカル重合反応させ、硬化させるものであること
が適当である。その時分解して生ずるラジカルも、その
構造によって、オリゴマー又はモノマー等に対する攻撃
力がそれぞれ異なっており、その結果として得られる硬
化塗膜の性質が大きく変わってくる。この攻撃力の指標
として架橋効率が重要となる。被覆組成物のラジカル重
合反応を効率よく反応させることにより、成形樹脂との
付着性を強固にし、硬化時間を短縮することができる。
この架橋効率の高い有機過酸化物重合開始剤を用いるこ
とが有効である。
【0027】架橋効率は、下記測定方法により定義され
るものである。n−ペンタデカン中に一定量の有機過酸
化物開始剤を加え、加熱し開始剤を分解させ、ラジカル
を発生させ、これらのラジカルはそれぞれの力又は攻撃
力に応じペンタデカン分子中の水素を引き抜き、ペンタ
デシルラジカルを発生させる。これらのペンタデシラジ
カルは、再結合し(架橋反応)2量体となる。測定方法 1)アンプル中に、n−ペンタデカン及び有機過酸化物
開始剤を注入する。有機過酸化物開始剤濃度は、n−ペ
ンタデカン100モルに対して、0.07〜0.11モ
ルに調整する。 2)Heガスでアンプル中の空気を置換、密封する。 3)有機過酸化物開始剤の半減期が15分となる温度で
150分間(半減期の10倍)加熱し、有機過酸化物開
始剤を完全に分解させる。 4)室温まで冷却し、ガスクロ法により、n−ペンタデ
カン2量体を定量する。 5)得られた2量体の量から有機過酸化物開始剤1モル
に対する2量体の量を計算で求め、有機過酸化物開始剤
の架橋効率を得る。この測定方法は、化薬アクゾ社試験
方法に従うものであり、架橋効率は、以下の式で算出さ
れる。
【0028】架橋効率8以上を有する有機過酸化物開始
剤としては、例えば、ビス(4−t−ブチルシクロヘキ
シル)パーオキシジカーボネートや、ジイソプロピルパ
ーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパー
オキシジカーボネート、t−オクチルパーオキシオクト
エート、t−アミルパーオキシオクトエート、t−ブチ
ルパーオキシオクトエート、t−オクチルパーオキシベ
ンゾエート、ジベンゾイルパーオキシド、1,1−ジ−
t−ブチルパーオキシシクロヘキサン、t−ブチルパー
オキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、2,
2−ジ−t−ブチルパーオキシブタン、t−ブチルパー
オキシイソプロピルカーボネート、t−アミルパーオキ
シベンゾエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート等
が好適に挙げられる。有機過酸化物開始剤の配合量は、
(A)成分100質量部に対して、0.5〜50質量
部、好ましくは、1〜20質量部であることが適当であ
る。有機過酸化物開始剤の配合量が、0.5質量部以上
であれば、長時間を要することなく十分に硬化反応が進
行するため実用的である。一方、有機過酸化物開始剤の
配合量が、50質量部以下であれば、型内で急激な反応
を開始することもなく、流動途中でゲル化することもな
く、成形材料との良好な付着性を達成し得る。
【0029】<(F)成分>本発明で使用される(F)成
分としてのポリイソシアネート化合物は、従来より、塗
料用途に用いられているものであれば、特に制限される
ことなく、各種のポリイソシアネートを使用することが
できる。このようなポリイソシアネートとしては、例え
ば、芳香族ポリイソシアネートや、脂肪族又は脂環式ポ
リイソシアネート等の各種ポリイソシアネートを使用す
ることができる。このようなポリイソシアネートとして
は、例えば、トルエンジイソシアネート(TDI)や、
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MD
I)、キシレンジイソシアネート(XDI)、ヘキサメ
チレンジイソシアネート(HMDI)、リジンジイソシ
アネート(LDI)、2−イソシアネートエチル−2,
6−ジイソシアネートカプロエート(LTI)、イソホ
ロンジイソシアネート(IPDI)、トリメチルヘキサ
メチレンジイソシアネート(TMDI)、水素化キシレ
ンジイソシアネート(H6XDI)等が好適に挙げられ
る。このらうなポリイソシアネートは、単体で使用して
もよく、又はこれらの混合物として使用してもよい。ま
た、ポリイソシアネートは、プレポリマーとしてのビュ
レット型や、アダクター型、イソシアヌレート型等の形
態で使用してもよい。耐候性の観点からは、脂肪族系ポ
リイソシアネートを使用することが好ましい。ポリイソ
シアネート化合物の配合量は、前記(A)、(B)、
(C)及び(D)の合計のOH基に対して、NCO/O
H比=1.1以上、好ましくは、2以上とすることが適
当である。ポリイソシアネートの配合量が、NCO/O
H比として、1.1未満では、成形材料との十分な付着
性が得られない傾向がある。
【0030】本発明の被覆組成物は、上記成分(A)〜
(F)により構成され、溶剤は実質的に含まない。溶剤
を実質的に含まない方が、型内流動時に型内被覆組成物
中に溶剤蒸気がとりこまれてピンホールが発生すること
もなく、これによって塗膜が脆弱となることもないので
好ましいからである。なお、「実質的に含まない」と
は、例えば、含まれるとしても、せいぜい被覆組成物の
質量の1%未満、実際上は、0%であることを意味す
る。例えば、ポリイソシアネート化合物を使用する場合
において、実質的に溶剤を含有しないものを使用するこ
とが重要である。
【0031】本発明では、硬化塗膜に導電性を与えるた
めに、任意に、導電性顔料を併用することができる。こ
のような顔料としては、例えば、カーボンブラックや、
グラファイト、酸化亜鉛、二酸化チタン等の表面を、酸
化アンチモンのような導電性金属酸化物でコーティング
したもの、カーボン繊維等が使用できる。また、硬化塗
膜の導電性として表面抵抗値が、例えば、1×103
9×108Ω・cm、好ましくは、1×104〜1×10
6Ω・cmであることが適当である。導電性顔料の配合
量は、前記(A)、(B)、(C)及び(D)成分の合
計100質量部に対して、例えば、0.1〜10質量
部、好ましくは、1〜5質量部であることが適当であ
る。
【0032】本発明では、更に、任意に、離型剤を併用
することができる。離型剤は、例えば、融点125℃以
下、好ましくは、122℃以下、より好ましくは常温で
液体のものを有するものが適当である。このような離型
剤としては、例えば、ステアリン酸や、ヒドロキシステ
アリン酸、ステアリン酸亜鉛、大豆油レシチン、シリコ
ーン油、脂肪酸エステル、脂肪酸アルコール二塩基酸エ
ステル類を挙げることができる。離型剤の融点が、例え
ば、125℃以下であれば、所望の離型効果が十分に得
られる。これは、たとえ成形温度が通常程度(40〜1
10℃)であっても、ジシクロペンタジエンやウレタン
の硬化に伴う反応熱が存在すること、及び200〜24
0℃という高温の溶融ポリオレフィン樹脂を型内で冷却
固化すること等を考慮すれば、被覆組成物が注入される
時点での成形品の表面温度は、離型剤の融点(125℃)
よりも十分に高いと考えられるからである。離型剤の配
合量は、前記(A)、(B)、(C)及び(D)成分の
合計100質量部に対して、例えば、0.1〜10質量
部、好ましくは、0.2〜3質量部であることが適当で
ある。この範囲内において、離型効果が好適に発揮され
る。
【0033】本発明の型内被覆組成物は、更に必要に応
じ顔料として従来から通常プラスチックス用、塗料用と
して使用されている各種着色顔料や、体質顔料等を併用
することができる。着色顔料としては、例えば、白色系
では、二酸化チタン、黄系では、ベンジジンエローや、
チタンエロー、ハンザエロー、橙系では、モリブデート
オレンジや、ベンジジンオレンジ、赤系では、キナクリ
ドン、緑系では、クロムグリーンや、フタロシアニング
リーン、青系では、フタロシアニンブルーや、コバルト
ブルー、群青、黒系では、カーボンブラックや、酸化鉄
等の顔料を使用することができる。また、顔料は、粉末
状や、フレーク状の酸化鉄、ニッケル、アルミニウム、
グラファイト、酸化チタンなどで処理した雲母等の鱗片
状顔料であってもよい。体質顔料としては、例えば、炭
酸カルシウムや、タルク、硫酸バリウム、水酸化アルミ
ニウム、クレー等を好適に挙げることができる。顔料
は、成形物を着色し、美観を持たせ、皮膜硬化に伴う収
縮応力を分散させ、成形物との付着性を向上させたり、
表面の凹凸を平滑にしたり、成形品表面の外観を改良す
る目的で配合する。なお、クリヤー仕上げをする場合は
必ずしも着色顔料を配合する必要はない。
【0034】本発明の型内被覆組成物には、更に必要に
応じて、ポリメチルメタクリレート樹脂や、飽和ポリエ
ステル樹脂、酢酸ビニル樹脂、粒子径が0.1〜30μ
mの樹脂粒子等の改質樹脂、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、硬化促進剤、顔料分散剤、消泡剤等の各種添加剤な
どを配合してもよい。
【0035】本発明の型内被覆組成物が適用される合成
樹脂成形品としては、従来より公知の各種熱硬化性成形
材料や、各種熱可塑性合成樹脂成形材料を使用すること
ができる。好ましくは、熱硬化性成形材料としては、例
えば、ジシクロペンタジエンを主成分とするRIM成形
材料が好適に挙げられる。また、熱可塑性合成樹脂成形
材料としては、例えば、ポリプロピレン樹脂や、ポリプ
ロピレン樹脂系アロイ材が挙げられる。ポリプロピレン
樹脂系アロイ材とは、ポリプロピレン樹脂と、1種以上
のポリマーが物理的に混合された複合材料であって、総
合的な実用性能に相乗効果を有する材料と一般に理解さ
れている。
【0036】ポリプロピレン樹脂系アロイ材としては特
に限定されないが、ポリプロピレン樹脂5〜95質量%
と、次の樹脂の1種又は2種以上95〜5質量%とから
なるポリマーアロイが挙げられる。そのような樹脂とし
て、ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹
脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリ塩化ビニル
樹脂、EPDM、EPR、熱可塑性エラストマー等を代
表的なものとして挙げられる。これらの樹脂は、相溶
化、分散化を図るために一部変性したり、相溶化剤と併
用したりして使用することもある。本発明で好適に使用
される熱可塑性樹脂成形材料としては、例えば、ポリプ
ロピレン樹脂や、ポリプロピレン樹脂系アロイ材、ポリ
スチレン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ABS樹
脂等が挙げられる。このような熱可塑性樹脂成形材料
は、用途に応じた特性を満足するように、例えば、紫外
線吸収剤や、酸化防止剤、離型剤、帯電防止剤、着色
剤、難燃剤、可塑剤、ガラス繊維などの繊維強化剤、無
機充填剤等を含有することができる。
【0037】本発明においては、ポリイソシアネート化
合物((F)成分)のイソシアネート基と反応すること
ができる官能基、好ましくはヒドロキシル基又はカルボ
キシル基を持つ化合物が、上記合成樹脂成形品、つま
り、熱可塑性樹脂成形材料及び熱硬化性成形材料に含ま
れていることが好ましい。樹脂成形品がこのような官能
基含有化合物を含むことにより、ポリイソシアネート化
合物と該官能基とが反応して樹脂成形品と型内被覆組成
物との被覆界面での付着力が更に強固になる。官能基含
有化合物のこのような官能基は最初から該成形品中に存
在していたものであっても、即ち、ヒドロキシル基、カ
ルボキシル基等を含有する合成樹脂の官能基であって
も、あるいは樹脂成形品の溶融混練の際の反応によって
生じたものであってもよい。ポリイソシアネート化合物
のイソシアネート基と反応することのできる官能基を持
つ樹脂、あるいは、樹脂成形品の溶融混練の際の反応に
よってそのような官能基を生じる樹脂として、例えば、
以下のものが好適に挙げられる。
【0038】ヒドロキシル基を含有するビスフェノール
A型のビニルエステル樹脂であって、数平均分子量が、
例えば、1000〜2000である熱硬化性樹脂、ヒド
ロキシル基を含有するエチレン・ビニルアルコール共重
合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体であって、無
水マレイン酸の一部がエステル化して生じたカルボキシ
ル基を含有しており、スチレンと無水マレイン酸との共
重合比が、例えば、当量比で1:1〜3:1であり、数
平均分子量が、例えば、1000〜2000であるスチ
レン/無水マレイン酸共重合体をアルキルアルコールで
35%〜75%の比率でエステル化して得た熱可塑性樹
脂、メタアクリル酸含有量が、例えば、1〜30質量%
であるエチレン/メタクリル酸共重合体、くし型構造を
持つグラフトポリマーである、酸変性アクリル/ポリス
チレン重合体、ポリスチレンをグラフト化したエチレン
・グリシジルメタクリレート共重合体、分子内に1〜2
個程度の水酸基を導入した数平均分子量が、例えば、5
00〜600である水素化石油樹脂など。本発明の被覆
組成物を採用することにより、熱硬化性成形材料又は熱
可塑性樹脂成形材料と、型内被覆組成物との界面での付
着力が向上するので、従来問題となっていた付着性の点
や、金型温度の問題で適用できなかった樹脂成形材料に
対しても、適用可能な上塗り塗料としての機能も有する
型内被覆が可能となる。
【0039】以下、本発明の型内被覆成形品の製造方法
を実施するための成形機の構成、成形型及び被覆組成物
注入装置を、図面を参照しながら具体的に説明するが、
本発明の範囲は、このような具体的な成形機等によって
何ら限定されるものではない。図1は、熱硬化性成形材
料として、ジシクロペンタジエンを主成分とする成形材
料を用いた反応射出成形法(RIM)を実施する方法を示
す。上型1及び下型2は、それぞれ互いに対向する成形
用型部材である。上型1及び下型2は、それぞれ型締め
装置の可動盤(図示せず)及び固定盤(図示せず)に固
定されており、可動盤には型締めシリンダ(図示せず)
によって進退動作される構成になっている。両型部材1
及び2により、所要形状のキャビティ3が形成されてい
て、この中に、ジシクロペンタジエンを主成分とする成
形材料が充填され、硬化される。ジシクロペンタジエン
を主原料とする成形材料は、図面において、左側に位置
する装置によってキャビティ3中に充填される。具体的
には、成形材料は、貯蔵タンク4及び5で温度調節され
た後、計量シリンダ6及び7により、油圧シリンダ10
及び11の操作により、5〜50MPa(50〜500
バール)に昇圧され、ミキシングヘッド13中の対向し
たノズルから噴出し、互いに衝突させることで混合され
る。
【0040】図1に示す態様において、被覆組成物は、
図面において、右側の装置によって注入され、この装置
は、シャットオフ及び注入機能を持つピストン14を備
えたミキシングヘッド15と、上記ミキシングヘッド1
5に所定量の被覆組成物を供給する計量シリンダ16及
び17と、これらの計量シリンダには、被覆組成物を昇
圧するための油圧シリンダ20及び21が設けられてい
る。ミキシングヘッド15には、対向したノズルから被
覆組成物が噴出し、互いに衝突されることで混合され
る。被覆組成物の混合方法としては、これ以外に、例え
ば、スタティクミキサーによる方法や、ダイナミックミ
キサーによる方法、アトマイズ方法等があるが、これら
に限定されるものではない。
【0041】図1に示す金型によって成形する場合、先
ず型締めシリンダ(図示せず)を動作して、上型1及び
下型2を閉じ、型締め圧を付加する。この型締め圧は、
通常0.3〜1MPa(3〜10Kgf/cm2)であ
る。次いで、ミキシングヘッド13からジシクロペンタ
ジエンを主原料とした成形材料(モノマー)がキャビティ
3内に射出されて金型内で反応し、熱硬化性樹脂成形体
となる。上記成形材料が、金型内で被覆組成物の注入圧
力、流動圧力に耐える程度に硬化した段階で、上記型締
め圧をそのまま、又は減圧あるいは開放する。
【0042】次いで、注入直前に混合された被覆組成物
を注入する。被覆組成物を注入する場合、被覆組成物の
原料剤である樹脂主剤を主成分とする液と、主剤を硬化
させる硬化剤からなる液とは、それぞれ被覆組成物の原
料剤貯蔵タンク23及び24で温度調節された後、計量
シリンダ16及び17により、油圧シリンダ20及び2
1の作用によって、昇圧され、ミキシングヘッド15中
の対向したノズルから噴出し、互いに衝突させ、混合す
る。ミキシングヘッド部には、シャットオフピンを兼ね
たピストン14により、上型1の内壁と、合成樹脂成形
材料表面との間に被覆組成物を注入する。このように、
反応する被覆組成物の原料剤を注入直前に混合させて被
覆組成物とすることにより、予め混合させて調製した被
覆組成物を使用するよりも、増粘やゲル化等が生じない
ため、注入時の流動性がよく、また注入装置の目詰まり
等が防止できる。被覆組成物の原料剤を注入完了した
後、必要に応じて、型締めシリンダを動作させ、型締め
操作を行い、型内で被覆組成物を硬化させる。次いで、
型締めシリンダを動作させ、両型1及び2を離間し、被
覆された成形品を金型から取り出す。
【0043】図2においては、熱可塑性樹脂成形材料の
射出成形法での態様を示すものである。図2において、
可動盤26は、射出成形機の型締め装置の固定盤25に
対して図において右方向に移動するようになっている。
また、固定盤25には、上型27が結合されており、一
方、可動盤26には、下型28が結合されている。可動
盤26が、型締めシリンダ29によって、図において、
左右方向に、進退動作可能に構成されている。両型27
及び28は、嵌合すると、所要形状のキャビティ30を
形成するようになっている。このキャビティー30に
は、溶融又は軟化状態の合成樹脂成形材料が充填され、
固化される。キャビティ30には、図の右側において、
スクリューを有する射出シリンダ31から、ノズル32
及びスプルー33を介して、溶融状態の合成樹脂成形材
料が射出できるようになっている。なお、34はボス
部、35は離型時のエジェクタピンである。成形型部材
27及び28の嵌合個所にシェアエッジ構造部分が形成
されている。
【0044】図2において、被覆組成物は、図におい
て、上側に位置する装置によってキャビティー30内に
注入される。この装置は、シャットオフ及び注入機能を
持つピストン36を備えたミキシングヘッド37と、ミ
キシングヘッド37に所定量の被覆組成物用の原料を供
給する計量シリンダ38及び39と、これらの計量シリ
ンダは被覆層用の原料を昇圧するための油圧シリンダ4
2及び43とが設けられている。ミキシングヘッド37
には、対向したノズルから被覆組成物用の原料が噴出
し、互いに衝突することで混合される。被覆組成物用の
原料の混合方法としては、これ以外にスタティクミキサ
ーによる方法や、ダイナミックミキサーによる方法、ア
トマイズ方法等があるが、本発明の範囲は、これらに限
定されるものではない。
【0045】成形に際しては、先ず型締めシリンダを動
作して、型27及び28を閉じ、型締め圧を付加する。
この型締め圧は、通常29〜98MPa(300〜10
00Kgf/cm2)である。次いで、熱可塑性樹脂か
らなる溶融樹脂が、射出シリンダ31からノズル32、
スプルー33を経由してキャビティ30内に射出され
る。上記溶融樹脂が、金型内で被覆組成物の注入圧力、
流動圧力に耐える程度に固化した段階で、上記型締め圧
をそのまま、又は減圧あるいは開放する。
【0046】次いで、注入直前に混合された被覆組成物
が注入される。被覆組成物を注入する場合、被覆組成物
の原料剤である樹脂主剤を主成分とする液と、主剤を硬
化させる硬化剤からなる液は、それぞれ被覆組成物の原
料剤貯蔵タンク45及び46で温度調節された後、計量
シリンダ38及び39で油圧シリンダ42及び43によ
り、5〜50MPa(50〜500バール)に昇圧さ
れ、ミキシングヘッド37中の対向したノズルから噴出
し、互いに衝突することで混合される。ミキシングヘッ
ド37では、シャットオフピンを兼ねたピストン36に
より上型27の内壁と、合成樹脂成形材料表面との間に
被覆組成物を注入する。このように、反応する被覆組成
物の原料剤を注入直前に混合させて被覆剤とすることに
より、予め混合させて調製した被覆組成物を使用するよ
りも、増粘やゲル化等が生じないため、注入時の流動性
がよく、また注入装置の目詰まり等が防止できる。被覆
組成物の原料剤を注入完了後、必要に応じ、型締めシリ
ンダを動作させ型締め操作を行い、型内で被覆組成物を
硬化させる。次いで、型締めシリンダを動作させ、両型
27及び28を離間し、被覆された成形品を金型から取
り出す。
【0047】
【実施例】以下、実施例及び比較例に基づき、本発明に
ついて更に詳細に説明するが、本発明の範囲は、これら
の実施例及び比較例により何ら限定されるものではな
い。実施例1、比較例1 長さ400mm、幅200mm、高さ30mmの箱形状
の、ジシクロペンタジエンを主原料とする樹脂成形品を
得るためのキャビティを有する金型で、図1の態様に従
って、成形品に対する型内被覆を実施した。この場合、
金型温度を上型1を95℃、下型2を50℃に設定し
て、まずジシクロペンタジエンを主原料とする成形材料
を、1MPa(10Kgf/cm2)の型締め圧力で型締めさ
れた金型内に射出し、1分間硬化させた。次いで、型締
め圧力をそのままで、以下の表1に記載した各被覆組成
物を計量シリンダ16及び17で所定量計量し、油圧シ
リンダ20及び21により、15MPa(150バー
ル)に昇圧し、ミキシングヘッド15中の対向したノズ
ルから噴出し、互いに衝突することで混合した。ミキシ
ングヘッド15には、シャットオフピンを兼ねたピスト
ン14により上型1の内壁と、ジシクロペンタジエン成
形品表面との間に被覆組成物を20cm3注入した。注入
完了後2分間保持した後、両型1及び2を離間し、成形
品を金型から取り出した。得られた成形品の外観及び被
覆組成物の付着性評価結果を以下の表2に示す。
【0048】
【表1】表1 (単位:質量部)
【0049】注)UAC−1((A)成分に対応) イソホロンジイソシアネート1モルと、プラクセルFM
−3(ダイセル化学社製)〔ポリカプロラクトンオリゴ
マーにメタクリロイル基1個と、第一級水酸基1個持っ
た数平均分子量472の化合物〕1.8モルとの反応生
成物(水酸基含有ウレタンオリゴマー)(メタクリロイ
ル基は、分子中に2個)。TPGDA((B)成分に対応) トリプロピレングリコールジアクリレートプラクセルCD205PL((C)成分に対応) ポリカーボネートポリオール、水酸基価224mg/K
OH(ダイセル化学社製)スーパークロン814HS((D)成分に対応) 塩素化ポリプロピレン、塩素含有量41%(日本製紙社
製) ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカ
ーボネート((E)成分に対応) 架橋効率24.0ジオクタノイルパーオキサイド ((E)成分に対応) 架橋効率5.5脂肪族ポリイソシアネート((F)成分に対応) トロネートHDT−LV(ローヌプーラン社製) NCO含有量 23%ZELEC−UN (離型剤) 非中和性燐酸塩アルコール(デュポン社製)NCO/OH この比は、(F)成分のNCO基と、成分(A)〜
(D)に含まれる水酸基との比を意味する。
【0050】
【表2】表2
【0051】注1)拡散昼光のもとで、目視にて塗面の
ツヤムラ、ブツ、シワ、フクレ、ワレ等異常のない場合
を良好とする。 注2)JIS K 5400 8.5.2碁盤目セロファ
ンテープ法による。ただし、切り傷の間隔は、2mm、
ます目の数は25とする。 評価基準:最良10→最悪0
【0052】実施例2、比較例2 長さ300mm、幅300mm、高さ30mmの箱形状
の合成樹脂成形品を得るためのキャビティを有する金型
で、図2の態様に従って、成形品に対する型内被覆を実
施した。この場合、金型温度を90℃に設定して、バレ
ル温度200℃に加熱し、まずポリプロピレン樹脂(O
H価140mgKOH/gの水素化石油樹脂(荒川化学社製)
を10%含有)を射出シリンダ内で加熱溶融し、550
トンの型締め圧力で型締めされた金型内に約2秒かけて
射出し、40秒間冷却し、得られた成形品の表面が被覆
組成物の注入、流動圧力に耐えうる程度に固化させた。
次いで、可動型を約1mm離間した後、表3に記載した
各被覆組成物10cm3を金型表面と成形品の表面との
間に約1秒間かけて注入した。注入完了後、型締め圧力
を1秒かけて10トンまで加圧し、5秒間保持した。次
いで型締め圧力を20トンに昇圧し、85秒間保持し、
被覆組成物を硬化させた。被覆組成物の組成を以下の表
3に示す。また、得られた成形品の外観及び被覆組成物
の付着性を評価した結果を以下の表4に示す。
【0053】
【表3】表3 (単位:質量部)
【0054】
【表4】表3(つづき)
【0055】注)UAC−2((A)成分に対応) ビス(4−イソシアネートシクロヘキシル)メタン2モ
ル、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プ
ロパンのエチレンオキサイド付加物(数平均分子量1,
000)1モル、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
2.1モルから合成したウレタンメタクリレートオリゴ
マー(メタクリロイル基は、分子中に2個)1,6HDDA((B)成分に対応) 1,6−ヘキサンジオールジアクリレートNKエステルAPG−400((B)成分に対応) ポリプロピレングリコールジアクリレート(新中村化学
社製) CH2=CHCO−(OC36n−OCOCH=CH2 n≒7ニッポラン131((C)成分に対応) ポリエステルポリオール(日本ポリウレタン社製) OH価 147塩素化PP−1((D)成分に対応) スーパークロン224H(日本製紙社製)の脱溶剤した
もの 塩素含有量 12.8質量% OH価 56塩素化PP−2((D)成分に対応) ヒタロイド1352(日立化成工業社製)の脱溶剤した
もの 酸価 5.2t−オクチルパーオキシベンゾエート((E)成分に対
応) 架橋効率 41.0リジントリイソシアネート((F)成分に対応) NCO含有量 46〜47%
【0056】
【表5】表4
【0057】
【表6】表4(つづき)
【0058】注3)JIS K 5400 8.5.2
碁盤目セロファンテープ法による。ただし、切り傷の間
隔は1mm、ます目の数は100とする。評価基準:最
良10→最悪0
【0059】実施例3 長さ300mm、幅300mm、高さ30mmの箱形状
の合成樹脂成形品を得るためのキャビティを有する金型
で、図2の態様に従って、成形品に対する型内被覆を実
施する場合に、上記金型温度を100℃に設定して、バ
レル温度200℃に加熱し、まずポリプロピレン樹脂
(OH価140mgKOH/gの水素化石油樹脂(荒川化学社
製)を10%含有)を射出シリンダ内で加熱溶融し、5
50トンの型締め圧力で型締めされた金型内に約2秒か
けて射出し、50秒間冷却し、得られた成形品の表面が
被覆組成物の注入、流動圧力に耐えうる程度に固化させ
た。次いで、可動型を約1mm離間した後、表5に記載
した各被覆組成物の混合物10cm3を金型表面と成形
品の表面との間に約1秒間かけて注入した。注入完了
後、型締め圧力を1秒かけて10トンまで加圧し、5秒
間保持した。次いで型締め圧力を20トンに昇圧し、8
5秒間保持し型内被覆組成物を硬化させた。被覆組成物
の組成を以下の表5に示し、また、得られた成形品の外
観、表面抵抗値及び型内被覆組成物の付着性評価結果を
以下の表6に示す。
【0060】
【表7】表5 (単位:質量部)
【0061】注)EAC−1((A)成分に対応) エピコート828(シェル化学社製)1000部、メタ
クリル酸490部、トリエチルアミン3部、ハイドロキ
ノン0.01部を反応させて得られたエポキシアクリレ
ートオリゴマー(メタクリロイル基は、分子中に2個)導電性カーボンブラック バルカンXC−72R(キャボット社製)硫酸バリウム 平均粒子径 5μm
【0062】
【表8】表6
【0063】注4)表面抵抗計「ロレスタ」(三菱化学
社製)による、塗膜厚100μmのときの値。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、硬化性と密着性に優れ
た型内被覆組成物を提供することができる。また、この
型内被覆組成物を使用することによって、簡易かつ実用
的に優れた被覆成形品の製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の型内被覆組成物を使用して被覆成形物
を形成するのに好適な1つのRIM成形装置の構成を示
す断面図。
【図2】本発明の型内被覆組成物を使用して被覆成形物
を形成するのに好適な別の1つの射出成形装置の構成を
示す断面図。
【符号の説明】
1、2、27、28 型部材 3、30 キャビティー 4、5、45、46 被覆組成物原料貯
蔵タンク 6、7、38、39 計量シリンダ 13、37 ミキシングヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 33:04 B29K 33:04 45:00 45:00 67:00 67:00 75:00 75:00 B29L 9:00 B29L 9:00 Fターム(参考) 4F206 AA03 AA04 AA11 AA12 AA24 AA31 AC05 AG03 JA01 JA07 JB23 JB24 JF01 JF22 JF41 JL02 JM04 JM06 JN12 JN35 JQ81 4J034 BA05 BA06 BA07 BA08 CA01 CB01 CB02 CB07 CC01 CC02 CD06 DA01 DB03 DC50 DD08 DE01 DP06 DP18 GA22 HA01 HA07 RA07 4J038 CB171 CB172 CC021 CC022 CF021 CF022 CG141 CG142 CG161 CG162 CG171 CG172 CH031 CH032 CH041 CH042 CH121 CH122 DD051 DD052 DF021 DF022 DG261 DG262 FA041 FA042 FA061 FA062 FA111 FA112 FA151 FA152 FA161 FA162 FA211 FA212 FA251 FA252 FA261 FA262 FA271 FA272 FA281 FA282 GA03 JA66 KA08 KA12 LA02 MA14 NA12 NA20 NA24 PC08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)少なくとも2個の(メタ)アクリレート基を有するオリゴマー、又は不飽 和ポリエステル樹脂 100質量部、 (B)前記(A)成分と共重合可能なエチレン性不飽和モノマー 25〜400質量部、 (C)(メタ)アクリレート基を有さない、水酸基価10〜600mg/KOH の水酸基含有化合物 0〜350質量部、 (D)塩素含有率が5〜50質量%である塩素化ポリオレフィン 10〜300質量部、 (E)架橋効率が8以上の有機過酸化物開始剤 0.5〜50質量部、及び (F)ポリイソシアネート化合物、 を含有する型内被覆組成物であって、 前記(F)成分が、該前記(F)成分に含まれるNCO
    基と、前記(A)(OH基が含まれる場合)、(B)(O
    H基が含まれる場合)、(C)及び(D)(OH基が含ま
    れる場合)の合計のOH基との比が、NCO/OH比=
    1.1以上の量となる量で存在していることを特徴とす
    る型内被覆組成物。
  2. 【請求項2】 前記型内被覆組成物が、更に導電性顔料
    を含有し、かつその硬化塗膜の表面抵抗値が、塗膜厚1
    00μmにおいて、1×103〜9×108Ω・cmであ
    る請求項1に記載の型内被覆組成物。
  3. 【請求項3】 (1)少なくとも2つに分離可能でかつ
    相対的に接近可能な金型で形成されたキャビティ内で、
    射出成形により、樹脂成形品を成形する工程、(2)前
    記成形品が、請求項1に記載の型内被覆組成物の注入圧
    力及び流動圧力に耐える程度に硬化又は固化した後、同
    一型内にて、該成形品と、前記型内壁との間に、前記型
    内被覆組成物を注入し、硬化させる工程、(3)被覆さ
    れた成形品を、金型から取り出す工程、を含むことを特
    徴とする型内被覆成形品の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記成形品が、ジシクロペンタジエンを
    主成分とする成形材料から形成される請求項3に記載の
    方法。
  5. 【請求項5】 前記成形品が、ポリプロピレン樹脂、ポ
    リプロピレン樹脂系アロイ材の1種又は2種以上の混合
    物である成形材料から形成される、請求項3に記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 前記成形品が、前記成分(F)のイソシア
    ネート基と反応することのできる官能基を有する化合物
    を含有する成形材料から形成される、請求項3に記載の
    方法。
JP2001339447A 2001-11-05 2001-11-05 型内被覆組成物及び型内被覆成形品の製造方法 Pending JP2003138165A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001339447A JP2003138165A (ja) 2001-11-05 2001-11-05 型内被覆組成物及び型内被覆成形品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001339447A JP2003138165A (ja) 2001-11-05 2001-11-05 型内被覆組成物及び型内被覆成形品の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003138165A true JP2003138165A (ja) 2003-05-14

Family

ID=19153791

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001339447A Pending JP2003138165A (ja) 2001-11-05 2001-11-05 型内被覆組成物及び型内被覆成形品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003138165A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004018177A1 (ja) * 2002-08-23 2004-03-04 Mitsui Chemicals, Inc. 金型内被覆成形体およびその製造方法
JP2005225939A (ja) * 2004-02-12 2005-08-25 Kimoto & Co Ltd ハードコート塗料及びこれを用いた成形体
WO2010027956A1 (en) * 2008-09-02 2010-03-11 Ppg Industries Ohio, Inc. Radiation curable coating compositions comprising a lactide reaction product
JP2010138248A (ja) * 2008-12-10 2010-06-24 Dainippon Toryo Co Ltd 型内被覆組成物及び型内被覆成形体
JP2012087183A (ja) * 2010-10-18 2012-05-10 Dic Corp 耐傷性に優れるコーティング樹脂組成物
JPWO2011152404A1 (ja) * 2010-06-01 2013-08-01 リケンテクノス株式会社 塗料および接着剤組成物、接着方法ならびに積層体
WO2022065505A1 (ja) * 2020-09-28 2022-03-31 三井物産プラスチック株式会社 樹脂積層体
WO2022138446A1 (ja) 2020-12-23 2022-06-30 関西ペイント株式会社 塗料組成物

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004018177A1 (ja) * 2002-08-23 2004-03-04 Mitsui Chemicals, Inc. 金型内被覆成形体およびその製造方法
US7482063B2 (en) 2002-08-23 2009-01-27 Prime Polymer Co., Ltd. Molded object obtained by in-mold coating and process for producing the same
JP2005225939A (ja) * 2004-02-12 2005-08-25 Kimoto & Co Ltd ハードコート塗料及びこれを用いた成形体
WO2010027956A1 (en) * 2008-09-02 2010-03-11 Ppg Industries Ohio, Inc. Radiation curable coating compositions comprising a lactide reaction product
US9650540B2 (en) 2008-09-02 2017-05-16 Ppg Industries Ohio, Inc. Radiation curable coating compositions comprising a lactide reaction product
JP2010138248A (ja) * 2008-12-10 2010-06-24 Dainippon Toryo Co Ltd 型内被覆組成物及び型内被覆成形体
JP4590473B2 (ja) * 2008-12-10 2010-12-01 大日本塗料株式会社 型内被覆組成物及び型内被覆成形体
JPWO2011152404A1 (ja) * 2010-06-01 2013-08-01 リケンテクノス株式会社 塗料および接着剤組成物、接着方法ならびに積層体
JP2012087183A (ja) * 2010-10-18 2012-05-10 Dic Corp 耐傷性に優れるコーティング樹脂組成物
WO2022065505A1 (ja) * 2020-09-28 2022-03-31 三井物産プラスチック株式会社 樹脂積層体
JP2022055152A (ja) * 2020-09-28 2022-04-07 三井物産プラスチック株式会社 樹脂積層体
WO2022138446A1 (ja) 2020-12-23 2022-06-30 関西ペイント株式会社 塗料組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101651707B1 (ko) 몰드 내 피복 조성물 및 몰드 내 피복 성형체
US5359002A (en) Epoxy polyacrylate with OH or amide-containing monomer
US4331735A (en) One component in-mold coating
US20080090954A1 (en) Low shrinkage sheet molded composite formulations
EP0537746A2 (en) Method for producing a plated molded product
JP2013209510A (ja) 繊維強化樹脂成形体被覆組成物、該被覆組成物を塗装して得られる繊維強化樹脂成形体及び該繊維強化樹脂成形体の製造方法
WO2004018177A1 (ja) 金型内被覆成形体およびその製造方法
JP4420841B2 (ja) 型内被覆用組成物及び型内被覆成形品の製造方法
JP2003138165A (ja) 型内被覆組成物及び型内被覆成形品の製造方法
JP4431514B2 (ja) 型内被覆組成物及び型内被覆成形品の製造方法
JP4456024B2 (ja) 型内被覆成形用組成物及び型内被覆成形品の製造方法
US6822058B1 (en) Low-temperature in-mold coating composition
JP2003137943A (ja) 型内被覆組成物及び型内被覆成形品の製造方法
JP2009019073A (ja) 型内被覆組成物
JP5080905B2 (ja) 型内被覆成形体及び型内被覆成形体の製造方法
JP6468508B2 (ja) 型内被覆組成物、型内被覆成形体及び塗装物品
JP2004099884A (ja) 金型内被覆成形体およびその製造方法
JP2011073322A (ja) ランプリフレクタ成形体
JP3145144B2 (ja) 型内被覆組成物
JP3786516B2 (ja) 樹脂成形品の製造方法
JP5026012B2 (ja) 型内被覆組成物及びそれを用いた型内被覆成形品
JP4912855B2 (ja) 型内被覆成形方法
JP2010188573A (ja) 型内被覆成形方法及び型内被覆成形体
JP2883991B2 (ja) 成形物の製造方法
JP2006160792A (ja) 型内被覆用組成物及び型内被覆成形品の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20031225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060206

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061225

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070223

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070820

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071217