JP2002283728A - 感熱記録体 - Google Patents

感熱記録体

Info

Publication number
JP2002283728A
JP2002283728A JP2001086556A JP2001086556A JP2002283728A JP 2002283728 A JP2002283728 A JP 2002283728A JP 2001086556 A JP2001086556 A JP 2001086556A JP 2001086556 A JP2001086556 A JP 2001086556A JP 2002283728 A JP2002283728 A JP 2002283728A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
undercoat layer
sensitive recording
coating
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001086556A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyomi Okada
きよみ 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oji Paper Co Ltd filed Critical Oji Paper Co Ltd
Priority to JP2001086556A priority Critical patent/JP2002283728A/ja
Publication of JP2002283728A publication Critical patent/JP2002283728A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】保存性を低下させることなしに、印字時の画質
に優れた感熱記録体を提供することにある。 【解決手段】支持体上にロイコ染料と呈色剤を含有する
感熱記録層を設けた感熱記録体において、感熱記録層と
支持体との間に、無機顔料を50重量%以上含む顔料を
60〜95重量%含有する第1下塗り層を設け、更に第
1下塗り層と感熱記録層の間に、発色成分よりも融点の
低い熱可融性物質を50重量%以上含有させた第2下塗
り層を設けるか、または水性接着剤を55重量%以上含
有させた第2下塗り層を設けた感熱記録体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はロイコ染料と呈色剤
との発色反応を利用した感熱記録体に関するものであ
り、特に、印字時の画質に優れた感熱記録体に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、無色ないし淡色のロイコ染料と呈
色剤との発色反応を利用した感熱記録体は良く知られて
いる。かかる感熱記録体は比較的安価であり、また記録
機器がコンパクトでかつその保守も比較的容易であるた
め、ファクシミリや各種計算機等の記録媒体としてのみ
ならず、ラベル用の記録媒体にも使用されている。特に
近年、このような感熱記録方式を用いるファクシミリ・
プリンターの装置の改良が進み、従来は困難とされてい
た高速記録が可能となっている。このような機器の高速
化に伴いそれに使用される感熱記録体も記録感度の一層
の向上が要求され、これに関する多くの提案がなされて
いる。さらには、用途の拡大にともなって、高画質、高
保存性の要求も高くなりつつある。
【0003】記録感度を向上させる手段として熱伝導率
の低い支持体にすることが考えられた(特開昭55−1
64192号公報)。すなわち、下塗り層を設け、か
つ、この下塗り層を空隙の多い層にすることである。し
かし、感度を向上させるために構成された下塗り層はポ
ーラスであり、画質の均一性においては、良い方向では
ない。特に、顔料を用いて下塗り層をポーラスにした場
合は、次ぎに塗布される感熱層の塗料の落ち込みが大き
く、印字後の白抜けが多く、感度も低いものとなる傾向
にある。
【0004】また、顔料を用いて下塗り層をポーラスに
し、感度を向上させるために、感熱記録層に増感剤等を
用い、融点を低くした場合は、発色後の感熱成分が粘度
低下によって下に落ち込み、印字部の白抜けの原因とな
ることがある。また、高い感度を得るために、感熱記録
層および/または、下塗り層中にワックスおよび/また
は、ワックス状物質を入れたもの(特開平6−9203
0号公報)があるが、感熱記録層に入れたものは、高温
での白紙かぶりを生じたり、耐湿保存性が悪くなり、下
塗りに入れたものは、感度向上の効果がほとんどない。
一方、画質の均一性を高め、感熱成分の落ち込みを少な
くするため、下塗りにカレンダー処理を施すことも考え
られるが、それによって、下塗りの空隙率が低下し、断
熱性が低下するため、思った感度が得られない等の問題
がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、保存
性を低下させることなしに、印字時の画質に優れた感熱
記録体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、支持体上にロ
イコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層を設けた感熱記
録体において、支持体と感熱記録層との間に、無機顔料
を50重量%以上含む顔料を60〜95重量%含有する
第1下塗り層を設け、更に第1下塗り層と感熱記録層の
間に、発色成分よりも融点の低い熱可融性物質を50重
量%以上含有させた第2下塗り層を設けるか、または水
性接着剤を55重量%以上含有させた第2下塗り層を設
けたことを特徴とする感熱記録体である。本発明は、水
性接着剤を55重量%以上含有させた第2下塗り層を塗
布量で0.2〜3g/m2塗布した感熱記録体に係る。本発
明は、水性接着剤を55重量%以上含有させた第2下塗
り層が転写法によって設けられた感熱記録体に係る。本
発明は、水性接着剤を55重量%以上含有させた第2下
塗り層の塗布・乾燥後の王研式平滑度が200秒以上で
ある感熱記録体に係る。本発明は、発色成分よりも融点
の低い熱可融性物質を50重量%以上含有させた第2下
塗り層が転写法または噴霧法によって設けられた感熱記
録体に係る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、感熱記録体において、
支持体上に下塗り層を2層、すなわち第1下塗り層と第
2下塗り層を設けることに特徴を有するものである。第
1下塗り層としては、無機顔料を50重量%以上含む顔
料を60〜95重量%含有する層を設け、第2下塗り層
として、ひとつは、この第1下塗り層と感熱記録層との
間に、発色成分よりも融点の低い熱可融性成分を50重
量%以上含有させた層であり、これは印字時に、この熱
可融性成分が、発色成分を低い温度で溶融し、感度を向
上させるとともに、発色にかかわらない熱可融性成分
は、発色成分の第1下塗り層への落ち込みを押さえるこ
とから、第1下塗り層の断熱層の効果を損なうことなし
に、感度が高く、画質のよい感熱記録体が得られるもの
である。また、発色成分と熱可融性成分とが同一層では
ないため、熱可融性成分による、保存性の低下も押さえ
られる。
【0008】また、本発明のもう一つの第2下塗り層と
しては、第1下塗り層と感熱記録層との間に、水性接着
剤を55重量%以上含有する層を設けたものであり、第
1下塗り層の表層のみに、極く薄く平滑に、水性接着剤
を55重量%以上含有する第2下塗り層を設けることに
よって、発色成分の第1下塗り層への落ち込みを押さ
え、第1下塗り層の断熱層の効果を損なうことなしに、
画質がよく、感度にすぐれた感熱記録体を得るものであ
る。
【0009】本発明の好ましい実施形態として、第1下
塗り層は、第1下塗り層の総固形分の内、無機顔料を5
0重量%以上含む顔料が60〜95重量%であることを
特徴とし、顔料成分が60重量%より少なくなると、断
熱性が低下し感度が悪くなり、95重量%を超えると、
層の結着性が悪くなり、層間が剥離しやすくなる。
【0010】本発明の第1下塗り層中に使用される顔料
としては、例えば二次凝結された軽質炭酸カルシウム、
焼成カオリン、焼成クレー、ケイ酸アルミニウム、ケイ
酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、無定形シリカ、各
種有機顔料、等が挙げられる。なかでも、焼成カオリ
ン、焼成クレー及び無定形シリカは断熱性と圧縮弾性に
優れている為、最も好ましく使用される。また、有機顔
料から作られる層も組み合わせによっては、断熱性と圧
縮弾性に優れているため、好ましく使用される。なお、
これらの顔料は二種以上の併用も勿論可能である。さら
に、下塗り層中には、目的に応じて、発泡剤を発泡させ
たもの、中空粒子、各種カプセル等を用いてもよい。第
1下塗り層用塗液中には、水性接着剤を使用することが
できる。かかる接着剤としては、例えば部分ケン化ポリ
ビニルアルコール、完全ケン化ポリビニルアルコール、
アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、カルボキ
シル基変性ポリビニルアルコール、デンプン、酸化デン
プン、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイ
ン、アラビアゴム、ジイソブチレン−無水マレイン酸共
重合体塩、スチレン−無水マレイン酸共重合体塩、エチ
レン−アクリル酸共重合体塩、スチレン−アクリル酸共
重合体塩、アクリル樹脂系ラテックス、ウレタン樹脂系
ラテックス、スチレンとブタジエンラテックス、アクリ
ロニトリルを含有するスチレンとブタジエンラテックス
等が挙げられる。接着剤の使用量としては、第1下塗り
層の全固形量に対して、4〜30重量%好ましくは、6
〜25重量%程度である。
【0011】第1下塗り層は、水を媒体とし、例えば特
定の接着剤、顔料、および必要により添加される助剤と
を混合攪拌して得られる下塗り層用塗液を支持体上に塗
布乾燥することにより形成される。
【0012】第1下塗り層用塗液中に添加し得る助剤と
しては、例えば耐水化剤、分散剤、消泡剤、着色染料、
蛍光染料が挙げられる。
【0013】第1下塗り層用塗液は、例えばエアーナイ
フコーティング、ロールコーティング、バーコーティン
グ、ダイコーティング、ピュアーブレードコーティン
グ、ベントブレードコーティング、ロッドブレードコー
ティング、カーテンコーティング等の公知の塗工方式よ
り支持体上に乾燥後の塗布量が5〜20g/m2、好ま
しくは7〜15g/m2程度となるように塗布される。
【0014】支持体としては、例えば上質紙、プラスチ
ックフィルム、合成紙、不織布等が用いられる。
【0015】次に、本発明において、第2下塗り層とし
て、発色成分よりも融点の低い熱可融性物質を50重量
%以上含有させた層を設ける。 本発明における発色成
分はロイコ染料および呈色剤を言う。
【0016】発色成分よりも融点の低い成分とは、発色
剤成分と相性がよく、溶け合うことによって混合融点を
低下させるものであればよく、例えばパラフィンワック
ス、カルナウバロウワックス、モンタンワックス、マイ
クロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、エ
チレンとエチレン性不飽和カルボン酸との共重合体等の
ワックス類、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、
ベヘン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、メ
チレンビスステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド類、ミ
リスチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸等の高級脂肪酸
類、モノミリスチン、トリミリスチン、ジステアリン、
トリステアリン等の高級脂肪酸グリセリンエステル類、
ステアリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、オレイン酸カルシ
ウム等の高級脂肪酸多価金属塩類、ミリスチルアルコー
ル、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高
級脂肪族アルコール類、m−ターフェニル、シュウ酸ジ
−p−メチルベンジルエステル、テレフタル酸ジベンジ
ルエステル、1−ヒドロキシナフトエ酸フェニルエステ
ル、1,2−ジ−(3−メチルフェノキシ)エタン、
1,2−ジフェノキシエタン、1−フェノキシ−2−ナ
フトキシエタン、p−ベンジルビフェニル等の芳香族化
合物類等が挙げられる。
【0017】ワックスと疎水性樹脂との混合物も使用さ
れ、ワックスと疎水性樹脂との混合物は、加熱溶融され
たワックスと疎水性樹脂との混合物を乳化分散すること
により得られる。ワックスと疎水性樹脂との割合として
は、ワックスに対して疎水性樹脂は5〜50重量%、好
ましくは5〜30重量%程度である。また、疎水性樹脂
の具体例としては、例えばメチルメタアクリレート樹
脂、スチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、メチルメタアクリ
レート−スチレン共重合体、塩化ビニル樹脂等の熱溶融
性の樹脂が挙げられる。
【0018】さらに、感熱材料の保存性改良剤として使
用されるもので、融点の低いもの、感熱材料との融解し
やすいものも効果がある。また、第2下塗り層中に、保
存性改良剤を添加することも可能である。
【0019】第2下塗り層に含有される接着剤として
は、例えばポリビニルアルコール、アセトアセチル変性
ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアル
コール、澱粉、酸化澱粉、アラビアゴム、ゼラチン、カ
ゼイン、キトサン、メチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、スチレン
−マレイン酸共重合体、メチルビニルエーテル−マレイ
ン酸共重合体、イソプロピレン−マレイン酸共重合、酢
酸ビニル−アクリル酸エステル系樹脂、ウレタン系樹
脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、アクリル系樹脂等な
どが挙げられる。なかでも、ガラス転移温度が−40〜
10℃の接着剤が特に感熱成分と第2下塗り層の成分と
の混合融点を下げる意味において望ましい。
【0020】第2下塗り層に含有される助剤としては、
例えば焼成カオリン、無定形シリカ、水酸化アルミニウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、
酸化亜鉛、硫酸バリウム、スチレン樹脂フィラー、尿素
−ホルマリン樹脂フィラー、コロイダルシリカ等の顔
料、グリオキザール、ポリアミドエピクロヒドリン樹
脂、ジアルデヒドデンプン、ジメチロールウレア、アジ
リジン系化合物、グリセロールポリグリシジルエーテ
ル、炭酸アンモニウムジルコニウム等の耐水化剤、アセ
チレングリコール、ジアルキルスルホコハク酸塩、ソル
ビタン脂肪酸エステル等の界面活性剤、蛍光染料、着色
染料等が挙げられる。
【0021】第2下塗り層は、例えば水または有機溶剤
を媒体とし、媒体中に特定の熱可融性化合物が0.3〜
2μm程度に分散、または溶解された液と、接着剤、お
よび必要により助剤とを混合攪拌して得られる第2下塗
り層用塗液を第1下塗り上に乾燥後の塗布量が0.2〜4
g/m2となるように塗布乾燥することにより形成され
る。塗布量は、0.2g/m2より少なくなれば、効果が
ほとんどなくなり、4g/m2をこえると、第1下塗り
層の断熱効果の低下、印字時の粕が多くなることや、印
字時の粘度が下がり、感熱層が下塗り層に落ち易くなり
濃度が下がる等の欠点が生じる。
【0022】塗工法としては、例えばエアーナイフコー
ティング、ロールコーティング、バーコーティング、ダ
イコーティング、ピュアーブレードコーティング、ベン
トブレードコーティング、ロッドブレードコーティン
グ、カーテンコーター等の公知の塗工方式が用いられ、
特に有効なのは、キャスト法やフィルム上に第2下塗り
塗料を塗布したのち第1下塗り層に転写する等の転写
法、およびスプレー法(噴霧法)といったポーラス性を
阻害することなく、塗工面をとる方法での塗工である。
【0023】本発明におけるもう一つの第2下塗り層
は、水性接着剤を55重量%以上含有させた層である。
【0024】この第2下塗り層に使用される水性接着剤
としては、第1下塗り層塗液中に使用される接着剤の例
示に示されたものと同様のものが挙げられ、例えば部分
ケン化ポリビニルアルコール、完全ケン化ポリビニルア
ルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコー
ル、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール、デンプ
ン、酸化デンプン、ヒドロキシエチルセルロース、メチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチ
ン、カゼイン、アラビアゴム、ジイソブチレン−無水マ
レイン酸共重合体塩、スチレン−無水マレイン酸共重合
体塩、エチレン−アクリル酸共重合体塩、スチレン−ア
クリル酸共重合体塩、アクリル樹脂系ラテックス、ウレ
タン樹脂系ラテックス、スチレンとブタジエンラテック
ス、アクリロニトリルを含有するスチレンとブタジエン
ラテックス等がある。効果としては、水溶性高分子を用
いるより、疎水性ポリマーのエマルジョンを用いるほう
が、好ましい。特に、水系の感熱塗料を用いる場合、効
果が高い。樹脂の使用量としては、第2下塗り層の全重
量%の55重量%以上として使用され、他のどの成分よ
りも固形量として量が多いものとする。
【0025】この第2下塗り層中に、顔料を使用しても
よく、その種類は第1下塗り層に使用されるものに例示
されているが、第1下塗り層よりも、平滑性を上げるこ
とから、なかでも、粒子径の小さな物がよく、1μm以
下のものが好ましい。また、各種プラスチックピグメン
トは、無機顔料くらべ好ましい場合が多い。
【0026】この第2下塗り層は、水を媒体とし、例え
ば特定の接着剤および必要により添加される顔料、助剤
とを混合攪拌して得られる第2下塗り層用塗液を支持体
上に塗布乾燥することにより形成される。
【0027】この第2下塗り層用塗液中に添加し得る助
剤としては、先に記載した第2下塗り層用助剤が用いら
れる。
【0028】この第2下塗り層用塗液は、先に記載し
た、発色成分よりも融点の低い熱可融性物質を50重量
%以上含有させた第2下塗り層を塗布するために用いら
れる塗工方式が用いられ、特に有効なのは、キャスト法
やフィルム上に第2下塗り塗料を塗布したのち第1下塗
り層に転写する等の転写法といったポーラス性を阻害す
ることなく、塗工面をとる方法での塗工である。それら
の方法によって、第1下塗り層上に乾燥後の塗布量が
0.2〜3g/m2となるように塗布される。塗布量
は、0.2g/m2より少なくなれば、効果がほとんどな
くなり、3g/m2をこえると、第1下塗り層の断熱効
果の低下し、逆に感度・濃度が低下する。
【0029】さらに、この第2下塗り層の塗布・乾燥後
の王研式平滑度が200秒以上であることが望ましい。
この第2下塗り層塗布・乾燥後の平滑が200秒以上で
あれば、その上に形成される感熱記録層がより均一とな
り、高画質が得られる。
【0030】本発明の感熱記録体は、上記の如き特定の
下塗り層上に感熱記録層を形成することにより製造され
るが、本発明において感熱記録層に含有されるロイコ染
料と呈色剤としては各種のものが使用できる。かかるロ
イコ染料としては、例えば下記のものが挙げられる。
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
メチルアミノフタリド、3−(p−ジメチルアミノフェ
ニル)−3−(1,2−ジメチルインドール−3−イ
ル)フタリド、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルア
ミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ブチルアミ
ノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロ
アニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)ア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ
(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−
7−o−クロロアニリノフルオラン、3−ピペリジノ−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチ
ル−N−p−トリル)アミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン、3−シクロヘキシル−メチルアミノ−6
−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−6−クロロ−7−(β−エトキシエチル)アミノフ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−(γ
−クロロプロピル)アニリノフルオラン、3−ジエチル
アミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−N
−シクロヘキシル−N−メチルアミノ−6−メチル−7
−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェ
ニルフルオラン、3−(N−イソアミル−N−エチル)
アミノ−6−メチルー7−アニリノフルオラン等が挙げ
られる。
【0031】呈色剤としては、例えば4,4’−イソプ
ロピリデンジフェノール、4,4’−シクロヘキシリデ
ンジフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−4−メチルペンタン、4−ヒドロキシ安息香酸ベ
ンジル、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3’
−ジアリル−4,4’−ジビトロキシジフェニルスルホ
ン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニル
スルホン、4−ヒドロキシ−4’−メチルジフェニルス
ルホン、4−ヒドロキシ−4’−ベンジルオキシジフェ
ニルスルホン、3,4−ジヒドロキシ−4’−メチルジ
フェニルスルホン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢
酸ブチル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸メチ
ル、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フ
ェニルエタン、1,4−ビス〔α−メチル−α−(4’
−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼン等のフェノー
ル性化合物、N,N’−ジ−m−クロロフェニルチオウ
レア等のチオ尿素化合物、4,4’−ビス(p−トリル
スルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタ
ン、N−(p−トリルスルホニル)カルバモイル酸−p
−ベンジルオキシフェニルエステル、N−(o−トリ
ル)−p−トリルスルホアミド、N−(p−トリルスル
ホニル)−N’−(p−トリル)尿素等の分子内に−S
2NH−結合を有するもの、p−クロロ安息香酸亜
鉛、4−〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキ
シ〕サリチル酸亜鉛、4−〔3−(p−トリルスルホニ
ル)プロピルオキシ〕サリチル酸亜鉛、5−〔p−(2
−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル
酸亜鉛等の芳香族カルボン酸の亜鉛等が挙げられる。
【0032】感熱記録層中に含有されるロイコ染料と呈
色剤の使用比率については、特に限定するものではない
が、一般にロイコ染料1重量部に対して呈色剤は、0.
5〜10重量部、好ましくは1〜5重量部程度である。
【0033】更に、感熱記録層中には記録感度を高める
ための増感剤、および記録部の経時的な保存性を高める
ための保存性改良剤を含有させることもできる。かかる
増感剤の具体例として、例えばステアリン酸アミド、エ
チレンビスステアリン酸アミド、テレフタル酸ジベンジ
ル、テレフタル酸ジメチル、p−ベンジルオキシ安息香
酸ベンジル、2−ナフチルベンジルエーテル、m−ター
フェニル、p−ベンジルビフェニル、p−トリルビフェ
ニルエーテル、ジ(p−メトキシフェノキシエチル)エ
ーテル、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、
1,2−ジ(4−メチルフェノキシ)エタン、1,2−
ジ(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4
−クロロフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエ
タン、1−(4−メトキシフェノキシ)−2−(3−メ
チルフェノキシ)エタン、p−メチルチオフェニルベン
ジルエーテル、1,4−ジ(フェニルチオ)ブタン、p
−アセトトルイジド、p−アセトフェネチジド、N−ア
セトアセチル−p−トルイジン、ジ(β−ビフェニルエ
トキシ)ベンゼン、p−ジ(ビニルオキシエトキシ)ベ
ンゼン、1−イソプロピルフェニル−2−フェニルエタ
ン、2−ナフチルベンジルエーテル、シュウ酸ジ−p−
クロロベンジルエステル、シュウ酸ジ−p−メチルベン
ジルエステル、シュウ酸ジベンジルエステル等の熱可融
性有機化合物が挙げられる。
【0034】また、保存性改良剤の具体例として、例え
ば2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−
ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル
−6−tert−ブチルフェノール)、1,1,3−ト
リス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブ
チルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチ
ル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブ
タン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチ
ルフェニル)プロパン等のヒンダードフェノール化合
物、1,4−ジグリシジルオキシベンゼン、4,4’−
ジグリシジルオキシジフェニルスルホン、4−ベンジル
オキシ−4’−(2−メチルグリシジルオキシ)ジフェ
ニルスルホン、テレフタル酸ジグリシジル、クレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のエポ
キシ化合物、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニ
レンジアミン、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−
tert−ブチルフェニル)ホスフェイトのナトリウム
または多価金属塩、ビス(4−エチレンイミノカルボニ
ルアミノフェニル)メタン等が挙げられる。増感剤およ
び保存性改良剤の使用量は特に限定されないが、呈色剤
1重量部に対して各々4重量部以下で調節するのが望ま
しい。
【0035】感熱記録層は、一般に水を分散媒体とし、
ロイコ染料、呈色剤、および必要により増感剤などをボ
ールミル、アトライター、サンドミルなどの攪拌・粉砕
機によりそれぞれの平均粒子径が2μm以下となるよう
に微分散した後、接着剤を添加して調製された感熱記録
層用塗液を下塗り層上に塗布乾燥して形成される。
【0036】感熱記録層用塗液に添加される接着剤の具
体例としては、例えばデンプン類、ヒドロキシエチルセ
ルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、ゼラチン、カゼイン、アラビアガム、完全(部
分)ケン化ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリ
ビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアル
コール、ケイ素変性ポリビニルアルコール、ジイソブチ
レン・無水マレイン酸共重合体塩、スチレン・無水マレ
イン酸共重合体塩、エチレン・アクリル酸共重合体塩、
スチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレン・ブタジエ
ン系ラテックス、アクリル系ラテックス、ウレタン系ラ
テックス等が挙げられる。接着剤の使用量としては、感
熱記録層の全固形量に対して5〜40重量%程度であ
る。
【0037】さらに、感熱記録層用塗液中には、炭酸カ
ルシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、無定形シリ
カ、焼成カオリン、水酸化アルミニウム、硫酸バリウ
ム、タルク、カオリン、尿素・ホルマリン樹脂フィラー
等の顔料、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛
等の滑剤、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルアルコー
ル硫酸エステル・ナトリウム等の界面活性剤、および着
色染料、蛍光染料、耐水化剤等の助剤を添加することも
できる。
【0038】感熱記録層用塗液は、例えばバーコーティ
ング、エアーナイフコーティング、ロッドブレードコー
ティング、ピュアーブレードコーティング、ベントブレ
ードコーティング、ショートドゥエルコーティング、マ
イクログラビアコーティング、ダイコーティング、カー
テンコーティング等の公知の塗工方法により第2下塗り
層上に乾燥後の塗布量が2〜20g/m2、好ましくは
3〜15g/m2程度となるように塗布される。
【0039】感熱記録層上に成膜性を有する保護層を設
けるのが望ましい利用形態の一つである。かかる接着剤
としては、例えば酸化澱粉、酵素変性澱粉、カチオン変
性澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、メチルセル
ロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、完全(または部分)ケン化ポリビニルアルコール、
カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル
変性ポリビニルアルコール、ケイ素変性ポリビニルアル
コール、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル共重合
体、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル−メタクリ
ル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体のナトリ
ウム塩、イソブチレン−マレイン酸共重合体のアンモニ
ウム塩、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン、ポリ
酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、
スチレン・ブタジエン系樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル
系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹脂などが挙げられ
る。
【0040】さらに、保護層中には必要により炭酸カル
シウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化チタン、
無定形シリカ、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、カ
オリン、焼成カオリン、無定形シリカなどの顔料、ステ
アリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの滑剤、耐
水化剤、分散剤、消泡剤、着色染料、蛍光染料、紫外線
吸収剤などの助剤を添加することもできる。
【0041】保護層は、例えば成膜性を有する接着剤が
溶解、または分散された媒体中に、必要により上記の助
剤を攪拌しながら添加して調成された保護層用塗液を感
熱記録層上に塗布乾燥して形成される。
【0042】保護層用塗液は、例えばバーコーティン
グ、エアーナイフコーティング、ロッドブレードコーテ
ィング、ピュアーブレードコーティング、ベントブレー
ドコーティング、ショートドゥエルコーティング、マイ
クログラビアコーティング、ダイコーティング、カーテ
ンコーティング等の公知の塗工方法により感熱層上に乾
燥後の塗布量が0.5〜6g/m2、好ましくは1〜5
g/m2程度となるように塗布される。
【0043】また、必要に応じて感熱記録層上に成膜性
を有する高分子と顔料を主成分とする保護層を設けた
り、保護層上に光沢層を設けたり、感熱記録体の裏面側
にも保護層と同様のコート層を設けることによっていっ
そう保存性を高めることも可能である。さらに、各層形
成後にスーパーキャレンダー等で平滑化処理したり、あ
るいは記録体裏面に粘着剤処理を施し、粘着ラベルに加
工する等、感熱記録体製造分野における各種の公知技術
が必要に応じて付加し得るものである。
【0044】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をより具体的に
説明するが、勿論これらに限定されるものではない。な
お、例中の「部」及び「%」は特に断らない限りそれぞ
れ「重量部」及び「重量%」を示す。
【0045】実施例1 (第1下塗り層用塗液の調製)焼成カオリン(商品名:
アンシレックス、EC社製)70部、固形濃度48%の
スチレン・ブタジエンラテックス(商品名:L−157
1、旭化成(株)製)30部、カルボキシメチルセルロー
スの5%水溶液20部、ポリアクリル酸ナトリウムの4
0%水溶液2部および水100部からなる組成物を混合
攪拌して第1下塗り層用塗液を得た。
【0046】(第2下塗り層用塗液の調製)固形濃度3
0%の融点100℃のステアリン酸アミドの水分散体
(商品名:ハイミクロン G−270、中京油脂(株)
製)100部、固形濃度48%のスチレン−ブタジエン
系ラテックス(ガラス転移温度−10℃)20部、およ
び水20部からなる組成物を混合攪拌して第2下塗り層
用塗液を得た。
【0047】(A液調製)3−ジ(n−ブチル)アミノ
−6−メチル−7−アリニノフルオラン(融点180℃)
40部、スルホン変性ポリビニルアルコールの20%水
溶液20部、及び水40部からなる組成物をサンドミル
で平均粒子径が1.0μm以下になるまで粉砕してA液
を得た。
【0048】(B液調製)シュウ酸ジ−p−メチルベン
ジルエステル40部、スルホン変性ポリビニルアルコー
ルの20%水溶液20部、及び水40部からなる組成物
をサンドミルで平均粒子径が1.5μm以下になるまで
粉砕してB液を得た。
【0049】(C液調製)4−ヒドロキシ−4'−イソ
プロポキシジフェニルスルホン(融点128℃)40
部、スルホン変性ポリビニルアルコールの20%水溶液
20部、及び水40部からなる組成物をサンドミルで平
均粒子径が1.5μm以下になるまで粉砕してC液を得
た。
【0050】(感熱記録層用塗液の調製)A液25部、
B液10部、C液40部、水酸化アルミニウム30部、
ステアリン酸亜鉛の30%分散液10部、パラフィンワ
ックスの30%分散液10部、ポリビニルアルコール
(商品名:PVA110,(株)クラレ製)の15%水溶
液100部および水70部からなる組成物を混合攪拌し
て感熱記録層用塗液を得た。
【0051】(感熱記録体の作製)58g/m2 の上質
紙の片面に、第1下塗り層用塗液、第2下塗り層用塗液
を乾燥後の塗布量がそれぞれ9g/m2、1g/m2とな
るようにベントブレードコーター、バーコーターで塗布
・乾燥して下塗り層を形成した後、その上に感熱記録層
用塗液を乾燥後の塗布量が4g/m2となるようにロッ
ドブレードコーターで塗布乾燥して感熱記録層を形成し
て感熱記録体を得た。なお、感熱記録層乾燥後、スーパ
ーキャレンダー処理を施した。
【0052】実施例2 実施例1の(第1下塗り層用塗液の調製)において、焼
成カオリン70部を43部とし、固形濃度45%のプラ
スチックピグメント(商品名:グロスデール104S、
三井化学(株)製)60部を使用した以外は、実施例1と
同様にして感熱記録体を得た。
【0053】実施例3 実施例1の(第1下塗り層用塗液の調製)において、焼
成カオリン70部を43部とし、固形濃度45%の中空
球状の有機顔料(商品名:ローペークHP−96、ロー
ム&ハース社製〕60部を使用した以外は、実施例1と
同様にして感熱記録体を得た。
【0054】実施例4 実施例1の(第1下塗り層用塗液の調製)において、焼
成カオリン70部を50部とし、固形濃度48%のスチ
レン・ブタジエンラテックス30部を60部にした以外
は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0055】実施例5 実施例1の(第1下塗り層用塗液の調製)において、焼
成カオリン70部を85部とし、固形濃度48%のスチ
レン・ブタジエンラテックス30部を10部にした以外
は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0056】実施例6 実施例1の(第2下塗り層用塗液の調製)において、固
形濃度30%の融点100℃のステアリン酸アミドの水
分散体(商品名:ハイミクロン G−270、中京油脂
(株)製)の代わりに固形濃度30%の融点が54℃のパ
ラフィンとメチルメタクリレート樹脂との混合体(重量
比9:1)ワックスの水分散体(平均粒子径1μm)を
用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得
た。
【0057】実施例7 実施例1の(第2下塗り層用塗液の調製)において、固
形濃度30%の融点100℃のステアリン酸アミドの水
分散体(商品名:ハイミクロン G−270、中京油脂
(株)製)の代わりに固形濃度30%のメタクリル酸が5
重量%共重合体された融点70℃のポリエチレンワック
スの水分散体を用いた以外は、実施例1と同様にして感
熱記録体を得た。
【0058】実施例8 実施例1の(第2下塗り層用塗液の調製)において、固
形濃度30%の融点100℃のステアリン酸アミドの水
分散体(商品名:ハイミクロン G−270、中京油脂
(株)製)の代わりに、固形濃度30%の保存性改良剤ジ
フェニルスルホン重合物(商品名:D−90、平均粒子
径0.8μm、溶解開始温度124℃、日本曹達(株)
製)を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体
を得た。
【0059】実施例9 実施例1の(感熱記録体の作製)において、第2下塗り
層を38μm厚みのPET上に塗布し、第1下塗り層と
貼りあわせた後、PETを剥離して、第2下塗り層を形
成した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得
た。
【0060】比較例1 実施例1の(感熱記録体の作製)において、第2下塗り
層を設けなかった以外は、実施例1と同様にして感熱記
録体を得た。 比較例2 実施例1の(第2下塗り層用塗液の調製)において、固
形濃度30%の融点100℃のステアリン酸アミドの水
分散体(商品名:ハイミクロン G−270、中京油脂
(株)製)の代わりに固形濃度30%の融点が201℃の
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5
−シクロヘキシルフェニル)ブタンの水分散体を用いた
以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0061】比較例3 実施例1の(感熱記録体の作製)において、第2下塗り
層を設けず、(第1下塗り層用塗液の調製)において、
固形濃度30%の融点100℃のステアリン酸アミドの
水分散体(商品名:ハイミクロン G−270、中京油
脂(株)製)を50部加えた以外は、実施例1と同様にし
て感熱記録体を得た。
【0062】比較例4 実施例1の(感熱記録体の作製)において、第2下塗り
層を設けず、(感熱記録層用塗液の調製)において、固
形濃度30%の融点100℃のステアリン酸アミドの水
分散体(商品名:ハイミクロン G−270、中京油脂
製)を50部加えた以外は、実施例1と同様にして感熱
記録体を得た。
【0063】かくして得られた各感熱記録体について、
以下の品質試験を行い、その結果を表1に示した。 (1) 記録濃度各感熱記録体を感熱記録シミュレーター
(商品名:TH−PMD,大倉電気(株)製)によって画
像記録を行い、印加エネルギー0.15および0.25
mj/dotにおける記録像の発色濃度をマクベス濃度
計(商品名:RD−914R型,マクベス社製)でビジ
ュアルモードにて測定した。
【0064】(2) 印字部の画質を下記のように、目視
評価した。 ◎ :画像にまったく白抜けがなく、均一である。 ○ :画像に殆ど白抜けがなく、均一である。 ○':画像に少し白抜けがあるが、実用上問題ない。 △ :画像にやや白抜けが多く、実用上問題がある。 × :画像に白抜けが多く、実用上問題がある。
【0065】
【表1】
【0066】実施例10 (第1下塗り層用塗液の調製)焼成カオリン(商品名:
アンシレックス、EC社製)70部、固形濃度48%の
スチレン・ブタジエンラテックス(商品名:L−157
1、旭化成(株)製)30部、カルボキシメチルセルロー
スの5%水溶液20部、ポリアクリル酸ナトリウムの4
0%水溶液2部および水100部からなる組成物を混合
攪拌して第1下塗り層用塗液を得た。
【0067】(第2下塗り層用塗液の調製)固形濃度4
8%の、コロイダルシリカ入り樹脂共重合体(商品名:
モビニールLX8201、ヘキスト合成社製、コロイダ
ルシリカ約20%含有)100部、および水20部から
なる組成物を混合攪拌して第2下塗り層用塗液を得た。
【0068】(A液調製)3−ジ(n−ブチル)アミノ
−6−メチル−7−アリニノフルオラン40部、スルホ
ン変性ポリビニルアルコールの20%水溶液20部、及
び水40部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が
1.0μm以下になるまで粉砕してA液を得た。
【0069】(B液調製)シュウ酸ジ−p−メチルベン
ジルエステル40部、スルホン変性ポリビニルアルコー
ルの20%水溶液20部、及び水40部からなる組成物
をサンドミルで平均粒子径が1.5μm以下になるまで
粉砕してB液を得た。
【0070】(C液調製)2,4’−ジヒドロキシジフ
ェニルスルホン40部、スルホン変性ポリビニルアルコ
ールの20%水溶液20部、及び水40部からなる組成
物をサンドミルで平均粒子径が1.5μm以下になるま
で粉砕してC液を得た。
【0071】(感熱記録層用塗液の調製)A液25部、
B液30部、C液40部、水酸化アルミニウム30部、
ステアリン酸亜鉛の30%分散液10部、パラフィンワ
ックスの30%分散液10部、ポリビニルアルコール
(商品名:PVA110,(株)クラレ社製)の15%水
溶液100部および水70部からなる組成物を混合攪拌
して感熱記録層用塗液を得た。
【0072】(感熱記録体の作製)58g/m2の上質
紙の片面に、第1下塗り層用塗液、第2下塗り層用塗液
を乾燥後の塗布量がそれぞれ9g/m2、1g/m2とな
るようにベントブレードコーター、バーコーターで塗布
・乾燥して下塗り層を形成した後、その上に感熱記録層
用塗液を乾燥後の塗布量が4g/m2となるようにロッ
ドブレードコーターで塗布乾燥して感熱記録層を形成し
て感熱記録体を得た。なお、感熱記録層乾燥後、スーパ
ーキャレンダー処理を施した。また、第2下塗り層の塗
布・乾燥後の王研式平滑度は250秒であった。
【0073】実施例11 実施例10の(第1下塗り層用塗液の調製)において、
焼成カオリン70部を43部とし、固形濃度45%のプ
ラスチックピグメント(商品名:グロスデール104
S、三井化学(株)製)60部を使用した以外は、実施例
10と同様にして感熱記録体を得た。
【0074】実施例12 実施例10の(第1下塗り層用塗液の調製)において、
焼成カオリン70部を50部とし、固形濃度48%のス
チレン・ブタジエンラテックス30部を60部にした以
外は、実施例10と同様にして感熱記録体を得た。
【0075】実施例13 実施例10の(第1下塗り層用塗液の調製)において、
焼成カオリン70部を85部とし、固形濃度48%のス
チレン・ブタジエンラテックス30部を10部にした以
外は、実施例10と同様にして感熱記録体を得た。
【0076】実施例14 実施例10の(感熱記録体の作製)において、第1下塗
り層、第2下塗り層、感熱記録層の塗工法をそれぞれカ
ーテンコーター、WETキャスト法、カーテンコーターを
使用した以外は、実施例10と同様にして感熱記録体を
得た。なお、第2下塗り層の塗布・乾燥後の王研式平滑
度は450秒であった。
【0077】実施例15 実施例10の(感熱記録体の作製)において、第2下塗
り層の塗工量を0.05g/m2にした以外は、実施例
1と同様にして感熱記録体を得た。なお、第2下塗り層
の塗布・乾燥後の王研式平滑度は160秒であった。 実施例16 実施例10の(感熱記録体の作製)において、第2下塗
り層の塗工量を4g/m 2にした以外は、実施例1と同
様にして感熱記録体を得た。なお、第2下塗り層の塗布
・乾燥後の王研式平滑度は370秒であった。 実施例17 実施例10の(第2下塗り層用塗液の調製)において、
コロイダルシリカ入り樹脂共重合体の代わりにアクリル
エマルジョン(商品名:バリアスターB−1000、三
井化学(株)製)を用いた以外は、実施例10と同様に
して感熱記録体を得た。なお、第2下塗り層の塗布・乾
燥後の王研式平滑度は300秒であった。
【0078】比較例5 実施例10の(感熱記録体の作製)において、第2下塗
り層を設けなかった以外は、実施例10と同様にして感
熱記録体を得た。
【0079】比較例6 実施例10の(第2下塗り層用塗液の調製)において、
固形成分48%コロイダルシリカ入り樹脂共重合体100
部の代わりにコロイダルシリカ入り樹脂共重合体50部
とシリカ(商品名:ミス゛カシールP-527,水沢化学(株)製)25
部を用いた以外は、実施例10と同様にして感熱記録体
を得た。かくして得られた各感熱記録体について、以下
の品質試験を行い、その結果を表2に示した。
【0080】(1) 記録濃度各感熱記録体を感熱記録シミ
ュレーター(商品名:TH−PMD,大倉電気(株)製)
によって画像記録を行い、印加エネルギー0.15およ
び0.25mj/dotにおける記録像の発色濃度をマ
クベス濃度計(商品名:RD−914R型,マクベス社
製)でビジュアルモードにて測定した。
【0081】(2) 印字部の画質を下記のように、目視
評価した。 ◎ :画像にまったく白抜けがなく、均一である。 ○ :画像に殆ど白抜けがなく、均一である。 ○':画像に少し白抜けがあるが、実用上問題ない。 △ :画像にやや白抜けが多く、実用上問題がある。 × :画像に白抜けが多く、実用上問題がある。
【0082】
【表2】
【0083】
【発明の効果】本発明の感熱記録体は表1、2の結果か
ら明らかなように、感度・最高濃度が高く、印字時の画
質に優れた感熱記録体であった。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上にロイコ染料と呈色剤を含有する
    感熱記録層を設けた感熱記録体において、支持体と感熱
    記録層との間に、無機顔料を50重量%以上含む顔料を
    60〜95重量%含有する第1下塗り層を設け、更に第
    1下塗り層と感熱記録層の間に、発色成分よりも融点の
    低い熱可融性物質を50重量%以上含有させた第2下塗
    り層を設けるか、または水性接着剤を55重量%以上含
    有させた第2下塗り層を設けたことを特徴とする感熱記
    録体。
  2. 【請求項2】水性接着剤を55重量%以上含有させた第
    2下塗り層を塗布量で0.2〜3g/m2塗布した請求項1
    記載の感熱記録体。
  3. 【請求項3】水性接着剤を55重量%以上含有させた第
    2下塗り層が転写法によって設けられた請求項1または
    2記載の感熱記録体。
  4. 【請求項4】水性接着剤を55重量%以上含有させた第
    2下塗り層の塗布・乾燥後の王研式平滑度が200秒以
    上である請求項1〜3記載の感熱記録体。
  5. 【請求項5】発色成分よりも融点の低い熱可融性物質を
    50重量%以上含有させた第2下塗り層が転写法または
    噴霧法によって設けられた請求項1記載の感熱記録体。
JP2001086556A 2001-03-26 2001-03-26 感熱記録体 Pending JP2002283728A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001086556A JP2002283728A (ja) 2001-03-26 2001-03-26 感熱記録体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001086556A JP2002283728A (ja) 2001-03-26 2001-03-26 感熱記録体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002283728A true JP2002283728A (ja) 2002-10-03

Family

ID=18941914

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001086556A Pending JP2002283728A (ja) 2001-03-26 2001-03-26 感熱記録体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002283728A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007023687A1 (ja) * 2005-08-25 2007-03-01 Oji Paper Co., Ltd. 感熱記録体及びその製造方法
JP2008183745A (ja) * 2007-01-29 2008-08-14 Oji Paper Co Ltd 感熱記録体
JP2009166264A (ja) * 2008-01-11 2009-07-30 Oji Paper Co Ltd 感熱記録体

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007023687A1 (ja) * 2005-08-25 2007-03-01 Oji Paper Co., Ltd. 感熱記録体及びその製造方法
US7494954B2 (en) 2005-08-25 2009-02-24 Oji Paper Co., Ltd. Heat-sensitive recording material and process for producing the same
JP4793385B2 (ja) * 2005-08-25 2011-10-12 王子製紙株式会社 感熱記録体及びその製造方法
JP2008183745A (ja) * 2007-01-29 2008-08-14 Oji Paper Co Ltd 感熱記録体
JP2009166264A (ja) * 2008-01-11 2009-07-30 Oji Paper Co Ltd 感熱記録体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5025029B2 (ja) 感熱記録体
JPWO2010110209A1 (ja) 感熱記録体
JP4459074B2 (ja) 感熱記録体
WO2020004558A1 (ja) 感熱記録体
JP2008012879A (ja) 感熱記録体
JP5823086B1 (ja) 感熱記録体
JP3575123B2 (ja) 感熱記録体
KR20220132586A (ko) 감열 기록체
JP4457814B2 (ja) 感熱記録体
WO2022050404A1 (ja) 感熱記録体
JP2002283728A (ja) 感熱記録体
WO2020067045A1 (ja) 感熱記録体
JP6727082B2 (ja) 感熱記録体
JP2007203580A (ja) 感熱記録体
JP7354483B1 (ja) 感熱記録体
JP3358287B2 (ja) 感熱記録体
JP7494713B2 (ja) 感熱記録体
JP2012076228A (ja) 感熱記録体
JP2010046878A (ja) 感熱記録体
JP2001058469A (ja) 感熱記録体
JPH11254832A (ja) 感熱記録体
JP2730419B2 (ja) 感熱記録体
WO2023190314A1 (ja) 感熱記録体
JP2002326456A (ja) 感熱記録体
JP2004034528A (ja) 感熱記録体