JP2008222630A - 1−β−D−リボフラノシルー1,2,4−トリアゾール−3−カルボキサミドのR−II型結晶の製造法 - Google Patents

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圭司 大脇
Kiyoshi Ishii
潔 石井
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Abstract

【課題】
リバビリン薬剤中の有効成分と考えられている、リバビリンR−II型を製造する方法を提供する。
【解決手段】
リバビリンを、有機溶媒と少量の水に溶解して、還流後再結晶する方法、具体的には、リバビリン1重量部を、炭素数3以上のアルコール系溶媒を少なくとも20重量部と、該アルコール系溶媒に対して25重量%以下の水との混合溶媒に溶解し、加熱還流後、前記混合溶媒を10℃以下に冷却・濾過することを特徴とするリバビリンのR−II型結晶を製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、1−β−D−リボフラノシル−1,2,4−トリアゾール−3−カルボキサミド、すなわちリバビリンのR−II型結晶を選択的に得る方法に関する。
リバビリンは、1972年Witkowskiらにより合成されたプリンヌクレオシドアナログ(核酸構造類似体)であり、DNAウイルスやRNAウイルスに広範囲に抗ウイルス活性を示す。近年、インターフェロンと併用することにより、直接的な抗ウイルス作用を発揮することが分かった。
リバビリンは、化学名が日本名で、1−β−D−リボフラノシル−1H,2、4−トリアゾール−3−カルボキサミド、という化1の構造式で表される薬剤の一般名であり、内服の抗ウイルス薬としてジェネリック薬も含めて、世界ではCopegus、Desiken、Rebetol、Ribavin、Ribaviran、Ribavirina、Ribavirinum、Tribavirin、Trivorin、Vilona、Viramid、Virazide、Virazole、Ribavirinという名称で販売されている。インフルエンザウイルスA型、B型、パラインフルエンザ、アデノウイルス、RSウイルスなど、多くのRNA型とDNA型のウイルスに対しても効果がある薬剤である。
Figure 2008222630
リバビリン(Virazole)を使用して、水中でゆっくり再結晶して得られるV1と、50%エタノールー水溶液で急速冷却して得ることができるV2の二つの多形体構造に関する研究で、両方の結晶は斜方晶系に属しており、V1の分子構造をX線解析で、V2の構造を、MULTANプログラムを使用して解析した。V1とV”の分子構造を、図1と図2で図解する。糖に対する基準方位に対し、グリコシル基の捩れ角度が上記2つの結晶形で明らかに異なり、配座異性体であることがわかる。(非特許文献1)。
購入したUSPグレードのリバビリン原料(R−RW)を、60℃の温水で溶解し、ゆっくり室温まで冷却して得た生成物をろ過し、五酸化リンを乾燥剤として一晩デシケータで乾燥して得た結晶(R−II)と、Hot-Stage顕微鏡上でR−RWの169-170℃での溶融物(R−I)とを得た。高速液体クロマトグラフィーを使用し、精製したR−RW、R−I、R−IIのサンプルを使用し、リバビリンが上記三成分のみを含むことを確認し、熱分析(TGA/DSC)でR−RWと精製したR−I型とR−II型を使用し、評価を行い、昇温速度2K/分で、融点はR−I型は175.7℃、R−II型は166.6℃であると報告されており、R−RWはR−II型とR−I型を含み、R−II型は安定型で主成分であり、R−I型は順安定型として微量存在すると報告されている(非特許文献2)。
1−β−D−リボフラノシル−1,2,4−トリアゾール−3−カルボキサミドがイン・ビトロおよびイン・ビボにおいて広汎スペクトルな抗ウィルス活性を示す抗ウィルス剤である旨が1978年11月14日付で再発行された米国特許文献(特許文献1)に開示されており、また特定なウィルス性疾患に使用することは、1980年7月8日付で発行された米国特許文献に開示されている。また、ルイス酸及び溶媒の存在下での3−置換トリアゾールのグリコシル化反応を含む、工業的規模での、構造異性体L−リバビリンの調製方法が知られている(特許文献3)。
リバビリンの合成法として、1−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル−1,2,4−トリアゾール−3−カルボキシメチルエステルのメタノール溶液中に0℃でアンモニアと反応させ、溶媒を除去後、エタノールで再結晶すると、融点が174〜176℃のリバビリンが、水―エタノールで再結晶すると166〜168℃のリバビリンが得られたとの報告がある(非特許文献3)。
医薬品を薬剤師が評価するため、製薬企業が提供する、製品の特徴、有効成分の安定性等、医薬品の添付文書では十分に得られない情報が収載されている、医薬品インタビューフォーム(シェーリング・プラウ株式会社、レベトールカプセル200mg(リバビリンの商品名))によれば、リバビリンは水に溶けやすく、アルコールには溶けにくく、無極性溶媒には殆どと溶けず、融点に関しては、167〜171℃と記載されており、この融点より、リバビリンは、R−I型とR−II型の混合物であることが分かる。
US3、798、209号明細書 US4、211、771号明細書 特表2004−538317公報 Nature New Bioligy Vol.244 July 25、1973 An improved thermoanalytical approach to quantifying trace levels of polymorphic impurity in drug powders、Internatinal Journal of Pharmaceutics 2005、Vol 295 191-199 Journal of Medical Chemistry 1972、 Vol 15、 No.11
リバビリンの主成分は、インタビューフォームに記載された融点より判断すれば、主成分はR−II型であり、準安定なR−I型を少量含むことが分かる。リバビリンは通常の有機溶媒には溶解し難く、R−II型の製法として知られている水-エタノールの溶媒を使用しての再結晶であるが、実際の製造スケールにおいては、コストが掛かりすぎ現実的ではない。
本発明では、大量生産が可能なリバビリンII型結晶の製造方法を提供する。
本発明者等は、リバビリンを有機溶剤―水系の溶媒で再結晶する方法で、使用する有機溶媒を選択することで、高収率でR−II型の結晶構造を持つリバビリンを選択的に得ることができることを見出した。
本発明は、上記知見に基づくもので、下記の構成を有する。
(1)目安として、リバビリン1重量部を、炭素数3以上のアルコール系溶媒を少なくとも20重量部と、該アルコール系溶媒に対して25重量%以下の水との混合溶媒に溶解し、加熱還流後、前記混合溶媒を10℃以下に冷却・濾過することを特徴とするリバビリンのR−II型結晶を製造する方法、
(2)目安として、リバビリン1重量部を、ケトン系溶媒を少なくとも20重量部と、該ケトン系溶媒に対して25重量%以下の水との混合溶媒に溶解し、加熱還流後、前記混合溶媒を10℃以下に冷却・濾過することで、リバビリンのR−II型結晶を製造する方法。
(3)目安として、リバビリン1重量部を、エーテル系溶媒を少なくとも20重量部と、該エーテル系溶媒に対して25重量%以下の水との混合溶媒に溶解し、加熱還流後、前記混合溶媒を10℃以下に冷却・濾過することで、リバビリンのR-2型結晶を製造する方法。
(4)目安として、リバビリン1重量部を、ハロゲン化溶媒を少なくとも20重量部と、前記ハロゲン系溶媒に対して25重量%以下の水との混合溶媒に溶解し、加熱還流後、前記混合溶媒10℃以下に冷却・濾過することで、リバビリンのR−II型結晶を製造する方法。
(5)目安として、リバビリン1重量部を、エステル系溶媒を少なくとも20重量部と、前記エステル系溶媒に対して25重量%以下の水との混合溶媒に溶解し、加熱還流後、前記混合溶媒を10℃以下に冷却・濾過することで、リバビリンのR−II型結晶を製造する方法。
(6)目安として、リバビリン1重量部を、ニトリル系溶媒を少なくとも20重量部と、前記ニトリル系溶媒に対して25重量%以下の水との混合溶媒に溶解し、加熱還流後、前記混合溶媒を10℃以下に冷却・濾過することで、リバビリンのR−II型結晶を製造する方法。
(7)目安として、リバビリン1重量部を、アルコール、エーテル、エステル、ニトリル、ハロゲン系溶媒から選ばれる2種類以上の混合溶媒を少なくとも20重量部と、該混合溶媒に対して25重量%以下の水との混合溶媒に溶解し、加熱還流後、前記混合溶媒を10℃以下に冷却・濾過することで、リバビリンのR−II型結晶を製造する方法。
本発明の方法によれば、リバビリン中の不純物と見られるR−I型を減少させることができるので、従来より高い薬効が期待できるリバビリンR−II型を、工業的規模で大量製造することができる。
リバビリン(R−I型を含む)の合成方法としては、US特許3798209、3976545にシアノギ酸ヒドラジンと2,3−O−イソプロピリデン−D−リボースを反応させて得られるN−(2,3−O−イソプロピリデン−D−リボフラノシル)−シアノフォルムアミドラゾンをトリエチル−O−ギ酸で閉環させ、アンモニアとイソプロピリデン基の酸加水分解による化1の工程で合成できることが知られている。
Figure 2008222630
その後、トリアゾールのグルコシル化によってリバビリン(R−I型を含む)を合成する化2の方法も知られており、特定の触媒を使用した数々の合成法が提案されている。
Figure 2008222630
具体的な方法として、2,3−O−イソプロピリデン−D−リボースをトリエチル−O−ギ酸に溶解して得られる、粗N−(2,3−O−イソプロピリデン−D−リボフラノシル)−シアノフォルムアミドラゾンを、エチルアルコールに溶解し、濃アンモニア水を加え、スチームバス上で加熱することで、生成する1−(2,3−O−イソプロピリデン−D−リボフラノシル−1,2,4−トリアゾール−3−カルボキシアミドを10%メタノールークロルホルム溶液を展開溶媒とし、カラムクロマトグラフにより吸収成分を抽出し、溶媒からの結晶化でα異性体とβ異性体とを分離し、得られるβ異性体をトリフロロ酢酸と反応させ、1−β−D−リボフラノシル−1H,2,4−トリアゾール−3−カルボキシアミド(リバビリン《R−I型を含む》)を合成できる。
また、シアノギ酸ヒドラジドを2,3−O−イソプロピリデン−D−リボースと反応させて、N−(2,3−O−イソプロピリデン−D−リボフラノシル)−シアノフォルムアミドラゾンを生成し、トリエチル−O−ギ酸により閉環し、アンモニアで処理し、イソプロピリデン基の酸加水分解で1−β−D−リボフラノシル−1H、2,4−トリアゾール−3−カルボキサミド(リバビリン《R−I型を含む》)を合成することもできる。
本発明は、上記のような従来の合成方法で得られるリバビリン(R−I型を含む)を原料として使用してもよい。
ところで、リバビリンの結晶形に関し、R−I型またはR−II型の単晶体を得る方法は従来知られていない。また、薬剤として有効なリバビリンの結晶形は、上記したようにR−II型であるが、工業的にこのR−II型を、上記したような合成方法で得られるリバビリンから高収率で得る方法も知られていない。
本発明は、リバビリンが、通常用いられる有機溶媒、例えば、エタノール系、エステル系、エーテル系、ハロゲン化水素系、には非常に溶解し難く、水への溶解度は大きいため、水と有機溶媒の混合溶媒を使用して、リバビリンの再結晶化を行うものであり、この方法によれば、従来の合成方法で得られるリバビリンから、薬剤として有用なR−II型の結晶形を有するリバビリンを工業的に高収率で得ることができる。
また、リバビリンを、水―エタノール混合溶媒にて再結晶し、R−II型を得る方法は前記非特許文献に記載されているが、実際の製造スケールで行うと、非常にコスト高であり、また水での再結晶は、非常にゆっくり冷却しなければならず、収率も低い。
一方、リバビリン1gに対する有機溶媒量は33mlが基本である。これは、リバビリンは再結晶して得られる結晶の嵩が高いため、溶媒量が30倍ないと取り扱い上問題であることに由来している。
このような事実に対し、本発明者等は、還流下で、溶解する水の量分のみを添加することで、収率の低下を防ぐことができることを見出した。
また、有機溶媒と水混合系において水を添加することで、静電気発生を防止することができることも見出している。
本発明の有機溶媒におけるアルコール系溶媒としては、炭素数3〜15のもので、例えばイソプロパノール(炭素数3)、ブタノール(炭素数4)、アミルアルコール(炭素数5)、ヘキサノール(炭素数6)、ペンタノール(炭素数7)、ノニルアルコール(炭素数9)などを挙げることができる。
ケトン系溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、3-ペンタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルイソブチルケトン、DAA(ジアセトンアルコールなどを挙げることができる。
エーテル系溶媒としては、ジオキサン、ブチルエーテル、テトラヒドロピラン、エチレングリコールジブチルエーテル、メチルセロソルブ、セロソルブ、ブチルセロソルブ、MTBE(メチルターシャリーブタノール)、ブチルカルビトールなどを挙げることができる。
ハロゲン系溶媒として、塩化メチレン、トリクロロエチレン、パークロロエチレン、HCFC-141B、HCFC-225、ブロモプロパン、クロロホルムなどを挙げることができる。
エステル系溶媒としては、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸シクロヘキシル、酢酸ヘキシル、プロピオン酸メチル、アクリル酸ブチル、酢酸メトキシブチル、酢酸セロソルブ、酢酸アミル、酢酸ノルマルプロピル、酢酸イソプロピル、乳酸ブチルなどを挙げることができる。
ニトリル系溶媒として、アセトニトリル又はベンゾニトリルなどを挙げることができる。
以上挙げた溶媒は、それぞれを1種単独で用いてもよいし、ケトン系溶媒をを除き、アルコール、エーテル、エステル、ニトリル、ハロゲン系溶媒から選ばれる2種類以上の混合溶媒で用いてもよい。
これらの溶媒はいずれも、水に対してある限度の溶解度をもち任意の割合で混じるわけではなく、水の量は、リバビリンが溶解する最低量でよく、リバビリンに対して、1〜5倍容量程度でよい。少ない場合は溶解が十分でなく、均一な結晶を得ることが難しい。また溶媒量が多い場合には、収率が落ちて製造コストが高くつく。
また、溶媒と水、リバビリンの添加はどのような順で混合してもよい。小スケールで攪拌が充分行われるときは、リバビリンに有機溶媒を加え、少しずつ水を添加してゆくという順で加えてもよい。
攪拌が問題になる大量スケールの場合は、有機溶媒と水を反応釜に入れておき、リバビリンを後から少しずつ加えていく方法もある。
シアノギ酸ヒドラジド100gと2,3−O−イソプロピリデン−D−リボース230gを20mlギ酸エタノールを含むエタノール5Lに加え室温で23時間攪拌する。溶剤を除去し、残渣をベンゼン−エーテル中で再結晶し、2,3−O−イソプロピリデン−D−リボース302gを得た。
23時間の攪拌で得られた2,3−O−イソプロピリデン−D−リボースの分析結果は、次の通りである。
計算値:C10H16N4O4として C;46.87、H;6.29、N;21.86
実験値: C;46.87、H;6.47、N;21.85
上記で得られ、上記の分析結果を有する2,3−O−イソプロピリデン−D−リボース50gをトリエチル−O−ギ酸300mlに溶解し、2日後溶媒を除去して得られる粗N−(2,3−O−イソプロピリデン−D−リボフラノシル)−シアノフォルムアミドラゾンを、エチルアルコール500mlに溶解し、濃アンモニア水500mlを加え、スチームバス上で1時間加熱し、生成物をシリカゲルに吸収させ、シリカゲルカラムに500gを入れ、10%メタノール−クロロホルムで抽出し、50mlのフラクションを分取し、100〜200mlのフラクションを集め、溶媒除去後、メタノール−エタノール混合溶媒で再結晶を行い、1−(2,3−O−イソプロピリデン−D−リボフラノシル)−1、2,4−トリアゾール−3−カルボキシアミド(β異性体、mp:154〜156℃)15gを得た。
この1−(2,3−O−イソプロピリデン−D−リボフラノシル)−1、2,4−トリアゾール−3−カルボキシアミドの分析結果は次の通りである。
計算値:C11H16N4O4として C;46.48、H;4.57、N;19.71
実験値: C;46.68、H;5.97、N;19.83
上記で得られ、上記の分析結果を有する1−(2,3−O−イソプロピリデン−D−リボフラノシル)−1、2,4−トリアゾール−3−カルボキシアミド(この原料リバビリンのDSCチャートを図26に示す)の14gを、80%トリフロロ酢酸100mlと10分間反応させ、溶剤を除去後、残渣をエタノールで再結晶し、1−β−D−リボフラノシル−1H,2,4−トリアゾール−3−カルボキサミド(リバビリン)(mp:165〜167℃)11gを得た。
この再結晶1−β−D−リボフラノシル−1H,2,4−トリアゾール−3−カルボキサミド(リバビリン)の分析結果は次の通りである。
計算値:C8H12N4O4として C;39.35、H;4.95、N;22.94
実験値: C;39.59、H;4.82、N;22.82
実施例1の方法で得た、リバビリン1.0gに表1に示す有機溶媒33mlを加え、加温還流しつつ、水を表1に示す量で加え、リバビリンが完全に溶解した後、5〜10℃まで冷却し、生じた結晶を濾過し、70℃で減圧乾燥した。
使用した溶媒と、添加した水の量と、収率、得られたDSC分析より確認した結晶形を記す。得られた結晶形のDSCチャートを図3〜図14に示す。なお、表1中、1で得られた結晶形のDSCチャートが図3、2で得られた結晶形のDSCチャートが図4、・・・・・、12で得られた結晶形のDSCチャートが図14であり、実線がDSCチャート、破線が温度曲線である。
Figure 2008222630
実施例1では、(1)、(3)〜(11)の方法では選択的にR−II型のみ得ることができ、(2)だけでR−I型とR−II型の混合物が得られ、本発明によれば、高収率でR−II型を選択的に得る事ができることが判る。
結晶析出時の冷却方法では本発明の有機溶媒+水混合系では、徐冷あるいは急冷であっても選択的にR−II型結晶が得られ、また攪拌速度に影響されず、使用有機溶媒により結晶形が定まることが分かった。
実施例1で得た、リバビリン1.0gを表1に示す2種類の有機溶媒(16.5ml×2)を加え、加熱還流しながら水を加え、リバビリンが完全に溶解後、5〜10℃まで冷却し、生じた結晶を濾過し、70℃で減圧乾燥した。使用した溶媒と、添加した水の量と収率、DSC分析より確認した結晶形を記す。得られた結晶形のDSCチャートを図15〜図25に示す。なお、表2中、1で得られた結晶形のDSCチャートが図15、2で得られた結晶形のDSCチャートが図16、・・・・・、11で得られた結晶形のDSCチャートが図25であり、実線がDSCチャート、破線が温度曲線である。
Figure 2008222630
実施例3においても、実施例2と同様に、高収率でR−II型を選択的に得ることができた。
リバビリンに含まれる、R−II型結晶の立体配座を示す。 リバビリンに含まれる、R−II型結晶の立体配座を示す。 実施例で得られた結晶形のDSCチャート 実施例で得られた結晶形のDSCチャート 実施例で得られた結晶形のDSCチャート 実施例で得られた結晶形のDSCチャート 実施例で得られた結晶形のDSCチャート 実施例で得られた結晶形のDSCチャート 実施例で得られた結晶形のDSCチャート 実施例で得られた結晶形のDSCチャート 実施例で得られた結晶形のDSCチャート 実施例で得られた結晶形のDSCチャート 実施例で得られた結晶形のDSCチャート 実施例で得られた結晶形のDSCチャート 実施例で得られた結晶形のDSCチャート 実施例で得られた結晶形のDSCチャート 実施例で得られた結晶形のDSCチャート 実施例で得られた結晶形のDSCチャート 実施例で得られた結晶形のDSCチャート 実施例で得られた結晶形のDSCチャート 実施例で得られた結晶形のDSCチャート 実施例で得られた結晶形のDSCチャート 実施例で得られた結晶形のDSCチャート 実施例で得られた結晶形のDSCチャート 実施例で得られた結晶形のDSCチャート 原料のリバビリンのDSCチャート

Claims (7)

  1. リバビリン1重量部を、炭素数3以上のアルコール系溶媒を少なくとも20重量部と、該アルコール系溶媒に対して25重量%以下の水との混合溶媒に溶解し、加熱還流後、前記混合溶媒を10℃以下に冷却・濾過することを特徴とするリバビリンのR−II型結晶を製造する方法。
  2. リバビリン1重量部を、ケトン系溶媒を少なくとも20重量部と、該ケトン系溶媒に対して25重量%以下の水との混合溶媒に溶解し、加熱還流後、前記混合溶媒を10℃以下に冷却・濾過することで、リバビリンのR−II型結晶を製造する方法。
  3. リバビリン1重量部を、エーテル系溶媒を少なくとも20重量部と、該エーテル系溶媒に対して25重量%以下の水との混合溶媒に溶解し、加熱還流後、前記混合溶媒を10℃以下に冷却・濾過することで、リバビリンのR−II型結晶を製造する方法。
  4. リバビリン1重量部を、ハロゲン化溶媒を少なくとも20重量部と、前記ハロゲン系溶媒に対して25重量%以下の水との混合溶媒に溶解し、加熱還流後、前記混合溶媒10℃以下に冷却・濾過することで、リバビリンのR−II型結晶を製造する方法。
  5. リバビリン1重量部を、エステル系溶媒を少なくとも20重量部と、前記エステル系溶媒に対して25重量%以下の水との混合溶媒に溶解し、加熱還流後、前記混合溶媒を10℃以下に冷却・濾過することで、リバビリンのR−II型結晶を製造する方法。
  6. リバビリン1重量部を、ニトリル系溶媒を少なくとも20重量部と、前記ニトリル系溶媒に対して25重量%以下の水との混合溶媒に溶解し、加熱還流後、前記混合溶媒を10℃以下に冷却・濾過することで、リバビリンのR−II型結晶を製造する方法。
  7. リバビリン1重量部を、アルコール、エーテル、エステル、ニトリル、ハロゲン系溶媒から選ばれる2種類以上の混合溶媒を少なくとも20重量部と、該混合溶媒に対して25重量%以下の水との混合溶媒に溶解し、加熱還流後、前記混合溶媒を10℃以下に冷却・濾過することで、リバビリンのR−II型結晶を製造する方法。
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