JP2008183745A - 感熱記録体 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、記録感度が高く、低エネルギーで印字されても良好な画質が得られ、優れた耐熱性を有する感熱記録体を提供するものである。
【解決手段】紙支持体上に、下塗り層、およびロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層を順次設けた感熱記録体において、前記下塗り層が少なくとも第1下塗り層及び前記第1下塗り層上に形成された第2下塗り層からなる多層構造を有しており、前記第1下塗り層がブレード塗工方式で塗工及び乾燥することにより形成され、更に第2下塗り層以降がロッド塗工方式で塗工及び乾燥することにより形成されたものであり、且つ前記呈色剤の融点が140℃以上であり、且つ前記ロイコ染料と呈色剤の平均粒子径がそれぞれ0.2〜0.6μmの範囲にあることを特徴とする感熱記録体。
【選択図】なし

Description

本発明は、ロイコ染料と呈色剤との発色反応を利用した感熱記録体に関する。
ロイコ染料と呈色剤との発色反応を利用し、熱により記録像を得るようにした感熱記録体はよく知られている。このような感熱記録体は比較的安価であり、また記録機器がコンパクトで且つその保守も容易なため、ファクシミリや各種計算機等のアウトプット、科学計測機器のプリンター等の記録媒体としてだけでなくPOSラベル、ATM、CAD、ハンディーターミナル、各種チケット用紙等の各種プリンターの記録媒体として広範囲に使用されている。
しかしながら、感熱記録体はロイコ染料と呈色剤が熱によって融解、接触することにより発色する可逆反応であるため、化学薬品等に接触すると、退色や消色を起こし、文字やバーコード情報等が確認できなくなるという問題が生じる。
このような問題点を解決するために、感熱記録層上に保護層を設ける手段が一般的に用いられる。しかし、保護層を設けることにより、印字の際、感熱ヘッドからの熱の伝わりが悪くなって、感度が低下し、十分な記録濃度が得られなくなる。このため感度を向上させる目的で、低融点の増感剤を添加したり、ロイコ染料や呈色剤を微粒子化する技術、特定の分散剤を使用してロイコ染料を微粒子化する技術が提案されている(特許文献1〜5参照)。
しかし、増感剤を多量に添加すると発色開始温度が低下して耐熱性が悪化し、地肌カブリが悪化する現象が見られる。またロイコ染料を微細化した場合でも、同様にカブリが悪くなったり、印字の保存性が悪化したりする。保存性を向上させる目的で、保護層の十分なバリア性を確保するために保護層を厚くすると、感熱記録層への熱の伝達が不十分となり、高速印字に対応できなくなるのが実状である。
特開昭57−47693号公報 特開平7−223375号公報 特開平7−186527号公報 特開2002−283727号公報 特開2003−266950号公報
また、本願発明と同じように呈色剤の融点が140℃以上であり、かつロイコ染料、呈色剤の平均粒子径がそれぞれ0.2〜0.6μmの範囲にあるといった技術が提案されているが、記録感度、画質の点で更なる改良が要望されている。
特開2006−297845号公報
またプリンターの印字速度も年々増加し、更に低い印字エネルギーでも印字できることが望まれている。そこで感熱記録体の記録感度や画質を向上させるために、支持体と感熱記録層との間に顔料とバインダーを含有する下塗り層を設け、空隙を形成して多孔性、或いは嵩高にし、断熱性を付与することが知られている。例えば、均一で安定な下塗り層構造を得るために、特定粘度の下塗り層用塗液をブレード塗工することが提案されている(特許文献7参照)。また、感熱記録紙を高画質化するために下塗り層の厚さの変動を一定範囲内にすることが提案されている(特許文献8参照)。更に表面の静摩擦係数を低くするために、ブレード塗工によって2層以上の下塗り層を形成することが提案されている(特許文献9を参照)。
しかし、近年、印字の高速化はますます進み、感熱記録体の高感度高画質化の要求もますます高まってきており、高平滑化した原紙を使用したり、単に下塗り層を設けるだけでは十分な品質は得られなくなってきている。
下塗り層を設ける方法としては、下塗り層は通常塗工量が多いほど断熱効果を発揮し記録感度を向上させるが、高塗工量になるほど均一な塗工層が得られ難くなり、その後に形成する感熱記録層や保護層を均一な層とすることが難しくなるために、その結果として、記録感度や画質の低下を引き起こしたり、保護層バリア性能の低下を招くことになる。
また、成熟市場に移行しつつある感熱記録体市場においては、製造コストは重要な問題となってきており、生産性の低い塗工方式や塗工欠陥の発生し易い塗工方式は、例え高品質な製品が得られる場合でも、実際に製造することは困難な状況になる。
特開平4−290789号公報 特開2004−122483号公報 特開2005−103864号公報
本発明は、記録感度が高く、低エネルギーで印字されても良好な画質が得られ、優れた耐熱性を有する感熱記録体を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討の結果、紙支持体上に少なくとも2層以上の下塗り層を設け、下塗り層形成時に特定の塗工方式を選択し、さらに感熱記録層に使用する呈色剤として特定の融点をもつ呈色剤を選び、同時にロイコ染料と呈色剤の平均粒子径を特定の平均粒子径で使用することにより、上記の課題を解決することが可能となった。
即ち、本発明は、以下の感熱記録体を提供するものである。
項1:紙支持体上に、下塗り層、およびロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層を順次設けた感熱記録体において、前記下塗り層が少なくとも第1下塗り層及び前記第1下塗り層上に形成された第2下塗り層からなる多層構造を有しており、前記第1下塗り層がブレード塗工方式で塗工及び乾燥することにより形成され、更に第2下塗り層以降がロッド塗工方式で塗工及び乾燥することにより形成されたものであり、且つ前記呈色剤の融点が140℃以上であり、且つ前記ロイコ染料と呈色剤の平均粒子径がそれぞれ0.2〜0.6μmの範囲にあることを特徴とする感熱記録体。
項2:紙支持体上の両面に、下塗り層、およびロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層を順次設けた感熱記録体において、前記下塗り層の少なくとも1つが、少なくとも第1下塗り層及び前記第1下塗り層上に形成された第2下塗り層からなる多層構造を有しており、前記第1下塗り層がブレード塗工方式で塗工及び乾燥することにより形成され、更に第2下塗り層以降がロッド塗工方式で塗工及び乾燥することにより形成されたものであり、且つ前記呈色剤の融点が140℃以上であり、且つ前記ロイコ染料と呈色剤の平均粒子径がそれぞれ0.2〜0.6μmの範囲にあることを特徴とする感熱記録体。
項3:感熱記録層の厚さの標準偏差が0.30以下である、請求項1または2に記載の感熱記録体。
項4:感熱記録層中に、更に増感剤が含有され、該増感剤の平均粒子径が0.2〜0.6μmの範囲にある、請求項1〜3のいずれか一項に記載の感熱記録体。
項5:感熱記録層中に、更に顔料、各種助剤が含有され、感熱記録層中に含有される材料の全ての分散物の90質量%以上が、平均粒子径0.6μm以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の感熱記録体。
項6:前記呈色剤が、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン及び4,4’−ビス〔(4−メチル−3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド〕ジフェニルスルホンから選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の感熱記録体。
本発明の感熱記録体は、記録感度が高く、低エネルギーで印字されても良好な画質が得られ、耐熱性に優れた効果を有するものである。
紙支持体上に形成された下塗り層、及び該下塗り層上に形成され、ロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層を備えた感熱記録体において、前記下塗り層が少なくとも第1下塗り層及び該第1下塗り層上に形成された第2下塗り層からなる多層構造を有しており、前記第1下塗り層がブレード塗工方式で塗工及び乾燥することにより形成され、更に第2下塗り層以降がロッド塗工方式で塗工及び乾燥することにより形成され、前記呈色剤の融点が140℃以上であり、且つ前記ロイコ染料と呈色剤の平均粒子径がそれぞれ0.2〜0.6μmの範囲にすることを特徴とするものである。
紙支持体上の両面に、下塗り層、およびロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層を順次設けた感熱記録体においては、上記の多層構造を有する下塗り層は、紙支持体の少なくとも片面に形成され、その場合は、多層構造を有する下塗り層上にさらに感熱記録層を形成することによって、少なくとも片面は記録感度が高く、低エネルギーで印字されても良好な画質が得られる感熱記録体の提供が可能となる。
本発明において、下塗り層は少なくとも2層からなる。下塗り層の層数は、2層以上であれば特に限定されないが、上限は4層程度とすればよく、特に好ましくは2層である。下塗り層を2層以上の多層構造とすることで、バリア性が向上し、感熱記録層の浸透ムラが大幅に軽減できる。これにより、感熱記録層に含有される発色成分が、印字の際に表層から受ける印字エネルギーを有効に活用できるようになるため、記録感度が高く、低エネルギーで印字されても良好な画質が得られる。保護層についても浸透ムラが少ないと感熱記録層表層を保護する有効成分が増加して、バリア性が向上するため、耐可塑剤性やバリア性に優れた効果が得られる。
下塗り層は、通常、a)吸油量が70ml/100g以上、特に80〜150ml/100g程度の吸油性顔料、b)有機中空粒子、及びc)熱膨張性粒子からなる群から選ばれる少なくとも1種、並びに接着剤を主成分とする下塗り層用塗液を支持体上に塗工及び乾燥して形成することができる。
前記吸油性顔料、有機中空粒子及び熱膨張性粒子からなる群から選ばれる少なくとも1種の顔料を用いることにより、下塗り層の空隙が増し、その上に感熱記録層等を設けた際に熱エネルギーの原紙方向への拡散を防ぎ、印字エネルギーの有効利用が可能となるため、高い発色濃度を得ることができるようになる。
ここで、上記吸油量はJIS K5101−2004の方法に従い求められる値である。
吸油性顔料としては、各種のものが使用できるが、具体例としては、焼成カオリン、シリカ等の無機顔料が挙げられる。
吸油性顔料の平均粒子径は0.05〜5μm程度、特に0.08〜3μm程度であることが好ましい。ここで平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(商品名:SALD2200、島津製作所製)による50%D値である。
また、有機中空粒子としては、従来公知のもの、例えば、膜材がアクリル系樹脂、スチレン系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂等からなる中空率が50〜99%程度の粒子が例示できる。ここで中空率は(d/D)×100で求められる値である。該式中、dは有機中空粒子の内径を示し、Dは有機中空粒子の外径を示す。
有機中空粒子の平均粒子径は0.5〜10μm程度、特に0.7〜2μm程度であるのが好ましい。なお、この平均粒子径は上記吸油性顔料の平均粒子径と同様の測定方法で測られるものである。
熱膨張性粒子としては、各種のものが使用できるが、具体例としては、低沸点炭化水素をインサイト重合法により、塩化ビニリデン、アクリロニトリル等の共重合体でマイクロカプセル化した熱膨張性微粒子等が挙げられる。低沸点炭化水素としては、例えば、エタン、プロパン、n−ブタン等が挙げられる。
本発明において、下塗り層を構成する顔料成分は、吸油性顔料、有機中空粒子または熱膨張性粒子のみで構成することもできる。また、例えば、吸油性顔料と有機中空粒子との組合せ、或いは吸油性顔料と熱膨張性粒子との組合せのように、上記顔料のうちの2種以上を併用することもできる。
上記顔料のうちの2種以上を併用する場合、各顔料の使用量は、広い範囲から選択できるが、例えば、吸油性顔料と有機中空粒子との組合せにおいては、吸油性顔料に対して有機中空粒子20〜180質量%程度、特に25〜120質量%程度、或いは吸油性顔料と熱膨張性粒子との組合せにおいては、吸油性顔料に対して熱膨張性粒子1〜160質量%程度、特に10〜120質量%程度の範囲で調節して併用することが好ましい。
吸油性顔料、有機中空粒子及び熱膨張性粒子から選ばれる1種または2種以上を併用する場合、合計量が下塗り層全固形分に対して、40〜90質量%程度、特に50〜85質量%程度であるのが好ましい。
下塗り層中に使用される顔料としては、上記の吸油性無機顔料、有機中空粒子及び熱膨張性粒子の他に、本発明の効果を阻害しない範囲で各種公知の塗工用顔料を使用することができ、例えば、カオリン、重質炭酸カルシウム、酸化チタン、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、合成マイカ、タルク、密実型の有機顔料等が挙げられる。
下塗り層用塗液に使用される接着剤としては、例えば種々の分子量のポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、デンプン及びその誘導体、メトキシセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、及びエチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸3元共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、及びカゼイン等の水溶性高分子材料、並びにポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体、シリル化ウレタン、アクリルーシリコン複合体、アクリル−シリコン−ウレタン複合体等の疎水性重合体のラテックス等が挙げられ、1種または2種以上を併用することも可能である。
下塗り層中の接着剤の含有量は、下塗り層の全固形分に対して3〜55質量%程度含有することが好ましく、より好ましくは5〜45質量%程度である。3質量%以上とすることにより、塗工層の強度を向上させることができる。一方、35質量%以下とすることにより、下塗り層の目的とする空隙を多くして、記録感度を向上させることができる。
助剤としては、例えばアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、スルホン変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム等の界面活性剤、グリオキザール、ホウ酸、ジアルデヒドデンプン、メチロール尿素、エポキシ系化合物、ヒドラジン系化合物等の耐水化剤(架橋剤)、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等の滑剤、紫外線吸収剤、蛍光染料、着色染料、離型剤、酸化防止剤等が挙げられる。助剤の使用量は、広い範囲から適宜設定することができる。
下塗り層用塗液の調製方法については、特に制限されず、また塗液の濃度についても特に制限されないが、通常20〜50質量%程度、好ましくは35〜45質量%程度で塗工すればよい。20質量%以上とすることにより、塗液の粘度が高くでき、浸透ムラ、ひいては下塗り層のムラの発生を抑制でき、画質を向上させることができる。それと同時に、塗工速度を上げ、生産性を向上できる。また、50質量%以下とすることにより、塗料の粘度を適度なものとして、加工を容易にできる。
本発明における下塗り層用塗液については、液温25℃におけるハーキュレス粘度計の8800rpmにおける粘度が15〜40mPa・s程度であることが好ましい。また、液温25℃におけるBL粘度計の60rpmにおける粘度が500〜2000mPa・s程度であることが好ましい。前記粘度をそれぞれ25mPa・s以上または500mPa・s以上とすることにより、浸透ムラの発生を抑制し、結果として高感度高画質の感熱記録体が得やすく、同時に生産性も高くできる。また前記粘度をそれぞれ40mPa・sまたは2000mPa・s以下とすることにより、塗工が容易にできる結果、所望の感熱記録体を得やすくできる。
下塗り層用塗液の粘度の調整については、下塗り層用塗液の調製で使用される顔料、接着剤、助剤等の種類及び配合量を選択することによって、適宜行えばよい。
下塗り層の塗工量については、特に制限はなく、下塗り層1層の厚さが3〜12μm程度(好ましくは5〜10μm程度)、下塗り層の総厚さが6〜30μm程度(好ましくは10〜25μm程度)になるように適宜調節すればよい。1層当りの乾燥後の塗工量は1〜15g/m程度であり、より好ましくは2.5〜10g/m程度である。下塗り層の総塗工量としては、2〜35g/m程度であり、より好ましくは7〜20g/m程度である。
特に、第1下塗り層と第2下塗り層との乾燥後の塗工量の割合が、2:8〜8:2程度であることが好ましく、より好ましくは4:6〜6:4程度である。この範囲とすることにより、下塗り層が十分な断熱層としての機能を発揮すると共に感熱記録層塗工時の余計な浸透を抑制する効果を高めることができ、厚さムラの少ない感熱記録層を形成することができる。
本発明において、下塗り層を形成する塗工方法としては、平滑性の高い塗工面が得易いこと、高速塗工適性に優れていること、及び塗工欠陥が少ないことから、第1下塗り層をブレード塗工方式、第2下塗り層以降をロッド塗工方式を用いて下塗り層を形成する。
ブレード塗工方式とは、塗料をロールやファウンテン方式で紙にアプリケートした後、ベベルタイプやベントタイプに代表される厚さ数ミリの薄い鋼板を押し付けて塗料を掻き落とすことにより、塗工量を制御する方式である。
ロッド塗工方式は薄い鋼板の代わりに、金属の円柱を回転させながら押し付けることで、塗工した塗料を掻き落として塗工量を制御する方式である。
本発明における下塗り層の塗工方法として、第1下塗り層がブレード塗工方式で塗工及び乾燥することにより形成されると、均一で平滑性の高い塗工面が得られ、更に第2下塗り層以降がロッド塗工方式で塗工及び乾燥することにより形成されると、塗工欠陥の少ない均一で平滑性の高い塗工面が得られる。本発明の感熱記録体は、これらの塗工方式の相互作用により、高感度及び高画質を達成できる。
また、下塗り層の形成に際しては、例えば2層の下塗り層形成の場合は、アンワインダーから繰り出した原紙に1層目を塗工及び乾燥した後、巻取り工程を経ずにそのまま、2層目を塗工及び乾燥してから巻取る方式が好ましい。即ち、第1下塗り層を形成させた後、第1下塗り層形成紙支持体を巻取らずに、連続して第2下塗り層を形成させることが好ましい。1層目を塗工した後、第2下塗り層を塗工する前に、一旦巻取る工程を経ると、原紙裏面が接触することから、第1下塗り層表面に悪影響を及ぼす恐れがある。これに対し、上記巻取り工程を下塗り層形成途中に行わなくすることにより、第1下塗り層表面が高平滑な状態で第2下塗り層を形成できることから、第2下塗り層以降の塗工層は高平滑な塗工面が形成されることになる。
本発明において、下塗り層塗工後の下塗り層の平滑度は200〜1200秒程度であることが好ましく、より好ましくは300〜1000秒程度である。平滑度は、王研式平滑度計(J.TAPPI No.5−2:2000)で測定したものである。
本発明では、平滑度を上記範囲とするため、例えばロッド塗工方式で2層目以降の下塗り層を形成した後、スーパーカレンダー等の平滑化処理を施しても良い。
本発明の感熱記録層は、ロイコ染料と呈色剤を含有し、前記呈色剤の融点が140℃以上であり、且つ前記ロイコ染料と呈色剤の平均粒子径がそれぞれ0.2〜0.6μmの範囲にすることで、優れた作用効果が得られる。
感熱記録層に含有される溶融発色成分の微粒子化を進め、更に感熱記録層を構成する分散物を特定の粒子径に調整し、感熱記録層の構成成分において、分散工程を経て感熱記録層に含有される、ほとんど全ての材料を微粒子化することで、感熱記録層の塗工層密度が高くなり、感熱記録層塗工後の透気度が向上し、感熱記録層上に塗工される保護層用塗液の浸透を抑制することが可能となり、その結果、バリア性が優れたり、保護層の塗工量を削減する効果が生まれるため、記録感度が向上するという利点がある。
従来より、ロイコ染料を微粒子化し、感度向上を図る手段は知られているが、本発明においては、呈色剤、及び必要に応じて使用する増感剤についても微粒子化することにより、更に高感度化を達成できるという利点もある。
感熱記録層
本発明の感熱記録体における感熱記録層は、ロイコ染料、呈色剤及び接着剤を含有しており、更に必要により増感剤、顔料及び各種助剤を含有している。
ロイコ染料及び呈色剤
ロイコ染料及び呈色剤の平均粒子径は0.2〜0.6μmの範囲であり、0.2〜0.4μmの範囲がより好ましい。
前記ロイコ染料と呈色剤の平均粒子径が0.2μm未満では、耐熱性に劣り、0.6μmを超えると記録感度の低下や保護層を設けた時のバリア性に劣る。
なお、かかる感熱記録層構成材料の平均粒子径は、動的光散乱式粒径分布測定装置(商品名:LB500型、堀場製作所製)を用いて測定された値である。
本発明の感熱記録層に含有されるロイコ染料としては、各種公知のものが使用できる。
ロイコ染料の具体例としては、例えば、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、クリスタルバイオレットラクトン、3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−(N−エチル−N−ヘキシルアミノ)−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−イソアミル−N−エチルアミノ)−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−2−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−(N−n−ヘキシル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−〔N−(3−エトキシプロピル)−N−エチルアミノ〕−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−〔N−(3−エトキシプロピル)−N−メチルアミノ〕−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−(4−ジメチルアミノ)アリニノ−5,7−ジメチルフルオランなどが挙げられ、これらのうち、1種を単独で使用することもでき、2種以上を併用することも可能である。
なかでも、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランは地肌カブリが少ないので、好ましく用いられる。
感熱記録層中のロイコ染料の含有率は、一般に5〜50質量%程度、特に7〜30質量%程度である。
呈色剤としては、更に融点が140℃以上のものを使用するものであり、より好ましくは150℃以上である。融点が140℃以上であれば、微粒子化した場合にでも耐熱性に優れる。
また、呈色剤の融点の上限としては、200℃程度であり、200℃以下であれば記録感度の低下の恐れが少ない。
融点が140℃以上の呈色剤の具体例として例えば、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2’−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]ジエチルエーテル、4,4’−ビス(N−p−トリルスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルスルホン等のフェノール性化合物、N−p−トリルスルホニル−N’−3−(p−トリルスルホニルオキシ)フェニルウレア、4,4’−ビス〔(4−メチル−3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド〕ジフェニルスルホン等の分子内にスルホニル基とウレイド基を有する化合物などが挙げられる。
これらの呈色剤のなかでも、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン及び4,4’−ビス〔(4−メチル−3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド〕ジフェニルスルホンは、耐熱性に優れ、印字保存性が高い点で好ましい。
なお、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタンについては、170〜195℃の範囲に2つまたは3つのピークを有する融点を持ち、且つCu−Kα線による粉末蛍光X線回折法において少なくとも回折角(2θ)〔°〕16.25、15.50、14.30、または16.35、15.55、18.15にピークを持つX線回折により特徴づけられる結晶構造を持つ1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタンや191.8℃に1つのピークを有する融点を持ち、且つCu−Kα線による粉末蛍光X線回折法において少なくとも回折角(2θ)〔°〕16.95、17.30、20.65にピークを持つX線回折により特徴づけられる結晶構造を持つ1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン等があげられる。
これらのうち、1種を単独で使用することもでき、2種以上を併用することも可能である。感熱記録層中における呈色剤の含有率は、一般に5〜60質量%程度、特に10〜50質量%程度である。
ロイコ染料と呈色剤との使用比率は、用いるロイコ染料や呈色剤の種類に応じて適宜選択されるものであり、特に限定するものでないが、一般にロイコ染料100質量部に対して100〜1000質量部程度、好ましくは100〜500質量部程度の呈色剤が使用される。
増感剤
増感剤の平均粒子径は0.2〜0.6μm程度の範囲が好ましく、0.2〜0.4μm程度の範囲がより好ましい。
なお、かかる感熱記録層材料の平均粒子径は、動的光散乱式粒径分布測定装置(商品名:LB500型、堀場製作所製)を用いて測定された値である。
前記増感剤の平均粒子径が0.2μm未満であれば耐熱性に劣り、0.6μmを超えると記録感度の低下や保護層を設けた時のバリア性に劣る。
増感剤の具体例として例えば、ステアリン酸アミド、ステアリン酸メチレンビスアミド、ステアリン酸エチレンビスアミド、4−ベンジルビフェニル、p−トリルビフェニルエーテル、ジ(p−メトキシフェノキシエチル)エーテル、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−クロロフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、1−(4−メトキシフェノキシ)−2−(3−メチルフェノキシ)エタン、2−ナフチルベンジルエーテル、1−(2−ナフチルオキシ)−2−フェノキシエタン、1,3−ジ(ナフチルオキシ)プロパン、シュウ酸ジベンジルエステル、シュウ酸ジ−p−メチル−ベンジルエステル、シュウ酸ジ−p−クロルベンジルエステル、テレフタル酸ジブチル、テレフタル酸ジベンジル、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等が挙げられる。これらは2種類以上を併用して用いることもできる。勿論、これらに限定されるものではない。
増感剤の使用量は特に限定されないが、一般に感熱記録層中の全固形分100質量部に対して3〜40質量部程度、特に5〜30質量部程度である。
他の成分
感熱記録層中に、更に顔料、各種助剤が含有される場合、感熱記録層中に含有される材料の全ての分散物の90質量%以上が、平均粒子径が0.6μm以下であることが好ましい。
なお、かかる感熱記録層材料の平均粒子径は、動的光散乱式粒径分布測定装置(商品名:LB500型、堀場製作所製)を用いて測定された値である。
平均粒子径が0.6μmを超える分散物の量が、感熱記録層中に含有される材料の全ての分散物の全固形分に対して、10質量%を超える場合は、バリア性に劣る恐れがある。
前記顔料としては、カオリン、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、焼成カオリン、酸化チタン、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、無定形シリカ、コロイダルシリカ、合成マイカ、尿素−ホルマリン樹脂フィラー、プラスティックピグメント等が挙げられる。
その中でも、平均粒子径が0.6μm以下の範囲にあるものが好ましく用いられ、特に粒子径3〜70nmの無定形シリカ一次粒子が凝集してなる平均粒子直径30〜600nmの二次粒子を用いることが、スティッキングやスクラッチを向上させることから好ましく使用される。また塩基性顔料も好ましく使用され、特に炭酸マグネシウム、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウムは地肌カブリを抑制する効果があるため、好ましく用いられる。
顔料の使用量は特に限定されないが、一般に感熱記録層中の全固形分100質量部当り、0〜25質量部程度である。
各種助剤としては、保存性改良剤、滑剤、消泡剤、濡れ剤、防腐剤、蛍光増白剤、分散剤、増粘剤、着色剤、帯電防止剤等、公知のものを用いることができる。
接着剤
感熱記録層中の接着剤は、例えば、種々の分子量のポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、デンプン及びその誘導体、メトキシセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、及びエチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸3元共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン及びカゼイン等の水溶性高分子材料、並びにポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン−酢酸ビニル共重合体、及びスチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体、シリル化ウレタン、アクリル−シリコン複合体、アクリル−シリコン−ウレタン複合体エマルジョン等の疎水性重合体のラテックス等が挙げられ、1種類または2種類以上で併用することも可能である。
これらの中でも、各種ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコールを使用すると、塗工層強度が優れ、記録感度が向上するため好ましく用いられる。その中でも、重合度500以上のポリビニルアルコールは感熱記録層の透気度を向上させることができるので好ましく用いられる。
前記ポリビニルアルコールの重合度は、500以上が好ましく、特に1000以上が好ましい。
前記ポリビニルアルコールの重合度は3000以下が好ましく、特に2500以下がより好ましい。
重合度が500以上であれば、感熱記録層の透気度を向上される、一方3000以下であれば、感熱記録層用塗液の粘度が高くなる恐れがなく、操業性を著しく悪化させる恐れが少ない。
感熱記録層中のポリビニルアルコールの含有量は、感熱記録層の全固形分に対して3〜20質量%程度含有することが好ましく、より好ましくは5〜18質量%程度である。3質量%未満であると、塗工層の強度が不十分である恐れがあり、20質量%を超えると、記録感度が低下する恐れがある。
感熱記録層は、一般に水を分散媒体とし、分散剤としてセルロース系の高分子材料やポリビニルアルコール等の水溶性高分子を用い、水中で超音波、ボールミル、サンドミル、高速ジェットミル、ローラミル、サンドグラインダー、ナノマイザー、アトライター等の分散機を使用して所定の粒子径になるまでロイコ染料、呈色剤、必要により増感剤を分散した後、接着剤及び所定の粒子径に分散された顔料を添加して調製された感熱記録層用塗液を、支持体上に、塗布乾燥して形成される。
感熱記録層用塗液の塗布方法は、特に限定されず、例えば、エアナイフコーティング、バリバーブレードコーティング、ピュアブレードコーティング、グラビアコーティング、ロッドブレードコーティング、ショートドウェルコーティング、カーテンコーティング、ダイコーティング等の従来公知の塗布方法がいずれも採用できる。
感熱記録層用塗液の塗布量は、乾燥重量で1〜15g/m程度、特に2〜10g/m程度である。
本発明において、感熱記録層の厚さの標準偏差は0.30以下である。好ましくは0.25以下、より好ましくは0.20以下である。このような厚さムラの少ない均一な記録層により、高感度及び高画質な感熱記録体とすることができ、保護層を設けた時のバリア性を向上させることができる。なお、前記標準偏差は、感熱記録層用塗液の物性、例えば粘度等を調節することにより、調整することができる。感熱記録層用塗液の粘度の調節については、感熱記録層用塗液の調製で使用される顔料、接着剤、助剤等の種類及び配合量を選択することによって、適宜行えばよい。
特に、本発明では、第1下塗り層をブレード塗工方式で形成し、更に2層目以降の下塗り層をロッド塗工方式で形成した下塗り層上に感熱記録層を形成することにより、好適に上記標準偏差の厚さにすることができる。下塗り層の平滑度が200〜1200秒(好ましくは300〜1000秒)である場合は、より好適に上記標準偏差の厚さにすることができる。
本発明において、各塗工層の厚さについては、感熱記録体の断面を電子顕微鏡を使用して1000倍から3000倍の倍率で撮影した反射電子組成像の任意の5箇所から厚さを測定し、その最大値及び最小値を除いた3箇所の平均値を求めたものであり、感熱記録層の厚さの標準偏差は、電子顕微鏡観察より得られた厚さデータより(数1)に基づき算出したものである。
Figure 2008183745
ここで、sは標準偏差、nはデータ数、xはデータ、xはデータの平均値を示す。
保護層
本発明の感熱記録体においては、保存性を向上させたり、記録時の走行性を向上させるために、感熱記録層上に保護層を設けてもよい。
保護層は、水溶性高分子及び/または合成樹脂エマルジョンを主成分とすることが好ましい。
水溶性高分子としては、例えば、完全鹸化または部分鹸化ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、ジアセトン変性ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、ケイ素変性ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース系樹脂、ゼラチン、カゼイン、スチレン・無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン・アクリル酸共重合体のアルカリ塩、スチレン・アクリル酸共重合体のアルカリ塩等が挙げられる。
合成樹脂エマルジョンとしては、例えば、スチレン−ブタジエン系ラテックス、アクリル系ラテックス、ウレタン系ラテックス等のラテックスが挙げられる。
なかでも、重合度が1000以上の変性ポリビニルアルコールは表面のバリア性を向上させ、耐薬品性等の保存性を向上させることができるという理由で好ましく使用される。
水溶性高分子及び/または合成樹脂エマルジョンの含有量は、総計で、保護層の全固形分に対して30〜80質量%程度が好ましく、特に40〜75質量%程度がより好ましい。
30質量%未満ではバリア性が十分ではないばかりでなく、表面強度が低下し、紙粉の悪化等につながる。一方、80質量%を越えるとスティッキングが悪化する恐れがある。
水溶性高分子及び合成樹脂エマルジョンを併用する場合、その使用比率は、水溶性高分子100質量部に対して合成樹脂エマルジョンが5〜100質量部程度である。
保護層は、水を媒体とし、上記水溶性高分子及び/または合成樹脂エマルジョン、及び必要により添加される顔料や各種助剤を、混合攪拌して得られる保護層用塗液を、感熱記録層上に塗布、乾燥することにより、得ることができる。
顔料としては、例えば、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化チタン、無定形シリカ、合成マイカ、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、タルク、カオリン、クレー、焼成カオリン等の無機顔料、ナイロン樹脂フィラー、尿素・ホルマリン樹脂フィラー、生デンプン粒子等の有機顔料が挙げられる。
なかでも、カオリンまたは水酸化アルミニウムは可塑剤、油等の薬品に対するバリア性の低下が少なく、しかも記録濃度の低下も小さいため、好ましい。
顔料の使用量は、保護層の全固形量に対して5〜80質量%程度であり、特に10〜60質量%程度の範囲が好ましい。
5質量%未満では、感熱ヘッドとの滑りが悪くなり、スティッキングを起こしたり、ヘッド粕の悪化を招く。一方、80質量%を越えると、バリア性が悪くなり、保護層としての機能が大幅に低下する。
助剤としては、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等の滑剤、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、スルホン変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム等の界面活性剤、グリオキザール、ホウ酸、ジアルデヒドデンプン、メチロール尿素、エポキシ系化合物、ヒドラジン系化合物等の耐水化剤(架橋剤)、紫外線吸収剤、蛍光染料、着色染料、離型剤、酸化防止剤等が挙げられる。助剤の使用量は、広い範囲から適宜設定することができる。
保護層用塗液の塗布方法は特に限定されず、例えばエアナイフコーティング、バリバーブレードコーティング、ピュアブレードコーティング、ロッドブレードコーティング、ショートドウェルコーティング、カーテンコーティング、ダイコーティング等の公知の手段を用いることができる。
保護用塗液の塗布量は、乾燥重量で0.5〜3.0g/m程度、好ましくは0.8〜2.0g/m程度である。
0.5g/m未満の場合、感熱記録層を保護する効果がなくなり、保護層として機能できなくなる。一方、3.0g/mを超えると、記録感度が低下し、高速印字プリンターに対応できなくなる
本発明の感熱記録体に用いられる支持体としては、LBKP、NBKP、DIP(古紙パルプ)等を主成分とするパルプに必要に応じて製紙用填料や紙力増強剤、歩留まり向上剤、サイズ剤等を少量の水溶性高分子と共に配合し、抄紙機で坪量30〜150g/m程度に抄造された原紙が適している。原紙に内添される填料としては、公知のものが使用でき、例えばカオリン、タルク、酸化チタン、ホワイトカーボン、炭酸カルシウム等が挙げられる。填料の含有量は紙力、剛度により適宜調整されるものであるが、10質量%以下にすることが好ましい。
なお、古紙パルプを製造する際には、脱墨工程中にノニオン系界面活性剤が使用され、このため感熱記録体の耐地肌カブリ性と記録部の経時的保存性に難がある恐れがあるが、本発明で形成された2層以上の下塗り層によって、前記品質も良好なものが得られる。
なお、本発明には、各種層を形成した後、或いは全ての層を形成した後に、スーパーカレンダー掛け等の平滑化処理を施したり、必要に応じて感熱記録体の支持体の裏面側に保護層、印刷用塗被層、磁気記録層、帯電防止層、熱転写記録層、インクジェット記録層等を設けたり、支持体裏面に粘着剤処理を施して粘着ラベルに加工したり、感熱記録体にミシン目を入れたりする等、感熱記録体製造分野における各種の公知技術が必要に応じて付加し得るものである。更に、感熱記録体における感熱記録層を多色記録が可能な構成とすることもできる。
以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。また、例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り、それぞれ「質量部」及び「質量%」を示す。
実施例1
(1a)下塗り層用塗液の調製
焼成カオリン(商品名:アンシレックス、エンゲルハード社製、吸油量90ml/100g)85部を水100部に分散して得られた分散物に、スチレン−ブタジエン共重合体のラテックス(固形分50%)40部と、酸化澱粉の10%水溶液50部、カルボキシメチルセルロース(商品名:セロゲンAGガム、第一工業製薬社製)1部を混合攪拌し、下塗り層用塗液を得た。なお、下塗り層用塗液の粘度は、1380mPa・s(BL粘度計の60rpm)、34mPa・s(ハーキュレス粘度計の8800rpm、ボブはEタイプを使用)であった。
(1b)各成分の調製
・A−1液調製(ロイコ染料分散液の調製)
3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン10部、メチルセルロースの5%水溶液5部、及び水15部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が0.3μmとなるまで粉砕してA−1液を得た。
・B−1液調製(呈色剤分散液の調製)
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン(商品名:NK−AP、170〜195℃の範囲に2つまたは3つのピークを有する融点を持つ、日本化薬社製)10部、メチルセルロースの5%水溶液5部、及び水15部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が0.3μmとなるまで粉砕した。
・C液調製(増感剤分散液の調製)
シュウ酸ジ−p−メチルベンジルエステル20部、メチルセルロースの5%水溶液5部、及び水55部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が0.3μmとなるまで粉砕してC液を得た。
(1c)感熱記録層用塗液の調製
A−1液25部、B−1液50部、C液60部、微粒子無定形シリカ分散液(商品名:EM−2512、平均粒子径0.5μm、固形分21%、グレースデビソン社製)20部、酸化澱粉の20%水溶液30部、及びアセトアセチル変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセファイマーZ−200、日本合成化学工業社製)の10%水溶液50部からなる組成物を混合撹拌して感熱記録層用塗液を得た。
(1d)感熱記録体の作製
坪量48g/mの原紙の片面上に、乾燥後の塗工量が7.0g/mになるようにブレード塗工方式にて下塗り層用塗液を塗工及び乾燥して第1下塗り層を形成し、更に巻取らずに乾燥後の塗工量が8.0g/mになるようにロッド塗工方式にて第1下塗り層上に、下塗り層用塗液を塗工及び乾燥して、第2下塗り層を形成し、更に線圧40N/mの加圧条件でスーパーカレンダーによって平滑化処理をした。得られた2層からなる下塗り層上に乾燥後の塗工量が5.0g/mとなるように感熱記録層用塗液を塗工及び乾燥した。その後、線圧78N/mの加圧条件でスーパーカレンダーによって平滑化処理し感熱記録体を得た。
実施例2
・保護層用塗液の調製
カオリン(商品名:UW−90、エンゲルハード社製)50部を水100部に分散して得られた分散物に、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセファイマーZ−200、日本合成化学工業社製)の10%水溶液600部、ステアリン酸亜鉛(商品名:ハイミクロンF−930、固形分40%、中京油脂社製)25部を混合攪拌して保護層用塗液を得た。
・感熱記録体の作製
実施例1の感熱記録体の作製において、感熱記録層用塗液を塗工及び乾燥した後に、更に感熱記録層上に、上記の保護層用塗液を乾燥後の塗工量が1.5g/mとなるように前記保護層用塗液を塗工及び乾燥した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
実施例3
・B−2液調製(呈色剤分散液の調製)
2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン(融点:183℃)10部、メチルセルロースの5%水溶液5部、及び水15部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が0.3μmとなるまで粉砕しB−2液を得た。
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、B−1液50部の代わりに、B−2液50部を用いた以外は、実施例2と同様にして感熱記録体を得た。
実施例4
・B−3液調製(呈色剤分散液の調製)
3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン(146℃)10部、メチルセルロースの5%水溶液5部、及び水15部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が0.3μmとなるまで粉砕しB−3液を得た。
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、B−1液50部の代わりに、B−3液50部を用いた以外は、実施例2と同様にして感熱記録体を得た。
実施例5
・感熱記録層用塗液の調製
水酸化アルミニウム(商品名:ハイジライトH−42M、昭和電工社製)4部を水16部に分散して得られた分散物に、A−1液25部、B−1液50部、C液60部、酸化澱粉の20%水溶液30部、及びアセトアセチル変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセファイマーZ−200、日本合成化学工業社製)の10%水溶液50部からなる組成物を混合撹拌して感熱記録層用塗液を得た。
・感熱記録体の作製
実施例1の感熱記録体の作製において、感熱記録層用塗液を上記で作製した感熱記録層用塗液を使用した以外は、実施例2と同様にして感熱記録体を得た。
実施例6
・A−2液調製(ロイコ染料分散液の調製)
3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン10部、メチルセルロースの5%水溶液5部、及び水15部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が0.3μmとなるまで粉砕してA−2液を得た。
・感熱記録体の作製
実施例1の感熱記録体の作製において、A−1液25部の代わりに、A−2液25部を用いた以外は、実施例2と同様にして感熱記録体を得た。
実施例7
実施例1の感熱記録体の作製において、下塗り層用塗液として下記の塗液を用いた以外は、実施例2と同様にして感熱記録体を得た。
(7a)下塗り層用塗液の調製
焼成カオリン(商品名:アンシレックス、エンゲルハード社製、吸油量90ml/100g)55部を水75部に分散して得られた分散物に、微小中空粒子(商品名:AE−851、JSR社製、固形分55%、平均粒子径0.9μm)55部、スチレン−ブタジエン共重合体のラテックス(固形分50%)40部と、酸化澱粉の10%水溶液50部、カルボキシメチルセルロース(商品名:セロゲンAGガム、第一工業製薬社製)1部を混合攪拌して下塗り層用塗液を得た。なお、下塗り層用塗液の粘度は、1580mPa・s(BL粘度計の60rpm)、37mPa・s(ハーキュレス粘度計の8800rpm、ボブはEタイプを使用)であった。
比較例1
実施例1の感熱記録体の作製において、第2下塗り層を形成しなかった以外は、実施例2と同様にして感熱記録体を得た。
比較例2
実施例1の感熱記録体の作製において、第1下塗り層の塗工量を15.0g/mとし、且つ第2下塗り層を形成しなかった以外は、実施例2と同様にして感熱記録体を得た。
比較例3
実施例1の感熱記録体の作製において、第二下塗り層の塗工をブレード塗工方式に変更した以外は、実施例2と同様にして感熱記録体を得た。得られた感熱記録体は第二下塗り層塗工時に多発した塗工欠陥(ストリーク)が散在していた。
比較例4
実施例1の感熱記録体の作製において、第一下塗り層、および第二下塗り層の塗工をバー塗工方式に変更した以外は、実施例2と同様にして感熱記録体を得た。
比較例5
・B−4液調製(呈色剤分散液の調製)
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン(融点:128℃)10部、メチルセルロースの5%水溶液5部、及び水15部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が0.3μmとなるまで粉砕しB−4液を得た。
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、B−1液50部の代わりに、B−4液50部を用いた以外は、実施例2と同様にして感熱記録体を得た。
比較例6
実施例1の呈色剤分散液(B−1液)調製の平均粒子径を0.9μmとした以外は、実施例2と同様にして感熱記録体を得た。
比較例7
実施例1のロイコ染料分散液(A−1液)調製の平均粒子径を0.9μmとしたこと以外は、実施例2と同様にして感熱記録体を得た。
比較例8
実施例1のロイコ染料分散液(A−1液)調製の平均粒子径を0.15μmとしたこと以外は、実施例2と同様にして感熱記録体を得た。
かくして得られた15種類の感熱記録体について以下の評価を行い、その結果を表1に示した。
・記録感度
感熱評価機(商品名:TH−PMD、大倉電気社製)を用い、0.18mJ/dotで各感熱記録体を発色させ、記録部の濃度をマクベス濃度計(商品名:RD−914、マクベス社製)のビジュアルモードで測定した。
・画質
上記0.18mj/dotで発色させた部分の発色状況をマイクロスコープで拡大観察し、以下のように評価した。
◎:ドットが均一に発色しており、濃淡ムラがない。
○:僅かにドットの未発色部分が見られるが、問題のないレベル。
△:明らかなドット未発色部分が見られ、目視評価でも濃淡ムラが大きく、実用上問題あり。
×:ドット未発色部分が多く、濃淡ムラが激しい。
・耐熱性
感熱記録体を90℃24時間処理して、白紙部分(地肌部)の濃度をマクベス濃度計(商品名:RD−914、マクベス社製)のビジュアルモードで測定した。
・光沢度
感熱記録体表面の光沢度を、ISO 8254−1(1999)に準拠して、光沢度計(型式:GM−26D、村上色彩技術研究所製)にて75度の角度で測定した。
・耐可塑剤性
上記0.18mj/dotで発色させた感熱記録体の印字部分を直径約5cmのアクリル製円筒に塩ビラップフィルム(商品名:ハイエスソフトTM350、日本カーバイト工業社製)で上下から挟み込むように巻きつけ、40℃の環境で24時間放置した後、印字部分の濃度をマクベス濃度計(商品名:RD−914、マクベス社製)のビジュアルモードで測定した。
・バリア性
感熱記録体の未発色部分に消毒用アルコール(アルコール濃度71%)を綿棒で塗布、放置し、地肌部分の発色状態を目視で確認した。
○:地肌部の発色が全く見られない。
△:僅かに発色している部分が見られ、実用上問題となる場合が生じる。
×:塗布部分のほぼ全体で地肌部分の発色がみられ、バリア性がない。
Figure 2008183745

Claims (6)

  1. 紙支持体上に、下塗り層、およびロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層を順次設けた感熱記録体において、前記下塗り層が少なくとも第1下塗り層及び前記第1下塗り層上に形成された第2下塗り層からなる多層構造を有しており、前記第1下塗り層がブレード塗工方式で塗工及び乾燥することにより形成され、更に第2下塗り層以降がロッド塗工方式で塗工及び乾燥することにより形成されたものであり、且つ前記呈色剤の融点が140℃以上であり、且つ前記ロイコ染料と呈色剤の平均粒子径がそれぞれ0.2〜0.6μmの範囲にあることを特徴とする感熱記録体。
  2. 紙支持体上の両面に、下塗り層、およびロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層を順次設けた感熱記録体において、前記下塗り層の少なくとも1つが、少なくとも第1下塗り層及び前記第1下塗り層上に形成された第2下塗り層からなる多層構造を有しており、前記第1下塗り層がブレード塗工方式で塗工及び乾燥することにより形成され、更に第2下塗り層以降がロッド塗工方式で塗工及び乾燥することにより形成されたものであり、且つ前記呈色剤の融点が140℃以上であり、且つ前記ロイコ染料と呈色剤の平均粒子径がそれぞれ0.2〜0.6μmの範囲にあることを特徴とする感熱記録体。
  3. 感熱記録層の厚さの標準偏差が0.30以下である、請求項1または2に記載の感熱記録体。
  4. 感熱記録層中に、更に増感剤が含有され、前記増感剤の平均粒子径が0.2〜0.6μmの範囲にある、請求項1〜3のいずれか一項に記載の感熱記録体。
  5. 感熱記録層中に、更に顔料、各種助剤が含有され、感熱記録層中に含有される材料の全ての分散物の90質量%以上が、平均粒子径0.6μm以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の感熱記録体。
  6. 前記呈色剤が、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン及び4,4’−ビス〔(4−メチル−3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド〕ジフェニルスルホンから選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の感熱記録体。
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