JP2008172205A - 基板処理装置、半導体装置の製造方法、および反応容器 - Google Patents

基板処理装置、半導体装置の製造方法、および反応容器 Download PDF

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誠世 中嶋
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Abstract

【課題】一度に成膜する多数のウエハの面内・面間の膜厚均一性向上を可能にする基板処理装置を提供する。
【解決手段】基板処理面に対して垂直方向に複数枚配置される基板を処理可能な処理室を内部に有する反応管203と、該反応管203の外周を囲うように設けられる加熱装置206とを備え、前記反応管203の内部で基板を処理する領域における前記反応管203の側面には少なくとも前記加熱装置206の外側まで達するガス導入管230が設けられており、該ガス導入管230には、該ガス導入管230から前記処理室にガスを噴出するガス噴出口212が前記基板処理面に対して垂直方向に少なくとも複数枚の基板に跨るような大きさでスリット状に設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板処理装置および半導体装置の製造方法に係り、特に、半導体装置の製造工程において、熱化学反応を利用して半導体ウエハ(以下、ウエハという。)などの基板に、酸化膜や金属膜の形成など所望の処理を施す基板処理技術に利用して有効なものに関する。
半導体装置の製造工程において、ウエハに酸化膜や金属膜を形成する基板処理装置として縦型半導体製造装置が使用される場合がある。
従来のこの種の縦型半導体製造装置は、反応容器とヒータとから構成された処理炉を備え、加熱される反応容器内にガスを導入しつつ排気するようになっている。この反応容器内へのガス導入には種々の方式がある。
例えば、図18に示す縦型半導体製造装置は、耐熱性材料例えば石英ガラスからなる円筒状に形成された外管としての反応管2が、金属材料例えばステンレスからなるマニホールド5上にほぼ垂直に設けられている。反応管2の内側に内管としての円筒管3が設けられている。円筒管3の内側には複数枚のウエハWを保持するボート4が設けられている。マニホールド5にガス導入口6及び排気口7が設けられている。また、反応管2の外周を囲むようにヒータ1が設けられ、反応管2内を所定温度に加熱処理可能としている。上記反応管2、円筒管3及びマニホールド5から反応容器が構成される。
成膜中は、マニホールド5に設けた導入口6より、所定の圧力に保たれた反応管2内部に所定の成膜ガスが矢印で示すように導入される。反応管2の下方から反応管内部に導入されたガスは、ウエハ処理空間10を通って反応管2の上方へ排気され、反応管2と円筒管3との間に形成される円筒状の空間を通って、マニホールド5に設けた排気口7より排出される。このように図18に示す製造装置は、導入口6をマニホールド5に設けて、ウエハ処理空間10の下方から成膜ガスを導入して上方から排気する。
また、図19に示す縦型半導体製造装置は、基本構成は図18と同じであるが、次の点で異なる。導入口6をウエハ処理空間10まで延在させるために、長さの異なる複数本のガスノズル16をマニホールド5からウエハ処理空間10内に立ち上げている。ウエハWの側方に位置する各ガスノズル16の頂部から、矢印で示すように成膜ガスを導入して、下方の排気口7から排気するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
また、図20に示す縦型半導体製造装置は、基本構成は図18と同じであるが、次の点で異なる。導入口6をウエハ処理空間10まで延在させるために、1本のガスノズル26をマニホールド5から立ち上げている。ガスノズル26に複数枚のウエハWに対向する多数の孔を設け、各ウエハWの側方から矢印で示すように成膜ガスを導入して、下方の排気口7から排気するようになっている。
なお、ガスノズル26に設けられる多数の孔の径の大きさが同じであると、下部(ガス上流側)に設けられた孔と上部(ガス下流側)に設けられた孔とでは、ガス圧が異なるので、各孔において成膜ガス流量を均等にすることができない。そこで、この種のガスノズルでは、成膜ガス流量を均等にするために、下部と上部とで孔の径の大きさを変えることが行われている。
また、図21に示す縦型半導体製造装置は、反応容器が反応管2のみから構成され、円筒管もマニホールドも備えていない単管構成となっている。そして、導入口6と連通するガスノズル36を、反応管2の下方から反応管2の天井部まで反応管2の外側壁に這わせ
、ウエハ処理空間10の上方から矢印で示すように成膜ガスを導入し、下方の排気口7より排気するようになっている。
上述したような従来の縦型半導体製造装置では、次のような種々の問題がある。
例えば、図18に示すものでは、下方から成膜ガスを導入し、上方へと排気をするため、ウエハWの中心まで成膜ガスが流れにくく、ウエハ中心と外周部に膜厚差が発生し、ウエハ面内の膜厚均一性に影響を及ぼすという問題がある。さらには、ウエハ処理空間10内の下部と上部とのそれぞれに位置するウエハWを比較すると、成膜ガスが下部で消費されてしまうため、下部と上部とに位置するウエハでは、下部のウエハの方が膜厚が厚くなるという膜厚差が発生し、ウエハ面間の膜厚均一性に影響を及ぼすという問題がある。
また、図19に示すものでは、ウエハ面内・面間の膜厚均一性は一応満足するものの、異なる長さの複数本のガスノズルが必要となるためメンテナンス性が悪い。また、ガスノズル16はウエハ処理空間10内に設けられているため、反応生成物の付着・堆積が起こる。例えばSi34成膜等では、反応生成物の付着・堆積が顕著に起こる。また、成膜条件を変更した場合、ガスノズル16の長さや本数を変更しなければ成膜条件の変更に対応できない場合も多々あり、ガスノズル16の種類を変更しないままだと、成膜可能な条件は制限されてしまうという問題がある。
図20に示すものでは、ガスノズル26はウエハ処理空間10内に設けられているため、反応生成物の付着・堆積が起こる。特に、反応生成物がガスノズル26の孔に付着・堆積するため、孔のメンテナンスを行わなければならないという問題が生じる。例えばSi34等の反応生成物の付着・堆積が起こりやすい成膜においては、孔の閉塞が起こり、孔のメンテナンスを頻繁に行わなければならない。また、成膜条件を変更した場合、孔の大きさを変更するようガスノズルの種類を変更しなければならず、ガスノズルの種類を変更しないままだと、成膜可能な条件は制限されてしまうという問題がある。また、反応生成物をクリーニングする際に、エッチングによりガスノズル26の孔が大きくなってしまうため、ガスノズルを交換することなしには、孔サイズを管理することができないという問題がある。
また、図21に示すものでは、図18に示されているものと同様にウエハ面内・面間の膜厚均一性に影響を及ぼすという問題がある。
特開2000−68214号公報
上述したように反応管の下方からガスを導入し上方へと排気したり、反応管の上方からガスを導入し下方から排気したりする従来の基板処理装置では、基板間にガスが通りづらく、基板面内・面間の膜厚均一性を向上することができないという問題があった。また、ガスノズルにより反応管の側方からガスを導入し上方から排気する従来の基板処理装置では、ガス供給管のメンテナンスや交換を何度も行わなければ、ウエハ面内・面間の膜厚均一性を向上することができないという問題があった。
本発明の目的は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであって、ガス供給管のメンテナンスや交換を何度も行うことなく、一度に成膜する複数のウエハの面内・面間の膜厚均一性の向上を可能にする基板処理装置及び半導体装置の製造方法を提供することにある。
本発明の一態様によれば、基板処理面に対して垂直方向に複数枚配置される基板を処理
可能な処理室を内部に有する反応管と、該反応管の外周を囲うように設けられる加熱装置とを備え、前記反応管の内部で基板を処理する領域における前記反応管の側面には少なくとも前記加熱装置の外側まで達するガス導入管が設けられており、該ガス導入管には、該ガス導入管から前記処理室にガスを噴出するガス噴出口が前記基板処理面に対して垂直方向に少なくとも複数枚の基板に跨るような大きさでスリット状に設けられている基板処理装置が提供される。
本発明によれば、ガス供給管のメンテナンスや交換を何度も行うことなく、一度に処理する複数枚の基板の面内・面間の処理均一性を向上できる。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
《処理炉》
図1は、本発明の第1の実施の形態で好適に用いられる基板処理装置としての縦型半導体製造装置の処理炉202の概略構成図であり、縦断面図として示されている。図2はその処理炉202の横断面図である。
《処理炉の概略》
縦型半導体装置は、筒状の反応管203と、筒状の加熱装置としてのヒータ206とから構成される処理炉202を備える。筒状の反応管203は、基板処理面としてのウエハ処理面に対して垂直方向に複数枚配置されるウエハ200を処理可能な処理室201を内部に有する。筒状のヒータ206は、反応管203の外周を囲うように設けられる。反応管203の側面には少なくともヒータ206の外側まで達するガス導入管230及びガス排気管231が設けられている。
特に、ガス導入管230は、ウエハ200の処理面(主面)に対して垂直方向に複数に区画されている。また、ガス排気管231も、ウエハ200の処理面に対して垂直方向に複数に区画されている。そして、ガス導入管230およびガス排気管231は、反応管203内に配置されるウエハ200の直径を通る直線上に配置される。
《反応管》
図1に示すように、処理炉202は反応管203を備える。反応管203は垂直に据え付けられている。反応管203は、例えば石英(SiO2)または炭化シリコン(SiC
)等の耐熱性ガラス材料からなり、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されている。反応管203の内部には処理室201が形成されている。反応管203は、ウエハ200をウエハ処理空間204において、後述する基板保持具によって水平姿勢で垂直方向に多段に整列した状態で、ウエハ200を処理可能に構成されている。ここでウエハ処理空間204とは、処理室201内においてウエハ200を実際に処理することが可能な空間をいう。
《ガス導入管・排気管》
反応管203の側面には、反応管203内にガスを導入するガス導入管230、及び反応管203内を排気するガス排気管231が設けられている。ガス導入管230およびガス排気管231は、反応管203と同材質として形成され、反応管203内に配置されるウエハ200の中心を通る水平直線上に配置される。これらのガス導入管230及びガス排気管231は、ガス導入・排気をウエハ処理空間204へ水平方向から導入・排気するため、およびガスが反応管203内部に到達する前のガス助走領域をウエハ200の処理面と平行に設けるために、後述するヒータ206の外側まで達するように設けられる。また、ガス導入管230には、ガス導入管230からウエハ処理空間204にガスを噴出す
るガス噴出口212がウエハ処理面に対して垂直方向に少なくとも複数枚のウエハ200に跨るような大きさでスリット状に設けられている。また、ガス排気管231には、ウエハ処理空間204からガス排気管231にガスを排出するガス排出口213がウエハ処理面に対して垂直方向に少なくとも複数枚のウエハ200に跨るような大きさでスリット状に設けられている。
ここで、反応管203のガス導入管230及びガス排気管231は側方に長く、ガス導入管230から処理室201にガスを噴出するガス噴出口212が、ウエハ処理面に対して垂直方向に少なくとも複数枚のウエハ200に跨るような大きさでスリット状に設けられていると、ガスの流れが層流になりやすく、ガスの流れを一方向にすることができ、ウエハ200間に入るガス量を均一にすることができる。したがって、ウエハ面間に均一な濃度、均一な速度のガスを送ることができ、ウエハ面間・面内膜厚均一性が向上する。また、ガス導入管の上流側先端部から基板までガスの流速を落とすことなくウエハにガスを供給することができる。
第1の実施の形態のガス導入管230及びガス排気管231は、扁平体形状をしている。例えば、図3に示すように、反応管203の管軸方向に添った縦長の楕円形状をしている。ガス導入管230及びガス排気管231が設けられる反応管203の側面位置は、ウエハ処理空間204に対向する位置である。ガス導入管230及びガス排気管231は、反応管203の側面に水平に接続される。ガス導入管230及びガス排気管231は、両方の管軸が直線上に並ぶように反応管203に一体接続される。この一体接続は、例えば溶着接続である。このように反応管203の側面にガス導入管230及びガス排気管231を設けることにより、処理室201内のガスの流れをサイドフローにしている。
ガス導入管230は、ウエハ200の処理面に対して垂直方向に複数に区画化されたガス導入区画部を有し、ガス導入区画部毎にガスが流れるようになっている。また、ガス噴出口212は、ガス導入区画部のそれぞれに形成されている。図示例では、ガス導入管230は、区画壁228によって8つに区画化されたガス導入区画部230a〜230hを有する。
また、ガス導入管230の複数のガス導入区画部230a〜230hのそれぞれの上流側に処理ガス供給部249a〜249h、および第1の不活性ガス供給部250a〜250hが接続されている。
これにより、反応管203内でウエハ200を処理する際に、ガス導入区画部230a〜230hに対向するウエハ処理空間204のいずれかの位置にウエハ200が配置される場合には、当該処理ガス供給部249a〜249hから処理ガスを供給し、ガス導入区画部230a〜230hに対向するウエハ処理空間204のいずれかの位置にウエハ200が配置されない場合には、当該第1の不活性ガス供給部250a〜250hから不活性ガス、例えばN2ガス等を供給することが可能なようになっている。
ガス排気管231は、ウエハ200の処理面に対して垂直方向に複数に区画化されたガス排気区画部を有し、各ガス排気区画部からウエハ処理空間204を排気するようになっている。また、ガス排出口213は、ガス排気区画部のそれぞれに形成されている。図示例では、区画壁229によってガス排気管231は8つに区画化されたガス排気区画部231a〜231hを有する。各ガス排気区画部231a〜231hと各ガス導入区画部230a〜230hとは、符号の添字が同じ同士の区画部が反応管203を間に挟んで水平対向している。
これにより、反応管203内でウエハ200を処理する際に、各ガス排気区画部231a〜231hに対向するウエハ処理空間204のいずれかの位置にウエハ200が配置される場合には、当該ガス排気区画部231a〜231hから処理ガスを排気し、各ガス排気区画部231a〜231hに対向するウエハ処理空間204のいずれかの位置にウエハ
200が配置されない場合には、当該ガス排気区画部231a〜231hから不活性ガスを排気することが可能なようになっている。
上記ガス噴出口212は、好ましくはガス導入管230の下流側である上記ガス噴出口212の箇所のみで区分けしないようにする。すなわちガス導入管230内の1つのガス導入区画部に対して一つのガス噴出口212とするのがよい。ガス導入管230の強度の面から考えると、ガス噴出口212を区分けしたほうがよいが、このような区分けを設けると、ガス導入管230内を流れたガスが区分けした箇所に衝突しやすくなってしまう。そのため、例えば、処理ガスの予備加熱等により発生する反応生成物が区分けした箇所で詰まってしまったり、クリーニング時に均等に区分けした箇所をクリーニングできなかったり、区分けした箇所の経時変化を防げなかったりしてしまう。特に区分けした箇所の大きさが経時変化すれば、経時変化前と同様の状態で成膜することができなくなる等の弊害がある。
これに対し、ガス噴出口212は区分けせず、ガス導入管230内の一つのガス導入区画部に対して一つのガス噴出口とすると、一のガス導入区画部に流れる流量を一のガス噴出口から噴出させることができる。また、ウエハ200回転中においては、ウエハ200内を対象に考えると、ガス噴出口212からウエハ200の中心部までの距離が一番長いため、ウエハ200の中心部の流速が遅くなりがちであるが、一のガス導入区画部に流れる流量を一のガス噴出口212から噴出させると、ガスの流速を落とすことなく、さらに同量の熱量を有する状態のガスをウエハ200の中心にガスを到達させることができる。
上記ガス噴出口212は、ガス導入区画部のウエハ処理面に対して垂直方向の断面積と同じ面積の開口面積とするのが好ましい。これにより、よりスムーズにガス供給することができ、さらに上記のような弊害を解消することができる。尚、ガス噴出口212の開口面積をガス導入区画部のウエハ処理面に対して垂直方向の断面積より小さくするように、一つのガス噴出口212に絞り部を設けてもよい。これにより、さらにガスの流速を大きくすることができる。この場合において、ガス導入管230のガス導入口211の断面積Aから、反応管203内壁部のガス噴出口212の断面積A’の変化がA=A'、もしく
はA>A'とするとよい。
《ヒータ》
処理炉202は加熱装置としてのヒータ206を有する。このヒータ206は、円筒形状をしており、反応管203の外周を覆うように設けられる。ヒータ206は、保持板としてのヒータベース251に支持されることにより垂直に据え付けられている。反応管203は、このヒータベース251に支持されることにより垂直に据え付けられた状態となっている。
ヒータ206は、上部が閉じ下部が開口した筒状の断熱体260と、ガス導入管230を反応管203の側面からヒータ206の外側に水平に取り出せるよう形成されたガス導入管用の導入口261と、ガス排気管231を反応管203の側面からヒータ206の外側に水平に取り出せるよう形成されたガス排気管用の導出口262とを有する。
これらの導入口261及び導出口262は、例えば、断熱体260の下端から上方に向かう溝形状の切欠部として形成される。
これにより、反応管203の上方からヒータ206を反応管203に被せる際に、反応管203の側面に設けられたガス導入管230及びガス排気管231がヒータ206に干渉するのを避けて、反応管203の外周に被せることが可能になる。
ヒータ206を反応管203の外周に被せた結果、ヒータ206の外側まで達するガス導入管230、ガス排気管231の反応管接続部と反対側の端部が、ヒータ206の両外側に突き出すことになる。
上述したように導入口261及び導出口262が、断熱体260の下端から上方に向か
う溝形状の切欠部として形成されると、従来と比して次のような利点がある。従来のようにヒータ内の下端からガスノズル等を立ち上げてガスを供給する場合、ガスノズル内でガスが加熱されてしまい、ガスノズルの高さ、又は垂直方向に配置されるウエハの高さによって、処理ガスの温度が複数のウエハ同士間で異なってしまう。しかし、ヒータに、ウエハ処理領域全体に渡って切欠部が形成され、この切欠部にガス導入管230、ガス排気管231を挿通させることによって、ガス導入管230、ガス排気管231がウエハ200に対して水平に設置されると、処理ガスの温度をウエハ面間、すなわち一度に処理する複数のウエハ同士間で均一にすることができる。
断熱体260には発熱体が設けられる。発熱体は、図2に示すように、反応管203を加熱する第一の発熱体266、ガス導入管230を加熱する第二の発熱体267、およびガス排気管231を加熱する第三の発熱体268から構成される。
第一の発熱体266は、断熱体260内壁と反応管203との間に設けられる。第一の発熱体266は、従来と同様に、縦方向にゾーン分割された各ゾーンの内壁に添って設けられ、導入口261と導出口262とには設けずに、断熱体260内壁と反応管203との間に2箇所に区分けされて設けられる。第二の発熱体267は、導入口261とガス導入管230との間にそれぞれ取付治具271により設けられる。第三の発熱体268は、導出口262とガス排気管231との間にそれぞれ取付治具272により設けられる。第一の発熱体266は例えば抵抗加熱ヒータにより構成され、第二の発熱体267及び第三の発熱体268は例えば赤外線ランプにより構成される。
《機構》
反応管203の下方には、反応管203の下端開口を気密に閉塞可能な炉口蓋体としてのシールキャップ219が設けられている。シールキャップ219の処理室201と反対側には、後述する基板保持具としてのボート217を回転させる回転機構254が設置されている。回転機構254の回転軸255はシールキャップ219を貫通して、ボート217に接続されており、ボート217を回転させることでウエハ200を回転させるように構成されている。なお、図1には示されていないが、昇降機構としてのボートエレベータによってボート217を処理室201に対し搬入出することが可能となっている。
《ボート》
基板保持具としてのボート217は、例えば石英(SiO2)または炭化シリコン(S
iC)等の耐熱性ガラス材料からなり、複数枚のウエハ200を水平姿勢でかつ互いに中心を揃えた状態で整列させて垂直方向に多段に保持するように構成されている。具体的には、ボート217は、ウエハ200の外周部を支持するよう円筒状に並べられた複数本の支柱217aと、複数本の支柱217a間上部を閉じる天板217bと、複数本の支柱217a間下部を閉じる底板217cとを有する。なお、ボート217の下部には、断熱部216として、ウエハ200と同形状の石英(SiO2)または炭化シリコン(SiC)
等の耐熱性ガラス材料からなる断熱板が複数枚配置されており、ヒータ206からの熱が反応管203の下方に伝わりにくくなるよう構成されている。
以上のようにして本実施の形態による処理炉202が構成される。
《薄膜形成方法》
次に、上記構成に係る処理炉202を用いて、半導体デバイスの製造工程の一工程として、CVD法により減圧下でウエハ200上に薄膜を形成する方法について説明する。
《搬入工程》
複数枚のウエハ200がボート217に装填(ウエハチャージ)され、図1に示すように、複数枚のウエハ200を保持したボート217は、ボートエレベータにより持ち上げられて処理室201に搬入(ボートローディング)される。この状態で、シールキャップ
219は反応管203の下端をシールした状態となる。また、ボートローディングにより、ガス導入区画部230a〜230hに対向するウエハ処理空間204の各所定位置にウエハ200が配置されることになる。この場合において、ガス導入区画部230a〜230h毎のウエハ処理空間204におけるサイドフローをより確実にするために、ガス導入管230及びガス排気管231の区画に合わせて、ウエハ処理空間204を区画するよう、ガス導入管230の区画壁228およびガス排気管231の区画壁229と対向する位置にウエハ200を配置することが好ましい。
《圧力、温度安定化工程》
排気管231を通して処理室201内が所望の圧力(真空度)となるように真空排気される。また、処理室201内が所望の温度となるようにヒータ206によって加熱される。続いて、回転機構254により、ボート217が回転されることで、ウエハ200が回転される。
《ガス導入工程、基板処理工程、排気工程》
次いで、処理ガス供給部249a〜249hから処理ガスが供給され、ガス導入管230のガス導入区画部230a〜230hを通ってウエハ処理空間204に導入される。この場合において、ガス導入区画部230a〜230hに対向するウエハ処理空間位置にウエハ200が配置される場合には処理ガス供給部249a〜249hから処理ガスが導入される。
ガス導入区画部230a〜230hに対向するウエハ処理空間位置にウエハ200が配置されない場合には第1の不活性ガス供給部250a〜250hから不活性ガスが導入される。
導入されたガスは処理室201内を水平方向に通過し、ガス排気管231のガス排気区画部231a〜231hから排気される。ガスは処理室201内を通過する際に回転中のウエハ200の処理面と平行に接触し、この際に熱CVD反応によってウエハ200の表面上に薄膜が堆積(デポジション)される。
《常圧復帰工程》
予め設定された処理時間が経過すると、第1の不活性ガス供給部250a〜250hから不活性ガスが供給され、処理室201内が不活性ガスに置換されるとともに、処理室201内の圧力が常圧に復帰される。
《搬出工程》
その後、シールキャップ219が下降されて、反応管203の下端が開口されるとともに、処理済のウエハ200がボート217に保持された状態で反応管203の下端から外部に搬出(ボートアンローディング)される。その後、処理済のウエハ200はボート217より取り出される(ウエハディスチャージ)。
《第1の実施の形態の効果》
上述したように、第1の実施の形態によれば、つぎのような一つ又はそれ以上の効果を発揮する。
《面内・面間の処理均一性を向上》
第1の実施の形態によれば、ガス導入管230及びガス排気管231を反応管203の側面に水平に接続したので、ガスの導入、ガスの排気を反応管203内へ水平方向から導入、排気(サイドフローとすることが)できる。したがって、ガス導入管230より導入されたガスは、ウエハ200の処理面と平行方向に導入されることになり、ガスがウエハ200間に流れ込みやすくなる。
そして、ガス導入管230及びガス排気管231を反応管203の側面からヒータ20
6の外側まで達するようにしたので、ガス導入管230又はガス排気管231を反応管203の内部やヒータ206と反応管203との間に沿って設ける等、ヒータ206の外側まで達するようにしていない場合と比べて、反応管203の直径を小さくすることができる。ガスは流れやすい空間を流れるため、反応管203の直径が小さくなると、成膜ガスはウエハ200間により流れ込みやすくなる。
さらにガス導入管230、ガス排気管231が処理室201内に設置されるウエハ200を中心として点対称に設けられている。したがって、一度に処理する複数枚のウエハ200の面内・面間の処理均一性を向上できる。
特に、ガス導入管230およびガス排気管231を、反応管203内に配置されるウエハ200の直径を通る直線上に配置して、ガスが反応管203内部に到達する前のガス助走領域となるガス導入区画部230a〜230hをウエハ200の処理面と平行方向になるようにしたので、ガスがウエハ200間に一層流れ込みやすくなり、一度に処理する複数枚のウエハ200の面内の処理均一性をより向上できる。
また、ガス導入管230及びガス排気管231が、ウエハ200の処理面に対して垂直方向に複数に区画化されており、区画化されたガス導入区画部230a〜230hに成膜ガスが流れることになる。また、ガス導入管230の複数のガス導入区画部230a〜230hからそれぞれ導入された処理ガスが、ガス排気管231の複数のガス排気区画部231a〜231hからそれぞれ排気されることにより、矢印で示すように、ウエハ処理空間204の垂直方向の複数箇所に成膜ガスが平行に流れるようになる。これにより、ウエハ200に対して水平方向から処理ガスを供給して水平方向から排気できるので、ウエハ200間に処理ガスがスムーズに供給されるようになる。したがって、一度に処理する複数枚のウエハ200の面間の処理均一性をより向上できる。
このようにガス導入管230に加え、ガス排気管231に対しても同様にウエハ200の積層方向に対してガス排気区画部231a〜231hを設けたので、複数枚のウエハ200の面内及び面間の処理均一性をより向上できる。
《ローディングエフェクト》
また、成膜ガスをウエハ200の処理面と平行方向に導入することにより、一度に成膜する多数のウエハ200間に成膜ガスを均等に流すことができるので、ローディングエフェクト(例えば成膜ガスが処理室でウエハと反応するため、処理室内を成膜ガスが進行するにしたがってガス量が少なくなってしまい、成膜ガス上流側のウエハと下流側のウエハとを比較すると、上流側のウエハが膜厚が厚く、下流側のウエハは膜厚が薄くなってしまう現象のこと)を防止することができる。
《ダミーレス》
また、ローディングエフェクトフリーにより、ダミーレス化を実現できる。このダミーレス化について説明する。
近年、ICの製造方法においては、生産の形態が小品種大量生産から多品種少量生産への変遷してきているため、製品の仕込みから完成までの時間を短縮することが要望されている。例えば、DRAMのような同一製品を大量に製造する場合におけるCVD装置においては、ボート217へのウエハ200の装填枚数はボートの最大装填枚数ということになる。しかし、システムLSI等の多品種少量生産の場合には、ボートへのウエハ200の装填枚数をボートの最大装填枚数に維持することが困難になり、ボートの最大装填枚数の50〜70%の装填率をもって処理したり、甚だしい場合には2枚や3枚のウエハを処理したりする必要が発生する。
このような場合においては、一回の処理作業(以下、バッチという。)相互間の成膜のばらつきを抑制するために、各バッチ間の処理条件を同一に制御することが、一般的に実施されている。例えば、一回のバッチで処理すべきウエハ(以下、製品ウエハという。)の枚数が減少した場合には、製品とならないウエハ(以下、ダミーウエハという。)を減
少した枚数分の製品ウエハの代わりに補充することにより、枚数が減少したバッチの処理条件を枚数が減少しない時のバッチの処理条件と同一に制御することが、実施されている。
本実施の形態によれば、成膜ガス供給量が全てのウエハに対して均等になるので、成膜処理する際、成膜不要なダミーウエハを処理室201に充填する目的で入れる必要が無く(ダミーレス化)、成膜処理する製品ウエハが存在するガス導入区画部のみに成膜ガスを流し、それ以外のガス導入区画部にはダミーウエハは充填せずにパージガスをガス導入区画部から流し、全体のガス流量を調整し成膜することが可能となる。また、ガス導入区画部ごとにガス導入を行い、それぞれに流量制御手段を設け、ガス導入流量を制御することにより、より区画ごとでの成膜を管理することができる。
これにより、成膜ガス使用量を低く抑え、充填目的のダミーウエハが不要となるため、運用コスト(ランニングコスト)を大幅に下げる事が出来る。また、ガス排気区画部ごとに排気を行い、それぞれに自動圧力制御手段を設け自動圧力制御(APC)することにより、より区画ごとでの成膜を管理することができる。
また、ボートへのウエハ200の装填率が低い場合、ガス導入区画部230a〜230hに対向するウエハ処理空間位置にウエハ200が配置される場合には処理ガス供給部249a〜249hから処理ガスを導入し、ガス導入区画部230a〜230hに対向するウエハ処理空間位置にウエハ200が配置されない場合には第1の不活性ガス供給部250a〜250hから不活性ガスを導入することができるので、処理ガスの使用量を低減できる。すなわち、ウエハが配置されない位置のガス導入管の区画部からは、処理ガスではなく、不活性ガスを供給するので、当該区画部の反応管内の反応生成物の付着・堆積を抑制できる。
《ヒータ加熱》
また、ガス導入管230のガス導入区画部230a〜230h内の助走領域において第一の発熱体266および第二の発熱体267により処理ガスが加熱されるので、処理ガスを反応可能な温度に十分予備加熱でき、効率的にウエハ処理を行うことができる。また、ガス原料に液体原料や常温常圧で液化しやすい原料等を用いる場合は、ガス導入管230での液化を防止することができる。また、ガス排気管231から排気される排気ガスは第三の発熱体268により加熱されるので、ガス排気管231での反応生成物の付着を防止することができる。
さらに、発熱体に第一の発熱体266に加えて、第二の発熱体267および第三の発熱体268を設けることによって、ヒータ206にガス導入管230、ガス排気管231のためのガス導入管用切欠部を形成した場合であっても、導入口、排気口からの熱の逃げに対して、主たる第一の発熱体266とは別に制御可能な第二の発熱体267、第三の発熱体268を設けたので、当該ガス導入管用切欠部にコールドスポットが発生するのを有効に抑制できる。
《耐圧、耐熱性向上》
また、ガス導入管230、及びガス排気管231の各内部の上下方向に区画壁228、229が設けられているので、ガス導入管230及びガス排気管231ひいてはこれらが接続された反応管203の耐圧、耐熱強度を向上できる。
《第1の実施の形態の変形例》
以上、第1の実施の形態について説明したが、本発明は種々の変形が可能である。
《ガス導入管及びガス排気管の変形例》
上記第1の実施の形態では、図3に示したように、1つのガス導入管230内、及び1つのガス排気管231内に、縦長の楕円形状をした管内を区画壁228、229で上下方向に区画することにより、複数のガス導入区画部230a〜230h、ガス排気区画部2
31a〜231hを一体的に設けた場合を説明したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、図4に示す第1の変形例のように、円筒形状をした複数のガス導入管230、及びガス排気管231を、それぞれ反応管203の上下方向に配列して共通フランジ232、233で接合することにより、複数のガス導入区画部230a〜230h、ガス排気区画部231a〜231hを独立して設けるようにしてもよい。
または、図5に示す変形例のように、ガス導入管230またはガス排気管231のいずれか一方に複数の区画部を一体的に設けたものを用い、いずれか他方に複数の区画部を独立して設けたものを用いるようにしてもよい。図5(a)にはガス導入管230に複数のガス導入区画部230a〜230hを一体的に設けたものを用い、ガス排気管231に複数のガス排気区画部231a〜231hを独立して設けたものを用いた第2の変形例を示している。また、図5(b)にはガス導入管230に複数のガス導入区画部230a〜230hを独立して設けたものを用い、ガス排気管231に複数のガス排気区画部231a〜231hを一体的に設けたものを用いた第3の変形例をそれぞれ示している。
さらに、これらガス導入管230、ガス排気管231の形状は、図3〜図5に示す図示例のものに限定されない。また、区画部の配列や個数も図示例のものに限定されない。
《プラズマ励起》
ところで、CVD法では、反応性を高めるために処理ガスをプラズマ励起して反応管内に導入する場合がある。図6は、そのようなプラズマ励起機能を備えた第4の変形例の処理炉の横断面図である。
図6に示すように、ガス導入管230にプラズマ発生源274が設けられる。プラズマ発生源274は、ガス導入管230の反応管接続部側に設けられた第二の発熱体267との干渉を避けるように、ガス導入管230の反応管接続部と反対側に設けられる。プラズマ発生源274は、例えば平行平板電極275を有する。平行平板電極275は、ガス導入管230の左右を挟むように、ガス導入管230の扁平な両側壁面に沿って設けられる。
プラズマ発生源274は、図7に示すように、例えば、交流電源277と、トランス278で昇圧された交流電源277の電圧信号を発振させるLC回路279と、LC回路279からの発振電力が印加される平行平板電極275とから構成される。
上述したプラズマ発生源274により、ガス導入管230の各ガス導入区画部のガス助走領域でプラズマを発生する。ガス導入管230から導入されたガスは、ガス助走領域で発生したプラズマにより励起されるようになっている。反応性の高められた励起ガスによってウエハ200上に成膜がなされ、ガス排気管231から排気される。
このように、縦長の楕円形状をしたガス導入管230を挟むようにして処理室外に平行平板電極275を配置したので、ガス導入管230で導入ガスをプラズマ化し、その後、基板にプラズマ励起されたガスを容易に供給することができる。
《成膜ガス使用量低減》
ところで、図8に示す第5の変形例のように、一般に、複数枚のウエハ200を処理可能な処理室を内部に有する筒状の反応管203は、その上部をドーム状に形成して反応管203の耐圧強度を満たすように構成されている。このため、ドーム状をした反応管203の上部空間208に、成膜ガスが流れ込み、成膜に寄与しないで排気されてしまうという問題がある。特に反応管203がサイドフロータイプであると、成膜ガスの流れ込みは最上段の区画部で生じるため、この区画部での使用成膜ガス量が増加し、他の段の区画部内を流れるガス流量との流量バランスが問題となる。また、成膜ガスが上部空間11に流れ込むと、上部空間208の内壁に反応生成物が付着・堆積されてしまうという問題もある。
そこで、図8に示す第5の変形例では、ボート217の天板217bをガス導入管230の上端と同一高さに配置するようにしている。これによれば、ボート217の天板21
7bがガス導入管230の上端と同一高さに配置されていることにより、ガス導入管230から反応管203内に供給される処理ガスのサイドフローが乱されなくなるので、処理ガスを反応管203の天板217bより上方に流れ込みにくくすることができる。
しかしながら、この図8に示す第5の変形例では、反応管203の上部空間208へのパス(ガス流通空間)が遮断されているわけではないため、なお改善の余地がある。
そこで、改善した本実施の形態では、ボート217の天板217bをガス導入管230の上端と同一高さに配置するようにした上で、反応管203のウエハ処理空間204よりも上方に、上部空間208へのガスの流れ込みを遮断するガス遮断部を設けるようにしている。この場合、ガス遮断部を反応管203の内部に設けるようにしても、または反応管203の外壁として構成するようにしてもよい。反応管203のウエハ処理空間204よりも上方にガス遮断部を設けると、反応管203のウエハ処理空間204よりも上方に処理ガスが流れ込まないので、上述したような問題を解決することができる。
反応管203のウエハ処理空間204よりも上方に、ガス遮断部を設ける場合、このガス遮断部に、ウエハ200の処理面に対して垂直方向に延在して反応管203の管壁を補強する補強部材を備えるようにする。ガス遮断部に補強部材が備えられることにより、反応管203の耐圧強度を向上できるからである。
さて、上記ガス遮断部を、反応管203のウエハ処理空間204よりも上方に設けるようにしたものとしては、例えば、図9に示す第6の変形例のように、ガス遮断部としての仕切板282を、反応管203の上部空間(上部領域)208とウエハ処理空間(ウエハ処理領域)204との間に備えるものがある。この仕切板282と、ウエハ200の処理面に対して垂直方向に延在して反応管203の管壁との間に、ウエハ200の処理面に対して垂直方向に延在される反応管203の管壁を補強する補強部材としての複数のリブ283を備える。このように仕切板282が反応管203の内側に備えると、ドーム状の上部を持った既存の反応管203を有効利用できる。
ガス遮断部を反応管203の外壁として構成するようにしたものとしては、例えば、図10に示す第7の変形例のように、反応管203の上部をフラット状にして、このフラット上部284をガス遮断部としているものがある。そのフラット上部284の外側に補強部材としてのリブ285を起立させている。このように、フラット上部284が反応管203の管壁を構成していると、反応管203の構成を図9のものよりも簡素化することができる。
上述したような第6及び第7の変形例のリブ283、285を用いて耐圧強度を満足させた反応管203を用いることにより、ガス導入管230から反応管203内に供給される処理ガスを、反応管203の天板217bより上方により流れ込みにくくすることができる。したがって、成膜ガス使用量や上部空間208に面する壁面へ付着した反応生成物のクリーニング工程の回数を低減できる。また、クリーニングガスの使用量を低減できる。
上述した図9及び図10に示す第6及び第7の変形例では、成膜ガスが反応管203の上部空間208へ流れ込むのを防止する手段として、リブ283、285で補強された仕切板282、フラット上部284を設けるようにしたが、これに限定されない。
例えば、図11に示す第8の変形例では、丸印でマークしたように、ボート217の天板217bをガス導入管230の上端と同一高さに配置した上で、ボート217の天板217bの外径を、少なくともウエハ200のサイズより大きくして、天板217bと反応管203内壁との隙間を小さくしている。好ましくは、天板217bの外径を、複数本の
支柱217aが並んだ円筒状の円筒径よりも大きくすることで、反応管203内壁との隙間をより小さくするとよい。
また、図12に示す第9の変形例では、丸印でマークしたように、ボート217の天板217bをガス導入管230の上端と同一高さに配置した上で、ガス導入管230の上端は反応管203の内壁面より径方向内方に突き出す突出部234を有して、天板217bとの隙間を小さくしている。
このような第8及び第9の変形例によれば、第6及び第7の変形例に比べて、反応管203の耐圧強度の向上は図れないが、成膜ガスが反応管203の上部空間208へ流れ込むのを簡単な構成で防止することができる。
また、図12に示すように、ガス排気管231の上端にも、反応管203の内壁面より内側に突き出す突出部234を有すると、反応管203からガス排気管231に排気される処理ガスを、反応管203の上部空間208へ流れ込みにくくすることができる。
ところで上述した実施の形態では、反応管203の上部空間208に流れ込むガスを問題としたが、ガスの流れ込みは上部空間208に限らず、反応管203の下部空間210においても発生する。
そこで、図13に示す第10の変形例のように、ボートの底板217cを、ガス導入管230の下端と同一高さに配置するようにしている。これによれば、ボート217の底板217cがガス導入管230の下端と同一高さに配置されるので、ガス導入管230から反応管203内に供給される処理ガスを、反応管203の底板217cより下方に流れ込みにくくすることができる。
しかしながら、この図13に示す第10の変形例では、反応管203の下部空間210へのパス(ガス流通空間)が遮断されているわけではないため、なお改善の余地がある。
そこで、図14に示す第11の変形例のように、ボート217の底板217cの外径を、少なくともウエハ200のサイズより大きくし、底板217cと反応管203内壁との隙間を小さくしている。好ましくは、底板217cの外径を、複数本の支柱217aが並んだ円筒状の円筒径よりも大きくすることで、反応管203内壁との隙間をより小さくするとよい。
また、図15に示す第12の変形例では、ボート217の底板217cをガス導入管230の下端と同一高さに配置した上で、ガス導入管230の下端は反応管203の内壁面より径方向内方に突き出す突出部244を有して、底板217cとの隙間を小さくしている。これによれば、ガス導入管230から反応管203内に供給される処理ガスを、反応管203内であってボート217の底板217cより下方により流れ込みにくくすることができる。
また、図15に示すように、ガス排気管231の下端にも、反応管203の内壁面より内側に突き出す突出部244を有すると、反応管203からガス排気管231に排気される処理ガスを、反応管203の底板217cより下方により流れ込みにくくすることができる。
したがって、成膜ガス使用量や下部空間210に面する壁面へ付着した反応生成物のクリーニング工程の回数を低減できる。また、クリーニングガスの使用量を低減できる。また、ガス導入管230及びガス排気管231の上端及び下端に反応管203の内壁面より内側に突き出す突出部244を有すると、ウエハ200をウエハ処理面に対して垂直方向に複数枚配置するボート217に形成する場合に比べて、構造が容易になる。
《パージガス》
上述したような実施の形態により、反応管203の上部空間208又は下部空間210へのガスの流れ込みを確実に防止することができるようになっている。しかし、より確実に反応管203の上部空間208又は下部空間210へのガスの流れ込みを防止するには、なお改善の余地がある。
そこで、図16に示す第13の変形例では、成膜ガス用のガス導入管230とは別に第二の不活性ガス供給部としてのパージガス導入用のガスノズル247を設ける。このガスノズル247を反応管203の下方から反応管203の外側壁に添って上方に延設し、ドーム状をした頂部にて上部空間208と連通させる。反応管203内の上部空間208には多数の孔を形成したシャワープレート243を設ける。ガスノズル247より不活性ガス、例えばN2ガス等を、矢印で示すように、反応管203の上部空間208に導入し、
シャワープレート243に設けた多数の孔を通じてボート217の天板217b上へ供給し、天板217bよりも上方への成膜ガス流れ込みを防止する。なお、第二の不活性ガス供給部は、反応管203内の上部空間208にシャワープレート243を介してガスを供給するように設けられているが、ガス供給方式はこれに限定されない。要するに、第二の不活性ガス供給部は、反応管203のウエハ処理空間よりも上方に不活性ガスを供給できるように設けられていればよい。
さらに好ましくは、シールキャップ219に第三の不活性ガス供給部としてのガス供給管248を処理室201内に連通させるように接続し、矢印で示すように、ガス供給管248より不活性ガス、例えばN2ガス等を導入し、ボート217の底板217cの下部空
間210への成膜ガスの流れ込みを防止するとよい。なお、第三の不活性ガス供給部はシールキャップ219に接続したガス供給管248よりガスを供給するように設けられているが、ガス供給方式はこれに限定されない。要するに、第三の不活性ガス供給部は、反応管203のウエハ処理空間よりも下方に不活性ガスを供給するように設けられていればよい。
これらの反応管203の上部及び下部からのパージガス導入により、成膜ガス供給・排気の方向とは逆の方向からパージガスを供給し、ウエハ処理領域とは異なる領域への成膜ガス供給を遮断し、成膜ガス流量を調整し成膜するので、成膜ガス使用量や、壁面に付着した反応生成物のクリーニング工程、あるいはクリーニングガス使用量を一層低減することができる。
なお、反応管203の上部または/および下部からのパージガスの導入は、好ましくは、成膜時以外にも実施し、成膜後のパージや大気復帰時にも使用すると、成膜時間を短縮することができる。また、上記実施の形態では、減圧化における成膜についての説明を行ったが、炉内の圧力は熱処理に限定されるものではなく、例えば大気圧下における成膜、酸化、アニール処理等にも共通する。
図22は本発明の第2の実施の形態で好適に用いられる基板処理装置としての縦型半導体製造装置の処理炉202の概略構成図であり、縦断面図として示されている。
《処理炉》
図22に示す処理炉は、図1に示した処理炉とは別の態様として記載したものである。処理炉の基本的構成は図1に関連して既述した第1の実施の形態の処理炉の対応する構成要素と同じである。図22に示すものが図1と異なる点は、ガス導入管及びガス排気管と同様にボートにも区画壁を設けた点である。図23はその処理炉202の要部の拡大図である。図24はその処理炉202の横断面図である。
《区画壁》
前記ボート217には、ウエハ200の処理面に対して垂直方向にボート217を複数に区画する処理区画壁221が設けられている。ボート217の各処理区画壁221は、例えばウエハ200の処理面に対して垂直方向に均等に配置される。各処理区画壁221は、例えばボート217の底板217c及び天板217bと同じ径をもつ円板状に形成されている。
具体的には、図23に示すように、各処理区画壁221は、円筒形状の反応管203の内壁に向かうように、円筒状に配列される複数本の支柱217aよりも径方向外方に突き出している。これらの処理区画壁221によりボート217、換言すればウエハ処理空間
204は、垂直方向に複数の処理区画部220に区画化され、処理区画部220毎にガスが流れるようになっている。図示例では、ウエハ処理空間204は、処理区画壁221によって8つに区画化された処理区画部220a〜220hを有し、これにより一の処理区画部220から他の処理区画部220への、もしくは他の処理区画部220から当該一の処理区画部220への成膜ガスの導入を抑制することができるようになっている。したがって、より均一なウエハ200の多数枚処理が可能である。
複数のウエハ200は、ボート217の複数の支柱217aにそれぞれに形成された複数の基板支持部としての溝217dによってそれぞれ水平状態で支持される。
例えば、図25に示すように、上下に隣り合う処理区画部220それぞれに複数のウエハ200を支持可能なように、複数の支柱217aそれぞれに複数の溝217dを形成している。上下に隣り合う処理区画部220の複数の支柱217aそれぞれに設けられる複数の溝217dの間隔は、複数のウエハ200の間隔が均等になるように、均等に形成されていることが好ましい。
またウエハ200の処理面に対して垂直方向(図25では上下方向)に隣り合う処理区画壁221間に複数のウエハ200を支持可能なように、複数の支柱217aそれぞれに複数の溝217dを形成している。ウエハ200の処理面に対して垂直方向(図25では上下方向)に隣り合う処理区画壁221間の複数の支柱217aそれぞれに設けられる複数の溝217dの間隔は、ウエハ200の処理面に対して垂直方向(図25では上下方向)に隣り合う処理区画壁221間に支持される複数のウエハ200の間隔が均等になるように、均等に形成されていることが好ましい。
なお、基板支持部としては支柱217aの表面から内部に落ちこんで形成される溝に限らず、支柱217aの表面から突き出て形成される突出部ないし凸部としてもよい。
また、ボート217の各処理区画壁221と、各処理区画壁221に対応する各導入管区画壁228とは、区画毎にガスを導入できるように、それぞれ同じ高さに配置されている。また、さらにボート217の処理区画壁221と導入管区画壁228との厚さは、区画毎にできるだけ漏れなくガスを導入できるように、それぞれ同じ厚さに形成されている。ボート217の各処理区画壁221と各導入管区画壁228とを同じ高さ、同じ厚さにすると、ガス導入区画部を区画しやすくなる。
なお、処理ガス供給部249a〜249hおよび不活性ガス供給部250a〜250hを、各ガス導入区画部230a〜230hのそれぞれの中心部分、すなわち、導入管区画壁228間の真ん中に配置することにより、より均等に処理区画壁221間の複数のウエハ200それぞれにガスを供給することができる。
また、ボート217の各処理区画壁221と、各処理区画壁221に対応する各ガス排気管区画壁229とは、区画毎にガスを排気できるように、それぞれ同じ高さに配置されている。また、さらにボート217の処理区画壁221とガス排気管区画壁229との厚さは、区画毎にできるだけ漏れなくガスを排気できるように、それぞれ同じ厚さに形成されている。
また、処理区画壁221間で区画される基板処理領域224内に垂直方向に配置されるウエハ200を全て製品ウエハとする必要はない。例えば、基板処理領域224の最上部および最下部のウエハ200を製品ウエハとせずに、ダミーウエハとしてもよい。ダミーウエハを設けることで、製品ウエハを無駄にすることなく、中間部分のウエハは、均一処理可能とすることができる。
《第2の実施の形態の効果》
上述したように第2の実施の形態によれば、次のような一つ又はそれ以上の効果を発揮
する。
《膜厚の面内・面間均一性向上》
ボート217に、ウエハ200の処理面に対して垂直方向にボート217を複数に区画する処理区画壁221を設けたので、処理区画壁221により区画された処理区画部220毎に成膜ガスを流すことができる。また、処理区画壁221により一の処理区画部220と他の処理区画部220とが区画されていることにより、処理区画部220内外への不要なガス流れが抑制されるので、成膜に適正な使用ガス流量を得ることができる。したがって、ローディングエフェクトを防止し、一度に処理する複数枚のウエハ200の面内・面間の処理均一性をより向上できる。
また、ガス導入管230及びガス排気管231にも、ウエハ200の処理面に対して垂直方向にガス導入管230及びガス排気管231を複数に区画する導入管区画壁228及び排気管区画壁229をそれぞれ設けたので、各処理区画部220へ水平方向から導入、排気(サイドフローとすることが)できる。
すなわち、ガス導入管230及びガス排気管231が、ウエハ200の処理面に対して垂直方向に複数に区画化されており、区画化されたガス導入区画部230a〜230hに成膜ガスが流れることになる。また、ガス導入管230の複数のガス導入区画部230a〜230hからそれぞれ導入された処理ガスが、ガス排気管231の複数のガス排気区画部231a〜231hからそれぞれ排気されることにより、矢印で示すように、ウエハ処理空間204の垂直方向の複数箇所に成膜ガスが平行に流れるようになる。これにより、ウエハ200に対して水平方向から処理ガスを供給して水平方向から排気できるので、ウエハ200間に処理ガスがスムーズに供給されるようになる。したがって、ローディングエフェクトを防止し、一度に処理する複数枚のウエハ200の面内・面間の処理均一性をより向上できる。
また、各区画壁はウエハ200の処理面に対して垂直方向に設けたので、ガス導入管230から導入されたガスは、ウエハ200の処理面と平行方向に導入されることになり、ガスがウエハ200間に流れ込みやすくなる。さらに、ガス導入管230およびガス排気管231を、反応管203内に配置されるウエハ200の直径を通る直線上に配置して、ガスが反応管203内部に到達する前のガス助走領域となるガス導入区画部230a〜230hをウエハ200の処理面と平行方向になるようにしたので、ガスがウエハ200間に一層流れ込みやすくすることができる。したがって、ローディングエフェクトを防止し、一度に処理する複数枚のウエハ200の面内・面間の処理均一性をより向上できる。
また、ボート217の処理区画壁221、ガス導入管区画壁228及びガス排気管区画壁229を、それぞれ同数かつ同じ高さにして対向させているので、処理区画部間に成膜ガスを均等に流すことができる。また、ボート217に形成された各処理区画部220に、ウエハ200が均等に配置されているので、処理区画部内の各ウエハ200間に成膜ガスを均等に流すことができる。したがって、ローディングエフェクトを防止し、一度に処理する複数枚のウエハ200の面内・面間の処理均一性をより向上できる。
このように第2の実施の形態によれば、ボート217にも処理区画壁221を設けているので、一度に処理する複数枚のウエハの面内・面間の処理均一性を向上できる。しかし、例えば、ボート217に処理区画壁221が設けられていない場合には、反応管203とボート217との間にウエハ処理面に対して垂直方向の流路227が形成されるおそれがある。このため処理室201内には、水平方向のガスの流れに加え、流路227を通る垂直方向の流れも形成されることになる。すなわち、ボート217に処理区画壁221が設けられていない場合には、処理室201内において、一の処理区画部220から他の処
理区画部220への成膜ガスの流出、若しくは他の処理区画部220から一の処理区画部220への成膜ガス導入をそれぞれ抑制することができない。このため成膜ガスの流量が処理区画部220間で異なり、処理区画部内のウエハ面間と、処理区画部間のウエハ面間の膜厚均一性に影響を及ぼすことになる。上述した実施の形態では、このような問題を解消できる。
また、第2の実施の形態によれば、ガスの流れをサイドフローとするために、反応管の側面にガス導入管を設けているので、ガスノズルを設けた場合と比べて、メンテナンス性が大幅に改善される。また、ガス導入管は、ウエハ処理空間の外に設けられているため、ウエハ処理空間内に設けられている場合と比べて、反応生成物の付着・堆積が起こらない。また、第2の実施の形態によれば、ガス導入管の各区画部から処理ガス又は不活性ガスを選択的に導入できるようにしたので、ガス導入管を変更することなく、成膜条件の変更に対応でき、成膜可能な条件が制限されることがない。したがって、ガス導入管について所望のメンテナンスや交換を行うだけで、一度に処理する複数枚の基板の面内・面間の処理均一性を向上できる。
《第2の実施の形態の変形例》
以上、第2の実施の形態について説明したが、本発明は種々の変形が可能である。
《処理区画壁の形状、配置や個数》
上述した実施の形態では、ボートに設けた処理区画壁を円板状とし、ボートにおける配置や個数を例示したが、そのような処理区画壁の形状、配置や個数に限定されない。
《組立てボート》
また、上述した実施の形態では、ボート21を一体物としたが、処理区画部単位で分解可能な組立体としてもよい。例えば、ボート217をボート構成要素の積層体とする。一つのボート構成要素の上に他のボート構成要素を順次載せていくように、複数のボート構成要素を配置してボートを組立てる。
例えば、図26に示す第1の変形例のように、ボート217は、その基本構成は既述したものと同じである。ボート217は、ボート217を高さ方向に複数分割した同一形状のボート構成要素290からなる。ボート構成要素は、ウエハ200の外周部を支持するよう円筒状に並べられた複数本の短柱290aと、複数本の短柱290a間上部を閉じる円板状の天板290bと、複数本の短柱290a間下部を閉じる円板状の底板290cとを有する。なお、複数本の短柱290aの側面には、ウエハ200の外周部を支持するための複数の基板支持部としての溝が切ってある。
一つのボート構成要素290の上に他のボート構成要素を載せたとき、一つのボート構成要素290の天板290bと他のボート構成要素の底板290cとが係合するように、天板290bに凸状の係合部291を設け、底板290cに凹状の被係合部292とを設ける。なお、天板290bに被係合部292を設け、底板290cに係合部291を設けるようにしてもよい。また、ボート構成要素290の短柱290aを順次繋いで行くために、一つのボート構成要素の短柱290aの上部と、他のボート構成要素の短柱290aの下部とがはめ込み式となるように、短柱290a上部にくり貫き孔を設け、短柱290a下部には底板290cの下面よりも突出してくり貫き孔にはめ込まれる突出部を設ける。なお、短柱290a上部に突出部を設け、短柱290a下部にくり貫き孔を設けるようにしてもよい。
上述した天板290b及び底板290cが処理区画壁を構成する。一つのボート構成要素290の上に他のボート構成要素290を順次載せていくと、積層体構造のボートが組
立てられる。組立てられたボートの底板290cと天板290bとを除いたボート中間部の処理区画壁は、一つのボート構成要素290の天板290bと、その上に乗る他のボート構成要素290の底板290cとの2枚構造となる。
このように、ボートを複数のボート構成要素290から構成し、ボート構成要素290の積層により、ボート構成要素290間の境界となる天板290b及び底板290cによって、ボートを区画化することも可能である。この実施の形態によれば、ウエハ処理枚数に応じてボート構成要素の積層数を容易に変更することができる。
《ガス排気管》
また、上記実施の形態では、反応管の基板処理領域における側面にガス導入管のみならずガス排気管も設けるようにしたが、本発明はこれに限定されない。ガス排気管を反応管の基板処理領域における側面に設ける場合にくらべて、ウエハの面内、面間均一性が若干悪くなる点で劣るものの、例えば、図27に示す第2の変形例のように、反応容器が反応管203とマニホールド209とから構成されているような場合、ガス導入管230は反応管203の側面に設け、ガス排気管231はマニホールド209に設けるようにしてもよい。この場合において、反応管203の側面に設けられたガス導入管230にウエハ200の処理面に対して垂直方向に複数に区画されるよう導入管区画壁228を備えることが好ましい。尚、本変形例は、第1〜第3実施形態すべてに適用可能である。
《処理区画壁》
また、上述した実施の形態では、ボート217に設けた各処理区画壁221は、ボート217の底板217c及び天板217bと同じ径をもつ円板状に形成しているが、本発明は、これに限定されない。処理区画壁は、少なくともウエハのサイズより大きくし、また好ましくは、ボートの支柱を囲むように支柱の外周側より大きくなればよい。この場合、ボートの処理区画壁の径を大きくする代りに、ガス導入管230および/またはガス排気管231の区画壁を突出させてもよい。
図28は、そのようなガス導入管230および/またはガス排気管231の区画壁を突出させるようにした第3の変形例を示している。
ボートの処理区画壁221と導入管区画壁228とを同じ高さに配置した上で、導入管区画壁228は反応管203の内壁面より内側に突き出す突出部228aを有する。また、ボート217の処理区画壁221と排気管区画壁229とを同じ高さに配置した上で、排気管区画壁229は反応管203の内壁面より径方向内方に突き出す突出部229aを有する。
ボート217に設けた処理区画壁221を複数の支柱217aの外周側より外側にまで延在し形成してもよいが、導入管区画壁228又は/及び排気管区画壁229を反応管203の内壁面より径方向内方に突き出す突出部228a、229aを有するようにすれば、反応管の構造が容易になる。
次に、図29を用いて本発明の基板処理装置の第3の実施の形態について説明する。図29に示す処理炉は、図22に示した処理炉とは別の態様として概略的に記載したものである。処理炉の基本的構成は図22に関連して既述した第2の実施の形態の処理炉の対応する構成要素と同じである。図29に示すものが図22と異なる点は、ガス導入管230及びガス排気管231に設けた突出部244に温度検出器としての温度センサ270を収容した点である。図30は温度センサを収容する前の処理炉の横断面図、図31は図30のA−A’線縦断面図、図32は温度センサを収容した後の処理炉の横断面図である。
このような処理炉の反応管203内には、ウエハ処理空間204の温度を測定する温度検出器としての温度センサ270が設置されている。温度センサは、複数枚配置されるウ
エハ200のウエハ処理面に対して垂直方向に延在している。この温度センサ270には、温度制御部(図17の符号238参照)が電気的に接続されている。温度制御部は、縦方向にゾーン分割されたヒータ206の各ゾーンを制御するように構成されている。この温度制御部は、温度センサ270により検出された温度情報に基づきヒータ206への通電具合を調整することによりウエハ処理空間204の温度が所望の温度となるよう所望のタイミングにて制御するように構成されている。
また、ガス導入管230及びガス排気管231には、少なくとも上端及び下端に、反応管203の内壁面より内側の径方向内方に突き出す突出部244を有している。この突出部244は、図30及び図31の図示例では、反応管203の内壁面に添って一体的に設けられたリング244aで構成されている。このリング244aはガス導入管230及びガス排気管231の上端及び下端のみならず中間部にも設けられている。これらのリング244aは、ガス導入管230の上端及び下端を含む各ガス導入区画部のガス導入管区画壁228と、これらと水平方向に対応するガス排気管231の上端及び下端を含むガス排気管区画部のガス排気管区画壁229とを同一面内で連結するように配設されている。
また、各リング244aには、ウエハの処理面に対し垂直方向の周方向同位置に、処理室201内の温度を検出する温度センサ270を収容するための複数の切欠部252が設けられている。複数の切欠部252は、切欠部252に収容される温度センサがガスの流れの障害とならないように、ガス導入管230とガス排気管231間を結ぶ中心線上の位置を除いた複数の箇所に設けられる。
図32に示すように、上下方向に複数設けられた各リング244aにおいて、垂直方向の各同位置の切欠部252に複数の温度センサ270が垂直方向に収納される。
上述したように第3の実施の形態にかかる処理炉は、各区画部に反応管203の内壁面より内側に突き出すリング244aを設け、これらのリング244aは反応管203の垂直方向に均等に配置されている。したがって、ガス噴出口212より反応管203内に導入されたガスは、各々のウエハ200へ均等に流れる。また、リング244aが反応管203の内側に突き出てウエハ200と反応管203との不要なガス流れ空間215の一部を埋めるので、不要なガス流れ空間215が減り、リング244aにより区画部内外へ不要なガス流れが抑制される。したがって、導入ガス流量は、成膜に適正に使用されるガス流量となる。
さらに、リング244aは切欠部252を有し、その切欠部252内に温度センサ270を収納可能に設けているため、温度センサ270の倒れや、位置ずれを防止でき、温度センサの設置位置の再現性も増す。したがって、この温度センサ270により適正な温度を検出することができる。
ところで、前述した実施の形態では、ガス導入管230から処理室201にガスを噴出するガス噴出口212をスリット形状に設けるようにしている。このスリットの大きさは、ウエハ処理面に対して垂直方向に少なくとも複数枚のウエハ200に跨るような大きさとしてある。ガス噴出口212の縦横長さの比率や、ガス噴出口212の幅とガス導入管230の長さとの比率等により、ガスの流れ具合、ガスの温度分布等が変わることが分かっている。したがって、このスリット形状となるガス噴出口212の最適な形態が特定できることが好ましい。そこで、スリット形状となるガス噴出口212の最適な形態を特定可能なように、ガス噴出口212の形状をパラメータとする反応管内のガス流速シミュレーションを行った。
図33はシミュレーションモデル図、図34、図35はシミュレーション結果の説明図である。
図33に示すモデルは、ガス導入管230及びガス排気管231から一のガス導入区画部(例えば230a)及びガス排気区画部(例えば231a)のみを抽出した反応管モデルである。ガス導入区画部230a及びガス排気区画部231aには、ガス噴出口212及びガス排出口213を、8枚のウエハ200に跨るような大きさでスリット状にそれぞれ設けた。ガス導入区画部230aには2本のガス導入配管214を接続した。ウエハ200と反応管203の内壁との距離5mm、ガス導入区画部230a及びガス排気区画部231aが設けられた反応管203の側面の高さb=90mmと固定した。寸法a及びcをパラメータとした。寸法aはガス導入管230の内横幅もしくはガス排気管231の内横幅、又はガス噴出口212の横幅もしくはガス排出口213の横幅であり、寸法cはガス導入管230の長さである。
図34、図35は、反応管203の上下方向中央部(下から45mmの高さ)でのガス流速結果を示す側断面図である。ガス流速はディザ法で表示されている。図35に代表として例示したように、ディザ法で表わした複数のゾーンのうち、黒くなっているゾーンBほどガス流速が速く、濃淡の異なる灰色のゾーンG1、G2、G3、G4は、反応管の管壁に向かうにしたがって遅くなる(B>G1>G2>G3>G4)。また、ガス流速はスカラ表示である。
図34は直径300mmウエハを処理する場合のシミュレーション結果を示す図である。2本の配管からそれぞれ供給されるガス流量0.5L/min、ガス排気管から排気されるガスのガス圧は30Paとした。
図34(A)は、ガス導入管・ガス排気管の長さをそれぞれ190mmとし、300mmウエハに対し、ガス導入管・ガス排気管の内幅と、ガス噴出口・ガス排出口の幅を20mmとしている。つまり、ガス噴出口・ガス排出口の幅は、ウエハの直径にくらべて15分の1の幅となっている。
この形態では、黒色の部分がガス導入管、ガス排気管、及びウエハ中心にある。つまり、ガス導噴出口から噴出されたガスはガス導入管内と同じ流速でウエハ中心を通過し、ガス排気管にまで到達している。
すなわち、ガス導入管・ガス排気管の内幅と、ガス噴出口・ガス排出口の幅をウエハの直径にくらべて15分の1の幅とすればガスの流れを層流になりやすい一方向にすることができ、ウエハ間に入るガス量を均一とすることができる。したがって、ガス濃度、ガス速度の均一なガスをウエハ面間に送ることができ、ウエハ面間・面内膜厚均一性が向上する。また、ガス導入管の上流側先端部からウエハまでガスの流速を落とすことなくガスを供給することができる。
図34(B)は、ガス導入管・ガス排気管の長さをそれぞれ190mmとし、300mmウエハに対し、ガス導入管・ガス排気管の内幅と、ガス噴出口・ガス排出口の幅を100mmとしている。つまり、ガス噴出口・ガス排出口の幅は、ウエハの直径にくらべて3分の1の幅となっている。
この形態でも(A)よりは黒のゾーン範囲が少ないものの(A)と同様に、黒色の部分がガス導入管、ガス排気管、及びウエハ中心にある。つまり、ガス噴出口から噴出されたガスはガス導入管内と同じ流速でウエハ中心を通過し、ガス排気管にまで到達している。
図34(C)は、ガス導入管・ガス排気管の長さをそれぞれ190mmとし、300mmウエハに対し、ガス導入管・ガス排気管の内幅と、ガス噴出口・ガス排出口の幅を150mmとしている。つまり、ガス噴出口・ガス排出口の幅は、ウエハの直径にくらべて2分の1の幅となっている。
この形態でも(A)、(B)よりは黒のゾーン範囲が少ないものの(A)と同様に、黒色の部分がガス導入管、ガス排気管、及びウエハ中心にある。つまり、ガス噴出口から噴
出されたガスはガス導入管内と同じ流速でウエハ中心を通過し、ガス排気管にまで到達している。
図34(D)は、ガス導入管・ガス排気管の長さをそれぞれ190mmとし、300mmウエハに対し、ガス導入管・ガス排気管の内幅と、ガス噴出口・ガス排出口の幅を200mmとしている。つまり、ガス噴出口・ガス排出口の幅は、ウエハの直径にくらべて3分の2の幅となっている。
この形態では、黒色の部分がウエハ中心にはない。つまり、ガス噴出口から噴出されたガスはガス導入管内より流速を落としウエハ中心を通過している。そのため、所望の膜厚均一性を確保するのが上記(A)〜(C)に比べて遥かに困難になる。
図34(E)は、ガス導入管・ガス排気管の長さをそれぞれ285mmとし、300mmウエハに対し、ガス導入管・ガス排気管の内幅と、ガス噴出口・ガス排出口の幅を20mmとしている。
この形態でも(A)よりは黒のゾーン範囲が少ないものの(A)と同様に、黒色の部分がガス導入管、ガス排気管、及びウエハ中心にある。つまり、ガス噴出口から噴出されたガスはガス導入管内と同じ流速でウエハ中心を通過し、ガス排気管にまで到達している。
図34(F)は、ガス導入管・ガス排気管の長さをそれぞれ95mmとし、300mmウエハに対し、ガス導入管・ガス排気管の内幅と、ガス噴出口・ガス排出口の幅を20mmとしている。
この形態でも(A)よりは黒のゾーン範囲が少ないものの(A)と同様に、上記(A)と同様に黒色の部分がガス導入管、ガス排気管、及びウエハ中心にある。つまり、ガス噴出口から噴出されたガスはガス導入管内と同じ流速でウエハ中心を通過し、ガス排気管にまで到達している。
図34(G)は、ガス導入管・ガス排気管の長さをそれぞれ190mmとし、300mmウエハに対し、ガス導入管の内幅とガス噴出口の幅を150mmとしている。また、ガス排気管の内幅とガス排気口の幅を20mmとしている。
この形態でも(A)よりは黒のゾーン範囲が少ないものの(A)と同様に、黒色の部分がガス導入管、ガス排気管、及びウエハ中心にある。つまり、ガス噴出口から噴出されたガスはガス導入管内と同じ流速でウエハ中心を通過し、ガス排気管にまで到達している。
図34(H)は、ガス導入管・ガス排気管の長さをそれぞれ190mmとし、300mmウエハに対し、ガス導入管の内幅とガス噴出口の幅を20mmとしている。また、ガス排気管の内幅とガス排気口の幅を150mmとしている。
この形態でも(A)よりは黒のゾーン範囲が少ないものの(A)と同様に、黒色の部分がガス導入管、ガス排気管、ウエハ中心にある。つまり、ガス噴出口から噴出されたガスはガス導入管内と同じ流速でウエハ中心を通過し、ガス排気管にまで到達している。
図35は直径450mmウエハを処理する場合のシミュレーション結果を示す図である。ガス流量は、300mmウエハ時の約2.25倍のそれぞれ1.125L/minとし、ガス排気管から排気されるガスのガス圧は300mmウエハ時と同じ30Paとした。
図35(A)は、ガス導入管・ガス排気管の長さをそれぞれ285mmとし、450mmウエハに対し、ガス導入管・ガス排気管の内幅とガス噴出口・ガス排出口の幅を30mmとしている。つまり、ガス噴出口・ガス排出口の幅は、ウエハの直径にくらべて15分の1の幅となっている。
この形態では、黒色の部分がガス導入管、ガス排気管、及びウエハ中心にある。つまり、ガス噴出口から噴出されたガスはガス導入管内と同じ流速でウエハ中心を通過し、ガス
排気管にまで到達している。
図35(B)は、ガス導入管・ガス排気管の長さをそれぞれ285mmとし、450mmウエハに対し、ガス導入管・ガス排気管の内幅とガス噴出口・ガス排出口の幅を225mmとしている。つまり、ガス噴出口・ガス排出口の幅は、ウエハの直径にくらべて2分の1の幅となっている。
この形態でも図34(A)よりは黒のゾーン範囲が少ないものの図34(A)と同様に、黒色の部分がガス導入管、ガス排気管、及びウエハ中心にある。つまり、ガス噴出口から噴出されたガスはガス導入管内と同じ流速でウエハ中心を通過し、ガス排気管にまで到達している。
尚、ガス導入管のミニマム幅としては、ガス配管が接続できる最低サイズ6.35mmとするのが好ましい。
上述したシミュレーション結果からいえることは、次のとおりである。
ガス噴出口の横幅aはウエハの直径より小さくするのがよい。これにより、さらにガス導入管の上流側先端部からウエハまでガスの流速を落とすことなくガスを供給することができる。
好ましくは、ガス噴出口の横幅をa、高さをbとすると、a<bとするのがよい。a<bとすると、ガス導入管の上流側先端部からウエハまでガスの流速を落とすことなくガスを供給することができる。また、複数枚のウエハを処理するため、ガス噴出口の高さbを稼ごうとすれば、耐圧の関係からも幅aは小さくするのがよい。
好ましくは、ガス噴出口の横幅をa、ガス導入管の長さをcとすると、a<cとするのがよい。ヒータ(加熱源)の温度、ガス圧力、ガス流量が一定の条件下で、予備加熱領域で出来るだけガスに多くの熱量を与えようとすると、加熱源に対するガスの進行方向の長さcを大きく取る必要があり、その分、幅aは小さくしたほうがよい。
好ましくは、ガス噴出口および/またはガス排出口の横幅をウエハの直径にくらべて1/2以下とするのが好ましく、さらに好ましくは、ガス噴出口および/またはガス排出口の横幅をウエハの直径にくらべて1/3以下とするのが好ましく、さらに好ましくは、ガス噴出口および/またはガス排出口の横幅をウエハの直径にくらべて1/15以下とするのが好ましい。
本発明の好ましい態様を付記する。
第1の態様の基板処理装置によれば、基板処理面に対して垂直方向に複数枚配置される基板を処理可能な処理室を内部に有する反応管と、該反応管の外周を囲うように設けられる加熱装置とを備え、前記反応管の内部で基板を処理する領域における前記反応管の側面には少なくとも前記加熱装置の外側まで達するガス導入管が設けられており、該ガス導入管には、該ガス導入管から前記処理室にガスを噴出するガス噴出口が前記基板処理面に対して垂直方向に少なくとも複数枚の基板に跨るような大きさでスリット状に設けられている基板処理装置が提供される。
反応管の内部で基板を処理する領域における前記反応管の側面にガス導入管が設けられているので、ガス導入管から反応管内に供給されるガス流がサイドフローとなって、基板処理の効率を改善することができる。また、ガス導入管には、ガス導入管から処理室にガスを噴出するガス噴出口が基板処理面に対して垂直方向に少なくとも複数枚の基板に跨るような大きさでスリット状に設けられているので、基板間に入るガス量を均一とすることができ、基板面間・面内膜厚均一性が向上する。
第1の態様において、前記ガス導入管は、前記基板の処理面に対して垂直方向に区画さ
れた複数のガス導入区画部を有しており、前記ガス噴出口は、前記ガス導入区画部それぞれに形成されているのが好ましい。
ガス導入管が、基板の処理面に対して垂直方向に区画された複数のガス導入区画部を有しており、ガス噴出口はガス導入区画部それぞれに形成されていると、基板間にガスを確実、かつ均等に流すことができ、ローディングエフェクトを防止することができる。また区画内外への不要なガス流れが抑制されるので、処理に適正な使用ガス流量を得ることができる。したがって、一度に成膜する多数の基板の面内・面間の膜厚均一性を向上することができる。
また、好ましくは、前記ガス噴出口は、前記ガス導入区画部それぞれに1つずつ形成されているのがよい。このようにガス導入管内の1つのガス導入区画部に対して1つのガス噴出口を形成することにより、1つのガス噴出口から1つの導入流量を噴出することができるので、基板の中心部のガスの流速を落とすことなく、さらに同量の熱量を有する状態のガスを基板の中心に到達させることができる。
また、好ましくは、前記ガス噴出口は、前記ガス導入区画部の前記基板処理面に対して垂直方向の断面積と同じ面積の開口面積としているのがよい。ガス噴出口をガス導入区画部の基板処理面に対して垂直方向の断面積と同じ面積の開口面積としていると、基板処理面に対してよりスムーズにガスを供給することができる。
また、第1の態様において、好ましくは、前記ガス導入管は、少なくとも前記ガス噴出口からガス導入管上流側先端部までの距離を前記ガス噴出口の基板周方向両端間の距離より大きくするように形成されているのがよい。
また、このように構成して反応管のガス導入部を側方に長くすると、ガス導入管の上流側先端部から基板までガスの流速を落とすことなく、基板処理面に対してガスを供給することができる。
また、第1の態様において、好ましくは、前記ガス導入管は、前記基板処理領域に位置する側方全域に形成されているのがよい。ガス導入管が、基板処理領域に位置する側方全域に形成されていると、基板処理領域をサイドフローでカバーできる。
また、第1の態様において、好ましくは、前記反応管の内部で基板を処理する領域における前記反応管の側面にはさらにガス排気管が設けられており、該ガス排気管には、前記処理室から該ガス排気管にガスを排気するガス排気口が前記基板処理面に対して垂直方向に少なくとも複数枚の基板に跨るような大きさでスリット状に設けられているのがよい。
反応管の側面にはさらにガス排気管が設けられており、ガス排気管には、処理室からガス排気管にガスを排気するガス排気口が基板処理面に対して垂直方向に少なくとも複数枚の基板に跨るような大きさでスリット状に設けられていると、ガスの導入のみならず排気もサイドフローとなるので、基板処理の効率をさらに改善することができる。また、基板間に入るガス量を均一とすることができ、基板面間・面内膜厚均一性がより向上する。
前記ガス排気管は、前記基板の処理面に対して垂直方向に区画された複数のガス排気区画部を有しており、前記ガス排気口は、前記ガス排気区画部それぞれに形成されているのが好ましい。
このようにガス導入管のみならず、ガス排気管にもガス排気区画部を有し、ガス排気口がガス排気区画部それぞれに形成されていると、基板間にガスを確実、かつ均等に流すことができ、ローディングエフェクトを防止することができる。また区画内外への不要なガス流れが抑制されるので、処理に適正な使用ガス流量を得ることができる。したがって、一度に成膜する多数の基板の面内・面間の膜厚均一性を向上することができる。
前記ガス導入区画部の各上流側に、処理ガス供給部および第1の不活性ガス供給部が接続されており、前記反応管内で基板を処理する際に、各ガス導入区画部に対向する位置に基板が配置される場合には当該処理ガス供給部から処理ガスを供給し、各ガス導入区画部に対向する位置に基板が配置されない場合には当該不活性ガス供給部から不活性ガスを供給するガス制御部をさらに備えているのが好ましい。
基板が配置されない位置のガス導入区画部からは、処理ガスではなく、不活性ガスをガス制御部により供給するので、反応管内の反応生成物付着・堆積を抑制できる。
また、第1の態様において、好ましくは、前記ガス導入管を挟むようにして処理室外に電極を配置し、前記ガス導入管でガスをプラズマ化するプラズマ発生装置をさらに備えるのがよい。
ガス導入管を挟むようにして処理室外に電極を配置し、前記ガス導入管でガスをプラズマ化するプラズマ発生装置をさらに備えると、リモートプラズマ方式を実現できるので、基板にダメージを与えることなく、一度に成膜する複数の基板の面内・面間の膜厚均一性を向上できる。
また、第1の態様において、好ましくは、前記反応管の上方から該反応管内に不活性ガスを供給する第2の不活性ガス供給部をさらに備えるのがよい。
反応管の上方から反応管内に不活性ガスを供給する第2の不活性ガス供給部を備えると、反応管の上方への処理ガスの流れ込みを防止することができる。
また、好ましくは、前記反応管の下方から該反応管内に不活性ガスを供給する第3の不活性ガス供給部をさらに備えるのがよい。反応管の下方から反応管内に不活性ガスを供給する第3の不活性ガス供給部を備えると、反応管の下方への処理ガスの流れ込みを防止することができる。
また、第1の態様において、好ましくは、前記反応管の上方にガス遮断部をさらに備えるのがよい。反応管の上方にガス遮断部を備えると、反応管の上方への処理ガスの流れ込みを防止することができる。
また、好ましくは、前記ガス遮断部には、前記基板の処理面に対して垂直方向に延在して反応管の管壁を補強する補強部材をさらに備えるのがよい。ガス遮断部に補強部材が備えられていると、反応管の耐圧強度を向上できる。
また、好ましくは、前記ガス遮断部は、前記反応管の管壁を構成しているのがよい。ガス遮断部が反応管の管壁を構成していると構成を簡素化することができる。
また、好ましくは、前記ガス遮断部は、前記反応管の内壁に備えられているのがよい。ガス遮断部が反応管の内壁に備えるようにすると、既存の反応管を有効利用できる。
また、好ましくは、少なくとも前記ガス導入管及び前記ガス排気管の上端及び下端に前記反応管の内壁面より内側に突き出す突出部を有するのがよい。
ガス導入管の上端が、反応管の内壁面より内側に突き出す突出部を有すると、ガス導入管から反応管内に供給される処理ガスを、反応管の天板より上方により流れ込みにくくすることができる。また、ガス導入管の下端が、反応管の内壁面より内側に突き出す突出部を有すると、ガス導入管から反応管内に供給される処理ガスを、反応管の底板より下方により流れ込みにくくすることができる。また、ガス導入管及びガス排気管の上端及び下端に反応管の内壁面より内側に突き出す突出部を有すると、基板を基板処理面に対して垂直方向に複数枚配置する基板保持具に形成する場合に比べて、構造が容易になる。
また、好ましくは、突出部には、前記基板の処理面に対し周方向同位置に切欠部を設けているのがよい。突出部に基板の処理面に対し周方向同一に切欠部が設けられていると、これらの切欠部に温度検出器を収納することが可能となる。
また、好ましくは、前記突出部の前記切欠部に処理室内の温度を検出する温度検出器が収納されているのがよい。突出部の切欠部に処理室内の温度を検出する温度検出器が収納されているので、温度検出器の設置位置の再現性が良く、安定に検出できる。
また、第2の態様によれば、基板処理面に対して垂直方向に複数枚配置される基板を処理可能な処理室を内部に有する筒状の反応管と、該反応管の外周を囲うように設けられる筒状の加熱装置とを備え、前記反応管の側面には少なくとも前記加熱装置の外側まで達するガス導入管及びガス排気管が設けられている基板処理装置が提供される。
反応管と加熱装置をともに筒状にしているので、均一加熱に優れ、基板処理の効率をより改善することができる。また、反応管の側面には少なくとも加熱装置の外側まで達するガス導入管及びガス排気管が設けられているので、反応管の直径が小さくなり、ガスが基板間に確実に流れ込みやすくなる。したがって、一度に成膜する複数枚の基板の面内・面間の膜厚均一性を向上できる。
また、第3の態様によれば、基板処理面に対して垂直方向に複数枚配置される基板を処理可能な処理室を内部に有する筒状の反応管と、該反応管の外周を囲うように設けられる筒状の加熱装置とを備え、前記反応管の内部で基板を処理する領域における前記反応管の側面には少なくとも前記加熱装置の外側まで達するガス導入管が設けられており、該ガス導入管には、該ガス導入管から前記処理室にガスを噴出するガス噴出口が前記基板処理面に対して垂直方向に少なくとも複数枚の基板に跨るような大きさに形成されてスリット状に設けられている基板処理装置が提供される。
反応管の内部で基板を処理する領域における前記反応管の側面にガス導入管が設けられているので、ガス導入管から反応管内に供給されるガス流がサイドフローとなって、基板処理の効率を改善することができる。また、ガス導入管には、ガス導入管から処理室にガスを噴出するガス噴出口が基板処理面に対して垂直方向に少なくとも複数枚の基板に跨るような大きさでスリット状に設けられているので、基板間に入るガス量を均一とすることができ、基板面間・面内膜厚均一性が向上する。また、反応管と加熱装置をともに筒状にしているので、均一加熱に優れ、基板処理の効率をより改善することができる。
また、第1の態様の基板処理装置を用いて処理する半導体装置の製造方法によれば、前記反応管内に基板を搬入する工程と、前記ガス導入管内のガスの流速を維持しつつ前記ガス噴出口からガスを前記反応管内の基板間に導入しつつ前記反応管内を前記加熱装置により加熱し基板を処理する工程と、前記反応管内から基板を搬出する工程とを有する半導体装置の製造方法が提供される。これによれば、基板間に入るガス量を均一にすることができ、ガスの濃度、ガスの速度の、面間で均一なガスをそれぞれの基板に送ることができ、基板面間、面内膜厚均一性が向上する。
また、第4の態様によれば、基板処理面に対して垂直方向に複数枚配置される基板を処理可能な処理室を内部に有する筒状の反応容器であって、該反応容器の内部で基板を処理する領域における前記反応管の側面に該側面に対し垂直方向に延在するガス導入管及びガス排気管が設けられており、少なくとも該ガス導入管には、該ガス導入管から前記処理室にガスを噴出するガス噴出口が前記基板処理面に対して垂直方向に少なくとも複数枚の基板に跨るような大きさでスリット状に設けられている反応容器が提供される。
反応管を筒状にしているので、均一加熱に優れ、基板処理の効率をより改善することができる。また、反応管の側面にはガス導入管及びガス排気管が設けられているので、反応管の直径が小さくなり、ガスが基板間に確実に流れ込みやすくなる。したがって、一度に
成膜する複数枚の基板の面内・面間の膜厚均一性を向上できる。また、ガス導入管には、ガス導入管から処理室にガスを噴出するガス噴出口が基板処理面に対して垂直方向に少なくとも複数枚の基板に跨るような大きさでスリット状に設けられているので、基板間に入るガス量を均一とすることができ、基板面間・面内膜厚均一性が向上する。
また、第1の態様において、好ましくは、前記噴出口は、前記基板の直径に対して前記基板処理面に対する水平方向の幅が1/2以下の大きさに形成されているのがよい。このように構成すると、ガス導入口から噴出されたガスはガス導入管内と同じ流速で基板中心を通過させることができる。
また、第1の態様において、好ましくは、前記噴出口は、前記基板の直径に対して前記基板処理面に対する水平方向の幅が1/15以下の大きさに形成されているのがよい。このように構成すると、ガスの流れを一方向にすることができ、基板間に入るガス量を均一とすることができ、ガスの濃度・ガスの速度の、面間で均一なガスをそれぞれの基板に送ることができ、基板面間・面内膜厚均一性が向上する。
第5の態様によれば、処理室に基板処理面に対して垂直方向に複数枚配置された基板を搬入する工程と、ガス導入管から前記処理室内で回転中の基板間にガスを流して基板を処理するに際し、前記ガス導入管内のガスの流速を維持しつつ、前記基板における前記基板処理面の中心部にガスを到達させて基板を処理する工程とを有する基板処理方法が提供される。これによれば、基板間に入るガス量を均一とすることができ、ガスの濃度、ガスの速度の、面間で均一なガスをそれぞれの基板に送ることができ、基板面間、面内膜厚均一性が向上する。
《実施の形態の処理炉が適用される実施例の説明》
図17は本発明の実施の形態で好適に用いられる一実施例の基板処理装置の処理炉202の概略構成図である。処理炉の基本的構成要素は、図1を用いて説明した第1の実施の形態の処理炉の対応する構成要素と同じであり、したがって、ここでは繰り返し述べることは避け、主に、ガス導入系・ガス排気系、ヒータ系、制御系について述べる。
《ガス導入系》
ガス導入管230の複数のガス導入区画部230a〜230hのそれぞれの上流側には、ガス流量制御器としてのMFC(マスフローコントローラ)241a〜241hを介して、処理ガス、例えば成膜ガスを供給する処理ガス供給部249a〜249h、および第1の不活性ガス、例えばN2ガスを供給する第1の不活性ガス供給部250a〜250h
が接続されている。MFC241a〜241hには、ガス流量制御部235が電気的に接続されており、供給するガスの流量が所望の量となるよう所望のタイミングにて制御するように構成されている。
上述したMFC241a〜241hにより、反応管203内でウエハ200を処理する際に、ガス導入区画部230a〜230hに対向する位置にウエハ200が配置される場合には、処理ガス供給部249a〜249hから処理ガスを供給し、ガス導入区画部230a〜230hに対向する位置にウエハ200が配置されない場合には、第1の不活性ガス供給部250a〜250hから不活性ガスを供給するようになっている。MFC241a〜241hが、既述したガス制御部を構成する。
《ガス排気系》
ガス排気管231の複数のガス排気区画部231a〜231hのそれぞれの下流側には、圧力検出器としての圧力センサ245a〜245h、および圧力調整装置242a〜242hを介して真空ポンプ等の真空排気装置246a〜246hが接続され、処理室201内の圧力が所定の圧力(真空度)となるよう真空排気し得るように構成されている。圧
力調整装置242a〜242hおよび圧力センサ245a〜245hには、圧力制御部236が電気的に接続されており、圧力制御部236は圧力センサ245a〜245hにより検出された圧力に基づいて圧力調整装置242a〜242hにより処理室201内の圧力が所望の圧力となるよう所望のタイミングにて制御するように構成されている。
《ヒータ系》
ヒータ206の断熱体260は、筒状の側壁断熱材264と、側壁断熱材264の上部を閉じる円形の天井断熱材265とから構成される。
第一の発熱体266としてのヒータ素線266aは、側壁断熱材264と反応管203との間に設けられる。ヒータ素線266aはジグザグ状に形成してあり、従来と同様に、縦方向にゾーン分割された各ゾーンの側壁断熱材264の内壁に添ってリング状に設けられる。
第二の発熱体267としてのガス導入管用側壁加熱体267aは、ガス導入管用切欠部261aとガス導入管230との間に設けられる。ガス導入管用側壁加熱体267aはガス導入管用切欠部261aの内側壁に添って設けられる。
第三の発熱体268としてのガス導入管用側壁加熱体267aは、ガス排気管用切欠部262aとガス排気管231との間に設けられる。ガス排気管用側壁加熱体268aはガス排気管用切欠部262aの内側壁に添って設けられる。
ガス導入管用側壁加熱体267aおよびガス排気管用側壁加熱体268aは、少なくともガス導入管230またはガス排気管231の近傍の切欠部内壁に敷き詰められるように設けられる。ガス導入管用切欠部261aまたはガス排気管用切欠部262aの一方の側壁に設けるだけでなく、対向する両内側壁に設けるのが好ましく、ガス導入管用切欠部261aまたはガス排気管用切欠部262aの内上壁にも設けるのがより好ましい。
好ましくは、ガス導入管用側壁加熱体267aおよびガス排気管用側壁加熱体268aは、ヒータ素線266aのゾーン分割された各ゾーンにまたがって設けるようにすると、制御性が緻密になる。ガス導入管用側壁加熱体267aおよびガス排気管用側壁加熱体268aに電力を供給する電源は、ヒータ素線266aに電力を供給する電源とは別の電源としてある。
《制御系》
処理炉の制御系には、次に説明するように、温度制御とその他の制御がある。
《温度制御》
反応管203の外側近傍には、温度検出器としての温度センサ263が設置されている。ヒータ206と温度センサ263には、電気的に温度制御部238が接続されており、温度センサ263により検出された温度情報に基づきヒータ206への通電具合を調整することにより処理室201内の温度が所望の温度分布となるよう所望のタイミングにて制御するように構成されている。尚、温度センサ263は、第3の実施の形態で説明した温度センサ270を用いても良い。
また、ガス導入管用切欠部261aには、温度検出器としての温度センサ269が設置されている(図2、図6参照)。ガス導入管用側壁加熱体267aと温度センサには、温度制御部238が電気的に接続されており、温度センサにより検出された温度情報に基づきガス導入管用側壁加熱体267aへの通電具合を調整することによりガス導入管230内の温度が所望の温度となるよう所望のタイミングにて制御するように構成されている。
さらに、ガス排気管用切欠部262aには、温度検出器としての温度センサ270が設置されている(図2、図6参照)。ガス排気管用側壁加熱体268aと温度センサには、温度制御部238が電気的に接続されており、温度センサにより検出された温度情報に基づきガス排気管用側壁加熱体268aへの通電具合を調整することによりガス排気管231内の温度が所望の温度となるよう所望のタイミングにて制御するように構成されている。
温度制御部238は、上述したヒータ素線266a、ガス導入管用側壁加熱体267a
、及びガス排気管用側壁加熱体268aをそれぞれ別系統で制御するように構成されている。
回転機構254及びボートエレベータには、駆動制御部237が電気的に接続されており、所望の動作をするよう所望のタイミングにて制御するように構成されている。
《その他の制御》
ガス流量制御部235、圧力制御部236、駆動制御部237、温度制御部238は、操作部、入出力部をも構成し、基板処理装置全体を制御する主制御部239に電気的に接続されている。これら、ガス流量制御部235、圧力制御部236、駆動制御部237、温度制御部238、主制御部239はコントローラ240として構成されている。
以上のようにして実施例による処理炉202が構成される。
《処理条件の一例》
なお、一例まで、実施例の処理炉にてウエハを処理する際の処理条件としては、例えば、Si34膜の成膜においては、処理圧力30Pa、ガス種としてジクロルシランガス(SiH2Cl2)、アンモニアガス(NH3)、各区画部のガス供給流量はSiH2Cl2
.1sccm、NH30.5sccmが例示される。また、ヒータ素線266aによって
加熱される反応管203内の処理温度760℃、ガス導入管用側壁加熱体267aによって加熱されるガス導入管230内の温度300℃、また、ガス排気管用側壁加熱体268aによって加熱されるガス排気管231の温度300℃が例示される。
それぞれの処理条件を、それぞれの範囲内のある値で一定に維持することでウエハに処理がなされる。
本発明の第1の実施の形態である縦型半導体製造装置の概略側面図である。 本発明の第1の実施の形態である縦型半導体製造装置の概略平面図である。 本発明の第1の実施の形態である反応管のガス導入管及びガス排気管の概略図である。 第1の実施の形態の第1の変形例である反応管のガス導入管及びガス排気管の概略図である。 第1の実施の形態の第2及び第3の変形例である反応管のガス導入管及びガス排気管の概略図である。 第1の実施の形態の第4の変形例であるプラズマ縦型半導体製造装置の概略平面図である。 第1の実施の形態の第4の変形例であるプラズマ発生回路図である。 第1の実施の形態の第5の変形例である反応管の上部の概略側面図である。 第1の実施の形態の第6の変形例である反応管の上部の概略側面図である。 第1の実施の形態の第7の変形例である反応管の上部の概略側面図である。 第1の実施の形態の第8の変形例である反応管の上部への成膜ガス流れ込み防止手段の概略側面図である。 第1の実施の形態の第9の変形例である反応管の上部への成膜ガス流れ込み防止手段の概略側面図である。 第1の実施の形態の第10の変形例である反応管の下部への成膜ガス流れ込み防止手段の概略側面図である。 第1の実施の形態の第11の変形例である反応管の下部への成膜ガス流れ込み防止手段の概略側面図である。 第1の実施の形態の第12の変形例である反応管の下部への成膜ガス流れ込み防止手段の概略側面図である。 第1の実施の形態の第13の変形例である縦型半導体製造装置のバーシガス使用時の概略側面図である。 本発明の一実施例である縦型半導体製造装置の概略側面図である。 従来例の縦型半導体製造装置の概略側面図である。 従来例の縦型半導体製造装置の概略側面図である。 従来例の縦型半導体製造装置の概略側面図である。 従来例の縦型半導体製造装置の概略側面図である。 本発明の第2の実施の形態である縦型半導体製造装置の概略側面図である。 本発明の第2の実施の形態である縦型半導体製造装置の要部拡大図である。 本発明の第2の実施の形態である縦型半導体製造装置の概略平面図である。 本発明の第2の実施の形態である縦型半導体製造装置の要部拡大図である。 第2の実施の形態の第1の変形例であるボートの概略側面図である。 第2の実施の形態の第2の変形例である縦型半導体製造装置の概略側面図である。 第2の実施の形態の第3の変形例である縦型半導体製造装置の要部拡大図である。 本発明の第3の実施の形態である縦型半導体製造装置の概略側面図である。 本発明の第3の実施の形態である温度検出器を収容する前の処理炉の横断面図である。 図30のA−A’線縦断面図である。 本発明の第3の実施の形態である温度検出器を収容した後の処理炉の横断面図である。 本発明の実施の形態のスリット状のガス噴出口におけるガス流速シミュレーションモデル図である。 本発明の実施の形態のスリット状のガス噴出口における300mmウエハの場合のシミュレーション結果の説明図である。 本発明の実施の形態のスリット状のガス噴出口における450mmウエハの場合のシミュレーション結果の説明図である。
符号の説明
200 ウエハ(基板)
210 処理室
203 反応管
206 ヒータ(加熱装置)
230 ガス導入管
231 ガス排気管
230a〜230h 区画部
249a〜249h 処理ガス供給部
250a〜250h 第1の不活性ガス供給部
235 ガス流量制御部(ガス制御部)

Claims (5)

  1. 基板処理面に対して垂直方向に複数枚配置される基板を処理可能な処理室を内部に有する反応管と、
    該反応管の外周を囲うように設けられる加熱装置とを備え、
    前記反応管の内部で基板を処理する領域における前記反応管の側面には少なくとも前記加熱装置の外側まで達するガス導入管が設けられており、
    該ガス導入管には、該ガス導入管から前記処理室にガスを噴出するガス噴出口が前記基板処理面に対して垂直方向に少なくとも複数枚の基板に跨るような大きさでスリット状に設けられている基板処理装置。
  2. 前記ガス導入管は、前記基板の処理面に対して垂直方向に区画された複数のガス導入区画部を有しており、
    前記ガス噴出口は、前記ガス導入区画部それぞれに形成されている請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記ガス導入区画部の各上流側に、処理ガス供給部および第1の不活性ガス供給部が接続されており、
    前記反応管内で基板を処理する際に、各ガス導入区画部に対向する位置に基板が配置される場合には当該処理ガス供給部から処理ガスを供給し、各ガス導入区画部に対向する位置に基板が配置されない場合には当該不活性ガス供給部から不活性ガスを供給するガス制御部をさらに備えている請求項2に記載の基板処理装置。
  4. 請求項1に記載の基板処理装置を用いて処理する半導体装置の製造方法であって、
    前記反応管内に基板を搬入する工程と、
    前記ガス導入管内のガス流速を維持しつつ前記ガス噴出口からガスを前記反応管内の基板間に導入し、前記反応管内を前記加熱装置により加熱し基板を処理する工程と、
    前記反応管内から基板を搬出する工程とを有する半導体装置の製造方法。
  5. 基板処理面に対して垂直方向に複数枚配置される基板を処理可能な処理室を内部に有する筒状の反応容器であって、
    該反応容器の内部で基板を処理する領域における前記反応管の側面に該側面に対し垂直方向に延在するガス導入管及びガス排気管が設けられており、
    少なくとも該ガス導入管には、該ガス導入管から前記処理室にガスを噴出するガス噴出口が前記基板処理面に対して垂直方向に少なくとも複数枚の基板に跨るような大きさでスリット状に設けられている反応容器。
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