JP2008037401A - 車両用ドアの補強構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】側面衝突時におけるドアの変形をより抑制できるようにすることを目的とする。
【解決手段】車両用ドア10内に配設され、側面衝突に対して該車両用ドア10を補強するインパクトビームアッパ12及びインパクトビームロワ14(インパクトビーム)を、車両用ドア10のドアインナパネル16に沿って配設されるアッパリインフォース22及びロワリインフォース24(リインフォース)により夫々支持しており、該インパクトビーム及びリインフォースによりフレーム状の補強部が構成されている。このため、側面衝突時に車両用ドア10に入力された側突荷重を、このフレーム状の補強部で受けることができ、これによりドアインナパネル16の変形することで、車両用ドア10の変形をより抑制することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、側面衝突を考慮した車両用ドアの補強構造に関する。
側面衝突時における乗員の保護を図るために、ドア内のアウタパネル側にインパクトビームを設けた構成が開示されている(特許文献1参照)。
特開2004−507396号公報 特開2004−51034号公報
上記した従来例では、インパクトビームがドアフレームに固定されているが、側面衝突に対する対応としては未だ改善の余地がある。
本発明は、上記事実を考慮して、側面衝突時におけるドアの変形をより抑制できるようにすることを目的とする。
請求項1の発明は、車両用ドア内に配設され、側面衝突に対して該車両用ドアを補強するインパクトビームと、前記車両用ドアのドアインナパネルに沿って配設され、前記インパクトビームを支持するリインフォースと、を有することを特徴としている。
請求項1に記載の車両用ドアの補強構造では、側面衝突に対して車両用ドアを補強するインパクトビームが、ドアインナパネルに沿って配設されたリインフォースに支持されており、該インパクトビーム及びリインフォースによりフレーム状の補強部が構成されている。このため、側面衝突時に車両用ドアに入力された側突荷重を、このフレーム状の補強部で受けることができ、これにより車両用ドアの変形をより抑制することができる。
請求項2の発明は、請求項1に記載の車両用ドアの補強構造において、車体に対して前記車両用ドアを開閉自在に支持するドアヒンジを、前記リインフォースに設けたことを特徴としている。
請求項2に記載の車両用ドアの補強構造では、ドアヒンジをリインフォースに設けたので、側面衝突時にリインフォースが受けた側突荷重を、ドアヒンジから車体へ伝達することができる。即ち、側突荷重を車両用ドアから車体へ分散させることができるので、該車両用ドアの変形をより一層抑制することが可能である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の車両用ドアの補強構造において、前記車両用ドアの閉止時に該車両用ドアをロックするドアラッチを、前記リインフォースに設けたことを特徴としている。
請求項3に記載の車両用ドアの補強構造では、ドアラッチをリインフォースに設けたので、側面衝突時にリインフォースが受けた側突荷重を、ドアラッチから車体へ伝達することができる。即ち、側突荷重を車両用ドアから車体へ分散させることができるので、該車両用ドアの変形を更に抑制することが可能である。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3の何れか1項に記載の車両用ドアの補強構造において、側面衝突時に、前記リインフォースから車両用シートのシートフレームへ側突荷重を伝達できるように、前記リインフォースのうち、前記シートフレームに対応する位置に荷重伝達部材を設けたことを特徴としている。
請求項4に記載の車両用ドアの補強構造では、リインフォースのうち、車両用シートのシートフレームに対応する位置に荷重伝達部材が設けられているので、側面衝突時に車両用ドアに入力された側突荷重の一部は、リインフォースからシートフレームへ早期かつ正確に伝達される。このため、インパクトビーム及びリインフォースの変形を効率的に抑制することができ、車両用ドアの変形を抑制することが可能である。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4の何れか1項に記載の車両用ドアの補強構造において、前記インパクトビーム及び前記リインフォースは、前記車両用ドア内において車両前後方向に延びると共に車両上下方向に夫々複数組配設されており、前記車両用ドア内において、車両用シートに対応する車両前後方向位置には、前記複数のリインフォースを車両上下方向に連結する縦ビームが設けられていることを特徴としている。
請求項5に記載の車両用ドアの補強構造では、車両前後方向に延びるインパクトビーム及びリインフォースが車両用ドア内に複数組配設され、車両用シートに対応する車両前後方向位置では、複数のリインフォースが縦ビームにより車両上下方向に連結されている。このため、車両用シートに対応する車両前後方向位置では、側面衝突時の車両用ドアの変形がより一層抑制される。
請求項6の発明は、請求項5に記載の車両用ドアの補強構造において、前記縦ビームの上部は、前記車両用ドア内のベルトラインリインフォースに連結されていることを特徴としている。
請求項6に記載の車両用ドアの補強構造では、縦ビームの上部が車両用ドア内のベルトラインリインフォースに連結されているので、側面衝突時に縦ビームに伝達された側突荷重をベルトラインリインフォースに伝達することができる。側突荷重を高強度部であるベルトラインリインフォースに伝達することで、側面衝突時の車両用ドアの変形を更に抑制することが可能である。
以上説明したように、本発明に係る請求項1に記載の車両用ドアの補強構造によれば、側面衝突時におけるドアの変形をより抑制することができる、という優れた効果が得られる。
請求項2に記載の車両用ドアの補強構造によれば、側突荷重を車両用ドアのドアヒンジから車体へ分散させて、該車両用ドアの変形をより一層抑制することができる、という優れた効果が得られる。
請求項3に記載の車両用ドアの補強構造によれば、側突荷重を車両用ドアのドアラッチから車体へ分散させて、該車両用ドアの変形をより一層抑制することができる、という優れた効果が得られる。
請求項4に記載の車両用ドアの補強構造によれば、インパクトビーム及びリインフォースの変形を効率的に抑制して車両用ドアの変形を抑制することができる、という優れた効果が得られる。
請求項5に記載の車両用ドアの補強構造によれば、車両用シートに対応する車両前後方向位置で、側面衝突時の車両用ドアの変形がより一層抑制される、という優れた効果が得られる。
請求項6に記載の車両用ドアの補強構造によれば、側突荷重を高強度部であるベルトラインリインフォースに伝達することで、側面衝突時の車両用ドアの変形を更に抑制することができる、という優れた効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
[第1実施形態]
図1において、本実施の形態に係る車両用ドアの補強構造S1は、側面衝突を考慮した車両用ドア10の補強構造に係り、インパクトビームの一例たるインパクトビームアッパ12及びインパクトビームロワ14と、リインフォースの一例たるアッパリインフォース22及びロワリインフォース24とを有している。
図2に示されるように、車両用ドア10は、車幅方向内側に位置するドアインナパネル16と、車幅方向外側に位置するドアアウタパネル18とを接合して構成された、例えばフロントドアである。図1,図2に示されるように、ドアインナパネル16の上縁は、車両前後方向に延びるベルトラインリインフォース20により補強されている。また図2に示されるように、ドアインナパネル16には、例えば作業孔16Aが設けられている。ドアインナパネル16の車室側面は、例えばアームレスト26を有するドアトリム28により覆われている。車両用ドア10におけるドアインナパネル16とドアアウタパネル18との間には、窓ガラス30が車両上下方向に出入り可能に構成されている。
車両用ドアの補強構造S1では、インパクトビームアッパ12及びアッパリインフォース22と、インパクトビームロワ14及びロワリインフォース24とにより、車両平面視で例えば略矩形状となるフレーム状の補強部が夫々構成されており(図3参照)、これにより車両用ドア10が補強されている。
インパクトビームアッパ12は、側面衝突に対して車両用ドア10の上部を補強する補強部材であって、例えば高張力鋼板からなる帯金をプレス加工することで丸パイプ状に形成されると共に、例えば高周波焼入れによる熱処理(例えば、焼入れ及び焼戻し)がなされている。なお、インパクトビームアッパ12の材料として、熱処理を行わなくても十分な強度を有する鉄鋼材料を用いる場合等には、熱処理を行わなくてもよい。
アッパリインフォース22は、車両用ドア10のドアインナパネルに沿って車両前後方向に配設され、インパクトビームアッパ12を支持する、例えば車幅方向外側に向かって凸形状を有する断面ハット形の補強部材であって、フランジ22A(図1)においてドアインナパネル16に接合されている。アッパリインフォース22の前端及び後端には、インパクトビームアッパ12の前端及び後端が夫々固着される支持部22F,22Rが設けられている。
具体的には、図3に示されるように、支持部22Fは、例えばアッパリインフォース22の前端を車幅方向外側に折り返して構成されており、該支持部22Fには車幅方向外側からインパクトビームアッパ12の前端部が固着されている。また支持部22Rは、例えばアッパリインフォース22の後端を車幅方向外側に折り曲げて構成されており、該支持部22Rにインパクトビームアッパ12の後端部が車幅方向外側から固着されている。このため、図2に示されるように、支持部22F,22Rは、インパクトビームアッパ12の丸パイプ形状に適合した、車幅方向内側に凹となる形状を夫々有している。アッパリインフォース22に対するインパクトビームアッパ12の固着手段としては、例えば溶接、接着、又はねじによる締結等が用いられる。図5に示されるように、支持部22Rの上下には、ドアインナパネル16(図3参照)への固着部位となるフランジ22Sが夫々設けられている。
図3に示されるように、アッパリインフォース22の前端には、車体に対して車両用ドア10を開閉自在に支持するドアヒンジ32が、ドアインナパネル16を挟んで固定されている。具体的には、図4に示されるように、アッパリインフォース22の前端のフランジ22Bには、ドアヒンジ32の可動部32A(図3)を固定するためのナット34が夫々固着されている。フランジ22Bにおけるナット34に対応する位置には、該ナット34に締結されるボルト(図示せず)を通すための貫通孔22Cが夫々形成されている。図3において、ドアヒンジ32の固定部32Bは、例えばAピラー50に固定されている。
図3に示されるように、アッパリインフォース22の後部の縦壁部22Dには、車両用ドア10の閉止時に該車両用ドア10をロックするドアラッチ36が設けられている。具体的には、ドアインナパネル16に接合されるフランジ22Aの後端から支持部22Rに至る部分に、略車両後方を向いた縦壁部22Dが設けられており、図5に示されるように、該縦壁部22Dに、例えばボルト38を用いてドアラッチ36が固定されている。なお図5では、ドアインナパネル16の図示を省略している(図3参照)。
ドアラッチ36は、本体部40内において回動可能に支持された支持軸42に、ラッチ44を固定して構成され、図3において、車両用ドア10が閉止状態のときには、例えばBピラー48に設けられたストライカ46にラッチ44が係合し(図5も参照)、図示しないドアハンドルの操作等、車両用ドア10のロック解除のための操作が行われたときには、ラッチ44が揺動することでストライカ46との係合が解除されて、車両用ドア10のロックが解除されるようになっている。
図1に示されるように、インパクトビームロワ14は、側面衝突に対して車両用ドア10の下部を補強する、インパクトビームアッパ12と同様の補強部材であって、図2に示されるように、ロワリインフォース24に支持されて、車両用ドア10の下部、例えば車両用シート52のシートフレーム54に対応する高さ位置に配設されている。
ロワリインフォース24は、車両用ドア10のドアインナパネルに沿って車両前後方向に配設され、インパクトビームロワ14を支持する、例えば車幅方向外側に向かって凸形状を有する断面ハット形の補強部材であって、フランジ24A(図1)においてドアインナパネル16に接合されている。ロワリインフォース24の前端及び後端には、インパクトビームロワ14の前端及び後端が夫々固着される支持部24F,24Rが設けられている。該支持部24F,24Rの構成は、アッパリインフォース22の支持部22F,22Rと夫々同様である。ロワリインフォース24に対するインパクトビームロワ14の固着手段も、インパクトビームアッパ12の場合と同様に、例えば溶接、接着、又はねじによる締結等が用いられる。なお、図1に示されるように、ロワリインフォース24の支持部24Rに支持されるインパクトビームロワ14の後端は、Bピラー48と車幅方向に重なる位置に配置されることが望ましい。
図1に示されるように、アッパリインフォース22と同様に、ロワリインフォース24の前端には、車体に対して車両用ドア10を開閉自在に支持するドアヒンジ32が、ドアインナパネル16を挟んで固定されている。該ドアヒンジ32周りの構成は、アッパリインフォース22と同様である。
図2に示されるように、側面衝突時にロワリインフォース24から車両用シート52のシートフレーム54へ側突荷重を伝達できるように、ロワリインフォース24のうち、シートフレーム54に対応する位置に、荷重伝達部材56,58が設けられている。具体的には、図3に示されるように、荷重伝達部材56は、シートフレーム54に車幅方向に配設されたシートパイプ66と車幅方向に対向するように、ドアインナパネル16におけるロワリインフォース24の接合部位の車室内側面から車室内側に突出して設けられ、フランジ部56Aにおいてドアインナパネル16に接合されている。この荷重伝達部材56は、通常時はドアトリム28により覆われている。一方荷重伝達部材58は、荷重伝達部材56と車幅方向に重なる位置において、インパクトビームロワ14とロワリインフォース24との間の空隙Dを埋めるように設けられている。
図1に示されるように、車両側面視における荷重伝達部材56の位置は、例えば乗員60の腰部62における所定の目標点64に対応して設定されている。即ち図3に示されるシートパイプ66の車両前後方向位置は、図1に示される目標点64に対応して設定されている。乗員60の体格に応じて、車両用シート52を車両前後方向にスライド可能に構成されている場合には、該スライドに伴い目標点64の位置も変化するので、車両用シート52のスライド範囲に対応して、荷重伝達部材56,58を車両前後方向に更に長く構成してもよい。
(作用)
本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。車両用ドアの補強構造S1では、側面衝突に対して車両用ドア10を補強するインパクトビームアッパ12がドアインナパネル16に沿って配設されたアッパリインフォース22支持されると共に、インパクトビームロワ14がロワリインフォース24に支持されており、該インパクトビームアッパ12及びアッパリインフォース22と、インパクトビームロワ14及びロワリインフォース24によりフレーム状の補強部が夫々構成されている。このため、側面衝突時に車両用ドア10に入力された側突荷重を、このフレーム状の補強部で受けることができ、これにより車両用ドア10の変形をより抑制することができる。
具体的には、図6に示されるように、相手車両70が車両用ドアの補強構造S1を有する車両側部に側面衝突し、主として該車両用ドア10の下部に側突荷重Fが入力されると、まず該側突荷重Fによりドアアウタパネル18が変形して、該ドアアウタパネル18がインパクトビームアッパ12及びインパクトビームロワ14に当接する。しかしながら、ドアインナパネル16は、インパクトビームアッパ12及びアッパリインフォース22からなるフレーム状の補強部と、インパクトビームロワ14及びロワリインフォース24からなるフレーム状の補強部により補強されているので、側突荷重Fを広い範囲の張力として受けることができ、これにより車両用ドア10の変形を抑制することが可能である。ドアインナパネル16に作業孔16Aが設けられていても、アッパリインフォース22及びロワリインフォース24により該ドアインナパネル16の変形を抑制することが可能である。
これに加えて、車両用ドアの補強構造S1では、車両用シート52のシートフレーム54に対応する位置に荷重伝達部材56が設けられているので、側突荷重Fの入力により車両用ドア10が車室内側へ移動すると、荷重伝達部材56がドアトリム28を介してシートフレーム54に当接する。このとき、側突荷重Fの一部である荷重F1は、インパクトビームロワ14から荷重伝達部材58、ロワリインフォース24、ドアインナパネル16、荷重伝達部材56及びドアトリム28を順に伝わって、シートフレーム54に伝達され、更にシートパイプ66に伝達されて車幅方向に分散されて行く。このため、インパクトビームロワ14の変形を抑制してドアインナパネル16の張力を更に効率よく活用することができ、これによって車両用ドア10の変形を更に抑制することが可能である。更に荷重F1を、ロワリインフォース24からシートパイプ66へ早期かつ正確に伝達することができる。
一方、図7において、インパクトビームアッパ12側では、ドアヒンジ32からAピラー50への荷重伝達と、ドアラッチ36からBピラー48への荷重伝達が夫々行われる。具体的には、インパクトビームアッパ12を支持しているアッパリインフォース22において、前端のフランジ22Bにはドアヒンジ32の可動部32Aが固定され、該ドアヒンジ32の固定部32BはAピラー50に固定されているので、インパクトビームアッパ12に入力された側突荷重Fの一部である荷重F2は、該アッパリインフォース22からドアヒンジ32を介してAピラー50に伝達される。ドアヒンジ32を介した荷重F2の伝達は、ロワリインフォース24側でも同様に行われる。
またアッパリインフォース22の後部の縦壁部22Dには、ドアラッチ36が設けられているので、インパクトビームアッパ12に入力された側突荷重Fの一部である荷重F3は、該アッパリインフォース22からドアラッチ36、及び該ドアラッチ36が係合しているストライカ46を介してBピラー48に伝達される。
なお車両用ドア10の車室内側への移動によりドアインナパネル16がAピラー50に接触して干渉することで、荷重F2を、アッパリインフォース22及びロワリインフォース24からドアインナパネル16を介してAピラー50に伝達することが可能であり、またドアインナパネル16がBピラー48に接触して干渉することで、荷重F3を、アッパリインフォース22及びロワリインフォース24からドアインナパネル16を介してBピラー48に伝達することが可能である。
このように、車両用ドアの補強構造S1では、アッパリインフォース22及びロワリインフォース24によりドアインナパネル16を補強することで、側面衝突時に車両用ドア10からAピラー50やBピラー48へ伝達される荷重F2,F3を増大させることができ、これによって側突荷重Fを車両用ドア10から車体へ効率的に分散させることができる。このため、車両用ドア10の変形をより一層抑制することが可能である。インパクトビームアッパ12及びアッパリインフォース22により、またインパクトビームロワ14及びロワリインフォース24により、フレーム状の補強部を構成しているので、重量増を抑制しつつ、側面衝突に対する車両用ドア10の強度を向上させることができる。
なお、図3に示されるように、インパクトビームアッパ12とアッパリインフォース22の間には、空隙Dが形成されているので、該空隙Dに窓ガラス30(図2)を通すようにすることで、該窓ガラス30を開閉可能とすることができる。図6に示されるように、荷重伝達部材58はインパクトビームロワ14側に設けられているので、窓ガラス30の開閉の際に干渉することはない。
[第2実施形態]
図8において、本実施の形態に係る車両用ドアの補強構造S2では、第1実施形態の構成に加えて、車両用ドア10内において、車両用シート52に対応する車両前後方向位置に、アッパリインフォース22及びロワリインフォース24を車両上下方向に連結する縦ビーム68が設けられている。具体的には、縦ビーム68は、例えばインパクトビームアッパ12と同様に、側面衝突に対して車両用ドア10を補強する補強部材であって、例えば高張力鋼板からなる帯金をプレス加工することで丸パイプ状に形成されると共に、例えば高周波焼入れによる熱処理(例えば、焼入れ及び焼戻し)がなされている。なお縦ビーム68は、丸パイプ状のものに限られず、角パイプ状のものや断面ハット形の部材等、どのような断面形状のものでもよい。
図9に示されるように、縦ビーム68は、アッパリインフォース22,ロワリインフォース24の車幅方向外側に夫々連結されると共に、上部がベルトラインリインフォース20まで延設され、窓ガラス30と干渉しないように該ベルトラインリインフォース20に連結されている。連結手段としては、例えば溶接、接着又はねじによる締結が用いられる。
図8に示されるように、縦ビーム68の車両前後方向位置は、車両用シート52に対応する位置、即ち車両用シート52と車幅方向に重なる位置であるが、荷重伝達部材56と同様に、例えば乗員60の腰部62における所定の目標点64の近傍に配置することが望ましい。縦ビーム68の本数は、1本には限られず、複数本設けるようにしてもよい。また縦ビーム68の長手方向は、車両上下方向に限られず、車両前方又は後方に傾斜していてもよい。更に、図9においては、縦ビーム68がドアインナパネル16の車幅方向外側に配設されているが、該ドアインナパネル16の車幅方向内側に配設してもよい。
他の部分については、第1実施形態と同様であるので、同一の部分には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。
(作用)
本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。車両用ドアの補強構造S2では、車両用ドア10内において、車両用シート52に対応する車両前後方向位置に、アッパリインフォース22及びロワリインフォース24を車両上下方向に連結する縦ビーム68が設けられているので、側面衝突時に、車両用シート52に対応する車両前後方向位置での車両用ドア10の変形を、より一層抑制することが可能である。
具体的には、図10に示されるように、相手車両70が車両用ドアの補強構造S2を有する車両側部に側面衝突し、主として該車両用ドア10の下部に側突荷重Fが入力されると、まず該側突荷重Fによりドアアウタパネル18が変形して、該ドアアウタパネル18がインパクトビームアッパ12及びインパクトビームロワ14に当接する。しかしながら、ドアインナパネル16は、インパクトビームアッパ12及びアッパリインフォース22からなるフレーム状の補強部と、インパクトビームロワ14及びロワリインフォース24からなるフレーム状の補強部と、縦ビーム68とにより補強されているので、側突荷重Fを広い範囲の張力として受けることができ、これにより車両用ドア10の変形を抑制することが可能である。縦ビーム68を車両用シート52に対応した車両前後方向位置に設けることで、特に該車両用シート52付近における車両用ドア10の変形を抑制することが可能である。
特に車両用ドアの補強構造S2では、縦ビーム68の上部が車両用ドア10内のベルトラインリインフォース20に連結されているので、側面衝突時に縦ビーム68に伝達された側突荷重Fを高強度部であるベルトラインリインフォース20に伝達することができ、これによって側面衝突時の車両用ドア10の変形を更に抑制することが可能である。また縦ビーム68を設けることで、相手車両70がバンパ位置の高い車両の場合でも、車両用ドア10の中央部が車室内側へ侵入することを抑制可能である。なお、図9においては、縦ビーム68がドアインナパネル16の車幅方向外側に配設されているが、ドアインナパネル16の車幅方向内側に配設した場合にも、車両用ドア10における同様の変形抑制効果を得ることが可能である。
荷重伝達部材56,58を用いることで、車両用ドア10の変形を抑制すると共に、荷重F1をロワリインフォース24からシートパイプ66に対して早期かつ正確に伝達する点は、第1実施形態と同様である。また図8において、ドアヒンジ32及びドアラッチ36を介して車体へ側突荷重F(図10)を車体側へ分散させる点についても、第1実施形態と同様である。
なお上記各実施形態では、車両用ドア10を、ドアヒンジ32を用いて開閉可能なフロントドアとして説明したが、これに限られず、例えばスライド式のドアやリヤドアにも本補強構造を適用することが可能である。また車両用ドア10を補強するインパクトビーム及びリインフォースとして、インパクトビームアッパ12及びアッパリインフォース22と、インパクトビームロワ14及びロワリインフォース24の2組を設けることとしたが、これに限られず、例えば3組以上設けてもよいし、またインパクトビームロワ14及びロワリインフォース24の1組だけを用いてもよい。
アッパリインフォース22におけるインパクトビームアッパ12の支持状態、及びロワリインフォース24におけるインパクトビームロワ14の支持状態は、図示の構成に限られない。
図1から図7は、第1実施形態に係り、図1は車両用ドアの補強構造を車室内側から見た状態を示す側面図である。 車両用ドアの補強構造を示す図1における2−2矢視断面図と、相手車両を示す断面図である。 車両用ドアの補強構造を示す図1における3−3矢視断面図と、相手車両を示す断面図である。 インパクトビームアッパ及びアッパリインフォースを示す拡大斜視図である。 アッパリインフォース22の後部において、ドアラッチがストライカに係合している状態を示す拡大斜視図である。 図2の状態において、相手車両が側面衝突した際の側突荷重の伝達状態を示す断面図である。 図3の状態において、相手車両が側面衝突した際の側突荷重の伝達状態を示す断面図である。 図8から図10は、第2実施形態に係り、図8は車両用ドアの補強構造を車室内側から見た状態を示す側面図である。 車両用ドアの補強構造を示す図8における9−9矢視断面図と、相手車両を示す断面図である。 図9の状態において、相手車両が側面衝突した際の側突荷重の伝達状態を示す断面図である。
符号の説明
10 車両用ドア
12 インパクトビームアッパ(インパクトビーム)
14 インパクトビームロワ(インパクトビーム)
16 ドアインナパネル
20 ベルトラインリインフォース
22 アッパリインフォース(リインフォース)
24 ロワリインフォース(リインフォース)
32 ドアヒンジ
36 ドアラッチ
52 車両用シート
54 シートフレーム
56 荷重伝達部材
58 荷重伝達部材
68 縦ビーム
F 側突荷重
S1 車両用ドアの補強構造
S2 車両用ドアの補強構造

Claims (6)

  1. 車両用ドア内に配設され、側面衝突に対して該車両用ドアを補強するインパクトビームと、
    前記車両用ドアのドアインナパネルに沿って配設され、前記インパクトビームを支持するリインフォースと、
    を有することを特徴とする車両用ドアの補強構造。
  2. 車体に対して前記車両用ドアを開閉自在に支持するドアヒンジを、前記リインフォースに設けたことを特徴とする請求項1に記載の車両用ドアの補強構造。
  3. 前記車両用ドアの閉止時に該車両用ドアをロックするドアラッチを、前記リインフォースに設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用ドアの補強構造。
  4. 側面衝突時に、前記リインフォースから車両用シートのシートフレームへ側突荷重を伝達できるように、前記リインフォースのうち、前記シートフレームに対応する位置に荷重伝達部材を設けたことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の車両用ドアの補強構造。
  5. 前記インパクトビーム及び前記リインフォースは、前記車両用ドア内において車両前後方向に延びると共に車両上下方向に夫々複数組配設されており、
    前記車両用ドア内において、車両用シートに対応する車両前後方向位置には、前記複数のリインフォースを車両上下方向に連結する縦ビームが設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の車両用ドアの補強構造。
  6. 前記縦ビームの上部は、前記車両用ドア内のベルトラインリインフォースに連結されていることを特徴とする請求項5に記載の車両用ドアの補強構造。
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