JP2008024084A - バンパリインフォースメントと衝撃吸収部材との連結構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】バンパリインフォースメントから衝撃吸収部材に曲げ荷重が入力されても円滑に先端部から粉砕破壊させる。
【解決手段】クラッシュボックス18はCFRP製とされており、その前端部18Bにはブラケット20の基部20Aが挿入されて接着剤等で固定されている。また、ブラケット20の連結部20Bの車両後方側の面にはテーパ面22が形成されており、クラッシュボックス18の前端部18Bを順次粉砕破壊させるようになっている。さらに、ブラケット20の連結部20Bはフロントバンパリインフォースメント12にボルト26及びナットで相対回転可能に連結されている。従って、オフセット衝突等によりブラケット20に比較的大きな曲げが作用しても、フロントバンパリインフォースメント12がクラッシュボックス18に対して相対回転するので、クラッシュボックス18の前端部18Bが早期に脆性破壊するのを防止でき、円滑な粉砕破壊を確保できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、バンパリインフォースメントと衝撃吸収部材との連結構造に関する。
従来から、フロントサイドメンバの前端部とフロントバンパリインフォースメントとの間に衝撃吸収部材としてのクラッシュボックスを設定することが行われている。かかるクラッシュボックスは、前面衝突時にフロントバンパリインフォースメントから軸圧縮荷重を受けて座屈することにより所定のエネルギー吸収を行う。
ここで、昨今では従来の金属製のクラッシュボックスに替えて、軽量でエネルギー吸収効率が高いCFRP(炭素繊維強化樹脂)製のクラッシュボックスを使用することが検討されている(一例として、下記特許文献1参照)。
特許文献1に開示された技術について簡単に説明すると、フロントサイドメンバの前端部に円筒状に形成されたCFRP製のエネルギー吸収部材(クラッシュボックスに相当)を取り付け、更にその先端部に平板状の取付用ブラケットを固着している。そして、前面衝突時にエネルギー吸収部材が前端部から順次粉砕破壊していく際に、その破片が周囲に飛散するのを防止するために鋼板製の中空円筒状のカバーを設ける、というものである。
特開2005−47387号公報
しかしながら、上記先行技術による場合、フロントバンパリインフォースメントからCFRP製のエネルギー吸収部材の軸方向(車両前後方向)に衝突荷重が入力されればエネルギー吸収部材は円滑に粉砕破壊されるが、仮にフロントバンパリインフォースメントからエネルギー吸収部材に曲げ荷重が入ると、衝撃吸収部材とフロントバンパリインフォースメントとの締結部が脆性破壊し、円滑に粉砕破壊されない可能性がある。また、オフセット衝突や斜突のような片側衝突の場合に、衝撃吸収部材の先端部が曲げによって破壊されると、反対側に衝突荷重を伝達して荷重分散を図るという機能が損なわれる。
本発明は上記事実を考慮し、バンパリインフォースメントから衝撃吸収部材に曲げ荷重が入力されても円滑に先端部から粉砕破壊させることができるバンパリインフォースメントと衝撃吸収部材との連結構造を得ることが目的である。
請求項1記載の本発明に係るバンパリインフォースメントと衝撃吸収部材との連結構造は、車両の前後方向の端部側に設けられると共に車両幅方向に沿って延在し、衝突時に衝突荷重を受けるバンパリインフォースメントと、このバンパリインフォースメントの長手方向の両端部付近から車両前後方向に沿って略平行に延在された左右一対のサイドメンバと、このサイドメンバのバンパリインフォースメント側の端部とバンパリインフォースメントとの間に介在され、軸圧縮荷重を受けることにより粉砕破壊する衝撃吸収部材と、この衝撃吸収部材のバンパリインフォースメント側の端部とバンパリインフォースメントとを連結する連結部と、を含んで構成された車体構造に適用されるバンパリインフォースメントと衝撃吸収部材との連結構造であって、前記連結部における衝撃吸収部材との対向面を当該衝撃吸収部材の壁面に対して斜め方向に配置すると共に、バンパリインフォースメントと衝撃吸収部材とを含む略水平面内で連結部がバンパリインフォースメントに対して相対回転可能となるように連結した、ことを特徴としている。
請求項2記載の本発明に係るバンパリインフォースメントと衝撃吸収部材との連結構造は、請求項1記載の発明において、前記連結部はバンパリインフォースメントとは別体で構成されたブラケットとされ、当該ブラケットの一端部はバンパリインフォースメントに相対回転可能に連結され、当該ブラケットの他端部は所定値以上の荷重入力により衝撃吸収部材との結合状態が解除されて衝撃吸収部材に軸圧縮荷重を加える方向へ変位するように当該衝撃吸収部材の端部に固定されている、ことを特徴としている。
請求項3記載の本発明に係るバンパリインフォースメントと衝撃吸収部材との連結構造は、請求項2記載の発明において、前記ブラケットの中間部には、衝撃吸収部材の粉砕破壊後に当該ブラケットを軸圧縮荷重作用方向に塑性変形させるための一又は二以上の脆弱部が設定されている、ことを特徴としている。
以下、前面衝突を例にして、請求項1記載の本発明の作用を説明する。
前面衝突時にバンパリインフォースメントに衝突荷重が入力されると、当該衝突荷重は連結部から衝撃吸収部材に伝達される。このため、衝撃吸収部材は軸圧縮荷重を受けて前端部(バンパリインフォースメント側の端部)側から順次粉砕破壊され、その繰り返し過程で前面衝突時のエネルギーが吸収される。そして、衝撃吸収部材の粉砕破壊によって衝突時のエネルギーが充分に吸収された後の残りの衝突荷重が、左右一対のサイドメンバに伝達される。
ところで、衝突の形態には種々あり、フルラップの前面衝突もあれば、オフセット衝突や斜突という衝突形態もある。このようなオフセット衝突や斜突があった場合、片方の衝撃吸収部材の前端部には、連結部を介して軸圧縮荷重が入力されるだけでなく、比較的大きなトルク(曲げモーメント)も作用する。このため、衝撃吸収部材の前端部が早期に曲げ変形・破壊してしまい、粉砕破壊によるエネルギー吸収が充分になされない可能性がある。
しかし、本発明では、バンパリインフォースメントと衝撃吸収部材とを含む略水平面内で連結部がバンパリインフォースメントに対して相対回転可能となるように連結部とバンパリインフォースメントとを回転可能に連結したので、片側衝突して衝撃吸収部材とバンパリインフォースメントとの連結部に比較的大きなトルクが作用しても、バンパリインフォースメントは衝撃吸収部材に対して相対回転することができる。従って、衝撃吸収部材の前端部が早期に曲げ変形・破壊するのを回避することができ、片側衝突の場合でも反対側のサイドメンバに衝突荷重を伝達して分散することができる。
また、本発明では、連結部における衝撃吸収部材との対向面を当該衝撃吸収部材の壁面に対して斜め方向に配置したので、対向面が壁面に当接した際に当接部位には車両前後方向の分力以外に車両幅方向の分力が発生する。このため、衝撃吸収部材の前端部の粉砕破壊を誘発することができる。つまり、衝撃吸収部材の前端部に対して斜め方向に配置された連結部の対向面が衝撃吸収部材の前端部の壁面を順次砕きながら破壊していくことができる。
請求項2記載の本発明によれば、連結部はバンパリインフォースメントとは別体で構成されたブラケットとされており、ブラケットの一端部はバンパリインフォースメントに相対回転可能に連結され、ブラケットの他端部は所定値以上の荷重入力に衝撃吸収部材との結合状態が解除されて衝撃吸収部材に軸圧縮荷重を加える方向へ変位可能に衝撃吸収部材の端部に固定される構造にしたので、ブラケット自体の形状、構造、材質を任意に選択することができる。また、ブラケットの他端部と衝撃吸収部材の端部との結合強度も任意に決定することができる。
請求項3記載の本発明によれば、ブラケットの中間部に、衝撃吸収部材の粉砕破壊後にブラケットを軸圧縮荷重作用方向に塑性変形させるための一又は二以上の脆弱部を設定したので、衝撃吸収部材の粉砕破壊によるエネルギー吸収後はブラケットが軸圧縮荷重作用方向に塑性変形することで更なるエネルギー吸収がなされる。
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係るバンパリインフォースメントと衝撃吸収部材との連結構造は、バンパリインフォースメントから衝撃吸収部材に曲げ荷重が入力されても円滑に先端部から粉砕破壊させることができるバンパリインフォースメントと衝撃吸収部材との連結構造を得ることが目的である。
請求項2記載の本発明に係るバンパリインフォースメントと衝撃吸収部材との連結構造は、ブラケット自体の作り方を変えることで、連結部の強度及び剛性や連結部と衝撃吸収部材の端部との結合強度等をある程度自由にチューニングすることができるという優れた効果を有する。
請求項3記載の本発明に係るバンパリインフォースメントと衝撃吸収部材との連結構造は、衝突時のエネルギー吸収性能をより一層高めることができるという優れた効果を有する。
以下、図1〜図3を用いて、本発明に係るバンパリインフォースメントと衝撃吸収部材との連結構造の一実施形態について説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印INは車両幅方向内側を示している。
図1には、本実施形態に係るバンパリインフォースメントと衝撃吸収部材との連結構造の要部が平面視で示されている。また、図2には、当該要部の縦断面図が示されている。これらの図に示されるように、車両の前端部には、フロントバンパ10の一部を構成するフロントバンパリインフォースメント12が車両幅方向に沿って延在されている。本実施形態では、フロントバンパリインフォースメント12の断面形状はコ字状(開断面形状)とされているが、矩形枠状や「日」の字状等でもよく、高強度及び高剛性の車体骨格部材として構成されている。なお、フロントバンパ10は、フロントバンパリインフォースメント12と、その前面側にフロントバンパリインフォースメント12に沿って配置されたウレタンフォーム等から成る図示しないフロントバンパアブソーバと、その前面側にフロントバンパアブソーバに沿って延在されて意匠面を構成する図示しないフロントバンパカバーといった要素によって構成されている。
上記フロントバンパリインフォースメント12の長手方向の両端部12A近傍の車両後方側、即ち車体前部14の両サイドには、閉断面構造に構成された長尺状のフロントサイドメンバ16が左右一対略平行に配置されている。フロントサイドメンバ16の前端部16Aとフロントバンパリインフォースメント12の長手方向の両端部12Aとの間には、筒状に形成された衝撃吸収部材としてのクラッシュボックス18がそれぞれ介在されている。クラッシュボックス18はCFRP製とされており、その後端部18Aはフロントサイドメンバ16の前端部16Aの内方へ挿入された状態で図示しない接着剤によって或いは接着剤とボルト及びナットといった締結具によって固定されている。
上述したクラッシュボックス18の前端部18Bとフロントバンパリインフォースメント12の長手方向の端部12Aとは、連結部としてのブラケット20によって連結されている。ブラケット20はクラッシュボックス18の前端部18B内へ挿嵌される基部20Aと、この基部20Aから一体に形成されて平面視でクローバー状に張出した連結部20Bと、によって構成されている。基部20Aから連結部20Bへ張出す部分は基部20Aに対して車両幅方向及び車両上下方向に広がっており(拡径されており)、クラッシュボックス18の前端部18Bの端縁ライン24に対して所定角度傾斜したテーパ面22とされている。このテーパ面22が、クラッシュボックス18の前端部18Bの端面に対して対向して配置されている。
上記構成のブラケット20の基部20Aはクラッシュボックス18の前端部18B内へ挿嵌された状態で、図示しない接着剤等の固定手段によって固定されている。また、ブラケット20の連結部20Bはフロントバンパリインフォースメント12の断面内方へ挿入された状態で、ボルト26及びナット28といった固定手段(回転中心軸)によって相対回転可能に連結(ピン結合、ヒンジ結合)されている。従って、フロントバンパリインフォースメント12は、クラッシュボックス18に対してボルト26の軸線回りに相対回転可能とされている。なお、相対回転可能といっても、通常の車両走行時において容易に相対回転するという意味ではなく、前面衝突時のような負荷がかかった場合にボルト26の締結トルクを超えると、相対回転可能になるという意味である。
上記説明から、ブラケット20の連結部20Bを機能的に観た場合、クローバー形状の意味するところは、前面衝突時の衝突荷重の入力により、フロントバンパリインフォースメント12を介してブラケット20が車両後方側へ押圧された場合に、クラッシュボックス18の前端部18Bに干渉して粉砕破壊を誘発して連続的に粉砕破壊させていくために車両幅方向及び車両上下方向に張出した張り出し部20B1と、この張り出し部20B1の中央部から車両前方側へ延設されてボルト締結点が設定される締結部20B2とを備えた形状ということができる。
さらに、上記ブラケット20の基部20Aの両側壁(車両幅方向側に位置する左右一対の側壁)には、側面視で互い違いの配置となるように複数のビード30が形成されている。各ビード30の断面形状は略半円形状とされており、両側壁の外側壁面からクラッシュボックス18の内方へ凹む凹溝状に形成されている。また、ブラケット20の連結部20Bの上下壁にも、車両幅方向に沿って延在する上下一対のビード32が形成されている。
(作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
前面衝突時にフロントバンパリインフォースメント12に衝突荷重が入力されると、当該衝突荷重はブラケット20からクラッシュボックス18に伝達される。このため、ブラケット20の基部20Aのクラッシュボックス18の前端部18Bに対する接着剤の接着強度を超えると、剥離してブラケット20の基部20Aがクラッシュボックス18の前端部18B内へ相対的に進入される。これにより、ブラケット20の連結部20Bのテーパ面22がクラッシュボックス18の前端部18Bに干渉し、クラッシュボックス18は軸圧縮荷重を受けて前端部18B側から順次粉砕破壊され、その繰り返し過程で前面衝突時のエネルギーが吸収される。そして、クラッシュボックス18の粉砕破壊によって前面衝突時のエネルギーが充分に吸収された後の残りの衝突荷重が、左右一対のフロントサイドメンバ16に伝達される。
ところで、衝突の形態には種々あり、フルラップの前面衝突もあれば、オフセット衝突や斜突という衝突形態もある。このようなオフセット衝突や斜突があった場合、片方のクラッシュボックス18の前端部18Bには、ブラケット20を介して軸圧縮荷重が入力されるだけでなく、比較的大きなトルク(曲げモーメント)も作用する。このため、クラッシュボックス18の前端部18Bが早期に曲げ変形・破壊してしまい、粉砕破壊によるエネルギー吸収が充分になされない可能性がある。
しかし、本実施形態では、フロントバンパリインフォースメント12の長手方向の端部16Aとクラッシュボックス18の前端部18Bとをブラケット20を介してボルト26回りに相対回転可能に連結したので、片側衝突してブラケット20を介してクラッシュボックス18の前端部18Bに比較的大きなトルクが作用しても、フロントバンパリインフォースメント12がクラッシュボックス18に対して相対回転することができる。従って、クラッシュボックス18の前端部18Bが早期に曲げ変形・破壊するのを回避することができ、片側衝突の場合でも反対側のフロントサイドメンバに衝突荷重を伝達して分散することができる。補足すると、仮にCFRP製のクラッシュボックス18の前端部18Bとフロントバンパリインフォースメント12の長手方向の端部16Aとを従来通りのボルト締結(締結方向は車両前後方向)による固定構造を採った場合、CFRPは金属のように塑性変形しないため、クラッシュボックス18の締結部20B2がボルト締結部で破壊され、締結が外れてしまう。従って、本実施形態のように、オフセット衝突時や斜突時に入力されるトルクも考慮してクラッシュボックス18の前端部18Bとフロントバンパリインフォースメント12の長手方向の端部16Aとをピン結合して相対回転可能に連結することは、非常に技術的意義がある。
また、本実施形態では、ブラケット20の連結部20Bの車両後方側の面(テーパ面22)をクラッシュボックス18の前端部18Bに対して略逆ハの字状に配置したので、ブラケット20のテーパ面22がクラッシュボックス18の前端部18Bに当接した際に当接部位には車両前後方向の分力以外に車両幅方向及び車両上下方向の分力が発生する。このため、クラッシュボックス18の前端部18Bの粉砕破壊を誘発することができる。つまり、クラッシュボックス18の前端部18Bに対して斜め方向に配置されたブラケット20のテーパ面22でクラッシュボックス18の前端部18Bを順次砕きながら破壊していくことができる。
以上を総括すると、本実施形態によれば、フロントバンパリインフォースメント12からクラッシュボックス18の前端部18Bに曲げ荷重が入力されても円滑に当該前端部18Bから粉砕破壊させてエネルギー吸収させることができる。
さらに、本実施形態では、ブラケット20の基部20A及び連結部20Bに複数のビード30、32を設定したので、クラッシュボックス18が完全に粉砕破壊した後は、ブラケット20が蛇腹状に軸圧縮荷重作用方向に塑性変形していく。このため、クラッシュボックス18の粉砕破壊によるエネルギー吸収後に、更にエネルギー吸収することができる。補足すると、金属製のクラッシュボックスは全長の20%〜30%は潰れ残るが、CFRP製のクラッシュボックスは全長の5%程度しか潰れ残りが生じないので、CFRP製のクラッシュボックスのエネルギー吸収効率は極めて高いといえる。本実施形態では、かかるエネルギー吸収効率が高いクラッシュボックス18が潰れた後も、ブラケット20の塑性変形を利用してエネルギー吸収させようというものである。
なお、図3には、上記のエネルギー吸収の過程が示されている。簡単に説明すると、図3(A)に示される段階は、バリア34がフロントバンパリインフォースメント12に当接した衝突初期の段階である。この状態から図3(B)に示されるように、ブラケット20の連結部20Bのテーパ面22によってクラッシュボックス18の前端部18Bが順次粉砕破壊されていきながら、衝突時のエネルギーが吸収されていく。次に、図3(C)に示されるように、クラッシュボックス18が完全に潰れ切ると、ブラケット20がビード30、32の形成位置で座屈していき、クラッシュボックス18の変形で吸収しきれなかった衝突時のエネルギーが吸収されていく。
また、本実施形態では、フロントバンパリインフォースメント12とクラッシュボックス18とをブラケット20を使って相対回転可能に連結したので、つまりフロントバンパリインフォースメント12とは別部品であるブラケット20を用いてクラッシュボックス18との連結をしたので、ブラケット20自体の形状、構造、材質を任意に選択することができる。また、ブラケット20の基部20Aとクラッシュボックス18の前端部18Bとの結合強度も任意に決定することができる。その結果、本実施形態によれば、ブラケット20自体の作り方を変えることで、ブラケット20の強度及び剛性やブラケット20とクラッシュボックス18の前端部18Bとの結合強度等をある程度自由にチューニングすることができるという利点がある。
〔実施形態の補足説明〕
なお、上述した本実施形態では、ボルト26及びナット28によってクラッシュボックス18とフロントバンパリインフォースメント12とを相対回転可能に連結したが、これに限らず、ピン支持できる構成であればすべて適用可能である。
また、上述した本実施形態では、フロントバンパリインフォースメント12とは別体のブラケット20を設定したが、これに限らず、ブラケット20に相当する部分をフロントバンパリインフォースメント側に一体に形成してもよい。
さらに、上述した本実施形態では、ブラケット20に脆弱部としての複数のビード30、32を形成したが、ビードの設定位置及び個数等は任意である。また、ビードの構成も凹溝に限らず、種々の構成(例えば、長孔等)を適用することができる。
また、上述した本実施形態では、クラッシュボックス18をCFRP製としたが、これに限らず、FRP製としてもよい。フロントバンパリインフォースメント12の材質も鋼板に限らず、アルミニウム合金製としてもよい。
本実施形態に係るバンパリインフォースメントと衝撃吸収部材との連結構造の要部を示す平断面図である。 図1に示されるバンパリインフォースメントと衝撃吸収部材との連結構造の2−2線断面図である。 前面衝突時のクラッシュボックスの変形の様子を示す作動説明図である。
符号の説明
10 フロントバンパ
12 フロントバンパリインフォースメント
16 フロントサイドメンバ
18 クラッシュボックス(衝撃吸収部材)
20 ブラケット(連結部)
22 テーパ面(対向面)
26 ボルト
28 ナット
30 ビード(脆弱部)
32 ビード(脆弱部)

Claims (3)

  1. 車両の前後方向の端部側に設けられると共に車両幅方向に沿って延在し、衝突時に衝突荷重を受けるバンパリインフォースメントと、
    このバンパリインフォースメントの長手方向の両端部付近から車両前後方向に沿って略平行に延在された左右一対のサイドメンバと、
    このサイドメンバのバンパリインフォースメント側の端部とバンパリインフォースメントとの間に介在され、軸圧縮荷重を受けることにより粉砕破壊する衝撃吸収部材と、
    この衝撃吸収部材のバンパリインフォースメント側の端部とバンパリインフォースメントとを連結する連結部と、
    を含んで構成された車体構造に適用されるバンパリインフォースメントと衝撃吸収部材との連結構造であって、
    前記連結部における衝撃吸収部材との対向面を当該衝撃吸収部材の壁面に対して斜め方向に配置すると共に、バンパリインフォースメントと衝撃吸収部材とを含む略水平面内で連結部がバンパリインフォースメントに対して相対回転可能となるように連結した、
    ことを特徴とするバンパリインフォースメントと衝撃吸収部材との連結構造。
  2. 前記連結部はバンパリインフォースメントとは別体で構成されたブラケットとされ、
    当該ブラケットの一端部はバンパリインフォースメントに相対回転可能に連結され、当該ブラケットの他端部は所定値以上の荷重入力により衝撃吸収部材との結合状態が解除されて衝撃吸収部材に軸圧縮荷重を加える方向へ変位するように当該衝撃吸収部材の端部に固定されている、
    ことを特徴とする請求項1記載のバンパリインフォースメントと衝撃吸収部材との連結構造。
  3. 前記ブラケットの中間部には、衝撃吸収部材の粉砕破壊後に当該ブラケットを軸圧縮荷重作用方向に塑性変形させるための一又は二以上の脆弱部が設定されている、
    ことを特徴とする請求項2記載のバンパリインフォースメントと衝撃吸収部材との連結構造。
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