JP2009034810A - グリッパとグリッパ制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化を図ることができるとともにより大きな推力を得ることが可能なグリッパとグリッパ制御方法を提供すること。
【解決手段】被把持物を把持する把持手段と、上記把持手段を駆動する駆動手段と、から構成されたグリッパにおいて、グリッパ爪29の駆動手段として筐体内3に励磁コイル21とマグネット15を収容してリニアモータを構成し、リニアモータを使用することで運動方向の変換を行うことなく直接所望の直線運動を得る。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、産業用ロボットに用いるワーク等の把持装置であるグリッパとそのグリッパを制御するグリッパ制御方法に係り、特に、その小型化と推力の向上を図ることができるように工夫したものに関する。
一般に、産業用ロボットを使いこなす上でワークを把持するグリッパは不可欠な装置である。この種のグリッパにはワークを確実に把持するための十分な把持力が要求されると共にその小型化が要求される。つまり、グリッパが小型・軽量であれば産業用ロボットはより高速・俊敏な動作が可能になるからである。
そのため、従来のグリッパとしては小型化が非常に容易なエアーシリンダを用いたエアーグリッパが多く用いられていた。しかしながら、高圧エアーを用いるエアーシリンダ等は、コンプレッサーによる高圧エアー製造及びそのエアー機器までの配管ロスにより電動機器の10倍の電気が必要であり、地球温暖化対策のCO削減に反することになってしまう。そのため先進企業では工場におけるエアー配管を撤去することが行われている。
そして、グリッパにおいても従来のエアーグリッパに代わるものとして電動グリッパが商品化されてきている。ところがそれらの電動グリッパの小型化が不十分であった。例えば、優れた電動グリッパとして、特許文献1に開示されているものがある。
特開2005−059118号公報
上記特許文献1に開示されている電動グリッパは、回転モータの回転力をカム及びリニアガイドを用いて直進方向に変換して把持力を発生させる構成になっている。 又、それとは別に特許文献2に開示されている電動グリッパがある。
特開2006−082141号公報
この特許文献2に開示されている電動グリッパは、回転モータの回転力をウォームギヤとウォームホイールギヤ等を用いて直進方向に変換して把持力を発生さる構成のものである。 因みに、特許文献2は本件特許出願人によるものである。
上記従来の構成によると次のような問題があった。すなわち、上記特許文献1及び特許文献2に記載されている電動グリッパは、従来のエアーグリッパに代わるものとして優れた特性を備えたものではあるが、その小型化が不十分であるととともにより大きな推力を得ることについても問題があった。
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、小型化を図ることができるとともにより大きな推力を得ることが可能なグリッパとグリッパ制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するべく本願発明の請求項1によるグリッパは、被把持物を把持する把持手段と、上記把持手段を駆動する駆動手段と、から構成されたグリッパにおいて、上記駆動手段として筐体内に励磁コイルとマグネットを収容してなるリニアモータを用いたことを特徴とするものである。 又、請求項2によるグリッパは、請求項1記載のグリッパにおいて、上記リニアモータの電源が単相であることを特徴とするものである。又、請求項3によるグリッパは、請求項1記載のグリッパにおいて、上記筐体が磁性体であることを特徴とするものである。又、請求項4によるグリッパは、請求項1記載のグリッパにおいて、上記駆動手段における摺動部に滑りガイドを用いたことを特徴とするものである。又、請求項5によるグリッパは、請求項4記載のグリッパにおいて、上記滑りガイドが非磁性金属製であることを特徴とするものである。又、請求項6によるグリッパは、請求項5記載のグリッパにおいて、上記滑りガイドの滑り面に焼結体を用いることを特徴とするものである。又、請求項7によるグリッパは、請求項6記載のグリッパにおいて、上記焼結体の表面にフッ素系樹脂をコーティングすることを特徴とするものである。又、請求項8によるグリッパは、請求項1記載のグリッパにおいて、上記駆動手段はばねを備えていて該ばねによって上記把持手段を把持方向又は反把持方向に動作させるように構成したことを特徴とするものである。又、請求項9によるグリッパは、請求項8記載のグリッパにおいて、上記把持手段を開く時または閉じる時に電流を流すことを特徴とするものである。又、請求項10によるグリッパは、請求項8記載のグリッパにおいて、上記ばねが最も縮む時に上記コイル中央部が上記マグネット同士の接触界面近傍にあることを特徴とするものである。又、請求項11によるグリッパは、請求項1記載のグリッパにおいて、上記筐体は開口部を備えていて、該開口部を案内部材として用いることを特徴とするものである。又、請求項12によるグリッパは、請求項11記載のグリッパにおいて、上記把持手段は樹脂製のグリッパ爪を備えていて該グリッパ爪を案内部材として用いることを特徴とするものである。又、請求項13によるグリッパ制御方法は、被把持物を把持する把持手段と、上記把持手段を駆動する駆動手段と、から構成されたグリッパを制御するグリッパ制御方法において、上記把持手段による把持直前及び解放時の短時間のみに電流を流すようにしたことを特徴とするものである。
以上述べたように本発明によるグリッパによると、被把持物を把持する把持手段と、上記把持手段を駆動する駆動手段と、から構成されたグリッパにおいて、上記駆動手段として筐体内に励磁コイルとマグネットを収容してなるリニアモータを用いた構成になっているので、まず、リニアモータを使用してダイレクトに直線運動を得て把持手段を開閉することができるので、機構の簡素化を図ると共に小型化を図ることができる。つまり、リニアモータを用いることにより、運動方向の変換等を行うことなく直接所望の直線運動を得ることができるからである。又、請求項2によるグリッパは、請求項1記載のグリッパにおいて、上記リニアモータの電源が単相となっているので、それによって、装置の小型化を図ることができる。又、請求項3によるグリッパは、請求項1記載のグリッパにおいて、上記筐体が磁性体から構成されているので、磁気回路の磁気抵抗を下げることができ、それによって、マグネットから出てくる磁束を大きくてしてより大きな推力を得ることができ。逆に言えば、励磁コイルの巻き数を少なくしても必要な推力を確保できることになり、装置の小型化に大きく寄与するものである。又、請求項4によるグリッパは、請求項1記載のグリッパにおいて、上記駆動手段における摺動部に滑りガイドを用いた構成になっているので、従来必要であったリニアガイドを省略して装置の小型化を図ることができる。又、請求項5によるグリッパは、請求項4記載のグリッパにおいて、上記滑りガイドが非磁性金属製であるので、磁束の流れを乱すことなく発生推力を確保することができる。又、非磁性の金属製とすることにより良好な熱伝導性を得ることができ、それによって、大電流を流すことができるようになり、それによって、装置の小型化に多く寄与するものである。 又、請求項6によるグリッパは、請求項5記載のグリッパにおいて、上記滑りガイドの滑り面に焼結体を用いる構成になっているので、より円滑な動作を得ることができる。又、請求項7によるグリッパは、請求項6記載のグリッパにおいて、上記焼結体の表面にフッ素系樹脂をコーティングする構成になっているので、さらに円滑な動作を得ることができる。又、請求項8によるグリッパは、請求項1記載のグリッパにおいて、上記駆動手段はばねを備えていて、該ばねによって上記把持手段を把持方向又は反把持方向に動作させるように構成しているので、小型でより大きい推力を得ることができる。又、請求項9によるグリッパは、請求項8記載のグリッパにおいて、上記把持手段を開く時または閉じる時に電流を流す構成になっているので、上記効果をより確実なものとすることができる。又、請求項10によるグリッパは、請求項8記載のグリッパにおいて、上記ばねが最も縮む時に上記コイル中央部が上記マグネット同士の接触界面近傍にあるように構成しているので、リニアモータの推力を有効に利用することができ、装置の小型化に大きく寄与することができる。又、請求項11によるグリッパは、請求項1記載のグリッパにおいて、上記筐体は開口部を備えていて、該開口部を案内部材として用いる構成にな
っているので、別途案内部材を要することはなく機構の簡略化を図ることができる。又、請求項12によるグリッパは、請求項11記載のグリッパにおいて、上記把持手段は樹脂製のグリッパ爪を備えていて該グリッパ爪を案内部材として用いる構成になっているので、それによっても、別途案内部材を要することはなく機構の簡略化を図ることができる。又、請求項13によるグリッパ制御方法は、被把持物を把持する把持手段と、上記把持手段を駆動する駆動手段と、から構成されたグリッパを制御するグリッパ制御方法において、上記把持手段による把持直前及び解放時の短時間のみに電流を流すようにしたので、より小型でより大きな推力を得ることができるものである。
以下、図1乃至図3を参照して本発明の第1の実施の形態を説明する。図1は本実施の形態によるグリッパの全体の構成を示す縦断面図であり、まず、筐体1がある。この筐体1は磁性体であって(本実施の形態の場合には鋼製)、円筒側壁部3と、この円筒側壁部3の両端に接合された端部材5、7とから構成されている。上記筐体1の円筒側壁部3の外側には配線ボックス9が図示しない固定ボルトによって取付・固定されている。又、上記配線ボックス9には取付用雌ねじ11、11が形成されている。
上記筐体1内の軸心位置には非磁性金属製の中空シャフト13が配置されていて、この中空シャフト13の両端は上記端部材5、7に支持されている。又、上記中空シャフト13内には3個のマグネット15が積層・配置された状態で収容・配置されている。上記3個のマグネット15は隣接するマグネット15、15同士の極性が同じになるように配置されている。
上記中空シャフト13の外周側には一対の滑りガイド17、17が対向・配置されている。これら滑りガイド17は円筒部17aと鍔部17bとから構成されている。上記一対の滑りガイド17、17は夫々の鍔部17b、17bを付き合わせた状態で対向・配置されている。上記滑りガイド17、17は、非磁性金属から構成されている。本実施の形態の場合にはりん青銅製となっている。
上記滑りガイド17、17の外周には可動部ベース19、19が夫々配置されている。すなわち、滑りガイド17、17の一部を可動部ベース19、19内に圧入することにより、滑りガイド17、17と可動部ベース19、19を一体化している。これら可動部ベース19、19も円筒部19aと鍔部19bとから構成されている。上記滑りガイド17の鍔部17bと可動部ベース19の鍔部19bとの間には励磁コイル21、21が夫々設置されている。又、可動部ベース19の鍔部19bと端部材5、7との間にはコイルスプリング23、23が設置されている。又、本実施の形態では、上記コイルスプリング23、23が最も縮む時に上記励磁コイル21、21の中央部が磁束密度の最も高いマグネット15、15同士の接触界面近傍に位置するように構成している。
既に説明した筐体1の円筒側壁部3には開口部25が形成されている。又、上記可動部ベース19、19の鍔部19b、19bはその一部が延長部27、27となっていて、上記開口部25を介して上記円筒側壁部3の外側に突出・配置されている。そして、上記延長部27、27にはグリッパ爪29、29が固定ねじ31、31によって固定されている。
次に、本実施の形態における制御方法について説明する。一般に、リニアモータの推力は励磁コイル21、21に流す電流が大きくなればなる程大きくなる。しかしながら、励磁コイル21、21に大電流を流し続けた場合には発熱が大きくなってしまい、その結果、推力が低下してしまうとともに励磁コイル21、21の絶縁破壊や焼損が生じてしまう。そこで、本実施の形態の場合には、コイルスプリング23、23のスプリング力を有効利用することにより、励磁コイル21、21に大電流を流す時間を短くし、それによって、小型であっても大きな推力を得ることができるように構成している。
図3を参照してより具体的に説明する。図3はグリッパ爪29、29による把持動作と解放動作のタイミングと励磁コイル21、21への電流のON・OFFのタイミングとの関係を示すタイミングチャートであり、本実施の形態の場合を(b)に示し、比較例を(a)に示したものである。
まず、図3(b)を参照して、本実施の形態の場合について説明する。最初はグリッパ爪29、29によるワークの把持はなく解放状態にある。その際、励磁コイル21、21への電流は「OFF」となっていて、一対のグリッパ爪29、29はコイルスプリング23、23のスプリング力によって閉じた状態にある。次に、グリッパ爪29、29によるワークの把持動作に入る。この場合には把持動作直前に電流を「ON」して励磁コイル21、21に電流を流す。それによって、グリッパ爪29、29が開き、続いてグリッパをワークを把持できる位置に移動させて電流を「OFF」する。それによって、グリッパ爪29、29がコイルスプリング23、23のスプリング力によって閉じ、ワークを把持する。
又、グリッパ爪29、29によるワークの把持を解放する場合には、電流を「ON」して励磁コイル21、21に電流を流す。それによって、グリッパ爪29、29が開き、グリッパ爪29、29によるワークの把持を解放する。そして、グリッパをワークと干渉しない位置まで離間させた時に電流を「OFF」する。
このように、本実施の形態の場合には、グリッパ爪29、29による把持動作直前と、グリッパ爪29、29による把持を解放する時の短時間のみに電流を「ON」して励磁コイル21、21に電流を流すようにしており、それによって、励磁コイル21、21に電流を流す時間を大幅に短縮させることができる。又、励磁コイル21、21に電流を流す時間を大幅に短縮させることにより発熱量も少なくなるので、より大きな電流を流すことが可能になり、それによって、より大きな推力を得ることができる。
これに対して、図3(a)に示す比較例では、グリッパ爪29、29による把持を解放している間は電流を「ON」し続け、グリッパ爪29、29によってワークを把持するときのみ電流を「OFF」するようにしている。その結果、励磁コイル21、21に電流を流す時間が長くなるので発熱量も多くなってしまう。この本実施の形態の場合には、電流を流していない時には、グリッパ爪29、29は閉じているタイプ(常時閉タイプ)の例である。逆に、孔部等を把持する時にはばね力により開いているタイプ(常時開タイプ)が有効であるが、この場合も図3に示す本実施の形態の場合と同様の効果が得られることは言うまでもない。
以上の構成を基にその作用を説明する。まず、3個の円筒状のマグネット15は長手方向に磁化されていて夫々同極面で接した状態で中空シャフト13内に収容・配置されている。上記3個のマグネット15の接触界面からは大きな磁束が出入りしている。そして、図1中右側の界面からN極の磁束が出る場合には左側の界面からS極の磁束が出ることになる。
その状態でマグネット15の回りに巻いてある励磁コイル21、21に電流を流すと、「フレミングの左手の法則」により励磁コイル21、21に推力が発生する。本実施の形態の場合には2個の励磁コイル21、21に同じ向きに電流を流すようにしている。2個の励磁 コイル21、21を貫く磁束の向きは逆であり、よって、図1中右側の励磁コイル21が図1中右側に移動するように電流を流すと、図1中左側の励磁コイル21は図1中左側へ移動することになる。
つまり、励磁コイル21、21に電流を流すことにより一対の励磁コイル21、21を相互に離間させる方向に駆動させることになる。これら一対の励磁コイル21、21の離間動作によって、夫々の励磁コイル21、21側の滑りガイド17と可動部ベース19がコイルスプリング23のスプリング力に抗して相互に離間する方向に移動する。それによって、一対のグリッパ爪29、29が離間することになり、グリッパ爪29、29による図示しないワークの把持が解除されることになる。
これに対して、励磁コイル21、21への通電を解除すると、コイルスプリング23、23のスプリング力によって、可動部ベース19、滑りガイド17、コイル21が相互に接近する方向に移動することになり、それによって、一対のグリッパ爪29、29が接近して、図示しないワークを把持するものである。
又、本実施の形態の場合にはグリッパ爪29、29による把持動作直前と、グリッパ爪29、29による把持を解放する時の短時間のみに電流を「ON」して励磁コイル21、21に電流を流すようにしている。すなわち、図3(b)に示すように、グリッパ爪29、29による把持動作直前に電流を「ON」にして励磁コイル21、21に電流を流す。それによって、グリッパ爪29、29が開く。そして、グリッパをワークを把持できる位置に移動させて電流を「OFF」する。それによって、グリッパ爪29、29が閉じてワークを把持することになる。又、ワークの把持解放時は、電流を「ON」してグリッパ爪29、29を開き、グリッパがワークと干渉しない位置まで離れた時に電流を「OFF」する。
以上本実施の形態によると次のような効果を奏することができる。まず、リニアモータを使用して所望の直線運動を直接得ることにより一対のグリッパ爪29、29を開閉するように構成しているので、機構の簡素化を図ることができると共に装置の小型化を図ることができる。つまり、リニアモータを用いることにより、運動方向の変換等を行うことなく所望の直線運動を直接得ることができるからである。又、通常、リニアモータの場合には三相駆動が一般的であるが、三相駆動するには少なくとも1つの可動部に3個の励磁コイルが必要となり、その結果、励磁コイルの構成が複雑になってしまう。これに対して、本実施の形態の場合には単相で1個の励磁コイル21のみによって構成するようにしているので装置の小型化を図ることができる。 又、筐体1を磁性体から構成しているので、磁気回路の磁気抵抗を下げることができる。すなわち、図1中右側のマグネット15の接触面から出てきたN極の磁束は直上の励磁コイル21を貫き、透磁率の高い鋼材製の筐体1の円筒側壁部3に入り、筐体1の右側の鋼材製の端部材7に入り、側部に接している右側のマグネット15の端面(S極)に戻る。このように磁束は透磁率の高い鋼材中を通過していてその磁気回路の磁気抵抗は低くなっており、大きな磁束を励磁コイル21に通過させることができる。それによって、マグネット15から出てくる磁束を大きくてしてより大きな推力を得ることができるものである。逆に言えば、励磁コイル21、21の巻き数を少なくしても必要な推力を確保できることになるので、装置の小型化に大きく寄与するものである。又、従来の電動グリッパでは直線運動を得るためリニアガイドを用いていたが、 本実施の形態の場合には、リニアモータの中に滑りガイド17、17を用いるようにしているので、従来必要であったリニアガイドを省略して装置の小型化を図ることができる。又、本実施の形態では、非磁性金属製の滑りガイド17、17とマグネット15が収容・配置された非磁性材料からなる中空シャフト23とから滑りガイドを構成しており、磁束の流れを乱すことなく発生推力を確保することができる。又、非磁性の金属製とすることにより良好な熱伝導性を得ることができ、それによって、大電流を流すことができるようになり、それによって、装置の小型化に多き寄与するものである。又、滑りガイド17は円筒状であり、直進方向の周りに回転可能であるので、筐体1の開口部25の側面を回転防止用の案内部材として用い、可動部ベース19の延長部27に取り付けた摺動性の良好な樹脂製のグリッパ爪29との摺動により回転を防止することができる。よって、新たに回り止め機構を設けることなく回り止めを行うことができ、グリッパの小型化・コンパクト
化を図ることができる。又、グリッパ爪29、29を開いて把持を解除する場合、コイルスプリング23、23が最も縮む時にスプリング力が最も大きくなる。そのときにリニアモータは最も大きな力を発生する必要がある。この点を考慮して本実施の形態では、コイルスプリング23、23が最も縮む時に励磁コイル21、21の中央部が磁束密度の最も高いマグネット15、15同士の接触界面近傍に位置するように構成しているので、この位置近傍で最も高い推力を得ることができるようになっている。このことによってもリニアモータの推力を有効に利用することができ、装置の小型化に大きく寄与することができる。又、本実施の形態の制御方法では、グリッパ爪29、29による把持動作直前と、グリッパ爪29、29による把持を解放する時の短時間のみに電流を「ON」して励磁コイル21、21に電流を流すようにしており、それによって、励磁コイル21、21に電流を流す時間を大幅に短縮させることができる。又、励磁コイル21、21に電流を流す時間を大幅に短縮させることにより発熱量も少なくなるので、より大きな電流を流すことが可能になり、それによって、より大きな推力を得ることができる。
次に、図4を参照して本発明の第2の実施の形態を説明する。この場合には、前記第1の実施の形態における滑りガイド17、17の内周面に焼結体層51を設け、該焼結体層51の表面にフッ素系樹脂をコーティングしたものである。図中フッ素系樹脂コーティング部を符号53で示す。又、上記焼結体層51は銅系材料から構成されている。又、上記フッ素系樹脂の代表的なものとしてはテフロン(登録商標)がある。尚、その他の構成は前記第1の実施の形態の場合と同様であり、図中同一部分には同一符号を付して示しその説明は省略する。
したがって、前記第1の実施の形態と同様の効果を奏することができることはもとより、より円滑な動作を提供することができる。すなわち、摺動させることにより焼結体層51の多孔質孔にフッ素系樹脂が入り込んで保持されることになり、それが潤滑剤として効果的に機能するからである。 尚、潤滑剤としては液体潤滑剤とフッ素系樹脂のような固体潤滑剤があるが、液体潤滑剤の場合には飛散等の不具合もあり固体潤滑剤の方が好ましい。
尚、本発明は前記第1、第2の実施の形態に限定されるものではない。 まず、リニアモータの基本構成、例えば、マグネットの個数等についてはこれを特に限定するものではない。又、把持手段の構成についても図示したものに限定されるものではない。又、フッ素系樹脂としてはテフロン(登録商標)樹脂以外のものでもよい。 又、本実施の形態の場合には、ばね力によりグリッパ爪が閉じる常時閉タイプを例に挙げて説明したが、圧縮バネをグリッパ爪の外側から内側へ配置することにより、ばね力によりグリッパ爪が開く常時開タイプを容易に構成できる。この常時開タイプでも同様の効果を得られることは言うまでもない。
本発明は、例えば、産業用ロボットに用いるワーク等の把持装置であるグリッパとグリッパ制御方法に係り、特に、その小型化を図ることができるように工夫したものに関し、例えば、狭隘な空間に設置された産業用ロボットに好適である。
本発明の第1の実施の形態を示す図で、グリッパの構成を示す縦断面図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、図2(a)は図1のa−a矢視図、図2(b)は図1のb−b矢視図、図2(c)は図1のc−c矢視図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、励磁コイルへの電流のON・OFFのタイミングとグリッパ爪によるワーク把持・ワーク開放との関係を示すタイミングチャートであり、実施の形態によるものと比較例とを対比して示す図である。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、グリッパの構成を示す縦断面図である。
符号の説明
1 筐体3 円筒側壁部5 端部材7 端部材13 中空シャフト15 マグネット17 滑りガイド19 可動部ベース21 励磁コイル23 コイルスプリング25 開口部27 延長部29 グリッパ爪51 焼結体層53 フッ素系樹脂コーティング部

Claims (13)

  1. 被把持物を把持する把持手段と、上記把持手段を駆動する駆動手段と、から構成されたグリッパにおいて、上記駆動手段として筐体内に励磁コイルとマグネットを収容してなるリニアモータを用いたことを特徴とするグリッパ。
  2. 請求項1記載のグリッパにおいて、上記リニアモータの電源が単相であることを特徴とするグリッパ。
  3. 請求項1記載のグリッパにおいて、上記筐体が磁性体であることを特徴とするグリッパ。
  4. 請求項1記載のグリッパにおいて、 上記駆動手段における摺動部に滑りガイドを用いたことを特徴とするグリッパ。
  5. 請求項4記載のグリッパにおいて、上記滑りガイドが非磁性金属製であることを特徴とするグリッパ。
  6. 請求項5記載のグリッパにおいて、上記滑りガイドの滑り面に焼結体を用いることを特徴とするグリッパ。
  7. 請求項6記載のグリッパにおいて、上記焼結体の表面にフッ素系樹脂をコーティングすることを特徴とするグリッパ。
  8. 請求項1記載のグリッパにおいて、上記駆動手段はばねを備えていて、該ばねによって上記把持手段を把持方向又は反把持方向に動作させるように構成したことを特徴とするグリッパ。
  9. 請求項8記載のグリッパにおいて、上記把持手段を開く時または閉じる時に上記励磁コイルに電流を流すことを特徴とするグリッパ。
  10. 請求項8記載のグリッパにおいて、上記ばねが最も縮む時に上記励磁コイル中央部が上記マグネット同士の接触界面近傍にあることを特徴とするグリッパ。
  11. 請求項1記載のグリッパにおいて、上記筐体は開口部を備えていて、該開口部を案内部材として用いることを特徴とするグリッパ。
  12. 請求項11記載のグリッパにおいて、上記把持手段は樹脂製のグリッパ爪を備えていて該グリッパ爪を案内部材として用いることを特徴とするグリッパ。
  13. 被把持物を把持する把持手段と、上記把持手段を駆動する駆動手段と、から構成されたグリッパを制御するグリッパ制御方法において、上記把持手段による把持直前及び解放時の短時間のみに電流を流すようにしたことを特徴とするグリッパ制御方法。
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