JP2005153775A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 新たに設けた吹出口への送風割合と他の吹出口への送風割合とを変更できる車両用空調装置を提供する。
【解決手段】 ファン11からの送風風量が多い場合、フラップ駆動部160の内部でピストンが上昇して、ウォームギヤ162が回転駆動される。そして、ホイールギヤ部63とともにフラップ61a,61bが閉位置Sから開位置Oへ向かって移動する。ファン11からの送風風量が減少した場合、上述とは逆に、フラップ61a,61bは、開位置Oから閉位置Sへ向かって移動する。これにより、フロントフェースダクト19aおよびフロントフェースダクト19bへの送風抵抗が変化するので、フロントフェース吹出口110〜140への送風割合は、デフ吹出口20もしくはアッパーベント吹出口150への送風割合に対して変化する。ファン11からの送風風量が減少すると、空調空気はデフ吹出口20もしくはアッパーベント吹出口150へ優先的に送風される。
【選択図】 図4

Description

本発明は、車両用空調装置の風量変更技術に関する。
車両用空調装置から車室内に供給される空調空気は、車室内の各場所に設けられた吹出口へ接続される複数のダクトによって配風されている(特許文献1参照)。
特開平6−92135号公報
車室内に新たな吹出口を追加設定する場合、新たな吹出口に接続するダクトは、元々設けられていた吹出口に接続されているダクトから分岐することがある。この場合、新たに設けた吹出口への送風割合と、分岐されていない他のダクトに接続された吹出口への送風割合とは固定された状態である。そのため、一方の吹出口からの送風風量を下げるために送風機の回転数を低下させると、他方の吹出口からの送風風量も同様に低下してしまうという問題がある。
請求項1の発明による車両用空調装置は、送風機から送風されて冷却および加熱された空調空気を車室内に導入する第1のダクトと、第1のダクトとともに空調空気を車室内に導入する第2のダクトと、第1のダクトを通過する風量を変更する風量変更手段と、送風機の送風風量が多いときは第2のダクトに対する第1のダクトへの送風風量の割合を増やし、送風機の送風風量が少ないときは第2のダクトに対する第1のダクトへの送風風量の割合を減らすように風量変更手段を駆動する駆動手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、第1のダクトを通過する風量を変更する風量変更手段を設け、送風機の送風風量が多いときは第2のダクトに対する第1のダクトへの送風風量の割合を増やし、送風機の送風風量が少ないときは第2のダクトに対する第1のダクトへの送風風量の割合を減らすように構成した。したがって、送風機の送風風量が多い場合には、第1のダクトへ十分に空調空気を送風できる。送風機の送風風量が減少しても第2のダクトへの送風風量を確保できる。これにより、乗員に快適な送風ができるとともに、送風機の送風風量を減らしても車室内の温度分布等を適正に保てる。
―――第1の実施の形態―――
図1〜5を参照して、本発明による車両用空調装置の第1の実施の形態を説明する。図1は、車両用空調装置を搭載した右ハンドル車を車両斜め後方から見た斜視図である。車両用空調装置は、インストルメントパネル200の内側に設けた空調ユニット100を備えている。インストルメントパネル200には、乗員が車両用空調装置のON、OFFや車室内温度の設定などの操作を行うための空調操作部1が設けられている。
インストルメントパネル200には、前席乗員に対して直接送風することができる吹き出し口であるフロントフェース吹出口110,120,130,140と、車室内上方へ空調風を吹き出し、車室内の温度分布を調節し、さらには後部座席乗員へ空調風を送風するための吹き出し口であるアッパーベント吹出口150が設けられている。なお、アッパーベント吹出口150は、車室内に新たに追加設定された吹出口である。
インストルメントパネル200の上面にはフロントガラスに沿って送風するためのデフ吹出口20が設けられている。インストルメントパネル200の下部には乗員の足下付近に空調空気を送風するためのフット吹出口23が設けられている。説明の便宜上、本実施の形態では、図1に示すように車両左右方向、車両前後方向、車両上下方向を規定する。
図2は、空調ユニット100の全体構成を示す図である。空調ユニット100は、そのケース10内に、ブロアモータ12により駆動されるファン11と、ファン11により送風された空気を除湿、冷却するエバポレータ13と、エバポレータ13で除湿、冷却された送風空気を再加熱するヒータコア14と、ヒータコア14への配風比を調節するエアミックスドア15とを備えている。ケース10のインテーク部5には内外気切換ドア6が設けられている。この内外気切換ドア6により、内気導入口7からの吸気もしくは外気導入口8からの吸気の切替が行われる。電圧で制御されるブロアモータ12により駆動されるファン11で加圧、送風された送風空気は、エバポレータ13を通過して除湿、冷却される。エバポレータ13を通過した空気は、エアミックスドア15により決定される配風比でヒータコア14を通過する空気と、ヒータコア14を通過しない空気とに分配される。エアミックスドア15で分配されてヒータコア14を通過した空気と、ヒータコア14を通過しなかった空気とは、ヒータコア14の下流で再び合流し、車室内に供給される。
ケース10には、各吹出口へ空調空気を車室内へ配風するために設けられたダクトが接続される、2つのフロントフェース口101a,101bと、デフ口102と、フット口103とが設けられている。
空調ユニット100は、フロントフェース口101aとフロントフェース吹出口110,120とを接続するフロントフェースダクト19aと、フロントフェース口101bとフロントフェース吹出口130,140とを接続するフロントフェースダクト19bとを備えている。また、空調ユニット100は、フロントフェース口101a,101bをそれぞれ開閉するフロントフェースドア18a,18bと、デフ口102とデフ吹出口20とを接続するデフダクト22と、フット口103とフット吹出口23とを接続するフットダクト25と、フット口103を開閉するフットドア24とを備えている。フロントフェースダクト19a,19bには、フロントフェースダクト19a,19bへの送風風量を調節する風量調節機構60が設けられている。風量調節機構60については後に詳述する。
アッパーベント吹出口150は、上述のように、車室内に新たに追加設定された吹出口であるので、アッパーベント吹出口150に接続されるアッパーベントダクト152は、元々設けられているデフダクト22の途中から分岐されて設けられている。デフダクト22とアッパーベントダクト152との分岐部分には、空調空気の供給先をデフ吹出口20もしくはアッパーベント吹出口150のいずれか一方に切り替えるための切換ドア21が設けられている。アッパーベントダクト152には、アッパーベント吹出口150からの吹き出し風量を調節するアッパーベントダンパ151が設けられている。なお、デフ口102を開閉するドアは設けられていないので、車両用空調装置が運転されてファン11が動作していれば、空調空気は、常にデフ吹出口20もしくはアッパーベント吹出口150のいずれか一方から車室内に送風される。
また、車両用空調装置はオートエアコンアンプ30を備え、車両用空調装置の熱負荷を検出するための図示しない外気温センサ、日射センサおよび室温センサからの検出信号がオートエアコンアンプ30に入力される。オートエアコンアンプ30は、車室内温度が空調操作部1で設定された設定温度になるよう各センサからの情報を基に空調運転条件の演算を行う。演算された空調運転条件に基づいて、オートエアコンアンプ30は、所定の風量となるようブロアモータ12の電圧を制御するとともに、エアミックスドア15の開度および各ドア6,18a,18b,21,24,151の開度を制御する。また、オートエアコンアンプ30の演算による制御とは別に、乗員による空調操作部1の操作に基づいてアッパーベントダンパ151の開閉や、吹き出し口のモード設定も可能である。
―――風量調節機構60について―――
図3(a),(b)は、空調ユニット100の断面図であり、図4は図3(a)の要部拡大図である。風量調節機構60は、フラップ61aおよびフラップ61bと、軸62と、ホイールギヤ部63と、フラップ駆動部160とを備えている。フラップ61aおよびフラップ61bは、図4に示すように、軸62を中心に開位置Oと閉位置Sとの間を回動可能な板状部材であり、それぞれフロントフェース口101aおよびフロントフェース口101bの近傍に設けられる。双方のフラップ61a,61bは、軸62によって連結され、フラップ61aに設けられたホイールギヤ部63が回動されると、双方のフラップ61a,61bが回転駆動される。ホイールギヤ部63は、後述するフラップ駆動部160のウォームギヤ162と噛合している。
フラップ61a,61bが開位置Oに回動されると、フラップ61a,61bは、フロントフェースダクト19aおよびフロントフェースダクト19bへの送風空気の流れに影響を与えない。フラップ61a,61bが閉位置Sに回動されると、フラップ61a,61bは、フロントフェースダクト19aおよびフロントフェースダクト19bへの送風空気の流れを規制する。ただし、フラップ61a,61bが閉位置Sであっても、フロントフェースダクト19aおよびフロントフェースダクト19bへの送風風量はある程度確保されている。
図5(a),(b)は、フラップ駆動部160の内部構造を示す断面図である。フラップ駆動部160は、圧力室161と、ウォームギヤ162と、ピストン171と、ロッド173と、バネ174とを備えている。圧力室161は、ケース10の内部に固設された箱状部材であり、ファン11の下流側におけるケース10の内部の静圧と圧力室161の内部空間163の静圧とが等しくなるように、すなわちファン11の風圧を内部空間163に導くように開口161aが設けられている。また、圧力室161の上部には開口161bが設けられている。開口161bは、ケース10に設けられた後述する圧抜きダクト104の下部の開口104aとともに、ウォームギヤ162の上下端部162a,162bを軸AXの周りに回動可能に挟持する。
図5(b)に示すように、ウォームギヤ162は、円筒形状を呈する部材であり、外周面にギヤが刻設されたギヤ部163と、内周面164に螺旋状に形成された螺旋溝部165とを有する。上述のように、ウォームギヤ162は、その上下端部162a,162bが圧力室161の上部の開口161bと、ダクト104の下部の開口104aとによって軸AXの周りに回動可能に挟持され、ギヤ部163がホイールギヤ部63と噛合している。ギヤ部163とホイールギヤ部63とは、ギヤ部163が軸AXの周りに矢印CW方向へ回動されるとホイールギヤ部63が矢印U方向に回転駆動されるように構成されている。なお、ウオームギヤ162が回動されるとホイールギヤ部63が回動されるが、ホイールギヤ部63からウオームギヤ162を回転駆動できない。
ピストン171は、内周面164の螺旋溝部165と摺動可能に嵌合する突部172を有し、ウォームギヤ162の内周面164に対して昇降可能に嵌挿されている。ピストン171の下面には、ピストン171とともに昇降する棒状部材であるロッド173の上端173aが接続されている。ロッド173の下端173bは、円盤状に形成され、バネ174を介して圧力室161の底部に接続されている。したがって、ピストン171とロッド173とは、バネ174の弾性力による下方への付勢力を受けている。ロッド173の上端173aの近傍には円盤状に形成された突条173cが設けられている。
圧力室161の上部に設けられた開口161bの近傍にはガイド175が設けられている。ガイド175は、ロッド173の軸AX周りの回動(自転)、およびロッド173の昇降範囲を規制しつつロッド173を昇降可能に支持する部材である。ピストン171が上昇する場合、ピストン171に固定されたロッド173がその自転を規制されているので、ピストン171も軸AXの周りに回転することない。このため、ピストン171が上昇すると、ピストン171に設けられた突部172が、嵌挿された螺旋溝部165の内部で摺動しながら、軸AXの周りに回転することなく上昇する。その結果、ウォームギヤ162は、軸AXの周りに矢印CW方向へ回転駆動される。すなわち、突条172をカムフォロアとし、螺旋溝部165をカム溝とするカム機構によって、ピストン171の直線運動がウォームギヤ162の回転運動に変換されている。
ケース10の内部には圧抜きダクト104が設けられている。圧抜きダクト104は、開口104aに嵌挿されたウォームギヤ162の内周面164におけるピストン171の上面の静圧を車室内の静圧と等しくするために設けられたダクトである。そのため、圧抜きダクト104は、ケース10の一部に開けた開口部106(図3(b)参照)で外部(車室内空間)と連通している。なお、圧抜きダクト104には、ケース10の内部の加圧された空調空気が開口部106から逃げないように、ウォームギヤ162の上端部162aと開口104aとの間には不図示のシールが設けられ、圧抜きダクト104のその他の部分は密閉されている。
一般的に、前席乗員が快適に感じるようにフロントフェース吹出口110〜140への送風風量が減らされた場合でも、フロントガラスの曇り止めや車室内全体の温度分布の調節のために、デフ吹出口20やアッパーベント吹出口150への送風風量は減らさないことが望ましい。車両用空調装置では、以下に詳述する風量調節機構60の動作によって、デフ吹出口20やアッパーベント吹出口150への送風風量を確保する。
―――風量調節機構60の動作―――
車両用空調装置が運転されると、風量調節機構60は次のように動作する。車両用空調装置の運転状態がベントモードもしくはバイレベルモードの場合、空調空気は、フロントフェース吹出口110〜140から車室内に送風される。また、上述のように、デフ口102を開閉するドアは設けられていないので、空調空気は、デフ吹出口20もしくはアッパーベント吹出口150のいずれか一方からも車室内に送風される。ファン11が駆動されると、ケース10の内部の静圧(ケース内圧)Pcが上昇して、車室内の静圧(車室内圧)Prより高くなる。ケース内圧Pcは、ファン11の送風風量に比例して上昇する。
ケース内圧Pcは、圧力室161の開口161aから伝達されてピストン171の下面にも作用する。ピストンの上面は、車室内圧Prと等しいので、ピストン171の上下面で圧力差△Pが生じる。このためピストン171は、圧力差△Pによって上方向への駆動力Fuを受ける。一方、ピストン171は、ピストン171の自重Wpおよびロッド173の自重Wrと、バネ174の付勢力Fsとによって下方向の合力Fdを受ける。駆動力Fuが合力Fdおよび各部分の摺動抵抗力Frの和より大きくなれば、ピストン171は、ウォームギヤ162の内周面164で上昇を開始する。ピストン171が上昇すると、バネ174が伸ばされてバネ174の付勢力Fsが増加するので、ピストン171は、駆動力Fuの大きさに応じた高さで停止する。
上述のように、ピストン171が上昇すると、ウォームギヤ162は、軸AXの周りに矢印CW方向へ回転駆動されて、ホイールギヤ部63が矢印U方向に回転駆動される。ホイールギヤ部63が矢印U方向に回転駆動されると、フラップ61a,61bは、閉位置Sから開位置Oへ向かって移動する。フラップ61a,61bの位相は、ホイールギヤ部63の回転駆動量、すなわち、ピストン171の上昇量に比例する。したがって、ファン11の送風風量に比例してフラップ61a,61bの位相が変化する。ピストン171が上昇してロッド173の下端173bがガイド175に当接して停止した時、フラップ61a,61bは、開位置Oで停止する。
ファン11の送風風量が減少してケース内圧Pcが低下すると、駆動力Fuが低下するので、上述の場合とは逆に、ピストン171が下降して、フラップ61a,61bが開位置Oから閉位置Sへ向かって移動する。ピストン171が下降すると、伸ばされていたバネ174が戻ってバネ174の付勢力Fsが減少するので、ピストン171は、駆動力Fuの大きさに応じた高さで停止する。ピストン171が下降してロッド173の突条173cがガイド175に当接して停止した時、フラップ61a,61bは、閉位置Sで停止する。
フロントフェース吹出口110〜140への送風割合と、デフ吹出口20もしくはアッパーベント吹出口150への送風割合との比率(配風比)は、ファン11からの送風風量によって、次のように変化する。ファン11からの送風風量が多い場合、上述のように、ピストン171が上昇して、フラップ61a,61bは、閉位置Sから開位置Oへ向かって移動する。これにより、フロントフェースダクト19aおよびフロントフェースダクト19bへの送風抵抗が減少するので、フロントフェース吹出口110〜140への送風割合は、デフ吹出口20もしくはアッパーベント吹出口150への送風割合に対して増加する。したがって、フロントフェース吹出口110〜140へ十分に空調空気が送風される。ファン11からの送風風量が多いので、フロントフェース吹出口110〜140への配風比を増やしても、デフ吹出口20もしくはアッパーベント吹出口150への送風風量も十分確保できる。
ファン11からの送風風量が減少した場合、ピストン171は下降して、フラップ61a,61bは、開位置Oから閉位置Sへ向かって移動する。これにより、フロントフェースダクト19aおよびフロントフェースダクト19bへの送風抵抗が増加するので、フロントフェース吹出口110〜140への送風割合は、デフ吹出口20もしくはアッパーベント吹出口150への送風割合に対して減少する。したがって、ファン11からの送風風量が減少した場合、フロントフェース吹出口110〜140への配風比が減らされて、空調空気はデフ吹出口20もしくはアッパーベント吹出口150へ優先的に送風される。
上述した第1の実施の形態の車両用空調装置では、以下の作用効果を奏する。
(1) 風量調節機構60によって、ファン11の送風風量が多い場合、デフ吹出口20もしくはアッパーベント吹出口150への送風割合に対するフロントフェース吹出口110〜140への送風割合を増加させる。また、ファン11の送風風量が減少した場合には、デフ吹出口20もしくはアッパーベント吹出口150への送風割合に対するフロントフェース吹出口110〜140への送風割合を減少させる。したがって、ファン11の送風風量が多い場合には、フロントフェース吹出口110〜140へ十分に空調空気を送風できる。ファン11の送風風量が減少してもデフ吹出口20もしくはアッパーベント吹出口150への送風風量を確保できる。これにより、乗員に快適な送風ができるとともに、ファン11の送風風量を減らしても車室内の温度分布等を適正に保てる。
(2) フロントフェースダクト19a,19bへの配風比を調節するフラップ61a,61bは、フラップ61aに設けられたホイールギヤ部63をフラップ駆動部160のウォームギヤ162で回動させている。これにより、フラップ61a,61bの固定機構などを別途設けることなくフラップ61a,61bの側からウォームギヤ162を駆動させることはないので、フラップの振動や意図しない回動が防止できる。したがって、部品点数が少なくて済み、製造コストが安価である。
(3) フラップ駆動部160の動力源は、ファン11が送風する空気の圧力と、ピストン171およびロッド173の自重と、バネ174の弾性力による付勢力である。これにより、電動のアクチュエータや制御回路などを用いずに、送風風量に応じてフラップ61a,61bを駆動でき、製造コストが安価である。
(4) ファン11の送風圧力でピストン171を上昇させると、ピストン171の突部172がウォームギヤ162の螺旋溝部165と嵌合したまま摺動して、ウォームギヤ162を回転駆動させる。これにより、直線運動を回転運動に変換するための機構を別途設けることなく、ファン11が送風する空気の圧力でフラップ61a,61bを駆動できるので、部品点数が削減できる。
―――第2の実施の形態―――
図6を参照して、本発明による車両用空調装置の第2の実施の形態を説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1の実施の形態と同じである。図5は、第2の実施の形態のフラップ駆動部180の内部構造を示す断面図である。
フラップ駆動部180は、ロッド173の下端173bにウェイト181が設けられている。すなわち、第1の実施の形態のフラップ駆動部160ではバネ174の付勢力Fsと、ピストン171およびロッド173の自重(Wp+Wr)とによって下方向の合力Fdを得ていたが、フラップ駆動部180では、ピストン171とロッド173とウェイト181との自重(Wp+Wr+Ww)によって下方向の合力Fdを得ている。
フラップ駆動部180では、ピストン171およびロッド173の昇降位置に関わらず、下方向の合力Fdは一定値である。したがって、ファン11からの送風風量が増加して、ピストン171が受ける上方向への駆動力Fuが合力Fdおよび各部分の摺動抵抗力Frの和より大きくなれば、ピストン171は、ロッド173の下端173bがガイド175に当接するまで上昇する。この時、フラップ61a,61bは閉位置Sから開位置Oまで移動する。
ファン11からの送風風量が減少して、ピストン171が受ける上方向への駆動力Fuおよび各部分の摺動抵抗力Frの和が合力Fdより小さくなれば、ピストン171は、ロッドの突条173cがガイド175に当接するまで下降する。この時、フラップ61a,61bは開位置Oから閉位置Sまで移動する。
フラップ駆動部180では、ウェイト181の重量Wwを変更することで、フラップ61a,61bが閉位置Sから開位置Oおよび開位置Oから閉位置Sまで移動し始める際のファン11からの送風風量を変更できる。
上述した第2の実施の形態の車両用空調装置では、第1の実施の形態に加えて、以下の作用効果を奏する。
(1) フラップ駆動部180では、ピストン171が受ける上方向への駆動力Fuに対向する下方向の合力Fdをピストン171とロッド173とウェイト181との自重(Wp+Wr+Ww)によって得ている。これにより簡単な構造でフラップ駆動部180を構成できるので、コストが低減できる。
(2) ウェイト181の重量Wwを変更することで、フラップ61a,61bが閉位置Sから開位置Oおよび開位置Oから閉位置Sまで移動し始める際のファン11からの送風風量を変更できる。これにより、フラップ駆動部180を容易に調整できる。
―――変形例―――
(1) 上述の説明では、追加設定したアッパーベント吹出口150に接続されるアッパーベントダクト152は、デフダクト22の途中から分岐して設けた。そして、風量調節機構60は、フロントフェース吹出口110〜140への送風割合と、デフ吹出口20もしくはアッパーベント吹出口150への送風割合の比率を変更していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図7に示すように、リヤフェース吹出口を追加設定する場合、リヤフェース吹出口に接続されるダクト191をケース10に新たに設けて、風量調節機構60によって、フロントフェース吹出口110〜140への送風割合と、リヤフェース吹出口への送風割合との比率を変更するように構成してもよい。これに限らず、他の吹出口同士の配風比の変更にも、本発明は適用できる。なお、フラップ駆動部として、第1の実施の形態のフラップ駆動部160、および第2の実施の形態のフラップ駆動部180のいずれも用いることができる。
(2) 上述の説明では、風量調節機構60をケース10にフロントフェースダクト19a,19bが接続されるフロントフェース口101aおよびフロントフェース口101bの近傍に設け、フラップ駆動部160,180をケース10の内部に設けたが、本発明はこれに限定されない。例えば、風量調節機構60およびフラップ駆動部160,180をケース10から離れたダクトの途中に設けることもできる。この場合、ウォームギヤ162の上端部162aを車室内に露出させて、ピストン171の上面の静圧を車室内の静圧と等しくするとともに、ケース10のファン11の下流側と開口161aとを接続する導圧管を設けて、ファン11の風圧を圧力室161の内部空間163に導けばよい。
(3) 上述の説明では、切換ドア21によって空調空気の供給先をデフ吹出口20もしくはアッパーベント吹出口150のいずれか一方に切り替えているが、本発明はこれに限定されない。切換ドア21を中立位置で固定して、デフ吹出口20とアッパーベント吹出口150との双方に空調空気を送風することもできる。
(4) 上述の説明では、ファン11による送風空気の静圧を圧力室161に導いていたが、ファン11による送風空気の全圧を圧力室161に導いてもよい。
(5) 上述した各実施の形態および変形例は、それぞれ組み合わせてもよい。
以上の実施の形態およびその変形例において、たとえば、第1のダクトはフロントフェースダクト19a,19bに、第2のダクトはデフダクト22またはアッパーベントダクト152もしくはダクト191に、駆動手段はフラップ駆動部160またはフラップ駆動部180に、ホイールギヤはホイールギヤ部63にそれぞれ対応する。風量変更手段は、フラップ61aおよびフラップ61bと、軸62と、ホイールギヤ部63とによって実現される。変換手段は、突条172と螺旋溝部165とによって実現される。さらに、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、本発明は、上述した実施の形態における機器構成に何ら限定されない。
本発明による車両用空調装置を搭載した右ハンドル車を車両斜め後方から見た斜視図である。 図1の車両用空調装置の空調ユニット100の全体構成を示す図である。 空調ユニット100の断面図であり、(a)は車両左側から見た断面図であり、(b)は、(a)のB−B断面図である。 図3(a)の要部拡大図である。 フラップ駆動部160の詳細を示す図であり、(a)はフラップ駆動部160の内部構造を示す断面図であり、(b)はウォームギヤ162の斜視図である。 第2の実施の形態のフラップ駆動部180の詳細を示す図である。 本発明の変形例における空調ユニット100の断面図である。
符号の説明
10 ケース 11 ファン
19a,19b フロントフェースダクト 20 デフ吹出口
22 デフダクト 60 風量調節機構
61a,61b フラップ 62 軸
63 ホイールギヤ部 100 空調ユニット
101a,101b フロントフェース口 104 圧抜きダクト
110,120,130,140 フロントフェース吹出口
150 アッパーベント吹出口 152 アッパーベントダクト
160,180 フラップ駆動部 161 圧力室
162 ウォームギヤ 163 ギヤ部
165 螺旋溝部 171 ピストン
172 突条 173 ロッド
174 バネ 175 ガイド
181 ウェイト 191 ダクト
200 インストルメントパネル

Claims (5)

  1. 送風機から送風されて冷却および加熱された空調空気を車室内に導入する第1のダクトと、
    前記第1のダクトとともに前記空調空気を車室内に導入する第2のダクトと、
    前記第1のダクトを通過する風量を変更する風量変更手段と、
    前記送風機の送風風量が多いときは前記第2のダクトに対する前記第1のダクトへの送風風量の割合を増やし、前記送風機の送風風量が少ないときは前記第2のダクトに対する前記第1のダクトへの送風風量の割合を減らすように前記風量変更手段を駆動する駆動手段とを備えることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 請求項1に記載の車両用空調装置において、
    前記風量変更手段はホイールギヤを有し、
    前記駆動手段は、前記ホイールギヤを回動させて前記風量変更手段を駆動するウォームギヤを有することを特徴とする車両用空調装置。
  3. 請求項2に記載の車両用空調装置において、
    前記駆動手段は、重力による付勢力もしくは弾性力による付勢力と、前記付勢力に抗するように前記送風機から吐出される空気の全圧もしくは静圧を利用した駆動力とによって前記風量変更手段を駆動することを特徴とする車両用空調装置。
  4. 請求項3に記載の車両用空調装置において、
    前記駆動手段は、相反する方向に作用する前記付勢力および前記駆動力による直線運動を前記ウォームギヤの回転運動に変換する変換手段を有することを特徴とする車両用空調装置。
  5. 請求項4に記載の車両用空調装置において、
    前記変換手段は、前記付勢力および前記駆動力によって直進するピストンに設けられた突条をカムフォロアとし、前記ウォームギヤの内周面に設けられた前記突条と摺動可能に嵌合する螺旋溝部をカム溝とするカム機構によって、前記付勢力および前記駆動力による直線運動を前記ウォームギヤの回転運動に変換することを特徴とする車両用空調装置。
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