JP2008078220A - レジストパターン形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高解像性のレジストパターンを形成できる新規なレジストパターン形成方法を提供する。
【解決手段】本発明は、支持体1上に、ポジ型レジスト組成物を塗布して第一のレジスト膜2を形成する工程と、前記第一のレジスト膜2を、第一のマスクパターンを介して選択的に露光し、現像して第一のレジストパターン3を形成する工程と、前記第一のレジストパターン3が形成された前記支持体1上に、アルコール系有機溶剤を含む有機溶剤(S”)を含有するネガ型レジスト組成物を塗布して第二のレジスト膜6を形成する工程と、前記第二のレジスト膜6を、第二のマスクパターンを介して選択的に露光し、現像して前記第一のレジストパターン3よりも密なレジストパターンを形成する工程とを含むことを特徴とするレジストパターン形成方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、レジストパターン形成方法に関する。
基板の上に微細なパターンを形成し、これをマスクとしてエッチングを行うことによって該パターンの下層を加工する技術(パターン形成技術)は、半導体産業のIC作成等に広く採用され、大きな注目を浴びている。
微細パターンは、通常、有機材料からなり、例えばリソグラフィー法やナノインプリント法等の技術によって形成される。たとえばリソグラフィー法においては、基板等の支持体の上に、樹脂等の基材成分を含むレジスト組成物からなるレジスト膜を形成し、該レジスト膜に対し、所定のパターンが形成されたマスク(マスクパターン)を介して、光、電子線等の放射線にて選択的露光を行い、現像処理を施すことにより、前記レジスト膜に所定形状のレジストパターンを形成する工程が行われる。露光した部分が現像液に溶解する特性に変化するレジスト組成物をポジ型、露光した部分が現像液に溶解しない特性に変化するレジスト組成物をネガ型という。
そして、上記レジストパターンをマスクとして、基板をエッチングにより加工する工程を経て半導体素子等が製造される。
近年、リソグラフィー技術の進歩により急速にパターンの微細化が進んでいる。微細化の手法としては、一般に、露光光源の短波長化が行われている。具体的には、従来は、g線、i線に代表される紫外線が用いられていたが、現在では、KrFエキシマレーザーや、ArFエキシマレーザーを用いた半導体素子の量産が開始されており、たとえばArFエキシマレーザーを用いたリソグラフィーにより、45nmレベルの解像性でのパターン形成が可能となっている。また、解像性の更なる向上のために、これらエキシマレーザーより短波長のFエキシマレーザー、電子線、EUV(極紫外線)やX線などについても検討が行われている。
レジスト組成物には、これらの露光光源に対する感度、微細な寸法のパターンを再現できる解像性等のリソグラフィー特性が求められる。このような要求を満たすレジスト組成物として、酸の作用によりアルカリ溶解性が変化する基材成分と、露光により酸を発生する酸発生剤とを含有する化学増幅型レジスト組成物が用いられている(たとえば、特許文献1参照)。たとえばポジ型の化学増幅型レジストは、通常、基材成分として、酸の作用によりアルカリ溶解性が増大する樹脂を含有しており、レジストパターン形成時に、露光によって酸発生剤から酸が発生すると、露光部がアルカリ可溶性となる。
解像性の更なる向上のための手法の1つとして、露光機の対物レンズと試料との間に、空気よりも高屈折率の液体(液浸媒体)を介在させて露光(浸漬露光)を行うリソグラフィー法、所謂、液浸リソグラフィー(Liquid Immersion Lithography。以下、液浸露光ということがある。)が知られている(たとえば、非特許文献1参照)。
液浸露光によれば、同じ露光波長の光源を用いても、より短波長の光源を用いた場合や高NAレンズを用いた場合と同様の高解像性を達成でき、しかも焦点深度幅の低下もないといわれている。また、液浸露光は、既存の露光装置を応用して行うことができる。そのため、液浸露光は、低コストで、高解像性で、かつ焦点深度幅にも優れるレジストパターンの形成を実現できると予想され、多額な設備投資を必要とする半導体素子の製造において、コスト的にも、解像度等のリソグラフィー特性的にも、半導体産業に多大な効果を与えるものとして大変注目されている。
液浸露光は、あらゆるパターン形状の形成において有効であり、更に、現在検討されている位相シフト法、変形照明法などの超解像技術と組み合わせることも可能であるとされている。現在、液浸露光技術としては、主に、ArFエキシマレーザーを光源とする技術が活発に研究されている。また、現在、液浸媒体としては、主に水が検討されている。
最近、新しく提案されているリソグラフィー技術の1つとして、パターニングを2回以上行ってレジストパターンを形成するダブルパターニング法がある(非特許文献2〜3参照)。
このダブルパターニング法によれば、たとえば、支持体上に、第一のレジスト組成物を用いて第一のレジストパターンを形成した後、該第一のレジストパターンが形成された前記支持体上に、第二のレジスト組成物を用いてパターニングすることにより、1回のパターニングで形成されるレジストパターンよりも高解像性のレジストパターンが形成できると考えられる。
特開2003−241385号公報 プロシーディングスオブエスピーアイイ(Proceedings of SPIE),第5754巻,第119−128頁(2005年). プロシーディングスオブエスピーアイイ(Proceedings of SPIE),第5256巻,第985〜994頁(2003年). プロシーディングスオブエスピーアイイ(Proceedings of SPIE),第6153巻,第615301−1〜19頁(2006年).
しかしながら、現在、上述のようなダブルパターニング法によりレジストパターンを形成した場合、たとえば、第一のレジストパターンが形成された支持体上に、第二のレジスト組成物を塗布する際、第一のレジストパターンと第二のレジスト組成物とが溶解し合う、いわゆるミキシングが生じる等、高解像性のレジストパターンを実際に形成することは困難であるのが現状である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、高解像性のレジストパターンを形成できる新規なレジストパターン形成方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
すなわち、本発明の態様は、支持体上に、ポジ型レジスト組成物を塗布して第一のレジスト膜を形成する工程と、前記第一のレジスト膜を、第一のマスクパターンを介して選択的に露光し、現像して第一のレジストパターンを形成する工程と、前記第一のレジストパターンが形成された前記支持体上に、アルコール系有機溶剤を含む有機溶剤(S”)を含有するネガ型レジスト組成物を塗布して第二のレジスト膜を形成する工程と、前記第二のレジスト膜を、第二のマスクパターンを介して選択的に露光し、現像して前記第一のレジストパターンよりも密なレジストパターンを形成する工程とを含むことを特徴とするレジストパターン形成方法である。
本明細書および特許請求の範囲において、「露光」は、放射線の照射全般を含む概念とする。
本発明により、高解像性のレジストパターンを形成できる新規なレジストパターン形成方法を提供することができる。
≪レジストパターン形成方法≫
本発明のレジストパターン形成方法は、ポジ型レジスト組成物と、ネガ型レジスト組成物とを用いる方法である。
これらポジ型レジスト組成物とネガ型レジスト組成物は、化学増幅型レジスト組成物であることが好ましい。
化学増幅型レジスト組成物としては、酸の作用によりアルカリ溶解性が変化する基材成分(A)(以下、(A)成分という。)および露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)(以下、(B)成分という。)が、有機溶剤(S)(以下、(S)成分という。)に溶解してなるものが一般的である。
ここで、「基材成分」とは、膜形成能を有する有機化合物であり、好ましくは分子量が500以上の有機化合物が用いられる。該有機化合物の分子量が500以上であることにより、膜形成能が向上し、また、ナノレベルのパターンを形成しやすい。
前記分子量が500以上の有機化合物は、分子量が500以上2000以下の低分子量の有機化合物(以下、低分子化合物という。)と、分子量が2000より大きい高分子量の樹脂(重合体)とに大別される。前記低分子化合物としては、通常、非重合体が用いられる。樹脂(重合体)の場合は、「分子量」としてGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)によるポリスチレン換算の質量平均分子量(Mw)を用いるものとする。以下、単に「樹脂」という場合は、分子量が2000より大きい樹脂を示すものとする。
(A)成分としては、酸の作用によりアルカリ溶解性が変化する低分子化合物であってもよく、酸の作用によりアルカリ溶解性が変化する樹脂であってもよく、これらの混合物であってもよい。
(A)成分としては、通常、化学増幅型レジスト用の基材成分として用いられている有機化合物を1種単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明に用いられる化学増幅型レジスト組成物の(A)成分としては、親水性基を有するものが好ましい。親水性基を有することによって、該化学増幅型レジスト組成物を用いてレジストパターンを形成した際、たとえば、当該レジストパターン上に、均一に、密着性の良好な被覆膜を形成することができる。すなわち、(A)成分が親水性基を有することにより、レジストパターン表面上に親水性基が存在することとなる。そして、該親水性基が、たとえばレジストパターン上に形成される金属酸化物膜と強固に結合する官能基(反応基)として機能し、それによってレジストパターン上に、均一に高密度の被覆膜を形成することができる。
(A)成分における親水性基としては、水酸基、カルボキシ基、カルボニル基(−C(O)−)、エステル基(エステル結合;−C(O)−O−)、アミノ基、アミド基からなる群から選択される1種以上が好ましい。これらの内、水酸基(特にはアルコール性水酸基又はフェノール性水酸基)、カルボキシ基、エステル基がより好ましい。
中でもカルボキシ基、アルコール性水酸基、フェノール性水酸基が、たとえばレジストパターン表面上に被覆膜を形成しやすいので特に好ましい。また、ナノレベルでラインエッジラフネス(パターン側壁の凹凸)の小さいレジストパターンを形成でき好ましい。
(A)成分における親水性基の含有割合は、レジストパターン表面に存在する親水性基の単位面積当たりの量に影響する。したがって、たとえばレジストパターン上に形成される被覆膜の密着性や密度に影響を与え得る。
(A)成分が低分子化合物の場合、(A)成分としては、親水性基を、1分子当たり1〜20当量有するものが好ましく、より好ましくは2〜10当量の範囲である。
ここで、「1分子当たり1〜20当量の親水性基を有する」とは、1分子中に親水性基が1〜20個存在することを意味する。
(A)成分が樹脂の場合、(A)成分は、親水性基を、0.2当量以上有することが好ましく、より好ましくは0.5〜0.8当量、さらに好ましくは0.6〜0.75当量の範囲である。これは、当該樹脂が、親水性基を有する構成単位とそれ以外の構成単位からなるとすると、前者の構成単位が20モル%以上、より好ましくは50〜80モル%、さらに好ましくは60〜75モル%であることを意味する。
なお、本明細書において「構成単位」および「単位」とは、樹脂(重合体)を構成するモノマー単位を意味する。
<ポジ型レジスト組成物>
前記化学増幅型レジスト組成物がポジ型レジスト組成物である場合、(A)成分としては、酸解離性溶解抑制基を有し、酸の作用によりアルカリ溶解性が増大する基材成分(A’)(以下、(A’)成分という。)が用いられる。
かかるポジ型レジスト組成物は、露光前はアルカリ不溶性であり、レジストパターン形成時に、露光により(B)成分から酸が発生すると、当該酸の作用により酸解離性溶解抑制基が解離し、(A’)成分がアルカリ可溶性へと変化する。そのため、レジストパターンの形成において、当該ポジ型レジスト組成物を支持体(基板等)上に塗布して得られるレジスト膜に対して選択的に露光すると、露光部はアルカリ可溶性へ転じる一方で、未露光部はアルカリ不溶性のまま変化しないので、アルカリ現像することができる。
ポジ型レジスト組成物において、(A’)成分としては、親水性基と酸解離性溶解抑制基とを有するものが好ましく、下記(A−1)成分および/または(A−2)成分がより好ましい。
ただし、親水性基は、酸解離性溶解抑制基を兼ねていてもよい。
・(A−1)成分:親水性基および酸解離性溶解抑制基を有する樹脂。
・(A−2)成分:親水性基および酸解離性溶解抑制基を有する低分子化合物。
以下、(A−1)成分および(A−2)成分の好ましい態様をより具体的に説明する。
[(A−1)成分]
(A−1)成分としては、親水性基を有する構成単位と、酸解離性溶解抑制基を有する構成単位とを有する樹脂が好ましい。
当該樹脂中の、前記親水性基を有する構成単位の割合は、当該樹脂を構成する全構成単位の合計量に対し、20〜80モル%であることが好ましく、20〜70モル%がより好ましく、20〜60モル%がさらに好ましい。
当該樹脂中の、前記酸解離性溶解抑制基を有する構成単位の割合は、当該樹脂を構成する全構成単位の合計量に対し、20〜80モル%であることが好ましく、20〜70モル%がより好ましく、30〜60モル%がさらに好ましい。
好ましくは、前記親水性基を有する構成単位が、カルボキシ基、アルコール性水酸基、フェノール性水酸基を有する構成単位であり、より好ましくはアクリル酸、メタクリル酸、アルコール性水酸基を有する(α−低級アルキル)アクリル酸エステル、ヒドロキシスチレンから誘導される単位である。
(A−1)成分として、より具体的には、親水性基および酸解離性溶解抑制基を有するノボラック樹脂、ヒドロキシスチレン系樹脂、(α−低級アルキル)アクリル酸エステル樹脂、ヒドロキシスチレンから誘導される構成単位と(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される構成単位を含有する共重合樹脂等が好適に用いられる。
なお、本明細書において、「(α−低級アルキル)アクリル酸」とは、アクリル酸(CH=CH−COOH)およびα−低級アルキルアクリル酸の一方あるいは両方を示す。
α−低級アルキルアクリル酸は、アクリル酸におけるカルボニル基が結合している炭素原子に結合した水素原子が、低級アルキル基で置換されたものを示す。
「(α−低級アルキル)アクリル酸エステル」は「(α−低級アルキル)アクリル酸」のエステル誘導体であり、アクリル酸エステルおよびα−低級アルキルアクリル酸エステルの一方あるいは両方を示す。
「(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される構成単位」とは、(α−低級アルキル)アクリル酸エステルのエチレン性2重結合が開裂して形成される構成単位であり、以下、(α−低級アルキル)アクリレート構成単位ということがある。
「(α−低級アルキル)アクリレート」は、アクリレートおよびα−低級アルキルアクリレートの一方あるいは両方を示す。
「ヒドロキシスチレンから誘導される構成単位」とは、ヒドロキシスチレン又はα−低級アルキルヒドロキシスチレンのエチレン性2重結合が開裂して形成される構成単位であり、以下、ヒドロキシスチレン単位ということがある。
「α−低級アルキルヒドロキシスチレン」は、フェニル基が結合する炭素原子に低級アルキル基が結合していることを示す。
「α−低級アルキルアクリル酸エステルから誘導される構成単位」及び「α−低級アルキルヒドロキシスチレンから誘導される構成単位」において、α位に結合している低級アルキル基は、炭素数1〜5のアルキル基であり、直鎖または分岐鎖状のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基などが挙げられる。工業的にはメチル基が好ましい。
(A−1)成分として好適な樹脂成分としては、特に限定するものではないが、例えば、下記構成単位(a1)のようなフェノール性水酸基を有する単位と、下記構成単位(a2)および下記構成単位(a3)からなる群より選ばれる少なくとも1つのような酸解離性溶解抑制基を有する構成単位、そして必要に応じて用いられる構成単位(a4)のようなアルカリ不溶性の単位を有する樹脂成分(以下、(A−11)成分ということがある。)が挙げられる。
当該(A−11)成分においては、露光によって酸発生剤から発生する酸の作用によって、構成単位(a2)および/または構成単位(a3)において開裂が生じ、これによって、はじめはアルカリ現像液に対して不溶性であった樹脂において、そのアルカリ溶解性が増大する。その結果、露光・現像により、化学増幅型のポジ型のパターンを形成することができる。
・・構成単位(a1)
構成単位(a1)は、フェノール性水酸基を有する単位であって、好ましくは下記一般式(I)で表されるヒドロキシスチレンから誘導される単位である。
Figure 2008078220
(式中、Rは水素原子または低級アルキル基を示す。)
Rは、水素原子又は低級アルキル基である。低級アルキル基については上記の通りであり、特に水素原子またはメチル基が好ましい。Rの説明は、以下同様である。
−OHのベンゼン環への結合位置は、特に限定されるものではないが、式中に記載の4の位置(パラ位)が好ましい。
構成単位(a1)は、パターンを形成する点からは、(A−11)成分中に40〜80モル%、好ましくは50〜75モル%含まれることが好ましい。40モル%以上とすることにより、アルカリ現像液に対する溶解性を向上させることができ、パターン形状の改善効果も得られる。80モル%以下とすることにより、他の構成単位とのバランスをとることができる。
・・構成単位(a2)
構成単位(a2)は、酸解離性溶解抑制基を有する構成単位であって、下記一般式(II)で表される。
Figure 2008078220
(式中、Rは上記と同じであり、Xは酸解離性溶解抑制基を示す。)
酸解離性溶解抑制基Xは、第3級炭素原子を有するアルキル基であって、当該第3級アルキル基の第3級炭素原子がエステル基[−C(O)O−]に結合している酸離性溶解抑制基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基のような環状アセタール基などである。
この様な酸解離性溶解抑制基Xは、例えば化学増幅型のポジ型レジスト組成物において用いられているものの中から上記以外のものも任意に使用することができる。
構成単位(a2)として、例えば下記一般式(III)で表されるもの等が好ましいものとして挙げられる。
Figure 2008078220
式中、Rは上記と同じであり、R11、R12、R13は、それぞれ独立に低級アルキル基(直鎖、分岐鎖のいずれでもよい。好ましくは炭素数1〜5である。)である。または、R11、R12、R13のうち、R11が低級アルキル基であり、R12とR13が結合して、単環または多環の脂肪族環式基を形成していてもよい。該脂肪族環式基の炭素数は、好ましくは5〜12である。
ここで、「脂肪族」とは、当該基または化合物が芳香族性を有さないことを意味し、「脂肪族環式基」は、芳香族性を持たない単環式基または多環式基を意味する。
11、R12、R13が脂肪族環式基を有さない場合には、例えばR11、R12、R13がいずれもメチル基であるものが好ましい。
11、R12、R13のいずれかが脂肪族環式基を有する場合において、脂肪族環式基が単環の脂肪族環式基である場合は、構成単位(a2)として、例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基を有するもの等が好ましい。
脂肪族環式基が多環の脂環式基である場合、構成単位(a2)として好ましいものとしては、例えば下記一般式(IV)で表されるものを挙げることができる。
Figure 2008078220
[式中、Rは上記と同じであり、R14は低級アルキル基(直鎖、分岐鎖のいずれでもよい。好ましくは炭素数1〜5である。)]
また、多環の脂肪族環式基を含む酸解離性溶解抑制基を有するものとして、下記一般式(V)で表されるものも好ましい。
Figure 2008078220
[式中、Rは上記と同じであり、R15、R16は、それぞれ独立に低級アルキル基(直鎖、分岐鎖のいずれでもよい。好ましくは炭素数1〜5である。)である。]
構成単位(a2)は、(A−11)成分中に、5〜50モル%、好ましくは10〜40モル%、さらに好ましくは、10〜35モル%の範囲で存在することが好ましい。
・・構成単位(a3)
構成単位(a3)は、酸解離性溶解抑制基を有する構成単位であって、下記一般式(VI)で表されるものである。
Figure 2008078220
(式中、Rは上記と同じであり、X’は酸解離性溶解抑制基を示す。)
酸解離性溶解抑制基X’は、tert−ブチルオキシカルボニル基、tert−アミルオキシカルボニル基のような第3級アルキルオキシカルボニル基;tert−ブチルオキシカルボニルメチル基、tert−ブチルオキシカルボニルエチル基のような第3級アルキルオキシカルボニルアルキル基;tert−ブチル基、tert−アミル基などの第3級アルキル基;テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基などの環状アセタール基;エトキシエチル基、メトキシプロピル基などのアルコキシアルキル基などである。
中でも、tert―ブチルオキシカルボニル基、tert―ブチルオキシカルボニルメチル基、tert−ブチル基、テトラヒドロピラニル基、エトキシエチル基が好ましい。
酸解離性溶解抑制基X’は、例えば化学増幅型のポジ型レジスト組成物において用いられているものの中から上記以外のものも任意に使用することができる。
一般式(VI)において、ベンゼン環に結合している基(−OX’)の結合位置は、特に限定するものではないが、式中に示した4の位置(パラ位)が好ましい。
構成単位(a3)は、(A−11)成分中、5〜50モル%、好ましくは10〜40モル%、さらに好ましくは、10〜35モル%の範囲とされる。
・・構成単位(a4)
構成単位(a4)は、アルカリ不溶性の単位であって、下記一般式(VII)で表されるものである。
Figure 2008078220
(式中、Rは上記と同じであり、R17は低級アルキル基を示し、n’は0または1〜3の整数を示す。)
なお、R17の低級アルキル基は、直鎖または分岐鎖のいずれでもよく、炭素数は、好ましくは1〜5とされる。
n’は、0または1〜3の整数を示すが、0であることが好ましい。
構成単位(a4)は、(A−11)成分中、1〜40モル%、好ましくは5〜25モル%とされる。1モル%以上とすることにより、形状の改善(特に膜減りの改善)の効果が高くなり、40モル%以下とすることにより、他の構成単位とのバランスをとることができる。
(A−11)成分においては、前記構成単位(a1)と、構成単位(a2)および構成単位(a3)からなる群より選ばれる少なくとも一つとを必須としつつ、任意に構成単位(a4)を含んでもよい。また、これらの各単位を全て有する共重合体を用いてもよいし、これらの単位を1つ以上有する重合体どうしの混合物としてもよい。又はこれらを組み合わせてもよい。
また、(A−11)成分は、前記構成単位(a1)、(a2)、(a3)、(a4)以外のものを任意に含むことができるが、これらの構成単位の割合が80モル%以上、好ましくは90モル%以上(100モル%が最も好ましい。)であることが好ましい。
特に、「前記構成単位(a1)および(a3)を有する共重合体のいずれか1種、または該共重合体の2種以上の混合物」、または、「構成単位(a1)、(a2)および(a4)を有する共重合体のいずれか1種、または該共重合体の2種以上の混合物」を、それぞれ用いるか又は混合した態様が、簡便に効果が得られるため最も好ましい。また、耐熱性向上の点でも好ましい。
特には、第三級アルキルオキシカルボニル基で保護したポリヒドロキシスチレンと、1−アルコキシアルキル基で保護したポリヒドロキシスチレンとの混合物であることが好ましい。かかる混合を行う場合、各重合体の混合比(質量比)(第三級アルキルオキシカルボニル基で保護したポリヒドロキシスチレン/1−アルコキシアルキル基で保護したポリヒドロキシスチレン)は、例えば1/9〜9/1、好ましくは2/8〜8/2とされ、さらに好ましくは2/8〜5/5である。
(A−1)成分として好適な上記(A−11)成分以外の樹脂成分としては、特に、耐エッチング性がより低いレジストパターンを形成できるという点で、(α−低級アルキル)アクリル酸エステル樹脂を含む樹脂成分((α−低級アルキル)アクリル酸エステル樹脂)が好ましく、(α−低級アルキル)アクリル酸エステル樹脂からなる樹脂成分がより好ましい。
(α−低級アルキル)アクリル酸エステル樹脂においては、酸解離性溶解抑制基を含む(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される構成単位(a5)を有する樹脂成分(以下、(A−12)成分ということがある。)が好ましい。α−低級アルキル基については上記と同様である。
構成単位(a5)の酸解離性溶解抑制基は、露光前の(A−12)成分全体をアルカリ不溶とするアルカリ溶解抑制性を有すると同時に、露光後に(B)成分から発生した酸の作用により解離し、この(A−12)成分全体をアルカリ可溶性へ変化させる基である。
また、(α−低級アルキル)アクリル酸エステル樹脂成分においては、構成単位(a5)における酸解離性溶解抑制基が、(B)成分から発生した酸により解離すると、カルボン酸を生成する。この生成したカルボン酸の存在により、たとえばレジストパターン上に形成される被覆膜との密着性が向上する。
酸解離性溶解抑制基としては、例えばArFエキシマレーザーのレジスト組成物用の樹脂において、多数提案されているものの中から適宜選択して用いることができる。一般的には、(α−低級アルキル)アクリル酸のカルボキシ基と環状または鎖状の第3級アルキルエステルを形成する基、または環状または鎖状のアルコキシアルキル基などが広く知られている。
ここで、「第3級アルキルエステルを形成する基」とは、アクリル酸のカルボキシ基の水素原子と置換することによりエステルを形成する基である。すなわちアクリル酸エステルのカルボニルオキシ基[−C(O)−O−]の末端の酸素原子に、鎖状または環状の第3級アルキル基の第3級炭素原子が結合している構造を示す。この第3級アルキルエステルにおいては、酸が作用すると、酸素原子と第3級炭素原子との間で結合が切断される。
なお、第3級アルキル基とは、第3級炭素原子を有するアルキル基である。
鎖状の第3級アルキルエステルを形成する基としては、例えばtert−ブチル基、tert−アミル基等が挙げられる。
環状の第3級アルキルエステルを形成する基としては、後述する「脂環式基を含有する酸解離性溶解抑制基」で例示するものと同様のものが挙げられる。
「環状または鎖状のアルコキシアルキル基」は、カルボキシ基の水素原子と置換してエステルを形成する。すなわち、アクリル酸エステルのカルボニルオキシ基[−C(O)−O―]の末端の酸素原子に前記アルコキシアルキル基が結合している構造を形成する。かかる構造においては、酸の作用により、酸素原子とアルコキシアルキル基との間で結合が切断される。
このような環状または鎖状のアルコキシアルキル基としては、1−メトキシメチル基、1−エトキシエチル基、1−イソプロポキシエチル、1−シクロヘキシルオキシエチル基、2−アダマントキシメチル基、1−メチルアダマントキシメチル基、4−オキソ−2−アダマントキシメチル基、1−アダマントキシエチル基、2−アダマントキシエチル基等が挙げられる。
構成単位(a5)としては、環状、特に、脂肪族環式基を含有する酸解離性溶解抑制基を含む構成単位が好ましい。
ここで、「脂肪族」および「脂肪族環式基」は、上記で定義した通りである。
脂肪族環式基としては、単環または多環のいずれでもよく、例えばArFレジスト等において、多数提案されているものの中から適宜選択して用いることができる。耐エッチング性の点からは多環の脂環式基が好ましい。また、脂環式基は炭化水素基であることが好ましく、特に飽和の炭化水素基(脂環式基)であることが好ましい。
単環の脂環式基としては、例えば、シクロアルカンから1個の水素原子を除いた基が挙げられる。多環の脂環式基としては、例えばビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカンなどから1個の水素原子を除いた基などを例示できる。
具体的には、単環の脂環式基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。多環の脂環式基としては、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンなどのポリシクロアルカンから1個の水素原子を除いた基などが挙げられる。
これらの中でもアダマンタンから1個の水素原子を除いたアダマンチル基、ノルボルナンから1個の水素原子を除いたノルボルニル基、トリシクロデカンから1個の水素原子を除いたトリシクロデカニル基、テトラシクロドデカンから1個の水素原子を除いたテトラシクロドデカニル基が工業上好ましい。
より具体的には、構成単位(a5)は、下記一般式(I’)〜(III’)から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
また、(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される単位であって、そのエステル部に、上記した環状のアルコキシアルキル基を有する単位、具体的には2−アダマントキシメチル基、1−メチルアダマントキシメチル基、4−オキソ−2−アダマントキシメチル基、1−アダマントキシエチル基、2−アダマントキシエチル基等の置換基を有していてもよい脂肪族多環式アルキルオキシ低級アルキル(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される単位から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
Figure 2008078220
[式(I’)中、Rは上記と同じであり、Rは低級アルキル基である。]
Figure 2008078220
[式(II’)中、Rは上記と同じであり、R及びRはそれぞれ独立に低級アルキル基である。]
Figure 2008078220
[式(III’)中、Rは上記と同じであり、Rは第3級アルキル基である。]
式(I’)〜(III’)中、Rの水素原子または低級アルキル基としては、上述したアクリル酸エステルのα位に結合している水素原子または低級アルキル基の説明と同様である。
の低級アルキル基としては、炭素数1〜5の直鎖又は分岐状のアルキル基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基等が挙げられる。中でも、メチル基、エチル基であることが、工業的に入手が容易であることから好ましい。
及びRの低級アルキル基は、それぞれ独立に、炭素数1〜5の直鎖または分岐のアルキル基であることが好ましい。中でも、RおよびRが共にメチル基である場合が工業的に好ましい。具体的には、2−(1−アダマンチル)−2−プロピルアクリレートから誘導される構成単位を挙げることができる。
は、鎖状の第3級アルキル基または環状の第3級アルキル基である。鎖状の第3級アルキル基としては、例えばtert−ブチル基やtert−アミル基が挙げられ、tert−ブチル基が工業的に好ましい。
環状の第3級アルキル基としては、前述の「脂肪族環式基を含有する酸解離性溶解抑制基」で例示したものと同じであり、2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基、2−(1−アダマンチル)−2−プロピル基、1−エチルシクロヘキシル基、1−エチルシクロペンチル基、1−メチルシクロヘキシル基、1−メチルシクロペンチル基等を挙げることができる。
また、基−COORは、式中に示したテトラシクロドデカニル基の3または4の位置に結合していてよいが、結合位置は特定できない。また、アクリレート構成単位のカルボキシ基残基も同様に式中に示した8または9の位置に結合していてよい。
構成単位(a5)は、1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
(α−低級アルキル)アクリル酸エステル樹脂成分中、構成単位(a5)の割合は、(α−低級アルキル)アクリル酸エステル樹脂成分を構成する全構成単位の合計に対して、20〜60モル%であることが好ましく、30〜50モル%がより好ましく、35〜45モル%が最も好ましい。下限値以上とすることによってレジストパターンを得ることができ、上限値以下とすることにより他の構成単位とのバランスをとることができる。
(α−低級アルキル)アクリル酸エステル樹脂は、前記構成単位(a5)に加えてさらに、ラクトン環を有するアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a6)を有することが好ましい。構成単位(a6)は、レジスト膜の支持体(基板等)への密着性を高めたり、現像液との親水性を高めたりするうえで有効なものである。また、レジストパターンとの密着性が高い被覆膜を形成することができる。
構成単位(a6)において、α位の炭素原子に結合しているのは、低級アルキル基または水素原子である。α位の炭素原子に結合している低級アルキル基は、構成単位(a5)の説明と同様であって、好ましくはメチル基である。
構成単位(a6)としては、アクリル酸エステルのエステル側鎖部にラクトン環からなる単環式基またはラクトン環を有する多環の環式基が結合した構成単位が挙げられる。
なお、このとき、ラクトン環とは、−O−C(O)−構造を含むひとつの環を示し、これをひとつの目の環として数える。したがって、ここではラクトン環のみの場合は単環式基、さらに他の環構造を有する場合は、その構造に関わらず多環式基と称する。
構成単位(a6)としては、例えば、γ−ブチロラクトンから水素原子1つを除いた単環式基や、ラクトン環含有ビシクロアルカンから水素原子1つを除いた多環式基を有するもの等が挙げられる。
構成単位(a6)として、より具体的には、例えば以下の一般式(IV’)〜(VII’)から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
Figure 2008078220
[式(IV’)中、Rは上記と同じであり、R、Rは、それぞれ独立に、水素原子または低級アルキル基である。]
Figure 2008078220
[式(V’)中、Rは上記と同じであり、mは0または1である。]
Figure 2008078220
[式(VI’)中、Rは上記と同じである。]
Figure 2008078220
[式(VII’)中、Rは上記と同じである。]
式(IV’)中において、R、Rは、それぞれ独立に、水素原子または低級アルキル基であり、好ましくは水素原子である。R、Rにおいて、低級アルキル基としては、好ましくは炭素数1〜5の直鎖又は分岐状アルキル基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基などが挙げられる。工業的にはメチル基が好ましい。
一般式(IV’)〜(VII’)で表される構成単位の中でも、(IV’)で表される構成単位が安価で工業的に好ましく、(IV’)で表される構成単位の中でも、Rがメチル基、RおよびRが水素原子であり、メタクリル酸エステルとγ−ブチロラクトンとのエステル結合の位置が、そのラクトン環上のα位であるα−メタクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトンであることが最も好ましい。
構成単位(a6)は、1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
(α−低級アルキル)アクリル酸エステル樹脂成分中、構成単位(a6)の割合は、(α−低級アルキル)アクリル酸エステル樹脂成分を構成する全構成単位の合計に対して、20〜60モル%が好ましく、20〜50モル%がより好ましく、30〜45モル%が最も好ましい。下限値以上とすることによりリソグラフィー特性が向上し、上限値以下とすることにより他の構成単位とのバランスをとることができる。
(α−低級アルキル)アクリル酸エステル樹脂成分は、前記構成単位(a5)に加えて、または前記構成単位(a5)および(a6)に加えてさらに、極性基含有多環式基を含むアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a7)を有することが好ましい。
構成単位(a7)により、(α−低級アルキル)アクリル酸エステル樹脂成分全体の親水性が高まり、現像液との親和性が高まって、露光部でのアルカリ溶解性が向上し、解像性の向上に寄与する。また、レジストパターンとの密着性が高い被覆膜を形成することができる。
構成単位(a7)において、α位の炭素原子に結合しているのは、低級アルキル基または水素原子である。α位の炭素原子に結合している低級アルキル基は、構成単位(a5)の説明と同様であって、好ましくはメチル基である。
極性基としては、水酸基、シアノ基、カルボキシ基、アミノ基等が挙げられ、特に水酸基が好ましい。
多環式基としては、前述の(a5)単位である「脂肪族環式基を含有する酸解離性溶解抑制基」で例示した脂肪族環式基のうち、多環式のものから適宜選択して用いることができる。
構成単位(a7)としては、下記一般式(VIII’)〜(IX’)から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
Figure 2008078220
[式(VIII’)中、Rは上記と同じであり、nは1〜3の整数である。]
式(VIII’)中のRは、上記式(I’)〜(III’)中のRと同様である。
これらの中でも、nが1であり、水酸基がアダマンチル基の3位に結合しているものが好ましい。
Figure 2008078220
[式(IX’)中、Rは上記と同じであり、kは1〜3の整数である。]
これらの中でも、kが1であるものが好ましい。また、シアノ基がノルボルナニル基の5位又は6位に結合していることが好ましい。
構成単位(a7)は、1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
(α−低級アルキル)アクリル酸エステル樹脂成分中、構成単位(a7)の割合は、(α−低級アルキル)アクリル酸エステル樹脂成分を構成する全構成単位の合計に対して、10〜50モル%が好ましく、15〜40モル%がより好ましく、20〜35モル%がさらに好ましい。下限値以上とすることによりリソグラフィー特性が向上し、上限値以下とすることにより他の構成単位とのバランスをとることができる。
(α−低級アルキル)アクリル酸エステル樹脂成分においては、これらの構成単位(a5)〜(a7)の合計が、全構成単位の合計に対し、70〜100モル%であることが好ましく、80〜100モル%であることがより好ましい。
(α−低級アルキル)アクリル酸エステル樹脂成分は、前記構成単位(a5)〜(a7)以外の構成単位(a8)を含んでいてもよい。
構成単位(a8)としては、上述の構成単位(a5)〜(a7)に分類されない他の構成単位であれば特に限定するものではない。
例えば多環の脂肪族炭化水素基を含み、かつ(α−低級アルキル)アクリル酸エステルから誘導される構成単位等が好ましい。該多環の脂肪族炭化水素基は、例えば、前述の「脂肪族環式基を含有する酸解離性溶解抑制基」で例示した脂肪族環式基のうち、多環式のものから適宜選択して用いることができる。特にトリシクロデカニル基、アダマンチル基、テトラシクロドデカニル基、ノルボルニル基、イソボルニル基から選ばれる少なくとも1種以上であると、工業上入手し易い等の点で好ましい。構成単位(a8)としては、酸非解離性基であることが最も好ましい。
構成単位(a8)として、具体的には、下記(X)〜(XII)の構造のものを例示することができる。
Figure 2008078220
(式中、Rは上記と同じである。)
Figure 2008078220
(式中、Rは上記と同じである。)
Figure 2008078220
(式中、Rは上記と同じである。)
構成単位(a8)を有する場合、(α−低級アルキル)アクリル酸エステル樹脂成分中、構成単位(a8)の割合は、(α−低級アルキル)アクリル酸エステル樹脂成分を構成する全構成単位の合計に対して、1〜25モル%が好ましく、5〜20モル%がより好ましい。
(α−低級アルキル)アクリル酸エステル樹脂成分は、少なくとも構成単位(a5)、(a6)および(a7)を有する共重合体であることが好ましい。係る共重合体としては、たとえば、上記構成単位(a5)、(a6)および(a7)からなる共重合体、上記構成単位(a5)、(a6)、(a7)および(a8)からなる共重合体等が例示できる。
(A−1)成分は、前記構成単位に係るモノマーを公知の方法で重合することにより得ることができる。例えば、各構成単位に係るモノマーを、例えばアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)のようなラジカル重合開始剤を用いた公知のラジカル重合等によって重合させることによって得ることができる。
(A−1)成分は、質量平均分子量(Mw;ゲルパーミエーションクロマトグラフィによるポリスチレン換算質量平均分子量、以下同様。)30000以下であることが好ましく、20000以下であることが好ましく、12000以下であることがさらに好ましい。下限値は、2000超であればよく、パターン倒れの抑制、解像性向上等の点で、好ましくは4000以上、さらに好ましくは5000以上とされる。
また、分散度(Mw/Mn)は、特に限定するものではないが、1.0〜5.0が好ましく、1.0〜3.0がより好ましく、1.2〜2.5が最も好ましい。なお、Mnは数平均分子量を示す。
[(A−2)成分]
(A−2)成分としては、分子量が500以上2000以下であって、親水性基を有するとともに、上述の(A−1)成分の説明で例示したような酸解離性溶解抑制基XまたはX’を有する低分子化合物が好ましい。具体的には、複数のフェノール骨格を有する化合物の水酸基の水素原子の一部を、上記酸解離性溶解抑制基XまたはX’で置換したものが挙げられる。
(A−2)成分は、例えば、非化学増幅型のg線やi線レジストにおける増感剤や耐熱性向上剤として知られている低分子量フェノール化合物の水酸基の水素原子の一部を上記酸解離性溶解抑制基で置換したものが好ましく、そのようなものから任意に用いることができる。
かかる低分子量フェノール化合物としては、例えば、次のようなものが挙げられる。
ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)−2−(2’,3’,4’−トリヒドロキシフェニル)プロパン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、1−[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、フェノール、m−クレゾール、p−クレゾールまたはキシレノールなどのフェノール類のホルマリン縮合物の2、3、4核体などが挙げられる。勿論これらに限定されるものではない。
なお、酸解離性溶解抑制基も特に限定されず、上記したものが挙げられる。
[(B)成分]
(B)成分としては、従来、化学増幅型レジストにおける酸発生剤として公知のものの中から任意のものを適宜選択して用いることができる。このような酸発生剤としては、これまで、ヨードニウム塩やスルホニウム塩などのオニウム塩系酸発生剤、オキシムスルホネート系酸発生剤、ビスアルキルまたはビスアリールスルホニルジアゾメタン類、ポリ(ビススルホニル)ジアゾメタン類などのジアゾメタン系酸発生剤、ニトロベンジルスルホネート系酸発生剤、イミノスルホネート系酸発生剤、ジスルホン系酸発生剤など多種のものが知られている。
オニウム塩系酸発生剤の具体例としては、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−メトキシフェニル)フェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−メトキシフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−メチルフェニル)ジフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、(p−tert−ブチルフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロブタンスルホネート、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネートが挙げられる。これらのなかでもフッ素化アルキルスルホン酸イオンをアニオンとするオニウム塩が好ましい。
オキシムスルホネート化合物の例としては、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−p−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(トリフルオロメチルスルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリル、α−(トリフルオロメチルスルホニルオキシイミノ)−p−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(エチルスルホニルオキシイミノ)−p−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(プロピルスルホニルオキシイミノ)−p−メチルフェニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−p−ブロモフェニルアセトニトリルなどが挙げられる。これらの中で、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−p−メトキシフェニルアセトニトリルが好ましい。
ジアゾメタン系酸発生剤の具体例としては、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(1,1−ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4−ジメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン等が挙げられる。
(B)成分として、1種の酸発生剤を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(B)成分の使用量は、(A’)成分100質量部に対し、1〜20質量部、好ましくは2〜10質量部とされる。上記範囲の下限値以上とすることにより充分なパターン形成が行われ、上記範囲の上限値以下であれば溶液の均一性が得られやすく、良好な保存安定性が得られる。
[任意成分]
ポジ型レジスト組成物には、パターン形状、引き置き経時安定性などを向上させるために、さらに任意成分として、含窒素有機化合物(D)(以下、(D)成分という。)を配合させることができる。
この(D)成分は、既に多種多様なものが提案されているので、公知のものから任意に用いればよいが、アミン、特に第2級低級脂肪族アミンや第3級低級脂肪族アミンが好ましい。
ここで、低級脂肪族アミンとは炭素数5以下のアルキルまたはアルキルアルコールのアミンをいい、この第2級や第3級アミンの例としては、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリペンチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどが挙げられるが、特にトリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンのような第3級アルカノールアミンが好ましい。
これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(D)成分は、(A’)成分100質量部に対して、通常0.01〜5.0質量部の範囲で用いられる。
また、ポジ型レジスト組成物には、前記(D)成分との配合による感度劣化を防ぎ、またパターン形状、引き置き安定性等の向上の目的で、さらに任意の成分として、有機カルボン酸又はリンのオキソ酸若しくはその誘導体(E)(以下、(E)成分という。)を含有させることができる。なお、(D)成分と(E)成分は併用することもできるし、いずれか1種を用いることもできる。
有機カルボン酸としては、例えば、マロン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、サリチル酸などが好適である。
リンのオキソ酸若しくはその誘導体としては、リン酸、リン酸ジ−n−ブチルエステル、リン酸ジフェニルエステルなどのリン酸又はそれらのエステルのような誘導体、ホスホン酸、ホスホン酸ジメチルエステル、ホスホン酸−ジ−n−ブチルエステル、フェニルホスホン酸、ホスホン酸ジフェニルエステル、ホスホン酸ジベンジルエステルなどのホスホン酸及びそれらのエステルのような誘導体、ホスフィン酸、フェニルホスフィン酸などのホスフィン酸及びそれらのエステルのような誘導体が挙げられ、これらの中で特にホスホン酸が好ましい。
(E)成分は、(A’)成分100質量部当り、通常0.01〜5.0質量部の割合で用いられる。
ポジ型レジスト組成物には、さらに所望により、混和性のある添加剤、例えば該レジスト組成物の塗布膜の性能を改良するための付加的樹脂、塗布性を向上させるための界面活性剤、溶解抑制剤、可塑剤、安定剤、着色剤、ハレーション防止剤などを適宜含有させることができる。
ポジ型レジスト組成物は、材料を有機溶剤(S)に溶解させて製造することができる。
(S)成分としては、使用する各成分を溶解し、均一な溶液とすることができるものであればよく、従来、レジスト組成物の溶剤として公知のものの中から任意のものを1種又は2種以上適宜選択して用いることができる。
具体例としては、γ−ブチロラクトン等のラクトン類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタノンなどのケトン類、エチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、ジプロピレングリコール、又はジプロピレングリコールモノアセテートのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル又はモノフェニルエーテルなどの多価アルコール類及びその誘導体や、ジオキサンのような環式エーテル類や、乳酸メチル、乳酸エチル(EL)、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチルなどのエステル類などを挙げることができる。これらの中でも、PGMEA、EL、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)が好ましい。
これらの有機溶剤は単独で用いてもよく、2種以上の混合溶剤として用いてもよい。
(S)成分の使用量は特に限定しないが、ポジ型レジスト組成物が、支持体上に塗布可能な濃度の液体となる量が用いられる。
<ネガ型レジスト組成物>
上記化学増幅型レジスト組成物がネガ型レジスト組成物である場合、(A)成分としては、通常、アルカリ可溶性樹脂成分(A”)(以下、(A”)成分という。)が用いられる。
本発明において、前記ネガ型レジスト組成物としては、アルカリ可溶性樹脂成分(A”)、露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)および架橋剤成分(C)(以下、(C)成分という。)を前記有機溶剤(S”)に溶解してなるものが好ましい。
かかるネガ型レジスト組成物においては、露光により(B)成分から酸が発生すると、当該酸の作用により(A”)成分と(C)成分との間で架橋が起こり、(A”)成分がアルカリ可溶性からアルカリ不溶性へと変化する。そのため、レジストパターンの形成において、当該ネガ型レジスト組成物を支持体(基板等)上に塗布して得られるレジスト膜に対して選択的に露光すると、露光部はアルカリ不溶性へ転じる一方で、未露光部はアルカリ可溶性のまま変化しないので、アルカリ現像することができる。
ネガ型レジスト組成物において、(A”)成分としては、後述する一般式(a1−1−1)で表される、フッ素化されたヒドロキシアルキル基を有するアルカリ可溶性樹脂であることが好ましい。
(A”)成分の好適なものとして具体的には、たとえばフッ素化されたヒドロキシアルキル基を有する脂肪族環式基を主鎖に有する構成単位(a1”)と、ヒドロキシアルキル基を有する構成単位(a2”)とを含む共重合体(A1)を含むものが好ましく挙げられる。
また、(A”)成分の好適なものとしては、たとえばフッ素化されたヒドロキシアルキル基を有する脂肪族環式基を含有する構成単位(a21)と、水酸基含有脂肪族環式基を含むアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a22)と、好ましくは、さらに環式構造を有さず、かつ側鎖にアルコール性水酸基を有するアクリル酸から誘導される構成単位(a23)とを含む共重合体(A2)を含むものも好ましく用いられる。
(共重合体(A1))
本発明において、共重合体(A1)は、フッ素化されたヒドロキシアルキル基を有する脂肪族環式基を主鎖に有する構成単位(a1”)(以下、構成単位(a1”)と略記する。)と、ヒドロキシアルキル基を有する構成単位(a2”)(以下、構成単位(a2”)と略記する。)とを含むものである。
・・構成単位(a1”)
共重合体(A1)は、フッ素化されたヒドロキシアルキル基を有する脂肪族環式基を主鎖に有する構成単位(a1”)を含む。
係る構成単位(a1”)において、「フッ素化されたヒドロキシアルキル基を有する脂肪族環式基」とは、脂肪族環式基の環を構成する炭素原子に、フッ素化されたヒドロキシアルキル基が結合した基を意味する。
また、「脂肪族環式基を主鎖に有する」とは、該脂肪族環式基の環上の少なくとも1つ、好ましくは2つ以上の炭素原子が、共重合体(A1)の主鎖を構成することを意味する。
本発明においては、(A”)成分が、係る構成単位(a1”)を含む共重合体(A1)を含むことにより、アルカリ現像液に対する溶解性が高まって、レジストパターン形状やラインワイズラフネス(LWR)等のリソグラフィー特性が向上する。また、脂肪族環式基(たとえば、ノルボルナンまたはテトラシクロドデカンの構造など)を主鎖に有することにより、炭素密度が高まってエッチング耐性も向上する。
ここで、「フッ素化されたヒドロキシアルキル基」は、アルキル基の水素原子の一部がヒドロキシ基で置換されたヒドロキシアルキル基において、当該ヒドロキシアルキル基中の残りの水素原子の一部または全部がフッ素原子によって置換されているものである。
フッ素化されたヒドロキシアルキル基においては、フッ素化によって、ヒドロキシ基の水素原子が遊離しやすくなっている。
フッ素化されたヒドロキシアルキル基において、アルキル基は、直鎖または分岐鎖状のアルキル基であることが好ましい。
該アルキル基の炭素数は、特に限定するものではないが、1〜20が好ましく、4〜16がより好ましく、4〜12であることが最も好ましい。
ヒドロキシ基の数は、特に限定するものではないが、1つであることが好ましい。
フッ素化されたヒドロキシアルキル基としては、なかでもヒドロキシ基が結合した炭素原子(ここではヒドロキシアルキル基のα位の炭素原子を指す。)に、フッ素化アルキル基および/またはフッ素原子が結合しているものが好ましい。
ここで、当該α位に結合するフッ素化アルキル基は、アルキル基の水素原子の全部がフッ素原子で置換されていることが好ましい。また、該フッ素化アルキル基のアルキル基としては、炭素数が1〜5の直鎖または分岐鎖状のアルキル基が好ましく、炭素数1がより好ましい。
「フッ素化されたヒドロキシアルキル基を有する脂肪族環式基」における「脂肪族」とは、芳香族性に対する相対的な概念であって、芳香族性を持たない基、化合物等を意味するものと定義する。脂肪族環式基は、単環であっても多環であってもよい。
「単環の脂肪族環式基」は、芳香族性を持たない単環式基であることを意味し、「多環の脂肪族環式基」は、芳香族性を持たない多環式基であることを意味する。
構成単位(a1”)において、脂肪族環式基は、エッチング耐性等に優れることから、多環であることが好ましい。
脂肪族環式基は、炭素及び水素からなる炭化水素基(脂環式基)、および該脂環式基の環を構成する炭素原子の一部が酸素原子、窒素原子、硫黄原子等のヘテロ原子で置換されたヘテロ環式基等が含まれる。これらの脂肪族環式基は置換基を有していてもよく、該置換基としては炭素数1〜5のアルキル基等が挙げられる。
ここで、「置換基を有する」とは、脂肪族環式基の環を構成する炭素原子に結合した水素原子の一部または全部が置換基(水素原子以外の原子または基)で置換されていることを意味する。本発明において、脂肪族環式基としては、脂環式基が好ましい。
脂肪族環式基は、飽和または不飽和のいずれでもよいが、ArFエキシマレーザー等に対する透明性が高く、解像性や焦点深度幅(DOF)等にも優れることから、飽和であることが好ましい。
脂肪族環式基の炭素数は、5〜15であることが好ましい。
脂肪族環式基の具体例としては、以下のものが挙げられる。
単環式基としては、シクロアルカンから2個以上の水素原子を除いた基などが挙げられる。より具体的には、シクロペンタン、シクロヘキサンから2個以上の水素原子を除いた基が挙げられ、シクロヘキサンから2個以上の水素原子を除いた基が好ましい。
多環式基としては、ビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカンなどから2個以上の水素原子を除いた基などが挙げられる。より具体的には、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンなどのポリシクロアルカンから2個以上の水素原子を除いた基などが挙げられる。
なお、この様な脂肪族環式基は、例えばArFエキシマレーザープロセス用のホトレジスト組成物用樹脂において多数提案されているものの中から適宜選択して用いることができる。
これらの中でも、工業上入手しやすいことから、シクロヘキサン、アダマンタン、ノルボルナン、テトラシクロドデカンから2個以上の水素原子を除いた基が好ましい。
これら例示した脂環式基の中でも、後述する構成単位(a1−1)のように、ノルボルナンまたはテトラシクロドデカンから3個の水素原子を除いた基が好ましく、特にノルボルナンから3個の水素原子を除いた基が好ましい。
係る構成単位(a1”)に含まれるものとしては、なかでも下記一般式(a1−1)で表される構成単位(a1−1)が好ましく例示できる。当該構成単位(a1−1)を有することにより、特にアルカリ現像液に対する溶解性が向上する。また、解像性等のリソグラフィー特性も向上する。
Figure 2008078220
[式中、X”はフッ素化されたヒドロキシアルキル基であり、rは0または1である。]
式(a1−1)中、rは0または1であり、工業上入手が容易であることから、0であることが好ましい。
また、式(a1−1)中、X”で表される「フッ素化されたヒドロキシアルキル基」は、上述と同様であり、なかでも、X”としては、下記一般式(a1−1−1)で表される基であることが特に好ましい。また、レジストパターン形状に優れ、ラインエッジラフネス(LER)等が低減されることから好ましい。
なお、「ラインエッジラフネス(LER)」とは、ライン側壁の不均一な凹凸のことをいう。
Figure 2008078220
[式中、R11”,R12”はそれぞれ独立して水素原子または低級アルキル基であり、m”,n”はそれぞれ独立して1〜5の整数であり、qは1〜5の整数である。]
式(a1−1−1)中、R11”,R12”は、それぞれ独立して水素原子または低級アルキル基である。
低級アルキル基としては、炭素数5以下の直鎖または分岐鎖状の低級アルキル基が好ましく、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基などが挙げられ、メチル基が好ましい。
なかでも、R11”,R12”が共に水素原子であることが好ましい。
qは1〜5の整数であり、より好ましくは1〜3の整数であり、最も好ましくは1である。
m”およびn”は、それぞれ独立して1〜5の整数であり、より好ましくは1〜3の整数である。特に、合成上の面において優れていることから、m”およびn”が1であるものが好ましい。
構成単位(a1”)は、1種または2種以上を混合して用いることができる。
共重合体(A1)中、構成単位(a1)の割合は、共重合体(A1)を構成する全構成単位の合計に対して、50〜90モル%が好ましく、55〜90モル%がより好ましく、60〜80モル%がさらに好ましい。上記範囲の下限値以上であることにより構成単位(a1)を含有することによる効果が向上し、上限値以下であることにより他の構成単位とのバランスが良好となる。
・・構成単位(a2”)
共重合体(A1)は、ヒドロキシアルキル基を有する構成単位(a2”)を含む。
本発明においては、(A”)成分が、係る構成単位(a2”)を含む共重合体(A1)を含むことにより、アルカリ現像液に対する溶解性が向上する。また、(C)成分との架橋性が高まり、露光部と未露光部とのアルカリ現像液に対する溶解性の差(コントラスト)が大きくなって、ネガ型レジストとして充分に機能することができる。
係る構成単位(a2”)としては、たとえば、ヒドロキシアルキル基を有する脂肪族環式基を主鎖に有する構成単位(a210)(以下、構成単位(a210)と略記する。)、水酸基含有アルキル基を有するアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a220)(以下、構成単位(a220)と略記する。)等が好ましく用いられる。
これら構成単位(a2”)は、1種または2種以上を混合して用いることができる。
構成単位(a210)
本発明において、構成単位(a210)は、ヒドロキシアルキル基を有する脂肪族環式基を主鎖に有する構成単位である。
構成単位(a210)としては、前記構成単位(a1”)の「フッ素化されたヒドロキシアルキル基」において、フッ素化されていないヒドロキシアルキル基、すなわちアルキル基の水素原子の一部がヒドロキシ基で置換されたヒドロキシアルキル基中の残りの水素原子がフッ素原子によって置換されていない以外は、前記構成単位(a1”)と同様の構成単位が好適なものとして挙げられる。
係る構成単位(a210)に含まれるものとしては、なかでも下記一般式(a2−1)で表される構成単位(a2−1)が好ましく例示できる。当該構成単位(a2−1)を有することにより、レジストパターン形状やラインワイズラフネス(LWR)等のリソグラフィー特性が向上する。また、良好なコントラストが得られやすく、エッチング耐性も向上する。
Figure 2008078220
[式中、R”,R”はそれぞれ独立して水素原子または低級アルキル基であり、Yは水素原子またはヒドロキシアルキル基であり、rは0または1であり、pは1〜3の整数である。]
前記一般式(a2−1)で表される構成単位(a2−1)は、ヒドロキシアルキル基を有するノルボルナンまたはテトラシクロドデカンの構造を主鎖に有する構成単位である。
式(a2−1)中、R”,R”は、それぞれ独立して水素原子または低級アルキル基である。低級アルキル基としては、前記式(a1−1−1)中のR11”,R12”で表される低級アルキル基と同様のものが挙げられる。なかでも、R”,R”が共に水素原子であることが好ましい。
Yは、水素原子またはヒドロキシアルキル基である。
ヒドロキシアルキル基としては、好ましくは炭素数が10以下の直鎖または分岐鎖状のヒドロキシアルキル基であり、より好ましくは炭素数8以下の直鎖または分岐鎖状のヒドロキシアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数1〜3の直鎖状の低級ヒドロキシアルキル基である。
ヒドロキシアルキル基における水酸基の数と結合位置は、特に限定するものではないが、通常は1つであり、また、アルキル基の末端に結合していることが好ましい。
Yとしては、なかでも特に水素原子が好ましい。
rは0または1であり、0が好ましい。
pは1〜3の整数であり、1または2が好ましく、1が最も好ましい。
係る構成単位(a2−1)の具体例としては、下記化学式(a2−1−1)〜(a2−1−7)が挙げられる。
Figure 2008078220
これらの中でも、上記化学式(a2−1−1)、(a2−1−2)、(a2−1−3)が好ましい。
構成単位(a210)は、1種または2種以上を混合して用いることができる。
共重合体(A1)中、構成単位(a210)の割合は、共重合体(A1)を構成する全構成単位の合計に対して、10〜50モル%が好ましく、15〜50モル%がより好ましく、20〜45モル%がさらに好ましい。上記範囲の下限値以上であることにより、アルカリ溶解性が向上し、良好なコントラストが得られやすくなる等の構成単位(a2”)を含有することによる効果が向上する。他方、上限値以下であることにより他の構成単位とのバランスが良好となる。
構成単位(a220)
構成単位(a220)は、水酸基含有アルキル基を有するアクリル酸エステルから誘導される構成単位である。
構成単位(a220)が水酸基含有環状アルキル基を有する構成単位(以下、構成単位(a221)と略記する。)の場合、レジストパターンの膨潤抑制効果が高くなる。また、解像性も向上する。さらに、良好なコントラストやエッチング耐性も得られやすくなる。
係る構成単位(a221)としては、たとえば、後述の共重合体(A2)を構成する「水酸基含有脂肪族環式基を含むアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a22)」についての説明において例示する構成単位のうち、脂肪族環式基が飽和炭化水素基であるものが挙げられる。なかでも、アクリル酸エステルのα位に結合している置換基が、フッ素原子、フッ素化アルキル基であるものがより好ましく、フッ素化アルキル基であるものが特に好ましく、トリフルオロメチル基(−CF)であるものが最も好ましい。
また、構成単位(a220)が水酸基含有鎖状アルキル基を有する構成単位(以下、構成単位(a222)と略記する。)の場合、(A”)成分全体の親水性が高くなってアルカリ現像液に対する溶解性が高まり、解像性が向上する。また、レジストパターン形成時の架橋反応の制御性が良好となり、パターン形状や解像性が向上する。さらに、膜密度が向上する傾向があり、これにより、エッチング時の膜減りが抑制でき、耐熱性も向上する傾向がある。
係る構成単位(a222)としては、たとえば、後述の共重合体(A2)を構成する「環式構造を有さず、かつ側鎖にアルコール性水酸基を有するアクリル酸から誘導される構成単位(a23)」についての説明において例示する構成単位のうち、ヒドロキシアルキル基を有するものが挙げられる。なかでも、アクリル酸エステルのエステル部にヒドロキシアルキル基を有するものが好ましく、そのなかでもアクリル酸エステルのα位に結合している置換基がフッ素原子、フッ素化アルキル基であるものがより好ましく、フッ素化アルキル基であるものが特に好ましく、トリフルオロメチル基(−CF)であるものが最も好ましい。
構成単位(a220)は、1種または2種以上を混合して用いることができる。
共重合体(A1)中、構成単位(a220)の割合は、共重合体(A1)を構成する全構成単位の合計に対して、10〜80モル%が好ましく、15〜60モル%がより好ましく、20〜55モル%がさらに好ましい。上記範囲の下限値以上であることにより構成単位(a220)を含有することによる効果が得られ、上限値以下であることにより他の構成単位とのバランスが良好となる。
なお、構成単位(a220)が、前記構成単位(a221)と前記構成単位(a222)との両方を含む場合、両者の混合割合はモル比で、構成単位(a221):構成単位(a222)=9:1〜1:9であることが好ましく、8:2〜2:8であることがより好ましく、6:4〜7:3であることがさらに好ましい。
構成単位(a221)と構成単位(a222)とを、前記混合割合でバランスよく配合することによって良好な露光余裕度が得られる。また、適度なコントラストが得られ、解像性が向上する。さらに、エッチング耐性も向上する。
・・他の構成単位
本発明に用いられるネガ型レジスト組成物において、(A”)成分は、前記の各構成単位(a1”)、(a2”)以外の構成単位として、従来化学増幅型レジスト組成物用として公知の(A”)成分に用いられている構成単位を適宜用いることができる。
ただし、本発明においては、共重合体(A1)は、構成単位(a1”)、(a2”)を主成分とする樹脂であることが好ましい。
ここで、「主成分」とは、構成単位(a1”)と構成単位(a2”)の合計が70モル%以上を占めることを意味し、好ましくは80モル%以上である。中でも好ましいのは、構成単位(a1”)、(a2”)からなる共重合体である。
本発明において、共重合体(A1)における構成単位(a1”)と構成単位(a2”)との組み合わせとしては、構成単位(a1”)と構成単位(a210)との組み合わせが好ましい。当該組合せの一例として、下記化学式(A1−1)〜(A1−4)が挙げられる。
Figure 2008078220
本発明において、共重合体(A1)の質量平均分子量(Mw;ゲルパーミエーションクロマトグラフィによるポリスチレン換算値)は2000〜10000であることが好ましく、3000〜6000であることがさらに好ましく、3000〜5000であることが特に好ましい。上記範囲の下限値以上であることにより良好なコントラストを得ることができ、上限値以下であることによりレジストパターンの膨潤を抑制することができる。その結果、解像性が向上する。また、パターンの膨潤を抑制できることから、焦点深度幅(DOF)特性の向上効果や、ラインエッジラフネス(LER)の抑制効果を得ることができる。また、上記質量平均分子量をこの範囲とすることは、レジストパターンの膨潤抑制効果も高い点から好ましい。質量平均分子量は、この範囲内において低い方が、良好な特性が得られる傾向がある。
また、分散度(Mw/Mn)は、1.0〜5.0であることが好ましく、1.0〜2.5であることがさらに好ましい。
(A”)成分においては、共重合体(A1)を用いる場合、上記共重合体(A1)の1種または2種以上を混合して用いることができる。
ただし、共重合体(A1)を用いる場合、(A”)成分中に含まれる共重合体(A1)の割合は、70質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましく、100質量%であることが最も好ましい。
(共重合体(A2))
本発明において、共重合体(A2)は、フッ素化されたヒドロキシアルキル基を有する脂肪族環式基を含有する構成単位(a21)(以下、構成単位(a21)と略記する。)と、水酸基含有脂肪族環式基を含むアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a22)(以下、構成単位(a22)と略記する。)とを含むものである。
また、当該共重合体(A2)は、好ましくは、さらに環式構造を有さず、かつ側鎖にアルコール性水酸基を有するアクリル酸から誘導される構成単位(a23)(以下、構成単位(a23)と略記する。)を含むものである。
なお、本明細書において「アクリル酸」は、α位の炭素原子に水素原子が結合しているアクリル酸(CH=CH−COOH)のほか、α位の炭素原子に結合する水素原子が他の置換基に置換されたα−置換アクリル酸、および前記アクリル酸エステル等のアクリル酸誘導体も含む概念とする。置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基等が挙げられる。
「アクリル酸エステル」は、α位の炭素原子に水素原子が結合しているアクリル酸エステルのほか、α位の炭素原子に結合する水素原子が他の置換基に置換されたα−置換アクリル酸エステルも含む概念とする。置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基等が挙げられる。
「アクリレート」とは、α位の炭素原子に水素原子が結合しているアクリレートを意味する。
なお、「アクリル酸」、「アクリル酸エステル」および「アクリレート」において、「α位(α位の炭素原子)」という場合は、特に断りがない限り、カルボニル基が結合している炭素原子のことである。また、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、特にフッ素原子が好ましい。
「アクリル酸から誘導される構成単位」とは、アクリル酸のエチレン性二重結合が開裂して構成される構成単位を意味する。
「アクリル酸エステルから誘導される構成単位」とは、アクリル酸エステルのエチレン性二重結合が開裂して構成される構成単位を意味する。
アクリル酸エステルにおいて、α位の置換基としてのアルキル基として、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基などの低級の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。
アクリル酸エステルのα位に結合しているのは、水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基またはハロゲン化低級アルキル基であることが好ましく、水素原子、フッ素原子、低級アルキル基またはフッ素化低級アルキル基であることがより好ましい。
・・構成単位(a21)
構成単位(a21)は、フッ素化されたヒドロキシアルキル基を有する脂肪族環式基を含有する構成単位である。構成単位(a21)を含むことにより、アリカリ現像液に対する溶解性が向上する。また、レジストの膨潤が抑制されて、パターン形状やLWR等のリソグラフィー特性が向上する。
フッ素化されたヒドロキシアルキル基を有する脂肪族環式基は、前記構成単位(a1”)のものと同様であり、脂肪族環式基(フッ素化されたヒドロキシアルキル基が結合する前の状態)としては、なかでもシクロヘキサン、アダマンタン、ノルボルナン、テトラシクロドデカンから2個の水素原子を除いた基が工業上入手しやすく、好ましい。
これら例示した単環式基、多環式基の中でも、特にノルボルナンから2個の水素原子を除いた基が好ましい。
構成単位(a21)は、アクリル酸から誘導される構成単位であることが好ましく、特に、アクリル酸エステルのカルボニルオキシ基[−C(O)O−]の酸素原子(−O−)に上記脂肪族環式基が結合した構造(アクリル酸のカルボキシ基の水素原子が上記脂肪族環式基で置換されている構造)が好ましい。
構成単位(a21)として、より具体的には、下記一般式(1)で表される構成単位が好ましい。
Figure 2008078220
[式中、R’は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又はハロゲン化アルキル基であり;s、t、t’はそれぞれ独立して1〜5の整数である。]
式(1)中、R’は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又はハロゲン化アルキル基である。R’のハロゲン原子、アルキル基又はハロゲン化アルキル基については、上記アクリル酸エステルのα位に結合していてよいハロゲン原子、アルキル基又はハロゲン化アルキル基と同様である。
R’のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、特にフッ素原子が好ましい。
R’のアルキル基としては、炭素数5以下の低級アルキル基が好ましく、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基などが挙げられ、メチル基が好ましい。
R’のハロゲン化アルキル基は、好ましくは炭素数5以下の低級アルキル基の水素原子の1つ以上がハロゲン原子で置換された基である。アルキル基の具体例は、上記の説明と同様である。ハロゲン原子で置換される水素原子は、アルキル基を構成する水素原子の一部でもよいし、全部でもよい。
本発明においてR’は、好ましくは水素原子またはアルキル基であることが好ましく、工業上の入手の容易さから、水素原子またはメチル基であることがより好ましい。
sは、それぞれ独立して1〜5の整数であり、好ましくは1〜3の整数であり、1が最も好ましい。
tは1〜5の整数であり、好ましくは1〜3の整数であり、1が最も好ましい。
t’は1〜3の整数であり、好ましくは1〜2の整数であり、1が最も好ましい。
前記一般式(1)で表される構成単位(a21)は、(α−低級アルキル)アクリル酸のカルボキシ基の末端に、2−ノルボルニル基または3−ノルボルニル基が結合していることが好ましい。フッ素化アルキルアルコールは、ノルボルニル基の5又は6位に結合していることが好ましい。
構成単位(a21)は、1種または2種以上を混合して用いることができる。
共重合体(A2)中、構成単位(a21)の割合は、共重合体(A2)を構成する全構成単位の合計に対して、10〜90モル%が好ましく、20〜90モル%がより好ましく、40〜90モル%が特に好ましく、45〜85モル%が最も好ましい。上記範囲の下限値以上であることにより構成単位(a21)を含有することによる効果が得られ、上限値以下であることにより他の構成単位とのバランスが良好である。
・・構成単位(a22)
構成単位(a22)は、水酸基含有脂肪族環式基を含むアクリル酸エステルから誘導される構成単位である。係る構成単位(a22)を含む共重合体(A2)をネガ型レジスト組成物に配合すると、この構成単位(a22)の水酸基(アルコール性水酸基)が、(B)成分から発生する酸の作用によって、(C)成分と反応し、これにより共重合体(A2)がアルカリ現像液に対して可溶性の性質から不溶性の性質に変化する。
「水酸基含有脂肪族環式基」とは、脂肪族環式基に水酸基が結合している基である。
脂肪族環式基に結合している水酸基の数は、1〜3個が好ましく、さらに好ましくは1個である。
脂肪族環式基は、単環でも多環でもよいが、多環式基であることが好ましい。また、脂環式炭化水素基であることが好ましい。また、飽和であることが好ましい。また、脂肪族環式基の炭素数は5〜15であることが好ましい。
脂肪族環式基(水酸基が結合する前の状態)の具体例としては、上記構成単位(a21)の脂肪族環式基と同様のものが挙げられる。
構成単位(a22)の脂肪族環式基としては、なかでも、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、テトラシクロドデカニル基が工業上入手しやすいことから、好ましい。そのなかでも、シクロヘキシル基、アダマンチル基が好ましく、特にアダマンチル基が好ましい。
脂肪族環式基には、水酸基以外に、炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖状のアルキル基が結合していてもよい。
構成単位(a22)において、水酸基含有脂肪族環式基は、アクリル酸エステルのエステル基(−C(O)O−)に結合していることが好ましい。
この場合、構成単位(a22)において、アクリル酸エステルのα位(α位の炭素原子)には、水素原子に代わって、他の置換基が結合していてもよい。置換基としては、好ましくはアルキル基、ハロゲン化アルキル基、またはハロゲン原子が挙げられる。
これらの説明は、上記構成単位(a21)の一般式(1)中のR’の説明と同様であって、α位に結合可能なもののうち、好ましいものは水素原子またはアルキル基であって、特に水素原子またはメチル基が好ましく、最も好ましいものは水素原子である。
構成単位(a22)の具体例として、例えば下記一般式(2)で表される構成単位が好ましい。
Figure 2008078220
[式中、R’は前記と同じであり;R”は水素原子、アルキル基、または炭素数1〜5のアルコキシ基であり;r’は1〜3の整数である。]
R’は、上記一般式(1)の説明と同様である。
R”のアルキル基は、R’のアルキル基と同じである。
前記一般式(2)において、R’、R”は水素原子であることが最も好ましい。
r’は1〜3の整数であり、1であることが好ましい。
水酸基の結合位置は、特に限定しないが、アダマンチル基の3位の位置に結合していることが好ましい。
構成単位(a22)は、1種または2種以上を混合して用いることができる。
共重合体(A2)中、構成単位(a22)の割合は、共重合体(A2)を構成する全構成単位の合計に対して、10〜70モル%が好ましく、10〜50モル%がより好ましく、20〜40モル%がさらに好ましい。上記範囲の下限値以上であることにより構成単位(a22)を含有することによる効果が得られ、上限値以下であることにより他の構成単位とのバランスが良好である。
・・構成単位(a23)
共重合体(A2)は、構成単位(a21)および構成単位(a22)に加えて、さらに、環式構造を有さず、かつ側鎖にアルコール性水酸基を有するアクリル酸から誘導される構成単位(a23)を含むことが好ましい。
構成単位(a23)を含む共重合体(A2)をネガ型レジスト組成物に配合すると、構成単位(a23)のアルコール性水酸基が、前記構成単位(a22)の水酸基とともに、(B)成分から発生する酸の作用によって(C)成分と反応する。
そのため、共重合体(A2)が、アルカリ現像液に対して可溶性の性質から不溶性の性質に変化しやすくなり、解像性等のリソグラフィー特性向上の効果が得られる。また、膜減りが抑制できる。また、パターン形成時の架橋反応の制御性が良好となる。さらに、膜密度が向上する傾向がある。これにより、耐熱性が向上する傾向がある。さらにはエッチング耐性も向上する。
構成単位(a23)において、「環式構造を有さない」とは、脂肪族環式基や芳香族基を有さないことを意味する。
構成単位(a23)は、環式構造を有さないことにより、前記構成単位(a22)と明らかに区別される。
側鎖にアルコール性水酸基を有する構成単位としては、例えば、ヒドロキシアルキル基を有する構成単位が挙げられる。
ヒドロキシアルキル基としては、上記構成単位(a21)の「フッ素化されたヒドロキシアルキル基」におけるヒドロキシアルキル基と同様のものが挙げられる。
ヒドロキシアルキル基は、例えば主鎖(アクリル酸のエチレン性二重結合が開裂した部分)のα位の炭素原子に直接結合していてもよいし、アクリル酸のカルボキシ基の水素原子と置換してエステルを構成していてもよい。
構成単位(a23)においては、これらのうち少なくとも一方あるいは両方が存在していることが好ましい。
なお、α位にヒドロキシアルキル基が結合していない場合、α位の炭素原子には、水素原子に代わって、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、またはハロゲン原子が結合していてもよい。これらについては、一般式(1)中のR’の説明と同様である。
構成単位(23)としては、下記一般式(3)で表される構成単位(a23)が好ましい。
Figure 2008078220
[式中、R”は水素原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン原子またはヒドロキシアルキル基であり、R”は、水素原子、アルキル基、またはヒドロキシアルキル基であり、かつR”、R”の少なくとも一方はヒドロキシアルキル基である。]
”におけるヒドロキシアルキル基は、好ましくは炭素数が10以下のヒドロキシアルキル基であり、直鎖状、分岐鎖状であることが望ましく、更に好ましくは炭素数2〜8のヒドロキシアルキル基であり、最も好ましくはヒドロキシメチル基またはヒドロキシエチル基である。
水酸基の数、結合位置は、特に限定するものではないが、通常は1つであり、また、アルキル基の末端に結合していることが好ましい。
”におけるアルキル基は、好ましくは炭素数が10以下のアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数2〜8のアルキル基であり、最も好ましくはエチル基、メチル基である。
”におけるハロゲン化アルキル基は、好ましくは、炭素数が5以下の低級アルキル基(好ましくはエチル基、メチル基)において、その水素原子の一部または全部がハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)で置換された基である。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、特にフッ素原子が好ましい。
”におけるアルキル基、ヒドロキシアルキル基としては、R”のアルキル基、ヒドロキシアルキル基と同様のものが挙げられる。
一般式(3)で表される構成単位として、具体的には、α−(ヒドロキシアルキル)アクリル酸から誘導される構成単位(ただし、ここではアクリル酸エステルから誘導される構成単位は含まない。)、α−(ヒドロキシアルキル)アクリル酸アルキルエステルから誘導される構成単位、(α−アルキル)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルから誘導される構成単位が挙げられる。
これらの中で、構成単位(a23)が、α−(ヒドロキシアルキル)アクリル酸アルキルエステルから誘導される構成単位を含むと、膜密度の向上の点から好ましく、中でもα−(ヒドロキシメチル)−アクリル酸エチルエステルまたはα−(ヒドロキシメチル)−アクリル酸メチルエステルから誘導される構成単位が好ましい。
また、構成単位(a23)が、(α−アルキル)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルから誘導される構成単位を含むと、架橋効率の点で好ましい。中でも、α−メチル−アクリル酸ヒドロキシエチルエステルまたはα−メチル−アクリル酸ヒドロキシメチルエステルから誘導される構成単位が好ましい。
構成単位(a23)は、1種または2種以上を混合して用いることができる。
共重合体(A2)中、構成単位(a23)の割合は、共重合体(A2)を構成する全構成単位の合計に対して、5〜50モル%が好ましく、5〜40モル%がより好ましく、5〜30モル%が特に好ましく、10〜25モル%が最も好ましい。上記範囲の下限値以上であることにより構成単位(a23)を含有することによる効果が得られ、上限値以下であることにより他の構成単位とのバランスが良好となる。
・・他の構成単位
共重合体(A2)は、前記の各構成単位(a21)〜(a23)以外の構成単位として、共重合可能な他の構成単位を有していてもよい。
かかる構成単位としては、従来化学増幅型レジスト組成物用として公知の樹脂成分に用いられている構成単位が使用でき、たとえば、ラクトン含有単環または多環式基を含むアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a24)が挙げられる。
構成単位(a24)としては、上記ポジ型レジスト組成物の構成単位(a6)についての説明において例示する構成単位と同様のものが挙げられる。
構成単位(a24)は、1種または2種以上を混合して用いることができる。
構成単位(a24)を共重合体(A2)に含有させる場合、共重合体(A2)中の構成単位(a24)の割合は、共重合体(A2)を構成する全構成単位の合計に対して、10〜70モル%が好ましく、10〜40モル%がより好ましく、10〜25モル%が最も好ましい。上記範囲の下限値以上であることにより構成単位(a24)を含有することによる効果が得られ、上限値以下であることにより他の構成単位とのバランスが良好となる。
ただし、本発明においては、共重合体(A2)は、特に構成単位(a21)〜(a23)を主成分とする樹脂であることが好ましい。
ここで、「主成分」とは、構成単位(a21)〜(a23)の合計が50モル%以上を占めることを意味し、好ましくは70モル%以上であり、より好ましくは80モル%以上である。最も好ましくは100モル%、すなわち共重合体(A2)は、構成単位(a21)、構成単位(a22)および構成単位(a23)からなる共重合体であることが好ましい。
共重合体(A2)としては、特に下記式(A2−1)の様な構成単位の組み合わせを含むものが好ましい。
Figure 2008078220
[式中、R’は前記と同じである。]
本発明において、共重合体(A2)の質量平均分子量(Mw;ゲルパーミエーションクロマトグラフィによるポリスチレン換算値)は、好ましくは2000〜30000であり、より好ましくは2000〜10000であり、さらに好ましくは3000〜8000である。この範囲とすることにより、アルカリ現像液に対する良好な溶解速度が得られ、高解像性の点からも好ましい。当該質量平均分子量は、この範囲内において低い方が、良好な特性が得られる傾向がある。
また、分散度(Mw/Mn)は、1.0〜5.0が好ましく、1.0〜2.5がより好ましい。
(A)成分においては、共重合体(A2)を用いる場合、上記共重合体(A2)の1種または2種以上を混合して用いることができる。
ただし、共重合体(A2)を用いる場合、(A”)成分中に含まれる共重合体(A2)の割合は、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが特に好ましく、100質量%であることが最も好ましい。
本発明に用いられる(A”)成分は、例えば各構成単位を誘導するモノマーを常法によりラジカル重合する方法、国際公開第2004/076495号パンフレットに記載の方法等により合成することができる。
また、(A”)成分は、共重合体(A1)、共重合体(A2)以外に、従来のネガ型レジスト組成物に用いられている他の高分子化合物(ヒドロキシスチレン樹脂、ノボラック樹脂、アクリル樹脂など)等を用いることもできる。
ネガ型レジスト組成物中の(A”)成分の含有量は、形成しようとするレジスト膜厚に応じて調整すればよい。
[(B)成分]
(B)成分は、従来、化学増幅型レジストにおける酸発生剤として公知のものの中から任意のものを適宜選択して用いることができる。
(B)成分としては、上記ポジ型レジスト組成物の(B)成分についての説明において例示したものと同様のものが挙げられる。
(B)成分は、1種の酸発生剤を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明においては、中でも(B)成分としてフッ素化アルキルスルホン酸イオンをアニオンとするオニウム塩を用いることが好ましく、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネートを用いることが最も好ましい。
(B)成分の使用量は、(A”)成分100質量部に対し、1〜20質量部、好ましくは2〜10質量部とされる。上記範囲の下限値以上とすることにより充分なパターン形成が行われ、上記範囲の上限値以下であれば溶液の均一性が得られやすく、良好な保存安定性が得られる。
[(C)成分]
(C)成分は、特に限定されず、これまでに知られている化学増幅型のネガ型レジスト組成物に用いられている架橋剤の中から任意に選択して用いることができる。
具体的には、例えば2,3−ジヒドロキシ−5−ヒドロキシメチルノルボルナン、2−ヒドロキシ−5,6−ビス(ヒドロキシメチル)ノルボルナン、シクロヘキサンジメタノール、3,4,8(又は9)−トリヒドロキシトリシクロデカン、2−メチル−2−アダマンタノール、1,4−ジオキサン−2,3−ジオール、1,3,5−トリヒドロキシシクロヘキサンなどのヒドロキシル基又はヒドロキシアルキル基あるいはその両方を有する脂肪族環状炭化水素又はその含酸素誘導体が挙げられる。
また、メラミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、尿素、エチレン尿素、プロピレン尿素、グリコールウリルなどのアミノ基含有化合物にホルムアルデヒド又はホルムアルデヒドと低級アルコールを反応させ、該アミノ基の水素原子をヒドロキシメチル基又は低級アルコキシメチル基で置換した化合物が挙げられる。
これらのうち、メラミンを用いたものをメラミン系架橋剤、尿素を用いたものを尿素系架橋剤、エチレン尿素、プロピレン尿素等のアルキレン尿素を用いたものをアルキレン尿素系架橋剤、グリコールウリルを用いたものをグリコールウリル系架橋剤という。
(C)成分としては、メラミン系架橋剤、尿素系架橋剤、アルキレン尿素系架橋剤およびグリコールウリル系架橋剤からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、特にグリコールウリル系架橋剤が好ましい。
メラミン系架橋剤としては、メラミンとホルムアルデヒドとを反応させて、アミノ基の水素原子をヒドロキシメチル基で置換した化合物、メラミンとホルムアルデヒドと低級アルコールとを反応させて、アミノ基の水素原子を低級アルコキシメチル基で置換した化合物等が挙げられる。具体的には、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサエトキシメチルメラミン、ヘキサプロポキシメチルメラミン、ヘキサブトキシブチルメラミン等が挙げられ、なかでもヘキサメトキシメチルメラミンが好ましい。
尿素系架橋剤としては、尿素とホルムアルデヒドとを反応させて、アミノ基の水素原子をヒドロキシメチル基で置換した化合物、尿素とホルムアルデヒドと低級アルコールとを反応させて、アミノ基の水素原子を低級アルコキシメチル基で置換した化合物等が挙げられる。具体的には、ビスメトキシメチル尿素、ビスエトキシメチル尿素、ビスプロポキシメチル尿素、ビスブトキシメチル尿素等が挙げられ、なかでもビスメトキシメチル尿素が好ましい。
アルキレン尿素系架橋剤としては、下記一般式(C−1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2008078220
[式中のR’とR’はそれぞれ独立に水酸基又は低級アルコキシ基であり、R’とR’はそれぞれ独立に水素原子、水酸基又は低級アルコキシ基であり、vは0又は1〜2の整数である。]
’とR’が低級アルコキシ基であるとき、好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基であり、直鎖状でもよく分岐状でもよい。R’とR’は同じであってもよく、互いに異なっていてもよい。同じであることがより好ましい。
’とR’が低級アルコキシ基であるとき、好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基であり、直鎖状でもよく分岐状でもよい。R’とR’は同じであってもよく、互いに異なっていてもよい。同じであることがより好ましい。
vは0又は1〜2の整数であり、好ましくは0または1である。
アルキレン尿素系架橋剤としては、特に、vが0である化合物(エチレン尿素系架橋剤)および/またはvが1である化合物(プロピレン尿素系架橋剤)が好ましい。
上記一般式(C−1)で表される化合物は、アルキレン尿素とホルマリンを縮合反応させることにより、またこの生成物を低級アルコールと反応させることにより得ることができる。
アルキレン尿素系架橋剤の具体例としては、例えば、モノ及び/又はジヒドロキシメチル化エチレン尿素、モノ及び/又はジメトキシメチル化エチレン尿素、モノ及び/又はジエトキシメチル化エチレン尿素、モノ及び/又はジプロポキシメチル化エチレン尿素、モノ及び/又はジブトキシメチル化エチレン尿素等のエチレン尿素系架橋剤;モノ及び/又はジヒドロキシメチル化プロピレン尿素、モノ及び/又はジメトキシメチル化プロピレン尿素、モノ及び/又はジエトキシメチル化プロピレン尿素、モノ及び/又はジプロポキシメチル化プロピレン尿素、モノ及び/又はジブトキシメチル化プロピレン尿素等のプロピレン尿素系架橋剤;1,3−ジ(メトキシメチル)4,5−ジヒドロキシ−2−イミダゾリジノン、1,3−ジ(メトキシメチル)−4,5−ジメトキシ−2−イミダゾリジノンなどを挙げられる。
グリコールウリル系架橋剤としては、N位がヒドロキシアルキル基および炭素数1〜4のアルコキシアルキル基の一方又は両方で置換されたグリコールウリル誘導体が挙げられる。かかるグリコールウリル誘導体は、グリコールウリルとホルマリンとを縮合反応させることにより、またこの生成物を低級アルコールと反応させることにより得ることができる。
グリコールウリル系架橋剤の具体例としては、例えばモノ,ジ,トリ及び/又はテトラヒドロキシメチル化グリコールウリル、モノ,ジ,トリ及び/又はテトラメトキシメチル化グリコールウリル、モノ,ジ,トリ及び/又はテトラエトキシメチル化グリコールウリル、モノ,ジ,トリ及び/又はテトラプロポキシメチル化グリコールウリル、モノ,ジ,トリ及び/又はテトラブトキシメチル化グリコールウリルなどが挙げられる。
(C)成分は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(C)成分の含有量は、(A”)成分100質量部に対して1〜50質量部であることが好ましく、3〜30質量部がより好ましく、3〜15質量部がさらに好ましく、5〜10質量部が最も好ましい。(C)成分の含有量が下限値以上であると、架橋形成が充分に進行し、膨潤の少ない良好なレジストパターンが得られる。また、この上限値以下であると、レジスト塗布液の保存安定性が良好であり、感度の経時的劣化が抑制される。
[(S”)成分]
本発明において、ネガ型レジスト組成物は、アルコール系有機溶剤(以下、(S1)成分という。)を含む有機溶剤(S”)を含有する。
該(S”)成分を含有することにより、上記ポジ型レジスト組成物により形成された第一のレジストパターンが形成された支持体上に、ネガ型レジスト組成物を塗布しても、第一のレジストパターンが溶解しにくく、ダブルパターニング法によりレジストパターンを安定に形成することができる。
(S1)成分は、ネガ型レジスト組成物に使用する各成分を均一に溶解することができるものであれば特に限定されるものではなく、第一のレジストパターンとの相溶性をほとんど有さないものが好適なものとして挙げられる。
中でも、1価アルコールが好ましく、その中でも、炭素数にもよるが、1級または2級の1価アルコールがより好ましく、中でも1級の1価アルコールが最も好ましい。
沸点は80〜160℃であることが好ましく、90〜150℃であることがさらに好ましく、100〜135℃であることが塗布性、保存時の組成の安定性、およびPAB工程やPEB工程の加熱温度の観点から最も好ましい。
ここで1価アルコールとは、アルコール分子に含まれるヒドロキシ基の数が1個の場合を意味するものであり、2価アルコール、又は3価アルコール及びその誘導体は含まれない。
アルコール系溶剤の具体例としては、n−アミルアルコール(沸点138.0℃)、s−アミルアルコール(沸点119.3℃)、t−アミルアルコール(101.8℃)、イソアミルアルコール(沸点130.8℃)、イソブタノール(イソブチルアルコール又は2−メチル−1−プロパノールとも呼ぶ)(沸点107.9℃)、イソプロピルアルコール(沸点82.3℃)、2−エチルブタノール(沸点147℃)、ネオペンチルアルコール(沸点114℃)、n−ブタノール(沸点117.7℃)、s−ブタノール(沸点99.5℃)、t−ブタノール(沸点82.5℃)、1−プロパノール(沸点97.2℃)、n−ヘキサノール(沸点157.1℃)、2−ヘプタノール(沸点160.4℃)、3−ヘプタノール(沸点156.2℃)、2−メチル−1−ブタノール(沸点128.0℃)、2−メチル−2−ブタノール(沸点112.0℃)、4−メチル−2−ペンタノール(沸点131.8℃)等が挙げられる。特に上記(S”)成分を含有することによる効果が良好であり、本発明の効果が向上することから、イソブタノール(2−メチル−1−プロパノール)、4−メチル−2−ペンタノール、n−ブタノール等が好適である。その中でもイソブタノール、n−ブタノールが好ましく、イソブタノールが最も好ましい。
これらの(S1)成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
本発明において、(S1)成分としては、中でもイソブタノールを含んでいることが特に好ましい。
(S1)成分の含有量は、有機溶剤(S”)中、50質量%以上であることが好ましく、より好ましくは80質量%以上、最も好ましくは100質量%である。該範囲の下限値以上であることにより、ネガ型レジスト組成物を塗布した際、第一のレジストパターンがより溶解しにくくなる。
また、本発明において、(S”)成分は、(S1)成分とともに、(S1)成分以外の有機溶剤(以下、(S2)成分という。)を併用することができる。(S2)成分を併用することにより、(A”)成分等の溶解性やその他の特性を調整することができる。
(S2)成分は、例えば従来、化学増幅型レジストの溶剤として公知のものの中から任意のものを1種または2種以上適宜選択して用いることができる。
係る(S2)成分としては、上記ポジ型レジスト組成物の(S)成分についての説明において例示したものと同様のものが挙げられる。
(S”)成分全体の使用量は特に限定しないが、ネガ型レジスト組成物が、支持体上に塗布可能な濃度の液体となる量が用いられる。
[任意成分]
ネガ型レジスト組成物は、レジストパターン形状、引き置き経時安定性などを向上させるために、さらに任意の成分として、含窒素有機化合物(D)(以下、(D)成分という。)を含有することが好ましい。
この(D)成分は、既に多種多様なものが提案されているので、公知のものから任意に用いればよいが、環式アミン、脂肪族アミン、特に第2級脂肪族アミンや第3級脂肪族アミンが好ましい。ここで、脂肪族アミンとは、1つ以上の脂肪族基を有するアミンであり、該脂肪族基は炭素数が1〜12であることが好ましい。
脂肪族アミンとしては、アンモニアNHの水素原子の少なくとも1つを、炭素数12以下のアルキル基またはヒドロキシアルキル基で置換したアミン(アルキルアミンまたはアルキルアルコールアミン)が挙げられる。
その具体例としては、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン等のモノアルキルアミン;ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−n−ヘプチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジシクロヘキシルアミン等のジアルキルアミン;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デカニルアミン、トリ−n−ドデシルアミン等のトリアルキルアミン;ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ジ−n−オクタノールアミン、トリ−n−オクタノールアミン等のアルキルアルコールアミン等が挙げられる。
これらの中でも、アルキルアルコールアミン及びトリアルキルアミンが好ましく、アルキルアルコールアミンが最も好ましい。アルキルアルコールアミンの中でもトリエタノールアミンやトリイソプロパノールアミンが最も好ましい。
環式アミンとしては、たとえば、ヘテロ原子として窒素原子を含む複素環化合物が挙げられる。該複素環化合物としては、単環式のもの(脂肪族単環式アミン)であっても多環式のもの(脂肪族多環式アミン)であってもよい。
脂肪族単環式アミンとして、具体的には、ピペリジン、ピペラジン等が挙げられる。
脂肪族多環式アミンとしては、炭素数が6〜10のものが好ましく、具体的には、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、ヘキサメチレンテトラミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等が挙げられる。
これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(D)成分としては、中でもアルキルアルコールアミンを用いることが好ましく、第3級アルカノールアミンを用いることがより好ましく、トリエタノールアミンを用いることが最も好ましい。
(D)成分は、(A)成分100質量部に対して、通常0.01〜5.0質量部の範囲で用いられる。
本発明においては、(D)成分として上記のようなアミンを用いることで、良好なパターン形状が得られやすくなる。かかる理由としては明らかではないが、該アミンは、レジストパターン形成時のベーク処理後においてもレジスト膜中に残りやすいと推測される。これにより、ネガ型レジスト組成物により形成される第二のレジスト膜は、第一のレジストパターン形成後に残存するアルカリ現像液の影響を受けにくくなって、第二のレジスト膜の溶解が抑制されるため、良好なパターン形状が得られやすくなると考えられる。係るアミンは、なかでも沸点が高いものを用いることがより好ましい。
ネガ型レジスト組成物には、感度劣化の防止や、レジストパターン形状、引き置き経時安定性等の向上の目的で、任意の成分として、有機カルボン酸、ならびにリンのオキソ酸およびその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種の化合物(E)(以下、(E)成分という。)を含有させることができる。
(E)成分としては、上記ポジ型レジスト組成物の(E)成分についての説明において例示したものと同様のものが挙げられる。
(E)成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(E)成分としては、有機カルボン酸が好ましく、特にサリチル酸が好ましい。
(E)成分は、(A)成分100質量部当り0.01〜5.0質量部の割合で用いられる。
ネガ型レジスト組成物には、さらに所望により混和性のある添加剤、例えばレジスト膜の性能を改良するための付加的樹脂、塗布性を向上させるための界面活性剤、溶解抑制剤、可塑剤、安定剤、着色剤、ハレーション防止剤、染料などを適宜、添加含有させることができる。
本発明のレジストパターン形成方法は、支持体上に、ポジ型レジスト組成物を塗布して第一のレジスト膜を形成する工程(以下、膜形成工程(1)という。)と、前記第一のレジスト膜を、第一のマスクパターンを介して選択的に露光し、現像して第一のレジストパターンを形成する工程(以下、パターニング工程(1)という。)と、前記第一のレジストパターンが形成された前記支持体上に、アルコール系有機溶剤を含む有機溶剤(S”)を含有するネガ型レジスト組成物を塗布して第二のレジスト膜を形成する工程(以下、膜形成工程(2)という。)と、前記第二のレジスト膜を、第二のマスクパターンを介して選択的に露光し、現像して前記第一のレジストパターンよりも密なレジストパターンを形成する工程(以下、パターニング工程(2)という。)とを含む方法である。
以下、本発明のレジストパターン形成方法について、図1を用いて好ましい実施形態を説明する。
本実施形態においては、まず、図1(a)に示すように、支持体1上に、ポジ型レジスト組成物を塗布して第一のレジスト膜2を形成する。
次に、図1(b)に示すように、第一のレジスト膜2を選択的に露光し、現像して複数のレジストパターン3を形成する。
次に、図1(c)に示すように、複数のレジストパターン3が形成された支持体1上にネガ型レジスト組成物を塗布し、複数のレジストパターン3間の空隙を充填する第二のレジスト膜6を形成する。
次に、図1(d)に示すように、第二のレジスト膜6の、複数のレジストパターン3を形成した位置とは異なる位置を選択的に露光し、現像する。現像により、第二のレジスト膜6の未露光部が除去され、結果、複数のレジストパターン7からなるレジストパターンが支持体上に形成される。
このようにして、支持体1上に、パターニング工程(1)で形成したレジストパターン3よりも狭ピッチの密なレジストパターンが形成される。
以下、各工程について、より詳細に説明する。
[膜形成工程(1)]
支持体1としては、特に限定されず、従来公知のものを用いることができ、例えば、電子部品用の基板や、これに所定の配線パターンが形成されたもの等を例示することができる。より具体的には、シリコンウェーハ、銅、クロム、鉄、アルミニウム等の金属製の基板や、ガラス基板等が挙げられる。配線パターンの材料としては、例えば銅、アルミニウム、ニッケル、金等が使用可能である。
また、支持体1としては、上述のような基板上に、無機系および/または有機系の膜が設けられたものであってもよい。無機系の膜としては、無機反射防止膜(無機BARC)が挙げられる。有機系の膜としては、有機反射防止膜(有機BARC)や多層レジスト法における下層膜等の有機膜が挙げられる。特に、下層膜が設けられていると、基板上に、高アスペクト比のパターンを形成でき、半導体の製造等において有用であり、好ましい。
ここで、多層レジスト法とは、基板上に、少なくとも一層の有機膜(下層膜)と、少なくとも一層のレジスト膜とを設け、上層のレジスト膜に形成したレジストパターンをマスクとして下層のパターニングを行う方法であり、高アスペクト比のパターンを形成できるとされている。多層レジスト法には、基本的に、上層のレジスト膜と、下層膜との二層構造とする方法と、これらのレジスト膜と下層膜との間に一層以上の中間層(金属薄膜等)を設けた三層以上の多層構造とする方法とに分けられる。多層レジスト法によれば、下層膜により所要の厚みを確保することにより、レジスト膜を薄膜化し、高アスペクト比の微細パターン形成が可能となる。
有機膜を設ける場合、有機膜は、たとえば、有機膜を構成する樹脂成分等を有機溶剤に溶解した有機膜形成用材料を基板にスピンナー等で塗布し、好ましくは200〜300℃、好ましくは30〜300秒間、より好ましくは60〜180秒間の加熱条件でベーク処理することにより形成できる。
有機膜形成用材料について、詳しくは後述する。
有機膜の厚さは、好ましくは10〜500nm、より好ましくは50〜450nmである。この範囲内とすることにより、高アスペクト比のパターンが形成できる、基板エッチング時に充分な耐エッチング性が確保できる等の効果がある。
ポジ型レジスト組成物としては、上述したポジ型レジスト組成物のなかから適宜選択して用いることができる。
第一のレジスト膜2は、上記ポジ型レジスト組成物を支持体上に塗布することにより形成できる。上記ポジ型レジスト組成物の塗布は、スピンナー等を用いる従来公知の方法によって行うことができる。
具体的には、たとえば上記ポジ型レジスト組成物を、支持体上にスピンナー等で塗布し、80〜150℃の温度条件下、ベーク処理(プレベーク)を40〜120秒間、好ましくは60〜90秒間施し、有機溶剤を揮発させることにより第一のレジスト膜を形成できる。
レジスト膜2の厚さは、好ましくは50〜500nm、より好ましくは50〜450nmである。この範囲内とすることにより、レジストパターンを高解像度で形成できる、エッチングに対する充分な耐性が得られる等の効果がある。
[パターニング工程(1)]
パターニング工程(1)は、従来公知の方法を利用して行うことができ、たとえば、所定のパターンが形成されたマスク(マスクパターン)を介して第一のレジスト膜2を選択的に露光し、80〜150℃の温度条件下、ベーク処理(PEB(露光後加熱))を40〜120秒間、好ましくは60〜90秒間施して施し、例えば0.1〜10質量%濃度のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液でアルカリ現像すると、上記ポジ型レジスト組成物により形成された第一のレジスト膜2の露光部が除去されて第一のレジストパターン3が形成される。
露光に用いる波長は、特に限定されず、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、Fエキシマレーザー、EUV(極紫外線)、VUV(真空紫外線)、EB(電子線)、X線、軟X線などの放射線を用いて行うことができる。
このとき、第一のレジスト膜2の選択的露光は、空気や窒素等の不活性ガス中で行う通常の露光(ドライ露光)であってもよく、液浸露光により行ってもよい。
液浸露光では、上述したように、露光時に、従来は空気や窒素等の不活性ガスで満たされているレンズとウェーハ上のレジスト膜との間の部分を、空気の屈折率よりも大きい屈折率を有する溶媒(液浸媒体)で満たした状態で露光を行う。
より具体的には、液浸露光は、上記のようにして得られたレジスト膜と露光装置の最下位置のレンズ間を、空気の屈折率よりも大きい屈折率を有する溶媒(液浸媒体)で満たし、その状態で、所望のマスクパターンを介して露光(浸漬露光)することによって実施できる。
液浸媒体としては、空気の屈折率よりも大きく、かつ上記ポジ型レジスト組成物を用いて形成されるレジスト膜の有する屈折率よりも小さい屈折率を有する溶媒が好ましい。かかる溶媒の屈折率としては、前記範囲内であれば特に制限されない。
空気の屈折率よりも大きく、かつレジスト膜の屈折率よりも小さい屈折率を有する溶媒としては、例えば、水、フッ素系不活性液体、シリコン系溶剤、炭化水素系溶剤等が挙げられる。
フッ素系不活性液体の具体例としては、CHCl2、COCH、COC、C等のフッ素系化合物を主成分とする液体等が挙げられ、沸点が70〜180℃のものが好ましく、80〜160℃のものがより好ましい。フッ素系不活性液体が上記範囲の沸点を有するものであると、露光終了後に、液浸に用いた媒体の除去を、簡便な方法で行えることから好ましい。
フッ素系不活性液体としては、特に、アルキル基の水素原子が全てフッ素原子で置換されたパーフロオロアルキル化合物が好ましい。パーフロオロアルキル化合物としては、具体的には、パーフルオロアルキルエーテル化合物やパーフルオロアルキルアミン化合物を挙げることができる。
さらに、具体的には、前記パーフルオロアルキルエーテル化合物としては、パーフルオロ(2−ブチル−テトラヒドロフラン)(沸点102℃)を挙げることができ、前記パーフルオロアルキルアミン化合物としては、パーフルオロトリブチルアミン(沸点174℃)を挙げることができる。
[膜形成工程(2)]
次に、第一のレジストパターン3が形成された支持体1上に、上記ネガ型レジスト組成物を塗布し、複数のレジストパターン3間の空隙を充填する第二のレジスト膜6を形成する。
第二のレジスト膜6は、第一のレジスト膜2と同様、従来公知の方法によって形成することができる。
第二のレジスト膜6の膜厚は、少なくとも、レジストパターン3の高さと同じか、それよりも厚いことが好ましい。すなわち、支持体1を第二のレジスト膜6側から見た場合に、その表面が平坦であることが好ましい。
[パターニング工程(2)]
次に、第二のレジスト膜6の、複数のレジストパターン3を形成した位置とは異なる位置を選択的に露光し、現像する。これにより、支持体1上に、複数のレジストパターン3と、第二のレジスト膜6に新たに形成された複数のレジストパターン7とからなるレジストパターンが形成される。
ここで、本発明においては、パターニング工程(1)で形成した第一のレジストパターンと完全に一致する場合以外はすべて「第一のレジストパターンを形成した位置とは異なる位置」であり、全く重複していない場合、および一部重複している場合を含むものとする。
本発明においては、第一のレジストパターン(レジストパターン3)を形成した位置と、パターニング工程(2)で選択的に露光する位置とが全く重複しないことが好ましい。これにより、パターニング工程(1)で形成した第一のレジストパターンよりも、パターン間の間隔(ピッチ)が狭い狭ピッチのパターンが形成できる。
第一のレジストパターン(レジストパターン3)を形成した位置とは異なる位置の選択的露光は、たとえば、パターニング工程(1)で用いたマスクパターンを水平方向に移動させる、または露光機中のステージ(基板を載せている台)を水平方向に移動させて行うことができる。
このようなマスクパターンまたはステージの移動は、使用する露光装置のプログラムを調節することにより実施できる。
マスクパターンまたはステージは、1つの方向に平行移動させてもよく、回転移動させてもよい。たとえばパターンを形成する場合、パターニング工程(1)で、複数のラインが一定のピッチで配置されたラインアンドスペースのマスクパターンを用いてラインアンドスペースの疎パターンを形成した後、パターニング工程(2)で、当該マスクパターンを、ラインの方向に対して垂直方向に平行移動させ、パターニング工程(1)で形成したラインパターンとラインパターンとの中間位置にラインパターンを形成することにより、最初に形成したラインアンドスペースのピッチの約1/2のピッチで、ラインアンドスペースの複合パターンが形成される。すなわち、最初に形成した疎パターンよりも密なレジストパターンが形成される。
ここで、「疎パターン」とは、ラインアンドスペースのレジストパターンにおいて、ライン幅:スペース幅=1:2以上にスペース幅が広いラインアンドスペースパターンを意味するものとする。
上記のように、本発明においては、前記第一のレジストパターンは、ラインアンドスペースのレジストパターンであることが好ましい。これにより、狭ピッチの密なラインアンドスペースパターンを形成することができる。
具体的には、例えば、ライン幅100nm、ライン幅:スペース幅=1:3のラインアンドスペースパターン(疎パターン)を形成した後、マスクパターンを、ラインの方向に対して垂直方向に200nm平行移動させ、ライン幅100nm、ライン幅:スペース幅=1:3のラインアンドスペースパターンを形成することにより、ライン幅100nm、ライン幅:スペース幅=1:1のラインアンドスペースパターン(密なパターン)を形成することができる。
また、パターニング工程(1)で用いたマスクパターンを回転移動させたり、パターニング工程(1)で用いたマスクパターンとは異なるマスクパターン(たとえば、パターニング工程(1)においてラインアンドスペースのマスクパターン、パターニング工程(2)においてホールのマスクパターン等)を用いたりすること等により、微細な、および/または、多様なレジストパターンを形成することができる。
本発明のレジストパターン形成方法においては、上記パターニング工程(2)後、さらに、形成されたレジストパターンの表面に金属酸化物膜からなる被覆膜を形成する被覆工程を設けてもよい。これにより、レジストパターン5,5,5、レジストパターン7,7の表面が、金属酸化物膜からなる被覆膜で被覆され、エッチング耐性等が向上する。
本発明のレジストパターン形成方法においては、上記パターニング工程(2)後、さらに、上述した被覆工程、膜形成工程(2)、パターニング工程(2)の一連の操作を複数回繰り返して行ってもよい。
すなわち、形成されたレジストパターン表面に、金属酸化物膜からなる被覆膜を形成して被覆パターンを形成し、該被覆パターンが形成された前記支持体上にネガ型レジスト組成物を塗布してレジスト膜を形成し、該レジスト膜を選択的に露光し、現像して複合パターンを形成する操作を複数回行ってもよい。これにより、さらに狭ピッチのより密なパターン、複雑な形状のパターンを形成することができる。
本発明のレジストパターン形成方法においては、上記パターニング工程(2)後、形成されたレジストパターンをマスクとして用いて、支持体1のエッチングを行ってもよい。
すなわち、基板上に有機膜が設けられている場合は有機膜のエッチングを行うことができ、該有機膜に、レジストパターンに忠実なパターン(有機膜パターン)を形成でき、さらに、これらのパターン(レジストパターンおよび有機膜パターン)をマスクとして基板のエッチングを行うことができる。レジストパターンが基板上に直接形成されている場合は、そのまま、レジストパターンをマスクとして、基板のエッチングを行うことができる。このように基板をエッチングすることにより、半導体デバイス等を製造することができる。
エッチングの方法は、公知の方法が利用でき、たとえば有機膜のエッチングは、ドライエッチングが好ましい。特に、被覆膜のそれらのエッチングに対する耐性が高い点、生産効率の点から、酸素プラズマエッチング、またはCFガスもしくはCHFガスを用いたエッチングが好ましく、中でも酸素プラズマエッチングが好ましい。
基板のエッチングは、ハロゲンガスを用いたエッチングが好ましく、フッ化炭素系ガスを用いたエッチングが好ましく、特にCFガス又はCHFガスを用いたエッチングが好ましい。
(有機膜形成用材料)
上述した膜形成工程(1)に用いられる支持体1において、基板上に形成されていてもよい有機膜を形成するための有機膜形成用材料は、レジスト膜のような、電子線や光に対する感受性を必ずしも必要とするものではない。半導体素子や液晶表示素子の製造において、一般的に用いられているレジストや樹脂を用いることができる。
また、レジストパターンを用いて有機膜をエッチングすることにより、レジストパターンを有機膜へ転写し、有機膜パターンを形成できるように、有機膜形成用材料は、エッチング、特にドライエッチング可能な有機膜を形成できる材料であることが好ましい。中でも、酸素プラズマエッチング等のエッチングが可能な有機膜を形成できる材料であることが好ましい。
このような有機膜形成用材料としては、従来、有機BARCなどの有機膜を形成するために用いられている材料であってよい。例えば、ブリューワサイエンス社製のARCシリーズ、ロームアンドハース社製のARシリーズ、東京応化工業社製のSWKシリーズなどが挙げられる。
中でも、上述した様に、エッチング工程において酸素プラズマエッチングを用いる場合、有機膜を、酸素プラズマエッチングによりエッチングしやすく、かつハロゲンガス、具体的にはCFガス又はCHFガス等のフッ化炭素系ガスに対して耐性が比較的高い材料から構成すると好ましい。
また、上記有機BARCと基板との間に、ノボラック樹脂、アクリル樹脂及び可溶性ポリイミドからなる群から選択される少なくとも一種の樹脂成分を含む有機膜を形成しても良い。
これらの材料は、酸素プラズマエッチング等のエッチングを行いやすいと同時に、フッ化炭素系ガスに対する耐性が強く、本発明において好適である。すなわち一般に、基板等のエッチングはフッ化炭素系ガス等のハロゲンガスを用いて行われるので、この様な材料から有機膜を構成することにより、有機膜パターンを形成する際に酸素プラズマエッチングを用いて加工性を向上させるとともに、基板等をエッチングするフッ化炭素系ガス等のハロゲンガスを用いた後工程においては、耐エッチング性を向上させることができる。
これらの樹脂成分は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
上記の中でも、ノボラック樹脂、及び側鎖に脂環式部位又は芳香族環を有するアクリル樹脂は、安価で汎用的に用いられ、フッ化炭素系ガスを用いたドライエッチングに対する耐性に優れるので、好ましく用いられる。
ノボラック樹脂としては、ポジ型レジスト組成物に一般的に用いられているものが使用可能であるし、ノボラック樹脂を主成分として含むi線やg線用のポジ型レジストも使用可能である。
ノボラック樹脂は、例えば、フェノール性水酸基を持つ芳香族化合物(以下、単に「フェノール類」という。)とアルデヒド類とを酸触媒下で付加縮合させることにより得られる樹脂である。
フェノール類としては、例えばフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノール、p−ブチルフェノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール、p−フェニルフェノール、レゾルシノール、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、フロログリシノール、ヒドロキシジフェニル、ビスフェノールA、没食子酸、没食子酸エステル、α−ナフトール、β−ナフトール等が挙げられる。
アルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、フルフラール、ベンズアルデヒド、ニトロベンズアルデヒド、アセトアルデヒド等が挙げられる。
付加縮合反応時の触媒は、特に限定されるものではないが、例えば酸触媒では、塩酸、硝酸、硫酸、蟻酸、蓚酸、酢酸等が使用される。
ノボラック樹脂は、市販されているものを使用することもできる。
ノボラック樹脂の質量平均分子量(Mw)の下限値としては、3000以上が好ましく、5000以上がより好ましく、6000以上がより好ましく、7000以上がさらに好ましい。上限値としては、50000以下が好ましく、30000以下がより好ましく、10000以下がさらに好ましく、9000以下が最も好ましい。
Mwが3000以上であると、高温でベークしたときに昇華しにくく、装置等が汚染されにくい。また、Mwを5000以上とすることにより、フッ化炭素系ガス等に対する耐エッチング性が優れるので好ましい。
また、Mwが50000以下であると、微細な凹凸を有する基板に対する良好な埋め込み特性が優れ、特に10000以下であると、ドライエッチングしやすい傾向があり、好ましい。
ノボラック樹脂としては、特に、Mwが5000〜50000、好ましくは8000〜30000であり、かつ分子量500以下の低核体、好ましくは200以下の低核体の含有量が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法において1質量%以下、好ましくは0.8質量%以下であるノボラック樹脂が好ましい。低核体の含有量は、少ないほど好ましく、望ましくは0質量%である。
上記範囲内のMwを有するノボラック樹脂において、分子量500以下の低核体の含有量が1質量%以下であることにより、微細な凹凸を有する基板に対する埋め込み特性が良好になる。低核体の含有量が低減されていることにより埋め込み特性が良好になる理由は明らかではないが、分散度が小さくなるためと推測される。
ここで、「分子量500以下の低核体」とは、ポリスチレンを標準としてGPC法により分析した際に分子量500以下の低分子フラクションとして検出されるものである。
「分子量500以下の低核体」には、重合しなかったモノマーや、重合度の低いもの、例えば、分子量によっても異なるが、フェノール類2〜5分子がアルデヒド類と縮合したものなどが含まれる。
分子量500以下の低核体の含有量(質量%)は、このGPC法による分析結果を、横軸にフラクション番号、縦軸に濃度をとってグラフとし、全曲線下面積に対する、分子量500以下の低分子フラクションの曲線下面積の割合(%)を求めることにより測定される。
アクリル樹脂としては、ポジ型レジスト組成物に一般的に用いられているものが使用可能であり、例えば、エーテル結合を有する重合性化合物から誘導された構成単位と、カルボキシ基を有する重合性化合物から誘導された構成単位を含有するアクリル樹脂を挙げることができる。
エーテル結合を有する重合性化合物としては、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等のエーテル結合及びエステル結合を有する(メタ)アクリル酸誘導体等を例示することができる。これらの化合物は単独もしくは2種以上組み合わせて使用できる。
なお、本明細書において、(メタ)アクリレートは、アクリレートとメタクリレートの一方あるいは両方を示す。
カルボキシ基を有する重合性化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのモノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などのジカルボン酸;2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸、2−メタクリロイルオキシエチルマレイン酸、2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸、2−メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸などのカルボキシ基及びエステル結合を有する化合物等を例示することができ、好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸である。これらの化合物は単独もしくは2種以上組み合わせて使用できる。
可溶性ポリイミドとは、有機溶剤により液状にできるポリイミドである。
有機膜形成用材料には、さらに所望により混和性のある添加剤、例えば有機膜の性能を改良するための付加的樹脂、塗布性を向上させるための界面活性剤、溶解抑制剤、可塑剤、安定剤、着色剤、ハレーション防止剤などを適宜含有させることができる。
有機膜形成用材料は、上述した樹脂成分等の材料を有機溶剤に溶解させて製造することができる。有機溶剤としては、上述した化学増幅型レジスト組成物の有機溶剤についての説明において例示したものと同様のものを用いることができる。
また、レジスト膜と有機膜との間に、シリコン系材料からなるハードマスク層を用いてもよい。
上述のように、本発明によれば、高解像性のレジストパターンを形成できる新規なレジストパターン形成方法を提供することができる。
また、本発明のレジストパターン形成方法によれば、パターニング工程(1)において、ポジ型レジスト組成物により形成された第一のレジストパターンの上に、ネガ型レジスト組成物を塗布しても、当該ネガ型レジスト組成物に含まれる有機溶剤によって第一のレジストパターンが溶解し、パターン形状が悪化する等の不具合が生じるおそれがない。
従来のダブルパターニング法においては、第一のレジスト組成物を用いて形成された第一のレジストパターン上に、第二のレジスト組成物を塗布すると、後で塗布した第二のレジスト組成物の有機溶剤によって、第一のレジストパターンが溶解してしまう、いわゆるミキシングが生じる等の問題がある。しかし、本発明においては、第一のレジスト組成物としてポジ型レジスト組成物と、第二のレジスト組成物として特定の有機溶剤(すなわち、イソブタノール)を含有するネガ型レジスト組成物とを組み合わせて用いることにより、第一のレジストパターンは第二のレジスト組成物の有機溶剤に対して溶解しにくくなるため、レジストパターンを不具合なく形成することができる。
また、本発明のレジストパターン形成方法によれば、第一のレジストパターン形成の際に残存するアルカリ現像液によって、ネガ型レジスト組成物により形成される第二のレジスト膜が溶解し、パターン形状が悪化する等の不具合が生じるおそれがない。
さらに、本発明のレジストパターン形成方法によれば、同じ露光波長の光源を用いても、また、既存の露光装置や既存の化学増幅型レジスト組成物を用いても、微細なパターンを形成できる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
(ネガ型レジスト組成物の調製)
樹脂成分として下記化学式(A1−1)で表される樹脂(Mw=4200、Mw/Mn=1.43)を100質量部と、酸発生剤としてトリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネートを3.0質量部と、架橋剤としてテトラメトキシメチル化グリコールウリル MX270(製品名、三和ケミカル社製)を5.0質量部と、含窒素有機化合物としてトリエタノールアミンを0.6質量部とを、有機溶剤としてイソブタノール 質量部に溶解してネガ型レジスト組成物を調製した。
Figure 2008078220
(a1/a2=62/38(モル比)、プロメラス社製)
[実施例1]
以下の手順で、図1に示す工程と同様の工程によりレジストパターンを形成した。
すなわち、有機系反射防止膜組成物「ARC29」(商品名、ブリュワーサイエンス社製)を、スピンナーを用いて8インチシリコンウェーハ上に塗布し、ホットプレート上で205℃、60秒間焼成して乾燥させることにより、膜厚30nmの有機系反射防止膜を形成した。
該有機系反射防止膜上に、ArFレジスト組成物「TArF−P6239」(東京応化工業株式会社製)を、スピンナーを用いて塗布し、ホットプレート上で、80℃で60秒間のプレベーク(PAB)処理を行い、乾燥することにより、膜厚160nmのポジ型レジスト膜を形成した。
次いで、該ポジ型レジスト膜に対して、ArF露光装置NSR−S302(ニコン社製;NA(開口数)=0.6,2/3輪帯照明)により、ArFエキシマレーザー(193nm)を、マスクパターンを介して選択的に照射した。
そして、100℃で60秒間のPEB処理を行い、さらに23℃にて2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液で60秒間現像した。
その結果、ポジ型レジスト膜に、ライン幅75nmのラインパターンが等間隔(ピッチ300nm)に配置されたラインアンドスペースのレジストパターン(以下、パターン(1)という。)が形成された。
続いて、パターン(1)が形成された基板上に、上記で得られたネガ型レジスト組成物を、上記と同じ条件で塗布し、PAB処理を行ってネガ型レジスト膜を形成した。
次いで、該ネガ型レジスト膜を、上記と同じArF露光装置を用い、ArFエキシマレーザー(193nm)を、選択的に照射して、前記パターン(1)上のライン部に、275nmのトレンチパターンをそれぞれ形成した。
そして、上記と同じ条件で現像した。
その結果、2回目のパターニングを行った後において、パターン(1)よりも密なパターン、すなわち、スペース幅100nm/ライン幅75nmのラインアンドスペースパターンが形成された。
したがって、本発明に係る実施例においては、高解像性のレジストパターンを形成できることが確認できた。
また、2回目のパターニングを行った後においても、パターン(1)は、ネガ型レジスト組成物をその上に塗布する前の形状が、溶解することなく維持されていることが確認できた。
本発明のレジストパターン形成方法の好ましい実施態様を説明する概略工程図である。
符号の説明
1…支持体、
2…第一のレジスト膜、
3…第一のレジストパターン、
6…第二のレジスト膜、
7…第二のレジストパターン。

Claims (7)

  1. 支持体上に、ポジ型レジスト組成物を塗布して第一のレジスト膜を形成する工程と、
    前記第一のレジスト膜を、第一のマスクパターンを介して選択的に露光し、現像して第一のレジストパターンを形成する工程と、
    前記第一のレジストパターンが形成された前記支持体上に、アルコール系有機溶剤を含む有機溶剤(S”)を含有するネガ型レジスト組成物を塗布して第二のレジスト膜を形成する工程と、
    前記第二のレジスト膜を、第二のマスクパターンを介して選択的に露光し、現像して前記第一のレジストパターンよりも密なレジストパターンを形成する工程とを含むことを特徴とするレジストパターン形成方法。
  2. 前記第一のレジストパターンは、ラインアンドスペースのレジストパターンである請求項1記載のレジストパターン形成方法。
  3. 前記アルコール系有機溶剤はイソブタノールを含む請求項1又は2に記載のレジストパターン形成方法。
  4. 前記ネガ型レジスト組成物は、アルカリ可溶性樹脂成分(A”)、露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)および架橋剤成分(C)を前記有機溶剤(S”)に溶解してなる請求項1〜3のいずれか一項に記載のレジストパターン形成方法。
  5. 前記アルカリ可溶性樹脂成分(A”)は、フッ素化されたヒドロキシアルキル基を有する脂肪族環式基を主鎖に有する構成単位(a1”)と、ヒドロキシアルキル基を有する構成単位(a2”)とを含む共重合体(A1)を含む請求項4記載のレジストパターン形成方法。
  6. 前記架橋剤成分(C)は、メラミン系架橋剤、尿素系架橋剤、アルキレン尿素系架橋剤およびグリコールウリル系架橋剤からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項4又は5に記載のレジストパターン形成方法。
  7. 前記ネガ型レジスト組成物は、さらに含窒素有機化合物(D)を含有する請求項4〜6のいずれか一項に記載のレジストパターン形成方法。
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