JP2008192281A - パターン及びその形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】二次元及び三次元の少なくともいずれかのパターンからパターン、特に平面状パターンを複製することができ、マスターの機械的劣化が極めて小さく、簡便な設備により短時間で効率よく複製可能なパターンの形成方法及びパターンの提供。
【解決手段】二次元及び三次元の少なくともいずれかのパターンが形成されたマスターと、光の照射を受けると状態が変化する記録層を少なくとも有するパターン被転写材料とを重ね合わせ、光を照射することにより、該記録層中で前記マスターにおけるパターンを転写させるパターンの形成方法である。前記パターンが平面状である態様、前記マスターが光透過性であり、かつ前記マスターを介して光を照射する態様、などが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、二次元及び三次元の少なくともいずれかのパターンが形成されたマスターからパターンを複製するものであり、特に二次元の平面状パターンを効率良く複製することができるパターンの形成方法及びパターンに関する。
近年、ナノオーダーの加工技術を用いて作製された微細構造を有するデバイス(以下「微細構造体」と称することもある)の研究開発が盛んに行われている。このような微細構造体は、従来から様々な方法により作製されている。具体的には、以下のような方法が挙げられる。
(1)有機分子の表面性の違いを利用した作製方法
(2)レーザ、紫外線ランプ等を用いた光造型法
(3)電子ビーム、イオンビームを用いた立体構造作製方法
(4)半導体プロセスを利用した方法
(5)熱により状態が変化する材料を用いた作製方法
ここで、前記(1)の方法は、例えば特許文献1に開示されているように、基板等の下地層の所定位置に様々な官能基を有する有機分子を形成し、その表面特性の差を利用して選択的に微細構造体を形成する方法である。
前記(2)の光造型法は、例えば特許文献2に開示されているように、液状の光硬化性樹脂に紫外線やレーザ光を照射して樹脂を薄膜状に形成し、この薄層を順次積層して微細構造体を形成する方法である。
前記(3)の電子ビーム、イオンビームを用いた立体構造作製方法は、例えば特許文献3に開示されているように、基板上に塗布されたレジスト膜に強度調整した電子ビームを照射して微細構造体を製造する方法である。
前記(4)の半導体プロセスは、フォトリソグラフィーを利用したマスクパターンの形成と、露出部分のエッチングによる除去とを繰り返して、微細構造体を形成する方法である。
前記(5)の熱により状態が変化する材料を用いた作製方法は、例えば特許文献4に開示されているように、フォトリソグラフィーを利用せず、レーザ光の照射条件を変えることにより微細構造体に発生する熱が変化し、その変化に応じて微細構造体の状態が変わる現象を利用して直接微細構造体に微細なパターンを形成する方法である。
しかし、これらの方法は、いずれも微細構造体の複製という観点からみると、大量にしかも安価に作製するには設備が高価になったり、作製に長時間が必要となって生産性に劣るという問題がある。
この問題の解決手段の一つとして、ナノインプリント法が提案されている(特許文献5参照)。このナノインプリント法は、ナノサイズのパターンを有するマスターをパターン被転写材料に押し付けることによって、マスターのパターンをパターン被転写材料に転写する方法である。このナノインプリント法によれば、微細構造体を生産性が高く、低コストで作製することができるという利点がある。
しかし、前記ナノインプリント法では、マスターのパターンが立体構造(三次元構造)であるため、マスター材料に制限があり、マスターの作製が困難である。また、マスターをパターン被転写材料に一定の圧力で押し付けるためマスターに機械的劣化が生じるという問題があり、更に三次元パターンを二次元の平面状パターンに簡便な方法で複製できるものではなく、更なる改良、開発が望まれているのが現状である。
特開2002−023356号公報 特開平7−329188号公報 特開平1−261601号公報 特開2006−004594号公報 国際公開第04/114382号パンフレット
本発明は、従来における前記問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、二次元及び三次元の少なくともいずれかのパターンが形成されたマスターからパターンを複製するものであり、特に二次元の平面状パターンを複製することができ、マスターの機械的劣化が極めて小さく、簡便な設備により短時間で効率よく複製可能なパターンの形成方法及びパターンを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 二次元及び三次元の少なくともいずれかのパターンが形成されたマスターと、光の照射を受けると状態が変化する記録層を少なくとも有するパターン被転写材料とを重ね合わせ、光を照射することにより、該記録層中で前記マスターにおけるパターンを転写させることを特徴とするパターンの形成方法である。
該<1>に記載の平面状パターンの形成方法においては、二次元及び三次元の少なくともいずれかのパターンが形成されたマスターと、光の照射を受けると状態が変化する記録層を少なくとも有するパターン被転写材料とを重ね合わせ、光を照射することにより、該記録層中に、パターンを複製することができ、マスターの機械的劣化が極めて小さく、簡便な設備により短時間で効率よく複製することが可能である。
<2> パターンが平面状である前記<1>に記載のパターンの形成方法である。
<3> マスターが光透過性であり、かつ前記マスターを介して光を照射する前記<1>から<2>のいずれかに記載のパターンの形成方法である。
<4> パターンが凹凸パターンである前記<1>から<3>のいずれかに記載のパターンの形成方法である。
<5> マスターにおけるパターンが形成された面が、パターン被転写材料側に位置するようにして、該マスターが該パターン被転写材料と重ね合わされる前記<1>から<4>のいずれかに記載のパターンの形成方法である。
<6> 記録層が無機材料で形成された前記<1>から<5>のいずれかに記載のパターンの形成方法である。
<7> 記録層に光が照射される際、パターン被転写材料における、該光が照射される側とは反対側に光反射部材が配置された前記<1>から<6>のいずれかに記載のパターンの形成方法である。
<8> 光反射部材が金属材料から形成された前記<7>に記載のパターンの形成方法である。
<9> パターン被転写材料が、記録層のみで形成された前記<1>から<8>のいずれかに記載のパターンの形成方法である。
<10> パターン被転写材料が、記録層と、該記録層の表面に形成された保護層とを有する前記<1>から<8>のいずれかに記載のパターンの形成方法である。
<11> 記録層中に形成されたパターンが、異なる結晶相で形成された前記<1>から<10>のいずれかに記載のパターンの形成方法である。
<12> 重ね合わされるマスターとパターン被転写材料との間に光学材料を配置する前記<1>から<11>のいずれかに記載のパターンの形成方法である。
<13> パターン被転写材料に重ね合わされたマスターにおけるパターンに、該パターン被転写材料の屈折率と異なる屈折率を有する異屈折率材料が配置される前記<1>から<12>のいずれかに記載のパターンの形成方法である。
<14> パターン被転写材料に重ね合わされたマスターにおけるパターンに、該マスターを介して前記パターン被転写材料に照射される光の進路を変化させる光進路変化材料が配置された前記<1>から<13>のいずれかに記載のパターンの形成方法である。
<15> 光進路変化材料が、ビーズである前記<14>に記載のパターンの形成方法である。
<16> 二次元及び三次元の少なくともいずれかのパターンが形成されたマスターと、光の照射を受けると状態が変化する記録層を少なくとも有するパターン被転写材料とを重ね合わせ、光を照射することにより、該記録層中で前記マスターにおけるパターンを転写させて得られることを特徴とするパターンである。
<17> パターンが平面状である前記<16>に記載のパターンである。
<18> 前記<16>から<17>のいずれかに記載のパターンを有することを特徴とする素子である。
該<18>に記載の素子は、二次元及び三次元の少なくともいずれかのパターンからパターン(特に平面状パターン)を複製したものであり、例えば各種バイオセンサ、DNAチップ、プロテイン検出用チップ、μTAS(micro total analysis system)のヘルスケアチップ、DNAトランジスタ、セキュリティシステム、ナノサイズ効果を利用した光学素子やメタマテリアルなどへの応用が可能である。
本発明によると、従来における前記問題を解決することができ、二次元及び三次元の少なくともいずれかのパターンが形成されたマスターからパターンを複製するものであり、特に二次元の平面状パターンを複製することができ、マスターの機械的劣化が極めて小さく、簡便な設備により短時間で効率よく複製可能なパターンの形成方法及びパターンを提供することができる。
(パターン及びパターンの形成方法)
本発明のパターンは、二次元及び三次元の少なくともいずれかのパターンが形成されたマスターと、光の照射を受けると状態が変化する記録層を少なくとも有するパターン被転写材料とを重ね合わせ、光を照射することにより、該記録層中で前記マスターにおけるパターンを転写させて得られる。
本発明のパターンの形成方法により、記録層中に形成されるパターンは、平面状であることが好ましい。
本発明のパターンの形成方法は、二次元及び三次元の少なくともいずれかのパターンが形成されたマスターと、光の照射を受けると状態が変化する記録層を少なくとも有するパターン被転写材料とを重ね合わせ、光を照射することにより、該記録層中で前記マスターにおけるパターンを転写させる。
本発明のパターンは、本発明のパターンの形成方法により形成される。本発明のパターンは、平面状であることが好ましい。
ここで、前記「平面状」パターンは、凹凸のほとんどない平坦なパターンから、多少凹凸を有するパターンまでを含み、具体的には、パターンの基準長さを1μmとしたとき、該パターンの最大高さが50nm以下であることを意味する。
以下、本発明のパターンの形成方法の説明を通じて本発明のパターンの詳細についても明らかにする。
<マスター>
前記マスターとしては、二次元及び三次元の少なくともいずれかのパターンが表面に形成されていれば特に制限はなく、目的に応じてその形状、構造、大きさ、材料等について適宜選択することができる。前記形状としては、例えば平板状、円盤状、ディスク状、カード状、膜状、シート状などが挙げられ、前記大きさとしては、特に制限はなく、用途等に応じて適宜選択することができる。前記構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば1種単独で形成されていてもよいし、2種以上の部材で形成されていてもよい。
前記マスターの材料としては、光透過性を有していれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、ガラス、セラミックス、樹脂などが挙げられ、これらの中でも、樹脂が成形性、コストの点から好適である。
前記セラミックスとしては、例えば石英、シリコン、SiOなどが挙げられる。
前記樹脂としては、例えばポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられる。これらの中でも、成形性、光学特性、コストの点で優れるポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂が特に好ましい。
前記マスターにおけるパターンとしては、光(複製光)に対して何らかの違い(光学特性、光路差、形状など)を生じさせることができるものであれば二次元及び三次元の少なくともいずれであってもよく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、凹凸パターン、ピット(窪み)パターン、溝パターン等の形状に形成したもの、文字、記号、模様、図形等を光学特性が異なる材料で形成したもの、などが挙げられる。
前記パターンの大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ナノサイズからミリサイズのいずれの大きさであっても複製可能である。
前記マスターの具体例としては、ピット(くぼみ)パターンを有する基板、表面にスパイラル状の溝を有する基板、基板の表面に描かれた文字、図形、記号、模様等をレーザーマーカー又はエッチング等で彫ったもの、これらを浮き上がらせたもの、或いは光の透過や反射率が異なる部材を用いて形成したもの、などが挙げられる。
<パターン被転写材料>
前記パターン被転写材料は、光の照射を受けると状態が変化する記録層を少なくとも有してなり、必要に応じて光反射部材、保護層等のその他の層を有してなる。
なお、前記パターン被転写材料としては、記録層のみから形成されたものであってもよい。
前記記録層における「状態の変化」としては、マスターのパターンに応じて強度変調された光の照射により発熱反応もしくは吸熱反応を起こして記録層中の結晶やアモルファス構造、形状、原子や分子の結合状態などが変化してパターンを形成できるものを意味する。例えば光が照射されることにより記録層の結晶構造が変化(結晶−結晶、結晶−アモルファス)すること、記録層の形状の変化、原子や分子レベルでの結合や分離などが挙げられる。
−記録層−
前記記録層としては、その材料、形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記形状としては、例えば平板状、円盤状、ディスク状、カード状、膜状、シート状などが挙げられ、前記構造としては単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、前記大きさとしては、特に制限はなく、用途等に応じて適宜選択することができる。
前記記録層の材料としては、光の照射を受けると状態が変化する材料(例えば光熱変換材料)であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、無機材料が好ましく、該無機材料としては、例えばSi、Ge、GaAs等の半導体材料;Bi,Ga、In、Sn等の低融点金属を含む金属間化合物材料;BiTe、BiIn、GaSb、GaP、InP、InSb、InTe、SnSn等の材料;、C、SiC等の炭化物材料;V、Cr、Mn、Fe、Co、CuO等の酸化物材料;AlN、GaN等の窒化物材料;SbTe、GeTe、BiTe、InSb、GaSb、GeSb,GeBiTe、GeSbTe、AgInSbTe、AgInSbTeGe、GeInSbTe、GaSbSnGe、GeSbSnMn、GeSbSnTe、InSbGeTe、InSbGeZn等の相変化材料などが挙げられる。これらの中でも、相変化材料が特に好ましい。
前記相変化材料としては、書き換え型光ディスクの記録層材料として用いられているものの中から適宜選択することができ、例えば、Sb、Ge、Ga、In、Zn、Mn、Sn、Ag、Mg、Ca、Ag、Bi、Se、及びTeから選ばれる1種以上の元素を含む材料を用いることが好ましい。これら相変化材料としては、熱的特性及び光学特性から所望の材料を用いることが可能であるが、GeSbTe合金、AgInSbTe合金、AgInSbTeGe合金、GaSbSnGe合金、GeSbSnMn合金、GeInSbTe合金、GeSbSnTe合金などが好ましい。
なお、光から熱に変換する機能と、熱を受けて状態が変化する機能とを有する2種類以上の複合材料を用いることもできる。更に、複製の精度や効率を上げるために、複製光を効率良く受光するための機能層、発生した熱のコントロールを行う機能層などを有する多層構成にすることも可能である。
前記記録層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メッキ法、印刷法、スパッタリング法、CVD法、蒸着法などが挙げられる。これらの中でも、スパッタリング法が特に好ましい。
前記記録層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、8nm〜50nmが好ましく、10nm〜30nmがより好ましい。
−光反射部材(反射層)−
前記記録層に光が照射される際に、パターン被転写材料における、該光が照射される側とは反対側に光反射部材が配置されることが好ましい。前記光反射部材は、パターン形成時にあればよく、パターン形成後には除去されていても構わない。なお、前記光反射部材が配置されている場合は、マスターが光透過性であり、該マスターを介して光を照射する必要がある。
前記光反射部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば金属材料などが挙げられる。該金属材料としては、例えばAl、Au、Ag、Cu等の金属、又はそれらを主成分とする合金が好ましい。合金化する際の添加元素としては、例えばBi、In、Cr、Ti、Si、Cu、Ag、Pd、Taなどが挙げられる。
前記光反射部材は、光を反射して、光の利用効率を高めると共に、記録時に発生した熱を逃がす放熱層の役割も担う。
前記光反射部材の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メッキ法、印刷法、スパッタリング法、CVD法、蒸着法などが挙げられる。これらの中でも、スパッタリング法が特に好ましい。
前記光反射部材の厚みは、光の利用効率の確保の観点から、30nm以上の厚みとすることが好ましい。しかし、光の利用効率、及び冷却速度はある程度の厚み以上は飽和してしまい、また、厚すぎると膜応力により基板の反りが生じたり、膜剥がれを起こす場合もあるので、300nm以下とすることが好ましい。
−保護層−
前記パターン被転写材料としては、記録層と、該記録層の表面に形成された保護層とを有するものであることが好ましい。なお、前記保護層は、前記記録層の両面に形成しても構わない。
前記保護層の材料としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えばSi、Zn、Sn、In、Mg、Al、Ti、Zr等の各酸化物;Si、Ge、Al、Ti、B、Zr等の各窒化物;Zn、Ta等の各硫化物;Si、Ta、B、W、Ti、Zr等の各炭化物;ダイヤモンド状カーボン;或いはこれらの混合物が挙げられる。これらの中でも、モル比が7:3〜8:2近傍のZnSとSiOの混合物が好ましく、光学定数、熱膨張係数、弾性率が最適化されている(ZnS)80(SiO20(モル%)が特に好ましい。
前記保護層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メッキ法、印刷法、スパッタリング法、CVD法、蒸着法などが挙げられる。これらの中でも、スパッタリング法が特に好ましい。
前記保護層の厚みは、(ZnS)80(SiO20(モル%)を用いた場合には40〜80nmが好ましい。
前記パターン被転写材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、光記録媒体と同様の構造を有するものが好適に用いられる。このような光記録媒体の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、相変化材料を用いた書き換え型光ディスクの構造が好適である。
前記書き換え型光ディスクでは、通常、アモルファスと結晶状態の2つの状態を利用して記録するが、本発明の平面状パターンの形成方法においては、異なる結晶状態(結晶−結晶)を利用してパターンを形成する。これは、アモルファスマークを形成するには相変化材料を急冷するため、レーザ光照射のパワー変調及びパルス幅変調を行う必要があり、好ましい複製光を形成することが困難であり、またレーザビーム径を小さくする必要があるため、パターンの複製に時間がかかるが、結晶−結晶の状態を利用すれば、急冷する必要がなく、複製光を作製することが容易であり、かつパターンの複製時間を短くすることができるという利点がある。
ここで、前記書き換え型光ディスクとしては、例えばDVD+RW、DVD−RW、BD−RE、HD DVD RWなどが挙げられるが、図10に示すように、基板10上に少なくとも反射層5、第1保護層6、記録層3、第2保護層7をこの順に有するブルーレイディスクタイプが特に好ましい。なお、図10の場合、第2保護層7側から複製光が照射される。
この場合、パターン被転写材料における最表面層となる第2保護層7がマスターのパターンと接するように重ね合わされる。
前記反射層5、第1保護層6、記録層3、及び第2保護層7については、上述したものと同様のものを用いることができる。
前記パターン被転写材料の基板としては、その形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、例えば平板状などが挙げられ、前記構造としては、単層構造であってもいし、積層構造であってもよく、前記大きさとしては、前記マスターの大きさ等に応じて適宜選択することができる。
前記基板は、スピンコート法、ディッピング法、ドクターブレード法などに代表される塗布製膜法で記録層を形成する場合は、用いる溶液に対して耐性のある基板を用いる必要がある。また、種々の真空成膜で用いられる基板加熱を用いる場合には耐熱性のある基板を用いる必要がある。
前記基板の材料としては、ガラス、セラミックス、樹脂などが挙げられ、これらの中でも、樹脂が成形性、コストの点から好適である。
前記セラミックスとしては、例えば石英、シリコン、SiOなどが挙げられる。
前記樹脂としては、例えばポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられる。これらの中でも、成形性、光学特性、コストの点で優れるポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂が特に好ましい。
また、本発明のパターンにおいては、重ね合わされるマスターとパターン被転写材料との間に光学材料を配置することにより、光拡散機能、光散乱機能、集光機能、光吸収機能、などの機能を付加することができる。
前記光学材料としては、複製光の強度分布や波長などを変換することができるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、異屈折率材料、光進路変化材料、光散乱機能材料、集光機能材料、光吸収機能材料、異方性機能材料などが挙げられる。また、凹レンズや凸レンズのように、形状によって複製光の強度分布などを変えることができるような材料も含まれる。
前記パターン被転写材料に重ね合わされたマスターにおけるパターンに、該パターン被転写材料の屈折率と異なる屈折率を有する異屈折率材料が配置されることが好ましい。前記パターンとしては、凹部及び凸部の少なくともいずれかに異屈折率材料を配置しても構わない。
前記異屈折率材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばバインダー樹脂と、該バインダー樹脂と屈折率が異なる粒子とからなる光拡散材料などが挙げられる。この場合、前記バインダー樹脂の屈折率と前記有機粒子の屈折率との差が0.20以上になるように、バインダー樹脂と粒子との組み合わせを選択することが好ましい。
前記粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、有機粒子と、無機粒子とに大別できる。
前記無機粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばタルク、炭酸カルシウム、シリコン、二酸化ケイ素、アルミナ等の粒子が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記無機粒子の重量平均粒子径は0.1μm〜1μmが好ましい。前記無機粒子の添加量は前記バインダーに対して20質量%〜60質量%が好ましい。
前記有機粒子としては、例えば架橋タイプのアクリル樹脂、架橋タイプのメタクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂等の有機ポリマーから作製された粒子が挙げられる。これらの中でも、架橋タイプのアクリル樹脂又はメタクリル樹脂(PMMA樹脂)が特に好ましい。
前記有機粒子の重量平均粒子径は、0.1μm〜5μmが好ましく、0.1μm〜1μmがより好ましい。
前記パターン被転写材料に重ね合わされたマスターにおけるパターンに、該マスターを介して前記パターン被転写材料に照射される光の進路を変化させる光進路変化材料が配置されることが好ましい。前記パターンとしては、凹部及び凸部の少なくともいずれかに光進路変化材料を配置しても構わないが、屈折率差が大きくなるように凹部を光進路変更材料で埋めることが好ましい。
前記光進路変化材料としては、光を拡散乃至散乱させる機能を有すれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ビーズ、レンチキュラーレンズ、プリズムレンズ、フライアイレンズ、円錐、角錐等の微細な錐体をXY方向に敷きつめた平板レンズなどが挙げられる。
前記記録層中に複製されたパターンは、フォトリソグラフィーと異なり、パターンに沿って記録層を除去せずに、パターンが形成された記録層自体を機能材料とすることが可能である。また、パターン被転写材料の記録層中に複製されたパターンをエッチングして複製パターンを立体的(三次元)な微細構造体とすることも可能である。また、記録層自体が有する光学特性や電気特性の違いを利用して、新規な機能を有する各種微細構造を作製することも可能である。
本発明のパターンの形成方法は、二次元及び三次元の少なくともいずれかのパターンが形成されたマスターと、光の照射を受けると状態が変化する記録層を少なくとも有するパターン被転写材料とを重ね合わせ、光を照射することにより、該記録層中で前記マスターにおけるパターンを転写させる。
この場合、マスターにおけるパターンが形成された面が、パターン被転写材料側に位置するようにして、該マスターが該パターン被転写材料と重ね合わされることが好ましい。
前記マスターにおけるパターンが形成された面が、パターン被転写材料側に位置するようにして、該マスターを該パターン被転写材料と重ね合わせる。この際、真空吸着により密着させて重ね合わせることが好ましい。
前記マスターとパターン被転写材料とを重ね合わせた際の隙間については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1μm以下であることが好ましい。前記隙間が1μmを超えると、複製光によるマスターのパターンがパターン被転写材料の記録層中に精度良く複製できないことがある。
前記複製としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、相変化光ディスクの初期化と同様にして行うことができる。マスターとパターン被転写材料とを重ね合わせたサンプルを真空吸着状態で保持し、任意の回転数で回転させながら複製光源を半径方向に移動させて、複製光を照射する。
前記複製光源としては、特に制限はなく、目的に応じて任意の光源が利用可能であり、例えば蛍光灯、水銀ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、発光ダイオード、レーザ、フラッシュランプなどが挙げられる。これらの中でも、強度の点からレーザ光が特に好ましい。
これらの光源からの光を光ファイバー、レンズ光学系、光導波路等を用いて導光し光を出射することも可能である。また、複数の光源を併用してもよい。この場合、上記光源の複数種を任意に組み合わせてもよいし、同一種の光源を複数併用してもよく、その光源の波長域が異なる光源同士を組み合わせてもよいし、同一の波長域を有する光源同士を組み合わせてもよい。これらの中でも、光源からの発熱、及び設備の簡便さから、レーザを用いることが好ましく、異なる波長域を有する複数種のレーザを併用することがより好ましい。
前記光源の波長としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、300nm〜1,000nmが好ましく、350nm〜900nmがより好ましい。
前記マスターにおけるパターンの最小サイズがレーザ光波長の0.3倍以上であることが好ましい。前記マスターにおけるパターンの最小サイズが、レーザ光波長の0.3倍未満であると、複製光に十分なパターンを反映させることができないことがある。なお、レーザ光のパワーを効率良く利用するためにはフォーカス機能を有することが好ましい。
前記複製光をマスターとパターン被転写材料を重ね合わせたサンプルに照射することにより、マスターの二次元及び三次元の少なくともいずれかのパターンが、パターン被転写材料の記録層中にパターン、特に二次元の平面状のパターンとして複写される。このことは、パターン被転写材料の表面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察することにより確認することができ、複製されたパターンが二次元の平面状のパターンであることは、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope;AFM)により確認することができる。
本発明のパターンの形成方法は、マスターとしてナノインプリント法のマスターのようにパターンが立体構造(三次元)である必要が無いため、マスターの製作が簡便であり、またパターン被転写材料にマスターを押し付けることもないのでマスターの機械的劣化が少なく、更に、マスター及びパターン被転写材料が曲面状であっても複製を行うことが容易である。
本発明のパターンを有する素子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えばパターン(特に平面状パターン)を有する基板、パターン(特に平面状パターン)を有する支持体などが挙げられる。
本発明のパターンを有する素子は、二次元及び三次元の少なくともいずれかのパターンからパターン、特に平面状パターンを複製したものであり、種々の分野に適用することができ、例えば各種バイオセンサ、DNAチップ、プロテイン検出用チップ、μTAS(micro total analysis system)のヘルスケアチップ、DNAトランジスタ、セキュリティシステム、ナノサイズ効果を利用した光学素子やメタマテリアルなどへの応用が可能である。
前記DNAチップとしては、例えばDNAチップにおけるガラス基板上に既知の一本鎖DNAを所定のパターンで並べて固定する際の配列パターンの形成に本発明のパターンを適用することができる。
前記光学素子としては、例えば、光の波長より小さいナノメータサイズの構造物を配置し、光の反射を低減する光反射防止ナノ構造、人工的に光の進行方向を制御するフォトニック結晶、他の光学部品の表面にナノメータサイズの微細構造を作り込める1/4波長板などが挙げられる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
−マスターの作製−
図1に実施例1で用いた三次元パターンを有するマスターの概略図を示す。このマスターはDVD+RWディスク用基板であり、直径120mm、厚み0.6mm、中心の穴径15mmのポリカーボネート樹脂製基板であり、片面側にトラックピッチ740nmでグルーブ(凹部)幅300nm、深さ30nmの溝Vが直径44〜118mmの幅でスパイラル状に形成されており、このスパイラル状の溝Vが三次元パターンとなる。DVD+RWディスク用基板が三次元パターンを有していることは、後述する実施例2と同様にして確認することができた。
−パターン被転写材料の作製−
パターン被転写材料としては、前記マスターと同じサイズであり、表面に溝のないポリカーボネート樹脂製基板上に、下記表1に示す厚みの反射層、第1保護層、記録層、及び第2保護層をこの順にスパッタ法で形成したパターン被転写材料を作製した。
次に、図2に示すように、作製したパターン被転写材料4と、マスター1とを重ね合わせた。その際、パターン被転写材料の記録層3上の第1保護層(不図示)と、マスターのパターン2との密着度を上げるため、真空吸着して、サンプルを作製した。
−複製−
次に、複製光源装置として日立コンピュータ機器株式会社製POP120−8Eを用いた。この装置は相変化光ディスクの初期化に用いられるものであり、サンプルの半径方向に長さ75μm、幅1μmのビームサイズを有する波長830nmの半導体レーザと、フォーカスサーボ機構を有する光学ヘッドとを備えたものである。
複製は相変化光ディスクの初期化とほぼ同様にして行うことができ、サンプルを真空吸着状態で保持し、任意の回転数で回転させながら複製光源を半径方向に移動させて、マスターの溝のある範囲についてマスター側からレーザ光を照射した。この実施例1では下記表2に示す条件で複製を行った。この条件でサンプル1枚辺り約40秒間の時間で複製作業が終了した。
次に、複製光を照射した後、パターン被転写材料と、マスターとを引き剥がし、パターン被転写材料の表面を目視で観察するとマスター表面と同様に光の干渉による干渉色が観察された。これはマスターに形成された溝のパターンがパターン被転写材料の記録層に複製されたためであると考えられる。
得られたパターン被転写材料の表面を走査型電子顕微鏡(SEM;ULTRA55、カールツァイサ社製)で観察した。なお、SEM観察用のサンプルは、パターン被転写材料を適当な大きさに切り出し、最表面層である第2保護層のZnS(80mol%)−SiO(20mol%)を弗酸で溶かして記録層を表出させたものを用いた。これは第2保護層であるZnS(80mol%)−SiO(20mol%)は導電性がないことから、SEM観察時にチャージアップが起こり電子像を乱すためである。
作製したサンプルのSEM写真を図3に示す。図3の結果から、濃淡のラインが認められ、ラインピッチが740nmであることから、マスターのスパイラル状の溝パターンがパターン被転写材料の記録層中に複写されていることが分かった。
また、パターン被転写材料の記録層に複製されたパターンが平坦(二次元)であることは、後述する実施例2と同様にして確認することができた。
以上のことから、マスターにおける三次元のスパイラル状の溝パターンを、二次元の平面状パターンとしてパターン被転写材料に高速かつ効率よく複製できることがわかった。
(実施例2)
−マスターの作製−
実施例1において、マスターとしてDVD+RWディスク用基板の代わりに図4に示すDVD−ROM用基板を用いた以外は、実施例1と同様にして、DVD−ROM用基板の複製を行った。このDVD−ROM用基板は、図4に示すように、表面にピットPと呼ばれる窪みを有し、最小ピット長0.4μm〜最大ピット長2.13μmの間で10種類の長さのピットがランダムに形成されており、これらのピットが実施例2の三次元パターンに該当する。図5左図にDVD−ROM用基板をスキャニングした図を示す。図中A−A線において、セイコー電子株式会社製のNonopics2100で断面状態を測定した結果を図5右図に示す。図5右図の結果から、3つのビットが深さ約100nmの窪みを有すること(三次元パターンであること)が認められる。
−パターン被転写材料−
パターン被転写材料としては、実施例1と同じ上記表1に示す厚みの反射層、第1保護層、記録層、及び第2保護層をこの順にスパッタ法で形成したパターン被転写材料を用いた。
−複製−
次に、マスターとパターン被転写材料とを重ね合わせて、真空吸着し、サンプルを形成した。このサンプルに対し実施例1と同様にして複製光を照射後、パターン被転写材料と、マスターとを引き剥がし、パターン被転写材料の表面を目視で観察した。するとマスターと同様に光の干渉による干渉色が観察された。これはマスターに形成されたピットのパターンがパターン被転写材料の記録層に複製されたためであると考えられる。そこで、実施例1と同様の方法によりSEM観察を行った。結果を図6に示す。図6の結果から、マスターのピットパターンに対応したパターンがパターン被転写材料の記録層中に複写されていることが分かった。
図7左図に複製後のパターン被転写材料の記録層表面をスキャニングした図を示す。図中B−B線において、セイコー電子株式会社製のNonopics2100で断面状態を測定した結果を図7右図に示す。図7右図では、断面状態が変化しているように見られるが、これは±3nmのノイズ(目盛り参照)であり、ほぼ平坦(二次元)であることがわかる。このことから、複製されたパターンが平坦(二次元)であることが確認できた。
以上のことから、マスターにおける三次元のスパイラル状の溝パターンを、二次元の平面状パターンとしてパターン被転写材料に高速かつ効率よく複製できることがわかった。
(実施例3)
−マスターの作製−
実施例1において、マスターとしてDVD+RWディスク用基板の代わりにBD−REディスク用基板を用いた。このマスターはトラックピッチ320nm、グルーブ(凹部)幅160nm、深さ20nmの溝Vが直径44mm〜118mmの幅でスパイラル状に形成されており、このスパイラル状の溝Vが三次元パターンとなる以外は、実施例1と同様である。このBD−REディスク用基板が三次元パターンを有していることは、実施例2と同様にして確認することができた。
−パターン被転写材料の作製−
パターン被転写材料としては、実施例1と同様の記録層のみを前記マスターと同じサイズで、表面に溝のないポリカーボネート樹脂製基板上にスパッタ法で形成したパターン被転写材料を用いた。
なお、ここでパターン被転写材料を記録層のみとしたのは、実施例1と違い、より小さなサイズであるBD−REディスク用基板のパターンを転写するためには、マスターの情報を有する複製光をできるだけダイレクトに記録層に照射する必要があり、かつ該複製光によって記録層で発生する熱に、複製光が有するマスターの情報を反映させる必要があることを考慮したためである。
次に、実施例1と同様にして、作製したパターン被転写材料4と、マスター1とを真空吸着により重ね合わせて、複製を行った。
次に、複製光を照射した後、パターン被転写材料と、マスターとを引き剥がし、パターン被転写材料の表面を目視で観察するとマスター表面と同様に光の干渉による干渉色が観察された。これはマスターに形成された溝のパターンがパターン被転写材料の記録層中に複製されたためであると考えられる。
得られたパターン被転写材料の表面を実施例1と同様にSEM観察を行った。
作製したサンプルのSEM写真を図8に示す。
図8の結果から、濃淡のラインが認められ、ラインピッチが320nmであることから、マスターのスパイラル状の溝パターンがパターン被転写材料の記録層中に複写されていることが分かった。
以上のことから、マスターにおける三次元のスパイラル状の溝パターンをパターン被転写材料に高速かつ効率よく複製できることが分かった。
(実施例4)
実施例2で用いたDVD−ROM基板上に描かれている文字列“DVD−ROM”を実施例1と同様にして、複製を行った。この文字列はDVD−ROM基板上にレーザーマーカーにより三次元に記録されている。
複製光を照射後、パターン被転写材料と、マスターとを引き剥がし、パターン被転写材料の表面を顕微鏡で観察した。結果を図9に示す。図9中に示すスケールの数字はmm単位であり、最小幅は1/10mmであった。図9の結果から、mm単位の文字についても明瞭に複製できることが分かった。
また、パターン被転写材料の記録層に複製された文字パターンが平坦(二次元)であることは実施例2と同様にして確認できた。
以上のことから、マスターにおける三次元のミリサイズの文字列を、二次元の平面状パターンとしてパターン被転写材料に高速かつ効率よく複製できることがわかった。
本発明のパターン及びパターンの形成方法においては、マスターにおける二次元及び三次元の少なくともいずれかのパターンをパターン被転写材料の記録層中にパターン、特に平面状パターンとして効率よく複製することができ、例えばバイオセンサ、DNAチップ、プロテイン検出用チップ、μTAS(micro total analysis system)のヘルスケアチップ、DNAトランジスタ、セキュリティシステム、ナノサイズ効果を利用した光学素子やメタマテリアルなどへの応用が可能である。
図1は、実施例1で用いたマスターの一例を示す概略図である。 図2は、実施例1におけるマスターとパターン被転写材料とを重ね合わせた状態を示す概略図である。 図3は、実施例1において複製されたスパイラル状の溝パターンのSEM写真である。 図4は、実施例2で用いたマスターの一例を示す概略図である。 図5右図は、実施例2で用いたマスターのスキャニング図であり、図5左図はA−A線での断面図である。 図6は、実施例2において複製されたピットパターンのSEM写真である。 図7右図は、実施例2で複製された記録層表面のスキャニング図であり、図7左図はB−B線での断面図である。 図8は、実施例3において複製されたスパイラル状の溝パターンのSEM写真である。 図9は、実施例4において複製された文字パターンの顕微鏡写真である。 図10は、パターン被転写材料における層構成の一例を示す概略図である。
符号の説明
1 マスター
2 パターン(溝)
3 記録層
4 パターン被転写材料
5 反射層
6 第1保護層
7 第2保護層
10 基板

Claims (18)

  1. 二次元及び三次元の少なくともいずれかのパターンが形成されたマスターと、光の照射を受けると状態が変化する記録層を少なくとも有するパターン被転写材料とを重ね合わせ、光を照射することにより、該記録層中で前記マスターにおけるパターンを転写させることを特徴とするパターンの形成方法。
  2. パターンが平面状である請求項1に記載のパターンの形成方法。
  3. マスターが光透過性であり、かつ前記マスターを介して光を照射する請求項1から2のいずれかに記載のパターンの形成方法。
  4. パターンが凹凸パターンである請求項1から3のいずれかに記載のパターンの形成方法。
  5. マスターにおけるパターンが形成された面が、パターン被転写材料側に位置するようにして、該マスターが該パターン被転写材料と重ね合わされる請求項1から4のいずれかに記載のパターンの形成方法。
  6. 記録層が無機材料で形成された請求項1から5のいずれかに記載のパターンの形成方法。
  7. 記録層に光が照射される際、パターン被転写材料における、該光が照射される側とは反対側に光反射部材が配置された請求項1から6のいずれかに記載のパターンの形成方法。
  8. 光反射部材が金属材料から形成された請求項7に記載のパターンの形成方法。
  9. パターン被転写材料が、記録層のみで形成された請求項1から8のいずれかに記載のパターンの形成方法。
  10. パターン被転写材料が、記録層と、該記録層の表面に形成された保護層とを有する請求項1から8のいずれかに記載のパターンの形成方法。
  11. 記録層中に形成されたパターンが、異なる結晶相で形成された請求項1から10のいずれかに記載のパターンの形成方法。
  12. 重ね合わされるマスターとパターン被転写材料との間に光学材料を配置する請求項1から11のいずれかに記載のパターンの形成方法。
  13. パターン被転写材料に重ね合わされたマスターにおけるパターンに、該パターン被転写材料の屈折率と異なる屈折率を有する異屈折率材料が配置される請求項1から12のいずれかに記載のパターンの形成方法。
  14. パターン被転写材料に重ね合わされたマスターにおけるパターンに、該マスターを介して前記パターン被転写材料に照射される光の進路を変化させる光進路変化材料が配置された請求項1から13のいずれかに記載のパターンの形成方法。
  15. 光進路変化材料が、ビーズである請求項14に記載のパターンの形成方法。
  16. 二次元及び三次元の少なくともいずれかのパターンが形成されたマスターと、光の照射を受けると状態が変化する記録層を少なくとも有するパターン被転写材料とを重ね合わせ、光を照射することにより、該記録層中で前記マスターにおけるパターンを転写させて得られることを特徴とするパターン。
  17. パターンが平面状である請求項16に記載のパターン。
  18. 請求項16から17のいずれかに記載のパターンを有することを特徴とする素子。
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