JP5464540B2 - 混色蛍光発光を有する印刷物 - Google Patents

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Description

本発明は、銀行券、パスポート、有価証券、印紙類、商品タグ、有料道路等の回数券、各種チケット等の貴重品に対して偽造防止が必要とされ、二つの異なる条件により混色した蛍光発光色を発する印刷物に関するものである。
銀行券、パスポート、有価証券、印紙類、商品タグ、有料道路等の回数券、各種チケット等の貴重品は、その価値を保証及び維持するために、偽造防止技術が施されている。そのため、このような貴重品には、無機又は有機蛍光材料を含有したインキを用いて印刷物を形成し、通常、可視光下では蛍光発光せず、紫外線を照射した場合に蛍光発光することで真偽判別が行われている。
例えば、300〜400nmに蛍光発光のための吸収ピーク波長を有し、かつ、可視領域の蛍光を発する蛍光色素Aと、300〜400nmの紫外領域の蛍光を発するp−クオータフェニル、p−テルフェニル、2,5−ジフェニルオキザゾール、2−(1−ナフチル)−5−フェニルオキザゾール、2−フェニル−5−(4−ビフェニル)−、1,3,4−オキザジアゾールの蛍光色素から選ばれた少なくとも1種とを必須構成材料とするインクジェット用蛍光性インク組成物が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、紫外線照射により蛍光を発光する蛍光体とインキビヒクルを含有する蛍光発光インキとそのインキで印刷された形成物であって、第1の波長の紫外線照射により第1の可視光領域の波長の蛍光を発光し、可視光に対して実質的に透明である第1の蛍光体と、第2の波長の紫外線照射により第1の可視光領域の波長と異なる第2の可視光領域の波長の蛍光を発光し、可視光に対して実質的に透明である第2の蛍光体とを含有する蛍光発光インキ及び蛍光画像形成物が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特公平04−062871号公報(第1−5頁) 特開平10−251570号公報(第1−11頁、第4、5図)
しかしながら、特許文献1及び2の蛍光発光インキは、無機又は有機蛍光材料を含有したインキを用いて印刷物を形成するものであった。無機又は有機蛍光材料は、一般的に特殊蛍光インキが高価なものであるため、結果としてそのインキで印刷された印刷物も高コストとなる。また、近年、蛍光発光インキが容易に入手可能となり、偽造、変造、改ざん等の分野での効力が低下しており、更に、近年のプリンタの普及発展に伴い、プリンタによる偽造が増加する傾向にあった。また、無機又は有機蛍光材料を含有したインキを用いた印刷物は、一般的なハンディタイプ等で用いられている紫外線強度が1.5mW/cm程度の紫外線照射装置によって発光するため、その印刷物のどこのエリアに蛍光発光インキが用いられているか容易に判断がされ、偽造されるおそれがあった。
また、特許文献1の蛍光発光インキは、2種類の異なる蛍光体を一つのインキに含有したものであるが、黒、黄緑、黄、橙等の鮮明色の布帛、濃淡のコントラストの強い柄の布帛に対して、蛍光強度が低くならないためのものであり、当該のインキを用いて印刷した印刷物に紫外線を照射しても、二つの蛍光発光色の混色として発光するものではなかった。
また、特許文献2の蛍光発光インキ及び蛍光画像形成物は、第1の波長(例えば、254nm)でのみ発光する第1の蛍光体と、第1の波長及び第2の波長(例えば、365nm)の両方で発光する第2の蛍光体を混合使用するものであり、照射する紫外線の波長によって観察される発光色が異なることでセキュリティレベルを高めるというものである。この場合、少なくとも2種類の蛍光体が必要であり、蛍光体は高価であることが多くコスト的に不利である。また、最近は、短波、中波及び長波の3波長を切り替えられるハンディランプもあり、365nm以外の波長も利用しやすい状況になってきているため、照射(観察)波長の違いによる蛍光発光色の違いを利用した偽造防止策は見破られやすくなってきている。
本発明は、このような従来の問題を解決することを目的としたもので、無機又は有機蛍光材料を少なくとも1種類と、所定の条件で蛍光発光する樹脂組成物を含有するインキ組成物を用いて、観察条件により異なる色として確認できる印刷物であり、特に一般的な365nmのハンディタイプ等で用いられている紫外線強度が1.5mW/cm程度の紫外線照射装置で紫外線を照射したときは、含有した無機又は有機蛍光材料の発光色が観察され、メタルハライドランプ、水銀灯等で中波紫外線を50mJ/cm程度を照射した後、一般的なハンディタイプ等で用いられている紫外線強度が1.5mW/cm程度の紫外線照射装置で照射した場合において、無機又は有機蛍光材料の発光色と所定の条件で蛍光発光する樹脂組成物の発光色の混合色の蛍光発光を得ることができるという特徴を持った印刷物を提案することを目的とする。
なお、前述した一般的な365nmのハンディタイプ等で用いられている紫外線照射装置で照射する紫外線の強度は、本明細書中では、例として1.5mW/cm程度、また、メタルハライドランプ、水銀灯等の紫外線照射装置で照射する中波紫外線の照射量は、50mJ/cm程度として説明していくが、これに限定されるものではなく、特にメタルハライドランプ、水銀灯等の紫外線照射装置については、装置自体についてもこれに限定するものではなく、あくまでも中波の紫外線を照射可能な装置であればよく、更には、中波の紫外線の照射量についても、仮に紫外線強度が低い場合には、長時間照射することで同じ効果を奏するもので、中波の紫外線を照射することが重要である。
本発明は、基材上に形成された印刷模様の少なくとも一部に、所定の条件下において混色発光する印刷領域を有する混色蛍光発光を有する印刷物であって、印刷領域は、第1の波長域λ1の紫外線の照射により励起物質を形成し、第1の波長域λ1の紫外線を照射後、第2の波長域λ2の紫外線を照射することで、励起物質が励起する二光子励起により第1の発光色に発光する樹脂組成物と、第1の発光色とは異なる発光色の第2の発光色に発光する蛍光顔料を含有したインキにより印刷され、印刷領域は、第2の波長域λ2の紫外線を照射することで、第2の発光色に蛍光発光して観察され、第1の波長域λ1の紫外線を照射後、更に第2の波長域λ2の紫外線を照射することで、第1の発光色と第2の発光色が混色した第3の発光色として蛍光発光することを特徴とする混色蛍光発光を有する印刷物である。
本発明の混色蛍光発光を有する印刷物における樹脂組成物と蛍光顔料を含有したインキは、所定の色材を含んでいることを特徴とする。
本発明の混色蛍光発光を有する印刷物における樹脂組成物と蛍光顔料を含有したインキは、無色透明であることを特徴する。
本発明の混色蛍光発光を有する印刷物における樹脂組成物と蛍光顔料を含有したインキは、機能性材料を含んでいることを特徴する。
本発明の混色蛍光発光を有する印刷物において、図柄を形成しているインキに含有されている機能性材料が、光輝性材料、磁性材料、導電性材料及び/又はクロミック材料であることを特徴とする。
本発明の混色蛍光発光を有する印刷物において、図柄を形成しているインキに含有した二光子励起により第1の発光色に発光する樹脂組成物は、多官能アクリレートを含んで成る樹脂と、光吸収により分子内開裂してラジカルを発生するラジカル光重合開始剤とを含んで成る樹脂組物であって、多官能アクリレートを含んで成る樹脂が、アクリロイル基の官能基密度を0.5mmol/g以上を有することを特徴とする。
本発明の混色蛍光発光を有する印刷物において、インキに含有した二光子励起により第1の発光色に発光する樹脂組成物は、多官能アクリレートを含んで成る樹脂と、光吸収により分子内開裂してラジカルを発生するラジカル光重合開始剤とを含んで成る樹脂組物であって、多官能アクリレートを含んで成る樹脂が、分子内にエチレン性不飽和基とビスフェノール骨格を有していることを特徴とする。
本発明の混色蛍光発光を有する印刷物において、紫外線照射により励起物質を形成する第1の波長域λ1は、260nm以上330nm未満であり、第2の波長域λ2は、330nm以上410nm以下であることを特徴とする。
本発明の混色蛍光発光を有する印刷物は、肉眼により一見しただけでは、1色のインキで印刷された模様としか認識することができないが、一般的なハンディタイプ等で用いられている紫外線強度が1.5mW/cm程度の紫外線照射装置で紫外線を照射すると、模様の一部のみが蛍光発光することを確認することができ、更に、メタルハライドランプ、水銀灯等で中波紫外線を50mJ/cm程度の紫外線照射装置で紫外線を照射した後、一般的なハンディタイプ等で用いられている紫外線強度が1.5mW/cm程度の紫外線照射装置で紫外線を照射すると、一般的なハンディタイプ等で用いられている紫外線照射装置で紫外線を照射した時の発光色とは異なる発光色で確認することができるという、高度な偽造防止及び複写防止の効果を奏することが可能である。したがって、本発明が使用されている貴重印刷物について、各種窓口等では、簡易的なハンディタイプの紫外線ランプによる発光確認で、印刷物の真偽判別を行うことが可能であり、偽造の疑いがある場合には、更に中波紫外線を照射後、再度ハンディタイプの紫外線ランプを照射することで、鑑定的な真偽判別を行うことができるという効果を奏する。
また、本発明の混色蛍光発光を有する印刷物は、メタルハライドランプ、水銀灯等の紫外線照射装置で中波紫外線を照射することで、励起中間体(励起状態)が形成され、次に、一般的なハンディタイプ等で用いられている紫外線照射装置で紫外線を照射すると、メタルハライドランプ、水銀灯等の紫外線照射装置で中波紫外線を照射する前に、一般的なハンディタイプ等で用いられている紫外線照射装置で紫外線を照射した時の発光色とは異なる発光色を得ることができる。ただし、励起中間体(励起状態)は、時間経過とともに、熱輻射代謝により基底状態に戻るか、又は加熱(85℃程度)することによって基底状態に戻るため、蛍光発光強度は減衰し、最終的には一般的なハンディタイプ等で用いられている紫外線照射装置で紫外線を照射しても、メタルハライドランプ、水銀灯等の紫外線照射装置で中波紫外線を照射する前の発光色として蛍光発光してしまう。この場合は、再度、メタルハライドランプ、水銀灯等の紫外線照射装置で中波紫外線を照射することで励起中間体(励起状態)が形成され、再度、一般的なハンディタイプ等で用いられている紫外線照射装置で紫外線を照射することで、異なる発光色を得ることができる。よって、発光時間を利用した証明書等に有効である。
本発明の混色蛍光発光を有する印刷物は、高価な無機又は有機蛍光材料を1種類のみ含有するだけで、二つの発光色を有する印刷物を得ることができるため、低コストで特殊な蛍光発光を奏する印刷物を作成することができる。
本発明を実施するための最良の形態について、図面を用いて説明する。しかしながら、本発明は、以下に述べる実施するための最良の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲記載における技術的思想の範囲内であれば、その他いろいろな実施の形態が含まれる。
本発明の混色蛍光発光を有する印刷物は、図2に示すように、基材1の少なくとも一部に所定の印刷模様2が形成されている印刷物である。この所定の印刷模様2は、第1の蛍光発光色に発光する無機又は有機蛍光顔料と、第2の蛍光発光色に発光する樹脂組成物とを配合したインキにより印刷されており、印刷物に対して、図3(a)のような一般的なハンディタイプ等で用いられている紫外線照射装置で、例えば、紫外線強度が1.5mW/cm程度の紫外線を照射すると、第1の蛍光発光色に発光し、図3(b)のようなメタルハライドランプ、水銀灯等の紫外線照射装置で中波紫外線を、例えば、50mJ/cm程度照射した後、再度一般的なハンディタイプ等で用いられている紫外線照射装置で、例えば、紫外線強度が1.5mW/cm程度の紫外線を照射すると、第1の蛍光発光色と第2の蛍光発光色の混色による第3の蛍光発光色として視認される。第1の蛍光発光色に発光する無機又は有機蛍光顔料は、一般的な蛍光顔料又はりん光顔料である。
本発明の混色蛍光発光を有する印刷物において、第1の蛍光発光色に発光する無機又は有機蛍光顔料について、以下に説明する。
使用する蛍光体は、有機蛍光体及び無機蛍光体いずれでも良いが、長波の紫外線(中心波長365nm)で十分な発光強度を有する必要がある。発光色は、可視光域の範囲であればいずれの色でも良いが、樹脂組成物と混合し、混合した蛍光発光色を観察した際に、十分な蛍光発光色の色彩を呈し(具体的には、発光色が白色とならない方が望ましい。)、発光体単独の発光色と樹脂組成物との混合発光色を区別することができる色彩を呈することが望ましい。具体的には、樹脂組成物と蛍光体の混合物をMとし、混合する蛍光体をNとしたときに、CIE、La表色系における色度値aを利用して混合物Mとの発光色Nの色度差をΔE=〔 (a −a )+(b −b )1/2と定義した場合、25<ΔE<200が望ましい。更に好ましくは、下限がΔE>40である方が発光体単独の発光色と樹脂組成物との混合発光色が区別しやすい。
長波の紫外線(中心波長365nm)で十分な発光強度を有する無機発光体としては、前述のとおり、中心波長365nmで十分な発光強度を有すれば良いが、例えば、BaMgAl10O17:Eu(青色)、ZnS:Ag(青色)、ZnS:Cu,Al(緑色)、BaMgAl10O17:Eu,Mn(緑色)、Y2O3S:Eu(赤色)等がある。また、有機蛍光体についても、前述のとおり、中心波長365nmで十分な発光強度を有すれば良いが、例えば、ジアミノスチルベンジスルホン酸誘導体、アゾベンゼン誘導体、イミダゾール誘導体、クマリン誘導体、トリアゾール、カルバゾール、ピリジン、ナフタル酸、イミダゾロン等の誘導体、アントラセン等の化合物を用いることができる。
次に、本発明の混色蛍光発光を有する印刷物において、第2の蛍光発光色に発光する樹脂組成物は、以下に説明する樹脂組成物1又は樹脂組成物2のどちらか一方を用いる。
(樹脂組成物1)
本発明に用いる第2の蛍光発光色に発光する樹脂組成物1は、多官能アクリレートを含有する樹脂とラジカル光重合開始剤とを含んで成り、このラジカル光重合開始剤は、光吸収により分子内開裂してラジカルを発生するものである。また、多官能アクリレートを含有する樹脂は、アクリロイル基の官能基密度を0.5mmol/g以上有する必要がある。
多官能アクリレートモノマー及び/又は多官能アクリレートオリゴマーから成り、アクリロイル基の官能基密度が0.5mmol/g以上から成る樹脂は、例えば、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールオリゴアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールオリゴアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンオリゴアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールオリゴアクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート等が挙げられる。
さらに、多官能アクリレートモノマー及び/又は多官能アクリレートオリゴマーから成る樹脂のアクリロイル基の官能基密度は、好ましくは3.0mmol/g以上である。なお、アクリロイル基の官能基密度の官能基密度が0.5mmol/g未満であった場合には、発光しにくい状態となる。
また、ラジカル光重合開始剤は、α−ヒドロキシケトン類、式(1)で表される化合物及び/又は、α−アミノケトン類、式(2)で表される化合物を含んで成る。
Figure 0005464540
(ただし、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11及びR12は、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表す。)
Figure 0005464540
(ただし、R13、R14、R15、R16、R17、R18及びR19は、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表す。)
前述の式(1)中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11及びR12は、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基であることが好ましい。中でも、下記式(3)で表される化合物であることがより好ましい。式(3)で表される化合物は、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル-プロパン−1−オンであり、市販品としては、Irgacure127(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)がある。
Figure 0005464540
前述の式(2)中、R13、R14、R15、R16、R17、R18及びR19は、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基であることが好ましい。中でも、下記式(4)で表される化合物であることがより好ましい。式(4)で表される化合物は、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オンであり、市販品としては、Irgacure907(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)がある。
Figure 0005464540
ラジカル光重合開始剤は、多官能アクリレートモノマー及び/又は多官能アクリレートオリゴマーを含んで成る樹脂100重量%に対して、0.1〜10重量%含まれて成る樹脂であることが好ましい。
(樹脂組成物2)
また、本発明に用いる第2の蛍光発光色に発光する樹脂組成物2は、多官能アクリレートと、ラジカル光重合開始剤とを含んで成り、この多官能アクリレートは、分子内にエチレン性不飽和基とビスフェノール骨格を有するものであり、ラジカル光重合開始剤は、光吸収により分子内開裂してラジカルを発生するものである。
多官能アクリレートは、式(5)、式(6)又は式(7)で表される化合物の少なくとも一つを含んで成る樹脂組成物:
Figure 0005464540
(ただし、R、R、R及びRは、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基を示し、m及びnは、0〜30の繰り返しの数を示す。)
Figure 0005464540
(ただし、R及びRは、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基を示し、R及びRは、それぞれ独立に水素原子又はアシル基、(メタ)アクリロイル基を示し、xは、0〜30の繰り返しの数を示す。)
Figure 0005464540
(ただし、R、R10、R11、R12、R13及びR14は、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基を示し、R15、R16及びR17は、それぞれ独立に水素原子又はアシル基、(メタ)アクリロイル基を示し、yは、0〜30の繰り返しの数を示す。)
本発明で使用する分子内にエチレン性不飽和基とビスフェノール骨格を有する多官能アクリレートとしては、ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールF型ジ(メタ)アクリレート、PO変性ビスフェノールF型ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF型エポキシ(メタ)アクリレート、フェノールノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート、クレゾールノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート、酸変性ビスフェノールF型エポキシ(メタ)アクリレート、酸変性フェノールノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート、酸変性クレゾールノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ラジカル光重合開始剤は、多官能アクリレートを含んで成る樹脂100重量%に対して、0.1〜10重量%含まれて成る樹脂組成物であることが好ましい。
前述した樹脂組成物1及び樹脂組成物2は、第1の励起波長域λ1の照射により励起物質を形成し、第1の励起波長域λ1を照射後に、第2の励起波長域λ2を照射することで励起物質が励起する二光子励起により発光する。第1の励起波長域λ1と第2の励起波長域λ2の関係は、λ1<λ2であることを特徴とし、第1の励起波長域λ1は、260nm以上330nm未満、第2の励起波長域λ2は、330nm以上410nm以下であり、この範囲外であると発光しにくい状態となる。
図1は、前述した樹脂組成物1及び樹脂組成物2の二光子励起蛍光発光の模式図である。基底状態(S0)の樹脂組成物は、第1の励起波長域λ1の光を吸収し、第1の励起一重項状態(S1)となり、項間交差で第1の励起三重項状態(T1)になる。次いで、第2の励起波長域λ2の光を吸収し、上のレベルの第2の励起一重項状態(S2)となり、項間交差で第2の励起三重項状態(T2)になる。第2の励起三重項状態(T2)は、光を放射して第1の励起三重項状態(T1)にもどる。第1の励起三重項状態(T1)は、無輻射失活により基底状態(S0)に戻る。第1の励起三重項状態(T1)は、分子内にエチレン性不飽和基とビスフェノール骨格を有する多官能アクリレートのビスフェノール骨格のメチレン基の水素原子若しくは2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル-プロパン−1−オンのビスフェノール骨格のメチレン基の水素原子及び/又は2−メチル−1[4−メチルチオ]フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オンのアルキルチオ基のα位の水素原子を、Norrishの2型反応により引き抜きが起こり、ベンゼン環とのπ電子共役により安定化が図られたある程度の寿命を有する励起状態(中間体)であると考えられる。
また、二光子励起により発光する樹脂組成物1の発光ピーク波長は、580〜680nmの範囲内となり、樹脂組成物2の発光ピーク波長は、540〜610nmの範囲内となる。
これらの樹脂組成物1又は樹脂組成物2を、ガラス板上に塗付し、それぞれの樹脂組成物に対して一般的なハンディタイプ等で用いられている紫外線強度が1.5mW/cm程度の紫外線照射では蛍光発光しない。しかしながら、メタルハライドランプ、水銀灯等で中波紫外線を50mJ/cm程度の紫外線照射装置で紫外線を照射すると、励起ピーク波長が330〜410nmの励起中間体(励起状態)を形成して、一般的なハンディタイプ等で用いられている紫外線強度が1.5mW/cm程度の紫外線照射装置で紫外線を照射すると、樹脂組成物1は、発光ピーク波長が580〜680nm付近のオレンジ色又は赤色に蛍光発光し、樹脂組成物2は、発光ピーク波長が540〜610nm付近のレモン色又は黄色に蛍光発光する。
(インキ)
前述した第1の蛍光発光色に発光する無機又は有機蛍光顔料と、第2の蛍光発光色に発光する樹脂組成物1又は樹脂組成物2を含んで成るインキ組成物は、OPニス、透明インキ等として利用可能である。また、このインキ組成物には色材を含んで良い。この色材は、着色染料、着色顔料及びパール顔料から成る群から選択される少なくとも一種の化合物を含有することができる。さらに、重合促進剤、重合禁止剤、消泡剤等を適宜混合することもできる。
(印刷物)
本発明の混色発光を有する印刷物についての実施形態を以下に説明する。
図2は、紙基材1の一部に星の印刷模様2が形成された印刷物である。この星の印刷模様2は、一般的なハンディタイプ等で用いられている紫外線照射装置で、例えば、紫外線強度が1.5mW/cm程度の紫外線を照射すると第1の蛍光発光色を有する無機又は有機蛍光顔料と、メタルハライドランプ、水銀灯等で中波紫外線を、例えば、50mJ/cm程度の紫外線照射装置で紫外線を照射し、一般的なハンディタイプ等で用いられている紫外線照射装置で、例えば、紫外線強度が1.5mW/cm程度の紫外線を照射すると第1の蛍光発光色とは異なる色の第2の蛍光発光色を有する樹脂組成物1又は樹脂組成物2を配合したインキにより、紙基材に所定の印刷方式により印刷されている。本実施形態では、第2の蛍光発光色を有する樹脂組成物について、樹脂組成物1を配合したインキにより印刷されていることとして説明する。
まず、本発明における混色発光を有する印刷物の発光状態について図面を用いて説明する。図4(a)は、前述した第1の蛍光発光色を有する無機又は有機蛍光顔料、第2の蛍光発光色を有する樹脂組成物1及び所定の着色顔料が配合されたインキにより印刷された星の印刷模様2を可視光下で観察したときの状態である。可視光下では、配合されている所定着色顔料の色として視認される。なお、可視光下において、この星の印刷模様2を視認させたくない場合には、着色顔料を配合せず、無色透明としても良い。
この印刷物に対して図4(b)のように、一般的なハンディタイプ等で用いられている紫外線照射装置で、例えば、紫外線強度が1.5mW/cm程度の紫外線を照射すると、星の印刷模様2は、第1の蛍光発光色を伴ない発光した星の印刷模様4として確認される。
ここで、第1の蛍光発光色を有する無機又は有機蛍光顔料を配合せず、第2の蛍光発光色を有する樹脂組成物1を単独で配合した場合、図4(c)のように、メタルハライドランプ、水銀灯等で中波紫外線を、例えば、50mJ/cm程度の紫外線照射装置で照射し、次に、一般的なハンディタイプ等で用いられている紫外線照射装置で、例えば、紫外線強度が1.5mW/cm程度の紫外線を照射すると、樹脂組成物1が本来持つ第2の蛍光発光色を発光した星の印刷模様5として確認される。
なお、本発明のように、前述した第1の蛍光発光色を有する無機又は有機蛍光顔料と、第2の蛍光発光色を有する樹脂組成物1を配合したインキで印刷した星の印刷模様2に、最初にメタルハライドランプ、水銀灯等で中波紫外線を、例えば50mJ/cm程度の紫外線照射装置で照射し、次に、一般的なハンディタイプ等で用いられている紫外線照射装置で、例えば、紫外線強度が1.5mW/cm程度の紫外線を照射すると、図4(d)のように、第1の蛍光発光色と第2の蛍光発光色が混色した第3の蛍光発光色を発光した星の印刷模様6として確認できる。
また、本発明の混色発光を有する印刷物については、いずれも基材の種類は特に限定されるものではなく、紙、プラスチック、布等を用いることができる。また、本発明の印刷物を肉眼において発光を確認するためには、2〜150μm程度のインキ膜厚を有していることが好ましい。
さらに、本発明の印刷物に用いる印刷方法は、特に限定されないが、インキ膜厚が形成可能な凹版印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷等で印刷する方法が好ましい。
以下、実施例を用いて本発明を更に詳細に説明するが、本発明の内容は、これらの実施例の範囲に限定されるものではない。
ジペンタエリスルトールペンタ(ヘキサ)アクリレート(東亜合成(株)アロニックスM-400)40wt%、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(東亜合成(株)アロニックスM-408)30wt%、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジアクリレート(日本化薬(株)KAYARAD R-604)10wt%、ウレタンアクリレート(荒川工業(株)ビームセット505A-6)20wt%の割合で調整したアクリレート混合物に対し、光重合開始剤2−ヒドロキシー1−{4−[4−(2−ヒドロキシ2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]―フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ Irgacure127)外割2wt%混合した樹脂組成物を作製した。この樹脂組成物99wt%と緑色蛍光顔料(根本特殊化学(株)製D1164)1wt%を練合し、消泡剤(ビッグケミー社製BYK-1790)外割0.5wt%の割合で混合し、蛍光発光するインキ組成物7を得た。
上質紙に、インキ組成物7により、太陽の模様である印刷模様9を200線/inchのアニロックスロールを使用してフレキソ印刷を行い、図5のような実施例1の商品券である偽造防止印刷物8を得た。なお、インキ組成物7は無色透明であるため、図5においては、印刷模様9は点線により表現しているが、実際には肉眼で確認することができない。
この偽造防止印刷物8の印刷模様9のみの蛍光色の変化を、図6を用いて説明する。実施例1の偽造防止印刷物8の印刷模様9は、前述のとおり、可視光下では透明であり、図6(a)に示すように、印刷模様9は視認することができなかった。この印刷模様9にUVP Inc.製のUVハンドランプ、3UVシリーズを用いて365nmの紫外線を照射して観察すると、図6(b)に示すように、太陽の図柄が緑色に蛍光発光して観察された。このときの蛍光発光スペクトルは、図7に示したとおりである。
なお、インキ組成物7に配合されている樹脂組成物は、メタルハライドランプ、水銀灯等で中波紫外線を、例えば、50mJ/cm程度の紫外線照射装置で照射し、次に、一般的なハンディタイプ等で用いられている紫外線照射装置で、例えば、紫外線強度が1.5mW/cm程度の紫外線を照射すると、図6(c)に示すように、赤色に蛍光発光する特性を有している。
実施例1の偽造防止印刷物8に、メタルハライドランプ、水銀灯等の紫外線照射装置で50mJ/cm程度の紫外線を照射し、UVP Inc.製のUVハンドランプ、3UVシリーズを用いて365nmの紫外線を照射して観察すると、図6(d)に示すように、印刷模様9の太陽の模様が橙色に蛍光発光して観察された。このときの蛍光発光スペクトルは、図8に示したとおりである。
したがって、実施例1の商品券を通常の窓口で提示した場合には、簡易的な真偽判別として、ハンディタイプの紫外線ランプにより紫外線を照射すると、太陽の模様が緑色に蛍光発光するか否かでの第1の真偽判別を行うことができ、真正品として疑いが生じた場合には、さらに、中波の紫外線を一度照射後、再度ハンディタイプの紫外線ランプにより紫外線を照射することで、太陽の模様が橙色に蛍光発光すれば真正品であり、最初の発光色同様、緑色に発光する場合には、偽造品であることが判明するという、鑑定的な第2の真偽判別を行うことが可能である。
トリプロピレングリコールジアクリレート(東亞合成(株)アロニックスM-220)15wt%、ジペンタエリスリトールペンタ(ヘキサ)アクリレート(東亞合成(株)M-400 30wt%、EO変性ビスフェノールF型ジアクリレート(日本化薬(株)カヤラドR-712)40wt%、エポキシアクリレート(日本化薬(株)ZFA-265H)15wt%の割合で調整したアクリレート混合物に対し、光重合開始剤2―ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ Darocure1173)外割4wt%の割合で混合した樹脂組成物を作製した。この樹脂組成物99wt%と緑色蛍光顔料(根本特殊化学(株)製D1164)1wt%を練合し、消泡剤(ビッグケミー社製BYK-1790)外割0.5wt%の割合で混合し、蛍光発光するインキ組成物10を得た。
上質紙に、薄い赤色のオフセットインキにより、円の模様である印刷模様12をオフセット印刷で形成し、その上に、インキ組成物10により、星の模様である印刷模様13を200線/inchのアニロックスロールを使用してフレキソ印刷により重ね刷りを行い、図9のような実施例2の偽造防止印刷物11を得た。なお、インキ組成物10は、無色透明であるため、図9においては、印刷模様12中に重畳された星の模様の印刷模様13を点線により表現しているが、実際には肉眼で確認することができない。
この偽造防止印刷物11の印刷模様13の蛍光色の変化を、図10を用いて説明する。実施例2の偽造防止印刷物の星の模様の印刷模様13は、前述のとおり、可視光下では透明であり、図10(a)に示すように、星の模様は、ほとんど視認することができず、円の模様である印刷模様12だけを確認することができる。この印刷模様12にUVP Inc.製のUVハンドランプ、3UVシリーズを用いて365nmの紫外線を照射して観察すると、図10(b)に示すように、印刷模様12の中に、星の図柄が緑色に蛍光発光して観察された。このときの蛍光発光スペクトルは、図11に示したとおりである。
なお、インキ組成物10に配合されている樹脂組成物は、メタルハライドランプ、水銀灯等で中波紫外線を、例えば、50mJ/cm程度の紫外線照射装置で照射し、次に、一般的なハンディタイプ等で用いられている紫外線照射装置で、例えば、紫外線強度が1.5mW/cm程度の紫外線を照射すると、図10(c)に示すように、黄色に蛍光発光する特性を有している。
実施例2の偽造防止印刷物11に、ハリソン東芝ライティング(株)製紫外線照射装置で120w/cmのメタルハライドランプにより照射量60mJ/cmの紫外線を照射した後、UVP Inc.製のUVハンドランプ、3UVシリーズを用いて365nmの紫外線を照射して観察すると、図10(d)に示すように、円の模様の印刷模様12の中に、星の模様の印刷模様13が、黄色と緑色の混色となって黄緑色に蛍光発光して観察された。このときの蛍光発光スペクトルは、図12に示したとおりである。
トリプロピレングリコールジアクリレート(東亞合成(株)アロニックスM-220)15wt%、ジペンタエリスリトールペンタ(ヘキサ)アクリレート(東亞合成(株)M-400 30wt%、EO変性ビスフェノールF型ジアクリレート(日本化薬(株)カヤラドR-712)40wt%、エポキシアクリレート(日本化薬(株)ZFA-265H)15wt%の割合で調整したアクリレート混合物に対し、光重合開始剤2―ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ Darocure1173)外割4wt%の割合で混合した樹脂組成物を作製した。この樹脂組成物99wt%と赤色蛍光顔料(Riedel dehaen Rot CD740)1wt%を練合し、消泡剤(ビッグケミー社製BYK-1790)外割0.5wt%の割合で混合し、蛍光発光するインキ組成物14を得た。
上質紙に、インキ組成物14に配合した前述の赤色蛍光顔料(Riedel dehaen Rot CD740)を配合した無色透明のインキにより、家の模様である印刷模様16をオフセット印刷で形成し、その上に、インキ組成物14により木の模様である印刷模様17を140線/inchのアニロックスロールを使用してフレキソ印刷を行い、図13のような実施例3の偽造防止印刷物15を得た。なお、インキ組成物14も無色透明であるため、図13においては、印刷模様16及び17を点線により表現しているが、実際には肉眼で確認することができない。
この偽造防止印刷物15の印刷模様16及び17の蛍光色の変化を、図14を用いて説明する。実施例3の偽造防止印刷物の印刷模様16及び17は、前述のとおり、可視光下では透明であり、図14(a)に示すように、家の模様及び木の模様は視認することができない。この印刷模様16にUVP Inc.製のUVハンドランプ、3UVシリーズを用いて365nmの紫外線を照射して観察すると、図14(b)に示すように、家の模様の印刷模様16が赤色に蛍光発光して観察された。このときの蛍光発光スペクトルは、図15に示したとおりである。
なお、インキ組成物14に配合されている樹脂組成物は、メタルハライドランプ、水銀灯等で中波紫外線を、例えば50mJ/cm程度の紫外線照射装置で照射し、次に、一般的なハンディタイプ等で用いられている紫外線照射装置で、例えば、紫外線強度が1.5mW/cm程度の紫外線を照射すると、図14(c)に示すように、黄色に蛍光発光する特性を有している。
実施例3の偽造防止印刷物15に、ハリソン東芝ライティング(株)製紫外線照射装置で120w/cmのメタルハライドランプにより照射量60mJ/cmの紫外線を照射した後、UVP Inc.製のUVハンドランプ、3UVシリーズを用いて365nmの紫外線を照射して観察すると、図14(d)に示すように、家の模様の印刷模様16が赤色に蛍光発光し、その家の中に木の模様の印刷模様17が、赤色と黄色が混色して赤橙色に蛍光発光して観察された。このときの蛍光発光スペクトルは図16に示したとおりである。
トリプロピレングリコールジアクリレート(東亞合成(株)アロニックスM-220)15wt%、ジペンタエリスリトールペンタ(ヘキサ)アクリレート(東亞合成(株)M-400 30wt%、EO変性ビスフェノールF型ジアクリレート(日本化薬(株)カヤラドR-712)40wt%、エポキシアクリレート(日本化薬(株)ZFA-265H)15wt%の割合で調整したアクリレート混合物に対し、光重合開始剤2―ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ Darocure1173)外割4wt%の割合で混合した樹脂組成物を作製した。この樹脂組成物99wt%と緑色蛍光顔料(根本特殊化学(株)製D1164)1wt%を練合し、消泡剤(ビッグケミー社製BYK-1790)外割0.5wt%の割合で混合し、蛍光発光するインキ組成物18aを得た。
カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)カヤラドDPCA-60)20wt%、トリメチロールプロパントリアクリレートアクリレート(日本化薬(株)カヤラドTMPTA)30wt%、トリプロピレングリコールジアクリレート(東亞合成(株)アロニックスM-220)38wt%、ウレタンアクリレート(東亞合成(株)アロニックスM-1200)12wt%、の割合で調整したアクリレート混合物に対し、光重合開始剤2―ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ Darocure1173)外割4wt%の割合で混合したアクリレート混合物を作製した。この樹脂組成物99wt%と緑色蛍光顔料(根本特殊化学(株)製D1164)1wt%を練合し、消泡剤(ビッグケミー社製BYK-1790)外割0.5wt%の割合で混合し、二光子励起により発光しないが蛍光顔料により発光するインキ組成物18bを得た。
上質紙に、インキ組成物18aにより、140線/inchのアニロックスロールを使用し、フレキソ印刷により花びらの印刷模様20aを印刷した。さらに、インキ組成物18bにより花びらの印刷模様20bの図柄で20aの図柄に対して刷り合せ印刷を行い、図17のような実施例4の偽造防止印刷物19を得た。
実施例4の偽造防止印刷物の印刷模様20a及び20bは、可視光下では透明であり、印刷模様は視認することができなかった。この印刷模様20a及び20bにUVP Inc.製のUVハンドランプ、3UVシリーズを用いて365nmの紫外線を照射して観察すると、印刷模様20a及び印刷模様20bの図柄が桜の模様に緑色に蛍光発光して観察された。このときの20a及び20bの蛍光発光スペクトルは、図18に示したとおりである。
実施例4の偽造防止印刷物に、ハリソン東芝ライティング(株)製紫外線照射装置で120w/cmの水銀ランプにより照射量50mJ/cmの紫外線を照射した後、UVP Inc.製のUVハンドランプ、3UVシリーズを用いて365nmの紫外線を照射して観察すると、インキ組成物18aよる印刷模様20aは、黄緑色に蛍光発光して観察され、印刷模様20bは、緑色に蛍光発光して観察された。このときの印刷模様20aの蛍光発光スペクトルは、図19に示したとおりである。また、このときの印刷模様20aのりん光スペクトルは、図20に示したとおりであり、蛍光発光とは異なるスペクトル形状を示している。一方、本発明の樹脂組成物を使用していない印刷模様20bの蛍光発光スペクトルは図18に示したとおりであり、図20のスペクトル形状と同様であることから発光色も同色である。このことから、蛍光発光色(スペクトル)りん光色(スペクトル)の違いを利用した真偽判別が可能である。
トリプロピレングリコールジアクリレート(東亞合成(株)アロニックスM-220)15wt%、ジペンタエリスリトールペンタ(ヘキサ)アクリレート(東亞合成(株)M-400 30wt%、EO変性ビスフェノールF型ジアクリレート(日本化薬(株)カヤラドR-712)40wt%、エポキシアクリレート(日本化薬(株)ZFA-265H)15wt%の割合で調整したアクリレート混合物に対し、光重合開始剤2―ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ Darocure1173)外割4wt%の割合で混合した樹脂組成物を作製した。この樹脂組成物79wt%、緑色蛍光顔料(根本特殊化学(株)製D1164)1wt%、干渉色が緑色である光彩色パール顔料(メルク(株)Iriodin231)を20wt%及び消泡剤(ビッグケミー社製BYK-1790)外割0.5wt%の割合で混合し、蛍光発光するインキ組成物21aを得た。
カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)カヤラドDPCA-60)20wt%、トリメチロールプロパントリアクリレートアクリレート(日本化薬(株)カヤラドTMPTA)30wt%、トリプロピレングリコールジアクリレート(東亞合成(株)アロニックスM-220)38wt%、ウレタンアクリレート(東亞合成(株)アロニックスM-1200)12wt%、の割合で調整したアクリレート混合物に対し、光重合開始剤2―ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ Darocure1173)外割4wt%の割合で混合したアクリレート混合物を作製した。この樹脂組成物79wt%、緑色蛍光顔料(根本特殊化学(株)製D1164)1wt%、干渉色が緑色である光彩色パール顔料(メルク(株)Iriodin231)を20wt%及び消泡剤(ビッグケミー社製BYK-1790)外割0.5wt%の割合で混合し、二光子励起により発光しないが蛍光顔料により発光するインキ組成物21bを得た。
上質紙に、インキ組成物21aにより、実施例4と同じ偽造防止印刷物19に対して、140線/inchのアニロックスロールを使用し、フレキソ印刷により花びらの印刷模様20aを印刷した。さらに、インキ組成物21bにより花びらの印刷模様20bの図柄で20aの図柄に対して刷り合わせ印刷を行った。
実施例5の偽造防止印刷物の印刷模様20a及び20bは、可視光下では桜の模様に緑色のパール光沢をもった図柄として観察された。この印刷模様20a及び20bの領域にUVP Inc.製のUVハンドランプ、3UVシリーズを用いて365nmの紫外線を照射して観察すると、印刷模様20a及び印刷模様20bの図柄が同時に観察され、桜の模様に緑色に蛍光発光した。このときの蛍光発光スペクトルは、図18に示したとおりである。
実施例5の偽造防止印刷物に、ハリソン東芝ライティング(株)製紫外線照射装置で120w/cmの水銀ランプにより照射量100mJ/cmの紫外線を照射した後、UVP Inc.製のUVハンドランプ、3UVシリーズを用いて365nmの紫外線を照射して観察すると、インキ組成物20aよる印刷模様20aの領域は、緑色と黄色の混色として黄緑色に蛍光発光して観察され、インキ組成物20bの領域は、緑色に蛍光発光して観察された。このときの印刷模様20aの領域の蛍光発光スペクトルは、図19に示したとおりである。
第1の励起波長域λ1を照射後に第2の励起波長域λ2を照射した場合の励起状態を示す模式図である。 本発明の秘匿情報を有する印刷物の一例を示す図である。 本発明の秘匿情報を有する印刷物を観察する方法を説明する図である。 本発明の秘匿情報を有する印刷物の第1の実施の形態を説明する図である。 本発明の混色蛍光発光を有する印刷物の実施例1を説明する図である。 実施例1における蛍光発光の状態を説明する図である。 実施例1において、365nmの紫外線のみを照射した際の蛍光発光スペクトルを示す図である。 実施例1において、中波の紫外線を照射した後に365nmの紫外線を照射した際の蛍光発光スペクトルを示す図である。 本発明の混色蛍光発光を有する印刷物の実施例2を説明する図である。 実施例2における蛍光発光の状態を説明する図である。 実施例2において、365nmの紫外線のみを照射した際の蛍光発光スペクトルを示す図である。 実施例2において、中波の紫外線を照射した後に365nmの紫外線を照射した際の蛍光発光スペクトルを示す図である。 本発明の混色蛍光発光を有する印刷物の実施例3を説明する図である。 実施例3における蛍光発光の状態を説明する図である。 実施例3において、365nmの紫外線のみを照射した際の蛍光発光スペクトルを示す図である。 実施例3において、中波の紫外線を照射した後に365nmの紫外線を照射した際の蛍光発光スペクトルを示す図である。 本発明の混色蛍光発光を有する印刷物の実施例4を説明する図である。 実施例4において、365nmの紫外線のみを照射した際の蛍光発光スペクトルを示す図である。 実施例4において、中波の紫外線を照射した後に365nmの紫外線を照射した際の蛍光発光スペクトルを示す図である。 実施例4において、中波の紫外線を照射した後に365nmの紫外線を照射した際のりん光スペクトルを示す図である。
符号の説明
1 基材
2、4、5、6、9、12、13、16,17、20a、20b 印刷模様
3a ハンディタイプの紫外線照射装置
3b メタルハライドランプ、水銀灯等の紫外線照射装置
7、10、14、18a、18b、21a、21b インキ組成物
8、11、15、19 偽造防止印刷物

Claims (8)

  1. 基材上に形成された印刷模様の少なくとも一部に、所定の条件下において混色発光する印刷領域を有する印刷物であって、
    前記印刷模様は、多官能アクリレートを含んで成る樹脂と、光重合開始剤として2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]―フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、2−メチル−1[4−メチルチオ]フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、又は、2―ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンとを含んで成る樹脂組成物に蛍光顔料を含有したインキで印刷され、
    前記樹脂組成物は、第1の波長域λ1の紫外線の照射により励起物質を形成し、前記第1の波長域λ1の紫外線を照射後、第2の波長域λ2の紫外線を照射することで、前記励起物質が励起する二光子励起により可視光領域で第1の発光色に蛍光発光し、前記蛍光顔料は、可視光領域で前記第1の発光色とは異なる発光色の第2の発光色に蛍光発光するものであり、
    前記印刷領域は、前記第2の波長域λ2の紫外線を照射することで、可視光領域で前記第2の発光色に蛍光発光して観察され、前記第1の波長域λ1の紫外線を照射後、更に第2の波長域λ2の紫外線を照射することで、可視光領域で前記第1の発光色と前記第2の発光色が混色した第3の発光色として蛍光発光することを特徴とする混色蛍光発光を有する印刷物。
  2. 前記樹脂組成物と前記蛍光顔料を含有したインキは、所定の色材を含んでいることを特徴とする請求項1記載の混色蛍光発光を有する印刷物。
  3. 前記樹脂組成物と前記蛍光顔料を含有したインキは、無色透明であることを特徴する請求項1記載の混色蛍光発光を有する印刷物。
  4. 前記樹脂組成物と前記蛍光顔料を含有したインキは、機能性材料を含んでいることを特徴する請求項1、2又は3記載の混色蛍光発光を有する印刷物。
  5. 前記機能性材料が光輝性材料、磁性材料、導電性材料及び/又はクロミック材料であることを特徴とする請求項4記載の混色蛍光発光を有する印刷物。
  6. 前記インキに含有した二光子励起により前記第1の発光色に蛍光発光する樹脂組成物は、多官能アクリレートを含んで成る樹脂と、光吸収により分子内開裂してラジカルを発生するラジカル光重合開始剤とを含んで成る樹脂組物であって、
    前記多官能アクリレートを含んで成る樹脂は、アクリロイル基の官能基密度を0.5mmol/g以上を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の混色蛍光発光を有する印刷物。
  7. 前記インキに含有した二光子励起により前記第1の発光色に蛍光発光する樹脂組成物は、多官能アクリレートを含んで成る樹脂と、光吸収により分子内開裂してラジカルを発生するラジカル光重合開始剤とを含んで成る樹脂組物であって、
    前記多官能アクリレートを含んで成る樹脂は、分子内にエチレン性不飽和基とビスフェノール骨格を有していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の混色蛍光発光を有する印刷物。
  8. 前記第1の波長域λ1は、260nm以上330nm未満であり、前記第2の波長域λ2は、330nm以上410nm以下であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の混色蛍光発光を有する印刷物。
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