JP2008200724A - 接合材、接合部材、接合方法および固体電解質燃料電池 - Google Patents

接合材、接合部材、接合方法および固体電解質燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 SOFCの運転等において還元雰囲気で使用しても接合強度の低下のないあるいは接合強度の低下が少ない接合部材を形成する導電性接合材を提供する。
【解決手段】 接合剤が、酸化ニッケルと、金属ニッケルと、熱膨張係数10×10−6/℃以下の熱膨張調整材とを含有するベース材料を含み、実質的に酸化鉄を含有しない材料を用いる。その結果、大気熱処理時に金属ニッケルが酸化ニッケルとなることにより体積膨張するので、大気熱処理後に得られる接合部材は緻密なものとなり、大気熱処理後の接合強度が向上する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、固体電解質型燃料電池(以下、「SOFC」と記載する。)や水蒸気電解セル等の電極と他の構造部材を電気的に接合する場合に用いられる接合材、これを用いた接合部材および接合方法、ならびにこの接合部材を有するSOFCに関する。
SOFCの要部の一般的な構成として、図1に示すものが知られている。発電膜2は、イットリア安定化ジルコニアの固体電解質膜4と、その両面に形成された燃料側電極3と空気側電極5とから構成され、ディンプル状の形状をしている。発電膜2の燃料側電極3の側には、燃料側電極3と電気的に接続されたインターコネクタ7が設けられ、発電膜2の空気側電極5の側には、空気側電極5と電気的に接続されたインターコネクタ7が設けられている。こうした構成のSOFCにおいては、インターコネクタ7と燃料側電極3との間、インターコネクタ7と空気側電極5との間に一般的に導電性接合部材11、12が用いられている。
図1に示した構成のSOFCにおいて、前記導電性接合部材11、12は一般に、電極と他の構成部材との間に配置されたペースト状の接合材を焼結することにより形成される。SOFCでは、一般的に約1000℃の作動温度にて発電が行われるため、導電性接合部材11、12にもこの温度に耐える耐熱性が要求される。
ところで、一般的に低温で各部材間を電気的に接合する場合は、前記接合材として銀ペーストや白金ペーストが知られている。ここで、銀ペーストは銀の電気抵抗が低く、導電性接着材として一般的に使用されている。しかし、銀の融点は約960℃であり、上記SOFCのように1000℃で発電するものには使用できない。また、白金ペーストの場合は1000℃でも使用可能であるが、コスト高になるという問題点がある。
そこで、酸化ニッケルと酸化鉄と酸化チタンをベース材料として含む接合材が、良好な導電性、接合性を有する接合部材を形成する材料として提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平8−287930号公報
しかしながら、上述のように酸化ニッケルと酸化鉄と酸化チタンをベース材料として含む接合材では、酸化ニッケルを添加し、運転中に酸化ニッケルが金属ニッケルに還元されることで接合部材の導電性を確保しているが、酸化ニッケルが還元される際に体積収縮を伴うため、接合部材がやや多孔質になり、酸化雰囲気で製造したときと比べて、還元後の接合強度が低下するという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、還元後も接合強度の低下のないあるいは接合強度の低下が少ない接合部材を形成する接合材を提供することを目的とする。
また本発明は、前記接合材より形成され、SOFCの運転等において還元雰囲気で使用しても接合強度が低下しにくい接合部材を提供することを目的とする。
また本発明は、前記接合材を用いて、SOFCにおける燃料側電極とインターコネクタ等の他の部材とのあいだ等に、運転等において還元雰囲気で使用しても接合強度が低下しにくい接合部を形成する接合方法を提供することを目的とする。
また本発明は、燃料側電極とインターコネクタ等の他の部材とのあいだ等において、運転等において還元雰囲気で使用しても接合強度が低下しにくい接合部を有し、信頼性が向上したSOFCを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、以下の手段を採用する。
本発明に係る接合材は、酸化ニッケルと、金属ニッケルと、熱膨張係数10×10−6/℃以下の熱膨張調整材とを含有するベース材料を含み、実質的に酸化鉄を含有しない材料である。
本発明の接合材は、金属ニッケルを用いることにより、大気熱処理時に金属ニッケルが酸化ニッケルとなることにより体積膨張するので、大気熱処理後に得られる接合部材は緻密なものとなり、大気熱処理後の接合強度が向上する。また、接合部材の還元の際は、大気熱処理による焼結時に体積膨張した分が収縮するのみであるので、接合強度の低下が小さい。また、前記熱膨張調整材は、導電接合材全体の熱膨張率を低下させることにより、電解質やインターコネクタとの熱膨張差を抑制し、SOFCセルの運転停止などによる熱サイクル時の熱膨張差による剥離抑制に寄与する。
従って、本発明の接合材より形成される接合部材は、大気熱処理による焼結後の使用初期および還元雰囲気における使用後の両方において高い接合強度を有する。
本発明に係る接合部材は、複数の部材の間に配置された前記本発明の接合材を焼結して得られる。
従って、本発明の接合部材は、SOFCにおける燃料側電極とインターコネクタ等の部材間の接合部に用いた際に、使用初期および還元雰囲気における使用後の両方において高い接合強度を有する。
本発明に係る接合方法は、前記本発明の接合材を複数の部材の間に配置し、該接合材を焼結する方法である。
従って、本発明の接合方法によれば、SOFCにおける燃料側電極とインターコネクタ等の部材間に、接合強度に優れた接合部を形成することができる。
本発明に係るSOFCは、複数の部材と、該複数の部材の間を接合する前記本発明の接合部材とを有する。
従って、本発明のSOFCは、燃料側電極とインターコネクタ等の部材間の接合部の接合強度を高めることができるので、信頼性に優れる。
本発明によれば、還元後も接合強度の低下のないあるいは接合強度の低下が少ない接合部材を形成する接合材を提供することができる。
また本発明によれば、SOFCの運転等において還元雰囲気で使用しても接合強度が低下しにくい接合部材を提供することができる。
また本発明によれば、SOFCにおける燃料側電極とインターコネクタ等の他の部材とのあいだ等に、運転等において還元雰囲気で使用しても接合強度が低下しにくい接合部を形成する接合方法を提供することができる。
また本発明によれば、燃料側電極とインターコネクタ等の他の部材とのあいだ等において、運転等において還元雰囲気で使用しても接合強度が低下しにくい接合部を有し、信頼性が向上したSOFCを提供することができる
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明の第1の実施形態は、酸化ニッケル(NiO)と、金属ニッケル(Ni)と、熱膨張係数10×10−6/℃以下の熱膨張調整材とを含有するベース材料を含み、実質的に酸化鉄(Fe)を含有しない接合材である。
前記熱膨張調整材の熱膨張係数は、10×10−6/℃を超えると、導電接合材全体の熱膨張率を低下させ、SOFCセルの運転停止などによる熱サイクル時の熱膨張差による剥離を抑制する効果が十分得られないので好ましくない。
酸化鉄は、接合部材の還元後に、接合強度を低下させ接合抵抗を上昇させるので、接合材中には酸化鉄を実質的に含有しないことが好ましい。
前記接合材は、前記酸化ニッケルと前記金属ニッケルの合計量100重量部のうち、前記金属ニッケルを30重量部以上70重量部以下含有することが好ましい。
前記金属ニッケルの含有量が30重量部未満では、大気熱処理後に得られる接合部材の接合強度の向上効果ならびに還元後の接合強度の低下抑制効果が十分ではなく、好ましくない。また、前記金属ニッケルの含有量が70重量部を超えると、接合部材の熱膨張率が他の部材(例えばSOFCにおける発電膜やインターコネクタ)より大きくなるため好ましくない。
前記接合材は、前記ベース材料100重量部のうち、前記熱膨張調整材を10重量部以上20重量部以下含有することが好ましい。
前記熱膨張調整材の含有量が10重量部未満では、還元収縮防止の効果が小さく不充分となる場合があり好ましくない。また、前記熱膨張調整材の含有量が20重量部を超
えると導電性の低下を生ずる場合があるので好ましくない。
前記熱膨張調整材は、アルミナ、窒化ケイ素、炭化ケイ素およびフューズドシリカからなる群より選ばれる少なくとも一種の材料を含むことが好ましい。
これら材料の熱膨張係数は、アルミナが約8×10−6/℃、窒化ケイ素が約4×10−6、炭化ケイ素が約5×10−6、フューズドシリカが約1×10−6/℃であり、いずれの材料も本発明の接合材において良好な還元収縮防止効果を有する熱膨張調整材として機能する。
前記酸化ニッケルは、平均粒径0.5μm以上5μm以下の粒子状の酸化ニッケルであることが好ましい。また、前記金属ニッケルは、平均粒径0.3μm以上5μm以下の粒子状の金属ニッケルであることが好ましい。
金属ニッケルの平均粒径が0.3μmより小さく、酸化ニッケルの平均粒径が0.5μmより小さいと、接合部材の収縮率が大きくなるので、大気熱処理時にひび割れが発生し、接合強度が低下することがあり好ましくない。また、金属ニッケルの平均粒径および酸化ニッケルの平均粒径が5μmより大きいと、接合部材の焼結性が低下するので、接合強度が低下することがあり好ましくない。
前記熱膨張調整材は、平均粒径5μm以上15μm以下の粒子状の熱膨張調整材であることが好ましい。
前記熱膨張調整材の平均粒径が5μmより小さいと、接合部材の収縮率が大きくなるので、大気熱処理時にひび割れが発生して接合強度が低下し、また熱膨張調整材がニッケル粒子間に入り抵抗体となり接合部材の導電性を低下させるので好ましくない。また、熱膨張調整材の平均粒径が15μmより大きいと、接合部材の焼結性が低下し、接合部材の接合強度が低下するので好ましくない。
前記接合材は前記ベース材料に加えてビヒクルを含むものが望ましい。
ビヒクルは、接合材を焼結する際に蒸発し、焼結後の接合部材中には残留しない原料であるが、ビヒクルを用いることにより接合材のベース材料をペースト状にし、取り扱いを容易にすることができる。
ビヒクルは、粉体を分散できるものであれば特に限定されないが、好ましくは、ブチルカルビトール、テレピン油、ブタノール等が挙げられ、特に好ましくはブチルカルビトールである。ビヒクルの添加量は、ビヒクルの種類によって異なるが、ベース材料を100重量部とすると、30重量部以上50重量部以下添加することが好ましい。
本発明の第2の実施形態は、前記第1の実施形態による接合材を複数の部材の間に配置し、該接合材を焼結する接合方法ならびにこの接合方法により前記接合材から得られた接合部材である。
接合の対象となる前記複数の部材としては、SOFCの構成部材が挙げられ、SOFCの運転時に還元雰囲気となる燃料側部材が、還元時の接合強度の低下を抑制できるという本発明の接合材の効果が発揮できるので好適である。従って、本実施形態の接合方法は、SOFCの燃料側電極と他の燃料側部材(例えばインターコネクタ)との接合に好適に適用できる。
本実施形態の接合方法においては、公知の塗布方法が採用され、例えばスクリーンプリント法を採用することができる。例えば、インターコネクタとディンプル状の固体電解質上に製膜された燃料側電極とをスクリーンプリント法で接合する場合には、まずペースト状の接合材を、スクリーンにあいた穴から印刷するスクリーンプリントの方法により、インターコネクタの平板上に100〜200μmの厚さに均一に塗布し、接続用波板を載せて、空気中で熱処理を行う。熱処理では、200℃までにビヒクルを蒸発させ、その
後さらにSOFCの作業温度を考慮して1000℃以上、好ましくは1000〜1250℃で処理して焼結させる。この熱処理は、特に好ましくは1250℃で4時間の処理であ
る。この熱処理により前記接合材が焼結し、本実施形態の接合部材となる。この熱処理は空気中での処理であるため、接合材中の金属ニッケルの一部が酸化され酸化ニッケルとなり、体積が膨張する。これにより、その後、SOFCにおいて接合部材中の酸化ニッケルが還元されてニッケルとなるための収縮を緩和でき、収縮による電子の流れの切断に起因する導電性の低下を緩和することができる。また、接合材中のニッケルが酸化されて新たに生じた酸化ニッケル表面は、焼結による焼き付け性が高く、焼結後の密着性が高い利点も有する。
本発明の第3の実施形態は、複数の部材と、該複数の部材の間を接合する前記第2の実施形態による接合部材とを有するSOFCである。
前記複数の部材としては、SOFCの運転時に還元雰囲気となる燃料側部材が、還元時の接合強度の低下を抑制できるという本発明の接合材の効果が発揮できるので好適である。従って、本実施形態のSOFCとしては、SOFCの燃料側電極と他の燃料側部材(例えばインターコネクタ)とが前記第2の実施形態による接合部材で接合されたSOFCが挙げられる。
本実施形態のSOFCは、燃料側で用いられる接合部材を前記第2の実施形態による接合部材に代えた以外は、従来のSOFCと同様の構成とすることができる。従って、以下、前述の図1を参照して本実施形態のSOFCの構成例を説明する。前述の構成要素と同様の機能を有する構成要素については、同じ符号を用いて説明する。なお、本発明のSOFCは、以下の構成例に限定されない。
図1に示すように、発電膜2は、イットリア安定化ジルコニアの固体電解質膜4と、その両面に形成された燃料側電極3と空気側電極5とから構成され、ディンプル状の形状をしている。発電膜2の燃料側電極3の側には、燃料側電極3と電気的に接続されたインターコネクタ7が設けられ、発電膜2の空気側電極5の側には、空気側電極5と電気的に接続されたインターコネクタ7が設けられている。インターコネクタ7と空気側電極5との間には、この部位の使用環境に適合した導電性接合部材12が用いられている。またインターコネクタ7と燃料側電極3との間には、前記第2の実施形態による接合部材11が用いられている。
次に、本発明を実験例に基づき説明するが、本発明はこれら実験例に限定されるものではない。
実験例1
表1に示した分量の金属ニッケル粉(平均粒径1μm)と酸化ニッケル粉(平均粒径1μm)を合計85重量部とし、これに15重量部のアルミナ(平均粒径10μm)を熱膨張調整用粉末として加えてベース材料とした。このベース材料にビヒクル(混合溶媒)としてブチルカルビトールを加えて、アルミナ製3本ロールミルを用いて混練し、ペースト状として、接合材ペーストの各サンプルを得た。
この接合材ペーストを用いて、図2に示すような発電膜とインターコネクタの接合サンプルを作製し、以下に説明する方法で接合部の接合強度を測定した。
まず、接合材ペーストを30mm角のインターコネクタ22の片面に100〜200μmの厚さに均一に塗布し、この塗布部分に、30mm角の発電膜23の燃料側電極側を接着した。次に接合材ペーストを1250℃で1時間にわたって焼付処理をしたのち炉冷し、導電性接合部材21を形成した。焼付後、インターコネクタ22と、固体電解質膜4の両面に燃料極電極13及び空気側電極15を形成してなる発電膜23の燃料側電極13側との接合強度を測定するために、インターコネクタ22を接着剤でアクリル板25に接着し、発電膜23の空気側電極15側には重しを入れられるような容器27を取り付けた。この容器に重しを入れていき、インターコネクタ22と発電膜23の燃料側電極側とがはがれる重量を評価した。測定結果を表1に示す。
金属ニッケルを添加したサンプルは、大気焼成時に金属ニッケルが酸化ニッケルとなることにより体積膨張するので、接合部材21が緻密になり、大気焼成後の接合強度が向上している。また、還元後は、酸化ニッケルが金属ニッケルに還元される際に体積収縮を伴うため、酸化ニッケルのみのサンプル1では、接合部材21中に気孔が多く形成され、接合強度が低下するが、金属ニッケルを添加したサンプルでは焼結時に体積膨張した分が収縮するのみであるので、接合強度の低下が小さい。
金属ニッケル100%としたサンプル5では、接合部材21の熱膨張率が発電膜23やインターコネクタ22より大きくなるため、接合強度が低下している。
酸化鉄(Fe)を添加した接合材を用いたサンプル6は大気焼成後の接合部材21の接合強度は優れるが、還元後の接合強度が低下している。
Figure 2008200724
実験例2
ベース材料中の金属ニッケルと酸化ニッケルの配合重量比を50:50で一定とし、金属ニッケルと酸化ニッケルの平均粒径を表2に示すとおりとした以外は実験例1と同様にして発電膜とインターコネクタの接合サンプルを作製し、接合部の接合強度を測定した。測定結果を表2に示す。
金属ニッケルがの平均粒径が0.3μmより小さく、酸化ニッケルの平均粒径が0.5μmより小さいサンプル7では、接合材21の収縮率が大きくなるので、大気熱処理時に接合部材21にひび割れが発生し、接合強度が低下している。
また、金属ニッケル、酸化ニッケルとも平均粒径が5μmより大きいサンプル12では、接合材の焼結性が低下するので、接合部材21の接合強度が低下している。
Figure 2008200724
実験例3
ベース材料中の金属ニッケルと酸化ニッケルの配合重量比を50:50で一定とし、熱膨張調整材(アルミナ)の平均粒径を表3に示すとおりとした以外は実験例1と同様にして発電膜とインターコネクタの接合サンプルを作製し、接合部の接合強度を測定した。測定結果を表3に示す。
アルミナが5μmより小さいサンプル13で、接合部材21の収縮率が大きくなり、大気熱処理時にひび割れが発生し、接合強度が低下している。
また、アルミナが15μmより大きいサンプル17では、接合材の焼結性が低下し、接合部材21の接合強度が低下している。
Figure 2008200724
実験例4
ベース材料中の金属ニッケルと酸化ニッケルの配合重量比を50:50で一定とし、熱膨張調整材を窒化ケイ素、炭化ケイ素またはフューズドシリカ(いずれも粒径10μm)とした以外は実験例1と同様にして発電膜とインターコネクタの接合サンプルを作製し、接合部の接合強度を測定した。測定結果を表4に示す。
これらの熱膨張調整材についても、熱膨張調整材をアルミナとした場合と同様に、接合部材21の接合強度向上効果が得られた。
Figure 2008200724
実験例5
実験例1のサンプル3およびサンプル6の接合剤ペーストに関して、図3に示すような燃料側電極とインターコネクタの接合サンプルを作製し、以下に説明する方法で接合部の接合抵抗を測定した。
まず、接合材ペーストを、それぞれ30mm角のインターコネクタ37の片面に100〜200μmの厚さに均一に塗布した。次に、ディンプル形状の発電膜32(燃料側電極33/イットリア安定化ジルコニア固体電解質膜34/空気側電極35)の燃料側電極33とこの燃料側電極33に面したインターコネクタ37の接合材塗布部を接着した。この接合材を1250℃で1時間にわたって焼付処理をして接合部材31とした。焼付後、発電膜とインターコネクタとの接合部の抵抗を測定するために、発電膜32とインターコネクタ37の接合材を塗布していない側のそれぞれ対角線上の位置に白金ペースト41を介して白金線からなる端子43を2本ずつ取り付けた。これを、空気雰囲気中1000℃に昇温し、端子43を焼付けた。
この接合サンプル上の端子43に定電流発生装置および電圧計をつないで、空気中で1000℃に昇温し、100体積%のHを導入して還元処理を行った場合と、4体積%H/N中で1000℃に昇温し、100体積%のHを導入して還元処理を行った場合について、直流4端子法によって接合抵抗を測定した。各接合サンプルの測定結果を表5に示す。
接合剤のベース材料に酸化鉄を添加していないサンプル3aでは、酸化鉄を添加したサンプル6aと比べて、殆ど接合抵抗に変化がないことが分かる。
Figure 2008200724
SOFCの一例を示す概略図である。 実験例1ないし実験例4における接合サンプルを示す概略図である。 実験例5における接合サンプルを示す概略図である。
符号の説明
11,12,21,31 導電性接合部材
2,23,32 発電膜
3,13,33 燃料側電極
4,14,34 固体電解質膜
5,15,35 空気側電極
7,22,37 インターコネクタ

Claims (15)

  1. 酸化ニッケルと、
    金属ニッケルと、
    熱膨張係数10×10−6/℃以下の熱膨張調整材
    とを含有するベース材料を含み、実質的に酸化鉄を含有しない接合材。
  2. 前記酸化ニッケルと前記金属ニッケルの合計量100重量部のうち、前記金属ニッケルを30重量部以上70重量部以下含有する請求項1に記載の接合材。
  3. 前記ベース材料100重量部のうち、前記熱膨張調整材を10重量部以上20重量部以下含有する請求項1または請求項2に記載の接合材。
  4. 前記熱膨張調整材が、アルミナ、窒化ケイ素、炭化ケイ素およびフューズドシリカからなる群より選ばれる少なくとも一種の材料を含む請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の接合材。
  5. 前記酸化ニッケルが、平均粒径0.5μm以上5μm以下の粒子状の酸化ニッケルである請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の接合材。
  6. 前記金属ニッケルが、平均粒径0.3μm以上5μm以下の粒子状の金属ニッケルである請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の接合材。
  7. 前記熱膨張調整材が、平均粒径5μm以上15μm以下の粒子状の熱膨張調整材である請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の接合材。
  8. 前記ベース材料とビヒクルとを含む請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の接合材。
  9. 複数の部材の間に配置された請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の接合材を焼結して得られた接合部材。
  10. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の接合材を複数の部材の間に配置し、
    該接合材を焼結する接合方法。
  11. 前記複数の部材が、固体電解質型燃料電池における燃料側部材を含む請求項10に記載の接合方法。
  12. 前記複数の部材が、固体電解質型燃料電池における燃料側電極と他の燃料側部材とを含む請求項10に記載の接合方法。
  13. 複数の部材と、
    該複数の部材の間を接合する請求項9に記載の接合部材と
    を有する固体電解質型燃料電池。
  14. 前記複数の部材が、燃料側部材を含む請求項13に記載の固体電解質型燃料電池。
  15. 前記複数の部材が、固体電解質型燃料電池における燃料側電極と他の燃料側部材とを含む請求項13に記載の固体電解質型燃料電池。
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