JP2003082266A - インクジェット記録用インク及びカラーインクセット - Google Patents
インクジェット記録用インク及びカラーインクセットInfo
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- JP2003082266A JP2003082266A JP2001281659A JP2001281659A JP2003082266A JP 2003082266 A JP2003082266 A JP 2003082266A JP 2001281659 A JP2001281659 A JP 2001281659A JP 2001281659 A JP2001281659 A JP 2001281659A JP 2003082266 A JP2003082266 A JP 2003082266A
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- C09D11/30—Inkjet printing inks
- C09D11/40—Ink-sets specially adapted for multi-colour inkjet printing
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- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
- Ink Jet (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 顔料の分散剤としてアニオン性界面活性剤を
含有するインクが、紙への過剰な浸透作用を示す問題を
解決し、アニオン性界面活性剤を用いる場合において
も、印字濃度が高くフェザリング及びブリーディングの
少ないシャープな画像を得ることができ、高速印字にお
いても問題の起こらないインクジェット記録用インクを
提供する。 【解決手段】 顔料、アニオン性界面活性剤、及び、カ
チオン性界面活性剤を含有するインクジェット記録用イ
ンク。
含有するインクが、紙への過剰な浸透作用を示す問題を
解決し、アニオン性界面活性剤を用いる場合において
も、印字濃度が高くフェザリング及びブリーディングの
少ないシャープな画像を得ることができ、高速印字にお
いても問題の起こらないインクジェット記録用インクを
提供する。 【解決手段】 顔料、アニオン性界面活性剤、及び、カ
チオン性界面活性剤を含有するインクジェット記録用イ
ンク。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録用インク及び複数色のインクで構成されるカラーイン
クセットに関する。
録用インク及び複数色のインクで構成されるカラーイン
クセットに関する。
【０００２】
【従来の技術】インクジェット記録方式とは、種々のイ
ンク吐出方式、例えば、静電吸引方式、圧電素子を用い
てインクに機械的振動又は変位を与える方式、インクを
加熱することにより発生した気泡の圧力を利用する方式
等によりインク小滴を形成し、インク小滴の一部又は全
部を紙等の被記録材に付着させて記録を行う記録方式で
ある。
ンク吐出方式、例えば、静電吸引方式、圧電素子を用い
てインクに機械的振動又は変位を与える方式、インクを
加熱することにより発生した気泡の圧力を利用する方式
等によりインク小滴を形成し、インク小滴の一部又は全
部を紙等の被記録材に付着させて記録を行う記録方式で
ある。
【０００３】このようなインクジェット記録方式に使用
するインクとしては、色材として各種の水溶性染料又は
顔料を用いて、水又は水と水溶性有機溶剤からなる液媒
体に溶解又は分散させたものが使用されている。染料と
顔料とを比較すると、染料はインク媒体中に完全に溶解
する性質のため耐水性が悪く、その化学構造から耐光性
もかなり劣る。一方、顔料は染料に比べ、色彩が鮮明で
はないものの、非水溶性であることから、耐水性を含め
た耐候性は極めて良好である。そのため近年、インクジ
ェットプリンタ用インクとしては、染料を色材としたイ
ンクから顔料を色材としたインクへと移行しつつある。
するインクとしては、色材として各種の水溶性染料又は
顔料を用いて、水又は水と水溶性有機溶剤からなる液媒
体に溶解又は分散させたものが使用されている。染料と
顔料とを比較すると、染料はインク媒体中に完全に溶解
する性質のため耐水性が悪く、その化学構造から耐光性
もかなり劣る。一方、顔料は染料に比べ、色彩が鮮明で
はないものの、非水溶性であることから、耐水性を含め
た耐候性は極めて良好である。そのため近年、インクジ
ェットプリンタ用インクとしては、染料を色材としたイ
ンクから顔料を色材としたインクへと移行しつつある。
【０００４】顔料を色材とした水系液媒体からなるイン
クでは、水系液媒体に溶解しない顔料を長期間安定的に
微分散させる必要がある。顔料を水系液媒体に分散させ
る方法としては、米国特許第５，５７１，３１１号明細
書に記載された顔料表面に親水性基を導入する等の表面
処理を施した自己分散性顔料を用いる方法と、液媒体に
界面活性剤や高分子分散剤等の分散剤を添加する方法と
が提案されている。
クでは、水系液媒体に溶解しない顔料を長期間安定的に
微分散させる必要がある。顔料を水系液媒体に分散させ
る方法としては、米国特許第５，５７１，３１１号明細
書に記載された顔料表面に親水性基を導入する等の表面
処理を施した自己分散性顔料を用いる方法と、液媒体に
界面活性剤や高分子分散剤等の分散剤を添加する方法と
が提案されている。
【０００５】上記の表面処理は、顔料自体の化学的な性
質によって効果が制約されるため、あらゆる顔料を効果
的に水系液媒体に分散できるわけではない。従って、上
記の自己分散性顔料として使用できる顔料の種類は制限
される。更に、顔料表面を化学的に処理するため、顔料
の発色が阻害され、充分な光学濃度や所望の色が得られ
ないこともあり、自己分散性顔料を色材としたカラーイ
ンクは、染料を色材としたインクに比べて色彩が劣るこ
とがある。
質によって効果が制約されるため、あらゆる顔料を効果
的に水系液媒体に分散できるわけではない。従って、上
記の自己分散性顔料として使用できる顔料の種類は制限
される。更に、顔料表面を化学的に処理するため、顔料
の発色が阻害され、充分な光学濃度や所望の色が得られ
ないこともあり、自己分散性顔料を色材としたカラーイ
ンクは、染料を色材としたインクに比べて色彩が劣るこ
とがある。
【０００６】一方、分散剤により顔料を水系液媒体に分
散したインクは、顔料の選択の幅が広く、顔料表面を化
学的に処理しないので、自己分散性顔料を用いたインク
に比べて良好な色彩のインクを得ることができる。
散したインクは、顔料の選択の幅が広く、顔料表面を化
学的に処理しないので、自己分散性顔料を用いたインク
に比べて良好な色彩のインクを得ることができる。
【０００７】上記分散剤としては、例えば、アニオン性
界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活
性剤、水溶性高分子等を挙げることができ、特に種々の
アニオン性界面活性剤が、分散剤として効果が大きく、
顔料を安定的に分散する。しかしながら、アニオン性界
面活性剤を分散剤として用いたインクでは、主に分散に
寄与していない過剰のアニオン性界面活性剤が、水系液
媒体の表面張力を著しく下げ、インクの紙への浸透作用
を著しく促進する。このため、アニオン性界面活性剤を
含有するインク小滴は、記録紙上に付着すると速やかに
紙の内部に浸透するとともに、紙の表面の平行方向にも
不均一に浸透して、にじみを生じやすく、シャープな画
像を得ることができない。更に、インクが必要以上に紙
に浸透するため、紙の表面に留まる顔料が少なくなり、
印字濃度が薄くなってしまう等の問題もあった。上記に
じみのうち、単色で印字された部分で見られるヒゲ状の
不均一なにじみについては、フェザリングと呼ばれ、異
なる色のインク同士が隣接する部分で混ざり合うことに
よる不均一なにじみについては、ブリーディングと呼ば
れる。
界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活
性剤、水溶性高分子等を挙げることができ、特に種々の
アニオン性界面活性剤が、分散剤として効果が大きく、
顔料を安定的に分散する。しかしながら、アニオン性界
面活性剤を分散剤として用いたインクでは、主に分散に
寄与していない過剰のアニオン性界面活性剤が、水系液
媒体の表面張力を著しく下げ、インクの紙への浸透作用
を著しく促進する。このため、アニオン性界面活性剤を
含有するインク小滴は、記録紙上に付着すると速やかに
紙の内部に浸透するとともに、紙の表面の平行方向にも
不均一に浸透して、にじみを生じやすく、シャープな画
像を得ることができない。更に、インクが必要以上に紙
に浸透するため、紙の表面に留まる顔料が少なくなり、
印字濃度が薄くなってしまう等の問題もあった。上記に
じみのうち、単色で印字された部分で見られるヒゲ状の
不均一なにじみについては、フェザリングと呼ばれ、異
なる色のインク同士が隣接する部分で混ざり合うことに
よる不均一なにじみについては、ブリーディングと呼ば
れる。
【０００８】最近、オフィスにおいては、テキスト文字
とグラフ等の複合情報が記録される機会が多い。このよ
うなオフィスでのインクジェットプリンタの使用におい
ては、文字や罫線等のフェザリング及びブリーディング
が少ないこと、印字濃度が高いことが特に求められてい
る。
とグラフ等の複合情報が記録される機会が多い。このよ
うなオフィスでのインクジェットプリンタの使用におい
ては、文字や罫線等のフェザリング及びブリーディング
が少ないこと、印字濃度が高いことが特に求められてい
る。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した問
題点を解決するためになされたものであり、顔料の分散
剤としてアニオン性界面活性剤を用いる場合において
も、印字濃度が高くフェザリング及びブリーディングが
少ないシャープな画像を得ることができるインクジェッ
ト記録用インク及びカラーインクセットを提供すること
を目的とするものである。
題点を解決するためになされたものであり、顔料の分散
剤としてアニオン性界面活性剤を用いる場合において
も、印字濃度が高くフェザリング及びブリーディングが
少ないシャープな画像を得ることができるインクジェッ
ト記録用インク及びカラーインクセットを提供すること
を目的とするものである。
【００１０】
【発明を解決するための手段】本発明者は、アニオン性
界面活性剤を含有するインクが、紙への過剰な浸透作用
を示してにじみを引き起こす問題を解決するために、ア
ニオン性界面活性剤と逆の極性を持つカチオン性界面活
性剤をインクに添加することが有効であることを見出
し、更に、アミノ酸及びグリコールエーテル類を添加す
ることで、インクの紙への浸透作用をより効果的に制御
できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
界面活性剤を含有するインクが、紙への過剰な浸透作用
を示してにじみを引き起こす問題を解決するために、ア
ニオン性界面活性剤と逆の極性を持つカチオン性界面活
性剤をインクに添加することが有効であることを見出
し、更に、アミノ酸及びグリコールエーテル類を添加す
ることで、インクの紙への浸透作用をより効果的に制御
できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【００１１】本発明は、顔料、アニオン性界面活性剤、
及び、カチオン性界面活性剤を含有するインクジェット
記録用インクである。
及び、カチオン性界面活性剤を含有するインクジェット
記録用インクである。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳述する。本発
明のインクジェット記録用インクは、顔料及びアニオン
性界面活性剤を含有するものである。
明のインクジェット記録用インクは、顔料及びアニオン
性界面活性剤を含有するものである。
【００１３】上記顔料としては特に限定されず、カーボ
ンブラックの他、多くの無機顔料、有機顔料を使用でき
る。上記有機顔料としては特に限定されず、例えば、ア
ゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートア
ゾ顔料等のアゾ顔料；フタロシアニン顔料、ペリレン及
びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔
料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインド
リノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料；塩基性
染料型レーキ、酸性染料型レーキ等の染料レーキ；ニト
ロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック昼光蛍光顔料
等を挙げることができる。上記無機顔料としては特に限
定されず、例えば、酸化チタン、酸化鉄系等を挙げるこ
とができる。また、その他の顔料であっても水相に分散
可能なものであれば使用できる。これらの顔料の配合量
は本発明のインクジェット記録用インク全量に対して、
０．５〜１０重量％が好ましく、より好ましくは０．５
〜８重量％である。
ンブラックの他、多くの無機顔料、有機顔料を使用でき
る。上記有機顔料としては特に限定されず、例えば、ア
ゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートア
ゾ顔料等のアゾ顔料；フタロシアニン顔料、ペリレン及
びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔
料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインド
リノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料；塩基性
染料型レーキ、酸性染料型レーキ等の染料レーキ；ニト
ロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック昼光蛍光顔料
等を挙げることができる。上記無機顔料としては特に限
定されず、例えば、酸化チタン、酸化鉄系等を挙げるこ
とができる。また、その他の顔料であっても水相に分散
可能なものであれば使用できる。これらの顔料の配合量
は本発明のインクジェット記録用インク全量に対して、
０．５〜１０重量％が好ましく、より好ましくは０．５
〜８重量％である。
【００１４】上記アニオン性界面活性剤としては特に限
定されないが、例えば、特開２００１−８１３７２号公
報及び特開平１１−１２５０８号公報に記載されている
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、
ポリオキシアルキルエーテルリン酸エステル塩等が好適
である。これらのアニオン性界面活性剤の配合量は、顔
料の種類やアニオン性界面活性剤の種類によって、分散
剤として機能する適切な量が適宜決定されるが、通常、
顔料の配合量に対して、５〜４０重量％が好ましく、よ
り好ましくは１０〜３０重量％である。
定されないが、例えば、特開２００１−８１３７２号公
報及び特開平１１−１２５０８号公報に記載されている
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、
ポリオキシアルキルエーテルリン酸エステル塩等が好適
である。これらのアニオン性界面活性剤の配合量は、顔
料の種類やアニオン性界面活性剤の種類によって、分散
剤として機能する適切な量が適宜決定されるが、通常、
顔料の配合量に対して、５〜４０重量％が好ましく、よ
り好ましくは１０〜３０重量％である。
【００１５】本発明のインクジェット記録用インクは、
更に、カチオン性界面活性剤を含有するものである。上
記カチオン性界面活性剤としては特に限定されず、例え
ば、第４級アンモニウム塩類、アルキルアミン類、不飽
和カルボン酸ポリアミノアマイド類、アミンアセテート
類、アンモニウムクロライド類等を挙げることができ
る。これらのカチオン性界面活性剤は、単独で用いられ
てもよく、２種以上が併用されてもよい。これらのカチ
オン性界面活性剤の配合量は、本発明のインクジェット
記録用インク全量に対して０．０１〜３重量％が好まし
い。０．０１重量％未満であると、アニオン性界面活性
剤の過剰な浸透作用を充分に打ち消すことができないこ
とがあり、３重量％を超えると、アニオン性界面活性剤
の顔料粒子を安定的に分散する効果が失われたり、逆に
フェザリングを生ずることがある。より好ましくは、
０．１〜０．８重量％である。
更に、カチオン性界面活性剤を含有するものである。上
記カチオン性界面活性剤としては特に限定されず、例え
ば、第４級アンモニウム塩類、アルキルアミン類、不飽
和カルボン酸ポリアミノアマイド類、アミンアセテート
類、アンモニウムクロライド類等を挙げることができ
る。これらのカチオン性界面活性剤は、単独で用いられ
てもよく、２種以上が併用されてもよい。これらのカチ
オン性界面活性剤の配合量は、本発明のインクジェット
記録用インク全量に対して０．０１〜３重量％が好まし
い。０．０１重量％未満であると、アニオン性界面活性
剤の過剰な浸透作用を充分に打ち消すことができないこ
とがあり、３重量％を超えると、アニオン性界面活性剤
の顔料粒子を安定的に分散する効果が失われたり、逆に
フェザリングを生ずることがある。より好ましくは、
０．１〜０．８重量％である。
【００１６】本発明のインクジェット記録用インクは、
更に、アミノ酸を含有することが好ましい。顔料粒子を
安定的に分散しつつ、紙への過剰な浸透作用を抑制する
という本発明の効果を充分に得るためには、上記カチオ
ン性界面活性剤の配合量は、上記アニオン性界面活性剤
に対して過剰であっても、不足していても好ましくな
い。そこで、両界面活性剤のバランスをより適正なもの
にするため、正極性のアミノ基と負極性のカルボキシル
基を持つアミノ酸を本発明のインクジェット記録用イン
クに添加してみたところ、印字濃度が更に向上し、不均
一なにじみによるフェザリングの発生が少ないシャープ
な画像を得ることができた。これは、インク中のアニオ
ン性界面活性剤及びカチオン性界面活性剤とアミノ酸が
イオン対を形成することで、過剰なアニオン界面活性剤
又はカチオン性界面活性剤の働きを抑えることができる
ことによるものと考えられる。上記アミノ酸としては、
グリシン又はＬ−アラニンが好ましい。グリシン又はＬ
−アラニンよりも分子量の大きいアミノ酸を添加すると
水への溶解度が低いために、析出してノズルの目詰まり
の原因となることがある。上記アミノ酸の配合量として
は、本発明のインクジェット記録用インク全量に対して
０．１〜３重量％が好ましい。０．１重量％未満である
と、過剰なアニオン性界面活性剤又はカチオン性界面活
性剤の働きを抑える効果が充分に得られないことがあ
り、３重量％を超えると、顔料の分散を安定に保つこと
に寄与しているアニオン性界面活性剤や、本発明の効果
に寄与しているカチオン性界面活性剤の作用を逆に阻害
してしまうことがある。
更に、アミノ酸を含有することが好ましい。顔料粒子を
安定的に分散しつつ、紙への過剰な浸透作用を抑制する
という本発明の効果を充分に得るためには、上記カチオ
ン性界面活性剤の配合量は、上記アニオン性界面活性剤
に対して過剰であっても、不足していても好ましくな
い。そこで、両界面活性剤のバランスをより適正なもの
にするため、正極性のアミノ基と負極性のカルボキシル
基を持つアミノ酸を本発明のインクジェット記録用イン
クに添加してみたところ、印字濃度が更に向上し、不均
一なにじみによるフェザリングの発生が少ないシャープ
な画像を得ることができた。これは、インク中のアニオ
ン性界面活性剤及びカチオン性界面活性剤とアミノ酸が
イオン対を形成することで、過剰なアニオン界面活性剤
又はカチオン性界面活性剤の働きを抑えることができる
ことによるものと考えられる。上記アミノ酸としては、
グリシン又はＬ−アラニンが好ましい。グリシン又はＬ
−アラニンよりも分子量の大きいアミノ酸を添加すると
水への溶解度が低いために、析出してノズルの目詰まり
の原因となることがある。上記アミノ酸の配合量として
は、本発明のインクジェット記録用インク全量に対して
０．１〜３重量％が好ましい。０．１重量％未満である
と、過剰なアニオン性界面活性剤又はカチオン性界面活
性剤の働きを抑える効果が充分に得られないことがあ
り、３重量％を超えると、顔料の分散を安定に保つこと
に寄与しているアニオン性界面活性剤や、本発明の効果
に寄与しているカチオン性界面活性剤の作用を逆に阻害
してしまうことがある。
【００１７】本発明のインクジェット記録用インクは、
更に、浸透剤を含有することが好ましい。本発明のイン
クジェット記録用インクにおいては、カチオン性界面活
性剤の働きによってアニオン性界面活性剤による浸透効
果が打ち消されるので、本発明のインクジェット記録用
インクの紙面上での乾燥時間は若干遅くなり、複数枚の
記録紙に対して連続で高速印字を行うような場合には問
題となることがある。上記浸透剤は、インクジェット記
録用インクの紙面上での乾燥時間を短縮し、不均一なに
じみの発生を抑える効果を有する。特に、複数色のイン
クを用いてカラー記録を行う際には、上記浸透剤はブリ
ーディングを抑制する効果も有している。
更に、浸透剤を含有することが好ましい。本発明のイン
クジェット記録用インクにおいては、カチオン性界面活
性剤の働きによってアニオン性界面活性剤による浸透効
果が打ち消されるので、本発明のインクジェット記録用
インクの紙面上での乾燥時間は若干遅くなり、複数枚の
記録紙に対して連続で高速印字を行うような場合には問
題となることがある。上記浸透剤は、インクジェット記
録用インクの紙面上での乾燥時間を短縮し、不均一なに
じみの発生を抑える効果を有する。特に、複数色のイン
クを用いてカラー記録を行う際には、上記浸透剤はブリ
ーディングを抑制する効果も有している。
【００１８】上記浸透剤としては、グリコールエーテル
が好適である。上記グリコールエーテルとしては、例え
ば、エチレングリコール−ｎ−ブチルエーテル、ジエチ
レングリコール−ｎ−ブチルエーテル、トリエチレング
リコール−ｎ−ブチルエーテル、プロピレングリコール
−ｎ−ブチルエーテル、ジプロピレングリコール−ｎ−
ブチルエーテル、トリプロピレングリコール−ｎ−ブチ
ルエーテル等のグリコール系ｎ−ブチルエーテル；エチ
レングリコール−ｎ−プロピルエーテル、ジエチレング
リコール−ｎ−プロピルエーテル、トリエチレングリコ
ール−ｎ−プロピルエーテル、プロピレングリコール−
ｎ−プロピルエーテル、ジプロピレングリコール−ｎ−
プロピルエーテル、トリプロピレングリコール−ｎ−プ
ロピルエーテル等のグリコール系ｎ−プロピルエーテル
等を挙げることができる。これらのグリコールエーテル
は、単独で用いられてもよく、２種以上が併用されても
よい。
が好適である。上記グリコールエーテルとしては、例え
ば、エチレングリコール−ｎ−ブチルエーテル、ジエチ
レングリコール−ｎ−ブチルエーテル、トリエチレング
リコール−ｎ−ブチルエーテル、プロピレングリコール
−ｎ−ブチルエーテル、ジプロピレングリコール−ｎ−
ブチルエーテル、トリプロピレングリコール−ｎ−ブチ
ルエーテル等のグリコール系ｎ−ブチルエーテル；エチ
レングリコール−ｎ−プロピルエーテル、ジエチレング
リコール−ｎ−プロピルエーテル、トリエチレングリコ
ール−ｎ−プロピルエーテル、プロピレングリコール−
ｎ−プロピルエーテル、ジプロピレングリコール−ｎ−
プロピルエーテル、トリプロピレングリコール−ｎ−プ
ロピルエーテル等のグリコール系ｎ−プロピルエーテル
等を挙げることができる。これらのグリコールエーテル
は、単独で用いられてもよく、２種以上が併用されても
よい。
【００１９】上記グリコールエーテルの配合量として
は、本発明のインクジェット記録用インク全量に対して
１〜２０重量％が好ましい。１重量％未満であると、紙
面上での乾燥時間短縮効果が得られないことがあり、２
０重量％を超えると、インクの粘度が必要以上に高くな
り、安定した噴射ができなかったり、浸透作用が大きす
ぎるために紙の裏側にまでインクが達してしまう等の弊
害が起こり、印字品質が損なわれてしまうことがある。
より好ましくは１〜１０重量％、更に好ましくは１〜５
重量％である。
は、本発明のインクジェット記録用インク全量に対して
１〜２０重量％が好ましい。１重量％未満であると、紙
面上での乾燥時間短縮効果が得られないことがあり、２
０重量％を超えると、インクの粘度が必要以上に高くな
り、安定した噴射ができなかったり、浸透作用が大きす
ぎるために紙の裏側にまでインクが達してしまう等の弊
害が起こり、印字品質が損なわれてしまうことがある。
より好ましくは１〜１０重量％、更に好ましくは１〜５
重量％である。
【００２０】本発明のインクジェット記録用インクは、
水分の蒸発乾燥によるノズルの目詰まりを防止するとと
もに、インクの粘度を調整するために、湿潤剤を含有し
てもよい。上記湿潤剤としては特に限定されないが、例
えば、グリセリン、１，５−ペンタンジオール等の２価
以上のアルコール類；ポリエチレングリコール、ジエチ
レングリコール等のグリコール類等が好適に用いられ
る。これらの湿潤剤の配合量は、本発明のインクジェッ
ト記録用インク全量に対して２〜５０重量％が好まし
く、より好ましくは２〜４０重量％、更に好ましくは１
５〜３５重量％である。
水分の蒸発乾燥によるノズルの目詰まりを防止するとと
もに、インクの粘度を調整するために、湿潤剤を含有し
てもよい。上記湿潤剤としては特に限定されないが、例
えば、グリセリン、１，５−ペンタンジオール等の２価
以上のアルコール類；ポリエチレングリコール、ジエチ
レングリコール等のグリコール類等が好適に用いられ
る。これらの湿潤剤の配合量は、本発明のインクジェッ
ト記録用インク全量に対して２〜５０重量％が好まし
く、より好ましくは２〜４０重量％、更に好ましくは１
５〜３５重量％である。
【００２１】本発明のインクジェット記録用インクに
は、顔料の分散性を改善するために、更に必要に応じ
て、上記アニオン性界面活性剤及び上記カチオン性界面
活性剤以外にポリアクリル酸、ポリビニルピロリドン、
ポリビニルアルコール等の水溶性高分子、ノニオン性界
面活性剤等の分散剤を添加してもよい。このほか、ｐＨ
調整剤、防腐剤、防黴剤、防錆剤等の添加剤を添加して
もよい。
は、顔料の分散性を改善するために、更に必要に応じ
て、上記アニオン性界面活性剤及び上記カチオン性界面
活性剤以外にポリアクリル酸、ポリビニルピロリドン、
ポリビニルアルコール等の水溶性高分子、ノニオン性界
面活性剤等の分散剤を添加してもよい。このほか、ｐＨ
調整剤、防腐剤、防黴剤、防錆剤等の添加剤を添加して
もよい。
【００２２】本発明のインクジェット記録用インクの作
製方法としては、まずアニオン性界面活性剤を用いて顔
料分散体を作製したうえで、この顔料分散体に上記カチ
オン性界面活性剤、湿潤剤、浸透剤、防腐剤、防錆剤、
及び、顔料濃度を調整するための水等を添加して作製す
ることが好ましい。上記顔料分散体は、顔料、アニオン
性界面活性剤、水のほかに、必要に応じて分散剤、湿潤
剤、ｐＨ調整剤、防腐剤等の添加剤を加えたものを３本
ロールミル、ボールミル、サンドミル、ホモジナイザー
等の分散装置で分散処理することによって得られる。
製方法としては、まずアニオン性界面活性剤を用いて顔
料分散体を作製したうえで、この顔料分散体に上記カチ
オン性界面活性剤、湿潤剤、浸透剤、防腐剤、防錆剤、
及び、顔料濃度を調整するための水等を添加して作製す
ることが好ましい。上記顔料分散体は、顔料、アニオン
性界面活性剤、水のほかに、必要に応じて分散剤、湿潤
剤、ｐＨ調整剤、防腐剤等の添加剤を加えたものを３本
ロールミル、ボールミル、サンドミル、ホモジナイザー
等の分散装置で分散処理することによって得られる。
【００２３】複数色のインク全てが、本発明のインクジ
ェット記録用インクであるカラーインクセットもまた本
発明の１つである。このようなインクジェット記録用カ
ラーインクセットは、印字濃度が高くフェザリング及び
ブリーディングが少ない鮮明なカラー記録を与えること
ができる。
ェット記録用インクであるカラーインクセットもまた本
発明の１つである。このようなインクジェット記録用カ
ラーインクセットは、印字濃度が高くフェザリング及び
ブリーディングが少ない鮮明なカラー記録を与えること
ができる。
【００２４】以上のように、本発明のインクジェット記
録用インクは、従来技術の問題点が充分に解決されてお
り、顔料の分散剤としてアニオン性界面活性剤を用いる
場合においても、印字濃度が高くフェザリングが少ない
シャープな画像を与えることができる。
録用インクは、従来技術の問題点が充分に解決されてお
り、顔料の分散剤としてアニオン性界面活性剤を用いる
場合においても、印字濃度が高くフェザリングが少ない
シャープな画像を与えることができる。
【００２５】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるも
のではない。
明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるも
のではない。
【００２６】＜顔料分散体の調製＞以下に示した各材料
を混合した後、直径０．３ｍｍのジルコニアビーズを媒
体とした湿式サンドミルにて分散処理を行い、インクジ
ェット記録用インクの材料となる顔料分散体を得た。 〔ブラック顔料分散体１〕 顔料：カラーインデックスナンバー・ピグメントブラック７ ２０．０重量％ 分散剤：ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸アンモニウム（オキシエチレ ン平均重合度＝１２） ６．０重量％ 湿潤剤：ジエチレングリコール １４．０重量％ 純水 ５６．０重量％ 防腐剤：プロクセルＧＸＬ（アビシア社製） ２．０重量％ ｐＨ調整剤：ジエタノールアミン ２．０重量％
を混合した後、直径０．３ｍｍのジルコニアビーズを媒
体とした湿式サンドミルにて分散処理を行い、インクジ
ェット記録用インクの材料となる顔料分散体を得た。 〔ブラック顔料分散体１〕 顔料：カラーインデックスナンバー・ピグメントブラック７ ２０．０重量％ 分散剤：ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸アンモニウム（オキシエチレ ン平均重合度＝１２） ６．０重量％ 湿潤剤：ジエチレングリコール １４．０重量％ 純水 ５６．０重量％ 防腐剤：プロクセルＧＸＬ（アビシア社製） ２．０重量％ ｐＨ調整剤：ジエタノールアミン ２．０重量％
【００２７】
〔イエロー顔料分散体２〕
顔料：カラーインデックスナンバー・ピグメントイエロー５５ １７．５重量％
分散剤：ポリオキシエチレンオレイルエーテル硫酸アンモニウム（オキシエチレ
ン平均重合度＝１８） ４．５重量％
湿潤剤：グリセリン １６．０重量％
純水 ５８．０重量％
防腐剤：プロクセルＧＸＬ（アビシア社製） ２．０重量％
ｐＨ調整剤：アンモニア ２．０重量％
【００２８】
〔マゼンタ顔料分散体３〕
顔料：カラーインデックスナンバー・ピグメントレッド１２２ ２０．０重量％
分散剤：ポリオキシエチレンオレイルエーテル硫酸アンモニウム（オキシエチレ
ン平均重合度＝１８） ４．０重量％
湿潤剤：グリセリン １５．０重量％
純水 ５９．０重量％
防腐剤：プロクセルＧＸＬ（アビシア社製） ２．０重量％
【００２９】
〔シアン顔料分散体４〕
顔料：カラーインデックスナンバー・ピグメントブルー１５：３
１２．５重量％
分散剤：ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸アンモニウム（オキシエチレ
ン平均重合度＝５） ２．５重量％
湿潤剤：グリセリン １６．０重量％
純水 ６７．０重量％
防腐剤：プロクセルＧＸＬ（アビシア社製） ２．０重量％
ｐＨ調整剤：モノエタノールアミン ２．０重量％
【００３０】（実施例１）以下に示した各材料を混合攪
拌し、０．８μｍのメンブランフィルタで濾過すること
によってブラックインクＢ１、イエローインクＹ１、マ
ゼンタインクＭ１、シアンインクＣ１を得た。 〔ブラックインクＢ１〕 ブラック顔料分散体１ ３５．０重量％ ポリエチレングリコール（平均分子量２００） ２．０重量％ ジプロピレングリコールプロピルエーテル ５．０重量％ トリエチレングリコールジメチルエーテル ０．５重量％ トリプロピレングリコールモノブチルエーテル １．０重量％ グリシン ０．５重量％ カチオン性界面活性剤（ビックケミー社製、Ｄｉｓｐｅｒｂｙｋ１３０） ０．３重量％ 純水 ５５．７重量％ 〔イエローインクＹ１〕 イエロー顔料分散体２ ４０．０重量％ ポリエチレングリコール（平均分子量２００） ７．０重量％ ジプロピレングリコールプロピルエーテル ５．０重量％ トリプロピレングリコールモノブチルエーテル １．０重量％ グリシン ０．２重量％ カチオン性界面活性剤（ビックケミー社製、Ｄｉｓｐｅｒｂｙｋ１３０） ０．３重量％ 純水 ４６．５重量％ 〔マゼンタインクＭ１〕 マゼンタ顔料分散体３ ２５．０重量％ グリセリン １６．０重量％ トリエチレングリコールモノブチルエーテル ５．０重量％ グリシン ０．５重量％ カチオン性界面活性剤（ビックケミー社製、Ｄｉｓｐｅｒｂｙｋ１３０） ０．５重量％ 純水 ５３．０重量％ 〔シアンインクＣ１〕 シアン顔料分散体４ １６．０重量％ グリセリン ２２．０重量％ ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル ５．０重量％ グリシン ０．２重量％ カチオン性界面活性剤（ビックケミー社製、Ｄｉｓｐｅｒｂｙｋ１３０） ０．３重量％ 純水 ５６．５重量％
拌し、０．８μｍのメンブランフィルタで濾過すること
によってブラックインクＢ１、イエローインクＹ１、マ
ゼンタインクＭ１、シアンインクＣ１を得た。 〔ブラックインクＢ１〕 ブラック顔料分散体１ ３５．０重量％ ポリエチレングリコール（平均分子量２００） ２．０重量％ ジプロピレングリコールプロピルエーテル ５．０重量％ トリエチレングリコールジメチルエーテル ０．５重量％ トリプロピレングリコールモノブチルエーテル １．０重量％ グリシン ０．５重量％ カチオン性界面活性剤（ビックケミー社製、Ｄｉｓｐｅｒｂｙｋ１３０） ０．３重量％ 純水 ５５．７重量％ 〔イエローインクＹ１〕 イエロー顔料分散体２ ４０．０重量％ ポリエチレングリコール（平均分子量２００） ７．０重量％ ジプロピレングリコールプロピルエーテル ５．０重量％ トリプロピレングリコールモノブチルエーテル １．０重量％ グリシン ０．２重量％ カチオン性界面活性剤（ビックケミー社製、Ｄｉｓｐｅｒｂｙｋ１３０） ０．３重量％ 純水 ４６．５重量％ 〔マゼンタインクＭ１〕 マゼンタ顔料分散体３ ２５．０重量％ グリセリン １６．０重量％ トリエチレングリコールモノブチルエーテル ５．０重量％ グリシン ０．５重量％ カチオン性界面活性剤（ビックケミー社製、Ｄｉｓｐｅｒｂｙｋ１３０） ０．５重量％ 純水 ５３．０重量％ 〔シアンインクＣ１〕 シアン顔料分散体４ １６．０重量％ グリセリン ２２．０重量％ ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル ５．０重量％ グリシン ０．２重量％ カチオン性界面活性剤（ビックケミー社製、Ｄｉｓｐｅｒｂｙｋ１３０） ０．３重量％ 純水 ５６．５重量％
【００３１】（実施例２）以下に示した各材料を混合攪
拌し、０．８μｍのメンブランフィルタで濾過すること
によってブラックインクＢ２、イエローインクＹ２、マ
ゼンタインクＭ２、シアンインクＣ２を得た。 〔ブラックインクＢ２〕 ブラック顔料分散体１ ３５．０重量％ ポリエチレングリコール（平均分子量２００） ２．０重量％ ジプロピレングリコールプロピルエーテル ５．０重量％ トリエチレングリコールジメチルエーテル ０．５重量％ トリプロピレングリコールモノブチルエーテル １．０重量％ カチオン性界面活性剤（ビックケミー社製、Ｄｉｓｐｅｒｂｙｋ１３０） ０．３重量％ 純水 ５６．２重量％ 〔イエローインクＹ２〕 イエロー顔料分散体２ ４０．０重量％ ポリエチレングリコール（平均分子量２００） ７．０重量％ ジプロピレングリコールプロピルエーテル ５．０重量％ トリプロピレングリコールモノブチルエーテル １．０重量％ カチオン性界面活性剤（ビックケミー社製、Ｄｉｓｐｅｒｂｙｋ１３０） ０．３重量％ 純水 ４６．７重量％ 〔マゼンタインクＭ２〕 マゼンタ顔料分散体３ ２５．０重量％ グリセリン １６．０重量％ トリエチレングリコールモノブチルエーテル ５．０重量％ カチオン性界面活性剤（ビックケミー社製、Ｄｉｓｐｅｒｂｙｋ１３０） ０．５重量％ 純水 ５３．５重量％ 〔シアンインクＣ２〕 シアン顔料分散体４ １６．０重量％ グリセリン ２２．０重量％ ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル ５．０重量％ カチオン性界面活性剤（ビックケミー社製、Ｄｉｓｐｅｒｂｙｋ１３０） ０．３重量％ 純水 ５６．７重量％
拌し、０．８μｍのメンブランフィルタで濾過すること
によってブラックインクＢ２、イエローインクＹ２、マ
ゼンタインクＭ２、シアンインクＣ２を得た。 〔ブラックインクＢ２〕 ブラック顔料分散体１ ３５．０重量％ ポリエチレングリコール（平均分子量２００） ２．０重量％ ジプロピレングリコールプロピルエーテル ５．０重量％ トリエチレングリコールジメチルエーテル ０．５重量％ トリプロピレングリコールモノブチルエーテル １．０重量％ カチオン性界面活性剤（ビックケミー社製、Ｄｉｓｐｅｒｂｙｋ１３０） ０．３重量％ 純水 ５６．２重量％ 〔イエローインクＹ２〕 イエロー顔料分散体２ ４０．０重量％ ポリエチレングリコール（平均分子量２００） ７．０重量％ ジプロピレングリコールプロピルエーテル ５．０重量％ トリプロピレングリコールモノブチルエーテル １．０重量％ カチオン性界面活性剤（ビックケミー社製、Ｄｉｓｐｅｒｂｙｋ１３０） ０．３重量％ 純水 ４６．７重量％ 〔マゼンタインクＭ２〕 マゼンタ顔料分散体３ ２５．０重量％ グリセリン １６．０重量％ トリエチレングリコールモノブチルエーテル ５．０重量％ カチオン性界面活性剤（ビックケミー社製、Ｄｉｓｐｅｒｂｙｋ１３０） ０．５重量％ 純水 ５３．５重量％ 〔シアンインクＣ２〕 シアン顔料分散体４ １６．０重量％ グリセリン ２２．０重量％ ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル ５．０重量％ カチオン性界面活性剤（ビックケミー社製、Ｄｉｓｐｅｒｂｙｋ１３０） ０．３重量％ 純水 ５６．７重量％
【００３２】（比較例１）以下に示した各材料を混合攪
拌し、０．８μｍのメンブランフィルタで濾過すること
によってブラックインクＢ３、イエローインクＹ３、マ
ゼンタインクＭ３、シアンインクＣ３を得た。 〔ブラックインクＢ３〕 ブラック顔料分散体１ ３５．０重量％ ポリエチレングリコール（平均分子量２００） １２．０重量％ 純水 ５３．０重量％ 〔イエローインクＹ３〕 イエロー顔料分散体２ ４０．０重量％ ポリエチレングリコール（平均分子量２００） ９．５重量％ 純水 ５０．５重量％ 〔マゼンタインクＭ３〕 マゼンタ顔料分散体３ ２５．０重量％ グリセリン ２１．０重量％ 純水 ５４．０重量％ 〔シアンインクＣ３〕 シアン顔料分散体４ １６．０重量％ グリセリン ２７．０重量％ 純水 ５７．０重量％
拌し、０．８μｍのメンブランフィルタで濾過すること
によってブラックインクＢ３、イエローインクＹ３、マ
ゼンタインクＭ３、シアンインクＣ３を得た。 〔ブラックインクＢ３〕 ブラック顔料分散体１ ３５．０重量％ ポリエチレングリコール（平均分子量２００） １２．０重量％ 純水 ５３．０重量％ 〔イエローインクＹ３〕 イエロー顔料分散体２ ４０．０重量％ ポリエチレングリコール（平均分子量２００） ９．５重量％ 純水 ５０．５重量％ 〔マゼンタインクＭ３〕 マゼンタ顔料分散体３ ２５．０重量％ グリセリン ２１．０重量％ 純水 ５４．０重量％ 〔シアンインクＣ３〕 シアン顔料分散体４ １６．０重量％ グリセリン ２７．０重量％ 純水 ５７．０重量％
【００３３】（比較例２）以下に示した各材料を混合攪
拌し、０．８μｍのメンブランフィルタで濾過すること
によってブラックインクＢ４、イエローインクＹ４、マ
ゼンタインクＭ４、シアンインクＣ４を得た。 〔ブラックインクＢ４〕 ブラック顔料分散体１ ３５．０重量％ ポリエチレングリコール（平均分子量２００） ２．０重量％ ジプロピレングリコールプロピルエーテル ５．０重量％ トリエチレングリコールジメチルエーテル ０．５重量％ トリプロピレングリコールモノブチルエーテル １．０重量％ 純水 ５６．５重量％ 〔イエローインクＹ４〕 イエロー顔料分散体２ ４０．０重量％ ポリエチレングリコール（平均分子量２００） ７．０重量％ ジプロピレングリコールプロピルエーテル ５．０重量％ トリプロピレングリコールモノブチルエーテル １．０重量％ 純水 ４７．０重量％ 〔マゼンタインクＭ４〕 マゼンタ顔料分散体３ ２５．０重量％ グリセリン １６．０重量％ トリエチレングリコールモノブチルエーテル ５．０重量％ 純水 ５４．０重量％ 〔シアンインクＣ４〕 シアン顔料分散体４ １６．０重量％ グリセリン ２２．０重量％ ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル ５．０重量％ 純水 ５７．０重量％
拌し、０．８μｍのメンブランフィルタで濾過すること
によってブラックインクＢ４、イエローインクＹ４、マ
ゼンタインクＭ４、シアンインクＣ４を得た。 〔ブラックインクＢ４〕 ブラック顔料分散体１ ３５．０重量％ ポリエチレングリコール（平均分子量２００） ２．０重量％ ジプロピレングリコールプロピルエーテル ５．０重量％ トリエチレングリコールジメチルエーテル ０．５重量％ トリプロピレングリコールモノブチルエーテル １．０重量％ 純水 ５６．５重量％ 〔イエローインクＹ４〕 イエロー顔料分散体２ ４０．０重量％ ポリエチレングリコール（平均分子量２００） ７．０重量％ ジプロピレングリコールプロピルエーテル ５．０重量％ トリプロピレングリコールモノブチルエーテル １．０重量％ 純水 ４７．０重量％ 〔マゼンタインクＭ４〕 マゼンタ顔料分散体３ ２５．０重量％ グリセリン １６．０重量％ トリエチレングリコールモノブチルエーテル ５．０重量％ 純水 ５４．０重量％ 〔シアンインクＣ４〕 シアン顔料分散体４ １６．０重量％ グリセリン ２２．０重量％ ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル ５．０重量％ 純水 ５７．０重量％
【００３４】（実施例３）以下に示した各材料を混合攪
拌し、０．８μｍのメンブランフィルタで濾過すること
によってブラックインクＢ５を得た。 〔ブラックインクＢ５〕 ブラック顔料分散体１ ３５．０重量％ ポリエチレングリコール（平均分子量２００） ８．５重量％ カチオン性界面活性剤（ビックケミー社製、Ｄｉｓｐｅｒｂｙｋ１３０） ０．３重量％ 純水 ５６．２重量％
拌し、０．８μｍのメンブランフィルタで濾過すること
によってブラックインクＢ５を得た。 〔ブラックインクＢ５〕 ブラック顔料分散体１ ３５．０重量％ ポリエチレングリコール（平均分子量２００） ８．５重量％ カチオン性界面活性剤（ビックケミー社製、Ｄｉｓｐｅｒｂｙｋ１３０） ０．３重量％ 純水 ５６．２重量％
【００３５】（実施例４）以下に示した各材料を混合攪
拌し、０．８μｍのメンブランフィルタで濾過すること
によってブラックインクＢ６を得た。 〔ブラックインクＢ６〕 ブラック顔料分散体１ ３５．０重量％ グリセリン １０．０重量％ カチオン性界面活性剤（花王社製、アセタミン２４） ０．１重量％ 純水 ５４．９重量％
拌し、０．８μｍのメンブランフィルタで濾過すること
によってブラックインクＢ６を得た。 〔ブラックインクＢ６〕 ブラック顔料分散体１ ３５．０重量％ グリセリン １０．０重量％ カチオン性界面活性剤（花王社製、アセタミン２４） ０．１重量％ 純水 ５４．９重量％
【００３６】（実施例５）以下に示した各材料を混合攪
拌し、０．８μｍのメンブランフィルタで濾過すること
によってシアンインクＣ５を得た。 〔シアンインクＣ５〕 シアン顔料分散体４ １６．０重量％ グリセリン ２７．０重量％ カチオン性界面活性剤（花王社製、コータミン２４Ｐ） ２．０重量％ 純水 ５５．０重量％
拌し、０．８μｍのメンブランフィルタで濾過すること
によってシアンインクＣ５を得た。 〔シアンインクＣ５〕 シアン顔料分散体４ １６．０重量％ グリセリン ２７．０重量％ カチオン性界面活性剤（花王社製、コータミン２４Ｐ） ２．０重量％ 純水 ５５．０重量％
【００３７】上記実施例１〜５及び比較例１、２で作製
した各インクについて、多機能インクジェットプリンタ
（ブラザー工業社製、ＭＦＣ−７４００Ｊ）を印字装置
として用い、普通紙（ゼロックス社製、ＢＵＳＩＮＥＳ
Ｓ ＭＵＬＴＩＰＵＲＰＯＳＥ４２００ ＰＡＰＥＲ）を
被記録材として用いて、文字及び罫線をそれぞれ単色で
印字し、フェザリング及び印字濃度を以下の基準で評価
した。更に、上記実施例１、２及び比較例１、２で作製
したブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの４色のイ
ンクジェット記録用インクをカラーインクセットとして
カラー記録を行い、異なる色の隣接する部分でのブリー
ディングを以下の基準で評価した。
した各インクについて、多機能インクジェットプリンタ
（ブラザー工業社製、ＭＦＣ−７４００Ｊ）を印字装置
として用い、普通紙（ゼロックス社製、ＢＵＳＩＮＥＳ
Ｓ ＭＵＬＴＩＰＵＲＰＯＳＥ４２００ ＰＡＰＥＲ）を
被記録材として用いて、文字及び罫線をそれぞれ単色で
印字し、フェザリング及び印字濃度を以下の基準で評価
した。更に、上記実施例１、２及び比較例１、２で作製
したブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの４色のイ
ンクジェット記録用インクをカラーインクセットとして
カラー記録を行い、異なる色の隣接する部分でのブリー
ディングを以下の基準で評価した。
【００３８】フェザリング評価基準
◎：不均一なにじみがほとんど認識できない
○：不均一なにじみが若干確認できるものの、実用に耐
える △：不均一なにじみが確認でき、実用上問題を有する ×：不均一なにじみが明らかに確認でき、実用に耐えな
い 印字濃度評価基準 ◎：充分な印字濃度を有する ○：実用上問題ない程度の印字濃度を有する △：若干、印字濃度が低く、実用上問題を有する ×：明らかに印字濃度が低く、実用に耐えない ブリーディング評価基準 ◎：不均一なにじみがほとんど認識できない ○：不均一なにじみが若干確認できるものの、実用に耐
える △：不均一なにじみが確認でき、実用上問題を有する ×：不均一なにじみが明らかに確認でき、実用に耐えな
い 実施例１、２及び比較例１、２の結果を表１に示した。
実施例３、４、５の結果を表２に示した。
える △：不均一なにじみが確認でき、実用上問題を有する ×：不均一なにじみが明らかに確認でき、実用に耐えな
い 印字濃度評価基準 ◎：充分な印字濃度を有する ○：実用上問題ない程度の印字濃度を有する △：若干、印字濃度が低く、実用上問題を有する ×：明らかに印字濃度が低く、実用に耐えない ブリーディング評価基準 ◎：不均一なにじみがほとんど認識できない ○：不均一なにじみが若干確認できるものの、実用に耐
える △：不均一なにじみが確認でき、実用上問題を有する ×：不均一なにじみが明らかに確認でき、実用に耐えな
い 実施例１、２及び比較例１、２の結果を表１に示した。
実施例３、４、５の結果を表２に示した。
【００３９】
【表１】
【００４０】
【表２】
【００４１】表１に示した通り、実施例１で作製したイ
ンクジェット記録用インクにより単色で記録された記録
物は、印字濃度が高く、フェザリングが少ない非常に優
れた品質の記録物であった。実施例１で作製したインク
ジェット記録用カラーインクセットによりカラー記録さ
れた記録物は、ブリーディングが少ない非常に優れた品
質の記録物であった。また、実施例１で作製したインク
ジェット記録用インクにより記録された印字直後の記録
物に別の記録媒体を重ねても、記録物の紙面が汚れるこ
とはなかった。
ンクジェット記録用インクにより単色で記録された記録
物は、印字濃度が高く、フェザリングが少ない非常に優
れた品質の記録物であった。実施例１で作製したインク
ジェット記録用カラーインクセットによりカラー記録さ
れた記録物は、ブリーディングが少ない非常に優れた品
質の記録物であった。また、実施例１で作製したインク
ジェット記録用インクにより記録された印字直後の記録
物に別の記録媒体を重ねても、記録物の紙面が汚れるこ
とはなかった。
【００４２】実施例２で作製したインクジェット記録用
インクにより単色で記録された記録物は、実施例１で作
製したインクジェット記録用インクにより記録された記
録物と比べて印字濃度、フェザリングにおいて若干劣る
が、実用上充分な品質であった。実施例２で作製したイ
ンクジェット記録用カラーインクセットによりカラー記
録された記録物は、ブリーディングが少ない非常に優れ
た品質の記録物であった。また、実施例２で作製したイ
ンクジェット記録用インクにより記録された印字直後の
記録物に別の記録媒体を重ねても、記録物の紙面が汚れ
ることはなかった。
インクにより単色で記録された記録物は、実施例１で作
製したインクジェット記録用インクにより記録された記
録物と比べて印字濃度、フェザリングにおいて若干劣る
が、実用上充分な品質であった。実施例２で作製したイ
ンクジェット記録用カラーインクセットによりカラー記
録された記録物は、ブリーディングが少ない非常に優れ
た品質の記録物であった。また、実施例２で作製したイ
ンクジェット記録用インクにより記録された印字直後の
記録物に別の記録媒体を重ねても、記録物の紙面が汚れ
ることはなかった。
【００４３】比較例１で作製したインクジェット記録用
インクにより単色で記録された記録物は、印字濃度が充
分でなく、フェザリングが激しく起こっており、印字品
質上の大きな問題を有していた。比較例１で作製したイ
ンクジェット記録用カラーインクセットによりカラー記
録された記録物は、ブリーディングが激しく起こってお
り、印字品質上の大きな問題を有していた。また、比較
例１で作製したインクジェット記録用インクにより記録
された印字直後の記録物に別の記録媒体を重ねると、記
録物の紙面が汚れたことから、紙面上でのインクジェッ
ト記録用インクの乾燥性について問題があった。
インクにより単色で記録された記録物は、印字濃度が充
分でなく、フェザリングが激しく起こっており、印字品
質上の大きな問題を有していた。比較例１で作製したイ
ンクジェット記録用カラーインクセットによりカラー記
録された記録物は、ブリーディングが激しく起こってお
り、印字品質上の大きな問題を有していた。また、比較
例１で作製したインクジェット記録用インクにより記録
された印字直後の記録物に別の記録媒体を重ねると、記
録物の紙面が汚れたことから、紙面上でのインクジェッ
ト記録用インクの乾燥性について問題があった。
【００４４】比較例２で作製したインクジェット記録用
インクにより単色で記録された記録物は、フェザリン
グ、印字濃度において良好とはいえず、印字品質上の問
題を有していた。比較例２で作製したインクジェット記
録用カラーインクセットによりカラー記録された記録物
は、ブリーディングにおいて比較的良好な結果が得られ
た。
インクにより単色で記録された記録物は、フェザリン
グ、印字濃度において良好とはいえず、印字品質上の問
題を有していた。比較例２で作製したインクジェット記
録用カラーインクセットによりカラー記録された記録物
は、ブリーディングにおいて比較的良好な結果が得られ
た。
【００４５】表２に示した通り、実施例３、４、５で作
製したインクジェット記録用インクにより単色で記録さ
れた記録物は、印字濃度が高く、フェザリングが少ない
実用上充分な品質の記録物であった。
製したインクジェット記録用インクにより単色で記録さ
れた記録物は、印字濃度が高く、フェザリングが少ない
実用上充分な品質の記録物であった。
【００４６】
【発明の効果】本発明は、上述の構成よりなるので、顔
料の分散剤としてアニオン性界面活性剤を用いる場合に
おいても、印字濃度が高くフェザリング及びブリーディ
ングが少ないシャープな画像を得ることができ、高速印
字においても問題の起こらないインクジェット記録用イ
ンクを提供できる。
料の分散剤としてアニオン性界面活性剤を用いる場合に
おいても、印字濃度が高くフェザリング及びブリーディ
ングが少ないシャープな画像を得ることができ、高速印
字においても問題の起こらないインクジェット記録用イ
ンクを提供できる。
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フロントページの続き
(72)発明者 藤岡 昌也
名古屋市瑞穂区苗代町15番１号 ブラザー
工業株式会社内
Ｆターム(参考） 2C056 EA04 FC01 FC02
2H086 BA59
4J039 BA13 BA35 BA37 BC05 BC12
BC13 BC19 BC20 BC33 BC36
BC39 BC54 BC56 BC60 BE01
BE22 EA28 EA42 EA47 GA24
Claims (4)
- 【請求項１】 顔料、アニオン性界面活性剤、及び、カ
チオン性界面活性剤を含有することを特徴とするインク
ジェット記録用インク。 - 【請求項２】 更に、アミノ酸を含有することを特徴と
する請求項１記載のインクジェット記録用インク。 - 【請求項３】 更に、グリコールエーテルを含有するこ
とを特徴とする請求項１又は２記載のインクジェット記
録用インク。 - 【請求項４】 複数色のインクで構成されるカラーイン
クセットであって、前記インクの全てが、請求項３記載
のインクジェット記録用インクであることを特徴とする
カラーインクセット。
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