JP4159963B2 - レジスト積層体およびパターン形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、低加速電子線を用いて露光する工程を経てレジストパターンを形成する方法に好適に用いられるレジスト積層体およびパターン形成方法に関する。
一般に、半導体製造に際しては、シリコンウェーハ等の基板上にレジスト膜を形成したレジスト積層体に選択的露光を施すことにより、該レジスト膜にレジストパターンを形成し、これをマスクとしてドライエッチングを行い、基板上にパターンを形成することが行われている。
レジストパターン形成方法の1つとして、3層レジスト法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この方法では、まず、基板上に、被膜形成用樹脂を含有する下地材を塗布し、これを加熱して成膜することにより有機膜を設け、その上にシリカ系のレジスト膜(中間層)を設けたのち、さらにその上にレジスト膜(上層)を設ける。次いで、上層に、通常のリソグラフィー技術によりレジストパターンを形成し、そのレジストパターンをマスクとして中間層にパターンを転写し、次いでパターン化された中間膜をマスクとして有機膜をエッチングし、基板上にパターン形成を行う。この方法により、高解像度で高アスペクト比のレジストパターンが形成可能である。
近年、リソグラフィー技術の進歩により、レジストパターンの微細化が急速に進んでいる。最近では、90nm以下、さらには70nm以下のコンタクトホールパターンを形成可能な解像性が求められるようになっている。
しかしながら、これまで最も量産に適し微細なパターンが可能なArFエキシマレーザーを用いたリソグラフィーにおいても上記のような微細なコンタクトホールパターンの解像性が限界といわれている。
他方、高解像性を実現するための微細加工技術として、古くから電子線描画を用いたリソグラフィーが提案されているが、描画であるためウェーハ1枚あたりのスループットが悪く、量産技術として広く普及はしていない。
しかし近年、電子線を用いた量産技術を視野におき、そのような描画の欠点を改善する試みが盛んに行われ、大別してEPL((Electron Proection Lithography:電子ビーム投影露光)と称される高加速の電子ビームステッパーを用いたリソグラフィとLEEPL(Low Energy Electron beam Projection Lithography:低加速電圧電子ビーム方式の等倍リソグラフィ)と称される低加速電子線照射により露光する方法が提案されている。
電子線による露光工程を用いた方法に好適なレジスト材料として提案されているポジ型レジスト組成物としては、一般に、ベース樹脂として、ポリヒドロキシスチレン系樹脂の水酸基の一部を酸解離性溶解抑制基で保護したものと、酸発生剤とを含有する化学増幅型のポジ型レジスト組成物が用いられている。該ベース樹脂の酸解離性溶解抑制基としては、1−エトキシエチル基に代表される鎖状エーテル基又はテトラヒドロピラニル基に代表される環状エーテル基等のいわゆるアセタール基、tert−ブチル基に代表される第3級アルキル基、tert−ブトキシカルボニル基に代表される第3級アルコキシカルボニル基等が主に用いられている(例えば、特許文献2,3参照)。
上述した近年の電子線を用いたリソグラフィーにおいて最も重要になるのは、レジスト膜の電子線透過性である。レジスト膜の電子線透過性は、レジスト材料の物性よりも、レジスト膜の膜厚等の物理的因子の影響が大きい。また、電子線照射時の加速電圧が低いほど透過性が低くなる。そのため、上記LEEPLのような加速電圧が比較的低い、例えば加速電圧2kV程度の低加速電子線を用いる場合には、レジスト膜の電子線に対する透過性を確保するために、薄膜レジストプロセスを用いる必要があると考えられる。
しかし、現在まで、低加速電子線を用いたリソグラフィーに好適なレジスト積層体およびパターン形成方法についての充分な検討はなされていない。
特開2001−51422号公報 特開平8−262721号公報 特開2002−341538号公報
本発明は、低加速電子線を用いたリソグラフィーに好適に用いられるレジスト積層体およびパターン形成方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決する本発明の第1の発明は、基板上に、ドライエッチング可能な下層有機膜と、中間層と、上層レジスト膜とが順に積層されてなるレジスト積層体であって、
前記上層レジスト膜が、アルカリ可溶性の構成単位(a1)と、酸解離性溶解抑制基を有する構成単位(a2)とを有し、酸の作用によりアルカリ可溶性が増大する樹脂成分(A’)と、露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)とを含む加速電圧2〜5kVの低加速電子線用ポジ型レジスト組成物から形成され、前記樹脂成分(A’)における前記構成単位(a1)又は(a2)の少なくとも一つが多環式基を有することを特徴とするレジスト積層体である。
また、上記課題を解決する本発明の第の発明は、レジスト積層体を形成する積層体形成工程と、前記レジスト積層体の上層レジスト膜に対して、加速電圧2〜5kVの低加速電子線による露光を行い、アルカリ現像して前記上層レジスト膜にレジストパターンを形成する工程と、該レジストパターンをマスクパターンとしてオキサイドエッチングを行うことで前記中間層にパターンの転写を行なう工程と、前記レジストパターンと前記中間層のパターンをマスクパターンとして前記下層有機膜のドライエッチングを行い、該下層有機膜に下層パターンを形成する工程とを順次施すことを特徴とするパターン形成方法である。
なお、本明細書において、「露光」には、電子線の描画やマスクを介しての照射も含まれる。
本発明によれば、低加速電子線を用いて露光する工程を経てレジストパターンを形成する方法に好適に用いられるレジスト積層体およびパターン形成方法を実現することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
≪レジスト積層体≫
本発明のレジスト積層体は、基板上に、ドライエッチング可能な下層有機膜と、中間層と、上層レジスト膜とが積層されているものであり、前記上層レジスト膜に対して低加速電子線による露光を行うレジストパターン形成方法に用いられるものであることを特徴とする。低加速電子線とは、典型的には上記LEEPLプロセスで用いられる電子線である。
{上層レジスト膜}
上層レジスト層の材料としては、電子線照射による露光工程を用いた方法に好適なレジスト材料として提案されているレジスト組成物が使用できる。
そのようなレジスト組成物としては、樹脂成分として、通常、化学増幅型レジスト用のベース樹脂として用いられている、一種又は二種以上のアルカリ可溶性樹脂又はアルカリ可溶性となり得る樹脂を用いたレジスト組成物が挙げられる。前者の場合はいわゆるネガ型、後者の場合はいわゆるポジ型のレジスト組成物である。本発明においては、ポジ型レジスト組成物が用いられる。
ネガ型レジスト組成物には、酸発生剤成分と共に架橋剤が配合される。そして、レジストパターン形成時に、露光により酸発生剤成分から酸が発生すると、かかる酸が作用し、樹脂成分と架橋剤間で架橋が起こり、アルカリ不溶性となる。前記架橋剤としては、例えば、通常は、メチロール基又はアルコキシメチル基を有するメラミン、尿素又はグリコールウリルなどのアミノ系架橋剤が用いられる。
本発明において好ましく用いられる低加速電子線用ポジ型レジスト組成物は、酸解離性溶解抑制基を有し、酸の作用によりアルカリ可溶性が増大する樹脂成分(A)(以下、(A)成分ということがある。)と、露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)(以下、(B)成分ということがある。)とを含む。
前記(A)成分においては、露光により前記(B)成分から発生した酸が作用すると、酸解離性溶解抑制基が解離し、これによって(A)成分全体がアルカリ不溶性からアルカリ可溶性に変化する。
そのため、レジストパターンの形成においてマスクパターンを介して露光すると、または露光に加えて露光後加熱(PEB)を行うと、露光部はアルカリ可溶性へ転じる一方で未露光部はアルカリ不溶性のまま変化しないので、アルカリ現像することによりポジ型のレジストパターンが形成できる。
本発明において、上層レジスト膜に用いられる低加速電子線用ポジ型レジスト組成物としては、特に、下記の低加速電子線用ポジ型レジスト組成物(I)、(II)が、高解像性、ドライエッチング耐性に優れ、膜減りが低減され、低加速電子線を用いて露光する工程を経てレジストパターンを形成する方法に好適なレジスト膜が得られることから、好ましく用いられる。
すなわち、電子線を用いたリソグラフィーにおいて最も重要になるのは、レジスト層の電子線透過性である。レジスト層の電子線透過性は、レジスト材料の物性よりも、レジスト層の膜厚等の物理的因子の影響が大きく、また、電子線照射時の加速電圧が低いほど透過性が低くなる。そのため、加速電圧が比較的低い、例えば加速電圧2kV程度の低加速電子線を用いる場合には、レジスト層の電子線に対する透過性を確保するために、薄膜レジストプロセスが用いられる。しかしながら、従来用いられているレジスト材料は、薄膜レジストプロセスに用いるには、ドライエッチング耐性が充分でなく、ドライエッチングの際に膜減りが生じてしまうという問題がある。
これに対し、本発明者らの検討によれば、レジスト膜のドライエッチング耐性や膜減りと、アルカリ現像液に対する溶解性との間には相関性があり、アルカリ現像後の残膜率が80%以上である低加速電子線用ポジ型レジスト組成物(I)を用いることにより、上記のような問題が改善された、低加速電子線を用いて露光する工程を経てレジストパターンを形成する方法に好適なレジスト膜が得られる。また、特定の構成単位を有する樹脂をベース樹脂として用いた低加速電子線用ポジ型レジスト組成物(II)によっても、上記のような問題が改善された、低加速電子線を用いて露光する工程を経てレジストパターンを形成する方法に好適なレジスト膜が得られる。
なお、本明細書において、「構成単位」とは、重合体を構成するモノマー単位を意味する。
「低加速電子線用ポジ型レジスト組成物(I)」
ポジ型レジスト組成物(I)は、上記上層レジスト膜の前記アルカリ現像後の残膜率が80%以上であるものである。残膜率が80%以上であることにより、当該低加速電子線用ポジ型レジスト組成物(I)を用いて得られるレジスト膜のドライエッチング耐性が向上し、ドライエッチング時の膜減りが低減される。そのため、低加速電子線を用いて露光する工程を経てレジストパターンを形成する方法に好適に用いることができる。
ここで、「残膜率」とは、当該低加速電子線用ポジ型レジスト組成物(I)を基板上に塗布し、プレベークにより形成されたレジスト膜の膜厚を、当該レジスト膜を23℃にて2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間現像した後の膜厚と比較し、(現像後のレジスト膜の膜厚)/(現像前のレジスト膜の膜厚)×100(%)によって求められる値である。残膜率の測定において用いられるレジスト膜のアルカリ現像前の膜厚は、通常の薄膜プロセスに用いられている範囲内、例えば50〜100nmとすることが好ましい。 アルカリ現像液に対する耐性の高い低加速電子線用ポジ型レジスト組成物(I)が、ドライエッチング耐性にも優れる理由は、明らかではないが、樹脂骨格中に嵩高い骨格がある為と推測される。
残膜率は、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上であり、100%に近いほど好ましい。
残膜率の調節は、(A)成分、(B)成分の種類や配合量、これらとともに配合される任意の成分の種類や配合量等を調節するなどの周知の方法により行うことができる。
例えば、(A)成分における酸解離性溶解抑制基の種類をアダマンチル基等の嵩高い基とする、酸解離性溶解抑制基による保護率を高める、質量平均分子量を大きくする、溶解抑制剤を配合する、酸解離性溶解抑制基ではない部位であっても、樹脂側鎖中にアダマンチル基等の嵩高い基を導入する等により、未露光部のアルカリ溶解性が高め、残膜率を高くすることができる。
低加速電子線用ポジ型レジスト組成物(I)において、(A)成分としては、残膜率が80%以下であれば、一般的にポジ型レジスト組成物に使用されている任意の樹脂が使用できるが、後述するポジ型レジスト組成物(II)において(A’)成分として用いられている重合体、例えば後述する重合体(A’1)や共重合体(A’2)等が好適に用いられる。また、(B)成分および任意に添加されるその他の成分の種類および配合量としては、以下に説明する低加速電子線用ポジ型レジスト組成物(II)と同様である。
「低加速電子線用ポジ型レジスト組成物(II)」
[(A)成分]
低加速電子線用ポジ型レジスト組成物(II)は、(A’)成分が、アルカリ可溶性の構成単位(a1)と、酸解離性溶解抑制基を有する構成単位(a2)とを有し、酸の作用によりアルカリ可溶性が増大する樹脂成分(A’)であって、前記構成単位(a1)又は(a2)の少なくとも一つが多環式基を有する重合体(以下、重合体(A’)ということがある)であることを特徴とするものである。上記多環式基を有する構成単位(a1)又は(a2)の少なくとも一つを有する重合体(A’)を用いることにより、当該低加速電子線用ポジ型レジスト組成物(II)を用いて得られるレジスト膜のドライエッチング耐性が向上し、ドライエッチング時の膜減りが低減され、高解像性のレジストパターンが得られる。そのため、低加速電子線を用いて露光する工程を経てレジストパターンを形成する方法に好適に用いることができる。
重合体(A’)を用いることによりドライエッチング耐性が向上し、ドライエッチング時の膜減りが低減される理由としては、多環式基によるドライエッチング耐性の向上と、多環式基によりレジスト膜表面の疎水性が高まり、レジスト膜表面が難溶化して膜減りが低減されていることが考えられる。
ここで、「アルカリ可溶性の構成単位」とは、当該構成単位内に水酸基、カルボキシ基等の極性基を有し、当該構成単位を誘導するモノマーが、アルカリ現像液等のアルカリに可溶性である構成単位を意味する。
構成単位(a1)としては、ヒドロキシスチレンまたはα−メチルヒドロキシスチレンから誘導される構成単位、すなわち下記一般式(I)
Figure 0004159963
[式中、Rは水素原子またはメチル基を表す。]
で表される構成単位(a11)、後述する(a12)のようなアルコール性水酸基を有する脂肪族多環式基含有(メタ)アクリル酸から誘導される構成単位、(メタ)アクリル酸から誘導される構成単位等が挙げられる。なかでも、上記構成単位(a11)と(a12)は、ドライエッチング耐性が高い、容易に入手可能で低価格である等の理由から、好ましく用いられる。
なお、「(メタ)アクリル酸」とは、メタクリル酸とアクリル酸の一方あるいは両方を意味する。
式(I)中、Rは、水素原子又はメチル基であり、水素原子であることが好ましい。Rが水素原子であると、水酸基の保護率を向上させることができ、コントラストを向上させることができる。また、現像後の溶解速度を上昇させることができる。水酸基の位置は、o−位、m−位、p−位のいずれでもよいが、容易に入手可能で低価格であることからp−位が好ましい。
構成単位(a2)としては、例えば上記構成単位(a1)において挙げた構成単位(a11)、構成単位(a12)、(メタ)アクリル酸から誘導される構成単位において、そのフェノール性水酸基、アルコール性水酸基、又はカルボキシル基の水素原子が公知又は出願人により出願中である酸解離性溶解抑制基で置換されているもの等が挙げられる。
従来公知の酸解離性溶解抑制基としては、化学増幅型のKrF用ポジ型レジスト組成物およびArF用ポジ型レジスト組成物における、酸解離性溶解抑制基として提案されているものを適宜用いることができ、例えば、tert−ブチル基、tert−アミル基、1‐メチルシクロペンチル基、1‐エチルシクロペンチル基、1‐メチルシクロヘキシル基、1‐エチルシクロヘキシル基等の鎖状又は環状の第3級アルキル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基等の環状エーテル基、1位が炭素数1〜8の鎖状、分岐状又は環状のアルコキシ基で置換された1−低級アルコキシアルキル基等を用いることができる。出願人により出願中である酸解離性溶解抑制基としては、後述する重合体(A´1)の一般式(II)で表される。
上記多環式基を有する構成単位(a1)又は(a2)の少なくとも一つを有する重合体(A’)における多環式基としては、脂肪族多環式基であっても芳香族多環式基であってもよく、炭素数10〜16の脂肪族多環式基、または炭素数10〜16の芳香族多環式炭化水素基が好ましい。これらのうち、脂肪族多環式基が、レジストパターンのラインエッジラフネスおよび断面形状の矩形性が良好になるため好ましい。
炭素数10〜16の脂肪族多環式基としては、ビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカンなどから1個又は2個の水素原子を除いた基などを例示できる。具体的には、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンなどのポリシクロアルカンから1個又は2個の水素原子を除いた基などが挙げられる。この様な多環式基は、例えば、従来のArFレジストにおいて多数提案されているものの中から適宜選択して用いることができる。これらの中でもアダマンチル基、ノルボルニル基、テトラシクロドデカニル基が工業上好ましく、特にアダマンチル基が好ましい。
脂肪族多環式基を有することにより、高い解像性が得られ、また、レジストパターンの断面形状が良好な矩形形状となる。
炭素数10〜16の芳香族多環式基としては、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、ピレンなどから1個又は2個の水素原子を除いた基などを例示できる。具体的には、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、1−ピレニル基等が挙げられ、2−ナフチル基が工業上特に好ましい。
芳香族多環式基を有することにより、感度が良好になり、スループットが速く、生産性を向上させることができる。
前記構成単位(a1)又は(a2)の少なくとも一つが多環式基を有するとは、上記した多環式基が有機化学的に結合していればよい。また、該多環式基は、さらに水酸基、カルボキシル基等の、アルカリ可溶性とする官能基やメチル基、エチル基、プロピル基などの低級アルキル基を有しても良いし、また酸解離性溶解抑制基中の一部に含まれていても良い。具体的には、後述する(a12)や(a21)の構成単位が挙げられる。
重合体(A’)中の構成単位(a1)の割合は、重合体(A’)を構成する全構成単位の50〜95モル%であることが好ましく、60〜85モル%であることがより好ましい。これにより、適度なアルカリ溶解性が得られる。
重合体(A’)中の構成単位(a2)の割合は、重合体(A’)を構成する全構成単位の5〜45モル%であることが好ましく、15〜40モル%であることがより好ましい。これにより、レジストパターンを形成する際の、レジスト膜の未露光部におけるアルカリ不溶性を充分に確保できる。
重合体(A’)の質量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算、以下同様。)は、酸解離性溶解抑制基で保護する前で2000〜30000、好ましくは4000〜20000、保護した後で3500〜33000、好ましくは5500〜23000である。該質量平均分子量を30000以下にすることによって、レジスト溶剤に対する溶解性を充分に確保でき、2000以上にすることによって、得られるレジストパターンのドライエッチング耐性が向上し、膜減りが改善される。また、質量平均分子量が大きいほど、残膜率が高くなる傾向がある。
本発明においては、さらに、重合体(A’)を含有する低加速電子線用ポジ型レジスト組成物(II)が、前記低加速電子線用ポジ型レジスト組成物(I)の条件、すなわち残膜率80%以上を満たすものであることが好ましい。
残膜率は、例えば重合体(A’)における上記多環式基の割合を高くする、重合体(A´)の質量平均分子量を大きくする等により向上させることができる。
本発明において好ましい(A’)成分としては、前記構成単位(a1)を有し、該構成単位(a1)の水酸基の水素原子の一部が酸解離性溶解抑制基により保護されており、かつ前記構成単位(a1)が多環式基を有する、または前記酸解離性溶解抑制基が多環式基を有する、若しくはこれらをともに有する重合体が挙げられる。該重合体としては、例えば下記重合体(A’1)および共重合体(A’2)が挙げられる。(A’)成分として、下記重合体(A’1)または共重合体(A’2)を用いることにより、この薄膜レジストプロセスに必要なドライエッチング耐性を確保することができるとともに、ドライエッチング時の膜減りが低減され、高解像性のレジストパターンが得られ、さらに現像後のレジストパターンにおけるパターン欠陥(現像欠陥)の発生を抑制できる。これは、薄膜化することでレジスト膜中における樹脂成分の含有量が少なくなくなるためだと考えられる。
<重合体(A’1)>
重合体(A’1)は、前記構成単位(a11)を有し、かつ該構成単位(a11)の水酸基の水素原子の一部が、下記一般式(II)
Figure 0004159963
[式中、Rは炭素数1〜5のアルキル基を表し、Rは炭素数1〜5のアルキル基または水素原子を表し、Xは脂肪族多環式基または芳香族多環式炭化水素基を表す。]
で表される酸解離性溶解抑制基により保護されている構成単位(a21)を有する重合体である。
式(II)中、Rは、炭素数1〜5の直鎖又は分岐状アルキル基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基などが挙げられる。工業的にはメチル基又はエチル基が好ましい。
は、炭素数1〜5のアルキル基または水素原子である。炭素数1〜5のアルキル基としては、上述のRの場合と同様の置換基とすることができる。これらのうち、Rとしては、工業的には水素原子が好ましい。
Xは脂肪族多環式基または芳香族多環式基であり、これにより、高い残膜率を達成できる。また、エッチング耐性の向上や膜減りの低減が達成される。
Xとしては、上記多環式基において挙げたのと同様のものが挙げられる。なかでも、脂肪族多環式基が、レジストパターンのラインエッジラフネスおよび断面形状の矩形性が良好になるため好ましい。
構成単位(a21)における酸解離性溶解抑制基として好ましいものを、以下に具体的に例示する。
Figure 0004159963
Figure 0004159963
[構成単位(a3)]
重合体(A’1)は、前記構成単位(a11)、(a21)のほかに、さらに、下記一般式(III)
Figure 0004159963
[式中、Rは水素原子またはメチル基を表す。]
で表される構成単位(a3)を有する共重合体であってもよい。
式(III)中、Rは、炭素数1〜5の直鎖又は分岐状アルキル基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基などが挙げられる。工業的にはメチル基又はエチル基が好ましい。
nは、0または1〜3の整数である。これらのうち、nは0または1であることが好ましく、特に工業上0であることが好ましい。
なお、nが1〜3である場合には、Rの置換位置はo−位、m−位、p−位のいずれでもよく、さらに、nが2または3の場合には、任意の置換位置を組み合わせることができる。
本発明において、構成単位(a3)は必須ではないが、これを含有させると、その含有量によりアルカリ溶解性をコントロールし、残膜率をコントロールすることができる。また、これによって、ラインエッジラフネスを低下させることができる、良好なアイソレートラインが得られるなどの利点がある。構成単位(a3)を用いる場合は、重合体(A’1)を構成する構成単位の合計の0.5〜25モル%とすることが好ましく、より好ましくは3〜20モル%である。構成単位(a3)が上記範囲より多いと、アルカリ溶解性が低くなり、ラインエッジラフネスが増加したり、良好なアイソレートラインが得られない傾向にある。
ポジ型レジスト組成物(II)において、重合体(A’1)としては、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
前記重合体(A’1)として2種以上の混合物を用いる場合には、前記構成単位(a11)を有し、かつ、該構成単位(a21)を有する重合体、または、前記構成単位(a11)、前記構成単位(a21)および前記構成単位(a3)を有する共重合体から選ばれる任意の2種以上を組み合わせることができる。すなわち、それらの重合体の質量平均分子量が異なるものや、各構成単位の割合の異なるものを任意に混合して用いることができる。好ましくは、前記構成単位(a11)を有し、かつ、該構成単位(a21)を有する重合体と、前記構成単位(a11)、前記構成単位(a21)および前記構成単位(a3)を有する共重合体との混合物を用いる。重合体(A’1)としてこのような混合物を用いることにより、形成されるレジストパターンの形状が良好な矩形性を有し、かつ、優れたアイソレートラインを得ることができる。
重合体(A’1)の、前記酸解離性溶解抑制基で保護される前における質量平均分子量(ポリスチレン換算、以下同様。)は、2000〜30000が好ましく、5000〜20000がさらに好ましい。該質量平均分子量を30000以下にすることによって、レジスト溶剤に対する溶解性を向上させることができ、2000以上にすることによって、得られるレジストパターンのドライエッチング耐性が向上し、膜減りが改善される。また、良好なレジストパターン形状が得られる。
また、質量平均分子量が大きいほど、残膜率が高くなる。
また、重合体(A’1)の、前記酸解離性溶解抑制基で保護される前における分散度(質量平均分子量を数平均分子量で除した値。以下同様。)としては、分散度が小さい単分散であると、解像性に優れ好ましい。具体的には、2.0以下が好ましく、さらに1.5以下が好ましい。
本発明において、重合体(A’1)を構成する全構成単位の合計に対して、前記構成単位(a11)は、50〜95モル%、好ましくは60〜85モル%であり、前記構成単位(a21)の割合は、5〜45モル%、好ましくは15〜40モル%である。
前記重合体が構成単位(a3)を有さない場合には、前記構成単位(a21)の含有割合は、全構成単位に対して、好ましくは5〜35モル%であり、より好ましくは20〜30モル%である。
前記重合体が構成単位(a3)を有する場合には、前記構成単位(a21)の含有割合は、全構成単位に対して、好ましくは5〜35モル%であり、より好ましくは10〜20モル%である。
含有割合を上記の範囲の下限値以上にすることによって、良好なコントラストが得られ、また、上記の範囲の上限値以下にすることによって、現像欠陥(ディフェクト)を防ぐ効果が得られる。
重合体(A’1)は、例えば、水酸基の水素原子が保護されていない構成単位(a11)に相当するモノマーを重合させた後、構成単位(a11)の水酸基の水素原子の一部を、周知の手法により酸解離性溶解抑制基で保護する方法により製造することができる。
または、予め水酸基の水素原子が酸解離性溶解抑制基で保護された構成単位(a21)に相当するモノマーを調製し、これを常法により重合させた後、加水分解により、酸解離性溶解抑制基で保護された水酸基の酸解離性溶解抑制基の一部を水素原子に変える方法によっても製造することができる。
<共重合体(A’2)>
共重合体(A’2)は、前記構成単位(a11)と、アルコール性水酸基を有する脂肪族多環式基含有(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位(a12)とを必須の構成単位として有し、構成単位(a11)の水酸基および構成単位(a12)のアルコール性水酸基のうちの一部の水素原子が酸解離性溶解抑制基で保護された共重合体である。
この共重合体(A’2)は、第1の構成単位(a11)および第2の構成単位(a12)のほかに、さらに、前記重合体(A’1)において述べたのと同様の構成単位(a3)を有していてもよい。
[構成単位(a12)]
構成単位(a12)は、アルコール性水酸基を有する脂肪族多環式基含有(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位である。
かかる構成単位(a12)は、構成単位(a11)よりもアルカリ現像液に対する溶解性が低いので、共重合体(A’2)は、従来のポリヒドロキシスチレンの水酸基の水素原子の一部を酸解離性溶解抑制基で保護した樹脂よりも、酸解離性溶解抑制基が脱離した状態でのアルカリ現像液に対する溶解性が低くなっている。このため、従来のポリヒドロキシスチレン系樹脂より低い保護率でもアルカリ現像液に対する十分な不溶性を得ることができ、これにより、高い残膜率を達成できる。また、エッチング耐性の向上や膜減りの低減が達成される。さらに、酸解離性溶解抑制基に起因する現像欠陥を抑えつつ高解像性を達成することができる。
すなわち共重合体(A’2)においては、構成単位(a11)に代えて、フェノール性水酸基よりもアルカリ溶解性に劣るアルコール性水酸基をベース樹脂側鎖中の一部に導入しうる構成単位(a12)を用いることにより、アルカリ現像液に対する溶解性を低下させている。また、アルコール性水酸基を有する脂肪族多環式基を含有することから、高解像性、耐ドライエッチング性に優れる。
共重合体(A’2)における構成単位(a12)は、そのような作用を有する限り、アルコール性水酸基を有する脂肪族多環式基含有(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位であれば、特に限定されない。
上記アルコール性水酸基を有する脂肪族多環式基を構成する多環式基としては、ビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカンなどから1個の水素原子を除いた基などを例示できる。具体的には、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンなどのポリシクロアルカンから1個の水素原子を除いた基などが挙げられる。この様な多環式基は、ArFレジスト等において、多数提案されているものの中から適宜選択して用いることができる。これらの中でもアダマンチル基、ノルボルニル基、テトラシクロドデカニル基が工業上好ましい。
構成単位(a12)としては、特に、下記一般式(IV)で表される、少なくとも1つのアルコール性水酸基を有するアダマンチル基含有(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位を好適に用いることができる。
下記一般式(IV)で表される構成単位(a12)の中で最も好ましいのは下記一般式(IVa)で表される構成単位である。
Figure 0004159963
(式中、Rは水素原子又はメチル基、xは1〜3の整数である。)
また、構成単位(a12)の中でも、アクリル酸エステルから誘導される構成単位は、メタクリル酸エステルから誘導される構成単位よりも、酸解離性溶解抑制基が脱離した状態でのアルカリ現像液に対する溶解性が高いので、酸解離性溶解抑制基による保護割合を高くしてコントラストを向上させることができる。したがって、構成単位(a12)としてアルコール性水酸基を有するアクリル酸エステルから誘導される構成単位を用いることが、現像欠陥を抑えつつ解像性を向上させるうえでより好ましい。構成単位(a12)のうちの80モル%以上がアルコール性水酸基を有するアクリル酸エステルから誘導される構成単位であることが好ましく、100モル%がより好ましい。
[共重合体(A’2)の酸解離性溶解抑制基]
共重合体(A’2)においては、構成単位(a11)の水酸基と構成単位(a12)のアルコール性水酸基のうちの一部の水酸基の水素原子が酸解離性溶解抑制基で保護されている必要がある。
前記酸解離性溶解抑制基としては、上記構成単位(a2)において挙げたのと同様のものが挙げられる。これらの中でも、特に、1位が炭素数1〜8の鎖状、分岐状、又は環状のアルコキシ基で置換された1−低級アルコキシアルキル基、すなわち、下記一般式(V)で表される1−低級アルコキシアルキル基が好ましい。それらの具体例としては、1−エトキシエチル基、1‐イソプロポキシエチル基のような鎖状又は分岐状アルコキシアルキル基、1‐シクロヘキシルオキシエチル基のような環状アルコキシアルキル基が挙げられ、それらの中でも特に、解像性能に優れることから、1−エトキシエチル基が好ましい。
Figure 0004159963
(式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rは炭素数1〜8の鎖状又は分岐状のアルキル基、または炭素数5〜7のシクロアルキル基を表す。)
本発明において、共重合体(A’2)における水酸基の保護割合(水酸基の水素原子が酸解離性溶解抑制基で置換される割合)は、構成単位(a11)の水酸基と構成単位(a12)のアルコール性水酸基との合計の10モル%以上35モル%以下の範囲であることが好ましく、20モル%以上30モル%以下であることがより好ましい。
水酸基の保護割合を上記範囲の上限以下とすることにより、現像後のレジストパターンのパターン欠陥(現像欠陥)を効果的に防止することができる。一方、水酸基の保護割合を上記範囲の下限以上とすることにより、エッチング耐性が向上し、膜減りが低減される。また、解像性能の劣化が抑制できる。また、水酸基の保護割合が高いほど、残膜率が高くなる。
共重合体(A’2)において、酸解離性溶解抑制基で保護されている水酸基は、構成単位(a11)の水酸基であっても、構成単位(a12)のアルコール性水酸基であってもよく、特に限定されないが、構成単位(a11)の水酸基(ヒドロキシスチレンのフェノール性水酸基)のみ、又は構成単位(a11)の水酸基および構成単位(a12)のアルコール性水酸基の両方が、酸解離性溶解抑制基で保護されていることが好ましい。また、酸解離性溶解抑制基にも依存するが、構成単位(a11)の水酸基および構成単位(a12)のアルコール性水酸基の両方が酸解離性溶解抑制基で保護されていることがより好ましい。
共重合体(A’2)において、前記酸解離性溶解抑制基で保護する前の共重合体の構成単位(a11)と前記構成単位(a12)とのモル比は95:5〜75:25の範囲内であることが好ましく、より好ましい範囲は82:18〜78:22である。
構成単位(a12)が上記の範囲より多いと、現像液に対する溶解性が不足し、他方、少ないと、構成単位(a12)を用いたことによる効果が十分に得られない。
また、共重合体(A’2)において、前記酸解離性溶解抑制基で保護する前の共重合体の構成単位(a11)と構成単位(a12)との合計が、共重合体(A’2)を構成する全構成単位の合計の90モル%以上であることが好ましい。90モル%より少ないと、解像性が劣化する傾向がある。構成単位(a11)と構成単位(a12)との合計は、より好ましくは95モル%以上であり、100モル%でもよい。
本発明において、構成単位(a3)は必須ではないが、これを含有させると、焦点深度が向上する、ドライエッチング耐性がさらに向上するなどの利点が得られる。
構成単位(a3)を有する場合、共重合体(A’2)中の構成単位(a3)の割合は、共重合体(A’2)を構成する全構成単位の合計の0.5〜10モル%であることが好ましく、より好ましくは2〜5モル%である。構成単位(a3)が上記範囲より多いと、現像液に対する溶解性が劣化する傾向にある。
共重合体(A’2)において、水酸基の水素原子の一部が酸解離性溶解抑制基で保護される前の共重合体の質量平均分子量は、2000以上8500以下であることが好ましく、より好ましくは4500以上8500以下である。該質量平均分子量が8500以下であると、得られるレジストパターンのドライエッチング耐性が向上し、膜減りが改善される。また、マイクロブリッジの発生を防止することができる。また、該質量平均分子量が2000以上であると耐熱性が良好である。また、酸解離性溶解抑制基で保護した後の共重合体の質量平均分子量は、上述の酸解離性溶解抑制基の保護割合から、8600以上20000以下であることが好ましく、より好ましくは9000以上15000以下であることが好ましい。
ここでのマイクロブリッジとは、現像欠陥の一種であり、例えばラインアンドスペースパターンにおいて、隣接するレジストパターンの表面に近い部分どうしがレジストでつながれて橋かけ状態になった欠陥をいう。マイクロブリッジは、質量平均分子量が高いほど、また露光後加熱(PEB)の温度が高いほど発生し易い。
また、共重合体(A’2)の、水酸基の水素原子の一部が酸解離性溶解抑制基で保護される前における分散度(Mw/Mn比)は、分散度が小さい単分散であると、解像性に優れ好ましい。具体的には、2.0以下、好ましくは1.7以下である。
共重合体(A’2)は、例えば、水酸基が保護されていない、構成単位(a11)に相当するモノマーと、水酸基が保護されていない、構成単位(a12)に相当するモノマーとを共重合させた後、構成単位(a11)および/または構成単位(a12)の水酸基の水素原子の一部を、周知の手法により酸解離性溶解抑制基で保護する方法により製造することができる。
または、構成単位(a11)の水酸基が予め酸解離性溶解抑制基で保護された構成単位に相当するモノマーを調製し、このモノマーと構成単位(a12)に相当するモノマーとを常法により共重合させた後、加水分解により、酸解離性溶解抑制基で保護された水酸基の一部を水酸基に変え、さらに必要であれば構成単位(a12)の水酸基を、周知の手法により酸解離性溶解抑制基で保護する方法によっても製造することができる。
低加速電子線用ポジ型レジスト組成物(II)において、(A’)成分は、前記重合体(A’1)および前記共重合体(A’2)のどちらか一方であってよく、それらの混合物であってもよい。
ポジ型レジスト組成物(II)において、(A)成分又は(A’)成分の含有量は、形成しようとするレジスト膜厚に応じて調整すればよいが、一般的には、固形分濃度にして、5〜25質量%、より好ましくは7〜20質量%である。
[(B)成分]
(B)成分としては、従来、化学増幅型ホトレジストにおける酸発生剤として公知のものの中から任意のものを適宜選択して用いることができる。
該酸発生剤のなかでもフッ素化アルキルスルホン酸イオンをアニオンとするオニウム塩やオキシムスルホネート化合物が好ましい。
オニウム塩の例としては、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−メトキシフェニル)フェニルヨードニウムトリフルオロメタンス
ルホネート、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−メトキシフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−メチルフェニル)ジフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、(p−tert−ブチルフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロブタンスルホネート、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、(4−トリフルオロメチルフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−トリフルオロメチルフェニル)ジフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリ(p−tert−ブチルフェニル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネートなどのオニウム塩などが挙げられる。
オキシムスルホネート化合物の例としては、α‐(メチルスルホニルオキシイミノ)‐フェニルアセトニトリル、α‐(メチルスルホニルオキシイミノ)‐p‐メトキシフェニルアセトニトリル、α‐(トリフルオロメチルスルホニルオキシイミノ)‐フェニルアセトニトリル、α‐(トリフルオロメチルスルホニルオキシイミノ)‐p‐メトキシフェニルアセトニトリル、α‐(エチルスルホニルオキシイミノ)‐p‐メトキシフェニルアセトニトリル、α‐(プロピルスルホニルオキシイミノ)‐p‐メチルフェニルアセトニトリル、α‐(メチルスルホニルオキシイミノ)‐p‐ブロモフェニルアセトニトリルなどが挙げられる。これらの中で、α‐(メチルスルホニルオキシイミノ)‐p‐メトキシフェニルアセトニトリルが好ましい。
(B)成分として、1種の酸発生剤を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(B)成分の使用量は、(A)成分又は(A’)成分100質量部に対し、0.5〜30質量部、好ましくは1〜10質量部とされる。0.5質量部未満ではパターン形成が十分に行われないし、30質量部を超えると均一な溶液が得られにくく、保存安定性が低下する原因となるおそれがある。
[(C)成分]
ポジ型レジスト組成物(II)は、材料を有機溶剤(C)(以下、(C)成分という)に溶解させて製造することができる。
(C)成分としては、使用する各成分を溶解し、均一な溶液とすることができるものであればよく、従来、化学増幅型レジストの溶剤として公知のものの中から任意のものを1種又は2種以上適宜選択して用いることができる。
例えば、γ-ブチロラクトン、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタノンなどのケトン類や、エチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコール、又はジプロピレングリコールモノアセテートのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル又はモノフェニルエーテルなどの多価アルコール類及びその誘導体や、ジオキサンのような環式エーテル類や、乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチルなどのエステル類などを挙げることができる。これらの有機溶剤は単独で用いてもよく、2種以上の混合溶剤として用いてもよい。
使用量は特に限定しないが、基板等に塗布可能な濃度とされる。
[(D)成分]
ポジ型レジスト組成物(II)には、レジストパターン形状、引き置き経時安定性などを向上させるために、さらに任意の(D)成分として含窒素有機化合物を配合させることができる。
この含窒素有機化合物は、既に多種多様なものが提案されているので、公知のものから任意に用いれば良いが、アミン、特に第2級脂肪族アミンや第3級脂肪族アミンが好ましい。ここで、脂肪族アミンとはアルキルまたはアルキルアルコールのアミンを言う。
(D)成分の具体例としては、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリペンチルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、ジ−n−ヘプチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、トリ−n−ドデシルアミン等のアルキルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ジ−n−オクタノールアミン、トリ−n−オクタノールアミン等のアルキルアルコールのアミンが挙げらる。これらのうち、炭素数7〜15のアルキル基を有する第2級または第3級の脂肪族アミンが好ましい。炭素数が7〜15のアルキル基を有することによって、該脂肪族アミンが、形成されたレジストパターン中で拡散しにくいため均等に分布できる。本発明において、特にトリ−n−オクチルアミンのようなアルキルアミンが好ましい。
これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらは、(A)成分100質量部に対して、通常0.01〜5.0質量部の範囲で用いられる。
[(E)成分]
また、前記(D)成分との配合による感度劣化を防ぎ、またレジストパターン形状、引き置き安定性等の向上の目的で、さらに任意の(E)成分として、有機カルボン酸又はリンのオキソ酸若しくはその誘導体を含有させることができる。なお、(D)成分と(E)成分は併用することもできるし、いずれか1種を用いることもできる。
有機カルボン酸としては、例えば、マロン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、サリチル酸などが好適である。
リンのオキソ酸若しくはその誘導体としては、リン酸、リン酸ジ‐n‐ブチルエステル、リン酸ジフェニルエステルなどのリン酸又はそれらのエステルのような誘導体、ホスホン酸、ホスホン酸ジメチルエステル、ホスホン酸‐ジ‐n‐ブチルエステル、フェニルホスホン酸、ホスホン酸ジフェニルエステル、ホスホン酸ジベンジルエステルなどのホスホン酸及びそれらのエステルのような誘導体、ホスフィン酸、フェニルホスフィン酸などのホスフィン酸及びそれらのエステルのような誘導体が挙げられ、これらの中で特にホスホン酸が好ましい。
(E)成分は、(A)成分100質量部当り0.01〜5.0質量部の割合で用いられる。
[その他の任意成分]
本発明に用いられる低加速電子線用ポジ型レジスト組成物(I)、(II)には、さらに所望により混和性のある添加剤、例えばレジスト膜の性能を改良するための付加的樹脂、塗布性を向上させるための界面活性剤、溶解抑制剤、可塑剤、安定剤、着色剤、ハレーション防止剤などを適宜、添加含有させることができる。
上層レジスト膜は、例えば、上述したレジスト組成物の溶液を、常法に従って中間層上に塗布することによって形成できる。
{中間層}
中間層の材料および形成方法に特に制限はないが、ポリマー中のシリコン含有率が5〜30%、好ましくは5〜15%程度の材料およびそれを用いた形成方法が使用可能であるが、特に、本発明の第1又は第2の発明の低加速電子線用ポジ型レジスト組成物とのマッチングが良好であることから、下記ハードマスク形成用組成物が好適に用いられる。
「ハードマスク形成用組成物」
ハードマスク形成用組成物は、アルカリ可溶性樹脂(AHM)及び光酸発生剤(BHM)を含むものであり、アルカリ可溶性樹脂(AHM)として、下記構成単位(s1)、(s2)および(s3)からなるラダー型シリコーン共重合体を用いたものである(なお、反射防止機能を有することから、反射防止膜形成用組成物と言うこともできる)。
構成単位(s1):(ヒドロキシフェニルアルキル)シルセスキオキサン単位、すなわち下記一般式(S−1)または(S−1’)で表される構成単位。
構成単位(s2):(アルコキシフェニルアルキル)シルセスキオキサン単位、すなわち下記一般式(S−2)または(S−2’)で表される構成単位。
構成単位(s3):アルキル又はフェニルシルセスキオキサン単位、すなわち下記一般式(S−3)または(S−3’)で表される構成単位。
Figure 0004159963
(式中のnは1〜3の整数である)
Figure 0004159963
(式中のRは炭素数1〜4の直鎖状又は枝分れ状低級アルキル基、nは1〜3の整数である)
Figure 0004159963
(式中のRは炭素数1〜20の直鎖状又は炭素数2〜20の枝分かれ状又は炭素数5〜20の脂環状又は単環又は多環式アルキル基又はフェニル基である)
上記一般式(S−2)および(S−2’)中のRとしては、メチル基が最も好ましい。
また、一般式(S−3)中のRとしては、炭素数1〜5の低級アルキル基、炭素数5〜6のシクロアルキル基又はフェニル基が、k値(消衰係数)を調整しやすいので好ましい。
また、上記一般式(S−1)、(S−1’)、(S−2)および(S−2’)における−OH基と−OR基は、o位、m位及びp位のいずれでもよいが、工業的にはp位が好ましい。
また、構成単位(s1)、(s2)および(s3)は、通常、上記一般式(S−1)、(S−2)および(S−3)で表わされたり、あるいは(S−1’)、(S−2’)および(S−3’)と表わされる。
このラダー型シリコーン共重合体は、質量平均分子量(ポリスチレン換算)が1500〜20000の範囲にあるものが好ましい。
これらの構成単位の含有割合は、構成単位(s1)10〜90モル%、好ましくは15〜85モル%、構成単位(s2)0〜50モル%、好ましくは10〜40モル%、構成単位(s3)1〜90モル%、好ましくは15〜85モル%の範囲内で選ばれる。
この中の構成単位(s2)はアルカリに対する溶解度を調整して膜減りを抑制し、レジストパターン断面に生じる丸味を防止するためである。これは、(ヒドロキシフェニルアルキル)シルセスキオキサン単位の出発原料である(アルコキシフェニルアルキル)シルセスキオキサン単位と同じであるから、アルコキシ基の解離度を抑制することにより簡単に導入することができるので有利である。
光酸発生剤(BHM)は、光の照射により酸を発生する化合物のことであり、これまでも一般の化学増幅型ポジ型レジスト組成物の成分として通常使用されているものであり、本ハードマスク形成用組成物においては、このようにこれまで使用されているものの中から適宜選択して用いることができる。
好ましい酸発生剤(BHM)としては、例えばジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート又はノナフルオロブタンスルホネート、ビス(4‐tert‐ブチルフェニル)ヨードニウムのトリフルオロメタンスルホネート又はノナフルオロブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート又はノナフルオロブタンスルホネート、トリ(4‐メチルフェニル)スルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート又はノナフルオロブタンスルホネートなどのオニウム塩や、ビス(p‐トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(1,1‐ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4‐ジメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタンなどのジアゾメタン系化合物を挙げることができる。これらの中で特に好ましいのは、分解点250℃以下のオニウム塩例えばトリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、ビス(p‐tert‐ブチルフェニル)ヨードニウムの7,7‐ジメチル‐ビシクロ‐[2,2,1]‐ヘプタン‐2‐オン‐1‐スルホン酸塩などである。
これらの光酸発生剤(BHM)は、単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。その含有量は、前記アルカリ可溶性樹脂(AHM)100質量部に対し、通常0.5〜20質量部、好ましくは1〜10質量部の範囲で選ばれる。この光酸発生剤が0.5質量部未満では膜を形成しにくいし、20質量部を超えると均一な溶液とならず、保存安定性が低下する。
ハードマスク形成用組成物には、上記の必須成分(アルカリ可溶性樹脂(AHM)および光酸発生剤(BHM)に加えて、必要に応じ、架橋剤(CHM)を配合することができる。本ハードマスク形成用組成物において好適に用いられる架橋剤は、ハードマスク形成用組成物を加熱又は焼成したときに(AHM)成分を架橋してハードマスク材として適切な被膜を形成しうるものであればよく、特に制限はないが、2個以上の反応性基を持つ化合物、例えばジビニルベンゼン、ジビニルスルホン酸、トリアクリルホルマール、グリオキザールや多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン、グリコールウリルのアミノ基の少なくとも2個がメチロール基又は低級アルコキシメチル基で置換されたものが好ましい。その中でも、特に下記式
Figure 0004159963
Figure 0004159963
で表される架橋剤が最も好ましい。
これらの架橋剤は、(AHM)100質量部あたり1〜10質量部の範囲で用いることができる。
次に、本発明に好適に用いられるハードマスク形成用組成物には、上記の(AHM)成分、(BHM)成分及び(CHM)成分に加え、必要に応じさらに(DHM)成分として線状ポリマーを含有させることができる。
この線状ポリマーとしては、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリアミドなどを用いることができるが、特に好ましいのはアクリル系ポリマー、特に側鎖にアダマンチル基を結合したアクリル系ポリマーである。
このような線状ポリマーとしては、例えば(d)一般式
Figure 0004159963
(式中、Rは水素原子又はメチル基、Rは低級アルキル基である)
で表わされる単位10〜60モル%、好ましくは20〜40モル%、(d)一般式
Figure 0004159963
(式中のRは水素原子又はメチル基である)
で表わされる単位30〜80モル%、好ましくは20〜50モル%、及び(d)一般式
Figure 0004159963
(式中、Rは水素原子又はメチル基である)
で表わされる単位10〜50モル%、好ましくは20〜40モル%からなる線状共重合体を挙げることができる。
上記一般式(d)中のRとしては、炭素数1〜5の低級アルキル基、特にメチル基やエチル基が工業的な面から好ましい。
この(DHM)成分の線状ポリマーは、質量平均分子量5000〜20000の範囲のものが好ましい。
この(DHM)成分は、(AHM)成分100質量部当り10〜100質量部の割合で配合される。
次に、本発明に好適に用いられるハードマスク形成用組成物には、上記した(AHM)成分、(BHM)成分及び(CHM)成分、場合により配合される(DHM)成分に加えて、さらに分散性及び塗膜均一性を付与するために慣用のイオン性又は非イオン性界面活性剤を含有させることができる。
これらの界面活性剤は、固体分合計量100質量部当り0.05〜1.0質量部の割合で添加される。
本発明に用いられるハードマスク形成用組成物は、下地材としての有機膜を有するシリコンウエーハのような基材上に慣用のスピンコーティング法により簡単に塗布し、所望のハードマスクを形成させることができる。これまでのレジストプロセスにおいては、蒸着により基材上に酸化膜を形成し、その上にレジスト膜を施すことが必要であったことを考えれば、非常に簡便化されている。
ハードマスク形成用組成物は、使用に際して適当な溶剤に溶かし、溶液として用いられる。この際用いる溶剤としては、上述した(C)成分と同様のものが使用可能である。
ハードマスク形成用組成物には、所望に応じ、さらに、相容性のある添加物、例えば増感剤、付加的樹脂、可塑剤、安定剤あるいは現像した像をより一層可視的にするための着色料などの慣用されているものを添加含有させることができる。
中間層は、例えば、上述したハードマスク形成用組成物の溶液を、常法に従って後述する下層有機膜上に塗布することによって形成できる。
{下層有機膜}
下層有機膜は、従来のドライエッチング法でエッチング可能な有機膜である。この有機膜は、露光後の現像の際に用いられるアルカリ現像液に対して不溶性であることが望ましい。このような下層有機膜を用いることにより、まず、低加速電子線を用いたリソグラフィーにより上層レジスト膜の選択的露光、アルカリ現像を行ってレジストパターンを形成し、次いで、該レジストパターンをマスクとし、例えば、ハロゲン系ガスによるオキサイドエッチング等を用いて中間層にパターンを転写した後、該中間層パターンをマスクとして下層有機膜をドライエッチングすることによって、下層有機膜に、上層レジスト膜および中間層のレジストパターンが転写される。その結果、パターンのパターン倒れを生じることなく、高アスペクト比のパターンを形成することができる。
下層有機膜を形成するための有機膜材料は、上層レジスト膜のような、電子線や光に対する感受性を必ずしも必要とするものではない。半導体素子や液晶表示素子の製造において、一般的に用いられているレジストや樹脂を用いればよい。
また、上層レジストパターンおよび中間層パターンを下層有機膜へ転写する必要があるので、下層有機膜は、酸素プラズマによるエッチングが可能な材料であることが好ましい。
このような材料としては、酸素プラズマによるエッチングを行いやすいと同時に、後工程でシリコン基板等のエッチングに用いられているフッ化炭素系ガスに対する耐性が強いことなどから、ノボラック樹脂、アクリル樹脂及び可溶性ポリイミドからなる群から選択される少なくとも一種を主成分とするものが好ましく用いられる。
これらの中でも、ノボラック樹脂、及び側鎖に脂環式部位又は芳香族環を有するアクリル樹脂は、安価で汎用的に用いられ、後工程のドライエッチング耐性に優れるので、好ましく用いられる。
ノボラック樹脂としては、ポジ型レジスト組成物に一般的に用いられているものが使用可能であるし、ノボラック樹脂を主成分として含むi線やg線用のポジレジストも使用可能である。
ノボラック樹脂は、例えば、フェノール性水酸基を持つ芳香族化合物(以下、単に「フェノール類」という。)とアルデヒド類とを酸触媒下で付加縮合させることにより得られる樹脂である。
フェノール類としては、例えばフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノール、p−ブチルフェノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール、p−フェニルフェノール、レゾルシノール、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、フロログリシノール、ヒドロキシジフェニル、ビスフェノールA、没食子酸、没食子酸エステル、α−ナフトール、β−ナフトール等が挙げられる。
またアルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、フルフラール、ベンズアルデヒド、ニトロベンズアルデヒド、アセトアルデヒド等が挙げられる。
付加縮合反応時の触媒は、特に限定されるものではないが、例えば酸触媒では、塩酸、硝酸、硫酸、蟻酸、蓚酸、酢酸等が使用される。
上記ノボラック樹脂は、質量平均分子量が3000〜10000、好ましくは6000〜9000、さらに好ましくは7000〜8000の範囲内のものが好ましい。質量平均分子量が3000未満であると、高温でベークしたときに昇華してしまうことがあり、また、質量平均分子量が10000を超えると、ドライエッチングしにくくなる傾向があり、好ましくない。
本発明において使用可能なノボラック樹脂は、市販されているものを使用することもできるが、特に質量平均分子量(Mw)が5000〜50000、好ましくは8000〜30000であり、かつ分子量500以下、好ましくは200以下の低核体の含有量が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法において1質量%以下、好ましくは0.8質量%以下であるノボラック樹脂が好ましい。低核体の含有量は、少ないほど好ましく、望ましくは0質量%である。
「分子量500以下の低核体」とは、ポリスチレンを標準としてGPC法により分析した際に分子量500以下の低分子フラクションとして検出されるものである。「分子量500以下の低核体」には、重合しなかったモノマーや、重合度の低いもの、例えば、分子量によっても異なるが、フェノール類2〜5分子がアルデヒド類と縮合したものなどが含まれる。
分子量500以下の低核体の含有量(質量%)は、このGPC法による分析結果を、横軸にフラクション番号、縦軸に濃度をとってグラフとし、全曲線下面積に対する、分子量500以下の低分子フラクションの曲線下面積の割合(%)を求めることにより測定される。
ノボラック樹脂のMwを50000以下とすることにより、微細な凹凸を有する基板に対する良好な埋め込み特性が優れ、また、Mwを5000以上とすることにより、フッ化炭素系ガス等に対するエッチング耐性が優れるので好ましい。
また、分子量500以下の低核体の含有量が1質量%以下であることにより、微細な凹凸を有する基板に対する埋め込み特性が良好になる。低核体の含有量が低減されていることにより埋め込み特性が良好になる理由は明らかではないが、分散度が小さくなるためと推測される。
アクリル樹脂としては、ポジ型レジスト組成物に一般的に用いられているものが使用可能であり、例えば、エーテル結合を有する重合性化合物から誘導された構成単位と、カルボキシル基を有する重合性化合物から誘導された構成単位を含有するアクリル樹脂を挙げることができる。
エーテル結合を有する重合性化合物としては、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等のエーテル結合及びエステル結合を有する(メタ)アクリル酸誘導体等を例示することができる。これらの化合物は単独もしくは2種以上組み合わせて使用できる。
カルボキシル基を有する重合性化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのモノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などのジカルボン酸;2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸、2−メタクリロイルオキシエチルマレイン酸、2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸、2−メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸などのカルボキシル基及びエステル結合を有する化合物等を例示することができ、好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸である。これらの化合物は単独もしくは2種以上組み合わせて使用できる。
可溶性ポリイミドとは、上述のような有機溶剤により液状にできるポリイミドである。
下層有機膜は、例えば、上述したような下地材の溶液を、常法に従って基板上に塗布することによって形成できる。
<基板>
基板としては、特に限定されず、従来公知のものを用いることができ、例えば、電子部品用の基板や、これに所定の配線パターンが形成されたものなどを例示することができる。
基板として、より具体的には、シリコンウェーハ、銅、クロム、鉄、アルミニウムなどの金属製の基板や、ガラス基板などが挙げられる。
配線パターンの材料としては、例えば銅、アルミニウム、ニッケル、金などが使用可能である。
{各層の膜厚}
本発明のレジスト積層体において、上層レジスト膜、中間層、および下層有機膜の厚さは、目的とするアスペクト比と下層有機膜のドライエッチングに要する時間を考慮したスループットのバランスから、トータルとして、好ましくは1μm以下、より好ましくは0.7μm以下、最も好ましいのは0.5μm以下である。トータルの下限値は特に限定されないが、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは0.15μm以上である。
上層レジスト膜の厚さは、好ましくは50〜150nm、より好ましくは50〜100nmである。上層レジスト膜の厚さをこの範囲内とすることにより、低加速電子線に対する充分な透過性がある。また、レジストパターンを高解像度で形成できる、ドライエッチングに対する十分な耐性が得られる等の効果がある。
中間層の厚さは、好ましくは10〜100nm、より好ましくは20〜80nmである。中間層の厚さをこの範囲内とすることにより、レジストパターンを高解像度で形成できる、ドライエッチングに対する十分な耐性が得られる等の効果がある。
下層有機膜の厚さは、好ましくは50〜500nm、より好ましくは100〜400nmである。下層有機膜の厚さをこの範囲内とすることにより、高アスペクト比のレジストパターンが形成できる、基板エッチング時に十分なエッチング耐性が確保できる等の効果がある。
なお、本発明のレジスト積層体には、上層レジスト膜や中間層、下層有機膜にレジストパターンが形成されている積層体も、形成されていない積層体も含まれる。
≪パターン形成方法≫
本発明のパターン形成方法は、前記本発明のレジスト積層体を形成する積層体形成工程と、前記レジスト積層体の上層レジスト膜に対して、低加速電子線による露光を行い、アルカリ現像して前記上層レジスト膜にレジストパターンを形成する工程と、該レジストパターンをマスクパターンとしてオキサイドエッチングを行うことで前記中間層にパターンの転写を行なう工程と、前記レジストパターンと前記中間層のパターンをマスクパターンとして前記下層有機膜のドライエッチングを行い、該下層有機膜に下層パターンを形成する工程とを順次施すことを特徴とするパターン形成方法である。
本発明のパターン形成方法は、例えば以下のようにして行うことができる。
<積層体形成工程>
まず、シリコンウェーハのような基板上に、下層有機膜を形成するためのレジスト組成物や樹脂溶液を、スピンナーなどで塗布し、好ましくは200〜300℃、30〜300秒間、好ましくは60〜180秒間の加熱条件でベーク処理し、下層有機膜を形成する。
次いで、下層有機膜上に、上述したハードマスク形成用組成物等をスピンナーなどで塗布し、70〜130℃の温度条件下、プレベークを40〜180秒間、好ましくは60〜90秒間施した後、さらに200〜250℃において60〜120秒間焼成して中間層を形成する。
次いで、上述のようにして形成された中間層上に、上記低加速電子線用ポジ型レジスト組成物(I)、(II)等のレジスト組成物の溶液をスピンナーなどで塗布し、80〜150℃の温度条件下、プレベークを40〜120秒間、好ましくは60〜90秒間施して上層レジスト膜を形成し、基板上に三層構造のレジストが積層されたレジスト積層体を得る。
<パターン形成工程>
次いで、このレジスト積層体の上層レジスト膜に対して、低加速電子線を、マスクパターンを介さずに直接照射して描画してもよいが、好ましくは、低加速電子線露光装置、例えば「LEEPL」(製品名、(株)リープル製、加速電圧2kV)により、所望のマスクパターンを介して選択的に露光する。マスクパターンを介しての露光を行うことにより、スループットが向上する、パターン間の間隔(ピッチサイズ)の小さいレジストパターンが形成できる等の利点がある。
「LEEPL」は、試料とマスクとを近接(例えば約50μm)させて、平行な低加速電子線を照射し、パターンを転写するもので、マスクとしては等倍マスクが使用される。そのため、光リソグラフィーの縮小投影露光法に用いられているマスクに比べ、製造コストが低いという利点を有する。また、近接効果の影響を受けないため、高精度のパターンを形成できる。
低加速電子線の加速電圧は、例えば2〜5kVが好ましく、最も好ましくは2kVである。
次いで、80〜150℃の温度条件下、PEB(露光後加熱)を40〜120秒間、好ましくは60〜90秒間施す。次いで、これをアルカリ現像液、例えば0.1〜10質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて現像処理する。このようにして、上層レジスト膜に、マスクパターンに忠実なレジストパターン(上層レジストパターン)を形成することができる。
次いで、このレジストパターンをマスクパターンとして用い、中間層にパターン(中間層パターン)を転写形成する。中間層パターンの形成は、上層レジストパターンをマスクとして、中間層エッチャント(中間層をエッチング可能なガス)、例えば中間層がシリコン系被膜の場合は、ハロゲン系のガスでオキサイドエッチする。なお、これらのエッチャントやエッチング条件は、公知の方法で行うことができる。
次に、レジストパターンとこの中間層のパターンをマスクパターンとして用い、下層有機層をドライエッチングすることで、マスクパターンに忠実なパターン(下層パターン)を得ることができる。
ドライエッチングの方法としては、ダウンフローエッチングやケミカルドライエッチング等の化学的エッチング;スパッタエッチングやイオンビームエッチング等の物理的エッチング;RIE(リアクティブイオンエッチング)等の化学的・物理的エッチングなどの公知の方法を用いることができる。
最も一般的なドライエッチングは、平行平板型RIEである。この方法では、まず、RIE装置のチャンバーにレジスト積層体を入れ、必要なエッチングガスを導入する。チャンバー内の、上部電極と平行に置かれたレジスト積層体のホルダーに高周波電圧を加えると、ガスがプラズマ化される。プラズマ中では正・負のイオンや電子などの電荷粒子、中性活性種などが存在している。これらのエッチング種が下部レジスト層に吸着すると、化学反応が生じ、反応生成物が表面から離脱して外部へ排気され、エッチングが進行する。
エッチングガスとしては、酸素、二酸化硫黄等があるが、酸素プラズマによるエッチングは解像度が高いこと、汎用的に用いられている等の理由で好ましく用いられる。
このようにして得られた下層パターンをマスクとして基板のエッチングを行うことで基板に微細パターンを形成することができる。上述のようにして得られるパターンは、例えば以下のようにして、半導体等の製造に用いることができる。
このときのエッチング法としてはハロゲン系ガスを用いたエッチング法を好ましく用いることができる。
上述したように、本発明のレジスト積層体は、低加速電子線を用いて露光する工程を経てパターンを形成する方法に好適に用いられる。
特に、上層レジスト膜の材料として上述のポジ型レジスト組成物(I)、(II)を用いた場合、従来のポリヒドロキシスチレン系樹脂を用いた化学増幅型のポジ型レジスト組成物に比べて、エッチング耐性に優れ、膜減りが低減されたレジスト層を形成できるため、レジスト層の薄膜化が可能であり、これによって、低加速電子線による露光工程を有するパターン形成方法に有効に用いることができる。
以下、本発明を実施例を示して詳しく説明する。
参考例
ハードマスク形成用組成物の調製方法を以下に示す。
(AHM)成分として、p‐ヒドロキシベンジルシルセスキオキサン単位72モル%とフェニルシルセスキオキサン単位28モル%からなる共重合体(質量平均分子量7000)を用い、この(AHM)成分100質量部と(BHM)成分としてビス(p‐tert‐ブチルフェニル)ヨードニウムの7,7‐ジメチル‐ビシクロ‐[2,2,1]‐ヘプタン‐2‐オン‐1‐スルホン酸塩3質量部と架橋剤としてテトラブトキシメチルグリコールウリル5質量部とを加え、さらに線状ポリマーとして下記化学式[化16]で示されるアクリレートタイプポリマー35質量部を加えたものを、プロピレングリコールモノエーテルモノアセテートとプロピレングリコールモノプロピルエーテルとの混合物(質量比6.2/93.8)300質量部に溶解して、ハードマスク形成用組成物を調製した。
Figure 0004159963
[実施例1]
まず(A’2)成分を用意した。すなわち、p−ヒドロキシスチレンと、前記一般式(IVa)において、Rがメチル基である構成単位を誘導するアダマンタノールメタアクリレートとを、酸触媒下で公知の重合方法により反応させて得られた共重合体(モル比80:20、質量平均分子量(Mw)8000、分散度(Mw/Mn)1.2)と、エチルビニルエーテルとを、酸触媒下で公知の手法により反応させて、前記共重合体の水酸基の水素原子を1−エトキシエチル基で保護した樹脂(X)を得た。
この樹脂(X)をH−NMRで分析した結果、p−ヒドロキシスチレンとアダマンタノールの合計水酸基の数に対する1−エトキシエトキシ基の数は25%であった。これより、水酸基の保護割合が25モル%であると認められた。また、樹脂(X)のMwは10000、Mw/Mnは1.2であった。
この樹脂(X)を(A’2)成分として用い、(A’2)成分100質量部と、(B)成分として、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート8質量部と、(D)成分としてトリオクチルアミン0.8質量部、および(E)成分としてサリチル酸0.32質量部を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、「PM」と記載する。)に溶解させて、固形分濃度3.5質量%の低加速電子線用ポジ型レジスト組成物を得た。
得られた低加速電子線用ポジ型レジスト組成物を、シリコンウェーハ上に、スピンナーを用いて塗布し、100℃で90秒間ソフトベーク処理することにより、膜厚70nmのポジ型レジスト層を形成した。
次いで、このレジスト層に、110℃で90秒間の露光後加熱(PEB)処理を施し、さらに23℃にて2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液で60秒間パドル現像し、その後30秒間、純水を用いて水リンスした。振り切り乾燥を行った後、100℃で60秒間加熱して乾燥させた後、ポジ型レジスト層の膜厚を測定したところ、67nmであった。この結果から、残膜率が95%であったことがわかる。
また、得られた低加速電子線用ポジ型レジスト組成物を、ヘキサメチルジシラザン処理を施した8インチシリコン基板上に膜厚70nmにて均一に塗布し100℃にて90秒ベーク処理を行って成膜した。その基板を低加速電子線露光装置LEEPL(株式会社リープル製、加速電圧2kV)にてマスク転写を行い、110℃にて90秒ベーク処理、2.38%TMAH水溶液にて60秒現像、純水にて30秒リンス、振り切り乾燥を行った後、100℃にて60秒ベーク処理を行った。この処理によって、ラインアンドスペース(L/S)パターンに関しては80nm、コンタクトホール(C/H)パターンに関しては80nmの解像が得られた。ディフェクトを、KLAテンコール社製の表面欠陥観察装置KLA2132(製品名)を用いて測定し、ウェハ内の欠陥数を評価したところ0個であった。
ついで、上記で形成した線幅80nmのL/Sパターンをマスクとして、基板にドライエッチングを施すエッチング速度試験を行った。すなわち、エッチングガスとして酸素とテトラフルオロメタンとの混合ガスを用い、エッチング速度を測定したところ、後述の比較例1において同条件で測定した場合と比べて1.2倍エッチング速度が遅く、優れたエッチング耐性を有することがわかった。
[実施例2]
実施例1において、(A’2)成分の合成に用いたアダマンタノールメタアクリレートを、前記一般式(IVa)において、Rが水素原子である構成単位を誘導するアダマンタノールアクリレートに代えた以外は実施例1と同様にして、共重合体(モル比80:20、質量平均分子量(Mw)7700、分散度(Mw/Mn)1.2)の水酸基を1−エトキシエチル基で保護した樹脂(Y)を得た。
この樹脂(Y)をH−NMRで分析した結果、p−ヒドロキシスチレンとアダマンタノールの合計水酸基の数に対する1−エトキシエトキシ基の数は30%であった。これより、水酸基の保護割合が30モル%であると認められた。また、樹脂(Y)のMwは9700、Mw/Mnは1.2であった。
次いで、樹脂(X)に代えて樹脂(Y)を用いた以外は実施例1と同様にして低加速電子線用ポジ型レジスト組成物を調製し、残膜率を測定した。その結果、残膜率は95%であった。
また、得られた低加速電子線用ポジ型レジスト組成物を用いて、実施例1と同様にしてレジストパターンを形成した。その結果、ラインアンドスペース(L/S)パターンに関しては80nm、コンタクトホール(C/H)パターンに関しては80nmの解像が得られた。ディフェクトを、KLAテンコール社製の表面欠陥観察装置 KLA2132(製品名)を用いて測定し、ウェハ内の欠陥数を評価したところ0個であった。
また、実施例1と同様にしてエッチング速度を測定したところ、後述の比較例1において同条件で測定した場合と比べて1.2倍エッチング速度が遅く、優れたエッチング耐性を有することがわかった。
[実施例3]
まず、(A’1)成分を用意した。すなわち、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)(質量平均分子量(Mw)は8000、分散度(Mw/Mn)は1.2)とアダマントキシビニルエーテルを、酸触媒下で公知の手法により反応させて、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)の水酸基の水素原子の一部を上記式(II−a)で表される酸解離性溶解抑制基で保護した樹脂(Z)を得た。
この樹脂(Z)をH−NMRで分析した結果、p−ヒドロキシスチレンの水酸基の数に対する上記式(II−a)で表される酸解離性溶解抑制基の数は30%であった。これより、水酸基の保護割合が30モル%であると認められた。また、樹脂(Z)のMwは12000、Mw/Mnは1.2であった。
次いで、この樹脂(A’1)を(A)成分として用いた以外は実施例1と同様にして低加速電子線用ポジ型レジスト組成物を調製し、残膜率を測定した。その結果、残膜率は95%であった。
また、得られた低加速電子線用ポジ型レジスト組成物を用いて、実施例1と同様にしてレジストパターンを形成した。その結果、L/Sパターンに関しては80nm、C/Hパターンに関しては80nmの解像が得られた。ディフェクトを、KLAテンコール社製の表面欠陥観察装置 KLA2132(製品名)を用いて測定し、ウェハ内の欠陥数を評価したところ0個であった。
また、実施例1と同様にしてエッチング速度を測定したところ、後述の比較例1において同条件で測定した場合と比べて1.4倍エッチング速度が遅く、優れたエッチング耐性を有することがわかった。
[実施例4]
実施例3において、(A)成分の合成に用いたポリ(p−ヒドロキシスチレン)を、p−ヒドロキシスチレンとスチレンとの共重合体(モル比85:15、質量平均分子量(Mw)は8000、分散度(Mw/Mn)は1.2)に代えた以外は実施例3と同様にして、該共重合体に含まれるp−ヒドロキシスチレン構成単位の水酸基の水素原子の一部を上記式(II−a)で表される酸解離性溶解抑制基で保護した樹脂(W)を得た。
この樹脂(W)をH−NMRで分析した結果、p−ヒドロキシスチレンの水酸基の数に対する上記式(II−a)で表される酸解離性溶解抑制基の数25%であった。これより、水酸基の保護割合が25モル%であると認められた。また、樹脂(W)のMwは10000、Mw/Mnは1.2であった。
次いで、この樹脂(A1)を(A)成分として用いた以外は実施例1と同様にして低加速電子線用ポジ型レジスト組成物を調製し、残膜率を測定した。その結果、残膜率は95%であった。
また、得られた低加速電子線用ポジ型レジスト組成物を用いて、実施例1と同様にしてレジストパターンを形成した。その結果、L/Sパターンに関しては80nm、C/Hパターンに関しては80nmの解像が得られた。ディフェクトを、KLAテンコール社製の表面欠陥観察装置 KLA2132(製品名)を用いて測定し、ウェハ内の欠陥数を評価したところ0個であった。
また、実施例1と同様にしてエッチング速度を測定したところ、後述の比較例1において同条件で測定した場合と比べて1.4倍エッチング速度が遅く、優れたエッチング耐性を有することがわかった。
[比較例1]
実施例1において、(A)成分である樹脂(X)に代えて、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)(質量平均分子量8000、分散度1.2)の水酸基の一部を1−エトキシエチル基で保護した樹脂成分(水酸基の保護割合は35モル%)を用いた以外は実施例1と同様にして、従来用いられている公知のポジ型レジスト組成物を調製し、残膜率を測定した。その結果、残膜率は75%であった。
また、得られたポジ型レジスト組成物を用いて、実施例1と同様にしてレジストパターンを形成した。その結果、L/Sパターンに関しては90nm、C/Hパターンに関しては90nmの解像が得られたものの、パターントップが丸みを帯びており、未露光部の残膜率が大きく、不良なパターンであった。
実施例1〜4のポジ型レジスト組成物を用いたレジストの膜減りは、比較例1で得られたポジ型レジスト組成物を用いたレジストの膜減りよりも小さかった。このことから、実施例1〜4のポジ型レジスト組成物を用いたレジストのエッチング耐性が良好であったことがわかる。
[実施例5〜8、比較例2]
実施例1〜4及び比較例1で得られたポジ型レジスト組成物を用い、以下の手順でレジスト積層体を製造し、該レジスト積層体を用いてレジストパターンを形成した。
まず、8インチのシリコンウェーハ上に、市販の下地材(製品名TBLC−100、東京応化工業(株)製)の溶液をスピンナーを用いて塗布し、230℃で90秒間ソフトベークすることにより、膜厚300nmの下層有機膜を形成した。
次いで、下層上に上述のハードマスク形成用組成物をスピンナーを用いて塗布し、90℃で90秒間ソフトベーク処理し、続いて250℃で90秒間のベーク処理することにより、膜厚55nmのハードマスク層(中間層)を形成した。
次いで、該中間層に対し、実施例1〜4または比較例1で得られたポジ型レジスト組成物を、スピンナーを用いて塗布し、100℃で90秒間ソフトベーク処理することにより、膜厚70nmのポジ型レジスト層(上層レジスト膜)を形成して、三層構造のレジスト層が基板上に積層されたレジスト積層体を得た。
次いで低加速電子線露光装置(「LEEPL」((株)リープル製、加速電圧2kV)を用いて、所定のマスクパターンを介して、加速電圧2kVの低加速電子線を照射したのち、110℃で90秒間の露光後加熱(PEB)処理を施し、さらに23℃にて2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間パドル現像し、その後30秒間、純水を用いて水リンスした。振り切り乾燥を行った後、100℃で60秒間加熱して乾燥させて、上層に、孔径70nmのC/Hパターンを形成した。
そして得られたレジストパターンをマスクパターンとして、中間層に対して、酸化膜(オキサイド)エッチング装置(東京応化工業社製「TCE−7811X」)を使用して、圧力300mTorr、CF/CHF/He=75/45/200(sccm)、出力1200W、処理温度Upper:25℃、Lower:20℃の条件で酸化膜(オキサイド)エッチングを行うことにより中間層にレジストパターンを転写した。次いで、このレジストパターンをと中間層パターンをマスクとして、下層に対し、平行平板型プラズマエッチング装置(東京応化工業社製、「GP2」)を使用して圧力0.4Pa、酸素と窒素の混合ガス流量20cc/min、RF出力1000W、処理温度25℃の条件でリアクティブイオンエッチングを行い、レジストパターンを形成した。
実施例5、6のC/Hパターンの断面形状は、矩形性の高い良好なものであり、線幅70nmのC/Hパターンが解像性良く形成されていた。実施例7、8のC/Hパターンの断面形状は、若干、逆テーパー状ではあったが、実用上、問題はない程度であった。このような形状になったのは、嵩高く、疎水性の高い酸解離性溶解抑制基による、レジスト表面の難溶化効果が生じたためと考えられる。
一方、比較例2のレジストパターンは、膜減りがひどく、また、C/Hパターンの断面形状は、ホールの周縁部が丸みをおびたトップランディング形状になっていた。また、線幅70nmのC/Hパターンが形成できなかった。

Claims (21)

  1. 基板上に、ドライエッチング可能な下層有機膜と、中間層と、上層レジスト膜とが順に積層されてなるレジスト積層体であって、
    前記上層レジスト膜が、アルカリ可溶性の構成単位(a1)と、酸解離性溶解抑制基を有する構成単位(a2)とを有し、酸の作用によりアルカリ可溶性が増大する樹脂成分(A’)と、露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)とを含む加速電圧2〜5kVの低加速電子線用ポジ型レジスト組成物から形成され、前記樹脂成分(A’)における前記構成単位(a1)又は(a2)の少なくとも一つが多環式基を有することを特徴とするレジスト積層体。
  2. 前記低加速電子線用ポジ型レジスト組成物において、前記樹脂成分(A’)の前記構成単位(a1)が下記一般式(I)
    Figure 0004159963
    [式中、Rは水素原子またはメチル基を表す。]
    で表される構成単位(a11)を有する請求項記載のレジスト積層体。
  3. 前記低加速電子線用ポジ型レジスト組成物において、前記樹脂成分(A’)が、前記構成単位(a11)を有し、かつ該構成単位(a11)の水酸基の水素原子の一部が、下記一般式(II)
    Figure 0004159963
    [式中、Rは炭素数1〜5のアルキル基を表し、Rは炭素数1〜5のアルキル基または水素原子を表し、Xは脂肪族多環式基または芳香族多環式炭化水素基を表す。]
    で表される酸解離性溶解抑制基により保護されている構成単位(a21)を有する重合体(A’1)である請求項記載のレジスト積層体。
  4. 前記重合体(A’1)が、さらに下記一般式(III)
    Figure 0004159963
    [式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、R は炭素数1〜5の直鎖又は分岐状アルキル基を表し、nは0または1〜3の整数を表す。]
    で表される構成単位(a3)を有する請求項記載のレジスト積層体。
  5. 前記一般式(I)中のRおよび前記一般式(III)中のRの両方が水素原子である請求項記載のレジスト積層体。
  6. 前記酸解離性溶解抑制基で保護される前の前記重合体(A’1)の質量平均分子量が、2000から30000である請求項のいずれか一項に記載のレジスト積層体。
  7. 前記重合体(A’1)における前記構成単位(a21)の割合が5〜35モル%である項のいずれか一項に記載のレジスト積層体。
  8. 前記樹脂成分(A’)が、前記構成単位(a11)と、アルコール性水酸基を有する脂肪族多環式基含有(メタ)アクリル酸から誘導される構成単位(a12)とを有し、かつ前記構成単位(a11)の水酸基および前記構成単位(a12)のアルコール性水酸基のうちの一部が酸解離性溶解抑制基により保護されている共重合体(A’2)である請求項記載のレジスト積層体。
  9. 前記酸解離性溶解抑制基で保護される前の共重合体(A’2)の質量平均分子量が2000以上8500以下である請求項記載のレジスト積層体。
  10. 前記共重合体(A’2)を構成する前記構成単位(a11)の水酸基と前記構成単位(a12)のアルコール性水酸基との合計の10〜35モル%が前記酸解離性溶解抑制基により保護されている請求項または記載のレジスト積層体。
  11. 前記酸解離性溶解抑制基で保護される前の共重合体(A’2)における、前記構成単位(a11)と前記構成単位(a12)とのモル比が95:5〜75:25である請求項10のいずれか一項に記載のレジスト積層体。
  12. 前記構成単位(a12)が、アルコール性水酸基を有するアダマンチル基含有(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位である請求項11のいずれか一項に記載のレジスト積層体。
  13. 前記構成単位(a12)が、アルコール性水酸基を有する脂肪族多環式基含有アクリル酸エステルから誘導される構成単位のみからなる請求項12のいずれか一項に記載のレジスト積層体。
  14. 前記酸解離性溶解抑制基が、1位が炭素数1〜8の鎖状、分岐状、又は環状のアルコキシ基で置換された1−低級アルコキシアルキル基である請求項13のいずれか一項に記載のレジスト積層体。
  15. 前記共重合体(A’2)が、さらに下記一般式(III)
    Figure 0004159963
    [式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは炭素数1〜5の直鎖又は分岐状アルキル基を表し、nは0または1〜3の整数を表す]
    で表される構成単位(a3)を有する請求項14のいずれか一項に記載のレジスト積層体。
  16. 前記酸解離性溶解抑制基で保護される前の前記重合体(A’1)または共重合体(A’2)の分散度が2.0以下である請求項15のいずれかに記載のレジスト積層体。
  17. 前記低加速電子線用ポジ型レジスト組成物が、さらに含窒素有機化合物(D)を含有し、かつ該(D)成分が炭素数7〜15のアルキル基を有する2級または3級の脂肪族アミンを含む、請求項1〜16のいずれか一項に記載のレジスト積層体。
  18. 請求項1〜17のいずれか1項に記載のレジスト積層体を形成する積層体形成工程と、前記レジスト積層体の上層レジスト膜に対して、加速電圧2〜5kVの低加速電子線による露光を行い、アルカリ現像して前記上層レジスト膜にレジストパターンを形成する工程と、該レジストパターンをマスクパターンとしてオキサイドエッチングを行うことで前記中間層にパターンの転写を行なう工程と、前記レジストパターンと前記中間層のパターンをマスクパターンとして前記下層有機膜のドライエッチングを行い、該下層有機膜に下層パターンを形成する工程とを順次施すことを特徴とするパターン形成方法。
  19. 前記低加速電子線による露光を、マスクパターンを介して行う請求項18記載のパターン形成方法。
  20. 前記オキサイドエッチングをハロゲン系のガスで行う請求項19に記載のパターンの形成方法。
  21. 前記ドライエッチングが、酸素プラズマを用いたエッチングである請求項19または20記載のパターン形成方法。
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