JP2009009634A - 光ピックアップ、光情報記録装置、光情報記録方法、光情報再生装置、光情報再生方法及び光情報記録媒体 - Google Patents

光ピックアップ、光情報記録装置、光情報記録方法、光情報再生装置、光情報再生方法及び光情報記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、簡易な構成で安定的に情報の記録又は再生を行うことができる。
【解決手段】本発明は、光ビームLb0を光ビームLb1及びサーボ光ビームLs1に分離し、光ビームLb1を照射することにより記録マークRMを形成する光ディスク100に形成された光ビームLb0の少なくとも一部を反射する反射膜104に対して、サーボ光ビームLs1が合焦するように対物レンズ40を駆動し、光ビームLb1の収束状態を変化させることにより、当該対物レンズ40を介して当該サーボ光ビームLs1のサーボ光焦点Fsとは深さ方向に異なる位置に光ビームLb1を照射するようにする。
【選択図】図6

Description

本発明は光ピックアップ、光情報記録装置、光情報記録方法、光情報再生装置、光情報再生方法及び光情報記録媒体に関し、例えば光ビームを用いて記録媒体に情報を記録し、また光ビームを用いて当該記録媒体から当該情報を再生する光情報記録再生装置に適用して好適なものである。
従来、光情報記録再生装置としては、円盤状の光ディスクを情報記録媒体として用いる光ディスク装置が広く普及しており、情報記録媒体としては、一般にCD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)及びBlu−ray Disc(登録商標、以下BDと呼ぶ)等が用いられている。
かかる光ディスク装置では、音楽コンテンツや映像コンテンツ等の各種コンテンツ、或いはコンピュータ用の各種データ等のような種々の情報を光ディスクに記録するようになされている。特に近年では、映像の高精細化や音楽の高音質化等により情報量が増大し、また1枚の光ディスクに記録するコンテンツ数の増加が要求されているため、当該光ディスクのさらなる大容量化が求められている。
そこで、光ディスクを大容量化する手法の一つとして、2系統の光ビームを干渉させて記録媒体内に微小なホログラムを形成することにより、情報を記録するようになされたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−78834公報(第1図)
しかしながら、かかる構成の光ディスク装置は、回転され振動する光ディスクの情報を記録したい箇所に2種類の光ビームの焦点位置を同時に合わせるといった高度な制御が必要となり、その構成が複雑になってしまうため安定した情報の記録又は再生が困難であるという問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、簡易な構成で安定的に情報の記録又は再生を行い得る光ピックアップ、光情報記録装置、光情報記録方法、光情報再生装置及び光情報再生方法、並びに安定的に情報の記録又は再生を行い得る光情報記録媒体を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、所定の強度以上でなる光が照射されることにより記録マークが形成される光情報記録媒体に対して、光源から出射された出射光を照射する光ピックアップにおいて、出射光を第1の光及び第2の光に分離する第1の光分離部と、第1の光及び第2の光を集光して光情報記録媒体に照射する対物レンズと、光情報記録媒体に形成され、第2の光の少なくとも一部を反射させる反射層に対して第2の光を合焦させるよう対物レンズを駆動する対物レンズ駆動部と、第1の光の収束状態を変化させることにより、対物レンズが光情報記録媒体に対して近接及び離隔する深さ方向に、第2の光の焦点から第1の光の焦点を任意の距離だけ離隔させ、第1の光の焦点を当該第1の光が照射されるべき目標深さに合わせる焦点移動部とを設けるようにした。
これにより、第1の光を照射することにより光情報記録媒体に対する情報の記録又は読出を実行することができるため、2種類のビームに対応する2つの光路を設ける必要がなく、1種類の光ビームの分だけ光学部品を省略することができると共に、2種類の光ビームの焦点位置を同時に合わせるといった高度な制御が不要となり、当該制御に必要となる光学部品を省略することができる。
さらに本発明では、所定の強度以上でなる光が照射されることにより記録マークが形成される光情報記録媒体に対して、光源から出射された出射光を照射する際、出射光を第1の光及び第2の光に分離し、強度以上でなる第1の光、及び第2の光を集光して光情報記録媒体に照射し、光情報記録媒体に形成され、第2の光の少なくとも一部を反射させる反射層に対して第2の光を合焦させるよう対物レンズを駆動し、第1の光の収束状態を変化させることにより、対物レンズが光情報記録媒体に対して近接及び離隔する深さ方向に、第2の光の焦点から第1の光の焦点を任意の距離だけ離隔させ、第1の光の焦点を当該第1の光が照射されるべき目標深さに合わせるようにした。
これにより、第1の光を照射することにより記録マークを形成できるため、2種類のビームに対応する2つの光路を設ける必要がなく、1種類の光ビームの分だけ光学部品を省略することができると共に、2種類の光ビームの焦点位置を同時に合わせるといった高度な制御が不要となり、当該制御に必要となる光学部品を省略することができる。
また本発明では、所定の強度以上でなる光が照射されることにより記録マークが形成された光情報記録媒体に対して、光源から出射された出射光を照射する際、出射光を第1の光及び第2の光に分離し、第1の光及び第2の光を集光して光情報記録媒体に照射し、光情報記録媒体に形成され、第2の光の少なくとも一部を反射させる反射層に対して第2の光を合焦させるよう対物レンズを駆動し、第1の光の収束状態を変化させることにより、対物レンズが光情報記録媒体に対して近接及び離隔する深さ方向に、第2の光の焦点から第1の光の焦点を任意の距離だけ離隔させ、第1の光の焦点を当該第1の光が照射されるべき目標深さに合わせる焦点移動部と、第1の光が記録マークに反射されてなる反射光ビームを受光するようにした。
これにより、第1の光を照射することにより発生する反射光ビームに基づいて光情報記録媒体から情報を読み出すことができるため、2種類のビームに対応する2つの光路を設ける必要がなく、1種類の光ビームの分だけ光学部品を省略することができると共に、2種類の光ビームの焦点位置を同時に合わせるといった高度な制御が不要となり、当該制御に必要となる光学部品を省略することができる。
さらに本発明では、有機金属化合物を含有し光反応性を有する樹脂が所定の初期化光が照射されることによる光反応で硬化されてなり、情報の記録時に、所定の記録光が集光されることにより当該記録光の焦点近傍における温度が上昇し有機金属化合物が変質されて記録マークを形成し、情報の再生時に所定の読出光が照射されることに応じた戻り光を基に当該情報を再生させる記録層と、記録層における記録光の位置を任意の位置に合わせるために照射される記録光と同一波長でなるサーボ光の少なくとも一部を反射させる反射層とを設けるようにした。
これにより、光の照射によって記録層に記録マークを形成することができると共に、サーボ光により反射層を基準として記録マークの深さ方向の位置を決定させることができる。
本発明によれば、第1の光を照射することにより光情報記録媒体に対する情報の記録又は読出を実行することができるため、2種類のビームに対応する2つの光路を設ける必要がなく、1種類の光ビームの分だけ光学部品を省略することができると共に、2種類の光ビームの焦点位置を同時に合わせるといった高度な制御が不要となり、当該制御に必要となる光学部品を省略することができ、かくして簡易な構成で安定的に情報の記録又は再生を行い得る光ピックアップを実現できる。
また本発明によれば、第1の光を照射することにより記録マークを形成できるため、2種類のビームに対応する2つの光路を設ける必要がなく、1種類の光ビームの分だけ光学部品を省略することができると共に、2種類の光ビームの焦点位置を同時に合わせるといった高度な制御が不要となり、当該制御に必要となる光学部品を省略することができ、かくして簡易な構成で安定的に情報の記録又は再生を行い得る光情報記録装置及び光情報記録方法を実現できる。
さらに本発明によれば、第1の光を照射することにより発生する反射光ビームに基づいて光情報記録媒体から情報を読み出すことができるため、2種類のビームに対応する2つの光路を設ける必要がなく、1種類の光ビームの分だけ光学部品を省略することができると共に、2種類の光ビームの焦点位置を同時に合わせるといった高度な制御が不要となり、当該制御に必要となる光学部品を省略することができ、かくして簡易な構成で安定的に情報の記録又は再生を行い得る光情報再生装置及び光情報再生方法を実現できる。
さらに本発明によれば、光の照射によって記録層に記録マークを形成することができると共に、サーボ光により反射層を基準として記録マークの深さ方向の位置を決定させることができ、かくして安定的に情報の記録又は再生を行い得る光情報記録媒体を実現できる。
以下、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)光ディスクの構成
(1−1)光ディスクの層構造
まず、本発明において光情報記録媒体として用いられる光ディスク100について説明する。図1に外観図を示すように、光ディスク100は、全体として従来のCD、DVD及びBDと同様に直径約120[mm]の円盤状に構成されており、中央部分に孔部100Hが形成されている。
また光ディスク100は、図2に断面図を示すように、情報を記録するための記録層101を中心に有しており、基板102及び103により当該記録層101を両面から挟むように構成されている。
因みに記録層101の厚さt1は約0.3[mm]、基板102及び103の厚さt2及びt3はいずれも約0.6[mm]となるようになされている。
基板102及び103は、例えばポリカーボネイトやガラス等の材料により構成されており、いずれも一面から入射される光をその反対面へ高い透過率で透過させるようになされている。また基板102及び103は、ある程度の強度を有しており、記録層101を保護する役割も担うようになされている。なお基板102及び103の表面については、無反射コーティングにより不要な反射が防止されるようになされていても良い。
また光ディスク100は、記録層101と基板103との境界面に反射層としての反射膜104を有している。反射膜104は、誘電体多層膜等でなり、再生処理及び記録処理に使用される波長405[nm]の青色レーザ光でなるサーボ光ビームLs1を反射する。
また反射膜104は、トラッキングサーボ用の案内溝を形成しており、具体的には、一般的なBD−R(Recordable)ディスク等と同様のランド及びグルーブにより螺旋状のトラックを形成している。このトラックには、所定の記録単位ごとに一連の番号でなるアドレスが付されており、情報を記録又は再生するトラックを当該アドレスにより特定し得るようになされている。
なお反射膜104(すなわち記録層101と基板103との境界面)には、案内溝に代えてピット等が形成され、或いは案内溝とピット等とが組み合わされていても良い。
この反射膜104は、基板102側からサーボ光ビームLs1が照射された場合、これを当該基板102側へ反射する。以下、このとき反射された光ビームをサーボ反射光ビームLs2と呼ぶ。
このサーボ反射光ビームLs2は、例えば光ディスク装置において、目標とするトラック(以下目標トラックと呼ぶ)に対して、所定の対物レンズOLにより集光されたサーボ光ビームLs1のサーボ光焦点Fsを合わせるため、対物レンズOLの位置制御(すなわちフォーカス制御及びトラッキング制御)に用いられることが想定されている。
実際上、光ディスク100に情報が記録されるとき、図2に示したように、位置制御された対物レンズOLによりサーボ光ビームLs1が集光され、反射膜104の目標トラックに合焦される。
また、当該サーボ光ビームLs1と光軸Lxを共有し当該対物レンズOL1により集光された波長405[nm]の青色レーザ光でなる光ビームLb1が、基板102を透過し、記録層101内における当該所望トラックに相当する位置に合焦される。このとき光ビームLb1の焦点Fbは、対物レンズOLを基準として、共通の光軸Lx上におけるサーボ光焦点Fsよりも近く、すなわち「手前側」に位置することになる。
このとき記録層101内には、光ビームLb1が記録処理時に使用される記録用光ビームLb1wである場合には、当該記録用光ビームLb1wが集光されて所定強度以上となった部分(すなわち焦点Fb周辺)に記録マークRMが形成される。例えば、光ビームLbの波長λが405[nm]、対物レンズOLの開口数NAが0.5、当該対物レンズOLの屈折率nが1.5である場合には、直径RMr=1[μm]、高さRMh=10[μm]程度の記録マークRMが形成される。
さらに光ディスク100は、記録層101の厚さt1(=0.3[mm])が記録マークRMの高さRMhよりも充分に大きくなるよう設計されている。このため光ディスク100は、記録層101内における記録反射膜104からの距離(以下、これを深さと呼ぶ)が切り換えられながら記録マークRMが記録されることにより、図3(A)及び(B)に示すように、複数のマーク記録層を当該光ディスク100の厚さ方向に重ねた多層記録を行い得るようになされている。
この場合、光ディスク100の記録層101内において、記録用光ビームLb1wの焦点Fbの深さが調整されることにより、記録マークRMの深さが変更されることになる。例えば光ディスク100は、記録マークRM同士の相互干渉等を考慮してマーク記録層同士の距離p3が約15[μm]に設定されれば、記録層101内に約20層のマーク記録層を形成することができる。なお距離p3については、約15[μm]とする以外にも、記録マークRM同士の相互干渉等を考慮した上で他の種々の値としても良い。
一方、光ディスク100は、情報が再生されるとき、当該情報を記録したときと同様に、対物レンズOL1により集光されたサーボ光ビームLs1が反射膜104の目標トラックに合焦されるよう、当該対物レンズOLが位置制御されるようになされている。
さらに光ディスク100は、同一の対物レンズOLを介して集光される読出用光ビームLb1rの焦点Fbが、記録層101内における当該目標トラックの「手前側」に相当し、かつ目標深さとなる位置(以下、これを目標マーク位置と呼ぶ)に合焦されるようになされている。
このとき焦点Fbの位置に記録されている記録マークRMは、周囲との屈折率の相違により読出用光ビームLb1rを反射させ、当該目標マーク位置に記録されている記録マークRMから、反射光ビームLb2を発生する。
このように光ディスク100は、情報が記録される場合、位置制御用のサーボ光ビームLs1、記録用光ビームLb1wが用いられることにより、記録層101内において焦点Fbが照射される位置、すなわち反射膜104における目標トラックの手前側となり且つ目標深さとなる目標マーク位置に、当該情報として記録マークRMが形成されるようになされている。
また光ディスク100は、記録済みの情報が再生される場合、位置制御用のサーボ光ビームLs1及び読出用光ビームLb1rが用いられることにより、焦点Fbの位置、すなわち目標マーク位置に記録されている記録マークRMから、反射光ビームLb2を発生させるようになされている。
(1−2)記録層の構成
次に、上述した記録層101の構成について説明する。
記録層101は、光重合型フォトポリマでなり、均一に分散させたモノマ及び光重合開始剤などでなる未硬化樹脂101aを基板102及び103の間に挟んだ状態で、図4に示すように例えば高圧水銀灯、高圧メタハラ灯、固体レーザや半導体レーザ等でなる初期化光源110から初期化光Lp1が照射され、当該未硬化樹脂101aが重合することにより作製される。
この未硬化樹脂101aは、例えばラジカル重合化合物と光重合開始剤より構成され、あるいはカチオン重合化合物とカチオン発生形光重合開始剤より構成されている。またこの光重合型樹脂、光架橋型樹脂及び光重合開始剤、このうち特に光重合開始剤は、その材料が適切に選定されることにより、光重合を生じやすい波長を所望の波長に調整することが可能である。
さらにこの未硬化樹脂101aには、少量の有機金属化合物または無機金属化合物あるいはその両方が混入され、初期化光Lp1の照射により光重合反応、若しくは光架橋反応、若しくはその両方の反応が引き起こされるようになされている。
このように光ディスク100は、全体として薄板状に構成されると共に光をほぼ透過するように構成され、初期化処理により記録層101内部の樹脂が重合又は架橋或いはその両方をし、さらに当該記録層101内に少量の有機金属化合物が含まれるようになされている。
この記録層101では、記録処理時の所定強度以上でなる光ビームLb1が記録層101内の目標マーク位置に集光されると、記録マークRMが形成される。これは、記録層101内で光ビームLb1が集光されて局所的に温度が上昇し、これにより有機金属化合物が熱的に変化されて変質し、フッ化物、酸化物等の金属化合物又は純粋な金属が析出、凝集されるもの考えられている。
すなわち記録層101では、有機金属化合物を含有する樹脂のうち、記録用光ビームLb1wが集光されて局所的に高温化した部分が変質し、金属化合物又は純粋な金属が析出したことにより、その屈折率が変化し、反射率が向上すると推察される。
実際上、未硬化樹脂101aは、例えばアクリル酸エステルモノマ(p−クミルフェノールエチレンオキシド付加アクリル酸エステル)とウレタン2官能アクリレートオリゴマを40:60(重量比)、オリゴマ重量比2[%]の有機金属化合物であり光重合開始剤でもある(ビス(η−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム(チバ・スペシャリティ・ケミカルズIrg−784、以下これをIrg−784と呼ぶ)が暗室下混合脱泡されることにより作製される。
そして記録層101は、この未硬化樹脂101aが基板102上に展開された状態で、当該基板102及び反射膜104が形成された基板103の間に挟み込まれた上で、高圧水銀灯でなる初期化光源110により初期化光Lp1(波長365[nm]においてパワー密度30mW/cm)が60[min]照射され光硬化されることにより作製される。
この初期化処理において記録層101は、全体的に光重合反応または光架橋反応あるいはその両方の反応が生じることにより、内部で樹脂が重合又は架橋或いはその両方をすることにより初期化(プリキュア)される。この結果、記録層101は、初期化光の照射前と比較して、屈折率が全体的に変化することになる。因みに記録層101は、光硬化された状態においてほぼ透明となり、照射される光を高い割合で透過させるようになされている。
かくして記録層101内の目標位置近傍は、記録用光ビームLb1wが集光されて局所的に高温化することにより、その周囲と比較して反射率が局所的に高い部分でなる記録マークRMが形成され、情報が記録されることになる。この結果、記録マークRMに読出用光ビームLb1rを照射すると、強い輝度でなる反射光ビームLb2を検出することができる。因みに、この記録マークRMは、目視では確認することが困難である。
一方、記録マークRMを記録しなかった箇所(すなわち未記録部分)に対して読出用光ビームLb1rを照射すると、非常に微弱な反射光ビームLb2が検出される。すなわち光情報記録再生装置20は光ディスク100から情報を再生する際、記録マークRMの有無に応じて反射光ビームLb2の検出強度が大きく異なることがわかる。
このことは、例えば光ディスク装置20が符号「0」又は「1」を記録マークRMの有無と対応付けることにより光ディスク100に情報を記録し得ると共に、その情報を再生した場合に、そのときの目標位置に記録マークRMが記録されているか否か、すなわち情報として符号「0」又は「1」のいずれが記録されているかを高い精度で判別し得ることを表している。
このように光ディスク装置20は、光ディスク100を用い、有機金属化合物が配合されると共に予め光硬化された記録層101に対して記録用光ビームLb1wを集光し高温化することにより、金属化合物又は純粋な金属を析出させて記録マークRMを形成する情報記録を行うことができる。また光ディスク装置20は、当該記録マークRMに読出用光ビームLb1rを照射することにより、強い輝度でなる反射光ビームLb2を検出する情報再生を行うことができる。
(2)光ディスク装置の構成
次に、上述した光ディスク100に対応した光ディスク装置20について説明する。光ディスク装置20は、図5に示すように、制御部21により全体を統括制御するようになされている。
制御部21は、図示しないCPU(Central Processing Unit)を中心に構成されており、図示しないROM(Read Only Memory)から基本プログラムや情報記録プログラム等の各種プログラムを読み出し、これらを図示しないRAM(Random Access Memory)に展開することにより、情報記録処理等の各種処理を実行するようになされている。
例えば制御部21は、光ディスク100が装填された状態で、図示しない外部機器等から情報記録命令、記録情報及び記録アドレス情報を受け付けると、駆動命令及び記録アドレス情報を駆動制御部22へ供給すると共に、記録情報を信号処理部23へ供給する。因みに記録アドレス情報は、光ディスク100の記録層101に付されたアドレスのうち、記録情報を記録すべきアドレスを示す情報である。
駆動制御部22は、駆動命令に従い、スピンドルモータ24を駆動制御することにより光ディスク100を所定の回転速度で回転させると共に、スレッドモータ25を駆動制御することにより、光ピックアップ26を移動軸25A及び25Bに沿って光ディスク100の径方向(すなわち内周方向又は外周方向)における記録アドレス情報に対応した位置へ移動させる。
信号処理部23は、供給された記録情報に対して所定の符号化処理や変調処理等の各種信号処理を施すことにより記録信号を生成し、これを光ピックアップ26へ供給する。
光ピックアップ26は、駆動制御部22(図4)の制御に基づいてフォーカス制御及びトラッキング制御を行うことにより、光ディスク100の記録層101における記録アドレス情報により示されるトラック(以下、これを目標トラックと呼ぶ)に記録用光ビームLb1wの照射位置を合わせ、信号処理部23からの記録信号に応じた記録マークRMを記録するようになされている(詳しくは後述する)。
また制御部21は、例えば外部機器(図示せず)から情報再生命令及び当該記録情報のアドレスを示す再生アドレス情報を受け付けると、駆動制御部22に対して駆動命令を供給すると共に、再生処理命令を信号処理部23へ供給する。
駆動制御部22は、情報を記録する場合と同様、スピンドルモータ24を駆動制御することにより光ディスク100を所定の回転速度で回転させると共に、スレッドモータ25を駆動制御することにより光ピックアップ26を再生アドレス情報に対応した位置へ移動させる。
光ピックアップ26は、駆動制御部22(図4)の制御に基づいてフォーカス制御及びトラッキング制御を行うことにより、光ディスク100の記録層101における再生アドレス情報により示されるトラック(すなわち目標トラック)に読出用光ビームLb1rの照射位置を合わせ、所定光量の光ビームを照射する。このとき光ピックアップ26は、光ディスク100における記録層101の記録マークRMから発生される反射光ビームLb2を検出し、その光量に応じた検出信号を信号処理部23へ供給するようになされている(詳しくは後述する)。
信号処理部23は、供給された検出信号に対して所定の復調処理や復号化処理等の各種信号処理を施すことにより再生情報を生成し、この再生情報を制御部21へ供給する。これに応じて制御部21は、この再生情報を外部機器(図示せず)へ送出するようになされている。
このように光ディスク装置20は、制御部21によって光ピックアップ26を制御することにより、光ディスク100の記録層101における目標マーク位置に情報を記録し、また当該目標マーク位置から情報を再生するようになされている。
(3)光ピックアップの構成
次に、光ピックアップ26の構成について説明する。この光ピックアップ26では、図6に示すように、サーボ制御のためのサーボ光学系30と、情報の再生又は記録のための情報光学系50を有している。
光ピックアップ26は、レーザダイオード31から出射した光ビームLb0を偏光ビームスプリッタ34によってサーボ光ビームLs1及び光ビームLb1(読出用光ビームLb1r又は記録用光ビームLb1w)に分離する。光ピックアップ26は、当該サーボ用光ビームLs1及び光ビームLb1をそれぞれサーボ光学系30及び情報光学系50を介して同一の対物レンズ40へ入射し、光ディスク100にそれぞれ照射するようになされている。
すなわちレーザダイオード31は、波長約405[nm]の青色レーザ光を射出し得るようになされている。実際上レーザダイオード31は、制御部21(図5)の制御に基づいて発散光でなる所定光量の光ビームLb0を発射し、コリメータレンズ32へ入射させる。コリメータレンズ32は、光ビームLb0を発散光から平行光に変換し、1/2波長板33へ入射させる。
光ビームLb0は、1/2波長板33によって偏光方向が所定角度回転されることにより、例えばp偏光成分が約80%、s偏光成分が約20%となされ、偏光ビームスプリッタ34の反射透過面34Sに入射される。
偏光ビームスプリッタ34は、反射透過面34Sにおいて、光ビームLb0の偏光方向により異なる割合で当該光ビームを反射又は透過するようになされている。例えば反射透過面34Sは、p偏光の光ビームをほぼ全て透過し、s偏光の光ビームをほぼ全て反射するようになされている。
そして偏光ビームスプリッタ34は、s偏光でなる光ビームLb0をサーボ光ビームLs1として反射する一方、p偏光でなる光ビームLb0を光ビームLb1として透過させる。
(3−1)サーボ光ビームの光路
図7に示すように、サーボ光学系30では、偏光ビームスプリッタ34によって分離したサーボ光ビームLs1を、対物レンズ40を介して光ディスク100に照射すると共に、当該光ディスク100に反射されてなるサーボ反射光ビームLs2をフォトディテクタ43で受光するようになされている。
すなわちサーボ光学系30では、偏光ビームスプリッタ34によって反射されたサーボ光ビームLs1を偏光ビームスプリッタ36へ入射する。偏光ビームスプリッタ36は、s偏光でなるサーボ光ビームLs1を反射し、当該サーボ光ビームLs1を1/4波長板37へ入射する。
1/4波長板37は、s偏光でなるサーボ光ビームLs1を例えば左円偏光に変換し、無偏光ビームスプリッタ38へ入射する。無偏光ビームスプリッタ38は、例えば光ビームを約50%の割合で透過及び反射させるようになされており、これによりサーボ光ビームLs1を反射して対物レンズ40へ入射する。
対物レンズ40は、サーボ光ビームLs1を集光し、光ディスク100の反射膜104へ向けて照射する。このときサーボ光ビームLs1は、図2に示したように、基板102及び記録層101を透過し反射膜104において反射されて、サーボ光ビームLs1と反対方向へ向かい、その偏光方向が右円偏光でなるサーボ反射光ビームLs2となる。
この後、サーボ反射光ビームLs2は、対物レンズ40によって平行光に変換された後、無偏光ビームスプリッタ38へ入射される。無偏光ビームスプリッタ38は、反射透過面38Sによりサーボ反射光ビームLs2を約50%の割合で反射し、これを1/4波長板37へ入射する。
1/4波長板37は、右円偏光でなるサーボ反射光ビームLs2をp偏光に変換し、偏光ビームスプリッタ36へ入射する。偏光ビームスプリッタ36は、p偏光でなるサーボ反射光ビームLs2を透過させ、マルチレンズ41へ入射する。
マルチレンズ41は、サーボ反射光ビームLs2を収束させ、シリンドリカルレンズ42により非点収差を持たせた上で当該サーボ反射光ビームLs2をフォトディテクタ43へ照射する。
ところで光ディスク装置20では、回転する光ディスク100における面ブレ等が発生する可能性があるため、対物レンズ40に対する目標トラックの相対的な位置が変動する可能性がある。
このため、サーボ光ビームLs1のサーボ光焦点Fs(図2)を目標トラックに追従させるには、当該サーボ焦点Fsを光ディスク100に対する近接方向又は離隔方向であるフォーカス方向及び光ディスク100の内周側方向又は外周側方向であるトラッキング方向へ移動させる必要がある。
そこで対物レンズ40は、2軸アクチュエータ40Aにより、フォーカス方向及びトラッキング方向の2軸方向へ駆動され得るようになされている。
またサーボ光学系30(図7)では、対物レンズ38によりサーボ光ビームLs1が集光され光ディスク100の反射膜104へ照射されるときの合焦状態が、集光レンズ41によりサーボ反射光ビームLs2が集光されフォトディテクタ43に照射されるときの合焦状態に反映されるよう、各種光学部品の光学的位置が調整されている。
フォトディテクタ43は、図8に示すように、サーボ反射光ビームLs2が照射される面上に、格子状に分割された4つの検出領域43A、43B、43C及び43Dを有している。因みに矢印a1により示される方向(図中の縦方向)は、サーボ光ビームLs1が反射膜104(図3)に照射されるときの、トラックの走行方向に対応している。
フォトディテクタ43は、検出領域43A、43B、43C及び43Dによりサーボ反射光ビームLs2の一部をそれぞれ検出し、このとき検出した光量に応じて検出信号SDAs、SDBs、SDCs及びSDDsをそれぞれ生成して、これらを信号処理部23(図4)へ送出する。
信号処理部23は、いわゆる非点収差法によるフォーカス制御を行うようになされており、次に示す(1)式に従ってフォーカスエラー信号SFEsを算出し、これを駆動制御部22へ供給する。
Figure 2009009634
このフォーカスエラー信号SFEsは、サーボ光ビームLs1のサーボ光焦点Fsと光ディスク100の反射膜104とのずれ量を表すことになる。
また信号処理部23は、いわゆるプッシュプル法によるトラッキング制御を行うようになされており、次に示す(2)式に従ってトラッキングエラー信号STEsを算出し、これを駆動制御部22へ供給する。
Figure 2009009634
このトラッキングエラー信号STEsは、サーボ光焦点Fsと光ディスク100の反射膜104における目標トラックとのずれ量を表すことになる。
駆動制御部22は、フォーカスエラー信号SFEsを基にフォーカス駆動信号SFDsを生成し、当該フォーカス駆動信号SFDsを2軸アクチュエータ40Aへ供給することにより、サーボ光ビームLs1が光ディスク100の反射膜104に合焦するよう、対物レンズ40をフィードバック制御(すなわちフォーカス制御)する。
また駆動制御部22は、トラッキングエラー信号STEsを基にトラッキング駆動信号STDsを生成し、当該トラッキング駆動信号STDsを2軸アクチュエータ40Aへ供給することにより、サーボ光ビームLs1が光ディスク100の反射膜104における目標トラックに合焦するよう、対物レンズ40をフィードバック制御(すなわちトラッキング制御)する。
このようにサーボ光学系30は、サーボ光ビームLs1を光ディスク100の反射膜104に照射し、その反射光であるサーボ反射光ビームLs2の受光結果を信号処理部23へ供給するようになされている。これに応じて駆動制御部22は、当該サーボ光ビームLs1を当該反射膜104の目標トラックに合焦させるよう、対物レンズ40のフォーカス制御及びトラッキング制御を行うようになされている。
(3−2)光ビームの光路
一方情報光学系30では、図6と対応する図9に示すように、対物レンズ40を介して光ビームLb1を光ディスク100に照射すると共に、当該光ディスク100に反射されてなる反射光ビームLb2をフォトディテクタ59で受光するようになされている。
すなわち情報光学系50では、偏光ビームスプリッタ34を透過した光ビームLb1を、球面収差などを補正するLCP(Liquid Crystal Panel)51を介して1/4波長板52へ入射する。
1/4波長板52は、光ビームLb1をp偏光から例えば右円偏光に変換してリレーレンズ53へ入射する。
リレーレンズ53は、可動レンズ53Aにより光ビームLb1を平行光から収束光に変換し、収束後に発散光となった当該光ビームLb1を固定レンズ53Bにより再度収束光に変換し、ミラー54へ入射させる。
ここで可動レンズ53Aは、図示しないアクチュエータにより光ビームLb1の光軸方向に移動されるようになされている。実際上、リレーレンズ53は、制御部21(図5)の制御に基づきアクチュエータによって可動レンズ53Aを移動させることにより、固定レンズ53Bから出射される光ビームLb1の収束状態を変化させ得るようになされている。
ミラー54は、光ビームLb1を反射することにより、円偏光でなる当該光ビームLb1の偏光方向を反転させる(例えば右円偏光から左円偏光へ)と共にその進行方向を偏向させ、無偏光ビームスプリッタ38へ入射する。無偏光ビームスプリッタ38は、反射透過面38Sにより当該光ビームLb1の約50%を透過させ、これを対物レンズ40へ入射する。
対物レンズ40は、光ビームLb1を集光し、光ディスク100へ照射する。このとき光ビームLb1は、図2に示したように、基板102を透過し、記録層101内に合焦する。
ここで当該光ビームLb1の焦点Fbの位置は、リレーレンズ53の固定レンズ53Bから出射される際の収束状態により定められることになる。すなわち焦点Fbは、可動レンズ53Aの位置に応じて記録層101内をフォーカス方向に移動することになる。
具体的に情報光学系50は、可動レンズ53Aの移動距離と光ビームLb1の焦点Fbの移動距離とがほぼ比例関係となるように設計されており、例えば可動レンズ53Aを1[mm]移動させると、光ビームLb1の焦点Fbが30[μm]移動するようになされている。
実際上、情報光学系50は、制御部21(図5)により可動レンズ53Aの位置が制御されることにより、光ディスク100の記録層101内における光ビームLb1の焦点Fb(図2)の深さd1(すなわち反射膜104からの距離)を調整し、目標マーク位置に焦点Fbを合致させるようになされている。
このように情報光学系50は、サーボ光学系30によるサーボ制御された対物レンズ40を介して光ビームLb1を照射することにより、光ビームLb1の焦点Fbのトラッキング方向を目標マーク位置に合致させ、さらにリレーレンズ53における可動レンズ53Aの位置に応じて当該焦点Fbの深さd1を調整することにより、焦点Fbのフォーカス方向を目標マーク位置に合致させるようになされている。
そして光ビームLb1は、光ディスク100に対して情報を記録する記録処理の際、対物レンズ40によって焦点Fbに集光され、当該焦点Fbに記録マークRMを形成する。
一方光ビームLb1は、光ディスク100に記録された情報を読み出す再生処理の際、焦点Fbに記録マークRMが記録されていた場合には、焦点Fbに集光した読取用光ビームFb1rが当該記録マークRMによって反射光ビームLb2として反射され、対物レンズ40へ入射される。このとき反射光ビームLb2は、記録マークRMによる反射によって、円偏光における偏光方向が反転(例えば左円偏光から右円偏光へ)される。
他方光ビームLb1は、焦点Fbに記録マークRMが記録されていない場合には、焦点Fbに収束した後に再び発散し、反射膜104によって反射され、反射光ビームLb2として対物レンズ40へ入射される。このとき反射光ビームLb2は、反射膜104による反射によって、円偏光における回転方向が反転(例えば左円偏光から右円偏光へ)される。
対物レンズ40は、反射光ビームLb2をある程度収束させ、無偏光ビームスプリッタ38へ入射する。無偏光ビームスプリッタ38は、反射光ビームLb2の約50%を透過させ、ミラー54へ入射する。
ミラー54は、反射光ビームLb2を反射することにより、円偏光でなる当該光ビームLb1の偏光方向を反転させる(例えば右円偏光から左円偏光へ)と共にその進行方向を偏向させ、リレーレンズ53へ入射する。
リレーレンズ53は、反射光ビームLb2を平行光に変換し、1/4波長板52へ入射する。1/4波長板52は、円偏光でなる反射光ビームLb2を直線偏光(例えば左円偏光からs偏光)に変換し、LCP51を介して偏光ビームスプリッタ34に入射する。
偏光ビームスプリッタ34は、s偏光でなる反射光ビームLb2を偏光面34Sによって反射し、マルチレンズ57へ入射させる。マルチレンズ57は、光ビームLb2を集光し、ピンホール板58を介してフォトディテクタ59へ照射させる。
ここで図10に示すように、ピンホール板58は、マルチレンズ57(図9)により集光される反射光ビームLb2の焦点を孔部58H内に位置させるよう配置されているため、当該反射光ビームLb2をそのまま通過させることになる。
一方図10に示すように、ピンホール板58は、例えば光ディスク100における基板102の表面や、目標マーク位置とは異なる位置に存在する記録マークRM、反射膜104などから反射されるような焦点の異なる光(以下、これを迷光LNと呼ぶ)をほぼ遮断することになる。この結果、フォトディテクタ59は、迷光LNの光量を殆ど検出することがない。
この結果、フォトディテクタ75は、迷光LNの影響を受けることなく、反射光ビームLb2の光量に応じた検出信号SDbを生成し、これを信号処理部23(図5)へ供給するようになされている。
この場合、再生検出信号SDbは、光ディスク100に記録マークRMとして記録されている情報を精度良く表すものとなる。このため信号処理部23は、再生検出信号SDbに対して所定の復調処理や復号化処理等を施すことにより再生情報を生成し、この再生情報を制御部21へ供給するようになされている。
因みに無偏光ビームスプリッタ38は、通過する光ビームの約50%を反射し、残りの約50%を透過させるため、サーボ反射光ビームLs2の約50%を透過させて情報光学系50に入射することになる。この透過されたサーボ反射光ビームLs2(以下、これを不要サーボ反射光LsNと呼ぶ)は、ミラー54、リレーレンズ53、1/4波長板52及びLCP51を順次介して偏光ビームスプリッタ34へ入射される。
このとき不要サーボ反射光LsNがp偏光でなり、当該不要サーボ反射光LsNは偏光ビームスプリッタ34の反射透過膜34Sによって透過されることから、不要サーボ反射光LsNがフォトディテクタ59へ導かれることはない。
また無偏光ビームスプリッタ38によって反射された反射光ビームLb2(以下、これを不要戻り光LbNと呼ぶ)はサーボ光学系30に入射され、1/4波長板37、偏光ビームスプリッタ36を介して偏光ビームスプリッタ34へ入射される。このとき不要戻り光LbNがs偏光でなることから、当該不要戻り光LbNは偏光ビームスプリッタ34の反射透過膜34Sによって反射され、フォトディテクタ59へ導かれることはない。
このように情報光学系50は、光ディスク100から対物レンズ38へ入射される青色反射光ビームLb2を受光し、その受光結果を信号処理部23へ供給するようになされている。
(4)動作及び効果
以上の構成において、光ディスク装置20の光ピックアップ26は、出射光である光ビームLb0を、第1の分離部によって第1の光である光ビームLb1及び第2の光であるサーボ光Lb2に分離し、対物レンズ40を介して光ビームLb1及びサーボ光Ls1を集光して所定の強度以上でなる光が照射されることにより記録マークが形成される光情報記録媒体である光ディスク100に照射し、光ディスク100に形成されサーボ光Ls1の少なくとも一部を反射させる反射層である反射膜104に対して、サーボ光Ls1が合焦するように対物レンズ40を駆動し、光ビームLb1の収束状態を変化させることにより、対物レンズ40が光ディスク100に対して近接及び離隔する深さ方向に、サーボ光Ls1の焦点であるサーボ光焦点Fsから光ビームLb1の焦点Fbを任意の距離(焦点Fbの深さd1)だけ離隔させ、焦点Fbを当該光ビームLb1が照射されるべき目標マーク位置における目標深さに合わせるようにした。
これにより光ピックアップ26は、反射膜104を基準とした目標マーク位置に光ビームLb1の焦点Fbを位置させることができ、光ディスク100の目標マーク位置に記録マークRMを形成して光ディスク100の記録層101に情報を記録することができる。ここで従来の光ディスク100の両面側から2本の光ビームを重ねて照射し、ホログラムでなる記録マークRMを形成する方式では、2本の光ビームが合致した位置にのみ記録マークRMが形成されるため、記録マークRMを安定して形成することが困難であった。これに対して光ピックアップ26では、1本の光ビームLb1を光ディスク100の目標マーク位置に合わせて照射すれば良い為、安定して記録マークRMを形成できると共に、光ピックアップ26の構成を簡易にすることができる。
また光ピックアップ26では、導光部によって光ビームLb1及びサーボ光ビームLs1を合流させて対物レンズ40に導くと共に、光ビームLb1が光ディスク100によって反射されてなる反射光ビームLb2を光ビームLb1が辿った第1の光路(ミラー54、リレーレンズ53、1/4波長板52、LCP51及び偏光ビームスプリッタ34)に戻し、サーボ光ビームLs1が反射膜104によって反射されてなるサーボ反射光Ls2をサーボ反射光Ls2が辿った第2の光路(1/4波長板37、偏光ビームスプリッタ36及び偏光ビームスプリッタ34)に戻し、第1及び第2の分離部によって第1の光路及び第2の光路から反射光ビームLb2又はサーボ反射光ビームLs2を分離し、反射光ビームLb2を受光するフォトディテクタ59又はサーボ反射光ビームLs2を受光するフォトディテクタ43に導くようにした。
これにより光ピックアップ26は、光ビームLb1と反射光ビームLb2に同一の第1の光路を辿らせることができるため、光ビームLb1に生じさせた収束状態の変化を戻りの光路で相殺でき、フォトディテクタ59で受光する反射光ビームLb2に当該収束状態の変化を反映させなくて済む。このため光ピックアップ26は、当該収束状態の変化を補正するための光学部品を設ける必要が無く、構成を簡易にすることができる。
さらに光ピックアップ26は、導光部として光ビームLb1及びサーボ光ビームLs1を所定の割合で透過及び反射させる無偏光ビームスプリッタ38を用い、上記第1の光分離部及び第2の光分離部は、偏光方向の差異を利用して光ビームを分離する偏光ビームスプリッタ34及び36を用いるようにした。
これにより光ピックアップ26は、光ビームLb1及びサーボ光ビームLs1を共に同一の対物レンズ40を介して光ディスク100に照射し得ると共に、偏光方向の差異を利用して光ビームLb1及び反射光ビームLb2、並びにサーボ光ビームLs1及びサーボ反射光ビームLs2を分離してフォトディテクタ59及び43へ導くことができ、少ない光学部品でサーボ光学系30及び情報光学系50を構成することが可能となる。
また偏光ビームスプリッタ34は、光ビームLb0を、光ビームLb1の割合がサーボ光ビームLs1よりも高くなるように分離することにより、光ビームLb1を記録マークRMが形成される所定の強度以上にして光ディスク100に記録マークRMを形成する一方、サーボ光ビームLsを記録マークRMが形成されることのない所定の強度未満に抑えて記録マークRMを形成しないようにできる。
また光ディスク100が、有機金属化合物を含有し光反応性を有する樹脂である未硬化樹脂101Aを所定の初期化光Lp1が照射されて光反応により未硬化樹脂101Aが硬化されてなり、情報の記録時に、所定の記録光である光ビームLb1wが集光されることにより光ビームLb1の焦点Fb近傍における温度が上昇し有機金属化合物が変質されて記録マークRMを形成し、情報の再生時に所定の読出光ビームLb1rが照射されることに応じた反射光ビームLb2を基に当該情報を再生させる記録層101と、記録層101における記録光ビームLb1wの位置を任意の位置に合わせるために照射される記録光ビームLb1wと同一波長でなるサーボ光ビームLb1の少なくとも一部を反射させる反射層である反射膜104とを有するようにした。
これにより光ディスク100は、光ディスク装置20に対して、記録層101に記録光ビームLb1wを単に照射させるだけの簡易な処理によって記録マークRMを形成させることができ、光ディスク装置20の構成を簡易にすることができる。
以上の構成によれば、光ディスク装置20は、光ビームLb0を光ビームLb1及びサーボ光ビームLs1に分離し、光ビームLb1を照射することにより記録マークRMを形成する光ディスク100に形成された光ビームLb0の少なくとも一部を反射する反射膜104に対して、サーボ光ビームLs1が合焦するように対物レンズ40を駆動し、光ビームLb1の収束状態を変化させることにより、当該対物レンズ40を介して当該サーボ光ビームLs1のサーボ光焦点Fsとは深さ方向に異なる位置に光ビームLb1を照射することにより、反射膜104を基準とした任意の目標マーク位置に記録マークRMを形成することができ、かくして簡易な構成で安定的に情報の記録又は再生を行い得る光ピックアップ、光情報記録装置、光情報記録方法、光情報再生装置及び光情報再生方法、並びに安定的に情報の記録又は再生を行い得る光情報記録媒体を実現できる。
(5)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、光ディスク装置20が図6に示した構成でなる光ピックアップ26を有するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば図11に示す構成でなる光ピックアップ29を有するようにしても良い。
この光ピックアップ29では、1/4波長板37及び52の代わりとして、対物レンズ40の前段(すなわち無偏光ビームスプリッタ38と対物レンズ40との間)に1/4波長板39が設けられていることにより、波長板1/4の数を減少させて光ピックアップ29の構成を簡易にすることができる。
また光ピックアップ29では、光学部品の点数が多い情報光学系50の光路が、サーボ光学系30の光路よりも長くなるように各光学部品を配置しているため、サーボ光学系30の光路長を情報光学系50に合わせて不要に長くしなくて済み、全体的な光路長を短くして光ピックアップ29全体を小型化することができる。
また上述の実施の形態においては、有機金属化合物が変質することにより、記録層101に記録マークRMが形成される光ディスク装置20に本発明を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、光の照射によって屈折率が変化する記録層101の全域に対して予めホログラムを形成しておき、光ビームLb1の照射によって当該ホログラムを破壊することにより記録マークRMを形成するような光ディスク装置に対して本発明を適用するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、反射膜104が青色レーザ光のほぼ全部を反射する反射膜でなるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、青色レーザ光を一定の割合(例えば1:1)で反射及び透過させる反射透過膜として形成するようにしても良い。これにより、光ディスク100は、例えば基板102に傷が付いたような場合であっても、基板103側から光ビームLb1を照射することにより、情報を読み出すことが可能となる。
さらに上述の実施の形態においては、反射膜104が対物レンズ40の反対側にある基板103と記録層101との間に設けられるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば図12に示すように、反射膜104xが対物レンズ40側にある基板102と記録層101との間に設けられるようにしても良い。
この場合反射膜104は、使用される波長の光(青色レーザ光)の例えば50%を反射する反射透過膜104xとして形成されることにより、サーボ光ビームLs1を反射してサーボ反射光ビームLs2を生成することができる。
また図13に示すように、光ディスク100に2つの記録層101A及び101Bが設けられ、当該記録層101A及び101Bの境界面に反射膜104yが形成されるようにしても良い。このとき、反射膜104yを例えば全反射膜として形成すると共に、光ディスク装置20が2つの対物レンズ40x及び40yを有するようにし、当該2つの対物レンズ40x及び40yから2つの光ビームLb1を記録層101A及び101Bにおける2つの目標マーク位置にそれぞれ照射するようにしても良い。
このとき光ディスク装置20は、1つのサーボ光ビームLs1のみを用い、対物レンズ40x及び40yを同時にトラッキング制御して異なる記録層101a及び101bの同一のトラックに2つの光ビームLb1を照射することができる。なお図では便宜上、反射光ビームLb2を省略している。
また光ディスク装置20は、2つのサーボ光ビームLs2(図示せず)を用い、異なる記録層101a及び101bの異なるトラックに2つの光ビームLb1を照射するようにしても良い。
これにより光ディスク装置20は、2つの対物レンズ40x及び40yを介した2本の光ビームLbによって2つの記録処理又は再生処理を並行して行うことができるため、光ディスク100における情報の記録及び読出しの速度を向上させることができる。
さらに、光ディスク100では、反射膜104yを透過反射膜104z(図示せず)とすることにより、例えば基板102側からのみ光ビームLb1を照射して記録層101A及び101Bに記録マークRMを形成することができる。
この光ディスク100では、反射膜104yを光ディスク100のほぼ中心に有し、その両側が対称構造を有していることから、反射膜104yを中心にしてその両側の熱収縮率などの物理的特性を一致させることができ、反りの発生を抑制することができる。
さらに上述の実施の形態においては、記録層101に含まれる有機金属化合物の変質により記録マークが形成されるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば焦点近傍を記録層101のガラス転移点以上の温度に上昇させて空洞を形成することにより記録マークが形成されるようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、円盤状でなる光ディスク100に記録マークRMを形成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばキューブ状(直方体)でなる光情報記録媒体に記録マークRMを記録するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、第1の光分離部としての偏光ビームスプリッタ34と、対物レンズとしての対物レンズ40と、焦点移動部としてのリレーレンズ53とによって光ピックアップとしての光ピックアップ26を構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる第1の光分離部と、対物レンズと、焦点移動部とによって本発明の光ピックアップを構成するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、第1の光分離部としての偏光ビームスプリッタ34と、対物レンズとしての対物レンズ40と、対物レンズ駆動部としての2軸アクチュエータ40Aと、焦点移動部としてのリレーレンズ53とによって光情報記録装置としての光ディスク装置20を構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる第1の光分離部と、対物レンズと、対物レンズ駆動部と、焦点移動部とによって本発明の光情報記録装置を構成するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、第1の光分離部としての偏光ビームスプリッタ34と、対物レンズとしての対物レンズ40と、対物レンズ駆動部としての2軸アクチュエータ40Aと、焦点移動部としてのリレーレンズ53と、受光部としてのフォトディテクタ59によって光情報再生装置としての光ディスク装置20を構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる第1の光分離部と、対物レンズと、対物レンズ駆動部と、焦点移動部と、受光部とによって本発明の光情報再生装置を構成するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、記録層としての記録層101と、反射層としての反射膜104とによって光情報記録媒体としての光ディスク100を構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる記録層と、反射層とによって本発明の光情報記録媒体を構成するようにしても良い。
本発明は、例えば映像コンテンツや音声コンテンツ等のような大容量の情報を光ディスク等の記録媒体に記録し又は再生する光ディスク装置に利用することができる。
光ディスクの外観構成を示す略線図である。 光ディスクの内部構成を示す略線図である。 記録マークの形成の説明に供する略線図である。 光ディスクの初期化の説明に供する略線図である。 光ディスク装置の構成を示す略線図である。 光ピックアップの構成を示す略線図である。 サーボ光ビームの光路の説明に供する略線図である。 フォトディテクタにおける検出領域の構成を示す略線図である。 光ビームの光路の説明に供する略線図である。 ピンホールによる光ビームの選別の説明に供する略線図である。 他の実施の形態による光ピックアップの構成を示す略線図である。 他の実施の形態による光ディスクの構成(1)を示す略線図である。 他の実施の形態による光ディスクの構成(2)を示す略線図である。
符号の説明
20……光ディスク装置、21……制御部、26……光ピックアップ、30……サーボ光学系、31……レーザダイオード、34、36……偏光ビームスプリッタ、37、52……1/4波長板、38……無偏光ビームスプリッタ、40……対物レンズ、43、59……フォトディテクタ、50……情報光学系、Lb0、Lb1……光ビーム、Ls1……サーボ光ビーム、Lb2……反射光ビーム、Ls2……サーボ反射光ビーム、100……光ディスク、101……記録層、102、103……基板、104……反射膜。

Claims (19)

  1. 所定の強度以上でなる光が照射されることにより記録マークが形成される光情報記録媒体に対して、光源から出射された出射光を照射する光ピックアップにおいて、
    上記出射光を第1の光及び第2の光に分離する第1の光分離部と、
    上記第1の光及び上記第2の光を集光して上記光情報記録媒体に照射する対物レンズと、
    上記光情報記録媒体に形成され、上記第2の光の少なくとも一部を反射させる反射層に対して上記第2の光を合焦させるよう上記対物レンズを駆動する対物レンズ駆動部と、
    上記第1の光の収束状態を変化させることにより、上記対物レンズが上記光情報記録媒体に対して近接及び離隔する深さ方向に、上記第2の光の焦点から上記第1の光の焦点を任意の距離だけ離隔させ、上記第1の光の焦点を当該第1の光が照射されるべき目標深さに合わせる焦点移動部と
    を具えることを特徴とする光ピックアップ。
  2. 上記第1の光及び上記第2の光を合流させて上記対物レンズに導くと共に、上記第1の光が上記光情報記録媒体により反射されてなる第1の反射光を上記第1の光が辿った第1の光路に戻し、上記第2の光が上記反射層により反射されてなる第2の反射光を上記第2の光が辿った第2の光路に戻す導光部と、
    上記第1の反射光を受光する第1の受光部と、
    上記第2の反射光を受光する第2の受光部と、
    上記第1の光路又は上記第2の光路から上記第1の反射光又は上記第2の反射光のいずれか一方を分離し、対応する上記第1の受光部又は上記第2の受光部に導く第2の光分離部と
    を具え、
    上記第1の光分離部は、
    上記第1の光路又は上記第2の光路から上記第1の反射光又は上記第2の反射光の他方を分離し、対応する上記第1の受光部又は上記第2の受光部に導く
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ。
  3. 上記導光部は、
    上記第1の光及び上記第2の光を所定の割合で透過及び反射させる無偏光ビームスプリッタでなり、
    上記第1の光分離部及び第2の光分離部は、
    偏光方向の差異を利用して上記光を分離する偏光ビームスプリッタでなる
    ことを特徴とする請求項2に記載の光ピックアップ。
  4. 上記第1の光分離部は、
    上記第1の光の割合が上記第2の光よりも高くなるよう上記出射光を分離することにより、上記第1の光を上記強度以上とする一方、上記第2の光を上記強度未満にする
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ。
  5. 上記焦点移動部は、
    固定レンズと上記第1の光の光軸方向に移動する可動レンズとが組み合わされたリレーレンズでなる
    を具えることを特徴とする請求項4に記載の光ピックアップ。
  6. 上記対物レンズと上記導光部との間に設けられ、直線偏光でなる上記第1の光及び第2の光を円偏光に変換する1/4波長板
    を具えることを特徴とする請求項3に記載の光ピックアップ。
  7. 上記第1の光分離部と上記導光部との間、及び上記第2の光分離部と上記導光部との間にそれぞれ設けられ、直線偏光でなる上記第1の光及び第2の光を円偏光に変換する2つの1/4波長板
    を具えることを特徴とする請求項3に記載の光ピックアップ。
  8. 上記第1の受光部の前段に、上記第1の光の焦点とは異なる位置で反射された迷光を除去するピンホール板
    を具えることを特徴とする請求項2に記載の光ピックアップ。
  9. 所定の強度以上でなる光が照射されることにより記録マークが形成される光情報記録媒体に対して、光源から出射された出射光を照射する光情報記録装置において、
    上記出射光を上記強度以上でなる第1の光、及び第2の光に分離する第1の光分離部と、
    上記第1の光及び上記第2の光を集光して上記光情報記録媒体に照射する対物レンズと、
    上記光情報記録媒体に形成され、上記第2の光の少なくとも一部を反射させる反射層に対して上記第2の光を合焦させるよう上記対物レンズを駆動する対物レンズ駆動部と、
    上記第1の光の収束状態を変化させることにより、上記対物レンズが上記光情報記録媒体に対して近接及び離隔する深さ方向に、上記第2の光の焦点から上記第1の光の焦点を任意の距離だけ離隔させ、上記第1の光の焦点を当該第1の光が照射されるべき目標深さに合わせる焦点移動部と
    を具えることを特徴とする光情報記録装置。
  10. 所定の強度以上でなる光が照射されることにより記録マークが形成された光情報記録媒体に対して、光源から出射された出射光を照射する光情報再生装置において、
    上記出射光を第1の光及び第2の光に分離する第1の光分離部と、
    上記第1の光及び上記第2の光を集光して上記光情報記録媒体に照射する対物レンズと、
    上記光情報記録媒体に形成され、上記第2の光の少なくとも一部を反射させる反射層に対して上記第2の光を合焦させるよう上記対物レンズを駆動する対物レンズ駆動部と、
    上記第1の光の収束状態を変化させることにより、上記対物レンズが上記光情報記録媒体に対して近接及び離隔する深さ方向に、上記第2の光の焦点から上記第1の光の焦点を任意の距離だけ離隔させ、上記第1の光の焦点を当該第1の光が照射されるべき目標深さに合わせる焦点移動部と、
    上記第1の光が上記記録マークに反射されてなる反射光ビームを受光する受光部と
    を具えることを特徴とする光情報再生装置。
  11. 所定の強度以上でなる光が照射されることにより記録マークが形成される光情報記録媒体に対して、光源から出射された出射光を照射する光情報記録方法において、
    上記出射光を上記強度以上でなる第1の光、及び第2の光に分離する第1の光分離ステップと、
    上記第1の光及び上記第2の光を集光して上記光情報記録媒体に照射する照射ステップと、
    上記光情報記録媒体に形成され、上記第2の光の少なくとも一部を反射させる反射層に対して上記第2の光を合焦させるよう上記対物レンズを駆動する対物レンズ駆動ステップと、
    上記第1の光の収束状態を変化させることにより、上記対物レンズが上記光情報記録媒体に対して近接及び離隔する深さ方向に、上記第2の光の焦点から上記第1の光の焦点を任意の距離だけ離隔させ、上記第1の光の焦点を当該第1の光が照射されるべき目標深さに合わせる焦点移動ステップと
    を具えることを特徴とする光情報記録方法。
  12. 所定の強度以上でなる光が照射されることにより記録マークが形成された光情報記録媒体に対して、光源から出射された出射光を照射する光情報再生方法において、
    上記出射光を第1の光及び第2の光に分離する第1の光分離ステップと、
    上記第1の光及び上記第2の光を集光して上記光情報記録媒体に照射する照射ステップと、
    上記光情報記録媒体に形成され、上記第2の光の少なくとも一部を反射させる反射層に対して上記第2の光を合焦させるよう上記対物レンズを駆動する対物レンズ駆動ステップと、
    上記第1の光の収束状態を変化させることにより、上記対物レンズが上記光情報記録媒体に対して近接及び離隔する深さ方向に、上記第2の光の焦点から上記第1の光の焦点を任意の距離だけ離隔させ、上記第1の光の焦点を当該第1の光が照射されるべき目標深さに合わせる焦点移動ステップと、
    上記第1の光が上記記録マークに反射されてなる反射光ビームを受光する受光ステップと
    を具えることを特徴とする光情報再生方法。
  13. 有機金属化合物を含有し光反応性を有する樹脂が所定の初期化光が照射されることによる光反応で硬化されてなり、情報の記録時に、所定の記録光が集光されることにより当該記録光の焦点近傍における温度が上昇し上記有機金属化合物が変質されて記録マークを形成し、上記情報の再生時に所定の読出光が照射されることに応じた戻り光を基に当該情報を再生させる記録層と、
    上記記録層における上記記録光の位置を任意の位置に合わせるために照射される上記記録光と同一波長でなるサーボ光の少なくとも一部を反射させる反射層と
    を具えることを特徴とする光情報記録媒体。
  14. 上記記録層は、
    上記初期化光が照射されたとき、光反応により硬化すると共に上記有機金属化合物が上記初期化光によって光化学反応的に変化する
    ことを特徴とする請求項13に記載の光情報記録媒体。
  15. 上記記録層及び上記反射層を挟む2つの保護層
    を具えることを特徴とする請求項13に記載の光情報記録媒体。
  16. 上記反射層は、
    上記記録光の全部を反射する
    ことを特徴とする請求項13に記載の光情報記録媒体。
  17. 上記反射層は、
    上記光情報記録媒体における当該反射層と平行な方向についての位置を表す凹凸が形成されている
    ことを特徴とする請求項13に記載の光情報記録媒体。
  18. 上記記録層は、
    上記反射層を挟む2つの層から構成されている
    ことを特徴とする請求項13に記載の光情報記録媒体。
  19. 上記記録層は、
    上記情報の記録時に空洞を形成することにより、上記記録マークを形成する
    ことを特徴とする請求項13に記載の光情報記録媒体。
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