JP2007314706A - 表面保護フィルム - Google Patents

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豊 松田
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Abstract

【課題】 低粘着力を有し、糊残り発生の問題を生じない表面保護フィルムを提供する。
【解決手段】 フィルム基材と、前記フィルム基材の一方の面側に設けられた粘着剤層とで構成される表面保護フィルムであって、前記粘着剤層が、重量平均分子量2千〜30万の樹脂成分が5%以下であり、前記粘着剤層が、三次元架橋物であり、前記三次元架橋物の不溶樹脂成分が94%以上であり、前記三次元架橋物が(メタ)アクリル酸系樹脂成分と架橋剤成分である表面保護フィルムである。
【選択図】 なし

Description

本発明は表面保護フィルムに関するものである。
従来より、金属板、化粧合板、合成樹脂板、プラスチックフィルム等の加工時や運搬時に、これらの表面に汚れ付着や傷つきを防止するために、表面保護フィルムが多用されている。特に近年 薄型軽量化の製品が増加し、様々の用途にプラスチックフィルムが用いられようになってきた。例えば、光学記録用途であるDVD(デジタル多用途ディスク)にポリカーボネートフィルムが使用されており、また、次世代光ディスクにおいても同様なフィルムで考案されている。さらに、ディスプレイ用途である電子ペーパーには、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエーテルサルホンフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルムや環状オレフィンフィルムで考案されている。これらプラスチックフィルムの表面はガラスや金属と比較して傷つき易く、さらに光学記録用途やディスプレイ用途に使用されるプラスチックフィルムは、この表面上の傷が特性的に致命的な欠点になる事がある。このような欠点を防止する目的として、工程上及び最終製品のプラスチックフィルム表面に表面保護フィルムを貼り合わせられることがある。
さらに、表面保護フィルムには、被着体から表面保護フィルムを剥離した後、被着体を汚染しない、被着体に表面保護フィルムの粘着剤が残らない事が望まれる。特に、被着体に粘着剤が固体状の物体として糊残りした場合、光学記録用途やディスプレイ用途においては、傷同様の特性的に致命的な欠点になる事がある。これら糊残りが起こらない保護フィルムは、例えば 、特開2002−20713号公報では、スチレン−共役ジエン系エラストマーの水素添加物にポリイソプレンゴム、ポリイソブチレンゴム、ブチルゴムを添加した粘着剤層を持つ表面保護フィルムが開示され、特開2001−303005号公報には、特定の粘着剤層を形成したポリエチレンフィルムが開示され、特許公開2001−342445号公報では、ゴム系ポリマーと特定なポリエステル変性ジメチルポリシロキサンを含有する粘着剤層を持つ表面保護フィルム開示されている。しかしながら、表面保護フィルムは、被着体に仮着後 短期間では問題は起こらないが、6ケ月以上の保管や高温多湿の厳しい環境下で保管された場合、剥離時に被着体表面に糊残りが起こることもあり、これが特性的に致命的な欠点になる事もあった。
また、これら表面保護フィルムは、永久的に貼り付けているのではなく、必要としなくなれば剥離して、廃棄する。即ち、貼り付け時にはひとりでに剥がれない適度な粘着力と、剥離時には被着しているフィルムを変形させない程度の容易に剥がれる粘着力とあわせ持つ必要がある。例えば、特開2001−303005号公報には、ポリカーボネートと表面保護フィルムにおいて、初期粘着力を約100〜500mN/25mmの範囲内の値にすることが良いと記載のある、特定の粘着剤層を形成したポリエチレンフィルムが開示されている。しかしながら、近年 被着するプラスチックフィルムの厚みが薄くなるものもあり、初期粘着力が100〜500mN/25mmの表面保護フィルムでは剥離時のプラスチックフィルムの変形を防止できないことがある。また、初期粘着力とともに貼り付け経時後の粘着力も小さい事が望まれ、100mN/25mm以下の粘着力を持つ保護フィルムも求められるようになってきた。
特開2002−20713号公報 特開2001−303005号公報 特開2001−342445号公報
本発明は、低粘着力を有し、糊残り発生の問題を生じない表面保護フィルムを提供する事にある。
本発明は、
(1)フィルム基材と、前記フィルム基材の一方の面側に設けられた粘着剤層とで構成される表面保護フィルムであって、前記粘着剤層が、重量平均分子量2千〜30万の樹脂成分が5%以下であることを特徴とする表面保護フィルム。
(2)前記粘着剤層が、三次元架橋物である(1)に記載の表面保護フィルム。
(3)前記三次元架橋物の不溶樹脂成分が94%以上である(2)に記載の表面保護フィルム。
(4)前記三次元架橋物が(メタ)アクリル酸系樹脂成分と架橋剤成分を含む硬化性組成物である(2)または(3)に記載の表面保護フィルム。
(5) 前記(メタ)アクリル酸系樹脂成分が(メタ)アクリル酸エステル共重合体成分である(4)に記載の表面保護フィルム。
(6)前記(メタ)アクリル酸エステル共重合体成分がヒドロキシル基および/またはカルボキシル基を含有する(5)に記載の表面保護フィルム。
(7)前記架橋剤成分がイソシアネート化合物である(4)に記載の表面保護フィルム。
(8)粘着剤層の厚みが1〜20μmである(1)に記載の表面保護フィルム。
(9)フィルム基材がポリエチレンテレフタレートまたはポリプロピレンである(1)に記載の表面保護フィルム。
(10)表面保護フィルムの粘着剤層とポリカーボネートフィルムとの180°剥離力の初期値が10〜300mN/25mmの範囲内である(1)〜(9)のいずれかに記載の表面保護フィルム。
本発明によると、長期間保管や高温多湿環境下で保管しても低粘着力性を有し、糊残り発生の問題を生じない表面保護フィルムを提供できるようになった。
プラスチックフィルム等の表面保護フィルムであって、フィルム基材と、前記フィルム基材の一方の面側に設けられた粘着剤層とで構成される表面保護フィルムであって、前記粘着剤層が、重量平均分子量2千〜30万の成分が5%以下であることにより、糊残り発生の問題を生じない表面保護フィルムができることを見出し、本発明に至った。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において用いられる粘着剤層は重量平均分子量2千〜30万の樹脂成分が5%以下、好ましくは3%以下 さらに好ましくは1%以下であることを特徴とする。重量平均分子量2千〜30万の樹脂成分が5%を超えると長期間保管時や高温多湿環境下処理した場合、糊残りが発生することがある。なお、樹脂成分の測定方法は、粘着剤単独フィルムを良溶媒中に23℃7日間浸漬させた後、不溶の樹脂成分と良溶媒中に溶出した可溶樹脂成分に分ける。良溶媒中に溶出した可溶樹脂成分を加熱して濃縮処理した後、これを所定の溶剤にて溶解し、GPC(ゲルパーメーションクロマトグラフィ)を用いて分子量を測定した。また、そのGPCのリテンションタイムから分子量別に樹脂を分別する。重量平均分子量2千〜30万の樹脂成分重量と、その他分子量の樹脂成分重量の重量比を用いて算出した。なお、粘着剤の良溶媒は特に限定するものではないが 粘着剤を希釈している溶剤が好ましく、トルエンまたは酢酸エチルがコスト的に好ましい。
前記粘着剤層には、三次元架橋物が含んでいることが好ましい。三次元架橋物の良溶媒に対する不溶の樹脂成分が94%以上であることを好ましく、さらに好ましくは96%以上、さらにより好ましくは98%以上である。三次元架橋物を得る樹脂成分と架橋剤成分との組合せは限定されないが、例えば、グリシジル基を有するエポキシ樹脂と、フェノール樹脂架橋剤、アミン系樹脂架橋剤、酸無水系樹脂架橋剤の組合せ、熱や光照射によって三次元網状化しうる分子内に重合性炭素−炭素二重結合を少なくとも2個以上有する化合物と熱や光照射のラジカル開始剤の組合せ、(メタ)アクリル酸系樹脂成分と架橋剤成分の組合せなどが挙げられるが、中でも(メタ)アクリル系樹脂とイソシアネート化合物が好ましい。
(メタ)アクリル系樹脂としては、例えば、アクリル酸エステルを主たる構成単量体単位とする単独重合体及び共重合体から選ばれた(メタ)アクリル系重合体その他の官能性単量体との共重合体及びこれらの重合体の混合物が挙げられる。(メタ)アクリル酸エステルとして、例えば、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルなどがある。特にヒドロキシル基 および/またはカルボキシル基を含有する(メタ)アクリル酸エステル共重合体成分が好ましい。
特に限定するものではないが、共重合体成分の重量平均分子量(Mw)は10〜100万の範囲が好ましく、より好ましくは20〜50万である。10万以下になると粘着剤の凝集力が低下し、糊残りが発生し易くなる可能性がある。また、100万を超えるとフィルム基材に粘着剤層を厚み精度良く塗工することが困難になる可能性がある。なお、これら数値はGPCを用いてポリスチレン粒子換算の分子量として測定された値である。
イソシアネート化合物としては、例えば、多価イソシアネートのポリイソシアネート化合物およびポリイソシアート化合物の三量体、上記ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とを反応させて得られる末端イソシアネート化合物の三量体または末端イソシアネートウレタンプレポリマーをフェノール、オキシム類などで封鎖したブロック化ポリイソシアネート化合物などが挙げられる。
多価イソシアネートの具体例としては、例えば、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、1,3-キシリレンジイソシアネート、1,4-キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン-4-4'-ジイソシアネート、ジフェニルメタン-2-4'-ジイソシアネート、3-メチルジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン-4-4'-ジイソシアネート、ジシキウロヘキシルメタン-2-4'-ジイソシアネート、リジンイソシアネートなどが挙げられる。
なお、このようなイソシアネート化合物の添加量は、(メタ)アクリル酸エステル共重合体中の官能基に対して、化学等量の0.5倍以上の値とすることが好ましく、1倍量〜3倍量の範囲内の値とする事がより好ましい。添加量が3倍量を超えると、架橋に関与しないシアネート化合物の量が多くなり、被着体表面を汚染する可能性がある。
また、粘着剤層の厚みであるが、特に限定するものではないが、1μm〜20μmが好ましく、さらに5μm〜10μmがより好ましい。1μm未満であると表面保護フィルムが自然剥離する場合があり、また、20μmを超えると、粘着力がほとんど変わらず、実用上問題ないが経済的に効率が悪くなる。
粘着剤層の形成方法についは、特に制限されるものではないが、例えば、コンマコーター、ナイフコーター、ロールコーター、グラビアコーター、ダイコーター等の装置を使用することができる。
本発明において用いられるフィルム基材は、特に限定するものではないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリウレタン、エチレン酢ビ共重合体、アイオノマー、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリスチレン、ビニルポリイソプレン、ポリカーボネート、ポリイミド等のフィルムを用いることができる。また、これらの樹脂の混合物からなるフィルムあるいはこれらの樹脂の積層フィルムでもあってもよい。さらにフィルム基材は透明とすることが好ましい。この理由は、フィルム基材が透明であれば、当該フィルム基材を介して異物混入等の外見検査を効率的にできるためである。ポリエチレンテレフタレートフィルムやポリプロピレンフィルムが好ましく、さらに延伸処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルムやポリプロピレンフィルムが透明性、厚み精度、コストの面からも特に好ましい。また粘着剤との密着性を上げるために、これら基材の表面にコロナ処理を行ってもよい。
フィルム基材の厚さは、特に限定するものではないが、10〜200μmであることが好ましく、15〜40μmがさらに好ましい。この理由として、10μm未満であると機械的強度が低下し、取り扱いが困難になる可能性があり、また、200μmを超えるとロール状に巻くのが困難になる可能性がある。
本発明において、表面保護フィルムはコスト面からロール形状に製造することが好ましい。また粘着剤層を保護するためにシリコーン樹脂を塗布して易剥離処理を施した剥離フィルム等を貼り付けることができる。
本発明において、表面保護フィルムの粘着剤層とポリカーボネートフィルムとの180°剥離力の初期値が、10〜300mN/25mmであることが好ましく、15〜100mN/25mmがより好ましい。剥離力の初期値が10mN/25mmでは表面保護フィルムが自然剥離する可能性があり、また、300mN/25mmを超えると、被着体のポリカーボネートフィルムが変形する可能性がある。
以下本発明の実施例について記載するが、本発明は、実施例に限定されるものではない。
1.糊残り性評価及び粘着力測定用サンプル作製方法
ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績製 E5107 25μm)のコロナ処理面に乾燥後の粘着剤の厚みが10μmになるように粘着剤を塗工し、80℃2分間乾燥した後、易剥離処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(セパレータ:帝人製 A31 25μm)の易剥離処理面側を粘着剤面にあわさるように貼り付けて、セパレータ付き表面保護フィルムを得た。40℃3日間の条件で養生後、セパレータを剥離し、表面保護フィルムの粘着剤面側を被着体のポリカーボネートフィルムに2kgローラーを用いて荷重を加えながら貼り付けた。その後、25mm幅に切断して 糊残り性評価用及び粘着力測定用のサンプルとした。
2.糊残り性の評価
上記の測定用サンプルを未処理の状態及び40℃90%の高温高湿層にて2ヶ月、6ヶ月処理した後、サンプルの表面保護フィルムを剥離し、粘着剤面が貼り合わさっていた側のポリカーボネート表面をレーザー顕微鏡(LASERTEC製 250倍)を用いて異物の有無を観察した。
3.粘着力の測定
上記の測定用サンプルを未処理の状態及び40℃90%の高温高湿層にて2ヶ月、6ヶ月処理した後、180°ピール試験にて粘着力を測定した。
4.粘着剤単独フィルムの作製
セパレータ(帝人製 A31 25μm)の易剥離処理面側に、乾燥後の粘着剤の厚みが10μmになるように粘着剤を塗工し、80℃2分間乾燥した後、セパレータの易剥離面側を粘着剤面にあわさるように貼り付けて、セパレータ付き粘着剤単独フィルムを得た。40℃3日間の条件で養生後、両方のセパレータを剥離し、粘着剤単独フィルムを得た。樹脂成分の測定用のサンプルとした。
5.不溶樹脂成分の測定
粘着剤単独フィルム0.5gの重量を正確に測定し、トルエン溶媒100g中に23℃7日間浸漬させた後、不溶の樹脂成分とトルエン溶媒中に溶出した可溶樹脂成分に分離する。この不溶樹脂成分を120℃で2時間乾燥した後、重量を測定し、次式より算出する。
不溶樹脂成分(%)=乾燥後の重量/初期の重量×100
6.重量平均分子量2千〜30万の樹脂成分測定
粘着剤単独フィルム0.5gの重量を正確に測定し、トルエン溶媒100g中に23℃7日間浸漬させた後、不溶の樹脂成分と良溶媒中に溶出した可溶樹脂成分に分離する。トルエン溶媒中に溶出した可溶樹脂成分を加熱して濃縮処理した後、テトラヒドロキシフラン溶剤の溶解し、GPCを用いてポリスチレン換算による分子量を測定し、そのGPCのリテンションタイムから分子量別に樹脂を分別する。重量平均分子量2千〜30万の樹脂成分重量と、その他分子量の樹脂成分重量の重量比を用いて次式より重量平均分子量2千〜30万の樹脂成分を算出した。
重量平均分子量2千〜30万の樹脂成分(%)=(1−A/100)×B/(B+C)×100
ただし、A:不溶の樹脂成分の割合(%)
B:可溶分の内、重量平均分子量2千〜30万の樹脂成分重量
C:可溶分の内、その他の分子量の樹脂成分重量)
GPC測定は、昭和電工製 Shodex GPC101を用いた。測定条件を下記に示す。
カラム: TSKgel GMH×L 2本、 TSKgel 2000H×L 1本、
カラム温度: 40℃
溶離液: THF(テトラヒドロフラン)、 速度 1ml/min.
検出器 RI
ポリスチレン−スタンダード : Shodex STANDARD昭和電工製
(1)S−3070、(2)S−1070、(3)S−185、(4)S−28.5、(5)U−3.25、(6)70P
(実施例1)粘着剤に水酸基含有アクリルエステル系樹脂(SKダイン1499M(綜研化学製))100g、硬化剤にポリイソシアネート化合物であるD−90(綜研化学製)2gを混合して粘着剤を調整した。この粘着剤を用いて、糊残り性評価、粘着力測定用サンプル、及び 粘着剤単独フィルムを作製した。未処理及び40℃90%の高温高湿層にて2ヶ月、6ヶ月処理した糊残り評価用サンプルを180°ピール試験機(テンシロン:オリエンテック製)を用いて、剥離スピード300mm/minにてポリカーボネートから表面保護フィルムを剥離した後 レーザー顕微鏡で糊残り性を観察したが、異物は観察されなかった。また、未処理及び40℃90%の高温高湿層にて2ヶ月、6ヶ月処理した粘着力用サンプルを同様に180°ピール試験機を用いて、剥離スピード300mm/minにてポリカーボネートから表面保護フィルムを剥離した時の粘着力は、未処理品で70mN/25mm、2ヶ月及び6ヶ月処理品は90mN/25mmであった。さらに粘着層の重量平均分子量2千〜30万の樹脂成分は1.5%であり、不溶樹脂成分は97%であった。
(実施例2)粘着剤に水酸基含有アクリルエステル系樹脂SMB−006(藤倉化成製)100g、硬化剤に2,4-トリレンジイソシアネートであるポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とを反応させて得られる末端イソシアネート化合物の三量体であるコロネートL(日本ポリウレタン製)4.5gを混合して粘着剤を調整した以外は実施例1と同様に行なった。未処理 及び 40℃90%の高温高湿層にて2ヶ月、6ヶ月処理後のポリカーボネートの表面には、異物は観察されなかった。また、粘着力は 未処理品で15mN/25mm 2ヶ月処理品で25mN/25mm 及び 6ヶ月処理品は30mN/25mmであった。さらに粘着層の重量平均分子量2千〜30万の樹脂成分は1%であり、不溶樹脂成分は98%であった。
(実施例3)粘着剤に水酸基含有アクリルエステル系樹脂SMB−007(藤倉化成製)100g、硬化剤に2,4-トリレンジイソシアネートであるポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とを反応させて得られる末端イソシアネート化合物の三量体であるコロネートL(日本ポリウレタン製)3.0gを混合して粘着剤を調整した以外は実施例1と同様に行なった。未処理 及び 40℃90%の高温高湿層にて2ヶ月、6ヶ月処理後のポリカーボネートの表面には、異物は観察されなかった。また、粘着力は 未処理品で60mN/25mm 2ヶ月処理品で70mN/25mm 及び 6ヶ月処理品は75mN/25mmであった。さらに粘着層の重量平均分子量2千〜30万の樹脂成分は2%であり、不溶樹脂成分は95%であった。
(実施例4)粘着剤に水酸基含有アクリルエステル系樹脂SMB−009(藤倉化成製)100g、硬化剤に2,4-トリレンジイソシアネートであるポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とを反応させて得られる末端イソシアネート化合物の三量体であるコロネートL(日本ポリウレタン製)3.5gを混合して粘着剤を調整した以外は実施例1と同様に行なった。未処理 及び 40℃90%の高温高湿層にて2ヶ月、6ヶ月処理後のポリカーボネートの表面には、異物は観察されなかった。また、粘着力は 未処理品で25mN/25mm 2ヶ月処理品で35mN/25mm 及び 6ヶ月処理品は40mN/25mmであった。さらに粘着層の重量平均分子量2千〜30万の樹脂成分は1%であり、不溶樹脂成分は98%であった。
(実施例5)粘着剤に水酸基含有アクリルエステル系樹脂BPS 6078TF(東洋インキ製造製)100g、硬化剤にポリイソシアネート化合物であるBHS8515(東洋インキ製造製)15g、硬化促進剤にBXX3778−10(東洋インキ製造製)0.1g、遅延剤にBXX5638(東洋インキ製造製)1gを混合して粘着剤を調整、また、粘着剤の厚みを5μmに調整した以外は実施例1と同様に行なった。未処理 及び 40℃90%の高温高湿層にて2ヶ月、6ヶ月処理後のポリカーボネートの表面には、異物は観察されなかった。また、粘着力は 未処理品で50mN/25mm 2ヶ月 及び 6ヶ月処理品は60mN/25mmであった。さらに粘着層の重量平均分子量2千〜30万の樹脂成分は1.5%であり、不溶樹脂成分は97%であった。
(比較例1)粘着剤に水酸基含有アクリルエステル系樹脂SMB−001(藤倉化成製)100g、硬化剤に2,4-トリレンジイソシアネートであるポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とを反応させて得られる末端イソシアネート化合物の三量体であるコロネートL(日本ポリウレタン製)6.0gを混合して粘着剤を調整した以外は実施例1と同様に行なった。未処理品のポリカーボネートの表面には、異物は観察されなかったが、40℃90%の高温高湿層にて2ヶ月、6ヶ月処理後のポリカーボネートの表面には、多数の異物が観察された。また、粘着力は 未処理品で25mN/25mm 2ヶ月処理品で40mN/25mm 及び 6ヶ月処理品は45mN/25mmであった。さらに粘着層の重量平均分子量2千〜30万の樹脂成分は5%であり、不溶樹脂成分は93%であった。
(比較例2)粘着剤に水酸基含有アクリルエステル系樹脂SMB−004(藤倉化成製)100g、硬化剤に2,4-トリレンジイソシアネートであるポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とを反応させて得られる末端イソシアネート化合物の三量体であるコロネートL(日本ポリウレタン製)6.0gを混合して粘着剤を調整した以外は実施例1と同様に行なった。未処理品のポリカーボネートの表面には、異物は観察されなかったが、40℃90%の高温高湿層にて2ヶ月、6ヶ月処理後のポリカーボネートの表面には、多数の異物が観察された。また、粘着力は 未処理品で20mN/25mm 2ヶ月処理品 及び 6ヶ月処理品は30mN/25mmであった。さらに粘着層の重量平均分子量2千〜30万の樹脂成分は6%であり、不溶樹脂成分は92%であった。
(比較例3)粘着剤に水酸基含有アクリルエステル系樹脂SMB−005(藤倉化成製)100g、硬化剤に2,4-トリレンジイソシアネートであるポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とを反応させて得られる末端イソシアネート化合物の三量体であるコロネートL(日本ポリウレタン製)6.0gを混合して粘着剤を調整した以外は実施例1と同様に行なった。未処理品のポリカーボネートの表面には、異物は観察されなかったが、40℃90%の高温高湿層にて2ヶ月、6ヶ月処理後のポリカーボネートの表面には、多数の異物が観察された。また、粘着力は 未処理品で40mN/25mm 2ヶ月処理品で60mN/25mm及び6ヶ月処理品は65mN/25mmであった。さらに粘着層の重量平均分子量2千〜30万の樹脂成分は7%であり、不溶樹脂成分は91%であった。
本発明は 低粘着力を有し、糊残り発生の問題を生じない表面保護フィルムである。特に光学記録用途やディスプレイ用途に使用されるプラスチックフィルム等の表面保護フィルムに有用である。

Claims (10)

  1. フィルム基材と、前記フィルム基材の一方の面側に設けられた粘着剤層とで構成される表面保護フィルムであって、前記粘着剤層が、重量平均分子量2千〜30万の樹脂成分が5%以下であることを特徴とする表面保護フィルム。
  2. 前記粘着剤層が、三次元架橋物である請求項1に記載の表面保護フィルム。
  3. 前記三次元架橋物の不溶樹脂成分が94%以上である請求項2に記載の表面保護フィルム。
  4. 前記三次元架橋物が(メタ)アクリル酸系樹脂成分と架橋剤成分を含む硬化性組成物である請求項2または3に記載の表面保護フィルム。
  5. 前記(メタ)アクリル酸系樹脂成分が(メタ)アクリル酸エステル共重合体成分である請求項4に記載の表面保護フィルム。
  6. 前記(メタ)アクリル酸エステル共重合体成分がヒドロキシル基および/またはカルボキシル基を含有する請求項5に記載の表面保護フィルム。
  7. 前記架橋剤成分がイソシアネート化合物である請求項4に記載の表面保護フィルム。
  8. 粘着剤層の厚みが1〜20μmである請求項1に記載の表面保護フィルム。
  9. フィルム基材がポリエチレンテレフタレートまたはポリプロピレンである請求項1に記載の表面保護フィルム。
  10. 表面保護フィルムの粘着剤層とポリカーボネートフィルムとの180°剥離力の初期値が10〜300mN/25mmの範囲内である請求項1〜9のいずれかに記載の表面保護フィルム。
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