JP2007327438A - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Takayuki Kuwabara
孝幸 桑原
Tetsuzo Ukai
徹三 鵜飼
Kazuhide Watanabe
和英 渡辺
Katsuhiro Fujita
勝博 藤田
Tomohisa Moro
智久 毛路
Masamitsu Takeuchi
真実 竹内
Hiroshi Yamazaki
浩 山崎
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Abstract

【課題】 クランク軸の大径軸部を支承する軸受の熱による軸受寿命への悪影響を排除するとともに、吸入脈動の低減、ハウジング重量の低減、圧縮機の小型コンパクト化および軽量化を実現できるスクロール圧縮機を提供することを目的とする。
【解決手段】 ハウジング3と、ハウジング3内に収容設置されるスクロール圧縮機構29と、ハウジング3に軸受13を介して軸線回りに回転自在に支持されるクランク軸11と、を備え、クランク軸11の回転により旋回スクロール部材29を固定スクロール部材27に対して公転旋回駆動させ、圧縮室31を外周位置からその容積を減少させながら中心位置へと移動させてガスを圧縮するスクロール圧縮機において、軸受13が設置されるハウジング3の軸受収納部5Eよりも外周側の吸入チャンバー51に面する端面に、該軸受収納部5Eの外周側において軸線方向に延在する凹部55が設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、冷凍ないし空調装置の冷媒圧縮機に適用されるスクロール圧縮機に関するものである。
スクロール圧縮機は、端板と該端板上に立設された渦巻き状ラップとを有する一対の固定スクロール部材および旋回スクロール部材を、180度位相をずらせて噛み合わせることにより複数の圧縮室を形成し、該圧縮室に吸入チャンバー内のガスを吸い込み、このガスを、旋回スクロール部材を公転旋回駆動させて圧縮室を外周位置からその容積を減少させながら中心位置へと移動させることによって圧縮し、固定スクロール部材の中央部に設けられている吐出ポートから吐出チャンバー内に吐出するスクロール圧縮機構を備えており、該スクロール圧縮機構を、吸入チャンバーおよび吐出チャンバーが形成されるハウジング内部に収容設置することにより構成される。
上記のようなスクロール圧縮機において、スクロール圧縮機構を駆動し、旋回スクロール部材を固定スクロール部材に対して公転旋回駆動させるために、ハウジング内にクランク軸がその軸線回りに回転自在に設けられている。このクランク軸の一端部には大径軸部が設けられ、さらに大径軸部には旋回スクロール部材にドライブブッシュ等を介して連結され、旋回スクロール部材を所定の旋回半径で旋回駆動する偏心ピンが設けられている。該クランク軸は、大径軸部がハウジングに軸受を介して支持されることにより、軸線回りに回転自在に支承される。また、旋回スクロール部材の公転旋回駆動に伴うアンバランス荷重を除去するためのバランスウェイトを、クランク軸の大径軸部と旋回スクロール部材との間に位置付けて、クランク軸の大径軸部に設けられた偏心ピンの外周に支持するようにしたものが従来から知られている。(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−307948号公報
しかしながら、上記したスクロール圧縮機において、クランク軸の大径軸部を支承する軸受に対して特段の冷却対策が採られていないため、例えば、過負荷運転時等に過大な軸受荷重がかかることにより発生する熱が軸受寿命に悪影響を及ぼすことが懸念される。
また、この種圧縮機は据付け上の関係で、可能な限り小型コンパクト化、軽量化することが要求されるため、ハウジングもできる限り小さくされる。従って、ハウジング内に十分な容積を持つ吸入チャンバーを確保することができず、ハウジング内に吸入される冷媒ガスの吸入脈動を十分低減できない等の問題がある。
また、クランク軸の大径軸部と旋回スクロール部材との間に、旋回スクロール部材とともに旋回して該旋回スクロール部材の公転旋回駆動に伴うアンバランス荷重を除去するためのバランスウェイトを設けているが、この場合、除去するアンバランス荷重に見合った重量を持つバランスウェイトを納めるだけの半径方向および軸線方向スペースが必要となる。このため、圧縮機の軸線方向寸法が長くなり勝ちであり、小型コンパクト化、軽量化の要求に対しては、手立てが尽きつつあるのが実情である。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、クランク軸の大径軸部を支承する軸受に対する過負荷運転時等の熱による軸受寿命への悪影響を排除するとともに、吸入脈動の低減、ハウジング重量の低減、圧縮機の小型コンパクト化および軽量化を実現することができるスクロール圧縮機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のスクロール圧縮機は、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかるスクロール圧縮機は、内部に吸入チャンバーおよび吐出チャンバーが形成されるハウジングと、前記ハウジング内に収容設置され、固定スクロール部材と旋回スクロール部材とにより形成される圧縮室に前記吸入チャンバー内のガスを吸い込み、圧縮して前記固定スクロール部材の中央部に設けられている吐出ポートから前記吐出チャンバーに吐出するよう構成されるスクロール圧縮機構と、一端部に前記旋回スクロール部材に連結される偏心ピンを有する大径軸部が設けられ、該大径軸部が前記ハウジングに軸受を介して軸線回りに回転自在に支持されるクランク軸と、を備え、前記クランク軸の回転により前記旋回スクロール部材を前記固定スクロール部材に対して公転旋回駆動させ、前記圧縮室を外周位置からその容積を減少させながら中心位置へと移動させて前記ガスを圧縮するスクロール圧縮機において、前記軸受が設置される前記ハウジングの軸受収納部よりも外周側の前記吸入チャンバーに面する端面に、該軸受収納部の外周側において前記軸線方向に延在する凹部が設けられていることを特徴とする。
上記のように、軸受を設置するハウジングの軸受収納部よりも外周側の吸入チャンバーに面する端面に、該軸受収納部の外周側において軸線方向に延在する凹部を設けることにより、この凹部内を吸入チャンバー内に吸い込まれた低温低圧のガスが流動し、該ガスによって軸受を外周側から冷却できるので、クランク軸を支持する軸受に対する過負荷運転時等の熱による軸受寿命への悪影響を排除することができる。また、凹部の容積相当分だけ、ハウジング内における吸入チャンバーの容積を増大することができるとともに、凹部の容積に相当する分だけ、ハウジングの重量を減らすことができる。
なお、本発明の凹部は、軸線方向に形成されているものであればよく、例えば、環状に形成せずに所定の角度範囲にのみ形成することとしてもよい。
また、本発明にかかるスクロール圧縮機は、内部に吸入チャンバーおよび吐出チャンバーが形成されるハウジングと、前記ハウジング内に収容設置され、固定スクロール部材と旋回スクロール部材とにより形成される圧縮室に前記吸入チャンバー内のガスを吸い込み、圧縮して前記固定スクロール部材の中央部に設けられている吐出ポートから前記吐出チャンバーに吐出するよう構成されるスクロール圧縮機構と、一端部に前記旋回スクロール部材に連結される偏心ピンを有する大径軸部が設けられ、該大径軸部が前記ハウジングに軸受を介して軸線回りに回転自在に支持されるクランク軸と、前記旋回スクロール部材と前記大径軸部との間に位置付けられて前記偏心ピンの外周に支持され、前記旋回スクロール部材の公転旋回駆動に伴うアンバランス荷重を除去するためのバランスウェイトと、を備え、前記クランク軸の回転により前記旋回スクロール部材を前記固定スクロール部材に対して公転旋回駆動させ、前記圧縮室を外周位置からその容積を減少させながら中心位置へと移動させて前記ガスを圧縮するスクロール圧縮機において、前記軸受が設置される前記ハウジングの軸受収納部よりも外周側の前記吸入チャンバーに面する端面に、該軸受収納部の外周側において前記軸線方向に延在する環状の凹部が設けられ、該環状の凹部内を前記バランスウェイトの一部が旋回するよう構成されていることを特徴とする。
上記のように、軸受を設置するハウジングの軸受収納部よりも外周側の吸入チャンバーに面する端面に、該軸受収納部の外周側において軸線方向に延在する環状の凹部を設けることにより、この環状の凹部内を吸入チャンバー内に吸い込まれた低温低圧のガスが流動し、該ガスによって軸受を外周側から冷却できるので、クランク軸を支持する軸受に対する過負荷運転時等の熱による軸受寿命への悪影響を排除することができる。また、凹部の容積相当分だけ、ハウジング内における吸入チャンバーの容積を増大することができるとともに、凹部の容積に相当する分だけ、ハウジングの重量を減らすことができる。
さらに、軸受の外周側に設けられている環状の凹部内をバランスウェイトの一部が旋回するよう構成されているので、同じアンバランス荷重を除去できるバランスウェイトを設けるのに必要な軸線方向スペース(軸線方向寸法)を、凹部が設けられていないものと比較して、凹部内を旋回するバランスウェイト部分の荷重に相当する長さ分だけ、短くすることができる。
さらに、本発明のスクロール圧縮機は、上記したスクロール圧縮機において、前記凹部は、前記軸受収納部の外周側において環状に設けられていることを特徴とする。
このように、凹部を軸受収納部の外周側において環状に設けることにより、低温低圧のガスによって軸受を全周にわたり均一に冷却することができるとともに、凹部の容積を最大とし、吸入チャンバーの容積増大による吸入脈動の低減効果およびハウジングの重量低減によるスクロール圧縮機の軽量化効果を可及的に高めることができる。
さらに、本発明のスクロール圧縮機は、上述のいずれかのスクロール圧縮機において、前記凹部は、前記軸受収納部よりも少なくとも2.5mm以上外周側位置に設けられていることを特徴とする。
このように、凹部を軸受収納部よりも少なくとも2.5mm以上外周側位置に設けることによって、凹部による影響を受けることなく、軸受を軸受収納部に確実に収納保持することができる。
さらに、本発明のスクロール圧縮機は、上記したスクロール圧縮機において、前記凹部は、前記軸受収納部よりも2.5mm〜5mm外周側位置に設けられていることを特徴とする。
上記のように、凹部を軸受収納部よりも2.5mm〜5mm外周側位置に設けることによって、軸受自体の微動を許容し、片当たりを防止して軸受を軸受収納部に安定的に収納保持することができる。
さらに、本発明のスクロール圧縮機は、上述のいずれかのスクロール圧縮機において、前記凹部の軸線方向深さは、前記軸受の軸線方向長さに対して1/2〜1/4とされていることを特徴とする。
上記のように、凹部の軸線方向深さを軸受の軸線方向長さに対して1/2〜1/4に制限することにより、凹部による影響を受けることなく、軸受を軸受収納部に安定的に保持することができる。
本発明によれば、ハウジングの軸受収納部よりも外周側において軸線方向に延在して設けられた凹部内を流動する低温低圧のガスによって、クランク軸を支持する軸受を外周側から冷却できるため、過負荷運転時等に過大な軸受荷重がかかることにより発生する熱による軸受寿命への悪影響を排除し、軸受の寿命を引き延ばすことができる。
また、凹部の容積相当分だけ、ハウジング内における吸入チャンバーの容積を増大できるため、ハウジングを大きくすることなく、吸入チャンバーの容積を確保し、ガスの吸入脈動を低減することができる。
また、凹部の容積に相当する分だけ、ハウジングの重量を減らすことができるため、その分スクロール圧縮機を軽量化することができる。
さらに、バランスウェイトの一部が凹部内を旋回するようにしているため、凹部が設けられていないものと比較して、凹部内を旋回するバランスウェイト部分の荷重に相当する長さ分だけ、軸線方向スペース(軸線方向寸法)を短くすることができる。従って、その分スクロール圧縮機の軸線方向寸法を短縮し、圧縮機の小型コンパクト化および軽量化を図ることができる。
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
[実施形態]
以下、本発明の一実施形態について、図1および図2を用いて説明する。
図1には、本発明の一実施形態にかかるスクロール圧縮機1の縦断面図が示され、図2には、図1に示すスクロール圧縮機1の部分拡大断面図が示されている。
スクロール圧縮機1は、フロントハウジング5とリアハウジング7とをボルト9により一体的に締め付け固定したハウジング3を有する。
フロントハウジング5の内部には、クランク軸11がメイン軸受13およびサブ軸受15を介して軸線L回りに回転自在に支持されている。クランク軸11の一端側は小径軸部11Aとされ、この小径軸部11Aは、フロントハウジング5を貫通して図の左側に突出されている。小径軸部11Aの突出部には、電磁クラッチ17が装着され、フロントハウジング5の一端側の小径ボス部5Aの外周に軸受19を介して回転自在に設けられているプーリー21との間で動力が断続されるようになっている。プーリー21には、図示されていない駆動源からVベルト等を介して動力が伝達されることとなる。
なお、メイン軸受13とサブ軸受15との間には、メカニカルシール(リップシール)23が設置されており、ハウジング3内と大気との間を気密にシールしている。
クランク軸11の他端側には、大径軸部11Bが設けられ、さらにこの大径軸部11Bには、クランク軸11の軸線Lより所定寸法だけ偏心した状態で偏心ピン11Cが一体に設けられている。このクランク軸11の大径軸部11Bおよび小径軸部11Aが、それぞれメイン軸受13およびサブ軸受15を介してフロントハウジング5に回転自在に支持されている。そして、偏心ピン11Cには、後述するように旋回スクロール部材29が連結され、クランク軸11が回転されることにより、旋回スクロール部材29が旋回駆動されるようになっている。
また、ハウジング3の内部には、スクロール圧縮機構25を構成する一対の固定スクロール部材27と旋回スクロール部材29が組み込まれる。固定スクロール部材27は、端板27Aと該端板27Aから立設された渦巻き状ラップ27Bとから構成され、一方、旋回スクロール部材29は、端板29Aと該端板29Aから立設された渦巻き状ラップ29Bとから構成される。
一対の固定スクロール部材27と旋回スクロール部材29は、各々の中心を旋回半径分だけ離すとともに、渦巻き状ラップ27B,29B同士が180度位相をずらせて噛み合わせた状態で組み込まれる。これによって、両スクロール部材27,29間には、端板27A,29Aと渦巻き状ラップ27B,29Bとにより限界された一対の圧縮室31がスクロールの中心に対して対称に形成されることとなる。固定スクロール部材27は、リアハウジング7の内面側にボルト33により固定設置され、旋回スクロール部材29は、端板29Aの背面に設けられているボス部に、前記したクランク軸11の一端側に設けられている偏心ピン11Cが、ドライブブッシュ35および軸受37を介して嵌め込まれることによりクランク軸11に連結され、旋回駆動されるようになっている。
ドライブブッシュ35には、後述するように、旋回スクロール部材29が旋回駆動されることにより生じるアンバランス荷重を除去するためのバランスウェイト39が一体に形成され、旋回スクロール部材29の旋回駆動と共に旋回されるようになっている。
また、旋回スクロール部材29は、フロントハウジング5に形成されているスラスト受け面5Bに端板29Aの背面が支持されており、このスラスト受け面5Bと旋回スクロール部材29の背面との間に介装されるピンリングやオルダムリング等の自転阻止機構41により、旋回スクロール部材29は自転が阻止されながら固定スクロール部材27に対して公転旋回駆動されるよう構成される。
固定スクロール部材27の端板27Aの中央部には、圧縮された冷媒ガスを吐出する吐出ポート27Cが開口されており、該吐出ポート27Cには、端板27Aにリテーナ43を介して取り付けられた吐出リード弁45が設けられている。さらに、固定スクロール部材27の端板27Aの背面側には、リアハウジング7の内面に密接されるようOリング等のシール部材(図示省略)が設置され、リアハウジング7との間でハウジング3の内部空間から区画された吐出チャンバー49が形成されている。そして、吐出チャンバー49を除くハウジング3の内部空間が、吸入チャンバー51として機能するよう構成される。吸入チャンバー51には、フロントハウジング5に設けられている吸入口(図示せず)を介して冷凍サイクルから戻ってくる冷媒ガスが吸入され、この吸入チャンバー51を経て固定スクロール部材27と旋回スクロール部材29間に形成される圧縮室31に冷媒ガスが吸い込まれるようになっている。
なお、フロントハウジング5とリアハウジング7との間の接合面には、Oリング等のシール材53が設置され、ハウジング3内の吸入チャンバー51を大気から気密にシールしている。
フロントハウジング5は、スクロール圧縮機構25を収容するための大径部5Cと、この大径部5Cに続く放射状方向に径が縮小された、前記スラスト受け面5Bを形成するためのスラスト受け部5Dと、スラスト受け部5Dに続いてさらに径が縮小された、メイン軸受13を収納する軸受収納部5Eを形成するための中径部5Fと、該中径部5Fに続くサブ軸受15およびメカニカルシール(リップシール)23を設置するための前記小径ボス部5Aと、を備え、段階的に径が縮小された漏斗形状をなすものである。このフロントハウジング5のメイン軸受13を収納するための軸受収納部5Eにおいて、該軸受収納部5Eよりも外周側の吸入チャンバー51に面する端面に沿って、クランク軸11の軸線L方向に延在する凹部55が環状に設けられている。
凹部55は、メイン軸受13を確実に収納保持するとともに、メイン軸受13に対する外周側からの冷媒ガスによる冷却効果を確保するために、図2に示すように、軸受収納部5Eからの距離をTとしたとき、Tが少なくとも2.5mm以上外周側位置に設けられている。特に、メイン軸受13自体の微動を許容し、片当たりを防止するために、凹部55を軸受収納部5Eよりも2.5mm〜5mm外周側位置に設けることが望ましい。
また、凹部55は、メイン軸受13を凹部55の影響を受けることなく、軸受収納部5Eに安定的に収納保持するために、上記端面からの軸線L方向に沿う延在深さをHとしたとき、Hがメイン軸受13の軸線方向長さに対して1/2〜1/4の範囲となるよう設定することが望ましい。
さらに、図1に示すように、旋回スクロール部材29の背面側とクランク軸11の大径軸部11Bとの間に位置付けられて、前述の通り旋回スクロール部材29の公転旋回駆動に伴うアンバランス荷重を除去するためのバランスウェイト39が、ドライブブッシュ35と一体に形成されて偏心ピン11Cの外周に設けられる。このバランスウェイト39はアンバランス荷重に見合った重量を持つよう構成されるので、相当のボリュームを有している。このため、旋回スクロール部材29の背面側とクランク軸11の大径軸部11Bとの間に、バランスウェイト39を収容する相応の半径方向および軸線方向のスペースを確保しなければならない。
本実施形態は、このバランスウェイト39を収容設置するための軸線L方向スペースを可能な限り小さく(軸線L方向寸法を小さく)できる構成を提案するものであり、バランスウェイト39の最大径部の前記凹部55と対向する部分に、凹部55内に延出する延出部39A(バランスウェイト39の一部)を設け、この延出部39Aが凹部55内を旋回できる構成とされている。
以上のように構成されたスクロール圧縮機は、以下のように動作する。
外部駆動源からプーリー21に伝達された回転駆動力を、電磁クラッチ17を介してクランク軸11に伝達し、クランク軸11を回転すると、クランク軸11の偏心ピン11Cにドライブブッシュ35および軸受37を介して連結されている旋回スクロール部材29が、自転阻止機構41により自転を阻止されながら、固定スクロール部材27に対して公転旋回駆動される。この旋回スクロール部材29の公転旋回駆動により、半径方向最外方に形成される圧縮室31内に、吸入チャンバー51内の冷媒ガスが吸い込まれる。圧縮室31は、所定の旋回角位置で吸入締め切りされた後、その容積が減少されながら中心側へと移動される。この間に冷媒ガスは圧縮され、当該圧縮室31が吐出ポート27Cに連通する位置に達すると、吐出リード弁45が押し開かれて圧縮されたガスは吐出チャンバー49内に吐き出され、この圧縮冷媒ガスは、吐出チャンバー49を経て圧縮機外へと吐出される。
ここで、吸入チャンバー51内に吸い込まれた低温低圧の冷媒ガスは、吸入チャンバー51内において軸受収納部5Eの外周側に設けられている凹部55内にも流動する。この低温低圧の冷媒ガスによって、軸受収納部5Eに収納されているメイン軸受13を、その外周側から冷却できる。特に、凹部55内をバランスウェイト39の延出部39Aが旋回するため、この延出部39Aによって冷媒ガスの流動、撹拌が促進され、冷却効果が高められる。
しかして、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
軸受収納部5Eに収納設置されたメイン軸受13を、その外周側から凹部55内を流動する低温低圧の冷媒ガスによって冷却することができるため、メイン軸受13に対する冷却効果を高め、過負荷運転時等の熱による軸受寿命への悪影響を排除し、メイン軸受13の軸受寿命を引き伸ばすことができる。
また、上記のように凹部55を設けることにより、凹部55の容積に相当する分だけ、凹部55が連なる吸入チャンバー51の容積を拡大することができる。これによって、吸入チャンバー51に吸い込まれる冷媒ガスの脈動をさらに低減することができる。
また、凹部55を設けることによって、その削除された容積相当分だけ、フロントハウジング5の重量を低減することができ、ひいてはスクロール圧縮機1自体の軽量化を実現することができる。
なお、凹部55は、各々軸受収納部5Eからの距離をT、端面からの軸線方向に沿う延在深さをHとしたとき、TおよびHを上記のような範囲に設定しているため、メイン軸受13を、凹部55の影響を受けることなく、軸受収納部5E内に安定的に収納保持することができる。
さらに、バランスウェイト39の最大径部に延出部39Aを設けて所要の重量を確保するようにしているため、バランスウェイト39の他部分、すなわち軸線L方向の寸法を小さくすることできる。このため、バランスウェイト39を収納する旋回スクロール部材29の背面とクランク軸11の大径軸部11B間の軸線L方向スペース(軸線L方向寸法)を小さくすることができ、これに相応して、スクロール圧縮機自体の軸線L方向寸法を小さくし、圧縮機の小型コンパクト化ならびに軽量化を実現することができる。
なお、本実施形態では、バランスウェイト39に延出部39Aを設け、この延出部39Aが凹部55内を旋回する構成としたが、延出部39Aは省略してもよい。このような構成であっても、凹部55を設けたことによる、メイン軸受13に対する冷却効果、吸入チャンバー51の容積拡大による吸入ガスの脈動低減ならびにハウジング3の重量低減による圧縮機の軽量化等の効果は得られる。
この場合、凹部55は、必ずしも環状である必要はなく、所定の角度範囲にのみ形成することとしてもよいし、所定の角度範囲づつ断続的に複数形成することとしてもよい。
また、上記の実施形態においては、バランスウェイト39をドライブブッシュ35と一体に形成した例について説明したが、必ずしも一体である必要はなく、別体にて構成してもよい。
また、この種スクロール圧縮機においては、偏心ピン11Cとドライブブッシュ35との間に、固定スクロール部材27と旋回スクロール部材29の渦巻き状ラップ27B,29Bのラップ面同士を確実に接触させるために、公知の如く、可変旋回半径機構(従動クランク機構とも云う)が組み込まれるのが通常である。この場合、バランスウェイト39の旋回半径も旋回スクロール部材29の旋回半径の変化に伴って微小変化するため、凹部55は、バランスウェイト39の旋回半径の微小変化を許容して互いに干渉しない大きさに形成されることは勿論である。なお、可変旋回半径機構は、スライド式、揺動式のいずれであってもよい。
本発明の一実施形態にかかるスクロール圧縮機の縦断面図である。 図1に示すスクロール圧縮機の部分拡大断面図である。
符号の説明
1 スクロール圧縮機
3 ハウジング
5 フロントハウジング
5E 軸受収納部
11 クランク軸
11B 大径軸部
11C 偏心ピン
13 メイン軸受
25 スクロール圧縮機構
27 固定スクロール部材
27C 吐出ポート
29 旋回スクロール部材
31 圧縮室
39 バランスウェイト
39A 延出部
49 吐出チャンバー
51 吸入チャンバー
55 凹部
L 軸線
H 凹部の軸線方向深さ
T 凹部の軸受収納部からの寸法


Claims (6)

  1. 内部に吸入チャンバーおよび吐出チャンバーが形成されるハウジングと、
    前記ハウジング内に収容設置され、固定スクロール部材と旋回スクロール部材とにより形成される圧縮室に前記吸入チャンバー内のガスを吸い込み、圧縮して前記固定スクロール部材の中央部に設けられている吐出ポートから前記吐出チャンバーに吐出するよう構成されるスクロール圧縮機構と、
    一端部に前記旋回スクロール部材に連結される偏心ピンを有する大径軸部が設けられ、該大径軸部が前記ハウジングに軸受を介して軸線回りに回転自在に支持されるクランク軸と、を備え、
    前記クランク軸の回転により前記旋回スクロール部材を前記固定スクロール部材に対して公転旋回駆動させ、前記圧縮室を外周位置からその容積を減少させながら中心位置へと移動させて前記ガスを圧縮するスクロール圧縮機において、
    前記軸受が設置される前記ハウジングの軸受収納部よりも外周側の前記吸入チャンバーに面する端面に、該軸受収納部の外周側において前記軸線方向に延在する凹部が設けられていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 内部に吸入チャンバーおよび吐出チャンバーが形成されるハウジングと、
    前記ハウジング内に収容設置され、固定スクロール部材と旋回スクロール部材とにより形成される圧縮室に前記吸入チャンバー内のガスを吸い込み、圧縮して前記固定スクロール部材の中央部に設けられている吐出ポートから前記吐出チャンバーに吐出するよう構成されるスクロール圧縮機構と、
    一端部に前記旋回スクロール部材に連結される偏心ピンを有する大径軸部が設けられ、該大径軸部が前記ハウジングに軸受を介して軸線回りに回転自在に支持されるクランク軸と、
    前記旋回スクロール部材と前記大径軸部との間に位置付けられて前記偏心ピンの外周に支持され、前記旋回スクロール部材の公転旋回駆動に伴うアンバランス荷重を除去するためのバランスウェイトと、を備え、
    前記クランク軸の回転により前記旋回スクロール部材を前記固定スクロール部材に対して公転旋回駆動させ、前記圧縮室を外周位置からその容積を減少させながら中心位置へと移動させて前記ガスを圧縮するスクロール圧縮機において、
    前記軸受が設置される前記ハウジングの軸受収納部よりも外周側の前記吸入チャンバーに面する端面に、該軸受収納部の外周側において前記軸線方向に延在する環状の凹部が設けられ、
    該環状の凹部内を前記バランスウェイトの一部が旋回するよう構成されていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  3. 前記凹部は、前記軸受収納部の外周側において環状に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  4. 前記凹部は、前記軸受収納部よりも少なくとも2.5mm以上外周側位置に設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のスクロール圧縮機。
  5. 前記凹部は、前記軸受収納部よりも2.5mm〜5mm外周側位置に設けられていることを特徴とする請求項4に記載のスクロール圧縮機。
  6. 前記凹部の軸線方向深さは、前記軸受の軸線方向長さに対して1/2〜1/4とされていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のスクロール圧縮機。

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