JP2008274037A - インクジェットインク - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水と、非プロトン性極性有機溶媒とを含むインクジェットインクのバインダ樹脂として、スチレン−マレイン酸共重合樹脂を用いたことを特徴とする。
【選択図】なし
Description
γL(1+cosθ)=2(γS d・γL d)1/2+2(γS h・γL h)1/2 (a)
で表されるOWENS(オーエンス)の式に代入して、前記表面の表面張力γS(=γS d+γS h)を求めることとする。
γL:液体の表面張力
γL d:液体の表面自由エネルギーの分散力成分
γL h:液体の表面自由エネルギーの水素結合力成分
γS d:固体の表面自由エネルギーの分散力成分
γS h:固体の表面自由エネルギーの水素結合力成分
θ:液体の接触角
で表される3種の繰り返し単位を含み、酸価が100〜600mgKOH/g、重量平均分子Mw=3000〜15000の共重合体が、先に説明した汎用の疎水性のコーティングやUVコーティングに対する定着性に、特に優れているため、好適に使用される。前記共重合体において、酸価および重量平均分子量が、前記範囲内であるのが好ましいのは、下記の理由による。
また、水性のインクジェットインクに用いるバインダ樹脂には、印刷の耐水性を向上するため、本質的に水には不溶であるものの、塩基性物質を溶解させたアルカリ水溶液には選択的に可溶であることが求められ、前記共重合体を含むスチレン−マレイン酸共重合樹脂についても、同様の特性を有することが必要とされるが、共重合体の酸価が前記範囲未満であるか、もしくは前記範囲を超える場合には、このいずれの場合においても、アルカリ水溶液に対する溶解性が不十分になって、インクジェットインクの良好な吐出安定性を維持できなくなるおそれもある。
界面活性剤としては、特に、UVコーティングに対する親和性を向上することを考慮すると、式(4):
で表されるフッ素系界面活性剤が好ましい。また、非プロトン性極性有機溶媒としては、水性のインクジェットインクを、できるだけ乾燥させやすくすることを考慮すると、N−エチル−2−ピロリドンが好ましい。
本発明のインクジェットインクは、水と、非プロトン性極性有機溶媒と、バインダ樹脂としてのスチレン−マレイン酸共重合樹脂と、界面活性剤とを含有することを特徴とするものである。
〈非プロトン性極性有機溶媒〉
非プロトン性極性有機溶媒としては、水素イオンを生じたり受け取ったりしない、種々の非プロトン性極性有機溶媒が、いずれも使用可能である。中でも、分子量が40〜130、特に40〜115である非プロトン性極性有機溶媒が好ましい。非プロトン性極性有機溶媒の分子量が前記範囲未満では、インクジェットインクが乾燥しやすくなり過ぎて、インクジェットヘッドのノズルでの目詰まりを生じやすくなるおそれがある。また、分子量が前記範囲を超える場合には、バインダ樹脂としてのスチレン−マレイン酸共重合樹脂等の溶解性が低下して、インクジェットインクの吐出安定性が低下したり、インクジェットインクの粘度が高くなって、特に、サーマル方式のインクジェットプリンタに使用した場合に、サーマルシャットダウンが生じやすくなったりするおそれもある。
バインダ樹脂としては、先に説明したように、スチレン−マレイン酸共重合樹脂が使用される。また、前記スチレン−マレイン酸共重合樹脂としては、スチレンと、マレイン酸、無水マレイン酸、マレイン酸エステル等のマレイン酸系単量体とを少なくとも含む、任意の共重合体が使用可能であり、中でも、特に、式(1)〜(3):
で表される3種の繰り返し単位を含み、酸価が100〜600mgKOH/g、重量平均分子Mw=3000〜15000の共重合体が、先に説明した汎用の疎水性のコーティングやUVコーティングに対する定着性に、特に優れている上、先に説明した、アルカリ水溶液に対する溶解性にも優れているため、好適に使用される。
また重量平均分子量が、前記範囲内であるのが好ましいのは、下記の理由による。すなわち、共重合体の重量平均分子量が、前記範囲未満では、前記汎用の疎水性のコーティングやUVコーティングに対する定着性が低下して、UVコート媒体等を含む各種のオフセットコート媒体の表面に、定着性等に優れた良好な印刷をすることができなくなるおそれがある。
界面活性剤としては、顔料の分散性を向上させると共に、インクジェットインクの、汎用の疎水性のコーティングやUVコーティングに対する親和性を向上させることができる、種々の界面活性剤が使用可能であるが、特に、先に説明した、水Hと非プロトン性極性有機溶媒Pとの質量比H/Pが1.5以上であるインクジェットインクにおいては、UVコーティングに対する親和性を向上する効果に優れた、式(4):
で表されるフッ素系界面活性剤が好適に使用される。
前記フッ素系界面活性剤の具体例としては、前記式(4)中のR2〜R4のうちの2つがパーフルオロアルキル基で、かつ残りの1つがアンモニウム基であるもの〔イー アイ デュポン ドゥ ヌムール アンド カンパニー(E. I. Du Pont de Nemours and Co.)製のZONYL FSP、有効成分:35質量%〕や、式(4)中のR2〜R4のうちの1つがパーフルオロアルキル基で、かつ残りの2つがアンモニウム基であるもの〔前記イー アイ デュポン ドゥ ヌムール アンド カンパニー製のZONYL FSE、有効成分:25質量%〕等が挙げられ、特にZONYL FSPが最も好ましい。
で表されるZONYL FSA〔フッ素系界面活性剤、有効成分:25質量%〕や、式(6):
で表されるZONYL FS−62〔フッ素系界面活性剤、有効成分:25質量%〕等が挙げられる。
一方、水Hと非プロトン性極性有機溶媒Pとの質量比H/Pが1.5未満であるインクジェットインクにおいては、式(7):
で表される繰り返し単位と、式(8):
で表される繰り返し単位との共重合体が好適に使用される。
前記共重合体の具体例としては、例えば、セイミケミカル(株)製のサーフロン(登録商標)S−381が挙げられる。サーフロンS−381は、前記共重合体を、有効成分として、70重量%の割合で、酢酸エチルに溶解した、淡黄色粘調液体〔比重(20℃):1.11〕の状態で提供される。サーフロンS−381の有効成分である共重合体の、重量平均分子量Mwは500〜20,000、フッ素の含有割合は5〜30重量%である。また、前記共重合体を、純水に溶解した、0.2重量%濃度の水溶液の表面張力(測定温度25℃)は、15.2mN/mである。なお、表面張力は、KRUSS(クラス)社製の自動表面張力計K10STを用いて、プレート法の原理に基づいて測定した値でもって表すこととする。
顔料としては、水性のインクジェットインクに通常に使用される任意の無機顔料および/または有機顔料を用いることができる。顔料は、インクジェットインクの色目に応じて、1種または2種以上を用いることができる。顔料の含有割合は、インクジェットインクの総量の0.5〜10質量%、特に1〜5質量%であるのが好ましい。無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄等の金属化合物や、あるいはコンタクト法、ファーネスト法、サーマル法等の公知の方法によって製造されたカーボンブラック等の1種または2種以上が挙げられる。
インクジェットインクに、有機酸塩のエチレンオキシド付加物を含有させると、特に、サーマル方式のインクジェットプリンタにおいて、インクジェットインクの吐出安定性を向上することができる。その理由は明らかではないが、サーマル方式のインクジェットプリンタにおいて、インクジェットインクが瞬時に高温(およそ400℃程度)に加熱された際に、有機酸塩のエチレンオキシド付加物が、顔料の表面に吸着しようと働きかけて、顔料の分散の安定性が破壊されるのを防止し、分散の安定に寄与するためと考えられる。
有機酸塩のエチレンオキシド付加物としては、例えば、クエン酸、グルコン酸、酒石酸、乳酸、D−リンゴ酸、L−リンゴ酸等の、種々のモノ〜トリカルボン酸の、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、もしくはアンモニウム塩に、エチレンオキシドを付加させた化合物が挙げられる。
で表される、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム等のクエン酸のアルカリ金属塩のエチレンオキシド付加物、およびクエン酸アンモニウムのエチレンオキシド付加物からなる群より選ばれた少なくとも1種が好ましい。
インクジェットインクに、式(10):
で表されるポリオキシエチレンフェニルエーテル、および式(11):
で表されるポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルからなる群より選ばれた少なくとも1種を含有させると、先に説明した有機酸塩のエチレンオキシド付加物の機能を補助する働きをして、インクジェットインクの吐出安定性を、さらに向上することができる。
このうち、式(10)で表されるポリオキシエチレンフェニルエーテルにおいて、式中のsが3〜28であるのが好ましいのは、sが前記範囲を外れる化合物は、有機酸塩のエチレンオキシド付加物の機能を補助する効果が不十分になるおそれがあるためである。また、特にsが28を超える化合物は、インクジェットインクの粘度を上昇させたり、水溶性が低下してインクジェットインク中に析出したりして、前記インクジェットインクの吐出安定性を低下させるおそれもある。式(10)のポリオキシエチレンフェニルエーテルの具体例としては、sが6である、式(12):
また、式(11)で表されるポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルにおいて、式中のtが3〜28で、かつR9のアルキル基の炭素数が8〜10であるのが好ましいのは、tが前記範囲を外れる化合物や、R9のアルキル基の炭素数が前記範囲を外れる化合物はいずれも、有機酸塩のエチレンオキシド付加物の機能を補助する効果が不十分になるおそれがあるためである。
式(10)のポリオキシエチレンフェニルエーテルおよび/または式(11)のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルの含有割合は、インクジェットインクの総量の0.02〜7質量%、特に0.1〜5質量%であるのが好ましい。含有割合が、前記範囲未満では、これらの化合物を含有させたことによる、先に説明した、インクジェットインクの吐出を安定させる効果を補助する補助効果が、不十分になるおそれがある。
インクジェットインクに、アセチレングリコール類および/またはグリコールエーテル類を含有させると、これらの化合物は、式(10)のポリオキシエチレンフェニルエーテルおよび/または式(11)のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルの補助効果を、さらに補完する補完効果を有するため、インクジェットインクの吐出安定性を、さらに向上することができる。
また、インクジェットインクに、式(14):
で表されるアセチレングリコール類を含有させると、先に説明した補完効果に加えて、インクジェットインクの、特に、グロス調のUV媒体に対する濡れ性を改善する効果を得ることもできる。
塩基性物質は、インクジェットインクをアルカリ性にして、先に説明したように、アルカリ可溶性のバインダ樹脂を溶解させるとともに、インクジェットヘッドの金属部分等の腐食を防止し、なおかつ、顔料の分散安定性を維持するために含有される。塩基性物質としては、アンモニア、有機アミン、苛性アルカリ等挙げられ、特に有機アミンが好ましい。
本発明のインクジェットインクには、従来公知の種々の添加剤を含有させてもよい。前記添加剤としては、例えば、防かび剤、殺生剤等が挙げられる。また、本発明のインクジェットインクには、先に説明した非プロトン性極性有機溶媒の機能を阻害しない範囲で、他の水溶性の有機溶媒を含有させることもできる。前記他の有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコールが挙げられる。
顔料としては、表面改質されたカーボンブラックの水分散液〔キャボット社(Cabot Corporation)製のCAB−O−JET(登録商標)300、固形分:15質量%〕を用い、非プロトン性極性有機溶媒としては、N−エチル−2−ピロリドン〔分子量:113.2、沸点:212℃〕を用いた。界面活性剤としては、式(4)中のR2〜R4のうちの2つがパーフルオロアルキル基で、かつ残りの1つがアンモニウム基であるフッ素系界面活性剤〔イー アイ デュポン ドゥ ヌムール アンド カンパニー製のZONYL FSP、有効成分:35質量%〕を用いた。
バインダ樹脂として、SMA 1440Fに代えて、スチレンと無水マレイン酸との二元共重合体である、サートマー社製のSMA 1000〔酸価:480mgKOH/g、重量平均分子量Mw=5500、数平均分子量Mn=2000、ガラス転移温度Tg=155℃〕を同量、配合したこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを製造した。イオン交換水、および各成分中に含まれる水の総量Hと、非プロトン性極性有機溶媒Pとの質量比H/P=3.4であった。
界面活性剤として、ZONYL FSPに代えて、式(5)で表されるフッ素系界面活性剤〔イー アイ デュポン ドゥ ヌムール アンド カンパニー製のZONYL FSA、有効成分:25質量%〕を0.4質量部、配合すると共に、水の配合量を51.6質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを製造した。イオン交換水、および各成分中に含まれる水の総量Hと、非プロトン性極性有機溶媒Pとの質量比H/P=3.4であった。
界面活性剤として、ZONYL FSPに代えて、式(6)で表されるフッ素系界面活性剤〔イー アイ デュポン ドゥ ヌムール アンド カンパニー製のZONYL FS−62、有効成分:25質量%〕を0.4質量部、配合すると共に、水の配合量を51.6質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを製造した。イオン交換水、および各成分中に含まれる水の総量Hと、非プロトン性極性有機溶媒Pとの質量比H/P=3.4であった。
非プロトン性極性有機溶媒として、N−エチル−2−ピロリドンに代えて、同量の、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン〔分子量:114.2、沸点:225.5℃〕(実施例5)、ホルムアミド〔分子量:45.0、沸点:210℃〕(実施例6)、N−メチルホルムアミド〔分子量:59.1、沸点:197℃〕(実施例7)、N,N−ジエチルプロピオンアミド〔分子量:129.2、沸点:195℃〕(実施例8)、および2−ピロリドン〔分子量:85.1、沸点:245℃〕(実施例9)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを製造した。イオン交換水、および各成分中に含まれる水の総量Hと、非プロトン性極性有機溶媒Pとの質量比H/P=3.4であった。
バインダ樹脂として、SMA 1440Fに代えて、アルカリ可溶性のアクリル樹脂〔ジョンソンポリマー(株)製のジョンクリル678、重量平均分子量Mw=8500〕を同量、配合したこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを製造した。イオン交換水、および各成分中に含まれる水の総量Hと、非プロトン性極性有機溶媒Pとの質量比H/P=3.4であった。
バインダ樹脂として、SMA 1440Fに代えて、アルカリ可溶性のアクリル樹脂〔ジョンソンポリマー(株)製のジョンクリル678、重量平均分子量Mw=8500〕を同量、配合し、かつ、界面活性剤として、ZONYL FSPに代えて、AGCセイミケミカル(株)製のサーフロン(登録商標)S−381〔フッ素系界面活性剤、有効成分:70質量%〕を0.15質量部、配合すると共に、N−エチル−2−ピロリドンの配合量を49質量部、イオン交換水の配合量を22.85質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを製造した。イオン交換水、および各成分中に含まれる水の総量Hと、非プロトン性極性有機溶媒Pとの質量比H/P=0.8であった。
実施例、比較例のインクジェットインクを、サーマル方式のインクジェットプリンタ〔ビデオジェット(株)製のプリント メール ワイド アレイ(Print Mail Wide Array)〕に使用して、BYK−ガードナー社(BYK-Gardner)製の光沢度測定器マイクロトリグロス〔micro-TRI-gloss(登録商標)〕を用いて測定した60°光沢度が88.4、表面張力(測定温度25℃)が29.21mN/mであるUVコート紙〔UV Coated on 120# Centura Gloss Cover〕の表面に、バーコード(CODE 39)を印刷し、次いで、出力3200Wのヒータで約5秒間、加熱した後、綿棒を用いて、40gの荷重をかけながらこすった。そして印刷を観察して、下記の基準で、インクジェットインクの定着性を評価した。
◎:全く変化なし。定着性はきわめて良好と評価した。
○:若干の変化が見られたが、定着性は実用レベルに達していると評価した。
×:インクがとれてしまった。定着性は不良と評価した。
前記光沢度測定器を用いて測定した60°光沢度が85.0、表面張力(測定温度25℃)が34.00mN/mであるグロス調オフセットコート紙〔Aqueous Ni coat Hi Gloss on 120# Centura Gloss Cover〕の表面に印刷したこと以外は、定着性試験(その1)と同様にして、同じ基準で、インクジェットインクの定着性を評価した。
実施例、比較例のインクジェットインクを、定着性試験(その1)で使用したのと同じサーマル方式のインクジェットプリンタに使用して、同じUVコート紙の表面に、10ポイントのアルファベットを印刷し、次いで、出力3200Wのヒータで約5秒間、加熱した後、印刷を観察して、下記の基準で、インクジェットインクの印刷鮮明性を評価した。
◎:エッジがシャープに出ている。印刷鮮明性はきわめて良好と評価した。
○:鮮明性が若干劣るものの、印刷鮮明性は実用レベルに達していると評価した。
×:印刷は鮮明でなく、印刷鮮明性は不良と評価した。
実施例、比較例のインクジェットインクを、定着性試験(その1)で使用したのと同じサーマル方式のインクジェットプリンタに使用して、定着性試験(その2)で使用したのと同じグロス調オフセットコート紙の表面に、バーコード(CODE 39)を印刷し、次いで、温度25℃、相対湿度40%の環境下で15分間、自然乾燥させた後、綿棒を用いて、20gの荷重をかけながらこすった。そして印刷を観察して、下記の基準で、インクジェットインクの乾燥性を評価した。
◎:全く変化なし。乾燥性は良好と評価した。
○:若干のにじみが見られたものの、乾燥性は実用レベルに達していると評価した。
×:にじみが見られた。乾燥性は不良と評価した。
実施例、比較例のインクジェットインクを、サーマルシャットダウンの機能が付加された、サーマル方式のインクジェットプリンタに使用して、カートリッジ10個分に亘ってベタパターンを連続印刷した。そして、インクジェットプリンタの動作を観察して、下記の基準でサーマルシャットダウンを評価した。
○:最初から最後まで、サーマルシャットダウンを生じることなく、連続的に印刷できた。
×:サーマルシャットダウンを生じて、1回以上、非常停止した。
以上の結果を表3に示す。
顔料としては、表面改質されたカーボンブラックの水分散液〔キャボット社(Cabot Corporation)製のCAB−O−JET(登録商標)300、固形分:15質量%〕を用い、非プロトン性極性有機溶媒としては、N−エチル−2−ピロリドン〔分子量:113.2、沸点:212℃〕を用いた。界面活性剤としては、AGCセイミケミカル(株)製のサーフロン(登録商標)S−381〔フッ素系界面活性剤、有効成分:70質量%〕を用いた。
バインダ樹脂として、SMA 1440Fに代えて、スチレンと無水マレイン酸との二元共重合体である、サートマー社製のSMA 1000〔酸価:480mgKOH/g、重量平均分子量Mw=5500、数平均分子量Mn=2000、ガラス転移温度Tg=155℃〕を同量、配合したこと以外は実施例10と同様にしてインクジェットインクを製造した。イオン交換水、および各成分中に含まれる水の総量Hと、非プロトン性極性有機溶媒Pとの質量比H/P=0.8であった。
バインダ樹脂として、SMA 1440Fに代えて、アルカリ可溶性のアクリル樹脂〔ジョンソンポリマー(株)製のジョンクリル678、重量平均分子量Mw=8500〕を同量、配合したこと以外は実施例1と同様にしてインクジェットインクを製造した。イオン交換水、および各成分中に含まれる水の総量Hと、非プロトン性極性有機溶媒Pとの質量比H/P=0.8であった。
Claims (5)
- 水と、非プロトン性極性有機溶媒と、バインダ樹脂としてのスチレン−マレイン酸共重合樹脂と、界面活性剤とが含まれていることを特徴とするインクジェットインク。
- 水Hと非プロトン性極性有機溶媒Pとの質量比H/P=1.5〜5.5である請求項1に記載のインクジェットインク。
- 非プロトン性極性有機溶媒が、N−エチル−2−ピロリドンである請求項1に記載のインクジェットインク。
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