JP2008519883A - 炭化チタン粒子を含むポリエステルポリマー及びコポリマー組成物 - Google Patents

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Abstract

ポリエステル組成物の再加熱性を改良する炭化チタン粒子が内部に混和されたポリエステルポリマー又はコポリマーを含むポリエステル組成物を開示する。また、このような組成物の製造方法も開示する。炭化チタン粒子はポリエステル中に溶融配合によって組み込むこともできるし、又は重合の溶融相の間のような、重合の任意の段階で添加することもできる。一定範囲の粒子サイズ及び一定範囲の粒子サイズ分布を使用できる。これらのポリステル組成物は、再加熱工程が望ましい方法によって製造されるパッケージングへの使用に適する。

Description

本発明は、包装において有用な、例えば再加熱ブロー成形又はポリエステルを再加熱する他の熱成形法による飲料容器の製造において有用なポリエステル組成物に関する。この組成物は、透明度又は色のような許容され得る外観を保ちながら、改良された再加熱性(reheat)を示す。
多くのプラスチック包装材料、例えばポリ(エチレンテレフタレート)(PET)から製造された、飲料容器に使用される包装材料は、ポリマーの再加熱ブロー成形又はポリマーの熱軟化を必要とする他の操作によって形成される。
再加熱ブロー成形においては、試験管形の押出成形品であるボトルプレフォームを、ポリマーのガラス転移温度より高温で加熱し、次いでその開口端を通して加圧空気を受けるようにボトル金型中に配置する。この技術は、例えば、特許文献1に示されるように公知である。この特許文献を引用することによって本明細書中に組み入れる。典型的なブロー成形操作においては、プレフォームの再加熱には、石英赤外線ヒーターからの放射エネルギーが一般に用いられる。
ポリマーの熱軟化を必要とする操作を用いた包装容器の製造において、再加熱時間、又はプレフォームが延伸ブロー成形に適した温度に到達するのに必要な時間(ヒートアップ時間とも称する)は、生産性とエネルギー必要量の両方に影響を及ぼす。加工装置が改良されるにつれて、単位時間当たりより多くの単位を製造できるようになった。従って、従来のポリエステル組成物に比較して、より速く再加熱することによって(再加熱速度の増大)若しくはより少ない再加熱エネルギーを用いることによって(再加熱効率の増加)又はその両者によって、改良された再加熱性を示すポリエステル組成物を提供するのが望ましい。
前記再加熱性は、ポリマー自体の吸収特性によって異なる。ポリマープレフォームの再加熱に使用される加熱ランプは、典型的には約500nmから1,500nm超までの波長範囲の幅広い発光スペクトルを有する赤外線ヒーター、例えば石英赤外線ランプである。しかし、ポリエステル、特にPETは500〜1,500nmの範囲における吸収が悪い。従って、ランプからのエネルギー吸収を最大にし且つプレフォームの再加熱速度を増大させるために、赤外線エネルギー吸収を増大させる材料をPETに添加することがある。残念ながら、これらの材料はPET容器の外観に悪影響を与える、例えばヘイズレベルを増加させ且つ/又は製品を濃色化する傾向がある。更に、400〜700nmの範囲に吸光度を有する化合物は人間の目には着色されているように見えるので、この波長範囲に吸収を示す材料はポリマーに色を与えるであろう。
再加熱ランプ下におけるポリエステルプレフォームの再加熱性を改良するための再加熱剤としてこれまで、種々の黒体及び灰色体吸収性化合物が使用されてきた。このような再加熱添加剤には、カーボンブラック、グラファイト、アンチモン金属、黒色酸化鉄、赤色酸化鉄、不活性鉄化合物、スピネル顔料及び赤外線吸収染料がある。ポリマーに添加できる吸収性化合物の量は、ポリマーの視覚特性、例えば、L*値で表すことができる明度(ブライトネス)並びにa*値及びb*値として測定して表される色度(以下に詳述する)に対する影響によって制限される。
プレフォーム及び得られるブロー成形品において許容され得るレベルの明度及び色度を保持するために、再加熱添加剤の量を減少する場合があり、その結果として再加熱速度は低下する。従って、ポリエステル樹脂に添加される再加熱添加剤の型及び量は、再加熱速度の増加と許容され得る明度及び色度レベルの保持とを望ましく両立させるように調整する場合がある。再加熱速度を増大させると同時に、熱可塑性組成物中の再加熱添加剤の濃度の増加につれて色度及び明度が低下する速度を減少させることができれば理想的であろう。
当業界で知られたいくつかの常用の再加熱添加剤の更なる欠点は、PET製造プロセスにおけるそれらの不安定性である。例えば、溶融相又は固相化製造プロセスにおいて酸素漏れがあると、アンチモン金属は酸化アンチモン(これは再加熱速度の増大には効果がない)に再酸化されることが知られている。このため、再加熱ブロー成形プロセスにおけるプレフォームの昇温速度にばらつきが生じ、ひいては、赤外線ランプ設定の絶え間ない調整が必要となる。
米国特許第3,733,309号
許容され得る色及び透明度を保持しながら満足のいく再加熱性を提供し、且つ溶融相及び固相化製造プロセスにおける酸化に対して安定な再加熱添加剤を提供できれば、技術の進歩となるであろう。改良された明度、透明度及び色度を提供しながら、再酸化及び一貫性のない再加熱といった既知の再加熱添加剤に付随する問題を生じることなく、再加熱を改良する再加熱添加剤を含むポリエステル組成物が当業界において依然として必要とされている。
本発明は、ポリエステル組成物の再加熱性を改良する炭化チタン粒子が内部に組み込まれたポリエステルポリマー又はコポリマー、特に熱可塑性ポリエステルポリマー又はコポリマーを含むポリエステル組成物に関する。炭化チタン粒子は、溶融配合によってポリエステル中に組み込むこともできるし、或いは重合の溶融相の間のような、重合の任意の段階において添加することもできる。一定範囲の粒子サイズ及び一定範囲の粒子サイズ分布を使用できる。
本発明に係るポリエステル組成物は、再加熱工程が望ましいか又は必要な包装への使用に適しており、再加熱効率の改良に充分な量で炭化チタン粒子が加えられている。これらの組成物は、メルトとして、固体の形態で、ブロー成形用プレフォームのようなプレフォームとして、熱成形に適当なシートとして、コンセントレートとして及びボトルとして提供できる。これらの組成物はポリエステルポリマーを含み、ポリエステル中に炭化チタン粒子が分散されている。適当なポリエステルとしては、ポリアルキレンテレフタレート及びポリアルキレンナフタレートが挙げられる。
本発明は、また、ポリエステル重合プロセスの任意の段階に、例えばポリエステルポリマー製造のための溶融相の間に炭化チタン粒子を添加できる、ポリエステル組成物の製造方法に関する。炭化チタン粒子は、また、固相化(solid−stated)ペレットの形態のポリエステルポリマーに、又はポリエステルポリマーからプレフォームを製造するための射出成形機に添加することができる。
図1は炭化チタン粒子濃度と20オンス・ボトルプレフォーム再加熱改良温度(RIT)との相関関係を図示する。
図2は炭化チタン粒子濃度と20オンス・ボトルプレフォームL*値との相関関係を図示する。
図3は炭化チタン粒子濃度と20オンス・ボトルプレフォームa*値との相関関係を図示する。
図4は炭化チタン粒子濃度と20オンス・ボトルプレフォームb*値との相関関係を図示する。
本発明は、添付図を含む以下の発明の詳細な説明及び実施例を参照することよってより理解し易くなるであろう。プラスチック製品の加工のための具体的な方法及びプロセス条件は変化し得るので、本発明は、記載した具体的な方法及び条件には限定されないことを理解されたい。更に、使用した用語は、個々の実施態様を説明することのみを目的とし、限定的な意味合いを持たないことを理解されたい。
本明細書及び「特許請求の範囲」で使用する単数形の用語は、前後関係からそうでないことが明白に示されない限り、複数の指示対象を含む。例えば、1つの熱可塑性「プレフォーム」、「容器」又は「ボトル」の加工への言及は、複数の熱可塑性プレフォーム、物品、容器又はボトルの加工を含むものとする。
「含んでなる」又は「含む」は、少なくとも名前を挙げた化合物、要素、粒子などはその組成物又は物品中に存在しなければならないが、他の化合物、材料、粒子などが、名前を挙げたものと同じ機能を持っていたとしても、このような他の化合物、材料、粒子などの存在を除外しないことを意味する。
本明細書中で使用する「d50粒子サイズ」は、体積の50%が表示d50値よりも大きい粒子からなり且つ体積の50%が表示d50値よりも小さい粒子からなるメジアン径である。本明細書中で使用するメジアン粒子サイズは、d50粒子サイズと同じである。
本発明によれば、炭化チタン粒子を使用して、それらを内部に分布させたポリエステル組成物の再加熱性を改良する。炭化チタンは、通常、チタン原子と炭素原子との間にほぼ1対1対応が見られるチタンと炭素との化合物であると考えられている。しかし、炭化チタンは、チタン原子のわずかに膨張した立方最密配列中の八面体空隙を炭素原子がふさぐと考えられている面心立方構造を有すること、及びその化合物は、広範囲のアニオン又はカチオン欠陥にわたって、例えば、概ねTiC0.47からTiC1.0にいたるまで(その化合物は全て本発明の範囲に含まれる)安定であることが、冶金業界においてわかっている。実際には、本発明に係る粒子が主に炭化チタンから構成される(重量による)ならば、粒子の残りはおそらく、元素状チタン又は少量の炭素が溶解したチタンであり、その結果、粒子中の平均炭素量(重量による)が前記式に記載したよりも更に低くなるであろう。
「特許請求の範囲」に記載した本発明によって有用な炭化チタン粒子は、原子%に基づき、主に炭化チタンから構成されるならば、又は窒化チタン及び炭化チタンの総量が例えば少なくとも50重量%であるならば、かなりの量の窒化チタン及び/又は酸化チタンを含むことができる。
本発明によって有用な炭化チタン化合物は、Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology,Vol 24,4th ed.,(1997)225〜349頁、特に228〜231頁に詳述されており、その関連部分を引用することによって本明細書中に組み入れる。
「特許請求の範囲」に記載した本発明によって有用な炭化チタン粒子は、他のチタン化合物、例えば縮合触媒として使用されるもの、例えばチタンアルコキシド又は単純なキレートとは区別されることができる。即ち、チタン化合物を縮合触媒として使用して、「特許請求の範囲」に記載した本発明の組成物中のポリマーを生成する場合には、このようなポリマーは、本明細書中に詳述するように、炭化チタン粒子を更に含むであろう。本発明によって有用な炭化チタン粒子はまた、Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology,Vol 24,4th ed.,(1997)186〜224頁(引用することによって本明細書中に組み入れる)に詳述されるように、元素状チタン及びチタン合金とは区別されることができるが、既に記載したように、炭化チタン粒子が主に炭化チタンから構成されるならば、本発明は、炭化チタン粒子中の元素状チタン及びチタン合金のいずれの存在も排除しない。
ポリエステル組成物の再加熱性及び色の改良に本発明によって有用な炭化チタン粒子は、一定範囲の粒子サイズ及び粒子サイズ分布を有するものであるが、本発明者らは、特定の用途には特定の粒子サイズ及び比較的狭い粒子サイズ分布が特に適することを見出した。例えば、いくつかの実施態様において、ポリエステルがPETを含む実施態様においては、特に約0.65マイクロメーター(μm)のメジアン粒子サイズ及び比較的狭い粒子サイズ分布を有する炭化チタン粒子が有利である。
「特許請求の範囲」に記載した本発明に係る炭化チタン粒子は、それが主に炭化チタンから構成されるならば、1種又はそれ以上の他の金属又は不純物を含むことができる。合計50重量%以下の少量で存在できる金属又は非金属としては、アルミニウム、ホウ素、錫、ジルコニウム、マンガン、ゲルマニウム、鉄、クロム、タングステン、モリブデン、バナジウム、パラジウム、ルテニウム、ニオブ、タンタル、コバルト、ニッケル、銅、金、銀、珪素及び水素並びに窒素及び酸素(既に記載)が挙げられる。
理論によって拘束するつもりはないが、本発明者らは、再加熱添加剤としての炭化チタンの有効性は炭化チタンの吸収特性と関連する可能性があるので、粒子が主に炭化チタンから構成されるならば、少量の他の材料を含む炭化チタンは本発明に従って使用するのに適していると考える。従って、炭化チタン粒子は少なくとも50重量%、又は少なくとも75%、又は少なくとも90重量%、又は少なくとも95重量%の炭化チタンを含むことができる。
従って、炭化チタン粒子は元素状チタンを含むこともできるし、或いは他の材料がポリマー組成物の再加熱性を増加させる炭化チタン粒子の能力に実質的な影響を与えないならば、他の金属のような他の材料を含むこともできる。
炭化チタン粒子には酸化チタンの緻密層(fine layer)を被覆することができ、ポリマー組成物の再加熱効率を増加させる炭化チタン粒子の能力に酸化チタン被膜が実質的な影響を与えないならば、本発明によって有用である。
同様に、粒子は炭化チタン中空球又は炭化チタン被覆球であることができ、その場合にはコアは、炭化チタン、炭化チタンと他の材料との混合物又は炭化チタンを実質的に含まない他の材料で構成することができる。この場合もまた、理論によって拘束するつもりはないが、本発明者らは、再加熱添加剤としての炭化チタンの有効性が炭化チタンの吸収性に関連する可能性があるので、炭化チタンの被膜厚さが妥当な再加熱性を提供するのに充分であるならば、炭化チタン被覆粒子は本発明に従って使用するのに適する可能性が高いと考える。従って、種々の実施態様において、被膜の厚さは約0.005〜約10μm、又は0.01〜5μm、又は0.10〜0.5μmであることができる。このような炭化チタン被膜はまた、既に記載したような量の他の材料を含むことができる。
本発明に係るポリエステル組成物中に存在する炭化チタン粒子の量は、広範囲に変化すことができ、例えば約0.5〜約1000ppm、又は1〜500ppm、又は5〜100ppm、又は5〜50ppmであることができる。本発明に係る熱可塑性コンセントレートは、言うまでもなく、これらより多い量を有することができ、これについては本明細書中の他の場所で詳述する。
本発明者らは、炭化チタン粒子が多くの方法によって、例えばチタンの金属又は酸化物を炭素と反応させることによって製造できることを確認している。これについての詳細は、Powder Metallurgy entry in Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology,Vol 16,4th ed.,(1995)353〜392頁(引用することによって本明細書中に組み入れる)に記載されている。従って、本発明に係る炭化チタン粒子は、限定するものではないが、任意の既知手段によって製造できる。
本発明において使用できる炭化チタン粉末の形状としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定するものではない:針状粉、角状粉、樹枝状粉、等軸状粉(equi−axed powder)、片状粉、粉砕粉、粒状粉、不規則形粉、ノード状粉(nodular powder)、小板状粉、多孔質粉、円形粉(rounded powder)及び球形粉。粒子はフィラメント状構造であることもでき、その場合には、個々の粒子は、結合してビーズ状又は鎖状構造を形成する、より小さい粒子のゆるい集合体であることができる。粒子の外形寸法は、鎖長及び分岐度の違いによって変化し得る可能性がある。
従って、炭化チタン粒子の粒子サイズは、製造方法に応じて幅広い範囲内で変化する可能性があり、粒子サイズに関する数値は、粒子の形状及び測定方法によって異なり得る。本発明によって有用な粒子サイズは約0.005〜約100μm、又は0.01〜45μm、又は0.01〜10μm、又は0.01〜5μmであることができる。ポリエステル組成物がPETを含む場合には、本発明者らは、0.01〜5μmの粒子サイズが特に適当であることを見出した。
本発明に適当な平均粒子サイズを有する炭化チタン粒子は、異形を有すること及び鎖状構造を形成することもできるが、ほぼ球状の粒子が好ましい可能性がある。粒子サイズ及び粒子サイズ分布は、Size Measurement of Particles entry of Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology,vol.22,4th ed.,(1997)256〜278頁(引用することによって本明細書中に組み入れる)に記載されたような方法によって測定できる。例えば、粒子サイズ及び粒子サイズ分布は、Leeds and Northrop Company製のMicrotrac Particle−Size Analyzer若しくはFisher Subsieve Sizerを用いて、又は走査型電子顕微鏡法若しくは透過電子顕微鏡法のような顕微鏡法によって測定できる。
一定範囲の粒子サイズ分布が、本発明によって有用であることができる。本明細書中で使用する粒子サイズ分布は、「スパン(S)」で表すことができ、Sは下記式:
Figure 2008519883
[式中、d90は、体積の90%が、表示d90より小さい粒子からなる粒子サイズを表し;d10は、体積の10%が、表示d10より小さい粒子からなる粒子サイズを表し;d50は、体積の50%が表示d50値より大きい粒子からなり且つ体積の50%が表示d50値より小さい粒子からなる粒子サイズを表す]
によって計算する。
従って、例えばスパン(S)が0〜10、又は0〜5、又は0.01〜2である粒子サイズ分布を本発明に従って使用できる。
ポリエステル組成物中の炭化チタン粒子の良好な分散を得るために、例えば約500〜約1000ppmの炭化チタン粒子を含むコンセントレートを、商用銘柄のPETのようなポリエステルを用いて製造することができる。コンセントレートは、次に、例えば1〜500ppmの範囲の所望の濃度で、又は本明細書中の他の場所で記載したようにしてポリエステル中にレットダウンすることができる。
炭化チタンの特性のため、本発明者らは、再加熱添加剤として炭化チタン粒子を含む本発明のポリエステル組成物には、前述のアンチモン金属粒子と同様な、固相化時の酸素漏れの存在下における再酸化の問題が生じないと推測する。従って、再加熱速度は、炭化チタン粒子によって変化する傾向はより少なく、再加熱ブロー成形プロセス時のランプ設定の調整の必要がより少なくなるであろう。
ポリエステル中に使用する炭化チタン(titanium carbide)粒子の量は、個々の用途、再加熱時間の望ましい短縮、及び100から離れるL*明度の変動と、ゼロから離れるa*及びb*の低下の許容レベルによって異なるであろう。従って、種々の実施態様において、炭化チタン粒子の量は、少なくとも0.5ppm、又は少なくとも1ppm、又は少なくとも5ppmであることができる。多くの用途において、炭化チタン粒子の量は少なくとも50ppm、場合によっては少なくとも60ppm、更には少なくとも70ppmであることができる。炭化チタン粒子の最大量は、所望の再加熱速度、又はL*、a*、b*及び他のカラー特性の維持(これらは、用途又は顧客の要求によって異なる可能性がある)のうち、1つ又はそれ以上によって限定される可能性がある。いくつかの実施態様においては、この量は500ppm以下、又は300ppm若しくはそれ以下、又は250ppm以下であることができる。しかし、色度、ヘイズ及び明度が重要な特徴ではない用途においては、炭化チタン粒子の使用量は1,000ppm以下、又は5,000ppm以下、又は更には10,000ppm以下であることができる。本明細書の他の場所で解説するように、炭化チタン粒子を含むコンセントレートを配合する場合には、この量は10,000ppmを超えることさえできる。
炭化チタン粒子をポリエステル組成物中に組み込む方法は限定しない。炭化チタン粒子は、ポリマー反応体系に、重合の間又は後に、ポリマーメルトに、或いはボトルプレフォームを製造する射出成形機中の成形用粉末若しくはペレット又は溶融ポリエステルに添加することができる。これらは、エステル化反応器の入口近傍、エステル化反応器の出口近傍、エステル化反応器の入口と出口の間の点、再循環ループの任意の点、プレポリマー反応器の入口近傍、プレポリマー反応器の出口近傍、プレポリマー反応器の入口と出口との間の点、重縮合反応器の入口近傍、又は重縮合反応器の入口と出口との間の点を含む(これらに限定しない)位置で添加できる。
炭化チタン粒子は、PETのようなポリエステルポリマーに添加し、そして、射出成形機中の溶融ポリマーへの炭化チタン粒子の供給を含む任意の方法によって、又は炭化チタン粒子と射出成形機へのPET供給材料とを、溶融ブレンド若しくはペレットのドライブレンドのいずれかによって合することによって、射出成形機に供給することができる。
別法として、炭化チタン粒子は、場合によっては燐酸と一緒にしたエチレングリコール供給材料を用い且つそれを通すなどしてエステル化反応器へ、プレポリマー反応器へ、重縮合反応器へ、又固相化用反応器中の固体ペレットへ、或いはこれらの段階のいずれかの間の任意の点で添加できる。これらの場合は、いずれも、炭化チタン粒子は、PET又はその前駆体と稀釈せずに、PETを含むコンセントレートとして又はキャリヤーで稀釈された形で合することができる。キャリヤーはPETに対して反応性であることもできるし、又は非反応性であることもできる。炭化チタン粒子(稀釈しないまま、コンセントレート中又はキャリヤー中のいずれであっても)とバルクポリエステルは、混合前に乾燥させることができる。これらは、乾燥空気又は窒素のような他の不活性ガスの雰囲気中で且つ所望ならば減圧下で乾燥させることができる。
ポリマーの色に対する再加熱添加剤の影響は、三刺激カラースケール、例えばCIE L***スケールを用いて判定できる。L*値は0〜100の範囲であり、光に対する暗さを判定できる。a*値は、赤色〜緑色を判定でき、正の値は赤色であり、負の値は緑色である。b*値は、黄色〜青色を判定でき、黄色は正の値を有し、青色は負の値を有する。
測色の理論及び実施は、Fred W. Billmeyer,Jr.によってPrinciples of Color Technology,25〜66頁(1981)(John Wiley & Sons,New York)により詳細に解説されており、これを引用することによって本明細書中に組み入れる。
本明細書中で解説した、20オンス・ボトルプレフォームについて測定されるポリエステル組成物に関するL*値は一般的に60.0超、より好ましくは少なくとも65.0、更に好ましくは少なくとも70.0でなければならない。特定のL*明度の指定は、特定の側壁断面厚を有するプレフォームを実際に使用することを意味するのではなく、L*を測定する場合には、その組成物のL*の試験及び評価のみを目的として、実際に使用するポリエステル組成物を射出成形して0.154インチの厚さを有するプレフォームを作ることを意味する。
公称側壁断面厚が0.154インチである20オンス・ボトルプレフォームにおいて測定される、望ましいポリエステル組成物の色度は、一般に、好ましくは約−1.9〜約+0.5、又は約−1.5〜約+0.1の範囲のa*座標値によって示される。b*座標値に関しては、−3.0から又は−0.1から、+5.0未満又は+4.0未満又は+3.8未満又は2.6未満の正の値までの範囲のb*座標値を有するプレフォームを作るのが一般に望ましい。
*、a*及びb*カラー値の測定は、以下の方法に従って実施する。b*色度の測定に用いる計測器は、CIE Lab Scale(L*,a*,b*)、D65(ASTM)光源、観測者10°及び積分球の形状を用いるHunterLab UltraScan XE,モデルU3350の性能を有する必要がある。透明なプラック、フィルム、プレフォーム、ボトルを、ASTM−D1746の”Standard Test Method for Transparency of Plastic Sheeting”に基づいて透過モードで試験する。測色用計測器は、ASTM E1164の”Standard Practice for Obtaining Spectrophotometric Data for Object−Color Evaluation”に基づいてセットアップする。
より詳細には、サンプルがプレフォーム又はボトルのいずれかであるかに応じて、以下の試験方法を用いることができる。測色は、拡散/8°(照明/視野角)球光学的形状を用いるHunterLab UltraScan XE(Hunter Associates Laboratory,Inc.,Reston VA)、又はこれらの同一の基本性能を有する同等の装置を用いて実施しなければならない。使用するカラースケールは、CIE L***スケールであり、D65光源及び観測者10°を指定する。
0.846インチの平均外径及び0.154インチの壁厚を有するプレフォームを、ASTM D1746の”Standard Test Method for Transparency of Plastic Sheeting”を用いて正透過モードで測定する。プレフォームを、プレフォームホルダーを用いて計測器(HunterLabから入手可能)中の所定の位置に固定し、三重反復試験測定値を平均する。サンプルは各試験間においてその中心軸の回りに90°回転させる。
この説明全体に記載した極限粘度数(intrinsic viscosity)(It.V.)値は、25℃において60/40wt/wtフェノール/テトラクロロエタン中で測定されたインヘレント粘度(inherent viscosity)(Ih.V.)から計算されたものをdL/g単位で示してある。インヘレント粘度は、測定された溶液粘度から計算する。下記式は、これらの溶液粘度測定値と、Ih.V.までの及びIh.V.からIt.V.までのその後の計算値を記載する。
ηint=[ln(ts/t0)]/C
[式中、ηint=0.50g/100mL(フェノール60%及び1,1,2,2−テトラクロロエタン40%)のポリマー濃度における25℃でのインヘレント粘度
ln=自然対数
s=毛細管を通るサンプルの流下時間
0=毛細管を通る溶媒ブランクの流下時間
C=溶媒100mL当たりのポリマー(g)の濃度(0.50%)]。
極限粘度数は、ポリマーの比粘度(specific viscosity)の無限稀釈における極限値である。これは以下の式によって定義される。
ηint=lim(ηsp/C)=lim ln(ηr/C)
C→0 C→0
[式中、ηint=極限粘度数
ηr=相対粘度(relative viscosity)=ts/t0
ηsp=比粘度=ηr−1]。
計測器の較正は、標準対照材料を反復試験し、次いで適当な数式を適用して「許容」I.V.値を得ることを含む。
較正係数=対照材料の許容IV/反復測定値の平均
修正IhV=計算IhV×較正係数
極限粘度数(ItV又はηint)は、Billmeyer式を用いて以下のようにして概算できる。
ηint=0.5[e0.5×修正IhV−1]+(0.75×修正IhV)。
従って、窒化チタン粒子を含むポリエステル組成物によって提供される有益な特徴は、これらの組成物及びこれらの組成物から製造されるプレフォームが、20オンス・ボトルプレフォーム再加熱改良温度(Reheat Improvement Temperature)(RIT)として表される再加熱速度が、再加熱添加剤を含まない対照サンプルに比較して改良されていることである。
本明細書中に記載し且つ「特許請求の範囲」に記載した組成物の再加熱速度又はRITを測定するために、ここではRITに関する以下の試験を用いる。20オンス・プレフォーム(外径0.846インチ及び側壁断面厚0.154インチを有する)を、Sidel SBO2/3ブロー成形ユニットのオーブンバンクに通す。Sidelブロー成形ユニットのランプ設定を表Iに示す。ヒーター中におけるプレフォーム加熱時間は38秒であり、石英赤外線ヒーターへの出力は64%に設定する。
Figure 2008519883
前記試験において、5個1組の20オンス・ボトルプレフォームを、石英赤外線ヒーターの前に通し、プレフォームの表面温度を測定する。全てのプレフォームを、一貫した方法で試験する。次いで、再加熱添加剤を含む目標サンプルのプレフォーム表面温度の差を、再加熱添加剤を含まない同じポリマーの場合と比較することによって、プレフォーム再加熱改良温度(RIT)を計算する。RIT値が高いほど、組成物の再加熱速度は速い。
従って、種々の実施態様において、炭化チタン粒子を含む、本発明に係るポリエステル組成物の20オンス・ボトルプレフォーム再加熱改良温度(RIT)は約0.1〜約5℃、又は5〜9℃であることができる。
いくつかの実施態様において、炭化チタン粒子を含むポリエステル組成物及びこれらの組成物から製造されたプレフォームは、4.0未満、又は3.8未満、又は3.0未満であって且ついかなる場合でも−0より大きいb*色度を有することができる。同様に、本発明に係るポリエステル組成物からのプレフォームは、少なくとも60、又は少なくとも65、又は少なくとも70のL*明度を有することができる。
本発明者らは、本発明に係るポリエステル組成物が、従来の再加熱添加剤を含むポリエステル組成物に比べて改良された固相化安定性を有することができることを確認している。「固相化安定性(solid−stating stability)」とは、ポリマーが加工の間に空気漏れがある状態で固相重合された後に再加熱速度にほとんど又は全く変化がないことを意味する。ボトルブロー成形プロセスには一定の再加熱速度が重要である。アンチモン金属と同様に、再加熱添加剤の酸化が原因で再加熱速度が変化する場合には、プレフォーム間における一貫したプレフォーム表面温度を維持するためにオーブン出力設定を絶えず調節しなければならない。
本発明によれば、種々の実施態様において、従って、少なくとも0.05重量%又は少なくとも2重量%で且つ約20重量%以下又は35重量%以下の量(コンセントレート組成物の重量に基づく)の炭化チタン粒子と、少なくとも65重量%又は少なくとも80重量%又は99重量%以下若しくはそれ以上の量(コンセントレート組成物の重量に基づく)の、ポリエステル、ポリオレフィン又はポリカーボネートのような、25℃、1気圧において通常は固体の熱可塑性ポリマーを含むコンセントレート組成物が提供される。このコンセントレートは、液体、溶融状態又は固体の形態であることができる。プレフォームへのポリマーの加工業者は、射出成形段階において炭化チタン粒子をバルクポリエステルに、液体の溶融形態で又は固体ブレンドとして、連続的又は断続的に添加し、且つ更に、最終用途及び顧客の要求に適合するようにコンセントレートの量を計量供給することによって、プレフォーム中に含まれる炭化チタン粒子の量を調整するという柔軟性を有する。
コンセントレートは、一軸又は二軸スクリュー押出機中で炭化チタン粒子をポリカーボネート、ポリエステル、ポリオレフィン又はこれらの混合物のようなポリマーと混合し、そして場合によってはこれに他の再加熱添加剤を配合することによって製造できる。適当なポリカーボネートは、ビスフェノールAポリカーボネートである。適当なポリオレフィンとしては、ポリエチレン及びポリプロピレン並びにそれらのコポリマーが挙げられるが、これらに限定するものではない。溶融温度は、少なくともポリマーの融点の温度でなければならない。PETのようなポリエステルに関しては、溶融温度は典型的には250〜310℃の範囲である。好ましくは、溶融配合温度は可能な限り低く保つ。押出物は、ストランドの形態のような任意の形態で引き出し、切断のような通常の方法に従って回収できる。
コンセントレートは、最終製品に使用するのと同様なポリエステル中で製造できる。しかし、場合によっては、コンセントレート中にポリオレフィンのような別のポリマーを使用するのが有利なこともある。ポリオレフィン/炭化チタン粒子コンセントレートをポリエステルとブレンドする場合には、ポリオレフィンはバルクポリエステルのための成核剤として組み込むことができる。
コンセントレートは、バルクポリエステルに又はPET製造の異なる段階の任意の時点で、コンセントレートがバルクポリエステル又はその前駆体と相溶性になるような方法で添加できる。例えば、添加点又はコンセントレートのIt.V.は、ポリエチレンテレフタレートのIt.V.及びコンセントレートのIt.V.が同様である、例えば25℃において60/40wt/wtフェノール/テトラクロロエタン溶液中で測定した場合に+/−0.2It.V.であるように選ぶことができる。コンセントレートは、重縮合段階における製造中のポリエチレンテレフタレートの典型的なIt.V.に適合するように、0.3〜1.1dL/gの範囲のIt.V.で製造できる。別法として、コンセントレートは、射出成形段階で使用する固相化ペレットのIt.V.と同様なIt.V.(例えば、0.6〜1.1dL/gのIt.V.)で製造できる。
ポリエステル組成物の性能特性を向上させるために、本発明のポリマー組成物に他の成分を添加することができる。例えば結晶化助剤、耐衝撃性改良剤、表面潤沢剤、嵌め外し剤(denesting agent)、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、触媒失活剤、着色剤、成核剤、アセトアルデヒド低下化合物、他の再加熱向上用助剤(reheat enhancing aid)、充填剤、耐摩耗添加剤などを含ませることができる。樹脂は、少量の分岐剤、例えば三官能価又は四官能価コモノマー、例えばトリメリット酸無水物、トリメチロールプロパン、ピロメリット酸二無水物、ペンタエリスリトール及び当業界で一般的に知られた他のポリエステル形成性多酸若しくはポリオールを含むこともできる。全てのこれらの添加剤及び多くの他の添加剤並びにそれらの利用法は、当業界でよく知られている。これらの化合物はいずれも本発明において使用できる。
本発明のポリエステル組成物は、包装容器の製造に使用するプレフォームの形成に使用できる。プレフォームは、典型的には、プレフォームを石英赤外線加熱ランプの列に通し、プレフォームをボトル金型中に配置し、次いで金型の開口端を通して加圧空気を吹き込むによって、ポリマー組成物のガラス転移温度より高温に加熱する。
本発明のポリエステル組成物からは、種々の他の物品を製造できる。物品としては、シート、フィルム、ボトル、トレイ、他のパッケージング、ロッド、チューブ、リッド及び射出成形品が挙げられる。本発明のポリエステル組成物からは、任意の型のボトルを製造できる。従って、一実施態様において、水の収容に適した、PETから製造された飲料ボトルを提供できる。別の実施態様において、ボトル中に熱間充填される飲料を収容するのに適した熱硬化飲料ボトルが提供される。更に別の実施態様において、ボトルは炭酸清涼飲料の収容に適する。
本発明において使用する炭化チタン粒子再加熱添加剤は、成形品(プレフォーム)の再加熱速度、明度及び色度に影響を与える。これらの性能特性の任意の1つ又はそれ以上は、使用する再加熱添加剤の量を変えることによって、又は粒子サイズ若しくは粒子サイズ分布を変化させることによって調節できる。
本発明はまた、液体又は固体バルクポリエステル及び液体、溶融又は固体ポリエステルコンセントレート組成物をプレフォーム製造用の機械に供給することを含む、ポリエステルプレフォームの製造方法を提供する。このコンセントレートについては、本明細書中の他の場所に記載してある。本発明によれば、コンセントレートを、プレフォームを製造するための段階において添加できるだけでなく、他の実施態様においては、コンセントレートポリエステル組成物を未使用ポリエステルポリマーの製造のための溶融相に添加することを含むポリエステル組成物の製造方法も提供される。このコンセントレートは、炭化チタン粒子及び少なくとも65重量%のポリエステルポリマーを含む。別法として、炭化チタン粒子を再生PETに添加することもできる。
本発明に係るポリエステル組成物は、良好な再加熱速度と共に、許容され得るカラー特性を有する。得られるポリマーはまた、優れた固相化安定性を有することができる。
本発明の更に別の実施態様において、5℃又はそれ以上のRIT及び60.0又はそれ以上のL*値を有するプレフォームから製造された、ポリエステル飲料ボトルが提供される。
前記の各実施態様において、炭化チタン粒子を含むそれらの組成物だけでなく、それぞれの製造方法、並びにプレフォーム及び物品、詳細にはプレフォームからブロー成形されたボトルを包含する追加の実施態様も更に提供される。
本発明のポリエステル組成物は、ポリマーのポリエステル成分が、ポリマーの重量に基づき、少なくとも30重量%又は少なくとも50重量%又は少なくとも80重量%又は更には90重量%若しくはそれ以上の量で存在するならば、場合によっては任意の数の成分を任意の量で含む任意の熱可塑性ポリマーであることができ、ポリマーの主鎖は、典型的には、テレフタレート又はナフタレン反復単位を含む。
適当なポリエステルポリマーの例としては、以下の1種又はそれ以上が挙げられる:PET、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリ(1,4−シクロ−ヘキシレンジメチレン)テレフタレート(PCT)、ポリ(エチレン−コ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)(PETG)、コポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレン/エチレンテレフタレート)(PCTG)及びそれらのブレンド又はそれらのコポリマー。ポリエステル組成物の形態は限定しないが、製造プロセスにおけるメルト又は射出成形機中に見られるような重合後の溶融状態並びに液体、ペレット、プレフォーム及び/又はボトルの形態が挙げられる。輸送及び加工を容易にするために、ポリエステルペレットは、25℃、1気圧において固体として単離できる。ポリエステルペレットの形状は限定せず、典型的には、規則的な又は不規則な形状の離散粒子であり、シート、フィルム又は繊維とは区別されることができる。
更に、本明細書中で使用する用語「ポリエステル」は、ポリエーテルエステル、ポリエステルアミド及びポリエーテルエステルアミドを含む(これらに限定するものではない)ポリエステル誘導体を含むものであることを理解すべきである。従って、簡単にするために、本明細書及び「特許請求の範囲」の全体において、用語「ポリエステル」、「ポリエーテルエステル」、「ポリエステルアミド」及び「ポリエーテルエステルアミド」は同義で使用でき、典型的には「ポリエステル」と称するが、個々のポリエステル種は出発原料、即ちポリエステル前駆体反応体及び/又は成分によって異なることがわかる。
ポリエステル組成物内部の炭化チタン粒子の位置は限定しない。炭化チタン粒子は、ポリエステルポリマー、ペレット、プレフォーム又はボトルの上又は内部の任意の位置に配置することができる。好ましくは、ペレットの形態のポリエステルポリマーは、連続相を形成する。連続相の「内部」への分布とは、炭化チタン粒子が少なくとも、ペレットの横断切片の一部の内部に見られることを意味する。炭化チタン粒子はポリエステルポリマーの内部にランダムに分布させることもできるし、不連続な領域内に分布させることもできるし、又はポリマーの一部の内部にのみ分布させることもできる。好ましい実施態様において、炭化チタン粒子は、炭化チタン粒子をメルトに添加することによる、又は炭化チタン粒子を固体ポリエステル組成物と混合してから溶融及び混合を行うことによるようにして、ポリエステルポリマー組成物全体にランダムに配置する。
炭化チタン粒子は、許容され得るプレフォームカラー特性を保持しながら、少なくとも3℃又は少なくとも5℃又は少なくとも9℃の20オンス・ボトルプレフォームRITを達成するような量で添加することができる。
従って、ポリエステル組成物(本明細書中の他の場所で解説したポリエステルコンセントレート組成物以外)、プレフォーム及び容器中の炭化チタン粒子の適当な量は、ポリエステル組成物中のポリマーの重量に基づき、約0.5〜約500ppmの範囲、又は既述の通りであることができる。使用する炭化チタン粒子の量は、炭化チタン粒子の型及び量、粒子の粒子サイズ、表面積及び形態並びに所望の再加熱速度改良レベルによって異なり得る。
粒子サイズは、レーザー回折式粒子サイズ分布計、又は走査型若しくは透過電子顕微鏡法で測定することができる。別法として、粒子サイズは、メッシュを通して篩い分けされた粒子の百分率と相関させることができる。少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%の粒子がASTM−E11 140の篩を通って落下する粒子サイズ分布を有する炭化チタン粒子が、再加熱剤としての使用に適する。少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%の粒子がASTM−E11 325の篩を通って落下する粒子サイズ分布を有する炭化チタン粒子もまた、再加熱剤としての使用に適する。
本発明において使用する炭化チタン粒子は、プレフォームの再加熱速度を増加させるだけでなく、L*を許容レベル未満に低下させないことによってプレフォーム及びボトルの明度に対する影響がごくわずかである。
種々の他の実施態様において、メルト、ペレット、シート、プレフォーム及び/又はボトルの形態のいずれであっても、100μm未満若しくは50μm未満若しくは1μm未満又はそれ以下のd50粒子サイズを有する炭化チタン粒子を少なくとも0.5ppm又は少なくとも50ppm又は少なくとも100ppm含むポリエステル組成物が提供され、前記ポリエステル組成物は、70若しくはそれ以上のプレフォームL*値及び少なくとも5℃のRITを有する。
本発明の種々の実施態様によれば、炭化チタン粒子は、重合過程の任意の点で、例えばエステル化ゾーンに、プレポリマーゾーン及び仕上げゾーンからなる重縮合ゾーンに、ペレット化ゾーンに又はその前に、並びにこれらのゾーンの間の任意の点で添加することができる。炭化チタン粒子はまた、固相化反応器から出つつある固相化ペレットに添加することができる。更に、炭化チタン粒子は、射出成形機への他の供給材料と一緒にPETペレットに添加することもできるし、又は射出成形機に別々に供給することもできる。明確にすると、炭化チタン粒子は、ポリエステル組成物をペレットへと固化及び分離することなく、溶融相において又は射出成形機に添加することができる。従って、炭化チタン粒子は、プレフォームの製造プロセスの任意の点でメルト−金型プロセスにおいて添加することもできる。いずれの場合にも、添加点において、炭化チタン粒子は、稀釈されていない粉末として、又は液体で、又はポリマーコンセントレートとして添加することができ、且つ未使用又は再生PETに添加することができ、或いはPETポリマーキャリヤーとして未使用又は再生PETを用いてポリマーコンセントレートとして添加することができる。
他の実施態様において、本発明は、ジアルキルテレフタレート若しくはジアルキルナフタレートをエステル交換することによって又はテレフタル酸若しくはナフタレンジカルボン酸を直接エステル化することによって製造されたポリアルキレンテレフタレート又はナフタレートポリマーのような、炭化チタン粒子を含むポリエステル組成物の製造方法に関する。
従って、ジアルキルテレフタレート若しくはナフタレートをジオールとエステル交換するか又はテレフタル酸若しくはナフタレンジカルボン酸をジオールで直接エステル化し、プレポリマーゾーン後のポリアルキレンテレフタレート若しくはナフタレートの製造のための溶融相に、又はポリアルキレンテレフタレート若しくはナフタレート固体に、又はボトルプレフォーム製造用の射出成形機に炭化チタン粒子を添加することによる、ポリアルキレンテレフタレート若しくはナフタレートポリマー組成物の製造方法が提供される。
これらの方法の実施態様のそれぞれを、ポリエステルポリマーの説明と共に、これから更に詳細に説明する。
ポリエステルポリマーは、PET、PEN又はそれらのコポリマー若しくは混合物であることができる。好ましいポリエステルポリマーは、ポリエチレンテレフタレートである。本明細書中で使用する「ポリアルキレンテレフタレートポリマー」又は「ポリアルキレンナフタレートポリマー」は、ポリアルキレンテレフタレート単位又はポリアルキレンナフタレート単位を、それぞれ、ポリマー中の単位の総モルに基づき、少なくとも60モル%の量で有するポリマーを意味する。従って、ポリマーは、反応混合物に添加された成分のモル%によって測定した場合に、エチレンテレフタレート又はナフタレート単位を少なくとも85モル%又は少なくとも90モル%又は少なくとも92モル%又は少なくとも96モル%の量で含むことができる。従って、ポリエチレンテレフタレートポリマーは、エチレンテレフタレート単位及びアルキレングリコール又はアリールグリコールと脂肪族又はアリールジカルボン酸に由来する他の単位のコポリエステルを含むことができる。
いくつかの例においてポリエチレンテレフタレートに言及しているが、ポリマーはポリアルキレンナフタレートポリマーであることもできることを理解されたい。
ポリエチレンテレフタレートは、少なくとも60モル%の又は少なくとも70%の又は少なくとも85モル%の又は少なくとも90モル%の、多くの用途では少なくとも95モル%のテレフタル酸又はC1−C4ジアルキルテレフタレートを含む二酸又はジエステル成分と、少なくとも60モル%又は少なくとも70モル%又は少なくとも85モル%又は少なくとも90モル%、多くの用途では少なくとも95モル%のエチレングリコールを含むジオール成分とを反応させることによって製造できる。二酸成分がテレフタル酸であり且つジオール成分がエチレングリコールであるのが好ましい。全二酸成分のモル百分率は合計で100モル%となり、全ジオール成分のモル百分率も合計で100モル%となる。
ポリエステルペレット組成物は、ポリアルキレンテレフタレート、PEN、又はそれらの混合物と、ポリカーボネート及びポリアミドのような他の熱可塑性ポリマーとの混合物を含むことができる。多くの場合において、ポリエステル組成物は、ポリアルキレンテレフタレートポリマー若しくはPENポリマーを大部分、又はポリマー(充填剤、コンパウンド、無機化合物若しくは粒子、繊維、耐衝撃性改良剤又は不連続相を形成する可能性のある他のポリマーを除く)の重量に基づき、少なくとも80重量%若しくは少なくとも95重量%の量で含むのが好ましい。テレフタル酸に由来する単位の他に、本発明のポリエステルの酸成分は、1種又はそれ以上の他のジカルボン酸、例えば炭素数が好ましくは8〜14の芳香族ジカルボン酸、炭素数が好ましくは4〜12の脂肪族ジカルボン酸又は炭素数が好ましくは8〜12の脂環式ジカルボン酸で改質するか、或いはそれと置き換えることができる。
酸成分に有用なジカルボン酸単位の例は、フタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキサン二酢酸、ジフェニル−4,4’−ジカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸などからの単位であり、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸及びシクロヘキサンジカルボン酸が好ましい。
これらの酸の対応する酸無水物、エステル及び酸塩化物の使用を用語「ジカルボン酸」に含めることを理解されたい。
エチレングリコールに由来する単位の他に、本発明のポリエステルのジオール成分は、炭素数が好ましくは6〜20の脂環式ジオール及び炭素数が好ましくは2〜20の脂肪族ジオールを含むその他のジオールからの単位で改質するか、又はそれと置き換えることができる。このようなジオールの例としては以下のものが挙げられる:ジエチレングリコール(DEG);トリエチレングリコール;1,4−シクロヘキサンジメタノール;プロパン−1,3−ジオール;ブタン−1,4−ジオール;ペンタン−1,5−ジオール;ヘキサン−1,6−ジオール;3−メチルペンタンジオール−(2,4);2−メチルペンタンジオール−(1,4);2,2,4−トリメチルペンタン−ジオール−(1,3);2,5−エチルヘキサンジオール−(1,3);2,2−ジエチルプロパン−ジオール−(1,3);ヘキサンジオール−(1,3);1,4−ジ−(ヒドロキシエトキシ)−ベンゼン;2,2−ビス−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−プロパン;2,4−ジヒドロキシ−1,1,3,3−テトラメチル−シクロブタン;2,2−ビス−(3−ヒドロキシエトキシフェニル)−プロパン;及び2,2−ビス−(4−ヒドロキシプロポキシフェニル)−プロパン。
本発明のポリエステル組成物は、エステル化及び重縮合を行うのに充分な、当業界でよく知られた従来の重合法によって製造できる。ポリエステルの溶融相製造方法は、エステル化ゾーンにおける、場合によってはエステル化触媒の存在下での、ジカルボン酸とジオールとの直接縮合と、それに続くプレポリマーゾーン及び仕上げゾーンにおける重縮合触媒の存在下での重縮合;又はエステル化ゾーンにおける、通常はエステル交換触媒の存在下でのエステル交換と、それに続く重縮合触媒の存在下での予備重合及び仕上げを含み、いずれも場合によってはその後に公知方法に従って固相化を行うことができる。溶融相及び/又は固相重縮合の後では、ポリエステルポリマー組成物は、典型的には、前駆体ペレットとしては0.55〜約0.70dL/gの範囲の極限粘度数(It.V.)を、固相化ペレットとしては約0.70〜約1.1dL/gの範囲のIt.V.を有する。
更に説明すると、1種若しくはそれ以上のジカルボン酸、好ましくは芳香族ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体と1種又はそれ以上のジオールとの混合物を、約200〜300℃、典型的には240〜290℃の温度において、約1〜約70psigの圧力で運転されるエステル化反応器に連続供給する。反応体の滞留時間は典型的には約1〜5時間の範囲である。通常、ジカルボン酸は高圧で約240〜約270℃の温度において、1種又は複数のジオールで直接エステル化させる。エステル化反応は、少なくとも60%のエステル化度に達するまで続けるが、より典型的には少なくとも85%のエステル化度に達して所望のモノマーを生成するまで続ける。エステル化モノマー反応は典型的には直接エステル化法においては触媒せず、エステル交換法においては触媒する。場合によっては、重縮合触媒をエステル化/エステル交換触媒と共にエステル化ゾーンにおいて添加することができる。
使用できる典型的なエステル化/エステル交換触媒としては、亜鉛、マンガン若しくはマグネシウムの酢酸塩若しくは安息香酸塩と及び/又は当業者によく知られた他のこのような触媒材料と別々に又は場合によっては組合せて使用されるチタンアルコキシド、ジブチル錫ジラウレートが挙げられる。燐含有化合物及びコバルト化合物もまた、エステル化ゾーンに存在できる。エステル化ゾーンにおいて形成される、得られる生成物は、ビス(2−ヒドロキシエチル)テレフタレート(BHET)モノマー、低分子量オリゴマー、DEG及び縮合副生成物としての水、それと共に、触媒と着色剤又はリン含有化合物のような他の化合物との反応によって形成される他の微量の不純物を含む。BHET及びオリゴマー種の相対量は、その方法が直接エステル化法(その場合には、オリゴマー種の量が多く、主な種として存在することさえある)であるか又はエステル交換法(その場合には、BHETの相対量がオリゴマー種よりも多い)であるかによって異なるであろう。水は、エステル化反応の進行につれて除去し、過剰のエチレングリコールは除去して、良好な平衡条件をもたらす。エステル化ゾーンは典型的には、モノマーとオリゴマーの混合物を、もしあれば、一連の1つ又はそれ以上の反応器中で連続的に生成する。別法として、モノマーとオリゴマーの混合物を、1つ又はそれ以上の回分式反応器中で生成し得るであろう。
しかし、PENの製造方法においては、反応混合物はビス(2−ヒドロキシエチル)ナフタレートのようなモノマー種及びその対応するオリゴマーを含むであろうことがわかっている。エステルモノマーが所望のエステル化度に達したら、それをエステル化ゾーンのエステル化反応器から、プレポリマーゾーン及び仕上げゾーンからなる重縮合ゾーンに移す。
重縮合反応は、予備重合ゾーンの溶融相で開始して、継続し、そして仕上げゾーンの溶融相で仕上げる。その後にメルトをチップ、ペレット又は任意の他の形状の前駆体固体へと固化させることができる。便宜上、固体をペレットと称するが、ペレットは任意の形状、構造又はコンシステンシーを有することができることがわかる。所望ならば、重縮合反応は、固相化ゾーン中で前駆体ペレットを固相化することによって継続することができる。
プレポリマーゾーン及び仕上げゾーンについて言及したが、いずれのゾーンも、異なる条件で動作する一連の1つ若しくはそれ以上の異なった反応器を含むこともできるし、又はそれらのゾーンは、単一の反応器中で異なる条件で行われる1つ若しくはそれ以上のサブ段階を用いて1つの反応器中に合することもできる。即ち、プレポリマー段階は、連続して運転される1つ若しくはそれ以上の反応器、1つ若しくはそれ以上の回分式反応器、又は更には単一反応器中で行われる1つ若しくはそれ以上の反応工程若しくはサブ段階の使用を含むことができる。いくつかの反応器の設計において、反応時間の点から見て、予備重合ゾーンは重縮合の前半に相当し、仕上げゾーンは重縮合の後半に相当する。他の反応器の設計は滞留時間を、予備重合ゾーンと仕上げゾーンの間で約2:1の比に調節することができるが、予備重合ゾーンと仕上げゾーンとの、全ての設計における共通の違いは、仕上げゾーンが予備重合ゾーン中の運転条件よりも高い温度、低い圧力及び速い表面更新速度で運転されることである。一般に、予備重合ゾーン及び仕上げゾーンは1つの又は一連の1つより多い反応器を含み、予備重合反応器及び仕上げ反応器は、ポリエステルポリマーの製造のための連続プロセスの一部として直列に配列する。
当業界において低重合器としても知られる予備重合ゾーンにおいては、低分子量のモノマー及び少量のオリゴマーを、触媒の存在下で重縮合によって重合させて、ポリエチレンテレフタレートポリエステル(又はPENポリエステル)を生成する。触媒をモノマーエステル化段階で添加しなかった場合には、触媒はこの段階で添加して、モノマーと低分子量オリゴマーとの反応を触媒して、プレポリマーを形成すると共に、ジオールを副生成物として分離する。重縮合触媒をエステル化ゾーンに添加した場合には、典型的にはジオールとブレンドし、ジオール供給材料としてエステル化反応器中に供給する。燐含有化合物、コバルト化合物及び着色剤のような他の化合物も、予備重合ゾーンにおいて添加できる。しかし、これらの化合物は、予備重合ゾーンの代わりに又は予備重合ゾーンに加えて仕上げゾーンにおいても添加することができる。
典型的なDMTに基づく方法において、当業者ならば、他の触媒材料並びに触媒材料及び他の成分の添加点が、典型的な直接エステル化方法とは異なることがわかる。
典型的な重縮合触媒としては、得られるポリエステルポリマーの重量に基づき、0.1〜1,000ppmの範囲の量のアンチモン、チタン、ゲルマニウム、亜鉛及び錫の化合物が挙げられる。予備重合ゾーンに添加する通常の重合触媒は、アンチモン系重合触媒である。適当なアンチモン系触媒としては、当業界で認められているアンチモン(III)及びアンチモン(V)化合物、特にジオール可溶性アンチモン(III)及びアンチモン(V)化合物が挙げられ、アンチモン(III)が最も一般的に使用される。他の適当な化合物としては、ジオールと反応するがジオール中に必ずしも溶解しないそれらのアンチモン化合物が挙げられ、このような化合物の例には酸化アンチモン(III)がある。適当なアンチモン触媒の具体例としては、酸化アンチモン(III)及び酢酸アンチモン(III)、グリコール酸アンチモン(III)、アンチモン(III)エチレングリコキシド及びそれらの混合物が挙げられ、酸化アンチモン(III)が好ましい。アンチモン触媒の好ましい添加量は、得られるポリエステルの重量に基づき、約75〜約400ppmのアンチモンレベルを生じるのに有効な量である。
このプレポリマー重縮合段階は一般に一連の2つ又はそれ以上の容器を使用し、約250〜305℃の温度で約1〜4時間行う。この段階の間に、モノマー及びオリゴマーのIt.V.は典型的にはせいぜい約0.35dL/gまでしか上昇しない。反応を完了に向かわせるために、ジオール副生成物は、15〜70トルの範囲の適用真空を用いてプレポリマーメルトから除去する。この際、ポリマーメルトは、典型的には、ポリマーメルトからのジオールの逃散を促進するために及び高粘性ポリマーメルトが重合容器を通って移動するのを助けるために、撹拌する。ポリマーメルトが逐次反応器中に供給されるにつれて、ポリマーメルトの分子量、従って、極限粘度数は増加する。各逐次反応器中の重合度をより大きくできるように、一般に、各反応器の温度を上昇させ、圧力を低下させる。しかし、グリコール類、水、アルコール類、アルデヒド及び他の反応生成物の除去を促進するために、反応器は典型的には真空下で運転するか、又は不活性ガスでパージする。不活性ガスは、反応条件において望ましくない反応又は生成物特性を生じない任意の気体である。適当な気体としては、二酸化炭素、アルゴン、ヘリウム及び窒素が挙げられるが、これらに限定しない。
典型的にはせいぜい0.35dL/gのIt.V.が得られたら、プレポリマーはプレポリマーゾーンから仕上げゾーンに供給する。仕上げゾーンにおいて、メルトのIt.V.が予備重合ゾーン中のメルトのIt.V.(典型的には0.30dL/gであるが、通常は0.35dL/g以下)から約0.50〜約0.70dL/gの範囲のIt.V.に増加されるまで、予備重合ゾーンに存在するよりも高温の、約280〜305℃の範囲内の値まで昇温された1つ又はそれ以上の仕上げ容器中で重縮合の後半を続ける。当業界においては一般的に「高重合器」、「仕上げ機」又は「重縮合器」として知られる最終反応器を、予備重合ゾーン中で使用するよりも低い圧力、典型的には約0.8〜4.0トルの範囲内の圧力で運転する。仕上げゾーンは典型的にはプレポリマーゾーンと同じ基本的な化学反応を伴うが、分子のサイズ、従って、粘度が異なるという事実は、反応条件も異なることを意味する。しかし、プレポリマー反応器と同様に、1つ又は複数の仕上げ反応器のそれぞれをフラッシュ容器に接続し、エチレングリコールの除去を促進するために、典型的には、それぞれを撹拌する。
連続方法における、重縮合反応器中の滞留時間並びにエステル化ゾーン中へのエチレングリコール及びテレフタル酸の供給速度は、ある程度はポリエチレンテレフタレートポリエステルの目標分子量に基づいて決定する。分子量はポリマーメルトの極限粘度数に基づいて容易に測定できるので、一般に、ポリマーメルトの極限粘度数を用いて、重合条件、例えば温度、圧力、反応体の供給速度及び重縮合容器内の滞留時間を決定する。
仕上げ機中で所望のIt.V.が得られたら、メルトをペレット化ゾーンに供給し、そこで濾過し、所望の形態に押出する。本発明のポリエステルポリマーは、指定寸法より大きい粒子を除去するために濾過し、その後に溶融相で押出を行って、ポリマーシート、フィラメント又はペレットを形成する。このゾーンを「ペレット化ゾーン」と称するが、このゾーンは、メルトをペレットの形状に固化することに限定せず、任意の望ましい形状への固化を含むことがわかる。ポリマーメルトは、重縮合の直後に押出するのが好ましい。押出後、ポリマーを、好ましくは水を噴霧するか又は水桶に浸漬することによって急冷して、固化を促進する。固化された縮合ポリマーを、ペレットを含む任意の所望の形状に切断する。
当業者に知られるように、縮合ポリマーから形成されたペレットは、場合によっては固相化ゾーンに供することができ、そこで、固体を最初に結晶化し、続いて固相重合(SSP)を行い、溶融相から出ていくIt.V.から目的とする最終用途に有用な、所望のIt.V.までポリエステル組成物固体のIt.V.を更に増加させる。典型的には、固相化ポリエステル固体のIt.V.は、0.70〜1.15dL/gの範囲である。典型的なSSPプロセスにおいては、結晶化ペレットは、180〜220℃に加熱された窒素ガス対向流に、It.V.を所望の目標値まで増加させるのに必要な時間にわたって供する。
その後、ポリエステルポリマー固体(固相化されたものでもされていないものでも)を再溶融させ且つ再押出して、容器(例えば飲料ボトル)、フィラメント、フィルム又は他の用途のような製品を形成する。この段階において、ペレットは、典型的には、ボトルに延伸ブロー成形されるプレフォームの製造に適当な射出成形機に供給する。
前述のように、炭化チタン粒子は、溶融相又はその後の任意の点で、例えばエステル化ゾーンに、予備重合ゾーンに、仕上げゾーンに若しくはペレット化ゾーンに、又はこれらのゾーンのそれぞれの間の任意の点で、例えば計量供給装置、パイプ及びミキサーに添加することができる。炭化チタン粒子は、また、固相化ゾーン内部において固相化ゾーン中のペレットに又は固相化反応器から出る際のペレットに添加できる。更に、炭化チタン粒子は、射出成形機への他の供給材料と組合せてペレットに添加することもできるし、又は別々に射出成形機に供給することもできる。
炭化チタン粒子を溶融相に添加する場合には、溶融相において、特にペレット化ゾーンにおいてフィルターを通過できる充分に小さいd50粒子サイズを有する粒子を用いるのが望ましい。このようにして、フィルターにメルトを押し通すのに必要なギアポンプ圧の増加によってわかるようなフィルターの目詰まりを、これらの粒子は起こさないであろう。しかし、所望ならば、炭化チタン粒子は、ペレット化ゾーンのフィルターの後で、押出機の前又は押出機に添加することもできる。
炭化チタン粒子を未使用ポリマーに添加する他に、コンセントレートを作るためであっても、予備重合反応器後の溶融相に又は射出成形ゾーンに稀釈せずに添加する場合であっても、炭化チタン粒子はまた、使用済みの再生(PCR)ポリマーに添加することができる。炭化チタン粒子を含むPCRは未使用バルクポリマーに、固固ブレンドによって又は両固体を押出機に供給することによって添加する。別法として、炭化チタン粒子を含むPCRポリマーは、予備重合ゾーンと仕上げゾーンとの間の、未使用ポリマーを製造するための溶融相に添加するのが有利である。予備重合ゾーン後の未使用溶融相のIt.V.は、PCRを未使用メルトと溶融ブレンドできる点において充分に高い。別法として、PCRは仕上げ機に添加することができる。いずれの場合にも、未使用溶融相に添加されるPCRは、炭化チタン粒子を含むことができる。炭化チタン粒子はPCRと前述の方法のいずれかによって合することもできるし、又は別々に加熱容器に供給し且つその中で溶融ブレンドしてから、これらの添加点で未使用溶融相に炭化チタン粒子含有PCRメルトを添加することもできる。
ポリエステルポリマーの性能特性を向上させるために、他の成分を本発明の組成物に添加することもできる。例えば結晶化助剤、耐衝撃性改良剤、表面潤沢剤、嵌め外し剤(denesting agent)、コンパウンド、酸化防止剤、紫外線吸収剤、触媒失活剤、着色剤、成核剤、アセトアルデヒド低下化合物、他の再加熱速度向上用助剤、粘着性ボトル用添加剤、例えばタルク、及び充填剤などを含ませることができる。ポリマーはまた、少量の分岐剤、例えば三官能価又は四官能価コモノマー、例えばトリメリット酸無水物、トリメチロールプロパン、ピロメリット酸二無水物、ペンタエリスリトール及び当業界で一般的に知られた他のポリエステル形成性多酸又はポリオールを含むこともできる。全てのこれらの添加剤及び多くの他の添加剤並びにそれらの利用法は、当業界でよく知られており、これ以上の解説は必要ない。これらの化合物はいずれも、本発明の組成物において使用できる。本発明の組成物は、熱可塑性ポリマーと炭化チタン粒子とのブレンドから本質的になり、他の成分は改質量でのみ存在するのが好ましい。
炭化チタン粒子と共に使用できる他の再加熱速度向上用添加剤の例としては、カーボンブラック、アンチモン、錫、銅、銀、金、パラジウム、白金、黒色酸化鉄など並びに近赤外線吸収染料、例えば米国特許第6,197,851号(引用することによって本明細書中に組み入れる)に開示されたもの(これらに限定されない)が挙げられる。
本発明の組成物は場合によっては更に1種又はそれ以上の紫外線吸収性化合物を含むことができる。一例としては、ポリエステル分子にコモノマーとして、側基として又は末端基として共有結合される紫外線吸収性化合物が挙げられる。適当な紫外線吸収性化合物は、ポリエステル加工温度において熱的に安定性であり、約320〜約380nmの範囲において吸収を示し、ポリマーからは耐抽出性である。紫外線吸収性化合物は、厚さ305μmのボトル壁を通る波長370nmの紫外線の透過率を、好ましくは約20%未満、より好ましくは約10%未満にする。適当な化学反応性紫外線吸収性化合物としては、例えば置換メチン化合物を挙げることができる。
適当な化合物、それらの製造方法及びそれらのポリエステル中への混和方法については、米国特許第4,617,374号に詳細に開示されており、この特許文献の開示を引用することによって本明細書中に組み入れる。1種又は複数の紫外線吸収性化合物が、約1〜約5,000重量ppm、好ましくは約2〜約1,500重量ppm、より好ましくは約10〜約500重量ppmの量で存在することができる。紫外線吸収性化合物の二量体も使用できる。2種又はそれ以上の紫外線吸収性化合物の混合物も使用できる。更に、紫外線吸収化合物はポリマー主鎖と反応するか又はポリマー主鎖中に共重合されるので、得られるポリマーは、プレートアウト及び/又は揮発などによる紫外線吸収性化合物の損失の低下を含む改良された加工性を示す。
本発明のポリエステル組成物は、種々の造形品、例えばフィルム、シート、チューブ、プレフォーム、成形品、容器などを形成するのに適当である。造形品の適当な形成方法は周知であり、例えば押出、押出ブロー成形、溶融流延、射出成形、延伸ブロー成形、熱成形などである。
本発明のポリエステルは、更に、場合によっては、色相安定剤、例えばある種のコバルト化合物を含むことができる。これらのコバルト化合物は、コバルト酢酸塩又はコバルトアルコラート(高級アルコールのコバルト塩)として添加できる。これらは、エチレングリコール溶液として添加できる。押出機への添加用のマスターバッチとして、多量のコバルト添加剤を含むポリエステル樹脂を製造できる。カラートナーとしてのコバルト添加剤の添加は、樹脂の黄色、b*を最小限に抑えるか又は排除するのに使用される方法である。アルミン酸コバルト、安息香酸コバルト、塩化コバルトなどのような他のコバルト化合物も色相安定剤として使用できる。また、最終樹脂生成物中のDEGの形成を減少させるか又は防ぐために、ある種のジエチレングリコール(DEG)阻害剤を添加することも可能である。好ましくは、特定の型のDEG阻害剤は、適用できるジオールの、ジカルボン酸又はヒドロキシルアルキル若しくはヒドロキシアルコキシ置換カルボン酸によるエステル化及びそれとの重縮合の間におけるDEGの形成を減少させるために、酢酸ナトリウム含有組成物を含むであろう。また、この樹脂から製造されるボトル又はシート材料の耐応力亀裂性を改良するために応力亀裂抑制剤を添加することが可能である。
使用できるポリエステルの型に関しては、樹脂の再加熱時間又は昇温時間の改良が望まれる、樹脂、粉末、シートなどの形態の、任意の高透明度でニュートラルな色相のポリエステル、コポリエステルなどを使用できる。従って、テレフタル酸ジメチル若しくはテレフタル酸ルートから又は当業者によく知られたそれらの種々の同族体から、従来の量の従来の触媒を一緒に用いて常法で製造されたポリエステルを、本発明に従って使用できる。更に、この型のポリエステルは、溶融重合、固相重合などによって製造できる。更に、本発明は、高透明度、低ヘイズの粉体コーティングの製造に使用できる。特定量のアンチモン触媒、低量の燐及び青味剤(bluing agent)(コバルト化合物であることができる)を用いて製造される、好ましい型の高透明度ポリエステル樹脂の一例について以下に示す。
前述のように、ポリエステルは炭素数2〜40のジカルボン酸と炭素数2〜約20のグリコール類又はジオールのような多価アルコールとの反応からのように常法で生成する。ジカルボン酸は、炭素数2〜20のアルキル、又は炭素数8〜16のアリール若しくはアルキル置換アリールであることができる。炭素数4〜20のアルキルジエステル又は炭素数10〜20のアルキル置換アリールジエステルも使用できる。望ましくは、ジオールは2〜8個の炭素原子を含むことができ、好ましくはエチレングリコールである。更に、炭素数4〜12のグリコールエーテルも使用できる。一般に、通常製造されるポリエステルのほとんどは、テレフタル酸ジメチル又はテレフタル酸とエチレングリコールとから製造される。粉体樹脂コーティングを製造する場合には、ネオペンチルグリコールをかなりの量で使用することが多い。
本発明のポリエステルの具体的な使用領域としては、例えば、飲料ボトルなどのようなボトルを形成するために、ブロー成形されるプレフォームの使用の場合にように、最終製品の形成のために、次に加熱されるプレフォームが存在する状況が挙げられる。別の用途は、最終製品を形成するために加熱及び圧伸される予備成形トレイ、予備成形カップなどである。更に別の用途は、周囲に赤外線急冷カラー(infrared quench collar)を有する複数個の紡糸口金を通して強制的に押し出されるポリエステル糸に関する。更に、本発明は、目的透明フィルムなどが望ましい、透明度が高く、明澄で且つ低ヘイズの粉体コーティングに適用できる。
本発明は、更に、好ましい実施態様に関する以下の実施例によって更に説明できるが、これらの実施例は単に説明のために記載するのであって、特に断らない限り、本発明の範囲を限定するものではないことを理解されたい。
実施例中で使用する炭化チタン(TiC)粒子は、Nanostructured & Amorphous Materials,Inc.から購入した。サンプルは、d50が65nm及び比表面積が15〜25m2/gであった。粒子は球&多面体の形態を有していた。粒子は、0.54g/cm3の表示嵩密度及び4.93g/cm3の真密度を有していた。
実施例中において使用したポリマーは、再加熱添加剤を含まないPETコポリマーである、商用銘柄のPET Voridian(登録商標)CM01ポリマーであった。炭化チタン再加熱粒子を、溶融配合の間にCM01中に添加した。最初に、500ppmの炭化チタン再加熱粒子を含むコンセントレートを、サクストン(saxton)及びパイナップル混合ヘッドを有する1インチ一軸スクリュー押出機を用いて生成した。押出機には、ペレット化機能も装着した。次いで、コンセントレートを、170℃において1時間、タンブル晶析装置を用いて結晶化させた。結晶化させたコンセントレートを、次に3〜16ppmの範囲のCM01中炭化チタン最終濃度を有するCM01未使用ポリマーにレットダウンした。配合プロセスの間において、異なるバッチ間における交差汚染(cross contamination)の発生を確実になくすために、CM01未使用ポリマーを用いて押出機バレルを数回パージした。最後に、異なるレベルの炭化チタン再加熱粒子を有するCM01ポリマーを、標準成形条件下で運転されるBOY(22D)射出成形機を用いて20オンス・ボトルプレフォームに射出成形した。
実施例中において、所定のポリエステル組成物の再加熱は、20オンス・ボトルプレフォーム再加熱改良温度(RIT)によって測定した。各組成物のRITを測定するために、プレフォームは全て、一貫した方法でSidel SBO2/3ブロー成形ユニットのオーブンバンクに通した。Sidelブロー成形機のランプ設定を表Iに示す。再加熱時間は38秒とし、石英赤外線ヒーターへの出力は64%に設定した。5個1組のプレフォームを、石英赤外線ヒーターの前に通し、プレフォームの表面温度を測定した。前に記載したように、実施例中において、所定の組成物の再加熱速度を、プレフォーム再加熱改良温度(RIT)によって測定した。プレフォーム再加熱改良温度は、目標サンプルのプレフォーム表面温度の差を未使用CM01の場合とを比較することによって計算した。RIT値が高いほど、組成物の再加熱速度は速い。
CM01中の炭化チタンの濃度は、Perkin−Elmer Optima 2000計測器を用いて誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP−OES)によって測定した。測色は、拡散/8°(照明/視野角)球光学的形状を使用するHunterLab UltraScan XE(Hunter Associates Laboratory,Inc.,Reston VA)を用いて行った。使用したカラースケールは、D65光源及び観測者10°が指定されたCIE LABスケールである。平均外径0.846インチ及び壁厚0.154インチのプレフォームを、ASTM D1746の”Standard Test Method for Transparency of Plastic Sheeting”を用いて正透過モードで測定した。プレフォームを、プレフォームホルダーを用いて計測器(HunterLabから入手可能)中の所定の位置に固定し、三重反復試験測定値を平均した。サンプルは、各測定間においてその中心軸の回りに90°回転させた。
任意の厚さにおける透過色(color in transmission)を以下の式に従って再計算できる:
Figure 2008519883
[式中、Th=目標厚さにおける透過率
0=吸収のない透過率
β=吸光係数
d=サンプルに関して測定された透過率
h=目標厚さ
d=サンプルの厚さ]。
図1及び表IIは、炭化チタン(TiC)粒子の濃度と再加熱改良温度(RIT)との相関関係を示し、これらから、9.2℃のRITが炭化チタン16ppmを用いて達成されたことがわかる。
図1は炭化チタン粒子濃度と20オンス・ボトルプレフォーム再加熱改良温度(RIT)との相関関係を図示する。
Figure 2008519883
図2〜4は炭化チタン粒子の使用が、満足のいくプレフォームのL*、a*及びb*値をもたらしたことを示す。
図2は炭化チタン粒子濃度と20オンス・ボトルプレフォームL*値との相関関係を図示する。
図3は炭化チタン粒子濃度と20オンス・ボトルプレフォームa*値との相関関係を図示する。
図4は炭化チタン粒子濃度と20オンス・ボトルプレフォームb*値との相関関係を図示する。
炭化チタンのプレフォームItVに対する効果を表IIIに示す。この表から、炭化チタンの添加によってプレフォームItVに有意な変化はなかったことがわかる。
Figure 2008519883
炭化チタン粒子濃度と20オンス・ボトルプレフォーム再加熱改良温度(RIT)との相関関係を図示する。 炭化チタン粒子濃度と20オンス・ボトルプレフォームL*値との相関関係を図示する。 炭化チタン粒子濃度と20オンス・ボトルプレフォームa*値との相関関係を図示する。 炭化チタン粒子濃度と20オンス・ボトルプレフォームb*値との相関関係を図示する。

Claims (44)

  1. ポリエステルポリマー;及び
    前記ポリエステルポリマー中に分散された、約0.005〜約100μmのメジアン粒子サイズを有する炭化チタン粒子
    を含んでなる改良された再加熱性を有するポリエステル組成物。
  2. 前記炭化チタン粒子が約0.01〜約10μmのメジアン粒子サイズを有する請求項1に記載のポリエステル組成物。
  3. 前記炭化チタン粒子が約0.01〜約5μmのメジアン粒子サイズを有する請求項1に記載のポリエステル組成物。
  4. 前記炭化チタン粒子が、ポリエステル組成物の総重量に対して、約0.5〜約1000ppmの量で存在する請求項1に記載のポリエステル組成物。
  5. 前記炭化チタン粒子が、ポリエステル組成物の総重量に対して、1〜500ppmの量で存在する請求項1に記載のポリエステル組成物。
  6. 前記炭化チタン粒子が、ポリエステル組成物の総重量に対して、5〜50ppmの量で存在する請求項1に記載のポリエステル組成物。
  7. 前記ポリエステルポリマーがポリエチレンテレフタレートを含む請求項1に記載のポリエステル組成物。
  8. 前記ポリエステル組成物が飲料ボトルプレフォームの形態である請求項1に記載のポリエステル組成物。
  9. 前記ポリエステル組成物が飲料ボトルの形態である請求項1に記載のポリエステル組成物。
  10. 前記ポリエステル組成物が成形品の形態である請求項1に記載のポリエステル組成物。
  11. 前記ポリエステルポリマーが連続相を含み、且つ前記炭化チタン粒子が連続相内部に分散されている請求項1に記載のポリエステル組成物。
  12. 前記炭化チタン粒子が0.01〜10μmのメジアン粒子サイズを有し、且つ70又はそれ以上のプレフォームL*値を保持しながら、少なくとも5℃の再加熱改良温度(RIT)を有するポリエステル組成物を提供する請求項1に記載のポリエステル組成物。
  13. 前記炭化チタン粒子が炭化チタンで被覆された粒子を含む請求項1に記載のポリエステル組成物。
  14. 前記炭化チタン粒子が炭化チタンを含んでなる中空球を含む請求項1に記載のポリエステル組成物。
  15. 前記炭化チタン粒子が、ほぼTiC0.47からほぼTiC1.0までの化学式を有する炭化チタンを含む請求項1に記載のポリエステル組成物。
  16. 前記炭化チタン粒子が炭化チタンを、炭化チタン粒子の総重量に対して、少なくとも約90重量%の量で含む請求項1に記載のポリエステル組成物。
  17. 前記炭化チタン粒子が窒化チタンを更に含む請求項16に記載のポリエステル組成物。
  18. 前記炭化チタン粒子が元素状チタンを更に含む請求項16に記載のポリエステル組成物。
  19. 前記炭化チタン粒子が、スパン(S)が0〜約10である粒子サイズ分布を有する請求項1に記載のポリエステル組成物。
  20. 前記炭化チタン粒子が、スパン(S)が0.01〜2である粒子サイズ分布を有する請求項1に記載のポリエステル組成物。
  21. ポリ(エチレンテレフタレート)残基がポリエステルポリマーの少なくとも90重量%を構成するポリエステルポリマー;並びに
    ポリエステルポリマー中に約1〜約50ppmの量でランダムに分散された、約0.01〜約10μmのメジアン粒子サイズを有する炭化チタン粒子
    を含んでなり、5℃又はそれ以上の再加熱改良温度及び70又はそれ以上のプレフォームL*値を有する、改良された再加熱性を有するポリエステル組成物。
  22. ジカルボン酸ジエステルをジオールとエステル交換するか、又はジカルボン酸をジオールで直接エステル化して、1種又はそれ以上のポリエステルモノマー又はポリエステルオリゴマーを得ることを含んでなるエステル化工程;
    前記の1種又はそれ以上のポリエステルモノマー又はポリエステルオリゴマーを重縮合触媒の存在下で重縮合反応において反応させて、約0.50〜約1.1dL/gのIt.V.を有するポリエステルポリマーを生成させることを含んでなる重縮合工程;
    前記溶融ポリエステルポリマーを粒子へと固化する粒状化工程;
    前記固体ポリマーを約0.70〜約1.2dL/gのIt.V.まで重合させる任意的な固相化工程;並びに
    前記ポリマーの約1〜約500重量ppmの量となるように、炭化チタン粒子を添加し且つ分散させることを含んでなる粒子添加工程(前記粒子添加工程は、前記任意の工程の前、間又は後において行う)
    を含んでなるポリエステル組成物の製造方法。
  23. 前記方法が、前記固相化工程の後に二次成形工程を更に含み、前記二次成形工程が、得られた固体ポリマーを溶融及び押出して、炭化チタン粒子が内部に分散された二次成形品を得ることを含む請求項22に記載の方法。
  24. 前記粒子添加工程を前記固相化工程の間又は後であって且つ前記二次成形工程の前に行う請求項23に記載の方法。
  25. 前記粒子添加工程が、前記二次成形工程の前又は間に炭化チタン粒子を熱可塑性コンセントレートとして添加することを含み、前記熱可塑性コンセントレートが炭化チタン粒子を、前記熱可塑性コンセントレートの重量に対して、約100〜約5,000ppmの量で含む請求項22に記載の方法。
  26. 前記炭化チタン粒子が約0.005〜約100μmのメジアン粒子サイズを有する請求項22に記載の方法。
  27. 前記粒子添加工程を前記重縮合工程の前又は間に実施する請求項22に記載の方法。
  28. 前記粒子添加工程を前記粒状化工程の前又は間に実施する請求項22に記載の方法。
  29. 前記粒子添加工程を前記固相化工程の前又は間に実施する請求項22に記載の方法。
  30. 前記粒子添加工程を前記二次成形工程の前又は間に実施する請求項23に記載の方法。
  31. 前記ジカルボン酸がテレフタル酸を含む請求項22に記載の方法。
  32. 前記ジカルボン酸ジエステルがテレフタル酸ジメチルを含む請求項22に記載の方法。
  33. 前記ジオールがエチレングリコールを含む請求項22に記載の方法。
  34. 前記ジカルボン酸がナフタレンジカルボン酸を含む請求項22に記載の方法。
  35. 前記ジカルボン酸が芳香族ジカルボン酸を含む請求項22に記載の方法。
  36. 前記熱可塑性コンセントレートが、
    熱可塑性コンセントレートの重量に基づき、0.15重量%から約35重量%までの範囲の量の炭化チタン粒子;及び
    熱可塑性コンセントレートの重量に基づき、少なくとも65重量%の量の熱可塑性ポリマーを含む請求項25に記載の方法。
  37. 前記熱可塑性ポリマーがポリエステル、ポリオレフィン又はポリカーボネートの1種又はそれ以上を含む請求項36に記載の方法。
  38. 溶融又は固形バルクポリエステル及び約0.005〜約100μmのメジアン粒子サイズを有する炭化チタン粒子を含む液状、溶融又は固形ポリエステルコンセントレート組成物をプレフォーム製造機に供給して、ポリエステルプレフォームの重量に基づき、約1〜約100ppmの炭化チタン粒子を有するプレフォームを得ることを含んでなるポリエステルプレフォームの製造方法。
  39. 前記炭化チタン粒子がコンセントレート組成物中に少なくとも0.15重量%の量で存在する請求項38に記載の方法。
  40. 前記コンセントレートポリエステルポリマーが前記バルクポリエステルポリマーと同じ残基を含む請求項39に記載の方法。
  41. 前記バルクポリエステル及びポリエステルコンセントレートを別の流れで機械に供給する請求項38に記載の方法。
  42. 前記コンセントレートポリエステルが使用済み再生ポリエステルを含む請求項38に記載の方法。
  43. 約0.005〜約100μmのメジアン粒子サイズを有する炭化チタン粒子を含むコンセントレートポリエステル組成物を、未使用ポリエステルポリマーを製造するための溶融相プロセスに添加して、ポリエステル組成物の重量に基づき、約1〜約500ppmの炭化チタン粒子を有するポリエステル組成物を得ることを含んでなるポリエステル組成物の製造方法。
  44. 前記ポリエステルコンセントレートを、溶融相がポリエステルコンセントレートのIt.V.の+/−0.2It.V.単位以内であるIt.V.を有する場合に、溶融相に添加する請求項43に記載の方法。
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