JP2007517825A - Igf−ir阻害剤としてのフェニル−[4−(3−フェニル−1h−ピラゾル−4−イル)−ピリミジン−2−イル]−アミン誘導体 - Google Patents

Igf−ir阻害剤としてのフェニル−[4−(3−フェニル−1h−ピラゾル−4−イル)−ピリミジン−2−イル]−アミン誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は、式I
【化1】
Figure 2007517825

の化合物およびその誘導体に関する。さらに、本発明は、このような化合物の医薬としての使用に関する。加えて、本発明は、このような化合物の、増殖性疾患の処置に有用な医薬の製造における使用に関する。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、フェニル−[4−(3−フェニル−1H−ピラゾル−4−イル)−ピリミジン−2−イル]−アミン誘導体およびこのような誘導体を含む医薬組成物ならびに、このような誘導体 − 単独でまたは1個またはそれ以上の他の薬学的活性化合物と共に − の、とりわけ腫瘍のような増殖性疾患の処置用医薬組成物の製造のための使用に関する。
本発明は、式I
Figure 2007517825
〔式中、
mは1から5であり;
は低級アルキル−スルホニル;非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ−スルホニル;非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ;ヘテロ環式ラジカル;アミノ、モノ−もしくはジ−低級アルキル置換アミノ、ヘテロ環式ラジカル、ヘテロシクリル−NH−もしくはヘテロシクリル−O−(ここで、ヘテロシクリルはNHまたはOに炭素環原子を介して結合している)で置換されている低級アルキル;ラジカルR−低級アルキル−X−(ここで、Rは水素、ハロゲン、非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルであり、そしてXは−S−または−O−である);またはラジカルR−C(=O)−(ここで、Rは水素、非置換または置換低級アルキル、遊離またはエーテル化ヒドロキシ、非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルである)であり;ここで、R置換基は、m>1であるとき互いに独立して選択されるか;
または2個のビシナルR置換基は、それらが結合しているフェニル炭素原子と一体となってヘテロ環式環を形成し;
は水素、非置換または置換低級アルキルまたはヘテロ環式ラジカルであり;そして
Zはベンジルオキシである。〕
の化合物または該化合物の塩に関する(ただし、化合物{4−[3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−ピリミジン−2−イル}−[4−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−フェニル]−アミンは除く)。
前記および後記で使用する一般的用語は、好ましくは、特記されない限り、本明細書の内容において、下記の意味を有する:
化合物、塩などについて複数形を使用しているとき、これはまた一つの化合物、塩なども意味すると取る。
所望により存在する式Iの化合物の不斉炭素原子は、(R)、(S)または(R,S)立体配置、好ましくは(R)または(S)立体配置で存在し得る。二重結合または環での置換基は、cis−(=Z−)またはtrans−(=E−)形で存在し得る。本化合物は、故に異性体の混合物または好ましくは純粋異性体として存在し得る。
好ましくはアルキルは20個までの炭素原子を有し、最も好ましくは低級アルキルである。
接頭辞“低級”は、最大7個まで(7個を含む)、とりわけ最大4個まで(4個を含む)の炭素原子を有するラジカルを意味し、当該ラジカルは非分枝であるか、または一箇所または複数箇所分枝で分枝している。
低級アルキルは、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシルまたはn−ヘプチルである。
低級アルキルRは、好ましくはメチル、エチルまたはイソプロピル、最も好ましくはメチルである。
置換低級アルキルは、アミノ、N−低級アルキルアミノ、N,N−ジ−低級アルキルアミノ、N−低級アルカノイルアミノ、N,N−ジ−低級アルカノイルアミノ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルカノイル、低級アルカノイルオキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、アミジノ、グアニジノ、ウレイド、メルカプト、低級アルキルチオ、ハロゲンまたはヘテロ環式ラジカルのような1個またはそれ以上の置換基が存在し得る、上記で定義の低級アルキルである。
置換低級アルキルRは、好ましくはN,N−ジ−低級アルキルアミノまたは低級アルキル−ピペリジルで置換された低級アルキルである。
モノ−もしくはジ−置換アミノ−スルホニルは、アミノ基が、互いに独立して例えば非置換または置換低級アルキルまたはヘテロ環式ラジカルから選択される1個または2個のラジカルで置換されている、アミノ−スルホニルである。
非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ−スルホニルRは、好ましくは非置換アミノ−スルホニルである。
モノ−もしくはジ−置換アミノは、互いに独立して例えば非置換または置換低級アルキルまたはヘテロ環式ラジカルから選択される1個または2個のラジカルで置換されているアミノである。
モノ−もしくはジ−置換アミノRは、各々好ましくはN−低級アルキルアミノまたはN,N−ジ−低級アルキルアミノである。
モノ−もしくはジ−置換アミノRは、各々好ましくはN−低級アルキルアミノまたはN,N−ジ−低級アルキルアミノである。
−低級アルキル−X−(ここで、Rはハロゲンである)、R−低級アルキル−X−の低級アルキル部分が、1個以上のハロゲン原子、すなわち3個までのハロゲン原子で置換されているものを含み、好ましくはトリフルオロ−低級−アルキル−Xである。
ヘテロ環式ラジカルは、可能性のある置換基を含んでとりわけ20個までの炭素原子を含み、4または8環員であり、好ましくは窒素、酸素および硫黄から選択される1個から4個、とりわけ1個から3個、および最も好ましくは1個または2個のヘテロ原子を含む、不飽和、部分的不飽和、または好ましくは飽和単環式ラジカルであるか、または、例えば、1個もしくは2個のベンゼンラジカルが記載の単環式ラジカルと環形成(annellated)(縮合)している、二−もしくは三環式ラジカルである。該ヘテロ環式ラジカルは、所望により例えば非置換または置換低級アルキルのような1個またはそれ以上のラジカルで置換されている。
ヘテロシクリル−NH−およびヘテロシクリル−O−において、該ヘテロシクリル部分は、前段落でヘテロ環式ラジカルについて定義した通りであるが、ただし、それは各々NHおよびOに炭素環原子を介して結合しており、好ましくはとりわけ2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イルまたは1−メチル−ピペリジン−4−イルのような低級アルキルで置換されたピペリジルである。
ヘテロ環式ラジカルRは、好ましくは低級アルキル−ピペラジニル、とりわけ4−低級アルキル−ピペラジン−1−イルである。
2個のビシナルR置換基により、それらが結合しているフェニル炭素原子と一体となって形成されるヘテロ環式環は、可能性のある置換基を含んでとりわけ20個までの炭素原子を含み、4または8環員であり、好ましくは窒素、酸素および硫黄から選択される1個から3個のヘテロ原子を含む、不飽和、部分的不飽和、または飽和単環式ラジカルである。該ヘテロ環式環は、所望により、例えばオキソ(=O)、チオキソ(=S)、または非置換もしくは置換低級アルキルのような1個またはそれ以上のラジカルで置換されている。好ましくはこの環はチアゾル、1−オキソ−チアゾルまたはジオキソール環である。
ヘテロ環式ラジカルで置換された低級アルキルRは、好ましくは低級アルキル−ピペラジニルで、とりわけ4−低級アルキル−ピペラジン−1−イルで置換された低級アルキルである。
ヘテロ環式ラジカルRは、好ましくはモルホリニル、とりわけモルホリン−4−イル、または低級アルキル−ピペリジル、とりわけ1−低級アルキル−ピペリジン−4−イルである。
ヘテロ環式ラジカルRは、好ましくは低級アルキル−ピペラジニル、とりわけ4−低級アルキル−ピペラジン−1−イルである。
ヘテロ環式ラジカルRは、好ましくは式Iの分子の残りに炭素環原子を介して結合しており、とりわけピペリジン−4−イルのようなピペリジル、1−低級アルキル−ピペリジン−4−イルのような低級アルキル−ピペリジル、またはテトラヒドロ−ピラン−4−イルのようなテトラヒドロ−ピラニルである。
エーテル化ヒドロキシは、例えば、アルコキシ、とりわけメトキシ、エトキシおよびtert−ブトキシのような低級アルコキシである。
エーテル化ヒドロキシRは、好ましくは低級アルコキシ、とりわけエトキシまたはtert−ブトキシである。
エステル化ヒドロキシは、好ましくはアルカン酸のような有機カルボン酸でエステル化されたヒドロキシであり、例えば低級アルカノイルオキシである。
ハロゲンは主にフッ素、塩素、臭素、またはヨウ素、とりわけフッ素、塩素、または臭素である。
Xは好ましくは−O−である。
mは好ましくは1から3である。
は好ましくはフェニル環にメタおよび/またはパラ位で結合している。
Zは好ましくはフェニル環にメタおよび/またはパラ位、最も好ましくはメタ位で結合している。
は、好ましくはモノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルである。
塩は、とりわけ式Iの化合物の薬学的に許容される塩である。
このような塩は、例えば、酸付加塩として、好ましくは有機または無機酸と、塩基性窒素原子を有する式Iの化合物から形成され、とりわけ薬学的に許容される塩である。
カルボキシまたはスルホのような負に荷電したラジカルが存在するとき、塩はまた塩基と形成でき、例えば金属またはアンモニウム塩、例えばアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩、またはアンモニアまたは3級モノアミンのような適当な有機アミンとのアンモニウム塩である。
同じ分子内に塩基性基および酸性基が存在するとき、式Iの化合物はまた分子内塩を形成できる。
単離または精製目的で、薬学的に許容されない塩、例えばピクリン酸塩または過塩素酸塩を使用することも可能である。薬学的に許容される塩または遊離化合物(必要であれば、医薬組成物の形で)のみが治療的使用が達成され、故にこれらが好ましい。
遊離形および、例えば、新規化合物の精製または同定において中間体として使用できる塩を含むそれらの塩の密接な関係の観点から、前記および後記で、遊離化合物に関するすべての言及は、適当であり、好都合である限り、対応する塩もまた言及すると理解すべきである。
式Iの化合物は、インシュリン様増殖因子I受容(IGF−IR)のチロシンキナーゼ活性の強力な阻害剤であり、IGF−IR依存性細胞を阻害する。式Iの化合物は、とりわけIGF−IRチロシンキナーゼおよび/またはIGF−IR依存性細胞増殖の阻害が有益な作用を示す疾患の処置のための、およびまた予防のための、例えば、予測されない新規治療法を可能にする。このような疾患は、例えば***、腎臓、前立腺、結腸直腸、甲状腺、卵巣、膵臓、神経、肺、子宮および消化管腫瘍のような腫瘍ならびに骨肉腫および黒色腫のような増殖性疾患を含む。
式Iの化合物はまた、例えば臓器、組織または細胞、例えば心臓、肺、複合心臓−肺、肝臓、腎臓または膵臓移植(例えば膵臓島細胞)の移植における、移植血管疾患、例えば同種−または異種移植脈管障害、例えば移植血管アテローム性動脈硬化症または慢性移植片拒絶反応の予防またはそれと対抗するために、または血管移植片狭窄、再狭窄および/または、例えば経皮経管的血管形成術、レーザー処置または血管内膜もしくは内皮の完全性を損なう他の侵襲的方法のようなカテーテル法または血管掻爬法が原因の血管損傷後の血管閉塞の予防または処置に有用である。
本発明の化合物は、単独で、または他の薬理学的活性化合物と共にの両方で、例えばポリアミン合成の酵素の阻害剤、タンパク質キナーゼCの阻害剤、他のチロシンキナーゼ類の阻害剤、サイトカイン、負の増殖制御因子、例えばTGF−βまたはIFN−β、アロマターゼ阻害剤、抗エストロゲンおよび/または細胞増殖抑制剤と共に使用できる。
後記の式Iの化合物の好ましいグループで、前記の一般的定義に記載の置換基の定義を、例えば、より一般的な定義をより具体的な定義、または特に好ましいとして特徴付けられた定義と置き換えるために合理的に使用し得る。
式I
Figure 2007517825
〔式中、
mは1から5であり;
は低級アルキル−スルホニル;非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ−スルホニル;非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ;ヘテロ環式ラジカル;アミノ、モノ−もしくはジ−低級アルキル置換アミノ、ヘテロ環式ラジカル、ヘテロシクリル−NH−もしくはヘテロシクリル−O−(ここで、ヘテロシクリルはNHまたはOに炭素環原子を介して結合している)で置換されている低級アルキル;ラジカルR−低級アルキル−X−(ここで、Rは水素、ハロゲン、非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルであり、そしてXは−S−または−O−である);またはラジカルR−C(=O)−(ここで、Rは水素、非置換または置換低級アルキル、遊離またはエーテル化ヒドロキシ、非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルである)であり;ここで、R置換基は、m>1であるとき互いに独立して選択されるか;
または2個のビシナルR置換基は、それらが結合しているフェニル炭素原子と一体となってヘテロ環式環を形成し;
は水素、非置換または置換低級アルキルまたはヘテロ環式ラジカルであり;そして
Zはベンジルオキシである。〕
の化合物または該化合物の塩を提供する(ただし、化合物{4−[3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−ピリミジン−2−イル}−[4−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−フェニル]−アミンは除く)。
好ましくは、化合物は、式Ib
Figure 2007517825
〔式中、
mは1から5であり;
は低級アルキル−スルホニル;非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ−スルホニル;非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ;ヘテロ環式ラジカル;アミノ、モノ−もしくはジ−低級アルキル置換アミノ、ヘテロ環式ラジカル、ヘテロシクリル−NH−もしくはヘテロシクリル−O−(ここで、ヘテロシクリルはNHまたはOに炭素環原子を介して結合している)で置換されている低級アルキル;ラジカルR−低級アルキル−X−(ここで、Rは水素、ハロゲン、非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルであり、そしてXは−S−または−O−である);またはラジカルR−C(=O)−(ここで、Rは水素、非置換または置換低級アルキル、遊離またはエーテル化ヒドロキシ、非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルである)であり;ここで、R置換基は、m>1であるとき互いに独立して選択されるか;
または2個のビシナルR置換基は、それらが結合しているフェニル炭素原子と一体となってヘテロ環式環を形成し;
は水素、非置換または置換低級アルキルまたはヘテロ環式ラジカルであり;そして
Zはベンジルオキシである。〕
の上記化合物または該化合物の塩である(ただし、化合物{4−[3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−ピリミジン−2−イル}−[4−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−フェニル]−アミンは除く)。
好ましくは、Rがヘテロ環式ラジカル;モノ−もしくはジ−低級アルキル置換アミノ、ヘテロ環式ラジカル、ヘテロシクリル−NH−またはヘテロシクリル−O−(ここで、ヘテロシクリルはNHまたはOに炭素環原子を介して結合している)で置換されている低級アルキル;ラジカルR−低級アルキル−X−(ここで、Rがモノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルであり、そしてXが−S−または−O−である);またはラジカルR−C(=O)−(ここで、Rが非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルである)であり;
mが1であり;
が水素である;
の化合物または該化合物の塩である(ただし、化合物{4−[3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−ピリミジン−2−イル}−[4−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−フェニル]−アミンは除く)。
より好ましくは、Rがジ−低級アルキル置換アミノ、アルキル置換5−または6−員ヘテロシクリル−NH−、ヘテロシクリル−NH−(ここで、ヘテロシクリルがNHに炭素環原子を介して結合している)で置換されている低級アルキル;ラジカルR−低級アルキル−O−(ここで、Rが非置換またはジ−置換アミノである);またはラジカルR−C(=O)−(ここで、Rが非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルである)であり;
mが1であり;
が水素である;
の化合物または該化合物の塩である(ただし、化合物{4−[3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−ピリミジン−2−イル}−[4−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−フェニル]−アミンは除く)。
さらにより好ましくは、Rがジ−低級アルキル置換アミノ、または低級アルキル−置換ピペラジニル、またはピロリジンで置換された低級アルキル;ピペリジニル(ここで、ピペリジニルがNHに炭素環原子を介して結合している);ラジカルR−低級アルキル−O−(ここで、Rが低級アルキルでジ−置換されたアミノ;またはR−C(=O)−(ここで、Rが低級アルキル−置換ピペラジニルである)であり;
mが1であり;
が水素である;
の化合物または該化合物の塩である(ただし、化合物{4−[3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−ピリミジン−2−イル}−[4−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−フェニル]−アミンは除く)。
なおより好ましくは、該化合物は;
{4−[3−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−ピリミジン−2−イル}−(4−ピロリジン−1−イルメチル−フェニル)−アミン;
{4−[3−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−ピリミジン−2−イル}−(4−ジメチル
アミノメチル−フェニル)−アミン;
(4−{4−[3−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−フェニル)−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン;
{4−[3−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−ピリミジン−2−イル}−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−アミン;および
4−{4−[3−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−N−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)−ベンズアミド
から成る群から選択される。
は好ましくはアミノで置換された低級アルキル、ヘテロ環式ラジカルで置換された低級アルキルまたはR−C(O)−である。
より好ましくは、Rはアミノで置換された低級アルキルである。
さらにより好ましくは、Rはヘテロ環式ラジカルで置換された低級アルキルである。
好ましいのは、アルキル部分がメチレンであり、そして、ヘテロ環式ラジカルが1個または2個の窒素を含む5または6員環であり、かつ非置換であるかまたは1個またはそれ以上の炭素原子を低級アルキル基で置換されている、上記化合物である。
は好ましくはR−C(O)−である。
は好ましくは置換アミノまたはヘテロ環式ラジカルであり、ここで、該ヘテロ環式ラジカルは、1個または2個の窒素を含む5または6員環であり、かつ非置換であるかまたは1個またはそれ以上の炭素原子を低級アルキル基で置換されている。
は好ましくはHである。
mが1である化合物が好ましい。
より好ましいのは、医学用途のための上記化合物である。
一つの局面において、本発明は、医学用途のための、式I
Figure 2007517825
〔式中、
mは1から5であり;
は低級アルキル−スルホニル;非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ−スルホニル;非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ;ヘテロ環式ラジカル;アミノ、モノ−もしくはジ−低級アルキル置換アミノ、ヘテロ環式ラジカル、ヘテロシクリル−NH−もしくはヘテロシクリル−O−(ここで、ヘテロシクリルはNHまたはOに炭素環原子を介して結合している)で置換されている低級アルキル;ラジカルR−低級アルキル−X−(ここで、Rは水素、ハロゲン、非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルであり、そしてXは−S−または−O−である);またはラジカルR−C(=O)−(ここで、Rは水素、非置換または置換低級アルキル、遊離またはエーテル化ヒドロキシ、非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルである)であり;ここで、R置換基は、m>1であるとき互いに独立して選択されるか;
または2個のビシナルR置換基は、それらが結合しているフェニル炭素原子と一体となってヘテロ環式環を形成し;
は水素、非置換または置換低級アルキルまたはヘテロ環式ラジカルであり;そして
Zはベンジルオキシである。〕
の化合物または該化合物の塩を提供する。
より好ましいのは増殖性疾患の処置に使用すべき医薬の製造のための、上記化合物の使用である。
さらにより好ましいのは、該疾患が;
腫瘍、例えば***、腎臓、前立腺、結腸直腸、甲状腺、卵巣、膵臓、神経、肺、子宮および消化管腫瘍ならびに骨肉腫および黒色腫から選択されるものである、上記化合物の使用である。
他の局面において、移植血管疾患の処置、または血管移植片狭窄、再狭窄および/または血管損傷後の血管閉塞の予防または処置に使用すべき医薬の製造のための、上記化合物の使用が提供される。
他の局面において、哺乳動物におけるIGF−1Rの阻害に応答する疾患の処置法であって、該哺乳動物に有効なIGF−1R阻害量の式Ia
Figure 2007517825
〔式中、mは1から5であり;
は低級アルキル−スルホニル;非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ−スルホニル;非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ;ヘテロ環式ラジカル;アミノ、モノ−もしくはジ−低級アルキル置換アミノ、ヘテロ環式ラジカル、ヘテロシクリル−NH−もしくはヘテロシクリル−O−(ここで、ヘテロシクリルはNHまたはOに炭素環原子を介して結合している)で置換されている低級アルキル;ラジカルR−低級アルキル−X−(ここで、Rは水素、ハロゲン、非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルであり、そしてXは−S−または−O−である);またはラジカルR−C(=O)−(ここで、Rは水素、非置換または置換低級アルキル、遊離またはエーテル化ヒドロキシ、非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルである)であり;ここで、R置換基は、m>1であるとき互いに独立して選択される;
または2個のビシナルR置換基は、それらが結合しているフェニル炭素原子と一体となってヘテロ環式環を形成し;
は水素、非置換または置換低級アルキルまたはヘテロ環式ラジカルであり;そして
Zはベンジルオキシである。〕
の化合物または薬学的に許容されるその塩を投与することを含む方法を提供する。
好ましくは、上記方法は、該哺乳動物に有効なIGF−1R阻害量の式Ib
Figure 2007517825
〔式中、
mは1から5であり;
は低級アルキル−スルホニル;非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ−スルホニル;非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ;ヘテロ環式ラジカル;アミノ、モノ−もしくはジ−低級アルキル置換アミノ、ヘテロ環式ラジカル、ヘテロシクリル−NH−もしくはヘテロシクリル−O−(ここで、ヘテロシクリルはNHまたはOに炭素環原子を介して結合している)で置換されている低級アルキル;ラジカルR−低級アルキル−X−(ここで、Rは水素、ハロゲン、非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルであり、そしてXは−S−または−O−である);またはラジカルR−C(=O)−(ここで、Rは水素、非置換または置換低級アルキル、遊離またはエーテル化ヒドロキシ、非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルである)であり;ここで、R置換基は、m>1であるとき互いに独立して選択されるか;
または2個のビシナルR置換基は、それらが結合しているフェニル炭素原子と一体となってヘテロ環式環を形成し;
は水素、非置換または置換低級アルキルまたはヘテロ環式ラジカルであり;そして
Zはベンジルオキシである。〕
の化合物または薬学的に許容されるその塩を投与することを含む。
より好ましくは、IGF−1Rの阻害に応答する疾患の治療的および/または予防的管理用医薬組成物の製造のための、上記化合物の使用を提供する。
さらに別の局面において、薬学的有効量の上記化合物および薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物を提供する。
該医薬組成物は、好ましくは薬学的有効量の上記化合物を、ポリアミン合成の酵素の阻害剤、タンパク質キナーゼCの阻害剤、他のチロシンキナーゼ類の阻害剤、サイトカイン、負の増殖制御因子、例えばTGF−bまたはIFN−b、アロマターゼ阻害剤、抗エストロゲンおよび/または細胞増殖抑制剤;および薬学的に許容される担体と共に含む。
本発明の化合物またはその塩は、式Iの化合物の製造については以前に記載されていないが、それ自体既知の方法に従い、とりわけ
a)式II
Figure 2007517825
〔式中、Yはハロゲン、−S(=O)−CHまたは−S(O)−CHのような脱離基であり、そしてR、RおよびR'は式Iの化合物で定義の意味を有する。〕の化合物を、式III
Figure 2007517825
〔式中、mおよびRは式Iの化合物で定義の意味を有する。〕
の化合物と反応させ;
b)RがラジカルR−C(=O)−であり、ここでRがモノ−もしくはジ−置換アミノであるかまたは窒素環原子を介してカルボニル部分に結合しているヘテロ環式ラジカルである式Iの化合物の製造のために、式IV
Figure 2007517825
〔式中、R、RおよびR'は式Iの化合物で定義の意味を有する。〕
の化合物、またはその反応性カルボン酸誘導体を、モノ−もしくはジ−置換アミンまたは水素が結合している少なくとも1個の窒素環原子ヘテロ環式ラジカルと各々反応させるか;または
c)Rが非置換または置換低級アルキルまたはヘテロ環式ラジカルである式Iの化合物の製造のために、Rが水素である式Iの化合物を、式R−OH(ここで、Rは非置換または置換低級アルキルまたはヘテロ環式ラジカルであり、該置換低級アルキルまたは該ヘテロ環式ラジカルは、R−OHのヒドロキシ基に、各々、低級アルキル部分の炭素原子を介してまたはヘテロ環式ラジカルの炭素環原子を介して結合している)の化合物と反応させ;
ここで、工程a)からc)の出発化合物中に存在し、反応に参加することを意図しない官能基は、必要であれば保護された形で存在し、そして存在する保護基を開裂し、該出発化合物はまた、塩形成基が存在し、塩形態での反応が可能であれば塩形でも存在し得て;
そして、望むならば、このようにして得た式Iの化合物を他の式Iの化合物に変換し、遊離式Iの化合物を塩に変換し、得られた式Iの化合物の塩を遊離化合物または他の塩に変換し、および/または式Iの化合物の異性体混合物を個々の異性体に分離することにより、製造する。
様々な工程の記載
工程a)について:
Yがハロゲンである式IIの化合物と式IIIの化合物の反応は、好ましくはジオキサンのような適当な不活性溶媒中、HClのような酸の存在下、高温、好ましくはほぼ100℃で行う。Yがハロゲンである式IIの化合物において、ハロゲンは好ましくはクロロまたはブロモ、とりわけクロロである。
Yが−S(O)−CHである式IIの化合物と式IIIの化合物の反応は、好ましくはKlutchko et al., Journal of Medicinal Chemistry, 1998, Vol. 41, No. 17, 3276-3292における類似の工程について記載の条件下で行う。
Yが−S(=O)−CHである式IIの化合物と式IIIの化合物の反応は、好ましくは1,4−ジオキサンまたはテトラヒドロフランのような適当な不活性溶媒中、BF・EtOの存在下、高温、好ましくは100℃で行う。
工程b)について:
反応b)、すなわち、アミド結合の形成は、好ましくはペプチド結合(縮合反応)の標準的条件下で行う。式IVの化合物の反応性カルボン酸誘導体において、該カルボキシル基は、活性化エステル(反応性形態)として官能化されている。反応性カルボキシル基は、しかしながら、好ましくはインサイチュで合成する(例えばペプチド化学で一般的な試薬、例えば1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、スクシンイミド−またはN−ヒドロキシスクシンイミドエステルの製造にを使用して、または縮合剤、例えばジシクロヘキシルカルボジイミドのようなカルボジイミド、カルボニルイミダゾール、N−[(ジメチルアミノ)−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−1−イルメチレン]−N−メチルメタンアミニウムヘキサフルオロホスフェート−N−オキシド(HATU)での;2−(1H−ベンゾトリアゾル−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(HBTU)、2−(ピリドン−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TPTU)での;またはベンゾトリアゾル−1−イル−オキシ−トリス(ジメチルアミノ)−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(BOP)での、または類似の試薬でのインサイチュ誘導体化により製造)。該縮合反応は、好ましくは縮合剤、とりわけBOPの存在下、非プロトン性極性溶媒、好ましくはジメチルホルムアミドのようなN,N−ジ−(低級アルキル)−低級アルカノイルアミド中、0から50℃の範囲の好ましい温度、例えば室温で行う。
工程c)について:
が水素である式Iの化合物と式R−OHの化合物の反応は、好ましくはMitsunobu, Oyo;Synthesis 1981, p. 1-27に記載のような光延反応条件下で行う。
式Iの化合物は異なる式Iの化合物に変換できる。このような変換は:実施例32のようなカルボニル基のメチレン基への還元;実施例39のようなエーテル開裂;実施例45のようなスルフィドのスルホキシドへの酸化;実施例104のような脱塩素化;実施例117のようなアルキル化を含む。
付加的工程段階
所望により行う付加的工程段階において、反応に参加すべきではない出発化合物の官能基は保護されていない形で存在してよく、または、例えば1個またはそれ以上の保護基で保護されていてよい。保護基を、次いで、全部または一部、既知の方法の一つに従い除去する。
保護基、ならびにその挿入および除去法は、例えば、“Protective Groups in Organic Chemistry”, Plenum Press, London, New York 1973、および“Methoden der organischen Chemie”, Houben-Weyl, 4th edition, Vol. 15/1, Georg-Thieme-Verlag, Stuttgart 1974およびTheodora W. Greene, “Protective Groups in Organic Synthesis”, John Wiley & Sons, New York 1981に記載されている。保護基の特徴は、それらを容易に、すなわち望ましくない副次反応無しに、例えば加溶媒分解、還元、光分解または別法として生理学的条件下で、除去できることである。
式Iの最終生成物は、しかしながら、他の式Iの最終生成物の製造用の出発物質において保護基としても使用できる置換基も含み得る。故に、本明細書の範囲内で、特定のIの所望の最終生成物の構成要素ではない容易に除去できる基を、特記されない限り、“保護基”と呼ぶ。
一般的工程条件
ここに記載のすべての工程段階は、既知の反応条件下、好ましくは具体的に記載の条件下、溶媒または希釈剤(好ましくは使用する試薬に対して不活性であり、それらを溶解できるもの)の非存在下または通常存在下、触媒、縮合剤または中和剤、例えばイオン交換体、典型的に、例えばH+形の、カチオン交換体の非存在下または存在下、反応のタイプおよび/または反応体に依存して低温、常温、または高温、例えば−100℃から約190℃の範囲、好ましくは約−80℃から約150℃、例えば−80から−60℃、RT、−20から40℃、0から100℃または使用する溶媒の沸点で、大気圧下または密閉容器中、必要であれば加圧下、および/または不活性雰囲気下、例えばアルゴンまたは窒素雰囲気下で行うことができる。
好ましい態様において、式Iの化合物は実施例に定義の工程および工程段階に従い製造する。
その塩を含む式Iの化合物はまた水和物の形で得ることができ、またはそれらの結晶は、例えば結晶化に使用した溶媒を含み得る(溶媒和物として存在)。
出発物質
上記工程a)からc)で使用する出発物質は既知であるか、既知方法に従い製造できるか、または市販されている;特に、それらは実施例に委細の工程を使用して製造できる。
出発物質の製造中、反応に参加しない官能基は、必要であれば、保護すべきである。好ましい保護基、それらの挿入および除去は、上にまたは実施例に記載する。各々の出発物質および中間体の代わりに、塩形成基が存在し、塩での反応も可能であるならば、その塩も反応に使用できる。用語出発物質を前記および後記で使用するとき、その塩も、合理的であり、可能であるならば、常に含む。
Yがハロゲンであり、Rが水素または低級アルキルであり、そしてRおよびR'が式Iの化合物で定義の通りである式IIの化合物は、例えば式V
Figure 2007517825
〔式中、Rはハロゲンである。〕
の化合物と、ヒドラジン(HN−NH)またはN−低級アルキル−ヒドラジン(低級アルキル−NH−NH)を各々、適当な溶媒、例えばエタノールのような低級アルコール中、好ましくはほぼ室温で反応させることにより製造できる。
Yがハロゲンであり、Rが非置換または置換低級アルキルまたはヘテロ環式ラジカルであり、そしてRおよびR'が式Iの化合物で定義の意味を有する式IIの化合物は、例えばYがハロゲンであり、Rが水素であり、そしてRおよびR'が式Iの化合物で定義の意味を有する式IIの化合物と、式R−OH(ここで、Rが非置換または置換低級アルキルまたはヘテロ環式ラジカルであり、ここで、該置換低級アルキルまたは該ヘテロ環式ラジカルは、R−OHのヒドロキシ基に、各々、低級アルキル部分の炭素原子を介してまたはヘテロ環式ラジカルの炭素環原子を介して結合している)の化合物を、例えばMitsunobu, Oyo;Synthesis 1981, p. 1-27に記載のもののような光延反応条件下で反応させることにより製造できる。
Yが−S(O)−CHであり、そしてR、RおよびR'が式Iの化合物で定義の意味を有する式IIの化合物は、例えば式VI
Figure 2007517825
〔式中、R、RおよびR'は式Iの化合物で定義の意味を有する。〕
の化合物と、3−クロロペルオキシを、CHCl中、例えばKlutchko et al., Journal of Medicinal Chemistry, 1998, Vol. 41, No. 17, 3276-3292における類似の工程について記載の条件下で反応させることにより製造できる。
Yが−S(=O)−CHであり、そしてR、RおよびR'が式Iの化合物で定義の意味を有する式IIの化合物は、例えば式VIの化合物と、3−クロロペルオキシを、M. P. Zawistoski, Journal of Heterocyclic Chemistry, 1991, Volume 28, p. 657-665に記載のような条件下で反応させることにより製造できる。
式IVの化合物、またはその反応性カルボン酸誘導体(ここで、R、RおよびR'は式Iの化合物で定義の意味を有する)は、例えばYがハロゲン、−S(=O)−CHまたは−S(O)−CHのような脱離基であり、そしてR、RおよびR'が式Iの化合物で定義の意味を有する式IIの化合物と、アミノ−安息香酸を、例えば式IIの化合物と式IIIの化合物の反応について記載の条件下で反応させ、その後安息香酸のカルボキシ基を活性化することにより製造できる。
が水素または低級アルキルであり、そしてRおよびR'が式Iの化合物で定義の意味を有する式VIの化合物は、例えばRが−S−CHであり、Zが式Iの化合物で定義の意味を有する式Vの化合物と、ヒドラジン(HN−NH)またはN−低級アルキル−ヒドラジン(低級アルキル−NH−NH)を、各々、適当な溶媒、例えばエタノールのような低級アルコール中、好ましくはほぼ室温で反応させることにより、製造できる。
が非置換または置換低級アルキルまたはヘテロ環式ラジカルであり、そしてRおよびR'が式Iの化合物で定義の意味を有する式VIの化合物は、例えばRが水素であり、そしてRおよびR'が式Iの化合物で定義の意味を有する式VIの化合物と式R−OH(ここで、Rが非置換または置換低級アルキルまたはヘテロ環式ラジカルであり、ここで、該置換低級アルキルまたは該ヘテロ環式ラジカルは、R−OHのヒドロキシ基に、各々、低級アルキル部分の炭素原子を介してまたはヘテロ環式ラジカルの炭素環原子を介して結合している)の化合物を、例えばMitsunobu, Oyo;Synthesis 1981, p. 1-27に記載のもののような光延反応条件下で反応させることにより製造できる。
がハロゲンまたは−S−CHであり、そしてZが式Iの化合物で定義の意味を有する式Vの化合物は、例えば式VII
Figure 2007517825
〔式中、Rは各々ハロゲンまたは−S−CHであり、そしてZは式Iの化合物で定義の意味を有する。〕の化合物と、N,N−ジメチルホルムアミド−ジメチルアセタールを、高温、好ましくはほぼ100℃で反応させることにより製造できる。
がハロゲンであり、そしてZが式Iの化合物で定義の意味を有する式VIIの化合物は、例えば式VIII
Figure 2007517825
〔式中、Zは式Iの化合物で定義の意味を有する。〕の化合物と、式IX
Figure 2007517825
〔式中、Rはハロゲンである。〕の化合物を、リチウムジイソプロピルアミドの存在下、適当な有機溶媒または溶媒混合物中反応させ、好ましくは本反応を低温、好ましくはほぼ−75℃で開始し、室温に到達させるようにして、製造できる。
が−S−CHであり、そしてZが式Iの化合物で定義の意味を有する式VIIIの化合物は、例えば式X
Figure 2007517825
〔式中、Zは式Iの化合物で定義の意味を有する。〕の化合物と、Rが−S−CHである式IXを、リチウムジイソプロピルアミドの存在下、適当な有機溶媒または溶媒混合物中で反応させ、好ましくは本反応を低温、好ましくはほぼ−75℃で開始し、室温に到達させるようにして、製造できる。
式Xの化合物は、例えば式XI
Figure 2007517825
〔式中、Halはクロロのようなハロゲンであり、そしてZは式Iの化合物で定義の意味を有する。〕
の化合物と、N−O−ジメチルヒドロキシルアミンHClを、CHCl中、例えばNahm, Steven;Weinreb, Steven M.;Tetrahedron Lett.;1981;22 (39);3815-3818における類似の工程について記載の条件下で反応させることにより製造できる。
残りの出発物質は既知であるか、既知方法に従い製造できるか、または市販されている;特に、それらは実施例に委細の工程を使用して製造できる。
医薬組成物、方法、および使用
本発明はまた、活性成分として式Iの化合物、または薬学的に許容されるその塩を含み、かつ、とりわけ最初に記載の疾患の処置に使用できる、医薬組成物に関する。温血動物、とりわけヒトへの経鼻、バッカル、直腸また、とりわけ、経口投与のような経腸投与用、および静脈内、筋肉内または皮下投与用組成物が、とりわけ好ましい。本組成物は、活性成分を単独で、または、好ましくは、薬学的に許容される担体と共に含む。活性成分の投与量は、処置すべき疾患に、ならびに、種、年齢、個々の状態、個々の薬物動力学データ、および投与の形態に依存する。
本発明はまた、インビボで式Iの化合物それ自体に変換する式Iの化合物のプロドラッグに関する。式Iの化合物に関するすべての言及は、適当であり、好都合である限り、対応する式Iの化合物のプロドラッグもまた言及すると理解すべきである。
本発明はまた、ヒトまたは動物身体の予防的またはとりわけ治療的処置法に使用するための、そのまま、または医薬組成物の形の、式Iの化合物、または薬学的に許容されるその塩、ならびに、その製造法(とりわけ腫瘍処置用の組成物の形の)、および、増殖性疾患、主に腫瘍疾患、とりわけ上記のものの処置法に関する。
本発明はまた、式Iの化合物、または薬学的に許容されるその塩、またはとりわけ式Ibの化合物、または薬学的に許容されるその塩を活性要素(活性成分)として含む医薬組成物の製造法およびその製造のための、式Iの化合物、または薬学的に許容されるその塩、または好ましくは式Ibの化合物、または薬学的に許容されるその塩の使用に関する。
望むならば、該医薬組成物はさらに活性要素、例えば細胞増殖抑制剤を含んでよく、および/または既知の治療工程、例えばホルモンまたは放射線の投与と組み合わせて使用してよい。
好ましいのは、式Iの化合物、好ましくは式Ibの化合物、または薬学的に許容されるその塩を、少なくとも1個の薬学的に許容される担体と共に含む、IGF−1Rの阻害に応答する疾患を有する、温血動物、とりわけヒトまたは商業的に有用な哺乳動物への投与に適当な医薬組成物である。
活性成分として、該疾患に対して予防的またはとりわけ治療的に活性である量の式Ibの化合物、または薬学的に許容されるその塩を含む、処置を必要とする、とりわけこのような疾患を有する温血動物、とりわけヒトまたは商業的に有用な哺乳動物の新生物および他の増殖性疾患の予防的またはとりわけ治療的管理用の医薬組成物が同様に好ましい。
本医薬組成物は、約1%から約95%活性成分を含み、1回投与形態は、好ましい態様において約20%から約90%活性成分を含み、1回投与タイプではない形態は、好ましい態様において約5%から約20%活性成分を含む。単位投与形態は、例えば、被覆および非被覆錠、アンプル、バイアル、坐薬またはカプセルである。例は、約0.05gから約1.0gの活性物質を含むカプセルである。
本発明の医薬組成物はそれ自体既知の方法により、例えば例えば慣用の混合、造粒、コーティング、溶解または凍結乾燥工程により製造する。
本発明は、同様に、上記の病理学的状態の1個、とりわけIGF−1Rの阻害に応答する疾患、とりわけ対応する新生物疾患の処置のための工程または方法に関する。
故に、本発明は、哺乳動物におけるIGF−1Rの阻害に応答する疾患の処置法であって、該哺乳動物に有効なIGF−1R阻害量の式Ia
Figure 2007517825
〔式中、
mは1から5であり;
は低級アルキル−スルホニル;非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ−スルホニル;非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ;ヘテロ環式ラジカル;アミノ、モノ−もしくはジ−低級アルキル置換アミノ、ヘテロ環式ラジカル、ヘテロシクリル−NH−もしくはヘテロシクリル−O−(ここで、ヘテロシクリルはNHまたはOに炭素環原子を介して結合している)で置換されている低級アルキル;ラジカルR−低級アルキル−X−(ここで、Rは水素、ハロゲン、非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルであり、そしてXは−S−または−O−;またはラジカルR−C(=O)−(ここで、Rは水素、非置換または置換低級アルキル、遊離またはエーテル化ヒドロキシ、非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルである)であり;ここで、R置換基は、m>1であるとき互いに独立して選択されるか;
または2個のビシナルR置換基は、それらが結合しているフェニル炭素原子と一体となってヘテロ環式環を形成し;
は水素、非置換または置換低級アルキルまたはヘテロ環式ラジカルであり;そして
Zはベンジルオキシである。〕
の化合物または薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法に関する。
特定の態様において、本発明は、哺乳動物におけるIGF−1Rの阻害に応答する疾患の処置法であって、該哺乳動物に有効なIGF−1R阻害量の式Ib
Figure 2007517825
〔式中、
mは1から5であり;
は低級アルキル−スルホニル;非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ−スルホニル;非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ;ヘテロ環式ラジカル;アミノ、モノ−もしくはジ−低級アルキル置換アミノ、ヘテロ環式ラジカル、ヘテロシクリル−NH−もしくはヘテロシクリル−O−(ここで、ヘテロシクリルはNHまたはOに炭素環原子を介して結合している)で置換されている低級アルキル;ラジカルR−低級アルキル−X−(ここで、Rは水素、ハロゲン、非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルであり、そしてXは−S−または−O−である);またはラジカルR−C(=O)−(ここで、Rは水素、非置換または置換低級アルキル、遊離またはエーテル化ヒドロキシ、非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルである)であり;ここで、R置換基は、m>1であるとき互いに独立して選択されるか;
または2個のビシナルR置換基は、それらが結合しているフェニル炭素原子と一体となってヘテロ環式環を形成し;
は水素、非置換または置換低級アルキルまたはヘテロ環式ラジカルであり;そして
Zはベンジルオキシである。〕
の化合物または薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法に関する。
化合物に関して上記した優先性は、本化合物を使用する方法にも適用される。
式IaまたはIbの化合物、または薬学的に許容されるそれらの塩は、それ自体でまたは医薬組成物の形態で、予防的または治療的に、好ましくは該疾患に対する有効量で、このような処置を必要とする温血動物、例えばヒトに投与でき、本化合物は、とりわけ医薬組成物の形態で使用される。約70kgの体重を有する個体の場合、投与する1日量は、約0.1gから約5g、好ましくは約0.5gから約2gの本発明の化合物である。
本発明は、また、とりわけ上記の疾患の1個またはそれ以上の治療的およびまた予防的管理のための、式IaまたはIbの化合物、または薬学的に許容されるそれらの塩、とりわけ好ましいと言われる式Ibの化合物、または薬学的に許容されるその塩の、それ自体でのまたは少なくとも1個の薬学的に許容される担体との医薬組成物の形態での使用に関する。
本発明は、とりわけまた、上記の疾患の1個またはそれ以上、とりわけ新生物疾患、特にIGF−1Rの阻害に応答する疾患の治療的およびまた予防的管理用医薬組成物の製造のための、、式IaまたはIbの化合物、または薬学的に許容されるそれらの塩、とりわけ好ましいと言われる式Ibの化合物、または薬学的に許容されるその塩の使用に関する。
式Iの化合物はまた、他の抗増殖剤との組み合わせて有利に使用できる。このような抗増殖剤は、アロマターゼ阻害剤、抗エストロゲン、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、微小管活性化剤、アルキル化剤、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、COX−2阻害剤、MMP阻害剤、mTOR阻害剤、抗新生物代謝拮抗剤、白金化合物、タンパク質キナーゼ活性を低下させる化合物およびさらなる抗血管形成化合物、ゴナドレリンアゴニスト、抗アンドロゲン、ベンガミド、ビスホスホネート、抗増殖性抗体およびテモゾロミド(TEMODAL(登録商標))を含むが、これらに限定されない。
本明細書で使用する用語“アロマターゼ阻害剤”は、エストロゲン生成、すなわち基質アンドロステンジオンおよびテストステロンから各々エストロンおよびエストラジオールへの変換を阻害する化合物を意味する。本用語は、ステロイド、とりわけエキセメスタンおよびフォルメスタンおよび、特に、非ステロイド、とりわけアミノグルテチミド、ボロゾール、ファドロゾール、アナストロゾールおよび、非常にとりわけ、レトロゾールを含むが、これらに限定されない。エキセメスタンは、例えば、商品名AROMASINTMの下に市販の形で、例えば、投与できる。フォルメスタンは、例えば、商品名LENTARONTMの下に市販の形で、例えば、投与できる。ファドロゾールは、例えば、商品名AFEMATMの下に市販の形で、例えば、投与できる。アナストロゾールは、例えば、商品名ARIMIDEXTMの下に市販の形で、例えば、投与できる。レトロゾールは、例えば、商品名FEMARATMまたはFEMARTMの下に市販の形で、例えば、投与できる。アミノグルテチミドは、例えば、商品名ORIMETENTMの下に市販の形で、例えば、投与できる。
アロマターゼ阻害剤である抗新生物剤を含む本発明の組み合わせ剤は、ホルモン受容体陽性***腫瘍の処置に特に有用である。
本明細書で使用する用語“抗エストロゲン”は、エストロゲン受容体レベルでエストロゲンの作用と拮抗する化合物に関する。本用語は、タモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェンおよびラロキシフェンヒドロクロライドを含むが、これらに限定されない。タモキシフェンは、例えば、商品名NOLVADEXTMの下に市販の形で、例えば、投与できる。ラロキシフェンヒドロクロライドは、例えば、商品名EVISTATMの下に市販の形で、例えば、投与できる。フルベストラントは、US4,659,516に記載の通りに製剤でき、または、それは、例えば、商品名FASLODEXTMの下に市販の形で、例えば、投与できる。
本明細書で使用する用語“トポイソメラーゼI阻害剤”は、トポテカン、イリノテカン、9−ニトロカンプトテシンおよび巨大分子カンプトテシン接合PNU−166148(WO99/17804の化合物A1)を含むが、これらに限定されない。イリノテカンは、例えば、商品名CAMPTOSARTMの下に市販の形で、例えば、投与できる。トポテカンは、例えば、商品名HYCAMTINTMの下に市販の形で、例えば、投与できる。
本明細書で使用する用語“トポイソメラーゼII阻害剤”は、アントラサイクリン類ドキソルビシン(リポソーム製剤、例えばCAELYXTMを含む)、エピルビシン、イダルビシンおよびネモルビシン、アントラキノン類ミトキサントロンおよびロソキサントロン、およびポドフィロトキシン類エトポシドおよびテニポシドを含むが、これらに限定されない。エトポシドは、例えば、商品名ETOPOPHOSTMの下に市販の形で、例えば、投与できる。テニポシドは、例えば、商品名VM 26-BRISTOLTMの下に市販の形で、例えば、投与できる。ドキソルビシンは、例えば、商品名ADRIBLASTINTMの下に市販の形で、例えば、投与できる。エピルビシンは、例えば、商品名FARMORUBICINTMの下に市販の形で、例えば、投与できる。イダルビシンは、例えば、商品名ZAVEDOSTMの下に市販の形で、例えば、投与できる。ミトキサントロンは、例えば、商品名NOVANTRONTMの下に市販の形で、例えば、投与できる。
本明細書で使用する用語“微小管活性化剤”は、タキサン類パクリタキセルおよびドセタキセル、ビンカアルカロイド、例えば、ビンブラスチン、とりわけビンブラスチンスルフェート、ビンクリスチン、とりわけビンクリスチンスルフェート、およびビノレルビン、ディスコデルモライドならびにエポチロンBおよびDエポチロンのような微小管安定化剤および微小管脱安定化剤に関する。ドセタキセルは、例えば、商品名TAXOTERETMの下に市販の形で、例えば、投与できる。ビンブラスチンスルフェートは、例えば、商品名VINBLASTIN R.P.TMの下に市販の形で、例えば、投与できる。ビンクリスチンスルフェートは、例えば、商品名FARMISTINTMの下に市販の形で、例えば、投与できる。ディスコデルモライドは、例えば、US5,010,099に記載の通り得ることができる。
本明細書で使用する用語“アルキル化剤”は、シクロホスファミド、イフォスファミドおよびメルファランを含むが、これらに限定されない。シクロホスファミドは、例えば、商品名CYCLOSTINTMの下に市販の形で、例えば、投与できる。イフォスファミドは、例えば、商品名HOLOXANTMの下に市販の形で、例えば、投与できる。
用語“ヒストンデアセチラーゼ阻害剤”は、ヒストンデアセチラーゼを阻害し、かつ抗増殖性活性を有する化合物に関する。
用語“ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤”は、ファルネシルトランスフェラーゼを阻害し、かつ抗増殖性活性を有する化合物に関する。
用語“COX−2阻害剤”は、セレコキシブ(Celebrex(登録商標))、ロフェコキシブ(Vioxx(登録商標))およびルミラコキシブ(COX189)のような、シクロオキシゲナーゼ・タイプ2酵素(COX−2)を阻害し、かつ抗増殖性活性を有する化合物に関する。
用語“MMP阻害剤”は、マトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)を阻害し、かつ抗増殖性活性を有する化合物に関する。
用語“mTOR阻害剤”は、シロリムス(Rapamune(登録商標))、エベロリムス(CerticanTM)、CCI−779およびABT578のようなラパマイシン哺乳動物標的(mTOR)を阻害し、かつ抗増殖性活性を有する化合物に関する。
用語“抗新生物代謝拮抗剤”は、5−フルオロウラシル、テガフール、カペシタビン、クラドリビン、シタラビン、フルダラビンホスフェート、フルオロウリジン、ゲムシタビン、6−メルカプトプリン、ヒドロキシウレア、メトトレキサート、エダトレキサートおよびこのような化合物の塩、ならびに、さらにZD1694(RALTITREXEDTM)、LY231514(ALIMTATM)、LY264618(LOMOTREXOLTM)およびOGT719を含むが、これらに限定されない。
本明細書で使用する用語“白金化合物”は、カルボプラチン、シスプラチンおよびオキサリプラチンを含むが、これらに限定されない。カルボプラチンは、例えば、商品名CARBOPLATTMの下に市販の形で、例えば、投与できる。オキサリプラチンは、例えば、商品名ELOXATINTMの下に市販の形で、例えば、投与できる。
本明細書で使用する用語“タンパク質キナーゼ活性を低下させる化合物およびさらなる抗血管形成化合物”は、例えば血管内皮細胞増殖因子(VEGF)、上皮細胞増殖因子(EGF)、c−Src、タンパク質キナーゼC、血小板由来増殖因子(PDGF)、Bcr−Ablチロシンキナーゼ、c−kit、Flt−3およびサイクリン依存性キナーゼ類(CDK)の活性を低下させる化合物、および、タンパク質キナーゼ以外の作用機序を有する抗血管形成化合物を含むが、これらに限定されない。
VEGFの活性を低下させる化合物は、とりわけVEGF受容体、とりわけVEGF受容体のチロシンキナーゼ活性を阻害する化合物、およびVEGFと結合する化合物であり、そして、特にWO98/35958(式Iの化合物の記載)、WO00/09495、WO00/27820、WO00/59509、WO98/11223、WO00/27819、WO01/55114、WO01/58899およびEP0769947に一般的におよび具体的に記載の化合物、タンパク質およびモノクローナル抗体;M. Prewett et al in Cancer Research 59(1999) 5209-5218、F. Yuan et al in Proc. Natl. Acad. Sci. USA, vol. 93, pp. 14765-14770, December 1996、Z. Zhu et al in Cancer Res. 58, 1998, 3209-3214, およびJ. Mordenti et al in Toxicologic Pathology, vol. 27, no. 1, pp 14-21, 1999により記載のこのようなもの;WO00/37502およびWO94/10202に記載のもの;M. S. O'Reilly et al, Cell 79, 1994, 315-328により記載のAngiostatinTM;およびM. S. O'Reilly et al, Cell 88, 1997, 277-285により記載のEndostatinTMであり;
EGFの活性を低下させる化合物は、とりわけEGF受容体、とりわけEGF受容体のチロシンキナーゼ活性を阻害する化合物、およびEGFと結合する化合物であり、そして、特にWO97/02266(記載の式IVの化合物)、EP0564409、WO99/03854、EP0520722、EP0566226、EP0787722、EP0837063、WO98/10767、WO97/30034、WO97/49688、WO97/38983および、とりわけ、WO96/33980に一般的におよび具体的に記載の化合物であり;
c−Srcの活性を低下させる化合物は、WO97/07131およびWO97/08193に記載のような、下記に定義の通りのc−Srcタンパク質チロシンキナーゼ活性を阻害する化合物、および、SH2相互作用阻害剤を含むが、これらに限定されず;
c−Srcタンパク質チロシンキナーゼ活性を阻害する化合物は、ピロロピリミジン、とりわけピロロ[2,3−d]ピリミジン、プリン、ピラゾピリミジン、とりわけピラゾ[3,4−d]ピリミジン、ピラゾピリミジン、とりわけピラゾ[3,4−d]ピリミジンおよびピリドピリミジン、とりわけピリド[2,3−d]ピリミジンの構造クラスに入る化合物を含むが、これらに限定されない化合物。好ましくは、本用語は、WO96/10028、WO97/28161、WO97/32879およびWO97/49706に記載の化合物に関する;
タンパク質キナーゼCの活性を低下させる化合物は、とりわけタンパク質キナーゼC阻害剤である化合物である、EP0296110(医薬製剤はWO00/48571に記載)に記載のスタウロスポリン誘導体であり;
タンパク質キナーゼ活性を有し、かつ本発明の化合物と組み合わせて使用できるさらに具体的な化合物は、イマチニブ(Gleevec(登録商標)/Glivec(登録商標))、PKC412、IressaTM(ZD1839)、PKI166、PTK787、ZD6474、GW2016、CHIR−200131、CEP−7055/CEP−5214、CP−547632およびKRN−633であり;
タンパク質キナーゼ活性の低下以外の作用機構を有する抗血管形成化合物は、例えばサリドマイド(THALOMID)、セレコキシブ(Celebrex)、SU5416およびZD6126を含むが、これらに限定されない。
本明細書で使用する用語“ゴナドレリンアゴニスト”は、アバレリクス、ゴセレリンおよびゴセレリンアセテートを含むが、これらに限定されない。ゴセレリンは、US4,100,274に記載され、かつそれは、例えば、商品名ZOLADEXTMの下に市販の形で、例えば、投与できる。
アバレリクスは、例えばUS5,843,901に記載の通り製剤できる。
本明細書で使用する用語“抗アンドロゲン”は、ビカルタミド(CASODEXTM)を含むが、これに限定されず、これは、例えば、US4,636,505に記載の通り製剤できる。
用語“ベンガミド”は、ベンガミドおよび抗増殖性特性を有するその誘導体に関する。
本明細書で使用する用語“ビスホスホネート”は、エチドロン酸、クロドロン酸、チルドロン酸、パミドロン酸、アレンドロン酸、イバンドロン酸、リセドロン酸およびゾレドロン酸を含むが、これらに限定されない。“エチドロン酸”は、例えば、商品名DIDRONELTMの下に市販の形で、例えば、投与できる。“クロドロン酸”は、例えば、商品名BONEFOSTMの下に市販の形で、例えば、投与できる。“チルドロン酸”は、例えば、商品名SKELIDTMの下に市販の形で、例えば、投与できる。“パミドロン酸”は、例えば、商品名AREDIATMの下に市販の形で、例えば、投与できる。“アレンドロン酸”は、例えば、商品名FOSAMAXTMの下に市販の形で、例えば、投与できる。“イバンドロン酸”は、例えば、商品名BONDRANATTMの下に市販の形で、例えば、投与できる。“リセドロン酸”は、例えば、商品名ACTONELTMの下に市販の形で、例えば、投与できる。“ゾレドロン酸”は、例えば、商品名ZOMETATMの下に市販の形で、例えば、投与できる。
本明細書で使用する用語“抗増殖性抗体”は、トラスツマブ(HerceptinTM)、トラスツマブ−DM1、エルロチニブ(TarcevaTM)、ベバシズマブ(AvastinTM)、リツキシマブ(Rituxan(登録商標))、PRO64553(抗CD40)および2C4抗体を含むが、これらに限定されない。
コード番号、一般名または商品名により同定した活性剤の構造は、標準概論“The Merck Index”の現行版またはデータベース、例えばPatents International(例えばIMS World Publications)から取り得る。
式Iの化合物と組み合わせて使用できる上記化合物は、上記の文献のような、文献に記載の通りに製造および投与できる。
本発明の化合物のIGF−IRチロシンキナーゼ活性阻害剤としての効果は、細胞“捕捉ELISA”を使用して証明できる。そのアッセイにおいて、本発明の化合物のIGF−IRのインシュリン様増殖因子I(IGF−I)誘発自己リン酸化に対する活性を決定する。本アッセイは下記の通り行う:
本アッセイのために、Kato et al., J. Biol. Chem. 268, 2655-61, 1993に記載の通りに調製した、ヒトIGF−IR cDNA(完全ヒトIGF−IR cDNA:GenBank Acc. No. NM_000875)でトランスフェクトしたNIH−3T3マウス繊維芽細胞を使用する。ヒトIGF−IRを過剰発現する細胞を、10%ウシ胎児血清(FCS)含有ダルベッコ最小必須(DMEM)培地で培養する。アッセイのために、5,000細胞/ウェルを1日目に96ウェルプレート(Costar #3595)の正常増殖培地に播種し、2日間、37℃で標準CO細胞インキュベーターでインキュベートする。細胞の密度は、3日目に70−80%を超えない。3日目に培地を廃棄し、細胞を24時間最少培地(DMEM、0.5%FCS含有)でインキュベートする。式Iの化合物[10mM ジメチルスルホキシド(DMSO)貯蔵溶液から開始]を添加して、0.01、0.03、0.1、0.3、1、3および10μMの最終濃度を産生し、IC50値を得る。細胞を、90分、式Iの化合物の存在下でインキュベートする。その後、細胞を50μl IGF−I(ウェル中のIGF−I最終濃度=10ng/ml;IGF−IをSigmaから得る;Product Code:I 3769)で刺激し、10分、37℃でインキュベートする。
培地を廃棄し、細胞を2回PBS/O(=CaClなしのリン酸緩衝化食塩水)で洗浄し、15分、氷上で50μl/ウェル RIPA緩衝液[50mM Tris・HCl、pH=7.2、120mM NaCl、1mM EDTA、6mM EGTA、1%NP−40、20mM NaF、1mM ベンズアミジン、15mM ナトリウムピロホスフェート、1mM フェニルメチルスルホニルフルオリド(PMSF)および0.5mM NaVO]で溶解し、10分、96ウェルプレート振盪器を使用して振盪する(=細胞抽出物)。
Packard HTRF-96黒色プレートを50μl IGF−IRモノクローナル抗体(mAB)(Santa Cruz;Cat. No.:SC-462)で、5μg/ml濃度で4℃で一晩コートする。プレートをリン酸緩衝化食塩水(PBS)中の0.05%(v/v)Tween-20で2回、およびナノピュアHOで1回洗浄する。2時間、室温(RT)でTBS−T緩衝液(20mM Tris・HCl、pH=7.6、137mM NaCl、0.05%Tween-20)中の3%ウシ血清アルブミン(BSA)でブロッキングを行う。ブロッキング後、プレートを1回ナノピュアHOで洗浄する。
細胞抽出物(40μl/ウェル)を、予めコートしたPackardプレートに40μlのアルカリホスファターゼ(AP)と接合した抗ホスホチロシンマウスmAB PY−20(RIPA緩衝液で1:1000希釈;本抗体は、Transduction Labsから得る;Cat. No.:P11120)と共にピペット輸送する。
抽出物と二次抗体を2時間、4℃でインキュベーション後、抽出物を廃棄し、プレートをPBS中の0.05%(v/v)Tween-20で2回およびナノピュア水で1回洗浄する。
90μl/ウェルAP基質(CDP-Star;Tropixから得る;Cat. No.:MS100RY)を次いで添加し、プレートを45分、RTで暗所でインキュベートし、続いてAP活性をPackard Top Count Microplate Scintillation Counterで測定する。式Iの化合物のIC50値を、GraphPad Instatプログラム(GraphPad Software, USA)を使用した直線回帰分析により計算する。5nMから1μM範囲、とりわけ5nMから300nM範囲のIC50値が判明する。
ヌードマウス異種移植モデルにおけるインビボ活性:雌BALB/cヌードマウス(8−12週齢、Novartis Animal Farm, Sisseln, Switzerland)を、滅菌条件下に、自由な水および餌と共に維持する。腫瘍を、腫瘍細胞(ヒト上皮性細胞系A−431;American Type Culture Collection(ATCC), Rockville, MD, USA, Catalogue Number ATCC CRL 1555;85歳女性からの細胞系;類表皮癌腫細胞系)の、担持マウスへの皮下注射により誘発する。得られる腫瘍を、処置開始前に少なくとも3回連続的移植する。腫瘍フラグメント(約25mg)を、13ゲージトロカールを使用して、Forene(登録商標)麻酔(Abbott, Switzerland)下に動物の左脇腹に皮下的に移植する。試験化合物での処置は、腫瘍が100mmの平均容積に到達するやいなや開始する。腫瘍容積を、週に2〜3回測定し、そして最後の処置の24時間後に、二つの垂直軸の長さの測定により測定する。腫瘍容積は、公開された方法に従い計算する(Evans et al., Brit. J. Cancer 45, 466-8, 1982参照)。抗腫瘍効果を、処置動物の腫瘍容積の平均増加を非処置動物(コントロール)の腫瘍容積の平均増加で割ったものとして決定し、100倍した後、T/C%として示す。腫瘍退行(%で示す)を、処置開始時の平均腫瘍容積に対する最少平均腫瘍容積として報告する。試験化合物を毎日胃管栄養法により投与する。
細胞系A−431の代わりに、他の細胞系も同じ方法で使用でき、例えば下記である:
−MCF−7***腺癌細胞系(ATCC No. HTB 22;J. Natl. Cancer Inst. (Bethesda) 51, 1409-16, 1973も参照のこと);および
−DU145前立腺癌腫細胞系DU145(ATCC No. HTB 81;Cancer Res. 37, 4049-58, 1978も参照のこと)。
これらの試験に基づき、本発明の式Iの化合物は、とりわけIGF−IRチロシンキナーゼの阻害に応答する増殖性疾患に対して治療的効果を示す。
実施例
下記実施例は、その範囲を限定することなく、本発明の説明のために提供する。
略語
anh.、無水
DCM、ジクロロメタン
DMF、N,N−ジメチルホルムアミド
ES−MS、エレクトロスプレー質量分析
min、分
m.p.、融点
NMP、N−メチル−2−ピロリドン
h、時間
HPLC、高速液体クロマトグラフィー
r.t.、室温
TFA、トリフルオロ酢酸
THF、テトラヒドロフラン
TPTU、2−(2−ピリドン−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート
、保持時間
分析的HPLC用緩衝液:A=水/0.1%TFAおよびB=アセトニトリル/0.09%TFA。
Grad 1:2%Bから100%Bへの7分の直線勾配、および3分、100%B;カラム:Nucleosil C18逆相、250mm×4.6mm、粒子サイズ5μm、100Å。流速:2.0ml/分。210nmで検出。
Grad 2:2%Bから100%Bへの1.75分の直線勾配、および0.75分、100%B;カラム:Chromolith speedROD、50×4.6mm。流速:3ml/分。215nmで検出。
Grad 3:20%Bから100%Bへの7分の直線勾配、および2分、100%B;カラム:Nucleosil 100-3 C18-HD逆相、125×4mm、粒子サイズ5μm、100Å。流速:1.0ml/分。215nmで検出。
実施例1. {4−[3−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−ピリミジン−2−イル}−(4−ピロリジン−1−イルメチル−フェニル)−アミン
Figure 2007517825
42mg(0.08mmol)の(4−{4−[3−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−フェニル)−ピロリジン−1−イル−メタノン(実施例1.9.)の2mlのTHFanh。溶液を、48mg(1.2mmol)のLiAlHの5mlのTHFanh。溶液に0℃およびN雰囲気下で滴下する。氷浴を除き、混合物を18時間、r.t.で撹拌する。反応を水の添加によりクエンチし、懸濁液を酢酸エチルで抽出する。合わせた有機層を水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固する。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーで、DCM/MeOHにより精製し、表題化合物を得る:分析的HPLC:t=6.52分(Grad 1);ES−MS:m/e=503.7。
実施例1.1. 3−ベンジルオキシ−安息香酸メチルエステル
54g(0.39mol)のKCOを、20g(0.13mol)の3−ヒドロキシ−安息香酸メチルエステル(Fluka, Switzerland)の120mlのDMFanh.溶液に添加する。混合物を45分、r.t.で撹拌し、17.2ml(0.14mmol)の臭化ベンジル(Merck, Dietikon, Switzerland)を添加する。50分、r.t.で撹拌後、水を添加し、懸濁液を酢酸エチルで抽出する。有機相を塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固して表題化合物を得る:分析的HPLC:t=1.82分(Grad 2);ES−MS:m/e=243.1。
実施例1.2. 3−ベンジルオキシ−安息香酸
12.5g(283mmol)のLiOH・HOの170mlの水溶液を、23.0g(94.9mmol)の3−ベンジルオキシ−安息香酸メチルエステル(実施例1.1)の200mlのTHF溶液に添加する。混合物を45℃で22時間撹拌する。その後、4N HClを添加して、pH 1にし、次いで懸濁液を酢酸エチルで抽出する。有機相を塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固して表題化合物を得る:分析的HPLC:t=1.87分(Grad 2);ES−MS:m/e=227.3。
実施例1.3. 3−ベンジルオキシ−N−メトキシ−N−メチル−ベンズアミド
2.73g(9.20mmol)のTPTUおよび5.36ml(31.3mmol)のジイソプロピルエチルアミンを、2.0g(8.76mmol)の3−ベンジルオキシ−安息香酸(実施例1.2.)の18mlのNMP溶液に添加する。溶液を15分、r.t.で撹拌後、0.94g(9.64mmol)のN,O−ジメチルヒドロキシルアミンヒドロクロライド(Fluka, Buchs, Switzerland)を添加し、溶液を18時間撹拌する。酢酸エチルを添加し、混合物を5%NaHCO、10%アスコルビン酸、水および塩水で洗浄する。有機相をNaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固して表題化合物を得る:分析的HPLC:t=1.75分(Grad 2);ES−MS:m/e=272.3。
実施例1.4. 2−クロロ−4−メチル−ピリミジン
200g(227mol)の2,4−ジクロロ−6−メチルピリミジン(Aldrich, Buchs, Switzerland)を2lの水/エタノール(1:1、v/v)に50℃で撹拌下に懸濁させる。溶解したら、331.3g(5.07mol)の亜鉛粉末(Fluka, Buchs, Switzerland)、その後10結晶のヨウ素を添加する。20時間、50℃で撹拌後、懸濁液をHYFLO(Hyflo Super Cel;Fluka, Buchs, Switzerland)を通して濾過し、水を濾液に添加し、混合物をtert−ブチルメチルエーテルで抽出する。有機層を塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固して表題化合物を得る:分析的HPLC:t=2.92分(Grad 3);m.p.:44−47℃。
実施例1.5. 1−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−2−(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−エタノン/1−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−2−(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−エタノール
4.72mlのヘキサン中のn−ブチルリチウムの1.6M溶液を、1.08mlのジイソプロピルエチルアミン(7.56mmol)の4.8mlのTHFanh。溶液に、−10℃およびN雰囲気下に添加する。溶液を−70℃に冷却し、次いで3mlのTHFanh。に溶解した900mg(6.93mmol)の2−クロロ−4−メチル−ピリミジン(実施例1.4.)を滴下する。混合物を2時間、−70℃で撹拌後、溶液の1.71g(6.3mmol)の3−ベンジルオキシ−N−メトキシ−N−メチル−ベンズアミド(実施例1.3.)の3mlのTHFanh。溶液を添加する。混合物を18時間撹拌し、徐々にr.t.に至る。反応を水でクエンチし、酢酸エチルを添加する。有機相を5%NaHCO、水、塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで、DCMにより精製し、表題化合物を得る:ES−MS:m/e=339.4、341.4。
実施例1.6. 1−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−2−(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−3−ジメチルアミノ−プロペノン
5.15g(15.2mmol)の1−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−2−(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−エタノン(実施例1.5.)を、51mlのN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(Fluka, Buchs, Switzerland)に添加し、混合物を80℃で30分およびr.t.で40分加熱する。溶液を次いで蒸発乾固して、表題化合物を得る:分析的HPLC:t=1.78分(Grad 2);ES−MS:m/e=394.5。
実施例1.7. 4−[3−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−2−クロロ−ピリミジン
0.5ml(11.1mmol)のヒドラジン一水和物、98%を、4.38g(11.1mmol)の1−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−2−(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−3−ジメチルアミノ−プロペノン(実施例1.6)の44mlのエタノール溶液に添加する。溶液をr.t.で15分撹拌し、次いで蒸発乾固する。残渣を酢酸エチルに溶解し、溶液を5%NaHCO、水、塩水で抽出し、NaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固して表題化合物を得る:分析的HPLC:t=1.79分(Grad 2);ES−MS:m/e=363.1。
実施例1.8. 4−{4−[3−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−安息香酸
800mg(2.2mmol)の4−[3−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−2−クロロ−ピリミジン(実施例1.7.)および370mg(2.64mmol)の4−アミノ−安息香酸(Fluka, Buchs, Switzerland)を6mlのジオキサン/イソプロパノール(1:1、v/v)に溶解する。溶液を180℃で10分、電子レンジ(Emrys Optimizer, Personalchemistry, Uppsala, Sweden)中で加熱する。酢酸エチルを添加し、溶液を塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで、DCM/MeOHにより精製し、表題化合物を得る:分析的HPLC:t=7.02分(Grad 1);ES−MS:m/e=464.6。
実施例1.9. (4−{4−[3−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−フェニル)−ピロリジン−1−イル−メタノン
66mg(0.22mmol)の2−(2−ピリドン−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレートおよび72μl(0.42mmol)のジイソプロピルエチルアミンを、93mg(0.2mmol)の4−{4−[3−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−安息香酸の2mlのN,N−ジメチル−アセトアミド溶液に添加する。5分、r.t.で撹拌後、33μl(0.4mmol)のピロリジンを添加し、溶液をr.t.で15分撹拌する。酢酸エチルを添加し、溶液を塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで、DCM/MeOHにより精製し、表題化合物を得る:分析的HPLC:t=7.24分(Grad 1);ES−MS:m/e=517.1。
実施例2. {4−[3−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−ピリミジン−2−イル}−(4−ジメチルアミノメチル−フェニル)−アミン
Figure 2007517825
表題化合物を、実施例1に記載の通り、工程1.&でジメチルアミンを使用して製造する。表題化合物:分析的HPLC:t=6.38分(Grad 1);ES−MS:m/e=477.5。
実施例3. (4−{4−[3−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−フェニル)−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
Figure 2007517825
表題化合物を、実施例1に記載の通り、工程1.9で1−メチル−ピペラジンを使用して製造する。表題化合物:分析的HPLC:t=6.17分(Grad 1);ES−MS:m/e=546.4。
実施例4. {4−[3−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−ピリミジン−2−イル}−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−アミン
Figure 2007517825
表題化合物を、実施例1に記載の通り、工程1.9で1−メチル−ピペラジンを使用して製造する。表題化合物:分析的HPLC:t=5.98分(Grad 1);ES−MS:m/e=532.7。
実施例5. 4−{4−[3−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−N−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)−ベンズアミド
Figure 2007517825
表題化合物を、実施例1に記載の通り、工程1.9で2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イルアミンを使用して製造する。表題化合物:分析的HPLC:t=6.46分(Grad 1);ES−MS:m/e=602.5。
実施例1−5の各化合物は、10μM濃度で、IGF−1Rの70から96%範囲の阻害を示す。
実施例6. {4−[3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−ピリミジン−2−イル}−[4−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−フェニル]−アミン
表題化合物を、実施例1に記載の通り、エチル−4−(ベンジルオキシ)ベンゾエート(MAYBRIDGE 03-1741)ならびに、下記3工程でp−ニトロフェノールから製造する4−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−フェニルアミンを使用して製造する:
工程A:27.83g(0.2Mol)の4−ニトロ−フェノール(Fluka 73560)の420mLのアセトン溶液に、55.28g(0.4Mol)の炭酸カリウム、143.42g(1Mol)の1−ブロモ−2−クロロ−エタン、0.55g(0.0033Mol)のカリウムアイオダイドおよび0.28g(0.00087Mol)のテトラブチル−アンモニウムブロマイド(Fluka 86860)を添加する。得られる懸濁液を、67時間還流する。溶媒を減圧下で除去後、残渣を酢酸エチルに取り込み、水で洗浄する。合わせた有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下濃縮する。残渣をリグロインでトリチュレートした後、結晶を濾取して1−(2−クロロ−エトキシ)−4−ニトロ−ベンゼンを得る。
工程B:36g(0.178Mol)の1−(2−クロロ−エトキシ)−4−ニトロ−ベンゼンを360mLのエタノールに溶解し、rtでPtO(1.5g)を触媒として使用した接触水素化に付す。得られる懸濁液をCHClで希釈し、濾過し、約150mLまで濃縮する。0℃に冷却後、結晶を濾取し、洗浄し、60℃で真空下乾燥させて、4−(2−クロロ−エトキシ)−フェニルアミンを得る。表題化合物:m.p.:87−91℃;ES−MS:172[M+H];t=2.73分にシングルピーク(System 1)。
工程C:11.15g(0.065Mol)の4−(2−クロロ−エトキシ)−フェニルアミンを150mL(1.18Mol)のジメチルアミン(水中40%;Fluka 38940)に懸濁し、撹拌下、スチール加圧反応器で4バールで、21時間加熱する。冷却後、反応混合物を150mLの2N NaOHで希釈し、酢酸エチルで抽出する。合わせた有機層を水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下蒸発させて、4−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−フェニルアミンを得る。表題化合物:ES−MS:181 [M+H];t=1.10分(System 1)にシングルピーク。
実施例6の化合物は、上記の方法でIGF−1Rの阻害を示す。
式Iの化合物を含む錠剤1
下記組成の、活性成分として上記実施例1−6のいずれか1つに記載の式Iの化合物を50mg含む錠剤を慣用法を使用して製造する:
Figure 2007517825
製造:活性成分を、小麦デンプンの一部、ラクトースおよびコロイド状シリカと混合し、混合物を篩いを加圧して通す。小麦デンプンのさらなる一部を5倍量の水と、水浴上で混合してペーストを形成させ、最初に製造した混合物をこのペーストと弱い可塑性の塊が形成されるまで練る。
乾燥顆粒を3mmメッシュサイズの篩いを加圧して通し、残りのコーンデンプン、ステアリン酸マグネシウムおよびタルクの予め篩った混合物(1mm篩)のと混合し、圧縮してわずかに両凸の錠剤を形成する。
実施例8
式Iの化合物を含む錠剤2
活性成分として上記実施例1−6のいずれか1つに記載の式Iの化合物を100mg含む錠剤を下記組成で、慣用法を使用して製造する:
Figure 2007517825
製造:活性成分を担体物質と混合し、打錠機(Korsch EKO, Stempeldurchmesser 10mm)の手段により圧縮する。
実施例9
カプセル
下記組成の、活性成分として上記実施例1−6のいずれか1つに記載の式Iの化合物を100mg含むカプセルを慣用法を使用して製造する:
Figure 2007517825
製造を、組成物を混合し、それらをサイズ1のゼラチンカプセルに充填することにより行う。

Claims (24)

  1. 式I
    Figure 2007517825
    〔式中、
    mは1から5であり;
    は低級アルキル−スルホニル;非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ−スルホニル;非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ;ヘテロ環式ラジカル;アミノ、モノ−もしくはジ−低級アルキル置換アミノ、ヘテロ環式ラジカル、ヘテロシクリル−NH−もしくはヘテロシクリル−O−(ここで、ヘテロシクリルはNHまたはOに炭素環原子を介して結合している)で置換されている低級アルキル;ラジカルR−低級アルキル−X−(ここで、Rは水素、ハロゲン、非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルであり、そしてXは−S−または−O−である);またはラジカルR−C(=O)−(ここで、Rは水素、非置換または置換低級アルキル、遊離またはエーテル化ヒドロキシ、非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルである)であり;ここで、R置換基は、m>1であるとき互いに独立して選択されるか;
    または2個のビシナルR置換基は、それらが結合しているフェニル炭素原子と一体となってヘテロ環式環を形成し;
    は水素、非置換または置換低級アルキルまたはヘテロ環式ラジカルであり;そして
    Zはベンジルオキシである。〕
    の化合物または該化合物の塩(ただし、化合物{4−[3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−ピリミジン−2−イル}−[4−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−フェニル]−アミンは除く)。
  2. 式Ib
    Figure 2007517825
    〔式中、
    mは1から5であり;
    は低級アルキル−スルホニル;非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ−スルホニル;非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ;ヘテロ環式ラジカル;アミノ、モノ−もしくはジ−低級アルキル置換アミノ、ヘテロ環式ラジカル、ヘテロシクリル−NH−もしくはヘテロシクリル−O−(ここで、ヘテロシクリルはNHまたはOに炭素環原子を介して結合している)で置換されている低級アルキル;ラジカルR−低級アルキル−X−(ここで、Rは水素、ハロゲン、非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルであり、そしてXは−S−または−O−である);またはラジカルR−C(=O)−(ここで、Rは水素、非置換または置換低級アルキル、遊離またはエーテル化ヒドロキシ、非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルである)であり;ここで、R置換基は、m>1であるとき互いに独立して選択されるか;
    または2個のビシナルR置換基は、それらが結合しているフェニル炭素原子と一体となってヘテロ環式環を形成し;
    は水素、非置換または置換低級アルキルまたはヘテロ環式ラジカルであり;そして
    Zはベンジルオキシである。〕
    の化合物または該化合物の塩である、請求項1記載の化合物(ただし、化合物{4−[3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−ピリミジン−2−イル}−[4−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−フェニル]−アミンは除く)。
  3. がヘテロ環式ラジカル;モノ−もしくはジ−低級アルキル置換アミノ、ヘテロ環式ラジカル、ヘテロシクリル−NH−またはヘテロシクリル−O−(ここで、ヘテロシクリルはNHまたはOに炭素環原子を介して結合している)で置換されている低級アルキル;ラジカルR−低級アルキル−X−(ここで、Rがモノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルであり、そしてXが−S−または−O−である);またはラジカルR−C(=O)−(ここで、Rが非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルである)であり;
    mが1であり;
    が水素である;
    請求項1または2記載の化合物または該化合物の塩(ただし、化合物{4−[3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−ピリミジン−2−イル}−[4−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−フェニル]−アミンは除く)。
  4. がジ−低級アルキル置換アミノ、アルキル置換5−または6−員ヘテロシクリル−NH−、ヘテロシクリル−NH−(ここで、ヘテロシクリルがNHに炭素環原子を介して結合している)で置換されている低級アルキル;ラジカルR−低級アルキル−O−(ここで、Rがジ−置換アミノ;またはラジカルR−C(=O)−(ここで、Rが非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルである)であり;
    mが1であり;
    が水素である;
    請求項1、2または3記載の化合物または該化合物の塩(ただし、化合物{4−[3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−ピリミジン−2−イル}−[4−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−フェニル]−アミンは除く)。
  5. がジ−低級アルキル置換アミノ、またはC−Cアルキル−置換ピペラジニル、またはピロリジニルで置換されている低級アルキル;ピペリジニル(ここで、ピペリジニルがNHに炭素環原子を介して結合している);ラジカルR−低級アルキル−O−(ここで、Rが低級アルキルでジ−置換されたアミノである);またはR−C(=O)−(ここで、RがC−Cアルキル−置換ピペラジニルである)であり;
    mが1であり;
    が水素である;
    請求項1、2、3または4記載の化合物または該化合物の塩(ただし、化合物{4−[3−(4−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−ピリミジン−2−イル}−[4−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−フェニル]−アミンは除く)。
  6. {4−[3−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−ピリミジン−2−イル}−(4−ピロリジン−1−イルメチル−フェニル)−アミン;
    {4−[3−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−ピリミジン−2−イル}−(4−ジメチル
    アミノメチル−フェニル)−アミン;
    (4−{4−[3−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−フェニル)−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン;
    {4−[3−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−ピリミジン−2−イル}−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−アミン;および
    4−{4−[3−(3−ベンジルオキシ−フェニル)−1H−ピラゾル−4−イル]−ピリミジン−2−イルアミノ}−N−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)−ベンズアミド
    から成る群から選択される、化合物。
  7. がアミノで置換された低級アルキル、ヘテロ環式ラジカルで置換された低級アルキルまたはR−C(O)−である、請求項2記載の化合物。
  8. がアミノで置換された低級アルキルである、請求項7記載の化合物。
  9. がヘテロ環式ラジカルで置換された低級アルキルである、請求項7記載の化合物。
  10. 該アルキル部分がメチレンであり、そしてヘテロ環式ラジカルが1個または2個の窒素を含む5または6員環であり、かつ非置換であるかまたは1個またはそれ以上の炭素原子を低級アルキル基で置換されている、請求項9記載の化合物。
  11. がR−C(O)−である、請求項7記載の化合物。
  12. が置換アミノまたはヘテロ環式ラジカル(ここで、ヘテロ環式ラジカルは1個または2個の窒素を含む5または6員環であり、かつ非置換であるかまたは1個またはそれ以上の炭素原子を低級アルキル基で置換されている)である、請求項11記載の化合物。
  13. がHである、請求項7から12のいずれかに記載の化合物。
  14. mが1である、請求項7から13のいずれかに記載の化合物。
  15. 医学用途のための、式I
    Figure 2007517825
    〔式中、
    mは1から5であり;
    は低級アルキル−スルホニル;非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ−スルホニル;非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ;ヘテロ環式ラジカル;アミノ、モノ−もしくはジ−低級アルキル置換アミノ、ヘテロ環式ラジカル、ヘテロシクリル−NH−もしくはヘテロシクリル−O−(ここで、ヘテロシクリルはNHまたはOに炭素環原子を介して結合している)で置換されている低級アルキル;ラジカルR−低級アルキル−X−(ここで、Rは水素、ハロゲン、非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルであり、そしてXは−S−または−O−;またはラジカルR−C(=O)−(ここで、Rは水素、非置換または置換低級アルキル、遊離またはエーテル化ヒドロキシ、非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルである)であり;ここで、R置換基は、m>1であるとき互いに独立して選択されるか;
    または2個のビシナルR置換基は、それらが結合しているフェニル炭素原子と一体となってヘテロ環式環を形成し;
    は水素、非置換または置換低級アルキルまたはヘテロ環式ラジカルであり;そして
    Zはベンジルオキシである。〕
    の化合物または該化合物の塩。
  16. 医学用途のための、請求項1から14または15のいずれかに記載の化合物。
  17. 増殖性疾患の処置に使用するための医薬の製造のための、請求項1から14または15のいずれかに記載の化合物。
  18. 該疾患が;
    ***、腎臓、前立腺、結腸直腸、甲状腺、卵巣、膵臓、神経、肺、子宮および消化管腫瘍のような腫瘍、ならびに骨肉腫および黒色腫
    から成る群から選択される、請求項17記載の使用。
  19. 移植血管疾患の処置、または血管移植片狭窄、再狭窄および/または血管損傷後の血管閉塞の予防または処置に使用するための医薬の製造のための、請求項1から14または15のいずれかに記載の化合物。
  20. 哺乳動物におけるIGF−1Rの阻害に応答する疾患の処置法であって、該哺乳動物に有効なIGF−1R阻害量の式Ia
    Figure 2007517825
    〔式中、
    mは1から5であり;
    は低級アルキル−スルホニル;非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ−スルホニル;非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ;ヘテロ環式ラジカル;アミノ、モノ−もしくはジ−低級アルキル置換アミノ、ヘテロ環式ラジカル、ヘテロシクリル−NH−もしくはヘテロシクリル−O−(ここで、ヘテロシクリルはNHまたはOに炭素環原子を介して結合している)で置換されている低級アルキル;ラジカルR−低級アルキル−X−(ここで、Rは水素、ハロゲン、非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルであり、そしてXは−S−または−O−である);またはラジカルR−C(=O)−(ここで、Rは水素、非置換または置換低級アルキル、遊離またはエーテル化ヒドロキシ、非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルである)であり;ここで、R置換基は、m>1であるとき互いに独立して選択されるか;
    または2個のビシナルR置換基は、それらが結合しているフェニル炭素原子と一体となってヘテロ環式環を形成し;
    は水素、非置換または置換低級アルキルまたはヘテロ環式ラジカルであり;そして
    Zはベンジルオキシである。〕
    の化合物または薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法。
  21. 哺乳動物に有効なIGF−1R阻害量の式Ib
    Figure 2007517825
    〔式中、
    mは1から5であり;
    は低級アルキル−スルホニル;非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ−スルホニル;非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ;ヘテロ環式ラジカル;アミノ、モノ−もしくはジ−低級アルキル置換アミノ、ヘテロ環式ラジカル、ヘテロシクリル−NH−もしくはヘテロシクリル−O−(ここで、ヘテロシクリルはNHまたはOに炭素環原子を介して結合している)で置換されている低級アルキル;ラジカルR−低級アルキル−X−(ここで、Rは水素、ハロゲン、非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルであり、そしてXは−S−または−O−である);またはラジカルR−C(=O)−(ここで、Rは水素、非置換または置換低級アルキル、遊離またはエーテル化ヒドロキシ、非置換、モノ−もしくはジ−置換アミノ、またはヘテロ環式ラジカルである)であり;ここで、R置換基は、m>1であるとき互いに独立して選択されるか;
    または2個のビシナルR置換基は、それらが結合しているフェニル炭素原子と一体となってヘテロ環式環を形成し;
    は水素、非置換または置換低級アルキルまたはヘテロ環式ラジカルであり;そして
    Zはベンジルオキシである。〕
    の化合物または薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法。
  22. IGF−1Rの阻害に応答する疾患の治療的および/または予防的管理用医薬組成物の製造のための、請求項1から14または15のいずれかに記載の化合物の使用。
  23. 薬学的有効量の請求項1から14または15のいずれかに記載の化合物および薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物。
  24. 薬学的有効量の請求項1から14または15のいずれかに記載の化合物を、ポリアミン合成の酵素の阻害剤、タンパク質キナーゼCの阻害剤、他のチロシンキナーゼ類の阻害剤、サイトカイン、負の増殖制御因子、例えばTGF−bまたはIFN−b、アロマターゼ阻害剤、抗エストロゲンおよび/または細胞増殖抑制剤;および薬学的に許容される担体と共に含む、医薬組成物。
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