JP2009026817A - 配線基板のパッド構造、配線基板、電極部の取付構造 - Google Patents

配線基板のパッド構造、配線基板、電極部の取付構造 Download PDF

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浩江 鈴木
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Abstract

【課題】電子部品の外形に応じた適切な半田付けを行うことのできる配線基板のパッド構造を提供する。
【解決手段】プリント配線基板1が備える接続パッド11は、右辺部の上面が電子部品2の電極部21が載置される載置面13となっている。載置面13は、電極部21とほぼ等しい平面形状を呈して、接続パッド11の右辺から左辺側に延びている。接続パッド11の左辺部の近傍には、接続パッド11の形成時に金属箔を形成せず、又は、金属箔を残さないことにより形成された2つの抜き部14が設けられている。電極部21,22の左側面が上方に立ち上がる載置面13の左側の周縁部と、抜き部14の右側の縁部とは、所定距離離れている。
【選択図】図1

Description

本発明は、実装部品を搭載するプリント配線基板等の配線基板のパッド構造、及び該パッド構造を備える配線基板並びに電極部の取付構造に関する。
従来、電子部品は、半田ペーストが印刷されたパッドに電子部品の電極部を載置し、パッド上の半田ペーストを溶融させて半田付けすることにより、配線基板に実装されている。電子部品には厚さ寸法が異なるものがあるが、一般的に、半田ペーストは電子部品の厚さに関わらず一様の厚さでパッドに印刷される。このため、厚みのある電子部品では、十分な接続強度を得られる厚さの半田フィレットを、パッドの接続領域と電子部品との接続部に形成できなくなることがある。
このような課題を解決するために、下記の特許文献1には、プリント配線基板の部品搭載用電極が開示されている。この部品搭載用電極では、中央部が中空にされたクリーム半田供給用領域が、電子部品が備える外部端子の搭載領域と一体となって設けられている。外部端子の半田付けの際には、クリーム半田供給用領域の中空部上で溶融した半田が、外部端子と搭載領域との接続部で溶融した半田に吸い寄せられて供給される。このため、外部端子と搭載領域との接続に、多くの半田を用いることができる。
特開2003−45550号公報
しかしながら、上記従来の部品搭載用電極では、パッドの形成面積が制限されてクリーム半田供給用領域の中空部の面積を十分に採れないときには、十分な厚さを有する半田フィレットを形成できない虞があった。また、中空部上で溶融した半田を外部端子と搭載領域との接続部に吸い寄せて、外部端子とパッドとの接続に用いる半田の量を増やすだけでは、電子部品には様々な外形を有したものがあることから、半田フィレットを適切な形状に形成できずに、十分な接続強度を得られない虞があった。
本発明は、上記した点に鑑み、電子部品の外形に応じた適切な半田付けを行うことのできる配線基板のパッド構造、配線基板、及び電極部の取付構造を提供することを目的とする。
この欄の記載は特許請求の範囲の記載に応じて変更されます。
このような目的を達成するために、本発明の配線基板のパッド構造は、実装部品の備える電極部が半田付けされる、配線基板のパッド構造であって、半田付け用の金属箔を備えていない抜き部を、前記電極部が載置される載置面から所定距離離れた位置に、前記載置面の周縁に沿って延設したことを特徴とする。
また、本発明の配線基板のパッド構造は、前記抜き部は、前記電極部の厚さHに対して、前記載置面の周縁から前記載置面の外側に向けて距離K=Htan25°〜Htan45°の範囲の中の何れかの距離だけ離れた位置に、前記載置面側の縁部を位置させていることを特徴とする。
また、本発明の配線基板のパッド構造は、前記抜き部を、前記載置面の周縁に沿って複数設けたことを特徴とする。
また、本発明の配線基板は、上記配線基板のパッド構造を備えたことを特徴とする。
また、本発明の電極部の取付構造は、上記配線基板のパッド構造を用いて、実装部品の電極部を配線基板に半田付けして取り付けた電極部の取付構造であって、前記電極部を前記配線基板に接続した半田フィレットの表面が、前記電極部の載置面に垂直な方向に対して25°〜45°の何れかの角度で、前記電極部の上端部から前記抜き部側に向けて下降傾斜していることを特徴とする。
本発明によれば、電子部品の外形に応じた適切な半田付けを行うことができる。
以下、図面を参照して、本発明の最良の形態を説明する。
図1は、本実施形態のプリント配線基板1が備える接続パッド11,12の構成の概略を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。図2は、接続パッド11,12に電子部品2の電極部21,22が半田付けされる状態を示す図である。なお、以下の説明で用いる前後,左右,上下の各方向は説明に用いる各図に示している。この前後,左右,上下は説明のために記載したもので、実際の配置と異なってよいことはもちろんである。
図1に示すように、プリント配線基板1は、その一主面に実装される電子部品2との電気的及び機械的接続に用いられる接続パッド11,12を備えている。本実施形態では、プリント配線基板1に実装される電子部品2が、図1に2点差線で示すように四角箱状の外観形状を有しており、その右側部及び左側部の周面を電極部21,22として構成されているので、プリント配線基板1上には、2つの接続パッド11,12が備えられている。接続パッド11,12を備えるプリント配線基板1の一主面には、図示しない配線パターンが形成されており、接続パッド11,12はこの配線パターンに電気的に接続されている。図2(a)に示すように、接続パッド11,12のクリーム半田の層3上に電子部品2の電極部21,22が載置された状態で、クリーム半田の層3が溶融することにより、図2(b)に示すように、半田フィレット31が形成される。同図に示すように、半田フィレット31は、電極部21,22の側面から徐々に肉薄になる略三角形の断面形状を有している。
接続パッド11は、半田付け用の銅等の金属箔から形成されており、プリント配線基板1の一主面にエッチング処理又はめっき処理を施すこと等により、配線パターンと共に形成されている。図1(a)に示すように、電子部品2の左側の電極部21が載置される接続パッド11は、角部が丸みを帯びた略四角形の平面形状を有しており、その右辺部の上面が電極部21の載置される載置面13となっている。同図に破線で示すように、載置面13は、電極部21とほぼ等しい平面形状を呈して、接続パッド11の右辺から左辺側に延びている。図1(b)に示すように、接続パッド11の上面には、ペースト状のクリーム半田の層3が印刷されている。
また、図1(a),(b)に示すように、接続パッド11の左辺部の近傍には、エッチング処理の際に金属箔を除去することにより、又は、めっき処理の際に金属箔を形成しないこと等により形成された抜き部14が設けられている。
半田フィレット31は、電極部21の側面に沿って延びる上端が、電極部21の上端近くまで延びて、抜き部14側に向けて下降傾斜して延びる上面の傾斜角度θ(図2(b)参照)が、抜き部14に向かい合う電極部21の側面の延設方向(載置面13に垂直な方向)に対して20°〜45°の範囲に収まる形状を有していることが、電極部21と接続パッド11との接続強度を高める上で好ましい。詳述すると、電極部21の厚さHが1mmよりも低い場合には30°〜45°の範囲に、厚さHが1mm以上の場合には25°〜30°の範囲に、上記傾斜角度θを設定することが、電極部21と接続パッド11との接続強度を高める上で好ましい。このため、抜き部14の面積と電極部21と向き合う縁部の位置とは、このような形状の半田フィレット31が形成されるように設定されている。なお、図2(b)に示すように、電極部21と載置面13との間には半田が位置しているが、この半田の厚さは電極部21の厚さHに比べて極めて小さな値であるため、以下の説明では、電極部21の厚さHと、載置面13からの電極部21の上端部の高さとがほぼ等しいものとして説明を行う。
具体的には、電極部21の左側面が上方に立ち上がる載置面13の左側の周縁部から、抜き部14の右側の縁部までの距離Kは、電子部品2が備える電極部21の厚さH及び所望とする傾斜角度θに対して、K=Htanθの関係を満たすように設定されている。これにより、載置面13上の電極部21の上端部から傾斜角度θで抜き部14の右側の縁部に向けて表面が下降傾斜する半田フィレット31を形成することが可能となる。
以下、配線基板に実装される多くの電子部品が備える厚さH=0.6mm〜1.25mmの電極部21を半田付けする場合の距離Kの設定方法を例示する。例えば、電極部21の厚さH=0.6mmであるときは傾斜角度θを30°として、距離K=Htan30°(tan30°=約0.58(以下同じ))=0.34mmに設定することができる。また、傾斜角度θを45°として、距離K=Htan45°(tan45°=1)=0.6mmに設定することができる。また、電極部21の厚さH=0.8mmであるときは傾斜角度θを30°として、距離K=Htan30°=0.464mmに設定することができる。また、傾斜角度θを45°として、距離K=Htan45°=0.8mmに設定することができる。また、電極部21の厚さH=0.85mmであるときは傾斜角度θを30°として、距離K=Htan30°=0.493mmに設定することができる。また、傾斜角度θを45°として、距離K=Htan45°=0.85mmに設定することができる。
また、電極部21の厚さH=1.15mmであるときは傾斜角度θを30°として、距離K=Htan30°=0.667mmに設定することができる。また、傾斜角度θを25°として、距離K=Htan25°(tan25°=約0.466(以下同じ))=0.536mmに設定することができる。また、傾斜角度θを20°として、距離K=Htan20°(tan20°=約0.364(以下同じ))=0.4186mmに設定することができる。また、電極部21の厚さH=1.25mmであるときは傾斜角度θを30°として、距離K=Htan30°=0.725mmに設定することができる。また、傾斜角度θを25°として、距離K=Htan25°=0.583mmに設定することができる。また、傾斜角度θを20°として、距離K=Htan20°=0.455mmに設定することができる。
また、各抜き部14の幅W及び長さLは、抜き部14の右側の縁部までの延出距離Kが上述のように設定された半田フィレット31の傾斜角度θが、25°〜30°の範囲内に収まる量の半田を供給できる値に設定されている。
但し、各抜き部14の幅Wは、狭すぎると溶融半田で抜き部14の上面が覆われて、半田フィレット31の形成に用いられる半田量がその分少なくなり、また、接続パッド11の形成時に抜き部14を設けるのが難しくなる。一方、幅Wが広くなりすぎると、クリーム半田の層3を構成する印刷半田ペーストが抜き部14に落ち込んだり、抜き部14を挟んで電極部21側と反対側に位置する溶融半田や抜き部14上の溶融半田を、溶融半田の表面張力によって抜き部14よりも電極部21側に十分に吸い寄せることができずに、抜き部14上等に半田が残り易くなる。このため、電極部21の厚さH=0.6mm〜1.25mmの範囲にあるときには、幅Wは0.1mm〜0.3mmに設定するのが好ましい。
また、抜き部14の長さLは、短くなる程半田フィレット31の形成に用いられる半田量が少なくなり、長くなる程抜き部14を挟んだ電極部21の反対側に位置する溶融半田の電極部21側への移動が妨げられて、抜き部14を挟んだ電極部21の反対側に半田が残り易くなる。このため、長さLは0.2mm〜0.8mmに設定するのが好ましい。また、接続パッド11全体として備える抜き部14の長さLが同じであるのならば、抜き部14を挟んだ電極部21の反対側に位置する溶融半田が電極部21側へ移動する流通路となる間隙を備える様に抜き部14が複数に分割されていることが好ましい。
両抜き部14の間の間隔Sは、長くなる程半田フィレット31の形成に用いられる半田量が少なくなり、短くなる程抜き部14を挟んだ電極部21の反対側に位置する溶融半田の電極部21側への移動が制限され易くなり、しかも、接続パッド11を形成する際に両抜き部14が繋がる虞が大きくなる。このため、間隔Sは0.1mm〜0.4mmに設定することが好ましい。このことは、各抜き部14の長さ方向の端部と接続パッド11の縁部との間隔についても同様であり、この間隔も抜き部14同士の間隔Sと同様の条件で設定されている。
本実施形態では、電極部21の厚さHが1.25mmであることから、望ましい20°〜30°の傾斜角度θに含まれる、傾斜角度θ=25°〜30°の半田フィレット31が形成されるように距離K,幅W,長さL,間隔Sが設定されている。具体的には、距離K=Htan25°(0.536mm)とほぼ等しい0.55mm〜Htan30°(0.667mm)とほぼ等しい0.65mmの何れかに設定されている。また、幅W=0.2mmに設定されている。また、長さL=0.4mmに設定された抜き部14を2つ備える構成となっている。また、間隔Sは0.2mmに設定されている。また、図示しないが、各抜き部14の長さ方向の端部と接続パッド11の縁部との間隔も、間隔Sと同様に0.2mmに設定されている。
電子部品2の右側の電極部22が載置される接続パッド12は、図1(a)に示すように、接続パッド12と左右を対称にした平面形状を呈しており、接続パッド11と同様の構成を有している。また、各抜き部14の幅W及び長さLと、両抜き部14の間隔Sと、電極部21と向き合う抜き部14の縁部の電極部21からの距離Kも、接続パッド11と同様の条件で設定されている。また、接続パッド11と接続パッド12とは、電子部品2が備える電極部21と電極部22との間の距離とほぼ等しい距離だけ間隔を置いて、互いに向き合って配置されている。
次に、このような構成を有するプリント配線基板1への電子部品2の実装方法について説明する。まず、図2(a)に示すように、接続パッド11,12の載置面13上に電子部品2の電極部21,22をそれぞれ載置する。そして、赤外線や熱風を用いて接続パッド11,12を備えたプリント配線基板1の一主面を加熱し、接続パッド11,12の上面に塗布されたクリーム半田の層3を溶融させる。溶融した半田は、電極部21,22と接続パッド11,12との接続部で溶融した半田の表面張力によって電極部21,22側に吸い寄せられ、図2(b)に示すように、電極部21,22の側面から電極部21,22の側方に位置する抜き部14側にかけて徐々に肉薄になる溶融半田の層、つまり半田フィレット31を、接続パッド11,12上で形成する。
抜き部14上で溶融したクリーム半田も、電極部21,22と接続パッド11,12との接続部で溶融した半田の表面張力により電極部21,22側に吸い寄せられ、接続パッド11,12の金属箔上で溶融した半田と共に、半田フィレット31を形成する。このようにして電極部21,22側に吸い寄せられ、半田フィレット31を形成している溶融半田は、冷却されて固化すると、接続パッド11,12と電極部21,22とを固着させ、両者を電気的及び機械的に接続する。
このように、本実施形態のプリント配線基板1によれば、接続パッド11,12と電極部21,22とを固着する半田フィレット31を形成する半田の大半が、抜き部14よりも電極部21,22側の接続パッド11,12上、及び抜き部14上で溶融した半田から構成されるので、接続パッド11,12上での抜き部14の形成位置及び形状に応じた量の半田を半田フィレット31の形成に用いることができる。また、電極部21,22の側面から抜き部14の電極部21,22側の縁部にかけて距離Kと等しい長さの半田フィレット31が形成されることから、抜き部14の形成位置に応じた形状の半田フィレット31を形成することができる。
このため、電子部品2が備える電極部21,22の形状に応じて、上述した長さL,幅W,間隔S,距離Kの各条件のうち、少なくともKを満たす配置位置及び形状の抜き部14を設定することにより、電子部品2が備える電極部21,22の形状に応じて、傾斜角度θが25°〜30°の範囲に収まる条件を満たす適切な形状の半田フィレット31を形成して、接続パッド11,12と電極部21,22との接続強度を高めることが可能となる。しかも、必要とする半田フィレット31の形状に応じた適切な位置に抜き部14を形成することにより、接続に用いる半田量を最小限に抑えつつ、接続強度を高められることから、接続パッド11,12の形成面積が制限されて抜き部14の面積を十分に採れない場合でも、その条件に応じた適切な半田付けを行うことが可能となる。
また、接続パッド11,12が、互いに所定間隔を置いて配置された複数(上述した例では2個)の抜き部14を、載置面13の周縁に沿って備えていることから、各抜き部14の間に位置した金属泊の形成箇所が、抜き部14を挟んだ電極部21の反対側に位置する溶融半田が電極部21側へ移動する流通路となるため、両抜き部14同士が接続されている場合に比べ、半田付けに用いる半田量を増やすことができる。
上記実施形態の説明では、接続パッド11,12の備える各抜き部14が、電極部21,22の載置面13の一辺部に沿って、直線状に延設されていた場合について説明した。しかしながら、電子部品2が備える電極部21,22の載置面13から所定距離離れた位置に、載置面13の周縁に沿って抜き部14が延びているのであれば、接続パッド11,12の構成は任意である。例えば、図3に示すように、電極部21,22の抜き部14側の一辺部を挟んだ角部の周縁に沿う位置まで各抜き部14が延びる構成としてもよい。このような構成によれば、抜き部14の長さが長くなった分、半田フィレット31の形成に用いる半田量を増やすことができる。
また、接続パッド11,12が備える抜き部14の数量は任意であり、例えば、図1や図3に示す各抜き部14をそれぞれ2等分した形状の4つの抜き部14を、接続パッド11,12がそれぞれ備える構成としてもよい。
上記実施形態の説明では、四角箱状の外観形状を有した電子部品2が、その右側部及び左側部の周面を電極部21,22として構成されていたので、各接続パッド11,12が右辺側又は左辺側にそれぞれ載置面13を備えていたが、接続パッド11,12上での載置面13の配置は任意であり、例えば、接続パッド11,12の中心部に載置面13を備えている構成としてもよい。
上記実施形態の説明では、四角箱状の外観形状を有した電子部品2が、2つの電極部21,22を備えていたので、これらの電極部21,22の接続に用いる2つの接続パッド11,12をプリント配線基板1が備える場合について説明した。しかしながら、接続パッド11,12の数量は、電子部品2が備える電極部21,22の数量に応じて適宜設定することができる。
以下、電子部品2の電極部21,22を接続パッド11,12に半田付けする際に形成される半田フィレット31と抜き部14の形成位置との関係、つまり、電子部品2の適切な半田付けを行うことのできる抜き部14の形成位置について説明する。
まず、半田付けにより形成された半田フィレット31でのクラック発生位置と、発生したクラックが半田フィレット31を貫通するまでの残存率との関係を説明する。ここで、残存率は、発生したクラックが半田フィレットを貫通するまでに通過すると予想される予想経路長に対する、予想経路長から実際のクラックの経路長を差し引いた経路長の割合、つまり、残存した予想経路長の割合である。残存率が低いほど、クラックが半田フィレット31を貫通するのに要する時間が短いこと、つまり、クラックの進行速度が速いこととなる。
図4は、半田フィレット31でのクラック発生位置と残存率との関係を説明する図であり、クラック発生位置が電極部21,22沿いの場合と、接続パッド11,12沿いの場合とでの関係が示されている。ここで、接続パッド11,12沿いには、接続パッド11,12の延設方向に沿ったものだけでなく、電極部21,22沿いではない半田フィレット31中の他の箇所も含まれる。
図4に示す比較は、厚さ1.15mm,幅1.25mmの電極部21,22を備える電子部品2を用いて行っている。また、抜き部14は、載置面13の左側周縁部から右側縁部までの距離K=0.55mm,延設長さL=0.4mm,幅W=0.2mm,抜き部14間の距離S=0.2mmに設定してある。また、クリーム半田の印刷厚さは150μmに設定してある。そして、−40℃に冷却した環境に30分おいた後に加熱して125℃の環境に30分おき、再び−40℃まで冷却する温度サイクルを3000回加える熱ストレスを与えている。
図4に示す比較結果は、縦軸に残存率、横軸にクラック発生位置を示している。同図に示すように、接続パッド11,12沿いに発生したクラックは、電極部21,22沿いに発生したクラックに比べて、高い残存率を有していることが確認できる。これは、電極部21,22沿いの方が、接続パッド11,12沿いに比べてクラックの進行速度が速く、接続パッド11,12沿いに発生した場合に比べて短い時間でクラックが半田フィレット31を貫通することを表している。つまり、電極部21,22沿いにクラックが生じた場合には、電極部21,22と接続パッド11,12との接続が解けて接触不良が生じやすくなることを表している。このことから、電極部21,22沿いでのクラックの発生を防止すること、つまり、電極部21,22沿いでクラックが発生しにくい形状の半田フィレット31を形成することにより、接触不良が効果的に防止されることが確認できる。
次に、上記比較結果を得るために用いた条件の中で、載置面13の周縁部から抜き部14の側縁部までの距離Kを変えて半田付けを行った場合、具体的には、半田フィレット31の長さを0.25mm〜0.75mmまで0.1mm間隔で変化させた場合の、半田量割合と半田フィレット31の長さとの関係と、クラック発生位置との関係を説明する。
図5は、半田量割合と半田フィレット31の長さとの関係と、クラック発生位置との関係を説明する図である。図5に示す比較結果は、縦軸に半田量割合、横軸に半田フィレット31の長さを示している。なお、半田量割合とは、半田フィレット31の延伸長さに対する半田量の割合、ここでは、電極部21,22の側面に沿って延びる半田フィレット31の最も肉厚な部分の厚さを表している。半田量割合100%は、半田フィレット31の厚さと延伸長さとが等しいことを表しており、半田量割合が小さくなるにつれて、半田フィレット31が薄くなって、電極部21,22側からの下降傾斜が緩やかになることを表している。また、クラック発生位置は、図4にその結果を示す比較と同様にして熱ストレスを加えたときのクラック発生位置を示している。
図5に示すように、半田フィレット31の長さが短い程半田量割合が大きくなっていることが確認できる。これは、半田フィレット31の長さを短くする程、半田フィレット31が肉厚になり、接続パッド11,12の上面に対する傾斜角度が大きくなることを表している。また、半田フィレット31の長さが0.25mm〜0.45mm,及び0.75mmでは、接続パッド11,12沿い及び電極部21,22沿いの何れにもクラックが発生しているが、0.55mm及び0.65mmでは、電極部21,22沿いにクラックが発生せず、接続パッド11,12沿いのみにクラックが発生している。
図6は、電極(電極部21,22)沿いのクラックの発生割合と、半田フィレット31の長さとの関係を説明する図である。図6に示す比較結果は、電極沿いクラック発生割合を縦軸、半田フィレット31の長さを横軸に示している。同図に示すように、半田フィレット31の長さKが0.25mmでは発生したクラックの約90%が電極沿いとなっている。そして、半田フィレット31の長さが0.35mm,0.45mmと長くなるにつれて電極沿いクラックの発生割合は小さくなり、半田フィレット31の長さ0.55mm及び0.65mmでは、電極沿いクラックが発生していない。つまり、半田フィレット31の長さ0.55mm〜0.65mmの間では、電極沿いクラックの発生を確認できていない。また、半田フィレット31の長さが0.65mmを越えて0.75mmになると再び電極沿いクラックが50%の割合で発生している。
このように、上述した条件の下では、半田フィレット31の長さ、つまり、載置面13の周縁部から抜き部14の側縁部までの距離Kを0.55mm〜0.65mmの何れかに設定することにより、電極部21,22沿いクラックの発生し難い断面形状の半田フィレット31を形成できることが確認できる。従って、上述した条件を有する電子部品2及び接続パッド11,12においては、載置面13の周縁部から抜き部14の側縁部までの距離Kを0.55mm〜0.65mmの何れかに設定することにより、電子部品2の電極部21,22を適切に半田付けできることが確認された。
従って、電極部21の厚さH=1.15mmであるときは傾斜角度θが20°〜30°の範囲に収まるように、距離K=Htan25°=0.536(約0.55)mm〜Htan30°=0.667(約0.65)mmの何れかに設定することにより、電子部品2の電極部21,22を適切に半田付けできることが明らかになった。
本発明の一実施形態のプリント配線基板が備える接続パッドの構成の概略を示す図である。 図1に示す接続パッドに電子部品の電極部が半田付けされる状態を説明する図である。 接続パッドの構成の変形例を示す図である。 半田フィレットでのクラック発生位置と残存率との関係を説明する図である。 半田量割合と半田フィレットの長さとの関係と、クラック発生位置との関係を説明する図である。 電極部沿いのクラックの発生割合と、半田フィレットの長さとの関係を説明する図である。
符号の説明
1 プリント配線基板
11,12 接続パッド
2 電子部品
21,22 電極部
23 載置面
24 抜き部
3 クリーム半田の層
31 半田フィレット

Claims (5)

  1. 実装部品の備える電極部が半田付けされる、配線基板のパッド構造であって、
    半田付け用の金属箔を備えていない抜き部を、前記電極部が載置される載置面から所定距離離れた位置に、前記載置面の周縁に沿って延設したことを特徴とする配線基板のパッド構造。
  2. 前記抜き部は、前記電極部の厚さHに対して、前記載置面の周縁から前記載置面の外側に向けて距離K=Htan25°〜Htan45°の範囲の中の何れかの距離だけ離れた位置に、前記載置面側の縁部を位置させていることを特徴とする請求項1に記載の配線基板のパッド構造。
  3. 前記抜き部を、前記載置面の周縁に沿って複数設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の配線基板のパッド構造。
  4. 請求項1から請求項3の何れかに記載の配線基板のパッド構造を備えたことを特徴とする配線基板。
  5. 請求項1から請求項3の何れかに記載の配線基板のパッド構造を用いて、実装部品の電極部を配線基板に半田付けして取り付けた電極部の取付構造であって、
    前記電極部を前記配線基板に接続した半田フィレットの表面が、前記電極部の載置面に垂直な方向に対して25°〜45°の何れかの角度で、前記電極部の上端部から前記抜き部側に向けて下降傾斜していることを特徴とする電極部の取付構造。
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WO2015087692A1 (ja) * 2013-12-09 2015-06-18 株式会社 豊田自動織機 電子部品実装用基板

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