JP2008037140A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車室内に吹き出すべき空調空気の風量、あるいは冷却水温によるドアの変形に起因して発生する騒音・振動を防止すること。
【解決手段】ブロワレベルが、0〜10の範囲内であるときにはステップS190、11〜20の範囲内であるときにはステップS200、21〜30の範囲内であるときにはステップS210に進む。ステップS190では、ステップS160で決定された微小開度位置Y又は半開位置Xを実際の開度位置として決定する。ステップS200では、微小開度位置Y又は半開位置Xから全開位置W側に所定開度幅α(第1の開度幅α)開いた補正後の開度位置を実際の開度位置として決定する。ステップS210では、微小開度位置Y又は半開位置Xから全開位置W側に所定開度幅β(第2の開度幅β)(第2の開度幅β>第1の開度幅α)開いた補正後の開度位置を実際の開度位置として決定する。
【選択図】図6

Description

本発明は、吹出し口に設けられたドアの開度位置を、車室内に吹き出すべき風量あるいは加熱用熱交換器の冷却水温に応じて補正するようにした車両用空調装置に関する。
この種の車両用空調装置として、例えば特許文献1に記載されているものが知られている。これは、目標とする空調制御状態に基づいて各吹出し口から選択的に空調空気を吹き出す構成である。これにより、たとえば暖房制御を実行するときには、フット吹出し口から集中的に温風を吹き出すようにしたり、冷房制御を実行するときには、フェイス吹出し口から冷風を集中的に吹き出すようにして、乗員に対して快適感を提供しようとするものである。ここで、吹出し口から空調空気を吹き出すか否かの選択は、吹出し口を開閉するドアにより行う。
特開2003−54244号公報
ところで、一部の吹出し口から集中的に空調空気を吹き出すようにした場合、乗員には体の一部にしか空調空気が当たらないため、各身体部位の間で温度差が生じることとなり、乗員が違和感を訴えることがある。
このような不都合を解消するために、全身空調という思想がある。これは、各身体部位に当たる空調空気のばらつきを小さくして乗員の空調感覚を向上させようとするものである。このような思想に基づいて空調空気を吹き出す吹出し口を選択した場合、主に空調空気を吹き出す吹出し口と、補助的に空調空気を吹き出す吹出し口とに分類し、主に空調空気を吹き出す吹出し口からは相当量の空調空気を吹き出すと共に、補助的に空調空気を吹き出す吹出し口からはごく少量の空調空気を吹き出すということが考えられる。そして、各吹出し口から吹き出す空調空気の風量割合は、各吹出し口を開閉するドアの開度により決定されるようになっている。
ここで、補助的に空調空気を吹き出す吹出し口を開閉するドアは、その開度位置が極めて小さい開度とされる。このため、例えば吹き出すべき空調空気の風量が多い場合には、ドアを通過する空調空気の流速が大となり、空調空気によってドアが撓み変形させられることがある。そうすると、ドアは撓み変形と復帰変形とを繰り返し、これに起因する騒音が発生するという問題が考えられる。また、流速増加によって、風切り音が発生することもある。あるいは、空調空気を過熱する加熱用熱交換器内のエンジン冷却水の温度が高い場合には、この加熱用熱交換器により加熱された空調空気がドアを膨張変形させることがあり、これによって上記と同様に振動・騒音が発生することがある。従って、これらのドア変形の要因に対処できる方法を検討する必要がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、車室内に吹き出すべき空調空気の風量、あるいは冷却水温によるドアの変形に起因して発生する騒音・振動を防止することができる車両用空調装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明では、空調ケース内で温度調整された空調空気を、車室内のそれぞれ異なる領域に吹き出す複数種類の吹出口と、空調ケース内に設けられ、複数種類の吹出口をそれぞれ開閉する複数種類のドア部と、空調ケース内に空気を送風する送風手段と、送風手段を制御する際に用いる風量パラメータを決定するパラメータ決定手段と、複数種類の吹出口から吹き出す空調空気の風量割合(吹出モード)を決定する吹出モード決定手段と、吹出モード決定手段が決定した吹出モードに応じて、複数種類のドア部の開度位置を決定する開度位置決定手段とを備え、開度位置決定手段は、パラメータ決定手段にて決定された風量パラメータに基づいて複数種類のドア部のうち少なくともいずれかの開度位置を補正することを特徴としている。
請求項1の発明によれば、ドア部の開度位置を設定される空調空気の風量に応じて補正することで、吹出口から吹き出される空調空気の流れが、ドア部に対して撓み変形させるような影響を与えることを防止できる。これにより、ドア部が撓み変形と自己復帰とを繰り返すことに起因する振動、振動音の発生を防止できる。また、空調空気がドア部を介して吹出口から吹き出される際に風きり音が発生することを防止することができる。
請求項2の発明では、空調ケース内で温度調整された空調空気を、車室内のそれぞれ異なる領域に吹き出す複数種類の吹出口と、空調ケース内に設けられ、複数種類の吹出口をそれぞれ開閉する複数種類のドア部と、エンジン冷却水により空調ケース内の空調空気を加熱する加熱用熱交換器と、エンジン冷却水の温度(冷却水温)を検出する温度検出手段と、複数種類の吹出口から吹き出す空調空気の風量割合(吹出モード)を決定する吹出モード決定手段と、吹出モード決定手段が決定した吹出モードに応じて、複数種類のドア部の開度位置を決定する開度位置決定手段とを備え、開度位置決定手段は、温度検出手段にて検出された冷却水温に基づいて複数種類のドア部のうち少なくともいずれかの開度位置を補正することを特徴としている。
請求項2の発明によれば、ドア部の開度位置を冷却水温に応じて補正することで、空調空気によって加熱されることによるドア部の変形を考慮した開度位置に設定できるため、吹出口から吹き出される空調空気がドア部に対して影響を与えることを防止できる。このため、ドア部が撓み変形と自己復帰とを繰り返すことに起因する振動、振動音の発生を防止できる。また、空調空気がドア部を介して吹出口から吹き出される際に風きり音が発生することを防止することができる。
請求項3の発明では、空調ケース内で温度調整された空調空気を、車室内のそれぞれ異なる領域に吹き出す複数種類の吹出口と、空調ケース内に設けられ、複数種類の吹出口をそれぞれ開閉する複数種類のドア部と、空調ケース内に空気を送風する送風手段と、送風手段を制御する際に用いる風量パラメータを決定するパラメータ決定手段と、エンジン冷却水により空調ケース内の空調空気を加熱する加熱用熱交換器と、エンジン冷却水の温度(冷却水温度)を検出する温度検出手段と、複数種類の吹出口から吹き出す空調空気の風量割合(吹出モード)を決定する吹出モード決定手段と、吹出モード決定手段が決定した吹出モードに基づいて複数種類のドア部の開度位置を決定する開度位置決定手段とを備え、開度位置決定手段は、パラメータ決定手段にて決定された風量パラメータ及び温度検出手段にて検出された冷却水温に基づいて複数種類のドア部のうち少なくともいずれかの前記開度位置を補正することを特徴としている。
請求項3の発明によれば、風量と冷却水温とを考慮したして開度位置を補正することで、一層正確に開度位置を設定することができる。
請求項4の発明では、送風手段は、ブロワモータを備える構成とされており、風量パラメータは、ブロワモータに供給すべき駆動信号に対応するブロワレベルであることを特徴としている。また、請求項5の発明では、風量パラメータは、駆動信号としてブロワモータに供給される印加電圧であることを特徴としている。また、請求項6の発明では、ブロワモータはパルス駆動方式のものであり、風量パラメータは、駆動信号としてブロワモータに供給される駆動パルスのデューティ比であることを特徴としている。
風量パラメータとしては、上述した、ブロワレベル、印加電圧、駆動パルスのデューティ比が挙げられる。本発明では、そのいずれに基づいてもドア部の開度位置を補正することができる。
請求項7の発明では、開度位置決定手段は、風量パラメータが増大したときには、その増大量に応じて開度位置を開方向に補正する一方、風量パラメータが減少したときには、その減少量に応じて開度位置を閉方向に補正することを特徴としている。
請求項7の発明によれば、風量増大に伴うドア部への影響度合いの増加に応じて、その影響度合いを考慮した開度位置に設定することができる。また、風量減少に伴うドア部への影響度合いの減少に応じて、その影響を考慮しつつ適切な開度位置に設定することができる。
請求項8の発明では、開度位置決定手段は、冷却水温が上昇したときには、その上昇幅に応じて開度位置を開方向に補正する一方、冷却水温が下降したときには、その下降幅に応じて前記開度位置を閉方向に補正することを特徴としている。
請求項8の発明によれば、冷却水温上昇に伴うドア部への影響度合いの増加に応じて、その影響度合いを考慮した開度位置に設定することができる。また、冷却水温低下に伴うドア部への影響度合いの減少に応じて、その影響を考慮しつつ適切な開度位置に設定することができる。
請求項9の発明では、開度位置決定手段は、開度位置が微小開度位置に決定されているドア部の開度位置を補正することを特徴としている。
ここで、微小開度位置とは、吹出口から吹き出す空調空気の風量を、全開位置に設定したときに吹き出される空調空気の風量よりも少量としたときに設定される開度位置であって、吹出口へ流れる空調空気によって影響を受け得る開度位置のことである。
従って、ドア部の開度位置が微小開度位置とされているときには、空調空気が流れにくくなるため、ドア部が空調空気の流れに影響を受け易くなり、この結果、ドア部が振動したり、風きり音が発生しやすくなる。これに対して、請求項9の発明では、微小開度位置とされているドア部の開度位置を補正するようにしているため、ドア部の振動や風きり音の発生を効果的に防止できる。
請求項10の発明では、開度位置の補正を行うドア部は、複数種類の吹出口のうち、乗員の上半身が存在し得る領域に空調空気を吹き出すフェイス吹出口を開閉するフェイスドアであることを特徴としている。
請求項10の発明によれば、発生した騒音や風きり音が乗員に対して最も感知させ易いフェイスドアを制御することで、騒音や風きり音に対する乗員の不快感を効果的に抑止することができる。
請求項11の発明では、ドア部は、中心軸を中心に回動するスイングドアであり、中心軸に軸支された歯部に、動力伝達歯車が噛合されており、動力伝達歯車を介して歯部に回動力を付与する構成であることを特徴としている。
請求項11の発明によれば、ドア部の開度位置を高精度に設定することができるため、開度位置の補正も精度良く行うことができる。
<第1の実施形態>
本発明に係る車両用空調装置の一実施形態について図1ないし図10を参照して説明する。本実施形態の車両用空調装置は、フェイスドア22が微小開度位置に設定されているときに、その開度をブロワレベル(風量)に応じて補正するようにしたものである。
図1に車両用空調装置の正面図、図2に図1におけるA方向矢視図を示す。図面左側は、温度調整した空気(空調空気)を吹き出すための空調ユニット100であり、右側は、空調ユニット100内に空気を送風するブロワユニット200である。このうち、空調ユニット100は、ブロワユニット200により送風された空気を内部に導入し、温度調整した空気(空調空気)を各吹出口19,21,23から車室内に吹き出すものである。各吹出口19,21,23は、それぞれ図示する位置に配置されており、設定された空調制御状態に応じて選択的に空調空気が吹き出されるようになっている。
各吹出口19,21,23のうち、デフロスタ吹出口19は、フロントウィンドウガラスに空調空気を吹き出すものである。また、フェイス吹出口21は、乗員の上半身側に口調空気を吹き出すものであり、フット吹出口23は、乗員の足元に空調空気を吹き出すものである。
ブロワユニット200は、空調ユニット100内に空気を送風する遠心式送風ファン15と、この送風ファン15を回転駆動するためのブロワモータ14とを備えており、ブロワモータ14に印加する印加電圧を調整することで、送風ファン15の回転数を調整し、空調ユニット100内に送風する空気の風量を制御するようになっている。
図3に本実施形態の全体構成を示す。ブロワユニット200には、外気導入口11aと内気導入口11bを有する内外気切替箱11が配置され、この内外気切替箱11内に内外気切替ドア12が回動自在に設置されている。
この内外気切替ドア12は外気導入口11aと内気導入口11bとの分岐点に配置され、アクチュエータ12aにより駆動されて、空調ユニット100に導入する空気を内気もしくは外気に切り替え、あるいは内気と外気の混合割合を調整する。内外気切替箱11の空気流れ下流側には内外気切替箱11内に空気を吸い込んで空調ユニット100に送風する送風ファン15が配置されており、この送風ファン15をブロワモータ14で回転駆動する。
空調ユニット100の外観を構成する空調ケース100A内において、空気流れ最上流側には、冷却用熱交換器であるエバポレータ16が配置されており、図示しない車両エンジンにより駆動されるコンプレッサ等と結合されて冷凍サイクルを構成し、その内部の低圧冷媒が空気から吸熱して蒸発することにより空気を冷却する。また、エバポレータ16よりも空気流れ下流側には、加熱用熱交換器であるヒータコア17が配置されており、図示しない車両エンジンの冷却水(温水)が内部を循環し、このエンジン冷却水を熱源として空気を加熱する。
ヒータコア17の上流側には、吹出空気温度を調整するためのエアミックスドア18が配置されている。このエアミックスドア18は、フィルムドアタイプのものであり、アクチュエータ18aによりフィルムの開口位置が調節される。これによって、ヒータコア17を通過する空気とヒータコア17をバイパスする空気の割合とが調整され、車室内に吹き出す空気の温度が調整される。
空調ケース100Aの最下流には、デフロスタ(DEF)吹出口19を開閉するデフロスタドア20(ドア部)、フェイス(FACE)吹出口21を開閉するフェイスドア22(ドア部)、およびフット(FOOT)吹出口23を開閉するフットドア24(ドア部)が設けられている。
これら各ドア20、22、24は設定される吹出モード(フェイスモード、バイレベルモード、フットモード、デフロスタモード等)に基づいて、アクチュエータ25により駆動されて各吹出口19、21、23を開閉する。そして、各吹出モードに応じて開口した吹出口から、空調空気が車室内へ吹き出される。
ここで、フェイスモード時は、フェイス吹出口21を全開し、デフロスタ吹出口19およびフット吹出口23を閉塞して、フェイス吹出口21のみから空調空気を車室内の乗員上半身側へ吹き出す。
バイレベルモード時は、フェイス吹出口21およびフット吹出口23を半開し、デフロスタ吹出口19を閉塞して、フェイス吹出口21およびフット吹出口23の両方から乗員上半身側および乗員足元側へ空調空気を略同量ずつ吹き出す。
フットモード時は、フェイス吹出口21を微開するとともに、フット吹出口23を全開し、デフロスタ吹出口19を閉塞する。これにより、フット吹出口23から主に空調空気を乗員足元側へ吹き出すと同時に、フェイス吹出口19から少量の空調空気を車室内の乗員上半身側へ吹き出す。
デフロスタモード時は、フェイス吹出口21およびフット吹出口23を閉塞し、デフロスタ吹出口19を全開して、デフロスタ吹出口19のみから空調空気を窓ガラス内面側へ吹き出す。
図4は、空調ユニット100の断面図(図1におけるB−B線断面図)である。上述したエバポレータ16、ヒータコア17及びエアミックスドア18が、空調ケース100A内に図示するように配置されており、エバポレータ16を通過した冷風が矢印Cに沿って流れるとともに、ヒータコア17を通過した温風が矢印Dに沿って流れ、これら冷風と温風とが混合されてフェイス吹出口21から空調空気として吹き出されるようになっている。
また、フェイスドア22の奥方には、デフロスタ吹出口19及びフット吹出口23に空調空気を導くための導入口26が設けられている。また、ヒータコア17の空気流れ下流側には、マックスクールドア27が配置されており、ヒータコア17からの暖気を遮断する機能を有している。
ここで、フェイスドア22の開度位置は、各吹出モードに基づいて決定されるようになっている。まず、フェイスモード時におけるフェイスドア22の開度位置は、全開位置W(図示(W)の位置)とされており、フェイス吹出口21は全開となる。バイレベルモード時は、半開位置X(図示(X)の位置)とされており、フェイス吹出口21は半開となる。フットモード時は、微小開度位置Y(図示(Y)の位置)とされており、フェイス吹出口21は微開となる。また、デフロスタモード時は、閉位置Z(図示(Z)の位置)とされており、フェイス吹出口21は閉塞される。
ここで、微小開度位置Yとは、フェイス吹出口21から吹き出す空調空気の風量を、全開位置Wに設定したときに吹き出される空調空気の風量よりも少量としたときに設定される開度位置であって、フェイス吹出口21へ流れる空調空気によって影響を受け得る開度位置である。具体的には、フェイスドア22と空調ケース100Aとの隙間Sが20mm程度となる開度位置のことである。
また、上記の微小開度位置Yの定義に照らし合わせると、本実施形態においては、バイレベルモード時に設定される半開位置Xについてもその定義に含まれる、即ち、半開位置Xにおいても空調空気の影響を受け得るのである。そして、本実施形態において、フェイスドア22がフェイス吹出口21へ流れる空調空気の影響を受け得る開度位置は、具体的には、隙間Sの寸法が、フェイスドア22の幅寸法(図4において紙面直交方向の寸法)に対して、20%以下となる開度位置のことをいい、この開度位置として、半開位置X及び微小開度位置Yが含まれる。
ところで、フェイスドア22は、スイングドアにより構成されており、図5に示すように、回動軸に扇状の歯部22Aが軸支されている。この歯部22Aは、アクチュエータ(不図示)に直付けされた出力歯車110(動力伝達歯車)と噛合されている。従って、アクチュエータが出力歯車110を回転させることで、その回転が歯部22Aに伝達されるとともに、フェイスドア22が回動軸を中心として回動する。従って、フェイスドア22は、アクチュエータの動作によって上述の開度位置W〜Zの範囲で回動可能となる。尚、図示はしないが、デフロスタドア20、及びフットドア24についても上記と同様の構成である。
空調制御装置30は制御手段としてのマイクロコンピュータ31を有し、送風量はマイクロコンピュータ31からの出力信号に基づいて駆動回路32を介してブロワモータ14の印加電圧を調整してモータ回転数を調整することにより制御される。なお、その他のアクチュエータ12a、18a、25も、マイクロコンピュータ31からの出力信号に基づいて駆動回路32にて制御される。
マイクロコンピュータ31(パラメータ決定手段、吹出しモード決定手段、開度位置決定手段)は図示しない中央演算処理装置(CPU)、ROM、RAM、I/Oポート、及びA/D変換部等を持ち、それ自体は周知のものである。
マイクロコンピュータ31には、車室内計器盤に設置された空調操作部33から操作信号が入力される。この空調操作部33には、空調装置の自動制御状態を設定するオートスイッチ34、内外気吸込モードを手動で切替設定するための内外気切替スイッチ35、吹出モードを手動で切替設定するための吹出モード切替スイッチ36、ファン15の送風量を手動で切替設定するための送風量切替スイッチ37、乗員の好みの車室内温度(設定温度)を設定するための温度設定スイッチ38等が設けられている。
また、マイクロコンピュータ31には、車室内の空調状態に影響を及ぼす環境条件を検出する各種センサからの信号が入力される。
具体的には、車室内の空気温度(内気温度)TRを検出する内気温検出手段としての内気温センサ39、車室外の空気温度(外気温度)TAMを検出する外気温検出手段としての外気温センサ40、車室内に入射する日射量TSを検出する日射量検出手段としての日射センサ41、蒸発器温度(具体的には蒸発器吹出空気温度)TEを検出する蒸発器温度検出手段としての蒸発器温度センサ42、ヒータコア17を循環するエンジン水温TWを検出する水温検出手段としての水温センサ43(温度検出手段)等からの各信号が、それぞれのレベル変換回路44を介してマイクロコンピュータ31に入力され、これらはマイクロコンピュータ31においてA/D変換されて読み込まれる。また、温度設定スイッチ38からの設定信号もレベル変換回路44を介してマイクロコンピュータ31に入力される。
本実施形態の構成は以上であり、続いてその動作について説明する。図6は、マイクロコンピュータ31により実行される概略制御動作を示すフローチャートであり、IGオンとともにこの図6の制御をスタートする。
まず、ステップS100では空調操作部33の各種スイッチ34〜38の操作信号及び各種センサ39〜43からのセンサ検出信号(環境条件信号)を読み込む。
次のステップS110では、ステップS110で読み込んだ環境条件信号、およびマイクロコンピュータ31に記憶されている制御用設定温度等に基づいて、車室内に吹き出す空気の必要吹出温度を算出する。
次に、ステップS120に進んで、車室内に吹き出す空調空気を所定の風量とするためのブロワレベル(ブロワモータ14に印加可能な印加電圧範囲において、各印加電圧に対応するデジタル値のことであり、0〜30の値をとる)を決定する。そして、ステップS130に進み、必要吹出温度に対するエアミックスドア18の開度を算出する。
そして、ステップS140に進み、内外気切替ドア12による内外気吸込モードを必要吹出温度に基づいて決定する。次に、ステップS150にて必要吹出温度に基づいて吹出モードを決定する。
そして、ステップS160では、ステップS150で決定した吹出モードに基づいてデフロスタドア20、フェイスドア22、及びフットドア24の開度位置をそれぞれ決定する。
ステップS170では、ステップS160で決定されたフェイスドア22の開度位置が微小開度位置Y又は半開位置Xであるか否かを判断する。上述したように、吹出モードに応じて各ドア20,22,24の開度位置が決定されるようになっているため、ステップS150で決定した吹出モードにより、フェイスドア22が微小開度位置Y又は半開位置Xに決定されているか否かを判断できる。図7の対応表に示すように、フェイスドア22が微小開度位置Y又は半開位置Xとされる吹出モードが決められており、この対応表によると、吹出モードがフットモードとされているときにフェイスドア22が微小開度位置Yとなり、バイレベルモードとされているときにフェイスドア22が半開位置Xとなることが判る。従って、当該処理では、決定された吹出モードがフットモードであるときには、フェイスドア22が微小開度位置Yに決定されていると判断するとともに、バイレベルモードであるときには、フェイスドア22が半開位置Xに決定されていると判断し、他の吹出モードであるときには、フェイスドア22は微小開度位置Y又は半開位置Xに設定されていないと判断する。
ステップS170で肯定判定された場合には、次に、ステップS180に進み、ステップS130で決定されたブロワレベルがいくつであるかを判断する。ここで、ブロワレベルが、0〜10の範囲内であるときにはステップS190、11〜20の範囲内であるときにはステップS200、21〜30の範囲内であるときにはステップS210に進む。
ステップS190では、ステップS160で決定された微小開度位置Y又は半開位置Xを実際の開度位置として決定する。
ステップS200では、上述の微小開度位置Y又は半開位置Xを補正量Cαに基づいて補正し、微小開度位置Y又は半開位置Xから全開位置W側に所定開度幅α(第1の開度幅α)開いた補正後の開度位置をフェイスドア22の実際の開度位置として決定する。
ステップS210では、上述の微小開度位置Y又は半開位置Xを補正量Cβ(>補正量Cα)に基づいて補正し、微小開度位置Y又は半開位置Xから全開位置W側に所定開度幅β(第2の開度幅β)(第2の開度幅β>第1の開度幅α)開いた補正後の開度位置をフェイスドア22の実際の開度位置として決定する。従って、上記のステップS190〜S210の処理は、図8に示すような特性図に基づいて処理されるようになっている。
また、ステップS170で否定判定された場合、又はステップS190〜210の処理後はステップS220に進む。
最後に、ステップS220では、ステップS120〜S140で決定した各制御信号、S160、S190〜S210で決定した各ドアの開度位置に基づく制御信号を、駆動回路32を介してブロワモータ24、および各アクチュエータ12a、18a、25に加えて、ブロワモータ24の回転数および各アクチュエータ12a、18a、25の作動を制御する。
以下、各吹出モードにおけるフェイスドア22の開度位置補正について説明する。
「フェイスモード」
吹出モードがフェイスモードに決定されているときには、フェイスドア22は、全開位置Wに設定されるため(ステップS170でNo)、実際に設定される開度位置は全開位置Wとなる(ステップS220)。
「デフロスタモード」
吹出モードがデフロスタモードに決定されているときには、フェイスドア22は、閉位置Zに設定されるため(ステップS170でNo)、実際に設定される開度位置は閉位置Zとなる(ステップS220)。
「フットモード」
吹出モードがフットモードに決定されているときには、フェイスドア22は、微小開度位置Yに設定される(ステップS170でYes)。従って、決定されているブロワレベルに応じて開度位置が補正されることとなる。
ブロワレベルが0〜10の範囲に設定されているときには、フェイスドア22と空調ケース100Aとの隙間Sを通過する空調空気は、比較的スムーズに流れるため、当該フェイスドア22の開度位置補正を行うことなく、当初決定した微小開度位置Yを実際の開度位置として決定する(ステップS190)。これにより、フェイスドア22の開度位置は微小開度位置Yに設定される。
また、ブロワレベルが11〜20の範囲に設定されているときには、隙間Sを通過する空調空気の流速が増大することにより、フェイスドア22が空調空気の影響を受け易くなる。即ち、空調空気によってフェイスドア22が閉位置Z側に撓み変形し易くなり、この空調空気による撓み変形と自己復帰とを繰り返すことでフェイスドア22が振動し、その結果、振動音が発生することとなる。また、空調空気の流速が増大することにより、隙間Sを通過する空調空気によって風きり音が発生することもある。
従って、ブロワレベルが上記の11〜20の範囲にあるときには、微小開度位置Yを補正量Cαに基づいて補正し、当該微小開度位置Yから第1の開度幅αだけ全開位置W側に開いた開度位置をフェイスドア22の実際の開度位置として決定する(ステップS200)。
これにより、フェイスドア22の開度位置は、図9に示すように、微小開度位置Yよりも第1の開度幅αだけ全開位置W側に開いた第1の補正微小開度位置Y1(Y+α)に設定されることとなる。尚、図9においては、第1の補正微小開度位置Y1を一点鎖線で示したフェイスドア22の上面位置により表している。
また、ブロワレベルが21〜30の範囲に設定されているときには、フェイスドア22に対する空調空気の影響が一層大きくなることから、微小開度位置Yを補正量Cβに基づいて補正し、微小開度位置Yから全開位置W側に所定開度幅β開いた補正後の開度位置をフェイスドア22の実際の開度位置として決定する(ステップS210)。これにより、フェイスドア22の開度位置は、図9に示すように、微小開度位置Yよりも第2の開度幅βだけ全開位置W側に開いた第2の補正微小開度位置Y2(Y+β)に設定されることとなる。尚、図9においては、第2の補正微小開度位置Y2を破線で示したフェイスドア22の上面位置により表している。この第2の補正微小開度位置Y2は、図示したように、前述の第1の補正微小開度位置Y1よりもさらに全開位置W側に開いている。
「バイレベルモード」
吹出モードがバイレベルモードに決定されているときには、フェイスドア22は、半開位置Xに設定される(ステップS170でYes)。従って、決定されているブロワレベルに応じて開度位置が補正されることとなる。
ブロワレベルが0〜10の範囲に設定されているときには、フェイスドア22と空調ケース100Aとの隙間Sを通過する空調空気は、比較的スムーズに流れるため、当該フェイスドア22の開度位置補正を行うことなく、当初決定した半開位置Xを実際の開度位置として決定する(ステップS190)。これにより、フェイスドア22の開度位置は半開位置Xに設定される。
また、ブロワレベルが11〜20の範囲に設定されているときには、フットモード時と同様にフェイスドア22が空調空気の影響を受け易くなる。従って、ブロワレベルが上記の11〜20の範囲にあるときには、半開位置Xを補正量Cαに基づいて補正し、当該半開位置Xから第1の開度幅αだけ全開位置W側に開いた開度位置をフェイスドア22の実際の開度位置として決定する(ステップS200)。
これにより、フェイスドア22の開度位置は、図10に示すように、半開位置Xよりも第1の開度幅αだけ全開位置W側に開いた第1の補正半開位置X1(X+α)に設定されることとなる。
また、ブロワレベルが21〜30の範囲に設定されているときには、フェイスドア22に対する空調空気の影響が一層大きくなることから、半開位置Xを補正量Cβに基づいて補正し、半開位置Xから全開位置W側に所定開度幅β開いた補正後の開度位置をフェイスドア22の実際の開度位置として決定する(ステップS210)。これにより、フェイスドア22の開度位置は、図10に示すように、半開位置Xよりも第2の開度幅βだけ全開位置W側に開いた第2の補正半開位置X2(X+β)に設定されることとなる。尚、第2の補正半開位置X2は、図示したように、前述の第1の補正半開位置X1よりもさらに全開位置W側に開いている。
本実施形態によれば、フェイスドア22の開度位置を、設定されるブロワレベルに応じて補正しているため、フェイス吹出口21から吹き出される空調空気によってフェイスドアドア22が撓み変形し、これに起因する騒音・振動の発生を防止できる。また、空調空気がフェイスドア22と空調ケース100Aとの隙間Sを通るときに、風きり音が発生することを防止することもできる。
また、ブロワレベルが増大したときには、フェイスドア22の開度位置を開方向に補正することで、風量増大による空調空気のドア部への影響を効果的に防止することができる。
また、フェイスドア22の開度位置補正の対象となる開度位置を、空調空気の流れの影響を受け易い微小開度位置Y及び半開位置Xとしているため、空調空気のフェイスドア22に対する影響を効果的に防止することができる。
また、発生した騒音や風きり音が乗員に対して最も感知させ易いフェイスドア22を制御することで、騒音や風きり音に対する乗員の不快感を効果的に抑止することができる。
また、アクチュエータで発生した回動力を、出力歯車110を介して各ドア20,22,24の回動軸に軸支された歯部22Aに伝達する構成としているため、各ドア20,22,24の開度位置を高精度に設定することができる。
<第2実施形態>
本発明に係る第2の実施形態について図11又は図12を参照して説明する。本実施形態は、ヒータコア17の冷却水温TWに基づいてフェイスドア22の開度位置を補正するものである。本実施形態では、図6において、破線で囲まれた各ステップでの処理内容が相違しており、その内容を図10に示す。
ステップS180Aでは、ステップS100で入力した水温センサ43(温度検出手段)からの信号に基づく冷却水温TWが、いくつであるかを判断する。ここで、冷却水温TWが、例えば40℃以下であるときにはステップS190A、40〜60℃の範囲内であるときにはステップS200A、60℃以上であるときにはステップS210Aに進む。
ステップS190Aでは、ステップS160で決定された微小開度位置Yを実際の開度位置として決定する。
また、ステップS200Aでは、上述の微小開度位置Y又は半開位置Xを補正量Cαに基づいて補正し、微小開度位置Y又は半開位置Xから全開位置W側に所定開度幅α(第1の開度幅α)開いた開度位置を実際の開度位置として決定する。
また、ステップS210Aでは、上述の微小開度位置Y又は半開位置Xを補正量Cβ(>補正量Cα)に基づいて補正し、微小開度位置Yから全開位置W側に所定開度幅β(第2の開度幅β)(第2の開度幅β>第1の開度幅α)開いた開度位置を実際の開度位置として決定する。従って、上記のステップS190A〜S210Aの処理は、図12に示すような特性図に基づいて処理されるようになっている。
以下、フットモード及びバイレベルモードにおけるフェイスドア22の開度位置補正について説明する。
「フットモード」
冷却水温TWが40℃以下とされているときには、ヒータコア17を通過した暖気によってフェイスドア22が熱膨張による変形を起こすことがないため、当該フェイスドア22の開度位置補正を行うことなく、当初決定した微小開度位置Yを実際の開度位置として決定する(ステップS190A)。これにより、フェイスドアの開度位置は微小開度位置Yに設定される。
また、冷却水温TWが40〜60℃の範囲にあるときには、ヒータコア17を通過した暖気によってフェイスドア22が変形することとなる。このとき、フェイスドア22のうち、空調ケース100A側の側面が暖気によって熱せられる一方、フェイス吹出口21側の側面には暖気があたらないため、空調ケース100A側の側面が熱膨張することで、フェイスドア22がフェイス吹出口21側に反り返った形で変形する。そうすると、隙間Sが小さくなるため、第1実施形態と同様の問題が発生することとなる。
従って、冷却水温TWが40〜60℃の範囲にあるときには、微小開度位置Yを補正量Cαに基づいて補正し、当該微小開度位置Yから第1の開度幅αだけ全開位置W側に開いた開度位置をフェイスドア22の実際の開度位置として決定する(ステップS200A)。これにより、微小開度位置Yよりも第1の開度幅αだけ全開位置W側に開いた第1の補正微小開度位置Y1(Y+α)に設定されることとなる。
また、冷却水温TWが60℃以上とされているときには、フェイスドア22の変形量が一層大きくなることを考慮して、微小開度位置Yを補正量Cβに基づいて補正し、微小開度位置Yから全開位置W側に所定開度幅β開いた補正後の開度位置をフェイスドア22の実際の開度位置として決定する(ステップS210)。これにより、フェイスドア22の開度位置は、微小開度位置Yよりも第2の開度幅βだけ全開位置W側に開いた第2の補正微小開度位置Y2(Y+β)に設定されることとなる。
「バイレベルモード」
冷却水温TWが40℃以下とされているときには、ヒータコア17を通過した暖気によってフェイスドア22が熱膨張による変形を起こすことがないため、当該フェイスドア22の開度位置補正を行うことなく、当初決定した半開位置Xを実際の開度位置として決定する(ステップS190A)。これにより、フェイスドアの開度位置は半開位置Xに設定される。
また、冷却水温TWが40〜60℃の範囲にあるときには、上記と同様にヒータコア17を通過した暖気によってフェイスドア22が変形することがある。従って、このときには半開位置Xを補正量Cαに基づいて補正し、当該半開位置Xから第1の開度幅αだけ全開位置W側に開いた開度位置をフェイスドア22の実際の開度位置として決定する(ステップS200A)。これにより、半開位置Yよりも第1の開度幅αだけ全開位置W側に開いた第1の補正半開位置X1(X+α)に設定されることとなる。
また、冷却水温TWが60℃以上とされているときには、フェイスドア22の変形量が一層大きくなることを考慮して、半開位置Xを補正量Cβに基づいて補正し、半開位置Xから全開位置W側に所定開度幅β開いた補正後の開度位置をフェイスドア22の実際の開度位置として決定する(ステップS210A)。これにより、フェイスドア22の開度位置は、半開位置Xよりも第2の開度幅βだけ全開位置W側に開いた第2の補正半開位置X2(X+β)に設定されることとなる。
本実施形態によれば、フェイスドア22の開度位置を、検出された冷却水温TWに応じて補正しているため、フェイス吹出口22から吹き出される空調空気によってフェイスドアドア22が熱膨張で変形し、これによって隙間Sが狭められることにより、空調空気の流れがフェイスドア22に影響を及ぼすことを防止できる。また、空調空気が隙間Sを通るときに、風きり音が発生することを防止することができる。
また、冷却水温TWが上昇したときには、フェイスドア22の開度位置を開方向に補正することで、水温TWの上昇による空調空気のフェイスドア22への影響を効果的に防止することができる。
また、フェイスドア22の開度位置補正の対象となる開度を、空調空気の流れの影響を受け易い微小開度位置Y及び半開位置Xとしているため、空調空気のフェイスドア22に対する影響を効果的に防止することができる。
<第3の実施形態>
本発明に係る第3の実施形態について説明する。本実施形態では、決定されたブロワレベル及び検出された冷却水温TWに基づいてフェイスドア22の開度位置を補正するものである。本実施形態は、ブロワレベルに応じて決定される補正量(Cα又はCβ)と、冷却水温TWに応じて決定される補正量(Cα又はCβ)とに基づいて補正後の微小開度位置Y又は半開位置Xを決定するのである。例えば、ブロワレベルに基づいて選択される補正量がCαであり、冷却水温TWに基づいて選択される補正量がCαであるときには、双方に基づいて補正し、微小開度位置Y(半開位置X)から全開位置W側に開度幅2α開いた補正後の微小開度位置(Y+2α)(半開位置(X+2α))をフェイスドア22の開度位置として決定する。
これによれば、ブロワレベルと冷却水温TWとの双方を考慮して開度位置補正を行うことができるため、一層精度の高い補正を実行することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
上記実施形態では、フェイスドア22が微小開度位置Y又は半開位置Xに設定されているときに、開度位置補正を行なうようにしていたが、開度位置補正の対象とする開度は、これらの開度位置に限らず、閉位置以外の開度位置であればどのような開度位置でも適用できる。
また、上記実施形態では、空調空気の影響を受け得ることを考慮して半開位置Xも開度補正の対象としていたが、装置構成によっては、空調空気の影響を受けるおそれがないこともある。この場合には、半開位置Xの開度補正を省略するようにしても良い。
また、上記実施形態では、開度位置補正の対象となるドアはフェイスドア22であったが、他のドア20,24の開度位置を補正するものであっても良い。例えば、全身空調を目的とした場合、吹出モードがフェイスモードに設定されているときには、主にフェイス吹出口21から空調空気を吹き出し、補助的にフット吹出口23から空調空気を吹き出すことがある。この場合には、フット吹出口23から吹き出される空調空気の風量は微量とされるため、フットドア24の開度位置は微小開度位置となる。従って、この微小開度位置とされたフットドア24を開度位置補正の対象とすることもできる。
また、上記第1の実施形態では、アクチュエータで発生した回動力を出力歯車110でフェイスドア22の歯部22Aに伝達する構成としていたが、例えば、リンク機構によってアクチュエータの回動力を各ドア22に伝達する構成であっても良い。
また、上記第1及び第3の実施形態では、ブロワレベルに基づいて補正量を決定するようにしていたが、例えば、ブロワ印加電圧に基づいて補正量を決定するようにしても良い。この場合、ブロワ印加電圧の上昇に伴って補正量を増大するようにすることができる。また、ブロワモータがパルス駆動方式のものである場合には、駆動パルスのデューティ比に基づいて補正量を決定するようにしてもよい。この場合、駆動パルスのデューティ比の増大に伴って補正料を増大するようにすることができる。
また、第1及び第3の実施形態では、ブロワレベルが0〜10の範囲を基準として、補正量α、βを決定していたが、例えばブロワレベルが11〜20の範囲を基準として補正量を決定するようにしても良い。例えば、ブロワレベルが0〜10の範囲では決定した補正量で開度位置を閉方向に補正し、ブロワレベルが21〜30の範囲では決定した補正量で開度位置を開方向に補正するようにしても良い。
また、第2及び第3の実施形態では、冷却水温TWが40℃以下を基準として、補正量を決定していたが、例えば冷却水温TWが40〜60℃の範囲を基準として補正量を決定するようにしても良い。例えば、冷却水温TWが40℃以下では決定した補正量で開度位置を閉方向に補正し、冷却水温TWが60℃以上では決定した補正量で開度位置を開方向に補正するようにしても良い。
第1の実施形態における車両用空調装置の外観正面図である。 図1におけるA方向矢視図である。 車両用空調装置の全体構成を示した概念図である。 図1におけるB−B線断面図である。 フェイスドアの回動機構を示した概略図である。 コントローラの制御内容を示したフローチャートである。 吹出モードと、微小開度位置となるドアとの関係を示した対応表である。 ブロワレベルに対応する補正開度を示した特性図である。 補正後の微小開度位置を示した空調ユニットの断面図である。 補正後の半開位置を示した空調ユニットの断面図である。 第2の実施形態においてコントローラの制御内容を示したフローチャートである。 冷却水温に対応する補正開度を示した特性図である。
符号の説明
14…ブロワモータ
15…送風ファン
17…ヒータコア
19…デフロスタ吹出口(吹出口)
20…デフロスタドア(ドア部)
21…フェイス吹出口(吹出口)
22…フェイスドア(ドア部)
22A…歯部
23…フット吹出口(吹出口)
24…フットドア(ドア部)
31…マイクロコンピュータ(パラメータ決定手段、吹出モード決定手段、開度位置決定手段)
43…水温センサ
100…空調ユニット
110…出力歯車(動力伝達歯車)
200…ブロワユニット(送風手段)
Y…微小開度位置
TW…冷却水温

Claims (11)

  1. 空調ケース内で温度調整された空調空気を、車室内のそれぞれ異なる領域に吹き出す複数種類の吹出口と、
    前記空調ケース内に設けられ、前記複数種類の吹出口をそれぞれ開閉する複数種類のドア部と、
    前記空調ケース内に空気を送風する送風手段と、
    前記送風手段を制御する際に用いる風量パラメータを決定するパラメータ決定手段と、
    前記複数種類の吹出口から吹き出す空調空気の風量割合(吹出モード)を決定する吹出モード決定手段と、
    前記吹出モード決定手段が決定した前記吹出モードに応じて、前記複数種類のドア部の開度位置を決定する開度位置決定手段とを備え、
    前記開度位置決定手段は、前記パラメータ決定手段にて決定された前記風量パラメータに基づいて前記複数種類のドア部のうち少なくともいずれかの前記開度位置を補正することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 空調ケース内で温度調整された空調空気を、車室内のそれぞれ異なる領域に吹き出す複数種類の吹出口と、
    前記空調ケース内に設けられ、前記複数種類の吹出口をそれぞれ開閉する複数種類のドア部と、
    エンジン冷却水により前記空調ケース内の前記空調空気を加熱する加熱用熱交換器と、
    前記エンジン冷却水の温度(冷却水温)を検出する温度検出手段と、
    前記複数種類の吹出口から吹き出す空調空気の風量割合(吹出モード)を決定する吹出モード決定手段と、
    前記吹出モード決定手段が決定した前記吹出モードに応じて、前記複数種類のドア部の開度位置を決定する開度位置決定手段とを備え、
    前記開度位置決定手段は、前記温度検出手段にて検出された前記冷却水温に基づいて前記複数種類のドア部のうち少なくともいずれかの前記開度位置を補正することを特徴とする車両用空調装置。
  3. 空調ケース内で温度調整された空調空気を、車室内のそれぞれ異なる領域に吹き出す複数種類の吹出口と、
    前記空調ケース内に設けられ、前記複数種類の吹出口をそれぞれ開閉する複数種類のドア部と、
    前記空調ケース内に空気を送風する送風手段と、
    前記送風手段を制御する際に用いる風量パラメータを決定するパラメータ決定手段と、
    エンジン冷却水により前記空調ケース内の前記空調空気を加熱する加熱用熱交換器と、
    前記エンジン冷却水の温度(冷却水温度)を検出する温度検出手段と、
    前記複数種類の吹出口から吹き出す空調空気の風量割合(吹出モード)を決定する吹出モード決定手段と、
    前記吹出モード決定手段が決定した前記吹出モードに基づいて前記複数種類のドア部の開度位置を決定する開度位置決定手段とを備え、
    前記開度位置決定手段は、前記パラメータ決定手段にて決定された前記風量パラメータ及び前記温度検出手段にて検出された前記冷却水温に基づいて前記複数種類のドア部のうち少なくともいずれかの前記開度位置を補正することを特徴とする車両用空調装置。
  4. 前記送風手段は、ブロワモータを備える構成とされており、
    前記風量パラメータは、前記ブロワモータに供給すべき駆動信号に対応するブロワレベルであることを特徴とする請求項1または請求項3に記載の車両用空調装置。
  5. 前記風量パラメータは、前記駆動信号として前記ブロワモータに供給される印加電圧であることを特徴とする請求項4に記載の車両用空調装置。
  6. 前記ブロワモータはパルス駆動方式のものであり、
    前記風量パラメータは、前記駆動信号として前記ブロワモータに供給される駆動パルスのデューティ比であることを特徴とする請求項4に記載の車両用空調装置。
  7. 前記開度位置決定手段は、前記風量パラメータが増大したときには、その増大量に応じて前記開度位置を開方向に補正する一方、前記風量パラメータが減少したときには、その減少量に応じて前記開度位置を閉方向に補正することを特徴とする請求項1、3、4、5、6のいずれかに記載の車両用空調装置。
  8. 前記開度位置決定手段は、前記冷却水温が上昇したときには、その上昇幅に応じて前記開度位置を開方向に補正する一方、前記冷却水温が下降したときには、その下降幅に応じて前記開度位置を閉方向に補正することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の車両用空調装置。
  9. 前記開度位置決定手段は、前記開度位置が微小開度位置に決定されているドア部の開度位置を補正することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の車両用空調装置。
  10. 前記開度位置の補正を行うドア部は、前記複数種類の吹出口のうち、乗員の上半身が存在し得る領域に前記空調空気を吹き出すフェイス吹出口を開閉するフェイスドアであることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の車両用空調装置。
  11. 前記ドア部は、中心軸を中心に回動するスイングドアであり、
    前記中心軸に軸支された歯部に、動力伝達歯車が噛合されており、
    前記動力伝達歯車を介して前記歯部に回動力を付与する構成であることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記載の車両用空調装置。
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