JP2007291295A - 耐水性ニトリルゴム組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、耐油性、耐水性、高弾性、耐寒性で且つ低へたり性のニトリルゴム組成物等を提供する。
【解決手段】ゴム成分、無機充填剤及び加硫剤を含有する耐水性ニトリルゴム組成物において、前記ゴム成分は、アクリロニトリル含量が31〜35重量%であるアクリロニトリルブタジエンゴムであり、前記アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部に対して前記無機充填剤を50〜70重量部含有し、前記アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部に対して前記加硫剤を1.2〜3重量部含有することを特徴とする耐水性ニトリルゴム組成物。
【選択図】なし
【解決手段】ゴム成分、無機充填剤及び加硫剤を含有する耐水性ニトリルゴム組成物において、前記ゴム成分は、アクリロニトリル含量が31〜35重量%であるアクリロニトリルブタジエンゴムであり、前記アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部に対して前記無機充填剤を50〜70重量部含有し、前記アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部に対して前記加硫剤を1.2〜3重量部含有することを特徴とする耐水性ニトリルゴム組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、水道水や工業用水等と接する部材、例えば、給湯用途のバタフライバルブのシート材やOリング、給湯水用ホース、給水配管用シール材などの給排水配管路用部品の材料として、好適に用いることができる耐水性ニトリルゴム組成物等、に関する。
従来、耐油・耐水用途のバタフライバルブのシート材やOリングには、アクリロニトリル含量の高いアクリロニトリルブタジエンゴム(高ニトリルNBR)が汎用されている。
しかし、高ニトリルNBRは、アクリロニトリル含量が高いため、高物性でかつ耐油性に優れているが、耐寒性、加工性、耐水性及び反発弾性に劣る材料である。
一方、低ニトリル又は中ニトリルNBRは、ブタジエン含量が高いため、耐寒性を向上させることができるが、耐油性が著しく劣る問題があった。
特許文献1には、NBR又は水素化NBR、薄片状充填剤及び架橋剤である有機過酸化物を含有したニトリルゴム組成物が開示されている。
しかし、ここで使用している有機過酸化物は、一般に熱や衝撃等に対して不安定であり、その取扱や安全性の点で問題となる。
そこで、本発明は、耐油性、耐水性、高弾性、耐寒性で且つ低へたり性のニトリルゴム組成物等を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示すニトリルゴム組成物により、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、ゴム成分、無機充填剤及び加硫剤を含有する耐水性ニトリルゴム組成物において、前記ゴム成分は、アクリロニトリル含量が31〜35重量%であるアクリロニトリルブタジエンゴムであり、前記アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部に対して前記無機充填剤を50〜70重量部含有し、前記アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部に対して前記加硫剤を1.2〜3重量部含有することを特徴とする耐水性ニトリルゴム組成物、に関する。
従来のニトリルゴム組成物において、高ニトリルNBRを使用した場合は、アクリロニトリル含量が高いため、ゴム成分の割合が低く、加工性や反発弾性が劣り、耐水性や耐寒性も悪化する傾向にある。一方、低ニトリル又は中ニトリルNBRを使用した場合は、アクリロニトリル含量が低いため、つまりは、極性の高いニトリル基が少なくなるため、耐油性が著しく劣る。
本発明によると、中高ニトリルNBRを使用するため、水道水等に含まれる油分と接することによる劣化が生じにくく、更に、耐水性、高弾性、耐寒性で且つ耐へたり性のゴム組成物を容易に得ることができる。
本発明において、高ニトリルNBRとは、アクリロニトリル含量が36〜42重量%のものをいい、中高ニトリルNBRとは31〜35重量%、中ニトリルNBRとは25〜30重量%、低ニトリルNBRとは24重量%以下のものをいう。
なお、本発明に用いる中高ニトリルNBRとは、アクリロニトリル含量の異なるNBRを混合して、アクリロニトリル含量の平均値が31〜35重量%に該当するものも含む。
前記無機充填剤は、
1)比表面積が65〜95m2/gのカーボンブラック、又は
2)前記カーボンブラックと、シリカ及び炭酸カルシウム、又は
3)前記カーボンブラックと、比表面積が35〜45m2/gのカーボンブラックからなることが好ましい。前記無機充填剤を使用することにより、本発明の耐水性ニトリルゴム組成物を加硫してなる加硫ゴム成形体の硬さ、引張強さ等の力学的特性を向上させることができる。
1)比表面積が65〜95m2/gのカーボンブラック、又は
2)前記カーボンブラックと、シリカ及び炭酸カルシウム、又は
3)前記カーボンブラックと、比表面積が35〜45m2/gのカーボンブラックからなることが好ましい。前記無機充填剤を使用することにより、本発明の耐水性ニトリルゴム組成物を加硫してなる加硫ゴム成形体の硬さ、引張強さ等の力学的特性を向上させることができる。
本発明において、比表面積が65〜95m2/gのカーボンブラックと、シリカ及び炭酸カルシウムの混合比(重量%)が20:40〜50:10(前者:後者)であることが好ましい。上記混合比で配合することにより、高い強度を示す耐水性ニトリルゴム組成物を得ることができる。
本発明において、比表面積が65〜95m2/gのカーボンブラックと、比表面積が35〜45m2/gのカーボンブラックの混合比(重量%)が5:55〜35:25(前者:後者)であることが好ましい。上記混合比で配合することにより、反発弾性の大きい耐水性ニトリルゴム組成物を得ることができる。
本発明におけるニトリルゴム組成物を加硫してなる加硫ゴム成形体は、耐油性、耐水性、高弾性、耐寒性で且つ低へたり性を有する。
本発明における加硫ゴム成形体は、A硬度が60〜70度であることが好ましい。前記硬度であれば、バタフライバルブ用シート材に要求される硬度を満たす。
本発明における加硫ゴム成形体を使用したバタフライバルブ用シート材は、耐油性、耐水性、高弾性、耐寒性で且つ低へたり性を有する。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の耐水性ニトリルゴム組成物は、ゴム成分としてアクリロニトリル含量が31〜35重量%であるアクリロニトリルブタジエンゴムを使用し、前記アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部に対して無機充填剤を50〜70重量部含有し、前記アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部に対して加硫剤を1.2〜3重量部含有する。
前記アクリロニトリルブタジエンゴムのアクリロニトリル含量は、31〜35重量%であり、好ましくは33.4重量%である。ここで、アクリロニトリル含量が35重量%を超えると、アクリロニトリル含量が多いため、加工性や反発弾性が劣り、耐水性も悪化する。一方、31重量%未満であると、耐油性が著しく劣る。
本発明におけるアクリロニトリルブタジエンゴムとしては、中高ニトリルNBRを使用する。例えば、JSR社製のN230SV、N230SL、N230S、N238H、N232S、N235S、N236H、N239SV、N231L、N231H、N237、N237H、N230SH、日本ゼオン社製のNipol 1042、Nipol 1052J、Nipol DN202、Nipol DN202H、Nipol DN212、Nipol DN219、Nipol DN225、Nipol DN3335、Nipol DN3350、Nipol DN3380等が挙げられる。
本発明に使用する無機充填剤の含有量は、前記アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部に対して50〜70重量部であり、好ましくは55〜65重量部である。ここで、無機充填剤が70重量部を越えると、ゴム組成物中への分散性が悪化し、ムーニー粘度が高くなり、加工性や成形性が悪くなる。一方、無機充填剤が50重量部未満であると、ゴム特性のうち、特に引張強さが悪化し、ゴム強度の向上が期待できない場合がある。
本発明の無機充填剤としては、カーボンブラック、シリカ、及び炭酸カルシウムを使用することが好ましい。
本発明に使用されるカーボンブラックとしては、例えば、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を併用して使用することができる。これらのカーボンブラックの種類は、目的に応じて適宜選択することができる。
本発明において、比表面積が65〜95m2/gのカーボンブラックを使用することが好ましい。
本発明において使用される比表面積が65〜95m2/gのカーボンブラックとしては、ASTMコードにて、N326、330、332、339、341、347、351、356、358、375等のグレードが、これに相当する。係るカーボンブラックは高ストラクチャーであるため、得られる加硫ゴム成形体は、高い強度を示す。
本発明において、比表面積が35〜45m2/gのカーボンブラックからなることが好ましい。
本発明において使用される比表面積が35〜45m2/gのカーボンブラックとしては、ASTMコードにて、N539、550、568、630、642、650、660等のグレードが、これに相当する。係るカーボンブラックを使用して得られる加硫ゴム成形体は、高い反発弾性を示す。
なお、前記比表面積とは、カーボンブラックの単位質量(g)当たりの表面積(m2)をいう。
本発明に用いるシリカとしては、例えば、湿式シリカ、乾式シリカ等の任意のシリカを単独又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明に用いる炭酸カルシウムとしては、例えば、軽質、軽微性等の任意の炭酸カルシウムを単独又は2種以上を混合して使用することができる。
また、市販品のシリカ及び炭酸カルシウムを予め混合しているものを使用することもできる。
本発明において、比表面積が65〜95m2/gのカーボンブラックと、シリカ及び炭酸カルシウムの混合比(重量%)が、20:40〜50:10(前者:後者)であることが好ましく、より好ましくは、25:35〜45:15であり、更に好ましくは、30:30〜40:20である。また、シリカと炭酸カルシウムの混合比(重量%)は、59:38(前者:後者)であることが、より好ましい。
本発明において、比表面積が65〜95m2/gのカーボンブラックと、比表面積が35〜45m2/gのカーボンブラックの混合比(重量%)が5:55〜35:25(前者:後者)であることが好ましく、より好ましくは、10:50〜30:30であり、更に好ましくは、15:45〜25:35である。
本発明に使用する加硫剤の含有量は、前記アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部に対して1.2〜3重量部であり、好ましくは1.2〜2.6重量部であり、更に好ましくは、1.4〜2.4重量部である。ここで、加硫剤が3重量部を超える場合は、加硫ゴム成形体が、剛直になりすぎ、実用的なゴム物性が得られない。一方、1.2重量部未満であると、架橋効果が不十分となる。
本発明に用いられる前記加硫剤としては、公知の加硫剤を限定することなく使用できる。例えば、ポリアミン類、チオウレア類、チアジアゾール類、メルカプトトリアジン類、ピラジン類、メルカプトキノキサリン類等、有機過酸化物、硫黄、モルホリンポリスルフィド類、及びチウラムポリスルフィド類等があげられる。好ましくは、チオウレア類、メルカプトキノキサリン類、硫黄、モルホリンポリスルフィド類、チウラムポリスルフィド類であり、より好ましくは、硫黄である。これらの加硫剤は単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
また、前記加硫剤と共に公知の加硫促進剤を本発明においてそのまま用いることができる。加硫促進剤としては、アルデヒドアンモニア系促進剤、アルデヒドアミン系促進剤、チオウレア系促進剤、グアニジン系促進剤、チアゾール系促進剤、スルフェンアミド系促進剤、チウラム系促進剤、ジチオカルバミン酸系促進剤、キサントゲン酸塩系促進剤等を挙げることができる。これらの中で、特に好ましくは、スルフェンアミド系促進剤及びチウラム系促進剤である。
上記スルフェンアミド系加硫促進剤の具体例としては、N−エチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N−ジ−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド等が挙げられる。
上記チウラム系加硫促進剤の具体例としては、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等が挙げられる。
本発明におけるゴム組成物中には、以上の必須成分以外に、タルク、クレー、グラファイト、ケイ酸カルシウム等の充填剤、ステアリン酸、パルチミン酸、パラフィンワックス等の加工助剤、酸化亜鉛、酸化マグネシウム等の受酸剤、顔料、可塑剤、老化防止剤、架橋剤、共架橋剤、樹脂等のゴム工業で一般的に用いられている配合剤が、必要に応じて適宜添加され用いられる。これらの配合剤の配合割合は、特に制限されるものではなく、本発明の効果を損なわない範囲で適宜設定すればよい。
本発明のゴム組成物を得る方法としては、特に制限は無く、従来公知の方法で行うことができる。例えば、本発明におけるゴム組成物の調製は、前記材料を汎用のインターミックスニーダー、バンバリーミキサー等の混練機又はオープンロール等を用いて、均一に混練することによって行われる。
本発明の加硫ゴム成形体を得る際の成形方法としては、特に制限は無く、例えば、圧縮成形、移送成形、射出成形、放射線の照射等の、従来公知の成形方法を採用することができる。例えば、直圧式プレス成形機、押し出し成形機、射出成形機などを用いて、所望の形状に成形するようにすればよい。
本発明における加硫ゴム成形体は、A硬度が60〜70度であることが好ましい。硬度が70度を超えると、硬度が高くなりすぎるため、脆くなりやすい。一方、60度未満であると、バタフライバルブ用シート材に要求される硬度を満たさない。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。なお、実施例等における物性等の評価方法は次のとおりである。
また、表1の割合で各種のゴム組成物を調整した。
(1) ゴム成分:アクリロニトリルブタジエンゴム
高ニトリルNBR(アクリロニトリル含量:40.5重量%、ムーニー粘度(100℃):82.5)
中高ニトリルNBR(アクリロニトリル含量:33.4重量%、ムーニー粘度(100℃):54)
(2) 充填剤:シリカと炭酸カルシウムの混合物(ソーレックスCM、トクヤマ社製)
カーボンブラック(T-NS、昭和キャボット社製)(FEF、昭和キャボット社製)
(3) オイル
(4) 酸化亜鉛
(5) ステアリン酸
(6) 老化防止剤:6PPD(1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン)
TMDQ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)
(7) 加工助剤
(8) 樹脂
(9) 架橋剤:硫黄
(10) 加硫促進剤:スルフェンアミド系促進剤、チウラム系促進剤
(1) ゴム成分:アクリロニトリルブタジエンゴム
高ニトリルNBR(アクリロニトリル含量:40.5重量%、ムーニー粘度(100℃):82.5)
中高ニトリルNBR(アクリロニトリル含量:33.4重量%、ムーニー粘度(100℃):54)
(2) 充填剤:シリカと炭酸カルシウムの混合物(ソーレックスCM、トクヤマ社製)
カーボンブラック(T-NS、昭和キャボット社製)(FEF、昭和キャボット社製)
(3) オイル
(4) 酸化亜鉛
(5) ステアリン酸
(6) 老化防止剤:6PPD(1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン)
TMDQ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)
(7) 加工助剤
(8) 樹脂
(9) 架橋剤:硫黄
(10) 加硫促進剤:スルフェンアミド系促進剤、チウラム系促進剤
〔実施例1〕
中高ニトリルNBR100重量部、シリカと炭酸カルシウムの混合物25重量部、カーボンブラック(T-NS)36重量部、オイル10重量部、酸化亜鉛5重量部、ステアリン酸1重量部、老化防止剤2重量部を、加工助剤1重量部、樹脂1重量部をバンバリーミキサーにて混練してマスターバッチとし、このマスターバッチを冷却した後に、混練ロールを使用して、硫黄2.4重量部及びスルフェンアミド系促進剤0.8重量部を添加、混練して未加硫ゴム組成物を得た。
中高ニトリルNBR100重量部、シリカと炭酸カルシウムの混合物25重量部、カーボンブラック(T-NS)36重量部、オイル10重量部、酸化亜鉛5重量部、ステアリン酸1重量部、老化防止剤2重量部を、加工助剤1重量部、樹脂1重量部をバンバリーミキサーにて混練してマスターバッチとし、このマスターバッチを冷却した後に、混練ロールを使用して、硫黄2.4重量部及びスルフェンアミド系促進剤0.8重量部を添加、混練して未加硫ゴム組成物を得た。
なお、実施例2及び3、比較例1〜4は、上記実施例1と同様の方法で、未加硫ゴム組成物を得た。また、オイル、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤、加工助剤、樹脂については、実施例1と同じ重量部を添加した。
〔評価試験〕
実施例及び比較例にて得られた未加硫ゴム組成物を、プレスにて150℃×20分加熱加硫し、シート状の加硫ゴム成形体とした。この成形体を使用して以下の評価を行った。
実施例及び比較例にて得られた未加硫ゴム組成物を、プレスにて150℃×20分加熱加硫し、シート状の加硫ゴム成形体とした。この成形体を使用して以下の評価を行った。
〔未加硫特性〕
(ムーニー粘度)
JIS−K6300に準拠して、測定した。すなわち、ムーニー粘度を測定し、ML1+4(100℃)を求め、ゴム組成物をロール混練してシート状にした場合の滑らかさも併せて評価した。なお、上記ムーニー粘度は65以下であれば、加工性の評価を○と定義した。
(ムーニー粘度)
JIS−K6300に準拠して、測定した。すなわち、ムーニー粘度を測定し、ML1+4(100℃)を求め、ゴム組成物をロール混練してシート状にした場合の滑らかさも併せて評価した。なお、上記ムーニー粘度は65以下であれば、加工性の評価を○と定義した。
〔常態物性の評価〕
(引張強さ)
JIS−K6251に準拠して、25℃で測定した。その結果、15MPa以上であればゴム材料として適した物性であると判断した。
(破壊伸び)
JIS−K6251に準拠して、25℃で測定した。その結果、200%以上であればゴム材料として適した物性であると判断した。
(硬さ評価)
JIS−K6253に準拠し、25℃でデュロメータータイプA硬さ試験にて測定した。 その結果、60〜70度であれば、ゴム材料として適した物性であると判断した。
(圧縮永久歪み)
JIS−K6262に準拠し、室温×168時間、圧縮率25%の条件で、φ29×12.5ディスクを使用して、圧縮永久歪率を測定した。
(反発弾性)
JIS−K6255に準拠し、室温にて測定(リュプケ式反発弾性試験)した。その結果、反発弾性(%)が35%以上の場合であれば、ゴム材料として適した物性であると判断し、耐へたり性を○と評価した。
(圧縮応力保持率)
JIS−K6263に準拠し、室温にて測定(圧縮応力緩和試験)した。具体的には、試験前に、試験片を前記試験と同じ圧縮歪まで圧縮し、直ちに元に戻し、これを1サイクルとして、5サイクル繰り返した。その後、0分後の応力(F0)を最大圧縮応力とし、10、30、60分後の応力として、F10、F30、F60を求めた。これらの中から、0分後と60分後の応力を用いて、圧縮応力保持率(%)を検討した。
圧縮応力保持率(%)=(F60/F0)×100
試験片は、直径29.0±0.5mm×厚さ12.5±0.5mmのものを用いた。その結果、圧縮応力保持率(室温時)が70%以上の場合であれば、ゴム材料として適した物性であると判断し、耐へたり性を○と評価した。
(耐水性及び耐油性)
ゴム成分として、高ニトリルNBRは耐油性が非常に良好であるが、耐水性が悪い。一方、中高ニトリルNBRは、極性のバランスが優れており、耐水性及び耐油性共に良好である。そこで、ゴム材料として適した耐水性及び耐油性である中高ニトリルNBRを使用したものを○と評価した。
(引張強さ)
JIS−K6251に準拠して、25℃で測定した。その結果、15MPa以上であればゴム材料として適した物性であると判断した。
(破壊伸び)
JIS−K6251に準拠して、25℃で測定した。その結果、200%以上であればゴム材料として適した物性であると判断した。
(硬さ評価)
JIS−K6253に準拠し、25℃でデュロメータータイプA硬さ試験にて測定した。 その結果、60〜70度であれば、ゴム材料として適した物性であると判断した。
(圧縮永久歪み)
JIS−K6262に準拠し、室温×168時間、圧縮率25%の条件で、φ29×12.5ディスクを使用して、圧縮永久歪率を測定した。
(反発弾性)
JIS−K6255に準拠し、室温にて測定(リュプケ式反発弾性試験)した。その結果、反発弾性(%)が35%以上の場合であれば、ゴム材料として適した物性であると判断し、耐へたり性を○と評価した。
(圧縮応力保持率)
JIS−K6263に準拠し、室温にて測定(圧縮応力緩和試験)した。具体的には、試験前に、試験片を前記試験と同じ圧縮歪まで圧縮し、直ちに元に戻し、これを1サイクルとして、5サイクル繰り返した。その後、0分後の応力(F0)を最大圧縮応力とし、10、30、60分後の応力として、F10、F30、F60を求めた。これらの中から、0分後と60分後の応力を用いて、圧縮応力保持率(%)を検討した。
圧縮応力保持率(%)=(F60/F0)×100
試験片は、直径29.0±0.5mm×厚さ12.5±0.5mmのものを用いた。その結果、圧縮応力保持率(室温時)が70%以上の場合であれば、ゴム材料として適した物性であると判断し、耐へたり性を○と評価した。
(耐水性及び耐油性)
ゴム成分として、高ニトリルNBRは耐油性が非常に良好であるが、耐水性が悪い。一方、中高ニトリルNBRは、極性のバランスが優れており、耐水性及び耐油性共に良好である。そこで、ゴム材料として適した耐水性及び耐油性である中高ニトリルNBRを使用したものを○と評価した。
実施例1〜3及び比較例1〜4のゴム組成物の評価結果を表1に示した。
表1に示した評価結果から、本発明に示したゴム組成物を用いた実施例1〜3のいずれにおいても、加工性、耐油・耐水性、弾性及び耐へたり性が良好なニトリルゴム組成物が得られた。
比較例1〜4は、高ニトリルNBRを使用した場合であるが、この場合、未加硫ゴム組成物の粘度が高く、加工性が劣ることが確認された。また、加硫ゴム成形体は、弾性、耐水性及び耐油性において実施例より悪い結果であることが確認できた。
以上より、本発明のゴム組成物を用いることにより、耐油性、耐水性、高弾性、耐寒性で且つ低へたり性のニトリルゴム組成物を得られることが確認できた。
Claims (7)
- ゴム成分、無機充填剤及び加硫剤を含有する耐水性ニトリルゴム組成物において、
前記ゴム成分は、アクリロニトリル含量が31〜35重量%であるアクリロニトリルブタジエンゴムであり、前記アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部に対して前記無機充填剤を50〜70重量部含有し、前記アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部に対して前記加硫剤を1.2〜3重量部含有することを特徴とする耐水性ニトリルゴム組成物。 - 前記無機充填剤は、
1)比表面積が65〜95m2/gのカーボンブラック、又は
2)前記カーボンブラックと、シリカ及び炭酸カルシウム、又は
3)前記カーボンブラックと、比表面積が35〜45m2/gのカーボンブラックからなる請求項1記載の耐水性ニトリルゴム組成物。 - 比表面積が65〜95m2/gのカーボンブラックと、シリカ及び炭酸カルシウムの混合比(重量%)が20:40〜50:10(前者:後者)である請求項2記載の耐水性ニトリルゴム組成物。
- 比表面積が65〜95m2/gのカーボンブラックと、比表面積が35〜45m2/gのカーボンブラックの混合比(重量%)が5:55〜35:25(前者:後者)である請求項2記載の耐水性ニトリルゴム組成物。
- 請求項1〜4何れかに記載の耐水性ニトリルゴム組成物を加硫してなる加硫ゴム成形体。
- A硬度が、60〜70度である請求項5記載の加硫ゴム成形体。
- 請求項5又は6記載の加硫ゴム成形体を使用して成るバタフライバルブ用シート材。
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