JP2008025745A - 防振装置 - Google Patents

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浩佑 中山
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Abstract

【課題】ストッパ金具の角部における極めて小さな亀裂発生を抑制して耐久性を向上する。
【解決手段】本体金具12の上端開口部12Aに取り付けられて上側取付金具14の上下方向の変位に対するストッパ作用を果たすストッパ金具44を備えた防振装置10において、ストッパ金具44が、防振基体16の周りを取り囲む筒状部46と、その上端から角部48を介して内向きに延びてストッパ用の当接部を構成するストッパ板部50とを備えてなり、該角部48を、筒状部46からストッパ板部50に向けて円弧状に湾曲する第1湾曲部56と、ストッパ板部50から筒状部46に向けて円弧状に湾曲する第2湾曲部58と、これら第1及び第2湾曲部56,58を連結するストレート状の傾斜部60とで構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、防振装置に関するものである。
自動車エンジン等の振動体を、その振動を車体等の支持体に伝達させないように支承するマウントなどの防振装置においては、ゴム弾性体である防振基体の一定限度以上の変形を防止するためにストッパ機構が設けられている。
例えば、支持体側に取り付けられる筒状胴部を有する本体金具と、エンジン等の振動体側に取り付けられる上側取付金具とが、ゴム弾性体からなる防振基体を介して結合されてなる防振装置において、振動に伴う防振基体の変形による上側取付金具の一定以上の大変位を規制するため、上側取付金具に径方向に突出するストッパ用フランジを設ける一方、本体金具に防振基体の外方を前記フランジの上方にまで延びる筒形のストッパ金具を固定し、該ストッパ金具の筒状部の上端部を内向きに折曲形成してストッパ板部とし、このストッパ板部を前記フランジとその上方に取付固定される振動体側の部材との間に位置させ、これにより、上下方向の大変位に対してストッパ板部が上側取付金具のストッパ用フランジと振動体側の部材に当接することでストッパ作用を果たすように構成されたものが公知である(下記特許文献1〜4参照)。
ところで、近年、自動車においては低燃費化の要請が強く、そのため、自動車メーカーからの車両用部品に対する軽量化の要求も日毎に厳しくなっている。このような状況下、上記ストッパ金具の素材を鉄からアルミニウムに置き換えることが提案されている(下記特許文献1,2参照)。
特開2004−162762号公報 WO2004/051113A1 特開2005−163919号公報 特開2003−113888号公報
上記のようにストッパ金具をアルミニウム製にした場合、搭載車両などによっては、耐久性を損なう場合があり、すなわち、上下方向に所定荷重を繰り返し負荷する耐久試験において、ストッパ板部と筒状部との間の角部に極めて小さな亀裂が発生することがある。
この点について詳述すると、従来のストッパ金具において、ストッパ板部101と筒状部102との間の角部103は、軸方向断面において単一の円弧状に湾曲する湾曲部として形成されている(図14参照)。このストッパ金具は、一般にプレス成形により形成されるため、ストッパ板部101や筒状部102での厚みt1,t2に対して、上記湾曲状の角部103での厚みt3は、プレス成形により材料が引き延ばされることで薄肉に形成される(t3<t1,t2)。そのため、この薄肉の湾曲部が上記極めて小さな亀裂のきっかけとなってしまうのである。
かかる極めて小さな亀裂を防止するための方策として、例えば、ストッパ金具の板厚を厚くしたり、ストッパ金具の材質を変更することが考えられるが、その場合、重量アップやコストアップにつながる。また、上記湾曲部の曲率半径を大きくする方策もあるが、その効果は不十分であり、更なる耐久性の向上が求められる。
本発明は、以上に鑑みてなされたものであり、ストッパ金具の角部における上記極めて小さな亀裂発生を抑制して耐久性に優れる防振装置を提供することを目的とする。
本発明に係る防振装置は、筒状胴部を有する本体金具と、上側取付金具と、前記本体金具と上側取付金具との間に介設されて両金具を結合するゴム弾性体からなる防振基体と、前記本体金具の上端開口部に取り付けられて前記上側取付金具の上下方向の変位に対するストッパ作用を果たすストッパ金具とを備えた防振装置において、前記ストッパ金具が、前記防振基体の周りを取り囲む筒状部と、該筒状部の上端から角部を介して内向きに延びて前記上側取付金具に対するストッパ用の当接部を構成するストッパ板部とを備えてなり、前記角部が、前記筒状部から前記ストッパ板部に向けて円弧状に湾曲する第1湾曲部と、前記ストッパ板部から前記筒状部に向けて円弧状に湾曲する第2湾曲部と、前記第1湾曲部と第2湾曲部を連結するストレート状の傾斜部とで構成されたものである。
このようにストッパ金具の角部を、単なる湾曲状ではなく、ストレート状の傾斜部とその両側の第1湾曲部及び第2湾曲部とで構成したので、極めて小さな亀裂のきっかけとなる湾曲部が2つに分散され、そのためかかる極めて小さな亀裂の発生を抑えることができる。従って、ストッパ金具がアルミニウムのプレス成形品であっても、耐久性を向上することができる。
前記ストッパ金具の厚みは、前記筒状部における厚みをT1、前記第1湾曲部における厚みをT2、前記傾斜部における厚みをT3、前記第2湾曲部における厚みをT4、前記ストッパ板部における厚みをT5として、T1>T2>T3およびT3<T4<T5を満足していることが好ましい。この場合、傾斜部は薄肉であるもののストレート状であるため上記極めて小さな亀裂のきっかけになりにくく、一方、極めて小さな亀裂のきっかけとなりやすい第1及び第2湾曲部は、傾斜部よりも厚くなっているので、結果として耐久性を更に向上することができる。
かかる角部での板厚分布は、次のようにして形成することができる。すなわち、一実施形態として、前記筒状部と前記ストッパ板部との間の前記角部を、軸方向断面において円弧状の湾曲部に形成した後、該湾曲部に対して外側からプレス型のストレート状の傾斜面を押し当てることで、前記ストレート状の傾斜部と該傾斜部の両側の前記第1湾曲部及び第2湾曲部に形成してもよい。このように、一旦円弧状の湾曲部を形成した後、ストレート状の傾斜部を加えることにより、該傾斜部は元の湾曲部と同等の薄肉になるが、その両側の第1及び第2湾曲部は元の湾曲部よりも厚くなる。そして、傾斜部は薄肉であるもののストレート状であるため上記極めて小さな亀裂のきっかけになりにくく、一方、極めて小さな亀裂のきっかけとなりやすい第1及び第2湾曲部は、元の湾曲部よりも厚くなっているので、結果として耐久性を一層向上することができる。
本発明の防振装置においては、前記防振基体との間に液室を形成するダイヤフラムが前記防振基体に対向して配され、前記本体金具が、筒状金具と、該筒状金具の下端開口部で前記ダイヤフラムとともにかしめ締結されて前記ダイヤフラムとの間に空気室を形成する椀状の底金具とからなり、前記底金具がアルミニウムのダイカスト成形品であって、該底金具の底壁部が軸方向に対して傾斜して設けられるとともに、該底壁部の下面に位置決め用の凸部が突設されて、該凸部の側面における周方向の一部がダイカスト成形型の抜き方向に沿って切り取られた形状に形成されてもよい。このように底金具の底壁部が軸方向に対して傾斜している場合、ダイカスト成形後の脱型時に、底壁部の下面に突設された位置決め用の凸部がアンダーカット形状となって抜けにくくなる。そこで、該凸部の側面における一部を該成形型の抜き方向に沿って切り取られた形状とすることで、脱型時の上記不具合を解消することができる。
本発明の防振装置において、前記ストッパ金具の前記筒状部に水抜き用の貫通孔が設けられていると、ストッパ金具の内側に侵入した水を排出することができる。
本発明の防振装置においては、前記本体金具の上端開口部に外向きのフランジ部が設けられ、前記ストッパ金具の前記筒状部の下端部に該フランジ部の上面に当接する当接面部を介して該フランジ部を包み込むようにかしめ締結するためのかしめ筒部が張出し形成され、該かしめ筒部の周方向の一部に下方に向けて凹状に切り欠かれたかしめ筒部側切欠部が設けられるとともに、前記フランジ部の周方向の一部に外方に向けて凹状に切り欠かれたフランジ部側切欠部が設けられ、両切欠部を周方向で位置合わせしてかしめ締結することで、かしめ締結部に下方に開口する水抜き用開口部が設けられてもよい。これにより、ストッパ金具の内側に侵入した水をかしめ締結部の周方向における一部から下方に排出することができる。
また、この場合、前記筒状部の周方向の一部に、前記水抜き用開口部に水を導くガイド部が張出し形成されていると、該水抜き用開口部からスムーズに水を排出することができる。
本発明によれば、ストッパ金具がアルミニウム製であっても、その角部における極めて小さな亀裂の発生を抑制することができ、耐久性に優れた防振装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は第1実施形態に係る防振装置10の縦断面図、図2は同防振装置10の側面図である。この防振装置10は、自動車のエンジンを車体に対して支承するエンジンマウントであり、車体側のメンバ9に取付けられる筒状胴部を有する本体金具12と、エンジン側のブラケット等の部材8に取付けられる上側取付金具14と、これら本体金具12と上側取付金具14との間にあってエンジンからの振動を吸収及び遮断するゴム弾性体からなる防振基体16と、防振基体16と軸方向に間隔をおいて対向するゴム膜からなるダイヤフラム18と、防振基体16とダイヤフラム18との間において防振基体16にてその室壁の一部が形成されるものであって液体が封入される主液室20と、該主液室20に第1オリフィス22を介して連通せしめられて主液室20と同様に液体が封入されるとともにダイヤフラム18にて室壁の一部が区画形成される副液室24と、前記主液室20と副液室24との間を仕切る仕切部材26と、該仕切部材26内にあって主液室20に対して弾性仕切り膜28にて室壁の一部が区画形成される第3液室30と、第3液室30と副液室24との間を連通させる第2オリフィス32とを備える液体封入式防振装置である。そして、かかる2つのオリフィス22,32による液流動効果や防振基体16の制振効果により、振動減衰効果と振動絶縁効果を果たすように構成されている。
本体金具12は、上記筒状胴部を構成する筒状金具34と、その下端開口部34Aにおいてダイヤフラム18及び仕切部材26とともにかしめ固定される椀状の底金具36とからなり、底金具36とダイヤフラム18との間に空気室38が形成されている。
上側取付金具14は、本体金具12の軸心部上方に配されたボス状金具であり、径方向外方に向かって全周にわたって突出するストッパ用フランジ40を備え、加硫成形手段により防振基体16の上部に埋設されている。ストッパ用フランジ40は防振基体16から連なったゴムよりなるストッパゴム42にて包被されている。
防振基体16は、略傘形状をなし、その下端部が本体金具12の上端開口部12Aに加硫接着手段により取着されている。詳細には、該上端開口部12Aは、テーパー部12A1を介して外向き(即ち、軸直角方向外方)にフランジ状に拡開されたフランジ部12A2を備え、該テーパー部12A1に防振基体16の下端部が取着されている。
符号44は、本体金具12の上端開口部12Aに取り付けられて、上側取付金具14の上下方向Zの変位に対するストッパ作用を果たすように設けられたストッパ金具である。このストッパ金具44は、アルミニウムのプレス成形品であって、防振基体16の周りを取り囲む筒状部46と、その上端から角部48を介して内向き(即ち、軸直角方向内方)に延びてストッパ用フランジ部40に対するストッパ用の当接部を構成するストッパ板部50とを備えてなる。
ストッパ金具44は、筒状部46の下端部に、本体金具12のフランジ部12A2を包み込むようにかしめ締結するための大径のかしめ筒部52を備える(図4参照)。かしめ筒部52は、上記フランジ部12A2の上面に当接する当接面部54を介して、筒状部46の下端に張出し形成されている。当接面部54は、筒状部46の下端から外向きのフランジ状に折曲形成され、該当接面部54の外周縁から下方に向けてかしめ筒部52が折曲形成されている。
図3に示されるように、ストッパ金具44は、軸方向(軸Aに沿った方向)から見て長円形状をなしており、従って、上記の本体金具12、ダイヤフラム18及び仕切部材26も長円形状をなしている。ここで長円形状には、楕円形だけでなく、競技トラックのような2つの半円とこれらをなめらかに結ぶ2本の直線とからなる形状も含まれる。
図4に示すように、ストッパ金具44の筒状部46とストッパ板部50とを接続する角部48は、筒状部46の上端からストッパ板部50に向けて内側に円弧状に湾曲する第1湾曲部56と、ストッパ板部50の外周端から筒状部46に向けて下方に円弧状に湾曲する第2湾曲部58と、これらの湾曲部56,58を連結する平坦なストレート状の傾斜部60とで構成されている。この実施形態では、軸方向断面(図4に示す軸Aを含む平面で切断した面)において、傾斜部60は軸Aに対して45°に傾斜した姿勢に形成され(この傾斜角度は30°〜60°の範囲内が好適である。)、また、第1湾曲部56と第2湾曲部58は、同一の曲率半径を持つ円弧状に形成されている。そして、かかる形状の角部48は、ストッパ金具44の全周にわたって形成されている。
本実施形態では、上記形状の角部48を持つストッパ金具44は次のようにして作製される。すなわち、まず、所定形状のアルミニウム製板材をプレス成形することで、図6(a)に示すように、角部48が軸方向断面において単一の円弧状の湾曲部62となるように折曲形成する。このとき、湾曲部62での厚みT10は、筒状部46やストッパ板部50の厚みT11,T12に対して、薄くなっている。次いで、該湾曲部62に対して外側からプレス型のストレート状の傾斜面7を押し当てる。これにより、該傾斜面7に対応してストレート状の傾斜部60が形成されるので、傾斜部60とその両側に第1湾曲部56と第2湾曲部58を備える上記角部48が形成される(図6(b)参照)。
このようにして作製すると、傾斜部60を形成するときに、該傾斜部60は元の湾曲部62と同等の薄肉になるものの、その両側の第1及び第2湾曲部56,58は元の湾曲部62よりも厚くなる。そのため、筒状部46での厚みをT1、第1湾曲部56での厚みをT2、傾斜部60での厚みをT3、第2湾曲部58での厚みをT4、ストッパ板部50での厚みをT5として、ストッパ金具44の板厚分布は、
T1>T2>T3 …(1)
T3<T4<T5 …(2)
を満足することになる(図5参照)。すなわち、筒状部46から第1湾曲部56で板厚が薄く、傾斜部60で更に薄くなってから、第2湾曲部58で板厚が厚くなり、ストッパ板部50で更に厚くなるように形成されている。
図1,2に示すように、ストッパ金具44の筒状部46には、水抜き用の貫通孔64が設けられている。貫通孔64は、長円形状をなす筒状部46の直線状部分46A(図3参照)における相対する2箇所に小孔状に設けられている。
以上よりなるストッパ金具44は、そのストッパ板部50がストッパ用フランジ40とその上方の車体側の部材8との間に挿入配置されることで、上側取付金具14の上下方向の大変位を規制するストッパとして作用する。また、ストッパ金具44は、ストッパ用フランジ40の外方を全周にわたって取り囲むことで、上側取付金具14の水平方向における大変位を規制するストッパとしても作用する。なお、ストッパ板部50上面の車体側の部材8との当接面にはストッパゴム部66が覆設されている。また、図1は、エンジン荷重が負荷されていない未荷重の状態が示されており、荷重が負荷されることでストッパ板部50の上下に所定の隙間が確保される。
本実施形態の防振装置10であると、ストッパ金具44の角部48を、単なる湾曲状ではなく、ストレート状の傾斜部60とその両側の湾曲部56,58との複合構造としたので、極めて小さな亀裂のきっかけとなる湾曲部を2つに分散することができる。また、上記(1)及び(2)の板厚分布により、傾斜部60は元の湾曲部62と同等の薄肉であるもののストレート状であるため極めて小さな亀裂のきっかけになりにくく、一方、極めて小さな亀裂のきっかけとなりやすい第1及び第2湾曲部56,58は、元の湾曲部62よりも厚くなっている。そのため、角部48での極めて小さな亀裂の発生を抑えて、耐久性を飛躍的に向上することができる。特に、ストッパ金具44が長円形状の場合、真円状の場合に比べて、直線状部分で強度に劣ることから、上記角部48の構成は、かかる長円形状のストッパ金具44の場合により有効である。また、ストッパ金具44全体の板厚を厚くしたり、材質変更を伴うものではないので、重量アップやコストアップを伴うことなく、耐久性を向上することができる。
本実施形態に係る図4に示す形状のストッパ金具44と、比較例として図14に示す形状を持つストッパ金具とについて(角部の形状以外は全く同じもの)、それぞれ図1に示すように防振装置に組付け、車両搭載時を想定した荷重を上下方向に所定振動数で加えて、耐久性試験を行ったところ、比較例の防振装置では、所定振動回数にて、角部(詳細には、長円形状の直線状部分に相当する箇所)に極めて小さな亀裂が発生したのに対し、実施形態の防振装置では、上記所定振動回数では極めて小さな亀裂は発生しておらず、その2倍の振動回数まで極めて小さな亀裂の発生を遅らせることができた。
図7は第2実施形態に係る防振装置10Aの縦断面図、図8は同防振装置10Aの側面図である。この防振装置10Aは、第1実施形態の防振装置10と基本構成は共通しており、ストッパ金具44の水抜き手段と下側取付金具としての底金具36の構成に特徴がある。なお、同じ符号を付した部分は特に説明しない限り同一の構成を有するものとして説明は省略する。
防振装置10Aのストッパ金具44では、筒状部46には水抜き用の貫通孔64は設けられておらず、その代わりに水抜き手段が次のように設けられている。
図9に示すように、ストッパ金具44のかしめ筒部52には、その周方向B(図10参照)の一箇所に下方に向けて凹状に切り欠かれたかしめ筒部側切欠部68が設けられている。この切欠部68の高さはかしめ筒部52内で終端し、当接面部54までには達しないように設定されている。
また、図7,10に示すように、本体金具12のフランジ部12A2には、その周方向Bの一箇所に軸直角方向外方に向けて凹状に切り欠かれたフランジ部側切欠部70が設けられている。
そして、ストッパ金具44と本体金具12は、互いの切欠部68,70を周方向Bで位置合わせしてかしめ締結されており、これにより、図7,10に示すように、かしめ締結部72に下方に開口する水抜き用開口部74が設けられている。
また、ストッパ金具44の筒状部46には、かしめ筒部側切欠部68に対応する周方向Bの一箇所に、上記水抜き用開口部74に水を導くためのガイド部76が張出し形成されている。ガイド部76は、筒状部46の下端部を、その周方向Bの一部において、下方かつ外方に傾斜した傾斜面状に張り出させることで形成されている。
このようにして水抜き用開口部74を設けたことにより、ストッパ金具44の内側に侵入した水をかしめ締結部72の周方向における一部から下方にスムーズに排出することができる。特に、防振装置10Aが車両に搭載される際に、かしめ締結部72が傾斜して水抜き用開口部74のある位置が最低位置になるような姿勢で車体側のメンバ9に組み付けられる場合には、この水抜き用開口部74からより一層スムーズに排水することが可能となる。
防振装置10Aでは、また、底金具36が次のように構成されている。すなわち、底金具36は、アルミニウムのダイカスト成形品からなり、その底壁部78が軸方向に対して垂直な姿勢から傾斜して設けられている。そして、この底壁部78には、下方に突出する取付ボルト80が固設されるとともに、底壁部78の下面に位置決め用の凸部82が突設されている。
取付ボルト80は、底壁部78に設けられた貫通孔84に対し、頭部下方にセレーション部を有するボルトを圧入することで、底壁部78の下面に垂直に設けられている。
位置決め用の凸部82は、車体側のメンバ9の位置決め用穴9Aに嵌り込む突起であり、図12に拡大して示すように、先端に半球部を備える円柱状をなして、底壁部78の下面から垂直に突出形成されている。
そして、図11,12に示されるように、この凸部82の側面における周方向Cの一箇所がダイカスト成形型90の抜き方向D(図13参照)に沿って切り取られた形状に形成され、これにより、該側面の一部に傾斜面88が設けられている。
詳細には、図13に示すように、底金具36は、固定型としての上型92と、可動型としての下型94とからなるダイカスト成形型90により成形され、下型94は、底金具36の軸方向に沿った方向に移動して型抜きされる。すなわち、底金具36の軸方向が抜き方向Dとなる。その際、軸方向に対して傾斜した底壁部78に設けられた凸部82が単なる円柱状であると、アンダーカット形状となって抜けにくい。そこで、アンダーカット形状とならないように、凸部82の膨らみ部分が切り取られており、従って、切り取り面となる上記傾斜面88は、抜き方向Dである軸方向に平行に形成されている。これにより、脱型時の不具合が解消される。
なお、底壁部78の貫通孔84は、図13に示すように、ダイカスト成形時にアンダーカット形状とならないように、凹部96として形成され、ダイカスト成形後に、この凹部96を目印として貫通孔84が穿設される。
また、凸部82の付け根部には全周にわたって溝86が設けられている。凸部82の付け根部には、ダイカスト成型により、底壁部78の下面との間で微小な曲面が形成されることが避けられない。そのため、溝86がない場合、メンバ9側の穴9Aの周縁部が上記曲面に乗り上げてしまう不具合が生じるが、上記溝86を設けたことでかかる不具合を解消することができる。
なお、以上の実施形態においては、2つのオリフィスを持つダブルオリフィスの防振装置を例に挙げて説明したが、本発明はシングルオリフィスの防振装置にも同様に適用できるものである。また、液封入式防振装置だけでなく、液室を持たない防振装置にも同様に適用することができる。
第1実施形態に係る防振装置の縦断面図である。 同防振装置の側面図である。 同防振装置のストッパ金具の平面図である。 同ストッパ金具の断面図(図3のIV−IV線断面)である。 同ストッパ金具の角部の拡大断面図である。 同ストッパ金具の成形工程を示す断面図であり、(a)は傾斜部形成前、(b)は形成後の図である。 第2実施形態に係る防振装置の縦断面図である。 同防振装置の側面図である。 同防振装置のストッパ金具の側面図である。 図8のX方向視図である。 同防振装置の底金具の底面図である。 同底金具の位置決め用凸部の断面図である。 同底金具のダイカスト成形時の断面図である。 比較例に係るストッパ金具の断面図である。
符号の説明
10,10A…防振装置、12…本体金具、12A…上端開口部、12A2…フランジ部、14…上側取付金具、16…防振基体、18…ダイヤフラム、34…筒状金具(筒状胴部)、34A…下端開口部、36…底金具、38…空気室、44…ストッパ金具、46…筒状部、48…角部、50…ストッパ板部、52…かしめ筒部、54…当接面部、56…第1湾曲部、58…第2湾曲部、60…傾斜部、62…湾曲部、64…貫通孔、68…かしめ筒部側切欠部、70…フランジ部側切欠部、72…かしめ締結部、74…水抜き用開口部、76…ガイド部、78…底壁部、82…位置決め用の凸部、90…ダイカスト成形型、7…プレス型のストレート状の傾斜面、A…軸、B…周方向、C…凸部の周方向、D…抜き方向、Z…上下方向

Claims (7)

  1. 筒状胴部を有する本体金具と、上側取付金具と、前記本体金具と上側取付金具との間に介設されて両金具を結合するゴム弾性体からなる防振基体と、前記本体金具の上端開口部に取り付けられて前記上側取付金具の上下方向の変位に対するストッパ作用を果たすストッパ金具とを備えた防振装置において、
    前記ストッパ金具が、前記防振基体の周りを取り囲む筒状部と、該筒状部の上端から角部を介して内向きに延びて前記上側取付金具に対するストッパ用の当接部を構成するストッパ板部とを備えてなり、
    前記角部が、前記筒状部から前記ストッパ板部に向けて円弧状に湾曲する第1湾曲部と、前記ストッパ板部から前記筒状部に向けて円弧状に湾曲する第2湾曲部と、前記第1湾曲部と第2湾曲部を連結するストレート状の傾斜部とで構成されたことを特徴とする防振装置。
  2. 前記ストッパ金具の厚みは、前記筒状部における厚みをT1、前記第1湾曲部における厚みをT2、前記傾斜部における厚みをT3、前記第2湾曲部における厚みをT4、前記ストッパ板部における厚みをT5として、T1>T2>T3およびT3<T4<T5を満足している請求項1記載の防振装置。
  3. 前記ストッパ金具が、アルミニウムのプレス成形品であって、前記筒状部と前記ストッパ板部との間の前記角部を、軸方向断面において円弧状の湾曲部に形成した後、該湾曲部に対して外側からプレス型のストレート状の傾斜面を押し当てることで、前記ストレート状の傾斜部と該傾斜部の両側の前記第1湾曲部及び第2湾曲部に形成してなることを特徴とする請求項1又は2記載の防振装置。
  4. 前記防振基体との間に液室を形成するダイヤフラムが前記防振基体に対向して配され、
    前記本体金具が、筒状金具と、該筒状金具の下端開口部で前記ダイヤフラムとともにかしめ締結されて前記ダイヤフラムとの間に空気室を形成する椀状の底金具とからなり、
    前記底金具がアルミニウムのダイカスト成形品であって、該底金具の底壁部が軸方向に対して傾斜して設けられるとともに、該底壁部の下面に位置決め用の凸部が突設されて、該凸部の側面における周方向の一部がダイカスト成形型の抜き方向に沿って切り取られた形状に形成されたことを特徴とする請求項1記載の防振装置。
  5. 前記ストッパ金具の前記筒状部に水抜き用の貫通孔が設けられたことを特徴とする請求項1記載の防振装置。
  6. 前記本体金具の上端開口部に外向きのフランジ部が設けられ、前記ストッパ金具の前記筒状部の下端部に、該フランジ部の上面に当接する当接面部を介して、該フランジ部を包み込むようにかしめ締結するためのかしめ筒部が張出し形成され、該かしめ筒部の周方向の一部に下方に向けて凹状に切り欠かれたかしめ筒部側切欠部が設けられるとともに、前記フランジ部の周方向の一部に外方に向けて凹状に切り欠かれたフランジ部側切欠部が設けられ、両切欠部を周方向で位置合わせしてかしめ締結することで、かしめ締結部に下方に開口する水抜き用開口部が設けられたことを特徴とする請求項1記載の防振装置。
  7. 前記筒状部の周方向の一部に、前記水抜き用開口部に水を導くガイド部が張出し形成されたことを特徴とする請求項6記載の防振装置。
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