JP2007238898A - 音響発光体及びそれを用いた偽造防止媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】市販では入手困難な材料を用い、偽造が困難でかつ暗所で発光するのを目視で容易に判別できる発光体およびその発光体を用いた偽造防止媒体の提供にある。
【解決手段】音響発光反応を呈する発光物質を含んだ溶液を、マイクロカプセル内に封入されている音響発光体1で、この音響発光体1を印刷インキ用バインダーに分散せしめてインキ化し、その音響発光インキでなるインキ層22を被印刷体20の特定部分に設けた偽造防止媒体10である。
【選択図】図3

Description

本発明は、音響発光反応を呈する発光体及びそれをインキ化して証券類等の特定部分に印刷した偽造防止媒体に関するものである。
従来、偽造を困難とする目的で、チタンコーテイングマイカなどの高輝度顔料を含有したインキ(パールインキなど)を証券やカード類の基材面の特定部分に印刷したりした偽造防止媒体がある(例えば、特許文献1及び2参照。)。
上記発明の偽造防止媒体によれば、容易に偽造されず、特別な真贋判定装置を必要としない点では優れているが、類似した市販材料による偽造の問題が生じている。
また、特殊な蛍光インキを用い、証券やカード類の基材面の特定部分にマークなどを印刷する偽造防止媒体の製造方法がある(例えば、特許文献1及び2参照。)。
上記発明の偽造防止媒体の製造方法によれば、通常状態ではこの蛍光インキによるマークが隠蔽されるために、使用者に意識させないという点では優れているが、この種の特殊な蛍光インキは色調が淡く判別し難い場合が起こる可能性があり、加えて、真贋判定にブラックライト照射装置が必要である。これらの真贋判定の技術は、技術的に確立されてから多くの年月が経過していて、一般に認知され、公知化されるようになると逆に偽造され易くなってきているという問題点がある。
以下に、上記先行技術文献を示す。
特開2000−272240号公報 特開2001−162955号公報
本発明は、かかる従来技術の問題点を解決するものであり、その課題とするところは、市販では入手困難な材料を用いた偽造が困難で、かつ暗所で発光するのを目視で容易に判別できる発光体およびその発光体を用いて証券類等に利用する偽造防止媒体を提供する事にある。
本発明に於いて上記課題を達成するために、まず請求項1の発明では、音響発光反応を呈する化学発光物質または生物発光物質を含んだ溶液を、マイクロカプセル内に封入されている音響発光体であって、前記溶液に前記化学発光物質および生物発光物質の発光に関する正触媒もしくは音響発光により活性酸素を発生せしめる光増感剤が添加されていることを特徴とする音響発光体としたものである。
また、請求項2の発明では、前記溶液に、音響発光の光波で励起されて発光する蛍光体が添加されていることを特徴とする請求項1記載の音響発光体。
また、請求項3の発明では、前記溶液に、紫外線もしくは赤外線で発光する蛍光体、燐光体、蓄光体の少なくとも1種の発光材料が添加されていることを特徴とする請求項1乃
至2のいずれかに記載の音響発光体としたものである。
また、請求項4の発明では、請求項1乃至3のいずれかに記載の音響発光体を、印刷インキ用バインダーに分散せしめた音響発光インキを用い、被印刷体の特定部分に印刷されてなることを特徴とする偽造防止媒体としたものである。
本発明は以上の構成であるから、下記に示す如き効果がある。
即ち、上記請求項1に係る発明によれば、音響発光反応を呈する化学発光物質または生物発光物質を含んだ溶液を、マイクロカプセル内に封入されている音響発光体で、前記溶液に前記化学発光物質および生物発光物質の発光に関する正触媒もしくは音響発光により活性酸素を発生せしめる光増感剤が添加されていることによって、発光光量を増加せしめ、より明るさのある視認し易い音響発光体とすることができる。
また、上記請求項2に係る発明によれば、音響発光反応を呈する化学発光物質または生物発光物質を含んだ溶液に、音響発光の光波で励起されて発光する蛍光体が添加されていることによって、発光強度、発光時間を向上させ、かつ特定波長域(特定色)の発光や、特有の発光スペクトルの波形を有することから、より偽造防止効果を有する音響発光体とすることができる。
また、上記請求項3に係る発明によれば、音響発光反応を呈する化学発光物質または生物発光物質を含んだ溶液に、紫外線もしくは赤外線で発光する蛍光体、燐光体、蓄光体の少なくとも1種の発光材料が添加されていることによって、発光の持続性や発光輝度の向上があり、より視認性の高い音響発光体とすることができる。
さらにまた、上記請求項4に係る発明によれば、上記請求項1乃至3のいずれかに記載の音響発光体を、印刷インキ用バインダーに分散せしめて音響発光インキとし、そのインキを用いて、証券類等の被印刷体の特定部分に印刷(塗布)したものとすることによって、市販では入手困難な材料を用いているので、偽造が困難で、かつ暗所で特定の音響(超音波等)の照射で発光するのを目視で容易に判別(真偽判定)できる偽造防止媒体とすることができる。
以下本発明を実施するための最良の形態を図面を用いながら詳細に説明する。
図1は、本発明の音響発光体の一実施の形態を表しているもので、この例では、音響発光反応を呈する化学発光物質を含んだ溶液(11)がマイクロカプセル(12)に封入されている音響発光体(1)の模式図であり、図2は、この音響発光体(1)を印刷用バインダー(14)に分散している音響発光体インキ(5)を表した模式図である。
また、図3は、本発明の偽造防止媒体の一実施の形態を表したもので、この例では、被印刷体(20)上の特定部分に上記音響発光インキで印刷されたインキ層(22)が設けられている偽造防止媒体(10)である。
以下に、音響発光の仕組みとその発光体を構成する、音響発光反応を呈する化学発光物質又は生物発光物質に関してより詳しく説明する。
本発明の音響発光体は、超音波を照射した際に生じるソノルミネッセンス(音響発光現象)によって得られる発光を、直接的又は間接的に利用したもので、視認性の高い偽造防
止媒体用の発光体である。
上記ソノルミネッセンス(音響発光現象)に関しては、液体に超音波を照射すると、液体内部に泡(キャビテーション)が生成し、この生成した泡が壊れる際に、局所的に熱、圧力などが発生する。この為、気泡内の水蒸気が化学反応を起こし、OHラジカル、過酸化水素等を発生する。このOHラジカル等のラジカルは、励起状態から基底状態に遷移したり、再結合する際に、主として300〜600nmの波長範囲を有する光が出ることが知られている(例えば、"Sonochemistry",K.S.Suslick,Science,Vol.247,pages1439-1445,1990 を参照)。
また、発生した過酸化水素や一重項酸素等と、化学反応を起こして、発光する化学発光物質又は生物発光物質を予め溶液中に溶解させることで発光を得ることが出来る。この場合の光は、発光物質に依存した特有の波長の光を発光し、この発光についても一般にソノルミネッセンス(音響発光現象)と呼ばれている。
本発明では、視認性の高い発光を得る為に、後者の仕組みを利用しており、この仕組みによる視認性の高い発光を得る為には、キャビテーションを効率良く発生させる事と、高い発光光量を得る為に発光物質を選択、又は組み合わせる事が必要となる。
このキャビテーションを効率良く起こさせる状態はいくつか考えられ、その一つはキャビテーション発生の閾値を下げる事であり、もう一つは超音波の強度である。
上記キャビテーション発生の閾値は、水溶液中の空気含有量や、静水圧に依存する事が知られており、使用する溶液や封入容器によって最適化が必要である。特に空気含有量に関して、この発光には空気以外に希ガスが作用するとされているので、アルゴンガス等を用いてもよい。
一方超音波の強度としては、周波数によるキャビテーションの状態変化が挙げられる。一般には低い周波数でキャビテーション閾値はより低い。例えば、超音波洗浄器などでは20から40キロヘルツが使用されており、このような周波数でも目視確認できるソノルミネッセンス(音響発光現象)が確認されている。
また、音響発光物質に関しては、下記のような化学発光物質又は生物発光物質としては特に限定されるものではなく、公知のものを使用でき、例えば、ルミノール、イソルミノール、N−エチルイソルミノール、N−(4−アミノブチル)−N−エチルイソルミノールヘミサクシミド、N−(6−アミノヘキシル)−N−エチルイソルミノール、ロフィン、ルシゲニン、アクリジニウム塩、過シュウ酸エステル、キサンテン系色素、ホタルルシフェリン、海ホタルルシフェリン等である。これら発光体のなかから任意に選択して採用できるが、前述の通り、キャビテーションにより発生した過酸化水素や一重項酸素等との反応により発光する事、又、高い発光光量が得られる事、溶液の音響発光の経時安定性が有る事、繰り返し音響発光が得られる事等が要求され、加えて、人体に対する影響を考えた場合、ルミノール類や海ホタルルシフェリン類が好ましい。
また、本発明の音響発光体を構成する、発光に関する正触媒や光増感剤等に関して、より詳しく説明する。その発光に関する正触媒としては、例えばルミノールの発光機構では、K2 2 8K、NaClO、FeII塩、MnII塩、NH3-Cu++、K3 Fe(CN)6 、コバルト(III )アンミン錯塩、ヘモグロビン、ヘミン等が挙げられ、その他にもpHによる発光光量の依存性が知られている。このように発光材料の発光機構により効果的な触媒を選択する必要がある。
また、光増感剤としては、ソノルミネッセンスにより活性酸素を発生することができる光増感剤であればいかなる光増感剤をも使用することができ、具体的には各種ポルフィリン誘導体、水溶性高分子と複合化したフラーレンのほか、従来光増感剤として使用されている、アクリジン、ローズベンガル、アクリジンオレンジ、硫酸ベルベリン、フルオレセイン、テトラサイクリン、エオシンY、NTS、プソラレン、ボネリン、フェオフォルミド、クロリンe6、メソテトラ(ヒドロキシフェニル)クロリン、フタロシアニン、プルプリン、5−アミノラエブリン酸(ALA)、HAT−DO1(マグネシウム塩素−塩素二量体)など各種の光増感剤を挙げることができる。ポルフィリン誘導体としては、ポルフィマーナトリウム(フォトフリン(登録商標))、ヘマトポルフィリン、メタロポルフィリン、硫酸テトラフェニルポルフィリン、プロトポルフィリン、ウロポルフィリン、コプロポルフィリン、ジヘマトポルフィリンエーテル(DHE)、ベンゾポルフィリン(BPS)、ATX−70(ガリウム−プロフィリン錯体)、ATX−S10(four-formyloximethylidene-3-hydroxy-2-vinyl-deuterioporphynyl(IX)-6-7-bisasparticacid )などを挙げることができる。各種ポルフィリン誘導体のなかでも、特にポルフィマーナトリウムを好ましく使用することができる。
以下に、音響発光体を構成する、蛍光体・燐光体・蓄光体に関して、より詳しく説明する。この蛍光体は、外部からの刺激(励起)により可視域付近の光を発するものである。また、一般には、蛍光体と燐光体とを総称して蛍光体と呼ぶ場合もあるが蛍光体と燐光体とを区別する場合は、残光が比較的長いものを燐光体と呼ぶ場合が多い。特に、燐光体は、励起の停止後に目に感じられる程度(0.1sec程度)以上の残光が続くものを指す場合が一般に多い。また、蓄光体は、一般に、残光が長時間続く長残光のものを云う。蛍光性物質の例としては、次のものが挙げられる。紫外線発光蛍光剤は、紫外線により励起され、これよりも低いエネルギー準位に戻るときに発するスペクトルのピークが青、緑、赤等の波長域にあるものであり、硫化亜鉛やアルカリ土類金属の硫化物の高純度蛍光体に、発光をより強くするために微量の金属(銅、銀、マンガン、ビスマス、鉛など)を付活剤として加えた後、高温焼成にて得られる。これらは、母体結晶と付活剤の組み合わせにより、色相、明るさ、色の減衰の度合いを調整できる。また他に、赤外線発光蛍光剤もあって、これには、赤外線で励起して可視光の波長域で発光するもの(これを赤外可視変換蛍光剤と称する)、及び、赤外線で励起してより長波長域で発光するもの、がある。前者の赤外可視変換蛍光剤は、非常に特殊な励起機構を持つ蛍光体であり、エネルギーの小さな赤外線の光子を複数個用いることによって可視発光の励起を行う。これら(前記の赤外可視変換蛍光剤や、赤外線で励起してより長波長域で発光するもの)の発光機構には2つのタイプがあり、一方は付活剤イオンの多段階の励起によって、他方は増感剤からの複数回の共鳴エネルギー伝達によって、それぞれ高い励起が可能になる。先のタイプは、Er3+やHo3+を付活剤とする多くの母体結晶で観測され、後のタイプは増感剤Yb3+が赤外線を吸収し、多段階のエネルギー伝達によって発光中心のEr3+、Tm3+、あるいはHo3+、等を高い準位に励起する。尚、母体結晶として硫化物(ZnS、CdS)や酸硫化物(Y2 2 S)のように電子の移動度が大きく、光導電性を持った半導体的物質は、電子線励起蛍光体として使用することが可能である。
また、本発明では、音響発光現象で発光される光波により、励起され可視域付近の光を発する、蛍光体・燐光体・蓄光体を1種もしくは2種以上添加する事により発光強度、発光時間を向上させたり、特定波長領域(特定色)の発光や、特有な発光スペクトルの波形を有する事で、より偽造困難な発光体を得る事が出来る。これら蛍光体・燐光体・蓄光体は、発光体内部の溶液中に添加、又は封入容器を構成する材質に混合、含有、又は表層コーティングしても良い。
以下に、音響発光体を用いた音響発光体インキに関して、より詳しく説明する。音響発光体を分散するインキとしては、水系、非水系どちらでもよく、特に限定するものではな
い。
その印刷用バインダー樹脂として具体的には、例えば、アルブミン、ゼラチン、カゼイン、でんぷん、アラビアゴム、アルギン酸ソーダなどの天然樹脂、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリアミド、ポリアクリルアミド、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリフェニルアセトアセタール、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジウムハライド、メラミン樹脂、ポリウレタン、ポリビニルアルコールおよびその誘導体、ポリエステル、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸エステル共重合体などの合成樹脂、ジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物、アクリルアミド・ジアリルアミン共重合物、ポリビニルアミン共重合物、ジシアンジアミド、ジメチル・ジアリル・アンモニウムクロライドを主成分とする化合物あるいはこれらの2種以上の混合物などのカチオン性樹脂を用いたインクを挙げることができる。
その他、電子線硬化型インキ、紫外線硬化型インキがあり、スルホン酸基、カルボキシル基、硫酸エステル基、燐酸エステル基などのアニオン性基を有する例えばロジン変成マレイン酸などのアニオン性樹脂なども必要に応じて使用できる。それらインキの光重合性モノマーとしては、例えばアクリル酸やメタクリル酸などの不飽和カルボン酸又はそのエステル、例えばアルキル−、シクロアルキル−、ハロゲン化アルキル−、アルコキシアルキル−、ヒドロキシアルキル−、アミノアルキル−、テトラヒドロフルフリル−、アリル−、グリシジル−、ベンジル−、フェノキシ−アクリレート及びメタクリレート、アルキレングリコール、ポリオキシアルキレングリコールのモノ又はジアクリレート及びメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート及びメタクリレート、ペンタエリトリットテトラアクリレート及びメタクリレートなど、アクリルアミド、メタクリルアミド又はその誘導体、例えばアルキル基やヒドロキシアルキル基でモノ置換又はジ置換されたアクリルアミド及びメタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド及びメタクリルアミド、N,N′−アルキレンビスアクリルアミド及びメタクリルアミドなど、アリル化合物、例えばアリルアルコール、アリルイソシアネート、ジアリルフタレート、トリアリルイソシアヌレートなどを挙げることができる。また、硬化収縮が支障となる用途の場合には、例えばイソボルニルアクリレート又はメタクリレート、ノルボルニルアクリレート又はメタクリレート、ジシクロペンテノキシエチルアクリレート又はメタクリレート、ジシクロペンテノキシプロピルアクリレート又はメタクリレートなど、ジエチレングリコールジシクロペンテニルモノエーテルのアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル、ポリオキシエチレン若しくはポリプロピレングリコールジシクロペンテニルモノエーテルのアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルなど、ジシクロペンテニルシンナメート、ジシクロペンテノキシエチルシンナメート、ジシクロペンテノキシエチルモノフマレート又はジフマレートなど、3,9−ビス(1,1−ビスメチル−2−オキシエチル)−スピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(1,1−ビスメチル−2−オキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(2−オキシエチル)−スピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(2−オキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどのモノ−、ジアクリレート又はモノ−、ジメタアクリレート、あるいはこれらのスピログリコールのエチレンオキシド又はプロピレンオキシド付加重合体のモノ−、ジアクリレート、又はモノ−、ジメタアクリレート、あるいは前記モノアクリレート又はメタクリレートのメチルエーテル、1−アザビシクロ[2,2,2]−3−オクテニルアクリレート又はメタクリレート、ビシクロ[2,2,1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボキシルモノアリルエステルなど、ジシクロペンタジエニルアクリレート又はメタクリレート、ジシクロペンタジエニルオキシエチルアクリレート又はメタクリレート、ジヒドロジシクロペンタジエニルアクリレート又はメタクリレートなどの光重合性モノマーを用いることができる。これらの光重合性モノマーは単独で用いてもよいし2種以上組み合わせて用いてもよい。また、アクリル系光重合性オリ
ゴマーとしては、エポキシ樹脂のアクリル酸エステル例えばビスフェノールAのジグリシジルエーテルジアクリレート、エポキシ樹脂とアクリル酸とメチルテトラヒドロフタル酸無水物との反応生成物、エポキシ樹脂と2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応生成物、グリシジルジアクリレートと無水フタル酸との開環共重合エステル、メタクリル酸二量体とポリオールとのエステル、アクリル酸と無水フタル酸とプロピレンオキシドから得られるポリエステル、ポリビニルアルコールとN−メチロールアクリルアミドとの反応生成物、ポリエチレングリコールと無水マレイン酸とグリシジルメタクリレートとの反応生成物などのような不飽和ポリエステル系プレポリマーや、ポリビニルアルコールを無水コハク酸でエステル化した後、グリシジルメタクリレートを付加させたものなどのようなポリビニルアルコール系プレポリマー、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体と2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応生成物又はこれにさらにグリシジルメタクリレートを反応させたものなどのポリアクリル酸又はマレイン酸共重合体系プレポリマーなど、そのほか、ウレタン結合を介してポリオキシアルキレンセグメント又は飽和ポリエステルセグメントあるいはその両方が連結し、両末端にアクリロイル基又はメタクロイル基を有するウレタン系プレポリマーなどを挙げることができる。これらのアクリル系光重合性オリゴマーは、重量平均分子量が凡そ2,000〜30,000の範囲のものが適当である。
また、上記電子線硬化型インキ、紫外線硬化型インキの光重合開始剤としては、従来公知のもので良く、例えば、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−メチル−1−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1−ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド−ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイドなどが挙げられる。これらの光重合開始剤は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。その含有量は、通常ビヒクル100質量部当り、5〜15質量部の範囲で選ばれるのが好ましい。上記音響発光体の分散量は安定に維持できるような分散量であれば特に限定されない。その分散させる方法や装置なども特に限定されず公知のものを用いることができる。
本発明の音響発光体インキに、本発明の効果を損なわない範囲で公知のシリカ、アルミナ、マイカなどのフィラー、炭素粉、顔料、染料、重合禁止剤、増粘剤、チキソトロピー剤、沈殿防止剤、酸化防止剤、分散剤、界面活性剤などを添加することができる。
本発明の発光インキは、例えば、刷毛塗り、ロールコーテイング法、キスコート、ホイラーコート、スプレー法、カーテン塗装法、浸漬法、静電塗装法、グラビアコーター、ダイリソコーター、フレキソ、エアナイフコーター、バーコーター、凸版印刷、凹版印刷、シルクスクリーン印刷などの塗工手段により対象物の面の所定部あるいは全部に塗工し、必要に応じて乾燥、硬化して、対象物に密着した塗膜を形成することができる
このようにして得られた音響発光インキを、証券媒体などのセキュリティー媒体へ印刷することで、暗所で光るのを目視で容易に判別できる偽造防止媒体を提供する事であり、又、音響発光を利用した、従来と異なる真偽判定技術を確立する事が出来る。また、、既存の真偽判定手段と組み合わせる事で、より一層の偽造防止効果を有する偽造防止媒体を提供する事が出来る。
以下実験例によって、本発明を説明するが、本発明はこれらの実験例に限定されるものではない
<実験例1>
0.1%ルミノールを含む10%水酸化ナトリウム水溶液を調整し、その水溶液を5×
10×45mm3 のガラスセルへ封入して音響発光体を得た。
その音響発光体に、40キロヘルツの超音波洗浄機内で超音波を照射した結果、音響発光による発光を暗所で目視確認することができた。
本発明の音響発光体の一事例を示す模式図である。 本発明の音響発光体をインキ化した音響発光インキの一事例を示す模式図である。 本発明の音響発光体を用いた偽造防止媒体の一事例を説明するもので、(a)は、その平面図であり、(b)は、(a)のB−B面を表す断面図である。
符号の説明
1‥‥音響発光体
5‥‥音響発光インキ
10‥‥偽造防止媒体
11‥‥音響発光反応を呈する発光物質を含んだ溶液
12‥‥マイクロカプセル
14‥‥印刷インキ用バインダー
20‥‥被印刷体
22‥‥音響発光インキでなるインキ層

Claims (4)

  1. 音響発光反応を呈する化学発光物質または生物発光物質を含んだ溶液を、マイクロカプセル内に封入されている音響発光体であって、前記溶液に前記化学発光物質および生物発光物質の発行に関する正触媒もしくは音響発光により活性酸素を発生せしめる光増感剤が添加されていることを特徴とする音響発光体。
  2. 前記溶液に、音響発光の光波で励起されて発光する蛍光体が添加されていることを特徴とする請求項1記載の音響発光体。
  3. 前記溶液に、紫外線もしくは赤外線で発光する蛍光体、燐光体、蓄光体の少なくとも1種もしくは2種以上の発光材料が添加されていることを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の音響発光体。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の音響発光体を印刷インキ用バインダーに分散せしめた音響発光インキを用い、被印刷体の特定部分に印刷されてなることを特徴とする偽造防止媒体。
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